(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】タッチ構造、タッチディスプレイパネル及び電子装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/044 20060101AFI20241028BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20241028BHJP
H10K 59/122 20230101ALI20241028BHJP
H10K 59/173 20230101ALI20241028BHJP
H10K 59/30 20230101ALI20241028BHJP
H10K 59/40 20230101ALI20241028BHJP
【FI】
G06F3/044 129
G06F3/041 412
H10K59/122
H10K59/173
H10K59/30
H10K59/40
(21)【出願番号】P 2022502148
(86)(22)【出願日】2020-04-01
(86)【国際出願番号】 CN2020082788
(87)【国際公開番号】W WO2021196083
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】樊 ▲聡▼
(72)【発明者】
【氏名】何 帆
(72)【発明者】
【氏名】▲同▼ 可蒙
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 振▲華▼
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110764636(CN,A)
【文献】特開2015-106342(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0050104(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0011688(US,A1)
【文献】特表2018-509662(JP,A)
【文献】特開2007-257164(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/03
G06F 3/041-3/047
H10K 59/122
H10K 59/173
H10K 59/30
H10K 59/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1金属メッシュ層を含み、前記第1金属メッシュ層は複数の第1金属線により定義される複数の第1金属メッシュを含み、前記第1金属メッシュは多角形であるタッチ構造であって、
前記第1金属メッシュ層は第1方向に沿って設置される複数の第1タッチサブ電極及び複数の第1接続電極を含み、前記複数の第1タッチサブ電極と複数の第1接続電極とは交互に1つずつ配置され且つ順に電気的に接続され、前記第1方向に沿って延伸する第1タッチ電極が形成され、前記第1金属メッシュ層はさらに第2方向に沿って順に設置され且つ互いに間隔をおいて配置された複数の第2タッチサブ電極を含み、前記第1方向は前記第2方向と交差し、
隣接する第1タッチサブ電極と第2タッチサブ電極との境界領域に位置する複数の第1金属線はそれぞれ複数のスペースを含み、前記複数のスペースのそれぞれは、それを含む第1金属線を2つの第1金属線セグメントに分割し、前記2つの第1金属線セグメントのうちの一方は前記第1タッチサブ電極に属し、他方は前記第2タッチサブ電極に属し、それにより、隣接する第1タッチサブ電極と第2タッチサブ電極とは絶縁され、
前記複数のスペースは1つの第1線上に位置する複数の第1スペースを含み、前記複数の第1スペースのそれぞれは前記第1線と交差する複数の第1金属線上に位置し、前記第1線はほぼ特定方向に沿って延伸し、
少なくとも2つの第1スペースの間には少なくとも1つの第1金属線が存在し、前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは前記第1線と交差し、且つ前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは前記第1線との交差部にスペースが存在
せず、
前記複数の第1タッチサブ電極又は前記複数の第2タッチサブ電極のそれぞれの内部の複数の第1金属線はそれぞれ複数のスペースを含み、前記複数のスペースのそれぞれは、それを含む第1金属線を2つの第1金属線セグメントに分割し、前記2つの第1金属線セグメントはいずれも前記第1タッチサブ電極又は前記第2タッチサブ電極に属する、タッチ構造。
【請求項2】
前記第1線は第1直線であり、且つ前記複数の第1スペースはそれぞれ前記第1直線と直交する複数の第1金属線上に位置する請求項1に記載のタッチ構造。
【請求項3】
前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは前記第1直線と直交する請求項2に記載のタッチ構造。
【請求項4】
前記第1線は前記第1方向に沿って延伸する請求項1-3のいずれか1項に記載のタッチ構造。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれの第1金属線の一端と直接に接続されたすべての第1金属線はいずれもスペースがあり、それにより、前記隣接する第1タッチサブ電極と第2タッチサブ電極とは絶縁される請求項1-4のいずれか1項に記載のタッチ構造。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれの第1金属線の一端と直接に接続された前記すべての第1金属線は、前記第1方向と平行でもなく、垂直でもない請求項5に記載のタッチ構造。
【請求項7】
前記複数のスペースのそれぞれは、それを含む第1金属線の中部に位置する請求項1-6のいずれか1項に記載のタッチ構造。
【請求項8】
前記複数の第1金属メッシュのそれぞれは六角形である請求項1-7のいずれか1項に記載のタッチ構造。
【請求項9】
前記第1タッチサブ電極又は前記第2タッチサブ電極の内部に位置する複数のスペースは1つの第2直線上に位置する複数の第2スペースを含み、前記複数の第2スペースはそれぞれ前記第2直線と直交する複数の第1金属線上に位置し、
少なくとも2つの第2スペースの間には少なくとも1つの第1金属線が存在し、前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは前記第2直線と交差し、且つ前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは前記第2直線との交差部にスペースが存在しない請求項
8に記載のタッチ構造。
【請求項10】
前記第1金属メッシュ層はさらにダミー電極を含み、少なくとも1つの第2タッチサブ電極は透かし領域を含み、前記ダミー電極は前記透かし領域内に位置し、前記少なくとも1つの第2タッチサブ電極から絶縁して設置され、
前記第2タッチサブ電極と前記ダミー電極との境界領域に位置する複数の第1金属線はそれぞれ複数のスペースを含み、前記複数のスペースのそれぞれは、それを含む第1金属線を2つの第1金属線セグメントに分割し、前記2つの第1金属線セグメントのうちの一方は前記第2タッチサブ電極に属し、他方は前記ダミー電極に属し、それにより、前記第2タッチサブ電極と前記ダミー電極とは絶縁され、
前記複数のスペースは、1つの第3直線上に位置し、前記第3直線と交差する複数の第1金属線上にそれぞれ位置する複数の第3スペースを含み、
少なくとも2つの第3スペースの間には少なくとも1つの第1金属線が存在し、前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは前記第3直線と交差し、且つ前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは前記第3直線との交差部にスペースが存在しない請求項1-
9のいずれか1項に記載のタッチ構造。
【請求項11】
前記第1金属メッシュ層は前記第2方向に沿って設置される複数の第1タッチ電極を含み、
少なくとも1つの第1金属メッシュは、互いに絶縁される3つのタッチサブ電極にそれぞれ属し、互いに絶縁される3つの第1金属メッシュ部分を含み、前記3つのタッチサブ電極は、前記第2方向に隣接する2つの第1タッチサブ電極及び前記2つの第1タッチサブ電極の間に位置する1つの第2タッチサブ電極、又は前記第1方向に隣接する2つの第2タッチサブ電極及び前記2つの第2タッチサブ電極の間に位置する1つの第1タッチサブ電極を含む請求項1-
10のいずれか1項に記載のタッチ構造。
【請求項12】
前記3つの第1金属メッシュ部分は、前記少なくとも1つの金属メッシュのそれぞれの、3つの辺上にそれぞれ位置する3つの第1金属線における3つのスペースによって互いに絶縁され、各スペースはそれを含む第1金属線を間隔をおいて設置される2つの第1金属線セグメントに分離する請求項
11に記載のタッチ構造。
【請求項13】
前記少なくとも1つの第1金属メッシュは、1つの第1金属線を共有する2つの第1金属メッシュを含み、
前記共有される第1金属線にはスペースがあり、且つ前記スペースにより分離された2つの第1金属線セグメントを含む請求項
11又は
12に記載のタッチ構造。
【請求項14】
さらに第2金属メッシュ層を含み、
前記第1金属メッシュ層と前記第2金属メッシュ層は、前記第1金属メッシュ層と前記第2金属メッシュ層との間に位置する絶縁層によって分離され、
前記第2金属メッシュ層は、複数の第2金属線により定義される多角形の複数の第2金属メッシュを含み、
前記第2金属メッシュ層は互いに間隔をおいて設置される複数の第2接続電極を含み、前記複数の第2接続電極のそれぞれは前記絶縁層中の複数のビアによって隣接する第2タッチサブ電極と電気的に接続され、それにより隣接する第2タッチサブ電極が電気的に接続されて、前記第2方向に延伸する第2タッチ電極が形成される請求項1-
13のいずれか1項に記載のタッチ構造。
【請求項15】
前記第2タッチサブ電極における少なくとも2つの第1金属メッシュにおける複数の第1金属線の前記第2金属メッシュ層での正投影は、それぞれ前記複数の第2接続電極のそれぞれにおける少なくとも2つの第2金属メッシュにおける複数の第2金属線と重なっており、それにより、前記少なくとも2つの第1金属メッシュは前記少なくとも2つの第2金属メッシュと重なっている複数の頂点を有し、前記複数の頂点は複数の接続頂点を含み、前記複数のビアはそれぞれ前記複数の接続頂点に位置する請求項
14に記載のタッチ構造。
【請求項16】
前記複数の接続頂点のそれぞれに隣接する頂点のうち、多くとも1つの頂点が接続頂点である請求項
15に記載のタッチ構造。
【請求項17】
前記複数の第2接続電極のそれぞれは少なくとも2つの第1接続線を含み、前記少なくとも2つの第1接続線のそれぞれは先頭と最後尾とが順に接続される複数の第2金属線を含み、
前記少なくとも2つの第1接続線のそれぞれの両端はそれぞれ1つの前記ビアによって前記第1金属メッシュの接続頂点と電気的に接続される請求項
15又は
16に記載のタッチ構造。
【請求項18】
複数の第1金属メッシュは第1方向及び第2方向に沿って並んで配置され、前記第1方向と前記第2方向とは交差し、
前記複数の第1金属メッシュのそれぞれはいずれも六角形であり、各第1金属メッシュの最も長い辺の延伸方向は互いに平行であり、且ついずれも前記第2方向に沿う請求項1-
17のいずれか1項に記載のタッチ構造。
【請求項19】
各第1金属メッシュに対応する画素開口領域の画素開口領域輪郭はいずれも六角形であり、前記各第1金属メッシュの6つの辺は、対応する画素開口領域輪郭の6つの辺とそれぞれ平行であり、
隣接する2つの画素開口領域輪郭の互いに近接する2つの辺は互いに平行であり、且つそれらの間には1つの第1金属線が設置され、隣接する2つの画素開口領域輪郭の互いに近接する2つの辺の前記ベース基板での正投影はいずれも前記第1金属線の前記ベース基板での正投影と平行であり、且つ前記第1金属線の前記ベース基板での正投影との間隔とは同じである請求項
18に記載のタッチ構造。
【請求項20】
前記第1金属線の平均線幅と隣接する2つの画素開口領域輪郭の間隔は、
【数1】
という関係を満たし、Xは前記第1金属線の平均線幅であり、PDLGAPmaxとPDLGAPminはそれぞれ隣接する2つの画素開口領域輪郭の間隔の最大値と最小値である請求項
19に記載のタッチ構造。
【請求項21】
ベース基板と、前記ベース基板に積層して設置された表示構造及び請求項1-
20のいずれか1項に記載のタッチ構造と、を含むタッチディスプレイパネル。
【請求項22】
前記表示構造は複数のサブ画素を含み、前記複数のサブ画素のそれぞれは発光素子と、前記発光素子を露出する画素開口領域と、を含み、
前記複数の第1金属線と前記複数の第2金属線の前記ベース基板での正投影はいずれも前記複数のサブ画素の複数の画素開口領域の前記ベース基板での正投影外に位置する請求項
21に記載のタッチディスプレイパネル。
【請求項23】
少なくとも1つの第1金属メッシュのメッシュ孔の前記ベース基板での正投影は、隣接する2つのサブ画素の2つの画素開口領域の前記ベース基板での正投影を被覆し、前記隣接する2つのサブ画素は第1サブ画素であり、同じ第1原色の光を発光するように構成され、
前記2つの画素開口領域の中心距離は、同じ他の原色の光を発光する2つのサブ画素の2つの画素開口領域の中心距離未満である請求項
22に記載のタッチディスプレイパネル。
【請求項24】
請求項1-
20のいずれか1項に記載のタッチ構造又は請求項
21-
