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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】輪転印刷機を動作させるための方法
(51)【国際特許分類】
   B41F 33/00 20060101AFI20241028BHJP
   B41F 33/08 20060101ALI20241028BHJP
   B41F 13/004 20060101ALI20241028BHJP
   B41F 5/24 20060101ALN20241028BHJP
【FI】
B41F33/00 210
B41F33/08 S
B41F13/004
B41F5/24
【請求項の数】 9
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020208395
(22)【出願日】2020-12-16
(65)【公開番号】P2021094858
(43)【公開日】2021-06-24
【審査請求日】2023-09-14
(31)【優先権主張番号】19217007
(32)【優先日】2019-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】390009232
【氏名又は名称】ハイデルベルガー ドルツクマシーネン アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】Heidelberger Druckmaschinen AG
【住所又は居所原語表記】Kurfuersten-Anlage 52-60, D-69115 Heidelberg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マルクス プッツァー
(72)【発明者】
【氏名】ハンス シャードル
【審査官】小宮山 文男
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-510275(JP,A)
【文献】特開平06-023967(JP,A)
【文献】特開平07-281491(JP,A)
【文献】特開2007-203734(JP,A)
【文献】特表2019-528196(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41F 33/00
B41F 33/08
B41F 13/004
B41F 5/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
輪転印刷機を動作させるための方法であって、
回転する印刷胴(5)の外乱が、検出され、印刷速度を低下させることによって低減され、
前記外乱は、前記印刷胴(5)の作動ドライブ(16)にて検出され、
前記作動ドライブ(16)は、前記印刷胴(5)と圧胴(6)との間の接触圧力を制御する装置(15)の作動ドライブとして設けられる、
方法。
【請求項2】
前記作動ドライブ(16)は、サーボモータ(17)を有する回転ドライブとして設けられる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記外乱は、前記サーボモータの変換器(18)にて検出される、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記変換器(18)は、出力信号(26)を供給するエンコーダ(19)として設けられる、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記エンコーダ(19)の前記出力信号(26)は、振動(27)について検査される、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記作動ドライブ(16)は、前記印刷胴(5)の位置を制御する装置(15)の作動ドライブとして設けられる、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記輪転印刷機(1)の印刷速度に依存する更なる外乱が、少なくとも1つの更なる回転胴(21)の作動ドライブ(22)にて検出され、前記外乱および前記更なる外乱が、前記輪転印刷機(1)の印刷速度を変更することによって低減される、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
両方の外乱が所定の最大外乱閾値未満に低減されるまで、前記輪転印刷機(1)の印刷速度が低下または増加させられる、請求項記載の方法。
【請求項9】
前記外乱は、前記印刷胴(5)に取り付けられる印刷版(8)上の印刷画像(9)に依存する、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明
本発明は、請求項1の前提部に記載の特徴を有する方法に関する。
【0002】
本発明の技術分野は、グラフィック産業であり、特に輪転印刷機、好ましくはフレキソ印刷機を動作させる分野である。特に本発明は、外乱を回避または低減するために、印刷機、より正確には、印刷機のドライブを制御するサブカテゴリにある。
【0003】
