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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/02 20220101AFI20241029BHJP
   G06Q 50/00 20240101ALI20241029BHJP
   H04N 21/442 20110101ALI20241029BHJP
   H04N 21/47 20110101ALI20241029BHJP
【FI】
H04L67/02
G06Q50/00 300
H04N21/442
H04N21/47
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021017560
(22)【出願日】2021-02-05
(65)【公開番号】P2022120582
(43)【公開日】2022-08-18
【審査請求日】2024-01-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中森 悠太
(72)【発明者】
【氏名】得地 賢吾
【審査官】木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0150032(US,A1)
【文献】国際公開第2014/174640(WO,A1)
【文献】特開2009-211387(JP,A)
【文献】特開2016-136293(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0109482(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/02
G06Q 50/00
H04N 21/442
H04N 21/47
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
評価対象に対するユーザの評価であって前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記ユーザが利用するアプリケーションソフトウェア上での前記評価対象に対する前記ユーザの評価と、が一致する場合、前記アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を前記ユーザに許可する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記アプリケーションソフトウェアを利用して評価が投稿された場合、前記投稿された評価は、評価を投稿した前記ユーザ以外の他のユーザに通知される、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記アプリケーションソフトウェア上での前記ユーザの評価とが一致しない場合、前記アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を行うか否かを確認する案内を前記ユーザに通知する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記アプリケーションソフトウェア上での前記ユーザの評価とが一致しない場合、前記アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を前記ユーザに許可しない、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記ユーザの属性に応じて、前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記アプリケーションソフトウェア上での前記ユーザの評価との一致の許容範囲を変えて、前記アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を前記ユーザに許可する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記評価対象が評価される場面に応じて、前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記アプリケーションソフトウェア上での前記ユーザの評価との一致の許容範囲を変えて、前記アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を前記ユーザに許可する、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記ユーザが前記評価対象を参照したときの前記ユーザの生体情報をメモリに記憶させ、
前記ユーザが前記評価対象を評価する場合、前記ユーザが前記評価対象を参照したときの前記ユーザの生体情報に基づく評価を、前記評価対象に対する前記ユーザの評価として用いる、
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記ユーザが前記評価対象を参照したときの前記ユーザの生体情報に基づけば、評価の投稿が許可される場合であっても、前記ユーザが前記評価対象を評価するときの前記ユーザの生体情報に基づけば、評価の投稿が許可されない場合、前記ユーザによる評価の投稿を許可しない、
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記ユーザが前記評価対象を参照したときの前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記ユーザが前記評価対象を評価するときの前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記アプリケーションソフトウェア上での前記ユーザの評価とが一致する場合、前記アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を前記ユーザに許可する、
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記評価対象は、ファイル、及び、ファイルを格納するフォルダであり、
前記フォルダに格納されている閾値以上の数のファイルに対する前記ユーザの生体情報に基づく評価が同じである場合、その評価が前記フォルダに対する評価として用いられる、
ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記ユーザの生体情報が測定されない場合、評価の投稿を前記ユーザに許可しない、
ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、更に、
前記ユーザの生体情報が測定されない場合、その旨を前記ユーザに通知する、
ことを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記評価対象は、動画又は音楽であり、
前記プロセッサは、更に、
前記動画又は前記音楽の再生中に前記ユーザの生体情報が測定されなくなった場合、前記動画又は前記音楽を評価する場合には前記動画又は前記音楽を再度再生することを前記ユーザに通知する、
ことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記評価対象は、動画又は音楽であり、
前記プロセッサは、更に、
前記動画又は前記音楽の再生中に前記ユーザの生体情報が測定されなくなった場合、前記ユーザの生体情報が測定されなくなった時点以降の評価の投稿を前記ユーザに許可しない、
ことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記プロセッサは、更に、
複数のアプリケーションソフトウェアが前記ユーザによって利用されている場合、各アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を前記ユーザに許可しない、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記プロセッサは、更に、
複数のアプリケーションソフトウェアが前記ユーザによって利用されている場合、各アプリケーションソフトウェア上にて同じ評価を入力するように前記ユーザに通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項17】
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
評価対象に対するユーザの評価であって前記ユーザの生体情報に基づく評価と一致する、前記ユーザが利用するアプリケーションソフトウェア上での前記評価対象に対する評価を、前記ユーザに案内する、
情報処理装置。
【請求項18】
前記ユーザの生体情報に基づく評価は、予め定められた長さ以上の時間にわたって前記ユーザから測定された生体情報に基づく評価である、
ことを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項19】
コンピュータが、
評価対象に対するユーザの評価であって前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記ユーザが利用するアプリケーションソフトウェア上での前記評価対象に対する前記ユーザの評価と、が一致する場合、前記アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を前記ユーザに許可する、
ように動作させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、生体情報が関連付けられているコンテンツを再生させるユーザの操作を促す表示を表示部に表示させ、ユーザの操作に応じて、生体情報とコンテンツを再生する装置が記載されている。
【0003】
特許文献2には、ユーザが属するコミュニティを識別し、映像コンテンツとそのコミュニティに関連付けてメタデータを生成する装置が記載されている。
【0004】
特許文献3には、ソーシャルネットワーク上に存在するオブジェクト情報に付与される複数のタグ情報同士を関連付ける装置が記載されている。
【0005】
特許文献4には、評価対象毎に設けられた評価入力端末から認証に係る生体情報を取得し、その取得した生体情報の照合を行い、その生体情報に対応付けられたユーザ識別情報を特定し、その特定したユーザ識別情報に対応付けられたネットワーク上の情報の投稿先を抽出し、その抽出したネットワーク上の情報の投稿先に対し、その評価対象に対する評価情報を投稿する装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2017-211862号公報
【文献】特開2010-147507号公報
【文献】特開2015-225445号公報
【文献】特開2014-67359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、評価対象に対するユーザの評価を投稿するために用いられるアプリケーションソフトウェアを用いて評価を投稿する場合に、評価対象に対するユーザの評価をユーザの任意の操作のみによって投稿する場合と比べて、評価対象に対するユーザのより正確な評価が投稿されるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、評価対象に対するユーザの評価であって前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記ユーザが利用するアプリケーションソフトウェア上での前記評価対象に対する前記ユーザの評価と、が一致する場合、前記アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を前記ユーザに許可する、情報処理装置である。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記アプリケーションソフトウェアを利用して評価が投稿された場合、前記投稿された評価は、評価を投稿した前記ユーザ以外の他のユーザに通知される、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記プロセッサは、前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記アプリケーションソフトウェア上での前記ユーザの評価とが一致しない場合、前記アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を行うか否かを確認する案内を前記ユーザに通知する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置である。
