(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】自己支持構成要素を備えたエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20241028BHJP
【FI】
A24F40/40
(21)【出願番号】P 2023526263
(86)(22)【出願日】2021-10-25
(86)【国際出願番号】 EP2021079537
(87)【国際公開番号】W WO2022090154
(87)【国際公開日】2022-05-05
【審査請求日】2023-04-28
(32)【優先日】2020-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】ベサント ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】パンテア シルビウ ナタナエル
(72)【発明者】
【氏名】イム ジュン ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】イシ グレゴリ
(72)【発明者】
【氏名】ハウ ジュン ジエ
(72)【発明者】
【氏名】デラ パズ デニス ヤペ
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/182751(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/199214(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/084758(WO,A1)
【文献】特表2019-524099(JP,A)
【文献】特開2020-014433(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0303598(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第111109669(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107536113(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
加熱チャンバーを収容するヒーターケーシングであって、前記加熱チャンバーが、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を受容するために構成されている、ヒーターケーシングと、
前記加熱チャンバーに空気を供給するために構成された気流管と、
エアロゾル発生装置の動作を制御するために構成された制御要素と、を備え、
前記ヒーターケーシング、前記気流管、
及び前記制御要素が
、互いに取り付けられていて、前記エアロゾル発生装置の自己支持構成要素を形成する、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記ヒーターケーシングが、ヒーターケーシングの下流部およびヒーターケーシングの上流部を備える、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記ヒーターケーシングの上流部および前記気流管が一体型の要素として形成されている、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記ヒーターケーシングの上流部および前記ヒーターケーシングの下流部のうちの一方または両方が、前記ヒーターケーシングの上流部を前記ヒーターケーシングの下流部に取り付けるために構成された接続を備える、請求項2または請求項3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記加熱チャンバーが中央長軸方向軸を備え、前記気流管が前記加熱チャンバーの前記中央長軸方向軸に沿って配設されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記ヒーターケーシングが断熱材を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記気流管が前記制御要素に取り付けられている、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記気流管が、前記気流管を前記制御要素に取り付けるために構成された少なくとも一つのコネクタを備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記制御
要素が、支持基体上に配設された制御回路を備え、前記支持基体が、前記制御要素を前記気流管に取り付けるために構成された少なくとも一つの貫通孔を包含する、請求項1~8のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記制御要素に給電するための電源を保持するために構成された電源ホルダーをさらに備え、前記ホルダー、前記ヒーターケーシング、前記気流管、
及び前記制御要素が、前記自己支持構成要素を形成するように互いに取り付けられている、請求項1~9のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記電源ホルダーが前記制御要素に取り付けられている、請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
