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特許7577689無人輸送手段の経路制御方法、装置、およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】無人輸送手段の経路制御方法、装置、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20241028BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20241028BHJP
   G05D 1/43 20240101ALI20241028BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20241028BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20241028BHJP
   G16Y 40/60 20200101ALI20241028BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/00 X
G05D1/43
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/60
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021568594
(86)(22)【出願日】2020-03-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-21
(86)【国際出願番号】 CN2020080866
(87)【国際公開番号】W WO2020233222
(87)【国際公開日】2020-11-26
【審査請求日】2023-02-03
(31)【優先権主張番号】201910411149.1
(32)【優先日】2019-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520223893
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・ゼンシ・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲韓▼ 松
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-508087(JP,A)
【文献】米国特許第09665095(US,B1)
【文献】特開2009-015684(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/34
G08G 1/00
G05D 1/43
G16Y 10/40
G16Y 20/20
G16Y 40/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人輸送手段の経路を制御するための方法であって、
前記無人輸送手段の現在位置および目標位置を問い合わせるステップと、
最小の経路のコストを有する計画された経路を取得するために前記現在位置、前記目標位置、および道の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って経路計画を実行するステップであって、前記無人輸送手段は、道の予め決められた側を前に進む、ステップと、
前記計画された経路を前記無人輸送手段に送信するステップであって、それにより前記無人輸送手段は前記計画された経路に従って前記目標位置に到達する、ステップと
を含み、
前記現在位置、前記目標位置、および前記道の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って経路計画を前記実行するステップは、
前記現在位置および前記目標位置が両方とも前記道の中の第1のレーンにあるかどうかを判定することと、
前記現在位置および前記目標位置が両方とも第1のレーンにあるという条件の下で、前記現在位置に対応するランドマークによって示される進行方向に従って、方向転換することなく直進することによって前記無人輸送手段が前記目標位置に到達することが可能かどうかを判定することと、
前記無人輸送手段が方向転換することによって前記目標位置に到達するという条件の下で、前記現在位置に対応する前記ランドマークの種類を検出することと、
前記現在位置に対応する前記ランドマークの前記種類が前記ランドマークの第2の種類であるという条件の下で、前記現在位置、前記目標位置、および前記現在位置に対応する前記ランドマークの進行方向に従って方向転換の位置を決定することであって、それにより前記無人輸送手段は、前記方向転換の位置から前記レーンの別の側に方向転換した後に前記目標位置に直接到達するかまたは前記目標位置に到達するために直進し、前記ランドマークの前記第2の種類は、直進するための第2の進行方向および方向転換するための第3の進行方向を含む、決定することと、
前記方向転換の位置が前記現在位置と一致するかどうかを判定することと、
前記方向転換の位置が前記現在位置と一致するという条件の下で、前記現在位置、前記目標位置、および前記第1のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される前記進行方向に従って第3の経路を計画することであって、それにより前記無人輸送手段は、前記第3の経路に従って前記目標位置に到達するために前記現在位置において方向転換する、計画することと
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記現在位置、前記目標位置、および前記道の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って経路計画を前記実行するステップは
記無人輸送手段が方向転換することなく直進することによって前記目標位置に到達することが可能であるという条件の下で、前記現在位置、前記目標位置、および前記第1のレーンの前記予め決められた側に配置された前記ランドマークによって示される進行方向に従って第1の経路を計画することであって、それにより前記無人輸送手段は前記第1の経路に従って前記目標位置に到達するために前記現在位置から直進する、計画することと
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記現在位置、前記目標位置、および前記道の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って経路計画を前記実行するステップは
記現在位置に対応する前記ランドマークの前記種類が前記ランドマークの第1の種類であるという条件の下で、前記現在位置、前記目標位置、および前記第1のレーンの両側に配置された前記ランドマークによって示される進行方向に従って第2の経路を計画することであって、それにより前記無人輸送手段は前記第2の経路に従って前記目標位置に到達するために前記現在位置において方向転換し、前記ランドマークの前記第1の種類は方向転換するための第1の進行方向を含む、計画することと
を含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記現在位置、前記目標位置、および前記道の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って経路計画を前記実行するステップは、
前記方向転換の位置が前記現在位置と一致しないという条件の下で、前記現在位置、前記方向転換の位置、前記目標位置、および前記第1のレーンの両側に配置された前記ランドマークによって示される前記進行方向に従って第4の経路を計画することであって、それにより前記無人輸送手段は、前記第4の経路に従って前記目標位置に到達するために前記現在位置から前記方向転換の位置まで直進し、前記方向転換の位置において方向転換する、計画することを含むことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記現在位置、前記目標位置、および前記道の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って経路計画を前記実行するステップは、