【0011】
請求項4に係る発明は、前記プロセッサは、前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記アプリケーションソフトウェア上での前記ユーザの評価とが一致しない場合、前記アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を前記ユーザに許可しない、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置である。
【0012】
請求項5に係る発明は、前記プロセッサは、前記ユーザの属性に応じて、前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記アプリケーションソフトウェア上での前記ユーザの評価との一致の許容範囲を変えて、前記アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を前記ユーザに許可する、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0013】
請求項6に係る発明は、前記プロセッサは、前記評価対象が評価される場面に応じて、前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記アプリケーションソフトウェア上での前記ユーザの評価との一致の許容範囲を変えて、前記アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を前記ユーザに許可する、ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置である。
【0014】
請求項7に係る発明は、前記プロセッサは、前記ユーザが前記評価対象を参照したときの前記ユーザの生体情報をメモリに記憶させ、前記ユーザが前記評価対象を評価する場合、前記ユーザが前記評価対象を参照したときの前記ユーザの生体情報に基づく評価を、前記評価対象に対する前記ユーザの評価として用いる、ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0015】
請求項8に係る発明は、前記プロセッサは、前記ユーザが前記評価対象を参照したときの前記ユーザの生体情報に基づけば、評価の投稿が許可される場合であっても、前記ユーザが前記評価対象を評価するときの前記ユーザの生体情報に基づけば、評価の投稿が許可されない場合、前記ユーザによる評価の投稿を許可しない、ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置である。
【0016】
請求項9に係る発明は、前記プロセッサは、前記ユーザが前記評価対象を参照したときの前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記ユーザが前記評価対象を評価するときの前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記アプリケーションソフトウェア上での前記ユーザの評価とが一致する場合、前記アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を前記ユーザに許可する、ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0017】
請求項10に係る発明は、前記評価対象は、ファイル、及び、ファイルを格納するフォルダであり、前記フォルダに格納されている閾値以上の数のファイルに対する前記ユーザの生体情報に基づく評価が同じである場合、その評価が前記フォルダに対する評価として用いられる、ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0018】
請求項11に係る発明は、前記プロセッサは、前記ユーザの生体情報が測定されない場合、評価の投稿を前記ユーザに許可しない、ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0019】
請求項12に係る発明は、前記プロセッサは、更に、前記ユーザの生体情報が測定されない場合、その旨を前記ユーザに通知する、ことを特徴とする請求項11に記載の情報処理装置である。
【0020】
請求項13に係る発明は、前記評価対象は、動画又は音楽であり、前記プロセッサは、更に、前記動画又は前記音楽の再生中に前記ユーザの生体情報が測定されなくなった場合、前記動画又は前記音楽を評価する場合には前記動画又は前記音楽を再度再生することを前記ユーザに通知する、ことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の情報処理装置である。
【0021】
請求項14に係る発明は、前記評価対象は、動画又は音楽であり、前記プロセッサは、更に、前記動画又は前記音楽の再生中に前記ユーザの生体情報が測定されなくなった場合、前記ユーザの生体情報が測定されなくなった時点以降の評価の投稿を前記ユーザに許可しない、ことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の情報処理装置である。
【0022】
請求項15に係る発明は、前記プロセッサは、更に、複数のアプリケーションソフトウェアが前記ユーザによって利用されている場合、各アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を前記ユーザに許可しない、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
【0023】
請求項16に係る発明は、前記プロセッサは、更に、複数のアプリケーションソフトウェアが前記ユーザによって利用されている場合、各アプリケーションソフトウェア上にて同じ評価を入力するように前記ユーザに通知する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
【0024】
請求項17に係る発明は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、評価対象に対するユーザの評価であって前記ユーザの生体情報に基づく評価と一致する、前記ユーザが利用するアプリケーションソフトウェア上での前記評価対象に対する評価を、前記ユーザに案内する、情報処理装置である。
【0025】
請求項18に係る発明は、前記ユーザの生体情報に基づく評価は、予め定められた長さ以上の時間にわたって前記ユーザから測定された生体情報に基づく評価である、ことを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0026】
請求項19に係る発明は、コンピュータが、評価対象に対するユーザの評価であって前記ユーザの生体情報に基づく評価と、前記ユーザが利用するアプリケーションソフトウェア上での前記評価対象に対する前記ユーザの評価と、が一致する場合、前記アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を前記ユーザに許可する、ように動作させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0027】
請求項1,19に係る発明によれば、評価対象に対するユーザの評価を投稿するために用いられるアプリケーションソフトウェアを用いて評価を投稿する場合に、評価対象に対するユーザの評価をユーザの任意の操作のみによって投稿する場合と比べて、評価対象に対するユーザのより正確な評価が投稿される。
【0028】
請求項2に係る発明によれば、ユーザの評価を他のユーザに知らせることができる。
【0029】
請求項3に係る発明によれば、評価を投稿するか否かをユーザが決めることができる。
【0030】
請求項4に係る発明によれば、ユーザの生体情報に基づく評価と、アプリケーションソフトウェア上でのユーザの評価とが一致しない場合、その評価が投稿されることを防止することができる。
【0031】
請求項5に係る発明によれば、ユーザの属性に応じて、ユーザが評価を投稿することができる許容範囲を変えることができる。
【0032】
請求項6に係る発明によれば、評価対象が評価される場面に応じて、ユーザが評価を投稿することができる許容範囲を変えることができる。
【0033】
請求項7に係る発明によれば、評価対象を参照したときのユーザの評価を投稿することができる。
【0034】
請求項8に係る発明によれば、評価対象を評価したときのユーザの生体情報に基づいて、評価を投稿するか否かを決めることができる。
【0035】
請求項9に係る発明によれば、評価対象を参照したときのユーザの生体情報と評価対象を評価するときのユーザの生体情報とを考慮して、評価を投稿するか否かを決めることができる。
【0036】
請求項10に係る発明によれば、ファイルに対する評価を用いてフォルダを評価することができる。
【0037】
請求項11に係る発明によれば、ユーザの生体情報が取得されない場合に、評価が投稿されることを防止することができる。
【0038】
請求項12に係る発明によれば、ユーザの生体情報が取得されないことをユーザに知らせることができる。
【0039】
請求項13に係る発明によれば、ユーザの生体情報が取得されなくなった場合も、動画又は音楽を再度再生して、動画又は音楽を評価することができる。
【0040】
請求項14に係る発明によれば、ユーザの生体情報が取得されなくなった時点以降の評価が投稿されることを防止することができる。
【0041】
請求項15に係る発明によれば、複数のアプリケーションソフトウェアが利用されている場合に評価が投稿されることを防止することができる。
【0042】
請求項16に係る発明によれば、複数のアプリケーションソフトウェアが利用されている場合に、各アプリケーションソフトウェア上にて同じ評価を行うことをユーザに促すことができる。
【0043】
請求項17に係る発明によれば、ユーザの生体情報に基づく評価をアプリケーションソフトウェア上で行うことをユーザに促すことができる。
【0044】
請求項18に係る発明によれば、予め定められた長さ以上の時間にわたって取得された生体情報を用いて評価対象を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2】サーバの構成を示すブロック図である。
図3】端末装置の構成を示すブロック図である。
図4】画面を示す図である。
図5】画面を示す図である。
図6】画面を示す図である。
図7】画面を示す図である。
図8】画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
図1を参照して、本実施形態に係る情報処理システムについて説明する。図1には、本実施形態に係る情報処理システムの構成の一例が示されている。
【0047】
