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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】通信システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/08 20090101AFI20241029BHJP
   H04W 48/12 20090101ALI20241029BHJP
   H04W 84/06 20090101ALI20241029BHJP
【FI】
H04W36/08
H04W48/12
H04W84/06
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023529927
(86)(22)【出願日】2022-01-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-27
(86)【国際出願番号】 JP2022000474
(87)【国際公開番号】W WO2022153960
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2023-05-17
(31)【優先権主張番号】2100483.3
(32)【優先日】2021-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141519
【弁理士】
【氏名又は名称】梶田 邦之
(72)【発明者】
【氏名】チェン, ユーファー
(72)【発明者】
【氏名】二木 尚
【審査官】倉本 敦史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0153500(US,A1)
【文献】3GPP TR38.821 V16.0.0,2020年01月16日,pp.93-100, 122-124
【文献】Qualcomm Inc.,Connected mode mobility enhancements,3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #111e R2-2006975,2020年08月07日,pp.1-3
【文献】Ericsson,Connected mode aspects for NTN,3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #112 R2-2009821,2020年10月23日,pp.1-10
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非地上系ネットワーク(Non-Terrestial Network:NTN)を介して通信できるよう構成されているユーザ機器(user equipment:UE)であって、
ネットワークノードから、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの接続の切り替えに関する、物理セル識別子(Physical Cell Identity:PCI)を示す情報及び同期信号/物理報知チャネルブロック(Synchronization Signal/Physical Broadcast Channel block:SSB)情報の少なくともいずれかを含む無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)メッセージを受信する手段と、
記第1のセルにおける前記接続を中断する一方で、前記第1のセルで受信したRRC構成を維持する手段と、
記接続のRRC再構成無しにセル切り替えを実行し前記第2のセルを選択する手段と、
記第2のセルにおいて前記接続のRRC再構成無しに前記RRC構成を使用して前記接続を再開する手段と、
を備え
前記第2のセルへの切り替えは、メディアアクセス制御(Medium Access Control:MAC)制御要素(Control Element:CE)によるトリガに従い行われる、UE。
【請求項2】
前記RRCメッセージは、前記第2のセルを介したランダムアクセス手続のために前記UEが使用すべきリソースを示す情報を含む、請求項1に記載のUE。
【請求項3】
前記RRCメッセージは、前記UEを含む複数のUEの識別子を含む、請求項1又は2に記載のUE。
【請求項4】
前記RRCメッセージは、RRC再構成無しに基地局内セル切り替えが実行されるべきことを示す指示子を含む、請求項1乃至のいずれか1項に記載のUE。
【請求項5】
前記ネットワークノードは、ゲートウェイ又は基地局を含む、請求項1乃至のいずれか1項に記載のUE。
【請求項6】
非地上系ネットワーク(Non-Terrestial Network:NTN)を介してユーザ機器(user equipment:UE)と通信できるよう構成されているネットワークノードであって、
前記UEへ、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの接続の切り替えに関する、物理セル識別子(Physical Cell Identity:PCI)を示す情報及び同期信号/物理報知チャネルブロック(Synchronization Signal/Physical Broadcast Channel block:SSB)情報の少なくともいずれかを含む無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)メッセージを送信する手段と、
前記UEが前記第1のセルにおける前記接続を中断し、前記接続のRRC再構成無しにセル切り替えを実行し前記第2のセルを選択する場合に、前記第1のセルで受信した無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)構成を維持する手段と、
記第2のセルにおいて前記接続のRRC再構成無しに前記RRC構成を使用して前記接続を再開する手段と、
を備え
前記第2のセルへの切り替えは、メディアアクセス制御(Medium Access Control:MAC)制御要素(Control Element:CE)によるトリガに従い行われる、ネットワークノード。
【請求項7】
前記第2のセルを制御する手段と、
前記第2のセルにおいて前記接続を再開する前に、前記第1のセルを制御する他のネットワークノードから前記UEのUEコンテキストを受信する手段と、
を備える、請求項に記載のネットワークノード。
【請求項8】
非地上系ネットワーク(Non-Terrestial Network:NTN)を介して通信できるよう構成されているユーザ機器(user equipment:UE)における方法であって、
ネットワークノードから、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの接続の切り替えに関する、物理セル識別子(Physical Cell Identity:PCI)を示す情報及び同期信号/物理報知チャネルブロック(Synchronization Signal/Physical Broadcast Channel block:SSB)情報の少なくともいずれかを含む無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)メッセージを受信することと、
記第1のセルにおける前記接続を中断する一方で、前記第1のセルで受信した無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)構成を維持することと、
記接続のRRC再構成無しにセル切り替えを実行し前記第2のセルを選択することと、
記第2のセルにおいて前記接続のRRC再構成無しに前記RRC構成を使用して前記接続を再開することと、
を含み、
前記第2のセルへの切り替えは、メディアアクセス制御(Medium Access Control:MAC)制御要素(Control Element:CE)によるトリガに従い行われる、方法。
【請求項9】
非地上系ネットワーク(Non-Terrestial Network:NTN)を介してユーザ機器(user equipment:UE)と通信できるよう構成されているネットワークノードにおける方法であって、
前記UEへ、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの接続の切り替えに関する、物理セル識別子(Physical Cell Identity:PCI)を示す情報及び同期信号/物理報知チャネルブロック(Synchronization Signal/Physical Broadcast Channel block:SSB)情報の少なくともいずれかを含む無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)メッセージを送信することと、
前記UEが前記第1のセルにおける前記接続を中断し、前記接続のRRC再構成無しにセル切り替えを実行し前記第2のセルを選択する場合に、前記第1のセルで受信した無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)構成を維持することと、
記第2のセルにおいて前記接続のRRC再構成無しに前記RRC構成を使用して前記接続を再開することと、
を含み、
前記第2のセルへの切り替えは、メディアアクセス制御(Medium Access Control:MAC)制御要素(Control Element:CE)によるトリガに従い行われる、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project:3GPP)規格又は等価物若しくはその派生物に従って動作する無線通信システム及びその装置に関する。本開示は、非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Networks:NTN)を採用する、いわゆる「5G」(又は「Next Generation(次世代)」)システムにおけるハンドオーバに関する改善に特に関連するが、これに限定するものではない。
【背景技術】
【0002】
3GPP規格の下では、NodeB(又はLTEにおいては「eNB」、5Gにおいては「gNB」)は基地局であり、これを介して通信装置(ユーザ機器又は「UE」)はコアネットワークに接続し、他の通信装置又は遠隔サーバと通信する。通信装置は、例えば、携帯電話、スマートフォン、スマートウォッチ、携帯情報端末、ラップトップ/タブレットコンピュータ、ウェブブラウザ、eブックリーダなどのモバイル通信装置であってもよい。このようなモバイル装置(又は一般的には固定式の装置)は、典型的には、ユーザによって操作される(したがって、それらは多くの場合、ユーザ機器、「UE」と総称される)が、IoT装置及び同様のMTC装置をネットワークに接続することも可能である。簡単にするために、本願では、このような基地局を指す場合に基地局という用語を用い、このような通信装置を指す場合にモバイル装置又はUEという用語を用いる。
【0003】