外側ケーシングをさらに備え、前記自己支持構成要素が、前記外側ケーシング内に少なくとも部分的に収容されている、請求項1~11のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
エアロゾル発生装置で使用する自己支持構成要素であって、
-エアロゾル発生物品用の加熱チャンバーを収容するためのヒーターケーシングと、
-前記ヒーターケーシングに空気を供給するために構成された気流管と、
-制御要素と、を備え、
前記ヒーターケーシング、前記気流管、
及び前記制御要素が、互いに取り付けられている、自己支持構成要素。
【請求項14】
電源ホルダーをさらに備え、前記ヒーターケーシング、前記気流管、前記制御要素、
及び前記電源ホルダーが
、互いに取り付けられている、請求項13に記載の自己支持構成要素。
【請求項15】
請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置と、エアロゾル発生物品とを備え、前記エアロゾル発生物品がエアロゾル形成基体を含む、エアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエアロゾル発生装置に関する。本発明は、エアロゾル発生装置で使用する自己支持構成要素にさらに関する。本発明は、エアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システムにさらに関する。本発明は、エアロゾル発生装置の製造方法にさらに関する。
【背景技術】
【0002】
たばこなどのエアロゾル発生物品中のエアロゾル形成基体を加熱するが燃焼しないエアロゾル発生装置が周知である。こうした装置は、ユーザーによる吸入のためのエアロゾルを発生させるためにエアロゾル形成基体を十分に高温に加熱する。これらのエアロゾル発生装置は通常、加熱チャンバーと、装置を通る気流経路を画定するためのさらなる構成要素と、装置を制御するための電子回路と、装置にエネルギーを提供するための電源とを含む。これらの装置は典型的に、携帯可能な手持ち式の装置であり、コンパクトであることが要求される。
【0003】
喫煙可能材料を加熱するための装置が知られていて、これは電源、制御回路、ヒーターなどの様々な構成要素が中に取り付けられるハウジングを含む。ハウジング内の個々の構成要素の組立品は極めて複雑であり、様々な別個の製造工程を必要とする。
【0004】
簡単に組み立てられることができ、かつコンパクトであるエアロゾル発生装置を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一実施形態によると、エアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置は、加熱チャンバーを収容するヒーターケーシングを備えてもよく、加熱チャンバーは、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を受容するために構成されている。エアロゾル発生装置は、加熱チャンバーに空気を供給するために構成された気流管を備えてもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置の動作を制御するために構成された制御要素を備えてもよい。エアロゾル発生装置において、ヒーターケーシング、気流管、制御要素は互いに取り付けられてもよく、エアロゾル発生装置の自己支持構成要素を形成してもよい。
【0006】
本発明の一実施形態によると、エアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置は、加熱チャンバーを収容するヒーターケーシングを備え、加熱チャンバーは、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を受容するために構成されている。エアロゾル発生装置は、加熱チャンバーに空気を供給するために構成された気流管と、エアロゾル発生装置の動作を制御するために構成された制御要素とをさらに備える。ヒーターケーシング、気流管、制御要素は互いに取り付けられていて、エアロゾル発生装置の自己支持構成要素を形成する。
【0007】
エアロゾル発生装置の全体的な設計は、自己支持構成要素に起因してコンパクトであってもよい。自己支持構成要素は、エアロゾル発生装置の組み立てを簡素化しうる。自己支持構成要素は、ヒーターケーシング、気流管、制御要素を互いに対して配設するための外部フレームを必要とすることなく、それ自体およびそれ自体の重量を支持してもよい。ヒーターケーシング、気流管、制御要素は、互いを所定位置に保持してもよい。これは、エアロゾル発生装置の自己支持構成要素を形成するのを補助しうる。自己支持構成要素は、エアロゾル発生装置の別個のユニットを形成してもよい。別個のユニットは、一体型であってもよい。この一体型は、エアロゾル発生装置の組み立て中に、単一の構成要素として簡単に取り扱われてもよい。これは、エアロゾル発生装置の組み立て中の構成要素の数を低減しえて、エアロゾル発生装置の組立プロセスを簡略化する。
【0008】