本実施形態に係る情報処理システムは、一例として、サーバ10と、N個(Nは1以上の整数)の端末装置とを含む。図1に示す例では、本実施形態に係る情報処理システムは、端末装置12A,12B,12C,・・・,12Nを含む。図1に示されている端末装置の数は一例に過ぎず、1又は複数の端末装置が、本実施形態に係る情報処理システムに含まれていればよい。以下では、端末装置12A,12B,12C,・・・,12Nを区別する必要がない場合には、これらを「端末装置12」と称することとする。本実施形態に係る情報処理システムは、サーバ10及び端末装置12以外の他の装置を含んでもよい。
【0048】
サーバ10及び各端末装置12は、他の装置と通信する機能を有する。その通信は、ケーブルを利用する有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。つまり、各装置は、他の装置とケーブルによって物理的に接続されて、情報を送受信してもよいし、無線通信によって情報を送受信してもよい。無線通信は、例えば、近距離無線通信やWi-Fi(登録商標)等である。近距離無線通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)やRFID(Radio Frequency Identifier)やNFC等である。例えば、各装置は、LAN(Local Area Network)やインターネット等の通信経路Nを介して他の装置と通信してもよい。
【0049】
サーバ10は、通信経路Nを介してオンラインサービスを提供する。ユーザは、端末装置12を用いてオンラインサービスを利用することができる。例えば、ユーザは、オンラインサービスを利用することで、音、画像、動画、文字列、振動及び生体情報等の各種の情報を相手に伝えることができる。
【0050】
オンラインサービスは、例えば、オンライン会議、コンテンツをオンラインで提供するサービス、オンラインゲーム、オンラインショッピング、ソーシャルネットワークサービス(SNS)、又は、これらの組み合わせ等である。オンライン会議は、Web会議、リモート会議又はビデオ会議等と称されることがある。コンテンツは、例えば、エンターテイメント(例えば、コンサート、演劇、映画、動画、音楽等)やスポーツやeスポーツ等である。例えば、動画配信サービスや音楽配信サービスが、コンテンツをオンラインで提供するサービスの一例である。ユーザは、オンラインでエンターテイメントを鑑賞したり、スポーツやeスポーツを観戦したりすることができる。
【0051】
オンラインサービスは、仮想空間を利用するサービスであってもよいし、仮想空間を利用しないサービスであってもよい。仮想空間は、現実空間に対比される概念であり、例えば、コンピュータによって実現される仮想的な空間、インターネット等のネットワーク上に形成される仮想的な空間、VR(Virtual Reality)技術によって実現される仮想的な空間、又は、サイバースペース等である。例えば、仮想的な3次元の空間又は2次元の空間が、仮想空間の一例に相当する。
【0052】
また、サーバ10は、オンラインサービスを利用するユーザのアカウント情報を記憶し、管理する。アカウント情報は、オンラインサービスにログインしてオンラインサービスを利用するための情報であり、例えば、ユーザIDとパスワードとを含む情報である。例えば、アカウント情報をサーバ10に送信してオンラインサービスにログインすることで、当該アカウント情報に紐付けられているユーザは、オンラインサービスに参加してオンラインサービスを利用することが許可される。もちろん、ユーザは、自身のアカウント情報をオンラインサービスに登録せずにオンラインサービスを利用することができてもよい。また、ユーザは、オンラインサービスにログインせずにオンラインサービスを利用することができてもよい。なお、サーバ10は、ログインの有無に応じてサービスを変えて提供してもよい。
【0053】
端末装置12は、例えば、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」と称する)、タブレットPC、スマートフォン、ウェアラブルデバイス(例えばAR(Augmented Reality:拡張現実)グラス、VR(Virtual Reality:仮想現実)グラス、MR(Mixed Reality:複合現実)グラス、ヒアラブルデバイス等)又は携帯電話等である。
【0054】
ウェアラブルデバイスは、動物(例えば人や人以外の動物)の耳に装着されるヒアラブルデバイス、動物の頭部に装着されるデバイス、動物の手首や腕や指(以下、「手首等」と称する)に装着されるデバイス(例えば、スマートウォッチ等の腕時計型のデバイス)、動物の首に装着されるデバイス、動物の胴体(例えば胸部や腹部等)に装着されるデバイス、下肢(例えば、人の大腿、下腿、膝、足、足首等)に装着されるデバイス、メガネ型のデバイス、又は、コンタクトレンズ型のデバイス等である。
【0055】
ヒアラブルデバイスは、例えば、イヤフォン、補聴器、ピアス型のデバイス、クリップ型のデバイス、又は、耳に巻き付けられるバンドやケーブルを含むデイバス等であってもよい。頭部に装着されるデバイスは、例えば、頭部に巻き付けられるバンドやケーブル等を含むヘッドセットであってもよい。手首等に装着されるデバイスは、例えば、手首等に巻き付けられるバンドやケーブル等を含むデバイスであってもよい。その他の部位に装着されるデバイスも、バンドやケーブル等を含んでもよい。
【0056】
また、ウェアラブルデバイスは、現実空間や現実環境(例えば人が知覚する現実空間や現実環境)を拡張する技術を利用するデバイスであってもよい。そのための技術として、例えば、AR技術やMR技術等の技術が利用される。例えば、ウェアラブルデバイスは、AR技術やMR技術を利用して現実空間上に仮想オブジェクト(例えば画像や文字列等)を表示するデバイスであってもよい。また、ウェアラブルデバイスは、VRを実現するデバイスであってもよい。
【0057】
例えば、メガネ型のデバイスであるARグラス、MRグラス又はVRグラスが、ウェアラブルデバイスとして用いられてもよい。また、スマートグラスと称されるデバイスがウェアラブルデバイスとして用いられてもよい。例えば、メガネ型のデバイスであって、透明なディスプレイ(例えばメガネのガラス部分)に情報(例えば画像や文字列等)を表示するデバイスが、ウェアラブルデバイスとして用いられてもよい。AR技術やMR技術やVR技術が採用されたHMD(Head Mounted Display)が、ウェアラブルデバイスとして用いられてもよい。
【0058】
なお、チャットボット等の自動応答相手がオンラインサービスに参加してもよい。例えば、自動応答相手は、ユーザの問い合わせに応答する応答アシスタントとして機能し、ユーザの発言を受けて、その発言の内容を解析し、その発言に対する回答等を作成してユーザに通知する。自動応答相手は、例えばプログラムを実行することで実現される。そのプログラムは、例えばサーバ10や他の装置(例えば、他のサーバや端末装置12等)に記憶されている。自動応答相手は、人工知能(AI)によって実現されてもよい。人工知能に用いられるアルゴリズムは、どのようなものであってもよい。
【0059】
以下、図2を参照して、サーバ10のハードウェアの構成について説明する。図2には、サーバ10のハードウェアの構成の一例が示されている。
【0060】
サーバ10は、例えば、通信装置14と、UI16と、メモリ18と、プロセッサ20とを含む。
【0061】
通信装置14は、通信チップや通信回路等を有する通信インターフェースであり、他の装置に情報を送信する機能、及び、他の装置から情報を受信する機能を有する。通信装置14は、無線通信機能を有してもよいし、有線通信機能を有してもよい。通信装置14は、例えば近距離無線通信を利用することで他の装置と通信してもよいし、通信経路Nを介して他の装置と通信してもよい。
【0062】
UI16はユーザインターフェースであり、ディスプレイ及び入力装置の中の少なくとも1つを含む。ディスプレイは、液晶ディスプレイ又はELディスプレイ等である。入力装置は、キーボード、マウス、入力キー又は操作パネル等である。UI16は、ディスプレイと入力装置とを兼ね備えたタッチパネル等のUIであってもよい。
【0063】
メモリ18は、各種の情報を記憶する1又は複数の記憶領域を構成する装置である。メモリ18は、例えば、ハードディスクドライブ、各種のメモリ(例えばRAM、DRAM又はROM等)、その他の記憶装置(例えば光ディスク等)、又は、それらの組み合わせである。1又は複数のメモリ18がサーバ10に含まれている。
【0064】
プロセッサ20は、サーバ10の各部の動作を制御するように構成されている。プロセッサ20は、メモリを有してもよい。例えば、プロセッサ20は、オンラインサービスをユーザに提供する。
【0065】
以下、図3を参照して、端末装置12のハードウェアの構成について説明する。図3には、端末装置12のハードウェアの構成の一例が示されている。
【0066】
端末装置12は、例えば、通信装置22と、UI24と、メモリ26と、プロセッサ28とを含む。
【0067】
通信装置22は、通信チップや通信回路等を有する通信インターフェースであり、他の装置に情報を送信する機能、及び、他の装置から送信されてきた情報を受信する機能を有する。通信装置22は、無線通信機能を有してもよいし、有線通信機能を有してもよい。通信装置22は、例えば近距離無線通信を利用することで他の装置と通信してもよいし、通信経路Nを介して他の装置と通信してもよい。
【0068】
UI24はユーザインターフェースであり、ディスプレイ及び入力装置の中の少なくとも1つを含む。ディスプレイは、液晶ディスプレイ又はELディスプレイ等である。入力装置は、キーボード、マウス、入力キー又は操作パネル等である。UI24は、ディスプレイと入力装置とを兼ね備えたタッチパネル等のUIであってもよい。
【0069】
また、端末装置12は、カメラ等の撮像装置やマイクやスピーカを含んでもよいし、それらの全部又は一部が端末装置12に接続されてもよい。また、イヤフォンやヘッドフォンが端末装置12に接続されてもよい。
【0070】
メモリ26は、各種の情報を記憶する1又は複数の記憶領域を構成する装置である。メモリ26は、例えば、ハードディスクドライブ、各種のメモリ(例えばRAMやDRAMやROM等)、その他の記憶装置(例えば光ディスク等)、又は、それらの組み合わせである。1又は複数のメモリ26が端末装置12に含まれている。
【0071】
プロセッサ28は、端末装置12の各部の動作を制御するように構成されている。プロセッサ28は、メモリを有してもよい。
【0072】
また、生体情報測定装置30によって生体情報が測定され、その生体情報が端末装置12に送信され、プロセッサ28は、その生体情報を受信する。
【0073】
生体情報測定装置30は、各種のセンサや電極等を有し、生物(例えば、人、人以外の動物、又は、植物)の生体情報を測定する。複数の生体情報測定装置30が用いられる場合、各生体情報測定装置30は、異なる種類の生体情報を測定してもよい。複数の生体情報測定装置30の中の一部又は全部は、同じ種類の生体情報を測定してもよい。また、生体情報測定装置30は、1つの種類の生体情報を測定してもよいし、複数の種類の生体情報を測定してもよい。
【0074】
生体情報は、生物から発する様々な情報を含んでもよい。生体情報は、例えば、脳の活動を示す情報(例えば、脳波、脳の血流量、脳磁場信号等)、脈拍数を示す情報、筋電波形等の筋電情報、唾液に関する情報(例えば唾液量を示す情報)、脈波を示す情報、血圧を示す情報、血流量を示す情報、脈拍を示す情報、心拍数を示す情報、心電波形を示す情報、眼球運動を示す情報、体温を示す情報、発汗量を示す情報、視線を示す情報、音声情報、人の動きを示す情報、人の表情を示す情報、バイオマーカによって特定される情報、又は、体液(例えば血液等)から得られる情報等である。また、生体情報は、生物から検出される電位に起因する情報であってもよい。例えば、生体情報は、脳の活動に伴い発生する微小電流の測定結果である脳波、心臓の拍動に伴い発生する微小電流の測定結果である心電図、筋肉の活動に伴い発生する微小電流の測定結果である筋電図、又は、皮膚に生じる微小電流の測定結果である皮膚電位等であってもよい。これらは生体情報の一例に過ぎず、これら以外の生体情報が用いられてもよい。
