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特許7578183駐車管理装置、駐車管理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】駐車管理装置、駐車管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20241029BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241029BHJP
   G08G 1/14 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
G07B15/00 M
G06Q50/10
G08G1/14 A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023508210
(86)(22)【出願日】2021-03-23
(86)【国際出願番号】 JP2021011943
(87)【国際公開番号】W WO2022201295
(87)【国際公開日】2022-09-29
【審査請求日】2023-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 慶
(72)【発明者】
【氏名】網中 洋明
(72)【発明者】
【氏名】小林 航生
(72)【発明者】
【氏名】尾形 一気
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 哲郎
【審査官】山本 裕太
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-109586(JP,A)
【文献】特開2002-298175(JP,A)
【文献】特開2001-250196(JP,A)
【文献】特開2007-193460(JP,A)
【文献】特開2019-023832(JP,A)
【文献】特開2008-040633(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00
G06Q 50/10
G08G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像部から取得した画像に基づいて、複数の駐車場の外部周辺の混雑状況を測定する外部状況測定部と、
測定された前記複数の駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を相対的に調整及び決定する決定部と、
を備える、駐車管理装置。
【請求項2】
前記複数の駐車場の内部の混雑状況を測定する内部状況測定部を更に備え、
前記決定部は、前記複数の駐車場の外部周辺の混雑状況と、前記複数の駐車場の内部の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する、請求項1に記載の駐車管理装置。
【請求項3】
撮像部から取得した画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定する外部状況測定部と、
前記駐車場の内部の混雑状況を測定する内部状況測定部と、
測定された前記駐車場の外部周辺の混雑状況、前記駐車場の内部の混雑状況、他の駐車場の外部周辺の混雑状況および他の駐車場の内部の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する決定部と、
を備える、駐車管理装置。
【請求項4】
前記駐車場への駐車を希望するユーザに対して電子整理券を発行する発行部を更に備え、
前記決定部は、前記駐車場の外部周辺の混雑状況と、前記駐車場の内部の混雑状況と、前記電子整理券の発行状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する、請求項1~のいずれか一項に記載の駐車管理装置。
【請求項5】
前記外部状況測定部における前記撮像部は、信号機に取り付けられている、請求項1~のいずれか一項に記載の駐車管理装置。
【請求項6】
撮像部から取得した画像に基づいて、複数の駐車場の外部周辺の混雑状況を測定し、
測定された前記複数の駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を相対的に調整及び決定する、駐車管理方法。
【請求項7】
撮像部から取得した画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定し、
前記駐車場の内部の混雑状況を測定し、
測定された前記駐車場の外部周辺の混雑状況、前記駐車場の内部の混雑状況、他の駐車場の外部周辺の混雑状況および他の駐車場の内部の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する、駐車管理方法。
【請求項8】
撮像部から取得した画像に基づいて、複数の駐車場の外部周辺の混雑状況を測定する処理と、
測定された前記複数の駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を相対的に調整及び決定する処理と、をコンピュータに実行させる、プログラム。
【請求項9】
