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特許7577677GPS支援による協調的なシグナリング支援型のWLAN DFS動作
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】GPS支援による協調的なシグナリング支援型のWLAN DFS動作
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/14 20090101AFI20241028BHJP
   H04W 4/02 20180101ALI20241028BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20241028BHJP
   H04W 72/54 20230101ALI20241028BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20241028BHJP
【FI】
H04W16/14
H04W4/02
H04W64/00 120
H04W72/54
H04W84/12
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021554998
(86)(22)【出願日】2020-01-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-09
(86)【国際出願番号】 US2020013949
(87)【国際公開番号】W WO2020185304
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2023-01-16
(31)【優先権主張番号】16/299,850
(32)【優先日】2019-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507364997
【氏名又は名称】サイプレス セミコンダクター コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Cypress Semiconductor Corporation
【住所又は居所原語表記】198 Champion Court, San Jose, CA 95134, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ドゥルヴァラヤ クンジャル
(72)【発明者】
【氏名】ヴィノート サンパス
【審査官】齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/179397(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0094651(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0192422(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0245280(US,A1)
【文献】特開2017-063404(JP,A)
【文献】特開2015-211263(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)デバイスを動作させる方法であって、前記方法は、
複数の動的周波数選択(DFS)チャネルのうち第1のDFSチャネル上で、前記WLANデバイスを動作させるステップと、
前記WLANデバイスによって、レーダからのレーダ信号の存在について前記第1のDFSチャネルをスキャンするステップと、
前記WLANデバイスによって、前記第1のDFSチャネルをスキャン可能な1つまたは複数のWLANデバイスにより取得され、前記第1のDFSチャネルが前記レーダにより使用されているか否かを表す支援情報を受信するステップと、
前記スキャンにより前記第1のDFSチャネル上で前記レーダ信号の存在が検出されたこと、または、前記第1のDFSチャネルが前記レーダにより使用されていることを表す前記支援情報が受信されたこと、のうちの少なくとも一方に応答して、前記WLANデバイスの動作を、前記第1のDFSチャネルを使用することから、前記複数のDFSチャネルのうち第2のDFSチャネルへと変更するステップと、
を有し、
前記WLANデバイスによって前記支援情報を受信するステップは、セルラネットワークを介してクラウドソーシングデータベースから前記支援情報を受信するステップを有し、前記クラウドソーシングデータベースは、前記第1のDFSチャネルをスキャン可能な複数の前記WLANデバイスにより検出された複数のジオタグ付きレーダゾーンを含み、
前記複数のジオタグ付きレーダゾーンのうち1つのジオタグ付きレーダゾーンは、前記第1のDFSチャネルをスキャン可能な前記複数のWLANデバイスのうち1つのWLANデバイスにより動作中のレーダが検出された地理的領域と、前記複数のDFSチャネルのうち、前記地理的領域において動作中のレーダにより使用されていると検出された1つまたは複数のDFSチャネルと、を有し、
前記方法は、前記WLANデバイスによって、前記クラウドソーシングデータベースに前記WLANデバイスの地理的ポジションを送信するステップをさらに有し、受信された前記支援情報は、前記複数のジオタグ付きレーダゾーンのうち受信された1つのジオタグ付きレーダゾーンを有し、受信された前記支援情報は、動作中の前記レーダが前記WLANデバイスの前記地理的ポジションの近くにあることを表し、
前記方法は、前記レーダが動作中の自身のDFSチャネルを変更した場合、第2のWLANデバイスのDFSチャネルを、前記第1のDFSチャネルとは異なるDFSチャネルに変更するステップをさらに含む、
方法。
【請求項2】
前記第1のDFSチャネルが前記レーダによって使用されていることを表す、受信された前記支援情報は、前記第1のDFSチャネルが、前記複数のジオタグ付きレーダゾーンのうち1つのジオタグ付きレーダゾーンにおいて動作中のレーダによって使用されていると検出された前記1つまたは複数のDFSチャネルと同一である、ということを表す情報を有する、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記支援情報は、ローカルに格納されたデータベースから受信され、前記ローカルに格納されたデータベースは、前記WLANデバイスによって以前に検出された複数のジオタグ付きレーダゾーンを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記WLANデバイスによって前記レーダ信号の存在について前記第1のDFSチャネルをスキャンするステップは、前記第2のWLANデバイスからメッセージを受信するステップを有し、前記メッセージは、前記第2のWLANデバイスが前記第1のDFSチャネル上で前記レーダ信号の存在を検出した、ということを表す、
請求項1記載の方法。
【請求項5】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)デバイスであって、WLANデバイスは、
複数の動的周波数選択(DFS)チャネルのうち第1のDFSチャネル上で、前記WLANデバイスを動作させるように構成されたWLANインタフェースと、
処理デバイスと、
を有し、
前記処理デバイスは、
レーダからのレーダ信号の存在について前記第1のDFSチャネルをスキャンし、
前記第1のDFSチャネルをスキャン可能な1つまたは複数のWLANデバイスにより取得され、前記第1のDFSチャネルが前記レーダにより使用されているか否かを表す支援情報を受信し、
前記スキャンにより前記第1のDFSチャネル上で前記レーダ信号の存在が検出されたこと、または、前記第1のDFSチャネルが前記レーダにより使用されていることを表す前記支援情報が受信されたこと、のうちの少なくとも一方に応答して、WLAN動作のために使用される前記第1のDFSチャネルを、前記複数のDFSチャネルのうち第2のDFSチャネルにスイッチする、
ように構成されており、
前記支援情報は、セルラネットワークを介してクラウドソーシングデータベースから受信され、前記クラウドソーシングデータベースは、前記第1のDFSチャネルをスキャン可能な複数の前記WLANデバイスにより検出された複数のジオタグ付きレーダゾーンを含み、
前記複数のジオタグ付きレーダゾーンのうち1つのジオタグ付きレーダゾーンは、前記第1のDFSチャネルをスキャン可能な前記複数のWLANデバイスのうち1つのWLANデバイスにより動作中のレーダが検出された地理的領域と、前記複数のDFSチャネルのうち、前記地理的領域において動作中のレーダにより使用されていると検出された1つまたは複数のDFSチャネルと、を有し、
前記処理デバイスは、さらに、前記クラウドソーシングデータベースに前記WLANデバイスの地理的ポジションを送信するように構成されており、受信された前記支援情報は、前記複数のジオタグ付きレーダゾーンのうち受信された1つのジオタグ付きレーダゾーンを有し、受信された前記支援情報は、動作中の前記レーダが前記WLANデバイスの前記地理的ポジションの近くにあることを表し、
前記レーダが動作中の自身のDFSチャネルを変更した場合、第2のWLANデバイスのDFSチャネルは、前記第1のDFSチャネルとは異なるDFSチャネルに変更される、
WLANデバイス。
【請求項6】
前記第1のDFSチャネルが前記レーダによって使用されていることを表す、受信された前記支援情報は、前記第1のDFSチャネルが、前記複数のジオタグ付きレーダゾーンのうち1つのジオタグ付きレーダゾーンにおいて動作中のレーダによって使用されていると検出された前記1つまたは複数のDFSチャネルと同一である、ということを表す情報を有する、
請求項5記載のWLANデバイス。
【請求項7】
前記支援情報は、前記WLANデバイスのローカルに格納されたデータベースから受信され、前記ローカルに格納されたデータベースは、前記WLANデバイスによって以前に検出された複数のジオタグ付きレーダゾーンを含む、
請求項5記載のWLANデバイス。
【請求項8】
前記レーダ信号の存在について前記第1のDFSチャネルをスキャンするように構成された前記処理デバイスは前記第2のWLANデバイスからメッセージを受信するようにさらに構成された処理デバイスであり、前記メッセージは、前記第2のWLANデバイスが前記第1のDFSチャネル上で前記レーダ信号の存在を検出した、ということを表す、