【0075】
生体情報を解析することで、人の状態情報の一例である感情情報、精神情報又は心理情報等が得られてもよい。例えば、人の生体情報を解析することで、当該人の感情を示す情報、当該人の精神状態を示す情報、又は、当該人の心理状態を示す情報等が得られてもよい。もちろん、人以外の動物や植物の生体情報を解析することで、人以外の動物や植物の状態を示す情報が得られてもよい。例えば人の状態情報として、三大欲求の食欲、睡眠欲、性欲を感じる状態や、気持ちを主とする意識等があるが、より具体的には、安心、不安、感謝、驚愕、興奮、性的興奮、好奇心、性的好奇心、冷静、焦燥(焦り)、不思議(困惑)、幸福、幸運、リラックス、緊張、名誉、責任、尊敬、親近感(親しみ)、憧憬(憧れ)、欲望(意欲)、恐怖、勇気、快、快感(善行・徳に関して)、後悔、満足、不満、無念、嫌悪、恥、軽蔑、嫉妬、罪悪感、殺意、シャーデンフロイデ、サウダージ、期待、優越感、劣等感、恨、怨み、苦しみ、悲しみ、切なさ、感動、怒り、悩み(苦悩、懊悩、煩悶)、諦念(諦め)、絶望、希望、憎悪(愛憎)、愛しさ、空虚といった情報である。その他にも、痒み、痛み、尿意、便意、空腹感、満腹感等もある。また、人から人へのコミュニケーション伝達情報として、人の考えや意思に関する情報がある。例えば、賛同、同意、反対、拒絶、迷い、混乱等である。
【0076】
生体情報測定装置30は、生物に装着されて生体情報を測定する装置(例えばウェアラブルデバイス)であってもよいし、生物に装着されずに生体情報を測定する装置であってもよい。複数の部位に生体情報測定装置30が装着されてもよい。
【0077】
生体情報測定装置30は、生物に接触して当該生物の生体情報を測定する装置である接触型装置であってもよいし、生物に接触せずに当該生物の生体情報を測定である非接触型装置であってもよい。生体情報測定装置30は、接触型装置と非接触型装置の両方を兼ね備えた装置であってもよい。つまり、生体情報測定装置30は、生物に接触して当該生物の生体情報を測定し、更に、生物に接触せずに当該生物の生体情報を測定してもよい。生物に接触して測定される生体情報と、生物に接触せずに測定される生体情報は、同じ種類の生体情報であってもよいし、異なる種類の生体情報であってもよい。
【0078】
生体情報測定装置30は、測定した生体情報を解析し、その解析の結果を示す情報を端末装置12に送信してもよい。例えば、生体情報測定装置30は、人の生体情報を測定し、その生体情報を解析し、その解析の結果を示す情報(例えば当該人の状態情報)を端末装置12に送信する。
【0079】
なお、生体情報がサーバ10に送信され、サーバ10のプロセッサ20が、当該生体情報を解析してもよい。
【0080】
端末装置12のプロセッサ28は、生体情報測定装置30から生体情報を受け付けて、生体情報の解析、生体情報の記憶、生体情報の出力、生体情報の解析の結果を示す情報の記憶、及び、生体情報の解析の結果を示す情報の出力等を行う。もちろん、生体情報の解析は、生体情報測定装置30又は他の装置(例えばサーバ10)によって行われてもよい。生体情報を出力することは、例えば、生体情報を表示することや、生体情報を音声情報として出力すること等である。生体情報の解析の結果を示す情報を出力することは、例えば、解析の結果を示す情報を表示することや、解析の結果を音声情報として出力すること等である。端末装置12のプロセッサ28は、生体情報や解析の結果を示す情報を他の装置に送信してよい。
【0081】
端末装置12は、1又は複数の生体情報測定装置30を含んでもよい。つまり、1又は複数の生体情報測定装置30が端末装置12に組み込まれて、1つの装置が構成されてもよい。1又は複数の生体情報測定装置30を含む端末装置12全体が、生物に装着されて生体情報を測定してもよい。もちろん、端末装置12と生体情報測定装置30は、別々の装置であってもよい。例えば、端末装置12が、PCやスマートフォン等の装置であり、生体情報測定装置30が、スマートウォッチ等のように人に装着されてもよい。
【0082】
以下、本実施形態の各実施例について説明する。サーバ10のプロセッサ20、又は、端末装置12のプロセッサ28が、各実施例に係る処理を実行してもよいし、プロセッサ20とプロセッサ28が協働することで、各実施例に係る処理を実行してもよい。ある処理の一部分がプロセッサ20によって実行され、当該処理の他の部分がプロセッサ28によって実行されてもよい。なお、サーバ10、端末装置12、又は、これらの組み合わせが、本実施形態に係る情報処理装置の一例に相当する。
【0083】
例えば、端末装置12のプロセッサ28は、評価対象に対するユーザの評価であってユーザの生体情報に基づく評価と、当該ユーザが利用するアプリケーションソフトウェア上での当該評価対象に対する当該ユーザの評価と、が一致する場合、当該アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を当該ユーザに許可する。端末装置12のプロセッサ28は、ユーザの生体情報に基づく評価と、アプリケーションソフトウェア上での当該ユーザの評価とが一致しない場合、当該アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿を当該ユーザに許可しない。なお、サーバ10のプロセッサ20が、アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿をユーザに許可し、又は、ユーザに許可しなくてもよい。
【0084】
評価対象は、特に限定されるものではなく、画像、動画、音楽や音声等の音、文字列(例えばメッセージ等)、香り、匂い、振動、ファイル、フォルダ、有体物又は出来事等のように、五感のいずれかによって知覚することができるものである。例えば、画像や動画や文字列がディスプレイに表示されることで、画像や動画や文字列がユーザに知覚され、音楽等の音がスピーカから発せられることで、音楽等の音がユーザに知覚される。
【0085】
評価は、評価対象がどのような価値(例えば、優劣や善悪や美醜等の価値)を有しているのかを判断して定めることである。
【0086】
以下では、生体情報に基づく評価を「第1評価」と称し、アプリケーションウェア上での評価を「第2評価」と称することとする。例えば、生体情報測定装置30によって測定されたユーザの生体情報を解析することで、評価対象に対する当該ユーザの第1評価が推定され、アプリケーションソフトウェア上でユーザによって指定される評価が第2評価である。
【0087】
第1評価と第2評価とが一致するという概念の範疇には、第1評価と第2評価との間に差異がないこと、及び、その差異が許容範囲内に含まれることが含まれる。
【0088】
アプリケーションソフトウェアは、評価対象をユーザに知覚させる機能を実現するアプリケーションソフトウェアであってもよいし、評価対象をユーザに知覚させる機能とユーザが評価対象を評価する機能とを実現するアプリケーションソフトウェアであってもよいし、ユーザが評価対象を評価する機能を実現するアプリケーションソフトウェアであってもよい。
【0089】
例えば、アプリケーションソフトウェアが、評価対象である画像や動画や文字列(例えばメッセージ等)をディスプレイに表示する機能を実現し、更に、ユーザが当該評価対象を評価する機能を実現する。ユーザは、ディスプレイに表示された画像や動画や文字列等の評価対象を見て、アプリケーションソフトウェアが有する機能によって当該評価対象を評価する。別の例として、アプリケーションソフトウェアが、評価対象である音楽等の音をスピーカから発生させる機能を実現し、更に、ユーザが当該評価対象を評価する機能を実現する。
【0090】
Webブラウザというアプリケーションソフトウェアを実行して、動画配信サイトや音楽配信サイトにアクセスして動画や音楽を再生し、その動画配信サイトや音楽配信サイト上で動画や音楽を評価することも、アプリケーションソフトウェア上での評価の一例に相当する。
【0091】
評価対象をユーザに知覚させる機能を実現するアプリケーションソフトウェアと、ユーザが評価対象を評価する機能を実現するアプリケーションソフトウェアとが、別々のアプリケーションソフトウェアであってもよい。例えば、動画の再生を実現するアプリケーションソフトウェアを実行することで、動画がディスプレイに表示されて再生され、ユーザは、評価を実現する別のアプリケーションソフトウェアを実行して当該動画を評価してもよい。
【0092】
ユーザの生体情報に基づく第1評価は、予め定められた長さ以上の時間にわたってユーザから測定された生体情報に基づく評価であってもよい。予め定められた長さは、評価対象に応じて変えてもよい。例えば、評価対象が動画や音楽である場合、動画や音楽が全て再生され、その全再生期間中に生体情報が測定された場合、当該生体情報に基づいて第1評価が特定されてもよい。
【0093】
以下、各実施例について説明する。
【0094】
<実施例1>
図4を参照して実施例1について説明する。図4には、画面32が示されている。実施例1では、ユーザAが動画を見て、その動画を評価する。
【0095】
例えば、サーバ10は、動画配信サービスを提供する。ユーザAが利用する端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAによるアクセスの指示に従って、インターネット上のWebサイトである動画配信サイトにアクセスする。当該動画配信サイトは、動画配信サービスを利用することが可能なWebサイトある。例えば、端末装置12Aのプロセッサ28は、アプリケーションソフトウェアの一例であるWebブラウザを用いて、当該動画配信サイトにアクセスする。当該動画配信サイトでは、動画が有料又は無料で再生される。
【0096】
画面32は、ユーザAがアクセスした動画配信サイトにて提供される画面の一例である。画面32には、動画が表示される表示領域34と、動画に対する各ユーザのコメントが表示されるコメント欄36とが形成されている。
【0097】
表示領域34には、動画配信サイトにて提供されている複数の動画の中からユーザによって指定された動画や、動画の再生履歴やユーザの属性(例えば、ユーザの年齢、性別、好み等)に基づいて自動的に決定された動画が、表示されて再生される。
【0098】
実施例1では、表示領域34に表示されて再生される動画が、評価対象の一例に相当する。ユーザAは、その動画を見て評価する。
【0099】
画面32には、動画を評価するためのボタン38,40,42を表す画像が表示されており、画面32上でボタン38,40,42のいずれかのボタンを押すことで、押されたボタンに対応する評価が、その動画に対する評価として投稿される。押されたボタンに対応する評価を示す情報はサーバ10に送信され、サーバ10のプロセッサ20は、その評価を管理する。例えば、サーバ10のプロセッサ20は、動画毎に各評価をカウントする。
【0100】
例えば、ボタン38は「凄く良い」という評価に対応しており、ボタン40は「良い」という評価に対応しており、ボタン42は「悪い」という評価に対応している。ボタン38を押すことで「凄く良い」という評価が投稿される。他の評価についても同様である。これらの評価は一例に過ぎず、他の評価が入力されるように、ボタンや画面32が構成されてもよい。例えば、「うれしい」、「楽しい」、「凄い」、「残念」又は「悲しい」等といった感情や精神状態や心理状態等に関する評価が投稿されるように、ボタンや画面32が構成されてもよい。
【0101】
1つの評価対象(例えば動画)に対して、1つの評価を投稿することができてもよいし、複数の異なる評価を投稿することができてもよい。また、1つの評価対象の中の部分毎に評価を投稿することができてもよい。
