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特許7578107物品管理装置、物品管理システム、物品管理方法及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】物品管理装置、物品管理システム、物品管理方法及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241029BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021548413
(86)(22)【出願日】2020-08-06
(86)【国際出願番号】 JP2020030170
(87)【国際公開番号】W WO2021059769
(87)【国際公開日】2021-04-01
【審査請求日】2023-07-11
(31)【優先権主張番号】P 2019174145
(32)【優先日】2019-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104765
【弁理士】
【氏名又は名称】江上 達夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延
(74)【代理人】
【識別番号】100131015
【弁理士】
【氏名又は名称】三輪 浩誉
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 康治
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 肇
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-332650(JP,A)
【文献】特開2019-087932(JP,A)
【文献】特開2005-301331(JP,A)
【文献】特開2009-059222(JP,A)
【文献】特開2005-301539(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行する識別手段と、
前記識別手段によって識別された前記ユーザが前記保管具を利用するための条件を規定する利用条件データを記憶する記憶手段と、
前記利用条件データの変更に利用可能な所定の変更情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記利用条件データを変更する変更処理を実行する変更手段と
を備え、
前記変更手段は、ランダムなタイミングで前記利用条件データを変更することを特徴とする物品管理装置。
【請求項2】
前記変更情報は、前記ユーザに関するユーザ情報を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の物品管理装置。
【請求項3】
前記ユーザ情報は、前記施設内での前記ユーザの行動に関する行動情報を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の物品管理装置。
【請求項4】
前記変更手段は、前記行動情報に基づいて前記施設内で前記ユーザが不審な行動をとっていると判定された場合に、前記ユーザによる前記保管具の利用が制限されるように前記利用条件データを変更する
ことを特徴とする請求項3に記載の物品管理装置。
【請求項5】
前記変更手段は、前記ユーザが前記施設内に滞在している期間及び前記ユーザが前記施設を出場してから前記施設に再度入場するまでの期間の少なくとも一方において、前記利用条件データを変更する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の物品管理装置。
【請求項6】
物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行する識別手段と、
前記ユーザが利用可能な前記保管具の条件を規定する利用条件データを記憶する記憶手段と、
前記保管具の利用を希望する前記ユーザからの要求に関する要求情報を取得した場合に、前記利用条件データに基づいて前記ユーザによる前記保管具の利用を許可するか否かを判定し、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可すると判定した場合に前記保管具の利用を許可する際に行うべき所定の管理処理を実行する管理手段と
を備え、
前記管理手段は、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可できないと判定した場合であっても、所定の付加条件が満たされたことを条件に前記管理処理を実行する
ことを特徴とする物品管理装置。
【請求項7】
前記付加条件は、前記ユーザによる前記保管具の利用に関する第三者からの要求に関する要求情報を取得したという条件、及び、前記ユーザからの申請を受けた前記施設を管理する管理者が、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可したという条件のうちの少なくとも一方を含む
ことを特徴とする請求項6に記載の物品管理装置。
【請求項8】
前記保管具は施錠されており、
前記管理処理は、前記保管具の解錠するための指令を出力するという処理を含む
ことを特徴とする請求項6又は7に記載の物品管理装置。
【請求項9】
物品の保管具が設置された施設に入場するユーザが利用可能な情報端末と、
前記ユーザによる前記保管具の利用を管理する物品管理装置と
を備え、
前記情報端末は、前記保管具の利用を希望する前記ユーザからの要求に関する要求情報を前記物品管理装置に送信する送信手段を備え、
前記物品管理装置は、
前記ユーザを識別するための識別処理を実行する識別手段と、
前記識別手段によって識別された前記ユーザが前記保管具を利用するための条件を規定する利用条件データを記憶する記憶手段と、
前記要求情報と前記利用条件データとに基づいて、前記ユーザによる前記保管具の利用を管理する管理手段と、
前記利用条件データの変更に利用可能な所定の変更情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記利用条件データを変更する変更処理を実行する変更手段と
を備え、
前記変更手段は、ランダムなタイミングで前記利用条件データを変更する
ことを特徴とする物品管理システム。
【請求項10】
コンピュータによって実行される物品管理方法であって、
物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行することと、
前記識別された前記ユーザが前記保管具を利用するための条件を規定する利用条件データを、前記利用条件データの変更に利用可能な所定の変更情報に基づいて変更する変更処理を実行することと
を含み、
前記変更処理を実行することは、ランダムなタイミングで前記利用条件データを変更することを含むことを特徴とする物品管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の保管具の利用を管理するための物品管理装置、物品管理システム、物品管理方法及び記録媒体の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
物品管理システムの一例として、特許文献1には、依頼者の鍵を保管するための施錠された鍵保管ボックスの錠を解錠することで、鍵保管ボックスに保管された鍵を被依頼者が利用することを許可する物品管理システムが記載されている。具体的には、特許文献1に記載された物品管理システムは、生体認証により被依頼者の認証を行い、認証OKだった場合に、被依頼者が鍵保管ボックスの鍵を利用しようとしている旨を依頼者の端末に通知し、依頼者の端末から鍵保管ボックスの鍵の利用を許可する旨の通知を受信した場合に、鍵保管ボックスの錠を解錠する。
【0003】
その他、本願発明に関連する先行技術文献として、特許文献2から特許文献6があげられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-332650号公報
【文献】国際公開第2011/033756号パンフレット
【文献】特表2017-521780号公報
【文献】特開2014-197328号公報
【文献】特開2010-006388号公報
【文献】特開2005-301331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された物品管理システムは、被依頼者による鍵保管ボックスの利用を適切に管理にするという点で改善の余地があるという技術的問題を有する。また、鍵を保管するための鍵保管ボックスの利用を管理する物品管理システムに限らず、任意の物品を保管するための任意の保管具の利用を管理する物品管理システムもまた、ユーザによる保管具の利用を適切に管理するという点で改善の余地があるという技術的問題を有する。
【0006】
本発明は、上述した技術的問題を解決可能な物品管理装置、物品管理システム、物品管理方法及び記録媒体を提供することを課題とする。一例として、本発明は、物品の保管具の利用を適切に管理可能な物品管理装置、物品管理システム、物品管理方法及び記録媒体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の物品管理装置は、物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行する識別手段と、前記識別手段によって識別された前記ユーザが前記保管具を利用するための条件を規定する利用条件データを記憶する記憶手段と、前記利用条件データの変更に利用可能な所定の変更情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記利用条件データを変更する変更処理を実行する変更手段とを備える。
【0008】