請求項5記載のWLANデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2019年3月12日出願の米国特許非仮出願第16/299,850号の国際出願であり、上記出願は、ここでの参照をもってその開示内容全体が本明細書に取り込まれたものとする。
【0002】
技術分野
本願の技術は概して、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)システムに関し、さらに具体的には、共存するレーダシステムに対する干渉を最小化するために、WLAN動的周波数選択(DFS)チャネル内で動作するデバイスまたは車両のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
IEEE 802.11標準に準拠するWLANシステムは、2.4GHz、5GHz、またはそれよりも高い周波数帯で動作することができる。5GHz帯におけるチャネルは、それらの許可された利用法に基づき、屋内チャネルまたは屋外チャネルとして分類されている。5GHz帯におけるWLAN屋外チャネルは、車載ネットワーキングのために自動車においてますます使用されるようなってきていると共に、自律運転および他の用途を支援する目的で、自動車間で情報を交換するために、さらにシステムインフラストラクチャから情報を受信するために、自動車においてますます使用されるようになってきている。一部の国々では、すべてではないにしても一部のWLAN屋外5GHzチャネルが、レーダによっても使用され、例えば気象レーダ、軍用レーダおよび民生用レーダによっても使用される。WLANとレーダの動作が共存するこれらの5GHzチャネルは、動的周波数選択(DFS)チャネルと呼ばれる。動作周波数におけるレーダの存在を検出する能力を有し、接続された自身のネットワーク構成要素をレーダの動作周波数から離れるように誘導することができるWLANデバイスを、WLAN DFSマスタデバイスと称する。この能力がなく、DFSチャネル内での動作のためにマスタデバイスに従属するWLANデバイスを、スレーブデバイスと称する。
【0004】
レーダに及ぼされるWLANデバイスによる干渉を最小化するために、多くの管轄区域内の規制当局は、DFSチャネル内で動作するWLANデバイスの挙動に対し厳しい要求を課している。例えば、WLAN DFSマスタデバイスがWLAN DFSチャネル内での送信をスタートさせることができるようになる前に、レーダ信号を検出する目的で、チャネルアベイラビリティチェック(CAC)と呼ばれるレーダスキャンを実施することが、このデバイスに対し要求される。このCACは、民生用レーダに対する1分から、気象レーダおよび軍用レーダに対する10分またはそれ以上、持続する可能性がある。CACの間、WLAN DFSマスタデバイスに対し、何らかのWLAN動作を実施するのを禁止することができる。レーダ信号が検出されなければ、WLAN DFSマスタデバイスはこのチャネルで動作することができる。動作中、WLAN DFSマスタデバイスは、インサービスモニタリング(ISM)と呼ばれるプロセスにおいて、同一チャネル中の何らかのレーダ信号について絶えず監視することが要求されている。DFSチャネル内で、CAC中またはISM中のいかなる時点であってもレーダ信号が検出されたならば、WLAN DFSマスタデバイスは、異なるチャネルに向かって迅速に移行することが求められる。この第2のチャネルも別のDFSチャネルであるならば、WLAN DFSマスタデバイスは、レーダ信号のないDFSチャネルが見つかるまで、CACおよびISMを再び実施しなければならない可能性がある。
【0005】
レーダは、レーダの周囲360度を旋回する無線パルスの狭ビームを送信することができる。自動車が継続的に移動中であると、自動車に配備されたWLAN DFSマスタデバイスは、定置されたデバイスと比べると、レーダ信号を正確には検出できない可能性がある。たとえWLAN DFSマスタデバイスがレーダ信号を検出したとしても、自動車が別のロケーションに移動すると、検出された信号に関して収集された情報が時宜を逸したものとなってしまう可能性がある。不正確で時宜を逸したレーダ検出および信号情報は、信頼のないWLAN DFS動作の原因となり、さらにこのことによってレーダ動作に対する干渉が増大してしまうおそれがある。これに加え、レーダ信号に対するスキャンに用いられる長いCAC期間中、WLAN DFSマスタデバイスのWLAN動作が中断された結果、スレーブデバイスにおけるエンドユーザのWLAN動作のためのネットワークの機能が停止してしまう。
【0006】
添付の図面と併せて以下の説明を参照すれば、本明細書の実施形態およびそれらの利点を最もよく理解することができる。それらの図面は、形状および細部のいかなる変更も決して制限するものではなく、そのような変更を、本明細書の実施形態の着想および範囲から逸脱することなく、本明細書の実施形態に対し当業者によって加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の一部の実施形態による、自動車のために配備された例示的な屋外ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)アーキテクチャを示す図である。
図2】本開示の一部の実施形態による、WLAN動的周波数選択(DFS)チャネルを選択するための支援として、自動車がジオタグ付きレーダ干渉データの協調ネットワークサーバにアクセスする例示的なシステムを示す図である。
図3】本開示の一部の実施形態による、WLAN DFSチャネルを選択するための支援として、自動車がジオタグ付きレーダ干渉データのローカルデータベースにアクセスする例示的なシステムを示す図である。
図4】本開示の一部の実施形態による、WLAN DFSチャネルを選択するための支援として、ジオタグ付きレーダ干渉データの協調ネットワークサーバまたはローカルデータベースにアクセスするために、自動車に配備されたWLANデバイスのための方法を示すフローチャートである。
図5】本開示の一部の実施形態による、WLAN DFSチャネルを選択するための支援として、ジオタグ付きレーダ干渉データの協調ネットワークサーバまたはローカルデータベースにアクセスするように構成された、自動車に配備されたWLAN DFSデバイスのブロック図である。
図6】本開示の一部の実施形態による、WLAN DFSチャネルを選択するための支援として、自動車がビーコン発信デバイスからDFSアクションフレームを受信する例示的なシステムを示す図である。
図7】本開示の一部の実施形態による、WLAN DFSチャネルを選択するための支援として、ビーコン発信デバイスからDFSビーコンを受信するために、自動車に配備されたWLANデバイスのための方法を示すフローチャートである。
図8A】本開示の一部の実施形態によるDFSアクションフレームビーコン発信デバイスのブロック図である。
図8B】本開示の一部の実施形態による、WLAN DFSチャネルを選択するための支援として、ビーコン発信デバイスからDFSアクションフレームを受信するように構成された、自動車に配備されたWLAN DFSデバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書では本願の技術の様々な態様およびバリエーションの例が説明されており、添付の図面に描かれている。以下の説明は、本発明をそれらの実施形態に限定することを意図したものではなく、むしろ当業者は本発明を構成し使用することができる。
【0009】
本願の技術の1つの態様によれば、レーダ干渉源のデータベースを、1つまたは複数の自動車に配備されたワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)から収集することができ、レーダ干渉確率を最小化する動作中の動的周波数選択(DFS)チャネルを選択する目的でWLANデバイスを支援するために、フィールド内のWLANデバイスによりそのデータベースに問い合わせることができる。
【0010】
1つの実施形態によれば、DFSチャネル上で検出されたレーダ信号情報の報告をサポートするWLANデバイスを装備した、フィールド内で動作中の自動車により、レーダ干渉に関する情報をクラウドソーシングすることができる。WLAN DFSマスタデバイスなどのWLANデバイスは、レーダ信号の存在を検出することができ、検出ロケーション、使用されたDFSチャネル、動作時間などの情報を、集中型サーバに報告することができ、このサーバは報告された情報を統合してデータベースを構築する。DFSチャネル内での動作を望んでおり、レーダ信号を検出する能力のないスレーブデバイスを含む自動車におけるWLANデバイスは、このデータベースに問い合わせて、可能性のある近くのレーダ信号に関する情報を取得し、レーダ干渉確率が低減されているDFSチャネルを選択することができる。
【0011】
1つの実施形態によれば、レーダ干渉のデータベースを、集中型サーバに置く代わりにローカルでWLANデバイスまたは自動車に格納することができる。WLANデバイスは、検出されたレーダ干渉に関する経時的な情報を、ローカルデータベース内に格納することができる。レーダ干渉の可能性のあるDFSチャネルを避けるために、WLANデバイスは、あるロケーションに自動車が近づくと、ローカルデータベースに問い合わせることができる。有利には、レーダ情報のデータベースをリモートまたはローカルで活用することによって、チャネルアベイラビリティチェック(DFS-CAC)の必要性を低減することができ、DFS-CASスキャンに起因する中断を伴わずにWLAN動作を継続させることができる。
【0012】
本願の技術の別の態様によれば、レーダ干渉範囲の境界に配置された専用のWLANビーコン発信デバイスが、DFSビーコンまたは専用のアクションフレームをブロードキャストすることができ、これによってレーダ動作のレーダ干渉範囲に接近する自動車におけるWLANデバイスに通知または警告して、レーダにより使用されているDFSチャネルを避けるようにする。WLANビーコン発信デバイスは、近くのレーダにより使用されているDFSチャネル、レーダ干渉範囲またはレーダ干渉範囲の境界のGPS座標、スイッチのためにWLANデバイスに対し推奨されるDFS候補チャネルなどに関する情報を搬送する、周期的な専用のアクションフレームをブロードキャストすることができる。WLANビーコン発信デバイスは、レーダ信号と同じであってオーバラップしているがレーダ干渉範囲の境界の外側にあるWLAN DFSチャネル上で、専用のアクションフレームをブロードキャストすることができ、それによってアクションフレームはレーダ動作と干渉しない。レーダ信号と同じDFSチャネル内で動作するWLANデバイスは、自動車がレーダ干渉の境界に近づいたときに、専用のアクションフレームを受信することができ、レーダ干渉範囲に入る前に異なるDFSチャネルにスイッチすることができる。有利には、専用のアクションフレームがWLANパケットとして受信されると、DFSマスタデバイスおよびDFSスレーブデバイスは、レーダ信号を搬送しているDFSチャネルを避けるために、迅速にかつ信頼性を伴って異なるDFSチャネルにスイッチすることができる。
