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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】表示装置、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 30/52 20200101AFI20241028BHJP
   G02B 30/24 20200101ALI20241028BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20241028BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20241028BHJP
   G03B 35/18 20210101ALI20241028BHJP
   H04N 13/395 20180101ALI20241028BHJP
   H04N 13/322 20180101ALI20241028BHJP
   H04N 13/398 20180101ALI20241028BHJP
   G02B 27/01 20060101ALI20241028BHJP
【FI】
G02B30/52
G02B30/24
G09G5/00 530T
G09G5/36 500
G03B35/18
H04N13/395
H04N13/322
H04N13/398
G02B27/01
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022569181
(86)(22)【出願日】2021-05-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-13
(86)【国際出願番号】 CN2021092082
(87)【国際公開番号】W WO2021227945
(87)【国際公開日】2021-11-18
【審査請求日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】202010422318.4
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲鄒▼ 冰
(72)【発明者】
【氏名】▲馮▼ 志勇
(72)【発明者】
【氏名】黄 志勇
【審査官】近藤 幸浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-139700(JP,A)
【文献】特開2019-127065(JP,A)
【文献】特開平09-243960(JP,A)
【文献】特開2000-214413(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0224662(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B30/52 - 30/54
G02B27/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置であって、前記表示装置は、多焦点画像生成ユニットと時系列制御ユニットとを備え、前記多焦点画像生成ユニットは前記時系列制御ユニットに接続され、
前記時系列制御ユニットは、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成し、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を送信するように構成され、
前記多焦点画像生成ユニットは、前記時系列制御ユニットから前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信し、前記複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3次元(3D)画像ブロックを生成するように構成され、前記複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、前記複数の3D画像ブロックは前記第1の切り替え期間における表示のための3D画像に属し、
前記表示装置は、ディフューザ画面をさらに備え、
前記ディフューザ画面は、前記多焦点画像生成ユニットと前記時系列制御ユニットとに別々に接続され、
前記ディフューザ画面は、前記時系列制御ユニットから前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信し、前記多焦点画像生成ユニットから前記第1の切り替え期間に属する前記複数の3D画像ブロックを受信し、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令と、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の3D画像ブロックにそれぞれ対応する前記奥行き情報とに基づいて、前記第1の切り替え期間に前記3D画像を表示するように構成され
前記多焦点画像生成ユニットは、空間光変調器を備え、
前記空間光変調器は、前記時系列制御ユニットから前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信し、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令に基づいて、異なる空間位相情報を複数回ロードし、前記異なる空間位相情報を複数回ロードするときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成するように構成される、表示装置。
【請求項2】
前記時系列制御ユニットは、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成し、前記第2の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を送信するようにさらに構成され、
前記多焦点画像生成ユニットは、前記時系列制御ユニットから前記第2の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信し、前記第2の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成するように構成され、前記第2の切り替え期間に属する前記複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、前記第2の切り替え期間に属する前記複数の3D画像ブロックは、前記第2の切り替え期間における表示のための3D画像に属する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令は、第1の時系列命令および第2の時系列命令を含み、
前記多焦点画像生成ユニットは、前記第1の時系列命令を受信し、前記第1の時系列命令に基づいて第1の距離にある対応する第1の3D画像ブロックを生成し、前記第2の時系列命令を受信し、前記第2の時系列命令に基づいて第2の距離にある対応する第2の3D画像ブロックを生成するように構成され、
前記第1の3D画像ブロックおよび前記第2の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、前記第1の3D画像ブロックおよび前記第2の3D画像ブロックは、前記第1の切り替え期間における表示のための前記3D画像に属する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記多焦点画像生成ユニットは、固定焦点アセンブリを備え、
前記固定焦点アセンブリは、前記時系列制御ユニットから前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信し、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令に基づいて、物体から前記固定焦点アセンブリまでの距離を複数回変更し、前記物体から前記固定焦点アセンブリまでの前記距離を複数回変更するときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成するように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記多焦点画像生成ユニットは、ズームアセンブリを備え、
前記ズームアセンブリは、前記時系列制御ユニットから前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信し、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令に基づいて、前記ズームアセンブリの焦点距離を複数回変更し、前記ズームアセンブリの前記焦点距離を複数回変更するときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成するように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記ディフューザ画面は、複数層のディフューザサブ画面を備え、
前記複数層のディフューザサブ画面は、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令のうちの現在の時系列命令に基づいて、前記複数層のディフューザサブ画面から表示に現在使用されているディフューザサブ画面を決定し、表示に現在使用されている前記ディフューザサブ画面を使用して、前記現在の時系列命令に対応する3D画像ブロックを表示するように構成される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記ディフューザ画面は、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令のうちの現在の時系列命令に基づいて前記ディフューザ画面の現在位置を決定し、前記現在の時系列命令に対応する3D画像ブロックを前記現在位置に表示するように構成される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記表示装置は、結像ユニットをさらに備え、
前記結像ユニットは、前記ディフューザ画面によって送信された光信号を受信し、前記光信号に基づいて仮想3D画像を生成し、前記仮想3D画像を送信するように構成され、前記光信号は、前記第1の切り替え期間における表示のための前記3D画像を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記表示装置は、コンバイナをさらに備え、
前記コンバイナは、前記結像ユニットによって送信された前記仮想3D画像を受信し、前記仮想3D画像を現実の物体の画像と合成するように構成される、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
表示システムであって、前記表示システムは、請求項1から7のいずれか一項に記載の表示装置および結像ユニットを備え、
前記結像ユニットは、前記表示装置によって送信された光信号を受信し、前記光信号は、第1の切り替え期間に表示される3D画像を含み、前記光信号に基づいて仮想3D画像を生成し、前記仮想3D画像を送信するように構成される、表示システム。
【請求項11】
表示方法であって、前記表示方法は、
時系列制御ユニットによって、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成し、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を多焦点画像生成ユニットに送信するステップと、
前記多焦点画像生成ユニットによって、前記時系列制御ユニットから前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信し、前記複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3次元(3D)画像ブロックを生成するステップであって、前記複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、前記複数の3D画像ブロックは前記第1の切り替え期間における表示のための3D画像に属する、ステップと
を含み、
前記表示方法は、
