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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】制御装置及び照明システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/18 20200101AFI20241029BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20241029BHJP
【FI】
H05B47/18
H05B47/105
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021054819
(22)【出願日】2021-03-29
(65)【公開番号】P2022152152
(43)【公開日】2022-10-12
【審査請求日】2023-11-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】中田 洋平
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-200957(JP,A)
【文献】特開2016-143599(JP,A)
【文献】特表2015-528992(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 39/00-39/10
H05B 45/00-45/59
H05B 47/00-47/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信可能な通信部と;
照明器具に送信されている前記照明器具の作動に関する作動指令に基づいて、前記照明器具の作動状況を通知させる要求を前記通信部から前記照明器具に送信するか否かを判定する通信制御部と;
を具備
前記通信制御部は、前記作動指令の指令内容が経時的に変化している状態であるか否かを判定し、
前記通信制御部は、前記作動指令の前記指令内容が経時的に変化している状態である場合は、前記要求を前記通信部から前記照明器具に送信せず、前記作動指令の前記指令内容が所定の期間変化していないことに基づいて、前記要求を前記通信部から前記照明器具に送信する、
制御装置。
【請求項2】
前記通信制御部は、操作器から送信された前記作動指令を前記通信部が受信することにより、前記作動指令を取得する、請求項1の制御装置。
【請求項3】
請求項の制御装置と;
前記照明器具の作動に関する操作が入力され、操作入力に対応した指令内容の前記作動指令を生成及び送信する前記操作器と;
前記操作器から送信された前記作動指令を受信するとともに、前記制御装置の前記通信部からの前記要求を受信した場合は、前記制御装置に前記作動状況を通知する前記照明器具と;
を具備する、照明システム。
【請求項4】
前記照明器具の作動に関する操作が入力される操作入力部と;
前記操作入力部での操作入力に対応した指令内容の前記作動指令を生成する指令生成部と;
をさらに具備し、
前記通信制御部は、前記指令生成部が生成した前記作動指令を前記通信部から前記照明器具に送信する、
請求項1の制御装置。
【請求項5】
請求項の制御装置と;
前記制御装置の前記通信部から送信された前記作動指令を受信するとともに、前記制御装置の前記通信部からの前記要求を受信した場合は、前記制御装置に前記作動状況を通知する前記照明器具と;
を具備する、照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、制御装置及び照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
照明システムでは、調光操作卓等の操作器は、照明器具と通信可能である。操作器は、調光信号を含む照明器具の作動に関する作動指令を照明器具に送信することにより、照明器具の作動を制御する。また、照明システムでは、操作器又は操作器とは別の処理装置等である制御装置は、照明器具と双方向通信をすることで、照明器具の作動状況を取得する。この際、制御装置は、作動状況を通知させる要求を照明器具に送信する。そして、照明器具は、制御装置からの要求に対するレスポンスとして、照明器具の作動状況を制御装置に送信する。照明器具の作動状況には、照明器具における温度異常及び基板異常等の照明器具における不具合を示すアラーム情報が含まれる。前述のような照明システムでは、操作器から送信される作動指令によって照明器具の作動を制御している状態において、照明器具の作動の制御の精度を確保しつつ、照明器具の作動状況を取得可能であることが、求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-055844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、照明器具の作動を制御している状態において、照明器具の作動の制御の精度を確保しつつ、照明器具の作動状況を取得可能にする制御装置、及び、その制御装置を備える照明システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、制御装置は、通信可能な通信部、及び、通信制御部を備える。