本明細書で使用される「上流」および「下流」という用語は、エアロゾル発生装置の使用中に空気が気流経路に沿ってエアロゾル発生装置を通って流れる方向に対する、エアロゾル発生装置の構成要素の、または構成要素の部分の相対的な位置を説明するために使用される。本発明によるエアロゾル発生装置は、使用時にエアロゾルが通って装置を出る近位端を備える。エアロゾル発生装置の近位端はまた、口側端または下流端と呼ばれてもよい。口側端は遠位端の下流である。エアロゾル発生物品の遠位端はまた、上流端と呼ばれてもよい。エアロゾル発生装置の構成要素または構成要素の部分は、エアロゾル発生装置の気流経路に対するこれらの相対的な位置に基づいて、互いの上流または下流にあるものとして説明されてもよい。
【0009】
ヒーターケーシングは、ヒーターケーシングの下流部およびヒーターケーシングの上流部を備えてもよい。ヒーターケーシングの下流部は、ヒーターケーシングの上流部に取り付けられてもよい。これは、加熱チャンバーを収容するためのヒーターケーシングを形成しうる。ヒーターケーシングの下流部またはヒーターケーシングの上流部の一方または両方は、ヒーターケーシングの上流部をヒーターケーシングの下流部に取り付けるために構成された接続を備えてもよい。好ましくは、ヒーターケーシングの下流部とヒーターケーシングの上流部の両方は、これらの接続を備えてもよい。これらの接続は、スナップ嵌合接続とねじ接続の一方または両方を備えてもよい。スナップイン領域は、ヒーターケーシングの上流部またはヒーターケーシングの下流部のうちの一つ上に形成されてもよく、対応するレバーは、スナップ嵌合接続を提供するために、ヒーターケーシングの上流部またはヒーターケーシングの下流部のうちのもう一つ上に形成されてもよい。レバーを対応するスナップイン領域と係合すると、そのレバーはスナップイン領域と接続してもよく、それによってスナップ嵌合接続を形成する。ねじ接続の場合、ねじ接続のためのねじ山は、ヒーターケーシングの下流部とヒーターケーシングの上流部の両方上に提供されてもよい。これは、ヒーターケーシングの下流部とヒーターケーシングの上流部の両方が、ねじを介して互いに簡単に接続されうることを確実にしうる。ねじ接続が好ましい場合がある。
【0010】
エアロゾル発生装置の一実施形態では、ヒーターケーシングの上流部と気流管は、一体型の要素として形成されてもよい。この一体型の要素は、例えば射出成形など、例えば成形によって形成されてもよい。これは、ヒーターケーシングの上流部を気流管に取り付けるために構成された接続を形成する必要性なしに、ヒーターケーシングの上流部と気流管の間の簡単な一体型の接続を可能にしうる。ヒーターケーシングの下流部、およびヒーターケーシングの上流部と気流管とを備える一体型の要素が互いに取り付けられている時、エアロゾル発生装置の構成要素が形成され、これはヒーターケーシングと気流管の両方を包含する。これは、エアロゾル発生装置を通る連続的な気流経路を提供しうる。気流管とヒーターケーシングとを通るこうした気流経路は、制御要素の上方に、または制御要素を通るように任意の気流を方向付けることを回避してもよい。これは、エアロゾル発生装置の動作中に制御要素を損傷するリスクを低減しうる。こうした連続的な気流経路はまた、例えばブラシを使用することによって掃除することがより簡単であってもよい。
【0011】
ヒーターケーシングの上流部と気流管を備えるこうした一体型の要素は好ましい場合があり、自己支持構成要素を形成するための中心要素を提供してもよい。ヒーターケーシングの上流部と気流管は、一体型の要素内で互いに直接接続されていることが好ましい。具体的に、一体型の要素内のヒーターケーシングの上流部と気流管の間には、追加要素が存在しなくてもよい。
【0012】
別の方法として、ヒーターケーシングは一体型の要素を形成してもよい。この場合、ヒーターケーシングは気流管に取り付けられてもよい。これは、エアロゾル発生装置を通る連続的な気流経路を提供しうる。好ましくは、ヒーターケーシングは、気流管に直接取り付けられてもよい。具体的に、ヒーターケーシングと気流管の間には、追加要素が存在しなくてもよい。気流管に取り付けられたヒーターケーシングはまた、自己支持構成要素を形成するための中心要素を提供してもよい。
【0013】
気流管は、下流端および上流端を備えてもよく、エアロゾル発生装置を通る気流経路の少なくとも一部を画定する。空気は、気流管の上流端を通してエアロゾル発生装置に進入してもよい。空気は、気流管の下流端を通ってヒーターケーシングの中にさらに方向付けられてもよい。これは、エアロゾル発生装置を通る気流経路の一部を、特定の簡単な方法で提供しうる。
【0014】
自己支持構成要素が組み立てられている時、ヒーターケーシングおよび気流管は、直接接触していてもよい。気流管の下流部分は、ヒーターケーシング、具体的にヒーターケーシングの上流部と接触していてもよい。
【0015】
ヒーターケーシングは、断熱材を備えてもよい。この断熱材は、ヒーターケーシングの内部を断熱してもよく、ヒーターケーシングの外部から加熱チャンバーを収容する。断熱材は、加熱チャンバーから制御要素への任意の熱の伝達を回避または低減してもよい。これは従って、制御要素への負の影響を回避しうる。断熱材をヒーターケーシングに組み込むことはまた、コンパクトな自己支持構成要素を提供してもよい。
【0016】
ヒーターケーシングは内壁を備えてもよい。ヒーターケーシングの内壁は、熱反射性コーティングとポリマーのうちの一方または両方を含んでもよい。熱安定性ポリマーは、ポリフェニレンスルホン(PPSU)およびポリエーテルエーテルケトン(PEEK)から成るポリマー群から選択されてもよい。好ましくは、熱安定性ポリマーは、ポリフェニレンスルホン(PPSU)を含んでもよい。熱反射性コーティングは金属を含んでもよい。こうした金属コーティングは、ヒーターケーシングの加熱チャンバーから放射された熱を反射してもよい。金属コーティングは、金またはアルミニウムなどの金属、好ましくは金を含んでもよい。ヒーターケーシングの内壁はまた、断熱材料を含んでもよい。