ディフューザ画面によって、前記時系列制御ユニットから前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信し、前記多焦点画像生成ユニットから前記第1の切り替え期間に属する前記複数の3D画像ブロックを受信するステップと、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令と、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の3D画像ブロックにそれぞれ対応する前記奥行き情報とに基づいて、前記第1の切り替え期間に前記3D画像を表示するステップと
をさらに含み、
前記ディフューザ画面は、前記多焦点画像生成ユニットと前記時系列制御ユニットとに別々に接続され
前記多焦点画像生成ユニットは、空間光変調器を備え、
前記空間光変調器によって、前記時系列制御ユニットから前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信するステップと、
前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令に基づいて、異なる空間位相情報を複数回ロードし、前記異なる空間位相情報を複数回ロードするときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成するステップと
を含む、表示方法。
【請求項12】
前記表示方法は、
前記時系列制御ユニットによって、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成し、前記第2の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を前記多焦点画像生成ユニットに送信するステップと、
前記多焦点画像生成ユニットによって、前記時系列制御ユニットから前記第2の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信し、前記第2の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成するステップであって、前記第2の切り替え期間に属する前記複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、前記第2の切り替え期間に属する前記複数の3D画像ブロックは、前記第2の切り替え期間における表示のための3D画像に属する、ステップと
をさらに含む、請求項11に記載の表示方法。
【請求項13】
前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令は、第1の時系列命令および第2の時系列命令を含み、
前記多焦点画像生成ユニットによって、前記時系列制御ユニットから前記第2の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信し、前記第2の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成する前記ステップは、
前記多焦点画像生成ユニットによって、前記第1の時系列命令を受信し、前記第1の時系列命令に基づいて第1の距離にある対応する第1の3D画像ブロックを生成するステップと、前記第2の時系列命令を受信し、前記第2の時系列命令に基づいて第2の距離にある対応する第2の3D画像ブロックを生成するステップと
を含み、
前記第1の3D画像ブロックおよび前記第2の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、前記第1の3D画像ブロックおよび前記第2の3D画像ブロックは、前記第1の切り替え期間における表示のための前記3D画像に属する、請求項12に記載の表示方法。
【請求項14】
前記多焦点画像生成ユニットは、固定焦点アセンブリを備え、
前記多焦点画像生成ユニットによって、前記時系列制御ユニットから前記第2の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信し、前記第2の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成する前記ステップは、
前記固定焦点アセンブリによって、前記時系列制御ユニットから前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信するステップと、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令に基づいて、物体から前記固定焦点アセンブリまでの距離を複数回変更し、前記物体から前記固定焦点アセンブリまでの前記距離を複数回変更するときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成するステップと
を含む、請求項12または13に記載の表示方法。
【請求項15】
前記多焦点画像生成ユニットは、ズームアセンブリを備え、
前記多焦点画像生成ユニットによって、前記時系列制御ユニットから前記第2の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信し、前記第2の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成する前記ステップは、
前記ズームアセンブリによって、前記時系列制御ユニットから前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令を受信するステップと、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令に基づいて、前記ズームアセンブリの焦点距離を複数回変更し、前記ズームアセンブリの前記焦点距離を複数回変更するときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成するステップと
を含む、請求項12または13に記載の表示方法。
【請求項16】
前記ディフューザ画面は、複数層のディフューザサブ画面を備え、
前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令と、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の3D画像ブロックにそれぞれ対応する前記奥行き情報とに基づいて、前記第1の切り替え期間に前記3D画像を表示する前記ステップは、
前記複数層のディフューザサブ画面によって、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令のうちの現在の時系列命令に基づいて、前記複数層のディフューザサブ画面から表示に現在使用されているディフューザサブ画面を決定し、表示に現在使用されている前記ディフューザサブ画面を使用して、前記現在の時系列命令に対応する3D画像ブロックを表示するステップ
を含む、請求項11に記載の表示方法。
【請求項17】
前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令と、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の3D画像ブロックにそれぞれ対応する前記奥行き情報とに基づいて、前記第1の切り替え期間に前記3D画像を表示する前記ステップは、
前記ディフューザ画面によって、前記第1の切り替え期間に属する前記複数の時系列命令のうちの現在の時系列命令に基づいて前記ディフューザ画面の現在位置を決定し、前記現在の時系列命令に対応する3D画像ブロックを前記現在位置に表示するステップ
を含む、請求項11に記載の表示方法。
【請求項18】
前記表示方法は、
結像ユニットによって、前記ディフューザ画面によって送信された光信号を受信するステップであって、前記光信号は、前記第1の切り替え期間における表示のための前記3D画像を含む、ステップと、前記結像ユニットによって、前記光信号に基づいて仮想3D画像を生成し、前記仮想3D画像を送信するステップと
をさらに含む、請求項11に記載の表示方法。
【請求項19】
前記表示方法は、
コンバイナによって、前記結像ユニットによって送信された前記仮想3D画像を受信するステップと、前記仮想3D画像を現実の物体の画像と合成するステップと
をさらに含む、請求項18に記載の表示方法。
【請求項20】
請求項1から9のいずれか一項に記載の表示装置を備える自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる、2020年5月15日付で中国国家知識産権局に出願された、「DISPLAY APPARATUS,SYSTEM,AND METHOD」という名称の中国特許出願第202010422318.4号の優先権を主張するものである。
【0002】
本出願は、画像処理および表示の分野に関し、特に、表示装置、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
画像表示シナリオでは、3次元(three dimensional、3D)ディスプレイは、2次元(two dimensional、2D)ディスプレイよりもリアルな画像を視聴者に提供することができる。現在、視聴者は、市場で一般的な3D映画や3Dテレビを見る間、特殊な眼鏡またはヘルメットなどの補助デバイスを装着する必要がある。補助デバイスを使用して左眼と右眼の観察画像が分離されることにより、ユーザの脳は立体画像を奥行き感と組み合わせることができ、それによって立体的な3D映画の視聴効果を生成することができる。裸眼3D技術は、ディスプレイを制御して、ユーザが補助デバイスを装着することを必要とせずに、視聴者の左眼および右眼に異なる画像ソースを生成し、それによって3D視聴効果を生成することができる。
【0004】
両眼視差に基づく裸眼3D技術では、左眼と右眼との視覚差のために、表示パネルの異なる領域が特定の観察レンジ内および特定の観察角度で左眼および右眼でそれぞれ見られることができ、観察者の左眼および右眼の視覚画像は分離され、すなわち、ユーザの両眼に同時に入る画像は異なる。表示パネルは、対応する画像ソースを左眼および右眼の視野レンジに別々に表示し、人間の脳の処理によって生成された対応する奥行き情報を使用することによって3D表示効果が実現される。
【0005】
左眼および右眼によって見られる画像ソースは静止2D画像ソースであり、3D映画視聴効果は、人間の脳によって知覚される2つの2D画像間の差から生じる。人間の目の焦点は依然として1つの平面上にあり、現実に3D物体を実際に見るように異なる距離にはなく、人間の目の焦点距離は相対距離をも有する。したがって、現実の奥行き情報が生成されることができず、3D表示効果が低いという問題がある。また、表示パネルは、領域を分割することによって左眼と右眼とを分離する。そのため、最終的な表示画像の解像度が低いという問題がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の実施形態は、3D画像の表示効果および3D画像の解像度を改善するために、現実の奥行き情報に基づいて3D画像が表示される、表示装置、システム、および方法を提供する。
【0007】
前述の技術的問題を解決するため、本出願の実施形態は以下の技術的なソリューションを提供する。
【0008】
第1の態様によれば、本出願の一実施形態は、多焦点画像生成ユニットと時系列制御ユニットとを含む表示装置を提供する。多焦点画像生成ユニットは時系列制御ユニットに接続される。時系列制御ユニットは、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を送信するように構成される。多焦点画像生成ユニットは、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3次元3D画像ブロックを生成するように構成され、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、複数の3D画像ブロックは第1の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。本出願のこの実施形態で提供される表示装置は、多焦点画像生成ユニットを含み、多焦点画像生成ユニットは、時系列制御に基づいて奥行き情報を有する複数の3D画像ブロックを生成することができる。したがって、装置によって形成された3D画像は、現実の奥行き分布を有し、3D画像の表示効果は、2D両眼視差に基づく3D技術の表示効果よりも良好である。加えて、本出願のこの実施形態では、3D画像ブロックは、時系列制御のみに基づいて装置によって生成され、画像ソースの解像度は低下しない。したがって、3D画像の解像度は、2D両眼視差に基づく3D技術の画像解像度よりも良好である。