【0013】
図1には、本開示の一部の実施形態による、自動車のために配備された例示的な屋外ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)アーキテクチャが示されている。IEEE 802.11標準を使用して通信するために、自動車101および103にWLANデバイスを配備することができる。WLANデバイスを、自動車101および103が道路の傍らに配備されたアクセスポイント(AP)105の範囲内に来ると、このAP105に関連付けられるように構成されたユーザステーション(STA)とすることができる。自動車101および103におけるWLANデバイスとAP105とによって、基本サービスセット(BSS)を形成することができる。WLANデバイスは、AP105に関連付けられると、道路状態、交通状態、環境およびその他のインフラストラクチャ情報といった情報を、AP105から受信することができ、これによって自動車101および103が道路を進んでいく際に支援される。1つのシナリオによれば、自動車101および103は、速度、進行方向などの車両情報を、AP105を介したデータトラフィックのルーティングなしで、WLANデバイスを使用してピアツーピア通信で交換することができる。自動車101または103は、自律運転を容易にするために、他方の自動車から、かつ/またはAP105から受信した情報を使用することができる。別のシナリオによれば、自動車101は、SoftAPのホストまたはピアツーピアのグループオーナー(P2P GO)の役割を担うことができ、自動車101内部の車載WLANのクライアント(例えば乗員が携行しているWLAN能力のある携帯電話、または乗員シートの車載エンターテイメントコンソール)は、上述のホストまたはグループオーナーに接続することができ、それによってインフォテイメントコンテンツを交換することができる。
【0014】
WLANシステムは、レーダシステムと共有される1つまたは複数の5GHz WLAN DFSチャネル上で動作することができる。自動車101または103におけるWLANデバイスを、動作チャネル内においてレーダ信号の存在を検出するように構成されたWLAN DFSマスタデバイスとすることができ、このデバイスは、レーダ干渉が検出されたならば、このデバイス自体およびレーダ検出能力のない接続されたスレーブデバイスを、動作チャネルから離れるように誘導することができる。WLAN DFSマスタデバイスが、あるDFSチャネル内での動作をスタートさせることができるようになる前に、そのチャネルにはレーダ干渉がない、ということを保証する目的で、WLAN DFSマスタデバイスに対し、最小期間にわたりDFS-CASスキャンを実施するよう、規則によって要求することができる。動作中、DFS-CACをクリアした後でも、WLAN DFSマスタデバイスに対しさらに、インサービスモニタリング(ISM)を使用して動作チャネル内の何らかのレーダ信号について絶えず監視するよう、要求することができる。DFSチャネル内で、CAC中またはISM中のいかなる時点であってもレーダ信号が検出されたならば、WLAN DFSマスタデバイスおよび接続されたスレーブデバイスは、異なるチャネルに向かって迅速に移行することが求められる。レーダ干渉確率が低減されたDFSチャネルをWLANデバイスが選択するのを支援し、WLANデバイスにより引き起こされるレーダ動作に及ぼされる干渉を低減するために、レーダ干渉に関する支援情報をWLANデバイスに供給することができる。
【0015】
本明細書で述べる実施例、実装形態および実施形態については、主としてWLANのコンテキストで説明する。1つの実施形態によれば、WLANシステムを、IEEE 802.11標準の様々なバージョンを使用したWLANネットワークとすることができる。ただし、これとは別のWLANシステムを考えることができる。
【0016】
図2には、本開示の一部の実施形態による、WLAN DFSチャネルを選択するための支援として、自動車がジオタグ付きレーダ干渉データの協調ネットワークサーバ206にアクセスする例示的なシステムが示されている。3台の車両すなわち車両201、車両203および車両209が示されている。
【0017】
WLAN DFSマスタデバイスを搭載可能な車両201は、レーダ205の動作範囲207内へと移動する可能性がある。1つの実施例によれば、レーダ205を、空港で動作する航空管制レーダとすることができる。WLAN DFSマスタデバイスは当初、車両201がレーダ動作範囲207に入る前、ある1つのDFSチャネル上で動作可能である。レーダ205が車両201と同じDFSチャネル上で動作しているならば、車両201がレーダ動作範囲207に入った後、WLAN DFSマスタドライブのDFS-ISMスキャンによって、動作中のDFSチャネル上でレーダ信号を検出することができる。これに加え、WLAN DFSマスタデバイスは、レーダ205のDFSチャネルと、車両201のGPS座標と、DFS-ISMスキャンによってレーダ信号が検出された時点とを記録することができる。記録されたGPS座標は、レーダ動作範囲207の境界上にある1つの地理的ポイントを表すことができる。記録された時点は、レーダ205が動作しているときの時点を表すことができる。WLAN DFSマスタデバイスは、レーダ205のDFSチャネルと記録されたGPS座標と記録された時点とを含む、検出されたレーダ信号に関する情報を、協調ネットワークサーバ206にアップロードすることができる。1つの実施形態によれば、WLAN DFSマスタデバイスは、GSM、LTE、5Gまたは他のタイプのワイドエリアネットワークにおいて動作するセルラネットワークを介して、協調ネットワークサーバ206と通信することができる。1つの実施形態によれば、協調ネットワークサーバ206は、インターネットを介してワイドエリアネットワークに接続されるようにすることができる。
【0018】
同様に車両203が、つまりWLAN DFSマスタデバイスを搭載している他の車両が、レーダ動作範囲207内へと移動する可能性がある。車両203上のWLAN DFSマスタデバイスが、レーダ205と同じDFSチャネル上で動作しているならば、そのDFS-ISMスキャンによって、車両203がレーダ動作範囲207に入ると、動作中のDFSチャネル上でレーダ信号を同様に検出することができる。1つの実施形態によれば、車両203により検出されたDFSチャネルを、車両201により検出されたDFSチャネルと同じものであるとすることができる。1つの実施形態によれば、レーダ205が動作中の自身のDFSチャネルを変更したならば、車両203により検出されたDFSチャネルを、車両201により検出されたDFSチャネルとは異なるものであるとすることができる。車両201の場合のように、車両203におけるWLAN DFSマスタデバイスは、レーダ205のDFSチャネルと、車両203のGPS座標と、このデバイスのDFS-ISMスキャンによってレーダ信号が検出された時点とを記録することができる。したがって記録されたGPS座標は、レーダ動作範囲207の境界上に別の地理的ポイントを表すことができ、記録された時点は、レーダ205が動作しているときの別の時点を表すことができる。車両203におけるWLAN DFSマスタデバイスは、レーダ205のDFSチャネルと記録されたGPS座標と記録された時点とを含む、検出されたレーダ信号に関する情報を、協調ネットワークサーバ206に同様にアップロードすることができる。
【0019】
協調ネットワークサーバ206は、車両201、車両203および他の車両から収集された検出されたレーダ干渉に関する情報を、集中型データベース内に格納することができる。かくしてクラウドソーシングデータベースは、GPS座標で表現された複数のレーダゾーンの範囲の推定された境界と、レーダが動作していると予期されるDFSチャネルと、推定されたそれらの動作の時点とを表すことができる。1つの実施形態によれば、既存のレーダの動作パラメータが変更されたとき、新たなレーダが稼働開始したとき、または古いレーダが稼働停止されたとき、クラウドソーシングデータベースを更新または上書きすることができる。閾値期間にわたり更新されなかった情報を、時宜を逸したものと宣言することができ、データベースから取り除くことができる。
【0020】
特定の時間にわたりある地理的ロケーションにおいてDFSチャネル内で動作することを望む可能性のあるWLANデバイスを有する車両は、DFSチャネルが空いているのか、またはレーダ干渉確率を低減するために別のDFSチャネルにスイッチするのが賢明である可能性があるのかを判定するために、所望の地理的ロケーションおよび所望の時点の近くで可能性のあるレーダ干渉について、集中型データベースに問い合わせることができる。1つの実施形態によれば、協調ネットワークサーバ206は、集中型データベース内に含まれているレーダゾーンの動作特性を分析して、問い合わせを行った車両のロケーションおよび時点に基づき、レーダ干渉確率を最小化するDFSチャネルを提案することができる。1つの実施形態によれば、何らかの考えられる接近中のレーダゾーンに関する情報を受け取るために、車両は自身の目下のGPS座標を協調ネットワークサーバ206に周期的に送信することができる。レーダゾーンが近づいていることをこの情報が表しているならば、車両は先を見越して、何らかのレーダ干渉を避けるために、ある1つのDFSチャネルにスイッチすることができる。例えば車両209は、自身のGPS座標を協調ネットワークサーバ206に周期的に送信することができる。車両209に搭載されているWLANデバイスを、WLAN DFSマスタデバイスまたはスレーブデバイスとすることができる。予期されるその移動経路に基づき、協調ネットワークサーバ206は、集中型データベースに問い合わせて、車両209がレーダ205の動作範囲207の境界に接近していることを予測することができる。集中型データベースは、レーダ205が特定のDFSチャネルで動作している、ということを示すことができる。協調ネットワークサーバ206は、車両209がレーダ205の動作範囲207に入ると予期される場所である、動作範囲207の境界上の1つまたは複数の位置のGPS座標と、レーダ205の予期される動作チャネルとを、送信することができる。車両209におけるWLANデバイスが同じDFSチャネル上で動作しているならば、このデバイスは、レーダ205からのレーダ干渉に遭遇する前に、異なるDFSチャネルにスイッチするように準備することができる。1つの実施形態によれば、協調ネットワークサーバ206は、このWLANデバイスがスイッチする先のDFSチャネルを提案することができる。車両209はこの情報を用いて、自身のWLAN動作に対し最小の中断しか生じさせない異なるDFSチャネルにスイッチすることができる。
