(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】圧力センサ
(51)【国際特許分類】
G01L 19/00 20060101AFI20241029BHJP
【FI】
G01L19/00 A
(21)【出願番号】P 2021085525
(22)【出願日】2021-05-20
【審査請求日】2023-08-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100149249
【氏名又は名称】田中 達也
(72)【発明者】
【氏名】友部 亮一
(72)【発明者】
【氏名】武藤 哲
(72)【発明者】
【氏名】近藤 慎哉
【審査官】松山 紗希
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-206264(JP,A)
【文献】特開平06-180263(JP,A)
【文献】特開平05-164642(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 7/00-23/32
G01F 1/00-1/30,1/34-1/54,
3/00-9/02
G01F 15/00-15/18
G01F 11/00-13/00,17/00-22/02
G01F 1/56-1/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサチップと、
前記センサチップに向かう導圧路を備える磁性体部材と、
前記磁性体部材の内部に設けられる磁石と、を有し、
前記磁石が前記導圧路の内部に設けられ、
前記導圧路が、前記磁性体部材の表面に一端が開口する直線状部分を有し、
前記磁石が直線状である、
圧力センサ。
【請求項2】
前記導圧路が前記直線状部分から分岐する分岐部を有し、前記磁石が長手方向において前記分岐部における前記直線状部分との境界での長さよりも長い、請求項1に記載の圧力センサ。
【請求項3】
センサチップと前記センサチップに向かう導圧路を備える磁性体部材と前記磁性体部材の内部に設けられる磁石とを有する圧力センサと、
前記導圧路の開口端で前記磁性体部材に溶接される被溶接部材と、を有
する
圧力センサ装置。
【請求項4】
前記導圧路の前記開口端を跨ぐ溶接部を有する、請求項3に記載の圧力センサ装置。
【請求項5】
前記被溶接部材が前記導圧路に連通する連通路を有し、前記導圧路の前記開口端が前記導圧路と前記連通路との境界である、請求項3又は4に記載の圧力センサ装置。
【請求項6】
前記磁石が前記導圧路の内部に設けられ、
前記導圧路が、前記磁性体部材の表面に一端が開口する直線状部分を有し、
前記磁石が直線状である、請求項3~5の何れか1項に記載の圧力センサ装置。
【請求項7】
センサチップに向かう導圧路を備える磁性体部材の内部に磁石を設ける工程を有する圧力センサの製造方法であって、
前記磁石が前記導圧路の内部に設けられ、
前記導圧路が、前記磁性体部材の表面に一端が開口する直線状部分を有し、
前記磁石が直線状である、
圧力センサの製造方法。
【請求項8】
センサチップに向かう導圧路を備える磁性体部材の内部に磁石を設ける工程を有する圧力センサの製造方法によって製造した前記圧力センサの前記磁性体部材を被溶接部材に前記導圧路の開口端で溶接する工程を有する圧力センサ装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は圧力センサに関する。
【背景技術】
【0002】
センサチップとセンサチップに向かう導圧路を備える磁性体部材とを有する圧力センサが知られている(例えば特許文献1参照)。このような圧力センサは被溶接部材に導圧路の開口端で溶接され、圧力センサ装置を形成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
圧力センサの磁性体部材を被溶接部材に溶接する時に導圧路の内部に生じるスパッタが導圧路を通してセンサチップに到達すると、センサチップの性能に影響を及ぼす虞がある。
