(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】シリコンを基板に連続蒸着するための装置
(51)【国際特許分類】
C23C 16/44 20060101AFI20241029BHJP
C01B 33/03 20060101ALI20241029BHJP
C30B 25/02 20060101ALI20241029BHJP
C30B 29/06 20060101ALI20241029BHJP
C23C 16/24 20060101ALI20241029BHJP
H01L 21/205 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
C23C16/44 E
C01B33/03
C30B25/02
C30B29/06
C23C16/24
H01L21/205
(21)【出願番号】P 2020523815
(86)(22)【出願日】2018-10-25
(86)【国際出願番号】 EP2018079228
(87)【国際公開番号】W WO2019081618
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2021-10-22
(31)【優先権主張番号】102017125232.0
(32)【優先日】2017-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518140298
【氏名又は名称】ネックスヴァーフェ・ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】NEXWAFE GMBH
【住所又は居所原語表記】HANS‐BUNTE‐STRASSE 19, 79108 FREIBURG, BUNDESREPUBLIK DEUTSCHLAND
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】レーバー,シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】シリンガー,カイ
【審査官】山本 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-071970(JP,A)
【文献】特開昭59-064516(JP,A)
【文献】特開平07-277720(JP,A)
【文献】特開2009-062209(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/44
C01B 33/03
C30B 25/02
C30B 29/06
C23C 16/24
H01L 21/205
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上へシリコンを連続蒸着するための装置(1)であって、以下の
-反応室(2)、該反応室(2)は基板のための少なくとも一つの搬入口(8)及び少なくとも一つの取出口(9)を含む;
-前記基板を前記搬入口(8)から前記取出口(9)へ前記反応室(2)を介して運搬する搬送装置(10);
-前記反応室(2)にガスを給送するための少なくとも二つのガス流入口(11、12);
-前記反応室(2)からガスを排出するための少なくとも一つのガス排出口(16);
-前記反応室(2)の二つの前記ガス流入口(11、12)と接続されている、少なくとも二つの流体供給管(13、14)、好ましくはガス供給管;を備えた装置において、
前記装置(1)は、少なくとも一つの制御装置(4)を有し、かつ、前記反応室(2)の前記ガス排出口(16)と前記ガス流入口(12)との間に少なくとも一つの循環管(5)が配置されており、該循環管(5)は、前記流体供給管(13)及び前記反応室(2)の前記ガス排出口(16)と接続されており、
その際、前記装置(1)は、少なくとも一つの測定装置(3)を、シリコンベースの中間生成物とシリコン前駆体とのモル比及び/又はこれと同等の数値を特定するために備えており、かつ、その際、前記制御装置(4)及び前記測定装置(3)は、前記供給管(13、14)の貫流が前記制御装置(4)により、前記測定装置(3)から前記制御装置(4)に伝送された信号に基づいて制御及び調整可能に協働するよう形成されていることを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記測定装置(3)は、前記循環管(5)に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記測定装置(3)は、分光計として、質量流量計として、又は、体積流量計として形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記流体供給管(13、14)の少なくとも一つは蒸発装置(15)を有し、
