(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-25
(45)【発行日】2024-11-05
(54)【発明の名称】非燃焼加熱型香味吸引器
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20241028BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20241028BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/20
(21)【出願番号】P 2023553904
(86)(22)【出願日】2021-10-18
(86)【国際出願番号】 JP2021038402
(87)【国際公開番号】W WO2023067648
(87)【国際公開日】2023-04-27
【審査請求日】2023-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000004569
【氏名又は名称】日本たばこ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100168066
【氏名又は名称】鈴木 雄太
(72)【発明者】
【氏名】津久井 里望
(72)【発明者】
【氏名】長瀬 亮祐
【審査官】佐藤 彰洋
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-520664(JP,A)
【文献】国際公開第2020/025701(WO,A1)
【文献】特表2020-529854(JP,A)
【文献】特表2019-520044(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/40
A24F 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
たばこ粉末原料と、エアロゾル源と、磁石又は該磁石と磁力により吸着する磁石吸着物質と、を含む香味成型体と、
前記香味成型体を収容する香味成型体収容部と、
電源部を備える電源ユニットと、
前記電源部から電力の供給を受けて発熱する第一の加熱部と、
前記香味成型体収容部の内壁上に設けられ、前記第一の加熱部からの熱を前記香味成型体に伝える伝熱部材と、
を備える非燃焼加熱型香味吸引器であって、
前記伝熱部材は、前記香味成型体が前記磁石を含む場合には前記磁石吸着物質を含み、前記香味成型体が前記磁石吸着物質を含む場合には前記磁石を含み、
下記磁力の測定方法において、140℃に加熱した前記磁石について測定される引張力が、20℃の前記磁石について測定される引張力の95%以下である、非燃焼加熱型香味吸引器。
(磁力の測定方法)
測定部先端に鉄からなる円盤部材を取り付けたフォースゲージを準備し、該円盤部材に直径6mm、厚さ2mmの円筒状の磁石を磁力により吸着させる。前記フォースゲージを前記磁石が下側に位置するように固定し、前記磁石を下方向へ引っ張る。前記磁石が前記円盤部材から外れた時点での引張力(N)を測定する。該測定を3回行い、3回の測定値の平均を引張力とする。該測定を、20℃の前記磁石と、140℃に加熱した前記磁石に対して行う。
【請求項2】
前記磁力の測定方法において、140℃に加熱した前記磁石について測定される引張力が、20℃の前記磁石について測定される引張力の70%以下である、請求項1に記載の非燃焼加熱型香味吸引器。
【請求項3】
140℃に加熱した前記磁石を20℃に冷却し、再び前記磁力の測定方法により引張力を測定した場合、前記引張力が、加熱前の20℃の前記磁石について測定された引張力の95%以下である、請求項1又は2に記載の非燃焼加熱型香味吸引器。
【請求項4】
140℃に加熱した前記磁石を20℃に冷却し、再び前記磁力の測定方法により引張力を測定した場合、前記引張力が、加熱前の20℃の前記磁石について測定された引張力の70%以下である、請求項3に記載の非燃焼加熱型香味吸引器。
【請求項5】
前記香味成型体が前記磁石を含み、前記伝熱部材が前記磁石吸着物質を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の非燃焼加熱型香味吸引器。
【請求項6】
さらに、前記伝熱部材により加熱された後の前記香味成型体を回収する香味成型体回収部を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の非燃焼加熱型香味吸引器。
【請求項7】
前記香味成型体回収部が前記伝熱部材と対向する位置に設けられている、請求項6に記載の非燃焼加熱型香味吸引器。
【請求項8】