撮像部から取得した画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定する処理と、
前記駐車場の内部の混雑状況を測定する処理と、
測定された前記駐車場の外部周辺の混雑状況、前記駐車場の内部の混雑状況、他の駐車場の外部周辺の混雑状況および他の駐車場の内部の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する処理と、をコンピュータに実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、駐車管理装置、駐車管理システム、駐車管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、算出された空車率に基づいて設定料金を算出する駐車場管理システムが開示されている。特許文献2には、駐車場やカラオケボックスなどの物件の利用率及び利用率が増加するほど高くなる変動料金双方に基づいて現時点における料金を決定する料金変動システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-171886号
【文献】特開2002-056420号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1および2では、駐車場の外部状況に応じて、駐車場の料金を決定することができない。そのため、駐車場の周辺道路が混雑している場合、こうした混雑状況を抑制すべく、駐車場の料金を決定することができない。
【0005】
本開示の目的の1つは、駐車場の外部周辺の混雑状況に応じて適切に駐車場の料金することができる駐車管理装置、駐車管理システム、駐車管理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様にかかる駐車管理装置は、
撮像部から取得した画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定する外部状況測定部と、
測定された前記駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する決定部と、
を備える。
【0007】
本開示の第2の態様にかかる駐車管理システムは、
撮像部から取得した画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定する外部状況測定部と、
測定された前記駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する決定部と、
を備える。
【0008】
本開示の第3の態様にかかる駐車管理方法は、撮像部から取得した画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定し、
測定された前記駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する。
【0009】
本開示の第4の態様にかかるプログラム或いはそのプログラムが格納された記録媒体は、撮像部から取得した画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定する処理と、
測定された前記駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する処理と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示により、駐車場の外部周辺の混雑状況に応じて適切に駐車場の料金又は無料駐車期間を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態1にかかる駐車管理装置の構成を示すブロック図である。
図2】実施の形態1にかかる駐車管理方法を示すフローチャートである。
図3】実施の形態2にかかる駐車管理装置の構成を示すブロック図である。
図4】実施の形態2にかかる駐車管理方法を示すフローチャートである。
図5】実施の形態3にかかる駐車管理システムの例示的な全体構成を説明する図である。
図6】実施の形態3にかかる駐車管理システムの構成を示すブロック図である。
図7】実施の形態3にかかる駐車管理装置の構成を示すブロック図である。
図8】実施の形態3にかかる駐車管理方法を示すフローチャートである。
図9】駐車管理装置等のハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態1にかかる駐車管理装置の構成を示すブロック図である。
本開示は、概して、駐車場のダイナミックプライシングに関する。駐車管理装置100は、プロセッサおよびメモリを備えるコンピュータにより実現され、駐車場の周囲の混雑状況に応じて、駐車場の料金又は無料駐車期間を動的に調整するのに使用され得る。駐車管理装置100は、駐車場を探すユーザに駐車場の場所と料金を提供するサービスを提供するのに使用され得る。具体的には、図1に示すように、駐車管理装置100は、外部状況測定部101、決定部103を備える。
【0013】
