(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】プログラム更新システム
(51)【国際特許分類】
G06F 8/65 20180101AFI20241028BHJP
【FI】
G06F8/65
(21)【出願番号】P 2020207836
(22)【出願日】2020-12-15
【審査請求日】2023-08-07
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003395
【氏名又は名称】弁理士法人蔦田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森脇 修斗
【審査官】久々宇 篤志
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-021325(JP,A)
【文献】国際公開第2020/077946(WO,A1)
【文献】特開2015-041334(JP,A)
【文献】特開2016-051198(JP,A)
【文献】特開2004-062555(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/65
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末から複数の機器を遠隔操作するアプリケーションの起動中に、前記通信端末にインストールされた既存のプラグインプログラムをサーバに登録された更新プラグインプログラムに更新する更新部を備えたシステムにおいて、
前記更新部は、前記更新プラグインプログラムによって制御される機器と異なる機器が、前記アプリケーションによって遠隔操作されている場合に、前記更新プラグインプログラムを用いて前記既存のプラグインプログラムを更新するプログラム更新システム。
【請求項2】
前記通信端末の通信状態を判定する通信判定部を備え、
前記更新部は、前記通信判定部において前記通信端末の通信状態が良好と判定された場合に前記更新プラグインプログラムを用いて前記既存のプラグインプログラムを更新する請求項1に記載のプログラム更新システム。
【請求項3】
前記更新部は、前記更新プラグインプログラムに対して重要フラグが設定されている場合、前記更新プラグインプログラムによって制御される機器が、前記アプリケーションによって遠隔操作されていても、前記更新プラグインプログラムを用いて前記既存のプラグインプログラムを更新する請求項1又は2に記載のプログラム更新システム。
【請求項4】
前記更新プラグインプログラムが前記サーバに登録されてから所定時間が経過すると、前記更新プラグインプログラムの更新を提案する情報を報知する報知部を備える請求項1~3のいずれか1項に記載のプログラム更新システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、プログラム更新システムに関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫や洗濯機やエアコンなどの機器では、PCやスマートフォンなどの通信端末にインストールされたアプリケーションによって通信端末と家電機器との間で制御データの送受信を行うことで、機器を遠隔操作する技術が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0003】
このような機器を遠隔操作するアプリケーションについて、プログラムの更新の態様として、ユーザーがアプリケーションを開いた時やアプリケーションの実行中に、ユーザーの操作によることなく自動的にプログラムの一部を差し替えたり追加したりする、いわゆるプラグインプログラムを利用した更新の態様が知られている。
【0004】
プラグインプログラムによる更新は、ユーザーにとってはプログラムの更新のための操作を行う必要が無い点で手軽な一方、自動的に更新されるので、更新対象のプラグインプログラムによって制御される機器をユーザーが遠隔操作しようとするタイミングで更新が始まると、その更新が終わるまでは遠隔操作できないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-200604号公報
【文献】特開2019-36111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態は、上記事情を考慮してなされたものであり、機器を遠隔操作するアプリケーションのプラグインプログラムを好適に更新することができるプログラム更新システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態のプログラム更新システムは、通信端末から複数の機器を遠隔操作するアプリケーションの起動中に、前記通信端末にインストールされた既存のプラグインプログラムをサーバに登録された更新プラグインプログラムに更新する更新部を備えたシステムにおいて、前記更新部は、前記更新プラグインプログラムによって制御される機器と異なる機器が、前記アプリケーションによって遠隔操作されている場合に、前記更新プラグインプログラムを用いて前記既存のプラグインプログラムを更新するシステムである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係るプログラム更新システムの構成例を示す図