第2の物品管理装置は、物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行する識別手段と、前記ユーザが利用可能な前記保管具の条件を規定する利用条件データを記憶する記憶手段と、前記保管具の利用を希望する前記ユーザからの要求に関する要求情報を取得した場合に、前記利用条件データに基づいて前記ユーザによる前記保管具の利用を許可するか否かを判定し、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可すると判定した場合に前記保管具の利用を許可する際に行うべき所定の管理処理を実行する管理手段とを備え、前記管理手段は、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可できないと判定した場合であっても、所定の付加条件が満たされたことを条件に前記管理処理を実行する。
【0009】
第1の物品管理システムは、物品の保管具の利用を管理する物品管理装置と、前記保管具が設置された施設に入場するユーザが利用可能な情報端末とを備え、前記情報端末は、前記保管具の利用を希望する前記ユーザからの要求に関する要求情報を前記物品管理装置に送信する送信手段を備え、前記物品管理装置は、前記ユーザを識別するための識別処理を実行する識別手段と、前記識別手段によって識別された前記ユーザが前記保管具を利用するための条件を規定する利用条件データを記憶する記憶手段と、前記要求情報と前記利用条件データとに基づいて、前記ユーザによる前記保管具の利用を管理する管理手段と、前記利用条件データの変更に利用可能な所定の変更情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記利用条件データを変更する変更処理を実行する変更手段とを備える。
【0010】
第2の物品管理システムは、物品の保管具の利用を管理する物品管理装置と、前記保管具が設置された施設に入場するユーザが利用可能な情報端末とを備え、前記情報端末は、前記保管具の利用を希望する前記ユーザからの要求に関する要求情報を前記物品管理装置に送信する送信手段を備え、前記物品管理装置は、前記ユーザを識別するための識別処理を実行する識別手段と、前記識別手段によって識別された前記ユーザが前記保管具を利用するための条件を規定する利用条件データを記憶する記憶手段と、(i)前記要求情報を取得した場合に、前記利用条件データに基づいて前記ユーザによる前記保管具の利用を許可するか否かを判定し、(ii)前記ユーザによる前記保管具の利用を許可すると判定した場合に、前記保管具の利用を許可する際に行うべき所定の管理処理を実行する管理手段とを備え、前記管理手段は、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可できないと判定した場合であっても、所定の付加条件が満たされたことを条件に前記管理処理を実行する。
【0011】
第1の物品管理方法は、物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行することと、前記識別された前記ユーザが前記保管具を利用するための条件を規定する利用条件データを、前記利用条件データの変更に利用可能な所定の変更情報に基づいて変更する変更処理を実行することとを含む。
【0012】
第2の物品管理方法は、物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行することと、前記保管具の利用を希望する前記ユーザからの要求に関する要求情報を取得した場合に、前記ユーザが利用可能な前記保管具の条件を規定する利用条件データに基づいて、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可するか否かを判定することと、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可すると判定された場合に、前記保管具の利用を許可する際に行うべき所定の管理処理を実行することと、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可できないと判定された場合であっても、所定の付加条件が満たされたことを条件に前記管理処理を実行することとを含む。
【0013】
第1の記録媒体は、コンピュータに、物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行することと、前記識別された前記ユーザが前記保管具を利用するための条件を規定する利用条件データを、前記利用条件データの変更に利用可能な変更情報に基づいて変更する変更処理を実行することとを実行させるコンピュータプログラムが記録された記録媒体である。
【0014】
第2の記録媒体は、コンピュータに、物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行することと、前記保管具の利用を希望する前記ユーザからの要求に関する要求情報を取得した場合に、前記ユーザが利用可能な前記保管具の条件を規定する利用条件データに基づいて、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可するか否かを判定することと、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可すると判定された場合に、前記保管具の利用を許可する際に行うべき所定の管理処理を実行することと、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可できないと判定された場合であっても、所定の付加条件が満たされたことを条件に前記管理処理を実行することとを実行させるコンピュータプログラムが記録された記録媒体である。
【発明の効果】
【0015】
第1及び第2の物品管理装置、第1及び第2の物品管理システム、第1及び第2の物品管理方法、並びに、第1及び第2の記録媒体の夫々は、物品の保管具の利用を適切に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本実施形態の店舗管理システムの全体構成を示すブロック図である。
図2図2は、本実施形態の店舗管理システムが採用されている店舗の一例を示す見取り図である。
図3図3は、店舗の入口を模式的に示す側面図である。
図4図4(a)から図4(d)の夫々は、セキュリティレベルが所定のレベルに設定された商品棚を模式的に示す側面図である。
図5図5は、本実施形態の店舗管理サーバの構成を示すブロック図である。
図6図6(a)及び図6(b)は、利用条件データを示すデータ構造図である。
図7図7は、本実施形態のユーザ端末の構成を示すブロック図である。
図8図8は、図8は、ユーザがショッピングスペースに入場する際に店舗管理サーバが行う動作の流れを示すフローチャートである。
図9図9は、ユーザがショッピングスペースで商品を購入する際に店舗管理サーバが行う動作の流れを示すフローチャートである。
図10図10は、利用条件データを変更する動作の流れを示すフローチャートである。
図11図11は、利用条件データ(特に、ユーザ条件データ)が変更される様子を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、物品管理装置、物品管理システム、物品管理方法及び記録媒体の実施形態について説明する。以下では、商品が陳列されている商品棚SHが設置された店舗STに来店したユーザによる商品棚SHの利用を管理するための店舗管理システムSYSを用いて、物品管理装置、物品管理システム、物品管理方法及び記録媒体の実施形態について説明する。
【0018】
(1)店舗管理システムSYSの構成
(1-1)店舗管理システムSYSの全体構成
はじめに、図1を参照しながら、本実施形態の店舗管理システムSYSの全体構成について説明する。図1は、本実施形態の店舗管理システムSYSの全体構成を示すブロック図である。
【0019】
図1に示すように、店舗管理システムSYSは、店舗管理サーバ1と、複数のユーザ端末2とを備える。ユーザ端末2は、店舗STを利用するユーザが使用する(言い換えれば、保有する)情報端末であるため、店舗管理システムSYSは、店舗STを利用するユーザの数と同じ数のユーザ端末2を備えていてもよい。店舗管理サーバ1は、複数のユーザ端末2と、ネットワーク網3を介して互いに通信可能である。ネットワーク網3は、有線のネットワーク網を含んでいてもよいし、無線のネットワーク網を含んでいてもよい。
【0020】
このような店舗管理システムSYSが採用される店舗STの一例が、店舗STの見取り図として図2に示されている。例えば、図2に示すように、店舗STは、ショッピングスペースSPを備える。ユーザは、店舗STの入口ENTを介して、店舗STの外部(或いは、ショッピングスペースSPの外部)からショッピングスペースSPに入場可能である。入口ENTには、入口ENTを模式的に示す側面図である図3に示すように、入口ドアENDが設置されている。更に、ショッピングスペースSPの外側における入口ENTの近傍には、QRコード(登録商標)ENCが設置されている。ショッピングスペースSPに入場するために、ユーザは、ユーザ端末2を用いて、QRコードENCを読み取る。QRコードENCの読取結果は、ネットワーク網3を介して、ユーザ端末2から店舗管理サーバ1へと送信される。店舗管理サーバ1は、QRコードENCの読取結果に基づいて、店舗STに入場しようとしているユーザを識別するための識別処理を行う。識別処理が完了した後、店舗管理サーバ1は、入口ドアENDを解錠するための解錠指令を入口ドアEND(或いは、入口ドアENDの開閉を制御する制御装置)に対して送信する。その結果、入口ドアENDが解錠され、ユーザは、ショッピングスペースSPに入場可能となる。
【0021】
ショッピングスペースSPには、複数の商品棚SHが設置されている。各商品棚SHには、店舗STで販売されている商品が陳列(つまり、保管)されている。各商品棚SHには、固有のセキュリティレベルが設定されている。つまり、各商品棚SHのセキュリティレベルは、複数のレベルのうちの一のレベルに設定されている。ユーザは、ユーザが利用可能な(具体的には、ユーザが利用することが許可されている)セキュリティレベルが設定されている商品棚SHに陳列された商品を取り出す権限を有している。一方で、ユーザは、ユーザが利用可能でないセキュリティレベルが設定されている商品棚SHに陳列された商品を取り出す権限を有していない。
【0022】
本実施形態では、各商品棚SHのセキュリティレベルが、レベル1からレベル4のいずれかに設定されている例について説明する。以下、図4(a)から図4(d)を参照しながら、商品棚SHに設定されるセキュリティレベルについて説明する。