【0021】
1つの実施形態によれば、例えば車載ナビゲーションシステムを用いることで、車両の経路がすでに選択されているならば、車両は集中型データベースに問い合わせて、その経路沿いの考えられるレーダ干渉ゾーンを予測することができる。車両におけるWLANデバイスは、最小のレーダ干渉しか生じさせない、またはレーダ干渉をまったく生じさせない、と予期されるDFSチャネルを選択することができる。有利にはWLANデバイスは、WLAN DFSマスタデバイスがDFS-CACスキャンを新たなチャネル上で実施するときに遭遇するWLANの中断などのように、チャネルのスイッチングに関連して生じるWLAN動作に対する中断を回避することができる。WLAN DFSスレーブデバイスについても同様に、チャネルスイッチング動作の削減または低減、あるいは車両が予期されるレーダゾーンに接近する前にチャネルをスイッチする能力によって、WLAN動作に対する中断が低減され、相互作用でレーダ動作に及ぼされるWLAN動作の干渉が低減される。1つの実施形態によれば、WLANデバイスは、オフラインでの使用のために、集中型データベースをプリフェッチまたはダウンロードすることができる。
【0022】
図3には、本開示の一部の実施形態による、WLAN DFSチャネルを選択するための支援として、自動車がジオタグ付きレーダ干渉データのローカルデータベースにアクセスする例示的なシステムが示されている。1つの実施形態によれば、車両においてローカルに格納されているデータベースは、車両だけによって収集されたレーダ干渉に関する情報を含むことができる。車両におけるWLANデバイスは、目下のまたは所望のGPS座標を用いて、車両が滞在しそこにおいて車両によりレーダ干渉が検出されたロケーションの記録に基づき、GPS座標付近で考えられるレーダ干渉を特定するために、ローカルデータベースに問い合わせることができる。ローカルに格納されたデータベースによって、WLANデバイスがリモートの協調ネットワークサーバ206にアクセスする必要がなくなる一方、このデータベースは、クラウドソーシングデータベースのように包括的なものとはなり得ないし、または最新のものにはなり得ない。
【0023】
WLAN DFSマスタデバイスを搭載可能な車両301が、ロケーション302においてレーダ205の動作範囲207内に移動する可能性がある。車両301上のWLAN DFSマスタデバイスが、レーダ205と同じDFSチャネル上で動作しているならば、そのDFS-ISMスキャンによって、車両301がロケーション302においてレーダ動作範囲207に入ると、DFSチャネル上でレーダ信号を検出することができる。WLAN DFSマスタデバイスは、レーダ205のDFSチャネルと、ロケーション302における車両301のGPS座標と、レーダ干渉が検出された時点とを、車両301のローカルデータベースに記録することができる。タイムスタンプが押されたジオタグ付きレーダゾーンのローカル知識ベースを含むように、ローカルデータベースを車両301によって経時的に構築することができる。その後になって、車両301がロケーション303においてレーダ205のレーダ動作範囲207に接近すると、WLANデバイスは、付近のレーダ干渉について警告を受け取るために、ロケーション303における自身の目下のGPS座標に基づき、ローカルデータベースに問い合わせることができる。WLANデバイスがレーダ205と同じDFSチャネル上で動作しているならば、このWLANデバイスは、車両301がレーダ205からのレーダ干渉に遭遇する前に、異なるチャネルにスイッチするように準備することができる。1つの実施形態によれば、ローカルデータベースは、このWLANデバイスがスイッチする先のDFSチャネルを提案することができる。1つの実施形態によれば、車両301の経路が既知であれば、レーダ干渉の考えられるゾーンを予測し、最小のレーダ干渉しか生じさせない、またはレーダ干渉をまったく生じさせない、と予期されるDFSチャネルを選択するために、WLANデバイスはローカルデータベースに問い合わせることができる。
【0024】
1つの実施形態によれば、ローカルに格納されたデータベースを、オフラインでの使用のために、車両301が協調ネットワークサーバ(例えば206)からダウンロードまたはプリフェッチしたクラウドソーシングデータベースとすることができる。例えば、車両301におけるWLANデバイスは、走行前にクラウドソーシングデータベースをローカルに格納されたデータベース内にダウンロードすることができる。このようにすれば車両301は、たとえ車両がオフラインであっても、走行中、考えられるレーダ干渉源を特定するために、クラウドソーシング情報の利点を活かすことができる。1つの実施形態によれば、WLANデバイスは、計画された移動ルートを協調ネットワークサーバ206に伝達することができ、計画された移動ルート付近のレーダゾーンに関する情報を含むクラウドソーシングデータベースの一部分を、走行前に、または走行中であっても、ローカルに格納されたデータベースにダウンロードすることができる。次いでWLANデバイスは、ローカルに格納されたデータベースにアクセスするために、オフラインモードにスイッチすることができる。1つの実施形態によれば、車両301のWLANデバイスは、他の車両により収集されたレーダ干渉に関する情報を活用するために、他の車両のローカルに格納されたデータベースを、車両301のローカルに格納されたデータベース内に、ピアツーピアWLAN動作を使用してダウンロードすることができる。1つの実施形態によれば、車両301のWLANデバイスは、LTE、5Gまたは他のタイプのセルラネットワークを使用し、ピアツーピア動作を介して、他の車両のデータベースをダウンロードすることができる。
【0025】
図4には、本開示の一部の実施形態による、WLAN DFSチャネルを選択するための支援として、ジオタグ付きレーダ干渉データの協調ネットワークサーバ(例えば206)またはローカルデータベースにアクセスするために、自動車に配備されたWLANデバイスのための方法400のフローチャートが示されている。方法400を処理ロジックによって実施することができ、この処理ロジックは、ハードウェア(例えば回路、専用ロジック、プログラマブルロジック、処理デバイスなど)、ソフトウェア(例えば処理デバイス上で動作する/実行される命令)、ファームウェア(例えばマイクロコード)、またはこれらの組み合わせを有することができる。一部の実施形態によれば、方法400を、WLAN DFSマスタデバイス、またはWLANデバイス内に含まれる処理デバイス(例えば図5に示されている処理デバイス501)によって実施することができる。
【0026】
ステップ401において、DFSチャネル内でWLAN動作をスタートさせる要求が開始される。例えば、ある地理的領域内でWLAN動作のためにDFSチャネルだけしか利用できないことから、または空きチャネルのスキャンにより、非DFSチャネルは、高いデータトラフィックゆえに所望のWLAN動作をサポートするには十分な帯域幅を有することができない、ということが示されたことから、または他の何らかの理由のために、車両におけるWLAN DFSマスタデバイスは、DFSチャネル内で動作することを要求することができる。
【0027】
1つの実施形態によれば、WLAN DFSマスタデバイスは、WLAN動作のための候補DFSチャネルに関する情報を受け取るために、このデバイスの目下のロケーションのGPS座標を、タイムスタンプが押されたジオタグ付きレーダ干渉データを含むデータベース407などのようなデータベースに、送信することができる。データベース407を、協調ネットワークサーバ(例えば206)の集中型クラウドソーシングデータベース、またはWLAN DFSマスタデバイスのローカルに格納されたデータベースとすることができる。1つの実施形態によれば、ローカルに格納されたデータベースを、図3のところで論じたタイムスタンプが押されたジオタグ付きレーダゾーンのローカル知識ベースを含むように、WLAN DFSマスタデバイスによって経時的に構築することができる。1つの実施形態によれば、ローカルに格納されたデータベースを、オフラインでの使用のために、WLAN DFSマスタデバイスが集中型データベースからダウンロードまたはプリフェッチしたクラウドソーシングデータベースとすることができる。
【0028】
ステップ405において、WLAN DFSマスタデバイスの目下のGPSロケーションと目下の時点とに基づき、データベース407は、目下のGPSロケーションの近くで動作しているレーダによって使用されている可能性のあるDFSチャネルを、WLAN DFSマスタデバイスに指示することができる。1つの実施形態によれば、データベース407は、最小のレーダ干渉確率で使用可能な1つまたは複数のDFSチャネルを提案することができる。
【0029】
ステップ403において方法400は、WLAN動作のための候補DFSチャネルを決定することができる。1つの実施形態によれば、WLAN DFSマスタデバイスが、付近のレーダゾーン内で使用されているDFSチャネルに関する情報をデータベース407から受け取ると、WLAN DFSマスタデバイスは、考えられるレーダ干渉を避けるDFSチャネルを選択することができる。1つの実施形態によれば、WLAN DFSマスタデバイスが、レーダ干渉確率を最小化するDFSチャネルに関する提案をデータベース407から受け取ると、WLAN DFSマスタデバイスは、提案された複数のDFSチャネルのうちの1つを選択することができる。