外部状況測定部101は、撮像部から取得した画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定する。ここでいう駐車場の外部周辺とは、駐車場の周りの道路網を指す。いくつかの実施形態では、駐車場の外部周辺とは、一般のユーザが利用可能な一つの駐車場と、一般のユーザが利用可能であり、当該一つの駐車場の一番近くの別の駐車場との間の道路網を指す場合もある。駐車場の外部周辺は、必ずしも駐車場の全周囲でなくてもよく、駐車場の入口又は出口に面する道路だけを指す場合もある。撮像部は、白色LED等の照明部、撮像レンズを含む撮像光学系、および撮像素子(CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージャ、CCD(charge-coupled device)等)により実現され、駐車場の外部周辺を白色LED等で照射し、撮像を行う。
【0014】
決定部103は、測定された駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、駐車場の料金又は無料駐車期間を調整する。例えば、駐車場の外部周辺の混雑度が高くなるほど、当該駐車場の料金を高くなるように調整してもよい。駐車場の外部周辺の混雑度が高くなるほど、当該無料駐車期間を短縮するように調整してもよい。
【0015】
図2は、実施の形態1にかかる駐車管理方法を示すフローチャートである。
外部状況測定部101は、撮像部から取得した画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定する(ステップS11)。決定部103は、測定された駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、駐車場の料金又は無料駐車期間を調整する(ステップS12)。
【0016】
以上説明した実施の形態1によれば、駐車場の外部周辺の混雑状況に応じて適切に駐車場の料金又は無料駐車期間を調整することができる。
【0017】
(実施の形態2)
図3は、実施の形態2にかかる駐車管理装置の構成を示すブロック図である。
駐車管理装置100は、プロセッサおよびメモリを備えるコンピュータにより実現され、駐車場の周囲の混雑状況に応じて、駐車場の料金を動的に調整するのに使用され得る。駐車管理装置100は、駐車場を探すユーザに駐車場の場所と料金を提供するサービスを提供するのに使用され得る。具体的には、図3に示すように、駐車管理装置100は、外部状況測定部101、内部状況測定部102、決定部103を備える。本実施の形態では、実施の形態1と比べると、内部状況測定部102が追加されている。
【0018】
外部状況測定部101は、撮像部により撮影された画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定する。外部状況測定部101は、撮影された画像に基づいて、駐車場待ちによる渋滞なのか、その他の渋滞なのかを判別することもできる。例えば、カメラにより撮影された画像が、車両のウィンカーが駐車場に向かう方向を示している場合は、駐車場待ちによる渋滞と判別することができる。
【0019】
内部状況測定部102は、駐車場の内部の混雑状況を測定する。混雑状況は、駐車場の稼働率、空き情報などを示す情報である。内部状況測定部10は、例えば、市街地又は観光地などにある駐車場の空き情報(又は稼働情報)を取得する。内部状況測定部10は、カメラなどの撮像部により撮影された撮影画像に基づいて、空き情報(又は稼働情報)を取得することができる。また、内部状況測定部10は、駐車場に取り付けられた開閉可能なゲートと連動して、空き情報(又は稼働情報)を取得してもよい。更に、内部状況測定部10は、各種センサ(例えば、フラップ板に取り付けられたセンサ)と連動して、空き情報(又は稼働情報)を取得してもよい。なお、これらは、単なる例示であり、他の好適な方法で空き情報(又は稼働情報)を取得してもよい。
【0020】
決定部103は、測定された駐車場の外部の混雑状況および駐車場の内部の混雑状況に基づいて、駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する。本実施の形態にかかる決定部103は、測定された駐車場の外部の混雑状況だけでなく、駐車場の内部の混雑状況に基づいて、より柔軟かつ適切に駐車場の料金又は無料駐車期間を決定することができる。例えば、駐車場の内部状況、すなわち、稼働率が高くなるほど、当該駐車場の基本料金が高くなるように設定されている。
【0021】
例えば、駐車場の稼働率が50%未満、50%以上~80%未満、又は80%以上の場合、駐車場の基本料金は、それぞれ300円/時間、500円/時間、又は700円/時間とすることができる。さらに、前述した通り、駐車場の外部周辺の混雑度を考慮し、例えば、混雑度が高い、中程度、又は低い場合、上記駐車場の基本料金に対して、+100円/時間、0円/時間、又は-100円/時間を加算することができる。なお、これらの料金は、単なる例示に過ぎず、任意に設定することができる。
【0022】
別の例では、例えば、駐車場の稼働率が50%未満、50%以上~80%未満、80%以上の場合、無料駐車期間は、それぞれ2時間、1時間、30分とすることができる。さらに、前述した通り、駐車場の外部周辺の混雑度を考慮し、例えば、混雑度が高い、中程度、又は低い場合、上記無料駐車期間に対して、-30分、0分、又は+30分を加算することができる。なお、これらの料金および時間は、単なる例示に過ぎず、任意に設定することができる。