前記香味成型体回収部が前記香味成型体を加熱する第二の加熱部を備える、請求項6又は7に記載の非燃焼加熱型香味吸引器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非燃焼加熱型香味吸引器に関する。
【背景技術】
【0002】
燃焼型香味吸引器(シガレット)では、葉たばこを含むたばこ充填物を燃焼して香味を得る。該燃焼型香味吸引器の代替として、たばこ材料を含む香味源を燃焼する代わりに加熱して香味を得る非燃焼加熱型香味吸引器が提案されている。非燃焼加熱型香味吸引器の加熱温度は、燃焼型香味吸引器の燃焼温度より低く、例えば約400℃以下である。このように、非燃焼加熱型香味吸引器の加熱温度は低いため、煙量を増加させる観点から、非燃焼加熱型香味吸引器では香味源にグリセリン等のエアロゾル源が添加される。エアロゾル源は加熱により気化し、エアロゾルを発生する。該エアロゾルはたばこ成分等の香味成分を伴い使用者に供給されるため、使用者は十分な香味を得ることができる。
【0003】
非燃焼加熱型香味吸引器の香味源の一例として、タブレット形状の香味成型体が挙げられる。該香味成型体は、加熱によって形状が崩れず、指でつまんでも指が汚れにくい場合には、ポッド容器等に収容せずに、そのまま非燃焼加熱型香味吸引器の香味成型体収容部内に導入して使用することができる。
【0004】
特許文献1には、モジュール化されたヴェポライザーにおいて、燃料モジュール室と加熱モジュール室の各内部面には磁石が設置されることができ、該磁石と当接する燃料モジュールと加熱モジュールの面が磁石と結合する材質で構成されるか磁石が取付けられて、燃料モジュール室と加熱モジュール室に磁力で固定されるように構成されることができることが記載されている。また、特許文献2には、エアロゾル発生装置において、細長いサセプタ素子の基部部分と、ハウジング内に配置された磁性素子の少なくとも一つは永久磁石を備え、基部部分と磁性素子の間の磁気引力は、細長いサセプタ素子をチャンバーの閉鎖端に取り外し可能に取り付けることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-527049号公報
【文献】特開2020-529852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述したように、香味成型体をそのまま非燃焼加熱型香味吸引器の香味成型体収容部内に導入して使用する場合には、香味成型体にヒーターからの熱が確実に伝わるように、香味成型体収容部内において香味成型体が位置固定されることが求められる。このように、非燃焼加熱型香味吸引器の使用時には香味成型体が位置固定されることが求められるが、使用後は非燃焼加熱型香味吸引器から香味成型体を容易に取り出せることが望ましい。
【0007】
本発明は、使用時は香味成型体収容部内において香味成型体を位置固定でき、かつ、使用後は香味成型体を容易に取り出すことが可能な非燃焼加熱型香味吸引器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下の実施態様を含む。
【0009】
[1]たばこ粉末原料と、エアロゾル源と、磁石又は該磁石と磁力により吸着する磁石吸着物質と、を含む香味成型体と、
前記香味成型体を収容する香味成型体収容部と、
電源部を備える電源ユニットと、
前記電源部から電力の供給を受けて発熱する第一の加熱部と、
前記香味成型体収容部の内壁上に設けられ、前記第一の加熱部からの熱を前記香味成型体に伝える伝熱部材と、
を備える非燃焼加熱型香味吸引器であって、
前記伝熱部材は、前記香味成型体が前記磁石を含む場合には前記磁石吸着物質を含み、前記香味成型体が前記磁石吸着物質を含む場合には前記磁石を含み、
下記磁力の測定方法において、140℃に加熱した前記磁石について測定される引張力が、20℃の前記磁石について測定される引張力の95%以下である、非燃焼加熱型香味吸引器。
(磁力の測定方法)
測定部先端に鉄からなる円盤部材を取り付けたフォースゲージを準備し、該円盤部材に直径6mm、厚さ2mmの円筒状の磁石を磁力により吸着させる。前記フォースゲージを前記磁石が下側に位置するように固定し、前記磁石を下方向へ引っ張る。前記磁石が前記円盤部材から外れた時点での引張力(N)を測定する。該測定を3回行い、3回の測定値の平均を引張力とする。該測定を、20℃の前記磁石と、140℃に加熱した前記磁石に対して行う。
【0010】
[2]前記磁力の測定方法において、140℃に加熱した前記磁石について測定される引張力が、20℃の前記磁石について測定される引張力の70%以下である、[1]に記載の非燃焼加熱型香味吸引器。
【0011】
[3]140℃に加熱した前記磁石を20℃に冷却し、再び前記磁力の測定方法により引張力を測定した場合、前記引張力が、加熱前の20℃の前記磁石について測定された引張力の95%以下である、[1]又は[2]に記載の非燃焼加熱型香味吸引器。