【0102】
なお、評価は、音声や文字列等によって入力されてもよい。例えば、ユーザAが、評価を表現する音声を発すると、スピーカによって当該音声が収音される。端末装置12Aのプロセッサ28は、当該音声を解析することで、ユーザAが与えた評価を推定する。また、ユーザAが、キーボードやタッチパネルや音声等によって、評価を表現する文字列を入力してもよい。
【0103】
生体情報測定装置30は、ユーザAの生体情報を測定する。測定される生体情報は、上述したように特に限定されるものではない。生体情報測定装置30によって測定されたユーザAの生体情報は、端末装置12Aに送信される。
【0104】
端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの生体情報を受信し、当該生体情報を解析することで、ユーザAの感情、精神状態又は心理状態等の状態(以下、「ユーザAの状態」と称する)を推定する。この推定する技術としては、公知の技術を用いればよい。生体情報測定装置30によって、感情等の状態が推定されてもよい。
【0105】
例えば、ユーザAの脳波が測定され、その脳波を解析することで、ユーザAの状態が推定される。別の例として、ユーザAの顔がカメラによって撮影され、その撮影によって生成された画像を解析することで、生体情報の一例であるユーザAの表情が特定され、その表情に基づいて、ユーザAの状態が推定されてもよい。これらは一例に過ぎず、他の生体情報が用いられてもよい。
【0106】
ユーザAの生体情報から推定されたユーザAの状態は、評価対象(例えば表示領域34に表示されている動画)に対する評価(つまり、ユーザAの生体情報に基づく第1評価)を反映していると推定される。したがって、ユーザAの生体情報、又は、ユーザAの生体情報から推定されたユーザAの状態を解析することで、評価対象に対するユーザAの第1評価を推定することができる。
【0107】
ボタン38,40,42のそれぞれに対応する評価は、アプリケーションソフトウェア上での評価対象(例えば表示領域34に表示されている動画)に対するユーザAの評価であり、第2評価に相当する。
【0108】
端末装置12Aのプロセッサ28は、第1評価と第2評価とが一致する場合、アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿をユーザAに許可する。
【0109】
例えば、第1評価毎に、第1評価を反映すると推定される人の状態(例えば、感情、精神状態又は心理状態等)が予め設定され、その設定を示す情報が、端末装置12やサーバ10等に記憶される。
【0110】
具体例を挙げて説明すると、「凄く良い」という第1評価を反映すると推定される人の状態が予め設定され、「良い」という第1評価を反映すると推定される人の状態が予め設定され、「悪い」という第1評価を反映すると推定される人の状態が予め設定される。
【0111】
例えば、「幸福」、「感謝」、「興奮」「快感」及び「同意」等の状態は、「凄く良い」という第1評価、又は、「良い」という第1評価を反映していると推定される。その状態の程度に応じて、その状態が、「凄く良い」という第1評価、又は、「良い」という第1評価のいずれかに分類される。また、「悲しみ」、「怒り」、「反対」及び「拒絶」等の状態は、「悪い」という第1評価を反映していると推定され、これらの状態は、「悪い」という第1評価に分類される。もちろん、これらは一例に過ぎず、別の分類がなされてもよい。
【0112】
なお、ユーザAの生体情報に基づいて、複数の異なる状態が推定される場合において、当該複数の状態の中で、「凄く良い」という評価を反映する状態の数が最も多い場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、「凄く良い」という評価を第1評価として定める。端末装置12Aのプロセッサ28は、測定される時間の長さが最も長い状態に対応する評価を第1評価として定めてもよい。例えば、「凄く良い」という評価に対応する状態が測定される時間が最も長い場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、「凄く良い」という評価を第1評価として定める。
【0113】
例えば、表示領域34に表示されている動画(例えば「動画α」)が再生されているときのユーザAの生体情報が生体情報測定装置30によって測定され、端末装置12Aのプロセッサ28は、その測定された生体情報に基づいてユーザAの状態を推定する。その推定されたユーザAの状態が、例えば「幸福」を反映していると推定された場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、その状態の程度に応じて、ユーザAの状態が、「凄く良い」という第1評価、又は、「良い」という第1評価のいずれかを反映していると推定する。ここでは一例として、ユーザAの状態が、「凄く良い」という第1評価を反映しているものとする。
【0114】
端末装置12Aのプロセッサ28は、アプリケーションソフトウェア上で、第1評価と一致する第2評価を投稿することを許可する。例えば、端末装置12Aのプロセッサ28は、ボタン38,40,42の中で、第1評価と一致する第2評価に対応するボタン38をユーザAが押すことを許可し、ボタン40,42をユーザAが押すことを許可しない。ユーザAがボタン38を押した場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAがボタン38を押したことを受け付け、「凄く良い」という第2評価を示す情報を、表示領域34に表示されている動画αに対する評価を示す情報として、サーバ10に送信する。サーバ10のプロセッサ20は、「凄く良い」という第2評価を示す情報を受信し、その第2評価を動画αに対する評価として管理する。例えば、サーバ10のプロセッサ20は、動画αに対する各評価をカウントし、今回の場合は、動画αに対する「凄く良い」という評価の数を増やす。
【0115】
なお、ボタン38,40,42のいずれも押すことが可能であってもよい。この場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、ボタン38,40,42の中でボタン38が押されたことのみを受け付け、ボタン40,42が押されたことを受け付けなくてもよい。つまり、端末装置12Aのプロセッサ28は、ボタン38が押された場合、「凄く良い」という第2評価を示す情報をサーバ10に送信し、ボタン40,42が押された場合、ボタン40,42のそれぞれに対応する第2評価を示す情報をサーバ10に送信しない。このように、各ボタンを押すことができても、投稿することが可能な第2評価が、第1評価に一致する評価に限られてもよい。
【0116】
「凄く良い」という評価と「良い」という評価との差は、程度の差であるため、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAがボタン38,40を押すことを許可し、ボタン42を押すことを許可しなくてもよいし、ボタン38,40が押されたことを受け付け、ボタン42が押されたことを受け付けなくてもよい。
【0117】
端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAが動画αを見ているときに測定された生体情報に基づいて第1評価を推定してもよい。例えば、カメラ(例えば、端末装置12Aのディスプレイに設置されているインカメラや、その他のカメラ)によってユーザAの顔が撮影され、端末装置12Aのプロセッサ28は、その撮影によって生成された画像や動画を解析することで、ユーザAの視線を特定する。その視線の先に表示領域34がある場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAが動画αを見ていると判断し、そのときのユーザAの生体情報に基づいて第1評価を推定し、その第1評価と一致する第2評価の投稿をユーザAに許可する。その視線の先に表示領域34がない場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAが動画αを見ていないと判断し、ユーザAの生体情報が測定されている場合であってもユーザAの生体情報に基づいて第1評価を推定せず、第2評価の投稿をユーザAに許可しない。
【0118】
動画αが再生されていない場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、第2評価の投稿をユーザAに許可しなくてもよいし、ユーザAの生体情報に基づく第1評価と一致する第2評価の投稿をユーザAに許可してもよい。
【0119】
動画αが再生中であり、かつ、ユーザAが動画αを見ている場合に、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの生体情報に基づいて第1評価を推定し、当該第1評価と一致する第2評価を投稿することをユーザAに許可してもよい。動画αが再生されていない場合や、ユーザAが動画αを見ていない場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、第2評価の投稿をユーザAに許可しなくてもよい。
【0120】
予め定められた時間以上にわたって動画αが再生された場合に、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの生体情報に基づいて第1評価を推定し、当該第1評価と一致する第2評価を投稿することをユーザAに許可してもよい。
【0121】
音声や文字列によって第2評価が投稿される場合も、端末装置12Aのプロセッサ28は、第1評価と一致する第2評価の投稿をユーザAに許可する。例えば、第1評価が「凄く良い」という評価である場合において、「凄く良い」という評価を表現する音声、又は、それに類似する音声がマイクによって収音された場合、第1評価と、その収音された音声が表現する評価とが一致する。この場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、その収音された音声が表現する評価を示す情報を、動画αに対する評価を示す情報として、サーバ10に送信する。これにより、「凄く良い」という第2評価が投稿される。「悪い」という評価を表現する音声、又は、それに類似する音声がマイクによって収音された場合、第1評価と、その収音された音声が表現する評価とが一致しない。この場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、その収音された音声が表現する評価を示す情報をサーバ10に送信しない。これにより、「悪い」という第2評価が投稿されない。
【0122】
以下、実施例1に適用される各処理について説明する。
【0123】
(処理1)
処理1では、アプリケーションソフトウェアを利用して第2評価が投稿された場合(例えば、動画配信サイトにて第2評価が投稿された場合)、サーバ10のプロセッサ20は、その投稿された第2評価を、その第2評価を投稿したユーザA以外の他のユーザに通知する。例えば、サーバ10のプロセッサ20は、その第2評価を、動画αを動画配信サイトに投稿したユーザのアカウントに通知したり、その第2評価を示す情報を、動画αを投稿したユーザが利用する端末装置12に送信したりする。
【0124】
(処理2)
処理2では、ユーザAの生体情報に基づく第1評価と、アプリケーションソフトウェア上でのユーザAの第2評価とが一致しない場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、アプリケーションソフトウェアを利用した第2評価の投稿を行うか否かを確認する案内をユーザAに通知する。
【0125】
