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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】湿式清掃装置
(51)【国際特許分類】
   A47L 7/00 20060101AFI20241028BHJP
【FI】
A47L7/00 A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023516762
(86)(22)【出願日】2021-09-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-29
(86)【国際出願番号】 EP2021075613
(87)【国際公開番号】W WO2022058494
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2024-03-18
(31)【優先権主張番号】20196628.0
(32)【優先日】2020-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523393508
【氏名又は名称】ヴェルスニ ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】弁理士法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】アル‐ショラチ アルベルト
(72)【発明者】
【氏名】ザイルストラ アールデルト ゲールト
(72)【発明者】
【氏名】ファン デル コーイ ヨハネス ツェアルド
【審査官】葛谷 光平
(56)【参考文献】
【文献】特表2000-505329(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0227973(US,A1)
【文献】特開2006-158943(JP,A)
【文献】米国特許第02693000(US,A)
【文献】特開2006-043444(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 5/00ー7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
埃入口と、
前記埃入口に吸引作用を送達するためのモータ及びファンと、
前記吸引作用によって生成された空気の流れから水を分離するための分離器ユニットと、
分離された水を収集するための容器であって、前記容器は、上部及び底部を有する、容器と、
水から分離された空気を前記モータ及び前記ファンに向かって通過させるための通気道であって、前記通気道は前記容器の前記底部から空間的に離間されている、通気道と、
前記容器の前記上部から前記底部に向かって延在する内部壁であって、前記容器と前記内部壁との間に空間が画定され、前記容器の前記底部に収集された水が前記容器の前記底部から前記上部に向かって移動するような向きに前記容器が向けられたときに、収集された水は前記空間に受け入れ可能であり、前記内部壁は、前記空間に受け入れられた水が前記通気道に入ることを防止するように配置される、内部壁と
を備える、湿式清掃装置。
【請求項2】
清掃されるべき表面を清掃するための掃除機ヘッドであって、前記埃入口は前記掃除機ヘッドに含まれる、掃除機ヘッドと、
前記掃除機ヘッドと前記容器との間の枢着ポイントであって、前記枢着ポイントは、前記容器の前記底部に収集された水が前記空間内に移動し、前記清掃されるべき表面から離れるような前記容器の後続の角度調節が水を前記容器の前記底部に向かって移動させるように、前記清掃されるべき表面に向かった前記容器の角度調節を可能とするように配置される、枢着ポイントと
を備える、請求項1に記載の湿式清掃装置。
【請求項3】
前記容器は、前記容器の前記上部と前記底部との間の側方部分とを備え、
前記湿式清掃装置は、
前記湿式清掃装置のユーザによる把持のためのハンドルであって、前記ハンドル、前記掃除機ヘッド、及び前記容器は、前記ユーザが前記ハンドルを押すことで少なくとも前記掃除機ヘッド及び前記容器が前方に移動し、前記ユーザが前記ハンドルを引くことで少なくとも前記掃除機ヘッド及び前記容器が前記ユーザに向かうように後方に移動し、前記容器に収集された水が、前記押すことの最中に前記容器の前記側方部分に向かって跳ねかかるように配置され、前記枢着ポイントは、前記埃入口が前記清掃されるべき表面への吸引作用の提供を継続しているときに前記ハンドルを把持する前記ユーザに向かった前記容器の傾斜を可能とするように配置される、ハンドルと、
前記側方部分に密封的に隣接する水方向付け部材であって、前記水方向付け部材は前記側方部分から後方に突出し、それによって、前記側方部分に向かって跳ねかかる水が前記側方部分に沿って前記通気道に向かって移動し続けることを阻止する、水方向付け部材と
を備える、請求項2に記載の湿式清掃装置。
【請求項4】
前記側方部分に垂直に測定された前記水方向付け部材の前記側方部分からの最も長い横方向伸長は少なくとも5mmである、請求項3に記載の湿式清掃装置。
【請求項5】
前記水方向付け部材は、前記水方向付け部材を前記側方部分に隣接させる周辺遮断エリア又は封止部分を備える、請求項3又は4に記載の湿式清掃装置。
【請求項6】
前記水方向付け部材は、前記通気道から離間する方向に向いた面を備え、前記水方向付け部材は、前記面から前記周辺遮断エリア又は封止部分に向かって湾曲する湾曲面を備える、請求項5に記載の湿式清掃装置。
【請求項7】
前記封止部分はエラストマー材料から作成される、請求項5又は6に記載の湿式清掃装置。
【請求項8】
前記水方向付け部材は、前記側方部分に向かって跳ねかかる前記水に接触する第1の面及び/又は第2の面を備える、請求項3から7のいずれか一項に記載の湿式清掃装置。
【請求項9】
前記第1の面は、前記側方部分に対して垂直に延在し、又は前記容器の前記上部に向かって傾斜し、
前記第2の面は、その上にある水を前記通気道から離れるように誘導するように前記容器の前記底部に向かって下降し、又は、前記第1の面が前記容器の前記上部に向かって傾斜しているときは、前記第2の面は前記側方部分に対して垂直に延在する、請求項8に記載の湿式清掃装置。
【請求項10】
前記水方向付け部材は前記第1の面と前記第2の面とを備え、前記第2の面は、前記第1の面から前記容器の前記底部に向かって及び/又は前記側方部分に向かって湾曲する、請求項8又は9に記載の湿式清掃装置。
【請求項11】
前記分離器ユニット及び前記水方向付け部材は、ユニットに含まれ、前記ユニットは前記容器から取り外し可能である、請求項3から10のいずれか一項に記載の湿式清掃装置。
【請求項12】
前記側方部分の内側面は、前方方向において前記内側面が外側に向かって湾曲するような弓形状である、請求項3から11のいずれか一項に記載の湿式清掃装置。
【請求項13】
前記内部壁は、前記容器に密封的に隣接する、請求項1から12のいずれか一項に記載の湿式清掃装置。
【請求項14】
前記分離器ユニットは、ラビリンス式分離器ユニット、フィルタ式分離器ユニット、及びサイクロン式分離器ユニットから選択された1つを少なくとも備える、請求項1から13のいずれか一項に記載の湿式清掃装置。
【請求項15】
前記分離器ユニットに気流を送達するためのチューブを備え、前記分離器ユニットは、前記チューブの端部を受け入れるカップを備える、請求項1から14のいずれか一項に記載の湿式清掃装置。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湿式清掃装置、特には、湿式真空掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、硬質床清掃は、先ず床に掃除機をかけ、次いで床を拭き掃除することを伴っている。掃除機をかけることは、細かい塵及び粗い埃を除去し、拭き掃除は任意の非常に細かい塵及び汚れを除去する。
【0003】
現在、市場において、一度に掃除機をかけ、拭き掃除すると主張する多くの機器が入手可能であり、これは、「湿式真空掃除機」と呼ばれるものである。これらの機器の多くは、気流によって粗い埃を拾い上げるための真空ノズルと、汚れを除去するための(濡れた)布又はブラシとを有する。これらの濡れた布又はブラシは、前もって濡らされ得、又は消費者によって濡らされ得るが、いくつかの場合においては、(液体又は蒸気によって)機器によっても濡らされ得る。
【0004】
次いで、湿式真空掃除機は、湿った埃を床から収集し、これを埃容器まで搬送することができる必要がある。このことは、モータ及びファン機構によって生成された流れを使用して達成される。湿った埃及び液滴の形態の液体は、気流から分離される必要がある。湿った埃及び液体は、埃容器に入る一方、残りの気流はファン及び任意のポスト-フィルタユニットを通過し、機器の外に出る。
【0005】
液体及び湿った埃を気流から分離するためにラビリンス式、フィルタ式、又はサイクロン式分離器ユニットを使用することが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような分離器ユニットの分離性能、特には、例えば家具の下の清掃を可能とするために清掃中に湿式真空掃除機の容器が傾斜されている最中の分離性能を向上させるという課題が残されている。このような傾斜は、容器に収集された液体が、分離された気流に再び引き込まれ、液体がモータに向かって下流に送られるリスクがある。このリスクは、モータを傷付け、故に、湿式真空掃除機の信頼性を損なうことがある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は特許請求の範囲によって定められる。
【0008】
