(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】車両のボデー構造
(51)【国際特許分類】
B62D 33/04 20060101AFI20241028BHJP
B62D 33/06 20060101ALI20241028BHJP
B60K 1/00 20060101ALI20241028BHJP
【FI】
B62D33/04 Z
B62D33/06 D
B60K1/00
(21)【出願番号】P 2021052833
(22)【出願日】2021-03-26
【審査請求日】2024-03-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000005463
【氏名又は名称】日野自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148013
【氏名又は名称】中山 浩光
(72)【発明者】
【氏名】本間 友基
(72)【発明者】
【氏名】東野 和幸
(72)【発明者】
【氏名】市川 勝崇
(72)【発明者】
【氏名】市川 敦士
(72)【発明者】
【氏名】入澤 一毅
【審査官】長谷井 雅昭
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第206885186(CN,U)
【文献】特開2021-41849(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-2132349(KR,B1)
【文献】特開2016-94144(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0026787(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 33/04
B62D 33/06
B60K 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャブと荷台との間にウォークスルー部分を有する車両のボデー構造であって、
前記ウォークスルー部分の骨格を構成する門枠を備え、
前記門枠は、左右一対の側枠、床枠、及び天井枠を有し、
前記門枠の床側部分には、高電圧部品を保護する保護枠が前記左右一対の側枠及び前記床枠と一体に固定されている車両のボデー構造。
【請求項2】
前記保護枠の上枠の中央部分には、前記門枠の床枠側に向かって凹む凹部が設けられている請求項1記載の車両のボデー構造。
【請求項3】
前記保護枠には、前記凹部を構成する側壁部と底壁部とがなす隅部に補強部が設けられている請求項2記載の車両のボデー構造。
【請求項4】
前記保護枠における縦方向の枠と横方向の枠とがなす隅部には、前記縦方向の枠と前記横方向の枠とを斜めに繋ぐ補強部が設けられている請求項1~3のいずれか一項記載の車両のボデー構造。
【請求項5】
前記門枠には、前記側枠と前記天井枠とがなす隅部において、前記側枠と前記天井枠とを斜めに繋ぐ補強部が設けられている請求項1~4のいずれか一項記載の車両のボデー構造。
【請求項6】
前記門枠には、前記側枠と前記保護枠の上枠とがなす隅部において、前記側枠と前記上枠とを斜めに繋ぐ補強部が設けられている請求項1~5のいずれか一項記載の車両のボデー構造。
【請求項7】
前記保護枠の前記側枠と平行して配置され、前記保護枠の上枠と前記門枠の側枠とを繋ぐ補強部が更に設けられている請求項1~6のいずれか一項記載の車両のボデー構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両のボデー構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車両のボデー構造として、例えば特許文献1に記載の車両がある。この従来の車両は、車両フレームと、キャブと、荷台と、連結部と、幌部材と、囲み部材とを備えて構成されたトラック車両となっている。このトラック車両では、乗員が連結部を介してキャブと荷台との間でウォークスルー可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、バッテリの電力によってモータを駆動して走行する電動車両の開発が進んできている。このような電動車両では、バッテリのジャンクションボックスといった高電圧部品を搭載する必要がある。また、側方衝突から高電圧部品を保護するための保護部を搭載する必要がある。そのため、従来の非電動車両に比べて車載スペースが圧迫されてしまうという問題がある。特に、上述した特許文献1の車両のように、キャブと荷台との間にウォークスルー部分を有するタイプの車両では、当該ウォークスルー部分を構成する門枠に一定の剛性を持たせる必要があり、門枠の剛性の確保及び車載スペースの確保の両立が課題となっていた。
