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特許7578201制御装置、制御システム、制御方法、及び制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】制御装置、制御システム、制御方法、及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/04 20220101AFI20241029BHJP
【FI】
H04L41/04
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023549220
(86)(22)【出願日】2021-09-22
(86)【国際出願番号】 JP2021034827
(87)【国際公開番号】W WO2023047490
(87)【国際公開日】2023-03-30
【審査請求日】2024-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】金井 大樹
【審査官】宮島 郁美
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/044993(WO,A1)
【文献】国際公開第2021/049099(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L12/00-69/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
海底ケーブルの監視処理を監視装置に指示する指示手段と、
前記海底ケーブルに接続される海底機器を制御する制御手段と、
を備え、
前記監視装置は、前記指示手段からの指示に応じて、前記海底ケーブル内に監視信号を送出して前記監視処理を行い、
前記制御手段は、前記監視処理が実行されていないタイミングを検出した後に、前記海底ケーブル内に制御信号を送出して前記海底機器を制御する
制御装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記監視装置から前記監視処理の終了通知を受信したことに応じて、前記海底機器を制御する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記監視処理の終了前における前記監視処理の停止に応じて、前記海底機器を制御する
請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記指示手段は、前記監視処理の終了前に、前記監視処理の停止を前記監視装置に指示し、
前記制御手段は、前記監視処理の停止に応じて、前記海底機器を制御する
請求項1~3のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記監視装置から前記監視処理の停止通知を受信したことに応じて、前記海底機器を制御する
請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記指示手段は、前記監視処理の停止を指示した後、前記海底機器の制御の終了に応じて、前記監視処理を再度指示する
請求項4又は5に記載の制御装置。
【請求項7】
前記監視装置は、前記監視信号を前記海底機器に向けて送出し、前記海底機器でループバックされた前記監視信号に基づいて、前記海底ケーブルの障害状況を監視する
請求項1~6のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項8】
監視装置と、
制御装置と、を備える制御システムであって、
前記制御装置は、
海底ケーブルの監視処理を前記監視装置に指示する指示手段と、
前記海底ケーブルに接続される海底機器を制御する制御手段と、
を有し、
前記監視装置は、前記指示手段からの指示に応じて、前記海底ケーブル内に監視信号を送出して前記監視処理を行い、
前記制御手段は、前記監視処理が実行されていないタイミングを検出した後に、前記海底ケーブル内に制御信号を送出して前記海底機器を制御する
制御システム。
【請求項9】
海底ケーブルの監視処理を監視装置に指示し、
前記海底ケーブルに接続される海底機器を制御し、
前記監視装置は、前記監視装置への指示に応じて、前記海底ケーブル内に監視信号を送出して前記監視処理を行い、
前記海底機器の制御では、前記監視処理が実行されていないタイミングを検出した後に、前記海底ケーブル内に制御信号を送出して前記海底機器を制御する
制御方法。
【請求項10】
海底ケーブルの監視処理を監視装置に指示する処理と、
前記海底ケーブルに接続される海底機器を制御する処理と、を
制御装置のコンピュータに実行させ、
前記監視装置は、前記制御装置の指示に応じて、前記海底ケーブル内に監視信号を送出して前記監視処理を行い、
前記海底機器を制御する処理では、前記監視処理が実行されていないタイミングを検出した後に、前記海底ケーブル内に制御信号を送出して前記海底機器を制御する