湿式清掃装置が提供され、湿式清掃装置は、埃入口と;埃入口に吸引作用を送達するためのモータ及びファンと;吸引作用によって生成された空気の流れから水を分離するための分離器ユニットと;分離された水を収集するための容器であって、容器は、上部と、底部とを有する、容器と;水から分離された空気をモータ及びファンに向かって通過させるための通気道であって、通気道は容器の底部から空間的に離間されている、通気道と;容器の上部から底部に向かって延在する内部壁であって、容器と内部壁との間に空間が画定され、容器の底部に収集された水が容器の底部から上部に向かって移動するような向きに容器が向けられたときに、収集された水は空間に受け入れ可能であり、内部壁は、空間に受け入れられた水が通気道に入ることを防止するように配置される、内部壁とを備える。
【0009】
容器と内部壁との間の空間は、収集された水が容器の底部から上部に向かって移動するような向きに容器が向けられたとき、例えば、湿式清掃装置が家具の下の清掃のために使用され得るように容器が傾斜されたときに、収集された水のための容量を提供する。それにもかかわらず、内部壁は、空間に受け入れられた水が通気道に入ることを防止する。このことは、特には家具の下の清掃のために湿式清掃装置が傾斜されたときに、通気道内への水の進入によって損傷されることからモータを保護することを補助する。
【0010】
湿式清掃装置は、清掃されるべき表面を清掃するための掃除機ヘッドを備え、埃入口は掃除機ヘッドに含まれる。
【0011】
湿式清掃装置は、掃除機ヘッドと容器との間の枢着ポイントを更に備え、枢着ポイントは、容器の底部に収集された水が空間内に移動し、清掃されるべき表面から離れるような容器の後続の角度調節が水を容器の底部に向かって移動させるように、清掃されるべき表面に向かった容器の角度調節を可能とするように配置される。
【0012】
枢着ポイントは、湿式真空掃除機が、例えば家具の下の清掃を容易にするために傾斜されることを可能とする。
【0013】
実施形態において、容器は、容器の上部と底部との間の側方部分を備え、;湿式清掃装置は、湿式清掃装置のユーザによる把持のためのハンドルであって、ハンドル、掃除機ヘッド、及び容器は、ユーザがハンドルを押すことで少なくとも掃除機ヘッド及び容器が前方に移動し、ユーザがハンドルを引くことで少なくとも掃除機ヘッド及び容器がユーザに向かうように後方に移動し、容器に収集された水が、押すことの最中に容器の側方部分に向かって跳ねかかるように配置され、枢着ポイントは、埃入口が清掃されるべき表面への吸引作用の提供を継続しているときにハンドルを把持するユーザに向かった容器の傾斜を可能とするように配置される、ハンドルと;側方部分に密封的に隣接する水方向付け部材であって、水方向付け部材は側方部分から後方に突出し、それによって、側方部分に向かって跳ねかかる水が側方部分に沿って通気道に向かって移動し続けることを阻止する、水方向付け部材とを備える。
【0014】
掃除機ヘッドとともに容器を前方方向に押すことは、移動の終了時に容器の側方部分に向かって動く波をもたらし得る。このような波は、分離器ユニットと通気道との間の分離された空気流路の近くで空中に浮遊する水滴を生成する。これは、このように生成された水滴が通気道に向かって、及び、モータに向かって下流に引き入れられるリスクがあるため、湿式清掃装置の信頼性の高い動作を損なう。
【0015】
側方部分に密封的に隣接し、側方部分から後方に容器内に突出する水方向付け部材は、それによって、側方部分に向かって跳ねかかる水が側方部分に沿って通気道に向かって移動し続けることを阻止する。水方向付け部材は、このような波のエネルギーを散逸させ、それによって、形成された水滴が分離された空気の流れに接触することを防止することを補助する。
【0016】
側方部分に垂直に測定された水方向付け部材の側方部分からの最も長い横方向伸長は少なくとも5mmである。このような最小横方向伸長は、側方部分に向かって跳ねかかる水の通気道に向かった前進を効果的に阻止するために十分であると分かった。
【0017】
好ましくは、最も長い横方向伸長は10から50mm、例えば約20mmである。代替的に又は追加的に、最も長い横方向伸長は容器の内部幅の75%までである。このことは、側方部分に沿って通気道に向かう水の前進を阻止するという要件と、湿式清掃装置の他のコンポーネントのために容器内に十分な空間を提供するという要件とのバランスをとる。50mm及び/又は容器の内部幅の75%までという上限は、水方向付け部材が、容器の底部に向かう分離された水の通過を妨げる可能性を最小化することも補助する。
【0018】
水方向付け部材は、水方向付け部材を側方部分に密封的に隣接させる周辺遮断エリア又は封止部分を備える。
【0019】
水方向付け部材の厚さは、周辺遮断エリア又は封止部分が密封的に隣接する側方部分の領域に向かうにつれて増加する。このことは、周辺遮断エリア又は封止部分が水方向付け部材を容器の側方部分に密封的に隣接させることを補助する。このことは、水方向付け部材が、側方部分に向かって跳ねかかる水の通気道に向かった前進を阻止することを補助する。
【0020】
水方向付け部材は、通気道から離間する方向に向いた面を備える。この面は、容器の側方部分に向かって跳ねかかる水に接触する。
【0021】
水方向付け部材は、例えば、前記の面から周辺遮断エリア又は封止部分に向かって湾曲する湾曲面を備える。湾曲面は、容器の側方部分及び底部に向かう水方向付け部材上の水の誘導を補助する。
【0022】
封止部分はエラストマー材料から形成される。例えば、エラストマー材料はシリコーンゴムを含む。
【0023】
水方向付け部材は、側方部分に向かって跳ねかかる水に接触する第1の面及び/又は第2の面を備える。
【0024】
実施形態において、第1の面は側方部分から延在し、第2の面は第1の面から延在する。
【0025】
第1の面は、側方部分に対して垂直に延在する。代替的に、第1の面は容器の上部に向かって傾斜する。
【0026】
第2の面は、その上にある水を通気道から離れるように誘導するように容器の底部に向かって下降する。
【0027】
代替的に、第1の面が容器の上部に向かって傾斜しているときは、第2の面は側方部分に対して垂直な方向に延在する。
【0028】
より一般的には、第1の面から延在し、下降する第2の面は、水方向付け部材から流出する水が、例えば、分離器ユニットに気流を送達するチューブに衝突するリスクを低減する。故に、下降する第2の面は、分離された気流に再び引き込まれる可能性のある水滴が形成されるリスクを低減する。
【0029】
実施形態において、水方向付け部材は第1の面と第2の面とを備え、第2の面は、第1の面から容器の底部に向かって及び/又は側方部分に向かって湾曲する。このことは、水方向付け部材が側方部分に向かって跳ねかかる水を通気道から離れるように方向付けすることを補助する。
【0030】
水方向付け部材は側方部分から取り外し可能である。このことは、容器の清掃を容易にする。代替的に、水方向付け部材は、側方部分に恒久的に固定されてもよい。
【0031】
側方部分の内側面は、前方方向において内側面が外側に向かって湾曲するような弓形状である。この弓形状の内側面は、容器及び掃除機ヘッドを前方方向に押している最中に側方部分に向かって移動する水の波のエネルギーの散逸を補助する波よけ部として働く。
【0032】
内部壁は、容器に密封的に隣接する。内部壁は容器から取り外し可能であり、又は、内部壁と容器とは一体的に形成される。
【0033】
内部壁は、容器の上部に隣接する第1の遮断エリアを備える。代替的に又は追加的に、内部壁は第2の遮断エリアを備え、各第2の遮断エリアはそれぞれの容器の側方部に隣接する。
【0034】
遮断エリアは、内部壁の残りの部分と同一の材料、例えば、ポリプロピレンなどのエンジニアリング熱可塑性プラスチックで形成される。
【0035】
遮断エリアは、内部壁を容器に密封的に隣接させることを補助する。このことは、空間に受け入れられた水が通気道に入ることを内部壁が防止することを補助する。
【0036】
更には、特定の実施例において、遮断エリアは、例えば内部壁がエラストマー封止部分を介して容器に隣接している場合と比べて、容器からの内部壁の分離を容易にする。
【0037】
実施形態において、内部壁の厚さは、第1及び第2の遮断エリアのうちの1つ又は複数、例えば第1及び第2の遮断エリアの各々に向かうにつれて増加する。このことは、内部壁が容器に密封的に隣接することを補助し、故に、空間内の水が通気道に向かって通過することを効果的にブロックすることを補助する。
【0038】
分離器ユニット及び水方向付け部材は取り外し可能ユニットに含まれる。取り外し可能ユニットは容器から取り外し可能である。取り外し可能ユニットの取り外しは、容器の内側の清掃を容易にする。
【0039】
内部壁も取り外し可能ユニットに含まれる。分離器ユニット及び水方向付け部材とともに内部壁が取り外されることは、特には容器と内部壁との間の空間において、容器の清掃を容易にする。
【0040】
分離器ユニットは、ラビリンス式分離器ユニット、フィルタ式分離器ユニット、及びサイクロン式分離器ユニットから選択された1つを少なくとも備える。
【0041】
湿式清掃装置は分離器ユニットに気流を送達するためのチューブを備える。
【0042】
実施形態において、チューブは、容器の中央領域においてカップに向かって延在する。故に、掃除機ヘッドとともに容器がハンドルを把持しているユーザから離れるように前方方向に向かって押されているときに、チューブは、側方部分に向かって移動する水を分割する。収集された水をこのように分割することは、前方方向に向かって押している最中に側方部分に向かって移動する水の波のエネルギーの散逸を補助する。
【0043】
例えば、このことは、上述された側方部分の弓形状の内側面によって補助される。分割された流れは、弓形状の内側面の周りで互いに向かって誘導され、容器の水平面において互いに衝突する。流れのこのような水平方向の衝突は、垂直的に通気道に向かう水の移動を最小化することを補助する。
【0044】
代替的に又は追加的に、分離器ユニットは、チューブの端部を受け入れるカップを備える。カップは、埃入口から引き入れられた空気に引き込まれた水がカップの内部面に対して当てられ、それによって、空気の流れから分離されるように流れの方向を変化させる。この「カップ内チューブ」式設計は、ラビリンス式分離器ユニットの一例とみなされる。