23のいずれか1項に記載のタッチディスプレイパネルを含む電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例はタッチ構造、タッチディスプレイパネル及び電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチ機能を有するユーザーインタフェースは、たとえば表示装置のようなさまざまな電子装置に幅広く適用されている。タッチ機能を実現するためのタッチ構造はタッチ電極構造を含み、タッチ電極構造の設置はユーザーエクスペリエンスに影響を与える重要な要素である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の少なくとも1つの実施例はタッチ構造を提供し、第1金属メッシュ層を含み、前記第1金属メッシュ層は複数の第1金属線により定義される複数の第1金属メッシュを含み、前記第1金属メッシュは多角形であり、前記第1金属メッシュ層は第1方向に沿って設置される複数の第1タッチサブ電極及び複数の第1接続電極を含み、前記複数の第1タッチサブ電極と複数の第1接続電極とは交互に1つずつ配置され且つ順に電気的に接続され、前記第1方向に沿って延伸する第1タッチ電極が形成され、前記第1金属メッシュ層はさらに第2方向に沿って順に設置され且つ互いに間隔をおいて配置された複数の第2タッチサブ電極を含み、前記第1方向は前記第2方向と交差し、隣接する第1タッチサブ電極と第2タッチサブ電極との境界領域に位置する複数の第1金属線はそれぞれ複数のスペースを含み、前記複数のスペースのそれぞれは、それを含む第1金属線を2つの第1金属線セグメントに分割し、前記2つの第1金属線セグメントのうちの一方は前記第1タッチサブ電極に属し、他方は前記第2タッチサブ電極に属し、それにより、隣接する第1タッチサブ電極と第2タッチサブ電極とは絶縁され、前記複数のスペースは1つの第1線上に位置する複数の第1スペースを含み、前記複数の第1スペースのそれぞれは前記第1線と交差する複数の第1金属線上に位置し、前記第1線はほぼ特定方向に沿って延伸し、少なくとも2つの第1スペースの間には少なくとも1つの第1金属線が存在し、前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは前記第1線と交差し、且つ前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは前記第1線との交差部にスペースが存在しない。
【0004】
いくつかの例では、前記第1線は第1直線であり、且つ前記複数の第1スペースはそれぞれ前記第1直線と直交する複数の第1金属線上に位置する。
【0005】
いくつかの例では、前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは前記第1直線と直交する。
【0006】
いくつかの例では、前記第1線は前記第1方向に沿って延伸する。
【0007】
いくつかの例では、前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれの第1金属線の一端と直接に接続されたすべての第1金属線はいずれもスペースがあり、それにより、前記隣接する第1タッチサブ電極と第2タッチサブ電極とは絶縁される。
【0008】
いくつかの例では、前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれの第1金属線の一端と直接に接続された前記すべての第1金属線は、前記第1方向と平行でもなく、垂直でもない。
【0009】
いくつかの例では、前記複数のスペースのそれぞれは、それを含む第1金属線の中部に位置する。
【0010】
いくつかの例では、前記複数の第1金属メッシュのそれぞれは六角形である。
【0011】
いくつかの例では、前記複数の第1タッチサブ電極又は前記複数の第2タッチサブ電極のそれぞれの内部の複数の第1金属線はそれぞれ複数のスペースを含み、前記複数のスペースのそれぞれは、それを含む第1金属線を2つの第1金属線セグメントに分割し、前記2つの第1金属線セグメントはいずれも前記第1タッチサブ電極又は前記第2タッチサブ電極に属する。
【0012】
いくつかの例では、前記第1タッチサブ電極又は前記第2タッチサブ電極の内部に位置する複数のスペースは1つの第2直線上に位置する複数の第2スペースを含み、前記複数の第2スペースはそれぞれ前記第2直線と直交する複数の第1金属線上に位置し、少なくとも2つの第2スペースの間には少なくとも1つの第1金属線が存在し、前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは前記第2直線と交差し、且つ前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは前記第2直線との交差部にスペースが存在しない。
【0013】
いくつかの例では、前記第1金属メッシュ層はさらにダミー電極を含み、少なくとも1つの第2タッチサブ電極は透かし領域を含み、前記ダミー電極は前記透かし領域内に位置し、前記少なくとも1つの第2タッチサブ電極から絶縁して設置され、前記第2タッチサブ電極と前記ダミー電極との境界領域に位置する複数の第1金属線はそれぞれ複数のスペースを含み、前記複数のスペースのそれぞれは、それを含む第1金属線を2つの第1金属線セグメントに分割し、前記2つの第1金属線セグメントのうちの一方は前記第2タッチサブ電極に属し、他方は前記ダミー電極に属し、それにより、前記第2タッチサブ電極と前記ダミー電極とは絶縁され、前記複数のスペースは、1つの第3直線上に位置し、前記第3直線と交差する複数の第1金属線上にそれぞれ位置する複数の第3スペースを含み、少なくとも2つの第3スペースの間には少なくとも1つの第1金属線が存在し、前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは前記第3直線と交差し、且つ前記少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは前記第3直線との交差部にスペースが存在しない。
【0014】
いくつかの例では、前記第1金属メッシュ層は前記第2方向に沿って設置される複数の第1タッチ電極を含み、少なくとも1つの第1金属メッシュは、互いに絶縁される3つのタッチサブ電極にそれぞれ属し、互いに絶縁される3つの第1金属メッシュ部分を含み、前記3つのタッチサブ電極は、前記第2方向に隣接する2つの第1タッチサブ電極及び前記2つの第1タッチサブ電極の間に位置する1つの第2タッチサブ電極、又は前記第1方向に隣接する2つの第2タッチサブ電極及び前記2つの第2タッチサブ電極の間に位置する1つの第1タッチサブ電極を含む。
【0015】
いくつかの例では、前記3つの第1金属メッシュ部分は、前記少なくとも1つの金属メッシュのそれぞれの、3つの辺上にそれぞれ位置する3つの第1金属線における3つのスペースによって互いに絶縁され、各スペースはそれを含む第1金属線を間隔をおいて設置される2つの第1金属線セグメントに分離する。
【0016】
いくつかの例では、前記少なくとも1つの第1金属メッシュは、1つの第1金属線を共有する2つの第1金属メッシュを含み、前記共有される第1金属線にはスペースがあり、且つ前記スペースにより分離された2つの第1金属線セグメントを含む。
【0017】
いくつかの例では、前記タッチ構造はさらに第2金属メッシュ層を含み、前記第1金属メッシュ層と前記第2金属メッシュ層は、前記第1金属メッシュ層と前記第2金属メッシュ層との間に位置する絶縁層によって分離され、前記第2金属メッシュ層は、複数の第2金属線により定義される多角形の複数の第2金属メッシュを含み、前記第2金属メッシュ層は互いに間隔をおいて設置される複数の第2接続電極を含み、前記複数の第2接続電極のそれぞれは前記絶縁層中の複数のビアによって隣接する第2タッチサブ電極と電気的に接続され、それにより隣接する第2タッチサブ電極が電気的に接続されて、前記第2方向に延伸する第2タッチ電極が形成される。
【0018】
いくつかの例では、前記第2タッチサブ電極における少なくとも2つの第1金属メッシュにおける複数の第1金属線の前記第2金属メッシュ層での正投影は、それぞれ前記複数の第2接続電極のそれぞれにおける少なくとも2つの第2金属メッシュにおける複数の第2金属線と重なっており、それにより、前記少なくとも2つの第1金属メッシュは前記少なくとも2つの第2金属メッシュと重なっている複数の頂点を有し、前記複数の頂点は複数の接続頂点を含み、前記複数のビアはそれぞれ前記複数の接続頂点に位置する。
【0019】
いくつかの例では、前記複数の接続頂点のそれぞれに隣接する頂点のうち、多くとも1つの頂点が接続頂点である。
【0020】
いくつかの例では、前記複数の第2接続電極のそれぞれは少なくとも2つの第1接続線を含み、前記少なくとも2つの第1接続線のそれぞれは先頭と最後尾とが順に接続される複数の第2金属線を含み、前記少なくとも2つの第1接続線のそれぞれの両端はそれぞれ1つの前記ビアによって前記第1金属メッシュの接続頂点と電気的に接続される。
【0021】
いくつかの例では、複数の第1金属メッシュは第1方向及び第2方向に沿って並んで配置され、前記第1方向と前記第2方向とは交差し、前記複数の第1金属メッシュのそれぞれはいずれも六角形であり、各第1金属メッシュの最も長い辺の延伸方向は互いに平行であり、且ついずれも前記第2方向に沿う。
【0022】
いくつかの例では、各第1金属メッシュに対応する画素開口領域の画素開口領域輪郭はいずれも六角形であり、前記各第1金属メッシュの6つの辺は、対応する画素開口領域輪郭の6つの辺とそれぞれ平行であり、隣接する2つの画素開口領域輪郭の互いに近接する2つの辺は互いに平行であり、且つそれらの間には1つの第1金属線が設置され、隣接する2つの画素開口領域輪郭の互いに近接する2つの辺の前記ベース基板での正投影はいずれも前記第1金属線の前記ベース基板での正投影と平行であり、且つ前記第1金属線の前記ベース基板での正投影との間隔とは同じである。
【0023】
いくつかの例では、前記第1金属線の平均線幅及び隣接する2つの画素開口領域輪郭の間隔は、
【数1】
という関係を満たし、Xは前記第1金属線の平均線幅であり、PDLGAPmaxとPDLGAPminはそれぞれ隣接する2つの画素開口領域輪郭の間隔の最大値と最小値である。
【0024】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらに、ベース基板と、前記ベース基板に積層して設置された表示構造及び上記タッチ構造と、を含むタッチディスプレイパネルを提供する。
【0025】
いくつかの例では、前記表示構造は複数のサブ画素を含み、前記複数のサブ画素のそれぞれは発光素子と、前記発光素子を露出する画素開口領域と、を含み、前記複数の第1金属線と前記複数の第2金属線の前記ベース基板での正投影はいずれも前記複数のサブ画素の複数の画素開口領域の前記ベース基板での正投影外に位置する。
【0026】
いくつかの例では、少なくとも1つの第1金属メッシュのメッシュ孔の前記ベース基板での正投影は、隣接する2つのサブ画素の2つの画素開口領域の前記ベース基板での正投影を被覆し、前記隣接する2つのサブ画素は第1サブ画素であり、同じ第1原色の光を発光するように構成され、前記2つの画素開口領域の中心距離は、同じ他の原色の光を発光する2つのサブ画素の2つの画素開口領域の中心距離未満である。
【0027】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらに、上記タッチ構造又は上記タッチディスプレイパネルを含む電子装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本開示の実施例の技術案を明確に説明するために、以下、実施例又は関連技術の説明において使用される図面を簡単に説明し、明らかなように、以下の説明における図面は本開示のいくつかの実施例のみに関し、本開示を限定するものではない。
【
図1A】
図1Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示構造の画素配置の模式図である。
【
図1B】
図1Bは本開示の少なくとも1つの実施例に係る表示構造の模式図である。
【
図1D】
図1Dは本開示の別の実施例に係る表示構造の模式図である。
【
図2】
図2は本開示の別のいくつかの実施例に係る表示構造の画素配置の模式図である。
【
図3A】
図3Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造の模式
図1である。
【
図3B】
図3Bは本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造の模式
図2である。
【
図4A】
図4Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造の模式
図3である。
【
図4B】
図4Bは本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造の模式
図3である。
【
図5A】
図5Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造の模式
図4である。
【
図5C】
図5Cは本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造の模式
図5である。
【
図5E】
図5Eは本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造の模式
図6である。
【
図6A】
図6Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造の模式
図7である。
【
図6B】
図6Bは本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造の模式
図8である。
【
図7B】
図7Bは本開示の実施例に係るタッチ構造のシャドウ防止設計のシミュレーション図である。
【
図8】
図8は本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造の模式
図9である。
【
図9】
図9は本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造の模式
図10である。
【
図10】
図10は本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造の模式図である。
【
図11】
図11は本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下において図面を参照しながら、本開示の実施例の技術案を明確で、完全に説明し、図面において示されて以下の説明において詳細に説明される非限定的で例示的な実施例を参照しながら、本開示の例示的な実施例、それらの複数の特徴及び有利な詳細をより完全に説明する。なお、図に示される特徴は必ずしも縮尺に応じて描画されるものではない。本開示は、本開示の例示的な実施例を曖昧にしないように、既知の材料、ユニット及びプロセス技術についての説明を省略している。与えられる例は本開示の例示的な実施例の実施への理解を容易にすること、及び当業者が例示的な実施例を実施することを可能にすることのみを目的とする。したがって、それらの例は本開示の実施例の範囲を限定するものではないと理解されるべきである。
【0030】
特に定義されていないかぎり、本開示において使用される技術用語又は科学用語は当業者が理解できる通常の意味であるべきである。本開示に使用される「第1」、「第2」及び類似する用語は、いかなる順序、数量又は重要性も示さず、異なる構成要素を区別するためにのみ使用される。また、本開示の各実施例において、同じ又は類似する符号は同じ又は類似する部材を示す。
【0031】
