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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】制御プログラム、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/02 20220101AFI20241029BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20241029BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
H04L67/02
G06F3/12 303
G06F3/12 326
G06F3/12 331
H04N1/00 127B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023220278
(22)【出願日】2023-12-27
(62)【分割の表示】P 2019188686の分割
【原出願日】2019-10-15
(65)【公開番号】P2024041806
(43)【公開日】2024-03-27
【審査請求日】2024-01-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】曽根 竜彦
【審査官】前田 健人
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-153273(JP,A)
【文献】特開2012-094086(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00-67/75
G06F 3/12
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部と、ディスプレイと、通信部とを備え、前記通信部を通じてネットワークに接続可能な情報処理装置のコンピュータが読み取り可能な制御プログラムであって、
前記コンピュータに、
印刷実行ボタン及び対象画像を含む画面を前記ディスプレイに表示させる第1表示処理と、
前記印刷実行ボタンへのユーザ操作を前記操作部から受け付けると、前記画面に表示された前記対象画像の印刷指示を、前記通信部を介して印刷装置へ送信する送信処理と、
前記印刷装置において前記印刷指示に基づく印刷処理が完了することに応じて、前記印刷装置に対応する所定の画面を前記ディスプレイに表示させる第2表示処理と、を実行させ、
前記所定の画面に対するユーザ操作に応じて、前記コンピュータにより所定のURLがWebブラウザへ指定され、前記所定のURLは、前記印刷装置に対応するWebページを前記ディスプレイに表示させるための表示用データの所在を示すURLである、
制御プログラム。
【請求項2】
前記印刷装置に対応するWebページは、前記印刷装置の製品サポートに関する情報を含む、請求項1に記載の制御プログラム。
【請求項3】
操作部と、ディスプレイと、通信部と、コントローラとを備え、前記通信部を通じてネットワークに接続可能な情報処理装置であって、
前記コントローラは、
印刷実行ボタン及び対象画像を含む画面を前記ディスプレイに表示させる第1表示処理と、
前記印刷実行ボタンへのユーザ操作を前記操作部から受け付けると、前記画面に表示された前記対象画像の印刷指示を、前記通信部を介して印刷装置へ送信する送信処理と、
前記印刷装置において前記印刷指示に基づく印刷処理が完了することに応じて、前記印刷装置に対応する所定の画面を前記ディスプレイに表示させる第2表示処理と、を実行させ、
前記所定の画面に対するユーザ操作に応じて、前記コントローラにより所定のURLがWebブラウザへ指定され、前記所定のURLは、前記印刷装置に対応するWebページを前記ディスプレイに表示させるための表示用データの所在を示すURLである、
情報処理装置。
【請求項4】
操作部と、ディスプレイと、通信部とを備え、前記通信部を通じてネットワークに接続可能な情報処理装置を制御する制御方法であって、
印刷実行ボタン及び対象画像を含む画面を前記ディスプレイに表示させる第1表示処理と、
前記印刷実行ボタンへのユーザ操作を前記操作部から受け付けると、前記画面に表示された前記対象画像の印刷指示を、前記通信部を介して印刷装置へ送信する送信処理と、
前記印刷装置において前記印刷指示に基づく印刷処理が完了することに応じて、前記印刷装置に対応する所定の画面を前記ディスプレイに表示させる第2表示処理と、を含み、
前記所定の画面に対するユーザ操作に応じて、前記情報処理装置により所定のURLがWebブラウザへ指定され、前記所定のURLは、前記印刷装置に対応するWebページを前記ディスプレイに表示させるための表示用データの所在を示すURLである、
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置にWebページを表示させる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、情報処理装置にWebページを表示させるためのデータを記憶するウェブサーバが記載されている。情報処理装置は、Webブラウザを起動することによりネットワークを介して接続されたウェブサーバからデータを受信することで、ディスプレイにWebページを表示させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-173850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
情報処理装置において、Webブラウザが起動すると、指定されたURLに応じたWebページがディスプレイに表示される。このため、例えば、ユーザが情報処理装置の操作画面上で各種の操作を行っているタイミングで、Webページがディスプレイに表示されてしまうと、ユーザの操作が中断されてしまうため、ユーザに違和感を覚えさせることが懸念される。
【0005】
