(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B65H 29/52 20060101AFI20241029BHJP
B65H 5/06 20060101ALI20241029BHJP
G03G 21/16 20060101ALN20241029BHJP
B65H 29/70 20060101ALN20241029BHJP
【FI】
B65H29/52
B65H5/06 N
G03G21/16 104
B65H29/70
(21)【出願番号】P 2020119336
(22)【出願日】2020-07-10
【審査請求日】2023-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】塩川 康夫
【審査官】鵜飼 博人
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-061842(JP,A)
【文献】特開2017-154831(JP,A)
【文献】特開2019-116335(JP,A)
【文献】特開2007-182264(JP,A)
【文献】特開2005-350202(JP,A)
【文献】特開2016-141506(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 5/00
B65H 5/04
B65H 5/08- 5/20
B65H 5/24- 5/38
B65H 29/52
B65H 5/02
B65H 5/06
B65H 5/22
B65H 29/12- 29/24
B65H 29/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成部によって画像が形成された対象物が搬送される搬送路として、
屈曲形状を呈する屈曲搬送路と、
前記屈曲搬送路の下流側に接続されており、ストレート形状を呈するストレート搬送路と、
を備え、
前記屈曲搬送路は、互いに対向して当該屈曲搬送路を構成する一対の屈曲搬送路用ガイド部と、一対の前記屈曲搬送路用ガイド部の一方において搬送方向に配列されており、一対の前記屈曲搬送路用ガイド部間を搬送される前記対象物の画像形成面と当接可能な複数の摩擦低減部と、を備え、
前記ストレート搬送路は、互いに対向して当該ストレート搬送路を構成する一対のストレート搬送路用ガイド部と、一対の前記ストレート搬送路用ガイド部の一方において搬送方向に配列されており、一対の前記ストレート搬送路用ガイド部間を搬送される前記対象物の画像形成面と当接可能な複数の摩擦低減部と、を備え、
前記屈曲搬送路及び前記ストレート搬送路において、前記摩擦低減部は、前記対象物と当接することによって回転可能な回転部材であり、
前記屈曲搬送路用ガイド部及び前記ストレート搬送路用ガイド部は、それぞれ、前記回転部材の上流側端部を覆う庇部を備える、
画像形成装置。
【請求項2】
前記屈曲搬送路と前記対象物の前記画像形成面との間に発生する負荷は、前記対象物に形成された画像の保持力よりも小さい、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記屈曲搬送路は、画像が形成された前記対象物を排出トレイに搬送するか前記画像形成部に再搬送するための前記屈曲搬送路及び前記ストレート搬送路に搬送するかを切り替える切替ゲートの下流側に配置されている、
請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記搬送路として、前記切替ゲートと前記排出トレイとの間に設けられる排出搬送路を備え、
前記排出搬送路は、互いに対向して当該排出搬送路を構成する一対の
排出搬送路用ガイド部と、一対の
前記排出搬送路用ガイド部の両方において搬送方向に配列されており、一対の
前記排出搬送路用ガイド部間を搬送される前記対象物と当接可能な複数の摩擦低減部と、を備える、
請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
搬送方向に配列される複数の前記回転部材に関して、
前記搬送路内に突出する部位は、側面視で互いに離間しており、
前記搬送路外に位置する部位は、側面視で互いにオーバーラップする、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記屈曲搬送路において、搬送方向に配列される複数の前記回転部材に関して、
前記屈曲搬送路内に突出する部位は、側面視で互いに離間しており、
前記屈曲搬送路外に位置する部位は、側面視で互いにオーバーラップしており、
前記ストレート搬送路において、搬送方向に配列される複数の前記回転部材は、側面視で互いに離間している、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記屈曲搬送路において、前記庇部の