【
図4】本発明の実施例に係るプログラム更新システムの制御を示すフロー図
【
図5】本発明の変更例1に係るプログラム更新システムの制御を示すフロー図
【
図6】本発明の変更例2に係るプログラム更新システムの制御を示すフロー図
【
図7】本発明の変更例3に係るプログラム更新システムの制御を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態のプログラム更新システム及びプログラム更新システムのプログラムを、図面を参照して説明する。本実施形態のプログラム更新システムは、
図1に示すような家電機器等の機器10を通信端末30から遠隔で操作したり監視するアプリケーション(以下、このアプリケーションを操作アプリということもある)のプラグインプログラムを、操作アプリの起動中にサーバ20に登録された更新プラグインプログラムに更新するものである。
【0010】
なお、プラグインプログラムとは、特定のアプリケーションプログラム上に後から機能を変更追加することができる機能拡張用のソフトウエアプログラムである。本実施形態のプラグインプログラムは、操作アプリを用いてユーザーが遠隔操作・監視する機器10の各々に紐付いており、操作アプリと連携してプラグインプログラムに対応する機器10に関する機能を発揮するものである。
【0011】
図1は、本実施形態のプログラム更新システムが適用される遠隔操作システムの概略構成を示す図である。遠隔操作システムは、複数の機器10、サーバ20及び通信端末30とを含んで構築されている。
【0012】
この遠隔操作システムでは、サーバ20に通信端末30と機器10との組み合わせが登録(ペアリング)されることで、通信端末30から機器10の遠隔操作が可能となる。
【0013】
機器10は、ユーザーの宅内50に設置された機器であって、例えば、冷蔵庫10a、オーブンレンジ10b、エアコン10c及び洗濯機10d等の家電機器がある。なお、以下、冷蔵庫10a、オーブンレンジ10b、エアコン10c及び洗濯機10eを総称して機器10ということもある。
【0014】
機器10は、制御部、操作部、通信部及び機器機能部を備え、操作部がユーザーからの操作入力を受け付けて制御部に伝達し、これを受け付けた制御部が、通信部及び機器機能部を制御することで、機器10の動作全般を制御する。
【0015】
機器10に設けられた通信部は、宅内50に整備された無線LAN等の狭域通信ネットワークの中継器40を介してインターネットを含む広域通信ネットワーク42と接続されており、広域通信ネットワーク42を介してサーバ20や通信端末30と相互通信を行ったり、無線LANの中継器40を介して複数の機器10の間で相互通信を行う。
【0016】
機器機能部は、制御部の指示に応じて当該機器10の装置機能を実行するものである。機器10が冷蔵庫10aであれば機器機能部は、庫内の冷却等の冷蔵庫10aの運転を実行する。
【0017】
通信端末30は、PCやスマートフォンやタブレット端末などであって、広域通信ネットワーク42を介してサーバ20と接続される。通信端末30と広域通信ネットワーク42におけるインターネットとの間は、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、LTE(Long Term Evolution)や、宅内あるいは公衆のWiFi(登録商標)アクセスポイントなどを介して接続される。なお、機器10と通信端末30とは、無線通信機器であって、宅内50において広域通信ネットワーク62を介することなく中継器40を介して相互に通信可能となる。
【0018】
通信端末30は、機器10を遠隔操作するためのアプリケーションである操作アプリがインストールされている。ユーザーは、通信端末30において操作アプリを起動して、機器10を遠隔操作することができる。
【0019】
通信端末30は、
図2に示すように、当該通信端末30の動作全般を制御する制御部31を主体として構成されている。この制御部31には、表示部32、操作部33、通信部34などが接続されている。表示部32は、例えば液晶パネルや有機EL等といった表示器により構成され、制御部31の指示に応じてユーザーに提示するための各種情報を表示する。操作部33は、表示部32の表示画面上に形成されるタッチパネルスイッチや表示部32の周囲に設けられた機械式のスイッチなどで構成され、ユーザーからの操作入力を受け付けて制御部31に伝達する。通信部34は、例えば、4Gや、5Gや、LTEや、無線LAN等の規格に従って外部の機器10やサーバ20と通信を実現する要素である。
【0020】
サーバ20は、
図3に例示するように、当該サーバ20の動作全般を制御する制御部21と、記憶部22と、通信部23と、操作部24とを含んで構成されている。