【0012】
[4]140℃に加熱した前記磁石を20℃に冷却し、再び前記磁力の測定方法により引張力を測定した場合、前記引張力が、加熱前の20℃の前記磁石について測定された引張力の70%以下である、[3]に記載の非燃焼加熱型香味吸引器。
【0013】
[5]前記香味成型体が前記磁石を含み、前記伝熱部材が前記磁石吸着物質を含む、[1]~[4]のいずれかに記載の非燃焼加熱型香味吸引器。
【0014】
[6]さらに、前記伝熱部材により加熱された後の前記香味成型体を回収する香味成型体回収部を備える、[1]~[5]のいずれかに記載の非燃焼加熱型香味吸引器。
【0015】
[7]前記香味成型体回収部が前記伝熱部材と対向する位置に設けられている、[6]に記載の非燃焼加熱型香味吸引器。
【0016】
[8]前記香味成型体回収部が前記香味成型体を加熱する第二の加熱部を備える、[6]又は[7]に記載の非燃焼加熱型香味吸引器。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、使用時は香味成型体収容部内において香味成型体を位置固定でき、かつ、使用後は香味成型体を容易に取り出すことが可能な非燃焼加熱型香味吸引器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施形態に係る非燃焼加熱型香味吸引器の一例を示す模式図である。
【
図2】本実施形態に係る非燃焼加熱型香味吸引器の他の一例を示す模式図である。
【
図3】本実施形態に係る香味成型体の磁石の配置の一例を示す模式図である。
【
図4】本実施例における磁力の測定方法を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本実施形態に係る非燃焼加熱型香味吸引器は、香味成型体と、香味成型体収容部と、電源ユニットと、第一の加熱部と、伝熱部材と、を備える。前記香味成型体は、たばこ粉末原料と、エアロゾル源と、磁石又は該磁石と磁力により吸着する磁石吸着物質と、を含む。すなわち、前記香味成型体は、たばこ粉末原料、エアロゾル源及び磁石を含むか、または、たばこ粉末原料、エアロゾル源及び磁石吸着物質を含む。前記香味成型体収容部は、前記香味成型体を収容する。前記電源ユニットは、電源部を備える。前記第一の加熱部は、前記電源部から電力の供給を受けて発熱する。前記伝熱部材は、前記香味成型体収容部の内壁上に設けられ、前記第一の加熱部からの熱を前記香味成型体に伝える。また、前記伝熱部材は、前記香味成型体が前記磁石を含む場合には前記磁石吸着物質を含み、前記香味成型体が前記磁石吸着物質を含む場合には前記磁石を含む。ここで、下記磁力の測定方法において、140℃に加熱した前記磁石について測定される引張力は、20℃の前記磁石について測定される引張力の95%以下である。
【0020】
(磁力の測定方法)
測定部先端に鉄からなる円盤部材を取り付けたフォースゲージを準備し、該円盤部材に直径6mm、厚さ2mmの円筒状の磁石を磁力により吸着させる。前記フォースゲージを前記磁石が下側に位置するように固定し、前記磁石を下方向へ引っ張る。前記磁石が前記円盤部材から外れた時点での引張力(N)を測定する。該測定を3回行い、3回の測定値の平均を引張力とする。該測定を、20℃の前記磁石と、140℃に加熱した前記磁石に対して行う。
【0021】
本実施形態に係る非燃焼加熱型香味吸引器では、香味成型体が、たばこ粉末原料とエアロゾル源に加えて磁石又は磁石吸着物質を含む。また、香味成型体収容部の内壁上に設けられた伝熱部材が、香味成型体が磁石を含む場合には磁石吸着物質を含み、香味成型体が磁石吸着物質を含む場合には磁石を含む。これにより、香味成型体収容部内に導入された香味成型体は、香味成型体収容部の内壁上に設けられた伝熱部材と磁力により吸着するため、伝熱部材上に位置固定される。したがって、本実施形態に係る非燃焼加熱型香味吸引器の使用時において、第一の加熱部からの熱により発熱した前記伝熱部材は、前記伝熱部材上に位置固定された香味成型体に十分に伝熱することができ、該香味成型体からエアロゾル源やたばこ成分等の香味成分を十分に気化させることができる。
【0022】
さらに、本実施形態に係る非燃焼加熱型香味吸引器では、前記磁石として、前記磁力の測定方法において140℃に加熱した前記磁石について測定される引張力が、20℃の前記磁石について測定される引張力の95%以下である磁石を用いる。これにより、非燃焼加熱型香味吸引器の使用の経過とともに香味成型体が十分に加熱されると、前記磁石の磁力が低下し、前記伝熱部材との吸着力が低下する。したがって、前記伝熱部材から香味成型体が外れやすくなり、非燃焼加熱型香味吸引器の使用後において香味成型体収容部から香味成型体を容易に取り出すことができる。