通信制御部は、照明器具に送信されている照明器具の作動に関する作動指令に基づいて、照明器具の作動状況を通知させる要求を通信部から照明器具に送信するか否かを判定する。通信制御部は、作動指令の指令内容が経時的に変化している状態であるか否かを判定する。通信制御部は、作動指令の指令内容が経時的に変化している状態である場合は、要求を通信部から照明器具に送信せず、作動指令の指令内容が所定の期間変化していないことに基づいて、要求を通信部から照明器具に送信する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、照明器具の作動を制御している状態において、照明器具の作動の制御の精度を確保しつつ、照明器具の作動状況を取得可能にする制御装置を提供することができる。また、その制御装置を備える照明システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、第1の実施形態に係る照明システムの一例を概略的に示すブロック図である。
図2図2は、第1の実施形態において、ある1つの照明器具の照明制御部によって行われる処理の一例を概略的に示すフローチャートである。
図3図3は、第1の実施形態において、制御装置の通信制御部によって行われる処理の一例を概略的に示すフローチャートである。
図4図4は、第1の実施形態に係る照明システムにおいて、照明器具のそれぞれ、操作器及び制御装置の間で通信される情報の経時的な変化の一例を示す概略図である。
図5図5は、ある変形例に係る照明システムを概略的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態の制御装置(12;13)は、通信可能な通信部(113;121)、及び、通信制御部(125)を備える。通信制御部(125)は、照明器具(11)に送信されている照明器具(11)の作動に関する作動指令に基づいて、照明器具(11)の作動状況を通知させる要求を通信部(113;121)から照明器具(11)に送信するか否かを判定する。これにより、照明器具(11)の作動を制御している状態において、照明器具(11)の作動の制御の精度を確保しつつ、照明器具(11)の作動状況を制御装置(12;13)は取得可能になる。
【0009】
実施形態の制御装置(12;13)では、通信制御部(125)は、作動指令の指令内容が経時的に変化している状態であるか否かを判定する。通信制御部(125)は、作動指令の指令内容が経時的に変化している状態である場合は、要求を通信部(113;121)から照明器具(11)に送信せず、作動指令の指令内容が所定の期間変化していないことに基づいて、要求を通信部(113;121)から照明器具(11)に送信する。これにより、制御装置(12;13)は、適切なタイミングでのみ前述の要求を照明器具(11)に送信し、例えば、照明器具(11)が受信する作動指令のパケット数が低下等しても照明器具(11)の作動の制御の精度が確保されるタイミングでのみ、前述の要求を送信する。
【0010】
実施形態の制御装置(13)では、通信制御部(125)は、操作器(12)から送信された作動指令を通信部(121)が受信することにより、作動指令を取得する。これにより、操作器(12)とネットワーク等を介して通信可能な制御装置(13)は、操作器(12)から照明器具(11)へ送信される作動指令によって照明器具(11)の作動を制御している状態において、照明器具(11)の作動の制御の精度を確保しつつ、照明器具(11)の作動状況を取得可能になる。
【0011】
実施形態の照明システム(1)は、前述の制御装置(13)、操作器(12)及び照明器具(11)を備える。操作器(12)では、照明器具(11)の作動に関する操作が入力され、操作器(12)は、操作入力に対応した指令内容の作動指令を生成及び送信する。照明器具(11)は、操作器(12)から送信された作動指令を受信するとともに、制御装置(13)の通信部(121)からの前述の要求を受信した場合は、制御装置(13)に作動状況を通知する。これにより、操作器(12)とネットワーク等を介して制御装置(13)が通信可能な照明システム(1)では、操作器(12)から照明器具(11)へ送信される作動指令によって照明器具(11)の作動を制御している状態において、照明器具(11)の作動の制御の精度を確保しつつ、照明器具(11)の作動状況を制御装置(13)が取得可能になる。
【0012】
実施形態の制御装置(12)は、操作入力部(111)及び指令生成部(115)をさらに備える。操作入力部(111)では、照明器具(11)の作動に関する操作が入力され、指令生成部(115)は、操作入力部(111)での操作入力に対応した指令内容の作動指令を生成する。通信制御部(125)は、指令生成部(115)が生成した作動指令を通信部(113)から照明器具(11)に送信する。これにより、照明器具(11)の作動に関する操作が入力される操作器にもなる制御装置(12)は、照明器具(11)への作動指令の送信によって照明器具(11)の作動を制御している状態において、照明器具(11)の作動の制御の精度を確保しつつ、照明器具(11)の作動状況を取得可能になる。
【0013】