【0021】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(ReadOnly Memory)や、プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)等から構成される。制御部21は、RAMを作業領域として記憶部22に記憶されているプログラムを実行することにより、後述の
図4に示すプラグインプログラムの更新を実行する。
【0022】
記憶部22は、例えば、フラッシュメモリ等の読み書き可能な不揮発性の半導体メモリやHDD(Hard Disk Drive)等から構成される。記憶部22は、種々のプログラムを記憶し、さらに制御部21の処理に用いられる種々のデータを記憶する。
【0023】
また、記憶部22は、遠隔操作システムに登録されている機器10及び通信端末30に関する情報や、既に通信端末30にインストールされている操作アプリのプラグインプログラム(以下、これを既存のプラグインプログラムということもある)の一部を差し替えたり追加したりする更新プラグインプログラムと、当該更新プラグインプログラムの付属情報などを記憶する。
【0024】
本実施形態の既存のプラグインプログラムや更新プラグインプログラムは、操作アプリを用いてユーザーが遠隔操作・監視する機器10の各々に紐付いており、既存のプラグインプログラムを更新プラグインプログラムに変更したり、更新プラグインプログラムを追加したりすることで、更新プラグインプログラムに対応する機器10の制御機能を変更したり追加したりすることができる。例えば、操作アプリ上で冷蔵庫10aを遠隔操作する機能を変更たり追加したりする場合は、冷蔵庫10aに紐付けられたプラグインプログラムを変更したり追加し、洗濯機10dを遠隔操作する機能を追加したり変更したりする場合は、洗濯機10dに紐付けられたプラグインプログラムを変更したり追加したりする。
【0025】
更新プラグインプログラムの付属情報として、例えば、更新プラグインプログラムのバージョンや、更新プラグインプログラムによって制御される機器や、更新プラグインプログラムが重要度の高い更新であるか否かを示す重要フラグや、更新プラグインプログラムがサーバ20の記憶部22に登録された日時などに関する情報を記憶部22に記憶する。なお、重要度の高い更新プラグインプログラムとして、プラグインプログラムを更新しなければ機器10を正常に操作することができないものや、使用頻度が高い機能のバグを修正するものなどがある。
【0026】
通信部23は、機器10や通信端末30と通信するための通信インタフェース等を含んで構成され、広域通信ネットワーク42および無線LANの中継器40を介して機器10や通信端末30との間で通信を行う。通信部23は、制御部21の指示により、通信端末30に更新プラグインプログラムを送信したり、通信端末30や機器10からのデータを受信して制御部21に受け渡す。
【0027】
操作部24は、サービスの管理者などからの操作を受け付けて、各種の命令を制御部21に入力する。
【0028】
このようなサーバ20は、制御部21が記憶部22に記憶されたプログラムを実行することによって、更新部25、通信判定部26及び報知制御部27を仮想的に実現する。サーバ20は、記憶部22に記憶(登録)された更新プラグインプログラムを利用して、通信端末30にインストールされている操作アプリの起動中に操作アプリを更新する。
【0029】
次に、本実施形態のプログラム更新システムにおいて実行される処理について、
図4を参照して説明する。
【0030】
通信端末30の操作アプリが起動すると、制御部21は、通信端末30より、通信端末30にインストールされている既存のプラグインプログラムのバージョン、通信端末30の通信状態、及び操作アプリが操作している機器10に関する情報を取得する(ステップS1)。
【0031】
ここで、通信端末30の通信状態に関する情報とは、通信端末30と広域通信ネットワーク42との間が、宅内あるいは公衆の無線LANアクセスポイントを利用した接続と、4Gや5GやLTE等の通信規格を利用した接続の、いずれの方法によって接続されているかについての情報である。操作アプリが操作している機器10に関する情報とは、操作アプリを使って通信端末30から遠隔操作している機器10を特定する情報である。
【0032】
そして、制御部21は、サーバ20の記憶部22に更新プラグインプログラム及びその付属情報が登録されるまでステップS1を繰り返し(ステップS2のNo)、記憶部22に更新プラグインプログラム及びその付属情報が登録されると(ステップS2のYes)、ステップS3へ進む。
【0033】
ステップS3において、更新部25は、更新プラグインプログラムの付属情報に重要フラグが設定されているか否か判断する。重要フラグが設定されており更新プラグインプログラムが重要度の高い更新である場合はステップS4へ進み、重要フラグが設定されていない場合はステップS5へ進む。
【0034】
ステップS4では、更新部25が、通信部23から通信端末30へ更新プラグインプログラムを送信して通信端末30にダウンロードさせる。そして、更新部25は、通信端末30に対して既存のプラグインプログラムを更新プラグインプログラムに書き換えさせて、プラグインプログラムの更新を行う。