【0023】
本実施形態に係る非燃焼加熱型香味吸引器の一例を
図1に示す。
図1に示される非燃焼加熱型香味吸引器1は、磁石2を内部に含む香味成型体3と、香味成型体3を収容する香味成型体収容部4と、電源部を備える電源ユニット5と、電源ユニット5の電源部から電力の供給を受けて発熱する第一の加熱部6と、第一の加熱部6の温度制御を行う制御部7と、香味成型体収容部4の内壁上に設けられ、磁石吸着物質を含み、第一の加熱部6からの熱を香味成型体3に伝える板状の伝熱部材8と、マウスピース9と、を備える。
【0024】
不図示の香味成型体投入口から香味成型体収容部4の内部に投入された香味成型体3は、磁石2に磁力により、磁石吸着物質を含む伝熱部材8上に吸着する。非燃焼加熱型香味吸引器1の使用開始に伴い、制御部7からの指示により電源ユニット5の電源部より第一の加熱部6へ電力が供給されることで第一の加熱部6が加熱される。第一の加熱部6の熱は伝熱部材8に伝わり、さらに伝熱部材8上に吸着した香味成型体3へ伝わることで、香味成型体3が加熱される。香味成型体3の加熱により、香味成型体3に含まれるエアロゾル源やたばこ成分等の香味成分が気化し、香味成分を伴うエアロゾルが発生する。これを使用者がマウスピース9より吸引することで、使用者にエアロゾル及び香味成分が供給される。加熱温度は、130~400℃であることが好ましく、200~350℃であることがより好ましい。なお、加熱温度とは第一の加熱部6の温度を示す。
【0025】
一方、使用の経過に伴い香味成型体3の温度は上昇し、非燃焼加熱型香味吸引器1の使用終了時には、香味成型体3の温度は第一の加熱部6における加熱温度近くまで上昇する。ここで、磁石2は、前記磁力の測定方法において140℃に加熱した磁石2について測定される引張力が、20℃の磁石2について測定される引張力の95%以下であるため、使用終了時において磁力による香味成型体3の伝熱部材8への吸着力は低下する。したがって、使用前と比較して香味成型体3は伝熱部材8から外れやすくなり、使用後は容易に香味成型体3を香味成型体収容部4から外部へ取り出すことができる。なお、
図1では香味成型体3が磁石2を含み、伝熱部材8が磁石吸着物質を含むが、香味成型体3が磁石吸着物質を含み、伝熱部材8が磁石2を含んでもよい。
【0026】
本実施形態では、前記磁力の測定方法において、140℃に加熱した前記磁石について測定される引張力が、20℃の前記磁石について測定される引張力の95%以下である。このような磁石の種類としては、特に限定されないが、例えばネオジム磁石、フェライト磁石、サマコバ磁石、アルニコ磁石等が挙げられる。これらの磁石は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。これらの中でも、キュリー温度が約330℃と比較的低いネオジム磁石がより好ましい。一方、磁石吸着物質としては、前記磁石と磁力により吸着する物質であれば特に限定されないが、例えば鉄、ニッケル、コバルト等が挙げられる。これらの磁石吸着物質は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。使用後に香味成型体をより容易に取り出すことができる観点から、前記磁力の測定方法において、140℃に加熱した前記磁石について測定される引張力は、20℃の前記磁石について測定される引張力の70%以下であることが好ましく、50%以下であることがより好ましく、30%以下であることがさらに好ましい。なお、前記範囲の下限は特に限定されないが、例えば10%以上であることができる。
【0027】
本実施形態では、140℃に加熱した前記磁石を20℃に冷却し、再び前記磁力の測定方法により引張力を測定した場合、前記引張力は、加熱前の20℃の前記磁石について測定された引張力の95%以下であることが好ましい。このように、140℃に加熱後20℃まで冷却した磁石の引張力が、加熱前の20℃における引張力の95%以下であることにより、使用後に磁石の温度が低下しても加熱前の磁力には戻らないため、使用後に香味成型体をより容易に取り出すことができる。また、香味成型体を十分に冷却してから外部へ取り出すことができる。このような磁石の種類としては、特に限定されないが、例えばネオジム磁石、フェライト磁石、サマコバ磁石、アルニコ磁石等が挙げられる。これらの磁石は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。140℃に加熱した前記磁石を20℃に冷却し、再び前記磁力の測定方法により引張力を測定した場合、前記引張力は、加熱前の20℃の前記磁石について測定された引張力の70%以下であることがより好ましく、50%以下であることがさらに好ましく、30%以下であることが特に好ましい。なお、前記範囲の下限は特に限定されないが、例えば10%以上であることができる。