有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイパネルは、自己発光、高コントラスト、低エネルギー消費量、広い視野角、速い応答速度、フレキシブルパネルへの適用可能性、広い適用温度範囲、簡単な製造等の特徴を持っているため、高い将来性が期待されている。ユーザーの多様なニーズを満たすために、ディスプレイパネルに、タッチ機能、指紋認識機能等の複数種の機能を統合することは需要な意味を持っている。たとえば、OLEDディスプレイパネルにオンセル(on-cell)タッチ構造を形成することは1つの実現形態であり、該形態においてはタッチ構造をOLEDディスプレイパネルのパッケージフィルム上に形成することで、ディスプレイパネルのタッチ機能を実現する。
【0032】
たとえば、相互静電容量式タッチ構造は複数のタッチ電極を含み、該複数のタッチ電極は異なる方向に延伸するタッチ駆動電極及びタッチ感知電極を含み、タッチ駆動電極とタッチ感知電極は互いに交差する箇所にタッチ検知用の相互静電容量を形成する。タッチ駆動電極は励起信号(タッチ駆動信号)を入力することに用いられ、タッチ感知電極はタッチ検知信号を出力することに用いられる。たとえば縦方向に延伸するタッチ駆動電極に励起信号を入力し、たとえば横方向に延伸するタッチ感知電極からタッチ検知信号を受信することにより、横方向電極と縦方向電極の結合点(たとえば交差点)の静電容量値を反映する検出信号を得ることができる。指が静電容量式画面にタッチすると、タッチポイント付近のタッチ駆動電極とタッチ感知電極との間の結合に影響を与え、それにより2つの電極の交差点での相互静電容量の値が変化し、それによりタッチ検知信号が変化する。タッチ検知信号に基づくタッチパネルの2次元静電容量変化量のデータに基づき、タッチポイントの座標を計算することができる。
【0033】
タッチ電極は金属メッシュ(Metal Mesh)パターンにより形成されており、金属メッシュは優れた延性及び柔軟性を有するため、タッチ電極の耐曲げ性及び加工性が向上し、柔軟な電子用途に適用できる。
【0034】
たとえば、該金属メッシュで形成されたタッチ電極をディスプレイパネルに統合する場合、金属メッシュ中の金属線はディスプレイパネルの画素開口領域の外部に設置する必要があり、それにより金属線の遮光による画素開口率の低下を回避する。たとえば、金属メッシュ中の金属線は画素開口領域の間の画素間隔領域に対応して設置され、金属メッシュ中のメッシュ孔は画素開口領域と1対1で対応して設置され、それにより各サブ画素の発光素子が露出される。
【0035】
発明者は、たとえば、ディスプレイパネルにおける各サブ画素の間隔が必ずしも均一ではなく、2つのサブ画素の間隔が近い場合、該2つのサブ画素の間に対応して設置された金属線は該サブ画素の画素開口領域に近くなり、それにより該2つのサブ画素の表示機能に悪影響を与えやすくなり、たとえば、斜めから見る場合、サブ画素から放出された光を遮断し、サブ画素から放出された光を反射してクロスカラー等の問題が発生する等が挙げられる。また、該サブ画素の画素開口領域の面積が小さい場合、該悪影響は著しくなる。
【0036】
本開示の少なくとも1つの実施例はタッチディスプレイパネルを提供し、ベース基板と、前記ベース基板に積層して設置された表示構造及びタッチ構造と、を含み、少なくとも1つの第1金属メッシュのそれぞれのメッシュ孔の前記ベース基板での正投影は隣接する2つのサブ画素の2つの画素開口領域の前記ベース基板での正投影を被覆し、前記隣接する2つのサブ画素は第1サブ画素であり、同じ第1原色の光を発光するように構成され、前記2つの第1サブ画素の2つの画素開口領域の中心距離は同じ他の原色の光を発光する2つのサブ画素の2つの画素開口領域の中心距離未満である。
【0037】
ただし、上記「中心」とは、ベース基板と平行である該画素開口領域の平面形状の幾何学的中心を指す。
【0038】
間隔が近い2つのサブ画素の画素開口領域が同一のメッシュ孔を共有し、すなわち、該2つの画素開口領域の間の金属線を除去するように設置することにより、金属メッシュにおける金属線から画素開口領域までの距離が十分であり、それにより金属線から画素開口領域までの距離が短いことに起因する表示への悪影響が回避され、表示効果が効果的に向上する。
【0039】
該2つの隣接するサブ画素は同じ色の光を発光するため、クロスカラー問題を引き起こすことなく両者の画素開口領域の距離を小さくすることができ、また、たとえば、精密金属マスク(FMM)蒸着プロセスで有機発光ダイオードを製造する場合、1つの蒸着孔によって該2つのサブ画素の発光層を形成できるため、製造プロセスの難度が低下する。たとえば、該2つのサブ画素の発光層は互いに一体に接続される構造である。
【0040】
たとえば、該2つのサブ画素の画素開口領域の面積は同じであり、且つ他の原色の光を発光するサブ画素の画素開口領域の面積未満である。
【0041】
表示解像度を向上させるために、通常の赤色、緑色、青色のサブ画素を変更して1つの画素モードを簡単に定義し、より少ないサブ画素数で、同じ画素解像度による表示能力をシミュレートして実現することができ、それにより製造プロセスの難度及び製造コストを低減させる。たとえば、いくつかの画素の配置において、画素構造は複数の第1サブ画素、複数の第2サブ画素及び複数の第3サブ画素を含み、第1サブ画素は第1原色の光を発光するように構成され、第2サブ画素は第2原色の光を発光するように構成され、第3サブ画素は第3原色の光を発光するように構成される。各画素ユニットは1つの第1サブ画素を含み、該第1原色とは異なる光を発光する各サブ画素、すなわち、各第2サブ画素及び各第3サブ画素はそれぞれ少なくとも2つの画素ユニットによって共有され、各画素ユニットはフルカラーの光を発光するように構成される。各画素ユニットはそれぞれ1つの第1サブ画素を含むため、該第1サブ画素の密度は最も高い。
【0042】
各画素ユニットにおける第2サブ画素及び第3サブ画素は隣接する画素ユニットによって共有されるため、本発明の実施例の画素ユニットは厳密な意味での画素ユニット、すなわち完全な1つの第1サブ画素、1つの第2サブ画素、1つの第3サブ画素で1つの画素を定義するものではなく、従って、該画素ユニットを仮想画素ユニットとも呼ぶ。
【0043】
たとえば、複数の画素ユニットは第1方向及び第2方向にアレイ状に配置され、第1方向及び第2方向は異なる方向であり、たとえば互いに直交する。たとえば、画素アレイの第1方向、及び画素アレイの第2方向において、サブ画素の密度はいずれも画素ユニットの密度の1.5倍である。
【0044】
たとえば、人間の目による異なる色のサブ画素の解像度の違いを利用して、異なる画素同士は特定の位置での解像度に敏感ではない色のサブ画素を共有することができる。たとえば、第1原色は緑色であり、第2原色は赤色であり、第3原色は青色である。
【0045】
たとえば、人間の目の生理学的構造に基づき、人間の目の解像度は、人間の目の網膜中の輝度に敏感な桿体視細胞及び色に敏感な錐体視細胞の密度によって決定される。3種の原色のうち、短波長の青色に敏感な錐体細胞の密度が最も低く、次に赤色であり、そして青色及び赤色の輝度効果(輝度に敏感な桿体細胞に対する刺激)は緑色よりもはるかに低いため、青色、赤色サブ画素に対する人間の目の感度は緑色サブ画素に対する感度よりも大幅に低いことを引き起こす。所定の画素解像度下で、人間の目は画素の輝度中心位置を識別できて、通常の色彩感覚を持っているが、画素スケールで青色又は赤色サブ画素の位置又は境界を識別できず、従って隣接する画素同士が隣接する青色、赤色サブ画素をある程度共有することを可能にする。
【0046】
たとえば、本開示のサブ画素は発光素子と1対1で対応する画素構造であり、独立した画素駆動回路を有する。
【0047】
たとえば、該タッチディスプレイパネルとは、液晶ディスプレイパネル、有機発光ダイオードディスプレイパネル、量子ドット発光ダイオードディスプレイパネル又は電子ペーパーディスプレイパネル等であってもよく、本開示の実施例はディスプレイパネルのタイプについて限定しない。
【0048】
以下、該第1原色が緑色であり、該タッチディスプレイパネルが有機発光ダイオードディスプレイパネルであることを例として、本開示の実施例に係るタッチディスプレイパネルを例示的に説明するが、本開示の実施例はこれに制限されない。
【0049】
図1Aは本開示の一実施例に係る画素配置の模式図を示す。
図1Aに示すように、該画素配置構造は複数のサブ画素を含み、複数のサブ画素は第1方向D1及び第2方向D2に配置される。第1方向D1と第2方向D2は異なる方向であり、たとえば互いに直交する。複数のサブ画素は複数の第1サブ画素、複数の第2サブ画素及び複数の第3サブ画素を含み、たとえば、第1サブ画素は緑色(G)サブ画素11であり、第2サブ画素は赤色(R)サブ画素12であり、第3サブ画素は青色(B)サブ画素13であり、各画素ユニット10は1つの緑色サブ画素11を含み、各赤色サブ画素12及び各青色サブ画素13はそれぞれ隣接する2つの画素ユニット10によって共有され、したがって画素ユニット10の境界も非常にぼやけている。本開示の実施例は画素ユニット10の形状について限定せず、
図1A及び
図1Bにおいてそれぞれ破線の円で該画素ユニット10を例示的に示す。複数の画素ユニット10は第1方向D1及び第2方向D2に沿ってアレイ状に配置される。
【0050】
たとえば、
図1Aに示すように、該複数の緑色サブ画素11は2つずつ隣接して対として設置され、隣接する緑色サブ画素の間隔は他の同じ色の光を発光する2つのサブ画素の間隔未満であり、すなわち、赤色サブ画素12と青色サブ画素13との間隔未満であり、緑色サブ画素11と赤色サブ画素12との間隔未満であり、及び緑色サブ画素11と青色サブ画素13との間隔未満である。たとえば、一対の緑色サブ画素11は該第2方向D2に沿って設置される。
【0051】
たとえば、第2方向D2に隣接する2つの緑色サブ画素対の間には1つの赤色サブ画素12及び1つの青色サブ画素13が設置され、該赤色サブ画素12及び該青色サブ画素13は該第1方向D1に沿って設置される。
【0052】
図1Bは本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチディスプレイパネルを示し、該タッチディスプレイパネルの表示構造は
図1Aに示される画素配置構造を用い、
図1Cは
図1Bの断面線A-A’に沿う断面図である。
【0053】
図1B及び
図1Cに示すように、該タッチディスプレイパネル20はベース基板21と、該ベース基板21上に積層して設置された表示構造30及びタッチ構造40と、を含み、タッチ構造40は表示構造30上に位置し、且つ使用過程においてユーザー側に近接している。
【0054】
たとえば、たとえば該タッチディスプレイパネルはOLEDディスプレイパネルであり、表示構造30は複数のサブ画素を含み、該複数のサブ画素は上記緑色サブ画素11、赤色サブ画素12及び青色サブ画素13を含む。各サブ画素は発光素子23及び該発光素子23が発光するように駆動する画素駆動回路を含む。本開示の実施例は画素駆動回路のタイプ及び具体的な構成要素について制限せず、たとえば、該画素駆動回路は電流駆動型であってもよく電圧駆動型であってもよく、2T1C(すなわち2つのトランジスタ及び1つのコンデンサ、該2つのトランジスタは駆動トランジスタ及びデータ書込みトランジスタを含む)駆動回路であってもよく、2T1Cを基としてさらに補償回路(補償トランジスタ)、発光制御回路(発光制御トランジスタ)、リセット回路(リセットトランジスタ)等を含む駆動回路であってもよい。
【0055】
明瞭にするために、
図1Cは該画素駆動回路中の該発光素子23と直接電気的に接続される第1トランジスタ24のみを示し、該第1トランジスタ24は駆動トランジスタであってもよく、飽和状態で動作しかつ発光素子23が発光するように駆動する電流の大きさを制御するように構成される。たとえば、該第1トランジスタ24は発光制御トランジスタであってもよく、発光素子23が発光するように駆動する電流が流れるかどうかを制御することに用いられる。本開示の実施例は第1トランジスタの具体的なタイプについて制限しない。
【0056】
たとえば、発光素子23は有機発光ダイオードであり、第1電極231、発光層233及び第2電極232を含む。第1電極231と第2電極232のうちの一方は陽極であり、他方は陰極であり、たとえば、第1電極231は陽極であり、第2電極232は陰極である。たとえば、発光層233は有機発光層又は量子ドット発光層である。たとえば、発光素子23は、発光層233に加えて、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層等の補助機能層をさらに含んでもよい。たとえば、発光素子23は上部発光構造であり、第1電極231は反射性を有し、第2電極232は透過性又は半透過性を有する。たとえば、第1電極231は高仕事関数の材料であり陽極として使用され、たとえばITO/Ag/ITO積層構造であり、第2電極232は低仕事関数の材料であり陰極として使用され、たとえば半透過な金属又は金属合金材料であり、たとえばAg/Mg合金材料である。
【0057】
第1トランジスタ24はゲート241、ゲート絶縁層242、活性層243、第1極244及び第2極245を含み、該第2極245は発光素子23の第1電極231と電気的に接続される。本開示の実施例は第1トランジスタ24のタイプ、材料、構造について制限せず、たとえばトップゲート型、ボトムゲート型等であってもよく、第1トランジスタ24の活性層243はアモルファスシリコン、ポリシリコン(低温ポリシリコン及び高温ポリシリコン)、酸化物半導体(たとえば、インジウムガリウムスズ酸化物(IGZO))等であってもよく、且つ第1トランジスタ24はN型又はP型であってもよい。
【0058】
本開示の実施例において使用されるトランジスタはいずれも薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタ又は同じ特性を有する他のスイッチングデバイスであってよく、本開示の実施例において薄膜トランジスタを例として説明する。ここで使用されるトランジスタのソース、ドレインは構造で対称的であってもよく、従ってそのソース、ドレインは構造上に区別しなくてもよい。本開示の実施例では、トランジスタのゲート以外の2つの極を区別するために、一方は第1極であり、他方は第2極であると直接説明する。
【0059】
図1B及び
図1Cに示すように、該表示構造30はさらに画素画定層32を含み、該画素画定層32は該発光素子23の第1電極231上に設置され、複数の開口320が形成され、それぞれ複数のサブ画素の第1電極231を露出し、それにより各サブ画素の画素開口領域が定義され、サブ画素の発光層は該画素開口領域に形成され、第2電極232は共通電極として形成され(すなわち複数のサブ画素によって共有される)、画素画定層32は該緑色サブ画素11(第1サブ画素)の画素開口領域110、赤色サブ画素12(第2サブ画素)の画素開口領域120、及び青色サブ画素13(第3サブ画素)の画素開口領域130を含む。