制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、制御システム、制御方法、及び非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の光信号を異なるタイミングで送信する技術が知られている。関連する技術として、例えば特許文献1は、マスタ局と、光電センサ及び通信手段を備えた複数のセンサ局と、マスタ局から各センサ局へ順次掛け渡される通信線とを備えた光電センサシステムを開示する。この光電センサシステムでは、マスタ局は、通信制御信号を送信する送信制御手段を備えている。また各センサ局は、通信制御信号に基づき、それぞれ異なる発光タイミングを光電センサに与える動作制御手段を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-268689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
別の関連する技術として、海底に敷設された海底ケーブルの障害状況を監視する監視システムを考える。当該監視システムでは、海底ケーブルを監視する監視装置と、当該海底ケーブルに接続された海底機器と、この海底機器を制御する制御装置と、を備えているものとする。海底機器は海底に設置され、監視装置及び制御装置は地上に設置されている。監視装置は、海底ケーブルを監視するための監視信号を海底ケーブル内に送出して、当該海底ケーブルの監視処理を行う。また制御装置は、海底機器を制御するための制御信号を当該海底ケーブル内に送出し、当該海底ケーブルに接続された海底機器の制御処理を行う。
【0005】
ここで、監視装置及び制御装置が任意のタイミングで監視処理及び制御処理をそれぞれ開始した場合、監視信号と制御信号とが同じタイミングで海底ケーブル内に伝送され、互いの信号が干渉するおそれがある。これを避けるために、特許文献1で開示される技術を用いて、監視装置及び制御装置に対し、それぞれ異なるタイミングで監視処理及び制御処理を開始させたとする。その場合、例えば監視処理が実行されている間に、制御処理が開始されてしまう可能性がある。その結果、監視信号と制御信号とが互いに干渉し、監視装置及び制御装置の各機能に影響を与えるおそれがある。
【0006】
本開示の目的は、このような事情に鑑みてなされたものであり、信号の干渉を回避することが可能な制御装置、制御システム、制御方法、及び非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示にかかる制御装置は、
海底ケーブルの監視処理を監視装置に指示する指示手段と、
前記海底ケーブルに接続される海底機器を制御する制御手段と、
を備え、
前記監視装置は、前記指示手段からの指示に応じて、前記海底ケーブル内に監視信号を送出して前記監視処理を行い、
前記制御手段は、前記監視処理が実行されていないタイミングを検出した後に、前記海底ケーブル内に制御信号を送出して前記海底機器を制御する。
【0008】
本開示にかかる制御システムは、
監視装置と、
制御装置と、を備える制御システムであって、
前記制御装置は、
海底ケーブルの監視処理を前記監視装置に指示する指示手段と、
前記海底ケーブルに接続される海底機器を制御する制御手段と、
を有し、
前記監視装置は、前記指示手段からの指示に応じて、前記海底ケーブル内に監視信号を送出して前記監視処理を行い、
前記制御手段は、前記監視処理が実行されていないタイミングを検出した後に、前記海底ケーブル内に制御信号を送出して前記海底機器を制御する。
【0009】
本開示にかかる制御方法は、
海底ケーブルの監視処理を監視装置に指示し、
前記海底ケーブルに接続される海底機器を制御し、
前記監視装置は、前記監視装置への指示に応じて、前記海底ケーブル内に監視信号を送出して前記監視処理を行い、
前記海底機器の制御では、前記監視処理が実行されていないタイミングを検出した後に、前記海底ケーブル内に制御信号を送出して前記海底機器を制御する。
【0010】
本開示にかかる制御プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体は、
海底ケーブルの監視処理を監視装置に指示する処理と、
前記海底ケーブルに接続される海底機器を制御する処理と、を
制御装置のコンピュータに実行させ、
前記監視装置は、前記制御装置の指示に応じて、前記海底ケーブル内に監視信号を送出して前記監視処理を行い、
前記海底機器を制御する処理では、前記監視処理が実行されていないタイミングを検出した後に、前記海底ケーブル内に制御信号を送出して前記海底機器を制御する。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、信号の干渉を回避することが可能な制御装置、制御システム、制御方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態1にかかる制御装置の構成を示すブロック図である。
図2】実施形態2にかかる監視制御システムの構成を示すブロック図である。
図3】実施形態2にかかる監視制御システムにおける通常の測定処理及び制御処理を示すシーケンス図である。
図4】実施形態2にかかる監視制御システムにおいて、測定処理の途中で制御処理の割り込みがあった場合の測定処理及び制御処理を示すシーケンス図である。
図5】実施形態2にかかる監視制御システムで用いられる各信号の波長範囲を模式的に示す図である。
図6】ハードウエアの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態1>