【0005】
本開示の目的は、スパッタによるセンサチップの性能への影響を抑制することができる圧力センサ、圧力センサ装置、圧力センサの製造方法、及び圧力センサ装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
幾つかの実施形態に係る圧力センサは、センサチップと、前記センサチップに向かう導圧路を備える磁性体部材と、前記磁性体部材の内部に設けられる磁石と、を有する圧力センサである。このような構成によれば、磁性体部材を被溶接部材に溶接する時に磁性体部材から生じるスパッタを磁石が生じる磁力によって吸着することができるので、スパッタが導圧路を通してセンサチップに到達することを抑制し、もって、スパッタによるセンサチップの性能への影響を抑制することができる。
【0007】
一実施形態において、前記圧力センサは、上記構成において、前記磁石が前記導圧路の内部に設けられる圧力センサである。このような構成によれば、磁性体部材から生じるスパッタを磁石に直接吸着させることができるので、スパッタによるセンサチップの性能への影響を効率的に抑制することができる。また、磁石の配置、形状、大きさなどを適宜設定することで、導圧路の空間横断面積を磁石によって狭め、スパッタを通過しにくくすることもできる。
【0008】
一実施形態において、前記圧力センサは、上記構成において、前記導圧路が、前記磁性体部材の表面に一端が開口する直線状部分を有し、前記磁石が直線状である圧力センサである。このような構成によれば、直線状の磁石を導圧路の直線状部分の内部に挿入することにより、磁石を簡便に配置することができる。
【0009】
一実施形態において、前記圧力センサは、上記構成において、前記導圧路が前記直線状部分から分岐する分岐部を有し、前記磁石が長手方向において前記分岐部における前記直線状部分との境界での長さよりも長い圧力センサである。このような構成によれば、磁石が分岐部に入り込むことを規制することができるので、磁石のより簡便な配置を可能にすることができる。
【0010】
幾つかの実施形態に係る圧力センサ装置は、前記圧力センサと、前記導圧路の開口端で前記磁性体部材に溶接される被溶接部材と、を有する圧力センサ装置である。このような構成によれば、磁性体部材を被溶接部材に溶接する時に磁性体部材から生じるスパッタを磁石が生じる磁力によって吸着することができるので、スパッタが導圧路を通してセンサチップに到達することを抑制し、もって、スパッタによるセンサチップの性能への影響を抑制することができる。
【0011】
一実施形態において、前記圧力センサ装置は、上記構成において、前記導圧路の前記開口端を跨ぐ溶接部を有する圧力センサ装置である。このような構成によれば、導圧路の開口端を簡便に封止することができる。また、導圧路の開口端を跨ぐ溶接はスパッタを多く生じるが、センサチップの性能への影響は上記のように磁石によって抑制することができる。
【0012】
一実施形態において、前記圧力センサ装置は、上記構成において、前記被溶接部材が前記導圧路に連通する連通路を有し、前記導圧路の前記開口端が前記導圧路と前記連通路との境界である圧力センサ装置である。このような構成によれば、被測定流体の圧力を連通路と導圧路の内部に封入される流体を介してセンサチップへ伝えることができる。
【0013】
幾つかの実施形態に係る圧力センサの製造方法は、センサチップに向かう導圧路を備える磁性体部材の内部に磁石を設ける工程を有する圧力センサの製造方法である。このような構成によれば、磁性体部材を被溶接部材に溶接する時に磁性体部材から生じるスパッタを磁石が生じる磁力によって吸着することができるので、スパッタが導圧路を通してセンサチップに到達することを抑制し、もって、スパッタによるセンサチップの性能への影響を抑制することができる。
【0014】
一実施形態において、前記圧力センサの製造方法は、上記構成において、前記磁性体部材の内部に前記磁石を設ける工程が、前記磁石を前記導圧路の内部に挿入する工程を有する圧力センサの製造方法である。このような構成によれば、磁石を簡便に配置することができる。