【0060】
タッチ構造40は第1金属メッシュ層50を含み、第1金属メッシュ層50は複数の第1金属線51により定義される複数の第1金属メッシュ52を含み、複数の第1金属線51のベース基板21での正投影は複数のサブ画素の画素開口領域のベース基板21での正投影外に位置し、すなわち、画素開口領域の間の画素分離領域のベース基板21での正投影内に位置し、該画素分離領域は該画素画定層32の非開口領域321である。該画素分離領域は複数のサブ画素の画素開口領域を分離し、各サブ画素の発光層を分離することで、クロスカラーを防止することに用いられる。
【0061】
図1Bに示すように、少なくとも1つの第1金属メッシュ52のメッシュ孔520のベース基板21での正投影は隣接する2つの緑色サブ画素11(すなわち1つの緑色サブ画素対)の2つの画素開口領域110のベース基板での正投影を被覆し、すなわち該2つの画素開口領域110の間には第1金属線51が対応して設置されていない。
【0062】
図1Bに示すように、該隣接する2つの緑色サブ画素11の画素開口領域110の中心距離S1は同じ他の原色の光を発光する2つのサブ画素の2つの画素開口領域の中心距離未満である。たとえば、該隣接する2つの緑色サブ画素11の画素開口領域110の中心距離S1は隣接する2つの赤色サブ画素12の画素開口領域120の中心距離S2未満、又は2つの青色サブ画素13の画素開口領域130の中心距離S3未満である。
【0063】
たとえば、該隣接する2つの緑色サブ画素11の画素開口領域110の中心距離はいずれかの緑色サブ画素11の画素開口領域110と、隣接する他の色のサブ画素の画素開口領域との中心距離未満である。
図1Bに示すように、隣接する2つの緑色サブ画素11の画素開口領域110の中心距離は緑色サブ画素11の画素開口領域110と、隣接する赤色サブ画素12の画素開口領域120との中心距離S4未満であり、緑色サブ画素11の画素開口領域110と、隣接する青色サブ画素13の画素開口領域130との中心距離S5未満である。
【0064】
たとえば、
図1Bに示すように、該第1金属メッシュ52に直接に接続される他の第1金属メッシュ52のメッシュ孔520のベース基板21での正投影はいずれも1つのサブ画素の画素開口領域のベース基板での正投影のみを被覆する。なぜなら、該緑色サブ画素対に隣接するサブ画素はいずれも他の色のサブ画素であるからであり、該他の色のサブ画素の画素開口領域と、それに隣接するサブ画素の画素開口領域との間隔は大きく、その画素開口領域は第1金属メッシュ52と1対1で対応して設置されることで、タッチ電極の密度を向上させ、それによりタッチの感度を向上させることができる。
【0065】
たとえば、精密金属マスク(FMM)蒸着プロセスで有機発光ダイオードを製造する場合、1つの蒸着孔によって該2つのサブ画素の発光層を形成でき、それにより製造プロセスの難度を低下させる。
【0066】
図1Bに示すように、複数の第1金属メッシュ52は第1方向D1及び第2方向D2に沿って配置される。たとえば、各第1金属メッシュ52はいずれも多角形であり、たとえば六角形であり、各第1金属メッシュ51はいずれも第2方向D2に沿って延伸し対向する2つの辺を含み、該2つの辺の長さは同じであってもよく又は異なってもよく、該2つの辺は該第1金属メッシュ52の最も長い辺を含み、すなわち各第1金属メッシュの最も長い辺はいずれも第2方向D2と平行である。たとえば、該第1金属メッシュ52の6つの辺は互いに対向する3対の辺を含み、たとえば、互いに対向する各対の辺は互いに平行し、またたとえば、該第2方向D2と平行な一対の辺を除き、互いに対向する2対の辺は互いに平行ではない。
【0067】
図1Bに示すように、たとえば、緑色サブ画素11、赤色サブ画素12及び青色サブ画素13の画素開口領域の形状はいずれも多角形であり、たとえば、赤色サブ画素12及び青色サブ画素13の画素開口領域の形状はいずれも六角形であり、緑色サブ画素11の画素開口領域の形状は五角形である。
【0068】
図1Bにおいては、破線で各第1金属メッシュ52に対応する画素開口領域(すなわち該第1金属メッシュのメッシュ孔によって被覆される画素開口領域)の画素開口領域輪郭が示される。たとえば、対として設置される2つの緑色サブ画素11の画素開口領域110は第2方向に並列に設置され、1つの第1金属メッシュ52のメッシュ孔520を共有し、該2つの画素開口領域110の外郭は第1画素開口領域輪郭115と呼ばれ、赤色サブ画素の画素開口領域輪郭は第2画素開口領域輪郭125であり、第3サブ画素の画素開口領域輪郭は第3画素開口領域輪郭135であり、該第1画素開口領域輪郭115、第2画素開口領域輪郭125、第3画素開口領域輪郭135はいずれも六角形であり且つ2つずつ隣接する。
【0069】
たとえば、各第1金属メッシュの6つの辺は対応する画素開口領域輪郭の6つの辺とそれぞれ平行である。
【0070】
たとえば、隣接する2つの画素開口領域輪郭の互いに近接する2つの辺は互いに平行であり、且つそれらの間には1つの第1金属線51が設置され、隣接する2つの画素開口領域輪郭の互いに近接する2つの辺のベース基板21での正投影はいずれも該第1金属線51のベース基板51での正投影と平行であり、且つ該第1金属線51のベース基板21での正投影との間隔とは同じであり、すなわち、隣接する2つの画素開口領域の間の第1金属線51は該2つの画素開口領域輪郭の隙間の中間位置に位置し、該第1金属線51と該2つの画素開口領域との最小距離(該画素開口領域に最も近い該第1金属線の辺との距離)は同じである。このように設置すると、該第1金属線と該2つの画素開口領域のいずれかとの距離が近すぎることに起因する該画素開口領域の光への悪影響を回避でき、また、このように設置すると、該第1金属線による該2つの画素開口領域の光への影響は同じであり、それにより表示の均一性が向上する。
【0071】
説明の便宜上、隣接する2つの画素開口領域輪郭の互いに平行であり且つ近い2つの辺のベース基板21での正投影間の距離は該隣接する2つの画素開口領域輪郭の間隔(PDL GAP)と呼ばれる。
【0072】
たとえば、
図1Bに示すように、第1方向D1に、隣接する第2画素開口領域輪郭125と第3画素開口領域輪郭135との間隔t1、隣接する第2画素開口領域輪郭125と第1画素開口領域輪郭115との間隔t2、隣接する第1画素開口領域輪郭115と第3画素開口領域輪郭135のベース基板での正投影の間隔t3は同じ又はほぼ同じである。たとえば、t1は23ミクロンであり、t2は22.8ミクロンであり、t3は23ミクロンである。
【0073】
たとえば、
図1Bに示すように、第2方向D2と平行でもなく垂直でもない傾斜方向に、隣接する第2画素開口領域輪郭125と第1画素開口領域輪郭115との間隔k2と、隣接する第3画素開口領域輪郭135と第1画素開口領域輪郭115との間隔k3はほぼ同じであり、且つt1、t2、t3とほぼ同じである。たとえば、第2方向D2と平行でもなく垂直でもない傾斜方向に隣接する第2画素開口領域輪郭125と第3画素開口領域輪郭135との間隔k1は画素開口領域輪郭の間隔の最大値(PDLGAPmax)であり、すなわち該間隔k1は他の隣接する2つの画素開口領域輪郭の間隔(t1、t2、t3、k2、k3のいずれか)よりも大きい。たとえば、第1方向D1に隣接する第2画素開口領域輪郭125と第1画素開口領域輪郭115との間隔t2は画素開口領域輪郭の間隔の最小値(PDLGAPmin)であり、すなわち該間隔t2は他の隣接する2つの画素開口領域輪郭の間隔(t1、t3、k1、k2、k3のいずれか)未満である。
【0074】
たとえば、該第1金属線51の平均線幅、該第2金属線61の平均線幅、及び隣接する2つの画素開口領域輪郭の間隔は、
【数2】
という関係を満たし、Xは該第1金属線51の平均線幅又は該第2金属線61の平均線幅であり、PDLGAPmaxとPDLGAPminはそれぞれ画素開口領域輪郭の間隔の最大値と最小値である。
【0075】
第1金属線51又は第2金属線61の線幅は大きすぎると(たとえば画素開口領域輪郭間の間隔(PDL GAP)に対して)、画素開口領域との距離が近すぎるため画素開口領域から発する光を遮断又は反射しやすく、人間の目に識別されやすくてディスプレイパネルの表示効果に悪影響を与え、線幅が小さすぎると断線しやすく、タッチ電極の抵抗も増加する。上記関係を満たすことにより、得第1金属線51又は第2金属線61の線幅を適切な値にすることができ、それにより上記問題が解消される。
【0076】
たとえば、第1金属線51の平均線幅は第2金属線61の平均線幅よりも大きい。第1金属線51及び第2金属線61の線幅を異なるように設定することで、第1金属線と第2金属線との重なり面積をできるだけ減少させ、それによりタッチ電極における容量性負荷を減少させ、タッチの感度を向上させる。また、第1タッチサブ電極及び第2タッチサブ電極はいずれも該第1金属線51で構成され、従って第1金属線51の線幅を大きく設定すると該タッチサブ電極の抵抗の減少に役立ち、それによりさらにタッチの感度が向上する。
【0077】
たとえば、t1は23ミクロンであり、t2は22.8ミクロンであり、t3は23ミクロンであり、k1は27.35ミクロンであり、k2は22.86ミクロンであり、k3は23ミクロンである。
【0078】
たとえば、
図5Dに示すように、第1金属線51の平均線幅X1は3.5ミクロンであり、第2金属線61の平均線幅X2は3.3ミクロンである。
【0079】
たとえば、
図1Bに示すように、該第1画素開口領域輪郭115に対応する第1金属メッシュの第1方向D1でのサイズw1は43.1ミクロンであり、第2方向D2での最大サイズ(たとえば、該第1金属メッシュの第2方向D2に対向する2つの頂点の間隔)y1は73.6ミクロンであり、該第2画素開口領域輪郭125に対応する第1金属メッシュの第1方向D1でのサイズw2は31.9ミクロンであり、第2方向D2での最大サイズ(たとえば、該第1金属メッシュの第2方向D2に対向する2つの頂点の間隔)y1は72.9ミクロンであり、該第3画素開口領域輪郭135に対応する第1金属メッシュの第1方向D1でのサイズw1は42.4ミクロンであり、第2方向D2での最大サイズ(たとえば、該第1金属メッシュの第2方向D2に対向する2つの頂点の間隔)y1は66.1ミクロンである。
【0080】
図1Dは隣接する第1画素開口領域輪郭115、第2画素開口領域輪郭125、第3画素開口領域輪郭135及びそれらの間に位置する第1金属線51を示す。隣接する第1画素開口領域輪郭115、第2画素開口領域輪郭125、及び第3画素開口領域輪郭135は品字状に配置され、該第2画素開口領域輪郭125は第2方向D2と平行でもなく垂直でもない方向にそれぞれ該第1画素開口領域輪郭115及び該第3画素開口領域輪郭135と隣接し、該第1画素開口領域輪郭115と該第3画素開口領域輪郭135とは第1方向D1に隣接する。
【0081】
図1Dに示すように、たとえば、隣接する第2画素開口領域輪郭125と第3画素開口領域輪郭135との間隔k1、隣接する第2画素開口領域輪郭125と第1画素開口領域輪郭115との間隔k2、及び隣接する第3画素開口領域輪郭135と第1画素開口領域輪郭115のベース基板21での正投影の間隔t3はそれぞれ異なる。また、隣接する画素開口領域輪郭の間に位置する第1金属線は該2つの画素開口領域輪郭の隙間の中間位置に位置するため、該3つの画素開口領域輪郭115、125、135の間に位置する3つの第1金属線51は1つの点で交差しないことを引き起こす可能性があり、
図1Dに示すように、該3つの第1金属線51は2つずつ交差して、1つの三角形が定義される。
【0082】
たとえば、
図1Dに示すように、前記第2画素開口領域輪郭125に対応する第1金属メッシュは隣接する第1辺x1及び第2辺x2を含み、該第1辺x1は第2方向D2と平行でもなく直交してもなく、第2辺x1は第2方向D2と平行ではなくて直交してもない。第1辺x1は第2画素開口領域輪郭125と第1サブ画素開口領域輪郭115との間に位置し、第2辺x2は第2サブ画素開口領域輪郭125と第3サブ画素開口領域輪郭135との間に位置する。たとえば、第1辺x1と第2辺x2の長さは異なり、たとえば、第1辺x1は第2辺x2よりも長い。このような非対称性は、各画素開口領域輪郭の隙間が異なることにより引き起こされるものである。
図1Bに示すように、たとえば、該緑色サブ画素11の画素開口領域110、赤色サブ画素12の画素開口領域120、青色サブ画素13の画素開口領域130の面積は順に増大する。たとえば、該緑色サブ画素11の画素開口領域110の面積は最も小さい。なぜなら、緑色サブ画素11の発光材料の寿命は他の色のサブ画素の発光材料の寿命よりも長いからであり、そのため、画素開口領域110の面積を最も小さく設定すると、ディスプレイパネルの発光均一性及び安定性を向上させることができる。
【0083】
たとえば、
図1Bに示すように、該2つの緑色サブ画素の画素開口領域を被覆する該第1金属メッシュ52は六角形であり、該第1金属メッシュ52と直接に接続される他の第1金属メッシュ52も六角形である。しかし、本開示の実施例はこれを制限しない。該第1金属メッシュは四角形、五角形又は他の形状であってもよい。
【0084】
図1Cに示すように、該表示構造30はさらに該発光素子23と該タッチ構造40との間に位置する第1パッケージ層33を含み、該パッケージ層33は発光素子23を密封することで、外部の湿気や酸素が該発光素子及び駆動回路に侵入してたとえば発光素子23等のデバイスの損傷を招くことを防止するように構成される。たとえば、パッケージ層33は単層構造又は多層構造であってもよく、たとえば有機フィルム、無機フィルム又は有機フィルム及び無機フィルムを交互に積み重ねた多層構造を含む。
【0085】
図1Cに示すように、該タッチディスプレイパネル20はさらに表示構造30とタッチ構造40との間に位置する緩衝層22を含む。たとえば、該緩衝層22は該第1パッケージ層33上に形成され、タッチ構造40と表示構造30との接着力を向上させることに用いられる。たとえば、該緩衝層22は無機絶縁層であり、たとえば、該緩衝層22の材料は窒化ケイ素、酸化ケイ素又は酸窒化ケイ素であってもよい。たとえば、該緩衝層22は酸化ケイ素層と窒化ケイ素層とが交互に堆積した構造を含んでもよい。
【0086】
たとえば、該タッチディスプレイパネル20はさらに該タッチ構造40の上方に位置するカバープレート34を含み、該カバープレート34はたとえばガラスカバープレート又は有機フレキシブルカバープレートである。
【0087】
別のいくつかの例では、該タッチ構造40を保護するように、該カバープレート34の代わりに透明保護層(たとえば透明な光学接着剤)を利用してもよい。
【0088】