【0023】
図4(a)は、セキュリティレベルがレベル1に設定された商品棚SH(以下、“商品棚SH(レベル1)”と称する)を模式的に示す側面図である。図4(a)に示すように、商品棚SH(レベル1)は、商品棚SHの内外を隔てる扉を備えていない。このため、ユーザは、商品棚SH(レベル1)に陳列された商品を自由に手に取ることができる。つまり、レベル1は、商品棚SHの内外を隔てる扉を商品棚SHに設置する必要はなく、且つ、陳列された商品をユーザが自由に手に取ることが可能なセキュリティレベルである。
【0024】
図4(b)は、セキュリティレベルがレベル2に設定された商品棚SH(以下、“商品棚SH(レベル2)”と称する)を模式的に示す側面図である。図4(b)に示すように、商品棚SH(レベル2)は、商品棚SHの内外を隔てる扉を備えていない。但し、商品棚SH(レベル2)には、QRコードSHCが設置されている。商品棚SH(レベル2)に陳列された商品を手にとるために、ユーザは、ユーザ端末2を用いて、QRコードSHCを読み取る。QRコードSHCの読取結果は、ネットワーク網3を介して、ユーザ端末2から店舗管理サーバ1へと送信される。店舗管理サーバ1は、QRコードSHCの読取結果に基づいて、商品棚SH(レベル2)の利用履歴を管理する。つまり、店舗管理サーバ1は、商品棚SH(レベル2)を利用したユーザ(つまり、商品棚SH(レベル2)に陳列されている商品を手に取ったユーザ)に関する情報を管理する。但し、上述したように、商品棚SH(レベル2)は扉を備えていない。このため、QRコードSHCを読み取っていないユーザも、QRコードSHCを読み取ったユーザと同様に、商品棚SH(レベル2)に陳列されている商品を手に取ることができてしまう。そこで、QRコードSHCを読み取っていないユーザにQRコードSHCを読み取らせるために、商品棚SH(レベル2)には更に、センサSHSと、警報装置SHAとが設置されている。センサSHSは、商品棚SHに陳列された商品をユーザが手に取ったか否かを検出する。センサSHSの検出結果は、店舗管理サーバ1へと送信される。店舗管理サーバ1は、QRコードSHCの読取結果が送信されていないにも関わらず商品棚SHに陳列された商品をユーザが手に取ったという検出結果がセンサSHSから送信された場合には、警報装置SHAを用いて警報を出力する。一方で、店舗管理サーバ1は、QRコードSHCの読取結果が送信されている状況下で商品棚SHに陳列された商品をユーザが手に取ったという検出結果がセンサSHSから送信された場合には、警報装置SHAを用いて警報を出力しなくてもよい。更に、店舗管理サーバ1は、QRコードSHCの読取結果を送信してきたユーザが、商品棚SH(レベル2)の利用が許可されていないユーザである場合にも、警報装置SHAを用いて警報を出力する。一方で、店舗管理サーバ1は、QRコードSHCの読取結果を送信してきたユーザが、商品棚SH(レベル2)の利用が許可されているユーザである場合には、警報装置SHAを用いて警報を出力しなくてもよい。警報の出力は、警報音の出力及び警報画面の出力の少なくとも一方を含んでいてもよい。警報は、商品棚SH(レベル2)の使用を控える旨をユーザに通知する警報及びQRコードSHCの読取をユーザに促す警報の少なくとも一方を含んでいてもよい。このように、レベル2は、レベル1よりも厳しい(つまり、商品を正当に取り出すために満たすべき要件が厳しい及び/又は多い)セキュリティレベルである。
【0025】
図4(c)は、セキュリティレベルがレベル3に設定された商品棚SH(以下、“商品棚SH(レベル3)”と称する)を模式的に示す側面図である。図4(c)に示すように、商品棚SH(レベル3)は、商品棚SHの内外を隔てる施錠可能な扉SHDを備えている。扉SHDの施錠は、店舗管理サーバ1によって制御可能である。商品棚SH(レベル3)には、更に、QRコードSHCが設置されている。商品棚SH(レベル3)に陳列された商品を手にとるために、ユーザは、ユーザ端末2を用いて、QRコードSHCを読み取る。QRコードSHCの読取結果は、ネットワーク網3を介して、ユーザ端末2から店舗管理サーバ1へと送信される。店舗管理サーバ1は、QRコードSHCの読取結果に基づいて、商品棚SH(レベル3)の利用履歴を管理する。更に、店舗管理サーバ1は、QRコードSHCの読取結果を送信してきたユーザが、商品棚SH(レベル3)の利用が許可されたユーザである場合には、扉SHDを解錠するための解錠指令を扉SHD(或いは、扉SHDの開閉を制御する制御装置)に対して送信する。その結果、扉SHDが解錠され、ユーザは、商品棚SH(レベル3)に陳列された商品を手にとることができる。一方で、店舗管理サーバ1は、QRコードSHCの読取結果を送信してきたユーザが、商品棚SH(レベル3)の利用が許可されていないユーザである場合には、扉SHDを解錠するための解錠指令を扉SHD(或いは、扉SHDの開閉を制御する制御装置)に対して送信しない。その結果、扉SHDが解錠されることはなく、ユーザは、商品棚SH(レベル3)に陳列された商品を手にとることができない。このように、レベル3は、レベル1及びレベル2よりも厳しいセキュリティレベルである。尚、商品棚SH(レベル3)にも、商品棚SH(レベル2)と同様に、センサSHS及び警報装置SHAの少なくとも一方が設置されていてもよい。
【0026】
図4(d)は、セキュリティレベルがレベル4に設定された商品棚SH(以下、“商品棚SH(レベル4)”と称する)を模式的に示す側面図である。図4(d)に示すように、商品棚SH(レベル4)は、商品棚SH(レベル3)と同様に、扉SHDを備えている。更に、商品棚SH(レベル4)には、商品棚SH(レベル3)と同様に、QRコードSHCが設置されている。商品棚SH(レベル4)に陳列された商品を手にとるために、ユーザは、ユーザ端末2を用いて、QRコードSHCを読み取る。QRコードSHCの読取結果は、ネットワーク網3を介して、ユーザ端末2から店舗管理サーバ1へと送信される。店舗管理サーバ1は、QRコードSHCの読取結果に基づいて、商品棚SH(レベル4)の利用履歴を管理する。更に、店舗管理サーバ1は、QRコードSHCの読取結果を送信してきたユーザに対して二段階認証を要求する。例えば、店舗管理サーバ1は、QRコードSHCの読取結果を送信してきたユーザのメールアドレス等に対して、二段階認証のためのセキュリティコードを送信し、ユーザに対してユーザ端末2を用いてセキュリティコードの入力を要求してもよい。店舗管理サーバ1は、QRコードSHCの読取結果を送信してきたユーザが商品棚SH(レベル4)の利用が許可されたユーザであり且つ二段階認証が正常に完了した場合には、扉SHDを解錠するための解錠指令を扉SHD(或いは、扉SHDの開閉を制御する制御装置)に対して送信する。その結果、扉SHDが解錠され、ユーザは、商品棚SH(レベル4)に陳列された商品を手にとることができる。一方で、店舗管理サーバ1は、QRコードSHCの読取結果を送信してきたユーザが商品棚SH(レベル4)の利用が許可されていないユーザである場合には、扉SHDを解錠するための解錠指令を扉SHD(或いは、扉SHDの開閉を制御する制御装置)に対して送信しない。更には、店舗管理サーバ1は、二段階認証が正常に完了しなかった場合には、扉SHDを解錠するための解錠指令を扉SHD(或いは、扉SHDの開閉を制御する制御装置)に対して送信しない。その結果、扉SHDが解錠されることはなく、ユーザは、商品棚SH(レベル4)に陳列された商品を手にとることができない。このように、レベル4は、レベル1からレベル3よりも厳しいセキュリティレベルである。尚、商品棚SH(レベル4)にも、商品棚SH(レベル2)と同様に、センサSHS及び警報装置SHAの少なくとも一方が設置されていてもよい。
【0027】
セキュリティレベルは、商品棚SHに陳列される商品の特性に基づいて設定されてもよい。例えば、相対的に厳重な管理を必要とする商品が陳列される商品棚SHに設定されるセキュリティレベルは、相対的に厳重な管理を必要としない(つまり、緩やかな管理で十分な)商品が陳列される商品棚SHに設定されるセキュリティレベルよりも厳しいレベルに設定されてもよい。例えば、相対的に高価な商品が陳列される商品棚SHに設定されるセキュリティレベルは、相対的に安価な商品が陳列される商品棚SHに設定されるセキュリティレベルよりも厳しいレベルに設定されてもよい。
【0028】
ショッピングスペースSPには更に、少なくとも一つの監視カメラCAが設置されていてもよい。監視カメラCAは、少なくとも一つの商品棚SHを撮影するように配置されていてもよい。監視カメラCAは、少なくとも一つの商品棚SHの近傍に位置するユーザを撮影するように配置されていてもよい。但し、ショッピングスペースSPには、監視カメラCAが設置されていなくてもよい。
【0029】
商品棚SHから商品を取り出したユーザは、不図示の支払い端末(例えば、セルフレジ等のPOS(Point Of SaleSystem)端末等)を用いて、商品の代金を支払う。商品の代金を支払ったユーザは、入口ENTを介して、ショッピングスペースSPからショッピングスペースSPの外部に退場可能である。尚、店舗管理サーバ1は、ユーザが店舗の外部に退場する際には、店舗ST内に滞在しているユーザを管理するために、店舗STから退場しようとしているユーザを識別するための識別処理を行ってもよい。例えば、ショッピングスペースSPから退場するために、ユーザは、ユーザ端末2を用いて、ショッピングスペースSP内で入口ENTの近傍に設置されたQRコードを読み取ってもよい。店舗管理サーバ1は、QRコードの読取結果に基づいて、店舗STから退場しようとしているユーザを識別するための識別処理を行ってもよい。識別処理が完了した後、店舗管理サーバ1は、入口ドアENDを解錠するための解錠指令を入口ドアEND(或いは、入口ドアENDの開閉を制御する制御装置)に対して送信してもよい。その結果、入口ドアENDが解錠され、ユーザは、ショッピングスペースSPから退場可能となる。
【0030】
(1-2)店舗管理サーバ1の構成
続いて、図5を参照しながら、本実施形態の店舗管理サーバ1の構成について説明する。図5は、本実施形態の店舗管理サーバ1の構成を示すブロック図である。
【0031】