【0005】
本開示は、上記課題の解決のためになされたものであり、門枠の剛性の確保及び車載スペースの確保を両立できる車両のボデー構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面に係る車両のボデー構造は、キャブと荷台との間にウォークスルー部分を有する車両のボデー構造であって、ウォークスルー部分の骨格を構成する門枠を備え、門枠は、左右一対の側枠、床枠、及び天井枠を有し、門枠の床側部分には、高電圧部品を保護する保護枠が左右一対の側枠及び床枠と一体に固定されている。
【0007】
この車両のボデー構造では、高電圧部品を保護する保護枠がウォークスルー部分の骨格を構成する門枠の左右一対の側枠及び床枠と一体に固定されている。保護枠を門枠と一体化させることで、門枠の余剰スペースを保護枠の配置スペースとして活用できると共に、保護枠を門枠の補強部材としても機能させることができる。したがって、門枠の剛性の確保及び車載スペースの確保を両立できる。また、保護枠が門枠の床側部分に位置しているため、保護枠がキャブと荷台との間のウォークスルー性を阻害することも回避できる。
【0008】
保護枠の上枠の中央部分には、門枠の床枠側に向かって凹む凹部が設けられていてもよい。これにより、キャブと荷台との間の保護枠による段差を抑えることができる。したがって、キャブと荷台との間の良好なウォークスルー性を確保できる。
【0009】
保護枠には、凹部を構成する側壁部と底壁部とがなす隅部に補強部が設けられていてもよい。これにより、保護枠の剛性を十分に確保できる。保護枠の剛性の確保によって門枠の剛性も向上するため、側方衝突に対する高電圧部品の保護性能を向上できる。
【0010】
保護枠における縦方向の枠と横方向の枠とがなす隅部には、縦方向の枠と横方向の枠とを斜めに繋ぐ補強部が設けられていてもよい。これにより、保護枠の剛性を十分に確保できる。保護枠の剛性の確保によって門枠の剛性も向上するため、側方衝突に対する高電圧部品の保護性能を向上できる。
【0011】
門枠には、側枠と天井枠とがなす隅部において、側枠と天井枠とを斜めに繋ぐ補強部が設けられていてもよい。これにより、過剰な補強に依らずに門枠の剛性を向上できる。
【0012】
門枠には、側枠と保護枠の上枠とがなす隅部において、側枠と上枠とを斜めに繋ぐ補強部が設けられていてもよい。これにより、側方衝突時の門枠への衝突エネルギーの入力を保護枠に効率的に伝達することができる。したがって、過剰な補強に依らずに門枠の剛性を向上できる。
【0013】
保護枠の前記側枠と平行して配置され、保護枠の上枠と門枠の側枠とを繋ぐ補強部が更に設けられていてもよい。これにより、側方衝突時の門枠への衝突エネルギーの入力を保護枠に効率的に伝達することができる。したがって、過剰な補強に依らずに門枠の剛性を向上できる。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、門枠の剛性の確保及び車載スペースの確保を両立できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本開示の一実施形態に係る車両のボデー構造を示す図である。
【
図3】高電圧部品の一例であるジャンクションボックスの構成を示す斜視図である。
【
図5】
図4に示した保護枠を背面側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本開示の一側面に係る車両のボデー構造の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0017】
図1は、本開示の一実施形態に係る構造の要部を示す平面図である。また、
図2は、その要部拡大斜視図である。
図1及び
図2に示す車両のボデー構造1は、例えばトラック等の大型車両に適用される構造体である。車両は、例えばバッテリの電力によってモータを駆動して走行する電動車両である。車両は、キャブと荷台との間にウォークスルー部分Wを有する車両である。
図1及び
図2は、ウォークスルー部分Wを荷台側から見た状態を図示したものである。
【0018】
図1及び
図2に示すように、この車両のボデー構造1は、車両のシャーシフレーム2上にウォークスルー部分Wの骨格を構成する門枠3を備えて構成されている。門枠3は、左右一対の側枠4,4と、床枠5と、天井枠6とを有し、車両の室内断面形状に応じた寸法の矩形枠状をなしている。側枠4,4、床枠5、及び天井枠6は、例えば金属製の長尺部材によって形成されている。
【0019】