該蒸発装置は、前記シリコン前駆体及び/又は前記シリコンベースの中間生成物を気体状態に移行するために使用されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記循環管(5)は、気体洗浄器(6)及び/又は回収装置(7)を有し、
その際、好ましくは前記回収装置(7)は、分留装置として形成され、及び/又は乾燥吸収器又は乾燥吸着器を有していることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記循環管(5)は、前記回収装置(7)と前記流体供給管(13、14)との間に複数の部分管(51、52、53)を有し、
該部分管(51、52、53)は、プロセスガス、前記シリコンベースの中間生成物及び/又は前記シリコン前駆体を別々に還流させるために使用され、
その際、前記各部分管(51、52、53)は、前記プロセスガス、シリコンベースの中間生成物及び/又は前記シリコン前駆体の質量流量及び/又は体積流量を特定するために、別々の測定装置(31、32、33)を備えていることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
方法であって、基板上へシリコンを連続蒸着するための以下の工程を含む:
(a)少なくとも一つの基板が反応室(2)に搬入され;
(b)プロセスガス及び少なくとも一つの気体状態のシリコン前駆体が前記反応室(2)に導入され;
(c)前記気体状態のシリコン前駆体、前記プロセスガス、および前記シリコン前駆体からの反応生成物である少なくとも一つのシリコンベースの中間生成物が共存して、前記反応室(2)内に気体状態混合物が形成され;
(d)気体状態のシリコン前駆体及び/又はシリコンベースの中間生成物からシリコンが基板上に蒸着してシリコン層が形成され;
(e)前記気体状態混合物の余剰が前記反応室(2)から排出され;
当該方法は、さらに工程(f)を含み、該工程において、前記気体状態混合物の余剰の少なくとも一つの成分が、前記シリコン前駆体、前記シリコンベースの中間生成物及び/又は前記プロセスガスから選択され、前記反応室(2)に戻され、
その際に、当該方法においては、
前記シリコン前駆体を、前記シリコンベースの中間生成物と前記シリコン前駆体とのモル比が、0.2:0.8~0.5:0.5、好ましくは0.3:0.7~0.5:0.5、特に好ましくは0.5:0.5で前記プロセスガスに含まれているように調整して前記反応室(2)に導入され、
前記反応室に流入するガス流において、前記シリコンベースの中間生成物と前記シリコン前駆体との対応するモル比が調整され、
前記シリコン前駆体は、クロロシランであり、
前記シリコンベースの中間生成物は、クロロシランであることを特徴とする、方法、を実施するための、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
シリコンを基板に化学蒸着することで、太陽電池及びマイクロエレクトロニクスに使用される層厚1~200μmを備えたシリコン層が製造され得る。チョクラルスキー法又はゾーンメルト法によるシリコンインゴットのスライシングによる従来式製造方法と比べ、化学蒸着ではカーフロススが抑止される。さらに、従来式で製造された層厚が200~300μmの範囲にあるシリコンウエハと比べて、大量のシリコンが節約でき、大幅にコストが削減できる。
【0002】
化学蒸着では、基板が反応室に入れられ、700℃~1400℃に加熱される。次いで、シリコン前駆体が反応室に通され、このシリコン前駆体は反応室内で熱分解し、それによって固体シリコンが基板上に析出する。この化学反応の、考え得る副産物及びシリコン前駆体の余剰が、反応室から導出される。化学蒸着により、多結晶だけでなく単結晶のシリコン層が化学気相成長法によって結晶基板上に生成され得る。
【0003】
シリコン前駆体として特にシラン及びクロロシランが適しているが、この場合シランの使用は、空気中の酸素と接触することで自燃性があること及び気相核生成の傾向があることが理由で不利である。クロロシランの場合、基板でのシリコン析出反応は、プロセスガスとして水素が存在する状態で実施され、単純化した化学反応式に従って進行する:
【数1】
【0004】
この場合、四塩化ケイ素(n=4)が最大1600℃まで熱安定性があることが明らかである。水素を加えることにより初めてシリコンが基板上に析出する。しかしさらに、気体状態の低分子クロロシランでも、反応室内で又は反応室を通過した後の冷却時に、例えばトリクロロシラン(n=3)とジクロロシラン(n=2)のように、H
2濃度、温度及び気圧に応じて、以下に従い形成される:
【数2】
【0005】