【0009】
可能な実装形態では、時系列制御ユニットは、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成するようにさらに構成され、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を送信する。多焦点画像生成ユニットは、時系列制御ユニットから第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成するように構成され、第2の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、第2の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックは、第2の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。時系列制御ユニットは、より多くの切り替え期間の時系列命令をさらに生成することができる。したがって、各切り替え期間において、多焦点画像生成ユニットは、複数の3D画像ブロックを生成することができ、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、その結果、複数の3D画像ブロックは、1つの切り替え期間における表示のための3D画像を構成することができる。1つの切り替え期間内に1つの3D画像が表示された後、1つの次の切り替え期間内に1つの次の生成された3D画像がさらに表示されてもよく、その結果、複数の3D画像が周期的に表示されることができ、それによって裸眼3D表示効果を実現する。
【0010】
可能な実装形態では、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令は、第1の時系列命令および第2の時系列命令を含む。多焦点画像生成ユニットは、第1の時系列命令を受信するように特に構成され、第1の時系列命令に基づいて第1の距離にある対応する第1の3D画像ブロックを生成し、第2の時系列命令を受信し、第2の時系列命令に基づいて第2の距離にある対応する第2の3D画像ブロックを生成する。第1の3D画像ブロックおよび第2の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、第1の3D画像ブロックおよび第2の3D画像ブロックは、第1の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。本出願のこの実施形態では、多焦点画像生成ユニットは、複数の3D画像ブロックを生成し、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、その結果、複数の3D画像ブロックは、第1の切り替え期間における表示のための3D画像を構成することができる。したがって、本出願のこの実施形態で生成された3D画像は、現実の奥行き情報を有し、それによって裸眼3D表示効果を改善する。
【0011】
可能な実装形態では、多焦点画像生成ユニットは、固定焦点アセンブリを含む。固定焦点アセンブリは、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて、物体から固定焦点アセンブリまでの距離を複数回変更し、物体から固定焦点アセンブリまでの距離を複数回変更するときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成するように構成される。本出願のこの実施形態では、多焦点画像生成ユニットは、固定焦点アセンブリを使用して実装されてもよく、固定焦点アセンブリは、複数の3D画像ブロックを生成してもよく、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、その結果、複数の3D画像ブロックは、第1の切り替え期間における表示のための3D画像を構成することができる。したがって、本出願のこの実施形態で生成された3D画像は、現実の奥行き情報を有し、それによって裸眼3D表示効果を改善する。
【0012】
可能な実装形態では、多焦点画像生成ユニットは、ズームアセンブリを含む。ズームアセンブリは、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて、ズームアセンブリの焦点距離を複数回変更し、ズームアセンブリの焦点距離を複数回変更するときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成するように構成される。本出願のこの実施形態では、多焦点画像生成ユニットは、ズームアセンブリを使用して実装されてもよく、ズームアセンブリは、複数の3D画像ブロックを生成してもよく、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、その結果、複数の3D画像ブロックは、第1の切り替え期間における表示のための3D画像を構成することができる。したがって、本出願のこの実施形態で生成された3D画像は、現実の奥行き情報を有し、それによって裸眼3D表示効果を改善する。
【0013】
可能な実装形態では、多焦点画像生成ユニットは、空間光変調器を含む。空間光変調器は、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて、異なる空間位相情報を複数回ロードし、異なる空間位相情報を複数回ロードするときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成するように構成される。本出願のこの実施形態では、多焦点画像生成ユニット101は、空間光変調器を使用して実装されてもよく、空間光変調器は、複数の3D画像ブロックを生成してもよく、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、その結果、複数の3D画像ブロックは、第1の切り替え期間における表示のための3D画像を構成することができる。したがって、本出願のこの実施形態で生成された3D画像は、現実の奥行き情報を有し、それによって裸眼3D表示効果を改善する。
【0014】
可能な実装形態では、表示装置は、ディフューザ画面をさらに含む。ディフューザ画面は、多焦点画像生成ユニットと時系列制御ユニットとに別々に接続される。ディフューザ画面は、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、多焦点画像生成ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックを受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令と、第1の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックにそれぞれ対応する奥行き情報とに基づいて、第1の切り替え期間に3D画像を表示するように構成される。ディフューザ画面は、多焦点画像生成ユニットによって生成された画像を受信することができ、それによって、ディフューザ画面上で結像が実施され、光ビームが発散され、それによって、より広い角度および位置で人間の目によって画像が見られることができる。加えて、多焦点画像生成ユニットによって生成されたすべての画像が対応する結像距離にあることを保証し、それによって結像品質を保証するために、ディフューザ画面によって受信された画像の距離は、多焦点画像生成ユニットによって生成された画像の距離に一致するように時系列とともに変化する必要がある。
【0015】
可能な実装形態では、ディフューザ画面は、複数層のディフューザサブ画面を含む。複数層のディフューザサブ画面は、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令のうちの現在の時系列命令に基づいて、複数層のディフューザサブ画面から表示に現在使用されているディフューザサブ画面を決定し、表示に現在使用されているディフューザサブ画面を使用して、現在の時系列命令に対応する3D画像ブロックを表示するように構成される。複数層のディフューザサブ画面は、複数層のディフューザ画面材料を含むことができ、ディフューザサブ画面の各層は、電源オンを使用することにより、透明になるように、またはディフューザ画面として機能するように制御することができ、ディフューザサブ画面の各層の電源オン情報は、時系列命令を使用することにより制御され、その結果、時系列制御に基づくディフューザ画面が実装されることができる。本出願のこの実施形態では、奥行き情報を有する3D画像の結像は、複数層のディフューザサブ画面を使用して実施されることができ、現実の3D画像の結像効果を有する。
【0016】
可能な実装形態では、ディフューザ画面は、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令のうちの現在の時系列命令に基づいてディフューザ画面の現在位置を決定し、現在の時系列命令に対応する3D画像ブロックを現在位置に表示するように構成される。ディフューザ画面は、機械的に実装されてもよい。単一のディフューザ画面の前後の移動は、多焦点画像の異なる距離要件に適合するように機械的に制御される。機械的な方法での移動速度は、特定の適用シナリオに基づいて決定されることができる。広いレンジで迅速に距離が変更される必要がある場合、ディフューザ画面の移動速度が加速され得る。本出願のこの実施形態では、奥行き情報を有する3D画像の結像は、ディフューザ画面を使用して実施されることができ、現実の3D画像の結像効果を有する。
【0017】
可能な実装形態では、表示装置は、結像ユニットをさらに含む。結像ユニットは、ディフューザ画面によって送信された光信号を受信し、光信号に基づいて仮想3D画像を生成し、仮想3D画像を送信するように構成される。光信号は、第1の切り替え期間における表示のための3D画像を含む。結像ユニットは、形成された実像に対応する虚像を生成し、虚像を人間の目に投影し、それにより、対応する仮想3D画像は人間の目で観察されることができることにより、裸眼3D表示効果を実現する。
【0018】
可能な実装形態では、表示装置は、コンバイナをさらに含む。コンバイナは、結像ユニットによって送信された仮想3D画像を受信し、仮想3D画像を現実の物体の画像と合成するように構成される。コンバイナは、結像ユニット104によって送信された仮想3D画像を受信することができ、現実のシナリオを参照して、現実のシナリオに基づいて仮想表示3D画像を生成することができ、それによって仮想表示3D画像の包括的な表示効果を実現する。
【0019】
可能な実装形態では、表示装置は、リフレクタをさらに含む。リフレクタは、結像ユニットによって送信された仮想3D画像を受信し、仮想3D画像を反射するように構成される。観察者は、ちょうど3Dディスプレイのように3D虚像のみを見る。結像ユニットは拡大機能を一般的に有するため、実際に視認される3D画像はリフレクタの面積よりもはるかに大きく、したがって結像面積はより大きい。
【0020】
第2の態様によれば、本出願の一実施形態は、第1の態様のいずれか1つの表示装置および結像ユニットを含む表示システムをさらに提供する。結像ユニットは、表示装置によって送信された光信号を受信し、光信号は、第1の切り替え期間に表示される3D画像を含み、光信号に基づいて仮想3D画像を生成し、仮想3D画像を送信するように構成される。本出願のこの実施形態で提供される表示装置は、多焦点画像生成ユニットを含み、多焦点画像生成ユニットは、時系列制御に基づいて奥行き情報を有する複数の3D画像ブロックを生成することができる。したがって、装置によって形成された3D画像は、現実の奥行き分布を有し、3D画像の表示効果は、2D両眼視差に基づく3D技術の表示効果よりも良好である。加えて、本出願のこの実施形態では、3D画像ブロックは、時系列制御のみに基づいて装置によって生成され、画像ソースの解像度は低下しない。したがって、3D画像の解像度は、2D両眼視差に基づく3D技術の画像解像度よりも良好である。