本発明の実施形態の一例は、ユーザに違和感を覚えさせないタイミングで、Webページをディスプレイに表示させる情報処理装置、及び情報処理装置が備えるコンピュータが読み取り可能な制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態の一例では、操作部と、ディスプレイと、通信部とを備え、前記通信部を通じてネットワークに接続可能な情報処理装置のコンピュータが読み取り可能な制御プログラムに関する。制御プログラムは、コンピュータに、操作部が受付けた操作に基づいて、所定のデータ処理を実行させる対象デバイスを選択する選択受付処理と、ユーザによる実行指示であって、選択した対象デバイスにデータ処理を実行させるための実行指示を受付ける指示受付処理と、対象デバイスの識別情報を取得する取得処理と、取得した識別情報に応じたWebページである特定ページを、Webブラウザによりディスプレイに表示させるための表示用URLを生成するURL生成処理と、特定ページをディスプレイに表示させる条件である特定条件が成立したか否かを判断する条件判断処理と、実行指示を受付けた後であって、かつ特定条件が成立していると判断している場合に、生成した表示用URLを指定してWebブラウザを起動させる起動処理と、を実行させる。
【0007】
本発明の実施形態の一例では、操作部と、ディスプレイと、通信部とを備え、通信部を通じてネットワークに接続可能な情報処理装置に関する。情報処理装置は、操作部が受付けた操作に基づいて、所定のデータ処理を実行させる対象デバイスを選択する選択受付部と、ユーザからの実行指示であって、対象デバイスに所定のデータ処理を実行させるための実行指示を受付ける指示受付部と、対象デバイスの識別情報を取得する取得部と、取得した識別情報に応じたWebページである特定ページを、Webブラウザによりディスプレイに表示させるための表示用URLを生成するするURL生成部と、特定ページをディスプレイに表示させる条件である特定条件が成立したか否かを判断する条件判断部と、実行指示を受付けた後であって、かつ特定条件が成立していると判断している場合に、生成した表示用URLを指定してWebブラウザを起動させる起動部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
上記構成により、特定ページをディスプレイに表示させるためにWebブラウザを起動するタイミングが、ユーザからのデータ処理の実行指示を受付けた後であって、かつ特定条件が成立した後となる。その結果、ユーザがデータ処理に対する操作等を完了したタイミングで特定ページがディスプレイに表示されるため、ユーザに違和感を覚えさせないタイミングで、特定ページをディスプレイに表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】印刷システムのブロック構成図。
図2】機能選択画面を示す図。
図3】通信面編集画面を示す図。
図4】進捗画面を示す図。
図5】インフォメーションページを示す図。
図6】第1実施形態に係る印刷処理の手順を示すタイミングチャート。
図7】ブラウザの起動手順を説明するフローチャート。
図8】第2実施形態に係るブラウザの起動手順を説明するフローチャート。
図9】第3実施形態に係る画面遷移図。
図10】ブラウザの起動手順を示すフローチャート。
図11】第4実施形態に係る画面遷移図。
図12】印刷処理の手順を示すタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1実施形態>
本実施形態係に係る印刷システムを、図面を参照しつつ説明する。印刷システムは制御システムの一例である。
【0011】
図1に示す印刷システム100は、情報処理装置10と、デバイス一例であるプリンタ30,31,32と、サーバ40とを備えている。情報処理装置10と、プリンタ30~32と、サーバ40とはネットワーク200に接続されている。本実施形態では、ネットワーク200は、インターネットであってもよいし、ローカルエリアネットワーク(LAN)であってもよいし、LANとインターネットとの組み合わせであってもよい。また、ネットワーク200は、有線の他、無線でもよいし有線と無線の組み合わせにより構成されていてもよい。具体的には、情報処理装置10とプリンタ30~32とは、ネットワークの一部を構成する不図示のルータとの間で無線により接続されている。
【0012】
プリンタ30~32は、被印刷媒体である用紙に対してインクを吐出することにより画像を印刷する。プリンタ30~32のうち、プリンタ31は、画像を読み取る読取り部を備える複合機である。プリンタ32は、NFC(Near Field Communication)の規格に対応するインタフェースを備えており、情報処理装置10との間で、NFCの規格に応じた無線通信を行うことができる。以下では、プリンタ30のプリンタ機種を「プリンタA」と称し、プリンタ31のプリンタ機種を「プリンタB」と称し、プリンタ32のプリンタ機種を「プリンタC」と称す。
【0013】
情報処理装置10は、スマートフォンやタブレット端末である。情報処理装置10は、バス11と、CPU(Central Processing Unit)12と、ディスプレイ13と、タッチパネル14と、ネットワークIF15と、メモリ16と、NFCIF17を備えている。これらの構成要素は、バス11を介して互いに通信可能とされている。
【0014】
ディスプレイ13は、画面を表示する表示面を備える。タッチパネル14は、タッチセンサを有し、ディスプレイ13の表示面を覆うように配置されている。タッチパネル14は、ユーザの指、タッチペン等のタッチパネル14への接近・接触を検出し、検出に応じて電気信号を出力する。以下では、ユーザによるタッチパネル14の操作をユーザ操作とも称す。本実施形態では、タッチパネル14が操作部に相当する。情報処理装置10は、物理的に設けられた操作キーを操作部として有していてもよい。
【0015】
ネットワークIF15は、例えば、IEEEの802.11の規格およびそれに準ずる規格に基づいて、Wi-Fi(R)(登録商標)方式の無線通信を行うことが可能とされている。また、ネットワークIF15は、プリンタ30~32との間でBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信を行うものであってもよい。
【0016】
NFCIF17は、NFCの規格に基づいて、無線通信を行うことが可能とされている。そのため、情報処理装置10は、NFCIF17を通じて、プリンタ32との間でNFCの規格に応じた無線通信を行うことができる。
【0017】