【0017】
加熱チャンバーは、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を受容するために構成されている。加熱チャンバーは、エアロゾル発生物品が中に挿入される空洞を備えてもよい。空洞は管状であってもよい。空洞は熱伝導性材料を含んでもよい。空洞は、金属、好ましくはステンレス鋼でできた管を備えてもよく、または管はセラミックを備えてもよい。加熱チャンバーはエアロゾル発生物品を受容するために、加熱チャンバーの下流端に開口部を備えてもよい。開口部はまた、空気出口の役割を果たしてもよい。
【0018】
加熱チャンバーは、エアロゾル発生物品を加熱するために構成された発熱体を備えてもよい。発熱体は可撓性材料の基体層を備えてもよい。基体層は、熱安定性ポリマー、好ましくはポリイミドを含んでもよい。
【0019】
発熱体は基体層上に配設されてもよい。発熱体は抵抗発熱体であってもよい。発熱体は、制御要素と接続されるために構成されたワイヤ接続を包含してもよい。発熱体は、基体層上に配設された加熱トラックを備えてもよい。加熱トラックは、熱伝導性材料、好ましくはステンレス鋼などの金属を含んでもよい。加熱トラックは、前述のワイヤ接続に電気的に接続されてもよい。
【0020】
具体的に、加熱チャンバーは、可撓性材料の前述の基体層の中に包まれた金属で作られた管を備えてもよく、発熱体は基体層上に配設されている。
【0021】
エアロゾル形成基体と接触している発熱体の部分は、電流が発熱体を通過する結果として加熱される。電流は電源によって供給される。一実施形態では、発熱体のこの部分は使用時に、約140℃~約270℃の温度に達するように構成されている。発熱体は、約180℃~約240℃の温度に達するように構成されていることが好ましい。
【0022】
エアロゾル形成物品を受容するために構成された加熱チャンバーは、ヒーターケーシングの中に収容されてもよく、ヒーターケーシングの内壁から間隙を介していてもよい。これは、ヒーターケーシングの内壁と熱が発生される加熱チャンバーとの間の断熱を提供しうる。ヒーターケーシングの内壁と加熱チャンバーの間の空間は、気密であってもよい。空間は空気で充填されてもよい。空間はまた、ガス混合物、好ましくは窒素などの不活性ガスで充填されてもよい。これは、ヒーターケーシングの内壁と加熱チャンバーの間の特に良好な絶縁を提供しうる。
【0023】
ヒーターケーシングは、エアロゾル発生物品を加熱チャンバーの中に挿入するための下流ヒーター開口部を備えてもよい。下流ヒーター開口部は、エアロゾル発生装置を通る気流経路の下流端に位置してもよい。
【0024】
気流管は熱安定性ポリマーを含んでもよい。気流管は、ヒーターケーシングと同じ熱安定性ポリマーを含んでもよい。具体的に、一方でヒーターケーシングの上流部と気流管を備え、他方でヒーターケーシングの下流部を備える一体型の要素は、同じ熱安定性ポリマーを含んでもよい。気流管または一体型の要素はそれぞれ、ポリフェニレンスルホン(PPSU)とポリエーテルエーテルケトン(PEEK)のうちの一方または両方を含んでもよい。
【0025】
エアロゾル発生装置において、気流管は制御要素に取り付けられてもよい。気流管および制御要素は、直接接触していてもよい。これは、特定の単純な自己支持要素を提供しうる。好ましくは、気流管は制御要素に直接取り付けられてもよい。
【0026】
気流管と制御要素の両方は、気流管を制御要素に取り付けるために構成されたコネクタを包含してもよい。気流管上および制御要素上に位置するコネクタは、ヒーターケーシングと気流管の間の上述の接続と同様に、スナップ嵌合接続を提供してもよい。追加的に、または別の方法として、コネクタはねじ接続を提供してもよい。
【0027】
気流管または制御要素のいずれかに位置するコネクタの少なくとも一つは、気流管と制御要素の間の接続を提供するための取付ボスを備えてもよい。気流管は、気流管を制御要素に取り付けるために構成された少なくとも一つの取付ボスを備えてもよい。取付ボスは、気流管と、異なる幾何学的形状を有する制御要素とにもかかわらず、気流管を制御要素に接続する簡単な方法を提供してもよい。気流管は管状形状を有してもよい。制御要素は、支持基体、好ましくはプリント基板を備えてもよく、従って平坦な形状を有してもよい。制御回路は、制御要素の支持基体上に配設されてもよい。制御回路は、エアロゾル発生装置の動作を制御するために構成されていて、一つ以上のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを備えてもよい。制御要素、具体的にその支持基体は、制御要素を気流管に取り付けるために構成された少なくとも一つの貫通孔を備えてもよい。制御要素の少なくとも一つの貫通孔は、気流管の取付ボスに接続するように構成されてもよい。
【0028】
気流管の少なくとも一つの取付ボスは、気流管の管状体から延びてもよい。少なくとも一つの取付ボスは、気流管の管状体から垂直に延びてもよい。これは、気流管が制御要素に「隣り合って」取り付けられることを可能にしえて、制御要素(好ましくは、平坦な支持基体を含む平坦な制御要素)は、気流管に隣接して(具体的には気流管の管状体に隣接して)取り付けられる。