3GPP規格の最新の発展動向は、いわゆる「5G」又は「新しい無線(New Radio:NR)」規格であり、これらは例えばマシンタイプコミュニケーション(Machine Type Communications:MTC)、モノのインターネット(Internet of Things:IoT)/産業用のモノのインターネット(Industrial Internet of Things:IIoT)通信、車両通信及び自律走行車、高解像度ビデオストリーミング、及び/又は、スマートシティサービスなどの様々なアプリケーション及びサービスをサポートすることが期待される、進化する通信技術をいう。3GPPは、いわゆる3GPPの次世代(Next Generation:NextGen)無線アクセスネットワーク(radio access network:RAN)及び3GPPの次世代コア(NextGen core:NGC)ネットワークを通じて、5Gをサポートすることを意図している。5Gネットワークの種々の詳細は、例えば、NGMN(Next Generation Mobile Networks)アライアンスによる「NGMN 5G White Paper:NGMN 5G白書」V1.0に記載されており、その文献はhttps://www.ngmn.org/5g-white-paper.htmlから入手可能である。
【0004】
エンドユーザ通信装置は、一般にユーザ機器(User Equipment:UE)と呼ばれ、人間によって操作されてもよいし、自動化された(MTC/IoT)装置を含んでもよい。5G/NR通信システムの基地局は、一般に、NR基地局(New Radio Base Station:NR-BS)又は「gNB」と呼ばれるが、それらは、より典型的には、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)基地局(一般に「4G」基地局とも呼ばれる)に関連付けられた用語「eNB」(又は5G/NR eNB)を用いて呼ばれることもあることが理解されるであろう。3GPP TS(Technical Specification:技術仕様書)38.300 V16.4.0及びTS 37.340 V16.4.0は、とりわけ、以下のノードを定義する。
gNB:UEに向けてNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコルの終端を提供し、NGインタフェースを介して5Gコアネットワーク(5G core network:5GC)に接続されるノード。
ng-eNB:UEに向けてE-UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)ユーザプレーン及び制御プレーンプロトコルの終端を提供し、NGインタフェースを介して5GCに接続されるノード。
En-gNB:UEに向けてNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコルの終端を提供し、E-UTRA-NRデュアルコネクティビティ(E-UTRA-NR Dual Connectivity:EN-DC)におけるセカンダリノードとして動作するノード。
NG-RANノード:gNB又はng-eNBの何れか。
【0005】
3GPPは、また、5Gとの関連で、衛星と地上との統合ネットワークインフラの規定にも取り組んでいる。非地上系ネットワーク(Non-terrestrial networks:NTN)という用語は、航空機又は宇宙船(airborne or spaceborne vehicle)を伝送に使用するネットワーク又はネットワークのセグメントを指す。衛星は、静止地球軌道(Geostationary Earth Orbit:GEO)にある、又は地球低軌道(Low Earth Orbits:LEO)、地球中軌道(Medium Earth Orbits:MEO)、及び高度楕円軌道(Highly Elliptical Orbits:HEO)などの非静止地球軌道(Non-Geostationary Earth Orbit:NGEO)にある宇宙船を指す。航空機は、無人航空システム(Unmanned Aircraft Systems:UAS)を包含する高高度プラットフォーム(High Altitude Platforms:HAPs)を指し、UASは、テザードUAS(tethered UAS)、対空気軽量のUAS(Lighter than Air UAS)、及び対空気重量のUAS(Heavier than Air UAS)を含み、これらはすべて典型的には8~50kmの高度にて準定常で動作する。
【0006】
3GPP 技術報告書(Technical Report:TR)38.811 V15.4.0は、このような非地上系ネットワークをサポートするためのNew Radioに関する研究である。本研究は、とりわけ、NTN展開シナリオ及び関連するシステムパラメータ(アーキテクチャ、高度、軌道など)、及び非地上系ネットワーク(伝搬条件、モビリティなど)に対する3GPPチャネルモデルの適応の説明を含む。3GPP TR 38.821 V16.0.0は、NTNについての更なる詳細を提供する。
非地上系ネットワークは、次のことが期待される。
- サービスが提供されていないエリア又はサービスが十分ではないエリアにおいて5Gのサービス展開を促進するのを助け、地上系ネットワークの性能をアップグレードする。
- ユーザ機器に対して又は移動プラットフォーム(例えば、旅客航空機、船舶、高速列車、バス)に対してサービスの継続性を提供することによりサービスの信頼性を強化する。
- 特に、重要な通信、将来の鉄道/海事/航空通信ために、あらゆる場所でのサービス可用性を高める。
- ネットワークエッジに向けて又はユーザ機器に直接的にデータを配信するための効率的なマルチキャストリソース/ブロードキャストリソースの提供を通じて、5Gネットワークのスケーラビリティを可能にする。
NTNクアクセスは、典型的には、(とりわけ)以下の要素を特徴とする。
- NTN端末。3GPP UEを指す場合もあり、又は衛星が3GPP UEに直接サービスを提供しない場合には衛星システムに固有のUEを指す場合もある。
- ユーザ機器と宇宙プラットフォーム/航空プラットフォームとの間の無線リンク(それは地上ベースのRANとの無線リンクに加えられてもよい)を指すサービスリンク。
- 宇宙プラットフォーム又は航空プラットフォーム。
- コアネットワークに衛星又は航空アクセスネットワークを接続するゲートウェイ(「NTNゲートウェイ」)。ゲートウェイの大半が基地局と共に同一場所に配置されるであろうことが理解されるであろう。
- ゲートウェイと宇宙プラットフォーム/航空プラットフォームとの間の無線リンクを指すフィーダリンク。
【0007】
衛星又は航空機は、それぞれのNTNセルを提供するために所与のエリア上にいくつかのビームを生成してもよい。ビームは、典型的には、地球の表面上に楕円のフットプリントを有する。
【0008】
3GPPは、次の3つのタイプのNTNビーム又はセルをサポートする方針である。
- 常に同じ地理的エリアをカバーするビームを特徴とする地球固定セル(例えば、GEO衛星及びHAPS)。
- ある有限期間中にある地理的エリアをカバーし、別の期間中に異なる地理的エリアをカバーする(例えば、ステアラブルビームを生成するNGEO衛星)ビームを特徴とする準地球固定セル。
- ある瞬間にある地理的エリアをカバーし、別の瞬間に異なる地理的エリアをカバーするビームを特徴とする地球移動セル(例えば、固定又は非ステアラブルビームを生成するNGEO衛星)。
【0009】
例えばGEO、UASなどの所与の地球点に対して仰角/方位角について固定された位置を維持する衛星又は航空機では、ビームフットプリントは地球に固定される。
【0010】
地球の周りを周回する(例えばLEO)又は地球の周りの楕円軌道上の(例えばHEO)衛星では、ビームフットプリントが地球上を移動し、その軌道上で衛星又は航空機が移動する場合がある。代替的に、ビームフットプリントは、一時的に地球固定(又は準地球固定)とすることができ、その場合には、衛星又は航空機の移動を補償するために、適切なビームポインティングメカニズム(機械的又は電子的なステアリング)が用いられてもよい。
【0011】
LEO衛星は、ステアラブルビームを有する場合があり、その場合には、ビームは、地球上の実質的に固定されたフットプリントに一時的に方向付けられる。言い換えれば、(NTNセルを表す)ビームフットプリントは、(衛星のその軌道上の移動により)別のNTNセルにフォーカスエリアが変化する前に、一定の時間、地上で静止している。セルカバレッジ/UEの視点から、これは、セル変更が離散的な間隔で定期的に生ずることとなる。なぜなら、これらのビームが同じ地上エリアにサービス提供する(同じフットプリントを有する)場合であっても、各サービスリンクの変更後に、異なる物理セル識別子(Physical Cell Identities:PCI)及び/又は同期信号/物理報知チャネル(Physical Broadcast Channel:PBCH)ブロック(SSB)を割り当てなければならないためである。ステアラブルビームなしのLEO衛星は、衛星がその軌道に沿って移動する際に、地上を移動するビーム(セル)に、絶えずスイープ運動をさせており、ステアラブルビーム場合のように、サービスリンクの変更とそれに伴うセル変更が、離散的な間隔で定期的に生じる。
【0012】
サービスリンクの変更と同様に、衛星が軌道上を移動することにより、フィーダリンクの変更も一定間隔で生じる。サービスリンクの変更及びフィーダリンクの変更の双方は、異なる基地局/ゲートウェイ(「gNB間無線リンク切り替え」と呼ばれることがある)の間で、又は同じ基地局/ゲートウェイ(「gNB内無線リンク切り替え」)内で、行われてもよい。
【0013】
両シナリオとも、衛星システムの移動に伴うセルの再選択手順の強化として、特定のセルが離れ、新たなセルが来るという情報をシステム情報が含むことができるように合意されてきた。ハンドオーバベースラインは、レガシー(条件付きの(Conditional))ハンドオーバ、すなわち、新たなセルでの同期手順による条件付き(Conditional)再構成を用いることが期待される。
【0014】
gNB間無線リンク切り替えの場合には、2つの基地局が独立した無線リソース管理をしているため、レイヤ3(Layer 3:L3)ハンドオーバ(すなわち、無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)再構成)が必要である。gNB内無線リンク切り替えの場合には、同じ基地局が、フィーダ/サービスリンクの切り替えの前後で、同じエリアを提供する。但し、基地局及びUEとの間の「ベンディングパイプ」通信リンク(すなわち、gNB-衛星フィーダリンク及び衛星-UEのサービスリンク)が変化するため、UEは、切り替え前からのRRC構成を維持することは可能かもしれないが、依然として新たなビームによる同期を行う必要がある。
【0015】
本発明者らは、サービス/フィーダリンクの変更に関する多くの問題を特定してきた。例えば、フィーダ/サービスリンクの変更では、多数のUE(すなわち、セルカバレッジ内の接続しているすべてのUE)が、ハンドオーバを同時に行う必要がある。したがって、レガシーハンドオーバ手順は、更なるシグナリングと中断の低減ために、強化される必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
そこで、本発明は、(少なくともいくつかの)上記の問題に対処するか又は少なくとも軽減する方法及び関連する装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
当業者の効率的な理解のために、本発明を、3GPPシステム(NTNを含む5Gネットワーク)との関連で詳細に説明するが、本発明の原理は、他のシステムに対しても同様に適用することができる。
【0018】