【0030】
ステップ409において方法400は、選択されたDFSチャネル上でDFS-CACスキャンを実施することができる。1つの実施形態によれば、WLAN DFSマスタデバイスが、選択されたDFSチャネル内での動作をスタートさせることができるようになる前に、そのチャネルにはレーダ干渉がない、ということを保証する目的で、WLAN DFSマスタデバイスに対し、最小期間にわたりDFS-CASスキャンを実施するよう、規則によって要求することができる。
【0031】
ステップ411において方法400は、レーダ信号がDFS-CACスキャン中に検出されたか否かを判定することができる。例えば、データベース407がいかなる情報も有することができない、またはレーダ干渉に関する最新情報を有することができないロケーションにWLAN DFSマスタデバイスが位置する場合がある。このため、選択されたDFSチャネルが付近のレーダによって使用されていることを、データベース407からの情報が示していないとしても、DFS-CACは、選択されたDFSチャネルに及ぼされるレーダ干渉を検出することができる。
【0032】
レーダ信号が選択されたDFSチャネル上で検出されたならば、ステップ413において方法400は、検出されたレーダ信号に関する情報を含むタイムスタンプが押されたジオタグ付きエントリによって、データベース407を更新することができる。例えばWLAN DFSマスタデバイスは、レーダ信号が検出されたDFSチャネルと、車両のGPS座標と、レーダ信号が検出された時点とを記録することができる。WLAN DFSマスタデバイスは、DFSチャネルに関する記録された情報と、記録されたGPS座標と、記録された時点とによって、データベース407を更新することができる。1つの実施形態によれば、データベース407が集中型データベースであるならば、WLAN DFSマスタデバイスは、クラウドソーシングデータベースを更新するために、協調ネットワークサーバ(例えば206)に情報をアップロードすることができる。WLAN DFSマスタデバイスは、データベース407に問い合わせることによって、新たな候補DFSチャネルを選択することができ、方法400は、チャネル干渉のない選択されたDFSチャネルがDFS-CASスキャン中に見つかるまで、ステップ403、409および411を繰り返すことができる。
【0033】
レーダ信号が選択されたDFSチャネル上で検出されなかったならば、ステップ415において方法400は、選択されたDFSチャネル上でWLAN動作をスタートさせることができる。これと並行して、方法400は、車両が移動したときに動作チャネルに現れる可能性のある何らかのレーダ信号を監視するために、DFS-ISMスキャンを実施することができる。方法400は、例えば車両の目下のロケーションまたは計画されたその経路に基づき、動作チャネルがレーダ干渉に遭遇しそうであるか否かを判定するために、車両の目下のGPS座標に基づき、データベース407に継続的に問い合わせることができる。
【0034】
ステップ417において、DFS-ISMスキャン中、動作中のDFSチャネル上でレーダ信号が検出されたならば、方法400は、検出されたレーダ信号に関する情報を含むタイムスタンプが押されたジオタグ付きエントリによって、データベース407を更新することができる。例えばWLAN DFSマスタデバイスは、レーダ信号が検出された動作中のDFSチャネルと、車両のGPS座標と、レーダ信号が検出された時点とを記録することができる。WLAN DFSマスタデバイスは、動作中のDFSチャネルに関する記録された情報と、記録されたGPS座標と、記録された時点とによって、データベース407を更新することができる。WLAN DFSマスタデバイスは、データベース407に問い合わせることにより、ステップ403においてWLAN動作のための新たな候補DFSチャネルを選択することができ、方法400は、ステップ409、411、415および417において、DFS-CACスキャンおよびDFS-ISMスキャンを繰り返すことができる。
【0035】
ステップ419において、DFS-ISMスキャンの間、動作チャネル上でレーダ信号が検出されなかったならば、方法400は、その動作チャネル上でWLAN動作を継続することができる。方法400は、動作チャネルがレーダ干渉に遭遇しそうであるか否かを判定するために、車両の目下のGPS座標に基づき、データベース407に継続的に問い合わせることができる。例えば、車両の計画された移動経路に基づき、動作チャネル上でレーダ干渉が予期されるのであれば、WLAN DFSマスタデバイスは、レーダ干渉が発生する前に、異なる動作チャネルにスイッチすることができる。WLAN DFSマスタデバイスは、データベース407に問い合わせることにより、ステップ403においてWLAN動作のための新たな候補DFSチャネルを選択することができ、方法400は、ステップ409、411、415および417においてDFS-CACスキャンおよびDFS-ISMスキャンを繰り返すことができる。
【0036】
WLAN DFSマスタデバイスを用いて方法400が示されている一方、WLAN DFSスレーブデバイスも、WLAN DFSチャネルを選択するための支援として、タイムスタンプが押されたジオタグ付きレーダ干渉データの協調ネットワークサーバ(例えば206)またはローカルデータベースにアクセスするために、方法400の一部のステップを実施することができる。例えばステップ403においてスレーブデバイスは、付近のレーダゾーン内で使用されているDFSチャネルに関する情報、またはレーダ干渉確率を最小化するDFSチャネルに関する提案を、データベース407から受け取ることによって、候補チャネルを決定することができる。ステップ419においてスレーブデバイスは、1つの動作チャネルを選択することができ、その動作チャネルがレーダ干渉に遭遇しそうであるか否かを判定するために、車両の目下のGPS座標に基づき、データベース407に継続的に問い合わせることができる。動作チャネル上でレーダ干渉が予期されるのであれば、スレーブデバイスは、レーダ干渉が発生する前に、異なる動作チャネルにスイッチすることができる。
【0037】
図5は、本開示の一部の実施形態による、WLAN DFSチャネルを選択するための支援として、ジオタグ付きレーダ干渉データの協調ネットワークサーバ(例えば206)またはローカルデータベースにアクセスするように構成された、自動車に配備されたWLAN DFSデバイス501のブロック図である。WLAN DFSデバイス501を、車両201、203、209、301におけるWLANデバイスとすることができ、このデバイスは方法400のステップを実施することができる。
【0038】
WLAN DFSデバイス501を、WLAN DFSマスタデバイスまたはスレーブデバイスとすることができる。WLAN DFSデバイス501は、GPSサブシステム503、マップサービス505、WLANサブシステム507、システムクロック509、ワイドエリアネットワーク(WAN)コネクティビティサブシステム511、ローカルストレージサブシステム513、およびDFSチャネルセレクタアプリケーション515を含むことができる。
【0039】
WLAN DFSデバイス501のGPS座標を供給するように、GPSサブシステム503を構成することができる。WLAN DFSマスタデバイスのために検出されたレーダ信号にジオタグを付けるために、GPS座標を用いることができる。GPSサブシステム503により供給されたGPS座標を移動経路にマッピングするように、マップサービス505を構成することができ、このマップサービス505は、車両のためにナビゲーションサービスを提供することもできる。移動経路を、この経路に沿って考えられるレーダ干渉ゾーンを予測するために、タイムスタンプが押されたジオタグ付きレーダ干渉のデータベースによって使用することができる。
【0040】
WLAN動作のために選択されたチャネルを使用するように、WLANサブシステム507を構成することができる。例えば、WLANチャネルを介して他のWLAN DFSデバイスまたはアクセスポイントと共に、データパケット、コントロールフレームなどの送信または受信を行うように、WLANサブシステム507を構成することができる。WLAN DFSマスタデバイスにより検出されたレーダ信号にタイムスタンプを押すために使用されるシステムタイムを維持し続けるように、システムクロック509を構成することができる。1つの実施形態によれば、システムタイムを供給するようにGPSサブシステム503を構成することができる。
【0041】
WLAN DFSマスタデバイスによって、検出されたレーダ信号のDFSチャネルと、記録されたGPS座標と、レーダ信号が検出されたときに記録された時点とを含む、検出されたレーダ信号に関する情報を、協調ネットワークサーバ(例えば206)にアップロードするように、WANコネクティビティサブシステム511を構成することができる。WLAN DFSマスタデバイスおよびWLAN DFSスレーブデバイスの双方によって、WLAN DFSデバイス501の目下のGPS座標を送信し、協調ネットワークサーバ(例えば206)から目下のGPS座標付近のレーダ干渉に関する情報を受信するように、WANコネクティビティサブシステム511を構成することもできる。
【0042】
タイムスタンプが押されたジオタグ付きレーダ干渉データのローカルデータベースを格納するように、ローカルストレージサブシステム513を構成することができる。1つの実施形態によれば、ローカルストレージサブシステム513は、WLAN DFSデバイス501により検出されたタイムスタンプが押されたジオタグ付きレーダゾーンのローカル知識ベースを含むことができる。1つの実施形態によれば、ローカルストレージサブシステム513は、協調ネットワークサーバ(例えば206)からダウンロードされたタイムスタンプが押されたジオタグ付きレーダゾーンのクラウドソーシング集中型データベースを、格納することができる。
【0043】
WLAN動作のためにWLAN DFSチャネルを選択するための支援として、タイムスタンプが押されたジオタグ付きレーダ干渉情報を取得する目的で、協調ネットワークサーバ(例えば206)またはローカルストレージサブシステム513にアクセスするために、DFSチャネルセレクタアプリケーション515をプロセッサ上で動作させて、WLAN DFSデバイス501のための図4の方法400における動作のうちの1つまたは複数を実施することができる。