【0029】
気流管の取付ボスは、ねじを収容するためのねじ山を備えてもよい。制御要素の支持基体の少なくとも一つの貫通孔は、ねじを受容するように構成されてもよい。これは、ねじを使用することと、気流管をその取付ボスを介して、貫通孔を通して制御要素に接続することとによって、制御要素への気流管の特に簡単な取り付けを可能にしてもよい。
【0030】
本発明はまた、制御要素に給電するための電源を保持するために構成された電源ホルダーをさらに備えるエアロゾル発生装置に関する。電源ホルダー、ヒーターケーシング、気流管、制御要素は互いに取り付けられていて、前述の自己支持構成要素を形成してもよい。これは、エアロゾル発生装置のすべての主要構成要素を含む自己支持構成要素の形成を可能にしうる。構成要素、ヒーターケーシング、気流管、制御要素、電源ホルダーは互いを所定の位置に保持してもよく、それによって自己支持構造を形成する。
【0031】
電源ホルダーは、電源、例えば電池をさらに備えてもよい。次に自己支持構成要素は、ヒーターケーシング、気流管、制御要素、電源ホルダーを電源とともに備えてもよい。すべての主要要素を電源とともに含むこうした自己支持構成要素は、外側ケーシングの中に簡単に収容されてもよい。これは、電源ホルダーの中に電源を挿入するために、外側ケーシングを再度開く必要性を回避しうる。
【0032】
電源は任意の適切な電源であってもよく、例えば電池などの直流電圧源であってもよい。一実施形態では、電源はリチウムイオン電池である。別の方法として、電源はニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、またはリチウム系電池(例えば、リチウムコバルト電池、リン酸鉄リチウム電池、チタン酸リチウム電池、またはリチウムポリマー電池)であってもよい。
【0033】
電源ホルダーは制御要素に取り付けられてもよい。電源ホルダーは制御要素と直接接触していてもよい。電源ホルダーは、制御要素を電源ホルダーに取り付けるための少なくとも一つの貫通孔を備えてもよい。電源ホルダーの少なくとも一つの貫通孔は、電源ホルダーが制御要素と直接接触させられると、制御要素の貫通孔と一致してもよい。
【0034】
接続要素は、自己支持構成要素の中に存在してもよく、接続要素は、電源ホルダーを制御要素に、および制御要素を気流管に直接接続する。その接続要素は、電源ホルダーの貫通孔と、制御要素または支持基体の貫通孔とを通して、気流管の取付ボスのねじ山の中に通過させてもよい。こうした接続は、一つの接続要素を使用することによって、気流管、制御要素、電源ホルダーを、一つの工程で互いに取り付けるために特によく適している。接続要素は、ねじまたはクリップのうちの一方または両方、好ましくは、ねじを備えてもよい。
【0035】
好ましくは、少なくとも二つの接続が、自己支持構成要素の中に存在してもよい。これらの少なくとも二つの接続は、電源ホルダーを制御要素に、および制御要素を気流管に直接取り付けてもよい。具体的に、気流管は、二つの突出した取付ボスを備えてもよく、この取付ボスのそれぞれは接続要素用のねじ山を含む。同様に、電源ホルダーと制御要素の両方は、接続要素を貫通孔を通して、および気流管の前述の取付ボスのねじ山の中に通過させるために、それぞれ二つの貫通孔を備えてもよい。少なくとも二つの接続要素は、ねじを備えてもよい。
【0036】
制御要素は、気流管と電源ホルダーの間に挟まれてもよい。これは、エアロゾル発生装置の自己支持構成要素の特定のコンパクトな設計を可能にしうる。
【0037】
エアロゾル発生装置は、ヒーターケーシング、気流管、制御要素、および(存在する場合)電源ホルダーを互いに対して位置付ける任意のフレームを欠いてもよい。ヒーターケーシング、気流管、制御要素、電源は、エアロゾル発生装置の自己支持構成要素に含まれているため、フレームは不要である。
【0038】
本発明はまた、自己支持構成要素が外側ケーシング内に少なくとも部分的に収容されうる、外側ケーシングをさらに備えうるエアロゾル発生装置に関する。ヒーターケーシングと、気流管と、制御要素と、(存在する場合)電源ホルダーとを含む自己支持構成要素は、エアロゾル発生装置の内部構成要素であってもよい。好ましくは、自己支持構成要素は、エアロゾル発生装置の外側ケーシング内に完全に収容されてもよい。こうした自己支持構成要素を提供することは、自己支持構成要素が外側ケーシングの中に挿入される前に、自己支持構成要素に含まれるエアロゾル発生装置の内部構成要素が正しく機能するかについての試験を簡単にしてもよい。
【0039】
気流管、好ましくはその下流端は、外側ケーシングと係合するための取付ボスを備えてもよい。外側ケーシングは、気流管の上流端に対応する上流開口部を備えてもよい。これは、エアロゾル発生装置、具体的には気流管に入る外部空気のための空気吸込み口を提供しうる。
【0040】
外側ケーシングは、エアロゾル発生物品を加熱チャンバーの中に挿入するために構成された下流開口部を備えてもよい。下流開口部は、エアロゾル発生装置を通る気流経路の下流端に位置してもよい。外側ケーシングの下流開口部は、ヒーターケーシングの下流ヒーター開口部と一致してもよい。これは、外側ケーシングの下流開口部およびヒーターケーシングの下流ヒーター開口部を通して、ヒーターケーシングの中に位置する加熱チャンバーの中にエアロゾル発生物品を挿入することを可能にする。