この中間生成物は同じく熱によって分解され、シリコンの析出のために700℃以上という格段に低い温度で案内される。それによって、基板表面上だけでなく、反応室のガス供給管及びガス排出管にもシリコンが析出する。この、いわゆる寄生的析出は、これら流体管の断面積を縮小させるので、完全な断面積を維持するためには定期的に除去が必要である。
【0006】
独国特許出願公開第102005045582号明細書では、例えばシリコンを基板に連続蒸着する方法が開示されている。この方法では定期的に送り込むガスの組成を変更することで、装置内の寄生的析出が除去及び/又はその形成が阻止され、同時に基板上へシリコンが析出される。この場合、寄生的析出を除去するため、反応室に定期的に間隔を空けてエッチングガス、すなわち塩化水素が送り込まれる。この種の方法は、エッチングガスが存在するためにシリコンでコーティングされた基板の供給量が格段に低下するという欠点がある。なぜなら寄生的析出だけでなく全ての固体シリコンが、塩化水素が存在する状態では気体のトリクロロシランになるからである。これによりシリコン層の層厚が減少するだけでなく、使用するガスの種類が増えることで製造コストが高くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】独国特許出願公開第102005045582号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の課題は、寄生的析出が阻止されるか又は少なくとも低減され、従来技術で公知の方法と比べて供給量が高くなり得る、シリコンを基板に連続蒸着する方法及び装置を開示することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、本発明により、請求項1の特徴を備えた方法及び請求項12の特徴を備えた装置によって解決される。
【0010】
本発明による考えの有利な実施形態は、従属請求項の対象である。本発明は、請求項1のプリアンブルに従った、シリコンを基板に連続蒸着する方法に関する。さらに本発明は、請求項12のプリアンブルに従った、シリコンを基板に連続蒸着する装置に関する。
【0011】
本発明による、シリコンを基板に連続蒸着する方法は、以下の手順工程を備えている:手順工程(a)で、少なくとも一つの基板が反応室に搬入される。手順工程(b)で、プロセスガス及び少なくとも一つの気体状態のシリコン前駆体が当該反応室に導入される。次に、手順工程(c)で、少なくとも一つの、シリコンベースの中間生成物から、当該気体状態のシリコン前駆体及び当該プロセスガスと共存して、当該反応室内に気体状態混合物が形成される。その次の手順工程(d)で、当該シリコン前駆体からのシリコンの蒸着によって及び/又はシリコンベースの当該中間生成物によって、当該基板上にシリコン層が形成される。手順工程(e)で、当該気体状態混合物の余剰が当該反応室から排出される。
【0012】
本発明による方法では基本的に、手順工程(f)で、当該気体状態混合物の余剰の少なくとも一つの成分が、当該シリコン前駆体、当該シリコンベースの中間生成物及び/又は当該プロセスガスから選択され、当該反応室に戻され、その際当該方法では当該シリコン前駆体を、シリコンベースの当該中間生成物と当該シリコン前駆体とのモル比が0.2:0.8~0.5:0.5、好ましくは0.3:0.7~0.5:0.5、特に好ましくは0.5:0.5で当該プロセスガスに含まれているように調整して、当該反応室に導入する。これにより、当該シリコン前駆体は、シリコンベースの中間生成物よりも過剰又は同量で当該反応室の流入ガス中に存在する。
【0013】
本発明の範囲では、当該基板は、多結晶又は単結晶シリコン、セラミック、ガラス及び/又はそれらの組み合わせ又は層システムから構成されていてよい。しかし本発明はこれに限定されない。なぜなら、例えばポリマー含有基板又は他の半導体材料、例えばカーボランダム又は他の化合物半導体が考え得るからである。
【0014】
クロロシランの化学蒸着によってシリコン層を基板上に作る際、常に100%未満、典型的には使用されるシリコン前駆体の15%~30%が固体シリコンに転移するため、当該気体状態混合物の当該余剰の少なくとも一つの成分の回収が可能になり、環境を汚染する廃棄残留物の大幅な削減と並んで当該シリコン前駆体の消費が少ないことでプロセス費用が低減される。
【0015】