例えば、ユーザAが、画面32上で、第1評価と一致しない第2評価に対応するボタンを押した場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、その第2評価を実際に投稿する前に、その第2評価の投稿を行うか否かを確認する案内をユーザAに通知する。端末装置12Aのプロセッサ28は、その案内を示す情報(例えばメッセージ)を端末装置12Aのディスプレイに表示させてもよいし、その案内を表現する音声をスピーカから発生させてもよい。例えば、第1評価が「凄く良い」という評価である場合において、ユーザAが、「悪い」という第2評価に対応するボタン42を押した場合、「生体情報に基づく評価は「凄く良い」という評価ですが、「悪い」という評価を投稿しようとしています。本当に「悪い」という評価を投稿しますか?」というメッセージが、端末装置12Aのディスプレイに表示される。
【0126】
ユーザAが、UI24を操作して投稿を指示した場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、第2評価を示す情報をサーバ10に送信する。ユーザAが、投稿を指示しない場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、第2評価を示す情報をサーバ10に送信しない。
【0127】
このように、ユーザAによって指定された第2評価を投稿するか否かをユーザAに問い合わせ、その問い合わせに応じてユーザAが投稿を指示した場合、その第2評価が投稿され、ユーザAが投稿を指示しない場合、その第2評価は投稿されない。
【0128】
(処理3)
処理3では、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの属性に応じて、ユーザAの生体情報に基づく第1評価と、アプリケーションソフトウェア上でのユーザAの第2評価との一致の許容範囲を変えて、当該アプリケーションソフトウェアを利用した第2評価の投稿を当該ユーザAに許可する。ユーザの属性は、例えば、性別、年齢、職業、趣味、又は、資格等である。
【0129】
例えば、ユーザAが、動画配信や動画αに関する専門家である場合、ユーザAが、動画配信や動画αに関する専門家でない場合と比べて、評価の一致の許容範囲が広い。ユーザAが専門家である場合の各評価の許容範囲1は、ユーザAが専門家でない場合の各評価の許容範囲2より広く、ユーザAが専門家である場合、評価の厳格な一致が要求されず、ユーザAが専門家でない場合、より厳格な一致が要求される。
【0130】
例えば、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAが動画αの専門家である場合(例えば、動画αが映画であり、ユーザAが映画評論家である場合)、ユーザAが動画αの専門家でない場合と比べて、各評価の許容範囲を広くする。具体的には、ユーザAが動画αの専門家である場合において、第1評価と第2評価との差が許容範囲1に含まれる場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可する。換言すると、端末装置12Aのプロセッサ28は、第1評価との差が許容範囲1に含まれる第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可する。
【0131】
ユーザAが動画αの専門家でない場合において、第1評価と第2評価との差が許容範囲1に含まれても、その差が許容範囲2に含まれない場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可しない。ユーザAが動画αの専門家でない場合において、第1評価と第2評価との差が許容範囲2に含まれる場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可する。換言すると、端末装置12Aのプロセッサ28は、第1評価との差が許容範囲2に含まれる第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可する。
【0132】
(処理4)
処理4では、端末装置12Aのプロセッサ28は、評価対象(例えば動画α)が評価される場面に応じて、ユーザAの生体情報に基づく第1評価と、アプリケーションソフトウェア上でのユーザAの第2評価との一致の許容範囲を変えて、当該アプリケーションソフトウェアを利用した第2評価の投稿を当該ユーザAに許可する。
【0133】
場面は、例えば、緊急を要する場面、緊急を要しない場面、又は、生命が関わる場面等である。
【0134】
例えば、評価対象が評価される場面が、緊急を要する場面である場合、評価対象が評価される場面が、緊急を要しない場面である場合と比べて、評価の一致の許容範囲が広い。また、評価対象が評価される場面が、生命に関する評価を行う場面である場合、評価対象が評価される場面が、生命以外の事項に関する評価を行う場面である場合と比べて、評価の一致の許容範囲が広い。緊急を要する場面や生命に関する評価を行う場面の各評価の許容範囲1は、緊急を要しない場面や生命以外の事項に関する評価を行う場面の各評価の許容範囲2より広い。
【0135】
例えば、端末装置12Aのプロセッサ28は、動画αが評価される場面が、緊急を要する場面や生命に関する評価を行う場面である場合、動画αが評価される場面が、緊急を要しない場面や生命以外の事項に関する評価を行う場合と比べて、各評価の許容範囲を広くする。具体的には、動画αが評価される場面が、緊急を要する場面や生命に関する評価を行う場面である場合において、第1評価と第2評価との差が許容範囲1に含まれる場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可する。換言すると、端末装置12Aのプロセッサ28は、第1評価との差が許容範囲1に含まれる第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可する。
【0136】
動画αが評価される場面が、緊急を要しない場面や生命以外の事項に関する評価を行う場面である場合において、第1評価と第2評価との差が許容範囲1に含まれても、その差が許容範囲2に含まれない場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可しない。動画αが評価される場面が、緊急を要しない場面や生命以外の事項に関する評価を行う場面である場合において、第1評価と第2評価との差が許容範囲2に含まれる場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可する。換言すると、端末装置12Aのプロセッサ28は、第1評価との差が許容範囲2に含まれる第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可する。
【0137】
また、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの体調や評価するタイミング(例えば、時間帯や月日等)に応じて、上記の許容範囲を変えてもよい。
【0138】
(処理5)
処理5では、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAが評価対象(例えば動画α)を参照したときのユーザAの生体情報をメモリ26に記憶させ、ユーザAが当該評価対象を評価する場合に、ユーザAが当該評価対象を参照したときのユーザAの生体情報に基づく第1評価を、当該評価対象に対するユーザAの評価として用いる。
【0139】
例えば、ユーザAが動画αを見ているときのユーザAの生体情報が測定され、当該生体情報が動画αを識別するための情報(例えば、動画αのタイトル等)に紐付けられてメモリ26に記憶される。その後、ユーザAが動画αを評価する場合に、ユーザAが画面32上で評価を指示すると、端末装置12Aのプロセッサ28は、動画αを識別するための情報に紐付けられてメモリ26に記憶されている当該生体情報に基づいて第1評価を推定し、当該第1評価と一致する第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可する。
【0140】
動画α等の評価対象を参照した後に評価する場合のように、動画α等の評価対象を参照するタイミングと、評価のタイミングとがずれることがある。端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの生体情報を時系列に沿って測定してメモリ26に記憶させ、ユーザAが動画αを見たときの生体情報に基づく評価を第1評価として用いて、当該第1評価と一致する第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可する。端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAが動画αを評価したタイミングを管理してもよい。
【0141】
(処理6)
処理6では、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAが評価対象(例えば動画α)を参照したときのユーザAの生体情報に基づけば、第1評価と一致する第2評価の投稿が許可される場合であっても、ユーザAが当該評価対象を評価するときのユーザAの生体情報に基づけば、第1評価と当該第2評価とが一致しない場合、ユーザAによる当該第2評価の投稿を許可しない。つまり、過去の時点で第1評価と第2評価とが一致しても、ユーザAが評価対象を評価するときの生体情報に基づく第1評価と当該第2評価とが一致しない場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可しない。端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAが評価対象を評価するときの生体情報に基づく第1評価と一致する第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可する。
【0142】
(処理7)
処理7では、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAが評価対象(例えば動画α)を参照したときのユーザAの生体情報に基づく第1評価と、ユーザAが評価対象を評価するときのユーザAの生体情報に基づく第1評価と、アプリケーションソフトウェア上でのユーザAの第2評価とが一致する場合、当該アプリケーションソフトウェアを利用した第2評価の投稿をユーザAに許可する。
【0143】
例えば、ユーザAが動画αを見たときのユーザAの生体情報に基づく第1評価と、ユーザAが評価対象を評価するときのユーザAの生体情報に基づく第1評価とが一致する場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該第1評価と一致する第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可する。
【0144】
ユーザAが動画αを見たときユーザAの生体情報に基づく第1評価と、ユーザAが評価対象を評価するときのユーザAの生体情報に基づく第1評価とが一致しない場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、第2評価に対応するボタンを押すことをユーザに許可しない。
【0145】
(処理8)
処理8では、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの生体情報が測定されない場合、アプリケーションソフトウェアを利用した第2評価の投稿をユーザAに許可しない。端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの生体情報が測定される場合、アプリケーションソフトウェアを利用した第2評価の投稿をユーザAに許可する。
【0146】