【0028】
本実施形態では、香味成型体が磁石を含む場合には伝熱部材が磁石吸着物質を含み、香味成型体が磁石吸着物質を含む場合には伝熱部材が磁石を含む。しかし、香味成型体が磁石を含み、伝熱部材が磁石吸着物質を含むことが好ましい。前述したように、磁石が加熱後冷却した際に元の磁力まで復元しない磁石である場合、該磁石を伝熱部材に用いると繰り返しの使用により磁力が低下していくため、香味成型体との間の十分な吸着力が得られなくなる場合があるためである。
【0029】
本実施形態に係る非燃焼加熱型香味吸引器は、さらに、伝熱部材により加熱された後の香味成型体を回収する香味成型体回収部を備えることが好ましい。伝熱部材から外れた使用後の香味成型体を香味成型体回収部内に回収することで、使用後の香味成型体を容易に外部へ取り出すことができる。また、伝熱部材による香味成型体の過加熱を防止することができ、後述するように香味成型体回収部内にて再加熱を行うこともできる。
【0030】
本実施形態に係る非燃焼加熱型香味吸引器の他の一例を
図2(a)に示す。
図2(a)に示される非燃焼加熱型香味吸引器1では、香味成型体収容部4の上面に第一の加熱部6が設けられ、第一の加熱部6上に板状の伝熱部材8が設けられている。また、香味成型体収容部4の下面上であって、伝熱部材8と対向する位置に、香味成型体を収容可能なメッシュ構造の香味成型体回収部10が設けられている。不図示の香味成型体投入口から香味成型体収容部4の内部に投入された香味成型体3は、磁石2に磁力により、磁石吸着物質を含む伝熱部材8上に吸着され、伝熱部材8により加熱される。香味成型体3の温度が十分に上昇すると、磁石2の磁力による香味成型体3の伝熱部材8への吸着力が低下し、
図2(b)に示されるように香味成型体3は香味成型体回収部10へ落下し、香味成型体回収部10内に回収される。
【0031】
図2(a)に示される非燃焼加熱型香味吸引器1では、非燃焼加熱型香味吸引器1の使用時に伝熱部材8が上側、香味成型体回収部10が下側となるようなガイドを設けることができる。ガイドとしては例えば、伝熱部材8が配置されている側の非燃焼加熱型香味吸引器1の表面に、こちら側を上向きにして使用する旨の表示を行う、マウスピース9を特定の方向にしか咥えられない形状とする、電源ユニット5を香味成型体回収部10側に偏らせて配置する(電源ユニット5は非燃焼加熱型香味吸引器1の重量の大半を占めるため、電源ユニット5の配置側に重心が傾く)、等が挙げられる。また、誘導路を設け、該誘導路を通じて香味成型体3を香味成型体回収部10へ導いてもよい。
【0032】
図2(c)に示されるように、香味成型体回収部10は、開口部に開閉可能なシャッター11を有することが好ましい。シャッター11を設けることで、回収した香味成型体3が再び香味成型体回収部10外へ出てしまうことを防ぐことができる。シャッター11は、例えば香味成型体回収部10内に香味成型体3が入ったことを検知して閉まることができる。このような機構では、香味成型体回収部10内に香味成型体3が入ったことを検知することで、使用者が香味成型体3の使用が終了したことを知ることもできる。また、シャッター11は、例えば非燃焼加熱型香味吸引器1が縦向きになったことを検知して閉まってもよい。シャッター11はメッシュ構造であってもよい。香味成型体回収部10はまた、香味成型体3を非燃焼加熱型香味吸引器1の外部へ取り出すことが可能な香味成型体取出口を有してもよい。
【0033】
本実施形態において、香味成型体回収部は、香味成型体を加熱する第二の加熱部を備えることが好ましい。香味成型体回収部が第二の加熱部を備えることで、香味成型体が伝熱部材に吸着している際に第一の加熱部からの熱により香味成型体を急速加熱し、伝熱部材から外れて香味成型体回収部内に回収された後も、第二の加熱部によって香味成型体をゆっくりと加熱することができる。このように香味成型体回収部でも加熱を行うことで、香味成型体回収部内においても香味成型体からエアロゾルや香味成分を発生させることができ、また第一の加熱部からの熱による香味成型体の過加熱を防ぐことができる。香味成型体回収部が第二の加熱部を備える場合、第二の加熱部による加熱温度は第一の加熱部による加熱温度よりも低いことができる。例えば、第一の加熱部による加熱温度は140~400℃、第二の加熱部による加熱温度は40~300℃であることが好ましく、第一の加熱部による加熱温度は300~350℃、第二の加熱部による加熱温度は40~250℃であることがより好ましい。
【0034】
本実施形態において、香味成型体は、たばこ粉末原料と、エアロゾル源と、磁石又は磁石吸着物質とを含む。香味成型体はこれら以外にも、例えば揮発性香料成分、吸着材、セルロース粉末等を含むことができる。