前記屈曲搬送路用ガイド部からの突出高さは、前記回転部材の
前記屈曲搬送路用ガイド部からの突出高さよりも
小さく、
前記ストレート搬送路において、前記庇部の前記ストレート搬送路用ガイド部からの突出高さは、前記回転部材の前記ストレート搬送路用ガイド部からの突出高さよりも小さい、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記屈曲搬送路と前記ストレート搬送路との間には、前記対象物の形状を矯正するデカーラが設けられている、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、より詳細には、画像形成装置において画像が形成される対象物が搬送される搬送路の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像こすれを防止するために、画像が形成された用紙が搬送される搬送路の屈曲部に、移動可能なコロを備える画像形成装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、画像(トナー)の低温定着化及び用紙搬送の高速化をさらに促進した場合には、特許文献1に記載の装置では、用紙上の画像が固化する前に用紙がガイド部に到達し、画像こすれを防止することができないおそれがある。
【0005】
本発明は、前記した事情に鑑みて創案されたものであり、画像こすれを好適に防止することが可能な画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明は、以下の構成を備える。
1.画像形成部によって画像が形成された対象物が搬送される搬送路として、屈曲形状を呈する屈曲搬送路と、前記屈曲搬送路の下流側に接続されており、ストレート形状を呈するストレート搬送路と、を備え、前記屈曲搬送路は、互いに対向して当該屈曲搬送路を構成する一対の屈曲搬送路用ガイド部と、一対の前記屈曲搬送路用ガイド部の一方において搬送方向に配列されており、一対の前記屈曲搬送路用ガイド部間を搬送される前記対象物の画像形成面と当接可能な複数の摩擦低減部と、を備え、前記ストレート搬送路は、互いに対向して当該ストレート搬送路を構成する一対のストレート搬送路用ガイド部と、一対の前記ストレート搬送路用ガイド部の一方において搬送方向に配列されており、一対の前記ストレート搬送路用ガイド部間を搬送される前記対象物の画像形成面と当接可能な複数の摩擦低減部と、を備え、前記屈曲搬送路及び前記ストレート搬送路において、前記摩擦低減部は、前記対象物と当接することによって回転可能な回転部材であり、前記屈曲搬送路用ガイド部及び前記ストレート搬送路用ガイド部は、それぞれ、前記回転部材の上流側端部を覆う庇部を備える、画像形成装置。
2.前記屈曲搬送路と前記対象物の前記画像形成面との間に発生する負荷は、前記対象物に形成された画像の保持力よりも小さい、前記1に記載の画像形成装置。
3.前記屈曲搬送路は、画像が形成された前記対象物を排出トレイに搬送するか前記画像形成部に再搬送するための前記屈曲搬送路及び前記ストレート搬送路に搬送するかを切り替える切替ゲートの下流側に配置されている、前記1又は2に記載の画像形成装置。
4.前記搬送路として、前記切替ゲートと前記排出トレイとの間に設けられる排出搬送路を備え、前記排出搬送路は、互いに対向して当該排出搬送路を構成する一対の排出搬送路用ガイド部と、一対の前記排出搬送路用ガイド部の両方において搬送方向に配列されており、一対の前記排出搬送路用ガイド部間を搬送される前記対象物と当接可能な複数の摩擦低減部と、を備える、前記3に記載の画像形成装置。
5.搬送方向に配列される複数の前記回転部材に関して、前記搬送路内に突出する部位は、側面視で互いに離間しており、前記搬送路外に位置する部位は、側面視で互いにオーバーラップする、前記1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
6.前記屈曲搬送路において、搬送方向に配列される複数の前記回転部材に関して、前記屈曲搬送路内に突出する部位は、側面視で互いに離間しており、前記屈曲搬送路外に位置する部位は、側面視で互いにオーバーラップしており、前記ストレート搬送路において、搬送方向に配列される複数の前記回転部材は、側面視で互いに離間している、前記1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
7.前記屈曲搬送路において、前記庇部の前記屈曲搬送路用ガイド部からの突出高さは、前記回転部材の前記屈曲搬送路用ガイド部からの突出高さよりも小さく、前記ストレート搬送路において、前記庇部の前記ストレート搬送路用ガイド部からの突出高さは、前記回転部材の前記ストレート搬送路用ガイド部からの突出高さよりも小さい、前記1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