【0041】
外側ケーシングは、気流管の上流端と一致しうる上流開口部を備えてもよい。それゆえに、エアロゾル発生装置を通して連続的な気流経路が提供されることができ、空気は、外側ケーシングの上流開口部を通してエアロゾル発生装置に入り、気流管の上流端を通して、気流管の下流端からヒーターケーシングの中に方向付けられる。気流経路は、ヒーターケーシングの上流部を通してヒーターケーシングの下流部に、ヒーターケーシングの中に収容された加熱チャンバーを通して方向付けられてもよい。エアロゾルは、加熱チャンバーの中に受容されたエアロゾル発生物品の加熱によって、加熱チャンバーの中で発生されてもよい。このエアロゾルは、下流ヒーター開口部と外側ケーシングの下流開口部とを介してエアロゾル発生装置を去り、ユーザーの口の中に至ってもよい。
【0042】
自己支持構成要素は、外側ケーシングの内部に接続されてもよい。自己支持構成要素は、外側ケーシングの内部の中に固定またはクランプ留めされてもよい。
【0043】
外側ケーシングを自己支持構成要素に接続するために構成された少なくとも一つの接続ボスは、外側ケーシングの内部に存在してもよい。少なくとも一つの接続ボスは、ねじを収容するために構成されたねじ山を備えてもよい。自己支持構成要素、具体的に気流管または電源ホルダーの一方または両方は、ねじを通過するための貫通孔を有する突出部を備えてもよい。外側ケーシングは、自己支持構成要素の貫通孔を有する前述の突出部を通してねじを外側ケーシングの接続ボスのねじ山の中に通すことと、ねじを固定することとによって、自己支持構成要素に接続されてもよい。
【0044】
外側ケーシングは、上部ハウジングおよび下部ハウジングを備えてもよい。上部ハウジングは下部ハウジングと係合して、その内部に自己支持構成要素を収容するための閉じた外側ケーシングを提供してもよい。これは、二つの構成要素を含む外側ケーシングを提供しうる。自己支持構成要素はまず、上部ハウジングに接続されてもよく、次に下部ハウジングは、エアロゾル発生装置の完全な外側ケーシングを提供するために上部ハウジングと係合されてもよい。
【0045】
具体的に、スナップ嵌合接続は、自己支持構成要素と外側ケーシングの上部ハウジングとの間に提供されてもよい。これは、自己支持構成要素を外側ケーシングの上部ハウジングの中に単に摺動させて、スナップ嵌合接続をもたらすことによって、自己支持構成要素と外側ケーシングの上部ハウジングとの間の簡単な接続を容易にしうる。例えば、レバーが電源ホルダーの中に形成されてもよく、これは、外側ケーシングの上部ハウジングの内部に提供された対応するスナップ嵌合領域と係合することができる。こうしたスナップ嵌合接続は、上部ハウジングの最も長い幅に沿って外側ケーシングの上部ハウジングに圧力をかけることによって簡単に解除されることができる。外側ケーシングの上部ハウジングは、自己支持構成要素の部品のみを覆ってもよい。
【0046】
自己支持構成要素が外側ケーシングの上部ハウジングに接続された後、外側ケーシングの下部ハウジングは、外側ケーシングの上部ハウジングによってまだ覆われていない、自己支持構成要素の部品の上に摺動されてもよい。外部突出部は、外側ケーシングの上部ハウジングと下部ハウジングの両方に提供されてもよく、これには例えばねじなどの接続要素を収容するためのねじ山が含まれる。これらの接続要素は、上部ハウジングを外側ケーシングの下部ハウジングに接続するために使用されることができる。
【0047】
代替的に、外側ケーシングは、外側ケーシング本体およびカバーを備えてもよい。外側ケーシング本体は開口部を備えてもよい。開口部は、外側ケーシング本体内に自己支持構成要素を挿入する役割を果たしてもよい。さらに開口部は、閉じた外側ケーシングを提供するためにカバーと係合してもよい。外側ケーシング本体は、カバーに旋回可能に接続されてもよい。これは、自己支持構成要素を収容するための一体型の外側ケーシングを形成しうる。この一体型の外側ケーシングは、上部ハウジングと下部ハウジングとを二つの別個の部品として備える外側ケーシングよりも大きくてもよい。
【0048】
外側ケーシングは、ポリマー、好ましくは熱安定性ポリマーを含んでもよい。ポリマーは、ポリフェニレンスルホン(PPSU)、ポリエーテルスルホン(PESU)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)から成るポリマー群から選択されてもよく、ABSはガラス繊維と混合されてもよい。好ましくは、熱安定性ポリマーは、ポリフェニレンスルホン(PPSU)またはポリエーテルスルホン(PESU)を含んでもよい。
【0049】
本発明はまた、エアロゾル発生装置で使用する自己支持構成要素に関する。自己支持構成要素は、エアロゾル発生物品用の加熱チャンバーを収容するためのヒーターケーシングを備えてもよい。自己支持構成要素は、空気をヒーターケーシングに提供するように構成された気流管を備えてもよい。自己支持構成要素は制御要素を備えてもよい。制御要素は、加熱チャンバーの温度を制御するために構成されてもよい。制御要素はまた、ユーザーインターフェース、例えばLED、電源底部、充電のためのおよびエアロゾル発生装置との通信のためのUSBポートを制御するために構成されてもよい。ヒーターケーシング、気流管、制御要素は互いに取り付けられてもよい。これは、ヒーターケーシング、気流管、制御要素が互いを所定位置に保持する自己支持構成要素の自己安定化を提供しうる。
【0050】