【0044】
1つの実施形態によれば、WLAN DFSデバイス501は、メモリおよび処理デバイスを含むことができる。メモリを、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、リードオンリメモリ(ROM)、または他のタイプのメモリとすることができ、DFSチャネルセレクタアプリケーション515またはローカルストレージサブシステム513を格納するように、これらのメモリを構成することができる。処理デバイスを、マイクロプロセッサ、中央処理ユニット、またはこれらに類するものなど、1つまたは複数の汎用処理デバイスによって提供することができる。例示的な実施例の場合、処理デバイスは、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、短縮命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、または他の命令セットを実装するプロセッサ、または複数の命令セットの組み合わせを実装するプロセッサを有することができる。処理デバイスは、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサ、またはこれらに類するものなど、1つまたは複数の専用処理デバイスを有することもできる。本明細書で説明する動作およびステップを実施するために、本開示の1つまたは複数の態様に従い本明細書で説明する動作を実行するように、処理デバイスを構成することができる。
【0045】
図6には、本開示の一部の実施形態による、WLAN DFSチャネルを選択するための支援として、自動車がビーコン発信デバイスからDFSアクションフレームを受信する例示的なシステムが示されている。
【0046】
レーダ205がWLAN DFSチャネル上で動作中である。レーダ205は動作範囲207を有することができる。例えばレーダ205を、空港で動作する航空管制レーダとすることができる。WLAN DFSアクションフレームビーコン発信デバイス601または603と称する場合もある専用のWLANビーコン発信デバイスを、レーダ動作範囲207の境界に設置することができる。レーダ205が付近で動作しているということを、レーダ動作範囲207に接近している車両におけるWLANデバイスに警告し、レーダ205により使用されているDFSチャネルを避けるために、WLAN DFSアクションフレームビーコン発信デバイスは、DFSビーコンと称する場合もある専用のWLANアクションフレームを、レーダ205のDFSチャネル上でブロードキャストすることができる。
【0047】
DFSビーコンは、タイムスタンプ、レーダ205によって使用されておりWLANデバイスが回避すべき1つまたは複数のWLAN DFSチャネル、WLANデバイスが代替チャネルとして使用可能な1つまたは複数の推奨WLAN DFSチャネル、レーダ動作範囲207に関する情報、ディジタル署名などを含む情報を搬送することができる。1つの実施形態によれば、複数のWLANデバイスのWLANトラフィックを複数の空きDFSチャネル上にいっそう均一に分散させることができるように、WLAN DFSアクションフレームビーコン発信デバイス601/603が代替チャネルを推奨したときに、これらのビーコン発信デバイス601/603は、レーダによって使用されていない空きDFSチャネル上のトラフィックをスキャンすることができる。1つの実施形態によれば、WLAN DFSアクションフレームビーコン発信デバイス601/603は、負荷がより少ないチャネルを最初に推奨することができるように、代替チャネルに対し優先順位を付けることができる。1つの実施形態によれば、レーダ動作範囲207に関する情報を、レーダ動作範囲207の境界のGPS座標によって表現することができる。境界のこの種のGPS座標によって、DFSビーコンによって搬送される情報の有効領域を規定することができる。1つの実施形態によれば、DFSビーコンによって搬送される情報の真正性または有効性をチェックするために、WLANデバイスによってディジタル署名を使用することができる。1つの実施形態によれば、これらのDFSビーコンを周期的に送信することができる。
【0048】
WLAN DFSアクションフレームビーコン発信デバイス601は、レーダ205により使用されるDFSチャネル上でDFSビーコンをブロードキャストするので、同じDFSチャネル上で動作中のWLANデバイスは、そのDFSビーコンを受信して、DFSチャネル上のレーダ干渉を迅速に発見し、他のチャネルにスイッチすることができ、例えばDFSビーコンによって推奨された複数の代替チャネルのうちの1つにスイッチすることができる。1つの実施形態によれば、WLAN DFSアクションフレームビーコン発信デバイス601は、DFSビーコンの送信自体がレーダ205の動作に対し干渉を引き起こさないように、レーダ動作範囲207の外側でDFSビーコンをブロードキャストすることができる。
【0049】
有利には、レーダ動作範囲207に接近中でありレーダ205のDFSチャネル上で動作しているWLANデバイスを有する車両は、これらのDFSビーコンを検出することができ、レーダ動作に対する何らかの干渉を最小化するために、車両がレーダ動作範囲207に入る前に、その車両の動作チャネルを空きDFSチャネルにスイッチすることができる。これに加え、DFSビーコンはWLANパケットとして送信されるので、WLAN DFSマスタデバイスおよびWLAN DFSスレーブデバイスの双方がDFSビーコンを検出して、レーダ信号を搬送するDFSチャネルを迅速に避けることができる。
【0050】
例えば、一方の方向からレーダ動作範囲207に接近中の車両605におけるWLANデバイスは、このWLANデバイスがレーダ205と同じDFSチャネル上で動作しているのであれば、ビーコン発信デバイス601からDFSビーコンを受信することができる。WLANデバイスは、DFSビーコンにおいて搬送されたディジタル署名を用いて、DFSビーコンの有効性を認証することができる。WLANデバイスは、レーダ動作範囲207の境界のGPS座標として表現された、DFSビーコンにより搬送された情報の有効領域を、受信することができる。この有効領域と計画された移動経路とに基づき、WLANデバイスは、車両605がレーダ動作範囲207に入る可能性がある、ということを特定することができる。WLANデバイスは、回避するDFSチャネルと、移行する推奨代替DFSチャネルとをDFSビーコンから受信することができる。1つの実施形態によれば、回避するDFSチャネルは、WLANデバイスの目下の動作チャネルおよびレーダ205により使用される可能性のある他のDFSチャネルを含むことができる。WLANデバイスは、車両605がレーダ動作範囲207に入る前に、新たなチャネルとして推奨された複数の代替DFSチャネルのうちの1つに、自身の動作チャネルをスイッチすることができる。車両605がレーダ動作範囲207内にある時間中、WLANデバイスは、レーダ205の動作と干渉することなく、新たなDFSチャネルを用いてWLAN動作を継続することができる。車両605がレーダ動作範囲207を出たとき、WLANデバイスはその新たなチャネルに留まることができ、またはこのデバイスの以前の動作チャネルにスイッチして戻ることができる。
【0051】
同様に、他方の方向からレーダ動作範囲207に接近中の他の車両609におけるWLANデバイスは、このWLANデバイスがレーダ205と同じDFSチャネル上で動作しているのであれば、ビーコン発信デバイス603からDFSビーコンを受信することができる。同様にWLANデバイスは、車両609がレーダ動作範囲207に入る前に、新たなDFSチャネルにスイッチすることができる。車両609におけるWLANデバイスにより使用される新たなチャネルを、車両605におけるWLANデバイスにより使用される新たなチャネルと同じチャネルとしてもよいし、または異なるチャネルとしてもよい。レーダ205の動作に対する干渉を回避することに加え、WLAN動作のために車両605、609および他の車両607、611により使用される新たなDFSチャネルに対し、それらの新たなDFSチャネル上のWLANトラフィックの負荷をいっそう均一に分散させる目的で、ビーコン発信デバイス601/603によって優先順位を付けることができる。これに加え、通常はレーダ信号を検出できないWLAN DFSスレーブデバイスであっても、DFSビーコンを受信して、レーダ205の動作との干渉を回避するために、新たなDFSチャネルにスイッチ可能とすることができる。
【0052】
図7には、本開示の一部の実施形態による、WLAN DFSチャネルを選択するための支援として、ビーコン発信デバイスからDFSビーコンを受信するために、自動車に配備されたWLANデバイスのための方法700のフローチャートが示されている。方法700を処理ロジックによって実施することができ、この処理ロジックは、ハードウェア(例えば回路、専用ロジック、プログラマブルロジック、プロセッサ、処理デバイス、中央処理ユニット(CPU)、マルチコアプロセッサ、システムオンチップ(SoC)など)、ソフトウェア(例えば処理デバイス上で動作する/実行される命令)、ファームウェア(例えばマイクロコード)、またはこれらの組み合わせを有することができる。一部の実施形態によれば、方法700を、WLAN DFSマスタデバイス、WLAN DFSスレーブデバイス、またはWLANデバイス内に含まれる処理デバイス(例えば図8Bに示されている処理デバイス811)によって実施することができる。
【0053】
ステップ701において、WLANデバイスはDFSチャネル内で動作することができる。例えば車両におけるWLAN DFSマスタデバイスまたはWLAN DFSスレーブデバイスは、ある地理的領域内でWLAN動作のためにDFSチャネルだけしか利用できないことから、または空きチャネルのスキャンにより、非DFSチャネルは、高いデータトラフィックゆえに所望のWLAN動作をサポートするには十分な帯域幅を有することができない、ということが示されたことから、または他の何らかの理由のために、DFSチャネル内で動作することができる。1つの実施形態によれば、WLANデバイスは、このDFSチャネル内での動作をスタートさせる前に、このDFSチャネル内には動作中のレーダが存在しないことを確認するために、DFS-CASスキャンを実施完了しておくことができる。
【0054】