メモリ16は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリーが組み合わされて構成されている。また、メモリ16は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。
【0018】
メモリ16には、不図示のクライアント側OS(Operating System)の他、制御アプリケーション20、ラベルアプリケーション21、Webブラウザ22が記憶されている。CPU12は、クライアント側OSの実行下において、制御アプリケーション20を実行することにより、プリンタ30~32及びサーバ40と通信することができる。メモリ16のデータ記憶領域には、CPU12が制御アプリケーション20を実行する際に参照する各種データが記憶されている。本実施形態では、制御アプリケーション20が、制御プログラムに相当する。
【0019】
CPU12は、制御アプリケーション20の実行下において、ラベルアプリケーション21を実行することにより、印刷処理に用いるラベル画像を作成することができる。具体的には、制御アプリケーション20の実行中に、ラベル画像を作成する機能が選択された場合、CPU12は、ラベルアプリケーション21を起動させる。例えば、ラベル画像は、CD-ROMや、DVD-ROM等の記録媒体に印刷される画像である。ラベルアプリケーション21は、作成したラベル画像を対象デバイスに印刷させる。
【0020】
CPU12は、クライアント側OSの実行下において、Webブラウザ22を実行することにより、サーバ40に記憶されたデータをダウンロードして、Webページをディスプレイ13に表示させることができる。Webブラウザ22の機能は、後述する。
【0021】
CPU12は、クライアント側OSの実行下において、制御アプリケーション20を更新する更新処理を実行する。図1では、説明を容易にするために更新前の制御アプリケーション20を、更新前プログラム23として記載している。例えば、更新処理により、更新前プログラム23に対して新たな機能の追加や、修正が行われたものが更新後の制御アプリケーション20となる。
【0022】
なお、本実施形態では、主に、プログラムに記述された命令に従ったCPU12の処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」等の処理は、CPU12の処理を表している。CPU12による処理は、クライアント側OSを介したハードウェア制御も含む。
なお「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、CPU12が要求することなくデータを受信するという処理も、「CPU12がデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。
【0023】
サーバ40は、ネットワーク200を通じて情報処理装置10と各種データを通信することができる。サーバ40は、バス41と、ネットワークIF42と、CPU43と、メモリ44とを備えている。
【0024】
メモリ44のデータ記憶領域には、情報処理装置10にWebページを表示させるための表示用データ45a,45bが記憶されている。表示用データ45a,45bは、画面上で表示されるテキストを構成するテキストデータと、画面に埋め込まれる画像を構成する画像データと、画面の各種レイアウトを定めるレイアウトデータとを含む。本実施形態では、テキストデータは、HTML(Hyper Text Markup Language)等のマークアップ言語で記載されている。また、テキストデータには、リンク先のデータの所在を示すURL(Uniform Resource Locator)が記載されている。画像データは、PNG、JPG、SVG及びGIF等の形式で生成されている。レイアウトデータは、例えば、CSS(Cascading Style Sheets)で記載されている。
【0025】
メモリ44には、不図示のサーバ側OSに加えて、CPU43が実行可能なプログラムである管理プログラム46が記憶されている。CPU43が、サーバ側OSの実行下において管理プログラム46を実行することにより、情報処理装置10により指定されたURLを用いて、データ記憶領域に記憶された表示用データ45a,45bの選択及び読出しを行うことができる。
【0026】
次に、印刷システム100により実行される印刷処理について図2図5を用いて説明する。
【0027】
まず、ユーザがタッチパネル14を操作して、制御アプリケーション20を起動させることにより、ディスプレイ13には、図2に示す機能選択画面70が表示される。本実施形態では、機能選択画面70は、ユーザにはがき印刷の各機能を選択させるための画面であり、「通信面作成」、「宛名面作成」、「差出人登録」及び「はがきアルバム」の各機能を選択するためのタイル71,72,73,74が表示されている。
【0028】
ユーザが、機能選択画面70上で、ユーザ操作によりタイル71を選択すると、図3に示す通信面編集画面75が表示される。通信面編集画面75には、通信面編集領域76と、プリンタ選択欄77と、用紙種別選択欄78と、部数欄79と、印刷実行ボタン80とを含んでいる。通信面編集領域76は、はがきの通信面に印刷するテキストや画像等のオブジェクトに対する編集を受け付ける領域である。プリンタ選択欄77は、通信面を印刷するプリンタの選択を受け付ける欄である。用紙種別選択欄78は、はがきの種別を受け付ける欄である。部数欄79は、宛名面を印刷するはがきの部数を受け付ける欄である。ユーザ操作により、プリンタ選択欄77が選択されると、プリンタの選択画面に移行し、ユーザは、通信面を印刷するプリンタを選択することができる。
【0029】
ユーザ操作により印刷実行ボタン80が選択された場合、CPU12は、プリンタ選択欄77で選択されたプリンタに、通信面編集領域76に表示された通信面を印刷させる印刷指示を送信する。本実施形態では、ユーザ操作により印刷実行ボタン80が選択されると、図4に示す進捗画面81が表示される。この進捗画面81には、現在、印刷処理の実行中であることを通知するテキスト82と、印刷処理の進捗度合いを視覚的に示すプログレスバー83と、印刷処理を終了させるキャンセルボタン84とを含んでいる。CPU12は、通信面編集領域76に表示された通信面に対応する印刷ジョブを生成し、プリンタに送信する。進捗画面81において、プログレスバー83が100%になった場合、プリンタによる通信面の印刷処理が完了する。
【0030】