【0023】
図4は、実施の形態2にかかる駐車管理方法を示すフローチャートである。
外部状況測定部101は、撮像部により撮影された画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定する(ステップS21)。内部状況測定部102は、駐車場の内部の混雑状況を測定する(ステップS22)。決定部103は、測定された駐車場の外部周辺の混雑状況および駐車場の内部の混雑状況に基づいて、駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する(ステップS23)。
【0024】
以上説明した実施の形態2によれば、駐車場の外部周辺の混雑状況および駐車場の内部の混雑状況に応じてより適切に駐車場の料金又は無料駐車期間を決定することができる。
【0025】
(実施の形態3)
図5は、実施の形態3にかかる駐車管理システムの例示的な全体構成を説明する図である。図5は、ある市街地を上方から見た様子を示す。市街地には、駐車場P1を有する施設Aと、施設Aの北側に道路を隔てて配置された駐車場P2を有する施設Bと、施設Bの東側に道路を隔てて配置された駐車場P3を有する施設Cと、施設Aの南側に道路を隔てて配置された駐車場P4を有する施設Dと、がある。各施設A,B,C,Dには、撮像部8A,8B,8C,8Dがそれぞれ配置され、駐車場の利用状況(稼働率、混雑状況)を把握することができる。
【0026】
車両を運転するユーザは、スマートフォンなどの携帯端末上又は車両内のナビゲーションシステム上のアプリを利用して登録した目的地に向かってナビゲーションされている。ユーザは、スマートフォンなどの携帯端末上又は車両内のナビゲーションシステム上のアプリ上で、駐車管理システムにより提供される、地域内の駐車場の場所と料金の提示、およびナビゲーションのサービスを利用することができる。
【0027】
各交差点には、信号機5が配置されている。信号機5はそれぞれ、カメラ(又は各種センサ)と、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)基地局と、プロセッサと、メモリと、を備える信号機端末(図6の信号機端末50)を有する。信号機端末は、コンピュータにより実現される。信号機端末は、5Gネットワークを介して、信号機間の中継、および車両又は携帯端末との通信を可能となる。また、信号機端末は、カメラ(又は各種センサ)を用いて、周辺情報(例えば、混雑状況)などを収集することができる。周辺情報には、道路上の車両、歩行者などに関する情報も含まれる。また、基地局の一例として5G基地局を挙げたが、基地局は、LTE(Long Term Evolution)の基地局や、第6世代移動通信システム以降の基地局であってもよい。
【0028】
図6は、実施の形態3にかかる駐車管理システム1の構成を示すブロック図である。
駐車管理装置100は、有線又は無線ネットワークを介して各車両端末30A、30B・・・30Nと接続されている。また、駐車管理装置100は、有線又は無線ネットワークを介して各信号機端末50A、50B・・・50Nおよびそれに接続された撮像部6A、6B・・・6Nと接続されている。駐車管理装置100は、有線又は無線ネットワークを介して各駐車場端末10A、10B・・・10Nおよびそれに接続された撮像部8A、8B・・・8Nと接続されている。駐車場端末10は、各駐車場に配置されたコンピュータであり、駐車管理装置100と通信可能に接続される。
【0029】
なお、車両端末30は、コンピュータにより実現され得る。車両端末30は、GPS(Global Positioning System)などの測位システムの信号(例えば、GPS信号)を受信する受信機4を有することができる。
【0030】
図7は、実施の形態3にかかる駐車管理装置の構成を示すブロック図である。
駐車管理装置100は、プロセッサおよびメモリを有するサーバコンピュータであり得る。駐車管理装置100は、登録部110、外部状況測定部101、内部状況測定部102、決定部103、発行部104、誘導部105、及び位置情報取得部106を含み得る。
【0031】
登録部110は、本サービスを利用するユーザの個人識別情報を登録する。例えば、本サービスを利用するにあたり、ユーザの車両および携帯端末などの識別番号(例えば、ナンバープレート、個人識別情報)を登録することができる。こうした登録は、携帯端末等を介してユーザ入力によって行われ得る。登録情報は、駐車管理装置内部又はそれに接続された記憶部に記憶され得る。
【0032】
外部状況測定部101は、駐車場P1の近隣の所定エリア(外部周辺)の混雑状況を測定する。例えば、図5の例では、外部状況測定部101として、信号機5Aの撮像部6A、信号機5Bの撮像部6B、信号機5Cの撮像部6C、信号機5Dの撮像部6D、信号機5Eの撮像部6E、信号機5Fの撮像部6F、信号機5Gの撮像部6G、および信号機5Hの撮像部6Hを用いることができる。これらが撮影した画像を基づいて、駐車場P1の近隣の所定エリアの混雑状況を測定することができる。
【0033】