【0035】
重要フラグが設定されている場合、操作アプリが機器10を遠隔制御しているか否かに関わらず、プラグインプログラムを更新する。操作アプリによって通信端末30から機器10を操作する途中であっても、更新部25は必要に応じて操作アプリによる機器10の遠隔操作を中断して更新プラグインプログラムによる更新を行い、更新が完了するまで操作アプリによる機器10の操作を禁止する。
【0036】
ステップS5では、通信判定部26が、通信端末30と広域通信ネットワーク42との間における通信が良好であるか否かを判定する。具体的には、通信判定部26は、通信端末30と広域通信ネットワーク42との間における通信が、宅内あるいは公衆の無線LANアクセスポイントを利用した接続であると、通信状態が良好であると判断してステップS6へ進む。一方、通信判定部26は、4Gや5GやLTE等の通信規格を利用した接続であると、通信状態が良好ではないと判断して更新プラグインプログラムによる更新を行うことなくステップS1へ戻る。なお、ステップS5において、通信状態が良好であると判断された直後にステップS6へ移行してもよく、また、通信状態が良好であると判断された後、ユーザーが操作アプリを起動してから機器10の遠隔操作を開始までに要する程度の時間が経過してからステップS6へ移行してもよい。
【0037】
ステップS6では、更新プラグインプログラムによって制御される機器が、操作アプリによって遠隔操作されている機器10と異なるか否か、更新部25が判断する。更新プラグインプログラムによって制御される機器と遠隔操作されている機器10が異なっている場合(ステップS6のYes)、ステップS4へ進み、更新部25は、上記したように通信端末30に対して既存のプラグインプログラムを更新プラグインプログラムに書き換えさせて、プラグインプログラムの更新を行う。また、更新プラグインプログラムによって制御される機器と異なる機器が遠隔操作されていない場合、つまり、更新プラグインプログラムによって制御される機器10と同一の機器10を遠隔操作している場合や、操作アプリによって機器10の操作を行っていない場合(ステップS6のNo)、ステップS7へ進む。
【0038】
なお、本実施形態では、更新プラグインプログラムによって制御される機器10と同一の機器10を遠隔操作している場合だけでなく、操作アプリによって機器10の操作を行っていない場合もステップS7へ進む場合について説明するが、更新プラグインプログラムによって制御される機器10と同一の機器10を遠隔操作している場合のみステップS7へ進み、更新プラグインプログラムによって制御される機器10と異なる機器10を遠隔操作している場合や操作アプリによって機器10の操作を行っていない場合にステップS4へ進み、プラグインプログラムを更新してもよい。
【0039】
一例を挙げると、更新プラグインプログラムが、冷蔵庫10aの操作に関するプラグインプログラムの場合、ユーザーが操作アプリを使って冷蔵庫10a以外の機器を遠隔操作していると、更新部25がプラグインプログラムの更新を行い、ユーザーが操作アプリを使って冷蔵庫10aを遠隔操作している場合や、所定時間継続して操作アプリによっていずれの機器10も遠隔操作していない場合に、後述するステップS7の処理を行う。
【0040】
ステップS7では、更新プラグインプログラムが記憶部22に登録されてから所定時間が経過したか否か制御部21が判断し、所定時間が経過していない場合、ステップS1に戻り、所定時間が経過している場合、ステップS8へ進む。
【0041】
ステップS8では、報知制御部27が、通信端末30の表示部32を使って、プラグインプログラムの更新を提案する情報をユーザーに報知し、ユーザーからプラグインプログラムの更新が指示されるのを待つ。
【0042】
そして、表示部32より更新を提案する情報を報知してから所定時間が経過するまでに、サーバ20の通信部23が、通信端末30から送信されたプラグインプログラムの更新を指示する信号を受信すると(ステップS9のYes)、ステップS4へ進み、更新部25は、上記したように通信端末30に対して既存のプラグインプログラムを更新プラグインプログラムに書き換えさせて、プラグインプログラムの更新を行う。なお、プラグインプログラムの更新を指示する信号は、通信端末30の操作部33がユーザーの指示を受け付けると、制御部31が通信部34よりサーバ20へ送信される。
【0043】
また、更新を提案する情報を表示部32より報知してから所定時間が経過しても、サーバ20の通信部23が、通信端末30よりプラグインプログラムの更新指示を受信しない場合、ステップS1に戻る。
【0044】
以上のような本実施形態のプログラム更新システムでは、更新プラグインプログラムによって制御される機器と異なる機器が、アプリケーションによって遠隔操作されている場合に、更新プラグインプログラムを用いて既存のプラグインプログラムを更新する。ユーザーが操作アプリからある機器を遠隔操作している最中に、他の機器を操作する可能性が低いため、ユーザーが更新プラグインプログラムによって制御される機器と異なる機器を遠隔操作している間に、プラグインプログラムを更新することで、ユーザーによる機器10の遠隔操作に支障をきたすことなく、操作アプリの起動中にプラグインプログラムを更新することができる。