たとえば、該ベース基板21はガラス基板、シリコン基板又はフレキシブル基板であってもよく、たとえば優れた耐熱性及び耐久性を有する塑性材料で形成され、たとえばポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエチレングリコールテレフタル酸エステル(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスルホン(PSF)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、セルロース三酢酸エステル(TAC)、シクロオレフィンポリマ(COP)及びサイクリックオレフィンコポリマー(COC)等が挙げられる。
【0089】
図2は本開示の実施例に係る別の画素配置の模式図を示し、
図1Aに示される画素配置構造との相違点は、
図2に示される画素配置構造において、第1方向に隣接する2つの緑色サブ画素対の間には2つの青色サブ画素13又は2つの赤色サブ画素12が設置されることである。たとえば、該2つの青色サブ画素13は該第2方向に沿って配置され、該2つの赤色サブ画素12は該第2方向に沿って配置される。
【0090】
同様に、該緑色サブ画素対における2つの緑色サブ画素の画素開口領域は同一の第1金属メッシュ52のメッシュ孔520から露出することができ、ここで詳細な説明は省略する。
【0091】
たとえば、精密金属マスク(FMM)蒸着プロセスで有機発光ダイオードを製造する場合、1つの蒸着孔によって該隣接する2つの赤色サブ画素又は青色サブ画素の発光層を形成でき、それにより製造プロセスの難度を低下させる。
【0092】
別のいくつかの例では、人間の目は青色サブ画素13の位置に対する感度が最も低く、且つ青色サブ画素の輝度効果も最も低いため、該隣接して設置された2つの青色サブ画素13を1つのサブ画素に合併でき、すなわちそれらは同一の発光素子及び同一の画素駆動回路を共有し、それによりプロセスの難度を低下させるとともにプロセスのコストを節約する。たとえば、該2つの青色サブ画素の画素開口領域も一体になる。
【0093】
たとえば、該第1金属メッシュ層50は該第1方向D1に沿って設置された複数の第1タッチサブ電極及び複数の第1接続電極を含み、複数の第1タッチサブ電極及び複数の第1接続電極は1対1で交互に分布し且つ順に電気的に接続され、第1方向に沿って延伸する第1タッチ電極が形成され、該第1金属メッシュ層50はさらに第2方向D2に沿って順に設置され且つ互いに間隔をおいて設置される複数の第2タッチサブ電極を含み、複数の第1タッチサブ電極のそれぞれと複数の第2タッチサブ電極のそれぞれは互いに間隔をおいて設置され、且つそれぞれ互いに接続される複数の第1金属メッシュ52を含む。
【0094】
たとえば、該タッチ構造はさらに第2金属メッシュ層を含み、ベース基板21に対して、該第2金属メッシュ層は該第1金属メッシュ層とは異なる層に位置し、絶縁層70(
図1Cを参照)によって間隔をおいて設置される。たとえば、該第2金属メッシュ層のほうはベース基板に近い。
【0095】
図1Cに示すように、第2電極232は共通電極であり、一定の電源電圧を印加することに用いられ、該第1金属メッシュ層50の第2タッチ電極420はタッチによるタッチ検知信号の変化量を伝達する必要があり、それによりタッチ検出機能が実現され、従って該第1金属メッシュ層をベース基板から遠く設置すると、すなわち該第2電極232から遠く設置すると、該第2電極232の一定の信号による該第2タッチ電極420の変化している信号への影響に起因するタッチ検出精度への影響を回避できる。
【0096】
該第2金属メッシュ層は複数の第2金属線により定義される複数の第2金属メッシュを含み、複数の第2金属線のベース基板での正投影は複数のサブ画素の画素開口領域のベース基板での正投影外に位置し、すなわち画素間隔領域のベース基板での正投影内に位置する。該第2金属メッシュ層は互いに間隔をおいて設置される複数の第2接続電極(すなわちブリッジ電極)を含み、複数の第2接続電極のそれぞれは隣接する第2タッチサブ電極を電気的に接続して、第2方向に延伸する第2タッチ電極が形成される。該第2接続電極は互いに接続された複数の第2金属メッシュを含む。
【0097】
図3Aは本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造40の模式図を示す。
図3Aに示すように、該タッチ電極構造は第1方向D1に沿って延伸する複数の第1タッチ電極410(R1-Rn)と第2方向D2に沿って延伸する複数の第2タッチ電極420(T1-Tn)とを含む。たとえば、該第1タッチ電極410はタッチ感知電極であり、第2タッチ電極420はタッチ駆動電極である。しかし、本開示の実施例はこれに対して制限しない。他の例において、第1タッチ電極410はタッチ駆動電極、第2タッチ電極420はタッチ感知電極であってもよい。
【0098】
各第1タッチ電極410は第1方向D1に沿って順に設置され且つ互いに接続される第1タッチサブ電極411を含み、各第2タッチ電極420は第2方向D2に沿って順に設置され且つ互いに接続される第2タッチサブ電極421を含む。
図3に示すように、各第1タッチサブ電極411及び第2タッチサブ電極421の本体の輪郭はいずれも菱形である。他の例において、該第1タッチサブ電極411及び第2タッチサブ電極421はたとえば三角形、長尺状等の他の形状であってもよい。
【0099】
第1方向D1に隣接する第1タッチサブ電極411は第1接続電極(図示せず)によって電気的に接続して該第1タッチ電極410が形成され、第2方向D2に隣接する第2タッチサブ電極421は第2接続電極(図示せず)によって電気的に接続して該第2タッチ電極420が形成される。
【0100】
各第1タッチ電極410と各第2タッチ電極420とは互いに絶縁して交差しかつ交差部に複数のタッチユニット400を形成し、各タッチユニットは交差部に接続される2つの第1タッチ電極部の各一部及び該交差部に接続される2つの第2タッチ電極部の各少なくとも一部を含む。
図3Aの右側には1つのタッチユニット400の拡大模式図が示される。図示されるように、各タッチユニット400は互いに隣接する2つの第1タッチサブ電極411の各半分の領域及び互いに隣接する2つの第2タッチサブ電極421の各半分の領域を含み、すなわち平均して1つの第1タッチサブ電極411の領域及び1つの第2タッチサブ電極421の領域を含み、各タッチユニット400の第1タッチサブ電極411と第2タッチサブ電極421との交差点(すなわち第1接続電極と第2接続電極との交差部)には座標を計算するための基準点が形成される。指で静電容量式画面をタッチすると、タッチポイント付近の第1タッチ電極と第2タッチ電極との結合に影響を与えるため、この2つの電極の間の相互静電容量に影響を与える。タッチ検知信号はタッチパネルの容量変化量に基づいて変化して、それにより該基準点に基づいて各タッチポイントの座標を計算できる。たとえば、各タッチユニット400の面積は人の指とタッチパネルとの接触面積に相当し、該タッチユニットの面積が大きすぎると、パネルにタッチ死角が発生する可能性があり、小さすぎると誤タッチ信号を生じる。
【0101】
各タッチユニット400の平均辺長はPであり、該タッチ構造のピッチ(Pitch)と呼ばれる。たとえば、該ピッチPの大きさの範囲は3.7mm-5mmであり、たとえば約4mmであり、なぜなら、人の指とタッチパネルとの接触直径は約4mmであるからである。たとえば、該ピッチの大きさは各第1タッチサブ電極411の平均辺長及び各第2タッチサブ電極421の平均辺長と同じであり、隣接する第1タッチサブ電極411の中心距離、隣接する第2タッチサブ電極421の中心距離とも同じである。
【0102】
たとえば、該第1金属メッシュ層50はさらにダミー電極を含む。
図3Aに示すように、該第1タッチサブ電極411及び該第2タッチサブ電極421はそれぞれ透かし領域を含み、該透かし領域には該タッチサブ電極と間隔をおいて設置されるダミー電極430が設置される。透かし領域を設置することによりタッチ電極の電極面積(有効面積)を減少させ、タッチ電極における容量性負荷(自己容量)を減少させ、それによりタッチ電極における負荷を減少させ、タッチの感度を向上させる。たとえば、該ダミー電極430はフローティング(floating)状態であり、すなわち他の構造と電気的に接続されていないかいかなる電気信号を受信しない。たとえば、該ダミー電極430のそれぞれは互いに接続される複数の第1金属メッシュ52を含む。
【0103】
たとえば、タッチ領域は通常、長方形であり(
図10を参照)、タッチ駆動電極とタッチ感知電極のうちの一方は該長方形の長さ方向に沿って延伸し、他方は該長方形の幅方向に沿って延伸し、長さ方向に沿って延伸するタッチ電極は長いため、負荷が大きい。タッチ電極構造のタッチの感度を向上させるために、該タッチ電極における負荷を減少させる必要がある。
【0104】
たとえば、第2タッチ電極420の長さは第1タッチ電極410の長さよりも大きく、第2タッチ電極420の透かし領域の総面積は第1タッチ電極410の透かし領域の総面積よりも大きく(
図3Aを参照)、それにより該長い第2タッチ電極における自己容量(寄生容量)を効果的かつ適切に減少させ、タッチ電極構造のタッチの感度を向上させることができる。また、該透かし領域に該タッチ電極と同じ層に設置されるダミー電極を設置することにより、膜層の均一性を向上させ、それにより製品の歩留まりを向上させることができる。いくつかの実施例では、該長い第2タッチ電極にのみ該透かし領域及びダミー電極を設置してもよく、該第1タッチ電極に対してこのような設計をしない(
図3Bを参照)。
【0105】
たとえば、各ダミー電極430はそれを含む透かし領域の輪郭と同じであり、すなわちダミー電極はそれを含むタッチサブ電極と互いにネストされ、該ダミー電極とタッチサブ電極との間には境界領域が存在し、かつ該境界領域によって互いに絶縁される。たとえば、該ダミー電極430と隣接するタッチサブ電極(第1タッチサブ電極又は第2タッチサブ電極)は第1金属線が断線して形成されたスペースを介して互いに絶縁され、すなわち該境界領域に位置する第1金属線はスペースを介して間隔をおいて設置される2つの第1金属線セグメントを形成し、一方の第1金属線セグメントは該ダミー電極430に属し、他方の第1金属線セグメントは該タッチサブ電極に属する。
【0106】
該境界領域の平均サイズ(ダミー電極とタッチ電極との平均間隔)は設計規則(design rule)を満たす最小サイズであり、たとえば3ミクロン-6ミクロンである。このように、電極が位置する膜層の均一性を向上させ、プロセスの歩留まりを向上させることができる。たとえば、各ダミー電極430と、それとネストされたタッチサブ電極との第1境界領域(隙間)のサイズは同じである。
【0107】
たとえば、
図3Aに示すように、該境界領域は曲線に沿って延伸し、すなわちダミー電極の輪郭は曲線構造である。たとえば、該輪郭は鋸歯構造を含む。このように設計すると、同じ面積ではダミー電極に関する領域は大きくなり、ダミー電極とタッチサブ電極とは互いにネストされるため、タッチ電極に関する領域も大きく、それによりダミー電極の過度の集中による死角が回避され、また、タッチ電極とダミー電極とは互いにネストされ、すなわちタッチ電極の内郭も曲線構造であるため、このような構造は直線構造に比べて該内郭の周長が大きくなり、それにより該タッチ電極の相互容量が大きくなる。
【0108】
図3Bは本開示の別のいくつかの実施例に係るタッチ構造の模式図を示し、
図3Bに示すように、第1タッチサブ電極411と第2タッチサブ電極421はそれぞれ本体部と、該本体部から延伸される複数のインターデジタル構造440とを含み、該第1タッチサブ電極411と隣接する第2タッチサブ電極421は該インターデジタル構造440によって該第1金属メッシュ50中に互いにネストされて相互静電容量が形成される。該インターデジタル構造は同じ面積ではタッチサブ電極の周長を増加させることができるため、タッチサブ電極の自己容量(容量性負荷)を増大せずに相互静電容量を効果的に向上させ、それによりタッチの感度を向上させる。たとえば、該本体部の形状は、円形又は長方形であってもよく、該インターデジタル構造の形状は、平行四角形(たとえば長方形)、三角形、台形、及び六角形の少なくとも1つを含む。
【0109】
たとえば、複数のインターデジタル構造440はタッチサブ電極の本体部の周辺に分布する。たとえば、該本体部は長方形であり、各辺に対応する第2インターデジタル構造112の数は3-10であり、たとえば6-10である。別のいくつかの例では、該本体部は円形であってもよく、複数のインターデジタル構造440は該円形の円周上に均一に分布する。
【0110】
図3Bの右側には1つのタッチユニット400の拡大模式図が示される。
図3Bに示すように、第1方向D1に隣接する第1タッチサブ電極411は第1接続電極412によって接続されることで第1方向D1に沿って延伸する第1タッチ電極410が形成され、第2方向D2に隣接する第2タッチサブ電極421は第2接続電極(
図3Bに示されず)によって接続されることで第2方向D2に沿って延伸する第2タッチ電極420が形成される。
【0111】
たとえば、各インターデジタル構造440の長さは隣接する第1タッチサブ電極411の中心距離の1/10-1/3であり、すなわち隣接する第1タッチサブ電極411の中心点間の距離である。たとえば、該中心距離は該タッチ構造のピッチPである。不規則なインターデジタル構造の場合、たとえば、該長さは該インターデジタル構造440の平均長さ、最大長さ又は最小長さであってもよい。
【0112】
たとえば、各インターデジタル構造440の幅は隣接する第1タッチサブ電極411の中心距離の1/10-1/4であり、たとえば該タッチ構造のピッチPの1/10-1/4である。不規則なインターデジタル構造の場合、たとえば、該幅は該インターデジタル構造440の平均幅、最大幅又は最小幅であってもよい。
【0113】
たとえば、隣接するインターデジタル構造440間の間隔dは該タッチ構造のピッチPの1/20-1/10である。隣接するインターデジタルの間隔が均一ではない場合、たとえば、該間隔dは該インターデジタル構造440の平均間隔、最大間隔又は最小間隔であってもよい。
【0114】
図4Aは本開示のいくつかの実施例に係るタッチ構造の1つのタッチサブ電極の拡大模式図を示し、該タッチサブ電極は第1タッチサブ電極411又は第2タッチサブ電極421であってもよく、以下、該第1タッチサブ電極411を例として説明する。
【0115】
図4Aに示すように、該第1タッチサブ電極411は本体部413及び該本体部413に接続される複数のインターデジタル構造440を含み、該インターデジタル構造440は本体部413の周辺に分布する。該本体部413は複数の辺を含み、たとえば長方形であり、たとえば、各辺に対応するインターデジタル構造440の数は3-10であり、たとえば6-10である。