また、機能選択画面70上で、ユーザ操作により、「宛名面作成」のタイル72が操作された場合、CPU12は、ディスプレイ13に不図示の宛名面編集画面を表示させる。宛名編集画面には、宛名面編集領域と、プリンタ選択欄と、用紙種別選択欄と、印刷実行ボタンとを含んでいる。ユーザ操作により、宛名面編集画面上で、印刷実行ボタンが選択された場合、CPU12は、図4で示した進捗画面81を表示させる。この進捗画面81において、プログレスバー83が100%になった場合、プリンタにより印刷処理が完了する。
【0031】
上記構成の印刷システム100において、印刷処理を行うプリンタに応じて、特定のWebページを情報処理装置10のディスプレイ13に表示させる場合がある。例えば、CPU12が、リンク先のURLを指定してWebブラウザ22を起動すると、サーバ40は、CPU12により指定されたURLに対応する表示用データ45をメモリ44から読出し、情報処理装置10に送信する。CPU12は、サーバ40から送信された表示用データ45を用いて、図5に示すインフォメーションページ85を表示させる。なお、「URLを指定する」ということは、CPU12がDNS(Domain Name System)サーバからURLに対応するIPアドレスを受信し、受信したIPアドレスによりサーバ40に対してデータの指定を行うことを意味する。
【0032】
図5に示すインフォメーションページ85は、ページの内容を表示するテキスト表示領域86と、「製品サポート」、「ソフトウェアのダウンロード」、「消耗品・オプション」の各タイル87,88,89とを含んでいる。例えば、ユーザ操作により「製品サポート」のタイル87が操作されると、Webブラウザ22を実行するCPU12は、タイル87のリンク先となるWebページのURLをサーバ40に指定する。サーバ40は、CPU12により指定されたURLに対応する表示用データ45をメモリ44から読出し、情報処理装置10に送信する。
【0033】
上記構成の印刷システム100において、ユーザがディスプレイ13に表示された画面上で印刷処理に係る各種操作を行っているタイミングで、インフォメーションページ85がディスプレイ13に表示されてしまうと、ユーザの操作が中断されてしまうため、ユーザに違和感を覚えさせることが懸念される。本実施形態では、制御アプリケーション20を実行するCPU12は、ユーザによるプリンタに対する印刷処理等の実行指示を受付けた後であって、かつ特定条件が成立していると判断している場合に、URLを指定してWebブラウザ22を起動させる。
【0034】
次に、プリンタ30が印刷処理を実行する際に、ユーザ、制御アプリケーション20を実行するCPU12、プリンタ30及びサーバ40の間で実行される処理を、図6を用いて説明する。図6では、情報処理装置10に、図5で示したインフォメーションページ85が表示されるまでの処理を示している。
【0035】
ステップS11では、ユーザが図3で示した通信面編集画面75上でプリンタ選択欄77を操作することにより、はがき印刷を行うプリンタを「プリンタA」に選択する。ステップS12では、制御アプリケーション20を実行するCPU12は、ステップS11での操作に応じて、「プリンタA」を印刷処理の対象デバイスに選択する。
【0036】
ステップS13では、例えば、ユーザが、通信面編集画面75において、印刷実行ボタン80を操作することにより、情報処理装置10に対して印刷処理の実行指示を行う。ステップS14では、制御アプリケーション20を実行するCPU12は、ステップS13での実行操作を受付けると、ステップS15で通信面に対応する印刷ジョブを作成し、作成した印刷ジョブをプリンタ30に送信する。ステップS16では、プリンタ30は、情報処理装置10から送信された印刷ジョブを用いて印刷処理を実行する。
【0037】
ステップS15での印刷ジョブのプリンタ30への送信後、CPU12は、ステップS20で、Webブラウザ22を起動させて、プリンタ30(「プリンタA」)に対応するインフォメーションページ85を表示させる。具体的には、CPU12は、Webブラウザ22の機能により、サーバ40に対してインフォメーションページ85の表示用URLをサーバ40に指定する。なお、ステップS20での詳細な処理は後述する。
【0038】
サーバ40は、情報処理装置10による表示用URLの指定を受けると、ステップS17では、表示用URLにより指定された表示用データ45を読み出し、表示用データ45を情報処理装置10に送信する。ステップS18では、CPU12は、Webブラウザの機能により、サーバ40から受信した表示用データ45を用いてディスプレイ13にインフォメーションページ85を表示させる。
【0039】
次に、図6のステップS20で実行される処理の詳細を、図7を用いて説明する。図7に示す処理は、制御アプリケーション20を実行するCPU12により実行される処理である。そのため、以下において、各ステップを実行する主体の記載を省略する。
【0040】
ステップS21では、プリンタ30に対して印刷処理が失敗したか否かを判断する。図6のステップS15により、印刷ジョブとしてプリンタ30に対する印刷処理の実行命令が正常に送信された場合、又は、キャンセルボタン84に対するユーザの操作により、印刷ジョブの送信をキャンセルした場合、ステップS21を否定判定する。ステップS21を否定判定すると、ステップS22に進む。一方、情報処理装置10とプリンタ30との通信が切断されたことなどにより、印刷ジョブが正常に送信されず印刷処理が失敗した場合、ステップS21を肯定判定して、図7の処理を一旦終了する。
【0041】
ステップS22では、印刷処理を行う対象デバイスとしてステップS12で選択しているプリンタのシリアル番号をプリンタ30から取得する。本実施形態では、識別情報として、シリアル番号を取得するが、これ以外にも、プリンタ名や、モデル名を識別情報として取得してもよい。
【0042】
ステップS23では、メモリ16内の履歴テーブル90に記憶された履歴情報を参照する。履歴テーブル90には、履歴情報として、過去にインフォメーションページ85を表示した際の、ステップS22で取得しているプリンタのシリアル番号と、表示用URLと、Webブラウザの起動時刻とが関連づけて記憶されている。例えば、履歴テーブル90では、シリアル番号「123〇□」に対して、表示用URL「http://aaa…」と、起動時刻「2018:10:05」とが関連づけられている。これは、過去において、シリアル番号「123〇□」のプリンタに印刷処理を実行させた際に、時刻「2019年10月5日」にWebブラウザ22を起動して、URL「http://aaa…」のインフォメーションページ85を表示させたことを示している。