背景技術
材料ウェブを処理する輪転印刷機を動作させると、外乱、例えば、フレキソ印刷では「バウンド」として知られている形態の外乱が、印刷物の品質に影響を与えてしまう。この現象は、例えば、印刷胴の振動によって生じる。振動は、印刷される画像、すなわち、フレキソ印刷版上への印刷領域および非印刷領域の配置により引き起こされてしまう。
【0004】
バウンド影響を回避する十分とは云えない既知の方法は、印刷される画像を、実際には所望の画像の一部ではない付加的な印刷領域または非印刷領域により修正することである。使用することができない極めて多くの印刷物を作り出してしまうという理由で同じく十分とは云えない既知の別の方法は、バウンド現象が共振によって特定の印刷速度でのみ発生するため、印刷速度を低下させることである。このような修正は、通常、印刷機のオペレータによって行われる。
【0005】
別のオプションは、振動を測定して、印刷速度の変更を自動化された形で開始する加速度センサを設けることである。このオプションは高価であり、したがって、同じく十分とは云えない。独国特許出願公開第102005012915号明細書は、望ましくない縞模様をウェブに作り出す振動が回避されるように、回転する構成要素を有する輪転印刷機を動作させるための方法を開示している。同明細書は、回転する構成要素のジャーナルにセンサを設けて振動を検出することを提案している。独国特許出願公開第10107135号明細書は、フレキソ印刷機などのウェブ供給印刷機および振動を減衰させるための方法を開示している。同明細書は、印刷胴のための軸受ブロックにセンサの形態の検出装置を設けることを提案している。
【0006】
目的
したがって、本発明の目的は、先行技術の改良、特に外乱のない低コストの印刷を提供する方法を提供することである。
【0007】
本発明の解決策
本発明によれば、この目的は、請求項1に記載の方法によって達成される。
【0008】
本発明の利点ひいては好ましい更なる発展形が、明細書および図面だけでなく、従属請求項からも明らかになる。
【0009】
輪転印刷機を動作させるための本発明の方法が、回転する印刷胴の外乱を検出するステップと、外乱を低減するために印刷速度を修正するステップとを含み、外乱が、印刷胴の作動ドライブにて検出される。
【0010】
本発明は、有利には、外乱のない低コストの印刷を実現する方法を提供する。本発明によれば、外乱が、印刷胴のジャーナルやその軸受ブロックなどの純粋に機械的な構成要素にて検出されず、印刷胴の作動ドライブ、好ましくは電気的な作動ドライブにて検出される。それゆえ、純粋に機械的な構成要素に高価な付加的なセンサが必要とされない。作動ドライブは、有利には、センサとしてまたは外乱を検出するために使用することができる。有利には、この目的のために、作動ドライブの電気的な構成要素、好ましくは作動ドライブの変換器を使用することが可能である。付加的なセンサを設置する必要がなく、このことは、対応するコストを減少させる。
【0011】
更なる発展形
以下の項では、本発明の好ましい更なる発展形(略して、更なる発展形)について記載する。
【0012】
更なる一発展形は、外乱が、印刷胴の作動ドライブにて直接検出され、例えば、後者またはその線路もしくは接点にて収集されることを特徴としてもよい。
【0013】
更なる一発展形は、作動ドライブが、電動モータを有する回転ドライブとして設けられることを特徴としてもよい。
【0014】
更なる一発展形は、作動ドライブが、サーボモータを有する回転ドライブとして設けられることを特徴としてもよい。
【0015】
更なる一発展形は、外乱が、サーボモータにて検出されることを特徴としてもよい。
【0016】
更なる一発展形は、外乱が、サーボモータの変換器(エンコーダ)にて検出され、例えば、後者またはその線路もしくは接点にてピックアップされることを特徴としてもよい。変換器は、(潜在的には閉ループ制御で)モータを制御するために使用されてもよい。
【0017】
更なる一発展形は、変換器がロータリエンコーダとして設けられることを特徴としてもよい。
【0018】
更なる一発展形は、変換器がロータリ角度エンコーダとして設けられることを特徴としてもよい。
【0019】
更なる一発展形は、変換器がインクリメント式エンコーダとして設けられることを特徴としてもよい。
【0020】
更なる一発展形は、変換器が電流変換器(電流エンコーダ)として設けられることを特徴としてもよい。
【0021】
更なる一発展形は、変換器が、出力信号を供給するエンコーダとして設けられることを特徴としてもよい。
【0022】
更なる一発展形は、外乱が、サーボモータの消費電流によって、特に消費電流の変化によって検出されることを特徴としてもよい。
【0023】
更なる一発展形は、エンコーダの出力信号および/または消費電流の変化が、振動についてチェックされることを特徴としてもよい。
【0024】
更なる一発展形は、チェックが、振動の振幅と所定の最大振幅との間の比較を含むことを特徴としてもよい。
【0025】
更なる一発展形は、チェックが、デジタルコンピュータを使用して演算的に行われることを特徴としてもよい。デジタルコンピュータは、有線または無線で、例えば1つ以上の信号線路または1つ以上のデータ線路によって、変換器に接続されてもよい。