一態様において、本発明は、複数のセルを含む非地上系ネットワーク(Non-Terrestial Network:NTN)を介して通信するように構成されたユーザ機器(user equipment:UE)により行われる方法であって、ネットワークノードから、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報を受信することと、受信した情報に基づいて、前記第1のセルにおける通信接続を中断して、前記第1のセルに関連付けられた無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)構成を維持することと、前記第2のセルを選択するために、受信した情報に基づいたセル切り替えを行うことと、前記第2のセルを介したランダムアクセス手順を実行するためのトリガーを受信することと、前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記第2のセルにおいて、前記第1セルに関連付けられた前記RRC構成を用いた通信接続を再開することと、を備える方法を提供する。
【0019】
一態様において、本発明は、複数のセルを含む非地上系ネットワーク(Non-Terrestial Network:NTN)を介して通信するように構成されたユーザ機器(user equipment:UE)により行われる方法であって、ネットワークノードから、前記第1のセルからNTNの第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報と前記第2のセルに適用されるRRC構成に関する情報とを含む無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)再構成メッセージを、受信することと、前記第2のセルを選択するために、受信した情報に基づいて、セル切り替えを実行することと、前記第2のセルを介したランダムアクセス手順を実行するためのトリガーを受信することと、前記ランダムアクセス手順の正常完了の後に、前記RRC構成を用いて、前記第2のセルにおける前記通信接続を再開することと、を備える方法を提供する。
【0020】
一態様において、本発明は、複数のセルを備える非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network:NTN)を介して各ユーザ機器(user equipment:UE)と通信するように構成されたネットワークノードにより実行される方法であって、第2のセルを選択するためにセル切り替えを実行する際に少なくとも1つのUEによって使用される、第1のセルから前記NTNの前記第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報を、前記少なくとも1つのUEに、送信することと、前記UEが前記第1のセルにおける前記通信接続を中断する場合に前記第1のセルに関連付けられた無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)構成を維持することと、前記第2のセルを介してランダムアクセス手順を開始するために前記少なくとも1つのUEのためのトリガーを送信することと、前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記第2のセルにおいて、前記第1のセルに関連付けられた前記RRC構成を用いた通信接続を再開することと、を備える方法を提供する。
【0021】
一態様において、本発明は、複数のセルを備える非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network:NTN)を介して各ユーザ機器(user equipment:UE)と通信するように構成されたネットワークノードにより実行される方法であって、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報と前記第2のセルに適用されるRRC構成に関する情報とを含む無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)再構成メッセージを、少なくとも1つのUEに、送信することと、前記第2のセルを介してランダムアクセス手順を開始するために前記少なくとも1つのUEのためのトリガーを送信することと、前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記RRC構成を用いて、前記第2のセルにおける前記通信接続を再開することと、を備える方法を提供する。
【0022】
一態様において、本発明は、複数のセルを含む非地上系ネットワーク(Non-Terrestial Network:NTN)を介して通信するように構成されたユーザ機器(user equipment:UE)であって、前記UEは、コントローラとトランシーバを備え、前記コントローラは、ネットワークノードから、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報を受信し、受信した情報に基づいて、前記第1のセルにおける通信接続を中断して、前記第1のセルに関連付けられた無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)構成を維持し、前記第2のセルを選択するために、受信した情報に基づいたセル切り替えを行い、前記第2のセルを介したランダムアクセス手順を実行するためのトリガーを受信し、前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記第2のセルにおいて、前記第1のセルに関連付けられた前記RRC構成を用いた通信接続を再開するUEを提供する。
【0023】
一態様において、本発明は、複数のセルを含む非地上系ネットワーク(Non-Terrestial Network:NTN)を介して通信するように構成されたユーザ機器(user equipment:UE)であって、前記UEは、コントローラとトランシーバを備え、前記コントローラは、ネットワークノードから、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報と前記第2のセルに適用されるRRC構成に関する情報とを含む無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)再構成メッセージを、受信し、前記第2のセルを選択するために、受信した情報に基づいて、セル切り替えを実行し、前記第2のセルを介したランダムアクセス手順を実行するためのトリガーを受信し、前記ランダムアクセス手順の正常完了の後に、前記RRC構成を用いて、前記第2のセルにおける前記通信接続を再開するUEを提供する。
【0024】
一態様において、本発明は、複数のセルを備える非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network:NTN)を介して各ユーザ機器(user equipment:UE)と通信するように構成されたネットワークノードであって、前記ネットワークノードは、コントローラとトランシーバを備え、前記コントローラは、第2のセルを選択するためにセル切り替えを実行する際に少なくとも1つのUEによって使用される、第1のセルから前記NTNの前記第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報を、前記少なくとも1つのUEに、送信し、前記UEが前記第1のセルにおける前記通信接続を中断する場合に前記第1のセルに関連付けられた無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)構成を維持し、前記第2のセルを介してランダムアクセス手順を開始するために前記少なくとも1つのUEのためのトリガーを送信し、前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記第2のセルにおいて、前記第1のセルに関連付けられた前記RRC構成を用いた通信接続を再開するネットワークノードを提供する。
【0025】
一態様において、本発明は、複数のセルを備える非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network:NTN)を介して各ユーザ機器(user equipment:UE)と通信するように構成されたネットワークノードであって、前記ネットワークノードは、コントローラとトランシーバを備え、前記コントローラは、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報と前記第2のセルに適用されるRRC構成に関する情報とを含む無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)再構成メッセージを、前記少なくとも1つのUEに、送信し、前記第2のセルを介してランダムアクセス手順を開始するために前記少なくとも1つのUEのためのトリガーを送信し、前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記RRC構成を用いて、前記第2のセルにおける前記通信接続を再開するネットワークノードを提供する。
【0026】
一態様において、本発明は、複数のセルを含む非地上系ネットワーク(Non-Terrestial Network:NTN)を介して通信するように構成されたユーザ機器(user equipment:UE)であって、ネットワークノードから、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報を受信する手段と、受信した情報に基づいて、前記第1のセルにおける通信接続を中断して、前記第1のセルに関連付けられた無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)構成を維持する手段と、前記第2のセルを選択するために、受信した情報に基づいたセル切り替えを行う手段と、前記第2のセルを介したランダムアクセス手順を実行するためのトリガーを受信する手段と、前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記第2のセルにおいて、前記第1のセルに関連付けられた前記RRC構成を用いた通信接続を再開する手段と、を備えるUEを提供する。
【0027】
一態様において、本発明は、複数のセルを含む非地上系ネットワーク(Non-Terrestial Network:NTN)を介して通信するように構成されたユーザ機器(user equipment:UE)であって、ネットワークノードから、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報と前記第2のセルに適用されるRRC構成に関する情報とを含む無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)再構成メッセージを、受信する手段と、前記第2のセルを選択するために、受信した情報に基づいて、セル切り替えを実行する手段と、前記第2のセルを介したランダムアクセス手順を実行するためのトリガーを受信する手段と、前記ランダムアクセス手順の正常完了の後に、前記RRC構成を用いて、前記第2のセルにおける前記通信接続を再開する手段と、を備えるUEを提供する。
【0028】