【0035】
たばこ粉末原料としては、例えば葉たばこ、たばこの葉脈部、幹部、根、花等が裁刻等され、粉末状になったものが挙げられる。前記葉たばこの種類は特に限定されず、例えば黄色種、バーレー種、在来種、オリエント葉等や、それらの発酵葉等であることができる。これらのたばこ粉末原料は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0036】
前記たばこ粉末原料の平均粒子径は特に限定されないが、100μm以下であることが好ましい。前記平均粒子径が100μm以下であることにより、より高い強度を有する香味成型体が得られる。前記平均粒子径は5~80μmが好ましく、10~60μmがより好ましく、20~50μmがさらに好ましい。なお、前記平均粒子径は光散乱法を用いて測定される。
【0037】
エアロゾル源としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール等が挙げられる。これらのエアロゾル源は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。香味成型体に含まれるエアロゾル源の量は、たばこ粉末原料100質量部に対して5~30質量部であることが好ましく、10~20質量部であることがより好ましい。
【0038】
揮発性香料成分としては、特に限定されないが、例えばフェネチルアセテート、エチルヘキサネート、イソアミルアセテート、ベンジルアセテート、エチルオクタネート、オレイン酸エチル、フェネチルアルコール、アセトアニソール、ベンズアルデヒド、ベンジルアルコール、メントール、カルボン、ケイヒ酸、シンナムアルデヒド、シナミルアルコール、バニリン、エチルバニリン、シトロネロール、2,5-ジメチルピラジン、リモネン、フラネオール、シクロテン、デカン酸、イソ吉草酸エチル、吉草酸、パルミチン酸、サリチル酸エチル、ゲラニオール、グアイアコール、βイオノン、リナロール、酢酸リナリル、ネロリドール、ピペロナール、ソトロン、α-ターピネオール、メガスティグマトリエノン、ダマセノン、ネオフタジエン等が挙げられる。これらの揮発性香料成分は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0039】
前記揮発性香料成分は、吸着材に吸着されていることができる。すなわち、揮発性香料成分は吸着材に保持されていることができ、例えば吸着材が有する細孔内に吸着され、保持されていることができる。吸着材としては、例えば活性炭、シリカゲル、イオン交換樹脂、モレキュラーシーブ、ゼオライト等が挙げられる。これらの吸着材は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。これらの中でも吸着材としては、揮発性香料成分を十分に保持することができる観点から、活性炭が好ましい。なお、燃焼型香味吸引器用の香味源では、活性炭は、燃焼により一酸化炭素が発生する可能性があるため通常用いられない。
【0040】
吸着材の比表面積は、揮発性香料成分を十分に保持できる観点から、500~3000m2/gであることが好ましく、700~2500m2/gであることがより好ましい。なお、該比表面積はBET法により測定される。吸着材が吸着する揮発性香料成分の量は、吸着材100質量部に対して1~20質量部であることが好ましく、5~10質量部であることがより好ましい。香味成型体に含まれる、揮発性香料成分を吸着している吸着材の量は、たばこ粉末原料100質量部に対して5~40質量部であることが好ましく、10~30質量部であることがより好ましい。
【0041】
本実施形態では、吸着材が複数の粒子から構成され、前記粒子が香味成型体中に2つ以上含まれることが好ましい。香味成型体中に吸着材粒子が2つ以上含まれることで、香味成型体中に吸着材粒子が分散し、パフ毎における香味成分の揮発量がより安定化する。吸着材粒子の平均粒子径は特に限定されないが、例えば0.3~2.0mmであることができる。なお、前記平均粒子径は乾式篩法を用いて測定される。
【0042】
また、本実施形態では、香味成型体の表面に吸着材が露出していないことが好ましい。香味成型体の表面に吸着材が露出していないことで、外観が良好となり、また香味成型体を成型する際に活性炭等の吸着材が成型機に付着せず、製造効率が向上する。例えば、吸着材を含む香味成型体の表面を、吸着材を含まない香味成型体の成分で覆うことで、表面に吸着材が露出していない香味成型体を得ることができる。なお、香味成型体の表面に吸着材が露出していないことは目視により確認できる。
【0043】