例えば、生体情報測定装置30はウェアラブルデバイスである。ユーザAが動画αを見ているときに当該ウェアラブルデバイスを装着し、当該ウェアラブルデバイスによってユーザAの生体情報が測定されている場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該生体情報に基づく第1評価と一致する第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可する。
【0147】
ユーザAが当該ウェアラブルデバイスを装着しておらず、当該ウェアラブルデバイスによって生体情報が測定されていない場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可しない。この場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの生体情報が測定されない旨をユーザAに通知してもよい。例えば、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの生体情報が測定されない旨を示すメッセージを画面32に表示してもよいし、その旨を表現する音声をスピーカから発生させてもよい。
【0148】
なお、生体情報が測定されない原因は、ユーザが生体情報測定装置30を装着していないこと、通信エラー、又は、生体情報測定装置30の故障等が考えられる。もちろん、これら以外の原因によって生体情報が測定されない場合も、本実施形態が適用されてもよい。
【0149】
(処理9)
処理9では、端末装置12Aのプロセッサ28は、評価対象である動画αの再生中にユーザAの生体情報が測定されなくなった場合、動画αを評価する場合には動画αを再度再生することをユーザAに通知する。
【0150】
例えば、端末装置12Aのプロセッサ28は、動画αを再度再生する旨を示すメッセージを画面32に表示してもよいし、その旨を表現する音声をスピーカから発生させてもよい。
【0151】
例えば、動画αを再生し始めた時点ではユーザAの生体情報がウェアラブルデバイスによって測定されていたが、動画αの再生中にユーザAが当該ウェアラブルデバイスを装着しなくなり、その結果、ユーザAの生体情報が測定されなくなった場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、動画αを再度再生する旨をユーザAに通知する。
【0152】
動画αの最初から最後まで再生され、全再生期間にてユーザAの生体情報が測定された場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該生体情報に基づく第1評価と一致する第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可してもよい。端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの生体情報が測定されなくなった時点以降の動画αを再生し、その再生中に測定されたユーザAの生体情報に基づく第1評価を推定し、当該第1評価と一致する第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可してもよい。
【0153】
端末装置12Aのプロセッサ28は、動画αの再生中にユーザAの生体情報が測定されなくなった場合、ユーザAの生体情報が測定されなくなった時点以降の評価をユーザAに許可しなくてもよい。つまり、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの生体情報が測定されなくなった時点以降においては、第2評価に対応するボタンを押すことをユーザに許可しない。端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの生体情報が測定されていた途中までは、ユーザAの生体情報に基づく第1評価と一致する第2評価に対応するボタンを押すことをユーザAに許可してもよい。
【0154】
処理1~9は、動画以外の評価対象を評価する場合に実行されてもよい。処理9を例に挙げて説明すると、評価対象である音楽の再生中にユーザAの生体情報が測定されなくなった場合、当該音楽を再度再生することをユーザAに通知する。また、音楽の再生中にユーザAの生体情報が測定されなくなった場合、ユーザAの生体情報が測定されなくなった時点以降の評価をユーザAに許可しなくてもよい。
【0155】
<実施例2>
図5を参照して実施例2について説明する。図5には、画面44が示されている。実施例2では、通信の相手と情報(例えば、メッセージや音声や画像等)をやり取りするアプリケーションソフトウェアが利用され、そのアプリケーションソフトウェア上で評価が行われる。
【0156】
例えば、サーバ10は、SNSを提供する。各ユーザの端末装置12のプロセッサ28は、当該SNSを利用するためのアプリケーションソフトウェアを実行する。これにより、各ユーザは、SNSを利用して、通信の相手と情報をやり取りすることができる。例えば、各ユーザは、チャットやメッセンジャー等の機能を利用して、通信の相手と情報をやり取りすることができる。
【0157】
一例として、ユーザA,B,C,・・・,Nが、SNSを利用して互いに情報をやり取りする。画面44は、ユーザAが利用する端末装置12Aのディスプレイに表示される画面である。例えば、ユーザAが、SNSを利用するためのアプリケーションソフトウェアの実行を指示すると、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該アプリケーションソフトウェアを実行し、画面44を端末装置12Aのディスプレイに表示させる。ユーザB,C,・・・,Nのそれぞれが利用する端末装置12のディスプレイにも、画面44と同様の画面が表示される。
【0158】
画面44には、ユーザA,B,C,・・・,Nのそれぞれを識別するための情報(例えば、文字列や画像等)、及び、ユーザA,B,C,・・・,Nのそれぞれが投稿したメッセージや画像等が表示される。図5には一例として、ユーザNを識別するための画像46(例えばアイコン等)、ユーザNが投稿したメッセージ48、ユーザAを識別するための画像50(例えばアイコン等)、及び、ユーザAが投稿したメッセージ52が、画面44に表示される。ユーザB,C等がメッセージを投稿した場合も同様に、メッセージを投稿したユーザを識別するための画像、及び、投稿されたメッセージが、画面44に表示される。画像や音声等が相手に送られてもよい。メッセージや画像や音声等は、投稿された順に従って並べて表示される。
【0159】
また、画面44には、メッセージや画像や音声等を評価するためのボタン38,40,42を表す画像が表示されている。例えば、ユーザA用の画面44上では、ユーザA以外の他のユーザが投稿したメッセージの横に、ボタン38,40,42が表示され、ユーザAは、ボタンを押すことで、その横のメッセージを評価することができる。実施例2に係るボタン38,40,42は、実施例1に係るボタン38,40,42と同じ機能を有する。ユーザAは、ボタン38,40,42のいずれかを押すことで、メッセージや画像や音声等に対する第2評価を投稿することができる。例えば、各ユーザは、メッセージ毎に評価することができる。画像や音声等についても同様である。
【0160】
1つのメッセージに対して、1つの評価を投稿することができてもよいし、複数の異なる評価を投稿することができてもよい。また、1つのメッセージの中の部分毎に評価を投稿することができてもよい。
【0161】
実施例1と同様に、ユーザAの生体情報が測定され、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該生体情報に基づいて第1評価を推定し、当該第1評価と一致する第2評価に対応するボタンを押すことをユーザに許可する。例えば、生体情報に基づく第1評価が「良い」という評価である場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、「良い」という第2評価に対応するボタン40を押すことをユーザAに許可し、ボタン38,42を押すことをユーザAに許可しない。
【0162】
実施例1にて説明した処理1~9が、実施例2にて実行されてもよい。実施例1と同様に、音声等によって第2評価が投稿されてもよい。
【0163】
評価の数が各メッセージに紐付けられて表示されてもよい。例えば、メッセージ48については、「凄く良い」という評価の数は1つであり、「良い」という評価の数は2つである。ユーザがメッセージに対する評価を投稿すると、その投稿がカウントされ、そのカウントされた数が、当該メッセージに紐付けられて表示される。
【0164】
なお、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの顔を撮影することで生成された画像を解析することで、ユーザAの視線を特定し、ユーザAが画面44上にて見ていると推定されるメッセージを特定し、その特定したメッセージに対するユーザAの第2評価を投稿してもよい。端末装置12Aのプロセッサ28は、カーソル等によって指定されているメッセージに対するユーザAの第2評価を投稿してもよい。
【0165】
<実施例3>
図6を参照して実施例3について説明する。図6には、画面54が示されている。実施例3では、評価対象は、ファイル、及び、ファイルを格納するフォルダである。
【0166】
ファイルは、例えば、データ又はプログラムである。データは、例えば、画像データ、動画データ、音データ(例えば、音声データや音楽データ等)、テキストデータ、文書データ、又は、これらの中の少なくとも2つの組み合わせである。
【0167】
フォルダは、ファイルの格納場所である。フォルダは、ディレクトリと称されることもある。なお、フォルダが作成されても、そのフォルダにファイルが実際に格納されなくてもよい。
【0168】
例えば、画面54は、ユーザAが利用する端末装置12Aのディスプレイに表示される画面である。画面54には、フォルダZZZに格納されているフォルダA、及び、ファイルB,Cが表示されている。
【0169】
また、画面54には、ファイルやフォルダを評価するためのボタン38,40,42を表す画像が表示されている。例えば、ファイルやフォルダを表す画像(例えばアイコン等)や文字列の横に、ボタン38,40,42が表示され、ユーザAは、ボタンを押すことで、その横のファイルやフォルダを評価することができる。実施例3に係るボタン38,40,42は、実施例1に係るボタン38,40,42と同じ機能を有する。ユーザAは、ボタン38,40,42のいずれかを押すことで、ファイルやフォルダに対する第2評価を投稿することができる。例えば、各ユーザは、ファイル毎やフォルダ毎に評価することができる。
【0170】
1つのファイルやフォルダに対して、1つの評価を投稿することができてもよいし、複数の異なる評価を投稿することができてもよい。また、1つのファイルの中の部分毎に評価を投稿することができてもよい。
【0171】
実施例1と同様に、ユーザAの生体情報が測定され、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該生体情報に基づいて第1評価を推定し、当該第1評価と一致する第2評価に対応するボタンを押すことをユーザに許可する。例えば、生体情報に基づく第1評価が「良い」という評価である場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、「良い」という第2評価に対応するボタン40を押すことをユーザAに許可し、ボタン38,42を押すことをユーザAに許可しない。
【0172】
実施例1にて説明した処理1~9が、実施例3にて実行されてもよい。実施例1と同様に、音声等によって第2評価が投稿されてもよい。
【0173】