一態様において、本発明は、複数のセルを備える非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network:NTN)を介して各ユーザ機器(user equipment:UE)と通信するように構成されたネットワークノードであって、第2のセルを選択するためにセル切り替えを実行する際に少なくとも1つのUEによって使用される、第1のセルから前記NTNの前記第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報を、前記少なくとも1つのUEに、送信する手段と、前記UEが前記第1のセルにおける前記通信接続を中断する場合に前記第1のセルに関連付けられた無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)構成を維持する手段と、前記第2のセルを介してランダムアクセス手順を開始するために前記少なくとも1つのUEのためのトリガーを送信する手段と、前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記第2のセルにおいて、前記第1のセルに関連付けられた前記RRC構成を用いた通信接続を再開する手段と、を備えるネットワークノードを提供する。
【0029】
一態様において、本発明は、複数のセルを備える非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network:NTN)を介して各ユーザ機器(user equipment:UE)と通信するように構成されたネットワークノードであって、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報と前記第2のセルに適用されるRRC構成に関する情報とを含む無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)再構成メッセージを、前記少なくとも1つのUEに、送信する手段と、前記第2のセルを介してランダムアクセス手順を開始するために前記少なくとも1つのUEのためのトリガーを送信する手段と、前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記RRC構成を用いて、前記第2のセルにおける前記通信接続を再開する手段と、を備えるネットワークノードを提供する。
【0030】
本発明の例示的な態様は、対応するシステム、装置、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体などのコンピュータプログラム製品に及ぶ。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、例示的な態様内の方法及び上記の又は特許請求の範囲に列挙された実現性を実行するようにプログラマブルプロセッサをプログラムするように動作可能な、及び/又は特許請求の範囲の何れかに列挙された装置を提供するように適切に構成されたコンピュータをプログラミングするように動作可能な、格納された命令を有するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
【0031】
この明細書(この用語は特許請求の範囲を含む)において開示される及び/又は図面において示される各特徴は、開示及び/又は図示される特徴とは別個に(又は組み合わせて)本発明に組み込まれることができる。このように限定するものではないが、特に、特定の独立請求項に従属する何れかの請求項の要素は、任意の組み合わせで、又は個別に、その独立請求項に導入してもよく、但しそれに限定されない。
次に、本発明の例示的な実施形態を、以下の添付図面を参照して、例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は、本発明の例示的な実施形態が適用され得るモバイル(セルラ又は無線)通信システムを概略的に示す。
図2図2は例示的なフィーダリンク切り替えのシナリオを概略的に示す。
図3図3は例示的なフィーダリンク切り替えのシナリオを概略的に示す。
図4図4は例示的なフィーダリンク切り替えのシナリオを概略的に示す。
図5図5は、図1に示すシステムの一部を形成するモバイル装置の概略ブロック図である。
図6図6は、図1に示すシステムの一部を形成するNTNノード(例えば衛星/UASプラットフォーム)の概略ブロック図である。
図7図7は、図1に示したシステムの一部を形成するアクセスネットワークノード(例えば基地局)の概略ブロック図である。
図8図8は、本発明の例示的な実施形態に従ってハンドオーバを実行し得る例示的な方法を示すシグナリング(タイミング)図である。
図9図9は、本発明の例示的な実施形態に従ってハンドオーバを実行し得る例示的な方法を示すシグナリング(タイミング)図である。
図10図10は、本発明の例示的な実施形態に従ってハンドオーバを実行し得る例示的な方法を示すシグナリング(タイミング)図である。
図11図11は、本発明の例示的な実施形態に従ってハンドオーバを実行し得る例示的な方法を示すシグナリング(タイミング)図である。
図12図12は、本発明の例示的な実施形態に従ってハンドオーバを実行し得る例示的な方法を示すシグナリング(タイミング)図である。
図13図13は、本発明の例示的な実施形態に従ってハンドオーバを実行し得る例示的な方法を示すシグナリング(タイミング)図である。
図14図14は、図1に示したシステムにおいてNTN機能の提供のためのいくつかの例示的なアーキテクチャオプションを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
概要
図1は、本発明の例示的な実施形態が適用され得るモバイル(セルラ又は無線)通信システム1を概略的に示す。
【0034】
このシステム1では、モバイル装置3(UE)のユーザは、適切な3GPP 無線アクセス技術(radio access technology:RAT)、例えばE-UTRA及び/又は5G RATを用いて、各衛星5及び/又は基地局6及びデータネットワーク7のアクセスネットワークノードを介して、互いに及び他のユーザと通信することができる。当業者が理解するように、図1には3つのモバイル装置3、1つの衛星5、及び1つの基地局6を例示の目的のために示しているが、本システムは、実装される際に、典型的には他の衛星/UASプラットフォーム、基地局/RANノード、及びモバイル装置(UE)を含むであろう。
【0035】
多数の基地局6が(無線)アクセスネットワーク又は(R)ANを形成し、多数の非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Networks:NTN)ノード5(衛星及び/又はUASプラットフォーム)がNTNを形成することが理解されるであろう。各NTNノード5は、いわゆるフィーダリンクを用いて、適切なゲートウェイ(この場合、基地局6と共に同一場所に配置される)に接続され、対応するサービスリンクを介してそれぞれのUE3に接続される。したがって、NTNノード5によってサービスを提供されると、モバイル装置3は、適切な(モバイル装置3とNTNノード5との間の)サービスリンク及び(NTNノード5とゲートウェイ/基地局6との間の)フィーダリンクを用いて、NTNノード5を介して、基地局6との間でデータを通信する。言い換えれば、E-UTRA及び/又は5G通信サービスとは別個に衛星通信サービスも提供してもよいが、NTNは(R)ANの一部を形成する。
【0036】
図1には示していないが、隣接の基地局6同士は、適切な基地局-基地局インタフェース(いわゆる「X2」インタフェース、及び/又は「Xn」インタフェースなど)を介して、互いに接続される。基地局6は、また、適切なインタフェース(いわゆる「S1」、「NG-C」、及び/又は「NG-U」インタフェースなど)を介して、データネットワークノードに接続される。
【0037】
データ(又はコア)ネットワーク7(例えば、LTEの場合のEPC、又はNR/5Gの場合のNGC)は、典型的には、通信システム1における通信をサポートするための、及び、(とりわけ)加入者管理、モビリティ管理、課金、セキュリティ、通話/セッション管理のための、論理ノード(又は「機能」)を含む。例えば、「Next Generation(次世代)」/5Gシステムのデータネットワーク7は、1つ以上の制御プレーン機能(control plane function:CPF)及び1つ以上のユーザプレーン機能(user plane function:UPF)などのユーザプレーンエンティティ及び制御プレーンエンティティを含むことになる。データネットワーク7は、また、インターネット又は同様のインターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)ベースのネットワーク(図1では不図示)などの他のデータネットワークに結合される。
【0038】
各NTNノード5は、いくつかの指向性ビームを制御し、これらビームを介して関連するNTNセルを提供し得る。具体的には、各ビームは、NTNセルに対応する地球の表面上の関連する電波到達範囲(フットプリント;Footprint)を有する。各NTNセル(ビーム)は、関連する物理セル識別子(Physical Cell Identity:PCI)及び/又はビーム識別子を有する。ビームフットプリントは、NTNノード5がその軌道に沿って移動することに伴い、移動することがある。代替的に、ビームフットプリントは、地球に固定される場合があり、その場合には、適切なビームポインティングメカニズム(機械的又は電子的ステアリング)を、NTNノード5の移動を補償するために用いてもよい。
【0039】
モバイル装置の視点から見ると、NTNノード5がそれらの軌道に沿って移動することによって必要とされるサービス/フィーダリンクの切り替えにより、離散的な間隔で定期的にセル変更が生じる。同様に、ゲートウェイの視点から見て、衛星の軌道に沿った衛星の移動により、一定間隔でフィーダリンクの変更が生じる。サービスリンクの変更及びフィーダリンクの変更の双方は、異なる基地局/ゲートウェイ(本明細書では「gNB間無線リンク切り替え」と呼ぶ)の間で、又は同じ基地局/ゲートウェイ(「gNB内無線リンク切り替え」)内で、行われてもよい。
【0040】
図2は、例示的なgNB間フィーダリンク切り替えのシナリオ(gNB/ゲートウェイ変更ありのフィーダ/サービスリンク切り替え)を概略的に示し、図3及び図4は、取り得る2つのgNB内フィーダリンク切り替えシナリオ(gNB変更なしのフィーダ/サービスリンク切り替え)を示す。図3において、基地局6は、第1の(以前の)衛星5Aから第2の(新たな)衛星5Bに切り替え、図4において、基地局6は、同じ衛星5について第1のゲートウェイから第2のゲートウェイに切り替える(当該2つのゲートウェイは、基地局装置6のそれぞれの分散ユニットを介して提供されている)。
【0041】
NTNノード5を介してサービスを提供されるモバイル装置3のハンドオーバを促進するために、基地局6により(NTNノード5を介して)送信されるシステム情報は、特定のセルが離れ、新たなセルが近づくことを示す情報(例えば、適切なシステム情報ブロック/情報要素)を含む。したがって、フィーダ/サービスリンク切り替えが生じる場合に、多数のモバイル装置3のハンドオーバが効率的に実行され得る。
【0042】
gNB内無線リンク切り替えの場合には、モバイル装置3は、(隣接のセル間の通常のハンドオーバの場合のような)レイヤ3ハンドオーバを実行する必要はない。代わりに、モバイル装置3にサービスを提供する基地局6/NTNノード5は、新たなセルとの同期をとり、以前のNTNセルのものと同じレイヤ2プロトコル状態及びRRC構成を用いて、新たなセルでそのRRC接続を再開するように、モバイル装置3に指示する。より詳細には、以前のNTNセルから離れると、モバイル装置3は、アップリンクデータの送信を中断して、適切な新たなセルに再選択する。モバイル装置3は、ランダムアクセスチャネル(Random Access Channel:RACH)手順を介して新たなセルとの同期をとり、その後、新たなセルにおける送信を再開することができる。