図5に示すように、店舗管理サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、記憶装置12と、通信装置13とを備えている。CPU11と、記憶装置12と、通信装置13とは、データバス14を介して接続されている。
【0032】
CPU11は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、CPU11は、記憶装置12が記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、CPU11は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。CPU11は、通信装置13を介して、店舗管理サーバ1の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。CPU11は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、CPU11内には、店舗管理サーバ1が行うべき処理を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、CPU11は、店舗管理サーバ1が行うべき処理を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
【0033】
図5には、店舗管理サーバ1が行うべき処理を行うためにCPU11内に実現される論理的な機能ブロックの一例が示されている。図5に示すように、CPU11内には、識別部111と、棚管理部112と、条件管理部113とが実現される。尚、識別部111、棚管理部112及び条件管理部113の夫々が行う動作については、図8から図10等を参照しながら後に詳述するが、その概要についてここで簡単に説明する。識別部111は、店舗STに入場しようとしているユーザを識別するための識別処理を実行する。識別部111は、店舗STから退場しようとしているユーザを識別するための識別処理を実行してもよい。棚管理部112は、ユーザによる商品棚SHの利用を管理する。具体的には、棚管理部112は、ユーザが商品棚SHを利用するための条件を規定する利用条件データに基づいて、商品棚SHの利用がユーザに許可されているか否かを判定し、判定結果に基づいて、必要な処理(例えば、上述した警報装置SHAを制御する処理及び扉SHDの解錠を制御する処理の少なくとも一方)を行う。更に、棚管理部112は、商品棚SH(レベル2)の利用履歴を管理してもよい。条件管理部113は、ユーザが商品棚SHを利用するための条件を規定する利用条件データを管理する。特に、条件管理部113は、必要に応じて利用条件データを変更する(言い換えれば、更新する)。
【0034】
利用条件データは、図6(a)に示すように、商品棚SHに設定されたセキュリティレベルを、商品棚SH毎に示す棚条件データを含んでいてもよい。棚条件データは、例えば、商品棚SHを識別するための棚IDと、商品棚SHに設定されたセキュリティレベルとが関連付けられたレコードを複数含んでいる。図6(a)に示す例では、棚条件データは、棚IDが0001である商品棚SHのセキュリティレベルがレベル1であり、棚IDが0002である商品棚SHのセキュリティレベルがレベル2であり、棚IDが0003である商品棚SHのセキュリティレベルがレベル3であり、棚IDが0004である商品棚SHのセキュリティレベルがレベル2であり、・・・、棚IDが0xyzである商品棚SHのセキュリティレベルがレベル4であることを示している。
【0035】
利用条件データは、図6(b)に示すように、ユーザが利用可能な(つまり、ユーザが利用することが許可された)セキュリティレベルを、ユーザ毎に示すユーザ条件データを含んでいてもよい。ユーザ条件データは、例えば、ユーザを識別するためのユーザIDと、ユーザが利用可能なセキュリティレベルとが関連付けられたレコードを複数含んでいる。図6(b)に示す例では、ユーザ条件データは、(i)ユーザIDが0001であるユーザは、セキュリティレベルがレベル1に設定された商品棚SHの利用が許可されている一方で、セキュリティレベルがレベル2からレベル4のいずれかに設定された商品棚SHの利用が許可されておらず、(ii)ユーザIDが0002であるユーザは、セキュリティレベルがレベル1からレベル3のいずれかに設定された商品棚SHの利用が許可されている一方で、セキュリティレベルがレベル4に設定された商品棚SHの利用が許可されておらず、(iii)ユーザIDが0003であるユーザは、セキュリティレベルがレベル1又はレベル2に設定された商品棚SHの利用が許可されている一方で、セキュリティレベルがレベル3又はレベル4に設定された商品棚SHの利用が許可されておらず、(iv)ユーザIDが0004であるユーザは、セキュリティレベルがレベル1からレベル4のいずれかに設定された商品棚SHの利用が許可されており、(v)ユーザIDが0xyzであるユーザは、セキュリティレベルがレベル1からレベル3のいずれかに設定された商品棚SHの利用が許可されている一方で、セキュリティレベルがレベル4に設定された商品棚SHの利用が許可されていないことを示している。
【0036】
上述したように扉SHDが設置されている商品棚SHの利用がユーザによって許可されている場合には、扉SHDが解錠される。このため、利用条件データは、実質的には、ユーザに対して扉SHDの錠の解錠を許可するか否かを示す解錠条件に関する開錠条件データを含んでいるとも言える。このような解錠条件データは、セキュリティレベルがレベル3又はレベル4に設定された商品棚SHのユーザによる利用の可否を示すデータに相当する。
【0037】
再び図5において、記憶装置12は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置12は、CPU11が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置12は、CPU11がコンピュータプログラムを実行している際にCPU11が一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置12は、店舗管理サーバ1が長期的に保存するデータを記憶してもよい。記憶装置12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。尚、上述した利用条件データは、記憶装置12に記憶されている。
【0038】
通信装置13は、ネットワーク網3を介して、複数のユーザ端末2と通信可能である。つまり、通信装置13は、ネットワーク網3を介して、複数のユーザ端末2に対して、情報を送信可能である。通信装置13は、ネットワーク網3を介して、複数のユーザ端末2から、情報を受信可能である。
【0039】
(1-3)ユーザ端末2の構成
続いて、図7を参照しながら、本実施形態のユーザ端末2の構成について説明する。図7は、本実施形態のユーザ端末2の構成を示すブロック図である。
【0040】
図7に示すように、ユーザ端末2は、コード読取装置21と、通信装置22とを備えている。
【0041】
コード読取装置21は、店舗STの入口ENTの近傍に設置されたQRコードENC及び商品棚SHに設置されたQRコードSHCの夫々を読み取り可能である。つまりコード読取装置21は、QRコードENC及びQRコードSHCの夫々を光学的に読み取り可能である。
【0042】
通信装置22は、ネットワーク網3を介して、店舗管理サーバ1と通信可能である。例えば、通信装置22は、ネットワーク網3を介して、コード読取装置21が読み取ったQRコードENC及びQRコードSHCの夫々に関する情報を店舗管理サーバ1に送信してもよい。
【0043】
(2)店舗管理システムSYSの動作
続いて、店舗STでユーザが買い物をする際に店舗管理システムSYSが行う動作について説明する。本実施形態では、店舗管理システムSYSは、例えば、ユーザがショッピングスペースSPに入場する際に(つまり、ユーザが店舗STに入場する際に)行われる動作と、ユーザがショッピングスペースSPで商品を購入する際に行われる動作と、利用条件データを変更する動作とのうちの少なくとも一つを行う。このため、以下では、これら三つの動作について順に説明する。
【0044】
本実施形態では、主として、店舗管理サーバ1が、複数のユーザ端末2を用いて上述した各処理を実行する。このため、説明の便宜上、以下では、店舗管理システムSYSが行う動作として、店舗管理サーバ1が行う動作について主として説明する。
【0045】
(2-1)ユーザがショッピングスペースSPに入場する際に行われる動作
はじめに、図8を参照しながら、ユーザがショッピングスペースSPに入場する際に店舗管理サーバ1が行う動作について説明する。図8は、ユーザがショッピングスペースSPに入場する際に店舗管理サーバ1が行う動作の流れを示すフローチャートである。尚、図8に示す動作は、店舗管理サーバ1によって繰り返し実行されてもよい。つまり、店舗管理サーバ1は、図8に示す動作を終了した場合には、一定時間が経過した後に、再度図8に示す動作を開始してもよい。
【0046】
ユーザがショッピングスペースSPに入場する際には、上述したように、ユーザは、ユーザ端末2を用いて入口ENTの近傍に設置されたQRコードENCを読み取る。QRコードENCの読取結果は、ネットワーク網3を介して、ユーザ端末2から店舗管理サーバ1へと送信される。このため、店舗管理サーバ1の識別部111は、QRコードENCの読取結果に相当する入口コード情報を取得したか否か(つまり、受信したか否か)を判定する(ステップS11)。
【0047】
ステップS11の判定の結果、入口コード情報を取得していないと判定された場合には(ステップS11:No)、識別部111は、入口コード情報を取得したか否かを判定し続ける(ステップS11)。他方で、ステップS11の判定の結果、入口コード情報を取得したと判定された場合には(ステップS11:Yes)、識別部111は、入口コード情報を用いたユーザの認証処理を行うことで、ユーザを識別する(ステップS12)。つまり、識別部111は、入口コード情報を送信してきたユーザが、店舗管理サーバ1に登録されている複数のユーザのうちのいずれであるかを特定する。
【0048】