門枠3の内側には、上下に延びる2本の支柱7,7が設けられている。支柱7,7は、天井枠6と後述の保護枠11の上枠23を繋ぐように延在しており、門枠3の内側の空間を車両の幅方向に3分割している。この3分割された空間のうちの中央の空間が、キャブと荷台との間のウォークスルー部分Wとなっている。3分割された空間のうち左右の空間は、
図1では開放されているが、実際には化粧パネル等の仕切部材によって塞がれた状態となる。
【0020】
門枠3の床側部分には、高電圧部品Kを保護する保護枠11が左右一対の側枠4,4及び床枠5と一体に固定されている。高電圧部品Kは、ここでは、車両のモータの駆動源となる高電圧バッテリに用いられるジャンクションボックス12を例示する。
図3は、ジャンクションボックスの構成を示す斜視図である。
図3の例では、ジャンクションボックス12は、筐体13と、パネル14とを備えて構成されている。筐体13は、例えば金属によって形成され、後述する保護枠11の内形に応じた外形の主面13aを有する扁平な箱状をなしている。
【0021】
筐体13の内部には、例えばリレー、ヒューズ、電流センサ、リークセンサ、端子台等の部品が収容されている。筐体13の側面13bには、例えば高電圧用及び低電圧用の複数のコネクタなどが設けられている。筐体13の上面13cには、底面13dに向かって凹む凹部13eが設けられている。凹部13eの深さは、筐体13の上下幅の半分程度に及んでいる。また、凹部13eの内壁面13f,13fは、底面13gに対して鈍角に傾斜した状態となっている。
【0022】
パネル14は、筐体13の主面13aよりも一回り大きい寸法で主面13aと同様の形状をなし、主面13aと同心に固定されている。ジャンクションボックス12は、パネル14が保護枠11と面一になるように保護枠11の枠内に配置されている。本実施形態では、ジャンクションボックス12は、保護枠11には直接固定されておらず、不図示の固定部材によって門枠3の下方のシャーシフレーム2に固定されている。
【0023】
図4は、保護枠の一例を示す正面図である。また、
図5は、保護枠を背面側から見た斜視図である。
図4では、保護枠11を荷台側から見た状態を図示しており、
図5では、保護枠11をキャブ側から見た状態を図示している。
図4及び
図5に示すように、保護枠11は、左右一対の側枠21,21と、下枠22と、上枠23とを有している。保護枠11の枠内は、ジャンクションボックス12を筐体13の主面13a側から見た形状に対応した形状を有している。側枠21,21は、門枠3の側枠4,4に沿って延びる枠であり、側枠4,4の下端部分に固定されている。下枠22は、門枠3の床枠5に沿って延びる枠であり、床枠5の全体にわたって固定されている。側枠21と側枠4との固定、及び下枠22と床枠5との固定は、ボルトによる固定であってもよく、溶接による固定であってもよい。
【0024】
上枠23は、下枠の上方で床枠5に沿って延びる枠である。上枠の中央部分には、床枠5(下枠22)側に向かって凹む凹部25が設けられている。この凹部25は、ジャンクションボックス12の筐体13の凹部13eに対応して形成されている。凹部25の横幅は、2本の支柱7,7で仕切られたウォークスルー部分Wの横幅に対応した幅となっている。凹部25の深さは、保護枠11の上下幅の半分程度に及んでいる。凹部25を構成する側壁部26,26は、底壁部27に対して鈍角に傾斜した状態となっている。底壁部27に対する側壁部26の傾斜角度は、底面13gに対する内壁面13fの傾斜角度と同じであってもよく、小さくなっていてもよい。
【0025】
上述した車両のボデー構造1には、門枠3の全体に過剰な補強をせずに剛性の向上を実現するための簡易な補強構造が設けられている。これらの補強構造は、いずれも金属等の剛性部材によって形成されている。本実施形態の門枠3には、
図1及び
図2に示すように、側枠4と天井枠6とがなす隅部において側枠4と天井枠6とを斜めに繋ぐ補強部31Aと、側枠4と保護枠11の上枠23とがなす隅部において側枠4と上枠23とを斜めに繋ぐ補強部31Bとが設けられている。
【0026】
補強部31Aは、例えば門枠3の正面視において直角三角形状をなしている。補強部31Aと側枠4との結合幅は、補強部31Aと天井枠6との結合幅よりも大きくなっている。補強部31Aと側枠4との結合幅は、例えば側枠4の上下の長さの半分程度となっており、補強部31Aと天井枠6との結合幅は、例えば側枠4から支柱7までの間隔の1/3~1/2程度となっている。補強部31Bは、例えば門枠3の正面視において略直角二等辺三角形状をなしている。補強部31Bと側枠4との結合幅は、補強部31Bと上枠23との結合幅とほぼ等しくなっている。補強部31Bと側枠4との結合幅、及び補強部31Bと上枠23との結合幅は、いずれも補強部31Aと天井枠6との結合幅よりも小さくなっている。
【0027】