【0015】
幾つかの実施形態に係る圧力センサ装置の製造方法は、前記圧力センサの製造方法によって製造した前記圧力センサの前記磁性体部材を被溶接部材に前記導圧路の開口端で溶接する工程を有する圧力センサ装置の製造方法である。このような構成によれば、磁性体部材を被溶接部材に溶接する時に磁性体部材から生じるスパッタを磁石が生じる磁力によって吸着することができるので、スパッタが導圧路を通してセンサチップに到達することを抑制し、もって、スパッタによるセンサチップの性能への影響を抑制することができる。
【0016】
一実施形態において、前記圧力センサ装置の製造方法は、上記構成において、前記磁性体部材を前記被溶接部材に前記導圧路の前記開口端で溶接する工程が、前記磁性体部材を前記被溶接部材に前記導圧路の前記開口端を跨ぐように例えば電子ビーム溶接(EBW:Electron Beam Welding)により溶接する工程を有する圧力センサ装置の製造方法である。このような構成によれば、導圧路の開口端を簡便に封止することができる。また、導圧路の開口端を跨ぐ溶接はスパッタを多く生じるが、センサチップの性能への影響は上記のように磁石によって抑制することができる。
【発明の効果】
【0017】
本開示によれば、スパッタによるセンサチップの性能への影響を抑制することができる圧力センサ、圧力センサ装置、圧力センサの製造方法、及び圧力センサ装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】一実施形態に係る圧力センサを被溶接部材に組み付ける前の状態を示す断面図である。
【
図2】
図1に示す状態から圧力センサを被溶接部材に組み付け、溶接した時の状態を示す断面図である。
【
図4】
図2に示す圧力センサの変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本開示の実施形態を詳細に例示説明する。
【0020】
図1~
図3に示すように、本開示の一実施形態に係る圧力センサ1は、センサチップ2と、センサチップ2に向かう導圧路3を備える磁性体部材4と、磁性体部材4の内部に設けられる磁石5と、を有する。また、本実施形態では、圧力センサ1と、導圧路3に連通する連通路6を有するとともに導圧路3の開口端、すなわち導圧路3と連通路6の境界で磁性体部材4に溶接される被溶接部材7とで、圧力センサ装置8が構成される。圧力センサ装置8は、導圧路3の開口端、すなわち導圧路3と連通路6の境界を跨ぐ溶接部9を有する。
【0021】
圧力センサ装置8は、例えば、プラントにおいて用いられるフィールド機器である。プラントとは、化学等の工業プラント、ガス田や油田等の井戸元やその周辺を管理制御するプラント、水力・火力・原子力等の発電を管理制御するプラント、太陽光や風力等の環境発電を管理制御するプラント、上下水やダム等を管理制御するプラント、或いは、その他のプラントである。
【0022】
被溶接部材7はプラントなどのプロセス流体などの被測定流体に面するように設置され、被測定流体の圧力は、連通路6と導圧路3の内部に封入される流体(不図示)を介してセンサチップ2へと伝わり、センサチップ2によってその圧力に応じた電気信号に変換される。センサチップ2が出力した電気信号は、磁性体部材4から突出する端子部10を通して圧力センサ装置8の外部に出力される。なお、端子部10の形状や配置などは適宜設定できる。
【0023】
磁性体部材4を形成する磁性体は特に限定されないが、例えば金属である。被溶接部材7の材質は、磁性体部材4に溶接可能な範囲で、被測定流体の種類に応じて適宜設定される。
【0024】
導圧路3は、磁性体部材4の表面に一端が開口する直線状部分3aと、直線状部分3aから分岐する直線状の分岐部3bと、を有する。分岐部3bは直線状部分3aから直角に分岐するが、これに限らない。分岐部3bにおける直線状部分3aの反対側に位置する端部は、センサチップ2の受圧面に直接、又は磁性体部材4とは別に設けられる部材に設けられる導圧路を介して、連なる。