実施形態の照明システム(1)は、前述の制御装置(12)及び照明器具(11)を備える。照明器具(11)は、制御装置(12)の通信部(113)から送信された作動指令を受信するとともに、制御装置(12)の通信部(113)からの前述の要求を受信した場合は、制御装置(12)に作動状況を通知する。これにより、照明器具(11)の作動に関する操作が入力される操作器に制御装置(12)がなる照明システム(1)では、制御装置(12)から照明器具(11)へ送信される作動指令によって照明器具(11)の作動を制御している状態において、照明器具(11)の作動の制御の精度を確保しつつ、照明器具(11)の作動状況を制御装置(12)が取得可能になる。
【0014】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る照明システム1の一例を示す。図1に示すように、照明システム1は、1つ以上の照明器具11、操作器12、制御装置13及び中間機器15を備える。図1の一例では、複数の照明器具11が設けられる。照明器具11は、例えば、スタジオや劇場等に設置されるムービングライト、スポットライト、フラッドライト、ダウンライト等である。また、操作器12は、例えば、調光操作卓等であり、制御装置13は、例えば、パーソナルコンピュータ等の操作器12とは別の処理装置である。
【0016】
照明器具11のそれぞれは、中間機器15を間に介して、操作器12及び制御装置13のそれぞれと通信可能である。中間機器15は、ネットワークを介して、操作器12及び制御装置13のそれぞれと通信可能である。中間機器15を操作器12及び制御装置13のそれぞれに対して通信可能にするネットワークとしては、IP(Internet Protocol)ネットワーク、イーサネット(登録商標)及びLAN(Local Area Network)等が挙げられる。また、ある一例では、操作器12は、UDP(User Datagram Protocol)に基づいてIPネットワークを介してブロードキャストで通信を行うことにより、操作器12及び制御装置13のそれぞれと通信する。
【0017】
また、中間機器15は、照明関連の機器固有の通信規格に基づいて、照明器具11のそれぞれと通信可能である。ある一例では、中間機器15は、DMX(Digital Multiplex)ノードであり、照明関連の機器固有の通信規格としてDMX、又は、DMXを拡張したRDM(Remote Device Management)等に基づいて、照明器具11のそれぞれと通信する。この場合、照明器具11のそれぞれは、中間機器15との間でDMX信号を送受信することにより、中間機器15との間で通信する。なお、ある一例では、照明器具11の1つ以上は、DMX及びRDMに対応していなくてもよい。この場合、DMX及びRDMに対応していない照明器具11と中間機器15との間に、変換器が設けられる。そして、変換器は、DMX信号を照明器具11に対応した信号に変換して、照明器具11に送信する。また、変換器は、照明器具11に対応した信号をDMX信号に変換して、中間機器15に送信する。ここで、照明器具11に対応した信号は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)信号である。
【0018】
照明器具11のそれぞれは、照明部101、通信部102及び照明制御部103を備える。なお、図1では、ある1つの照明器具11についてのみ、照明部101、通信部102及び照明制御部103を示すが、他の照明器具11についても、同様に、照明部101、通信部102及び照明制御部103が設けられる。照明部101は、LED等の発光素子を備える。照明器具11のそれぞれの照明部101では、発光素子で発光した光が、照明光として照射される。照明器具11のそれぞれでは、通信部102は、インターフェース等から構成され、前述したようにして、他の照明関連の機器と通信する。また、照明器具11のそれぞれには、ユーザインターフェースが設けられてもよい。ユーザインターフェースでは、操作者によって各種の操作等が入力されるとともに、操作者に告知する情報等が表示等によって告知される。ある一例では、ユーザインターフェースは、ディスプレイ、タッチパネル等を含む。また、ユーザインターフェースは、照明器具とは別体に設けられてもよい。
【0019】
照明器具11のそれぞれは、照明制御部103によって作動等が制御される。照明器具11のそれぞれでは、照明制御部103は、1つ以上のコンピュータから構成され、プロセッサ及び記憶媒体を備える。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)及びDSP(Digital Signal Processor)等のいずれかを含む。記憶媒体には、メモリ等の主記憶装置に加え、補助記憶装置が含まれ得る。記憶媒体は、例えば、半導体メモリ等である。照明器具11のそれぞれの照明制御部103では、プロセッサ及び記憶媒体のそれぞれは、1つのみ設けられてもよく、複数設けられてもよい。照明器具11のそれぞれの照明制御部103では、プロセッサは、記憶媒体等に記憶されるプログラム等を実行することにより、処理を実行する。
【0020】