【0021】
可能な実装形態では、表示システムは、コンバイナをさらに含む。コンバイナは、結像ユニットによって送信された仮想3D画像を受信し、仮想3D画像を現実の物体の画像と合成するように構成される。
【0022】
可能な実装形態では、表示システムは、リフレクタをさらに含む。リフレクタは、結像ユニットによって送信された仮想3D画像を受信し、仮想3D画像を反射するように構成される。
【0023】
第3の態様によれば、本出願の一実施形態は表示方法をさらに提供し、表示方法は、時系列制御ユニットが、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を多焦点画像生成ユニットに送信することを含む。多焦点画像生成ユニットは、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成し、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、複数の3D画像ブロックは第1の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。本出願のこの実施形態で提供される表示装置は、多焦点画像生成ユニットを含み、多焦点画像生成ユニットは、時系列制御に基づいて奥行き情報を有する複数の3D画像ブロックを生成することができる。したがって、装置によって形成された3D画像は、現実の奥行き分布を有し、3D画像の表示効果は、2D両眼視差に基づく3D技術の表示効果よりも良好である。加えて、本出願のこの実施形態では、3D画像ブロックは、時系列制御のみに基づいて装置によって生成され、画像ソースの解像度は低下しない。したがって、3D画像の解像度は、2D両眼視差に基づく3D技術の画像解像度よりも良好である。
【0024】
可能な実装形態では、表示方法は、時系列制御ユニットが、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を多焦点画像生成ユニットに送信することをさらに含む。多焦点画像生成ユニットは、時系列制御ユニットから第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成し、第2の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、第2の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックは、第2の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。
【0025】
可能な実装形態では、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令は、第1の時系列命令および第2の時系列命令を含む。多焦点画像生成ユニットが、時系列制御ユニットから第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成することは、多焦点画像生成ユニットが、第1の時系列命令を受信し、第1の時系列命令に基づいて第1の距離にある対応する第1の3D画像ブロックを生成し、第2の時系列命令を受信し、第2の時系列命令に基づいて第2の距離にある対応する第2の3D画像ブロックを生成することを含む。第1の3D画像ブロックおよび第2の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、第1の3D画像ブロックおよび第2の3D画像ブロックは、第1の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。
【0026】
可能な実装形態では、多焦点画像生成ユニットは、固定焦点アセンブリを含む。多焦点画像生成ユニットが、時系列制御ユニットから第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成することは、固定焦点アセンブリが、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて、物体から固定焦点アセンブリまでの距離を複数回変更し、物体から固定焦点アセンブリまでの距離を複数回変更するときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成することを含む。
【0027】
可能な実装形態では、多焦点画像生成ユニットは、ズームアセンブリを含む。多焦点画像生成ユニットが、時系列制御ユニットから第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成することは、ズームアセンブリが、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて、ズームアセンブリの焦点距離を複数回変更し、ズームアセンブリの焦点距離を複数回変更するときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成することを含む。
【0028】
可能な実装形態では、多焦点画像生成ユニットは、空間光変調器を含む。多焦点画像生成ユニットが、時系列制御ユニットから第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成することは、空間光変調器が、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて、異なる空間位相情報を複数回ロードし、異なる空間位相情報を複数回ロードするときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成することを含む。
【0029】
可能な実装形態では、表示方法は、ディフューザ画面が、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、多焦点画像生成ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックを受信することと、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令と、第1の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックにそれぞれ対応する奥行き情報とに基づいて、第1の切り替え期間に3D画像を表示することとを含む。ディフューザ画面は、多焦点画像生成ユニットと時系列制御ユニットとに別々に接続される。
【0030】
可能な実装形態では、ディフューザ画面は、複数層のディフューザサブ画面を含む。第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令と、第1の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックにそれぞれ対応する奥行き情報とに基づいて、第1の切り替え期間に3D画像を表示することは、複数層のディフューザサブ画面が、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令のうちの現在の時系列命令に基づいて、複数層のディフューザサブ画面から表示に現在使用されているディフューザサブ画面を決定し、表示に現在使用されているディフューザサブ画面を使用して、現在の時系列命令に対応する3D画像ブロックを表示することを含む。
【0031】
可能な実装形態では、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令と、第1の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックにそれぞれ対応する奥行き情報とに基づいて、第1の切り替え期間に3D画像を表示することは、ディフューザ画面が、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令のうちの現在の時系列命令に基づいてディフューザ画面の現在位置を決定し、現在の時系列命令に対応する3D画像ブロックを現在位置に表示することを含む。
【0032】
可能な実装形態では、表示方法は、結像ユニットが、ディフューザ画面によって送信された光信号を受信することをさらに含み、光信号は、第1の切り替え期間における表示のための3D画像を含む。結像ユニットは、光信号に基づいて仮想3D画像を生成し、仮想3D画像を送信する。
【0033】
可能な実装形態では、表示方法は、コンバイナが、結像ユニットによって送信された仮想3D画像を受信することと、仮想3D画像を現実の物体の画像と合成することとをさらに含む。
【0034】
可能な実装形態では、表示方法は、リフレクタが、結像ユニットによって送信された仮想3D画像を受信することと、仮想3D画像を反射することとをさらに含む。
【0035】
本出願の第3の態様によれば、表示方法は、前述の第1の態様および様々な可能な実装形態に記載されたステップをさらに実行することができる。詳細については、第1の態様および様々な可能な実装形態の説明を参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】本出願の一実施形態による裸眼3D表示装置の組成構造の概略図である。
図2】本出願の一実施形態による時系列制御に基づいて多焦点画像を生成する適用シナリオの概略図である。
図3a】本出願の一実施形態による多焦点画像生成ユニットの適用シナリオの概略図である。
図3b】本出願の一実施形態による複数の切り替え期間の適用シナリオの概略図である。
図4a】本出願の一実施形態による固定焦点アセンブリの適用シナリオの概略図である。
図4b】本出願の一実施形態によるズームアセンブリの適用シナリオの概略図である。
図4c】本出願の一実施形態による空間光変調器の適用シナリオの概略図である。
図5】本出願の一実施形態による別の裸眼3D表示装置の組成構造の概略図である。
図6a】本出願の一実施形態によるディフューザ画面の適用シナリオの概略図である。
図6b】本出願の一実施形態による別のディフューザ画面の適用シナリオの概略図である。
図7】本出願の一実施形態による別の裸眼3D表示装置の組成構造の概略図である。
図8】本出願の一実施形態による別の裸眼3D表示装置の組成構造の概略図である。
図9】本出願の一実施形態による結像ユニットおよびコンバイナの適用シナリオの概略図である。
図10】本出願の一実施形態による別の裸眼3D表示装置の組成構造の概略図である。
図11】本出願の一実施形態による結像ユニットおよびリフレクタの適用シナリオの概略図である。
図12】本出願の一実施形態による裸眼3D表示システムの組成構造の概略図である。
図13】本出願の一実施形態による別の裸眼3D表示システムの組成構造の概略図である。
図14】本出願の一実施形態による別の裸眼3D表示システムの組成構造の概略図である。
図15】本出願の一実施形態による裸眼3D表示方法のフローブロックの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本出願の実施形態は、3D画像の表示効果および3D画像の解像度を改善するために、現実の奥行き情報に基づいて3D画像が表示される、裸眼3D表示装置、システム、および方法を提供する。
【0038】
以下で、添付の図面を参照して本出願の実施形態を記載する。
【0039】
本出願の明細書、特許請求書の範囲、および添付の図面では、「第1」、「第2」などの用語は、同様の対象を区別するものであり、必ずしも特定の順序または順番を示すものではない。このように使用される用語は、適切な状況において交換可能であり、これは、本出願の実施形態において同じ属性を有する対象が説明される際に使用される区別方式にすぎないことを理解されたい。加えて、用語「含む(include,contain)」および他の何らかの変形は、非排他的な包含をカバーすることを意味するため、一連のユニットを含むプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスは、必ずしもそれらのユニットに限定されず、明確に列挙されていない他のユニットを、またはそのようなプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスに固有の他のユニットを、含み得る。