本発明はまた、エアロゾル発生装置で使用する自己支持構成要素を提供し、エアロゾル発生装置は、
‐エアロゾル発生物品用の加熱チャンバーを収容するためのヒーターケーシングと、
‐ヒーターケーシングに空気を供給するために構成された気流管と、
‐制御要素と、を備え、
ヒーターケーシング、気流管、制御要素は互いに取り付けられている。
【0051】
具体的に、ヒーターケーシングは、ヒーターケーシングの下流部およびヒーターケーシングの上流部を備えてもよい。ヒーターケーシングの上流部と気流管は、一体型の要素として形成されてもよい。別の方法として、ヒーターケーシングは、気流管に直接取り付けられる。これは、自己支持構成要素を通る気流経路を提供しうる。
【0052】
自己支持構成要素はさらに、加熱チャンバーを備えてもよく、加熱チャンバーはヒーターケーシングの中に収容されている。
【0053】
自己支持構成要素は追加的に、電源ホルダーを備えてもよい。ヒーターケーシング、気流管、制御要素、電源ホルダーは互いに取り付けられてもよく、それによって自己支持構成要素を提供する。
【0054】
自己支持構成要素の部品は、エアロゾル発生装置の一部品である自己支持構成要素に関連して上で説明した通り、互いに接続されてもよい。
【0055】
本発明はまた、本明細書に記載の通りのエアロゾル発生装置とエアロゾル発生物品とを備えるエアロゾル発生システムに関する。エアロゾル発生物品はエアロゾル形成基体を含んでもよい。エアロゾル形成基体はロッドの形態であってもよい。
【0056】
本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体を指す。揮発性化合物は、エアロゾル形成基体を加熱すること、または燃焼することによって放出されてもよい。エアロゾル形成基体は固体または液体であってもよく、または固体構成成分と液体構成成分の両方を含んでもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の一部であってもよい。
【0057】
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を含む物品を指す。例えば、エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を通ってユーザーの肺の中に直接吸入可能なエアロゾルを発生する喫煙物品であってもよい。エアロゾル発生物品は使い捨てであってもよい。
【0058】
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」は、エアロゾル形成基体と相互作用してエアロゾルを発生する装置に関する。エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の一部、例えば喫煙物品の一部であってもよい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体と相互作用してユーザーの口を通してユーザーの肺の中に直接吸入可能なエアロゾルを発生する喫煙装置であってもよい。エアロゾル発生装置はホルダーであってもよい。装置は、片手の指の間に保持するのが快適な携帯型または手持ち式の装置であることが好ましい。
【0059】
本発明は、エアロゾル発生装置を製造するための方法に関する。方法は、エアロゾル発生物品を受容するために構成された加熱チャンバーを備えるヒーターケーシングを提供する工程を含んでもよい。方法は、加熱チャンバーに空気を供給するために構成された気流管を提供する工程を含んでもよい。方法は、エアロゾル発生装置を制御するために構成された制御要素を提供する工程を含んでもよい。方法はヒーターケーシング、気流管、制御要素を互いに取り付けることを含んでもよく、それによってエアロゾル発生装置の自己支持構成要素を提供する。
【0060】
本発明はまた、エアロゾル発生装置を製造するための方法に関し、方法は、
‐エアロゾル発生物品を受容するために構成された加熱チャンバーと、加熱チャンバーに空気を供給するために構成された気流管と、エアロゾル発生装置を制御するために構成された制御要素とを備えるヒーターケーシングを提供する工程と、
‐ヒーターケーシング、気流管、制御要素を互いに取り付けて、それによってエアロゾル発生装置の自己支持構成要素を提供する工程と、を含む。
【0061】
方法はさらに、電源ホルダーを提供する工程を含んでもよい。電源ホルダーは電源を備えてもよい。電池などの電源は、接着剤、例えば両面接着テープによって電源ホルダーに固定されてもよい。方法はヒーターケーシング、気流管、制御要素、電源ホルダーを互いに取り付けることを含んでもよく、それによってエアロゾル発生装置の自己支持構成要素を提供する。
【0062】
方法は追加的に、外側ケーシングを提供することと、前述の自己支持構成要素を少なくとも部分的に外側ケーシングの中に取り付けることとを含んでもよい。好ましくは、自己支持構成要素は、完全に外側ケーシングの内部内に取り付けられている。
【0063】
以下において、本発明は図および実施形態の方法によって、より詳細に説明される。一実施形態に関して説明される特徴は、本発明の他の実施形態にも等しく適用されてもよい。同じ要素は、図全体を通して、同じ参照番号で示されている。
【0064】
例証としてのみであるが、以下の添付図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【