前記現在位置が前記第1のレーン内にあり、前記目標位置が前記道の中の第2のレーン内にあるという条件の下で、前記現在位置および前記目標位置に応じて前記現在位置に対応する第1のレーンの間隙および前記目標位置に対応する第2のレーンの間隙を選択することであって、レーンの間隙は、対応するレーンの出口と前記道の中の本線との間の交差エリアである、選択することと、
前記第1のレーンの間隙が前記第2のレーンの間隙と一致するという条件の下で、前記現在位置、前記目標位置、前記第1のレーンの間隙に配置された前記ランドマークによって示される進行方向、前記第1のレーンの両側に配置された前記ランドマークによって示される進行方向、および前記第2のレーンの両側に配置された前記ランドマークによって示される進行方向に従って第5の経路を計画することであって、それにより前記無人輸送手段は、前記第5の経路に従って前記目標位置に到達するために前記現在位置から前記第1のレーンの間隙に入り、直進して前記第1のレーンの間隙を通過し、前記第2のレーンに入る、計画することと
を含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記現在位置、前記目標位置、および前記道の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って経路計画を前記実行するステップは、
前記第1のレーンの間隙が前記第2のレーンの間隙と一致しないという条件の下で、前記現在位置、前記目標位置、前記第1のレーンの間隙に配置された前記ランドマークによって示される前記進行方向、前記第2のレーンの間隙に配置されたランドマークによって示される進行方向、前記第1のレーンの間隙と前記第2のレーンの間隙との間の第1の本線の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向、前記第1のレーンの両側に配置された前記ランドマークによって示される前記進行方向、および前記第2のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って第6の経路を計画することであって、それにより前記無人輸送手段は、前記第6の経路に従って前記目標位置に到達するために前記現在位置から前記第1のレーンの間隙に入り、前記第1のレーンの間隙から前記第1の本線に曲がり、前記第1の本線から前記第2のレーンの間隙に入り、前記第2のレーンの間隙から前記第2のレーンに入る、計画することを含むことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記現在位置、前記目標位置、および前記道の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って経路計画を前記実行するステップは、
前記現在位置が前記道の中の第2の本線内にあり、前記目標位置が前記道の中の第3のレーン内にあるという条件の下で前記現在位置および前記目標位置に応じて前記目標位置に対応する第3のレーンの間隙を選択することと、
前記現在位置、前記目標位置、前記第2の本線の両側に配置された前記ランドマークによって示される進行方向、前記第3のレーンの間隙に配置された前記ランドマークによって示される進行方向、および前記第3のレーンの両側に配置された前記ランドマークによって示される進行方向に従って第7の経路を計画することであって、それにより前記無人輸送手段は、前記第7の経路に従って前記目標位置に到達するために前記現在位置から前記第3のレーンの間隙に入り、前記第3のレーンの間隙から前記第3のレーンに入る、計画することと
を含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
それぞれのレーンの間隙は、4つの第3の種類のランドマークを含み、それぞれの第3の種類のランドマークは、直進するための第4の進行方向および方向転換するための第5の進行方向を含み、前記無人輸送手段は、それぞれのレーンの間隙内の前記4つの第3の種類のランドマークに対応する位置の間を循環的に移動することが可能であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記無人輸送手段が予め決められたレーンの間隙を通って直進するという条件の下で、予め決められたレーンの間隙内の第1のランドマークに対応する第1の位置に到達するように前記無人輸送手段を制御するステップと、
前記予め決められたレーンの間隙内の第2のランドマークに対応する第2の位置に到達するために前記第1の位置から直進するように前記無人輸送手段を制御するステップと、
前記予め決められたレーンの間隙を通過するために前記第2の位置から直進するように前記無人輸送手段を制御するステップと
をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記無人輸送手段が予め決められたレーンの間隙を通って予め決められた側に曲がるという条件の下で、前記予め決められたレーンの間隙内の第1のランドマークに対応する第1の位置に到達するように前記無人輸送手段を制御するステップと、
前記第1の位置から前記予め決められた側に曲がるように前記無人輸送手段を制御するステップであって、制御することによって、前記無人輸送手段は前記予め決められたレーンの間隙を通って前記予め決められた側に曲がる、ステップと
をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記無人輸送手段が予め決められたレーンの間隙を通って前記予め決められた側の反対側に曲がるという条件の下で、前記予め決められたレーンの間隙内の第1のランドマークに対応する第1の位置に到達するように前記無人輸送手段を制御するステップと、
前記予め決められたレーンの間隙内の第2のランドマークに対応する第2の位置に到達するために前記第1の位置から直進するように前記無人輸送手段を制御するステップと、
予め決められたレーンの間隙内の第3のランドマークに対応する第3の位置に到達するために前記第2の位置から前記予め決められた側の前記反対側に曲がるように前記無人輸送手段を制御するステップと、
前記第3の位置から直進するように前記無人輸送手段を制御するステップであって、それにより前記無人輸送手段は前記予め決められたレーンの間隙を通って前記予め決められた側の反対側に曲がる、ステップと
をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記無人輸送手段の前記現在位置を前記問い合わせるステップは、
前記無人輸送手段の前記現在位置に関するランドマーク情報に従って前記無人輸送手段の前記現在位置を決定することを含むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
無人輸送手段の経路を制御するための装置であって、
前記無人輸送手段の現在位置および目標位置を問い合わせるように構成された問い合わせモジュールと、
最小の経路のコストを有する計画された経路を取得するために前記現在位置、前記目標位置、および道の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って経路計画を実行するように構成された経路計画モジュールであって、前記無人輸送手段は、前記道の予め決められた側を前に進む、経路計画モジュールと、
前記計画された経路を前記無人輸送手段に送信するように構成された送信モジュールであって、それにより前記無人輸送手段は、前記計画された経路に従って前記目標位置に到達する、送信モジュールとを含み、