【0045】
次に、本発明の実施例が、添付の図面を参照して詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】実施例による湿式清掃装置を概略的に描く。
図2】湿式清掃装置の容器における、容器を傾けたときの水の移動を概略的に描く。
図3図2において図示された湿式清掃装置と同様に傾斜された、内部壁を有する容器を概略的に描く。
図4図3において図示される向きから離れるように容器を傾けたときの容器における水の移動を概略的に描く。
図5】容器の側方部分に隣接する水方向付け部材を有する湿式清掃装置の容器における水の移動を概略的に描く。
図6】例示的な湿式清掃装置の内部の図を提供する。
図7】実施例による湿式清掃装置の一部を描く。
図8】容器における水の移動を図示する、例示的な湿式清掃装置の容器の平面図を提供する。
図9】容器における水の移動を図示する、別の例示的な湿式清掃装置の容器の平面図を提供する。
図10A】様々な例示的な水方向付け部材のうちの1つを概略的に描く。
図10B】様々な例示的な水方向付け部材のうちの1つを概略的に描く。
図10C】様々な例示的な水方向付け部材のうちの1つを概略的に描く。
図10D】様々な例示的な水方向付け部材のうちの1つを概略的に描く。
図10E】様々な例示的な水方向付け部材のうちの1つを概略的に描く。
図11】別の実施例による水方向付け部材の斜視図を提供する。
図12図11において図示された水方向付け部材を組み込んだ湿式清掃装置の一部を図示する。
図13】実施例による湿式清掃装置の一部を図示する。
図14】分離器ユニットを含む例示的な湿式清掃装置の一部の断面図を図示する。
図15】湿式清掃装置の容器内に組付けられた、図14において図示された部分の斜視図を図示する。
図16】分離器ユニットを含む別の例示的な湿式清掃装置の一部の断面図を図示する。
図17】実施例による湿式清掃装置を概略的に描く。
図18図17において図示された湿式清掃装置に含まれる分離器ユニットの斜視図を、分離器ユニットに含まれる出口部材のリムの拡大図を提供する差し込み図とともに提供する。
図19】実施例による分離器ユニットを含む湿式清掃装置の一部の断面図を提供する。
図20】実施例による湿式清掃装置を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本発明が図面を参照して説明される。
【0048】
詳細な説明及び特定の実施例は、装置、システム、及び方法の例示的な実施形態を示すが、単なる例示を目的とすると意図されるものであり、本発明の範囲を限定すると意図されるものではないことが理解されるべきである。本発明の装置、システム、及び方法のこれらの及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、及び添付の図面からより良好に理解されよう。図面は単なる概略であって、縮尺通りに描かれていないことが理解されるべきである。図面全体を通じて同一の又は類似の部分を示すために同一の参照番号が使用されていることも理解されるべきである。
【0049】
湿式真空掃除機などの湿式清掃装置が提供される。湿式清掃装置は、埃入口と、埃入口に吸引作用を送達するためのモータ及びファンとを備える。分離器ユニットは、吸引作用によって生成された空気の流れから水を分離する。湿式清掃装置は、分離された水を収集するための容器を更に含む。容器は、上部と、底部とを有する。水から分離された空気をモータ及びファンに向かって通過させるための通気道が容器に設けられる。通気道は容器の底部から空間的に離間されている。内部壁は、容器の上部から底部に向かって延在する。こうして、容器と内部壁との間に空間が画定される。容器の底部に収集された水が容器の底部から上部に向かって移動するような向きに容器が向けられたとき、例えば、傾斜されたときに、収集された水は空間に受け入れ可能である。内部壁は、空間に受け入れられた水が通気道に入ることを防止するように配置される。
【0050】
容器と内部壁との間の空間は、収集された水が容器の底部から上部に向かって移動するような向きに容器が向けられたとき、例えば、湿式清掃装置が家具の下の清掃のために使用され得るように容器が傾斜されたときに、収集された水のための容量を提供する。それにもかかわらず、内部壁は、空間に受け入れられた水が通気道に入ることを防止する。このことは、特には家具の下の清掃のために湿式清掃装置が傾斜されたときに、通気道内への水の進入によって損傷されることからモータを保護することを補助する。
【0051】
図1は、湿式真空掃除機10を図示する。真空掃除機10は埃入口11を備え、これを通って水及び/又は埃粒子、例えば、湿った埃粒子、並びに空気が湿式真空掃除機10内に吸引される。図1において図示されるように、埃入口11は掃除機ヘッド12に設けられる。
【0052】
図1において図示される湿式清掃装置10は、使用時に真空掃除機ヘッド12だけが清掃されるべき表面と接触するスティック式真空掃除機である。もちろん、これは、直立式真空掃除機、又はキャニスタ式真空掃除機であってもよい。本開示は、任意の湿式清掃装置10及び任意の湿式真空掃除機10に適用される設計特徴に関する。
【0053】
図1において図示される実施例において、掃除機ヘッド12の埃入口11が清掃されるべき表面に面していることを維持している間の湿式真空掃除機10の傾斜を可能とするために、枢着ポイント13が提供される。枢着ポイント13は、例えば、家具の下の清掃を容易にするために湿式真空掃除機10が傾斜されることを可能とする。
【0054】
枢着ポイントによって提供される傾斜の範囲は、例えば、90°までである。0°の傾斜は、湿式清掃装置10の直立向きとみなされ、90°の傾斜は水平向き、すなわち平坦な向きとみなされる。水平向きに向かった傾斜又は水平向きへの傾斜は、家具の下の清掃を可能とする。
【0055】
湿式真空掃除機10は、埃入口11に吸引作用を送達するためのモータ14及びファン16を備える。モータ14及びファン16は、例えば、より一般的には、気流生成器として説明される。任意の適切なファン16、例えばインペラが、埃入口11に吸引作用を送達するために使用される。
【0056】
モータ14は、例えば、バイパスモータ14を備える。このタイプのモータ14は、気流中の水分に堪え得る。というのは、引き入れられた気流がモータ冷却のために使用されず、モータ部から隔離されているからである。代わりに、冷却を目的として周囲空気がモータ14内に引き入れられる。
【0057】
湿式清掃装置10は、吸引作用によって生成された空気の流れから水を分離するための分離器ユニット18も含む。換言すれば、分離器ユニット18は、モータ14及びファン16によって生成された吸引作用によって生成された流れから液体及び粒子を分離するために設けられる。
【0058】
分離器ユニット18が空気の流れから水を分離可能であるという条件で、任意の適切な設計の分離器ユニット18が考えられる。実施形態において、分離器ユニット18は、ラビリンス式分離器ユニット、フィルタ式分離器ユニット、及びサイクロン式分離器ユニットから選択された1つを少なくとも備える。
【0059】
分離器ユニット18は、濡れた埃の管理システムの一部とみなされ、この埃の管理システムは、追加的なフィルタを含む。埃の管理システムは、分離された水分及び埃を収集するための容器19を有する。図示されるように、出口フィルタ20が、例えば分離器ユニット18の出口流とモータ14及びファン16との間に設けられる。
【0060】
より一般的には、分離された水のための容器19の最大容量は、ユーザが、容器19を空にすることに関する中断を最小限にして湿式清掃を実施することが可能となるように、少なくとも100mLである。例えば、分離された水のための容器19の最大容量は、100mLから1L、例えば400mLから800mLなどである。本開示は、このようなボリュームの水が容器19に収集されている間の湿式清掃装置10の信頼性の高い動作を可能とする修正例に関する。
【0061】
通気道22は、水及び/又は埃粒子から分離された空気をモータ14及びファン16に送る。図1において図示されるように、容器19における開口が、少なくとも部分的に通気道22を画定する。
【0062】
通気道22は、例えば、容器19の上部19Aに設けられる。
【0063】
容器19の文脈において「上部」及び「底部」という語は、容器19のそれぞれの端部を指し、湿式真空掃除機10の直立向きを基準にして名付けられており、このような直立向きにおいて、容器19の上部19Aは底部19Bの上方にある。
【0064】
通気道22は容器19の底部19Bから空間的に離間されている。これは、容器の底部19Bに収集された分離された水がモータ14及びファン16に向かって通気道22を通過するリスクを最小化するためである。
【0065】
容器19の上部19Aに通気道22を設けることに対する代替例として、通気道22は、例えば、容器19の側方部分/側方部、好ましくは容器19の上部19Aに近い側方部分/側方部の領域に設けられてもよい。
【0066】
実施形態において、通気道22は、容器19に収集される水の最高水位線23よりも上の容器19の一部に設けられる。この最高水位線23は、分離された水のための容器19の最大容量に対応する。
【0067】
最高水位線23は、例えば、容器19に設けられたマーク又はステッカによって示され、及び/又は、水位センサ(図示されず)によって判定された最大水位によって定められる。
【0068】
非限定的な実施例において、湿式清掃装置10は、水位センサによって最大水位23に到達したと判定されたときに、モータ14への電力供給を遮断するように構成される。この目的のためには、Hall効果センサ、又はフロート液面スイッチセンサなどの任意の適切な水位センサが考えられる。
【0069】
通気道22を容器19の上部19Aに設置することによって、又は側方部分/側方部であっても容器の上部19Aの近くに設置することによって、容器19の底部19Bに収集された水が空気と再び混合され、モータ14及びファン16に向かって下流に送られるリスクが最小化される。