本実施形態に係る香味成型体の形状は特に限定されないが、例えばタブレット形状、板状、円筒状、棒状、球状、中空形状、多孔形状等であることができ、使用時の容易性、および強度維持の観点からタブレット形状であることが好ましい。香味成型体がタブレット形状である場合、その大きさは、例えば直径10mm、厚さ6mmであることができる。
【0044】
香味成型体に含まれる磁石又は磁石吸着物質の位置は特に限定されず、香味成型体の内部中央に配置されていてもよく、香味成型体の表面に配置されていてもよい。香味成型体に含まれる磁石又は磁石吸着物質の形状は特に限定されず、例えばタブレット形状、板状、円筒形状、棒状、球状等であることができる。香味成型体に含まれる磁石又は磁石吸着物質の大きさは、香味成型体より小さければ特に限定されないが、例えば直径6mm、厚さ2mmであることができる。香味成型体に含まれる磁石又は磁石吸着物質の個数は、1個であってもよく、2個以上であってもよい。
【0045】
香味成型体が円筒形状を有する場合、香味成型体に含まれる磁石又は磁石吸着物質は、例えば
図3に示されるように配置されていてもよい。
図3に示される香味成型体3は円筒形状を有し、円筒側面上に、該円筒の軸方向に磁石2が帯状に複数並んで配置されている。香味成型体3は磁石2により伝熱部材に吸着し、伝熱部材上を転がるように移動することができる。これにより、使用時に香味成型体3が均一に加熱され、使用後の残留成分を少なくすることができる。なお、
図3に示される香味成型体3において、磁石2の代わりに磁石吸着物質を配置してもよい。
【0046】
香味成型体の製造方法は特に限定されないが、例えば以下の工程を含む方法により製造することができる。たばこ粉末原料と、エアロゾル源と、エタノールとを混合して混合物を形成する工程(以下、「原料混合工程」ともいう。);前記混合物中に磁石又は磁石吸着物質を配置し、前記混合物を圧縮成型する工程(以下、「圧縮成型工程」ともいう。);前記混合物から前記エタノールの少なくとも一部を除去する工程(以下、「エタノール除去工程」ともいう。)。本実施形態に係る方法では、本実施形態に係る香味成型体を効率よく簡便に製造することができる。
【0047】
特に、本実施形態に係る方法では、原料混合工程においてエタノールを添加することにより、たばこ粉末原料由来の樹脂組成物がたばこ粉末原料の表面に移行し、該樹脂組成物を介してたばこ粉末原料等が互いに結合されるため、高い強度を有する香味成型体が得られると推測される。また、エタノールの添加によりたばこ粉末原料に含まれるセルロースの一部の水酸基が脱水し、近傍のセルロースと縮合することで、高い強度を有する香味成型体が得られると推測される。このように、本実施形態に係る方法では、成型時に一般的な結合剤(バインダー)を用いる必要がなく、また使用されるエタノールはそのほとんどが除去されるため、香味に影響を与えず、かつ高い強度を有する香味成型体を得ることができる。なお、エタノール除去工程は、原料混合工程後であれば、圧縮成型工程中に行われてもよく、圧縮成型工程後に行われてもよい。
【0048】
原料混合工程では、たばこ粉末原料と、エアロゾル源と、エタノールとを混合して混合物を形成する。エタノールの混合量としては、たばこ粉末原料100質量部に対してエタノールを1~20質量部混合することが好ましい。たばこ粉末原料100質量部に対してエタノールを1質量部以上混合することにより、より高い強度を有する香味成型体が得られる。また、たばこ粉末原料100質量部に対してエタノールを20質量部以下混合することにより、容易に圧縮成型を行うことができる。本工程において、たばこ粉末原料100質量部に対してエタノールを3~17質量部混合することがより好ましく、5~15質量部混合することがさらに好ましい。
【0049】
原料混合工程では、たばこ粉末原料、エアロゾル源及びエタノール以外にも、例えば揮発性香料成分を吸着している吸着材、セルロース粉末等の他の成分をさらに混合することができる。特に、セルロース粉末は香味成型体の強度をより向上させることができる。原料を混合する方法は特に限定されないが、例えばV型混合機等の一般的な混合機を用いて混合することができる。
【0050】
圧縮成型工程では、前記原料混合工程で得られた混合物中に磁石又は磁石吸着物質を配置し、該混合物を圧縮成型する。圧縮成型に用いられる圧縮成型機は特に限定されないが、例えば回転式打錠機等が挙げられる。圧縮成型の条件は特に限定されないが、例えば2kN以上の圧縮圧力で成形することが好ましい。なお、前述したように、例えば圧縮成型中に前記エタノールの少なくとも一部が自然乾燥等により除去されてもよい。
【0051】
エタノール除去工程では、前記混合物から前記エタノールの少なくとも一部を除去する。ここで、前述したように、前記エタノールの少なくとも一部の除去は、前記圧縮成型工程中に前記混合物に対して行われてもよく、前記圧縮成型工程後に得られた成型体に対して行われてもよい。