前記経路計画モジュールは、
前記現在位置および前記目標位置が両方とも前記道の中の第1のレーンにあるかどうかを判定し、
前記現在位置および前記目標位置が両方とも第1のレーンにあるという条件の下で、前記現在位置に対応するランドマークによって示される進行方向に従って、方向転換することなく直進することによって前記無人輸送手段が前記目標位置に到達することが可能かどうかを判定し、
前記無人輸送手段が方向転換することによって前記目標位置に到達するという条件の下で、前記現在位置に対応する前記ランドマークの種類を検出し、
前記現在位置に対応する前記ランドマークの前記種類が前記ランドマークの第2の種類であるという条件の下で、前記現在位置、前記目標位置、および前記現在位置に対応する前記ランドマークの進行方向に従って方向転換の位置を決定し、決定することによって、前記無人輸送手段は、前記方向転換の位置から前記レーンの別の側に方向転換した後に前記目標位置に直接到達するかまたは前記目標位置に到達するために直進し、前記ランドマークの前記第2の種類は、直進するための第2の進行方向および方向転換するための第3の進行方向を含んでおり、
前記方向転換の位置が前記現在位置と一致するかどうかを判定し、
前記方向転換の位置が前記現在位置と一致するという条件の下で、前記現在位置、前記目標位置、および前記第1のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される前記進行方向に従って第3の経路を計画し、それにより前記無人輸送手段は、前記第3の経路に従って前記目標位置に到達するために前記現在位置において方向転換するように、
構成されている、ことを特徴とする、装置。
【請求項14】
無人輸送手段の経路を制御するための装置であって、
命令を記憶するように構成されたメモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサと
を含み、前記メモリに記憶された前記命令に基づいて、前記プロセッサは、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されることを特徴とする、装置。
【請求項15】
無人輸送手段の経路を制御するためのシステムであって、
請求項13または14に記載の無人輸送手段の経路を制御するための装置と、
現在位置に関するランドマーク情報を前記装置に送信するように構成された無人輸送手段であって、それにより前記装置は、前記無人輸送手段の前記現在位置から目標位置までの経路を計画し、前記無人輸送手段は、前記装置によって送信された計画された経路に従って前記目標位置まで移動するように構成される、無人輸送手段と
を含むことを特徴とする、システム。
【請求項16】
前記無人輸送手段は、前記計画された経路に従って前記目標位置まで移動する間に道の両側に配置されたランドマークのランドマーク情報を特定し、特定されたランドマーク情報を前記計画された経路と比較し、前記特定されたランドマーク情報が前記計画された経路と合致しないという条件の下で前記装置に前記現在位置に関する前記ランドマーク情報を送信するようにさらに構成され、それにより前記装置は、前記現在位置から前記目標位置までの経路を再度計画することを特徴とする、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
プロセッサによって実行されるときに前記プロセッサに請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実施させるコンピュータ命令を記憶することを特徴とする、コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項18】
請求項1から12のいずれか一項に記載の方法をプロセッサに実行させるように構成されることを特徴とする、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年5月17日に出願した中国特許出願第201910411149.1号に基づいており、その優先権を主張するものであり、その特許出願の開示は、参照によりその全体が本開示に組み込まれる。
【0002】
本開示は、経路計画の分野に関し、特に、無人輸送手段の経路を制御するための方法、デバイス、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術においては、無人輸送手段などの自動化された機器が、倉庫管理および生産において広く使用されてきた。隣接する棚の間のレーンおよび無人輸送手段が通過するのに便利な本線(main road)上に一方向ランドマーク(landmark)を設けることにより、無人輸送手段が一方向ランドマークを特定することによって予め設定された経路内を移動することが保証され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施形態の第1の態様によれば、無人輸送手段の経路を制御するための方法であって、無人輸送手段の現在位置および目標位置を問い合わせるステップと、最小の経路のコストを有する計画された経路を取得するために現在位置、目標位置、および道の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って経路計画を実行するステップであって、無人輸送手段は、道の予め決められた側を前に進む、ステップと、計画された経路を無人輸送手段に送信するステップであって、それにより無人輸送手段は計画された経路に従って目標位置に到達する、ステップとを含む、方法が提供される。
【0005】
一部の実施形態において、現在位置、目標位置、および道の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って経路計画を実行するステップは、現在位置および目標位置が両方とも道の中の第1のレーンにあるかどうかを判定することと、現在位置および目標位置が両方とも第1のレーンにあるという条件の下で、現在位置に対応するランドマークによって示される進行方向に従って、方向転換することなく直進することによって無人輸送手段が目標位置に到達し得るかどうかを判定することと、無人輸送手段が方向転換することなく直進することによって目標位置に到達し得るという条件の下で、現在位置、目標位置、および第1のレーンの予め決められた側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って第1の経路を計画することであって、それにより無人輸送手段は第1の経路に従って目標位置に到達するために現在位置から直進する、計画することとを含む。
【0006】
一部の実施形態において、無人輸送手段が方向転換することによって目標位置に到達するという条件の下で、現在位置に対応するランドマークの種類を検出すること、ならびに現在位置に対応するランドマークの種類がランドマークの第1の種類であるという条件の下で、現在位置、目標位置、および第1のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って第2の経路を計画することであって、それにより無人輸送手段は第2の経路に従って目標位置に到達するために現在位置において方向転換し、ランドマークの第1の種類は方向転換するための第1の進行方向を含む、計画すること。
【0007】
一部の実施形態において、現在位置に対応するランドマークの種類がランドマークの第2の種類であるという条件の下で、現在位置、目標位置、および現在位置に対応するランドマークの進行方向に従って方向転換の位置を決定することであって、決定することによって、無人輸送手段は、方向転換の位置からレーンの別の側に方向転換した後に目標位置に直接到達するかまたは目標位置に到達するために直進し、ランドマークの第2の種類は、直進するための第2の進行方向および方向転換するための第3の進行方向を含む、決定すること、方向転換の位置が現在位置と一致するかどうかを判定すること、ならびに方向転換の位置が現在位置と一致するという条件の下で、現在位置、目標位置、および第1のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って第3の経路を計画することであって、それにより無人輸送手段は、第3の経路に従って目標位置に到達するために現在位置において方向転換する、計画すること。