【0040】
本出願の実施形態における技術的解決策は、表示装置に適用され得る。例えば、表示装置は裸眼3D表示装置を含む。後続の実施形態では、裸眼3D表示装置が説明のための例として使用される。図1に示すように、裸眼3D表示装置100は、多焦点画像生成ユニット101と、時系列制御ユニット102とを含み、多焦点画像生成ユニット101は、時系列制御ユニット102に接続されている。
【0041】
時系列制御ユニット102は、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を送信するように構成される。
【0042】
多焦点画像生成ユニット101は、時系列制御ユニット102から第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成するように構成され、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、複数の3D画像ブロックは第1の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。
【0043】
時系列制御ユニット102は、クロック情報に基づいて複数の時系列命令を順次生成することができ、クロック情報は、複数のクロック、例えば、時刻t1、時刻t2、...、および時刻tnなどの複数の時刻を含むことができ、1つの時系列命令は1つのタイミング情報を含むことができる。1つの時系列命令は、多焦点画像生成ユニット101をトリガして1つの3D画像ブロックを生成するために使用され、複数の時系列命令は、多焦点画像生成ユニット101をトリガして複数の3D画像ブロックを生成するために使用され得る。例えば、時系列命令の数は文字nで表されることができ、nの値は正の整数である。時系列制御ユニット102は、予め設定された切り替え期間に基づいて複数の時系列命令をさらに生成することができ、複数の時系列命令は1つの切り替え期間に属することができる。例えば、現在の切り替え期間が第1の切り替え期間である場合、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令が生成されることができる。第1の切り替え期間における実行が終了した後、時系列制御ユニット102は、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令をさらに生成してもよい。切り替え期間は、完全な3D画像に含まれるすべての画像ブロックを1回表示するのに要求される時間である。例えば、切り替え期間は、人間の目の反応時間よりもはるかに短い。本出願のいくつかの実装形態では、時系列制御ユニットは、具体的には、シングルチップマイクロコンピュータまたは回路カードを使用して実装されてもよい。シングルチップマイクロコンピュータまたは回路カードは電圧トリガ信号を周期的に生成することができ、電圧トリガ信号は前述の時系列命令として使用されることができる。
【0044】
本出願のこの実施形態では、時系列制御ユニット102が、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を送信し、第1の切り替え期間の継続時間は、表示を1回リフレッシュするのに要求される時間よりも短い。例えば、ディスプレイのリフレッシュ周波数は60 Hzであってもよく、第1の切り替え期間の継続時間は1/60秒以下であってもよく、第1の切り替え期間の具体的な時間長は限定されない。時系列制御ユニット102は、時系列命令が生成されると直ちに1つの時系列命令を送信し、次の時系列命令が生成されると直ちに1つの次の時系列命令を送信する。例えば、時系列制御ユニット102は、予め設定された時間間隔に基づいて複数の時系列命令をさらに送信することができ、時間間隔は、第1の切り替え期間のサイズおよび1つの完全な画像からセグメント化される画像ブロックの数に関連する。例えば、第1の切り替え期間が短いほど、時間間隔が短いことを示す。別の例では、1つの完全な画像からセグメント化された画像ブロックの数が多いほど、時間間隔が短いことを示す。例えば、第1の切り替え期間の継続時間は1/60秒に等しく、1つの完全な画像からセグメント化された画像ブロックの数が4である場合、時系列命令を送信するための時間間隔は1/240秒であり得る。実際の適用シナリオでは、人間の目が画像を観察するとき、視覚の持続時間が存在する。例えば、この時間は個人によって異なる。本出願のこの実施形態では、時系列命令を送信するための時間間隔は、人間の目の視覚の持続時間よりもはるかに短い。具体的には、時系列命令を送信するための時間間隔は、適用シナリオを参照して決定され得る。
【0045】
本出願のこの実施形態では、多焦点画像生成ユニット101は、時系列制御ユニット102から第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成し、3D画像ブロックは、代替的に裸眼3D画像のスライスと呼ばれる場合がある。距離とは、多焦点画像生成ユニットの位置から3D画像ブロックの位置までの距離であり、多焦点画像生成ユニットが3D画像ブロックを生成する際に、多焦点画像生成ユニットの現在位置から各3D画像ブロックの位置までの距離が異なる。例えば、多焦点画像生成ユニット101は、時系列の指示ごとに、1つの距離にある1つの3D画像ブロックを生成してもよい。したがって、多焦点画像生成ユニット101が各3D画像ブロックを生成するとき、その3D画像ブロックは当然1つの奥行き情報を有するので、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、複数の3D画像ブロックは第1の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。
【0046】
本出願のいくつかの実装形態では、時系列制御ユニット102は、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を送信するようにさらに構成される。
【0047】
多焦点画像生成ユニット101は、時系列制御ユニット102から第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成するように構成され、第2の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、第2の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックは、第2の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。
【0048】
第2の切り替え期間と第1の切り替え期間とは異なる切り替え期間であり、本出願のこの実施形態では、時系列制御ユニット102は、より多くの切り替え期間の時系列命令をさらに生成してもよく、これに限定されない。したがって、各切り替え期間において、多焦点画像生成ユニット101は、複数の3D画像ブロックを生成することができ、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、その結果、複数の3D画像ブロックは、1つの切り替え期間における表示のための3D画像を構成することができる。1つの切り替え期間内に1つの3D画像が表示された後、1つの次の切り替え期間内に1つの次の生成された3D画像がさらに表示されてもよく、その結果、複数の3D画像が周期的に表示されることができ、それによって裸眼3D表示効果を実現する。
【0049】
本出願のこの実施形態は、裸眼3D表示装置を提供する。1つの3D画像ブロックが生成されると、多焦点画像生成ユニットは、時系列制御ユニットの時系列命令に基づいて位相変調を実行して、空間内の異なる位置での3D画像ブロックの生成を制御し、それによって奥行き情報を有する3D立体視を実現することができる。この装置に基づく裸眼3Dは、高解像度の現実の3D完全画像をサポートすることができる。両眼視差に基づく現在の裸眼3D技術と比較して、本出願のこの実施形態で生成される裸眼3D画像は現実の空間3D画像ブロックであり、3D画像ブロックは奥行き情報を有する。両眼視差に基づく裸眼3D技術における画像は2D画像であるが、人間の脳を用いて両眼の視覚差を解析することで奥行き情報が得られる。加えて、本出願のこの実施形態では、多焦点画像生成ユニットは、時系列命令に基づいて3D画像ブロックを生成し、奥行き情報の導入のために画像の解像度が低下せず、それによって3D画像の結像効果が向上する。
【0050】
本出願のいくつかの実装形態では、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令は、第1の時系列命令および第2の時系列命令を含む。
【0051】
多焦点画像生成ユニット101は、第1の時系列命令を受信し、第1の時系列命令に基づいて第1の距離にある対応する第1の3D画像ブロックを生成し、第2の時系列命令を受信し、第2の時系列命令に基づいて第2の距離にある対応する第2の3D画像ブロックを生成するように特に構成される。
【0052】
第1の3D画像ブロックおよび第2の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、第1の3D画像ブロックおよび第2の3D画像ブロックは、第1の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。
【0053】
具体的には、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令が第1の時系列命令および第2の時系列命令であることが、説明のための例として使用される。その場合、多焦点画像生成ユニット101は、各時系列命令に基づいて、1つの距離にある1つの3D画像ブロックを生成する必要がある。例えば、対応する第1の3D画像ブロックは、第1の時系列命令に基づいて第1の距離で生成され、対応する第2の3D画像ブロックは、第2の時系列命令に基づいて第2の距離で生成される。別の例では、第1の切り替え期間が第3の時系列命令および第4の時系列命令をさらに含む場合、多焦点画像生成ユニット101は、4個の異なる距離にある第1の3D画像ブロック、第2の3D画像ブロック、第3の3D画像ブロック、および第4の3D画像ブロックをそれぞれ生成してもよい。本出願のこの実施形態では、多焦点画像生成ユニット101は、複数の3D画像ブロックを生成し、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、その結果、複数の3D画像ブロックは、第1の切り替え期間における表示のための3D画像を構成することができる。したがって、本出願のこの実施形態で生成された3D画像は、現実の奥行き情報を有し、それによって裸眼3D表示効果を改善する。
【0054】
以下では、本出願のこの実施形態における多焦点画像生成ユニット101の動作原理を説明するために例を使用する。図2に示されるように、本出願のこの実施形態で提供される裸眼3D表示装置は、多焦点画像生成ユニットと時系列制御ユニットとを含む。多焦点画像生成ユニットは、異なる距離にある画像を生成することができ、例えば、多焦点画像生成ユニットは、ズーム要素を使用して実装されてもよい。後続の実施形態では、多重焦点画像生成ユニットのいくつかの実装形態が詳細に説明される。図2に示されるように、時系列制御ユニットは、多焦点画像生成ユニットを制御して、異なる時刻に異なる距離で異なる画像を生成させる。図2に示されるように、3Dピラミッドの画像が4つの部分に分割される場合、元の画像情報は3次元情報を含むことができ、その結果、分割された画像の各部分の距離が決定されることができる。元の画像が2D画像である場合、2D画像はまた、奥行き情報を有する画像ソースに加工されてもよい。時系列制御において、多焦点画像生成ユニットは、時刻t1において距離d1にピラミッド先端部の画像を生成し、時刻t2において距離d2にピラミッド体の上部の画像を生成し、時刻t3において距離d3にピラミッド体の下部の画像を生成し、時刻t4においてd4にピラミッド底部の画像を生成する。画像は、時系列で連続的に周期的に切り替えられる。例えば、前方から後方へn個の時系列スライスがあり、スライス1~スライスnが順次表示された後、1つの切り替え期間が終了してもよい。次に、別の切り替え期間においてスライス1からスライスnへ、画像は連続的にリフレッシュされる。切り替え期間の時間は、人間の目の反応時間よりもはるかに短く、切り替え期間の時間は、全てのスライスを1回表示する時間であってもよい。観察者にとっては、4つの画像ブロックが同時に空間に存在し、ピラミッドの各部分の奥行きが異なるようなものである。4つの画像ブロックの奥行き情報は、多焦点画像生成ユニットを使用して実現され、画像ブロックの各部分は、対応する奥行き情報に基づいて結像され、現実の奥行き情報を有し、その結果、観察者にとって現実の3D結像効果が生成される。