【0070】
ユーザは、湿式清掃装置10とは独立して、掃除機をかけられている表面に洗浄水を送達することを必要とする。しかしながら、代わりに、湿式清掃装置10が、掃除機ヘッド12に洗浄水を送達するための洗浄水リザーバ(図示されず)を含んでもよい。
【0071】
例えば、掃除機ヘッド12は、洗浄水リザーバから水が送達される回転ブラシ(図示されず)を有してよく、従って、洗浄水リザーバから水を受け入れるための入口も有してよい。掃除機ヘッド12は、濡れた埃を拾い上げるように、任意選択的には床を濡らすように、特別に設計される。
【0072】
掃除機ヘッド12と反対側の端部にハンドル24が存在する。ハンドル24は、湿式清掃装置10のユーザによって把持され得る。ユーザがハンドル24を押すことで少なくとも掃除機ヘッド12及び容器19が前方に移動し、ユーザがハンドル24を引くことで掃除機ヘッド12及び容器19がユーザに向かうように後方に移動する。
【0073】
図1において図示される実施例において、掃除機ヘッド12と容器19との間の枢着ポイント13が、埃入口11が清掃されるべき表面への吸引作用の提供を継続しているときにハンドル24を把持するユーザに向かった容器19の傾斜を可能とする。
【0074】
図2は、例えば枢着ポイント13を介して容器19を傾けたときの湿式清掃装置10の容器19に収集された水CWの移動を概略的に描く。
【0075】
枢着ポイント13は、容器19の底部19Bに収集された水が容器19の上部19Aに向かって移動するように、清掃されるべき表面に向かった容器19の角度調節を可能とするように配置される。枢着ポイント13は、角度調節中に、埃入口11が清掃されるべき表面に面し続けるようにも構成される。
【0076】
図2において図示されるように、傾斜させることは、収集された水CWを容器19の第1の側方部分19Cに沿って容器19の上部19Aに向かって移動させる。特には、波WV1が容器19の上部19Aに向かって生まれ、この波WV1は通気道22に向かって、及びこれを通って水を送ることがある。
【0077】
更には、特にはユーザがハンドル24を引くことで湿式清掃装置10が後方に引かれているときの第1の側方部分19Cに向かった収集された水CWの跳ねかかりが、収集された水CWのうちのいくらかを通気道22内に送り込むことがある。
【0078】
収集された水CWが図2において図示されたような形で通気道内に送り込まれるリスクを最小化するための1つの可能性は、容器19の長さを増加させることである。換言すれば、容器19は、軸A1に沿って長細状になる。しかしながら、これは、追加された長さが、清掃中の湿式清掃装置10の取り扱いなどのユーザの便利さの他の側面を損なうという欠点を有する。また、容器19の長さを増加させることは、通気道22内に水が送り込まれるリスクを十分な程度まで減少させ得ない。
【0079】
図3は、図2に図示される湿式清掃装置10と同様に傾斜されているが容器19内に内部壁19Eを有する湿式清掃装置10の容器19を概略的に描く。この実施例において、内部壁19Eは、容器19の上部19Aから底部19Bに向かって延在する。
【0080】
容器19と内部壁19Eとの間に空間25が画定される。容器19の底部19Bに収集された水CWが容器19の底部19Bから上部19Aに向かって移動するような向きに容器19が向けられたときに、湿式清掃装置10が直立しているときに収集された水CWは空間25に受け入れられる。
【0081】
図3において図示されるように、内部壁19Eは、空間25に受け入れられた収集された水CWが通気道22内に送り込まれることを防止するように配置される。故に、内部壁19Eは、特には家具の下の清掃のために湿式清掃装置10が傾斜されたときに、通気道22内への水の進入によって損傷されることからモータを保護することを補助する。
【0082】
更には、内部壁19Eは、収集された水CWへの気流の吹き付けを減少させるようにも働き、このことは水滴が通気道22に向かって掃き出されるリスクも減少させる。
【0083】
空間25の容量は、例えば内部壁19Eが第1の側方部分19Cから延在しているシナリオに比べると、容器19の端部19Aから延在する内部壁19Eによって増やされる。
【0084】
実施形態において、内部壁19Eは、容器19の上部19Aと底部19Bとの間に延在する軸A1に沿って容器19の上部19Aから延在する。このことは、空間が容器19の上部19Aの方向に向かって先細状になることを回避し、空間25の容量の最大化などを補助する。このことは、湿式清掃装置10が、図3において図示される水平向きなど、家具の下の清掃のための傾斜された向きにおいて動作することを補助する。
【0085】
軸A1は、例えば、容器19の第1の側方部分19Cと略平行に延在する。「略平行」という語は、例えば、容器19の上部19Aと底部19Bとの間の第1の側方部分19Cの延在の方向との平行関係に対して±5°の角度を有して延在する内部壁19Eを包含する。
【0086】
代替的に又は追加的に、内部壁19Eは、容器19の端部19Aに対して垂直な角度で容器19の上部19Aから延在する。
【0087】
図3において図示される内部壁19Eは、容器19の上部19Aから軸A1に沿って延在するが、このことは、内部壁19Eがその全体にわたって軸A1に沿って延在していると限定することを意図するものではない。例えば、本明細書において以下に図7を参照してより詳細に説明されるように、容器19の底部19Bに近い内部壁19Eの端部は、軸A1から離れるように湾曲してよい。
【0088】
実施形態において、内部壁19Eは、容器19の上部19Aに密封的に隣接する。このことは、空間25に受け入れられた収集された水CWが通気道22に入ることを内部壁19Eが防止することを補助する。このことの実施例は、本明細書において以下に図6を参照してより詳細に説明される。
【0089】
図3において図示されるように、波WV2は、容器19と内部壁19Eとの間に画定される空間25内に含まれる。直立向きに向かうように後方に容器19を傾斜させると、収集された水CWは、破線の方向に移動する。収集された水CWのこの移動は図4において図示されている。図4は、図2及び図3において図示された水平向きと直立向きとの間にある容器19の向きを図示する。
【0090】
換言すれば、清掃されるべき表面から離れるように、例えば枢着ポイント13を介して容器19を角度調節することで、収集された水CWが容器19の底部19B及び第2の側方部分19Dに向かうように後方に移動する。第1の側方部分19Cは、容器19を横断して第2の側方部分19Dの反対側である。
【0091】
故に、内部壁19Eは、直立向きに向かって傾斜させたときに、収集された水CWを容器19の底部19Bに向かうように後方に誘導することを補助する。
【0092】
しかしながら、図4において図示されるように、直立向きに向かうこのような角度調節は、第2の側方部分19Dに向かって、収集された水CWの波WV3を生む。
【0093】
更には、ユーザがハンドル24を押すことで容器19及び掃除機ヘッド12が前方に押されているときに、収集された水CWは容器19の第2の側方部分19Dに向かって跳ねかかる。図5において図示されるように、このように容器19及び掃除機ヘッド12を押すことで波WV4が生成される。
【0094】
図5において図示される実施例において、水方向付け部材26は、第2の側方部分19Dに密封的に隣接する。水方向付け部材26は第2の側方部分19Dから後方に突出する。故に、水方向付け部材26は、第2の側方部分19Dから後方に、ハンドルを把持して容器19及び掃除機ヘッド12を押す/引くユーザの一般的な方向に突出する。
【0095】
図5において図示されるように、水方向付け部材26のこの配置は、第2の側方部分19Dに向かって跳ねかかる収集された水CWが第2の側方部分19Dに沿って通気道22に向かって移動し続けることを阻止する。
【0096】
水方向付け部材26は、第2の側方部分19Dから第1の側方部分19Cに向かって突出する。
【0097】
図1及び図5を参照すると、第2の側方部分19Dは、ハンドル24を把持するユーザに対して遠位にあり、第2の側方部分19Dの反対側の第1の側方部分19Cは、ハンドル24を把持するユーザに対して近位にある。
【0098】
この点において、例えば、掃除機ヘッド12の埃入口11が清掃されるべき表面に面し続けている間に第1の側方部分19Cが清掃されるべき表面に向かって移動されるように容器19の向きが枢着ポイント13を介して調節されたときに、収集された水は容器19の第1の側方部分19Cに沿って容器19の上部19Aに向かって移動することが繰り返し述べられる。
【0099】
水方向付け部材26は、波WV4の残りのエネルギーの散逸を補助し、形成された水滴が矢印32Aによって示される分離された空気の流れに接触し、通気道22に向かって引き入れられることを防止することを補助する。
【0100】
再び図1を参照すると、点線32は、湿式真空掃除機10を通過する空気の流れを概略的に表す。チューブ34は空気を埃入口11から分離器ユニット18へと運ぶ。
【0101】
分離器ユニット18は、湿式真空掃除機10を通過する流れ32の方向を変化させる流路部材36を備える。この流れの方向の変化によって、空気に引き込まれた水及び/又は埃粒子が流路部材36の内部面部分に対して当てられる。このようにして、水及び/又は埃粒子は空気から分離される。
【0102】
水と空気との間の主な相違点は、水は多くの種類の個体材料及びそれ自体に固着する傾向があるのに対して、多くの気体はそうではないことである。この原理は、例えば、空気から水を分離するために便利に適用される。水と空気との混合物を、チューブ34を通って単に誘導しただけでは液体の滴とストリームとをチューブ34の壁に形成するだけである。しかし、混合物の方向も変化させるような、屈曲又はサイクロンなどの幾何学的形状を通って混合物を誘導することによって、液体(及び固体)は、遠心力によって外向きに蓄積する。このようにすることによって、液体は液体が向けられた壁に付着し、壁に沿って流れる一方、乾燥した又はより乾燥した気体は一括して流れる。