【0008】
一部の実施形態において、方向転換の位置が現在位置と一致しないという条件の下で、現在位置、方向転換の位置、目標位置、および第1のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って第4の経路を計画することであって、それにより無人輸送手段は、第4の経路に従って目標位置に到達するために現在位置から方向転換の位置まで直進し、方向転換の位置において方向転換する、計画すること。
【0009】
一部の実施形態において、現在位置が第1のレーン内にあり、目標位置が道の中の第2のレーン内にあるという条件の下で、現在位置および目標位置に応じて現在位置に対応する第1のレーンの間隙(lane opening)および目標位置に対応する第2のレーンの間隙を選択することであって、レーンの間隙は、対応するレーンの出口と道の中の本線との間の交差エリアである、選択すること、ならびに第1のレーンの間隙が第2のレーンの間隙と一致するという条件の下で、現在位置、目標位置、第1のレーンの間隙に配置されたランドマークによって示される進行方向、第1のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向、および第2のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って第5の経路を計画することであって、それにより無人輸送手段は、第5の経路に従って目標位置に到達するために現在位置から第1のレーンの間隙に入り、直進して第1のレーンの間隙を通過し、第2のレーンに入る、計画すること。
【0010】
一部の実施形態において、第1のレーンの間隙が第2のレーンの間隙と一致しないという条件の下で、現在位置、目標位置、第1のレーンの間隙に配置されたランドマークによって示される進行方向、第2のレーンの間隙に配置されたランドマークによって示される進行方向、第1のレーンの間隙と第2のレーンの間隙との間の第1の本線の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向、第1のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向、および第2のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って第6の経路を計画することであって、それにより無人輸送手段は、第6の経路に従って目標位置に到達するために現在位置から第1のレーンの間隙に入り、第1のレーンの間隙から第1の本線に曲がり、第1の本線から第2のレーンの間隙に入り、第2のレーンの間隙から第2のレーンに入る、計画すること。
【0011】
一部の実施形態において、現在位置が道の中の第2の本線内にあり、目標位置が道の中の第3のレーン内にあるという条件の下で現在位置および目標位置に応じて目標位置に対応する第3のレーンの間隙を選択すること、ならびに現在位置、目標位置、第2の本線の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向、第3のレーンの間隙に配置されたランドマークによって示される進行方向、および第3のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って第7の経路を計画することであって、それにより無人輸送手段は、第7の経路に従って目標位置に到達するために現在位置から第3のレーンの間に入り、第3のレーンの間から第3のレーンに入る、計画すること。
【0012】
一部の実施形態において、それぞれのレーンの間隙は、4つの第3の種類のランドマークを含み、それぞれの第3の種類のランドマークは、直進するための第4の進行方向および方向転換するための第5の進行方向を含み、無人輸送手段は、それぞれのレーンの間隙内の4つの第3の種類のランドマークに対応する位置の間を循環的に移動し得る。
【0013】
一部の実施形態において、無人輸送手段が予め決められたレーンの間隙を通って直進するという条件の下で、予め決められたレーンの間隙内の第1のランドマークに対応する第1の位置に到達するように無人輸送手段を制御するステップ、予め決められたレーンの間隙内の第2のランドマークに対応する第2の位置に到達するために第1の位置から直進するように無人輸送手段を制御するステップ、および予め決められたレーンの間隙を通過するために第2の位置から直進するように無人輸送手段を制御するステップ。
【0014】
一部の実施形態において、無人輸送手段が予め決められたレーンの間隙を通って予め決められた側に曲がるという条件の下で、予め決められたレーンの間隙内の第1のランドマークに対応する第1の位置に到達するように無人輸送手段を制御するステップ、および第1の位置から予め決められた側に曲がるように無人輸送手段を制御するステップであって、制御することによって、無人輸送手段は予め決められたレーンの間隙を通って予め決められた側に曲がる、ステップ。
【0015】
一部の実施形態において、無人輸送手段が予め決められたレーンの間隙を通って予め決められた側の反対側に曲がるという条件の下で、予め決められたレーンの間隙内の第1のランドマークに対応する第1の位置に到達するように無人輸送手段を制御するステップ、予め決められたレーンの間隙内の第2のランドマークに対応する第2の位置に到達するために第1の位置から直進するように無人輸送手段を制御するステップ、予め決められたレーンの間隙内の第3のランドマークに対応する第3の位置に到達するために第2の位置から予め決められた側の反対側に曲がるように無人輸送手段を制御するステップ、および第3の位置から直進するように無人輸送手段を制御するステップであって、制御することによって、無人輸送手段は予め決められたレーンの間隙を通って予め決められた側の反対側に曲がる、ステップ。
【0016】
一部の実施形態において、無人輸送手段の現在位置を問い合わせるステップは、無人輸送手段の現在位置に関するランドマーク情報に従って無人輸送手段の現在位置を決定することを含む。
【0017】
本開示の実施形態の第2の態様によれば、無人輸送手段の経路を制御するための装置であって、無人輸送手段の現在位置および目標位置を問い合わせるように構成された問い合わせモジュールと、最小の経路のコストを有する計画された経路を取得するために現在位置、目標位置、および道の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って経路計画を実行するように構成された経路計画モジュールであって、無人輸送手段は、道の予め決められた側を前に進む、経路計画モジュールと、計画された経路を無人輸送手段に送信するように構成された送信モジュールであって、それにより無人輸送手段は、計画された経路に従って目標位置に到達する、送信モジュールとを含む、装置が提供される。
【0018】
本開示の実施形態の第3の態様によれば、無人輸送手段の経路を制御するための装置であって、命令を記憶するように構成されたメモリと、メモリに結合されたプロセッサとを含み、メモリに記憶された命令に基づいて、プロセッサは、上述の実施形態のいずれか1つに記載の方法を実施するように構成される、装置が提供される。
【0019】
本開示の実施形態の第4の態様によれば、無人輸送手段の経路を制御するためのシステムであって、上述の実施形態のいずれか1つによる無人輸送手段の経路を制御するための装置と、現在位置に関するランドマーク情報を装置に送信するように構成された無人輸送手段であって、それにより装置は、無人輸送手段の現在位置から目標位置までの経路を計画し、無人輸送手段は、装置によって送信された計画された経路に従って目標位置まで移動するように構成される、無人輸送手段とを含む、システムが提供される。