調光操作卓等である操作器12は、操作入力部111、制御部112及び通信部113を備える。制御部112は、前述の照明制御部103と同様に、1つ以上のコンピュータから構成され、プロセッサ及び記憶媒体を備える。ただし、プロセッサによって実行されるプログラムは、前述のネットワーク又は前述のネットワークとは別のネットワークを介して接続されたコンピュータ(サーバ)、又は、クラウド環境のサーバ等に格納されてもよい。この場合、プロセッサは、ネットワーク経由でプログラムをダウンロードする。操作器12の通信部113は、インターフェース等から構成され、前述したネットワークを介して、他の照明関連の機器と通信する。また、操作器12には、告知部が設けられてもよい。この場合、告知部は、ユーザインターフェースによって、構成される。告知部では、操作者に告知する情報等が表示等によって告知される。ある一例では、告知部は、ディスプレイ、タッチパネル等を含む。また、告知部は、操作器12とは別体に設けられてもよい。
【0021】
また、操作器12では、操作入力部111は、ユーザインターフェースによって構成される。操作器12のユーザインターフェースでは、操作者によって各種の操作等が入力される。操作入力部111では、照明システム1に設けられる照明器具11の作動に関する操作を入力可能である。制御部112は、指令生成部115を備え、指令生成部115は、制御部112の処理の一部を実行する。指令生成部115は、操作入力部111での操作入力に基づいて、照明システム1に設けられる照明器具11の作動に関する作動指令を生成する。このため、複数の照明器具11の全ての作動について、操作入力部111での操作入力に対応した指令内容の作動指令が、生成される。そして、制御部112は、生成された作動指令を、照明器具11のそれぞれに送信する。
【0022】
照明器具11についての作動指令は、DMXノード等である中間機器15において、ネットワーク信号からDMX信号等の照明関連の機器固有の通信規格に対応する信号に、変換される。そして、照明関連の機器固有の通信規格に対応する信号に変換された作動指令が、照明器具11のそれぞれに送信される。照明器具11のそれぞれでは、通信部102によって、作動指令が受信される。そして、照明器具11のそれぞれでは、通信部102が受信した作動指令に基づいて、照明制御部103によって、作動が制御される。
【0023】
照明器具11についての作動指令は、照明器具11のそれぞれの照明光の明るさに関する指令である調光信号を含む。照明器具11のそれぞれの照明光の明るさに関する指令(調光信号)の指令内容としては、例えば、照明器具11の特定の1つにおいて調光率を50%にすること等が、挙げられる。ある一例では、1つ以上の照明器具11は、照明光の光色が変化できる。そして、照明器具11についての作動指令は、照明光の光色が変化可能な照明器具11における照明光の光色に関する指令である調色信号を含む。別のある一例では、1つ以上の照明器具11は、姿勢を制御する等して、照明光の照射方向を変化できる。照明器具11についての作動指令は、照明光の照射方向が変化可能な照明器具11における照明光の照射方向に関する指令を含む。したがって、照明器具11のそれぞれでは、照明制御部103は、操作器12から送信された作動指令に基づいて、照明光の明るさ、照明光の光色、及び、照明光の照射方向のいずれかを調整する。
【0024】
照明器具11のそれぞれの作動が制御されている状態では、操作器12は、例えば、所定の周期で1パケットずつ、作動指令を継続して送信する。このため、照明器具11のそれぞれは、所定の周期で1パケットずつ、作動指令を受信する。ある一例では、所定の周期は、30msである。そして、1パケットの作動指令では、複数のチャンネルのそれぞれについて、信号レベルが設定される。ある一例では、照明器具11のそれぞれは、DMX512又はDMX512-Aに基づいたDMX信号を作動指令として受信する。この場合、1パケットの作動指令では、512のチャンネルのそれぞれについて信号レベルが設定され、チャンネルのそれぞれでは、例えば、0~255のいずれかの値に信号レベルが設定される。
【0025】
照明器具11のそれぞれには、作動指令の複数のチャンネルの中から、対応するチャンネルが設定される。そして、照明器具11のそれぞれでは、通信部102が作動指令を受信すると、照明制御部103は、対応するチャンネルの信号レベルに基づいて、作動を制御する。ある一例では、作動指令の複数のチャンネルの特定の1つにおいて、照明器具11の特定の1つでの調光率に関する指令内容として、信号レベルが設定され、特定の1つの照明器具11での調光率に関する指令内容となる信号レベルは、0~255のいずれかの値に設定される。この一例では、前述の特定の1つのチャンネルにおいて信号レベルが255に設定された場合は、特定の1つの照明器具11の調光率を100%にすることが指令内容となり、特定の1つのチャンネルにおいて信号レベルが127に設定された場合は、特定の1つの照明器具11の調光率を50%にすることが指令内容となる。
【0026】
照明器具11の作動状況を経時的に維持する場合は、操作器12の制御部112は、同一の指令内容で、作動指令を継続して送信する。この場合、前回の送信時と同一の指令内容で、作動指令が繰返し送信され、例えば、複数のチャンネルのそれぞれでの信号レベルが前回に送信された作動指令と同一の値になる状態で、照明器具11のそれぞれへ、作動指令が繰返し送信される。一方、照明器具11の1つ以上において作動状況を経時的に変化させる場合は、操作器12の制御部112は、指令内容を経時的に変化させながら、作動指令を継続して送信する。この場合、前回の送信時から指令内容を変化させながら、作動指令が繰返し送信され、例えば、複数のチャンネルの中の対応するチャンネルでの信号レベルが前回に送信された作動指令とは異なる値になる状態で、照明器具11のそれぞれへ、作動指令が繰返し送信される。