【0055】
次に、図3aに示されるように、時系列制御ユニットが多焦点画像生成ユニットを駆動するプロセスについて説明すると、時系列制御ユニットは、多焦点画像生成ユニットを駆動して時系列命令に基づいて対応する距離に必要な画像を生成する。図3aに示されるように、例えば、多焦点画像生成ユニットは時刻t1に距離d1にピラミッド先端部を生成するように駆動され、多焦点画像生成ユニットは時刻t2に距離d2にピラミッドの画像ブロックの第2の部分を生成するように駆動され、多焦点画像生成ユニットは時刻t3に距離d3に画像ブロックの第3の部分を生成するように駆動され、多焦点画像生成ユニットは時刻t4に距離d4にピラミッド底部を生成するように駆動される。これにより、1回のピラミッドの完全表示が完了する。
【0056】
図3bに示されるように、時系列制御ユニットは、図3aに示される3D画像生成プロセスを、3つの切り替え期間で順次、周期的に実行してもよい。この時系列は、t1からt4までの系列を繰り返して、多焦点画像生成ユニットを駆動する。d1からd4までの位置に生成される対応する画像ブロックも周期的に生成される。t1からt4までの時間は、切り替え期間1に含まれる4つの時刻である。同様に、切り替え期間2および切り替え期間3は4つの時刻を各々含むことができる。ピラミッドの現実の3D画像は、3つの切り替え期間の周期的な実行によって常に表示されることができる。異なる切り替え期間に生成される必要がある3D画像は、代替的に異なっていてもよく、これは限定されず、適用シナリオを参照して具体的に決定される。
【0057】
本出願のいくつかの実施形態では、多焦点画像生成ユニット101は複数の実装形態を有し、以下で詳細な例を説明する。多焦点画像生成ユニット101は、固定焦点アセンブリを含む。
【0058】
固定焦点アセンブリは、時系列制御ユニット102から第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて、物体から固定焦点アセンブリまでの距離を複数回変更し、物体から固定焦点アセンブリまでの距離を複数回変更するときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成するように構成される。
【0059】
図4aに示されるように、以下では、多焦点画像生成ユニットが固定焦点アセンブリに基づいて実装されることが説明される。異なる距離にある画像は、物体から固定焦点アセンブリまでの距離を変更することによって生成され、物体は結像される必要がある目標である。固定焦点アセンブリは収束レンズであってもよく、レンズの焦点距離はfである。単レンズの結像式によれば、1/f=1/u+1/vであり、ただし、fは焦点距離、uは物体距離、vは像距離である。物体距離uを変更することにより、異なる像距離vが実現され得ることが分かる。したがって、固定焦点アセンブリに対して物体の位置を移動させることによって、多焦点結像が実施されることができる。例えば、物体を機械的に制御された方法で移動させて、物体から固定焦点アセンブリまでの距離を複数回変更することができる。本出願のこの実施形態では、多焦点画像生成ユニット101は、固定焦点アセンブリを使用して実装されてもよく、固定焦点アセンブリは、複数の3D画像ブロックを生成してもよく、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、その結果、複数の3D画像ブロックは、第1の切り替え期間における表示のための3D画像を構成することができる。したがって、本出願のこの実施形態で生成された3D画像は、現実の奥行き情報を有し、それによって裸眼3D表示効果を改善する。
【0060】
本出願のいくつかの実施形態では、多焦点画像生成ユニット101は、ズームアセンブリを含む。
【0061】
ズームアセンブリは、時系列制御ユニット102から第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて、ズームアセンブリの焦点距離を複数回変更し、ズームアセンブリの焦点距離を複数回変更するときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成するように構成される。
【0062】
図4bに示されるように、以下では、多焦点画像生成ユニットがズームアセンブリに基づいて実装されることが説明される。同様に、レンズの焦点距離を変えることにより、異なる像距離が得られ得る。例えば、図4bに示されるように、1つのズームアセンブリが使用され、ズームアセンブリは、ズーム液体レンズなどのズームアセンブリの焦点距離を変更することができる。ズーム液体レンズは、印加電圧を変化させて異なる曲率を達成することによって液体の表面張力を変化させることができ、ズーム液体レンズは、電圧に基づいて調整されるズームアセンブリであり、調整速度は非常に高速であり得る。本出願のこの実施形態では、多焦点画像生成ユニット101は、ズームアセンブリを使用して実装されてもよく、ズームアセンブリは、複数の3D画像ブロックを生成してもよく、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、その結果、複数の3D画像ブロックは、第1の切り替え期間における表示のための3D画像を構成することができる。したがって、本出願のこの実施形態で生成された3D画像は、現実の奥行き情報を有し、それによって裸眼3D表示効果を改善する。
【0063】
本出願のいくつかの実施形態では、多焦点画像生成ユニット101は、空間光変調器(spatial light modulator、SLM)を含む。
【0064】
空間光変調器は、時系列制御ユニット102から第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて、異なる空間位相情報を複数回ロードし、異なる空間位相情報を複数回ロードするときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成するように構成される。
【0065】
図4cに示されるように、以下では、多焦点画像生成ユニットが空間光変調器に基づいて実装されることが説明される。空間光変調器は、異なる距離で結像を実施するように、異なる空間位相情報をロードすることによって空間光照射野を制御するように構成される。空間光変調器は、微小電気機械システム(microelectromechanical system、MEMS)のマイクロミラーアレイに基づく光変調器であってもよく、液晶に基づく光変調器であってもよい。LCOS(liquid crystal on silicon、LCoS)は、液晶に基づく空間光変調器であり、画素の電圧を変化させることで各画素の位相変調を実現することができるため、高解像度かつ高速な変調が実現されることができる。図4cに示されるように、異なる位相情報をSLMにロードすることによって異なる機能が実施されることができる。例えば、フレネルパターンがSLMにロードされて光照射野を制御し、レンズの機能を実現することができる。フレネルパターンのm番目の環半径rmはrm=(2mfλ)1/2であり、λは入射光の波長であり、fはこの位相に相当するレンズ焦点距離である。したがって、異なる焦点距離のレンズは、異なる位相情報をロードすることによって実施されることができ、異なる焦点距離のレンズが結像ユニットで使用される場合、多焦点撮像ユニットは、ロードされた位相情報を使用して異なる距離で結像を実施するように実施されることができる。
【0066】
本出願のこの実施形態では、多焦点画像生成ユニット101は、空間光変調器を使用して実装されてもよく、空間光変調器は、複数の3D画像ブロックを生成してもよく、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、その結果、複数の3D画像ブロックは、第1の切り替え期間における表示のための3D画像を構成することができる。したがって、本出願のこの実施形態で生成された3D画像は、現実の奥行き情報を有し、それによって裸眼3D表示効果を改善する。
【0067】
本出願のいくつかの実施形態では、図5に示されるように、裸眼3D表示装置100は、ディフューザ画面103をさらに含む。
【0068】
ディフューザ画面103は、多焦点画像生成ユニット101と時系列制御ユニット102とに別々に接続される。
【0069】
ディフューザ画面103は、時系列制御ユニット102から第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、多焦点画像生成ユニット101から第1の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックを受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令と、第1の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックにそれぞれ対応する奥行き情報とに基づいて、第1の切り替え期間に3D画像を表示するように構成される。
【0070】
本出願のこの実施形態では、人間の目は、取得された3D画像を直接見ることができ、視野角および距離は限定されない。例えば、画像は、光ビームの方向に、人間の目が光ビームを受光できる範囲内でのみ直接見ることができる。裸眼3D表示装置100はディフューザ画面103をさらに含み、ディフューザ画面は時系列制御に基づくディフューザ画面であり、ディフューザ画面103はボディディフューザ画面とも呼ばれ得る。ディフューザ画面は、多焦点画像生成ユニットによって生成された画像を受信することができ、それによって、ディフューザ画面上で結像が実施され、光ビームが発散され、それによって、より広い角度および位置で人間の目によって画像が見られることができる。加えて、多焦点画像生成ユニットによって生成されたすべての画像が対応する結像距離にあることを保証し、それによって結像品質を保証するために、ディフューザ画面によって受信された画像の距離は、多焦点画像生成ユニットによって生成された画像の距離に一致するように時系列とともに変化する必要がある。
【0071】
本出願のいくつかの実施形態では、図6aに示されるように、ディフューザ画面103は、複数層のディフューザサブ画面を含む。
【0072】
複数層のディフューザサブ画面は、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令のうちの現在の時系列命令に基づいて、複数層のディフューザサブ画面から表示に現在使用されているディフューザサブ画面を決定し、表示に現在使用されているディフューザサブ画面を使用して、現在の時系列命令に対応する3D画像ブロックを表示するように構成される。
【0073】
ディフューザ画面103は、ボディディフューザ画面とも呼ばれ、ボディディフューザ画面は現在の2Dディフューザ画面とは異なる。ボディディフューザ画面は、異なる奥行きで結像する能力を有する。ディフューザ画面103は、複数層のディフューザサブ画面を含み、複数層のディフューザサブ画面は、時系列制御に基づいてディフューザ画面によって実施される。複数層のディフューザサブ画面は、複数層のディフューザ画面材料を含むことができ、ディフューザサブ画面の各層は、電源オンを使用することにより、透明になるように、またはディフューザ画面として機能するように制御することができ、ディフューザサブ画面の各層の電源オン情報は、時系列命令を使用することにより制御され、その結果、時系列制御に基づくディフューザ画面が実装されることができる。本出願のこの実施形態では、奥行き情報を有する3D画像の結像は、複数層のディフューザサブ画面を使用して実施されることができ、現実の3D画像の結像効果を有する。
【0074】