【0045】
また、本実施形態のプログラム更新システムでは、通信判定部において通信端末の通信状態が良好と判定された場合にプラグインプログラムを更新するため、比較的短時間でプラグインプログラムの更新を完了することができ、ユーザーによる機器10の遠隔操作に支障をきたすことなく、操作アプリの起動中にプラグインプログラムを更新することができる。
【0046】
また、本実施形態のプログラム更新システムでは、重要フラグが設定されており更新プラグインプログラムが重要度の高い更新である場合、更新プラグインプログラムによって制御される機器が、アプリケーションによって遠隔操作されていても、プラグインプログラムを更新するため、速やかに重要なプラグインプログラムを更新して操作アプリの不具合を解消することができる。
【0047】
また、本実施形態のプログラム更新システムでは、更新プラグインプログラムがサーバ20の記憶部22に登録されてから所定時間が経過すると、更新プラグインプログラムの更新をユーザーに提案するため、プラグインプログラムが長期間更新されることなく放置されるのを防ぐことができる。
【0048】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0049】
(変更例1)
例えば、上記した実施形態のようなプラグインプログラムの更新を行う条件に加えて、
図5に示すように、更新プラグインプログラムのデータ容量が所定容量以下の場合に(ステップS10のYes)、上記したステップS6に進み、更新プラグインプログラムによって制御される機器が、操作アプリによって遠隔操作されている機器10と異なるか否か、更新部25が判断し、更新プラグインプログラムのデータ容量が所定容量より大きい場合に(ステップS10のNo)、プラグインプログラムを更新することなくステップS1に戻ってもよい。
【0050】
このような場合、比較的短時間でプラグインプログラムの更新を完了することができ、ユーザーによる機器10の遠隔操作に支障をきたすことなく、プラグインプログラムを更新することができる。
【0051】
なお、その他の構成及び作用効果は上記した実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0052】
(変更例2)
上記した実施形態のようなプラグインプログラムの更新を行う条件に加えて、
図6に示すように、更新プラグインプログラムが、操作アプリのカスタマーサポートサービスに関するプラグインプログラムのように機器10の遠隔操作に影響がない場合(ステップS11のYes)、ステップS4へ進み、操作アプリが機器10を遠隔制御しているか否かに関わらずプラグインプログラムを更新してもよい。
【0053】
このような場合、不必要にプラグインプログラムの更新時期が遅れるのをふせぐことができる。
【0054】
なお、その他の構成及び作用効果は上記した実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0055】
(変更例3)
上記した実施形態のようなプラグインプログラムの更新を行う条件に加えて、
図7に示すように、通信端末30が宅内50に整備された無線LAN等の狭域通信ネットワークの中継器40を介して広域通信ネットワーク42と接続されている場合(ステップS12のYes)、ステップS13に進み、更新部25は更新プラグインプログラムによって制御される機器が所定の機器であるか否か判断し、更新プラグインプログラムによって制御される機器が所定の機器の場合(ステップS13のYes)、ステップS4へ進み、操作アプリが機器10を遠隔制御しているか否かに関わらずプラグインプログラムを更新してもよい。
【0056】
通信端末30が宅内50の中継器40に接続されている場合、通常、ユーザーは宅内50に居る。機器10の中には、冷蔵庫10aやオーブンレンジ10bや洗濯機10dのように、ユーザーが宅内50に居る時に通信端末30から遠隔操作されにくい機器10が存在する。本変更例では、ユーザーが宅内50に居る時に遠隔操作されにくい機器10のプラグインプログラムについて、機器10の遠隔操作に支障をきたすことなく速やかに更新することができる。また、エアコン10cのように、ユーザーが宅内50に居る時に通信端末30から遠隔操作されにくい機器10のプラグインプログラムについては、上記した実施形態のようにステップS5~S9にしたがってプラグインプログラムを更新することで、好適に更新することができる。
【0057】
なお、その他の構成及び作用効果は上記した実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
【符号の説明】
【0058】
10…機器、20…サーバ、21…制御部、22…記憶部、23…通信部、24…操作部、25…更新部、26…通信判定部、27…報知制御部、30…通信端末、31…制御装置、32…表示部、33…操作部、34…通信部、40…中継器、42…広域通信ネットワーク、50…宅内