【0027】
照明システム1の使用においては、照明器具11のそれぞれの照明光の明るさを経時的に徐々に弱くする(フェードする)ことがある。この場合、操作器12の制御部112は、照明器具11の調光率に関する指令内容に対応する値を経時的に徐々に小さくしながら、作動指令を継続して送信する。例えば、複数のチャンネルの中で照明器具11の調光率に関するチャンネルでの信号レベルが前回に送信された作動指令に対して僅かに小さい値になる状態で、照明器具11のそれぞれに、作動指令が繰返し送信される。これにより、照明器具11のそれぞれでは、照明制御部103が、作動指令に基づいて、照明部101の照明光の明るさを経時的に徐々に弱くする。
【0028】
操作器12とは別の処理装置である制御装置13は、通信部121、制御部122及び告知部123を備える。制御部122は、前述の照明制御部103及び制御部112等と同様に、1つ以上のコンピュータから構成され、プロセッサ及び記憶媒体を備える。制御部122のプロセッサによって実行されるプログラムは、前述のネットワーク又は前述のネットワークとは別のネットワークを介して接続されたコンピュータ(サーバ)、又は、クラウド環境のサーバ等に格納されてもよい。この場合も、プロセッサは、ネットワーク経由でプログラムをダウンロードする。制御装置13の通信部121は、インターフェース等から構成され、前述したネットワークを介して、他の照明関連の機器と通信する。
【0029】
告知部123は、ユーザインターフェースによって、構成される。告知部123では、操作者に告知する情報等が表示等によって告知される。ある一例では、告知部123は、ディスプレイ、タッチパネル等を含む。また、告知部123は、制御装置13とは別体に設けられてもよい。また、制御装置13には、操作入力部が設けられてもよい。この場合、操作入力部は、ユーザインターフェースによって構成される。制御装置13のユーザインターフェースでは、操作者によって各種の操作等が入力される。
【0030】
制御装置13の通信部121は、前述したネットワークを介して、操作器12から送信された照明器具11についての作動指令を受信する。操作器12の通信部113が、例えば、ブロードキャストで作動指令を送信することにより、制御装置13の通信部121が作動指令を受信可能になる。また、操作器12は、前述のように、所定の周期で1パケットずつ、作動指令を継続して送信する。このため、制御装置13は、所定の周期で1パケットずつ、作動指令を受信する。また、制御装置13の通信部121は、照明器具11のそれぞれと双方向通信が可能である。制御装置13の制御部122は、通信制御部125を備え、通信制御部125は、制御部122の処理の一部を実行する。通信制御部125は、通信部121からの送信を含む通信部121での通信状態を制御する。
【0031】
通信制御部125は、通信部121を介して照明器具11のそれぞれと双方向通信を行うことにより、照明器具11のそれぞれの作動状況を取得する。照明器具11のそれぞれの作動状況を取得する際には、通信制御部125は、作動状況を通知させる要求を照明器具11のそれぞれに送信する。そして、照明器具11のそれぞれでは、照明制御部103は、制御装置13からの要求を通信部102が受信すると、要求に対するレスポンスとして、作動状況を示す信号を制御装置13に送信する。
【0032】
なお、作動状況の通知を要求する信号は、中間機器15において、ネットワーク信号からDMX信号等の照明関連の機器固有の通信規格に対応する信号に、変換される。そして、照明関連の機器固有の通信規格に対応する信号に変換された要求信号が、照明器具11のそれぞれに送信される。また、照明器具11の作動状況を通知する信号は、中間機器15において、照明関連の機器固有の通信規格に対応する信号からネットワーク信号に変換される。そして、変換されたネットワーク信号が、照明器具11の作動状況を通知する信号として、制御装置13に送信される。照明器具11の作動状況には、照明器具11における温度異常及び基板異常等の照明器具11における不具合を示すアラーム情報が含まれる。したがって、制御装置13は、照明器具11のそれぞれの作動状況を取得することにより、照明器具11のそれぞれについて、不具合を示すアラーム情報を取得可能になる。制御部122は、取得した照明器具11のそれぞれの作動状況を、告知部123によって告知させてもよい。
【0033】
制御装置13では、通信制御部125は、通信部121が受信した作動指令を取得する。そして、通信部121が作動指令を受信すると、通信制御部125は、受信した照明器具11の作動に関する作動指令に基づいて、照明器具11の作動状況を通知させる要求を通信部121から照明器具11のそれぞれに送信するか否かを、判定する。要求を送信するか否かの判定は、例えば、1パケットの作動指令を通信部121が受信する毎に、行われる。要求を送信するか否かの判定では、通信制御部125は、通信部121が受信した作動指令に基づいて、作動指令の指令内容が経時的に変化している状態であるか否かを判定する。この際、通信制御部125は、複数のチャンネルのそれぞれでの信号レベルについて、前回に受信した作動指令から変化しているか否か、前回に受信した作動指令に対して比較等する。