8.前記屈曲搬送路と前記ストレート搬送路との間には、前記対象物の形状を矯正するデカーラが設けられている、前記1から7のいずれかに記載の画像形成装置。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、画像形成装置において、画像こすれを好適に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る画像形成システムを模式的に示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置の搬送路を模式的に示す図である。
【
図3】摩擦低減部としての回転部材の一例を模式的に示す図である。
【
図4】摩擦低減部としての回転部材の一例を模式的に示す図である。
【
図5】摩擦低減部としての回転部材の一例を模式的に示す図である。
【
図6】摩擦低減部としての回転部材の一例を模式的に示す図である。
【
図7】摩擦低減部としての回転部材が設けられた屈曲搬送路及びストレート搬送路を模式的に示す図である。
【
図8】摩擦低減部としての回転部材が設けられた屈曲搬送路を模式的に示す斜視図である。
【
図9】摩擦低減部としての回転部材が設けられた屈曲搬送路を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0010】
図1に示すように、本発明の第一の実施形態に係る画像形成システム100は、画像形成装置101と、当該画像形成装置101に用紙Pを供給可能な給紙装置102と、を備える。画像形成装置101は、例えば複写機といった電子写真方式で対象物としての用紙Pに画像を形成する装置であり、複数の感光体を一本の中間転写ベルトに対面させて縦方向に配列することによりフルカラーの画像を形成する、いわゆる、タンデム型カラー画像形成装置である。
【0011】
画像形成装置101は、原稿読取装置SC、4組の画像形成部10Y,10M,10C,10K、定着装置50、制御部11を主体に構成され、これらが一つの筐体内に収められている。
【0012】
原稿読取装置SCは、走査露光装置の光学系により原稿の画像を走査露光し、その反射光をラインイメージセンサーにより読み取り、これにより、画像信号を得る。この画像信号は、A/D変換、シェーディング補正、圧縮等の処理が施された後、画像データとして制御部11に入力される。なお、制御部11に入力される画像データとしては、原稿読取装置SCで読み取ったものに限らず、例えば、画像形成装置101に接続されたパーソナルコンピューターや他の画像形成装置から受信したものであってもよい。
【0013】
4組の画像形成部10Y,10M,10C,10Kは、イエロー(Y)の画像を形成する画像形成部10Y、マゼンダ(M)の画像を形成する画像形成部10M、シアン(C)の画像を形成する画像形成部10C、ブラック(K)の画像を形成する画像形成部10Kで構成されている。
【0014】
画像形成部10Yは、感光体ドラム1Y及びその周辺に配置された帯電部2Y、光書込部3Y、現像装置4Y及びドラムクリーナー5Yで構成されている。同様に、画像形成部10M,10C,10Kは、感光体ドラム1M,1C,1K及びその周辺に配置された帯電部2M,2C,2K、光書込部3M,3C,3K、現像装置4M,4C,4K及びドラムクリーナー5M,5C,5Kで構成されている。
【0015】
感光体ドラム1Y~1Kは、帯電部2Y~2Kによりその表面が一様に帯電させられており、光書込部3Y~3Kによる走査露光により、感光体ドラム1Y~1Kには潜像が形成される。さらに、現像装置4Y~4Kは、トナーで現像することによって感光体ドラム1Y~1K上の潜像を顕像化する。これにより、感光体ドラム1Y~1K上には、イエロー、マゼンダ、シアン及びブラックのいずれかに対応する所定色のトナー画像が形成される。感光体ドラム1Y~1K上に形成されたトナー画像は、1次転写ローラー7Y,7M,7C,7Kにより、回転する中間転写ベルト6上の所定位置へと逐次転写される。
【0016】
中間転写ベルト6上に転写された各色よりなるトナー画像は、後述する用紙搬送部20により所定のタイミングで搬送される用紙Pに対して、転写ローラー9によって転写される。この転写ローラー9は中間転写ベルト6と圧接するように配置されている。
【0017】
用紙搬送部20は、機内に画定された用紙Pの搬送路に従って用紙Pを搬送する。用紙Pは給紙トレイ21Aに収容されており、当該給紙トレイ21Aに収容された用紙Pは、給紙部22Aにより取り込まれ、搬送路へと送り出される。あるいは、用紙Pは、画像形成装置1と接続された給紙装置102が有する給紙トレイに収容されており、給紙装置102が保有する用紙Pは、当該給紙装置102から画像形成装置101へと供給されることで、搬送路へと送り出される。