【0043】
gNB間無線リンク切り替えの場合には、切替元及び切替先の基地局6(すなわち、NTNノード5の切替元及び切替先のゲートウェイ)は、ハンドオーバされるモバイル装置3に対して、リンク変更の前後で同じUEコンテキストを維持して、モバイル装置3がレイヤ3ハンドオーバシグナリングを実行する必要がないように構成される。複数のモバイル装置3がハンドオーバされる場合、切替元基地局6は、関連するすべてのUEコンテキストを切替先基地局6に対して一度に移転することができる。残りのハンドオーバ手順(同期及び通信の再開)は、gNB内無線リンク切り替えの場合と同じである。
【0044】
有利なことに、このシステムのノードは、フィーダ/サービスリンクの変更において多数のモバイル装置3のハンドオーバに起因するシグナリング負荷を分散するように構成される。これは、例えば、以下のオプションのうちの1つ以上を用いて実現されてもよい。
1)PDCCHオーダを用いること。切替元基地局6は、負荷バランシングの目的のために(異なる時間に異なるUE3に送られる)分散方式で、接続されているすべてのUE3に対して、レガシー物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)オーダを送ってもよい。この場合、レガシーPDCCHオーダは、新たなセルとのRACH手順及び同期をトリガーするために用いられてもよい。
2)グループ/共通PDCCHオーダを用いること。共通/グループPDCCHオーダは、(関連付けられた共通/グループRNTI値により識別される)すべてのUE3又はUE3のグループに送られてもよい。
3)MAC CEを用いること。ランダムアクセス(同期)に関連する情報は、適切な媒体アクセス制御(Medium Access Control:MAC)コントロール要素(Control Element:CE)内で搬送されてもよい。
4)RRCシグナリングを用いること。切替元基地局6は、(RRC再構成メッセージを介して)適切な条件付き(Conditional)RRC再構成情報要素を用いて、又は(ブロードキャスティングを介して)適切なグループハンドオーバコマンドメッセージを用いて、セル切り替えに関連する情報を送ってもよい。
【0045】
ユーザ機器(User Equipment:UE)
図5は、図1に示したモバイル装置(UE)3の主要な構成要素を示すブロック図である。図示したように、UE3は、1つ以上のアンテナ33を介して、接続された少なくとも1つのノードに信号を送信し、当該ノードから信号を受信するように動作可能な送受信回路31を含む。図5には必ずしも示されていないが、UE3は、当然ながら、(ユーザインターフェース35などの)従来のモバイル装置の通常の機能のすべてを有することになり、これは、必要に応じて、ハードウェア、ソフトウェア、及びファームウェアのうちの任意の1つ又は任意の組み合わせによって提供されてもよい。コントローラ37は、例えばメモリ39内に記憶されたソフトウェアに従ってUE3の動作を制御する。ソフトウェアは、メモリ39に予めインストールされていてもよく、及び/又は電気通信ネットワーク1を介して、若しくは取り外し可能なデータ記憶装置(removable data storage device:RMD)からダウンロードされてもよい。ソフトウェアは、とりわけ、オペレーティングシステム41と通信制御モジュール43とを含む。
【0046】
通信制御モジュール43は、UE3と、NTNノード5、(R)ANノード6及びコアネットワークノード含む他のノードとの間の、シグナリングメッセージ及びアップリンク/ダウンリンクデータパケットを処理する(生成する/送信する/受信する)ことを担う。シグナリングは、フィーダ/サービスリンクの変更により、ハンドオーバ及び関連付けられた手順(例えばランダムアクセス)に関する制御シグナリングを含んでもよい。
【0047】
NTNノード(衛星/UASプラットフォーム)
図6は、図1に示したNTNノード5(衛星又はUASプラットフォーム)の主要な構成要素を示すブロック図である。図示したように、NTNノード5は、1つ以上のアンテナ53を介して、接続された少なくとも1つのUE3に信号を送信し、当該UE3から信号を受信し、(直接的あるいは間接的に)ゲートウェイ及び基地局などの他のネットワークノードに信号を送信し、当該ネットワークノードから信号を受信するように動作可能なトランシーバ回路51を含む。コントローラ57は、メモリ59内に記憶されたソフトウェアに従ってNTNノード5の動作を制御する。ソフトウェアは、メモリ59に予めインストールされていてもよく、及び/又は電気通信ネットワーク1を介して、若しくは例えば取り外し可能なデータ記憶装置(removable data storage device:RMD)からダウンロードされてもよい。ソフトウェアは、とりわけ、オペレーティングシステム61と通信制御モジュール63とを含む。
【0048】
通信制御モジュール63は、(基地局/ゲートウェイを介して)NTNノード5と、UE3、基地局6、ゲートウェイ、及びコアネットワークノードなどの他のノードとの間のシグナリングを処理する(生成する/送信する/受信する)ことを担う。シグナリングは、フィーダ/サービスリンクの変更に起因する、ハンドオーバ及び関連する手順(例えばランダムアクセス)に関する制御シグナリングを含んでもよい。
【0049】
基地局/ゲートウェイ(アクセスネットワークノード)
図7は、図1に示すゲートウェイ6(基地局(gNB)又は同様のアクセスネットワークノード)の主要な構成要素を示すブロック図である。図示したように、ゲートウェイ6/gNB6は、1つ以上のアンテナ73を介して、接続された少なくとも1つのUE3に信号を送信し、当該UE3から信号を受信し、ネットワークインタフェース75を介して(直接的あるいは間接的に)他のネットワークノードに信号を送信し、当該ノードから信号を受信するように動作可能なトランシーバ回路71を含む。信号は、必要に応じて、直接的に及び/又はNTNノード5を介して、少なくとも1つのUEに送信され、少なくとも1つのUE3から受信される。ネットワークインタフェース75は、典型的には、適切な基地局、例えば、(X2/Xnなどの)基地局インタフェースと、適切な基地局、例えば、(S1/NG-C/NG-Uなどの)コアネットワークインタフェースとを含む。コントローラ77は、メモリ79内に記憶されたソフトウェアに従って基地局6の動作を制御する。ソフトウェアは、メモリ79に予めインストールされていてもよく、及び/又は電気通信ネットワーク1を介して、若しくは例えば取り外し可能なデータ記憶装置(removable data storage device:RMD)からダウンロードされてもよい。ソフトウェアは、とりわけ、オペレーティングシステム81と通信制御モジュール83とを含む。
【0050】
通信制御モジュール83は、基地局6と、UE3、NTNノード5、及びコアネットワークノードなどの他のノードとの間のシグナリングを処理(生成/送信/受信)する役割を担う。シグナリングは、フィーダ/サービスリンクの変更に起因するハンドオーバ及び関連する手順(例えばランダムアクセス)に関する制御シグナリングを含んでもよい。
【0051】
詳細な説明
図2図4に示すように、以下のフィーダ/サービスリンクの変更シナリオが可能である。
シナリオ1:gNB間無線リンク切り替え(異なるgNBへのフィーダリンク切り替え)
この場合、衛星5は、最初に第1の(切替元)基地局/ゲートウェイ6Aに接続し、その後、同じエリアにサービスを提供する、第2の(切替先)基地局/ゲートウェイ6Bに接続する。
シナリオ2:gNB内無線リンク切り替え(サービスリンク切り替え、又はgNB変更なしのフィーダリンク切り替え)
【0052】
すべてのシナリオについて、システム情報は、特定のセルが離れ、新たなセルが近づく、という情報を含んでもよい。ハンドオーバベースラインは、レガシーの(条件付きの(Conditional))ハンドオーバ、すなわち、新たなセルでの同期手順による条件付き(Conditional)再構成を用いることが期待される。
【0053】
gNB内無線リンク切り替え(上記のシナリオ2)の場合には、モバイル装置3にサービスを提供する基地局6/NTNノード5は、モバイル装置3に対し、新たなセルとの同期をとり、以前のNTNセルのものと同じレイヤ2プロトコル状態及びRRC構成を用いて、新たなセルでそのRRC接続を再開するように、指示する。モバイル装置3は、離れていくNTNセルにおける送信を中断し、新たなNTNセル(すなわち、異なるビーム)再選択し、適切なRACH手順を行うことにより新たなセルとの同期をとり、その後、以前のセルと同じレイヤ2プロトコル状態及びRRC構成を用いて、新たなセルにおける送信を再開することができる。
【0054】
有利なことに、このアプローチは、レイヤ3ハンドオーバ手順を必要とせず、関連するシグナリングを回避できる。
以下に、図1に示すシステムにおいて上記の手順が実装され得る、いくつかの例示的な方法(手法1~5)を説明する。
【0055】
手法1 - PDCCHオーダベース
図8は、(gNB内無線リンク切り替えの場合に)RRC再構成なしのハンドオーバを実行するための例示的な手順を示すシグナリング(タイミング)図である。
この手順は、PDCCHオーダに基づいており、以下のステップを含む。
S1.基地局6(gNB)は、セル切り替えに関連するモバイル装置3に情報を送信する。当該情報は、現在のNTNセルから去り、新たなNTNセルに近づくという情報、及び/又は、gNB内セル切り替えをRRC再構成なしで実行する旨の指示を(暗黙的又は明示的に)含んでもよい。当該情報は、ブロードキャストを介して、又は適切な専用のRRCメッセージの送信(又はその2つの組み合わせ)により、送信されてもよい。当該情報は、新たなNTNセルにハンドオーバする必要のある、すべてのモバイル装置3(少なくとも接続モードのUE)に送信されてもよい。
この例では、基地局6は、以下のものに関する情報をモバイル装置3に送信する。
・セル切り替え(ハンドオーバ)のタイミング、及び
・新たなセルのPCI/SSBパターン(SSBラスタ)。
S2.指示又は算出されたセル切り替え時間に、モバイル装置3は、その現在のRRC構成及びプロトコル状態を維持する。モバイル装置3は、また、ハンドオーバに備えて以下を実行する。
・MAC層では、モバイル装置3は、現在のセルに関連するタイムアラインメントタイマー(time alignment timer:TAT)が満了する場合があり、それにより、アップリンク伝送は中断される、
・指示された新たなNTNセルに対してセル選択(切り替え)を実行する、及び
・その以前のセル固有のセル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio Network Temporary Identifier:C-RNTI)の対象となるPDCCHの監視を継続する。
有利なことに、ステップS2は、新たなNTNセルにハンドオーバする必要のあるすべての接続モードのUEによって(ステップS1において示された時間に、例えば、実質的に同時に又はUEごとに指示された特定の時間の何れかに)実行されてもよい。
S3.フィーダ/サービスリンクの変更が完了した後、基地局6(gNB)は、すべての接続モードのUE3に対してレガシーのPDCCHオーダを送る。PDCCHオーダは、負荷分散の目的のために(異なる時間に異なるUEに送られる)分散方式で送信されてもよい。レガシーのPDCCHオーダは、RACH手順を実行するUEをトリガーするために用いられる。専用のプリアンブルは、PDCCHオーダを介して指示されることができる(ra-PreambleIndexが0b000000にセットされなければ、その場合には、競合ベースのRACH手順が用いられてもよい)。次の2つの手法は、ランダムアクセス手順を開始するUEのグループを一度にトリガーできるようにするための可能な改良について説明する。