外部状況測定部101は、隣接する2つの駐車場間の外部混雑状況を測定する。例えば、外部状況測定部101は、駐車場P1と駐車場P2の間の道路の混雑状況を測定する。また、他の実施形態では、外部状況測定部101は、駐車場P1と駐車場P4の間の道路の混雑状況を測定する。また、他の実施形態では、外部状況測定部101は、駐車場P1と駐車場P3の間の道路の混雑状況を測定する。
【0034】
内部状況測定部102は、駐車場P1に設けられた撮像部8Aによる撮像画像に基づいて、駐車場の内部の混雑状況を測定する。
【0035】
決定部103は、測定された駐車場P1の外部周辺の混雑状況および駐車場P1の内部の混雑状況に基づいて、駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する。さらに、決定部103は、駐車場P1だけでなく、他の駐車場P2、P3、P4の内部状況およびそれらの外部状況も考慮して、地域全体の駐車場の料金を相対的に調整することができる。すなわち、複数の駐車場間のバランスをとるように料金を調整してもよい。例えば、P1の駐車場の外部周辺が混雑している場合、他の駐車場P2、P3、P4に対して、P1の駐車場の料金を高くすることで、P1の駐車場の外部周辺の混雑を解消することができる。具体的には、P1の外部周辺の混雑に応じて、P1の駐車場の料金そのものを高くしてもよいし、P1の駐車場の料金は変えずに、他の駐車場P2、P3、P4の料金を安くするなど周辺の駐車場の料金を調整してもよい。また、決定部103は、駐車場の内部の混雑に応じて、上記のような料金の調整を行ってもよい。
【0036】
また、複数の駐車場間のバランスをとるように料金を調整する一例として、決定部103は、複数の駐車場の一時間当たりの駐車料金の平均が一定となるように駐車料金を決定してもよい。決定部103は、昼間と深夜など時間帯や、平日か休日か、などに応じて、複数の駐車場の一時間当たりの駐車料金の平均の値を変更し、その平均の値になるように複数の駐車場の駐車料金を調整してもよい。例えば、休日に人の利用が見込める地域の駐車場であれば、休日の駐車料金の平均の値は、平日よりも高くなるよう設定し、設定された平均の値になるように複数の駐車場の駐車料金を調整してもよい。
【0037】
駐車料金の調整に関する例を記載したが、決定部103は、無料駐車期間の設定についても駐車料金の調整と同様に決定することが可能である。
【0038】
図8は、各駐車場のダイナミックプライシングの例を示す。
ユーザは、例えば、スマートフォンのアプリを立ち上げると、自動的に、近隣の駐車場の候補が提示される。その後、ユーザは、駐車場の価格や場所を考慮して、希望する駐車場を選択すると、アプリ上でナビゲーションが開始される。また、カーナビゲーションシステムと連動したアプリであってもよい。
【0039】
図8に示すように、ある時点で、内部混雑度は、駐車場P1が「高」、駐車場P2が「中」、駐車場P3が「中」、駐車場Pが「低」であったとする。この場合、決定部103は、駐車場P1、P2、P3、P4に対して、それぞれ無料駐車期間を30分、1時間、1時間、3時間と決定することができる。
【0040】
その後、所定時間経過後、内部混雑度は、駐車場P1が「超混雑」、駐車場P2が「高」、駐車場P3が「低」、駐車場P2が「低」に変化したとする。この場合、決定部103は、駐車場P1、P2、P3、P4に対して、それぞれ無料駐車期間を、なし、30分、3時間、3時間と動的に決定することができる。なお、これらの期間は、単なる例示に過ぎず、任意に設定することができる。
【0041】
こうした各駐車場の料金又は無料駐車期間は、駐車場を探しているユーザ(すなわち、車両端末30又は携帯端末)に提示される。ユーザは、車両端末30(例えば、カーナビゲーションシステム)又は携帯端末を介して、希望する駐車場を選択し、予約することができる。
【0042】
再び図7に戻って、駐車管理装置100の構成要素の説明を継続する。発行部104は、登録部110に登録されている車両が、予め定められている信号機の近くに達した場合に、電子整理券を当該車両3内の端末に対して発行する。例えば、駐車場P1に駐車したいユーザの車両3Hが、信号機5Gの撮像部6Gで撮影された場合、発行部104は、当該車両3H内の端末に対して、事前に電子整理券を発行する。他の実施の形態では、車両の位置情報を取得して、車両が特定のエリアに到達した場合、電子整理券を発行してもよい。
【0043】
このように、発行部104は、1台以上の車両3の端末に対して、事前に電子整理券を発行することができる。こうした発行された電子整理券の数を考慮して、決定部103は、現在又は将来の駐車場の料金又は無料駐車期間を決定してもよい。
【0044】
なお、電子整理券の種類は、どんな駐車場の場所でもよいという整理券と、特定の駐車場に対する整理券を含んでもよい。電子整理券は、特定のエリア又は信号機に到達した車両に対して、順番に発行され、駐車管理装置は、順番が来たら、車両に連絡することができる。ユーザが車両を駐車場に停め、ユーザがアプリ上で駐車ナビゲーションの終了を指示すると、駐車管理装置にその旨が伝わる。なお、決定部103は、整理券を発行した際に駐車場の料金を決定することができる。その後、駐車料金に変更があった場合は、駐車管理装置100は、その変更料金をユーザに連絡することができる。
【0045】