【0103】
流路部材36は、流れの方向における変化が水及び/又は埃粒子を空気の流れから分離させるという条件で、任意の適切な設計を有する。
【0104】
図1において図示されるように、分離された空気流路32Aは、空気流路32に含まれ、分離器ユニット18の開口と通気道22との間に設けられる。この実施例において、分離された水流路39は、分離された空気流路32Aから離れるように方向付けられ、故に、これと交差することが実質的に防止され、このことは、水及び/又は埃粒子が空気の流れに再び引き込まれることの最小化又は防止を補助する。
【0105】
図1において図示される非限定的な実施例において、分離器ユニット18は、流路部材36に隣接する、例えば直接的に接続される出口部材38を更に備える。出口部材38は、流路部材36から延在し、出口部材38のリム40によって区切られた開口において終端する。
【0106】
分離された水及び/又は埃粒子は、出口部材38によって出口部材38の開口に向かって誘導される。出口部材38は、空気抵抗及び重力が、開口に向けた水及び/又は埃粒子のこの誘導を補助するように構成される。更には、出口部材38は、装置10が使用のための方向に向けられたときに、分離された水及び/又は埃粒子を分離された水流路39に沿って開口から容器19の底部19Bに向かって方向付けるように配置される。故に、出口部材38は、代替的に、「液体誘導構造」と呼ばれる。
【0107】
出口部材による分離された水及び/又は埃粒子のこのような誘導及び蓄積は、任意の適切なやり方において実現される。図1において図示される非限定的な実施例において、出口部材38の開口は斜めリム40によって区切られる。斜めリム40は、分離された水及び/又は埃粒子が、斜めリム40に沿って、分離された水流路39が容器19の底部19Bに向かってそこから延在する斜めリム40上の領域、例えば地点、まで流れるように、斜めになっている。図1において図示されるように、重力が、空気抵抗とともに、分離された水及び/又は埃粒子が分離された水流路39に沿って斜めリム40上の領域、例えば地点、から流れることを補助する。
【0108】
出口部材38の斜めリム40は、分離された空気の流れを分離された水流路39から離れるように方向付けることを更に補助する。というのは、斜めリム40によって水及び/又は埃粒子が誘導される出口部材38の側部における気流抵抗がより高いからである。
【0109】
代替的に又は追加的に、出口部材38は、水誘導要素(図示されず)を備える。水誘導要素は、出口部材38の表面上に又はその中に配置され、分離された水及び/又は埃粒子を開口に向かって、及び分離された水流路39に沿って開口から容器19の底部19Bに向かって誘導するように構成される。
【0110】
このような水誘導要素は、例えば、出口部材38の内側面から突出するリブと出口部材38の内側面の溝とのうちの少なくとも1つを備える。水及び/又は埃粒子は、例えば、リブ及び/又は溝によって、分離された水流路39が容器19の底部19Bに向かってそこから延在する開口における領域、例えば地点に振り向けられる。
【0111】
図1において図示される非限定的な実施例において、チューブ34が埃入口11から分離器ユニット18まで空気を運び、カップがチューブ34の端部を受け入れる。この場合、流路部材36の第1の内部面部分は、カップの内部面によって定められる。カップはチューブ34の端部から離間され、それによって、チューブ34の端部とカップとの間で通気道22に向かって空気が流れることを可能とする。
【0112】
カップは、埃入口11から引き入れられた空気に引き込まれた水がカップの内部面に対して当てられ、それによって、空気の流れから分離されるように流れ32の方向を変化させる。
【0113】
この実施例において、出口部材38は、カップの下流部分によって定められる。この下流部分38は、流れ方向の変化を実現するカップの上流部分に隣接し、例えば直接的に接続される。故に、流路部材36及び出口部材38は、例えば、一体的に形成される。
【0114】
分離された水は、重力及び空気抵抗の補助のもとで、出口部材38によって出口部材38の開口に向かって誘導される。出口部材38の配置は、装置10が使用のための方向に向けられたときに、分離された水が分離された水流路39に沿って開口から容器19の底部19Bに向かって方向付けられるようにもなっている。
【0115】
図1において図示される実施例において、出口部材38は、第1の側部53Aと第2の側部53Bとを有し、第1の側部53Aは第2の側部53Bの反対側である。出口部材38は、装置10が使用のための方向に向けられたときに、分離された水及び/又は埃粒子が第1の側部53Aに向かって蓄積及び誘導されるように配置される。第1の側部53Aは出口部材38の最低地点において終端し、そこから分離された水流路39が延在する。
【0116】
容器19における上述された内部壁19Eは、この実施例において、第1の側部53Aから通気道22への気流を規制する気流バリアを提供するという追加的な目的を果たす。この配置は、第1の側部53Aから離れるように通気道22に向かって方向付けられた分離された空気流路32Aをもたらす。このようにして、分離された空気流路32Aは、分離された水流路39から離れるように方向付けられ、これと交差することが実質的に防止される。
【0117】
図6は、例示的な湿式清掃装置10の内部の図を提供する。特には、図6は、容器19の上部19Aを図示し、これは、この実施例において、通気道22を区切る。分離器ユニット18の一部も図6において図示されており、これは、図1に関連して上述されたカップを含む。
【0118】
図6において提供された斜視図の下の平面図から最も良好に図示されているように、分離器ユニット18の外側壁部分18Aは内部壁19Eに含まれる。換言すれば、空間25は、容器19、及び分離器ユニット18の外側壁部分18Aを含む内部壁19Eによって画定される。
【0119】
内部壁19Eは、容器19が水平向きに向かって傾斜されたときに、収集された水CWが空間25に受け入れ可能であるように、任意の適切な距離だけ容器19からオフセットされている。
【0120】
しかしながら、湿式清掃装置10が直立し、前方及び後方に移動しているときに、収集された水CWの空間25内への進入は最小化されることが望ましい。故に、0.1から0.8mmの空間25の幅Wが、内部壁19Eと第1の側方部分19Cとの間に提供される。この幅Wは、収集された水の通過が空間25を詰まらせる埃によって妨げられることなく、収集された水CWが空間25から容器19の底部19Bに向かって流れるために十分である。
【0121】
図6において、内部壁19Eは容器19の上部19Aから延在するものとして図示されている。内部壁19Eは、容器19の上部19Aに対して垂直に、容器19の上部19Aから上述された軸A1に沿って延在する。図7を参照してより詳細に説明されるように、この実施例において、内部壁19Eは、容器19の中心に向かって内側に湾曲する端部19Fも備える。
【0122】
実施形態において、内部壁19Eは、容器19の上部19Aに隣接する第1の遮断エリア19Gを備える。この第1の遮断エリア19Gは、図6において提供される斜視図の上の上側図において最も良好に図示されている。
【0123】
内部壁19Eの厚さは、好ましくは、容器19の上部19Aに隣接する第1の遮断エリア19Gに向かうにつれて増加する。故に、第1の遮断エリア19Gは、内部壁19Eを容器19の上部19Aに密封的に隣接させることを補助する。前述されたように、このことは、空間25に受け入れられた収集された水CWが通気道22に入ることを内部壁19Eが防止することを補助する。
【0124】
例えば、シリコーンゴム封止などのゴム封止を含む封止部分が、第1の遮断エリア19Gに対する代替例として使用され得、それによって、内部壁19Eが容器19Aの上部に密封的に隣接することを可能とする。
【0125】
上述された第1の遮断エリア/封止部分に対する追加的な又は代替的な実施形態において、内部壁19Eは第2の遮断エリア19Hを備え、各第2の遮断エリア19Hはそれぞれの容器19の側方部に隣接する。側方部は容器19の上部19Aから延在する。
【0126】
内部壁19Eの厚さは、好ましくは、第2の遮断エリア19Hの各々に向かうにつれて増加する。第2の遮断エリア19Hは、内部壁19Eを容器19の側方部の各々に密封的に隣接させることを補助する。このことは、空間25に受け入れられた収集された水CWが通気道22に入ることを内部壁19Eが防止することを補助する。
【0127】
更には、特定の実施例において、遮断エリア19Hは、例えば、内部壁19Eがゴム封止を介して容器19に隣接しているシナリオに比べて、容器19からの内部壁19Eの取り外しを容易にする。
【0128】
遮断エリア19G、19Hは、内部壁19Eの残りの部分と同一の材料、例えば、ポリプロピレンなどのエンジニアリング熱可塑性プラスチックで形成される。
【0129】
図7は、上述されたカップ内チューブ式分離器ユニット18を有する湿式清掃装置10の一部を描く。湿式清掃装置10は内部壁19Eを備え、内部壁19Eは、容器19の上部19Aから軸A1に沿って延在し、端部19Fを含み、端部19Fは容器19の中心に向かって内側に湾曲する。
【0130】
実施形態において、チューブ34は、容器19の中央領域において分離器ユニット18に向かって延在する。図7において図示される実施例において、チューブ34は、容器19の中央領域において分離器ユニット18のカップに向かって延在する。本明細書において以下に図9を参照してより詳細に説明されるように、チューブ34をこのように位置付けることで、特には、容器19及び掃除機ヘッド12がユーザから離れるように前方方向に押されているときに、第2の側方部分19Dに向かって移動する水を分割する。
【0131】