【0116】
たとえば、
図4Aに示すように、該第1タッチサブ電極411のダミー電極430はインターデジタル構造460を含む。少なくとも1つのインターデジタル構造460と該第1タッチサブ電極411の少なくとも1つのインターデジタル構造440の延伸方向とは互いに平行である。
【0117】
たとえば、該インターデジタル構造440又は該インターデジタル構造460は規則的な形状又は不規則な形状であってもよく、たとえば、長方形、三角形、及び台形の少なくとも1つを含んでもよい。
図4Aに示すように、各インターデジタル構造460は凸字状であり、すなわち2つの長方形の組み合わせであり、単一の長方形の形状に比べて、第1タッチ電極部411の辺長がさらに長くなる。
【0118】
図4Bは本開示のいくつかの実施例に係るタッチ構造の1つのタッチユニットの模式図を示す。
図4Bに示すように、第1方向D1に沿って、隣接する第1タッチサブ電極411は第1接続電極412によって互いに電気的に接続されて第1金属メッシュ層50に位置する第1タッチ電極410が形成され、第2方向D2に沿って、隣接する第2タッチサブ電極421は第2金属メッシュ層60に位置する第2接続電極422によって互いに電気的に接続されて第2タッチ電極420が形成される。第1タッチサブ電極411と第2タッチサブ電極421とはインターデジタル構造440によって第1金属メッシュ層50中に互いにネストされ且つ遮断される。
図4Bに示すように、該第1タッチサブ電極411と第2タッチサブ電極421との境界線はインターデジタル構造の存在のために鋸歯状である。
【0119】
図5Aは
図3B及び
図4BにおけるA領域の拡大模式図を示し、該A領域は該第1タッチサブ電極411と第2タッチサブ電極421との交差点であり、すなわちブリッジ領域であり、
図5Bは
図5Aの断面線B-B’に沿う断面図であり、
図5Dは
図5Aの断面線D-D’に沿う断面図であり、
図5B及び
図5Dには表示構造の詳細が省略される。
【0120】
図5Aにおいて淡い色のメッシュで該第1金属メッシュ層50の第1金属メッシュが示され、該第1金属メッシュ層50は該第1タッチ電極410(第1タッチサブ電極411及び該第1接続電極412を含む)及び第2タッチサブ電極421を含み、該第1タッチサブ電極411、第1接続電極412及び第2タッチサブ電極421はそれぞれ互いに接続される複数の第1金属メッシュ52を含み、
図5Aにおいて濃い色のメッシュで該第2金属メッシュ層60の第2金属メッシュが示され、該第2金属メッシュ層60は該第2接続電極422を含み、該第2接続電極422は互いに接続される複数の第2金属メッシュ62を含む。
【0121】
たとえば、第2接続電極422の両端はそれぞれ絶縁層70のビア71によって第2方向D2に隣接する2つの第2タッチサブ電極421とそれぞれ電気的に接続され、それにより第2方向D2に隣接する2つの第2タッチサブ電極421を電気的に接続する。
図5Aにはそれらの接続領域Cが示される。
【0122】
たとえば、
図5Aに示すように、第2方向D2に隣接する第2タッチサブ電極421は2つの第2接続電極422によって電気的に接続される。このようなデュアルチャネル構造の設置によって、デバイスの歩留まりを効果的に向上させることができる。たとえば、信号線の交差位置では、相互静電容量の静電破壊により短絡故障を引き起こしやすく、検出過程において該2つの第2接続電極422の1つのチャネルの短絡故障が発生すると検出すると、該チャネルを除去(たとえばレーザ切断によって)するとしても、回路構造は他のチャネルによって通常の動作を行うことができる。
【0123】
たとえば、第2タッチサブ電極421における少なくとも2つの第1金属メッシュ52における複数の第1金属線51の第2金属メッシュ層60での正投影はそれぞれ複数の第2接続電極422のそれぞれにおける少なくとも2つの第2金属メッシュ62における複数の第2金属線61と重なっており、それにより該少なくとも2つの第1金属メッシュ52は該少なくとも2つの第2金属メッシュ62と重なっている複数の頂点を有し、該複数の頂点は複数の接続頂点を含み、複数のビア71はそれぞれ複数の接続頂点に位置し、すなわち該複数のビア71は複数の接続頂点と1対1で対応して設置され、該第1金属メッシュ52中のビアが設置される頂点は接続頂点と呼ばれる。
【0124】
ただし、本開示の第1金属線/第2金属線とは、第1金属メッシュ/第2金属メッシュの隣接する2つの頂点の間に接続されている金属線を指し、すなわち各第1金属線/第2金属線は第1金属メッシュ/第2金属メッシュの1つの辺に対応する。
【0125】
たとえば、該少なくとも2つの第2金属メッシュ62は該第2接続電極422の端部に位置するエッジ金属メッシュであり、該少なくとも2つの第1金属メッシュ52は該第2タッチ電極421の端部に位置するエッジ金属メッシュである。該第1金属メッシュ52及び第2金属メッシュ62はいずれも多角形である。
【0126】
図5Aに示すように、該第2接続電極422は各端部に位置するエッジ第2金属メッシュ62a中の第2金属線61aによって、それに隣接するエッジ第1金属メッシュ52a中の第1金属線51aと電気的に接続され、それにより該第2接続電極422と該第2タッチサブ電極421とは電気的に接続される。
【0127】
たとえば、該第2金属線61aは該エッジ第2金属メッシュ62aの該第2タッチサブ電極421に最も近い辺に位置する。たとえば、該第1金属線51aは該エッジ第1金属メッシュ52aの該第2接続電極422に最も近い辺に位置する。このように設置すると、該第2タッチサブ電極421と該第2接続電極422との重なりを最大限に減少させることができ、それによりタッチサブ電極における容量性負荷を減少させ、タッチの感度を向上させる。
【0128】
たとえば、
図5A及び
図5Bに示すように、該第2接続電極422の各端部に位置する多角形のエッジ第2金属メッシュ62aの少なくとも2つの第2金属線61aと、それに隣接する第2タッチサブ電極421の多角形のエッジ第1金属メッシュ52aの少なくとも2つの第1金属線51aとはそれぞれベース基板と垂直な方向に重なっており、かつそれぞれ絶縁層のビア71によって電気的に接続され、それにより該第2接続電極422と該第2タッチサブ電極421とは電気的に接続される。たとえば、
図5A及び
図5Bに示すように、該少なくとも2つの第1金属線51aと該少なくとも2つの第2金属線61aとはベース基板21と垂直な方向に互いに重なっており、それにより該エッジ第1金属メッシュ52aは該エッジ第2金属メッシュ62aと重なっている複数の頂点53を有し、該複数の頂点53は複数の接続頂点53aを含み、該ビア71はそれぞれ1つの接続頂点53aに位置し、すなわちビア71が設置される頂点53は接続頂点53aである。たとえば、該エッジ第1金属メッシュ52aの複数の頂点53と該エッジ第2金属メッシュ62aの複数の頂点63とはそれぞれベース基板21と垂直な方向に互いに重なっており、各ビア71はそれぞれ互いに重なっている一対の頂点53/頂点63に対応する。
【0129】
ただし、
図5Aにおいて、第1金属メッシュ層50のほうは視聴者に近接しており、従って該エッジ第2金属メッシュ62a中の、該エッジ第1金属メッシュ52aと重なっている第2金属線61aは該エッジ第1金属メッシュ52aの第1金属線51aに遮断され、しかし、説明の便宜上、
図5Aにおいて特に該第2金属線61a及び金属タッチパッド65が示される。
【0130】
たとえば、該第1金属メッシュにおいて、各接続頂点53aに隣接する頂点53のうち、多くとも1つの頂点53(該2つの隣接する頂点は1つの第1金属線51の両端に位置する)は接続頂点53aであり、すなわち該第1金属メッシュ層において、連続的な3つの頂点が接続頂点であることが存在しない。
【0131】
ただし、各接続頂点に隣接する頂点とは、1つの金属線を直接通じて該接続頂点と隣接する頂点である。5Aに示すように、第1金属メッシュ及び第2金属メッシュが六角形である場合、各接続頂点に隣接する頂点の数は多くとも3つである。
【0132】
たとえば、
図5A及び
図5Bに示すように、各第2接続電極422において、3つの多角形のエッジ第1金属メッシュ52aにおける4つの第1金属線51aと2つの多角形のエッジ第2金属メッシュ62aにおける4つの第2金属線61aとはベース基板と垂直な方向に互いに重なっており、それにより該エッジ第1金属メッシュ52aは該エッジ第2金属メッシュ62aと重なっている5つの頂点53を有し、該4つの第1金属線51aは該5つの頂点53を順に接続し(たとえば第1方向に沿って)、W字状となり、該5つの頂点53を順に第1頂点、第2頂点、第3頂点、第4頂点、第5頂点としてマークする。たとえば、第1頂点、第2頂点、第4頂点、第5頂点はビア71が設置され、接続頂点53aであり、
図5Aにおいてドットで該接続頂点53aが示される。該4つの接続頂点53aにそれぞれ該第2タッチサブ電極421上のタッチ信号(タッチ駆動信号又はタッチ検知信号)を該第2接続電極422に伝送する4つの有効チャネル54を生成する。たとえば、該複数の接続頂点53aは1つの直線上に位置しない。
図5Aに示すように、該複数の接続頂点53aは2つの直線上に位置する。
【0133】
たとえば、該有効チャネルは該接続頂点53aと直接に接続され且つ該接続頂点53aに対応するビア71によって該第2タッチサブ電極421のタッチ信号を該第2接続電極422に伝送することに必要な第1金属線51として理解できる。従って、2つの隣接する接続頂点53aの間に接続される第1金属線51は有効チャネルではなく、なぜなら、該タッチ信号が該いずれかの接続頂点53aに到達する時に、該第1金属線51を通過する必要がなしに、該接続頂点53aに対応するビア71によって該第2接続電極422に伝送することができるからである。
【0134】
上記設置により、各接続頂点53aはいずれも有効チャネルを生成でき、それにより第1金属線51aと第2金属線52aとの重なりが最大限に減少する。
【0135】
たとえば、
図5Cの左側には第2金属メッシュ62のビアが設置されていない頂点63の一例が示され、右側には第2金属メッシュ62のビア71が対応して設置されている頂点63a(接続頂点53aに対応する)の一例が示される。
図5Cに示すように、第1金属線51が接続頂点53aにビア71によって第2金属線61と良好な接触を形成するために、該第2金属メッシュ層60は該頂点63aに面積が大きな金属タッチパッド65を形成し、該頂点63aの占有面積が原頂点63の占有面積よりも大きいことが引き起こされる。同様に、該第1金属メッシュ層50は接続頂点53aにも面積が大きな金属タッチパッドを形成する。たとえば、該金属タッチパッドの形状は長方形又は円形であり、該金属タッチパッドのサイズ(平均辺長又は直径)は第1金属線51又は第2金属線61の2倍以上である。従って、ビア71を設置すると、第1金属線51と第2金属線52との重なり面積が大きくなる。
【0136】
上記設置により、各接続頂点53aはいずれも有効チャネルを生成でき、それにより該金属タッチパッドの設置をできるだけ減少させ、金属層の面積を減少させる。一方では、該第2接続電極422自体の自己容量の大きさを減少させることができ、他方では、第1金属線51と第2金属線52との重なりを減少させ、少なくともこの2つの点からタッチサブ電極の容量性負荷を減少させ、タッチの感度を向上させる。
【0137】
別のいくつかの例では、たとえば、エッジ第1金属メッシュ52a中の、各接続頂点53aに隣接する頂点53はいずれも接続頂点ではない。たとえば、
図5Aに示される各第2接続電極422に対して、上記第1頂点、第3頂点、第5頂点を接続頂点として設定してもよく、該3つの接続頂点は3つの有効チャネルを形成する。たとえば、該複数の接続頂点は1つの直線上に位置する。
【0138】
たとえば、各第2接続電極422において、エッジ第2金属メッシュ62aとエッジ第1金属メッシュ52aとの重なっている頂点の数は5つ以上であり、且つ該接続頂点の数は3つ以上である。
【0139】
たとえば、各接続頂点53aに直接に接続される第1金属線51はいずれも完全なものであり、すなわち第1金属メッシュ52の2つの頂点の間に接続されるが中間にスペースが存在しない。たとえば、各接続頂点53aが位置する第1金属メッシュ52はいずれも完全なものであり、すなわち該第1金属メッシュ52中のすべての第1金属線51はいずれも完全なものである。このように設置すると、タッチ信号が該第2タッチサブ電極421により該第2接続電極422に入力される伝送効率及び有効性を向上させることができる。
【0140】
たとえば、各第2接続電極422は少なくとも2つの接続線(第1接続線)を含み、
図5Aにおいて1つの接続線64が例示的に示される。該接続線64は先頭と最後尾とが順に接続される複数の第2金属線61で構成され、且つ該接続線64の両端はそれぞれ1つの第2金属メッシュ62の頂点63aに対応し、かつ1つのビア71によって第1金属メッシュ52の接続頂点53aと電気的に接続され、それにより信号を隣接する2つの第2タッチサブ電極421の間で効果的に伝送する。たとえば、複数の接続線64の間には重なっている(共有される)第2金属線61がない。
【0141】
たとえば、
図5Aに示すように、各第2接続電極422はさらに複数の中間第2金属メッシュ62bを含み、複数の中間第2金属メッシュ62bは該第2接続電極422の両端のエッジ第2金属メッシュ62aの間に位置し、且つ該第2接続電極422の両端に位置するエッジ第2金属メッシュ62aを接続する。該複数の中間第2金属メッシュ62bは順に接続され、各中間第2金属メッシュ62aは隣接する第2金属メッシュ62と共有される2つのみの第2金属線61を含み、該2つの第2金属線61は互いに隣接せず、且つそれぞれ該中間第2金属メッシュ62a及びそれに隣接する2つの第2金属メッシュ62に共有される。各中間第2金属メッシュ62bは第2方向D2と平行である2つの第2金属線61を含み、該2つの第2金属線51のそれぞれはいずれも該第2接続電極244のエッジに位置し、すなわち該中間第2金属メッシュ62bにのみ属するが2つの第2金属メッシュに共有されない。この場合、
図5Aに示すように、各第2接続電極422は2つの接続線64を含む。
【0142】
たとえば、
図5Aに示すように、各第1接続電極412の第2金属メッシュ層60での正投影は隣接する第2タッチサブ電極421の間の2つの第2接続電極422の間の隙間内に位置し、すなわち該第1接続電極412における第1金属線51と該第2金属メッシュ層60における第2金属線61とはベース基板と垂直な方向に重なっていない。
図5Aにおいて破線で該第1接続電極412の範囲が示され、