【0018】
この搬送路において、用紙Pにトナー画像を転写する転写位置(すなわち、中間転写ベルト6と2次転写ローラー9との圧接位置)よりも上流側には、用紙Pを搬送する複数の搬送手段が設けられている。個々の搬送手段は、圧接された一対のローラーによって構成されており、例えば電動モーターといった駆動手段を通じて少なくとも一方のローラーが回転駆動することにより用紙Pを搬送する。また、搬送手段を構成する一対のローラーは、ローラー間の圧接状態を離間状態へと必要に応じて切り換えることができるように構成されている。
【0019】
本実施形態において、用紙搬送方向の上流側から下流側にかけて、中間搬送ローラー23A,24A,25、ループローラー26及びレジストローラー27が搬送手段として設けられている。なお、搬送手段は、一対のローラーで構成する以外にも、ベルト同士の組み合わせや、ベルト及びローラーの組み合わせといったように、一対の回転部材を備えて当該回転部材を回転駆動することにより用紙Pを搬送する構成を広く採用することができる。
【0020】
用紙Pの搬送経路は、用紙Pの搬送をガイドするガイド部材によって形成されている。このガイド部材は、搬送される用紙Pの両面に臨むように、所定の距離を隔てて互いに向き合って配置された一対のガイド板により構成されている。もっとも、このガイド部材は、用紙搬送方向を切り換える切換部材や他の部材によって代替することも可能であるため、必ずしも一対のガイド板で構成せずに、用紙Pの片面側のみに一枚のガイド板を設けて搬送経路を形成してもよい。
【0021】
また、本実施形態において、所定のガイド板は、中間搬送ローラー25よりも上流側において屈曲部位を備え、これにより屈曲した搬送経路(以下「屈曲搬送経路」という)を形成している。例えば、屈曲搬送経路は、上流側の中間搬送ローラー23Aその下流の中間搬送ローラー24Aとの間に形成されている。
【0022】
このような搬送経路において、給紙トレイ21A又は給紙装置102から給紙された用紙Pは、上流側から下流側に設けられた複数の中間搬送ローラー23A,24A,25及びループローラー26により順次搬送されて、搬送経路を進行する。つぎに、用紙Pの先端がレジストローラー27へと到達するよりも前に、ループローラー26よりも上流側の搬送手段、具体的には、中間搬送ローラー23A,24A,25は圧接状態から離間状態へと切り換えられる。このため、中間搬送ローラー23A,24A,25が離間状態へと遷移してからは、ループローラー26のみによって用紙Pが搬送される状態となる。その後、ループローラー26によって搬送される用紙Pは、回転停止状態のレジストローラー27に突き当てられ、そして、ループローラー26が所定時間だけ回転を継続することで、用紙Pにループが形成される。このループ形成に作用により、用紙Pの曲がりが矯正される(スキュー補正)。
【0023】
つぎに、レジストローラー27が中間転写ベルト6上のトナー画像と同期する所定のタイミングで回転を開始すると、ループローラー26は、中間搬送ローラー23~25と同様、圧接状態から離間状態へと切り換えられる。すなわち、ループローラー26が離間状態へと遷移してからは、用紙Pは、レジストローラー27のみによって搬送される。このレジストローラー27は、用紙Pの搬送を行いながら後述する揺動処理を行いながら、転写位置へと用紙Pを搬送する。
【0024】
レジストローラー27は、用紙幅方向CD(用紙搬送方向FDと直行する方向)に沿って揺動自在に構成されている。このレジストローラー27には、駆動機構が連結されており、当該駆動機構によって駆動されることにより、用紙幅方向CDに沿って移動することができる。このため、レジストローラー27は、用紙Pが自身を通過する通過期間に合わせて用紙幅方向CDに沿って移動することにより、搬送される用紙Pを用紙幅方向CDに沿って移動させることができる(用紙Pの揺動処理)。これにより、レジストローラー27は、用紙幅方向CDにおいて、用紙Pの搬送位置が転写されるトナー画像の位置と整合するように調整することができる。
【0025】
離間状態へと切り換えられた個々のローラー23A,24A,25~27は、用紙Pがレジストローラー27を通過した後に、あるいは、後続の用紙Pが自身のローラーに到達するよりも前に、圧接状態へと切り換えられる。なお、レジストローラー27による用紙Pの揺動処理は、トナー画像との位置が整合しているような場合、揺動処理の実行を規制するような運転条件が成立している場合、ユーザーが揺動処理を希望しない場合等には必ずしも実行する必要はなく、必要に応じて実行されれば足りる。
【0026】