以下、図面を参照して本実施形態について説明する。
図1は、本実施形態にかかる制御装置10の構成を示すブロック図である。
制御装置10は、海底ケーブルの監視処理を監視装置に指示する指示部11と、海底ケーブルに接続される海底機器を制御する制御部12と、を備えている。監視装置は、指示部11からの指示に応じて、海底ケーブル内に監視信号を送出して監視処理を行う装置である。制御部12は、監視装置における監視処理が実行されていないタイミングを検出した後に、海底ケーブル内に制御信号を送出して海底機器を制御する。
【0014】
本実施形態にかかる制御装置10では、指示部11が監視装置への指示を行うことで、海底ケーブルの監視処理を行う。監視装置は、海底ケーブル内に監視信号を送出して海底ケーブルの障害状況を監視する。また、制御部12は、監視装置における監視処理が終了すると、制御信号を海底ケーブルに送出して海底機器の制御を行う。
【0015】
このようにすることで、監視信号及び制御信号は、それぞれ異なるタイミングで海底ケーブル内に送出される。したがって、本実施形態にかかる制御装置10によれば、監視信号と制御信号との干渉を回避することができる。
【0016】
<実施形態2>
図2は、本実施形態にかかる監視制御システム1000の構成を示すブロック図である。監視制御システム1000は、ネットワークオペレーションセンター(NOC:Network Operations Center)50、陸揚げ局200a、陸揚げ局200b、及び海底機器300を備えている。
【0017】
NOC50は、監視制御システム1000を制御する機能を有する。NOC50は、統合監視制御装置(UMS:Unified Management System)100を備えている。UMS100は、監視制御ネットワークNを介して、陸揚げ局200a及び200bのそれぞれに設けられた監視制御装置(EMS:Element Management System)210及び監視装置230と接続され、相互に通信を行う。監視制御ネットワークNは、専用の有線通信回線であってもよい。または、監視制御ネットワークNの一部は、無線通信回線又はクラウドネットワークなどであってもよい。
【0018】
陸揚げ局200a及び200bは、地上に設置されている。陸揚げ局200a及び200bは、監視制御ネットワークNを介して、それぞれUMS100との通信を行う。また陸揚げ局200a及び200bは、海底ケーブル150と接続されており、海底ケーブル150を介して海底機器300との通信を行う。なお、ここでは2つの陸揚げ局200a及び200bを用いて説明を行うが、陸揚げ局の数は2つに限定されない。また、陸揚げ局の数に応じて海底機器300の数が2つ以上設けられてもよい。
【0019】
海底機器300は、海底に設置されている。海底機器300は、海底ケーブル150を介して陸揚げ局200a及び200bと通信を行う。海底機器300は、UMS100の制御部120の制御に従い動作する。海底機器300は、例えば中継器や分岐装置などであってよい。
【0020】
海底ケーブル150は、海底機器300と陸揚げ局200a、及び海底機器300と陸揚げ局200bを接続するように、海底に敷設されている。海底ケーブル150は、光信号の伝送路である光ファイバを有している。海底ケーブル150は、監視信号SG1、制御信号SG2、及び主信号SG10を伝送する。
【0021】
図2から図4では、図中に示す凡例のように、監視信号SG1の流れを破線で、制御信号SG2の流れを一点鎖線で示している。また図2から図4では、監視信号SG1及び制御信号SG2を、符号を付さずに記している場合がある。なお、これらの図において、各矢印は、監視信号SG1又は制御信号SG2の流れを端的に示したものであり、情報の双方向性を排除するものではない。なお、主信号SG10の流れと、後述する指示信号の流れについては図示を省略している。
【0022】
監視信号SG1は、海底ケーブル150の障害状況を監視するための信号である。監視信号SG1は、監視装置230が行う監視処理において用いられる。監視信号SG1は、監視装置230から伝送装置220を介して海底ケーブル150内に送出され、海底機器300に到達する。
【0023】
制御信号SG2は、海底機器300を制御するための制御コマンドを含む信号である。制御信号SG2は、制御部120が行う制御処理において用いられる。制御信号SG2は、制御部120から、通信部130、EMS210、及び伝送装置220を介して海底ケーブル150内に送出され、海底機器300に到達する。
【0024】
主信号SG10は、監視制御システム1000におけるトラフィックの伝送のために用いられる信号である。主信号SG10は、例えばユーザに提供するサービスのために用いられる画像データや音声データなどであってよい。主信号SG10は、UMS100、陸揚げ局200a、又は陸揚げ局200bから送信される。
【0025】
図5は、監視制御システム1000で用いられる各信号の波長範囲を模式的に示す図である。同図に示すように、監視信号SG1、制御信号SG2、及び主信号SG10は、それぞれ異なる波長範囲の信号である。例えばユーザに提供するサービスのために、主信号SG10の伝送容量を増加させるとする。この場合、同図上段から下段に示すように、主信号SG10の波長範囲を拡大させることが考えられる。しかしながら、使用できる波長範囲には限りがあるため、主信号SG10の波長範囲を拡大すると、監視信号SG1及び制御信号SG2に用いる波長は、より近接した波長間隔で配置せざるを得なくなる。