図5Aに示すように、第1接続電極412はスペースによって隣接する第2タッチサブ電極421から絶縁され、該スペースは該第1接続電極412における第1金属線51の端部に位置する。たとえば、該第1接続電極412はさらに第1金属線51の端部にスペースを形成することで、ベース基板と垂直な方向に第2接続電極422と重なっていることを回避し、それによりタッチ電極における容量性負荷が減少する。
【0143】
たとえば、
図5Aに示すように、第2接続電極422における第2金属メッシュ62はいずれも完全なメッシュであり、且つ該第2金属メッシュ62における第2金属線61はいずれもスペースがない。なぜなら、第2接続電極422における金属メッシュの数が少ないからであり、このように、第2接続電極422の歩留まりを向上させ、信号の効果的な伝送を確保することができる。
【0144】
たとえば、
図5Aに示すように、第1接続電極412に位置する第1金属線51はいずれもスペースがなく、第1接続電極412のエッジに位置するエッジ第1金属メッシュ52はいずれも破損し、たとえば少なくとも1つの辺が欠落することで、第2金属線61が第1金属線51と重なっていない。
【0145】
たとえば、
図5Aに示すように、各第1タッチサブ電極411は先頭と最後尾とが順に接続される複数の第1金属線51で構成される少なくとも1つの接続線51b(第2接続線)によって隣接する第1接続電極412と電気的に接続され、複数の接続線51bが存在する場合、該複数の接続線51bは互いに間隔をおいて設置される。
図5Aに示される接続線51bは3つの第1金属線51を含む。たとえば、該接続線51bにおける各第1金属線51と第2接続電極422における第2金属線61とはベース基板と垂直な方向に重なっており、それにより画素開口率に影響を与えない。
【0146】
図5Eには
図3B及び
図4BにおけるA領域の拡大模式図の別の例が示される。
図5Eにおいて淡い色のメッシュで該第1タッチ電極410及び第2タッチ電極420における第2タッチサブ電極421が示され、該第1タッチ電極410は第1タッチサブ電極411及び該第1接続電極412を含み、該第1タッチサブ電極411、第1接続電極412及び第2タッチサブ電極421はそれぞれ互いに接続される複数の第1金属メッシュ52を含み、すなわち該淡い色のメッシュは該第1金属メッシュ層50中に位置する第1金属メッシュ52であり、
図5Eにおいて濃い色のメッシュで該第2タッチ電極420における第2接続電極422が示され、該第2接続電極422は互いに接続される複数の第2金属メッシュ62を含む。従って、該濃い色のメッシュは該第2金属メッシュ層60に位置する第2金属メッシュ62である。図において破線で第1接続電極412の範囲が示される。
【0147】
図5Aに示される実施例との相違点は、
図5Eに示される実施例における第2接続電極422に含まれる中間第2金属メッシュ62bの数が多く、且つ各第1タッチサブ電極411と隣接する第1接続電極412を電気的に接続する接続線51bの数も多い(図において3つ示される)ことである。
図5Eに示すように、該複数の接続線51bは互いに間隔をおいて設置され、該隣接する2つの接続線51bにおける第1金属線51は1つの第1金属線51によって直接に接続されていない。
【0148】
ただし、
図5Eにおいて、第1金属メッシュ層50のほうは視聴者に近接しており、従って該エッジ第2金属メッシュ62a中の、該エッジ第1金属メッシュ52aと重なっている第2金属線61aは該エッジ第1金属メッシュ52aにおける第1金属線51aに遮断され、しかし、説明の便宜上、
図5Eにおいて特に該第2金属線61a及び金属タッチパッド65が示される。
【0149】
たとえば、
図5Aに示すように、該第1接続電極412のエッジ第1金属線のうち、接続線51bと電気的に接続される第1金属線以外、残りは該第1接続電極412から離れた端部にスペース(切欠き)を形成する。
図5Eに示すように、該第1接続電極412は中部スペースを有するエッジ第1金属線を含み、該スペースは1つの第1金属線51を2つの第1金属線セグメントに分離し、該2つの第1金属線セグメントはそれぞれ該第1接続電極412及び該第1接続電極412に隣接する第2タッチサブ電極421に属し、それにより該第1接続電極412と該第2タッチサブ電極421との絶縁が実現される。
図5A及び5Dに示すように、たとえば、該第1タッチサブ電極411における第1金属メッシュ52と該第1接続電極412における第1金属メッシュ52との間には共有される第1金属線51がなく、すなわちそれらは第1金属線51を共有することで電気的接続を形成するのではない。
【0150】
このように設置すると、第1タッチサブ電極411及び第2接続電極422における金属線の重なりをできるだけ減少し、それによりそれらの間の相互静電容量が減少する。第1タッチ電極410と第2タッチ電極420との間の相互静電容量値がタッチ信号によって変化する場合、基準相互静電容量値が小さいため、該変化量が容易に検出できるようになり、それによりタッチ検出の感度が向上する。
【0151】
図6A及び
図6Bはそれぞれ
図3BにおけるB領域の拡大模式図の2つの例を示し、該B領域は、第2方向D2に隣接して絶縁される2つの第1タッチサブ電極411、及び第1方向D1に隣接して絶縁される2つの第2タッチサブ電極421に関し、該B領域は該4つのタッチサブ電極の遮断領域である。
【0152】
たとえば、
図5Dに示すように、第1金属線51の平均線幅X1は第2金属線61の平均線幅X2よりも大きい。たとえば、金属線の幅方向に、第2金属線61のベース基板21での正投影は第1金属線51のベース基板21での正投影内に位置し、このように表示基板の開口率を効果的に向上させることができる。
【0153】
図6Aに示される金属メッシュはいずれも第1金属メッシュ層に位置し、すなわちいずれも第1金属メッシュであり、淡い色のメッシュは該隣接する第1タッチサブ電極411における第1金属メッシュを表し、濃い色のメッシュは該隣接する2つの第2タッチサブ電極421における第1金属メッシュを表す。
【0154】
図6Aに示すように、第1タッチサブ電極411と第2タッチサブ電極421とは互いに隣接し、それらの境界領域に位置する複数の第1金属線51はそれぞれ複数のスペース(space)510を含み、各スペース510は、たとえば、それを含む第1金属線51の中部に位置し、それを含む第1金属線51を2つの第1金属線セグメント51fに分割し、該2つの第1金属線セグメント51fの一方は該第1タッチサブ電極411に属し、他方は該第2タッチサブ電極421に属し、それにより隣接する第1タッチサブ電極411と第2タッチサブ電極421とは絶縁される。
【0155】
ただし、本開示の実施例の第1金属線セグメントがタッチサブ電極に属するとは、該第1金属線セグメントと、属するタッチサブ電極との間に電気的接続関係が存在することを意味する。
【0156】
本開示の少なくとも1つの実施例に係る該タッチ構造において、隣接して絶縁されるタッチサブ電極の間(たとえば、隣接する第1タッチサブ電極と第2タッチサブ電極との間、第1方向に隣接する2つの第2タッチサブ電極の間、第2方向に隣接する2つの第1タッチサブ電極の間)は金属線が断線して形成されるスペースによって絶縁され、ダミー(dummy)電極を設置することで絶縁することに比べて、このように設置すると、タッチ電極の設置面積をできるだけ増加させ、タッチ電極の密度を向上させ、それによりタッチの感度を向上させる。
【0157】
たとえば、
図6Aに示すように、各タッチサブ電極のエッジ金属メッシュはいずれも破損しており、すなわちいずれも第1金属メッシュの一部を含み、隣接するタッチサブ電極におけるエッジ金属メッシュは互いにマッチングして、該第1金属メッシュを画定する。
【0158】
たとえば、少なくとも1つの第1金属メッシュは互いに絶縁される3つの第1金属メッシュ部分を含み、該3つの第1金属メッシュ部分はそれぞれ1つの第1タッチサブ電極及び第1方向D1に隣接する2つの第2タッチサブ電極に属する。たとえば、該第1金属メッシュは六角形であり、少なくとも2つの第1金属メッシュは上記絶縁される3つの第1金属メッシュ部分を含む。
【0159】
図6A及び
図6Bに示すように、
図6A及び
図6Bにおいて、破線の円中の2つの第1金属メッシュ52cのそれぞれは互いに絶縁される3つの第1金属メッシュ部分を含み、該3つの第1金属メッシュ部分は互いに絶縁される3つのタッチサブ電極にそれぞれ属し、該3つのタッチサブ電極は第2方向D2に隣接する2つの第1タッチサブ電極411及び該2つの第1タッチサブ電極の間に位置する1つの第2タッチサブ電極421(
図6Aを参照)を含み、又は該3つのタッチサブ電極は第1方向D1に隣接する2つの第2タッチサブ電極421及び該2つの第2タッチサブ電極421の間に位置する1つの第1タッチサブ電極411(
図6Bを参照)を含む。このように設計すると、タッチサブ電極の間は効果的に絶縁されるとともに配置がよりコンパクトになり、それによりタッチの感度が向上する。
【0160】
たとえば、
図6A及び6Bに示すように、各金属メッシュ52cの3つの辺にはそれぞれ1つのスペース510が存在し、それにより該金属メッシュが3つの部分に分割される。
【0161】
たとえば、
図6A及び6Bに示すように、該第1金属メッシュ52cは多角形であり、たとえば六角形であり、該六角形は第2方向D2と平行であり且つ互いに対向する2つの辺を含み、該第1金属メッシュ52cの、少なくとも1つの辺上に位置する第1金属線51にスペースが存在し、該第1金属線を2つの第1金属線セグメント51fに分割する。たとえば、
図6Aに示すように、該2つの第1金属線セグメント51fはそれぞれ第2方向に隣接する2つの第1タッチサブ電極411に属する。たとえば、
図6Bに示すように、該2つの第1金属線セグメント51fはそれぞれ隣接する第1タッチサブ電極411及び第2タッチサブ電極421に属する。
【0162】
たとえば、
図6A及び6Bに示すように、該2つの第1金属メッシュ52cの多角形は1つの辺を共有し、すなわち該2つの第1金属メッシュ52cは1つの第1金属線51gを共有し、該第1金属線51gにスペース520が存在し、該スペースは該第1金属線51gを間隔をおいて設置される2つの第1金属線セグメントに分離する。
【0163】
たとえば、
図6Aに示すように、該2つの第1金属メッシュ52cは第1方向D1に沿って配置され、該共有される第1金属線51gは該第2方向D2と平行である。該共有される第1金属線51gにおける2つの第1金属線セグメントはそれぞれ該第2方向D2に隣接する2つの第1タッチサブ電極411に属し、すなわち該第2方向D2に隣接する2つの第1タッチサブ電極411は直接スペースによって隣接し又はスペースによって互いに間隔をおいて設置される。たとえば、第1方向D1に隣接する2つの第2タッチサブ電極421は該第2方向D2に隣接する2つの第1タッチサブ電極411の一部によって互いに間隔をおいて設置される。
【0164】
たとえば、
図6Bに示すように、該2つの第1金属メッシュ52cの配置方向は該第2方向D2と平行でもなく垂直でもなく、該共有される第1金属線51gは該第2方向D2と平行でもなく垂直でもない。該共有される第1金属線51gにおける2つの第1金属線セグメントはそれぞれ該第1方向D1に隣接する2つの第2タッチサブ電極421に属し、すなわち該第1方向D1に隣接する2つの第2タッチサブ電極421は直接スペースによって隣接し又はスペースによって互いに間隔をおいて設置される。たとえば、第2方向D2に隣接する2つの第1タッチサブ電極411は該第1方向D1に隣接する2つの第2タッチサブ電極421の一部によって互いに間隔をおいて設置される。
【0165】
たとえば、
図6A及び6Bに示すように、該2つの第1金属メッシュ52cのうちの一方の第1金属メッシュ52cの3つの第1金属メッシュ部分のそれぞれは1つの完全な第1金属線51を含み、他方の第1金属メッシュ52cの3つの第1金属メッシュ部分に含まれる第1金属線の数は互いに同じではなく、たとえば該数はそれぞれ0、1、2である。
【0166】
図6A及び
図6Bに示すように、各第1金属メッシュ部分は2つの第1金属線セグメント51fを含み、又は2つの第1金属線セグメント51fのみを含み、又は1つの完全な第1金属線51及び2つの第1金属線セグメント51fを含み、該第1金属線51は該2つの第1金属線セグメントの間に接続され、又は2つの完全な第1金属線51及び2つの第1金属線セグメント51fを含み、該2つの第1金属線51は該2つの第1金属線セグメント51fの間に接続される。
【0167】
発明者は、第1タッチサブ電極と第2タッチサブ電極との境界に、断線によって絶縁を行うため、単位面積あたりの密度が高い金属線のスペースが存在することを見出した。それらのスペースが特定の規則的な連続性を示す場合、該スペースと金属線での環境光に対する反射差は明らかになり、その結果、最終的に形成された製品に目に見える深刻なスリットシャドウ(Shadow)が形成され、ユーザーエクスペリエンスを大幅に損なってしまう。たとえば、該タッチ構造が表示装置に適用されると、該シャドウは表示品質の低下を生じる。
【0168】
本開示の少なくとも1つの実施例はさらにタッチ構造を提供し、第1タッチサブ電極と第2タッチサブ電極との境界領域の第1金属線上に位置する複数のスペースは第1線上に位置する複数の第1スペースを含み、該複数の第1スペースはそれぞれ該第1線と交差する複数の第1金属線上に位置し、前記第1線はほぼ特定方向に沿って延伸し、少なくとも2つの第1スペースの間には少なくとも1つの第1金属線が存在し、該少なくとも1つの第1金属線と該第1線とは交差し、且つ該少なくとも1つの第1金属線は該第1線との交差部にスペースが存在しない。
【0169】
このように設置すると、境界領域のスペースの連続性が効果的に破壊され、シャドウ防止目的が実現される。
【0170】
ただし、該第1線は直線であってもよく、ほぼ特定方向に沿って延伸する曲線であってもよく、たとえば、折れ線である。プロセスの変動により、該複数の第1スペースは必ずしも厳密に1つの直線上に位置せず、該直線に対して上下に変動する。該曲線はほぼ特定の固定方向に沿って延伸すれば、該実施例も本開示の保護範囲内に属する。
【0171】
いくつかの例では、該第1線は第1直線である。たとえば、該複数の第1スペースはそれぞれ該第1直線と直交する複数の第1金属線上に位置する。
【0172】
以下、該第1線は第1直線であることを例として本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造を例示的に説明するが、これは本開示を限定するものではない。
【0173】
図7Aは金属線のスペース設計のシャドウの模式図である。図示されるように、複数の金属線51’の複数のスペース510’は断続ではなく、終始連続的に1つの直線上に位置し、たとえば、該複数のスペース510’の中間に1つの金属線が存在せず、該金属線と該直線との交差部にスペースが存在しない。該金属線の配置により、視覚的に明らかなシャドウ(shadow NG)が生成される。