【0043】
履歴テーブル90には、CPU12が更新前の制御アプリケーション(更新前プログラム23)の実行により記憶した履歴情報と、CPU12が更新後の制御アプリケーション20の実行により記憶した履歴情報とが含まれる。本実施形態では、更新前の制御アプリケーションの実行によりCPU12が記憶した履歴情報は、シリアル番号「910□〇」と、このシリアル番号に関連づけられた表示用URL「http://ccc…」及び起動時刻「2018:01:01」である。言い換えると、CPU12は、制御アプリケーション20の更新の前後で記憶した履歴情報を履歴テーブル90に取りためておくことが可能である。
【0044】
図7に戻り、ステップS24では、Webブラウザ22を起動させるための特定条件が成立しているか否かを判断する。本実施形態では、以下の4つの条件が全て成立している場合に特定条件が成立していると判断する。
・進捗画面81(図4)においてプログレスバー83が100%に達している。
・進捗画面81においてキャンセルボタン84が操作されていない。
・ステップS22で取得したシリアル番号が既に履歴テーブル90に記憶されていない。
・情報処理装置10がネットワーク200に接続されている。
【0045】
ステップS24において、特定条件が成立していないと判断すると、図7で示す処理を一旦終了する。即ち、Webブラウザ22を起動することなく処理を終了する。一方、ステップS24において、特定条件が成立していると判断すると、ステップS25に進み、取得しているシリアル番号に対応する表示用URLを生成する。本実施形態では、制御アプリケーション20の種別、及びプリンタにより実行される処理(印刷処理、スキャン処理)に応じて、異なる表示用URLを生成してもよい。
【0046】
ステップS26では、ステップS25で生成した表示用URLを指定して、Webブラウザ22を起動する。サーバ40は、指定された表示用URLに対応する表示用データ45を読み出し、情報処理装置10に送信する。これにより、Webブラウザ22の機能により、ディスプレイ13にインフォメーションページ85が表示される。
【0047】
ステップS27では、履歴テーブル90を更新する。具体的には、ステップS22で取得したシリアル番号に関連づけて、ステップS25で生成したURLと、ステップS26でWebブラウザ22を起動した起動時刻とを記憶する。
【0048】
図6において、ステップS12が選択受付処理及び選択受付部の一例であり、ステップS14が指示受付処理及び指示受付部の一例である。図7において、ステップS22が取得処理及び取得部の一例であり、ステップS24が条件判断処理及び条件判断部の一例である。ステップS25がURL生成処理及びURL生成部の一例であり、ステップS26が起動処理及び起動部の一例である。ステップS27が識別情報記憶処理及びURL記憶処理の一例である。
【0049】
以上説明した第1実施形態では、以下の効果を奏することができる。CPU12は、印刷処理を実行させるプリンタのシリアル番号を取得し、取得したシリアル番号に応じたWebページであるインフォメーションページ85を表示させるための表示用URLを生成す。CPU12は、ユーザによる実行指示を受付けた後であって、かつ特定条件が成立していると判断している場合に、生成した表示用URLを指定してWebブラウザ22を起動させる。これにより、Webブラウザ22を起動するタイミングが、ユーザからの印刷処理の実行指示を受付けた後であって、かつ特定条件が成立した後となる。その結果、ユーザが印刷処理に対する操作等を完了したタイミングでWebブラウザ22が起動するため、ユーザに違和感を覚えさせないタイミングで、インフォメーションページ85をディスプレイ13に表示させることができる。
【0050】
・CPU12は、ユーザによる印刷処理に対する実行指示の受付けに応じて、プリンタ30に印刷指示を送信した後に、Webブラウザ22を起動させる。これにより、Webブラウザの起動によりプリンタの印刷処理が中断されてしまうのを防止し、プリンタに対して、確実に印刷処理を実行させることができる。
【0051】
・CPU12は、Webブラウザ22の起動毎に、取得したシリアル番号を履歴テーブル90に記憶する。CPU12は、今回の処理において、取得したシリアル番号を、既に履歴テーブル90に記憶していないことを、少なくとも特定条件の一つとする。これにより、過去の印刷処理において情報処理装置10がインフォメーションページ85を表示している場合は、同じプリンタを用いた印刷処理において、インフォメーションページ85が表示されない。その結果、不必要に同じインフォメーションページ85が表示されるのを抑制することができる。
【0052】
・CPU12は、制御アプリケーション20を更新する更新処理を実行する。CPU12は、更新処理を実行した後は、当該更新処理の実行前に記憶された表示用URLを含む全ての表示用URLに基づいて、表示用URLを履歴テーブル90に記憶しているか否かを判断する。上記構成では、更新前プログラム23が制御アプリケーション20に更新された後は、制御プログラムの更新前に記憶されている表示用URLを含む全ての表示用URLにより、特定条件が成立しているか否かが判断される。これにより、制御アプリケーション20の更新の有無に関わらず、CPU12は、過去にインフォメーションページ85がディスプレイ13に表示されたか否かを判断することができる。
【0053】
・CPU12は、制御プログラムの種別、及びデータ処理の種別の少なくともいずれかに基づいて、表示用URLを生成し、生成した表示用URLを指定してインフォメーションページ85を表示させる。これにより、制御アプリケーション20や、プリンタ30~32が実行する処理に応じたWebページを、情報処理装置10に表示させることができる。
【0054】
<第1実施形態の変形例1>
CPU12は、ステップS24において、以下の4つの条件が全て成立している場合に、特定条件が成立していると判断してもよい。
・進捗画面81においてプログレスバー83が100%に達している。
・進捗画面81においてキャンセルボタン84が操作されていない。