【0020】
一部の実施形態において、無人輸送手段は、計画された経路に従って目標位置まで移動する間に道の両側に配置されたランドマークのランドマーク情報を特定し、特定されたランドマーク情報を計画された経路と比較し、特定されたランドマーク情報が計画された経路と合致しないという条件の下で装置に現在位置におけるランドマーク情報を送信するようにさらに構成され、それにより装置は、現在位置から目標位置までの経路を再度計画する。
【0021】
本開示の実施形態の第5の態様によれば、プロセッサによって実行されるときにプロセッサに上述の実施形態のいずれか1つに記載の方法を実施させるコンピュータ命令を記憶するコンピュータ可読ストレージ媒体が提供される。
【0022】
本開示の実施形態の第6の態様によれば、上述の実施形態のいずれか1つに記載の方法をプロセッサに実行させるように構成されたコンピュータプログラムが提供される。
【0023】
本開示のその他の特徴およびその利点は、添付の図面を参照して進行する本開示の例示的な実施形態の下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0024】
本開示の実施形態または従来技術の技術的な解決策をより明瞭に示すために、実施形態または従来技術の説明において使用される図面が、以下で簡単に説明される。明らかに、以下の説明における図面は、本開示の実施形態の一部に過ぎず、当業者に関しては、その他の図面が、発明の努力をすることなく図面に従って取得される可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本開示の一実施形態による無人輸送手段の経路を制御するための方法の概略的な流れ図である。
図2】本開示の一実施形態による応用のシナリオの概略図である。
図3】本開示の別の実施形態による応用のシナリオの概略図である。
図4】本開示のさらに別の実施形態の応用のシナリオの概略図である。
図5】本開示のさらに別の実施形態の応用のシナリオの概略図である。
図6】本開示のさらに別の実施形態の応用のシナリオの概略図である。
図7】本開示のさらに別の実施形態の応用のシナリオの概略図である。
図8】本開示の一実施形態による無人輸送手段の経路を制御するための装置の概略的な構造図である。
図9】本開示の別の実施形態による無人輸送手段の経路を制御するための装置の概略的な構造図である。
図10】本開示の別の実施形態による無人輸送手段の経路を制御するためのシステムの概略的な構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示の実施形態の技術的な解決策が、本開示の実施形態の図面を参照して明瞭で完全に説明され、説明される実施形態が本開示の実施形態のすべてではなく一部に過ぎないことは、明らかである。少なくとも1つの例示的な実施形態の以下の説明は、本質的に例示的であるに過ぎず、本開示、その応用、または用途を限定するようにまったく意図されていない。進歩性のない、本明細書において掲示される実施形態から当業者により導出され得るすべてのその他の実施形態は、本開示の範囲内にあるように意図される。
【0027】
これらの実施形態において述べられる部分およびステップの相対的な配列、数の表現、および値は、そうでないことが明言されない限り本開示の範囲を限定しない。
【0028】
一方、図面に示されるそれぞれの部分のサイズは、説明の便宜上、実際の釣り合いの関係で描かれていないことを理解されたい。
【0029】
関連技術の当業者によって知られている技術、方法、および装置は、詳細に検討されない可能性があるが、適切な場合、本明細書の一部であるように意図される。
【0030】
本明細書において示され、検討されるすべての例において、すべての特定の値は、例示的に過ぎないとみなされるべきであり、限定的であるとみなされるべきでない。したがって、例示的な実施形態のその他の例は、異なる値を有する可能性がある。
【0031】
同様の参照符号および文字は、以下の図において同様の項目を指し、したがって項目が1つの図において定義されると、その項目は、それより後の図において必ずしもさらに検討されないことに留意されたい。
【0032】
発明者は、研究によって、一方向ランドマークのみがレーンおよび本線上に設けられる、つまり、異なる方向に移動する無人輸送手段が同じランドマークを使用するので混雑が発生しやすいことを発見した。レーンの出口に、直進する、左折する、または右折する多くの無人輸送手段が存在し、それが渋滞の状況を悪化させ、作業効率に深刻な影響を与える。
【0033】
この目的のために、本開示は、混雑状況を和らげる無人輸送手段の経路制御方式を提供する。
【0034】
図1は、本開示の一実施形態による無人輸送手段の経路を制御するための方法の概略的な流れ図である。一部の実施形態において、無人輸送手段の経路を制御するための方法の以下のステップは、無人輸送手段の経路を制御するための装置によって実行される。
【0035】
ステップ101において、無人輸送手段の現在位置および目標位置が、問い合わされる。
【0036】
一部の実施形態において、無人輸送手段の現在位置は、無人輸送手段の現在位置に関するランドマーク情報に基づいて決定される。
【0037】
ステップ102において、経路計画が、最小の経路のコストを有する計画された経路を取得するために現在位置、目標位置、および道の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って実行され、無人輸送手段は、道の予め決められた側を前に進む。
【0038】
図2は、本開示の実施形態による応用のシナリオの概略図である。ここで、無人輸送手段が通る道は、双方向の道であり、無人輸送手段の移動方向を示すランドマークが、道の両側に配置される。無人輸送手段は、前に進んでいるとき、道の予め決められた側に近づき、たとえば、無人輸送手段は、前に進んでいるとき、常に道の右側に近づく。道は、レーンおよび本線を含み、レーンは、隣接する棚の間に配置され、レーンの出口と本線との間の交差エリアは、レーンの間隙(lane opening)である。
【0039】
図2に示されるように、隣接する棚11の間の道が、レーン12である。レーン12の出口と本線13との間の交差が、レーンの間隙14である。レーン12および本線13は、無人輸送手段の二方向の移動のためのランドマーク15を設けられる。
【0040】
ステップ103において、計画された経路が無人輸送手段に送信され、それによって無人輸送手段が計画された経路に従って目標位置に到達する。
【0041】
本開示の上述の実施形態によって提供される無人輸送手段の経路を制御するための方法においては、倉庫内のレーンおよび本線は、両方とも、双方向の道として設定され、したがって異なる移動方向の無人輸送手段が、都合のよいことに、異なる道上を移動することができ、道の混雑が、効果的に和らげられる。
【0042】
図3は、本開示の別の実施形態の応用のシナリオの概略図である。図3に示されるように、レーンおよび本線上に設けられる3種類のランドマークが存在する。簡単にするために、ランドマークの種類の一部のみが、図3においてラベル付けされる。
【0043】
四角21に含まれるランドマークは、二方向ランドマークとも呼ばれる第1の種類のランドマークである。
【0044】
二方向ランドマーク、つまり、端のランドマークは、そのランドマークに隣接するランドマークを2つだけ有する。二方向ランドマークは、進入方向(inlet direction)および前方向を含む。つまり、二方向ランドマークに隣接する2つのランドマークのうち、無人輸送手段は、隣接するランドマークのうちの1つに対応する位置から進入方向に沿って二方向ランドマークに対応する位置まで移動し、二方向ランドマークに対応する位置から前方向に沿って隣接するランドマークのうちのもう1つに対応する位置まで移動する