S4.(そのC-RNTIによって)モバイル装置3を対象とするPDCCHオーダに基づいて(すなわち、受信した際に)、モバイル装置3は、新たなNTNセルと再同期をとるために適切なRACH手順を実行する。
S5.ランダムアクセス手順が正常に完了した後、モバイル装置3は、同じ構成及び同じプロトコル状態を用いて、アップリンク送信を再開する。したがって、モバイル装置3は、そのセキュリティパラメータを変更する必要がなく、無線リンク制御(Radio Link Control:RLC)及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol:PDCP)レイヤの接続の確立のための手順を実行する必要がない。
【0056】
手法2 - グループ/共通PDCCHオーダ
この手法は、実際上手法1と同じであるが、以下の変更がある。
- (すべてのUEに共通又はUEのグループに共通の)新たなRNTI値が、ステップS1において定義される/構成される。
- UE3は、ステップS2において、構成又は定義されたRNTIを(C-RNTIの代わりに)監視する。
- 共通/グループPDCCHオーダは、ステップS3において、すべてのUE又はUEのグループに送られる。共通PDCCHオーダは、ステップS4において、続いて(新たなNTNセルと同期するために)対応するランダムアクセス手順を開始する際に、どのUEがどのRAリソースを使用する必要があるのかを示す情報を含む。例えば、共通/グループPDCCHオーダ内に含まれる情報は、以下のようなリスト形式であってもよい。
・ {UE identity#1 e.g. C-RNTI, preambleindex, PRACH Mask Index(optional)}(UE識別子#1、例えばC-RNTI、preambleindex、マスクインデックス(オプション))のリスト
- ステップS4は、(RNTIにより)すべてのモバイル装置3又はモバイル装置3のグループを対象とするグループPDCCHオーダに基づいて(受信した際に)実行される。
ステップS5は、手法1におけるものと同じである。
【0057】
手法3 - MAC CE RAオーダ
図9は、(gNB内無線リンク切り替えの場合に)RRC再構成なしのハンドオーバを実行するための別の例示的な手順を示すシグナリング(タイミング)図である。本手順は、手法2と同様であるが、ランダムアクセスに関連する情報は、(PDCCHペイロードのサイズ上の潜在的な制限の回避するために)PDCCHオーダの代わりに、適切な媒体アクセス制御(Medium Access Control:MAC)コントロール要素(Control Element:CE)内で搬送される。
【0058】
この例では、ステップS1において送信された情報は、(すべてのUEに共通又はUEのグループに共通の)新たなRNTI値を含む。UE3(接続されたUE)は、ステップS2において、構成/定義されたRNTIを監視する。ステップS3において、共通のPDCCHは、新たなNTNセルに同期するためのランダムアクセス手順を開始する際に、どのUEがどのラングムアクセスリソースを使用する必要があるのかを指示する適切なMAC CEを搬送するPDSCH送信をスケジューリングする。この例では、MAC CEは、以下のランダムアクセス関連情報を含む。
・ {UE identity#1 e.g. C-RNTI, preambleindex, PRACH Mask Index(optional)}(UE識別子#1、例えばC-RNTI、preambleindex、PRACHマスクインデックス(オプション))のリスト
ステップS4は、MAC CEに含まれる情報に基づいて(すなわち、MAC CEの受信の際に)実行される。ステップS5は、手法1におけるものと同じである。
【0059】
手法4 - RRC信号ベース
図10は、(gNB内無線リンク切り替えの場合に)RRC再構成なしのハンドオーバを実行するための更に別の例示的な手順を示すシグナリング(タイミング)図である。本手順は、RRCシグナリングを用い、以下のステップを含む。
S1。基地局6(gNB)は、セル切り替えに関連するモバイル装置3に情報を送信する。当該情報は、(ブロードキャスティングを介して送信されてもよい)適切なRRCメッセージを用いて又はグループハンドオーバコマンド/セル切り替えメッセージを用いて送信されてもよい。当該情報は、新たなNTNセルにハンドオーバする必要のある、すべてのモバイル装置3(少なくとも接続モードのUE)に送信されてもよい。
この例では、基地局6は、以下のものに関する情報をモバイル装置3に送信する。
・セル切り替え(ハンドオーバ)のタイミング、
・新たなセルのPCI/SSBパターン(SSBラスタ)、
・下位レイヤでのみ(すなわち、更なるレイヤ3シグナリングがない)gNB内ハンドオーバが実行される旨の(暗示的又は明示的な)指示、及び
・使用される適切なRACHリソースを識別する情報(負荷制御についてのバックオフ値を含む場合もある)。
S2.指示又は算出されたセル切り替え時間に、モバイル装置3は、その現在のRRC構成及びプロトコル状態を維持する。モバイル装置3は、また、ハンドオーバに備えて以下を実行する。
・MAC層では、モバイル装置3は、現在のセルに関連するタイムアラインメントタイマー(time alignment timer:TAT)が満了する場合があり、それにより、アップリンク伝送は中断される。
・指示された新たなNTNセルに対してセル選択(切り替え)を実行する。
ステップS2は、(同時であっても同時でなくてもよい)ステップS1にて示された時間に、新たなNTNセルにハンドオーバする必要のあるすべての接続モードUEによって実行されてもよいことが理解されるであろう。
この例では、基地局6(gNB)は、新たなNTNセルとの同期をトリガーするために、何らかの追加的なシグナリング(例えば、レガシーPDCCHオーダ/MAC CE)を送る必要はない。したがって、ステップS3は省略されてもよい。
S4.モバイル装置3は、ステップS1においてRRCシグナリングを介して構成されたRACHリソースを用いて新たなNTNセルと再同期するために適切なRACH手順を実行する。
S5.ランダムアクセス手順が正常に完了した後、モバイル装置3は、以前のNTNセルに適用可能であった同じ構成及び同じプロトコル状態を用いて、アップリンク送信を再開する。
【0060】
手法5 - ハイブリッド(RRC+グループ/共通PDCCH/MAC CEオーダ)
図11は、手法4及び手法2又は3の何れかとの組み合わせである別の例示的な手順を示すシグナリング(タイミング)図である。本手順は、以下のステップを含む。
S1.ステップS1は、実際上、上記の手法4と同じである。但し、この場合、RRCメッセージ又はグループハンドオーバコマンド/セル切り替えメッセージを用いて送信された情報は、また、UEのグループに対する適切なグループC-RNTI(又はすべてのUEに共通のC-RNTI)を識別する情報を含む。
S2.このステップは、実際上、手法2のステップS2と同じである。UE3は、グループ/共通C-RNTIを監視する。
S3.基地局6は、構成された共通/グループC-RNTIにより対象とする(手法2のような)共通/グループPDCCHオーダ又は(手法3のような)MAC CE RAオーダを送る。但し、適切なRACHリソースがステップS1では事前に構成されているので、このPDCCHオーダ/MAC CE RAオーダが手法1~3におけるオーダよりも単純になり得ることが理解されるであろう。
ステップS4及びS5は、上記と同じである。
【0061】
手法6 - UEコンテキストの移転
図12は、(gNB間無線リンク切り替えの場合に)RRC再構成なしのハンドオーバを実行するための例示的な手順を示すシグナリング(タイミング)図である。
【0062】
この場合には、切替元及び切替先基地局6(すなわち、NTNノード5の切替元及び切替先ゲートウェイ)は、ハンドオーバされる各モバイル装置3に対して、関連するUEコンテキストを維持し、モバイル装置3がレイヤ3ハンドオーバシグナリングを実行する必要がないように構成される。言い換えれば、UEコンテキストは、ハンドオーバ前後で同じであってもよい。
【0063】
有利なことに、切替元基地局6Aは、(図12のステップS0に概して示すように)モバイル装置3に関連付けられたUEコンテキストを移転するように構成されてもよい。複数のモバイル装置3がハンドオーバされる必要がある場合、切替元基地局6は、(例えば、単一のUEコンテキスト移転メッセージ又は一連のUEコンテキスト移転メッセージを用いて)関連付けられたUEコンテキストをすべて同時に、切替先基地局6へ移転するように構成されてもよい。
【0064】
手順の残りの部分(同期及び通信の再開)は、gNB内無線リンク切り替えの場合について上述されたものと同様の方式で実装されてもよい。
【0065】
有利なことに、このアプローチは、レイヤ3ハンドオーバ手順を必要とせず、関連するシグナリングを回避又は最小化することも可能にする。
【0066】
手法7 - ハイブリッド(RRC+グループ/共通PDCCH/MAC CE RAオーダ)
図13は、RRC再構成を用いてハンドオーバを実行するための例示的な手順を示すシグナリング(タイミング)図である。この手順は、gNB内無線リンク切り替えとgNB間無線リンク切り替えとの両方に適用されてもよい。
【0067】
実際上この手順は、既存のレイヤ3ハンドオーバ手順、すなわち同期を伴うRRC再構成を再使用するが、以下の違いがある。
・この場合、UE3は、(レガシーレイヤ3ハンドオーバの場合のような)セルの再選択の際にランダムアクセスを即座に始める代わりに、ランダムアクセス手順をトリガーするためのPDCCHオーダ/MAC CE RAオーダを監視する。したがって、基地局6は、適切にフォーマットされたPDCCHオーダ又はMAC CE RAオーダを用いて、UEごとの又はUEグループごとのハンドオーバのタイミングを制御することができる。
【0068】
より詳細には、本手順は、以下のステップを含む。
S1.基地局6(gNB)は、セル切り替えに関連するモバイル装置3に情報を送信する。この場合、当該情報は、RRC再構成メッセージを介して適切な条件付き(Conditional)RRC再構成情報要素を用いて、又は、(ブロードキャスティングを介して送信されてもよい)グループハンドオーバコマンドメッセージを用いて、送信される。当該情報は、新たなNTNセルにハンドオーバする必要のある、すべてのモバイル装置3(又はそのグループ)に送信されてもよい。
この例では、基地局6は、以下ものに関する情報をモバイル装置3に送信する。
・セル切り替え(ハンドオーバ)のタイミング、
・新たなセルのPCI/SSBパターン(SSBラスタ)、
・RRC再構成(条件付き(Conditional)ハンドオーバ又は通常のハンドオーバ)、及び
・用いられる適切なRACHリソースを識別する情報及び/又は負荷制御のバックオフ値、及び
・(手法2のような)グループ/共通C-RNTI。
RACHリソースを識別する情報がオプションであることが理解されるであろう。もしこの情報が提供されなければ、モバイル装置3は、新たなセルを介して競合ベースのランダムアクセス手順を実行するであろう。
S2.指示又は算出されたセル切り替え時間に、モバイル装置3は、受信されたRRC構成を適用し、ハンドオーバに備えて以下を実行する。