ユーザを識別するために、入口コード情報は、ユーザを識別するための情報を含んでいてもよい。例えば、入口コード情報は、ユーザを識別するための情報として、ユーザが使用しているユーザ端末2を識別するための情報を含んでいてもよい。ユーザ端末2はユーザと1対1で対応付けられているため、ユーザ端末2を識別するための情報は、当該ユーザ端末2を使用しているユーザを識別するための情報として利用可能である。
【0049】
その後、識別部111は、入口ドアENDを解錠するための解錠指令を入口ドアEND(或いは、入口ドアENDの開閉を制御する制御装置)に対して送信する(ステップS13)。その結果、入口ドアENDが解錠され、ユーザは、ショッピングスペースSPに入場可能となる。
【0050】
(2-2)ユーザがショッピングスペースSPで商品を購入する際に行われる動作
続いて、図9を参照しながら、ユーザがショッピングスペースSPで商品を購入する際に店舗管理サーバ1が行う動作について説明する。図9は、ユーザがショッピングスペースSPで商品を購入する際に店舗管理サーバ1が行う動作の流れを示すフローチャートである。尚、図9に示す動作は、店舗管理サーバ1によって繰り返し実行されてもよい。つまり、店舗管理サーバ1は、図9に示す動作を終了した場合には、一定時間が経過した後に、再度図9に示す動作を開始してもよい。
【0051】
ユーザがショッピングスペースSPで買い物をする場合には、ユーザは、ユーザ端末2を用いて、購入を希望する商品が陳列されている商品棚SHに設置されたQRコードSHCを読み取る。QRコードSHCの読取結果は、ネットワーク網3を介して、ユーザ端末2から店舗管理サーバ1へと送信される。このため、店舗管理サーバ1の棚管理部112は、QRコードSHCの読取結果に相当する棚コード情報を取得したか否か(つまり、受信したか否か)を判定する(ステップS21)。棚コード情報は、典型的には、QRコードSHCが設置された商品棚SHを識別するための情報と、QRコードSHCを読み取ったユーザを識別するための情報(例えば、上述したように、ユーザ端末2を識別するための情報)とを含む。
【0052】
QRコードSHCの読取結果は、実質的には、商品棚SHの利用(つまり、商品棚SHに陳列された商品を手に取ること)をユーザが希望している(つまり、要求している)ことを示す情報と等価である。なぜならば、QRコードSHCは、商品棚SHの利用をユーザが希望する場合に読み取られるからである。このため、棚コード情報を送信する動作は、実質的には、ユーザによる商品棚SHの利用の要求に関する情報を送信する動作と等価である。棚コード情報を取得したか否かを判定する動作は、実質的には、ユーザによる商品棚SHの利用の要求に関する情報を取得したか否かを判定する動作と等価である。棚コード情報を取得したか否かを判定する動作は、実質的には、ユーザが商品棚SHの利用を希望している(つまり、要求している)か否かを判定する動作と等価である。
【0053】
ステップS21の判定の結果、棚コード情報を取得していないと判定された場合には(ステップS21:No)、棚管理部112は、棚コード情報を取得したか否かを判定し続ける(ステップS21)。他方で、ステップS21の判定の結果、棚コード情報を取得したと判定された場合には(ステップS21:Yes)、棚管理部112は、棚コード情報に基づいて、ユーザが利用を希望している商品棚SHのセキュリティレベルを特定する(ステップS22)。具体的には、QRコードSHCは、当該QRコードSHCが設置された商品棚SHを識別するための情報を含んでいる。このため、棚管理部112は、棚コード情報に基づいて、ユーザが利用を希望している商品棚SHが、店舗STに設置された複数の商品棚SHのうちのいずれであるかを特定することができる。その後、棚管理部112は、利用条件データ(特に、図6(a)に示す棚条件データ)に基づいて、ユーザが利用を希望している商品棚SHのセキュリティレベルを特定する。
【0054】
その後、棚管理部112は、利用条件データ(特に、図6(b)に示すユーザ条件データ)に基づいて、ユーザによる商品棚SHの利用が許可されているか否かを判定する(ステップS23)。つまり、棚管理部112は、利用条件データに基づいて、ステップS22で特定したセキュリティレベルの商品棚SHの利用が、ユーザに許可されているか否かを判定する(ステップS23)。
【0055】
例えば、図6(b)に示すユーザIDが0002となるユーザは、セキュリティレベルがレベル1からレベル3のいずれかに設定された商品棚SHの利用が許可されている。このため、図6(b)に示すユーザIDが0002となるユーザが、図6(a)に示す棚IDが0001、0002、0003又は0004となる商品棚SHの利用を希望している場合には、棚管理部112は、ユーザによる商品棚SHの利用が許可されていると判定する。一方で、図6(b)に示すユーザIDが0002となるユーザが、図6(a)に示す棚IDが0xyzとなる商品棚SHの利用を希望している場合には、棚管理部112は、ユーザによる商品棚SHの利用が許可されていないと判定する。
【0056】
ステップS23における判定の結果、ユーザによる商品棚SHの利用が許可されていると判定された場合には(ステップS23:Yes)、棚管理部112は、ユーザによる商品棚SHの利用を許可する際に行うべき許可処理を実行する(ステップS25)。例えば、商品棚SH(レベル2)の利用をユーザが希望している場合には、棚管理部112は、許可処理として、警報を出力しないように警報装置SHAを制御するための制御コマンド情報を警報装置SHAに送信するという処理を実行してもよい。例えば、商品棚SH(レベル2)の利用をユーザが希望している場合には、棚管理部112は、許可処理として、警報を出力するように警報装置SHAを制御するための制御コマンド情報を警報装置SHAに送信しないという処理を実行してもよい。例えば、商品棚SH(レベル3)又は商品棚SH(レベル4)の利用をユーザが希望している場合には、棚管理部112は、許可処理として、扉SHDを解錠するための解錠指令を扉SHDに対して送信するという処理を実行してもよい。
【0057】
尚、商品棚SH(レベル4)の利用をユーザが希望している場合には、上述したように、ユーザが商品棚SHを利用するために二段階認証が必要になる。このため、棚管理部112は、ステップS23においてユーザの利用が許可されていると判定された場合であっても、二段階認証が正常に完了していない場合には、許可処理を実行しない。つまり、棚管理部112は、ステップS23においてユーザの利用が許可されていると判定され且つ二段階認証が完了した場合に、許可処理を実行する。
【0058】
他方で、ステップS23における判定の結果、ユーザによる商品棚SHの利用が許可されていないと判定された場合には(ステップS23:No)、棚管理部112は、原則として、ステップS25における許可処理を実行しない。この場合、棚管理部112は、ユーザによる商品棚SHの利用を許可しない際に行うべき不許可処理を実行してもよい。例えば、商品棚SH(レベル2)の利用をユーザが希望している場合には、棚管理部112は、不許可処理として、警報を出力するように警報装置SHAを制御するための制御コマンド情報を警報装置SHAに送信するという処理を実行してもよい。例えば、商品棚SH(レベル3)又は商品棚SH(レベル4)の利用をユーザが希望している場合には、棚管理部112は、不許可処理として、扉SHDを解錠するための解錠指令を扉SHDに対して送信しないという処理を実行してもよい。
【0059】
但し、図9に示すように、棚管理部112は、ユーザによる商品棚SHの利用が許可されていないと判定された場合には、所定の付加条件が満たされているか否かを判定してもよい(ステップS24)。ステップS24における判定の結果、付加条件が満たされていると判定された場合には(ステップS24:Yes)、棚管理部112は、例外的に許可処理を実行してもよい。他方で、ステップS24における判定の結果、付加条件が満たされていないと判定された場合には(ステップS24:No)、棚管理部112は、許可処理を実行しない。但し、棚管理部112は、付加条件が満たされているか否かを必ずしも判定しなくてもよい。
【0060】
付加条件は、店舗STを管理する管理者がユーザによる商品棚SHの利用を許可したという条件を含んでいてもよい。管理者は、例えば、ユーザによる商品棚SHの利用を特別に許可するための権限を有する者である。この場合、棚管理部112は、ユーザによる商品棚SHの利用を管理者に申請するための申請情報を、管理者が操作する管理者端末に送信してもよい。或いは、ユーザ自身が、ユーザ端末2を用いて、申請情報を管理者端末に送信してもよい。その後、管理者端末から店舗管理サーバ1に対してユーザによる商品棚SHの利用を許可することを示す許可情報が送信された場合には、棚管理部112は、付加条件が満たされたと判定してもよい。一方で、管理者端末から店舗管理サーバ1に対して許可情報が送信されない場合には、棚管理部112は、付加条件が満たされていないと判定してもよい。
【0061】
管理者は、申請情報に含まれる商品棚SHに関する情報に基づいて、ユーザによる商品棚SHの利用を許可するか否かを判定してもよい。例えば、管理者は、商品棚SHに陳列されている商品がそれほど高価な商品ではない場合には、ユーザによる商品棚SHの利用を許可すると判定してもよい。管理者は、申請情報に含まれるユーザに関する情報に基づいて、ユーザによる商品棚SHの利用を許可するか否かを判定してもよい。例えば、管理者は、ユーザの身元が確かである場合には、ユーザによる商品棚SHの利用を許可すると判定してもよい。管理者は、監視カメラCAが撮像したユーザの行動を踏まえて、ユーザによる商品棚SHの利用を許可するか否かを判定してもよい。例えば、管理者は、ユーザが不振な行動をとっていない場合には、ユーザによる商品棚SHの利用を許可すると判定してもよい。
【0062】