図7において図示される実施例において、チューブ34は、第1の側方部分19Cから離れるような角度で反対側の第2の側方部分19Dに向かって延在する第1のセクション34Aを備える。チューブ34は、第1及び第2の側方部分19C、19Dに平行に延在する第2のセクション34Bも備える。図示されるように、このように第1のセクション34Aに角度を付けることは、第2の側方部分19Dから容器19の中心に向かう水方向付け部材26の延長部を収容することを補助する。
【0132】
実施形態において、分離器ユニット18及び水方向付け部材26は、容器19から取り外し可能な取り外し可能ユニットに含まれる。このことは、分離器ユニット18及び水方向付け部材26を取り外すことで容器19へのアクセス、特には容器19の底部19Bへのアクセスが妨げられることが回避されるので、容器19の清掃を容易にする。
【0133】
代替的な実施形態において、取り外し可能ユニットは、分離器ユニット18と内部壁19Eとを備える。更なる実施例において、図7において図示されるように、取り外し可能ユニットは、分離器ユニット18と、内部壁19Eと、水方向付け部材26とを備える。
【0134】
図7において図示される非限定的な実施例において、水方向付け部材26は、1つ又は複数の取り付け部材27によって、分離器ユニット18、この場合はカップに取り付けられる。
【0135】
より一般的には、水方向付け部材26は、例えば、分離器ユニット18及び/又は内部壁19とは独立して、容器19の第2の側方部分19Dから取り外し可能である。しかしながら、本明細書において以下により詳細に説明されるように、水方向付け部材26は、側方部分19Dに取り付けられたときに側方部分19Dに密封的に隣接される。
【0136】
図8は、平面視で実質的に矩形である例示的な湿式清掃装置10の容器19の平面図を提供する。「実質的に」という語は、この文脈において容器19の湾曲したコーナーを説明する。容器19及び掃除機ヘッド12を前方方向に押すと、波WV5が第2の側方部分19Dに向かって前進する。
【0137】
図9は、図8において図示されているものとは異なる設計を図示し、図9においては、入口11から分離器ユニット18に気流を供給するチューブ34が、容器19の中央領域において延在する。故に、チューブ34は、容器19が掃除機ヘッド12とともに、ハンドル24を把持しているユーザから離れるように前方方向に押されているときに、第2の側方部分19Dに向かって移動する水を分割する。収集された水CWをこのように分割することは、第2の側方部分19Dに向かって水が移動するときに波WV6のエネルギーの散逸を補助する。
【0138】
この実施例において、チューブ34は、好ましくは、筒状であり、というのは、このことは収集された水CWの円滑な分割を容易にするからである。
【0139】
代替的に又は追加的に、側方部分19Dの内側面は、前方方向において内側面が外側に向かって湾曲するような弓形状である。図9において図示される弓形状の内側面は、波WV6のエネルギーの散逸を補助する波よけ部として働く。
【0140】
第2の側方部分19Dの弓形状の内側面は、図9において図示された実施例においては容器19の中央領域に置かれたチューブ34とともに、通気道22に向かう収集された水CWの垂直移動が最小化されるような流れパターンを生むことを補助する。中央に位置するチューブ34によって分割されたそれぞれの流れは、弓形状の内側面によって互いに向かって誘導され、容器19の水平面において衝突する。流れのこのような水平方向の衝突は、垂直的に通気道22に向かう水の移動を最小化することを補助する。
【0141】
より一般的には、図9において図示される容器19は、第3及び第4の側方部19I、19Jを有する。第1及び第2の側方部分19C、19Dは、第3及び第4の側方部19I、19Jによって互いから離間される。第2の側方部分19Dの弓形状の内側面の場合、内側面は、例えば全体として第2の側方部分19Dとともに、第1の部分19Cから離れるように弓なりになる。図9において図示されるように、第2の側方部分19Dの内側面は、第3の側方部19Iから第4の側方部19Jに向かって弓なりになる。
【0142】
しかしながら、容器19は、立方体、立方体様、角柱などの任意の適切な形状を有してよい。例えば、角柱状の容器19の場合、容器19は、平面視で三角形状である。例えば、三角形の一辺が第1の側方部分19Cに対応し、第1の側方部分19Cの反対側の三角形のコーナーが、コーナーの両側の残りの2つの辺の領域とともに、第2の側方部分19Dを構成する。この非限定的な実施例において、水方向付け部材26は、コーナー及び第2の側方部分19Dを定める三角形の残りの2つの辺の領域から延在する。
【0143】
様々な例示的水方向付け部材26が、図10A図10Eにおいて描かれる。図10Aにおいて図示される非限定的な実施例において、水方向付け部材26は、第2の側方部分19Dに向かって跳ねかかる水に接触する第1の面26Bを備える。この特定の実施例において、第1の面26Bは、第2の側方部分19Dに対して垂直に延在する。
【0144】
図10Bにおいて図示される水方向付け部材26は、第2の側方部分19Dに対して垂直に延在する第1の面26Bと、容器19の底部19Bに向かって下降する第2の面26Cとを備える。この実施例において、第1の面26Bは第2の側方部分19Dから延在し、第2の面26Cは第1の面26Bから延在する。この実施例において、下降する第2の面26Cは、水を通気道22から離れるように容器19の底部19Bに向かって方向付けることを補助する。
【0145】
図10Cは、容器19の底部19Bに向かって下降する第2の面26Cを有する水方向付け部材26を図示する。この実施例において、下降する第2の面26Cは、水を通気道22から離れるように容器19の底部19Dに向かって方向付けることを補助する。
【0146】
図10Dにおいて図示される水方向付け部材26は、図10Bにおいて図示されるものと同様であり、水方向付け部材26は、第2の側方部分19Dから延在する第1の面26Bと、第1の面26Bから延在する第2の面26Cとを備え、第2の面26Bは容器19の底部19Bに向かって下降する。しかしながら、図10Dにおいて図示される実施例においては、第1の面26Bは容器19の上部19Aに向かって傾斜している。
【0147】
より一般的には、第1の面26Bから延在し、下降する第2の面26Cは、水方向付け部材26から流出する水が、チューブ34に衝突し、分離された気流32Aに再び引き込まれる可能性のある水滴を生むリスクを低減する。
【0148】
図10Eにおいて図示される水方向付け部材26は、第2の側方部分19Dから延在する第1の面26Bと、第1の面26Bから延在する第2の面26Cとを備える。この場合、第1の面26Bは容器19の上部19Aに向かって傾斜し、第2の面26Cは、第2の側方部分19Dに対して垂直な方向に延在する。
【0149】
図10A図10Eにおいては図示されていないが、第2の面26Cは、第1の面26Bから容器19の底部19Bに向かって及び/又は第2の側方部分19Dに向かって湾曲してよい。このことは、水方向付け部材26が第2の側方部分19Dに向かって跳ねかかる水を通気道22から離れるように方向付けすることを補助する。
【0150】
実施形態において、第2の側方部分19Dに垂直に測定された水方向付け部材26の第2の側方部分19Dからの最も長い横方向伸長LEは少なくとも5mmである。このような最小横方向伸長LEは、第2の側方部分19Dに向かって跳ねかかる水の通気道22に向かった前進を効果的に阻止するために十分であると分かった。
【0151】
好ましくは、最も長い横方向伸長LEは10から30mmなど10から50mmであり、例えば約20mmである。
【0152】
代替的に又は追加的に、最も長い横方向伸長LEは容器19の内部幅の75%までである。内部幅は、容器19の対向する側方部分19C、19Dの間で測定される。
【0153】
このことは、第2の側方部分19Dに沿って通気道22に向かう水の前進を阻止するという要件と、埃入口11から分離器ユニット18まで気流を運ぶチューブ34などの湿式清掃装置10の他のコンポーネントのために容器19内に十分な空間を提供するという要件とのバランスをとる。50mm及び/又は容器19の内部幅の75%までという上限は、水方向付け部材26が、容器19の底部19Bに向かう分離された水の通過を妨げる可能性を最小化することも補助する。
【0154】
実施形態において、水方向付け部材26は、水方向付け部材26を側方部分19Dに密封的に隣接させる周辺遮断エリア又は封止部分26Aを備える。
【0155】
封止部分26Aは、例えば、シリコーンゴムなどのエラストマー材料から作成される。
【0156】
遮断エリア26Aは、水方向付け部材の残りと同一の材料、例えば、ポリプロピレンなどのエンジニアリング熱可塑性プラスチックで形成される。
【0157】
図11において図示されるように、水方向付け部材の厚さは、例えば、周辺遮断エリア又は封止部分26Aが密封的に隣接する側方部分の領域に向かうにつれて増加する。このことは、周辺遮断エリア又は封止部分26Aが水方向付け部材26を容器19の第2の側方部分19Dに密封的に隣接させることを補助する。このことは、水方向付け部材26が、第2の側方部分19Dに向かって跳ねかかる水の通気道22に向かった前進を阻止することを補助する。
【0158】
前述されたように、水方向付け部材は、容器19の第2の側方部分19Dから取り外し可能である。代替的に、水方向付け部材19Dは、第2の側方部分19Dに恒久的に固定されてもよい。特に前者の場合、製作公差は、水方向付け部材26、例えば、周辺遮断又は封止部分26A、と第2の側方部分19Dとの間に2mm未満のギャップを許容する。如何なるギャップも2mm未満であることを確保することによって、第2の側方部分19Dに沿って通気道22に向かう水滴の前進が阻止される。
【0159】
実施形態において、水方向付け部材26は、通気道22から離れる方向に面する面26Bを備える。水方向付け部材26は、面26Bから周辺遮断エリア又は封止部分26Aに向かって湾曲する湾曲面を備える。このことは、面26B上の水を第2の側方部分19Dに向かって、通気道22から離れるように方向付けることを補助する。