・ステップS22で取得したシリアル番号が、履歴テーブル90に記憶されていない。
・ステップS22で取得したシリアル番号が履歴テーブル90に既に記憶されており、かつ記憶されているシリアル番号に対応づけられた起動時刻が、現在、CPU12がステップS24において特定条件の成立の有無を判断している時刻から第1期間以上経過している。
【0055】
即ち、本実施形態では、CPU12は、ステップS22で取得したシリアル番号が履歴テーブル90に既に記憶されている場合でも、Webブラウザ22を起動した時刻から、第1所定時間が経過している場合は、ステップS24において特定条件が成立していると判断する。例えば、第1所定時間は、1年とすることができる。
【0056】
以上説明した本実施形態では、CPU12は、今回取得したシリアル番号を既に履歴テーブル90に記憶しており、かつ今回の特定条件の成立の可否を判断する時刻が、既に記憶しているシリアル番号に関連する起動時刻から第1所定時間経過していることを、特定条件の一つとする。これにより、インフォメーションページ85がディスプレイ13に表示されている場合でも、このインフォメーションページ85が表示されてから第1所定時間が経過している場合は、インフォメーションページ85がディスプレイ13に再表示される。その結果、インフォメーションページの内容をユーザに周知させることができる。
【0057】
<第1実施形態の変形例2>
CPU12は、制御アプリケーション20をフォアグラウンドにより実行していることを特定条件の一つとしても良い。具体的には、CPU12は、制御アプリケーション20をフォアグラウンドにより実行することにより、例えば、通信面編集画面や宛名面編集画面をディスプレイ13の最前面に表示させることができる。これにより、CPU12は、表示された通信面編集画面又は宛名面編集画面上で、ユーザ操作により印刷処理の実行指示を受け付けることができる。一方、CPU12は、制御アプリケーション20をバックグラウンドにより実行することにより、例えば、通信面編集画面や宛名面編集画面をディスプレイ13から退避させる。具体的には、CPU12は、情報処理装置10のタッチパネル14や物理キーが操作されて、制御アプリケーション20がバックグランドで実行される場合に、ディスプレイ13に表示していた各画面を非表示とする。
【0058】
ステップS24において、CPU12は、制御アプリケーション20がバックグラウンドで実行されていると判断すると、特定条件が成立していないと判断し、図7の処理を一旦終了する。一方、CPU12は、ステップS24において、制御アプリケーション20がフォアグラウンドで実行されていると判断すると、特定条件が成立していると判断し、ステップS25に進み、表示用URLを生成する。本実施形態では、CPU12が制御アプリケーション20をフォアグランドにより実行することにより各画面が表示されている状態が第1状態である。また、CPU12が制御アプリケーション20をバックグラウンドで実行することにより各画面が表示されていない状態が第2状態である。
【0059】
以上説明した本実施形態では、CPU12は、制御アプリケーション20をフォアグラウンドで実行中に、画面上で印刷処理の実行指示を受付けた後に、制御アプリケーション20がバックグラウンドで実行され、各画面が非表示となっていないことを、特定条件の一つとする。これにより、例えば、情報処理装置10が制御アプリケーション20以外のプログラムを起動している最中に、インフォメーションページ85が表示されてしまうことを防止することができる。
【0060】
<第1実施形態の変形例3>
CPU12は、ステップS22において、シリアル番号を取得できていることを、ステップS24での特定条件の成立条件の一つとしてもよい。これにより、シリアル番号により識別できないデバイスに対しては、インフォメーションページ85がディスプレイ13に表示されないため、情報処理装置10にプリンタに対応していない誤ったインフォメーションページ85を表示させてしまうことを防止することができる。
【0061】
CPU12は、ステップS22において、情報処理装置10がネットワーク200に接続されていることを、特定条件としなくても良い。この場合、例えば、ステップS26でのWebブラウザ22の起動とともに、ネットワークIF15を制御して、情報処理装置10をネットワーク200に接続すればよい。
【0062】
<第2実施形態>
第2実施形態では、第1実施形態と異なる構成を主に説明する。第1実施形態と第2実施形態とで同一の符号を付したものは同一のものを意味し、その説明は繰り返さない。
【0063】
本実施形態では、CPU12は、生成した表示用URLが履歴テーブル90に既に記憶されていないことを、特定条件の一つとする。本実施形態において、図6のステップS20で実行される処理の詳細な手順を、図8を用いて説明する。図8に示す処理は、制御アプリケーション20が起動された場合に、CPU12により実行される処理である。
【0064】
ステップS22においてシリアル番号を取得すると、ステップS30に進む。ステップS30では、ステップS22で取得したシリアル番号に対応する表示用URLを生成する。
【0065】
ステップS31では、履歴テーブル90に記憶されている表示用URLを参照する。ステップS32では、特定条件が成立しているか否かを判断する。本実施形態では、以下の3つの条件が全て成立している場合に特定条件が成立していると判断する。
・進捗画面81においてプログレスバー83が100%に達している。
・進捗画面81においてキャンセルボタン84が操作されていない。
・ステップS30で生成した表示用URLが履歴テーブル90に記憶されていない。
【0066】
ステップS32において、特定条件が成立すると判断すると、ステップS26を経由して、ステップS27でWebブラウザを起動する。一方、ステップS32を否定判定する場合、図7の処理を一旦終了する。
【0067】
以上説明した本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0068】
<第2実施形態の変形例1>
第2実施形態係において、ステップS32で判断される特定条件に、以下の条件を追加してもよい。
・ステップS30で生成した表示用URLが履歴テーブル90に既に記憶されており、かつ記憶されている表示用URLに対応づけられた起動時刻が、CPU12がステップS32での特定条件の成立の有無を判断する時刻から第2期間以上経過している。