付加条件は、ユーザが利用を希望している商品棚SHに設置されたQRコードSHCの第三者による読取結果を棚管理部112が取得したという条件を含んでいてもよい。つまり、付加条件は、商品棚SHの利用を希望しているユーザ本人によるQRコードSHCの読取結果に加えて、ユーザとは異なる第三者によるQRコードSHCの読取結果を棚管理部112が取得したという条件を含んでいてもよい。この場合、ユーザ本人単独では商品棚SHの利用が許可されないものの、ユーザが第三者とペアになるという条件の下で商品棚SHの利用が例外的に許可されることになる。その結果、上述した店舗STの管理者が不在であることが原因で管理者からの許可が得られない場合であっても、商品棚SHの利用が例外的に許可されることになる。このようにユーザによる商品棚SHの利用が例外的に許可されたとしても、第三者がユーザの近傍に存在するがゆえに、ユーザが悪意ある行動(例えば、商品を盗難するという行動)をとる可能性は相対的に低い。その結果、店舗STのセキュリティは依然として確保される。尚、第三者は、店舗STの従業員であることが好ましいが、店舗STの従業員とは異なっていてもよい。例えば、第三者は、店舗STにおいて商品を購入しようとしている別のユーザであってもよい。
【0063】
その後、棚管理部112は、今回ユーザが利用した商品棚SHの利用履歴に関する情報を、利用履歴に関する履歴情報の少なくとも一部として管理する(ステップS26)。例えば、棚管理部112は、今回ユーザが利用した商品棚SHの利用履歴に関する情報を、利用履歴に関する履歴情報の少なくとも一部として、新たに記憶装置12に記憶させる。この際、例えば、棚管理部112は、商品棚SHを利用したユーザを特定する情報と、ユーザが利用した商品棚SHを特定する情報と、ユーザが商品棚SHを利用した時刻を特定する情報とのうちの少なくとも一つを、履歴情報の少なくとも一部として記憶装置12に記憶させてもよい。
【0064】
尚、セキュリティレベルがレベル1に設定されている商品棚SH(レベル1)には、必ずしもQRコードSHCが設置されているとは限らない。このため、図9に示す動作は、典型的には、セキュリティレベルがレベル2からレベル4のいずれかに設定されている商品棚SHに陳列されている商品をユーザが購入する際に行われる動作であるとも言える。但し、商品棚SH(レベル1)にQRコードSHCが設置されていてもよい。この場合、QRコードSHCの読取結果は、ユーザが利用した商品棚SHの利用履歴を棚管理部112が管理する目的で利用されてもよい。
【0065】
(2-3)利用条件データを変更する動作
続いて、図10を参照しながら、利用条件データを変更する動作について説明する。図10は、利用条件データを変更する動作の流れを示すフローチャートである。尚、図10に示す動作は、店舗管理サーバ1によって繰り返し実行されてもよい。つまり、店舗管理サーバ1は、図10に示す動作を終了した場合には、一定時間が経過した後に、再度図10に示す動作を開始してもよい。
【0066】
図10に示すように、条件管理部113は、店舗ST内(特に、ショッピングスペースSP内)でのユーザの行動に関する行動情報を取得する(ステップS31)。例えば、条件管理部113は、ショッピングスペースSPに設置された監視カメラCAから、監視カメラCAが撮像したユーザの画像(例えば、静止画及び動画の少なくとも一方)を、行動情報の少なくとも一部として取得してもよい。取得した行動情報は、記憶装置12に記憶されてもよい。
【0067】
その後、条件管理部113は、ステップS31で取得した行動情報に基づいて、ユーザが不審な行動をとったか否かを判定する(ステップS32)。不審な行動は、商品を購入するユーザの通常の行動とは異なる行動を含んでいてもよい。特に、不審な行動は、店舗STの防犯にとって好ましくない行動を含んでいてもよい。不審な行動は、商品に対する悪意ある行動(例えば、盗難、いたずら及び/又は破損)につながりかねない行動を含んでいてもよい。
【0068】
例えば、通常、店舗STで商品を購入するために店舗STにユーザが滞在する時間は、店舗STの広さに応じて定まる一定の時間を超えることは稀である。逆に言えば、店舗STに一定時間以上滞在するユーザは、店舗STで通常行うはずの商品を購入するという行動とは異なる行動をとっている又は取ろうとしている可能性がある。このため、不審な行動は、ユーザが店舗ST内に許容時間(典型的には、通常のユーザが店舗STに滞在する時間を上回る時間)を超えて滞在するという行動を含んでいてもよい。
【0069】
例えば、通常、商品棚SHに陳列された商品をユーザが手にとる際に、ユーザが商品棚SHの扉SHDを必要以上に多くの回数開けることは稀である。逆に言えば、扉SHDを必要以上に多くの回数開けているユーザは、店舗STで通常行うはずの商品を購入する行動とは異なる行動をとっている又は取ろうとしている可能性がある。このため、不審な行動は、商品棚SHの扉SHDを許容回数(典型的には、通常のユーザが商品を購入するために扉SHDを開ける回数を上回る回数)以上開閉するという行動を含んでいてもよい。
【0070】
例えば、他のユーザがいないスペースで周囲の様子を気にするユーザは、店舗STで通常行うはずの商品を購入する行動とは異なる行動をとっている又は取ろうとしている可能性がある。このため、不審な行動は、他のユーザがいないスペースで周囲の様子を気にするという行動を含んでいてもよい。
【0071】
ステップS32の判定の結果、ユーザが不審な行動をとったと判定された場合には(ステップS32:Yes)、条件管理部113は、利用条件データを変更する(ステップS33)。例えば、条件管理部113は、不審な行動をとったユーザが商品棚SHを利用しにくくなる(つまり、商品棚SHに陳列された商品を手にとりにくくなる)ように、利用条件データを変更してもよい。例えば、条件管理部113は、不審な行動をとったユーザによる商品棚SHの利用が制限されるように、利用条件データを変更してもよい。この場合、典型的には、条件管理部113は、不審な行動をとったユーザが利用可能なセキュリティレベルの種類が減るように、利用条件データを変更してもよい。一例として、図11には、ユーザIDが0004となるユーザに関する利用条件データ(特に、ユーザ条件データ)が変更される様子が示されている。図11に示す例では、利用条件データの変更前にはセキュリティレベルがレベル1からレベル4のいずれかに設定されている商品棚SHの利用が許可されていたユーザは、利用条件データの変更後には、セキュリティレベルがレベル1からレベル2のいずれかに設定されている商品棚SHの利用しか許可されていない。つまり、利用条件データの変更前にはセキュリティレベルがレベル1からレベル4のいずれかに設定されている商品棚SHの利用が許可されていたユーザは、利用条件データの変更後には、セキュリティレベルがレベル3からレベル4のいずれかに設定されている商品棚SHの利用は許可されない。その結果、不審な行動をとったユーザは、セキュリティレベルが相対的に緩い商品棚SHしか利用できなくなる。このため、仮に不審な行動をとったユーザが商品に対する悪意ある行動(例えば、盗難、いたずら及び/又は破損)をとろうとしたとしても、その被害は相対的に軽減される。或いは、不審な行動をとったユーザが商品に対する悪意ある行動をとろうとしたとしても、利用条件データの変更に起因してそもそも商品棚SHを利用できない(つまり、商品を手にとることができない)がゆえに、その被害が適切に防止される。
【0072】
尚、図11は、条件管理部113が、利用条件データに含まれるユーザ条件データを変更する例を示しているが、条件管理部113は、利用条件データに含まれる棚条件データ(図6(a)参照)を変更してもよい。つまり、条件管理部113は、不審な行動をとったユーザが商品棚SHを利用しにくくなるように、商品棚SHのセキュリティレベルそのものを変更してもよい。
【0073】
他方で、ステップS32の判定の結果、ユーザが不審な行動をとっていないと判定された場合には(ステップS32:No)、条件管理部113は、利用条件データを変更しなくてもよい。
【0074】
条件管理部113は、ユーザが店舗STに滞在している期間の少なくとも一部において、当該ユーザを対象に図10に示す動作を行ってもよい。つまり、条件管理部113は、店舗STに滞在しているユーザが不審な行動をとっているか否かを判定し、店舗STに滞在しているユーザが不審な行動をとっていると判定された場合には、ユーザが店舗STに滞在している状況下で当該不審な行動をとっているユーザに関する利用条件データを変更してもよい。この場合、不審な行動をとったユーザに対する迅速な対応が可能となる。
【0075】
或いは、条件管理部113は、ユーザが店舗STに滞在していない期間の少なくとも一部において、当該ユーザを対象に図10に示す動作を行ってもよい。条件管理部113は、ユーザが店舗STを退場してから次に店舗STに入場するまでの間の期間の少なくとも一部において、当該ユーザを対象に図10に示す動作を行ってもよい。つまり、条件管理部113は、ユーザが店舗STに滞在していた間に不審な行動をとっていたか否かを判定し、ユーザが不審な行動をとっていたと判定された場合には、ユーザが次に店舗STを訪れるまでに当該不審な行動をとっていたユーザに関する利用条件データを変更してもよい。この場合、不審な行動をとっていたユーザが次に店舗STを訪れて商品に対する悪意ある行動をとろうとしたとしても、当該ユーザによる商品棚SHの利用が制限されるがゆえに、悪意ある行動による被害は相対的に軽減される。
【0076】
(3)店舗管理システムSYSの技術的効果
以上説明したように、本実施形態の店舗管理システムSYSによれば、ユーザは、QRコードSHCを読み取ることで、商品棚SHを利用することができる。つまり、ユーザは、店舗STの従業員に必ずしも商品棚SHの利用(例えば、扉SHDの解錠)を依頼しなくとも、商品棚SHを利用することができる。このため、商品棚SHの利用に関するユーザからの要求に対応するための従業員が不要になるがゆえに、店舗STの省人化が可能となる。
【0077】
また、店舗管理システムSYSによれば、ユーザは、ユーザ自身が保有するユーザ端末2を用いてQRコードSHCを読み取ることで、商品棚SHを利用することができる。つまり、商品棚SHを利用するために、商品棚SHの扉SHDを解除するための物理的な鍵が必要とされない。このため、物理的な鍵の貸し借りに伴うトラブル(例えば、商品棚SHを利用する正当な権限のないユーザが、商品棚SHを利用する正当な権限のあるユーザから借りた鍵を用いて商品棚SHを不正に利用するというトラブル)の発生が適切に防止される。
【0078】
また、商品棚SHの利用のためにQRコードSHCを読み取ることが要求されるがゆえに、店舗管理システムSYSは、QRコードSHCの読取結果に基づいて、ユーザによる商品棚SHの利用履歴を適切に管理することができる。このため、店舗管理システムSYSは、商品に対する悪意ある行動をとったユーザを迅速に特定することができる。更には、利用履歴が常に管理されている(つまり、ユーザの行動が実質的に監視されている)がゆえに、ユーザが敢えて悪意ある行動をとろうとする動機付けは少なくなると想定される。従って、店舗STのセキュリティが適切に確保される。