【0025】
磁石5は直線状である。また、磁石5は、直線状部分3aの一端から直線状部分3aの内部に挿入される被挿入部品からなる。このような構成によれば、磁石5を導圧路3の内部に簡便に配置することができる。また、連通路6と分岐部3bとの間の部分において導圧路3の空間横断面積(流体が封入される空間の横断面積)が磁石5によって狭められている。空間横断面積の大きさは、導圧路3の内部に封入する流体の粘度などに応じて適宜設定できる。
【0026】
導圧路3の直線状部分3aと分岐部3bはそれぞれ、横断面形状が円形であり、例えばドリル加工によって形成される。しかし、直線状部分3aと分岐部3bの横断面形状は円形に限定されない。また、磁石5の横断面形状は特に限定されず、例えば円形、楕円形又は多角形などである。磁石5は長手方向において分岐部3bにおける直線状部分3aとの境界での長さよりも長い。つまり、磁石5の長手方向長さは、分岐部3bの直径よりも長い。しかし、磁石5の長手方向長さはこれに限らない。
【0027】
磁石5は磁性体部材4に固定しなくてもよいし、固定してもよい。磁石5を磁性体部材4に固定する場合、固定方法は特に限定されず、例えば磁石5の磁力のみによって固定してもよいし、直線状部分3aへの磁石5の締り嵌めによって固定してもよいし、接着剤、部分的な溶接等による接合によって固定してもよい。
【0028】
被溶接部材7は圧力センサ1が挿入される凹部11を有する。また、被溶接部材7の連通路6は、圧力センサ1が凹部11に挿入された状態で導圧路3の直線状部分3aの一端に対向する一端を有する直線状の第1部分6aと、第1部分6aに交差する直線状の第2部分6bと、を有する。
【0029】
圧力センサ装置8は、磁石5を導圧路3の内部に挿入し(磁石挿入工程)、圧力センサ1を被溶接部材7の凹部11に挿入し、磁性体部材4を被溶接部材7に導圧路3と連通路6の境界を跨ぐように例えば電子ビーム溶接(EBW:Electron Beam Welding)により溶接する(飛越溶接工程)ことで、製造することができる。このような溶接を行うことで、
図2~
図3に示すような、導圧路3と連通路6の境界を跨ぐ溶接部9が形成される。
【0030】
このような溶接によれば、導圧路3と連通路6の境界を簡便に封止することができる。また、導圧路3と連通路6の境界を跨ぐ溶接はスパッタ(例えば直径0.1mm程度)を多く生じるが、磁性体部材4から生じるスパッタを導圧路3の内部で磁石5に直接吸着させることができる。このような磁気によるフィルター機能により、スパッタが導圧路3を通してセンサチップ2に到達することを抑制し、もって、スパッタによるセンサチップ2の性能への影響を抑制することができる。
【0031】
また、本実施形態では連通路6と分岐部3bとの間の部分において導圧路3の空間横断面積が磁石5によって狭められているので、スパッタを通過しにくくすることができる。このような横断面積減少によるフィルター機能により、スパッタによるセンサチップ2の性能への影響を効率的に抑制することができる。
【0032】
磁石5ではない被挿入部品を用いることで、横断面積減少によるフィルター機能のみを発揮できる構成とすることも可能であるが、本実施形態のように被挿入部品を磁石5で形成し、磁気によるフィルター機能も発揮できる構成とする方が、より高い効果を得ることができる。
【0033】
本実施形態では導圧路3の内部に磁石5が横断面積減少によるフィルター機能を発揮できるように設けられるが、
図4に示す変形例のように、導圧路3の内部に磁石5が磁気によるフィルター機能のみを発揮できるように設けられる構成としてもよい。
【0034】
本開示は前述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0035】
したがって、前述した実施形態に係る圧力センサ1、圧力センサ装置8、圧力センサ1の製造方法、及び圧力センサ装置8の製造方法は、例えば以下に述べるような種々の変更が可能である。