例えば、第2所定時間は、1年とすることができる。
【0069】
以上説明した本実施形態では、インフォメーションページ85がディスプレイ13に表示されている場合でも、このインフォメーションページ85が表示されてから第2所定時間が経過している場合は、インフォメーションページ85がディスプレイ13に再表示される。その結果、インフォメーションページの内容をユーザに周知させることができる。
【0070】
<第2実施形態の変形例2>
CPU12は、制御アプリケーション20の実行に加えて、ラベルアプリケーション21の実行によってもインフォメーションページ85を表示させてもよい。この場合において、ラベルアプリケーション21は、制御アプリケーション20と同様、図6及び図8の処理を実行可能である。その結果、ステップS27では、CPU12が制御アプリケーション20を実行中に生成した表示用URLである第1URL、及びCPU12がラベルアプリケーション21を実行中に生成した表示用URLである第2URLを履歴テーブル90に記憶する。
【0071】
次回の図7に示す処理において、CPU12は、ステップS32で、履歴テーブル90に記憶されている第1URL及び第2URLを参照して、ステップS22で生成した表示用URLを既に履歴テーブル90に記憶しているか否かを判断する。
【0072】
以上説明した本実施形態では、情報処理装置10が、各アプリケーション20,21のいずれかの実行によりインフォメーションページ85をディスプレイ13に表示させた場合に、その後に、インフォメーションページ85が表示されなくなる。これにより、CPU12が別々のアプリケーションでインフォメーションページ85を表示可能な構成である場合においても、インフォメーションページ85を不必要に表示させることを抑制することができる。
【0073】
<第3実施形態>
第3実施形態では、第1実施形態と異なる構成を主に説明する。第1実施形態と第3実施形態とで同一の符号を付したものは同一のものを意味し、その説明は繰り返さない。
【0074】
本実施形態では、対象デバイスとして複合機であるプリンタ31を選択した場合を例にWebブラウザ22の起動を説明する。図9は、プリンタ31に対してスキャン処理を実行させる場合の、情報処理装置10に表示される画面の遷移である。
【0075】
不図示の機能選択画面において、プリンタ31の機能としてスキャン処理が選択されると、CPU12は、図9に示すスキャン設定画面170をディスプレイ13に表示させる。スキャン設定画面170では、原稿サイズ欄170aと、スキャン画質欄170bと、スキャン実行ボタン170cとを含んでいる。ユーザは、原稿サイズ欄170aを操作することにより、プリンタ31が備える画像読取り部により読取られる原稿のサイズを変更することができる。また、ユーザは、スキャン画質欄170bを操作することにより、原稿の読み取り方法(カラー又はモノクロ)や、読取り解像度を変更することができる。
【0076】
ユーザ操作により、スキャン実行ボタン170cが操作されると、CPU12は、不図示の進捗画面をディスプレイ13に表示させる。進捗画面には、図4の「印刷」の文字列が「スキャン」に置き換わった内容が表示される。進捗画面に表示されるプログレスバーが100%まで変化すると、CPU12は、再操作受付画面171をディスプレイ13に表示させる。この再操作受付画面171では、プリンタ31に対してスキャン処理の終了を指示する完了ボタン171aと、原稿に対するスキャン処理を再実行させる再スキャンボタン171bを含んでいる。ユーザ操作により、再スキャンボタン171bが操作されると、CPU12は、プリンタ31に対して原稿の読み取りを再開させる。一方、ユーザ操作により、完了ボタン171aが操作されると、CPU12は、プレビュー画面172をディスプレイ13に表示させる。
【0077】
プレビュー画面172には、プリンタ31から情報処理装置10に送信された原稿データが表示される表示領域172aと、表示領域172aに表示された原稿データを保存するか否かの指示を受け付けるセーブボタン172bを含んでいる。ユーザ操作によりセーブボタン172bが操作されると、CPU12は、原稿データを保存するセーブ処理を実行する。
【0078】
CPU12は、ユーザによりセーブボタン172bが操作されて原稿データに対するセーブ処理を実行した場合に、インフォメーションページ173を表示する。即ち、本実施形態では、ユーザによるスキャン処理の実行指示を受付けた後であって、プレビュー画面172上でセーブボタン172bが操作され、かつ特定条件が成立している場合に、インフォメーションページ173がディスプレイ13に表示される。
【0079】
次に、本実施形態に係る図6のステップS20で実行される処理の詳細を、図10を用いて説明する。
【0080】
ステップS41では、プリンタ31に対してスキャン処理が失敗したか否かを判断する。具体的には、再操作受付画面171の完了ボタン171aが操作された場合、すなわち、プリンタ31に対するスキャン処理の実行命令と、読み取った原稿データの受信とが正常に完了できた場合、又は、不図示の進捗画面に表示されたキャンセルボタンに対するユーザの操作により、スキャン処理をキャンセルした場合、ステップS41を否定判定する。ステップS41を否定判定すると、ステップS42に進む。一方、情報処理装置10とプリンタ31との通信が切断されたことなどにより、スキャン処理の実行命令の送信や原稿データの受信が正常に送信されずスキャン処理が失敗した場合、ステップS41を肯定判定し、図10の処理を一旦終了する。
【0081】
ステップS42では、セーブ処理が完了済みであるか否かを判断する。具体的には、ユーザ操作によりセーブボタン172bが操作されており、その後に、原稿データのメモリ16への保存が完了した場合に、セーブ処理が完了する。ステップS42を肯定判定すると、ステップS22に進む。一方、ステップS42を否定判定すると、図10の処理を一旦終了する。
【0082】
ステップS22では、スキャン処理を実行させたプリンタ31のシリアル番号を取得する。ステップS23を経由した後、ステップS24において、Webブラウザ22を起動させるための特定条件が成立していると判断すると、ステップS25では、表示用URLを生成する。ステップS26では、表示用URLを指定して、Webブラウザ22を起動させる。これにより、ディスプレイ13にインフォメーションページ173(図9)が表示される。