ユーザAは、評価対象のファイルを開いて参照しているときに、ボタン38,40,42のいずれかを押して当該ファイルを評価してもよいし、当該ファイルを閉じているときに当該ファイルを評価してもよい。
【0174】
また、評価の数が各ファイルや各フォルダに紐付けられて表示されてもよい。例えば、フォルダAについては、「凄く良い」という評価の数は1つであり、「良い」という評価の数は2つである。例えば、ユーザがファイルやフォルダに対する評価を投稿すると、その投稿がカウントされ、そのカウントされた数が、当該ファイルや当該フォルダに紐付けられて表示される。
【0175】
実施例3では、フォルダに格納されている閾値以上の数のファイルに対するユーザの生体情報に基づく評価が同じである場合、当該評価が当該フォルダに対する評価として用いられる。例えば、フォルダAに複数のファイルが格納されている場合において、当該複数のファイルの中の閾値以上の数のファイルに対する評価が、「凄く良い」という評価である場合、サーバ10のプロセッサ20は、フォルダAに対する評価を「凄く良い」に定める。閾値以上の数のファイルに対する評価が複数ある場合、サーバ10のプロセッサ20は、当該複数の評価をフォルダAに対する評価に定めてもよいし、数が最も多い評価をフォルダAに対する評価に定めてもよい。
【0176】
上述した実施例1~3において、端末装置12Aのプロセッサ28は、複数のアプリケーションソフトウェアがユーザAによって利用されている場合、各アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿をユーザAに許可しなくてもよい。
【0177】
例えば、SNSαを利用するためのアプリケーションソフトウェアαと、SNSβを利用するためのアプリケーションソフトウェアβとが、端末装置12Aにて起動しており、ユーザAが、SNSα,βを同時に利用し、SNSα,βのそれぞれにおいて通信の相手と情報をやり取りしている。この場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、SNSαにてやり取りされている情報(例えば、メッセージや画像や音声等)に対してユーザAが評価を投稿することを許可せず、SNSβにてやり取りされている情報に対してユーザAが評価を投稿することを許可しない。
【0178】
別の例として、実施例1で説明した動画配信サイトと実施例2で説明したSNSとがユーザAによって利用されている場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、実施例1の動画配信サイト及び実施例2のSNSにてユーザAが動画を評価することを許可しない。例えば、端末装置12Aのプロセッサ28は、画面32,44を端末装置12Aのディスプレイに表示させ、画面32,44上にてユーザAがボタン38,40,42を押すことを許可しない。
【0179】
なお、ユーザAの生体情報に基づいて、ユーザAがより集中しているアプリケーションソフトウェアが特定される場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿をユーザAに許可し、それ以外のアプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿をユーザAに許可しなくてもよい。例えば、実施例1で説明した動画配信サイトの画面32と、実施例2で説明したSNSの画面44とが、別々のディスプレイに表示されている場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの視線に基づいて、ユーザAが見ているディスプレイを特定する。端末装置12Aのプロセッサ28は、その特定したディスプレイに表示されている画面を実現するアプリケーションソフトウェアを、ユーザAが集中しているアプリケーションソフトウェアであると推定し、当該アプリケーションソフトウェアを利用した評価の投稿をユーザAに許可する。
【0180】
また、端末装置12Aのプロセッサ28は、複数のアプリケーションソフトウェアがユーザAによって利用されている場合、各アプリケーションソフトウェア上にて同じ評価を入力するようにユーザAに通知してもよい。例えば、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該評価を示す文字列を端末装置12Aのディスプレイに表示させてもよいし、当該評価を表現する音声をスピーカから発生させてもよいし、当該評価に対応するボタンを他のボタンと区別して表示してもよい(例えば、当該評価に対応するボタンを目立つように、当該ボタンを装飾したり、当該ボタンを大きくしたり、当該ボタンを点灯させたりする)。
【0181】
例えば、実施例1で説明した動画配信サイトと実施例2で説明したSNSとがユーザAによって利用されている場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、画面32,44を端末装置12Aのディスプレイに表示させる。端末装置12Aのプロセッサ28は、画面32,44上にて同じ評価に対応するボタンを押すことをユーザAに通知する。例えば、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該評価に対応するボタンを装飾したり、当該評価に対応するボタンを大きくして表示したり、当該ボタンを点灯させたりする。当該評価を示すメッセージが画面32,44に表示されてもよいし、当該評価を表現する音声がスピーカから発せられてもよい。例えば、ユーザの生体情報に基づく第1評価が、「凄く良い」という評価である場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、「凄く良い」という第2評価に対応するボタン38を押すことをユーザAに通知する。
【0182】
<実施例4>
図7及び図8を参照して実施例4について説明する。図7及び図8には、画面32が示されている。実施例4では、実施例1と同様に、評価対象は動画であり、ユーザAは、動画配信サイトにアクセスして動画を見て、その動画を評価する。
【0183】
図7及び図8に示すように、画面32には、実施例1と同様に、表示領域34とコメント欄36とが形成されている。表示領域34には動画が表示され、コメント欄36には各ユーザのコメントが表示される。
【0184】
また、実施例1と同様に、生体情報測定装置30によってユーザAの生体情報が測定され、端末装置12Aのプロセッサ28は、その測定された生体情報に基づいてユーザAの状態を推定し、ユーザAの状態に基づいて、評価対象に対するユーザAの第1評価を推定する。
【0185】
図7に示すように、実施例1と異なり、生体情報に基づいてユーザAの第1評価が推定されていない段階では、画面32には、第2評価を投稿するためのボタン38,40,42が表示されていない。例えば、ユーザAの生体情報が測定されていない場合や、ユーザAの生体情報が測定されても第1評価が推定されていない場合には、ボタン38,40,42は、画面32に表示されない。つまり、この段階では、ユーザAは、ボタン38,40,42のいずれかを押して第2評価を投稿することができない。また、端末装置12Aのプロセッサ28は、音声や文字による第2評価の入力を受け付けない。
【0186】
端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの生体情報に基づく第1評価と一致する第2評価をユーザAに案内する。第1評価は、評価対象(例えば動画α)に対する評価であってユーザAの生体情報に基づく評価である。
【0187】
例えば、ユーザAの生体情報が測定され、当該生体情報に基づく第1評価が、「良い」という評価であると推定される場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該第1評価と一致する第2評価に対応するボタン40(つまり、「良い」という第2評価に対応するボタン)を画面32に表示する。ユーザAは、ボタン40を押すことで、「良い」という第2評価を投稿することができる。このように、ユーザAの生体情報に基づく第1評価と一致する第2評価が、ユーザAに案内される。
【0188】
ユーザAの生体情報に基づいて複数の異なる第1評価が推定される場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該複数の第1評価のそれぞれに対応する第2評価をユーザAに案内してもよい。例えば、ユーザAの生体情報に基づいて、「凄く良い」という第1評価と「良い」という第1評価とが推定された場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、「凄く良い」という第2評価に対応するボタン38と、「良い」という第2評価に対応するボタン40を、ユーザAに案内する。
【0189】
端末装置12Aのプロセッサ28は、第1評価と一致する第2評価に対応するボタンを表示すると共に、又は、当該ボタンを表示せずに、当該第2評価を表現する音声をスピーカから発生させてもよい。
【0190】
別の例として、実施例1と同様に、ボタン38,40,42が画面32に表示され(図4参照)、端末装置12Aのプロセッサ28は、第1評価と一致する第2評価に対応するボタン(例えばボタン40)を、それ以外のボタン(例えばボタン38,42)と区別して表示してもよい。例えば、端末装置12Aのプロセッサ28は、当該第2評価に対応するボタンを装飾してもよいし、他のボタンよりも大きくしてもよいし、点灯させてもよい。端末装置12Aのプロセッサ28は、当該第2評価を表現する音声をスピーカから発生させてもよいし、当該第2評価を示す文字列を画面32に表示してもよい。
【0191】
ユーザAが第2評価を投稿する指示を与えなくても(例えば、ユーザAがボタン38,40,42を押さなくても)、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの生体情報に基づく第1評価を動画αに対する評価として投稿してもよい。つまり、第1評価が自動的に投稿されてもよい。
【0192】
予め定められた時間以上にわたって動画αが再生された場合に、端末装置12Aのプロセッサ28は、ユーザAの生体情報に基づいて第1評価を推定し、当該第1評価に対応する第2評価をユーザAに案内してもよい。動画αが再生されている時間の長さが、予め定められた時間未満である場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、第1評価に対応する第2評価をユーザAに案内しない。
【0193】
動画αが複数の場面によって構成されている場合、端末装置12Aのプロセッサ28は、場面毎に評価することをユーザAに許可してもよい。
【0194】
図7及び図8に示す例では、評価対象は動画αであるが、実施例4に係る処理は、動画以外の評価対象を評価する場合に適用されてもよい。
【0195】
また、実施例1にて説明した処理1~9が、実施例4にて実行されてもよい。
【0196】
上記のサーバ10及び端末装置12の各部の機能は、一例としてハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。例えば、各装置のプロセッサが、各装置のメモリに記憶されているプログラムを読み出して実行することで、各装置の機能が実現される。プログラムは、CD又はDVD等の記録媒体を経由して、又は、ネットワーク等の通信経路を経由して、メモリに記憶される。
【0197】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU: Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0198】
10 サーバ、12 端末装置、20,28 プロセッサ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8