ステップ703においてWLANデバイスは、同じDFSチャネル上でレーダが動作していることを警告するための、DFSチャネル上のDFSビーコンを監視することができる。これと並行して、WLANデバイスは、動作チャネル内に現れる可能性のある何らかのレーダ信号を監視するために、DFS-ISMスキャンを実施することができる。例えばWLAN DFSマスタデバイスは、DFSビーコンの監視に加え、動作チャネル上でDFS-ISMスキャンを実施することができる。レーダ信号の検出能力がないWLAN DFSスレーブデバイスの場合、このデバイスは、DFSビーコンを監視することに加え、レーダ署名がWLAN DFSマスタデバイスにより検出されたことを表す、関連付けられているWLAN DFSマスタデバイスからのメッセージについて、動作チャネルを監視することができる。
【0055】
ステップ705においてWLAN DFSマスタデバイスは、DFS-ISMを通してレーダ信号が動作チャネル上で検出されたか否かを判定することができる。ステップ711において、レーダ信号が動作チャネル上で検出されたならば、WLAN DFSマスタデバイスは、スイッチする先の候補チャネルを特定することができ、そのチャネルがDFSチャネルであるならば、DFSーCASスキャンを実施することができる。WLAN DFSマスタデバイスは、レーダ動作のない候補チャネルが見つかるまで、候補チャネルリスト全体にわたりこのプロセスを繰り返すことができる。1つの実施形態によれば、WLAN DFSマスタデバイスは、動作チャネルからスイッチするようスレーブデバイスにシグナリングするために、関連付けられているスレーブデバイスに向けて、動作チャネル上でメッセージを送信することができる。メッセージを受信したスレーブデバイスは、このスレーブデバイスがこの動作チャネルを目下使用しているのであれば、スイッチ先の候補チャネルを特定することができる。
【0056】
ステップ713においてWLANデバイスは、候補チャネルがDFSチャネルであるか否かを判定することができる。候補チャネルがDFSチャネルであるならば、WLANデバイスは、新たなWLAN動作チャネルとしてこの候補チャネルにスイッチすることができ、ステップ703において、レーダが新たなチャネル上で動作していることを警告するための、新たなチャネル上のDFSビーコンを監視することができる。これと並行して、WLANデバイスは、このWLANデバイスがWLAN DFSマスタデバイスであるならば、新たなチャネルに現れる可能性のある何らかのレーダ信号を監視するために、DFS-ISMスキャンを実施することができる。候補チャネルがDFSチャネルでなければ、ステップ715においてWLANデバイスは、WLAN動作のためにこの候補チャネルにスイッチすることができる。
【0057】
WLAN DFSマスタデバイスが、DFS-ISMスキャンを通して動作チャネル上でレーダ信号を検出しなかったならば、またはWLAN DFSスレーブデバイスが、WLAN DFSマスタデバイスによりレーダ署名が検出されたことを表すメッセージを、関連付けられているWLAN DFSスレーブデバイスから受信しなかったならば、ステップ707においてWLANデバイスは、DFSビーコンが動作チャネル上で受信されたか否かを判定することができる。
【0058】
DFSビーコンが動作チャネル上で受信されなかったならば、ステップ703においてWLANデバイスは、動作チャネル上でレーダが動作していることを警告するための、動作チャネル上のDFSビーコンの監視を継続することができる。これと並行して、WLANデバイスは、このWLANデバイスがWLAN DFSマスタデバイスであるならば、動作チャネル内で現れる可能性のある何らかのレーダ信号について監視するために、DFS-ISMスキャンの実施を継続することができ、またはWLANデバイスがスレーブデバイスであるならば、レーダ署名が検出されたことを表す関連付けられたWLAN DFSマスタデバイスからのメッセージについて、動作チャネルの監視を継続することができる。
【0059】
DFSビーコンが動作チャネル上で受信されたならば、ステップ709においてWLANデバイスは、DFSビーコンにおいて搬送されたディジタル署名を用いて、DFSビーコンの有効性を認証することができる。DFSビーコンが認証されたならば、ステップ710においてWLANデバイスは、レーダ動作領域を表すことができるDFSビーコンの有効領域に関する情報を受信することができる。この情報と車両の計画された移動経路とに基づき、WLANデバイスは、車両がレーダ動作領域に入る可能性がある、ということを特定することができる。WLANデバイスは、目下の動作チャネルを含む可能性のある回避するDFSチャネルと、移行する推奨代替DFSチャネルとをDFSビーコンから受信することができる。ステップ711においてWLANデバイスは、車両がレーダ動作領域に入る前に、WLAN動作のための新たなチャネルとして推奨された複数の代替DFSチャネルのうちの1つにスイッチすることができる。次いでステップ713においてWLANデバイスは、新たなチャネルがDFSチャネルであるか否かを判定することができる。新たなチャネルがDFSチャネルであるならば、ステップ703においてWLANデバイスは、その新たなチャネル上でレーダが動作していることを警告するための、新たなチャネル上のDFSビーコンを監視することができる。これと並行して、WLANデバイスは、このWLANデバイスがWLAN DFSマスタデバイスであるならば、新たなチャネルに現れる可能性のある何らかのレーダ信号を監視するために、DFS-ISMスキャンを実施することができる。新たなチャネルがDFSチャネルでなければ、ステップ715においてWLANデバイスは、この新たなチャネルを用いて動作することができる。
【0060】
図8Aは、本開示の一部の実施形態によるDFSアクションフレームビーコン発信デバイス801のブロック図である。ビーコン発信デバイス801を、図6のビーコンデバイス601または603とすることができる。
【0061】
DFSアクションフレームビーコン発信デバイス801は、DFSアクションフレームトリガアプリケーション803、WLANドライバ805、およびWLANハードウェア807を含むことができる。DFSアクションフレームトリガアプリケーション803は、タイムスタンプ、付近のレーダによって使用されている1つまたは複数のWLAN DFSチャネル、WLANデバイスが代替チャネルとして使用可能な1つまたは複数の推奨WLAN DFSチャネル、レーダ動作範囲に関する情報、ディジタル署名などを含むDFSビーコン情報を周期的に生成するために、プロセッサ上で動作可能である。1つの実施形態によれば、複数の代替チャネルが推奨されている場合に、複数のWLANデバイスのWLANトラフィックを複数の空きDFSチャネル上にいっそう均一に分散させることができるように、DFSアクションフレームトリガアプリケーション803は、WLANハードウェア807を用いて、レーダによって使用されていない空きDFSチャネル上のトラフィックをスキャンすることができる。
【0062】
WLANドライバ805は、DFSアクションフレームトリガアプリケーション803によって供給されるDFSビーコン情報を搬送するペイロードを含むWLANパケットを生成するために、プロセッサ上で動作可能である。レーダによって使用されているDFSチャネル上で、DFSアクションフレームまたはDFSビーコンとしてWLANパケットを周期的に送信するように、WLANハードウェア807を構成することができる。
【0063】
図8Bは、本開示の一部の実施形態による、WLAN DFSチャネルを選択するための支援として、ビーコン発信デバイス(例えば601、603、801)からDFSアクションフレームを受信するように構成された、自動車に配備されたWLAN DFSデバイス811のブロック図である。WLAN DFSデバイス811を、WLAN DFSマスタデバイスまたはスレーブデバイスとすることができる。WLAN DFSデバイス811を、車両605、607、609、611におけるWLANデバイスとすることができ、このデバイスは方法700のステップを実施することができる。
【0064】
WLAN DFSデバイス811は、WLANハードウェア813およびWLANドライバ815を含むことができる。WLANドライバ815は、WLAN Tx/Rxコントローラ817、慣用のWLAN DFSロジック819、およびDFSアクションフレームモニタリングロジック821を含むことができる。DFSアクションフレームビーコン発信デバイス801からDFSビーコンを受信することを含め、ある1つの動作チャネル上でWLANパケットを送信または受信するように、WLANハードウェアを構成することができる。
【0065】
受信したWLANパケットを復調して復号するように、さらに送信のためにWLANパケットを符号化して変調するように、WLAN Tx/Rxコントローラ817を構成することができる。DFSビーコンを検出するように、DFSアクションフレームモニタリングロジック821を構成することができる。DFSビーコンが受信されたならば、DFSアクションフレームモニタリングロジック821は、DFSビーコン内で搬送されたディジタル署名を用いて、DFSビーコンの有効性を認証することができる。DFSビーコンが認証されたならば、DFSアクションフレームモニタリングロジック821は、付近のレーダによって使用されている1つまたは複数のWLAN DFSチャネルに関する情報、WLAN DFSデバイス811が代替チャネルとして使用可能な1つまたは複数の推奨WLAN DFSチャネル、レーダ動作範囲に関する情報などを取得することができる。
【0066】
目下の動作チャネルが付近のレーダによって使用されているならば、DFSビーコンから取得された推奨WLAN DFSチャネルのうちの1つに、または利用可能であれば非DFSチャネルに、スイッチするように、慣用のWLAN DFSロジック819を構成することができる。1つの実施形態によれば、WLAN DFSデバイス811がWLAN DFSマスタデバイスであるならば、DFS-CACスキャンまたはDFS-ISMスキャンを通して動作チャネル上でレーダ信号が検出されると、目下の動作チャネルからスイッチするよう、関連付けられたスレーブデバイスにシグナリングするために、目下の動作チャネル上で送信されることになるメッセージを生成するように、慣用のWLAN DFSロジック819を構成することができる。1つの実施形態によれば、WLAN DFSデバイス811がWLAN DFSスレーブデバイスであるならば、このデバイスは、自身の目下の動作チャネルをスイッチするよう、関連付けられたWLAN DFSマスタデバイスからメッセージを受信すると、WLAN動作のために新たなチャネルを選択するように、慣用のWLAN DFSロジック819を構成することができる。