【0174】
図7Bは本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチ構造のシャドウ防止設計のシミュレーション図である。図示されるように、複数の平行な金属線の複数のスペース510は該金属線と直交する1つの直線L上に位置し、該直線L上に位置する少なくとも2つのスペース510の間の金属線51と該直線との交差部にスペースが設けられていないことで、シャドウ問題は大幅に改善される(shadow OK)。
【0175】
図8は本開示の少なくともいくつかの実施例に係るタッチ構造の模式図を示す。
図8の右側には該タッチ構造における1つのタッチユニットの模式図が示され、
図8の左側には該タッチ構造の第1タッチサブ電極411と第2タッチサブ電極421との境界領域の拡大模式図が示され、たとえば、淡い色のメッシュで該第1タッチサブ電極411における第1金属メッシュが示され、濃い色のメッシュで該第2タッチサブ電極421における第1金属メッシュが示される。
【0176】
図8に示すように、該第1タッチサブ電極411と第2タッチサブ電極421との境界領域に、第1直線L1上に位置する複数の第1スペース510aが存在し、該複数の第1スペースはそれぞれ該第1直線L1と直交する複数の第1金属線51に位置し、該複数の第1金属線51は互いに平行であり、たとえば第2方向D2と平行である。少なくとも2つの第1スペース510aの間に少なくとも1つの第1金属線51c(
図8において示される2つの第1金属線)が存在し、該第1金属線51cは該第1直線L1と交差し且つ交差部にスペースが存在しない。
【0177】
該第1金属線51cを設置すると、該第1直線L1上に位置する複数のスペース510aの連続性が破壊され、シャドウ防止効果が効果的に実現される。
【0178】
ただし、上記複数の第1スペースとはいずれも2つのタッチサブ電極(たとえば隣接する第1タッチサブ電極及び第2タッチサブ電極、第1方向に隣接する2つの第2タッチサブ電極、第2方向に隣接する2つの第1タッチサブ電極)の間のスペースであり、該局所的なスペース配置の規則性が破壊される。
【0179】
たとえば、該第1直線L1は第1方向D1と平行であり、すなわち該第1タッチ電極410の延伸方向と同じであり、たとえば、該第1金属線51cは第1スペースが存在する第1金属線51と平行であり、たとえば、該第1金属線51cは該第2方向D1と平行である。たとえば、該第1金属線51cにスペースが存在しない。
【0180】
たとえば、該第1金属線51cの一端と直接に接続される第1金属線51eはいずれもスペースが存在し、それにより第1タッチサブ電極411と第2タッチサブ電極421とは絶縁され、該第1金属線51cの他端と直接に接続される第1金属線の少なくとも1つはスペースが存在せず、それにより該第1金属線51cとそれが属するタッチサブ電極(
図8に示すように、第2タッチサブ電極421)の本体部を電気的に接続する。
【0181】
たとえば、該第1金属メッシュ51は多角形であり、4つ以上の辺を含み、たとえば五角形又は六角形であり、このように設置すると、金属メッシュの辺の延伸方向の多様化が実現され、それにより金属線におけるスペースの配置は規則的な連続性が発生しにくくなる。しかし、これは本開示の実施例を限定するものではない。
【0182】
図8に示すように、該第1金属メッシュは六角形であり、該第1金属線51eの延伸方向は該第1金属線51cの延伸方向に対して傾斜し、たとえば、該第1金属線51eの延伸方向は該第1方向D1と平行でもなく垂直でもない。
【0183】
図9は本開示の別の実施例に係るタッチ構造の模式図を示し、図において該タッチ構造の第1タッチサブ電極411と第2タッチサブ電極421との境界領域が示され、たとえば、淡い色のメッシュで該第1タッチサブ電極411における第1金属メッシュが示され、濃い色のメッシュで該第2タッチサブ電極421における第1金属メッシュが示される。図において第1直線L1が示される。
図8に示される実施例との相違点は、該実施例の第1金属メッシュが四角形であり、たとえば長方形であることである。詳細は
図8に示される実施例の説明を参照でき、ここで詳細な説明は省略する。
【0184】
たとえば、第1タッチサブ電極411又は第2タッチサブ電極421の内部の第1金属線51にもスペースが存在し、それによりタッチサブ電極の内部の第1金属線と境界の第1金属線との反射・発光の差を減少させ、ユーザーエクスペリエンスを向上させる。たとえば、該タッチサブ電極の内部に位置するスペースは該第1金属線を2つの第1金属線セグメントに分割し、該2つの第1金属線セグメントはいずれも該同一タッチサブ電極に属する。
【0185】
たとえば、タッチサブ電極の内部におけるスペース密度は境界でのスペース密度に相当し、それにより表示均一性及びプロセスの均一性を向上させる。
【0186】
たとえば、タッチサブ電極の内部におけるスペース設計規則は境界でのスペース設計規則と同様である。
【0187】
たとえば、該スペース510はそれを含む第1金属線51の中部に位置する。
【0188】
以下、
図8を参照しながら該第1タッチサブ電極の内部におけるスペースを例として本開示の実施例に係るタッチ構造のタッチサブ電極の内部スペースを例示的に説明する。
【0189】
たとえば、
図8に示すように、該第1タッチサブ電極411の内部に位置する第1金属線のスペースは第2直線L2上に位置する複数の第2スペース510bを含み、複数の第2スペース510bはそれぞれ該第2直線L2と直交する複数の第1金属線51上に位置し、少なくとも2つの第2スペース510bの間に少なくとも1つの第1金属線51dが存在し、該第1金属線51dと該第2直線L2とは交差し、且つ該第1金属線51dは該第2直線との交差部にスペースが存在しない。
【0190】
たとえば、該第2直線L2は第1方向D1と平行である。
【0191】
このように設置すると、タッチサブ電極の内部におけるスペースの連続性が効果的に破壊され、シャドウ防止設計が実現される。
【0192】
たとえば、
図8に示すように、該第1タッチサブ電極411の内部に、各第1金属メッシュは多くとも2つのみの第1金属線にスペースが存在し、それにより有効的な電気的接続が確保される。
【0193】
たとえば、タッチサブ電極(第1タッチサブ電極又は第2タッチサブ電極)におけるダミー電極430と該タッチサブ電極との境界領域に対しても同様なスペース設計を行うことができる。たとえば、タッチサブ電極とダミー電極との境界領域に位置する複数の第1金属線はそれぞれ複数のスペースを含み、該複数のスペースのそれぞれはそれを含む第1金属線を2つの第1金属線セグメントに分割し、2つの第1金属線セグメントの一方は該タッチサブ電極に属し、他方は該ダミー電極に属し、それにより該タッチサブ電極と該ダミー電極とは絶縁される。該複数のスペースは1つの第3直線上に位置する複数の第3スペースを含み、該複数の第3スペースはそれぞれ該第3直線と交差する複数の第1金属線上に位置し、少なくとも2つの第3スペースの間には少なくとも1つの第1金属線が存在し、該少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは該第3直線と交差し、且つ該少なくとも1つの第1金属線のそれぞれは該第3直線との交差部にスペースが存在しない。たとえば、
図8の左側の拡大模式図を、該タッチサブ電極と該ダミー電極との境界領域に対応するもの(たとえば
図8に示されるS領域)として同様に理解し、該拡大模式図における濃い色のメッシュ及び淡い色のメッシュをそれぞれ該タッチサブ電極における第1金属メッシュ及び該ダミー電極における第1金属メッシュとして理解し、かつ図における第1直線L1を第3直線として理解することができる。
【0194】
このように設置すると、タッチサブ電極とその内部のダミー電極との境界領域におけるスペースの連続性が効果的に破壊され、シャドウ防止設計が実現される。
【0195】
本開示の実施例はさらにタッチパネルを提供し、上記タッチ構造を含む。
【0196】
図10は本開示の少なくとも1つの実施例に係るタッチパネルの模式図である。
図10に示すように、該タッチパネル80はタッチ領域301と、該タッチ領域301外に位置する非タッチ領域302を含み、該タッチ構造40は該タッチ領域301に位置する。たとえば、該第1タッチ電極410は該長方形の幅方向に沿って延伸し、該第2タッチ電極420は該長方形の長さ方向に沿って延伸する。明確さのために、図において該第1タッチ電極及び第2タッチ電極の構造が詳細に示されていない。
【0197】
たとえば、
図10に示すように、該タッチパネル80はさらに該非タッチ領域302に位置する複数の信号線450を含む。各第1タッチ電極410及び各第2タッチ電極420はそれぞれ1つの信号線450と電気的に接続され、かつ該信号線を介してタッチコントローラ又はタッチ集積回路(図示せず)に接続される。たとえば、第1タッチ電極410はタッチ駆動電極であり、第2タッチ電極420はタッチ感知電極であり、しかし、本開示の実施例はこれに対して制限しない。
【0198】
該タッチ集積回路は、たとえばタッチチップであり、該タッチパネル80における第2タッチ電極420にタッチ駆動信号を提供し、該第1タッチ電極410からタッチ検知信号を受信し、該タッチ検知信号を処理することに用いられ、たとえば処理されたデータ/信号をシステムコントローラに提供して、タッチセンシング機能を実現する。
【0199】
たとえば、
図10に示すように、該複数の信号線450の該タッチ集積回路と接続される一端はいずれも該タッチ領域301の同一側(たとえば
図10の下側)に配置され、このように該タッチ集積回路との接続が容易になる。
【0200】
たとえば、
図10に示すように、第2タッチ電極420は第1タッチ電極410よりも長く、負荷が大きいため、信号伝送速度を向上させるために、1つの第1タッチ電極410の両端にそれぞれ1つの信号線450を設置するようにしてもよく、動作時に該タッチ集積回路が同時に2つの信号線450を介して1つの第2タッチ電極420にタッチ駆動信号を双方向に入力し(バイラテラルドライブ)、第2タッチ電極420における信号のロード速度が向上し、それにより検出速度が向上する。
【0201】
たとえば、該第1金属メッシュ層50又は第2金属メッシュ層60の材料はアルミニウム、モリブデン、銅、及び銀等の金属材料又はそれらの金属材料の合金材料を含み、たとえば銀パラジウム銅合金(APC)材料であってもよい。
【0202】
たとえば、各スペースの幅(それを含む金属線の長さ方向に沿うサイズ)は5.2ミクロンである。
【0203】
たとえば、該絶縁層70の材料は無機絶縁材料であってもよく、たとえば該無機絶縁材料は透明材料である。たとえば該無機絶縁材料は酸化ケイ素、窒化ケイ素、及び酸窒化ケイ素等のケイ素の酸化物、ケイ素の窒化物又はケイ素の酸窒化物、又は酸化アルミニウム、窒化チタン等の金属酸窒化物を含む絶縁材料であってもよい。
【0204】
たとえば、該絶縁層70の材料は有機絶縁材料であってもよく、それにより優れた耐曲げ性を得る。たとえば、該有機絶縁材料は透明材料である。たとえば、該有機絶縁材料はOCA光学接着剤である。たとえば、該有機絶縁材料はポリイミド(PI)、アクリル酸エステル、エポキシ樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等を含んでもよい。
【0205】
本開示の実施例はさらに電子装置を提供し、該電子装置は上記タッチ構造40、上記タッチディスプレイパネル20又は上記タッチパネル80を含む。たとえば、該電子装置はタッチ機能が統合されたタッチ表示装置であり、該タッチ表示装置とは、ディスプレイ、OLEDパネル、OLEDテレビ、電子ペーパー、携帯電話、タブレットPC、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲータ等の、表示機能及びタッチ機能を持っている任意の製品又は部材であってもよい。
【0206】
図11は本開示の実施例に係る電子装置の模式図を示す。たとえば、該電子装置90はタッチ表示装置であり、該タッチ表示装置はタッチパネル80及びディスプレイパネル81を含み、ディスプレイパネル81とタッチパネル80とは積層して設置される。ディスプレイパネル81は表示領域802及び非表示領域801を含む。たとえば、表示領域301とタッチ領域801とは互いに対応するように互いに位置合わせされ、非表示領域802と非タッチ領域302とは互いに対応するように互いに位置合わせされる。ディスプレイパネル81とタッチパネル80とはたとえば接着剤で固定され、又は一体的に形成され、すなわちタッチパネル80はディスプレイパネル81を基板としてディスプレイパネル81上に直接に形成される。
【0207】
以上は、本開示の例示的な実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲を限定するものではなく、本開示の保護範囲は添付特許請求の範囲によって定められる。
【符号の説明】
【0208】
10 画素ユニット
11 緑色サブ画素
12 赤色サブ画素
13 青色サブ画素
20 タッチディスプレイパネル
21 ベース基板
22 緩衝層
23 発光素子
24 第1トランジスタ
30 表示構造
32 画素画定層
33 第1パッケージ層
34 カバープレート
40 タッチ構造
50 第1金属メッシュ層
51、51a 第1金属線
52 第1金属メッシュ
52a エッジ第1金属メッシュ
53 頂点
53a 接続頂点
54 有効チャネル
60 第2金属メッシュ層
61、61a 第2金属線
62 第2金属メッシュ
62a エッジ第2金属メッシュ
63、63a 頂点
64 接続線
65 金属タッチパッド
70 絶縁層
71 ビア
80 タッチパネル
81 ディスプレイパネル
90 電子装置
110 緑色サブ画素の画素開口領域
112 第2インターデジタル構造
115 第1画素開口領域輪郭
120 赤色サブ画素の画素開口領域
125 第2画素開口領域輪郭
130 青色サブ画素の画素開口領域
135 第3画素開口領域輪郭
231 第1電極
232 第2電極
233 発光層
241 ゲート
242 ゲート絶縁層
243 活性層
244 第1極
245 第2極
301 タッチ領域
302 非タッチ領域
320 開口
321 非開口領域
400 タッチユニット
410 第1タッチ電極
411 第1タッチサブ電極
412 第1接続電極
413 本体部
420 第2タッチ電極
421 第2タッチサブ電極
422 第2接続電極
430 ダミー電極
440 インターデジタル構造
450 信号線
460 インターデジタル構造
510、510’ スペース
510a 第1スペース
510b 第2スペース
520 メッシュ孔
801 非表示領域
802 表示領域