【0026】
波長が近接する監視信号SG1と制御信号SG2とが、海底ケーブル150内に同時に送信された場合、互いの信号に干渉し、海底機器300に対する制御機能や海底ケーブル150に対する障害監視機能に影響を及ぼすおそれがある。しかしながら本実施形態では、以下で説明するように、監視信号SG1と制御信号SG2とが異なるタイミングで海底ケーブル150内に送出されるため、監視信号SG1及び制御信号SG2は近接する波長を有することができる。
【0027】
図2に戻り、陸揚げ局200a及び200bの構成について説明する。陸揚げ局200a及び200bの構成は同様であるので、ここでは陸揚げ局200aを用いて説明を行う。図2に示すように、陸揚げ局200aは、EMS210、伝送装置220、及び監視装置230を備えている。
【0028】
EMS210は、監視制御ネットワークNを介してUMS100と接続されている。EMS210は、通信部130を介して制御部120と通信を行う。EMS210は、制御部120から制御信号SG2を受信し、受信した制御信号SG2を伝送装置220に出力する。またEMS210は、伝送装置220から制御信号SG2を受け取り、受け取った制御信号SG2を制御部120に送信する。さらにEMS210は、伝送装置220の監視制御を行う機能を有している。
【0029】
伝送装置220は、海底ケーブル150を介して海底機器300との通信を行う。伝送装置220は、EMS210から制御信号SG2を受け取り、制御信号SG2の電気/光変換を行い、変換後の制御信号SG2を海底ケーブル150内に送出する。伝送装置220は、海底機器300から返送された制御信号SG2を受け取り、制御信号SG2の光/電気変換を行い、変換後の制御信号SG2をEMS210に出力する。
【0030】
また伝送装置220は、監視装置230からの監視信号SG1を受け取り、監視信号SG1の電気/光変換を行い、変換後の監視信号SG1を海底ケーブル150内に送出する。伝送装置220は、海底機器300から返送された監視信号SG1を受け取り、監視信号SG1の光/電気変換を行い、変換後の監視信号SG1を監視装置230に出力する。
【0031】
監視装置230は、UMS100の指示部110からの指示に従い、海底ケーブル150の障害状況を監視するための監視処理を行う。監視装置230は、指示部110から送信された指示信号を受信し、指示信号に従い監視処理を開始する。
【0032】
ここで、指示信号は、指示部110から監視装置230に対して、監視処理の開始又は停止を指示するものである。監視処理の停止とは、継続中の監視処理を中断することである。監視処理の停止は、監視処理を一時的に停止するものであってもよいし、完全に停止するものであってもよい。なお、指示信号は、監視信号SG1、制御信号SG2、及び主信号SG10と異なる電気信号であってよい。
【0033】
また監視装置230は、指示部110からの指示信号に従い、停止された監視処理を再開してもよい。監視装置230は、中断された監視処理を途中から再開してもよいし、監視処理を初めから開始してもよい。
【0034】
ここで、監視装置230が行う海底ケーブル150の監視処理について具体的に説明する。監視装置230は、指示部110からの指示信号を受信すると、伝送装置220を介して、海底ケーブル150内に監視信号SG1を送出する。監視信号SG1は、監視装置230から海底機器300に向けて海底ケーブル150内を進行する。監視信号SG1は、海底機器300においてループバックされ、監視装置230から海底機器300までの進行方向とは逆の方向に向かい進行する。監視信号SG1は、海底機器300から監視信号SG1の送出元である監視装置230に戻る。
【0035】
監視装置230は、海底機器300でループバックされて戻って来た監視信号SG1の解析を行う。監視装置230は、解析の結果に基づいて、海底ケーブル150における障害の発生を検出する。例えば監視装置230は、監視信号SG1の解析結果から海底ケーブル150における伝送損失を測定し、所定以上の伝送損失が生じている場合に障害が発生したと判定する。監視装置230は、障害発生の時刻、障害内容を示す障害モード、及び障害箇所の特定などを行う。
【0036】
監視装置230は、このような監視処理を繰り返し実行することで、定常的な海底ケーブル150の障害監視を実現する。なお、監視装置230は、海底ケーブル150の経路上で生じた障害に限らず、海底機器300などで発生した障害を検出してもよい。また監視装置230は、監視処理の結果や障害に関する情報を記憶部(不図示)に記憶してもよいし、これらの情報をUMS100に送信してもよい。
【0037】
続いて、UMS100の構成について説明する。
UMS100は、監視制御システム1000全体に亘る監視制御機能を提供する制御装置である。UMS100は、監視制御ネットワークNを介して陸揚げ局200a及び200bと通信する。陸揚げ局200a及び200bの構成は同様であるので、以下では陸揚げ局200aを用いて説明を行う。
【0038】
UMS100は、指示部110、制御部120、及び通信部130を備えている。