【0026】
更なる一発展形は、作動ドライブが、印刷胴の位置を制御する装置の作動ドライブとして設けられることを特徴としてもよい。
【0027】
更なる一発展形は、作動ドライブが、印刷胴と圧胴との間の接触圧力を制御する装置の作動ドライブとして設けられることを特徴としてもよい。
【0028】
更なる一発展形は、位置制御装置が、外乱の検出中に作動させられることを特徴としてもよい。
【0029】
更なる一発展形は、少なくとも外乱の検出中に、例えば、作動ドライブに設けられた保持ブレーキが解除状態にあることにより、作動ドライブが制動されないことを特徴としてもよい。
【0030】
更なる一発展形は、印刷胴の位置を直線的に調整するための、特に、関連する圧胴に対する位置を調整するための、スピンドルを含む位置制御装置が設けられることを特徴としてもよい。
【0031】
更なる一発展形は、ボールねじスピンドルを備える位置制御装置が設けられることを特徴としてもよい。
【0032】
更なる一発展形は、位置制御装置が、輪転印刷機のドライブ側に設けられることを特徴としてもよい。
【0033】
更なる一発展形は、位置制御のための装置が、輪転印刷機のオペレータ側に設けられることを特徴としてもよい。
【0034】
更なる一発展形は、位置制御のための装置が、輪転印刷機のドライブ側およびオペレータ側にそれぞれ設けられることを特徴としてもよい。このような発展形では、外乱の検出が、片側で(1つの作動ドライブにて)または両側で(合計2つの作動ドライブにて)行われてもよい。
【0035】
更なる一発展形は、好ましくは、印刷胴の回転速度を変更することにより、印刷速度を変更することを特徴としてもよい。
【0036】
更なる一発展形は、好ましくは、印刷胴の回転速度を変更するかまたはウェブを引っ張るプルローラの回転速度を変更することにより、ウェブの搬送速度を変更することを特徴としてもよい。
【0037】
更なる一発展形は、回転する少なくとも1つの更なる印刷胴において輪転印刷機の印刷速度に応じて発生する更なる外乱が、更なる印刷胴の作動ドライブにて検出され、外乱および更なる外乱が、輪転印刷機の印刷速度を変更することによって低減されることを特徴としてもよい。
【0038】
更なる一発展形は、両方の外乱が一緒に低減されることを特徴としてもよい。
【0039】
更なる一発展形は、両方の外乱が所定の最大外乱閾値未満に低減されるまで、輪転印刷機の印刷速度が低下または増加させられることを特徴としてもよい。
【0040】
更なる一発展形は、輪転印刷機の印刷速度の低下または増加が、徐々に行われることを特徴としてもよい。
【0041】
更なる一発展形は、印刷胴がフレキソ印刷胴として設けられることを特徴としてもよい。
【0042】
更なる一発展形は、(所与の数の印刷胴の)各印刷胴が、(同数のスクリーンローラの)それぞれのスクリーンローラと係合していることを特徴としてもよい。
【0043】
更なる一発展形は、印刷胴が、それぞれのフレキソ印刷ユニットに設けられることを特徴としてもよい。
【0044】
更なる一発展形は、フレキソ印刷ユニットが、ウェブを処理するフレキソ印刷機に設けられることを特徴としてもよい。
【0045】
更なる一発展形は、外乱が、輪転印刷機、その印刷ユニットまたはその印刷胴の機械的な固有振動数と関係することを特徴としてもよい。
【0046】
更なる一発展形は、外乱が、輪転印刷機の印刷速度と関係することを特徴としてもよい。
【0047】
更なる一発展形は、外乱が、印刷胴に取り付けられる印刷版上の画像と関係することを特徴としてもよい。
【0048】
更なる一発展形は、外乱が、印刷胴の振動を引き起こすことを特徴としてもよい。
【0049】
本発明の特徴、本発明の更なる発展形および本発明の例示的な実施形態の組み合わせが、本発明の有利な更なる発展形を同様に作り出す。加えて、本発明の更なる発展形が、「技術分野」と題する上記の項に開示された個々の特徴または特徴の組み合わせを含んでもよい。
【0050】
例示的な実施形態
本発明およびその1つ以上の好ましい更なる発展形を、図面を参照して、また、好ましい例示的な実施形態に基づいて、以下でより詳細に説明する。図では、対応する特徴が同じ参照符号を有する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1】本発明の方法を実施する機械を示す図である。
図2】本発明の方法を実施する機械を示す図である。
図3】本発明の方法を示す図である。
【0052】
図1は、本発明の方法の好ましい実施形態を実施するウェブ供給フレキソ印刷機1の例を示す。
【0053】
機械1は、インライン構造であり、長手方向の2つの側、すなわち、ドライブ側1aおよび反対側のオペレータ側1bを有する。機械は、好ましくは、紙、厚紙、板紙、箔または複合材料からなる印刷基材のウェブ2を処理し、より正確にはウェブに印刷する。ウェブは、ウェブを繰り出すための装置によって供給することができる。機械は、好ましくは互いに連続するように配置された多数の印刷ユニット3を備える。各印刷ユニットは、印刷動作中に印刷ユニットまたは印刷ユニットの少なくとも1つの胴を駆動するための少なくとも1つのモータ4を備える。印刷された後、ウェブには、型抜きや打抜きなどの更なる処理を施すことができる。