【0160】
図11において図示される水方向付け部材26の湾曲面は、水方向付け部材26上の水を第2の側方部分19D及び容器19の底部19Bに向かうように後方に誘導する「ラウンディング」とみなされる。
【0161】
図11において図示されるように、水方向付け部材26は、第2の側方部分19Dに向かって跳ねかかる水に接触する第1の面26B及び第2の面26Cを備える。この実施例において、第1の面26B及び第2の面26Cの両方は、容器19の底部19Bに向かって下降し、第2の面26Cは第1の面26Bよりも急勾配で下降する。図11において図示される実施例において、第1の面26Bは遮断又は封止部分26Aから延在し、第2の面26Cは第1の面26Bから延在する。
【0162】
前述されたように、第1の面26Bから延在する下降する第2の面26Cは、水方向付け部材26から流出する水が、チューブ34に衝突し、分離された気流32Aに再び引き込まれる可能性のある水滴を生むリスクを低減する。
【0163】
図12は、図11において図示される水方向付け部材26を組み込んだ湿式清掃装置10の一部を図示する。図12において図示されるように、水方向付け部材26は、容器19に収集された水のための最高水位線23の上方に位置する。
【0164】
図12において図示される実施例において、チューブ34は、第1の側方部分19Cから離れるような角度で反対側の第2の側方部分19Dに向かって延在する第1のセクション34Aを備える。チューブ34は、第1及び第2の側方部分19C、19Dに平行に延在する第2のセクション34Bも備える。図7において図示された実施例と同様に、角度を付けられた第1のセクション34Aは、第2の側方部分19Dからの水方向付け部材26の延長部を収容することを補助する。
【0165】
上述されたカップ内チューブ式分離器ユニット18を備える湿式清掃装置10の一部が図13において図示される。この実施例において、分離器ユニット18のカップ、内部壁19E及び水方向付け部材26は、容器19から取り外し可能な取り外し可能ユニットに含まれる。
【0166】
図13は、取り外し可能ユニットを容器19から矢印の方向に持ち上げることによって容器19及びチューブ34から取り外されている取り外し可能ユニットを図示する。
【0167】
この特定の実施例において、容器19の上部19Aも取り外し可能ユニットに含まれ、容器の上部19Aを持ち上げることによって、カップ、内部壁19E、及び水方向付け部材26も取り除かれる。このことは、容器19の清掃を容易にする。
【0168】
更に、分離器ユニット18、この実施形態においては分離器ユニット18のカップが水方向付け部材26にこれによって取り付けられる取り付け部材27も図13において明確に描かれている。
【0169】
図13は内部壁19Eが容器19から取り外し可能な実施例を図示しているが、これは限定を意図するものではない。他の実施例において、内部壁19Eは容器の一体的な一部である。
【0170】
図1に関連して上述されたように、分離された水及び/又は埃粒子は、重力及び空気抵抗の補助のもとで、出口部材38によって出口部材38の開口に向かって誘導される。出口部材38の配置は、前述されたように装置10が使用のための方向に向けられたときに、分離された水及び/又は埃粒子が、分離された水流路39に沿って開口から容器19の底部19Bに向かって方向付けられるようにもなっている。
【0171】
図14は、上述されたカップ内チューブ式分離器ユニット18の更なる実施例を図示する。カップは、ベース37Bから延在する筒状の側壁37Aを有する。この実施例において、側壁37Aは、ベース37Bの平面に垂直に延在する。この幾何学的形状は、流れ32の方向を180°変化させ、このことは、空気からの水及び/又は埃粒子の効率的な分離を促進する。しかしながら、流れ方向の変化が空気からの水及び/又は埃粒子の必須の分離を生み出すという条件で、例えばベース37Bから非垂直的に延在する側壁37Aによる、流れ方向の変化の任意の適切な角度が考えられることが留意されるべきである。このことの例は、本明細書において以下に図16を参照して説明される。
【0172】
図14において図示されるように、ベース36Bの平面に対して角度を有する平面50において先端を切り取られた筒状の側壁37Aによって、斜めリム40が提供される。しかしながら、代替的な設計が考えられ得る。例えば、図16は、ベース37Bの平面に対して角度を有して延在する側壁37Aを有するカップを図示し、出口部材38の流れ通過エリアが開口に向かうにつれて広がっている。このことは、液滴48が気流から分離された状態を保つことを補助し、というのは、出口部材38を通る空気の速度がこれに対応して減少するからである。
【0173】
非限定的な実施例において、側壁37Aは、ベース37Bの平面から垂直に延在し、出口部材38は、側壁37Aに隣接するカップの広がった部分によって定められる。このようにして、流れ方向の変化は180°になるが、液体/埃が再び引き込まれることを回避することを、広がった部分が補助する。
【0174】
重力及び空気抵抗は、斜めリム40に沿って、リム40の最高地点51から離れるような方向に、リム40の最低地点52に向かって液滴48が流れることを補助する。更には、前述されたように、重力は、分離された水及び/又は埃粒子が、最低地点52から容器19の底部19Bに向かって、水流路39に沿って流れることを補助する。
【0175】
出口部材38は流路部材36の内部面部分36Aから延在する内側面を有する。図14においては図示されていないが、出口部材38は、容器19の底部19Bに対向する第1の外側面と、内側面38Aと第1の外側面との間の湾曲面とを更に備える。分離された水及び/又は埃粒子は、湾曲面によって内側面38Aから第1の外側面に誘導される。
【0176】
更には、出口部材38は第2の外側面を更に備え、第1の外側面は、定められた縁部又はコーナーにおいて第2の外側面と合流し、本明細書において以下に図18を参照してより詳細に説明されるように、それによって液滴を第1の外側面上に保持することを補助する。
【0177】
図15は、図14において図示された分離器ユニット18の斜視図を提供する。図15は、図14と同様に、内部壁19Eの一部分を図示する。水平に傾斜されたときに湿式清掃装置10の信頼性の高い動作を補助するとともに、前述されたように、内部壁19Eは分離された空気流路32Aを定めることを補助する。
【0178】
図14及び図15において図示される実施例においては、チューブ34はカップの中央に設置されているが、これは限定を意図するものではない。この点に関して、例えば、チューブ34は、例えば図7において図示されるように、カップに対して中央からずれていてもよい。
【0179】
出口部材38の斜めリム40は、分離された空気の流れを第1の流路39から離れるように方向付けることを更に補助する。というのは、斜めリム40によって水及び/又は埃粒子が誘導される出口部材38の第1の側部53Aにおける気流抵抗がより高いからである。換言すれば、開口に到達する前に空気がより長く移動しなければならないので、より低速の気流領域が第1の側部53Aによって定められる。
【0180】
この分離された空気流路32Aは、例えば、カップに対するチューブ34の場所を使用して更に制御される。チューブ34を第1の側部53Aに向かって更に移動させると、気流抵抗が増加され、それによって、カップの第2の側部53Bにおいて空気が開口を出る傾向が増加する。
【0181】
図16は、別の例示的な分離器ユニット18を図示する。この実施例において、内部壁19Eは、分離器ユニット18のカップの壁によって部分的に定められる。故に、内部壁19Eは、出口部材38の開口から容器19の上部19Aへと延在する。この場合、内部壁19Eの機能の1つは、出口部材38の第1の側部53A(水及び/又は埃粒子はここに向かって誘導される)から通気道22に向かう気流の通路をブロックすることである。分離された空気流路32Aは、これに対応して出口部材38の第2の側部53Bと通気道22との間に定められる。このようにして、出口部材38の第1の側部53Aから容器19の底部19Bに向かう分離された水流路39は、出口部材38の第2の側部53Bから通気道22に向かう分離された空気流路32Aから離れるように方向付けられ、これと交差することが実質的に防止される。
【0182】
図16において図示されるように、液滴48は、斜めリム40の最低地点52に向かって誘導される。これは、図16において、矢印57によって示される。
【0183】
出口部材38内の気流の方向と分離された水及び/又は埃粒子が斜めリム40の最低地点52に向かって搬送される方向との間に角度θが定められる。この角度θは、0°よりも大きく、90°よりも小さいか又は90°に等しく、20°から75°など、例えば45°である。
【0184】
図17は、別の実施例による湿式真空掃除機10を図示する。湿式真空掃除機10は内部壁19Eを備える。これは、前述されたように、特には家具の下の清掃のために湿式清掃装置10が傾斜されたときに、通気道22内への水の進入によるモータ14に対する損傷のリスクを最小化するためのものである。
【0185】
図1図16において描かれた実施例と同様に、チューブ134が、埃入口11から分離器ユニット118まで空気を運ぶ。しかし、この実施例において、流路部材136は湾曲したチューブセクションによって定められる。湾曲したチューブセクション136の上流端部は、チューブ134に隣接し、例えば直接的に接続される。
【0186】
図17において図示される実施例において、湾曲したチューブセクション136は、U字形状であり、チューブセクション136は、流れの方向を180°変化させる。このことは、空気からの水及び/又は埃粒子の効率的な分離を促進するが、流れ方向の変化が空気からの水及び/又は埃粒子の必須の分離を生み出すという条件で、流れ方向の変化の任意の適切な角度が考えられる。故に、湾曲したチューブ136は、図1図16に関連して上述された分離器ユニット18と似たやり方で、流れ32の方向を変化させる。
【0187】