定着装置50は、転写ローラー9によりトナー画像が転写された用紙Pに当該トナー画像を定着する装置であり、例えば、定着ニップ部を形成する一対の定着部材(例えば一対のローラー)と、当該定着部材の一方又は双方を加熱するヒーターとで構成されている。この定着装置50は、用紙Pの搬送過程において当該用紙Pが定着ニップ部を通過することより、一対の定着部材による加圧と、定着部材の有する熱との作用を通じて、用紙Pへのトナー画像の定着が行われる。
【0027】
定着装置50により定着処理が施された用紙Pは、排紙ローラー28により、筐体の外部側面に取り付けられた排紙トレイ(排出トレイ)29に排出される。また、用紙Pの裏面にも画像形成を行う場合、用紙表面に対する画像形成を終えた用紙Pは、切換ゲート30により、下方にある反転ローラー31へと搬送される。反転ローラー31は、搬送された用紙Pの後端を挟持した後、逆送することによって用紙Pを反転させて、再給紙搬送経路に送り出す。この再給紙搬送経路へと送り出された用紙Pは、複数の再給紙用の搬送手段によって搬送され、転写位置へと用紙Pを回帰させる。なお、排紙ローラー28、切換ゲート30、反転ローラー31及び再給紙用の搬送手段も前述した用紙搬送部20を構成する。
【0028】
制御部11は、画像形成装置を統合的に制御する機能を担っており、CPU、ROMやRAMなどのメモリ、補助記憶装置としてのHDD(Hard Disk Drive)、通信I/F部などを備えるコンピューターであり、これらの要素はバスを介して相互に接続されている。
【0029】
制御部11は、画像形成装置の各部(例えば、画像形成部10Y~10K、用紙搬送部20及び定着装置50など)を制御することにより、以下に示す各プロセスを実行し、用紙Pにトナー画像を形成する。
(1)感光体ドラム1Y~1Kを帯電させる
(2)光書込部3Y~3Kにより感光体ドラム1Y~1K上に静電潜像を形成する
(3)形成された静電潜像にトナーを付着させる
(4)感光体ドラム1Y~1K上のトナー画像を中間転写ベルト6に一次転写させる
(5)用紙搬送部20により用紙Pを搬送する
(6)中間転写ベルト6上のトナー画像を用紙Pに二次転写させる
(7)定着装置50により用紙Pに転写されたトナー画像に定着処理を施す
【0030】
図2に示すように、画像形成装置101は、画像形成部10Y,10M,10C,10Kによって画像が形成された対象物(用紙P)を定着装置50の下流側で搬送する経路として、切替ゲート30の下流側一方に設けられる屈曲搬送路71と、ストレート搬送路72と、切替ゲート30の下流側他方に設けられる排出搬送路81と、を備える。屈曲搬送路71及びストレート搬送路72は、用紙Pを反転させて画像形成部10Y,10M,10C,10Kに戻すための再給紙搬送経路である。排出搬送路81は、用紙Pを排紙トレイ29へ搬送するための経路である。
【0031】
<切替ゲート>
切替ゲート30は、画像形成部10Y~10K(本実施形態では、定着装置30)の下流側であって、屈曲搬送路71及び排出搬送路81に接続される三叉路に設けられている。切替ゲート30は、制御部11による制御に基づいて、屈曲搬送路71側を開放するとともに排出搬送路81側を遮断することによって、用紙Pが屈曲搬送路71に搬送される状態と、屈曲搬送路71側を遮断するとともに排出搬送路81側を開放することによって、用紙Pが排出搬送路81に搬送される状態と、を切り替える。
【0032】
<屈曲搬送路>
屈曲搬送路71は、屈曲形状を呈することによって、切替ゲート30を通過した用紙Pを斜め上方向から下方へと向きを変えて搬送する経路であり、互いに対向する一対のガイド部71a,71bを備える。ガイド部71a,71bは、ガイド隙間を空けて配置される樹脂製又は金属製の板状部材(ガイド板)である。
【0033】
<ストレート搬送路>
ストレート搬送路72は、略ストレート形状を呈することよって、屈曲搬送路71を通過した用紙Pを下方へと搬送する経路であり、互いに対向する一対のガイド部72a,72bを備える。ガイド部72a,72bは、ガイド隙間を空けて配置される樹脂製又は金属製の板状部材(ガイド板)である。ストレート搬送路72は、屈曲搬送路71よりも曲率半径が大きく、実質的に略直線形状と見做されるものであってもよい。また、ストレート搬送路72は、搬送方向両端部の少なくとも一方に屈曲形状を呈する部位を有してもよい。
【0034】
<デカーラ>
屈曲搬送路71とストレート搬送路72との接続部位には、デカーラ73が設けられている。デカーラ73は、当該デカーラ73を通過する用紙Pの形状を矯正する(湾曲を無くす)ためのローラーである。
【0035】
<排出搬送路>
排出搬送路81は、切替ゲート30を通過した用紙Pを斜め上方向から略水平方向へと向きを変えて排紙トレイ(排出トレイ)29へ搬送する経路であり、互いに対向する上下一対のガイド部81a,81bを備える。ガイド部81a,81bは、ガイド隙間を空けて配置される樹脂製又は金属製の板状部材(ガイド板)である。