本実施形態では、保護枠11にも当該保護枠11の剛性を向上させることで門枠3の剛性向上に寄与する補強構造が設けられている。本実施形態の保護枠11には、
図4及び
図5に示すように、凹部25を構成する側壁部26と底壁部27とがなす隅部に補強部31Cが設けられている。
図4及び
図5の例では、補強部31Cは、側壁部26及び底壁部27と等幅の略L字の板状部材によって構成され、側壁部26と底壁部27とがなす隅部の裏面側に設けられている。補強部31Cと側壁部26との結合幅は、例えば側壁部26の上下長さの半分以下程度となっている。補強部31Cと底壁部27との結合幅は、例えば補強部31Cと側壁部26との結合幅と同程度となっている。
【0028】
また、保護枠11における縦方向の枠と横方向の枠とがなす隅部には、縦方向の枠と横方向の枠とを斜めに繋ぐ補強部が設けられている。具体的には、保護枠11には、
図4及び
図5に示すように、側枠21と上枠23とがなす隅部を斜めに繋ぐ補強部31Dと、側枠21と下枠22とがなす隅部を斜めに繋ぐ補強部31Eと、上枠23と側壁部26とがなす隅部を斜めに繋ぐ補強部31Fとが設けられている。
【0029】
補強部31Dは、側枠21と上枠23とを45°の角度で直線的に繋いでおり、補強部31Eは、側枠21と下枠22とを45°の角度で直線的に繋いでいる。補強部31Fは、上枠23と側壁部26とがなす隅部を曲線的に繋いでいる。なお、本実施形態では、
図4に示すように、側壁部26と底壁部27とがなす角部も、丸みを帯びた形状となっている。
【0030】
さらに、本実施形態では、保護枠11の側枠21と平行して配置され、上枠23と門枠3の側枠4とつなぐ補強部31Gが設けられている。補強部31Gは、上枠23と略等幅の略L字の板状部材によって構成されている。補強部31Gは、
図5に示すように、保護枠11の上枠23に固定される第1の固定部分31Gaと、第1の固定部分31Gaの縁部から側枠21と平行に垂下する第2の固定部分31Gbとを有している。第2の固定部分31Gbは、例えばボルトによって門枠3の側枠4に対して固定されている。したがって、保護枠11と門枠3の側枠4との固定は、側枠21及び補強部31Gによる二重の固定構造となっている。
【0031】
以上説明したように、この車両のボデー構造1では、高電圧部品Kを保護する保護枠11がウォークスルー部分Wの骨格を構成する門枠3の左右一対の側枠4,4及び床枠5と一体に固定されている。保護枠11を門枠3と一体化させることで、門枠3の余剰スペースを保護枠11の配置スペースとして活用できると共に、保護枠11を門枠3の補強部材としても機能させることができる。したがって、門枠3の剛性の確保及び車載スペースの確保を両立できる。また、保護枠11が門枠3の床側部分に位置しているため、保護枠11がキャブと荷台との間のウォークスルー性を阻害することも回避できる。
【0032】
本実施形態では、保護枠11の上枠23の中央部分に、門枠3の床枠5側に向かって凹む凹部25が設けられている。これにより、キャブと荷台との間の保護枠11による段差を抑えることができる。したがって、キャブと荷台との間の良好なウォークスルー性を確保できる。
【0033】
本実施形態では、保護枠11において、凹部25を構成する側壁部26と底壁部27とがなす隅部に補強部31Cが設けられている。また、本実施形態では、保護枠における縦方向の枠と横方向の枠とがなす隅部には、縦方向の枠と横方向の枠とを斜めに繋ぐ補強部31D,31E,31Fが設けられている。これにより、保護枠11の剛性を十分に確保できる。保護枠11の剛性の確保によって門枠3の剛性も向上するため、側方衝突に対する高電圧部品Kの保護性能を向上できる。
【0034】
本実施形態では、門枠3の側枠4と天井枠6とがなす隅部において、側枠4と天井枠6とを斜めに繋ぐ補強部31Aが設けられている。これにより、過剰な補強に依らずに門枠3の剛性を向上できる。また、本実施形態では、門枠3の側枠4と保護枠11の上枠23とがなす隅部において、側枠4と上枠23とを斜めに繋ぐ補強部31Bが設けられている。これにより、側方衝突時の門枠3への衝突エネルギーの入力を保護枠11に効率的に伝達することができる。したがって、過剰な補強に依らずに門枠3の剛性を向上できる。
【0035】
本実施形態では、保護枠11の側枠21と平行して配置され、保護枠11の上枠23と門枠3の側枠4とを繋ぐ補強部31Gが設けられている。これにより、側方衝突時の門枠3への衝突エネルギーの入力を保護枠11に効率的に伝達することができる。したがって、過剰な補強に依らずに門枠3の剛性を向上できる。
【符号の説明】
【0036】
1…車両のボデー構造、3…門枠、4…側枠、5…床枠、6…天井枠、11…保護枠、23…上枠、25…凹部、26…側壁部、27…底壁部、31A~31F…補強部、K…高電圧部品。