その上、本発明は、シリコンの析出は温度によって決まるだけでなく、シリコンベースの中間生成物、当該シリコン前駆体及びプロセスガスの少なくとも一つから構成されている、当該気体状態混合物のモル組成によっても左右され得る、という認識に基づいている。出願人の試験結果では、シリコンベースの当該中間生成物と当該シリコン前駆体との適切なモル比を選択することにより、シリコンの析出が防止されるか又は完全に阻止される。この認識の根拠は、シリコン前駆体からのシリコン及び/又はシリコンベースの中間生成物の化学蒸着が、平衡反応として進行する傾向があり、この平衡反応が温度及び濃度に依存して進行することである。特に当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体とのモル比が0.2:0.8~0.5:0.5である場合に寄生的析出の大部分が阻止され得る。シリコンベースの該中間生成物と当該シリコン前駆体とのモル比が0.3:0.7~0.5:0.5である場合に寄生的析出は完全に阻止され得る。このようなモル比は、当該シリコン前駆体の制御された導入により、及び気体状態混合物の余剰の少なくとも一つの成分として、当該シリコン前駆体、当該シリコンベースの中間生成物及び/又は当該プロセスガスをから選択して当該反応室へのガス供給に戻すことにより、制御され得る。
【0016】
化学蒸着中の固体シリコンの基板上への析出率も、反応室内に導入されるガス流の組成によって決まることは、一般に知られている。したがって、シリコンの析出率を最適化するため、手順工程(b)で、好ましくは一つだけではなく複数のシリコン前駆体が当該析出室に導入され得る。複数のシリコン前駆体が当該反応室へのガス供給に導入されると、挙げられたモル比は当該シリコン前駆体に関係する。本発明の範囲では、複数のクロロシラン、特に四塩化ケイ素及びトリクロロシランが、シリコン前駆体として手順工程(b)に導入される。この場合モル比は、好ましくはシリコンベースの中間生成物よりも、より高分子のクロロシランの方に関係する。
【0017】
手順工程(c)で少なくとも一つのシリコンベースの中間生成物、当該シリコン前駆体及び当該プロセスガスから構成される気体状態混合物は当該反応室で形成されるために、及び次の手順工程(d)にシリコン析出により、推論された気体状態混合物の余剰の組成の予想は不正確にならざるを得ない。したがって、当該方法の第一の有利な実施形態では、工程(f)で、当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体とのモル比の特定は、気体状態混合物の余剰中で測定装置によって行われる。
【0018】
この場合、本発明の範囲では、この測定装置は、モル比を特定するために、又は同等の数値、特に濃度及び/又は量及び/又は体積流量又は質量流量を特定するために、一つ及び/又は複数のシリコンベースの中間生成物に直接形成され、そこからシリコンベースの当該中間生成物と当該シリコン前駆体の気体状態混合物の余剰中のモル比が導き出される。しかし、別法として、当該測定装置は、当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体の気体状態混合物の余剰中のモル比を直接特定することにも使用し得る。さらに、当該測定装置は、一つ及び/又は複数のシリコンベースの中間生成物の該当するモル比又は濃度をオンライン特定するために使用され得る。別法として、当該測定装置は、単に一時的にも、該当するモル比、又は一つ及び/又は複数の当該シリコンベースの中間生成物の濃度を特定するために、例えば化学蒸着の開始時及び/又は特定の時間間隔後に、使用し得る。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】
本発明の別の有利な一実施形態では、当該測定装置によって特定された当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体とのモル比が、制御装置に転送され、この制御装置が、当該シリコン前駆体の導入を、当該プロセスガス中で当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体とのモル比が0.2:0.8~0.5:0.5、好ましくは0.3:0.7~0.5:0.5、特に好ましくは0.5:0.5になるように制御する。
【0020】
当該測定装置が測定したモル比の転送は、ここでは自動的に、特にデータケーブル経由で、又はユーザの手動で行われてよく、このユーザが当該測定装置の結果を読み取り、その情報を当該制御装置に伝達する。当該制御装置による当該シリコン前駆体の次の導入は、同じく自動的又はユーザの手動で行われてよい。この場合、本発明の範囲では、当該制御装置は体積流量レギュレータとして形成される。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。自動調整は、プロセス信頼性及び作業コストの低減という観点から著しく有利である。
【0021】