指示部110は、実施形態1における指示部11に相当するものである。指示部110は、海底ケーブル150の監視処理を監視装置230に対して指示する。具体的には、指示部110は、監視処理の開始又は停止を指示する指示信号を、監視制御ネットワークNを介して監視装置230に対し送信する。
【0039】
指示部110は、監視処理の終了前に、監視処理の停止を監視装置230に指示してもよい。監視処理の終了は、例えば、予め定められた監視処理を正常に終了することである。また、指示部110は、監視処理の停止を指示した後、海底機器300から応答信号を受信して、海底機器300に対する制御の終了を検知する。海底機器300に対する制御の終了を検知した後、指示部110は、監視装置230に対して監視処理を再度指示してもよい。
【0040】
制御部120は、実施形態1における制御部12に相当するものである。制御部120は、制御信号SG2を用いて海底機器300を制御する。制御部120は、陸揚げ局200a及び海底ケーブル150を介し、海底機器300に対して制御信号SG2を送信する。
【0041】
ここで、制御部120が行う海底機器300の制御について具体的に説明する。まず、制御部120は、海底機器300を制御するための制御コマンドを発行する。制御部120は、発行された制御コマンドを制御信号SG2として通信部130に出力する。通信部130は、監視制御ネットワークNを介して制御信号SG2をEMS210に送信する。EMS210は、制御信号SG2を伝送装置220に出力する。
【0042】
伝送装置220は、制御信号SG2を受け取り、制御信号SG2を電気/光変換する。伝送装置220は、変換後の制御信号SG2を海底ケーブル150内に送出する。制御信号SG2は、海底ケーブル150内を伝送し、海底機器300に到達する。海底機器300は、制御信号SG2を受信する。
【0043】
海底機器300は、制御信号SG2に含まれる制御コマンドに従い、所定の処理を行う。所定の処理は、例えば海底観測のための各種センサの起動、停止、又は観測処理など、どのようなものであってもよい。海底機器300は、所定の処理を終了すると、制御部120に応答信号を送信して、処理の終了を通知する。
【0044】
応答信号は、制御信号SG2が制御部120から海底機器300に到達するまでの経路とは逆方向の経路を辿る。応答信号は、海底機器300から伝送装置220、EMS210、及び通信部130を経由し、制御部120に到達する。このようにして、制御部120から海底機器300に対する制御処理が終了する。
【0045】
制御部120は、上述した制御処理を、任意のタイミングで行うことができる。例えば制御部120は、監視装置230による監視処理が実行されていないタイミングを検出した後に、海底ケーブル150内に制御信号SG2を送出して海底機器300を制御してもよい。
【0046】
また、制御部120は、監視装置230から監視処理の終了通知を受信することで監視処理の終了を検出し、その後に海底機器300を制御してもよい。つまり、制御部120は、監視処理の終了通知を受信することによって、監視処理が実行されていないタイミングを検出してもよい。
【0047】
さらに、制御部120は、監視処理の終了前に、指示部110から監視装置230への指示によって監視処理が停止された場合、監視処理の停止に応じて海底機器300を制御してもよい。制御部120は、監視装置230から監視処理の停止通知を受信したことで監視処理の停止を検出し、これに応じて海底機器300を制御してもよい。つまり、制御部120は、監視処理の停止通知を受信することによって、監視処理が実行されていないタイミングを検出してもよい。
【0048】
通信部130は、監視制御ネットワークNを介して陸揚げ局200aとの通信を行う。通信部130は、指示部110から指示信号を受け取り監視装置230に送信する。また通信部130は、制御信号SG2を制御部120から受け取りEMS210に送信する。さらに通信部130は、監視装置230又は海底機器300から送信された応答信号を受信し、指示部110又は制御部120に出力する。また通信部130は、主信号SG10や他の種々の信号を陸揚げ局200aに対して送信してよい。
【0049】
なお、図2を用いて説明した監視制御システム1000の構成は一例に過ぎない。監視制御システム1000は、複数の構成が集約された装置などを用いて構成されてもよい。例えば、UMS100の機能と、陸揚げ局200a又は200bの機能と、が同一の装置に集約されていてもよい。また、UMS100、陸揚げ局200a及び陸揚げ局200bにおける各機能部は、複数の装置などを用いて分散処理されてもよい。
【0050】
続いて、図3及び図4を用いて、監視制御システム1000が行う処理を説明する。図3及び図4は、UMS100、陸揚げ局200a、及び海底機器300の間で実行される処理を示すシーケンス図である。ここでは、海底機器300が行う監視処理は、海底ケーブル150の伝送損失を測定する測定処理として説明を行う。
【0051】
図3は、通常の測定処理(監視処理)及び制御処理の流れを示している。図3では、測定処理が正常に終了した後、UMS100が監視装置230からの終了通知を受信して、制御処理を開始する。また図4は、測定処理の途中で制御処理の割り込みがあった場合の測定処理及び制御処理の流れを示している。図4では、測定処理の開始後、制御処理の割り込みに応じて監視装置230が測定処理を停止する。また、制御処理の終了後、UMS100の指示に従い、監視装置230が測定処理を再開する。