【0036】
<摩擦低減部>
かかる搬送路71,72,81には、複数の摩擦低減部71c,72c,81c,81dが設けられている。摩擦低減部71c,72c,81c,81dと用紙Pとの間に発生する摩擦抵抗は、当該摩擦低減部71c,72c,81c,81dが設けられたガイド部と用紙Pとの間に発生する摩擦抵抗よりも小さい。摩擦低減部71c,72c,81c,81dは、各ガイド部の凹部に収容されるように(又は、ガイド部の搬送路外側に)設けられており、ガイド部のガイド面と平行かつ用紙Pの搬送方向と直交する軸周りに回転可能な回転部材(コロ、ベアリング等)である。摩擦低減部71c,72c,81c,81dは、その一部がガイド部に形成された孔部等を介して搬送路内に突出するように設けられており、搬送路内に位置する用紙Pと当接することによって回転し、用紙Pを従動的に搬送する。
【0037】
≪摩擦低減部(回転部材)の例≫
ここで、摩擦低減部71c,72c,81c,81dの具体例について説明する。
【0038】
図3に示すように、一例に係る摩擦低減部90Wは、軸部91と、当該軸部91に設けられる1つのコロ(大径部)92と、を備える。軸部91の両端部は、ガイド部に回転不能に保持されており、コロ92が軸部91に対して回転する。なお、軸部91の両端部は、ガイド部に回転可能に保持されており、軸部91及びコロ92が一体に回転する構成であってもよい。
【0039】
図4に示すように、他の例に係る摩擦低減部90Xは、軸部91と、当該軸部91に設けられる複数のコロ(大径部)92と、を備える。軸部91の両端部は、ガイド部に回転不能に保持されており、複数のコロ92が軸部91に対して回転する。なお、軸部91の両端部は、ガイド部に回転可能に保持されており、軸部91及び複数のコロ92が一体に回転する構成であってもよい。
【0040】
図5に示すように、他の例に係る摩擦低減部90Yは、軸部91と、当該軸部91に設けられる1つのコロ(大径部)92と、軸部91の両端部に設けられるベアリング93と、を備える。軸部91の両端部は、ベアリング93を介してガイド部に回転可能に保持されており、軸部91及び複数のコロ92が一体に回転する。
【0041】
図6に示すように、他の例に係る摩擦低減部90Zは、軸部91と、当該軸部91に設けられる1以上のベアリング93と、を備える構成であってもよい。軸部91は、ガイド部に回転不能に保持されており、ベアリング93の外周部が軸部91に対して回転する。
【0042】
なお、摩擦低減部90X,90Yのように、一つの軸に対して複数のコロ等(摩擦低減部の本体)を備える摩擦低減部は、用紙Pの幅方向に複数の摩擦低減部を設けるのに好適である。また、かかる摩擦低減部は、摩擦低減部の本体が独立して回転可能であるので、用紙Pとの当接状態に応じた搬送を好適に実行することができる。また、かかる摩擦低減部は、搬送方向においてコロ等(摩擦低減部の本体)の位置を用紙Pの幅方向(搬送路内において搬送方向と直交する方向)にずらすことによって、後記する屈曲搬送路71における密な配置を好適に実現することができる。
【0043】
≪屈曲搬送路の摩擦低減部≫
図2、
図7及び
図8に示すように、屈曲搬送路71には、複数の摩擦低減部71cが設けられている。摩擦低減部70cは、屈曲外側のガイド部71aに設けられている。当該ガイド部71aは、用紙Pの画像形成面と対向する。
【0044】
複数の摩擦低減部71cは、搬送方向と、搬送方向に直交する方向と、にそれぞれ配列されている。搬送方向に配列された複数の摩擦低減部71cは、側面視で(搬送方向に直交する方向から見て)、互いにオーバーラップする。より詳細には、搬送方向に配列された複数の摩擦低減部71cは、前記搬送路71内に突出する部位は、側面視でオーバーラップせず(離間しており)、前記搬送路71外に位置する部位は、側面視でオーバーラップする(
図9参照)。すなわち、屈曲搬送路71において、複数の摩擦低減部71cは、千鳥形状かつ(ストレート搬送路72と比較して、搬送方向において)密に配置されている。
【0045】
近年、省エネ化を実現するためにトナーの低温定着が行われている。この場合、用紙Pの温度が同じであっても、トナーが軟らかくなって固まり切れず、摩擦に対する耐力が低下する。ここで、トナーの摩擦に対する耐力を上げようとすると、用紙P及びトナーを冷却する時間を延ばす必要があり、定着装置50と屈曲搬送路71との間の搬送路が長くなる等して装置の大型化を招いてしまう。これに対し、画像形成装置101は、定着装置50の下流側近傍に屈曲搬送路71が設けられている場合に、屈曲搬送路71が摩擦低減部71cを備えることによって、前記屈曲搬送路と前記対象物の前記画像形成面との間に発生する負荷(摩擦等によって画像を対象物から剥がそうとする力)が、前記対象物に形成された画像の保持力(摩擦等に対して画像が対象物に残ろうとする力)よりも小さく設定されている。これにより、装置の大型化を招くことなく、画像こすれ(トナーの剥がれ、スクラッチ等)を防止することができる。