図18は、図17において描かれた分離器ユニット118の流路部材136及び出口部材138をより詳細に図示する。図18において図示されるように、チューブ134を通って流れる空気に引き込まれた水及び/又は埃粒子44は、流れ方向の変化の結果として、流路部材136の内部面部分136Aに対して誘導される。このことは、蓄積した水及び/又は埃粒子を内部面部分136A上のより大きな液滴46に変え、それによって、空気からの分離を補助する。
【0188】
図18において図示される実施例において、内部面部分136Aは、湾曲したチューブセクション136の機外寄りの面によって定められる。湾曲したチューブセクション136によってもたらされた方向の変化は、遠心力によって水及び/又は埃粒子を湾曲したチューブセクション136の機外寄りの面136Aに当てる。更なる内部面部分136Bが、湾曲したチューブセクション136の機内寄りの面によって定められる。
【0189】
分離器ユニット118は、流路部材136に隣接する、例えば直接的に接続される出口部材138を更に備える。出口部材138は、流路部材136から延在し、出口部材38のリム140によって区切られた開口において終端する。
【0190】
出口部材138は、位置142において流路部材136に隣接する。例えば、出口部材138は、例えば締結具及び/又は適切な接着剤を使用して流路部材136に結合される。代替的に、出口部材138と流路部材136とは、一体的に形成される。例えば、流路部材136と出口部材138とは、単一成形、例えば、射出成形された部品として一体的に形成される。
【0191】
より一般的には、空気が突然の変化に追随できないために空気の分離が発生する場所、例えばコーナーが、より低速の気流領域に対応する「伴流」をもたらす。このようなコーナーは、例えば、更なる内部面部分136Bが出口部材138の内側面138Aと合流する位置142に設けられる。このようなコーナーの角度は、例えば、7°よりも大きい。このような角度は、液体及び/又は埃粒子からの空気の効率的な分離を保証することを補助する。
【0192】
図18において図示されるように、斜めリム140は、水及び/又は埃粒子の更なる蓄積を、それらが斜めリム140に沿って、第1の領域151、換言すれば装置10が使用のために方向に向けられたときの斜めリム141上の「最高地点」151から、第2の領域152に向かう方向に誘導されているときに、液滴48に変える。領域152は、代替的に、装置10が使用のための方向に向けられたときの斜めリム140上の「最低地点」152とも呼ばれる。
【0193】
分離された水及び/又は埃粒子の液滴48は、斜めリム140に沿って容器19の底部19Bに向かって流れる。故に、斜めリム140は、容器19の底部19Bの方向に傾いている。分離された水及び/又は埃粒子は、斜めリム140に沿って斜めリム140上の最低地点152に向かって流れる。分離された水流路39は、最低地点152から容器19の底部19Bに向かって延在する。
【0194】
重力及び空気抵抗は、斜めリム140に沿って、リム140の最低地点152に向かって液滴48が流れることを補助する。更には、重力は、分離された水及び/又は埃粒子が、最低地点152から容器19の底部19Bに向かって、分離された水流路39に沿って流れることを補助する。
【0195】
出口部材138は流路部材136の内部面部分136Aから延在する内側面138Aを有する。図18において最も良好に図示されているように、出口部材138は、容器19の底部19Bに対向する第1の外側面138Bと、内側面138Aと第1の外側面138Bとの間の湾曲面138Cとを更に備える。分離された水及び/又は埃粒子は、湾曲面138Cによって内側面138Aから第1の外側面138Bに誘導される。このようにして、液滴48は、第1の外側面138Bに誘導され、この非限定的な実施例の斜めリム140の場合には、液滴48は、第1の外側面138Bに沿って最低地点152に向かって流れる。
【0196】
図18の差し込み図においても図示されるように、出口部材138は、第2の外側面138Dを更に備える。第1の外側面138Bは、定められた縁部又はコーナー138Eにおいて第2の外側面138Dと合流する。この縁部138Eは、液滴48を第1の外側面38B上に保持することを、部分的にはそれらの湿潤性の結果として、補助し、それによって、第1の外側面38Bに沿って斜めリム40の最低地点152に向かう液滴48の通過を補助する。
【0197】
故に、開口において、液体は、第1の外側面138B上に蓄積する。ここでも、空気及び重力に強いられて、蓄積された液体は、単一の焦点領域又は地点、換言すれば最低地点152に向かって斜めリム140の輪郭に追随する。ここから、これまでは流路部材136の内部面部分136A及び出口部材138の内側面138A上に分布していた液体は蓄積され、分離された水流路39に沿って容器19の底部19Bに向かって、制御された形態で誘導され得る。
【0198】
図18において図示される実施例において、出口部材138の流れ通過エリアは、開口に向かうにつれて増加する。換言すれば、出口部材138の内部の断面積が開口に向かうにつれて増加する。このことは、液滴48が気流から分離された状態を保つことを補助し、というのは、出口部材138を通る空気の速度がこれに対応して減少するからである。換言すれば、開口に向かうにつれて出口部材138の断面積を増加させることによって、液体はより低速の気流に晒され、故に、気流に再び引き込まれる傾向が小さくなる。
【0199】
図17及び図18において図示される非限定的な実施例において、出口部材138は、円錐状部分、例えば非対称な円錐状部分を備える。故に、出口部材138の流れ通過エリアは、開口に向かうにつれて広げられる。しかしながら、広げられた出口部材138の他の断面形状、例えば、正方形、矩形、三角形なども考えられることが留意されるべきである。円錐状部分138は、湾曲したチューブセクション136の下流端部に隣接し、例えば直接的に接続される。
【0200】
図18において図示されるように、円錐状部分は、開口において先端が切り取られており、それによって斜めリム140を定めている。斜めリム140は、出口部材138の広がった流れ通過エリアと組み合わされて、気流に再び引き込まれるリスクを低減しつつ、水滴48を開口に向かって及び分離された水流路39に沿って容器19の底部19Bに向かって前方に誘導するために特に適した配置を提供する。
【0201】
図19は、別の実施例による分離器ユニット118の断面図を提供する。この場合、出口部材138は、非対称な円錐状部分によって定められる。斜めリム140は、平面による円錐状部分の先端の切り取りによって定められる。
【0202】
出口部材138の開口から通気道22に向かう空気の分離された空気流路32Aは、例えば、通気道22に対する出口部材138、特にはその開口の空間的な配置によって決定される。
【0203】
図19において図示されるように、出口部材138は、第1の側部153Aと第2の側部153Bとを有する。この特定の実施例において、第1の側部153Aは第2の側部153Bの反対側である。出口部材138は、装置10が使用のための方向に向けられたときに、分離された水及び/又は埃粒子が第1の側部153Aに向かって蓄積及び誘導されるように配置される。第1の側部53Aは出口部材138の最低地点152において終端し、そこから分離された水流路39が延在する。
【0204】
通気道22は第2の側部153Bの近位に位置し、第1の側部153Aに対して遠位にある。この幾何学的構造は、第1の側部153Aから離れるように通気道22に向かって方向付けられた分離された空気流路132Aをもたらす。このようにして、分離された空気流路32Aは、分離された水流路39から離れるように方向付けられ、これと交差することが実質的に防止される。
【0205】
分離された空気流路32Aは、任意の適切なやり方で定められることが強調される。実施形態において、内部壁19Eは、更に、出口部材138の第1の側部153A(水及び/又は埃粒子はここに向かって誘導される)から通気道22に向かう気流をブロックするように働く。この場合、分離された空気流路32Aは、出口部材138の第2の側部153Bと通気道22との間に設けられる。
【0206】
図20は、サイクロン式分離器ユニット218を備える湿式清掃装置10を図示する。この実施例において、気流は、チューブ234を通って、容器19内に引き入れられる。容器19に入ると、気流は中空の筒状流路部材236の周りで誘導され、それによって、気流に引き込まれた水が気流から分離され、容器19の底部19Bに収集される。分離された空気は、中空の筒状流路部材236内に入り、これを通って、通気道22を介して、モータ14及びファン16に向かう。
【0207】
この実施例において、湿式清掃装置10は、上述された内部壁19Eを更に備え、特には家具の下の清掃のために湿式清掃装置10が傾斜されたときに、通気道22内への水の進入によるモータ14に対する損傷のリスクが最小化される。
【0208】
図20において図示される実施例において、湿式清掃装置10は、前述されたように、第2の側方部分19Dに向かって跳ねかかる収集された水CWが第2の側方部分19Dに沿って通気道22に向かって移動し続けることを阻止するように、水方向付け部材26も備える。
【0209】
開示された実施形態に対する他の変形例が、特許請求された本発明を実践するにあたり、図面、本開示及び添付の特許請求の範囲を検討することによって、当業者によって理解され得、実施され得る。特許請求の範囲において、「備える、含む」という語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、単数形の要素は複数性を排除するものではない。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせが有利に使用され得ないことを示すものではない。請求項における任意の参照符号は、範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20