【0052】
なお、上述したように、UMS100と海底機器300との間の通信は、EMS210及び伝送装置220を経由する。また、監視装置230と海底機器300との間の通信は、伝送装置220を経由する。しかしながら、図3図4、及び以下の説明では、EMS210及び伝送装置220を省略して説明を行う。
【0053】
まず、図3に示すシーケンス図を用いて、通常の測定処理及び制御処理の流れを説明する。UMS100は、監視装置230との接続を確立する。UMS100(指示部110)は、監視装置230に対して測定の開始を指示する(S101)。監視装置230は、UMS100に対して応答信号を送信する(S102)。
【0054】
監視装置230は、UMS100の指示に従い、監視信号SG1を用いて測定処理を行う(S103)。例えば監視装置230は、海底機器300に向けて海底ケーブル150内に監視信号SG1を送信する。監視装置230は、海底機器300からループバックされた監視信号SG1を解析する。監視装置230は、解析の結果から海底ケーブル150における損失分布を測定する。監視装置230は、測定結果に基づいて、海底ケーブル150における障害の発生を検出する。監視装置230は、障害発生の時刻、障害モード、及び障害箇所の特定などを行う。監視装置230は、測定結果等を記憶部に記憶してもよいし、UMS100に送信してもよい。
【0055】
測定処理が完了すると、監視装置230は、測定終了通知をUMS100に送信する(S104)。このようにして、測定処理は正常に終了する。
【0056】
UMS100は、監視装置230に対して次の測定処理の開始を指示する(S105)。上述した処理と同様にして、監視装置230は、UMS100に対して応答信号を送信し(S106)、測定処理を開始する(S107)。測定処理が完了すると、監視装置230はUMS100に対して測定終了通知を送信する(S108)。監視装置230は、このような測定処理を繰り返すことで定常的な海底ケーブル150の障害監視を実現することができる。
【0057】
また、UMS100(制御部120)は、監視装置230から測定終了通知を受信したことに応じて、海底機器300を制御するための所定の制御コマンドを実行する(S109)。具体的には、UMS100は、海底機器300を制御するための制御コマンドを発行し、制御信号SG2として海底機器300に送信する(S110)。なお、監視信号SG1及び制御信号SG2は、近接する波長の信号であってもよい。近接する波長とは、例えば、同時に海底ケーブル150に送出された場合に、信号が減衰する等の影響が生じる程度に近い波長であってよい。
【0058】
海底機器300は、制御信号SG2を受信し、制御コマンドに従って所定の処理を実行する(S111)。所定の処理を終了すると、海底機器300は、UMS100に所定の処理が終了した旨を応答する(S112)。このように、UMS100が監視装置230からの測定終了通知を受信した後に海底機器300への制御処理を行うことで、測定処理及び制御処理を異なるタイミングで行うことができる。したがって、海底ケーブル150において監視信号SG1と制御信号SG2とが干渉することなく、監視処理及び制御処理を行うことができる。
【0059】
続いて、図4に示すシーケンス図を用いて、通常の測定処理の開始後、UMS100からの制御処理の割り込みに応じて測定処理が停止され、制御処理が終了した後に再び測定処理が開始される場合の処理の流れを説明する。
【0060】
図3における説明では、監視装置230は、ステップS107における測定処理が終了すると、測定終了通知をUMS100に送信し(S108)、UMS100は、これに応じて制御コマンドを実行した(S109)。ここでは、UMS100(制御部120)は、監視装置230から測定終了通知を受信する前に、実行中の測定処理に割り込む形で海底機器300に対する制御を行う。
【0061】
図4に示すステップS105及びS106の処理は、図3に示すステップS105及びS106の処理と同様である。すなわち、UMS100(指示部110)は監視装置230に対して測定処理の開始を指示し(S105)、監視装置230は、UMS100に対して応答信号を送信する(S106)。監視装置230は、図3に示すステップS107と同様に測定処理を行うが、ここでは、当該測定処理は実行途中の状態である(S107)。
【0062】
UMS100(指示部110)は、海底機器300に対する制御コマンドの発行に先立ち、監視装置230に対して測定処理の停止を指示する(S201)。具体的には、UMS100は、測定処理の停止を指示する指示信号を、監視装置230に送信する。監視処理の停止は、監視処理の一時的な停止であってもよいし、完全な停止であってもよい。
【0063】
監視装置230は、UMS100からの指示に従い測定処理を停止し、UMS100に対してその旨を応答する(S202)。測定処理の停止に伴い、海底ケーブル150内への監視信号SG1の送出が停止される。これにより、UMS100は、海底機器300に対する制御コマンドの割り込みを行うことが可能となる。
【0064】