本出願のいくつかの実施形態では、図6bに示されるように、ディフューザ画面103は、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令のうちの現在の時系列命令に基づいてディフューザ画面103の現在位置を決定し、現在の時系列命令に対応する3D画像ブロックを現在位置に表示するように構成される。
【0075】
あるいは、ディフューザ画面103は、機械的に実装されてもよい。図6bに示されるように、単一のディフューザ画面の前後の移動は、多焦点画像の異なる距離要件に適合するように機械的に制御される。機械的な方法での移動速度は、特定の適用シナリオに基づいて決定されることができる。広いレンジで迅速に距離が変更される必要がある場合、ディフューザ画面の移動速度が加速され得る。本出願のこの実施形態では、奥行き情報を有する3D画像の結像は、ディフューザ画面を使用して実施されることができ、現実の3D画像の結像効果を有する。
【0076】
本出願のこの実施形態は裸眼3D表示装置を提供し、装置は1つの多焦点画像生成ユニットと1つの時系列制御ユニットとを含む。多焦点画像生成ユニットは、時系列制御ユニットの時系列制御に基づいて、3D画像表示を実施するために異なる距離で対応する画像を生成することができる。時系列制御ディフューザ画面は、裸眼3D表示装置に基づいて対応する画像情報を受信するために追加されてもよく、その結果、裸眼3D表示装置は、視野角およびレンジを拡大することができる裸眼3Dプロジェクタとして使用されることができる。
【0077】
本出願のいくつかの実施形態では、図7に示されるように、裸眼3D表示装置100は、結像ユニット104をさらに含む。
【0078】
結像ユニット104は、ディフューザ画面103によって送信された光信号を受信し、光信号は、第1の切り替え期間における表示のための3D画像を含み、光信号に基づいて仮想3D画像を生成し、仮想3D画像を送信するように構成される。
【0079】
ディフューザ画面103によって形成される3D画像は実像であり、裸眼3D表示装置100は結像ユニット104をさらに含み、結像ユニットは、形成された実像に対応する虚像を生成し、虚像を人間の目に投影し、それにより、対応する仮想3D画像は人間の目で観察されることができることにより、裸眼3D表示効果を実現する。
【0080】
本出願のいくつかの実施形態では、図8に示されるように、裸眼3D表示装置100は、コンバイナ105をさらに含む。
【0081】
コンバイナ105は、結像ユニット104によって送信された仮想3D画像を受信し、仮想3D画像に基づいて仮想表示3D画像を生成するように構成される。
【0082】
コンバイナ105は、結像ユニット104によって送信された仮想3D画像を受信することができ、現実のシナリオを参照して、現実のシナリオに基づいて仮想表示3D画像を生成することができ、それによって仮想表示3D画像の包括的な表示効果を実現する。
【0083】
例えば、ディフューザ画面103によって形成される画像は実像である。結像ユニットは、形成された実像に対応する虚像を生成するために使用され、虚像を人間の目に投影し、対応する虚像は人間の目で観察されることができる。これは、拡張現実(augmented reality、AR)ディスプレイおよび仮想現実(virtual reality、VR)ディスプレイに適用されることができる。裸眼3D表示装置は、拡張現実(augmented reality、AR)装置および仮想現実(virtual reality、VR)装置と組み合わされる。追加の結像ユニットは1つだけ必要であり、生成された裸眼3D画像は人間の目に入ることができる虚像を生成することができ、3D画像は対応する距離で観察されることができる。例えば、裸眼3D表示装置は、3Dヘッドアップディスプレイ(headup display、HUD)システムに適用されてもよい。図9に示されるように、ディフューザ画面上に実体画像が生成される。実体画像は、結像ユニットを使用して虚像を生成し、虚像は、3D仮想現実結像を生成するために、コンバイナを使用してコンバイナの右側の実シーンと仮想3D画像を融合する。本出願のこの実施形態では、追加の結像ユニット、時系列制御ユニット、および多焦点画像生成ユニットを使用することにより、ディフューザ画面上に生成された3D画像は、あたかも人間の目が虚像を受け取った後に空間内の3D画像を見ているかのように虚像となり、虚像は、裸眼3DのARヘッドアップディスプレイ効果を実現するためにコンバイナを使用することによって外部リアルタイムシーンと組み合わされ得る。例えば、コンバイナは、フロントガラスであってもよい。
【0084】
本出願のいくつかの実施形態では、図10に示されるように、裸眼3D表示装置100は、リフレクタ106をさらに含む。
【0085】
リフレクタは、結像ユニット104によって送信された仮想3D画像を受信し、仮想3D画像を反射するように構成される。
【0086】
本出願のこの実施形態で提供される裸眼3D表示装置100は、ARグラスおよび裸眼3Dディスプレイのためにさらに使用されてもよい。裸眼3D表示装置100は、リフレクタ106をさらに含む。図11に示されるように、観察者は、3Dディスプレイのように、3D虚像のみを見る。結像ユニットは拡大機能を一般的に有するため、実際に視認される3D画像はリフレクタの面積よりもはるかに大きく、したがって結像面積はより大きく、結像ユニットは通常の業務および娯楽シナリオで使用されることができる。
【0087】
本出願のこの実施形態は裸眼3D表示装置を提供し、装置によって形成された3D画像は現実の奥行き分布を有する。3D画像の3D感覚は、2D両眼視差に基づく3D技術の3D感覚よりも良好であり、その理由は、2D両眼視差は、グレーティングおよびレンズ技術を使用することによって左眼および右眼の画像を分離し、解像度が半分に低下するからである。本出願のこの実施形態における画像は、左眼および右眼のために分割されず、時系列における処理は、画像ソースの解像度を低下させない。裸眼3D表示装置に1つの追加の結像ユニットが追加されることができ、その結果、裸眼3Dによって形成された3D画像は対応する拡大虚像を生成し、裸眼3D表示は、人間の目によって虚像を受け取ることによって実現され、結像領域はより大きい。裸眼3DのARヘッドアップディスプレイ効果を実装するために、例えば自動車で使用される裸眼3D AR装置を実装するために、形成された虚像を外部実シーンと合成するために、裸眼3Dディスプレイに基づいて1つのコンバイナが追加されることができる。
【0088】
本出願のこの実施形態の前述した解決策をより良く実施するため、以下は、前述した解決策を実施する関連装置をさらに提供する。
【0089】
図12に示されるように、本出願の一実施形態は裸眼3D表示システムを提供し、裸眼3D表示システム200は、上記の図1図6で説明した裸眼3D表示装置201および結像ユニット202を含む。
【0090】
裸眼3D表示装置201の機能については前述の実施形態の説明を参照されたく、本明細書では詳細は再び記載されない。
【0091】
結像ユニット202は、裸眼3D表示装置によって送信された光信号を受信し、光信号は、第1の切り替え期間に表示される3D画像を含み、光信号に基づいて仮想3D画像を生成し、仮想3D画像を送信するように構成される。
【0092】
本出願のいくつかの実施形態では、図13に示されるように、裸眼3D表示装置200は、コンバイナ203をさらに含む。
【0093】
コンバイナは、結像ユニットによって送信された仮想3D画像を受信し、仮想3D画像を現実の物体の画像と合成するように構成される。
【0094】
本出願のいくつかの実施形態では、図14に示されるように、裸眼3D表示装置200は、リフレクタ204をさらに含む。
【0095】
リフレクタは、結像ユニットによって送信された仮想3D画像を受信し、仮想3D画像を反射するように構成される。
【0096】
上記の例の説明から、裸眼3D表示装置は、多焦点画像生成ユニットと、時系列制御ユニットとを含み、多焦点画像生成ユニットは、時系列制御ユニットに接続されてもよいことが分かる。時系列制御ユニットは、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を送信する。多焦点画像生成ユニットは、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成し、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、複数の3D画像ブロックは第1の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。本出願のこの実施形態で提供される裸眼3D表示装置は、多焦点画像生成ユニットを含み、多焦点画像生成ユニットは、時系列制御に基づいて奥行き情報を有する複数の3D画像ブロックを生成することができる。したがって、装置によって形成された3D画像は、現実の奥行き分布を有し、3D画像の表示効果は、2D両眼視差に基づく3D技術の表示効果よりも良好である。加えて、本出願のこの実施形態では、3D画像ブロックは、時系列制御のみに基づいて装置によって生成され、画像ソースの解像度は低下しない。したがって、3D画像の解像度は、2D両眼視差に基づく3D技術の画像解像度よりも良好である。
【0097】
装置のモジュール/ユニット間の情報交換やその実行プロセスといった内容が、本出願の方法の実施形態と同じ考えに基づいており、本出願の方法の実施形態と同じ技術的効果をもたらすことに注意されたい。具体的な内容については、本出願の方法の実施形態の前述の説明を参照されたい。ここでは詳細を繰り返さない。
【0098】
図15に示されるように、本出願の一実施形態は裸眼3D表示方法を提供し、裸眼3D表示方法は以下を含む。
【0099】
1501:時系列制御ユニットが、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を多焦点画像生成ユニットに送信する。
【0100】
1502:多焦点画像生成ユニットは、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成し、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、複数の3D画像ブロックは第1の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。
【0101】
時系列制御ユニットおよび多焦点画像生成ユニットの機能については、前述の実施形態の説明を参照されたく、ここでは詳細を繰り返さない。
【0102】
任意選択的に、本出願のいくつかの実施形態では、裸眼3D表示方法は以下をさらに含む。
【0103】
時系列制御ユニットは、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を多焦点画像生成ユニットに送信する。
【0104】
多焦点画像生成ユニットは、時系列制御ユニットから第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成し、第2の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、第2の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックは、第2の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。
【0105】
本出願のいくつかの実装形態では、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令は、第1の時系列命令および第2の時系列命令を含む。
【0106】
多焦点画像生成ユニットが、時系列制御ユニットから第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成することは以下を含む。
【0107】
多焦点画像生成ユニットは、第1の時系列命令を受信し、第1の時系列命令に基づいて第1の距離にある対応する第1の3D画像ブロックを生成し、第2の時系列命令を受信し、第2の時系列命令に基づいて第2の距離にある対応する第2の3D画像ブロックを生成する。
【0108】