【0034】
ある一例では、通信制御部125は、複数のチャンネルの全てで信号レベルが変化していない状態が所定の受信回数以上継続したことに基づいて、作動指令の指令内容が所定の期間変化していないと判定し、作動指令の指令内容が経時的に変化している状態ではないと判定する。すなわち、複数のチャンネルの全てで信号レベルが変化していない状態が所定のパケット数以上継続したことに基づいて、作動指令の指令内容が所定の期間変化していないと、判定される。ここで、ある一例では、所定の受信回数は、2回以上5回以下のいずれかの回数であり、所定のパケット数は、2パケット以上5パケット以下のいずれかのパケット数である。一方、複数のチャンネルのいずれかで信号レベルが前回に受信した作動指令から変化した場合等は、通信制御部125は、作動指令の指令内容が経時的に変化している状態であると、判定する。
【0035】
作動指令の指令内容が経時的に変化している状態である場合は、通信制御部125は、作動状況を通知させる要求を、通信部121から照明器具11のそれぞれに送信しない。このため、作動指令の指令内容が経時的に変化している状態では、照明器具11のそれぞれの照明制御部103は、作動状況を通知する信号を制御装置13に送信せず、制御装置13の制御部122は、照明器具11の作動状況を取得しない。一方、通信制御部125は、作動指令の指令内容が所定の期間変化していないことに基づいて、作動状況を通知させる要求を通信部121から照明器具11のそれぞれに送信する。このため、作動指令の指令内容が所定の期間変化していない状態では、照明器具11のそれぞれの照明制御部103は、要求に対するレスポンスとして、作動状況を示す信号を制御装置13に送信し、制御装置13の制御部122は、照明器具11のそれぞれの作動状況を取得する。
【0036】
図2は、ある1つの照明器具11の照明制御部103によって行われる処理の一例を示す。照明器具11のそれぞれでは、照明制御部103によって、図2に示す処理が経時的に繰返し行われる。図2の処理を開始すると、照明器具11のそれぞれでは、照明制御部103は、通信部102が作動指令を受信したか否かを判定する(S21)。作動指令を受信した場合は(S21-Yes)、照明制御部103は、受信した作動指令に基づいて、照明器具11の作動を制御する(S22)。この場合、照明制御部103は、受信した作動指令に対応する作動状況に、照明器具11の作動を調整する。そして、照明光の明るさ、照明光の光色、及び、照明光の照射方向のいずれかが、受信した作動しれに対応する状況に、調整される。そして、処理は、S23に進む。一方、作動指令を受信していない場合は(S22-No)、照明制御部103は、照明器具11をリアルタイムの作動状況で維持する。そして、処理は、S23に進む。
【0037】
そして、照明制御部103は、照明器具11の作動状況を通知させる要求を通信部102が受信したか否かを判定する(S23)。要求を受信した場合は(S23-Yes)、照明制御部103は、照明器具11の作動状況を通知する信号を制御装置13へ送信し、作動状況を通知する(S24)。一方、要求を受信していない場合は(S23-No)、照明制御部103は、照明器具11の作動状況を通知する信号を送信せず、作動状況を通知しない。そして、処理は、S21に戻り、照明制御部103は、S21以降の処理を実施する。
【0038】
図3は、制御装置13の通信制御部125によって行われる処理の一例を示す。操作器12から照明器具11のそれぞれに作動指令が送信され、照明器具11の作動を制御している状態では、制御装置13の通信制御部125によって、図3に示す処理が経時的に繰返し行われる。図3の処理を開始すると、通信制御部125は、通信部121が受信する等して、操作器12から送信された作動指令を取得する(S31)。そして、通信制御部125は、取得した作動指令に基づいて、作動指令の指令内容が経時的に変化している状態であるか否かを判定する(S32)。指令内容が経時的に変化している状態であるか否かの判定は、前述したようにして行われる。
【0039】
指令内容が経時的に変化している状態である場合は(S32-Yes)、通信制御部125は、作動状況を通知させる要求を、照明器具11のそれぞれに送信しない。このため、通信制御部125は、照明器具11の作動状況を取得しない。一方、作動指令の指令内容が所定の期間変化していない場合、すなわち、指令内容が経時的に変化している状態でない場合は(S32-No)、通信制御部125は、作動状況を通知させる要求を、照明器具11のそれぞれに送信する(S33)。これにより、通信部121は、照明器具11のそれぞれについての作動状況を通知する信号を受信し、通信制御部125は、照明器具11のそれぞれの作動状況を取得する。そして、処理は、S31に戻り、通信制御部125は、S31以降の処理を実施する。
【0040】