【0045】
たとえば、二方向ランドマークのフォーマット情報は、[ X, Y, landmark KEY, Up _ NONE _ NONE, Down _ Inlet _ landmark KEY, Left _ Outlet _ landmark KEY, Right _ NONE _ NONE]であり、X、Yは、二方向ランドマークの座標を表し、landmark KEYは、ランドマークの関連情報であり、up、lower、left、またはrightは、隣接する位置を表し、Down _ Inlet _ landmark KEYは、無人輸送手段が二方向ランドマークの下にあるランドマークに対応する位置から二方向ランドマークに対応する位置まで移動することができることを示し、Left _ Outlet _ landmark KEYは、無人輸送手段が二方向ランドマークに対応する位置から左の隣接するランドマークに対応する位置まで移動することができることを示す。
【0046】
二方向ランドマークの進入口(inlet)および退出口(outlet)が両方とも単方向であり、二方向ランドマーク上の無人輸送手段が1つの進行方向のみを有するので、無人輸送手段は、それによって進行方向に従って二方向ランドマークに対応する位置を通る。
【0047】
四角22に含まれるランドマークは、三方向ランドマークとしても知られる第2の種類のランドマークである。
【0048】
三方向ランドマークは、3つの隣接するランドマークを有する。三方向ランドマークは、進入方向、直進するための第2の進行方向、および方向転換するための第3の進行方向を含む。無人輸送手段は、第1の隣接するランドマークに対応する位置から現在の三方向ランドマークに対応する位置まで移動することができ、現在の三方向ランドマークに対応する位置から第2の隣接するランドマークに対応する位置まで前進することができる。さらに、無人輸送手段は、現在の三方向ランドマークに対応する位置と第3の隣接するランドマーク(やはり三方向ランドマーク)に対応する位置との間を横断することもできる。
【0049】
たとえば、三方向ランドマークのフォーマット情報は、[X, Y, Landmark KEY, Up _ Inlet _ Landmark KEY, Down _ Outlet _ Landmark KEY, Left _ NONE _ NONE, Right _ Inlet/Outlet _ Landmark KEY]である。
【0050】
三方向ランドマークの進入口および退出口が両方とも双方向であるので、無人輸送手段は、必要とされるときに方向転換することができる。
【0051】
四角23に含まれるランドマークは、四方向ランドマークとしても知られる第3の種類のランドマークである。
【0052】
レーンの間隙は、十字路とみなされることが可能であり、4つの四方向ランドマークが、それぞれのレーンの間隙に配置される。四方向ランドマークは、2つの進入方向、直進するための第4の進行方向、および方向転換するための第5の進行方向を含む。無人輸送手段は、それぞれのレーンの間隙内の4つのランドマークに対応する位置の間を循環的に移動することができる。四方向ランドマークは、上側、下側、左側、および右側に4つの隣接するランドマークを有し、無人輸送手段は、2つの隣接するランドマークに対応する位置を通って現在の四方向ランドマークの隣接するランドマークに対応する位置に移動することができ、現在の四方向ランドマークに対応する位置からその他2つの隣接するランドマークに対応する位置に移動することもできる。
【0053】
たとえば、四方向ランドマークのフォーマット情報は、[X, Y, Landmark KEY, Up _ Inlet _ Landmark KEY, Down _ Outlet _ Landmark KEY, left _ Outlet _ Landmark KEY, Right _ Inlet _ Landmark KEY]である。
【0054】
図3に示されるように、レーンの間隙において、4つの四方向ランドマークは、反時計回りの循環を形成することができ、したがって無人輸送手段は、レーンの間隙において様々な方向の調整を実現することができ、混雑の発生が、効果的に防止され得る。
【0055】
図4は、本開示の別の実施形態の応用のシナリオの概略図である。
【0056】
図4の右側に示されるように、無人輸送手段がレーンの間隙を通って直進する必要がある場合、無人輸送手段は、まず、ランドマーク31からレーンの間隙内の第1のランドマークに対応する第1の位置に到着する。無人輸送手段は、第1の位置からレーンの間隙内の第2のランドマークに対応する第2の位置まで直進し続ける。無人輸送手段は、ランドマーク32の位置に到達するために第2の位置から直進し続けて、レーンの間隙を通り抜ける直進を実現する。対応する経路が、経路41として示される。
【0057】
図4の真ん中に示されるように、無人輸送手段がレーンの間隙を通って右折する必要がある場合、無人輸送手段は、まず、ランドマーク33からレーンの間隙内の第1のランドマークに対応する第1の位置に到着する。無人輸送手段は、ランドマーク34の位置に到達するために第1の位置から右に曲がって、レーンの間隙を通り抜ける右折を実現する。対応する経路が、経路42として示される。
【0058】
図4の左側に示されるように、無人輸送手段がレーンの間隙を通って左折する必要がある場合、無人輸送手段は、まず、ランドマーク35からレーンの間隙内の第1のランドマークに対応する第1の位置に到着する。無人輸送手段は、第1の位置からレーンの間隙内の第2のランドマークに対応する第2の位置まで直進し続ける。無人輸送手段は、第2の位置から左に曲がり、レーンの間隙内の第3のランドマークに対応する第3の位置に到達する。無人輸送手段は、ランドマーク36の位置に到達するために第3の位置から直進し続けて、レーンの間隙を通り抜ける左折を実現する。対応する経路が、経路43として示される。
【0059】
図5は、本開示の別の実施形態の応用のシナリオの概略図である。
【0060】
図5に示されるように、一部の実施形態においては、第1の経路が、現在位置および目標位置が両方とも同じレーンにあり、無人輸送手段が方向転換することなしに直進することによって目標位置に到達し得るという条件の下で、現在位置、目標位置、およびレーンの予め決められた側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って計画され、それによって無人輸送手段は、第1の経路に従って目標位置に到達するために現在位置から直進する。
【0061】
図5の右上の部分に示されるように、無人輸送手段は、ランドマーク51に対応する位置からランドマーク52に対応する位置まで移動する必要がある。無人輸送手段が目標位置に到達するために真っ直ぐ前に進むので、経路501は、ランドマーク51とランドマーク52との間で一直線に計画され得る。
【0062】
一部の実施形態においては、現在位置に対応するランドマークの種類が、現在位置および目標位置が同じレーンにあり、無人輸送手段が方向転換することによって目標位置に到達することができるという条件の下で検出される。現在位置に対応するランドマークの種類が二方向ランドマークである場合、無人輸送手段は、方向転換しなければならない。第2の経路が、現在位置、目標位置、およびレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って計画され、それによって無人輸送手段は、第2の経路に従って目標位置に到達するために現在位置において方向転換する。
【0063】
図5の左上の部分に示されるように、無人輸送手段は、ランドマーク53に対応する位置からランドマーク55に対応する位置まで移動する必要がある。ランドマーク53は二方向ランドマークであるので、無人輸送手段は、目標位置に到達するために方向転換しなければならず、したがって経路502が、ランドマーク53と、ランドマーク54と、ランドマーク55との間で計画され得る。