・指示された新たなNTNセルに対するセル選択(切り替え)を実行する、及び
・構成された共通/グループC-RNTIへのPDCCHアドレスの監視を始める。
S3.基地局6は、共通/グループC-RNTIにより対象とされた(手法2のような)共通/グループPDCCHオーダ又は(手法3のような)MAC CE RAオーダを送る。有利なことに、適切なRACHリソースがステップS1では事前に構成されているので、このPDCCHオーダ/MAC CE RAオーダが手法1~3におけるオーダよりも単純になり得る。
S4.対応するPDCCHオーダ/MAC CE RAオーダを受信した後、モバイル装置3は、新たなNTNセルと再同期するために適切なRACH手順を実行する。
S5.ランダムアクセス手順が正常に完了した後、モバイル装置3は、適用可能な新たなRRC構成を用いて、新たなNTNセルを介してアップリンク送信を再開する。
【0069】
変形及び代替
詳細な例示的な実施形態を上述した。当業者が理解するように、上記の例示的な実施形態に対して、多数の変形及び代替を行うことができ、そこで実施される本発明の利点を得ることができる。ここでは、例示のために、これらの代替及び変形のうちのいくつかのみ説明する。
【0070】
5G New RadioとLTEシステム(E-UTRAN)の両方に対して、上記の例示的な実施形態が適用されてもよいことが理解される。E‐UTRA/4Gプロトコルをサポートする基地局(ゲートウェイ)は「eNB」と呼ばれてもよく、NextGeneration/5Gプロトコルをサポートする基地局は「gNB」と呼ばれてもよい。一部の基地局は、4Gと5Gとの両方のプロトコル、及び/又は他の3GPP若しくは非3GPP通信プロトコルをサポートするように構成されてもよいことが理解されるであろう。
【0071】
上記の説明では、新たなセルを選択するUEに言及する場合、用語「セル選択」又は「セル切り替え」を用いる。この用語は、レガシーセル選択方法(例えば38.304のV16.3.0における3GPP TSにおいて定義されるようなアイドルモードセル選択)と、UEがあるセルを離れ、そのセルを介して再接続に備えて別のセルをキャンプオンする他の同様のメカニズムとを網羅するように意図される。
【0072】
セル選択は、5G NR、LTE、若しくは3G、又は他の無線アクセス技術におけるレガシー又は既存のセルの選択プロセスと同じ又は同様のプロセスであってもよいことが理解されるであろう。但し、セル選択は、セル切り替え又はターゲットセルのダウンリンクに同期することにより実現されてもよい。セル切り替えは、例えば、UEが、ネットワークノード/基地局装置から受信されたRRC構成に従って、そのサービングセル又はキャンピングセルを、あるセルから別のセルに切り替える方法で実行されてもよい。同期は、例えば、UEが、ターゲットセルのダウンリンクへの同期を実現し、そのセルを介して必要なシステム情報を受信することができる方法で実行されてもよい。但し、UEが既に必要なタイミング情報を有している場合又はタイミング情報がランダムアクセスに必要とされない場合は、UEは、マスター情報ブロック(Master Information Block:MIB)の読み取りを省略してもよい。5GシステムにはNTNを実装するための様々なアーキテクチャオプションがあり、その一部が図14に概略的に示されていることが理解されるであろう。示された第1のオプションは、UEにサービスを提供するアクセスネットワークを特徴とするNTNであり、ベントパイプペイロード及び地上のgNB(衛星ハブ又はゲートウェイレベル)を持つ衛星/航空をベースとする。第2のオプションは、UEにサービスを提供するアクセスネットワークを特徴とするNTNであり、gNBを搭載した衛星/航空をベースとする。第3のオプションは、中継ノードにサービスを提供するアクセスネットワークを特徴とするNTNであり、ベントパイプペイロードを持つ衛星/航空をベースとする。第4のオプションは、中継ノードにサービスを提供するアクセスネットワークを特徴とするNTNであり、gNBと衛星/航空をベースとする。他のアーキテクチャオプション、例えば、上記のオプションの2つ以上の組み合わせも用いられてもよいことが理解されるであろう。代替的に、中継ノードは、衛星/UASを含んでもよい。
【0073】
【表1】
【0074】
上記の説明では、UE、NTNノード(衛星/UASプラットフォーム)、及びアクセスネットワークノード(基地局)は、理解しやすくするために、(通信制御モジュールなどの)いくつかの個別モジュールを有するものとして、説明されている。これらのモジュールは、例えば、既存のシステムが本発明を実装するように変形された特定の用途のために、又は、例えば、最初から本発明の特徴を念頭に置いて設計されたシステムにおける他の用途のために、このように提供されてもよいが、その一方で、これらのモジュールは、オペレーティングシステム又はコードの全体に組み込まれてもよく、したがって、これらのモジュールは、別個のエンティティとして識別できなくてもよい。これらのモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせで実装されてもよい。
【0075】
各コントローラは、例えば、1つ以上のハードウェアで実装されたコンピュータプロセッサ、マイクロプロセッサ、中央処理装置(central processing unit:CPU)、算術論理ユニット(arithmetic logic unit:ALU)、入出力(input/output:IO)回路、内部メモリ/キャッシュ(プログラム及び/又はデータ)、プロセッシングレジスタ、通信バス(例えば、制御、データ、及び/又はアドレスバス)、ダイレクトメモリアクセス(direct memory access:DMA)機能、ハードウェア又はソフトウェアで実装されたカウンタ、ポインタ、及び/又はタイマなどを含む(但しそれらに限定はされない)任意の適当な形式の処理回路を備えてもよい。
【0076】
上記の例示的な実施形態では、いくつかのソフトウェアモジュールを説明した。当業者が理解するように、ソフトウェアモジュールは、コンパイルされた形態又はコンパイルされていない形態で提供されてもよく、コンピュータネットワーク上の信号として、又は記録媒体上で、UE、NTNノード、及びアクセスネットワークノード(基地局)に供給されてもよい。更に、このソフトウェアの一部又は全部によって実行される機能は、1つ又は複数の専用ハードウェア回路を使用して実行してもよい。但し、ソフトウェアモジュールの使用は、UE、NTNノード、及びアクセスネットワークノード(基地局)の機能を更新するために、それらの更新を容易にするので好ましい。
【0077】
上記の例示的な実施形態は、また、「非モバイル」若しくは概して固定式のユーザ機器に対しても適用可能である。上記のモバイル装置は、MTC/IoT装置などを含んでもよい。
【0078】
本方法は、第1のセルからNTNの第2のセルに通信接続を切り替えることに関する情報を、RRCメッセージ、グループハンドオーバコマンドメッセージ、セル切り替えメッセージ、及びシステム情報/報知シグナリングのうちの少なくとも1つにおいて受信することを含んでもよい。当該情報は、条件付き(Conditional)RRC再構成情報要素内に含まれていてもよい。
【0079】
トリガーは、物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel:PDCCH)オーダと、媒体アクセス制御(Medium Access Control:MAC)コントロール要素(Control Element:CE)とのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
トリガーは、UEのランダムアクセスプリアンブルを識別する情報(例えば、UE識別子のリスト及びそれぞれのランダムアクセスプリアンブルを識別する情報)を含んでもよく、本方法は、そのように識別されたランダムアクセスプリアンブルを用いて、ランダムアクセス手順を実行することを含んでもよい。
【0080】
第1のセルからNTNの第2のセルへの切り替えに関する情報は、切り替えに関するタイミング、第2のセルに関連付けられた物理セル識別子(Physical Cell Identity:PCI)、及び/又は第2のセルに関連付けられた同期信号/物理報知チャネルブロック(Synchronization Signal/Physical Broadcast Channel block:SSB)パターンを識別する情報を含んでもよい。
【0081】
第1のセルからNTNの第2のセルへの切り替えに関する情報は、UEが新たなセルを介したランダムアクセス手順に用いるリソースを識別する情報を含んでもよく、本方法は、そのように識別されたリソースを用いて、ランダムアクセス手順を実行することを含んでもよい。
【0082】
第1のセルからNTNの第2のセルへの切り替えに関する情報は、UEを含む複数のUEの識別子(例えば、グループ/共通セル固有の無線ネットワーク一時識別子、C-RNTI)を含んでもよく、トリガーは、当該識別子を対象に宛てられてもよい。
【0083】
第1のセルからNTNの第2のセルへの切り替えに関する情報は、RRC再構成なしでgNB内セル切り替えが実行されるという指示を含んでもよい。
【0084】
ネットワークノードは、ゲートウェイ又は基地局(例えば切替先基地局)を含んでもよい。
【0085】
本方法は、第2のセルにおける通信接続を再開する前に第1のセルを制御する別のネットワークノードからUEに関連付けられたUEコンテキストを移転することを更に含んでもよい。
【0086】
他の種々の変形は当業者には明らかであり、ここでさらに詳細には説明しない。
【0087】
以上に開示された実施形態の全部又は一部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0088】
[付記1]
複数のセルを含む非地上系ネットワーク(Non-Terrestial Network:NTN)を介して通信するように構成されたユーザ機器(user equipment:UE)により行われる方法であって、
ネットワークノードから、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報を受信することと、
受信した情報に基づいて、前記第1のセルにおける通信接続を中断して、前記第1のセルに関連付けられた無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)構成を維持することと、
前記第2のセルを選択するために、受信した情報に基づいたセル切り替えを行うことと、
前記第2のセルを介したランダムアクセス手順を実行するためのトリガーを受信することと、
前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記第2のセルにおいて、前記第1セルに関連付けられた前記RRC構成を用いた通信接続を再開することと、を備える方法。
【0089】
[付記2]
RRCメッセージと、グループハンドオーバコマンドメッセージと、セル切り替えメッセージと、システム情報/報知シグナリングとのうちの少なくとも1つにおいて、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの通信接続の切り替えに関する前記情報を受信することを備える、付記1に記載の方法。
【0090】
[付記3]
前記情報は、条件付き(Conditional)RRC再構成情報要素内に含まれる、付記1又は2に記載の方法。
【0091】
[付記4]