発行部104は、画像認識技術を用いて、車両のナンバープレートを特定し、特定された車両の端末および当該車両に関連付けられた携帯端末に電子整理券を発行することができる。車両の撮影画像を用いて電子整理券を発行することで、GPSなどの位置情報を用いる場合より、精度良く、正確に車両を把握し、電子整理券を発行することができる。
【0046】
誘導部105は、地図情報および後続する車両等の位置情報を利用して、車両のナビゲーションを実行することができる。前述したように、ユーザが希望する駐車場を選択すると、当該駐車場までナビゲーションを行うことができる。
【0047】
位置情報取得部106は、様々な測位システムにより、車両又は車両内の携帯端末の位置情報を取得する。
【0048】
なお、いくつかの実施形態では、駐車管理装置100の機能の全部又は一部が、信号機端末50、車両端末30、又は駐車場端末10の機能に含まれていてもよい。また、駐車場には、電子整理券が発行された車両のための入り口と、電子整理券が発行されていない車両のための入り口を別々に設けてもよい。駐車管理装置100の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0049】
以上説明した実施の形態3によれば、駐車場の外部周辺の混雑状況および駐車場の内部の混雑状況、他の近隣駐車場の混雑状況に応じてより適切に駐車場の料金又は無料駐車期間を決定することができる。また、電子整理券の発行状況に応じて、より適切に駐車場の料金又は無料駐車期間を決定することができる。
【0050】
図9は、駐車管理装置100、駐車場端末10,車両端末30、信号機端末50(以下、駐車管理装置100等という)のハードウェアの構成例を示すブロック図である。図9を参照すると、駐車管理装置100等は、ネットワーク・インターフェース1201、プロセッサ1202、及びメモリ1203を含む。ネットワーク・インターフェース1201は、通信システムを構成する他のネットワークノード装置と通信するために使用される。ネットワーク・インターフェース1201は、無線通信を行うために使用されてもよい。例えば、ネットワーク・インターフェース1201は、IEEE 802.11 seriesにおいて規定された無線LAN通信、もしくは3GPP(3rd Generation Partnership Project)において規定されたモバイル通信を行うために使用されてもよい。もしくは、ネットワーク・インターフェース1201は、例えば、IEEE 802.3 seriesに準拠したネットワークインターフェースカード(NIC)を含んでもよい。
【0051】
プロセッサ1202は、メモリ1203からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、上述の実施形態においてフローチャートもしくはシーケンスを用いて説明された駐車管理装置100等の処理を行う。プロセッサ1202は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processing Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ1202は、複数のプロセッサを含んでもよい。
【0052】
メモリ1203は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ1203は、プロセッサ1202から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ1202は、図示されていないI/Oインタフェースを介してメモリ1203にアクセスしてもよい。
【0053】
図9の例では、メモリ1203は、ソフトウェアモジュール群を格納するために使用される。プロセッサ1202は、これらのソフトウェアモジュール群をメモリ1203から読み出して実行することで、上述の実施形態において説明された駐車管理装置100の処理を行うことができる。
【0054】
図2又は図4を用いて説明したように、駐車管理装置100が有するプロセッサの各々は、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又は複数のプログラムを実行する。
【0055】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0056】
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0057】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
撮像部から取得した画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定する外部状況測定部と、
測定された前記駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する決定部と、
を備える、駐車管理装置。
(付記2)
前記駐車場の内部の混雑状況を測定する内部状況測定部を更に備え、
前記決定部は、前記駐車場の外部周辺の混雑状況と、前記駐車場の内部の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する、付記1に記載の駐車管理装置。