図1】
図1は、ヒーターケーシングと、気流管と、制御要素と、電源を有する電源ホルダーとを含む自己支持構成要素の側面図を示す。
【
図2】
図2は、気流管に取り付けられたヒーターケーシングの側面図を示す。
【
図3A】
図3Aは、気流管と制御要素の間の接続を詳述する、自己支持構成要素の異なる斜視図を示す。
【
図3B】
図3Bは、気流管と制御要素の間の接続を詳述する、自己支持構成要素の異なる斜視図を示す。
【
図4】
図4は、外側ケーシングの内部の中の自己支持構成要素の取り付けを示す。
【
図5】
図5は、自己支持構成要素と外側ケーシングの部品との間の接続を詳述する、外側ケーシングの一つの部品内の自己支持構成要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0066】
図1は、ヒーターケーシングの下流部14Bとヒーターケーシングの上流部14Cとを備える、ヒーターケーシング14を含む自己支持構成要素12の側面図を描写する。ヒーターケーシングの上流部14Cおよび気流管16は、一体型の要素として形成されている。二つの取付ボス16Bは、気流管16から突出していて、ねじ38を介した制御要素18と電源ホルダー20とへの接続を提供する。二つの貫通孔(
図1に図示せず)は、両方の貫通孔を通してねじ38を通過し、電源ホルダーを制御要素および気流管に一工程で接続するために、電源ホルダー20と制御要素18の基板の両方に存在する。制御要素18は、気流管16と電源ホルダー20の間に挟まれていて、自己支持構成要素12のコンパクトな設計を提供する。制御要素18は、基板(制御回路36を含むプリント基板)を含む。電池などの電源22は、電源ホルダー20に接続されている。
【0067】
図2は、
図1の自己支持構成要素12の部分を示す。具体的に、ヒーターケーシングの下流部14Bは、気流管16とヒーターケーシングの上流部14Cとを備える一体型の要素に取り付けられている。気流管は、気流管を制御要素および電源ホルダー(制御要素と電源ホルダーの両方は
図2に図示せず)に取り付けるための二つの取付ボス16Bを含む。ヒーターケーシングの下流部14Bと、気流管16に接続されたヒーターケーシングの上流部14Cとの両方は、それぞれのコネクタ14Aおよびコネクタ16Aを包含し、これにはねじ38を収容するためのねじ山が含まれる。コネクタ14Aとコネクタ16Aの両方を互いに係合すると、ヒーターケーシングは、ヒーターケーシングの下流部14Bを、ねじ38を介してヒーターケーシングの上流部14Cに取り付けることによって形成されることができる。ヒーターケーシング14の加熱チャンバー24内に位置付けられたヒーターに電気的に接続されている電気的接続30が見える。これらの電気的接続は、制御要素18の基板、具体的にはプリント基板に接続されることができる。ヒーターケーシング14および気流管16は共に、上流端26と下流端28を含むヒーターケーシングとを包含する気流管を有するエアロゾル発生装置を通る気流経路を画定する。
【0068】
図3Aおよび
図3Bは、自己支持構成要素の斜視図を示し、
図3Bの自己支持構成要素は、
図3Aに示す自己支持構成要素を90度回転させたものである。
図3Aは、気流管の一体型部品として形成されている取付ボス16Bを示す。コネクタ14Aとコネクタ16Aは、両方の部品をねじ(ねじは図示せず)を介して接続するために、気流管16に接続されたヒーターケーシングの下流部14Bの中、およびヒーターケーシングの上流部14Cの中に存在する。電源ホルダー20はさらに、ねじ(ねじは
図3Aまたは
図3Bに図示せず)を収容する突出部40を含み、これは、外側ケーシングの内部の中で自己支持構成要素を接続する役割を果たす。
【0069】
図4は、外側ケーシング32の中の自己支持構成要素12の組み込みを示す。
図4の左側に、自己支持構成要素12が示されていて、これは、自己支持構成要素の気流経路42に沿って、気流管16の上流端26からヒーターケーシング14の下流端28に延びる中央長軸方向軸34を含む。この実施形態では、外側ケーシング32は、外側ケーシング本体32Bおよびカバー32Cを備える。外側ケーシング本体はまた、自己支持構成要素が外側ケーシングの中に収容されている時、ヒーターケーシングの下流端28と一致する下流開口部44を包含する。同様に、外側ケーシング本体はまた、自己支持構成要素が外側ケーシングの中に位置する時、気流管16の上流端28と一致する上流開口部46を含む。
図4の右側に示された部品は、外側ケーシング32と、外側ケーシングの内部の中に収容された自己支持構成要素12とを含む完全なエアロゾル形成装置10を描写する。自己支持構成要素12はそれによって、エアロゾル形成装置10の内部構成要素を形成する。外側ケーシングの内部の中に自己支持構成要素を導入することと、外側ケーシングを閉じることとによって、装置10が特に簡単な方法で組み立てられることができるように、自己支持構成要素12は、エアロゾル形成装置10のすべての内部部品を含むことが好ましい。
【0070】
図5は、外側ケーシングの上部ハウジング32Aに収容された自己支持構成要素の斜視図を示す。この上部ハウジングは、自己支持構成要素が、ねじを使用して電源ホルダー20の突出部40を介して取り付けられることができる、取付ボス48を含む。気流管16は、外側ケーシングを閉じるために、自己支持構成要素を外側ケーシングの下部ハウジングに接続するために使用されることができる追加の取付ボス50を包含する。