前記トリガーは、物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel:PDCCH)オーダと、媒体アクセス制御(Medium Access Control:MAC)コントロール要素(Control Element:CE)とのうちの少なくとも1つを含む、付記1から3のいずれか1項に記載の方法。
【0092】
[付記5]
前記トリガーは、前記UEのランダムアクセスプリアンブルを識別する情報(例えば、UE識別子のリストとそれぞれのランダムアクセスプリアンブルを識別する情報)を含み、
前記方法は、そのように識別された前記ランダムアクセスプリアンブルを用いて前記ランダムアクセス手順を実行することを備える、
付記1から4のいずれか1項に記載の方法。
【0093】
[付記6]
前記第1のセルから前記NTNの前記第2のセルへの切り替えに関する前記情報は、前記切り替えに関するタイミング、前記第2のセルに関連付けられた物理セル識別子(Physical Cell Identity:PCI)、及び/又は前記第2のセルに関連付けられた同期信号/物理報知チャネルブロック(Synchronization Signal/Physical Broadcast Channel block:SSB)パターンを識別する情報を含む、付記1から5のいずれか1項に記載の方法。
【0094】
[付記7]
前記第1のセルから前記NTNの前記第2のセルへの切り替えに関する前記情報は、前記UEが前記新たなセルを介したランダムアクセス手順に用いるリソースを識別する情報を含み、
前記方法は、そのように識別された前記リソースを用いて前記ランダムアクセス手順を実行することを備える、
付記1から6のいずれか1項に記載の方法。
【0095】
[付記8]
前記第1のセルから前記NTNの前記第2のセルへの切り替えに関する前記情報は、前記UEを含む複数のUEの識別子(例えば、グループ/共通セル固有の無線ネットワーク一時識別子、C-RNTI)を含み、前記トリガーは、前記識別子に宛てられている、付記1から7のいずれか1項に記載の方法。
【0096】
[付記9]
前記第1のセルから前記NTNの前記第2のセルへの切り替えに関する前記情報は、RRC再構成なしでgNB内セル切り替えが実行されるという指示を含む、付記1から8のいずれか1項に記載の方法。
【0097】
[付記10]
前記ネットワークノードは、ゲートウェイ又は基地局を含む、付記1から9のいずれか1項に記載の方法。
【0098】
[付記11]
複数のセルを含む非地上系ネットワーク(Non-Terrestial Network:NTN)を介して通信するように構成されたユーザ機器(user equipment:UE)により行われる方法であって、
ネットワークノードから、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報と前記第2のセルに適用されるRRC構成に関する情報とを含む無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)再構成メッセージを、受信することと、
前記第2のセルを選択するために、受信した情報に基づいて、セル切り替えを実行することと、
前記第2のセルを介したランダムアクセス手順を実行するためのトリガーを受信することと、
前記ランダムアクセス手順の正常完了の後に、前記RRC構成を用いて、前記第2のセルにおける前記通信接続を再開することと、を備える方法。
【0099】
[付記12]
前記第1のセルから前記NTNの前記第2のセルへの通信接続の切り替えに関する前記情報は、前記UEを含む複数のUEの識別子(例えば、グループ/共通セル固有の無線ネットワーク一時識別子、C-RNTI)を含み、前記トリガーは、前記識別子に宛てられている、付記11に記載の方法。
【0100】
[付記13]
前記トリガーは、物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel:PDCCH)オーダと、媒体アクセス制御(Medium Access Control:MAC)コントロール要素(Control Element:CE)とのうちの少なくとも1つを含む、付記11又は12に記載の方法。
【0101】
[付記14]
複数のセルを備える非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network:NTN)を介して各ユーザ機器(user equipment:UE)と通信するように構成されたネットワークノードにより実行される方法であって、
第2のセルを選択するためにセル切り替えを実行する際に少なくとも1つのUEによって使用される、前記第1のセルから前記NTNの前記第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報を、前記少なくとも1つのUEに、送信することと、
前記UEが前記第1のセルにおける前記通信接続を中断する場合に前記第1のセルに関連付けられた無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)構成を維持することと、
前記第2のセルを介してランダムアクセス手順を開始するために前記少なくとも1つのUEのためのトリガーを送信することと、
前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記第2のセルにおいて、前記第1のセルに関連付けられた前記RRC構成を用いた通信接続を再開することと、を備える方法。
【0102】
[付記15]
複数のセルを備える非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network:NTN)を介して各ユーザ機器(user equipment:UE)と通信するように構成されたネットワークノードにより実行される方法であって、
前記第1のセルから前記NTNの前記第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報と前記第2のセルに適用されるRRC構成に関する情報とを含む無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)再構成メッセージを、少なくとも1つのUEに、送信することと、
前記第2のセルを介してランダムアクセス手順を開始するために前記少なくとも1つのUEのためのトリガーを送信することと、
前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記RRC構成を用いて、前記第2のセルにおける前記通信接続を再開することと、を備える方法。
【0103】
[付記16]
前記ネットワークノードは前記第2のセルを制御し、
前記第2のセルにおける前記通信接続を再開する前に前記第1のセルを制御する別のネットワークノードから前記UEに関連付けられたUEコンテキストを移転すること、を更に備える付記14又は15記載の方法。
【0104】
[付記17]
複数のセルを含む非地上系ネットワーク(Non-Terrestial Network:NTN)を介して通信するように構成されたユーザ機器(user equipment:UE)であって、
ネットワークノードから、前記第1のセルから前記NTNの前記第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報を受信する手段と、
受信した情報に基づいて、前記第1のセルにおける通信接続を中断して、前記第1のセルに関連付けられた無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)構成を維持する手段と、
前記第2のセルを選択するために、受信した情報に基づいたセル切り替えを行う手段と、
前記第2のセルを介したランダムアクセス手順を実行するためのトリガーを受信する手段と、
前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記第2のセルにおいて、前記第1のセルに関連付けられた前記RRC構成を用いた通信接続を再開する手段と、を備えるUE。
【0105】
[付記18]
複数のセルを含む非地上系ネットワーク(Non-Terrestial Network:NTN)を介して通信するように構成されたユーザ機器(user equipment:UE)であって、
ネットワークノードから、第1のセルから前記NTNの第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報と前記第2のセルに適用されるRRC構成に関する情報とを含む無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)再構成メッセージを、受信する手段と、
前記第2のセルを選択するために、受信した情報に基づいて、セル切り替えを実行する手段と、
前記第2のセルを介したランダムアクセス手順を実行するためのトリガーを受信する手段と、
前記ランダムアクセス手順の正常完了の後に、前記RRC構成を用いて、前記第2のセルにおける前記通信接続を再開する手段と、を備えるUE。
【0106】
[付記19]
複数のセルを備える非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network:NTN)を介して各ユーザ機器(user equipment:UE)と通信するように構成されたネットワークノードであって、
第2のセルを選択するためにセル切り替えを実行する際に少なくとも1つのUEによって使用される、第1のセルから前記NTNの前記第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報を、前記少なくとも1つのUEに、送信する手段と、
前記UEが前記第1のセルにおける前記通信接続を中断する場合に前記第1のセルに関連付けられた無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)構成を維持する手段と、
前記第2のセルを介してランダムアクセス手順を開始するために前記少なくとも1つのUEのためのトリガーを送信する手段と、
前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記第2のセルにおいて、前記第1のセルに関連付けられた前記RRC構成を用いた通信接続を再開する手段と、を備えるネットワークノード。
【0107】
[付記20]
複数のセルを備える非地上系ネットワーク(Non-Terrestrial Network:NTN)を介して各ユーザ機器(user equipment:UE)と通信するように構成されたネットワークノードであって、
第1のセルから前記NTNの第2のセルへの通信接続の切り替えに関する情報と前記第2のセルに適用されるRRC構成に関する情報とを含む無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)再構成メッセージを、前記少なくとも1つのUEに、送信する手段と、
前記第2のセルを介してランダムアクセス手順を開始するために前記少なくとも1つのUEのためのトリガーを送信する手段と、
前記ランダムアクセス手順が正常に完了した後に、前記RRC構成を用いて、前記第2のセルにおける前記通信接続を再開する手段と、を備えるネットワークノード。
【0108】
この出願は、2021年1月14日に出願された英国特許出願第2100483.3号
を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
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