【0046】
ガイド部71aには、摩擦低減部71cの上流側端部を覆う庇部71dが形成されている。庇部71dは、ガイド部71aの法線方向(搬送路71側)から見て、対応する摩擦低減部71cと重なる。庇部71dのガイド部71aからの突出高さは、摩擦低減部71cのガイド部71aからの突出高さよりも小さい。換言すると、庇部71dは、搬送方向に配列された摩擦低減部71cのガイド部71aから突出した頂点を結ぶ曲線71xよりもガイド部71a側に位置する(当該曲線71xを超えない)(
図9参照)。
【0047】
屈曲搬送路71内を搬送される用紙Pは、複数の摩擦低減部71cに当接しながら搬送される。これにより、用紙Pの画像形成面がガイド部71aに当接することが防止される。また、庇部71dは、用紙Pが摩擦低減部71cに引っ掛かることを防止する。
【0048】
≪ストレート搬送路の摩擦低減部≫
図2及び
図7に示すように、ストレート搬送路72には、複数の摩擦低減部72cが設けられている。摩擦低減部72cは、屈曲外側のガイド部71aと連続するガイド部72aに設けられている。当該ガイド部72aは、用紙Pの画像形成面と対向する。
【0049】
複数の摩擦低減部72cは、搬送方向と、搬送方向に直交する方向と、にそれぞれ配列されている。搬送方向に配列された複数の摩擦低減部72cは、側面視で(搬送方向に直交する方向から見て)、互いにオーバーラップしない(離間している)。すなわち、ストレート搬送路72において、複数の摩擦低減部72cは、(屈曲搬送路71と比較して、搬送方向において)粗く配置されている。
【0050】
ガイド部72aには、摩擦低減部72cの上流側端部を覆う庇部72dが形成されている。庇部72dのガイド部72aからの突出高さは、摩擦低減部72cのガイド部72aからの突出高さよりも小さい。換言すると、庇部72dは、搬送方向に配列された摩擦低減部72cのガイド部72aから突出した頂点を結ぶ曲線よりもガイド部72a側に位置する(当該曲線を超えない)。
【0051】
ストレート搬送路72内を搬送される用紙Pは、複数の摩擦低減部72cに当接しながら搬送される。これにより、用紙Pの画像形成面がガイド部72aに当接することが防止される。また、庇部72dは、用紙Pが摩擦低減部72cに引っ掛かることを防止する。
【0052】
≪排出搬送路の摩擦低減部≫
図2に示すように、排出搬送路81には、複数の摩擦低減部81c,81dが設けられている。摩擦低減部81c,81dは、それぞれ、両方のガイド部81a,81bに設けられている。上側のガイド部81aは、片面のみに画像が形成された場合の用紙Pの画像形成面と対向し、下側のガイド部81bは、両面に画像が形成された場合の用紙Pのもう一方の画像形成面と対向する。
【0053】
上側のガイド部81aに設けられた複数の摩擦抵抗部81cは、搬送方向と、搬送方向に直交する方向と、にそれぞれ配列されている。搬送方向に配列された複数の摩擦低減部81cは、側面視で(搬送方向に直交する方向から見て)、互いにオーバーラップしない(離間している)。
【0054】
下側のガイド部81bに設けられた複数の摩擦低減部81dは、搬送方向と、搬送方向に直交する方向と、にそれぞれ配列されている。搬送方向に配列された複数の摩擦低減部81cは、側面視で(搬送方向に直交する方向から見て)、互いにオーバーラップする。
より詳細には、搬送方向に配列された複数の摩擦低減部81dは、前記搬送路81内に突出する部位は、側面視でオーバーラップせず(離間しており)、前記搬送路81外に位置する部位は、側面視でオーバーラップする。
【0055】
排出搬送路81内を搬送される用紙Pは、複数の摩擦低減部81c,81dに当接しながら搬送される。これにより、用紙Pの画像形成面がガイド部81a,81bに当接することが防止される。なお、ガイド部81a,81bは、前記した庇部71d,72dと同様の庇部を備える構成であってもよい。
【0056】
本発明の実施形態に係る画像形成装置101は、画像形成部10Y,10M,10C,10Kによって画像が形成された対象物(用紙P)が搬送される搬送路として、屈曲形状を呈する屈曲搬送路71と、前記屈曲搬送路71の下流側に接続されており、ストレート形状を呈するストレート搬送路72と、を備え、前記屈曲搬送路71及び前記ストレート搬送路72は、それぞれ、互いに対向して当該屈曲搬送路71及び前記ストレート搬送路72を構成する一対のガイド部71a,71b,72a,72bと、一対の前記ガイド部71a,71b,72a,72bの一方において搬送方向に配列されており、一対の前記ガイド部間を搬送される前記対象物の画像形成面と当接可能な複数の摩擦低減部71c,72cと、を備える。