UMS100は、監視装置230から測定処理を停止した旨の応答を受信すると、海底機器300を制御するための制御コマンドを実行する(S203)。具体的には、UMS100は、海底機器300を制御するための制御コマンドを発行し、制御信号SG2として海底機器300に送信する(S204)。
【0065】
海底機器300は、制御信号SG2を受信し、制御コマンドに従って所定の処理を実行する(S205)。所定の処理を終了すると、海底機器300は、処理が終了した旨をUMS100に応答する(S206)。
【0066】
海底機器300から応答を受信すると、UMS100(指示部110)は、監視装置230に対して、ステップS202の処理で停止させた測定処理の開始を再度指示する(S207)。UMS100は、測定処理を再開する旨の指示信号を海底機器300に送信する。監視装置230は、指示信号に応答し(S208)、停止した測定処理を再度開始する(S209)。監視装置230は、再び監視信号SG1を用いて測定処理を行い、測定処理が終了すると、測定終了通知をUMS100に対して送信する(S210)。なお、この場合、停止していた測定処理が途中から再開されてもよく、新たな測定処理が開始されてもよい。
【0067】
なお、ここではUMS100が海底機器300の監視処理の途中で制御処理を割り込む処理を説明したが、これに限られない。UMS100は、制御処理を行う際に測定処理が実行途中であることを検出した場合、監視処理が終了するタイミングを待って、制御処理を開始するようにしてもよい。またUMS100は、予め測定処理を開始及び終了のタイミングを設定しておき、測定処理の実行スケジュールを海底機器300に指示してもよい。
【0068】
以上説明したように、本実施形態にかかる監視制御システム1000では、UMS100は、監視装置230から監視処理の終了通知を受信する。またUMS100は、監視処理が実行中である場合、監視処理を停止するよう監視装置230に指示し、監視装置230から停止通知を受信する。UMS100は、終了通知又は停止通知を受信することで監視処理が実行されていないタイミングを検出し、検出後に海底機器300への制御処理を行うことができる。
【0069】
このようにすることで、監視装置230が用いる監視信号SG1と、UMS100が用いる制御信号SG2とが、海底ケーブル150内で同時に送出されることを回避することができる。したがって、制御信号SG1の波長及び制御信号SG2の波長が互いに近接している場合であっても、信号同士が干渉することなく、それぞれの処理を適切に行うことができる。
【0070】
<ハードウエアの構成例>
UMS100、陸揚げ局200a、200b、及び海底機器300の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、UMS100等の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について説明する。
【0071】
図6は、UMS100等を実現するコンピュータ900のハードウエア構成を例示するブロック図である。コンピュータ900は、UMS100等を実現するために設計された専用のコンピュータであってもよいし、汎用のコンピュータであってもよい。コンピュータ900は、スマートフォンやタブレット端末などといった可搬型のコンピュータであってもよい。
【0072】
例えば、コンピュータ900に対して所定のアプリケーションをインストールすることにより、コンピュータ900で、UMS100等の各機能が実現される。上記アプリケーションは、UMS100等の機能構成部を実現するためのプログラムで構成される。
【0073】
コンピュータ900は、バス902、プロセッサ904、メモリ906、ストレージデバイス908、入出力インタフェース910、及びネットワークインタフェース912を有する。バス902は、プロセッサ904、メモリ906、ストレージデバイス908、入出力インタフェース910、及びネットワークインタフェース912が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ904などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0074】
プロセッサ904は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、又は FPGA(Field-Programmable Gate Array)などの種々のプロセッサである。メモリ906は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される主記憶装置である。ストレージデバイス908は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又は ROM(Read Only Memory)などを用いて実現される補助記憶装置である。
【0075】
入出力インタフェース910は、コンピュータ900と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。例えば入出力インタフェース910には、キーボードなどの入力装置や、ディスプレイ装置などの出力装置が接続される。
【0076】