【0052】
エタノール除去工程では、10~40℃でエタノールの少なくとも一部を除去することが好ましい。10℃以上でエタノールの少なくとも一部を除去することにより、エタノールの除去を十分に行うことができる。また、40℃以下でエタノールの少なくとも一部を除去することにより、加熱による香味への影響を抑制することができる。エタノールの少なくとも一部を除去する際の温度は、15~35℃がより好ましく、20~30℃がさらに好ましい。10~40℃でエタノールの少なくとも一部を除去する場合、例えば10~40℃で30~180分間乾燥することで、エタノールの少なくとも一部を除去することができる。エタノールの少なくとも一部の除去は、例えば電気オーブン、熱風乾燥、トンネルドライヤー、自然乾燥等により実施することができる。また、エタノールの除去は密閉空間内ではなく、開放状態で行うことが好ましい。
【0053】
エタノール除去工程により、前記混合物(成型体)に含まれるエタノールの90質量%以上が除去されることが好ましく、95質量%以上が除去されることがより好ましく、99質量%以上が除去されることがさらに好ましく、全てのエタノールが除去されることが特に好ましい。
【実施例】
【0054】
以下、本実施形態を実施例により詳細に説明するが、本実施形態はこれらの実施例に限定されない。なお、本実施例において、前述した磁力の測定方法は以下のように行った。
【0055】
(磁力の測定方法)
フォースゲージとして、日本電産シンボ株式会社製のFGJN-5(商品名)を用いた。該フォースゲージの測定部先端に鉄からなる円盤部材(押しアダプタ(直径12mm))を取り付けた。該円盤部材に実施例で使用した磁石を磁力により吸着させた。
図4に示されるように、円盤部材13に吸着した磁石2が下側に位置するようにフォースゲージ12を固定し、磁石2を下方向へ引っ張った。磁石2が円盤部材13から外れた時点での引張力(N)を測定した。該測定を3回行い、3回の測定値の平均を引張力とした。該測定を、20℃の磁石と、140℃に加熱した磁石と、140℃に加熱した後20℃まで冷却した磁石に対して行った。なお、磁石の140℃への加熱は以下の方法で行った。磁石を設定温度150℃のホットプレート(商品名:HHP-170D、アズワン株式会社製)上で加熱しながら、該磁石に熱電対を当てて該磁石の温度を計測した。該磁石を5分間加熱し、該磁石の温度が140℃に到達したことを確認したら、該磁石をフォースゲージの円盤部材に吸着させ、上記方法により引張力を測定した。
【0056】
[実施例1]
(香味成型体の作製)
平均粒子径が30μmのたばこ粉末原料(黄色種原料)100質量部に対して、エタノール20質量部と、グリセリン20質量部を添加し、スパチュラで軽く混ぜた後、30分間振盪し、混合物を得た。得られた混合物に対して、磁石(ネオジム磁石、直径6mm、厚さ2mmの円筒状(コイン形状))が略中央位置になるように配置して、圧縮成型機(商品名:LFA Machines Oxford Ltd製、TDP 0)によりタブレット形状(直径10mm、厚さ6mm)に成型した。得られた成型体を40℃で3時間乾燥し、成型体に含まれるエタノールを除去することで、香味成型体を得た。なお、前記方法により測定される、20℃の前記磁石の引張力は2.94N、140℃に加熱した前記磁石の引張力は0.54N、140℃に加熱した後20℃まで冷却した前記磁石の引張力は0.52Nであった。したがって、140℃に加熱した前記磁石の引張力は、20℃の前記磁石の引張力の18%であった。また、140℃に加熱した後20℃まで冷却した前記磁石の引張力は、20℃の前記磁石の引張力の17%であった。
【0057】
(非燃焼加熱型香味吸引器の作製)
図1に示される非燃焼加熱型香味吸引器1の香味成型体収容部4内に、作製した香味成型体3を投入した。香味成型体3は、鉄(磁石吸着物質)からなる伝熱部材8に磁力により吸着した。
【0058】
(評価)
得られた非燃焼加熱型香味吸引器を実際に使用して評価した。具体的には、
図1に示される非燃焼加熱型香味吸引器1の第一の加熱部6を250℃に加熱したところ、伝熱部材8を通じて香味成型体3へ十分に熱が伝わり、香味成型体3からエアロゾル及びたばこ成分を含む香味成分が十分に発生し、これらをマウスピース9から吸引することができた。使用を開始して一定時間が経過すると、香味成型体3の磁石2の磁力が弱まり、伝熱部材8から香味成型体3が外れた。これにより、使用後に香味成型体3を容易に取り出すことができた。
【符号の説明】
【0059】
1 非燃焼加熱型香味吸引器
2 磁石
3 香味成型体
4 香味成型体収容部
5 電源ユニット
6 第一の加熱部
7 制御部
8 伝熱部材
9 マウスピース
10 香味成型体回収部
11 シャッター
12 フォースゲージ
13 円盤部材