【0064】
一部の実施形態においては、現在位置および目標位置が、同じレーンにあり、無人輸送手段が、方向転換することによって目標位置に到達する。方向転換の位置は、現在位置に対応するランドマークの種類が三方向ランドマークであり、無人輸送手段が方向転換の位置からレーンの別の側に方向転換した後に目標位置に直接到達するかまたは目標位置に到達するために直進することができるという条件の下で、現在位置および目標位置に従って決定される。第3の経路が、方向転換の位置が現在位置と一致するという条件の下で、現在位置、目標位置、およびレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って計画され、それによって無人輸送手段は、第3の経路に従って目標位置に到達するために現在位置において方向転換する。第4の経路が、方向転換の位置が現在位置と一致しないという条件の下で、現在位置、方向転換の位置、目標位置、およびレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って計画され、それによって無人輸送手段は、第4の経路に従って目標位置に到達するために現在位置から方向転換の位置まで直進し、方向転換の位置において方向転換する。
【0065】
図5の右下の部分に示されるように、ランドマーク56およびランドマーク58が、道の両側にあり、無人輸送手段は、ランドマーク58の位置に到達するために方向転換する必要がある。無人輸送手段が現在あるランドマーク56において方向転換することによって無人輸送手段がランドマーク58に到達することができ、ランドマーク56が三方向ランドマークであるので、経路503が、ランドマーク56と、ランドマーク57と、ランドマーク58との間で計画され得る。
【0066】
図5の左下の部分に示されるように、ランドマーク59およびランドマーク511が、道の両側にあり、無人輸送手段は、ランドマーク511の位置に到達するために方向転換する必要がある。ランドマーク59は三方向ランドマークであるが、無人輸送手段は、ランドマーク59において方向転換した後、ランドマーク511に到達することができない。したがって、無人輸送手段は、まず、ランドマーク510に移動する必要がある。ランドマーク510も、三方向ランドマークであり、したがって無人輸送手段は、ランドマーク511に到達するためにランドマーク510から方向転換することができる。したがって、経路504が、ランドマーク59と、ランドマーク510と、ランドマーク511との間で計画されてもよい。
【0067】
図6は、本開示の別の実施形態の応用のシナリオの概略図である。
【0068】
一部の実施形態においては、図6に示されるように、現在位置が、第1のレーンにあり、目標位置が、第2のレーンにあり、現在位置に対応する第1のレーンの間隙および目標位置に対応する第2のレーンの間隙が、現在位置および目標位置に応じて選択される。第5の経路が、第1のレーンの間隙が第2のレーンの間隙と一致するという条件の下で、現在位置、目標位置、第1のレーンの間隙に配置されたランドマークによって示される進行方向、第1のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向、および第2のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って計画され、それによって無人輸送手段は、第5の経路に従って目標位置に到達するために現在位置から第1のレーンの間隙に入り、直進して第1のレーンの間隙を通過し、目標位置がある第2のレーンに入る。
【0069】
図6の右の部分に示されるように、無人輸送手段は、ランドマーク61に対応する位置からランドマーク62に対応する位置まで移動する必要がある。ランドマーク61があるレーンを出るためのレーンの間隙がランドマーク62があるレーンに入るためのレーンの間隙と同じであるので、経路601がランドマーク61、レーンの間隙a1、およびランドマーク62を使用して計画され得る。
【0070】
一部の実施形態においては、現在位置に対応する第1のレーンの間隙および目標位置に対応する第2のレーンの間隙が選択されると、第6の経路が、第1のレーンの間隙が第2のレーンの間隙と一致しないという条件の下で、現在位置、目標位置、第1のレーンの間隙に配置されたランドマークによって示される進行方向、第2のレーンの間隙に配置されたランドマークによって示される進行方向、第1のレーンの間隙と第2のレーンの間隙との間の本線の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向、第1のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向、および第2のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って計画され、それによって無人輸送手段は、第6の経路に従って目標位置に到達するために現在位置から第1のレーンの間隙に入り、第1のレーンの間隙から第2のレーンの間隙に曲がり、第2のレーンの間隙から第2のレーンに入る。
【0071】
図6の左の部分に示されるように、無人輸送手段は、ランドマーク63に対応する位置からランドマーク64に対応する位置まで移動する必要がある。ランドマーク63があるレーンを出るためのレーンの間隙a3がランドマーク64があるレーンに入るためのレーンの間隙a2と同じでないので、経路602が、ランドマーク63、レーンの間隙a3、レーンの間隙a2、およびランドマーク64を使用して計画され得る。
【0072】
一部の実施形態においては、目標位置に対応する第3のレーンの間隙が、現在位置が道の中の本線内にあり、目標位置が第3のレーン内にあるという条件の下で現在位置および目標位置に応じて選択される。第7の経路が、現在位置、目標位置、本線の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向、第3のレーンの間隙に配置されたランドマークによって示される進行方向、および第3のレーンの両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って計画され、それによって無人輸送手段は、第7の経路に従って目標位置に到達するために現在位置から第3のレーンの間隙に入り、第3のレーンの間隙から第3のレーンに入る。
【0073】
図6の左の部分に示されるように、無人輸送手段は、ランドマーク65からランドマーク66まで移動する必要がある。ランドマーク65は、本線上にある。無人輸送手段は、ランドマーク65に従ってランドマーク66に移動し、ランドマーク66に対応するレーンの間隙a2を選択する。したがって、経路603が、ランドマーク65、レーンの間隙a2、およびランドマーク66に応じて計画される。
【0074】
図7は、本開示のさらに別の実施形態の応用のシナリオの概略図である。図7に示されるように、無人輸送手段は、最初に、座標(9, 4)を有するランドマークに対応する位置にあり、座標(5, 1)、(4, 2)、(2, 0)、(1, 1)、および(1, 7)を有するランドマークに対応する位置に順に到達する必要がある。
【0075】
図1から図6の実施形態によれば、無人輸送手段が座標(9,4)を有するランドマークから座標(5,1)を有するランドマークに到着するプロセスにおいて、無人輸送手段が通るランドマークの対応する情報は、以下の通りである。
[9, 4, KEY/9/4, Up _ NONE _ NONE, Down _ Inlet _ KEY/9/5, Left _ Outlet _ KEY/8/5, Right _ NONE _ NONE]、
[8, 4, KEY/8/4, Up _ Outlet _ KEY/8/3, Down _ Inlet _ KEY/8/5, Left _ Outlet _ KEY/7/4, Right _ Inlet _ KEY/9/4]、
...