ネットワークインタフェース912は、コンピュータ900をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、LAN(Local Area Network)であってもよいし、WAN(Wide Area Network)であってもよい。
【0077】
ストレージデバイス908は、UMS100等の各機能構成部を実現するプログラム(前述したアプリケーションを実現するプログラム)を記憶している。プロセッサ904は、このプログラムをメモリ906に読み出して実行することで、UMS100等の各機能構成部を実現する。
【0078】
プロセッサの各々は、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1又はそれ以上のプログラムを実行する。このプログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0079】
なお、本開示は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0080】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0081】
(付記1)
海底ケーブルの監視処理を監視装置に指示する指示手段と、
前記海底ケーブルに接続される海底機器を制御する制御手段と、
を備え、
前記監視装置は、前記指示手段からの指示に応じて、前記海底ケーブル内に監視信号を送出して前記監視処理を行い、
前記制御手段は、前記監視処理が実行されていないタイミングを検出した後に、前記海底ケーブル内に制御信号を送出して前記海底機器を制御する
制御装置。
(付記2)
前記制御手段は、前記監視装置から前記監視処理の終了通知を受信したことに応じて、前記海底機器を制御する
付記1に記載の制御装置。
(付記3)
前記制御手段は、前記監視処理の終了前における前記監視処理の停止に応じて、前記海底機器を制御する
付記1又は2に記載の制御装置。
(付記4)
前記指示手段は、前記監視処理の終了前に、前記監視処理の停止を前記監視装置に指示し、
前記制御手段は、前記監視処理の停止に応じて、前記海底機器を制御する
付記1~3のいずれか1項に記載の制御装置。
(付記5)
前記制御手段は、前記監視装置から前記監視処理の停止通知を受信したことに応じて、前記海底機器を制御する
付記4に記載の制御装置。
(付記6)
前記指示手段は、前記監視処理の停止を指示した後、前記海底機器の制御の終了に応じて、前記監視処理を再度指示する
付記4又は5に記載の制御装置。
(付記7)
前記監視装置は、前記監視信号を前記海底機器に向けて送出し、前記海底機器でループバックされた前記監視信号に基づいて、前記海底ケーブルの障害状況を監視する
付記1~6のいずれか1項に記載の制御装置。
(付記8)
監視装置と、
制御装置と、を備える制御システムであって、
前記制御装置は、
海底ケーブルの監視処理を前記監視装置に指示する指示手段と、
前記海底ケーブルに接続される海底機器を制御する制御手段と、
を有し、
前記監視装置は、前記指示手段からの指示に応じて、前記海底ケーブル内に監視信号を送出して前記監視処理を行い、
前記制御手段は、前記監視処理が実行されていないタイミングを検出した後に、前記海底ケーブル内に制御信号を送出して前記海底機器を制御する
制御システム。
(付記9)
前記制御手段は、前記監視装置から前記監視処理の終了通知を受信したことに応じて、前記海底機器を制御する
付記8に記載の制御システム。
(付記10)
海底ケーブルの監視処理を監視装置に指示し、
前記海底ケーブルに接続される海底機器を制御し、
前記監視装置は、前記監視装置への指示に応じて、前記海底ケーブル内に監視信号を送出して前記監視処理を行い、
前記海底機器の制御では、前記監視処理が実行されていないタイミングを検出した後に、前記海底ケーブル内に制御信号を送出して前記海底機器を制御する
制御方法。
(付記11)
海底ケーブルの監視処理を監視装置に指示する処理と、
前記海底ケーブルに接続される海底機器を制御する処理と、を
制御装置のコンピュータに実行させ、
前記監視装置は、前記制御装置の指示に応じて、前記海底ケーブル内に監視信号を送出して前記監視処理を行い、
前記海底機器を制御する処理では、前記監視処理が実行されていないタイミングを検出した後に、前記海底ケーブル内に制御信号を送出して前記海底機器を制御する
制御プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0082】
10 制御装置
11 指示部
12 制御部
50 NOC(ネットワークオペレーションセンター:Network Operations Center)
100 UMS(統合監視制御装置:Unified Management System)
110 指示部
120 制御部
130 通信部
150 海底ケーブル
200a、200b 陸揚げ局
210 EMS(監視制御装置:Element Management System)
220 伝送装置
230 監視装置
300 海底機器
900 コンピュータ
902 バス
904 プロセッサ
906 メモリ
908 ストレージデバイス
910 入出力インタフェース
912 ネットワークインタフェース
1000 監視制御システム
N 監視制御ネットワーク
SG1 監視信号
SG2 制御信号
SG10 主信号
図1
図2
図3
図4
図5
図6