【0079】
また、店舗管理システムSYSは、ユーザが商品棚SHを利用するための条件を示す利用条件データ条件を柔軟に変更することができる。特に、既に上述したように、店舗管理システムSYSは、店舗STでのユーザの実際に行動に合わせて、ユーザによる商品棚SHの利用を適切に管理することができる。
【0080】
(4)変形例
(4-1)利用条件データを変更する動作に関する変形例
上述した説明では、条件管理部113は、ユーザの行動に関する行動情報に基づいて、利用条件データを変更している。しかしながら、条件管理部113は、ユーザに関する任意の情報に基づいて、利用条件データを変更してもよい。例えば、条件管理部113は、ユーザが購入した商品に関する情報に基づいて、利用条件データを変更してもよい。具体的には、商品棚SHを利用した回数(つまり、商品棚SHの商品を手にとった回数)と比較してユーザが実際に購入した商品が著しく少ない場合には、当該ユーザは、店舗STで通常行うはずの商品を購入するという行動とは異なる行動をとっている又は取ろうとしている可能性がある。例えば、ユーザは、盗難しようとしている商品の品定めをしている可能性がある。このため、条件管理部113は、ユーザが購入した商品に関する情報に基づいて、ユーザが商品棚SHを利用した回数と比較してユーザが実際に購入した商品が著しく少ないと判定される場合には、当該ユーザによる商品棚SHの利用が制限されるように利用条件データを変更してもよい。
【0081】
上述した説明では、条件管理部113は、ユーザに関する情報に基づいて、利用条件データを変更している。しかしながら、条件管理部113は、利用条件データを変更するために利用可能な任意の情報に基づいて、利用条件データを変更してもよい。例えば、条件管理部113は、現在時刻に関する情報に基づいて、利用条件データを変更してもよい。具体的には、現在時刻が店舗STに滞在するユーザが少なくなる時間(例えば、早朝又は夜間)である場合には、店舗STに滞在する一のユーザが視界に入る他のユーザの数が少なくなる。つまり、店舗STに滞在するユーザの周囲に他のユーザが存在する可能性が相対的に低くなる。その結果、他のユーザの視界に入らない一のユーザによる商品に対する悪意ある行動が助長される可能性がある。このため、条件管理部113は、現在時刻が店舗STに滞在するユーザが少なくなる時間である場合には、ユーザによる商品棚SHの利用が制限されるように利用条件データを変更してもよい。例えば、条件管理部113は、現在時刻が店舗STに滞在するユーザが少なくなる時間である場合には、現在時刻が店舗STに滞在するユーザが少なくなる時間でない場合と比較して、全ての(或いは、一部の)ユーザによる商品棚SHの利用が制限されるように利用条件データを変更してもよい。
【0082】
条件管理部113は、ユーザの行動に関する行動情報(或いは、利用条件データを変更するために利用可能な任意の情報)に基づいて、利用条件データを変更している。しかしながら、条件管理部113は、ユーザの行動に関する行動情報(或いは、利用条件データを変更するために利用可能な任意の情報)とは無関係に、利用条件データを変更してもよい。例えば、条件管理部113は、ランダムにユーザを選択すると共に、ランダムに選択されたユーザに関する利用条件データをランダムなタイミングで変更してもよい。この場合、商品棚SHの利用が突然制限される(つまり、より厳格な条件を満たさなければ、商品棚SHを利用できなくなる)がゆえに、ユーザに緊張感を与え、その結果、ユーザが悪意ある行動をとる可能性が減少することが期待される。
【0083】
ユーザが不審な行動をとったと判定された場合には、条件管理部113は、利用条件データを変更することに加えて又は代えて、不審な行動をとったユーザの存在を管理者等に通知してもよい。その結果、条件管理部113は、不審な行動をとったユーザに対する対策をとるように管理者に促すことができる。
【0084】
(4-2)その他の変形例
上述した説明では、店舗管理サーバ1は、QRコードENCの読取結果に基づいて、店舗STに入場しようとしているユーザを識別している。しかしながら、店舗管理サーバ1は、QRコードENCとは異なる任意のコード(例えば、光学的に読取可能なコード又は電磁気的に読取可能なコード)の読取結果に基づいて、店舗STに入場しようとしているユーザを識別してもよい。店舗管理サーバ1は、ユーザを識別するための任意の方法を用いて、店舗STに入場しようとしているユーザを識別してもよい。ユーザを識別するための任意の方法の一例として、生体認証(例えば、顔認証)を行うことでユーザを識別する方法があげられる。
【0085】
上述した説明では、店舗管理サーバ1は、店舗STに入場しようとしているユーザを識別した後に、入口ドアENDを解錠するための解錠指令を入口ドアENDに対して送信している。これは、入口ドアENDが、通常は施錠されたドアであるからである。しかしながら、入口ドアENDは、施錠されていなくてもよい。入口ENTに入口ドアENDが設置されていなくてもよい。この場合、店舗管理サーバ1は、入口ドアENDを解錠するための解錠指令を入口ドアENDに対して送信しなくてもよい。但し、店舗ST内に滞在しているユーザを管理するために、店舗管理サーバ1は、店舗STに入場しようとしているユーザを識別するための識別処理自体は行うことが好ましいが、識別処理を行わなくてもよい。
【0086】
商品棚SHには、商品棚SHから商品が実際に取り出されたか否かを検出するための検出装置が設置されていてもよい。このような検出の一例として、商品棚SHに陳列されている商品の重量を検出するセンサ、商品棚SHに陳列されている商品を撮像するカメラ、及び、商品に設置されているRFタグを読み取る読取装置のうちの少なくとも一つがあげられる。この場合、棚管理部112は、商品棚SHからユーザが実際に取り出した商品に関する情報を、履歴情報の少なくとも一部として記憶装置12に記憶させてもよい。
【0087】
商品棚SHに設置された扉SHDは、ユーザによって閉じられた時点で自動的に施錠されてもよい。この場合、棚管理部112が扉SHDを施錠するための施錠指令を扉SHDに対して送信する必要がない。その結果、店舗管理サーバ1の処理負荷が低減可能となる。
【0088】
上述した説明では、商品棚SHには、QRコードSHCが設置されている。しかしながら、商品棚SHには、QRコードSHCとは異なる任意のコードが設置されていてもよい。任意のコードは、光学的に読取可能なコード(例えば、一次元コード又は二次元コード)を含んでいてもよい。任意のコードは、電磁気的に読取可能なコード(例えば、RF(Radio Frequency)タグ)を含んでいてもよい。
【0089】
上述した説明では、店舗管理システムSYSは、商品が陳列されている商品棚SHが設置された店舗STに来店したユーザによる商品棚SHの利用を管理している。しかしながら、店舗管理システムSYSは、任意の物品が保管されている保管具が設置された施設に入場するユーザによる保管具の利用を管理してもよい。保管具は、任意の保管スペース(言い換えれば、収容スペース又は陳列スペース)を形成可能な部材から構成される道具(或いは、装置)である。このような保管具の一例として、例えば、任意の箱、任意の収容容器及び任意の棚のうちの少なくとも一つがあげられる。この場合、店舗管理システムSYS及び店舗管理サーバ1は、夫々、物品管理システム及び物品管理装置(物品管理サーバ)と称されてもよい。例えば、店舗管理システムSYSは、販売用の商品が保管されている棚が設置された倉庫に入場するユーザ(例えば、倉庫で働いている従業員)による棚の利用を管理してもよい。例えば、店舗管理システムSYSは、医薬品が保管されている保管容器が設置された薬品庫に入場するユーザ(例えば、薬局等で働いている従業員)による保管容器の利用を管理してもよい。
【0090】
任意の物品が保管されている保管具が設置された施設に入場するユーザによる保管具の利用を管理する場合には、保管具の利用を希望するユーザとは異なる第三者によるQRコードSHCの読取結果を棚管理部112が取得したという上述の付加条件は、緊急時に商品棚SHの利用が許可されるという点で特に有益である。例えば、本来は一のユーザ(例えば、薬剤師)単独では保管容器に収容されている医薬品の利用が許可されないものの、一のユーザが第三者(例えば、登録販売者)とペアになるという条件の下で保管容器の利用が例外的に許可されることになる。このため、保管容器の例外的な利用を許可するための権限を有する管理者(例えば、管理薬剤師)が不在であるにも関わらず医薬品が緊急に必要な状況で、医薬品の例外的な利用が可能になる。
【0091】
(5)付記
以上説明した実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
[付記1]
物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行する識別手段と、
前記識別手段によって識別された前記ユーザが前記保管具を利用するための条件を規定する利用条件データを記憶する記憶手段と、
前記利用条件データの変更に利用可能な所定の変更情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記利用条件データを変更する変更処理を実行する変更手段と
を備えることを特徴とする物品管理装置。
[付記2]
前記変更情報は、前記ユーザに関するユーザ情報を含む
ことを特徴とする付記1に記載の物品管理装置。
[付記3]
前記ユーザ情報は、前記施設内での前記ユーザの行動に関する行動情報を含む
ことを特徴とする付記2に記載の物品管理装置。
[付記4]
前記変更手段は、前記行動情報に基づいて前記施設内で前記ユーザが不審な行動をとっていると判定された場合に、前記ユーザによる前記保管具の利用が制限されるように前記利用条件データを変更する
ことを特徴とする付記3に記載の物品管理装置。
[付記5]
前記不審な行動は、前記ユーザが前記施設内に許容時間を超えて滞在するという行動、前記ユーザが前記保管具内外を隔てる扉を許容回数以上開閉するという行動、及び、他のユーザがいないスペースで周囲の様子を気にするという行動のうちの少なくとも一つを含む