【0083】
以上説明した本実施形態では、以下の効果を奏することができる。プリンタ31は、原稿データを取得して情報処理装置10に送信するスキャン処理を実行し、CPU12は、スキャン処理により送信された原稿データを保存するセーブ処理実行する。CPU12は、ユーザ操作によりスキャン処理を実行させる実行指示を受付け、このスキャン処理の実行指示に応じて、プリンタ31にスキャン処理の実行命令を送信した後であって、セーブ処理を完了し、かつ特定条件が成立していると判断している場合に、Webブラウザ22を起動させる。これにより、インフォメーションページ85の表示により、スキャン処理により取得された原稿データの保存が中断してしまうのを防止し、原稿データを確実に保存することができる。
【0084】
<第3実施形態の変形例>
情報処理装置10は、第2処理として原稿データをネットワーク200に接続されている他の装置に送信する送信処理を実行するものであってもよい。この場合において、図10のステップS42において、送信処理が完了している場合に、ステップS22に進めばよい。以上説明した本実施形態においても、第3実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0085】
<第4実施形態>
第4実施形態では、第1実施形態と異なる構成を主に説明する。第1実施形態と第4実施形態とで同一の符号を付したものは同一のものを意味し、その説明は繰り返さない。
【0086】
本実施形態では、対象デバイスとしてNFCに対応するプリンタ32を選択した場合を例にWebブラウザ22の起動を説明する。図11は、情報処理装置10がNFCにより印刷ジョブをプリンタ32に送信する場合の情報処理装置10に表示される画面の遷移である。図12は、本実施形態において、ユーザ、CPU12、プリンタ32及びサーバ40の間で実行される処理を説明するシーケンス図である。
【0087】
図12のステップS40では、ユーザは、プリンタ32に対する印刷処理の実行指示を行う。本実施形態では、不図示の機能選択画面において、ユーザ操作によりNFCを介した印刷機能が選択されており、ユーザにより情報処理装置10がプリンタ32のアンテナ部(通信領域)にかざされると、CPU12は、図11に示す通信開始画面180をディスプレイ13に表示する。
【0088】
ステップS41では、情報処理装置10のNFCIF17と、プリンタ32との間でNFCの規格に対応する接続確立が行われる。ステップS41では、接続確立として、情報処理装置10とプリンタ32との間で、ペアリングや、認証等の処理が行われる。本実施形態では、ディスプレイ13に通信開始画面180が表示された状態で、ユーザがタッチパネル14を操作すると、CPU12は、プリンタ32との接続確立を開始する。
【0089】
ステップS42では、CPU12は、印刷ジョブを生成し、生成した印刷ジョブを、ステップS41で確立した無線通信によりプリンタ32に送信する。ステップS16では、プリンタ32は、情報処理装置10から送信された印刷ジョブを用いて印刷処理を実行する。このとき、CPU12は、プリンタ32による印刷処理が完了するまでの推移を示す進捗画面182をディスプレイ13表示する。進捗画面182には、プリンタ32による印刷処理の完了度合いを視覚的に表示するプログレスバー182aが表示される。
【0090】
ステップS20では、CPU12は、Webブラウザ22を起動して、インフォメーションページ183をディスプレイ13に表示させる。本実施形態では、CPU12は、情報処理装置10がプリンタ32のアンテナ部にかざされ、その後に、進捗画面182において印刷処理の完了を表示した場合に、特定ページとしてインフォメーションページ183が表示される。そのため、ステップS40において、ユーザが情報処理装置10をプリンタ32のアンテナ部にかざす行為や、通信開始画面180上でのユーザがタッチパネル14を操作する行為が印刷処理の実行指示に相当する。
【0091】
以上説明した本実施形態では、情報処理装置10とプリンタ32とがNFCによる印刷ジョブを送信する構成においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0092】
<その他の実施形態>
・CPU12は、特定ページとしてインフォメーションページ以外のWebページを表示させるものであってもよい。この場合、CPU12は、制御プログラムの種別、及びプリンタ30~32により実行されるデータ処理の種別の少なくともいずれかに基づいて、個別の表示用URLを生成する。
【0093】
・CPU12は、取得したシリアル番号及び生成した表示用URLが共に履歴テーブル90に記憶されていないことを特定条件としてもよい。また、CPU12は、Webブラウザ22の起動時刻を履歴テーブル90に記憶しなくともよい。
【0094】
・制御アプリケーション20は、デバイスにより実施される特定のデータ処理に関するものであればよく、プリンタにより実施されるはがき印刷に関するものに限定されない。この場合において、CPU12は、ラベルアプリケーション21の実行に、制御アプリケーション20を起動する。そして、CPU12は、ラベルアプリケーション21の実行により作成したラベル画像を、制御アプリケーション20の実行によりプリンタに印刷させてもよい。対象デバイスは、情報処理装置10と通信可能な装置であればよく、プリンタや複合機に代えて、スキャナ装置であってもよい。
【0095】
・サーバ40は、複数の装置により構成されていてもよい。この場合、情報処理装置10との間で通信を行う機能を備えるサーバと、表示用データを管理する機能を備えるサーバとにより、本実施形態に記載したサーバ40の機能を実現してもよい。
【0096】
・コンピュータは、CPUに限らず、ASIC(application specific integrated circuit)や他の論理集積回路、更には、CPU等やASIC、他の論理集積回路が協働することにより実現されてもよい。
【符号の説明】
【0097】
10…情報処理装置、12…CPU、13…ディスプレイ、14…タッチパネル、20…制御アプリケーション、30,31,32…プリンタ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12