(付記3)
前記外部状況測定部は、複数の駐車場の外部混雑状況を測定し、
前記決定部は、前記複数の駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、複数の駐車場の料金又は無料駐車期間を相対的に調整する、付記1又は2に記載の駐車管理装置。
(付記4)
前記決定部は、他の駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、当該駐車場の駐車料金または無料駐車期間を決定する、付記1に記載の駐車管理装置。
(付記5)
前記決定部は、他の駐車場の外部周辺の混雑状況および他の駐車場の内部の混雑状況に基づいて、当該駐車場の駐車料金または無料駐車期間を決定する、付記2に記載の駐車管理装置。
(付記6)
前記駐車場への駐車を希望するユーザに対して電子整理券を発行する発行部を更に備え、
前記決定部は、前記駐車場の外部周辺の混雑状況と、前記駐車場の内部の混雑状況と、前記電子整理券の発行状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する、付記1~5のいずれか一項に記載の駐車管理装置。
(付記7)
前記外部状況測定部における前記撮像部は、信号機に取り付けられている、付記1~6のいずれか一項に記載の駐車管理装置。
(付記8)
前記発行部は、前記駐車場への駐車を希望するユーザの車両が、特定の信号機の撮像部により、撮影された場合に、電子整理券を発行する、付記6に記載の駐車管理装置。
(付記9)
車両内の端末の位置情報を取得する位置情報取得部を更に備える、付記1~8のいずれか一項に記載の駐車管理装置。
(付記10)
撮像部から取得された画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定する外部状況測定部と、
測定された前記駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する決定部と、
を備える、駐車管理システム。
(付記11)
前記駐車場の内部の混雑状況を測定する内部状況測定部を更に備え、
前記決定部は、前記駐車場の外部周辺の混雑状況と、前記駐車場の内部の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する、付記10に記載の駐車管理システム。
(付記12)
前記外部状況測定部は、複数の駐車場間の外部混雑状況を測定し、

前記決定部は、複数の駐車場の料金又は無料駐車期間を相対的に調整する、付記10又は11に記載の駐車管理システム。
(付記13)
前記決定部は、他の駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、当該駐車場の駐車料金または無料駐車期間を決定する、付記10に記載の駐車管理システム。
(付記14)
前記決定部は、他の駐車場の外部周辺の混雑状況および他の駐車場の内部の混雑状況に基づいて、当該駐車場の駐車料金または無料駐車期間を決定する、付記11に記載の駐車管理システム。

(付記15)
前記駐車場への駐車を希望するユーザに対して事前に電子整理券を発行する発行部を更に備え、
前記決定部は、前記駐車場の外部周辺の混雑状況と、前記駐車場の内部の混雑状況と、前記電子整理券の発行状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する、付記10~14のいずれか一項に記載の駐車管理システム。
(付記16)
前記外部状況測定部における前記撮像部は、信号機に取り付けられている、付記10~14のいずれか一項に記載の駐車管理システム。
(付記17)
前記発行部は、前記駐車場への駐車を希望するユーザの車両が、特定の信号機の撮像部により、撮影された場合に、電子整理券を発行する、付記15に記載の駐車管理システム。
(付記18)
車両内の端末の位置情報を取得する位置情報取得部を更に備える、付記10~17のいずれか一項に記載の駐車管理システム。
(付記19)
撮像部から取得した撮影された画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定し、
測定された前記駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する、駐車管理方法。
(付記20)
撮像部から取得した画像に基づいて、駐車場の外部周辺の混雑状況を測定する処理と、
測定された前記駐車場の外部周辺の混雑状況に基づいて、前記駐車場の料金又は無料駐車期間を決定する処理と、をコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的なコンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0058】
1 駐車管理システム
3 車両
5 信号機
6 撮像部
8 撮像部
10 駐車場端末
30 車両端末
50 信号機端末
100 駐車管理装置
110 登録部
101 外部状況測定部
102 内部状況測定部
103 決定部
104 発行部
105 誘導部
106 位置情報取得部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9