ことを特徴とする付記4に記載の物品管理装置。
[付記6]
前記変更手段は、前記ユーザが前記施設内に滞在している期間中に、前記利用条件データを変更する
ことを特徴とする付記1から5のいずれか一項に記載の物品管理装置。
[付記7]
前記変更手段は、前記ユーザが前記施設を出場してから前記施設に再度入場するまでの間に、前記利用条件データを変更する
ことを特徴とする付記1から6のいずれか一項に記載の物品管理装置。
[付記8]
前記変更手段は、ランダムに選択されるタイミングで前記利用条件データを変更する
ことを特徴とする付記1から7のいずれか一項に記載の物品管理装置。
[付記9]
(i)前記保管具の利用を希望する前記ユーザからの要求に関する要求情報を取得した場合に、前記利用条件データに基づいて前記ユーザによる前記保管具の利用を許可するか否かを判定し、(ii)前記ユーザによる前記保管具の利用を許可すると判定した場合に、前記保管具の利用を許可する際に行うべき所定の管理処理を実行する管理手段を更に備え、
前記管理手段は、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可できないと判定した場合であっても、所定の付加条件が満たされたことを条件に前記管理処理を実行する
ことを特徴とする付記1から8のいずれか一項に記載の物品管理装置。
[付記10]
物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行する識別手段と、
前記ユーザが利用可能な前記保管具の条件を規定する利用条件データを記憶する記憶手段と、
前記保管具の利用を希望する前記ユーザからの要求に関する要求情報を取得した場合に、前記利用条件データに基づいて前記ユーザによる前記保管具の利用を許可するか否かを判定し、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可すると判定した場合に前記保管具の利用を許可する際に行うべき所定の管理処理を実行する管理手段と
を備え、
前記管理手段は、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可できないと判定した場合であっても、所定の付加条件が満たされたことを条件に前記管理処理を実行する
を備えることを特徴とする物品管理装置。
[付記11]
前記付加条件は、前記ユーザによる前記保管具の利用に関する第三者からの要求に関する要求情報を取得したという条件、及び、前記ユーザからの申請を受けた前記施設を管理する管理者が、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可したという条件のうちの少なくとも一方を含む
ことを特徴とする付記9又は10に記載の物品管理装置。
[付記12]
前記保管具は施錠されており、
前記管理処理は、前記保管具の解錠するための指令を出力するという処理を含む
ことを特徴とする付記9から11のいずれか一項に記載の物品管理装置。
[付記13]
前記保管具は施錠されており、
前記利用条件データは、前記ユーザに対して前記保管具の錠の解錠を許可するか否かを示す解錠条件に関する開錠条件データを含む
ことを特徴とする付記1から12のいずれか一項に記載の物品管理装置。
[付記14]
物品の保管具が設置された施設に入場するユーザが利用可能な情報端末と、
前記ユーザによる前記保管具の利用を管理する物品管理装置と
を備え、
前記情報端末は、前記保管具の利用を希望する前記ユーザからの要求に関する要求情報を前記物品管理装置に送信する送信手段を備え
前記物品管理装置は、
前記ユーザを識別するための識別処理を実行する識別手段と、
前記識別手段によって識別された前記ユーザが前記保管具を利用するための条件を規定する利用条件データを記憶する記憶手段と、
前記要求情報と前記利用条件データとに基づいて、前記ユーザによる前記保管具の利用を管理する管理手段と、
前記利用条件データの変更に利用可能な所定の変更情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記利用条件データを変更する変更処理を実行する変更手段と
を備える
ことを特徴とする物品管理システム。
[付記15]
物品の保管具が設置された施設に入場するユーザが利用可能な情報端末と、
前記ユーザによる前記保管具の利用を管理する物品管理装置と
を備え、
前記情報端末は、前記保管具の利用を希望する前記ユーザからの要求に関する要求情報を前記物品管理装置に送信する送信手段を備え
前記物品管理装置は、
前記ユーザを識別するための識別処理を実行する識別手段と、
前記識別手段によって識別された前記ユーザが前記保管具を利用するための条件を規定する利用条件データを記憶する記憶手段と、
(i)前記要求情報を取得した場合に、前記利用条件データに基づいて前記ユーザによる前記保管具の利用を許可するか否かを判定し、(ii)前記ユーザによる前記保管具の利用を許可すると判定した場合に、前記保管具の利用を許可する際に行うべき所定の管理処理を実行する管理手段と
を備え、
前記管理手段は、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可できないと判定した場合であっても、所定の付加条件が満たされたことを条件に前記管理処理を実行する
ことを特徴とする物品管理システム。
[付記16]
物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行することと、
前記識別された前記ユーザが前記保管具を利用するための条件を規定する利用条件データを、前記利用条件データの変更に利用可能な所定の変更情報に基づいて変更する変更処理を実行することと
を含むことを特徴とする物品管理方法。
[付記17]
物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行することと、
前記保管具の利用を希望する前記ユーザからの要求に関する要求情報を取得した場合に、前記ユーザが利用可能な前記保管具の条件を規定する利用条件データに基づいて、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可するか否かを判定することと、
前記ユーザによる前記保管具の利用を許可すると判定された場合に、前記保管具の利用を許可する際に行うべき所定の管理処理を実行することと、
前記ユーザによる前記保管具の利用を許可できないと判定された場合であっても、所定の付加条件が満たされたことを条件に前記管理処理を実行することと
を含むことを特徴とする物品管理方法。
[付記18]
コンピュータに、
物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行することと、
前記識別された前記ユーザが前記保管具を利用するための条件を規定する利用条件データを、前記利用条件データの変更に利用可能な所定の変更情報に基づいて変更する変更処理を実行することと
を実行させるコンピュータプログラムが記録されていることを特徴とする記録媒体。
[付記19]
コンピュータに、
物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行することと、
前記保管具の利用を希望する前記ユーザからの要求に関する要求情報を取得した場合に、前記ユーザが利用可能な前記保管具の条件を規定する利用条件データに基づいて、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可するか否かを判定することと、
前記ユーザによる前記保管具の利用を許可すると判定された場合に、前記保管具の利用を許可する際に行うべき所定の管理処理を実行することと、
前記ユーザによる前記保管具の利用を許可できないと判定された場合であっても、所定の付加条件が満たされたことを条件に前記管理処理を実行することと
を実行させるコンピュータプログラムが記録されていることを特徴とする記録媒体。
[付記20]
コンピュータに、
物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行することと、
前記識別された前記ユーザが前記保管具を利用するための条件を規定する利用条件データを、前記利用条件データの変更に利用可能な所定の変更情報に基づいて変更する変更処理を実行することと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
[付記21]
コンピュータに、
物品の保管具が設置された施設に入場するユーザを識別するための識別処理を実行することと、
前記保管具の利用を希望する前記ユーザからの要求に関する要求情報を取得した場合に、前記ユーザが利用可能な前記保管具の条件を規定する利用条件データに基づいて、前記ユーザによる前記保管具の利用を許可するか否かを判定することと、
前記ユーザによる前記保管具の利用を許可すると判定された場合に、前記保管具の利用を許可する際に行うべき所定の管理処理を実行することと、
前記ユーザによる前記保管具の利用を許可できないと判定された場合であっても、所定の付加条件が満たされたことを条件に前記管理処理を実行することと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【0092】
本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う物品管理装置、物品管理システム、物品管理方法、記録媒体及びコンピュータプログラムもまた本発明の技術思想に含まれる。
【0093】
法令で許容される限りにおいて、この出願は、2019年9月25日に出願された日本出願特願2019-174145を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。また、法令で許容される限りにおいて、本願明細書に記載された全ての公開公報及び論文をここに取り込む。
【符号の説明】
【0094】
1 店舗管理サーバ
11 CPU
111 識別部
112 棚管理部
113 条件管理部
12 記憶装置
2 ユーザ端末
SH 商品棚
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11