【0036】
前述した実施形態に係る圧力センサ1は、センサチップ2と、センサチップ2に向かう導圧路3を備える磁性体部材4と、磁性体部材4の内部に設けられる磁石5と、を有する圧力センサ1である限り、種々変更可能である。
【0037】
例えば、磁石5は直線状でなくてもよい。また、導圧路3は分岐部3bを有さなくてもよい。また、導圧路3は直線状部分3aを有さなくてもよい。また、磁石5を導圧路3の外部に設けてもよい。磁石5を導圧路3の外部に設ける構成によっても、スパッタを磁石5が生じる磁力によって導圧路3の外周面に吸着させることができる。
【0038】
なお、前述した実施形態に係る圧力センサ1は、上記構成において、磁石5が導圧路3の内部に設けられる圧力センサ1であることが好ましい。
【0039】
また、前述した実施形態に係る圧力センサ1は、上記構成において、導圧路3が、磁性体部材4の表面に一端が開口する直線状部分3aを有し、磁石5が直線状である圧力センサ1であることが好ましい。
【0040】
また、前述した実施形態に係る圧力センサ1は、上記構成において、導圧路3が直線状部分3aから分岐する分岐部3bを有し、磁石5が長手方向において分岐部3bにおける直線状部分3aとの境界での長さよりも長い圧力センサ1であることが好ましい。
【0041】
前述した実施形態に係る圧力センサ装置8は、圧力センサ1と、導圧路3の開口端で磁性体部材4に溶接される被溶接部材7と、を有する圧力センサ装置8である限り、種々変更可能である。
【0042】
例えば、被溶接部材7は、導圧路3の開口端を跨ぐように磁性体部材4に溶接されなくてもよい。連通路6は第1部分6aと第2部分6bを有する構成に限らない。被溶接部材7に連通路6を設けない構成としてもよい。
【0043】
なお、前述した実施形態に係る圧力センサ装置8は、上記構成において、導圧路3の開口端を跨ぐ溶接部9を有する圧力センサ装置8であることが好ましい。
【0044】
また、前述した実施形態に係る圧力センサ装置8は、上記構成において、被溶接部材7が導圧路3に連通する連通路6を有し、導圧路3の開口端が導圧路3と連通路6との境界である圧力センサ装置8であることが好ましい。
【0045】
前述した実施形態に係る圧力センサ1の製造方法は、センサチップ2に向かう導圧路3を備える磁性体部材4の内部に磁石5を設ける工程(準備工程)を有する圧力センサ1の製造方法である限り、種々変更可能である。
【0046】
例えば、磁性体部材4の内部に磁石5を設ける工程(準備工程)が、磁石5を導圧路3の外部に設ける工程を有してもよい。
【0047】
なお、前述した実施形態に係る圧力センサ1の製造方法は、上記構成において、磁性体部材4の内部に磁石5を設ける工程(準備工程)が、磁石5を導圧路3の内部に挿入する工程(磁石挿入工程)を有する圧力センサ1の製造方法であることが好ましい。
【0048】
前述した実施形態に係る圧力センサ装置8の製造方法は、圧力センサ1の製造方法によって製造した圧力センサ1の磁性体部材4を被溶接部材7に導圧路3の開口端で溶接する工程(溶接工程)を有する圧力センサ装置8の製造方法である限り、種々変更可能である。
【0049】
例えば、磁性体部材4を被溶接部材7に導圧路3の開口端で溶接する工程(溶接工程)が導圧路3の開口端を跨がないように溶接する工程を有してもよい。
【0050】
なお、前述した実施形態に係る圧力センサ装置8の製造方法は、上記構成において、磁性体部材4を被溶接部材7に導圧路3の開口端で溶接する工程(溶接工程)が、磁性体部材4を被溶接部材7に導圧路3の開口端を跨ぐように例えば電子ビーム溶接により溶接する工程(飛越溶接工程)を有する圧力センサ装置8の製造方法であることが好ましい。
【符号の説明】
【0051】
1 圧力センサ
2 センサチップ
3 導圧路
3a 直線状部分
3b 分岐部
4 磁性体部材
5 磁石
6 連通路
6a 第1部分
6b 第2部分
7 被溶接部材
8 圧力センサ装置
9 溶接部
10 端子部
11 凹部