第1の3D画像ブロックおよび第2の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、第1の3D画像ブロックおよび第2の3D画像ブロックは、第1の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。
【0109】
本出願のいくつかの実施形態では、多焦点画像生成ユニットは、固定焦点アセンブリを含む。
【0110】
多焦点画像生成ユニットが、時系列制御ユニットから第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成することは以下を含む。
【0111】
固定焦点アセンブリは、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて、物体から固定焦点アセンブリまでの距離を複数回変更し、物体から固定焦点アセンブリまでの距離を複数回変更するときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成する。
【0112】
本出願のいくつかの実施形態では、多焦点画像生成ユニットは、ズームアセンブリを含む。
【0113】
多焦点画像生成ユニットが、時系列制御ユニットから第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成することは以下を含む。
【0114】
ズームアセンブリは、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて、ズームアセンブリの焦点距離を複数回変更し、ズームアセンブリの焦点距離を複数回変更するときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成する。
【0115】
本出願のいくつかの実施形態では、多焦点画像生成ユニットは、空間光変調器を含む。
【0116】
多焦点画像生成ユニットが、時系列制御ユニットから第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第2の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成することは以下を含む。
【0117】
空間光変調器は、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令に基づいて、異なる空間位相情報を複数回ロードし、異なる空間位相情報を複数回ロードするときに、複数の対応する3D画像ブロックを生成する。
【0118】
任意選択的に、本出願のいくつかの実施形態では、裸眼3D表示方法は以下をさらに含む。
【0119】
ディフューザ画面は、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、多焦点画像生成ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックを受信し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令と、第1の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックにそれぞれ対応する奥行き情報とに基づいて、第1の切り替え期間に3D画像を表示する。
【0120】
ディフューザ画面は、多焦点画像生成ユニットと時系列制御ユニットとに別々に接続される。
【0121】
本出願のいくつかの実施形態では、ディフューザ画面は、複数層のディフューザサブ画面を含む。
【0122】
第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令と、第1の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックにそれぞれ対応する奥行き情報とに基づいて、前記第1の切り替え期間に前記3D画像を表示するステップは以下を含む。
【0123】
複数層のディフューザサブ画面は、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令のうちの現在の時系列命令に基づいて、複数層のディフューザサブ画面から表示に現在使用されているディフューザサブ画面を決定し、表示に現在使用されているディフューザサブ画面を使用して、現在の時系列命令に対応する3D画像ブロックを表示する。
【0124】
本出願のいくつかの実施形態では、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令と、第1の切り替え期間に属する複数の3D画像ブロックにそれぞれ対応する奥行き情報とに基づいて、前記第1の切り替え期間に前記3D画像を表示するステップは以下を含む。
【0125】
ディフューザ画面は、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令のうちの現在の時系列命令に基づいてディフューザ画面の現在位置を決定し、現在の時系列命令に対応する3D画像ブロックを現在位置に表示する。
【0126】
任意選択的に、本出願のいくつかの実施形態では、裸眼3D表示方法は以下をさらに含む。
【0127】
結像ユニットは、ディフューザ画面によって送信された光信号を受信し、光信号は、第1の切り替え期間における表示のための3D画像を含み、光信号に基づいて仮想3D画像を生成し、仮想3D画像を送信する。
【0128】
任意選択的に、本出願のいくつかの実施形態では、裸眼3D表示方法は以下をさらに含む。
【0129】
コンバイナは、結像ユニットによって送信された仮想3D画像を受信し、仮想3D画像を現実の物体の画像と合成する。
【0130】
任意選択的に、本出願のいくつかの実施形態では、裸眼3D表示方法は以下をさらに含む。
【0131】
リフレクタは、結像ユニットによって送信された仮想3D画像を受信し、仮想3D画像を反射する。
【0132】
前述の例の説明から、多重焦点画像生成ユニットは時系列制御ユニットに接続されてもよいことが分かるであろう。時系列制御ユニットは、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を生成し、第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を送信する。多焦点画像生成ユニットは、時系列制御ユニットから第1の切り替え期間に属する複数の時系列命令を受信し、複数の時系列命令に基づいて異なる距離にある複数の対応する3D画像ブロックを生成し、複数の3D画像ブロックは異なる奥行き情報をそれぞれ有し、複数の3D画像ブロックは第1の切り替え期間における表示のための3D画像に属する。本出願のこの実施形態で提供される裸眼3D表示装置は、多焦点画像生成ユニットを含み、多焦点画像生成ユニットは、時系列制御に基づいて奥行き情報を有する複数の3D画像ブロックを生成することができる。したがって、装置によって形成された3D画像は、現実の奥行き分布を有し、3D画像の表示効果は、2D両眼視差に基づく3D技術の表示効果よりも良好である。加えて、本出願のこの実施形態では、3D画像ブロックは、時系列制御のみに基づいて装置によって生成され、画像ソースの解像度は低下しない。したがって、3D画像の解像度は、2D両眼視差に基づく3D技術の画像解像度よりも良好である。
【0133】
説明を簡潔にするために、前述の方法実施形態は一連の動作として表されていることが留意されるべきである。しかしながら、本出願によれば、いくつかのステップは他の順序でまたは同時に行われ得るので、本出願は記載の動作順序に限定されないことを、当業者は理解するべきである。本明細書に記載されている実施形態はすべて例示的な実施形態に属するものであり、関与する動作およびモジュールは必ずしも本出願に必要であるとは限らないことが、当業者によってさらに理解されるべきである。
【0134】
加えて、記載された装置実施形態は単なる例であることが留意されるべきである。別々の部分として説明されたユニットは、物理的に別個であってもなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、物理的なユニットであってもなくてもよく、一カ所に配置されてもよく、または複数のネットワークユニット上に分散されもよい。一部またはすべてのモジュールは、実施形態の解決策の目的を達成するために実際のニーズに応じて選択され得る。加えて、本出願によって提供される装置実施形態の添付の図面では、モジュール間の接続関係は、モジュールが互いに通信接続を有していることを示し、通信接続は、具体的には1つ以上の通信バスまたは信号ケーブルとして実装され得る。
【0135】
前述の実装形態の説明に基づいて、当業者は、本発明が必要な汎用ハードウェアに加えてソフトウェアによって、または専用集積回路、専用CPU、専用メモリ、専用コンポーネントなどを含む専用ハードウェアによって実装され得ることを明確に理解することができる。一般に、コンピュータプログラムによって実施され得るいかなる機能も、対応するハードウェアを使用することによって容易に実装され得る。さらに、同じ機能を実現するのに使用される具体的なハードウェア構造は様々な形態のものとすることができ、例えば、アナログ回路、デジタル回路、専用回路などの形態とすることができる。しかしながら、本出願に関しては、ほとんどの場合、ソフトウェアプログラム実装形態がより良い実装形態である。このような理解に基づいて、本出願の技術的なソリューションは本質的に、または従来の技術に寄与する部分は、ソフトウェア製品の形態で実装されてよい。コンピュータソフトウェア製品は、コンピュータのフロッピーディスク、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、ROM、RAM、磁気ディスク、または光ディスクなどの可読記憶媒体に格納されることができ、本出願の実施形態で説明されている方法を実行するために、(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスとすることができる)コンピュータデバイスに命令するためのいくつかの命令を含む。
【0136】
上記の実施形態の全部または一部はソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアまたはこれらの任意の組み合わせを用いて実施されてもよい。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用されるとき、実施形態は、コンピュータプログラム製品の形態で完全に、または部分的に実装され得る。
【0137】
コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされて実行されると、本出願の実施形態による手順または機能がすべてまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラマブル装置であり得る。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよいし、あるコンピュータ可読記憶媒体から他のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタル加入者回線(DSL))方式またはワイヤレス(例えば、赤外線、無線、もしくはマイクロ波)方式で、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つもしくは複数の使用可能な媒体を統合した、サーバやデータセンタなどのデータ記憶デバイスであり得る。利用可能な媒体は磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスクや磁気テープ)、光媒体(例えばDVD)、半導体媒体(例えばソリッドステートドライブ(Solid State Drive,SSD))などであり得る。
【符号の説明】
【0138】
100 裸眼3次元(3D)表示装置
101 多焦点画像生成ユニット
102 時系列制御ユニット
103 ディフューザ画面
104 結像ユニット
105 コンバイナ
106 リフレクタ
200 裸眼3D表示システム
201 裸眼3D表示装置
202 結像ユニット
203 コンバイナ
204 リフレクタ
図1
図2
図3a
図3b
図4a
図4b
図4c
図5
図6a
図6b
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15