したがって、画像形成装置101は、画像(トナー)の低温定着化及び用紙搬送の高速化を実現しつつ、画像こすれを好適に防止することができる。
【0057】
画像形成装置101において、前記屈曲搬送路71と前記対象物の前記画像形成面との間に発生する負荷は、前記対象物に形成された画像の保持力よりも小さい。
したがって、画像形成装置101は、装置の大型化を招くことなく、画像こすれ(トナーの剥がれ、スクラッチ等)を防止することができる。
【0058】
画像形成装置101において、前記屈曲搬送路71は、画像が形成された前記対象物を排出トレイ29に搬送するか前記画像形成部10Y,10M,10C,10Kに再搬送するための前記屈曲搬送路71及び前記ストレート搬送路72に搬送するかを切り替える切替ゲート30の下流側に配置されている。
したがって、画像形成装置101は、一面側に画像が形成された対象物のもう一面に画像を形成する際の搬送路において、画像(トナー)の低温定着化及び用紙搬送の高速化を実現しつつ、画像こすれを好適に防止することができる。
【0059】
画像形成装置101は、前記搬送路として、前記切替ゲート30と前記排出トレイ29との間に設けられる排出搬送路81を備え、前記排出搬送路81は、互いに対向して当該排出搬送路81を構成する一対のガイド部81a,81bと、一対の前記ガイド部81a,81bの両方において搬送方向に配列されており、一対の前記ガイド部81a,81b間を搬送される前記対象物と当接可能な複数の摩擦低減部81c,81dと、を備える。
したがって、画像形成装置101は、両面に画像が形成された対象物を排出する際の搬送路においても、画像(トナー)の低温定着化及び用紙搬送の高速化を実現しつつ、画像こすれを防止することができる。
【0060】
前記摩擦低減部71c,72c(,81c,81d)は、前記対象物と当接することによって回転可能な回転部材である。
したがって、画像形成装置101は、簡易な構成で摩擦低減部71c,72c(,81c,81d)を実現することができる。
【0061】
画像形成装置101において、搬送方向に配列される複数の前記回転部材に関して、前記搬送路内に突出する部位は、側面視で互いに離間しており、前記搬送路外に位置する部位は、側面視で互いにオーバーラップする。
したがって、画像形成装置101は、摩擦低減部すなわち回転部材を搬送方向に密に配置することによって、画像こすれを好適に防止することができる。
【0062】
画像形成装置101の前記屈曲搬送路71において、搬送方向に配列される複数の前記回転部材に関して、前記搬送路71内に突出する部位は、側面視で互いに離間しており、前記搬送路71外に位置する部位は、側面視で互いにオーバーラップし、前記ストレート搬送路72において、搬送方向に配列される複数の前記回転部材は、側面視で互いに離間している。
したがって、画像形成装置101は、搬送負荷が比較的大きい屈曲搬送路71において摩擦低減部すなわち回転部材を搬送方向に比較的密に配置することによって、画像こすれを好適に防止するとともに、搬送負荷が比較的小さいストレート搬送路72において摩擦低減部すなわち回転部材を搬送方向に比較的粗く配置することによって、回転部材の数を抑えつつ画像こすれを防止することができる。
【0063】
画像形成装置101において、前記ガイド部71a,72aは、前記回転部材の上流側端部を覆う庇部71d,72dを備える。
したがって、画像形成装置101は、摩擦低減部すなわち回転部材の径が小さい場合等においても、対象物が回転部材に引っ掛かることを防止し、対象物を好適に搬送することができる。
【0064】
画像形成装置101において、前記庇部71d,72dの前記ガイド部71a,72aからの突出高さは、前記回転部材の前記ガイド部71a,72aからの突出高さよりも小さい。
したがって、画像形成装置101は、対象物が庇部71d,72dに当接することを抑制し、対象物を好適に搬送することができる。
【0065】
画像形成装置101において、前記屈曲搬送路71と前記ストレート搬送路72との間には、前記対象物の形状を矯正するデカーラ73が設けられている。
したがって、画像形成装置101は、デカーラ73を画像形成部に近づけて配置することができるとともに、デカーラ73を通過した後の対象物への負荷を低減することができる。
【0066】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変形可能である。
【符号の説明】
【0067】
71 屈曲搬送路
71a,71b ガイド部
71c 摩擦低減部(回転部材)
71d 庇部
72 ストレート搬送路
72a,72b ガイド部
72c 摩擦低減部(回転部材)
72d 庇部
73 デカーラ
81 排出搬送路
81a,81b ガイド部
81c,81d 摩擦低減部(回転部材)
101 画像形成装置