[5, 2, KEY/5/2, Up _ Outlet _ KEY/5/1, Down _ Inlet _ KEY/5/3, Left _ Inlet/Outlet _ KEY/4/2, Right _ NONE _ NONE]、
[5, 1, KEY/5/1, Up _ Outlet _ KEY/5/0, Down _ Inlet _ KEY/5/2, Left _ Inlet/Outlet _ KEY/4/1, Right _ NONE _ NONE]
【0076】
したがって、無人輸送手段が座標(5,1)を有するランドマークに到達した後、座標(4,2)、(2,0)、(1,1)、および(1,7)を有するランドマークも、図1から図6の実施形態によって順に到達される可能性がある。
【0077】
図8は、本開示の一実施形態による無人輸送手段の経路を制御するための装置の概略的な構造図である。図8に示されるように、装置は、問い合わせモジュール81、経路計画モジュール82、および送信モジュール83を含む。
【0078】
問い合わせモジュール81は、無人輸送手段の現在位置および目標位置を問い合わせるように構成される。
【0079】
経路計画モジュール82は、最小の経路のコストを有する計画された経路を取得するために現在位置、目標位置、および道の両側に配置されたランドマークによって示される進行方向に従って経路計画を実行するように構成され、無人輸送手段は、道の予め決められた側を前に進む。
【0080】
一部の実施形態において、経路計画モジュール82は、図2から図7に示された実施形態によって経路計画を実行する。
【0081】
送信モジュール83は、計画された経路を無人輸送手段に送信するように構成され、それによって無人輸送手段は、計画された経路に従って目標位置に到達する。
【0082】
本開示の上述の実施形態によって提供される無人輸送手段の経路を制御するための装置において、倉庫内のレーンおよび本線は、両方とも、双方向の道として設定され、したがって異なる移動方向の無人輸送手段が、異なる道上を移動することができ、道の混雑が、効果的に和らげられる。
【0083】
図9は、本開示の別の実施形態による無人輸送手段の経路を制御するための装置の概略的な構造図である。図9に示されるように、装置は、メモリ91およびプロセッサ92を含む。
【0084】
メモリ91は、命令を記憶するために使用され、プロセッサ92は、メモリ91に結合され、プロセッサ92は、メモリに記憶された命令に基づいて図1から図7のいずれか1つによる方法を実行するように構成される。
【0085】
図9に示されるように、無人輸送手段の経路を制御するための装置は、その他のデバイスとの情報のインタラクションのための通信インターフェース93をさらに含む。同時に、無人輸送手段の経路を制御するための装置は、バス94をさらに含み、プロセッサ92、通信インターフェース93、およびメモリ91は、バス94を通じて互いに通信する。
【0086】
メモリ91は、高速なRAMメモリを含む可能性があり、少なくとも1つのディスクメモリなどの不揮発性メモリも含む可能性がある。メモリ91は、メモリアレイであってもよい。ストレージ91は、パーティショニングされてもよく、ブロックが、特定の規則に従って仮想ボリュームへと組み合わされてもよい。
【0087】
さらに、プロセッサ92は、中央演算処理装置CPUであってもよく、あるいは特定用途向け集積回路ASIC、または本開示の実施形態を実施するように構成された1つもしくは複数の集積回路であってもよい。
【0088】
本開示は、コンピュータ命令が記憶されるコンピュータ可読ストレージ媒体にも関し、プロセッサによって実行されるとき、命令は、図1から図7のいずれか1つによる方法を実施する。
【0089】
図10は、本開示の実施形態による無人輸送手段の経路を制御するためのシステムの概略的な構造図である。図10に示されるように、無人輸送手段の経路を制御するための装置は、無人輸送手段の経路制御デバイス1001および無人輸送手段1002を含む。無人輸送手段の経路制御デバイス1001は、図8および図9の実施形態のいずれか1つによる無人輸送手段の経路を制御するための装置である。
【0090】
無人輸送手段1002は、無人輸送手段の経路制御デバイス1001が現在位置から目標位置までの無人輸送手段1002の経路を計画するように無人輸送手段の経路制御デバイス1001に現在位置に関するランドマーク情報を提供するように構成される。無人輸送手段の経路制御デバイス1001によって送信された計画された経路を受信した後、無人輸送手段1002は、計画された経路に従って目標位置に移動する。
【0091】
一部の実施形態において、無人輸送手段1002は、計画された経路に従って目標位置に移動する間に道に設定されたランドマーク情報を特定し、特定されたランドマーク情報を計画された経路と比較するようにさらに構成される。認識されたランドマーク情報が計画された経路と一致しない場合、無人輸送手段1002は、無人輸送手段の経路制御デバイス1001が無人輸送手段1002の現在位置から目標位置までの経路を再度計画するように無人輸送手段の経路制御デバイス1001に現在位置に関するランドマーク情報を送信する。
【0092】
一部の実施形態において、上述の機能ユニットモジュールは、汎用プロセッサ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、もしくはその他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、または本開示において説明された機能を実行するためのこれらの任意の好適な組合せとして実装され得る。
【0093】
上記実施形態を実施するためのステップのすべてまたは一部がハードウェアによって実施される場合があり、または関連するハードウェアに命令するプログラムによって実施される場合があり、プログラムがコンピュータ可読ストレージ媒体に記憶される場合があり、ストレージ媒体が読み出し専用メモリ、磁気ディスク、または光ディスクであってもよいことは、当業者によって理解されるであろう。
【0094】
本開示の説明は、例示および説明を目的として提示され、網羅的であるようにまたは開示された形態の本開示に限定されるように意図されていない。多くの修正および変更が、当業者には明らかであろう。実施形態は、本開示の原理および実践的な応用を最もよく説明し、当業者が想定される特定の用途に適する様々な修正を施された様々な実施形態に関して本開示を理解することを可能にするために選択され、説明された。
【符号の説明】
【0095】
11 棚
12 レーン
13 本線
14 レーンの間隙
15 ランドマーク
21 四角
22 四角
23 四角
31 ランドマーク
32 ランドマーク
33 ランドマーク
34 ランドマーク
35 ランドマーク
36 ランドマーク
41 経路
42 経路
43 経路
51 ランドマーク
52 ランドマーク
53 ランドマーク
54 ランドマーク
55 ランドマーク
56 ランドマーク
57 ランドマーク
58 ランドマーク
59 ランドマーク
501 経路
502 経路
503 経路
504 経路
510 ランドマーク
511 ランドマーク
61 ランドマーク
62 ランドマーク
63 ランドマーク
64 ランドマーク
65 ランドマーク
66 ランドマーク
601 経路
602 経路
a1 レーンの間隙
a2 レーンの間隙
a3 レーンの間隙
81 問い合わせモジュール
82 経路計画モジュール
83 送信モジュール
91 メモリ、ストレージ
92 プロセッサ
93 通信インターフェース
94 バス
1001 無人輸送手段の経路制御デバイス
1002 無人輸送手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10