図4は、照明器具11のそれぞれ、操作器12及び制御装置13の間で通信される情報の経時的な変化の一例を示す。図4の一例では、時間範囲Y1において、操作器12は、指令内容を指令内容A1から変化させることなく、照明器具11のそれぞれへ作動指令を継続して送信する。一方、時間範囲Y2では、操作器12は、指令内容A1、指令内容A2、指令内容A3及び指令内容A4の順で指令内容を経時的に変化させながら、照明器具11のそれぞれへ作動指令を継続して送信する。例えば、指令内容A1は、照明器具11の全ての調光率を100%にする指令内容であり、指令内容A2は、照明器具11の全ての調光率を90%にする指令内容であり、指令内容A3は、照明器具11の全ての調光率を80%にする指令内容であり、指令内容A4は、照明器具11の全ての調光率を70%にする指令内容である。この場合、時間範囲Y2において、照明器具11のそれぞれの照明光の明るさを経時的に徐々に弱くする(フェードする)制御が、行われる。
【0041】
本実施形態では、前述のような処理が行われるため、時間範囲Y1等の作動指令の指令内容が所定の期間変化していない状態では、制御装置13は、作動状況を通知させる要求を、照明器具11のそれぞれに送信する。そして、作動指令の指令内容が所定の期間変化していない状態では、照明器具11のそれぞれは、制御装置13からの要求に対するレスポンスとして、作動状況を制御装置13に通知する。一方、時間範囲Y2等の作動指令の指令内容が経時的に変化している状態では、制御装置13は、作動状況を通知させる要求を、照明器具11のそれぞれに送信しない。このため作動指令の指令内容が経時的に変化している状態では、照明器具11のそれぞれは、制御装置13へ作動状況を通知しない。
【0042】
本実施形態では、作動指令の指令内容が経時的に変化している状態では、制御装置13から照明器具11のそれぞれへ要求信号が送信されず、照明器具11のそれぞれから制御装置13へ作動状況を通知する信号が送信されない。すなわち、作動指令の指令内容が経時的に変化している状態では、制御装置13と照明器具11のそれぞれとの間での双方向通信は行われない。このため、作動指令の指令内容が経時的に変化している状態では、例えば、中間機器15と照明器具11のそれぞれとの間において作動指令が前述の双方向通信による信号と干渉することが、有効に防止され、照明器具11のそれぞれが受信する作動指令のパケット数が低下することが、有効に防止される。したがって、作動指令の指令内容が経時的に変化している状態において、照明器具11の作動の制御の精度が、確保される。例えば、時間範囲Y2において、指令内容A2に対応する作動状況を間に介することなく照明器具11が指令内容A1に対応する作動状況から指令内容A3に対応する作動状況に変化すること等が、有効に防止される。
【0043】
また、本実施形態では、作動指令の指令内容が所定の期間変化していないことに基づいて、制御装置13は、照明器具11のそれぞれと双方向通信を行い、照明器具11のそれぞれの作動状況を取得する。作動指令の指令内容が所定の期間変化していない状態でも、制御装置13が照明器具11のそれぞれと双方向通信を行うと、作動指令が前述の双方向通信による信号と干渉し、照明器具11のそれぞれが受信する作動指令のパケット数が低下する可能性がある。ただし、作動指令の指令内容が所定の期間変化していない状態では、照明器具11のそれぞれが受信する作動指令のパケット数が低下しても、照明器具11のそれぞれは、作動指令と双方向通信による信号が干渉したタイミングの前後に受信した作動指令等に基づいて、作動指令に対応する作動状況に経時的に維持される。このため、作動指令の指令内容が所定の期間変化していない状態では、照明器具11のそれぞれが受信する作動指令のパケット数が低下しても、照明器具11の作動の制御の精度が、確保される。
【0044】
したがって、本実施形態では、照明器具11のそれぞれが受信する作動指令のパケット数が低下等しても照明器具11の作動の制御の精度が確保されるタイミングでのみ、制御装置13は、作動状況を通知させる要求を照明器具11のそれぞれに送信する。このため、照明器具11のそれぞれの作動を制御している状態において、照明器具11の作動の制御の精度を確保しつつ、制御装置13が照明器具11の作動状況を取得可能になる。
【0045】
前述のように本実施形態では、通信制御部125は、照明器具11の作動に関する作動指令に基づいて、作動状況を通知させる要求を通信部121から照明器具11のそれぞれに送信するか否かを判定する。これにより、照明器具11の作動を制御している状態において、制御装置13は、適切なタイミングでのみ前述の要求を送信し、例えば、照明器具11のそれぞれが受信する作動指令のパケット数が低下等しても照明器具11の作動の制御の精度が確保されるタイミングでのみ、前述の要求を送信する。したがって、照明器具11の作動を制御している状態において、照明器具11の作動の制御の精度を確保しつつ、照明器具11の作動状況を取得可能な制御装置13が提供される。これにより、スタジオや劇場等において演目等が行われている状態でも、演目等における照明の制御の精度を確保しつつ、照明器具11の作動状況に関する情報を収集可能となり、照明器具11の異常及び故障等を把握可能になる。
【0046】
(変形例)