【0054】
機械1は、多数の印刷胴5および21、特にフレキソ印刷胴と、関連する圧胴6およびスクリーンローラ7(図2を参照)とを備える。印刷領域と非印刷領域とからなる印刷されるべき画像9が描かれている印刷版8(鉛版としても知られている)、特に隆起した印刷領域を有するフレキソ印刷板が、各印刷胴に取り付けられる。
【0055】
少なくとも1つまたは2つの印刷ユニット、好ましくは全ての印刷ユニット3が、好ましくは、それぞれの作動ドライブ16または22を含む制御装置15を備える。
【0056】
機械1は、デジタルコンピュータ23をさらに備える。見やすさのために図示していないが、機械および機械の構成要素、例えばモータ4または作動ドライブ16と信号またはデータを交換するための接続部が設けられる。
【0057】
図2は、本発明の方法の好ましい実施形態を実施するような制御装置15を示す。
【0058】
少なくとも一方の側(ドライブ側1aまたはオペレータ側1b)で、圧胴6は、機械1のフレーム10に支えられる。印刷胴5のジャーナル11は、軸受ブロック13の軸受12に支えられる。軸受ブロックは、フレームに対して、好ましくは水平方向に移動可能である。このために、ガイド14が設けられる。
【0059】
ドライブ側またはオペレータ側には、好ましくは印刷胴5の位置を制御するためのかつ/または好ましくは印刷胴5と圧胴6との間の接触圧力を制御するための制御装置15が設けられる。制御装置は、作動ドライブ16、好ましくは電動モータ17、特に変換器18を含むサーボモータ17を備える。変換器18は、エンコーダ19であってもよいし、エンコーダ19を備えてもよい。スピンドル20、好ましくはボールねじスピンドルが、作動ドライブ16に結合または固定される。ガイド14との相互作用において、スピンドル20は、作動ドライブの回転運動を軸受ブロック13の直線運動に変換する。
【0060】
デジタルコンピュータ23は、作動ドライブ16、特に作動ドライブ16の変換器18および/またはエンコーダ19に接続される。デジタルコンピュータは、作動ドライブの回転運動を制御し、ひいては、印刷胴5と圧胴6との間の位置および/または接触圧力を制御することができる。
【0061】
印刷胴5が回転すると、鉛版8の隆起した部分が印刷胴の外乱、特に振動(バウンドとしても知られている)を引き起こす場合があり、これが印刷画像の欠陥の原因となってしまう。このような外乱は、作動ドライブ16、電動モータ17または変換器18にて検出することができる。これは、外乱/振動が、軸受ブロック13およびスピンドル20を介して作動ドライブおよび作動ドライブの構成要素に伝達またはフィードバックされるためである。対応する(電流または電圧)信号またはデータが、変換器にてピックアップされ、デジタルコンピュータ23に転送される。次いで、信号またはデータをデジタルコンピュータによって分析することができる。このプロセスにおいて、外乱を演算的に検出することができ、外乱を低減する措置を講じることができる。デジタルコンピュータは、外乱/振動が低減または補償されるように、関連する印刷ユニット3のモータ4または全ての印刷ユニットの全てのモータ4を作動させることができる。特に印刷速度を修正、例えば増加または低下させることができる。
【0062】
図3は、本発明の方法の好ましい実施形態の選択されたステップを示す。
【0063】
図は、例として示す4つの印刷ユニットを監視し、外乱を演算的に評価または分析して、プロセス中に外乱を補償するか、低減するか、または防止するデジタルコンピュータ23を概略的に示す。印刷速度の上方に外乱の振幅をプロットしたグラフが、各印刷ユニット(上から下へ第1~第4の印刷ユニット)について示される。
【0064】
図示した例では、印刷速度に関連する外乱24が、第1の印刷ユニットで発生し、更なる外乱25が、更なる印刷ユニット、例えば第3の印刷ユニットで発生する。デジタルコンピュータ23は、これらの外乱をそれぞれの印刷速度で検出する。外乱は、振幅と所定の閾値との間の比較によって検出することができる。例えば、第1の印刷速度27で外乱が検出されると、第1の印刷ユニットでも他のいずれの印刷ユニットでも、もはや外乱が発生しなくなるまで、第2の印刷速度28で印刷速度を修正することができる。この第2の印刷速度は、機械1を動作させるために引き続き使用される印刷速度である。言い換えれば、印刷速度は、例えば、印刷ユニットのいずれにも外乱が発生しなくなるまで、増加(または減少)させられる。
【符号の説明】
【0065】
1 輪転印刷機
1a ドライブ側
1b オペレータ側
2 印刷材料のウェブ
3 印刷ユニット
4 モータ
5 印刷胴
6 圧胴
7 スクリーンローラ
8 印刷版/鉛版
9 印刷画像
10 フレーム
11 胴ジャーナル
12 軸受
13 軸受ブロック
14 ガイド
15 制御装置
16 作動ドライブ
17 電動モータまたはサーボモータ
18 変換器
19 エンコーダ
20 スピンドル
21 更なる印刷胴
22 作動ドライブ
23 デジタルコンピュータ
24 外乱
25 更なる外乱
26 出力信号
27 第1の印刷速度
28 第2の印刷速度
図1
図2
図3