【0067】
1つの実施形態によれば、DFSアクションフレームビーコン発信デバイス801またはWLAN DFSデバイス811は、メモリおよび処理デバイスを含むことができる。メモリを、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、リードオンリメモリ(ROM)、または他のタイプのメモリとすることができ、WLANドライバ805または815の機能を実施するためのコードを格納するように、これらのメモリを構成することができる。処理デバイスを、マイクロプロセッサ、中央処理ユニット、またはこれらに類するものなど、1つまたは複数の汎用処理デバイスによって提供することができる。例示的な実施例の場合、処理デバイスは、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、短縮命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、または他の命令セットを実装するプロセッサ、または複数の命令セットの組み合わせを実装するプロセッサを有することができる。処理デバイスは、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサ、またはこれらに類するものなど、1つまたは複数の専用処理デバイスを有することもできる。本明細書で説明する動作およびステップを実施するために、本開示の1つまたは複数の態様に従い本明細書で説明する動作を実行するように、処理デバイスを構成することができる。
【0068】
別段の記載がないかぎり、「受信する」、「生成する」、「照合する」、「実施する」、「補正する」、「識別する」、またはこれらに類するものなどの用語は、コンピューティングデバイスによって実施または実装されるアクションおよびプロセスのことを指し、それらのコンピューティングデバイスは、そのレジスタおよびメモリの内部で物理的な(電子的な)量として表現されるデータを操作し、それらのコンピューティングデバイスのメモリまたはレジスタまたは他のこの種の情報ストレージ、送信デバイスまたはディスプレイデバイスの中に内部で同様に物理的な量として表現される他のデータに変換する。
【0069】
本明細書で説明した実施例は、本明細書で説明した動作を実施するための装置にも関係する。この装置を、要求されている目的のために専用に構成することができ、またはこの装置は、コンピューティングデバイス内に格納されたコンピュータプログラムによって選択的にプログラミングされる汎用コンピューティングデバイスを有することができる。かかるコンピュータプログラムを、コンピュータ可読非一時的記憶媒体内に格納することができる。
【0070】
特定の実施形態を、機械可読媒体上に格納された命令を含むことができるコンピュータプログラム製品として実装することができる。既述の動作を実施するために、それらの命令を使用して汎用プロセッサまたは専用プロセッサをプログラミングすることができる。機械可読媒体は、機械(例えばコンピュータ)により読み取り可能な形態(例えばソフトウェア、処理アプリケーション)で、情報を格納または送信するための任意のメカニズムを含むことができる。機械可読媒体は、以下に限定されるものではないが、磁気記憶媒体(例えばフロッピーディスク)、光学記憶媒体(例えばCD-ROM)、光磁気記憶媒体、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能プログラマブルメモリ(例えばEPROMおよびEEPROM)、フラッシュメモリ、または電子的な命令を格納するために適した他のタイプの媒体を含むことができる。機械可読媒体を、非一時的機械可読媒体と称する場合もある。
【0071】
本明細書で説明した方法および例示的な実施例は、本質的に何らかの特定のコンピュータまたは他の特定の装置に結び付けられたものではない。本明細書で説明した教示に従い、様々な汎用システムを使用することができ、または要求される方法ステップを実施するために、より特殊化された装置を構築するのが好都合であると判明する場合もある。それらの様々なシステムのために必要とされる構造は、これまでの説明で述べたことから明らかになるであろう。
【0072】
上述の記載は、例示的なものであることを意図しており、限定的なものを意図したものではない。特定の例示的な実施例を参照しながら本開示について説明してきたけれども、自明のとおり本開示は既述の実施例に限定されるものではない。本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲をその権利化対象である均等物の範囲全体と併せて参酌することで、決定されるべきものである。
【0073】
本明細書で用いられる単数形の不定冠詞および定冠詞は、文脈によって別途明確に示唆されていないかぎり、複数形も同様に含むことを意図している。さらに自明のとおり、用語「有する」、「有している」、「含む」、および/または「含んでいる」は、本明細書で用いられる場合には、記載された特徴、完全体、ステップ、動作、要素、および/またはコンポーネントの存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、完全体、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除するものではない。同様に、本明細書で用いられている用語「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」などは、それぞれ異なる要素同士を区別するためのラベルとしての意味がもたされているのであって、必ずしもそれらの数字による呼称に従い順序を示す意味をもつものではない場合もある。よって、本明細書で用いられる専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のためにすぎず、限定を意図したものではない。
【0074】
同様にさらにここで述べておきたいのは、一部の択一的な実施形態において、記載した機能/動作を図面に示した順序どおりに実行しなくてもよい、ということである。例えば、相前後して示されている2つの図面を、関与する機能/動作に応じて、実際には実質的に同時に実行してもよいし、あるいは時には逆の順序で実行してもよい。
【0075】
方法の動作を特定の順序で説明したけれども、ここで理解されたいのは、既述の動作の間に他の動作を実施できること、既述の動作をそれらがいくらか異なる時点で発生するように調節できること、または既述の動作を1つのシステム内で分散させることができ、それによって処理の動作をその処理に関連付けられた様々なインターバルで発生させることができることである。
【0076】
様々なユニット、回路または他のコンポーネントを、ある1つのタスクまたは複数のタスクを実施する「ように構成されている」または「ように構成可能である」として記述または請求する場合がある。かかるコンテキストにおいて、「ように構成されている」または「ように構成可能である」という言い回しは、ユニット/回路/コンポーネントが、動作中に上記のある1つのタスクまたは複数のタスクを実施する構造(例えば回路構成)を含む、ということを表すことによって、構造を暗示するために用いられる。したがってそれらのユニット/回路/コンポーネントを、特定のユニット/回路/コンポーネントが目下動作していなくても(例えばオン状態ではなくても)、タスクを実施するように構成された、またはタスクを実施するように構成可能である、と言うことができる。「ように構成されている」または「ように構成可能である」という言葉と共に使用されるユニット/回路/コンポーネントは、例えば回路、動作を実装するために実行可能なプログラム命令を格納するメモリなどのハードウェアを含む。ある1つのユニット/回路/コンポーネントが1つまたは複数のタスクを実施する「ように構成されている」、または1つまたは複数のタスクを実施する「ように構成可能である」と記述することは、そのユニット/回路/コンポーネントに対し米国特許法第112条第6項が適用されないようにすることを明示的に意図している。これに加え、「ように構成されている」または「ように構成可能である」ということは、着目対象のタスクを実施可能な手法で動作させるために、ソフトウェアおよび/またはファームウェア(例えばFPGAまたはソフトウェアを実行する汎用プロセッサ)によって操作される汎用的な構造(例えば汎用回路構成)を含むことができる。「ように構成されている」は、1つまたは複数のタスクを実装または実施するために整合されたデバイス(例えば集積回路)を作り上げるために製造プロセス(例えば半導体製造設備)を整合することを含む場合もある。「ように構成可能である」は、プログラミングされていないデバイスに対し、開示された機能を実施するように構成されるようにする能力を付与する、プログラミングされた媒体が伴わないかぎりは、空の媒体、プログラミングされていないプロセッサまたはプログラミングされていない汎用コンピュータ、またはプログラミングされていないプログラマブルロジックデバイス、プログラマブルゲートアレイ、または他のプログラミングされていないデバイスが適用されるものではない、ということを明示的に意図している。
【0077】
これまでの記述を、説明を目的として、特定の実施形態を参照しながら説明してきた。ただし上述の例示的な論考は、網羅的なものであることを意図したものではなく、または開示された詳細な形態に本発明を限定することを意図したものではない。上述の教示を考慮して、多数の変更および変形が可能である。これらの実施形態は、それらの原理およびそれらの実際の適用を最もわかりやすく説明できるようにする目的で、選択し説明してきたものであり、それによって他の当業者は、これらの実施形態および個々に意図どおりに利用するのに適する可能性のある様々な変形を、最良のかたちで活用することができる。したがって本実施形態は、限定的なものではなく例示的なものとして見なされるべきであり、本発明は、本明細書で挙げた詳細に限定されるべきものではなく、添付の特許請求の範囲および均等物の範囲内で変更することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B