なお、ある変形例では、前述した制御装置13の通信制御部125の処理が、調光操作卓等の操作器12の制御部112によって行われてもよい。この場合、図5等に示すように、操作器12の制御部112は、指令生成部115に加えて、通信制御部125を備え、通信制御部125は、制御部112の処理の一部を実行する。本変形例でも、指令生成部115は、照明器具11の作動に関する作動指令を生成する。そして、通信制御部125は、生成された作動指令を取得し、通信部113から照明器具11のそれぞれに作動指令を送信する。作動指令は、前述の実施形態等と同様にして、照明器具11のそれぞれへ送信される。
【0047】
また、本変形例では、操作器12の通信制御部125は、通信部113を介して照明器具11のそれぞれと双方向通信を行うことにより、照明器具11のそれぞれの作動状況を取得する。この場合も、通信制御部125は、作動状況を通知させる要求を照明器具11のそれぞれに送信する。そして、照明器具11のそれぞれでは、照明制御部103は、操作器(制御装置)12からの要求を通信部102が受信すると、要求に対するレスポンスとして、作動状況を示す信号を操作器12に送信する。なお、通信制御部125は、取得した照明器具11のそれぞれの作動状況を、告知部123によって告知させてもよい。
【0048】
本変形例でも、通信制御部125は、前述の実施形態等と同様の処理を行う。したがって、通信制御部125は、照明器具11の作動に関する作動指令に基づいて、作動状況を通知させる要求を通信部113から照明器具11のそれぞれに送信するか否かを判定する。そして、通信制御部125は、作動指令の指令内容が経時的に変化している状態である場合は、前述の要求を通信部113から照明器具11のそれぞれに送信しない。そして、通信制御部125は、作動指令の指令内容が所定の期間変化していないことに基づいて、前述の要求を通信部113から照明器具11のそれぞれに送信する。このため、本変形例でも、通信制御部125は、作動指令の指令内容が所定の期間変化していない状態において、照明器具11のそれぞれの作動状況を取得する。
【0049】
前述のような処理が行われるため、本変形例でも前述の実施形態等と同様の作用及び効果を奏する。すなわち、照明器具11の作動を制御している状態において、操作器(制御装置)12は、適切なタイミングでのみ前述の要求を送信し、例えば、照明器具11のそれぞれが受信する作動指令のパケット数が低下等しても照明器具11の作動の制御の精度が確保されるタイミングでのみ、前述の要求を送信する。したがって、本変形例でも、照明器具11の作動を制御している状態において、照明器具11の作動の制御の精度を確保しつつ、照明器具11の作動状況を取得可能な操作器(制御装置)12が提供される。
【0050】
これら少なくとも一つの実施形態によれば、制御装置の通信制御部は、照明器具に送信されている照明器具の作動に関する作動指令に基づいて、照明器具の作動状況を通知させる要求を通信部から照明器具に送信するか否かを判定する。これにより、照明器具の作動を制御している状態において、照明器具の作動の制御の精度を確保しつつ、照明器具の作動状況を取得可能にする制御装置を提供することができる。
【0051】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下、付記を記載する。
[1]通信可能な通信部と;
照明器具に送信されている前記照明器具の作動に関する作動指令に基づいて、前記照明器具の作動状況を通知させる要求を前記通信部から前記照明器具に送信するか否かを判定する通信制御部と;
を具備する、制御装置。
[2]前記通信制御部は、前記作動指令の指令内容が経時的に変化している状態であるか否かを判定し、
前記通信制御部は、前記作動指令の前記指令内容が経時的に変化している状態である場合は、前記要求を前記通信部から前記照明器具に送信せず、前記作動指令の前記指令内容が所定の期間変化していないことに基づいて、前記要求を前記通信部から前記照明器具に送信する、
[1]の制御装置。
[3]前記通信制御部は、操作器から送信された前記作動指令を前記通信部が受信することにより、前記作動指令を取得する、[1]又は[2]の制御装置。
[4][3]の制御装置と;
前記照明器具の作動に関する操作が入力され、操作入力に対応した指令内容の前記作動指令を生成及び送信する前記操作器と;
前記操作器から送信された前記作動指令を受信するとともに、前記制御装置の前記通信部からの前記要求を受信した場合は、前記制御装置に前記作動状況を通知する前記照明器具と;
を具備する、照明システム。
[5]前記照明器具の作動に関する操作が入力される操作入力部と;
前記操作入力部での操作入力に対応した指令内容の前記作動指令を生成する指令生成部と;
をさらに具備し、
前記通信制御部は、前記指令生成部が生成した前記作動指令を前記通信部から前記照明器具に送信する、
[1]又は[2]の制御装置。
[6][5]の制御装置と;
前記制御装置の前記通信部から送信された前記作動指令を受信するとともに、前記制御装置の前記通信部からの前記要求を受信した場合は、前記制御装置に前記作動状況を通知する前記照明器具と;
を具備する、照明システム。
【符号の説明】
【0052】
1…照明システム、11…照明器具、12…操作器(制御装置)、13…制御装置、15…中間機器、101…照明部、102…通信部、103…照明制御部、111…操作入力部、112…制御部、113…通信部、115…指令生成部、121…通信部、122…制御部、123…告知部、125…通信制御部。
図1
図2
図3
図4
図5