基板上への固体シリコンの化学蒸着を連続プロセスとして実施できるようにするため、反応室のガス流中の、当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体とのモル比だけではなく、当該シリコン前駆体と当該シリコンベースの中間生成物の総量も重要な役割を担っている。総量が固有の値を下回ると、固体シリコンの析出率が低下する。その理由は、シリコン析出が平衡反応として進行するからである。したがって、この総量が反応室への導入時に一定に保たれ、固体シリコン析出に最適な条件がもたらされると有利である。これは、有利には、プロセスガスへの流れ込みが好ましくは一定に保たれ、他方で当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体が、第一に両方の化合物の所望のモル比が相互に調整され、次に両方の化合物の所望の総量が達成されるように追加されることによって実現される。例えば当該測定装置によって、当該シリコンベースの中間生成物の量が高すぎることが検出されると、反応室内で最大総量を超過しないよう、この中間生成物も当該装置から排出され得る。
【0022】
さらに、本発明による方法の有利な一実施形態では、当該気体状態混合物の当該余剰から工程(f)で不純物が取り除かれる。さらに当該方法の工程(f)で、当該気体状態混合物の当該余剰の一つ又は複数の成分の回収を可能にするために、当該方法は好ましい一実施形態において、工程(f)に回収装置が備えられ得、この回収装置は当該気体状態混合物の当該余剰の少なくとも一部を分離する。このような回収装置はこれにより、気体状態混合物の余剰の所望の成分の回収だけでなく、シリコン析出の望ましくない副生成物の分離も可能にする。
【0023】
当該方法の別の好ましい一実施形態では、工程(f)において、当該シリコンベースの中間生成物及び/又は当該シリコン前駆体及び/又は当該プロセスガスが当該反応室に戻される。
【0024】
当該方法の別の好ましい一実施形態では、当該シリコン前駆体はクロロシランであり、好ましくは四塩化ケイ素及び/又はトリクロロシランである。
【0025】
上述のように、シリコンの析出率は、好ましくは手順工程(b)において、一つだけではなく複数のシリコン前駆体が当該析出室に導入されることによって最適化され得る。複数のシリコン前駆体が当該反応室に導入される場合、当該シリコン前駆体は好ましくは四塩化ケイ素及びトリクロロシランである。
【0026】
市販されている他のシラン、例えばジシラン又はトリシランと比較して、クロロシランは格段に安価であり、取り扱い時の危険性も低い。なぜなら、特に空気中の酸素の存在下でも自己着火しないからである。その上、クロロシランを使用すると格段に高い析出率が可能になり、上述のシランと比べて高いコーティング品質が得られ、それによってシリコンでコーティングされた基板の供給量が格段に上昇する。
【0027】
トリクロロシランを前駆体として使用すると、基板上で高いシリコン析出率が1μm/分~15μm/分範囲内で得ることができ、その際シリコン析出はすでに温度が700℃以上で得られることは、一般に知られている。しかしこの場合不都合には、この温度又はより高い温度で、当該反応室のガス管内で寄生的析出が格段に増大する。これとは反対に、純粋な四塩化ケイ素は約1600℃まで安定している。しかし、塩素に対してシリコンの比率がより低いために、析出率は格段に小さい。
【0028】
出願人の試験結果では、四塩化ケイ素をトリクロロシランの存在下で使用すると、最適な析出率が得られると同時に寄生的析出が防止される。
【0029】
四塩化ケイ素は、温度1600℃で熱安定性があるため、及びシリコン析出は低温時には酸素の存在下でのみ進行するため、別の有利な一実施形態では、プロセスガスは水素である。
【0030】
本発明による方法の別の有利な一変形形態では、当該シリコンベースの中間生成物はクロロシランであり、好ましくはトリクロロシランである。
【0031】
上述のように、手順工程(b)においては、有利には複数のシリコン前駆体が当該反応室に導入され得、その際に当該シリコン前駆体が好ましくは四塩化ケイ素及びトリクロロシランである。特筆すべきは、この場合トリクロロシランは、一方ではシリコン前駆体として当該反応室に導入され、他方で中間生成物としても手順工程(f)において当該反応室に戻され得る。
【0032】
基板上に最適にシリコンが析出されると同時にプロセス費用を最小化するため、当該方法の有利な一実施形態では、シリコンベースの前駆体及びシリコンベースの中間生成物の総量が、工程(c)において物質量比1~10mol%、好ましくは2~7mol%、特に好ましくは3~6mol%で当該プロセスガス中に存在する。
【0033】
当該方法の別の有利な一実施形態では、当該シリコン前駆体及び/又は当該シリコンベースの中間生成物からシリコンを当該基板上に化学蒸着させることによるシリコン層の形成は、気圧0.8bar~1.2barで当該反応室中で行われる。
【0034】
したがって、本発明の範囲においては、本発明による方法はほぼ大気圧で実施される。これにより、当該反応室を真空状態にするために時間をかける必要がなく、それによってシリコンコーティングされた基板の供給量を格段に増大させ得る。
【0035】
基板上へのシリコン析出率は温度に大きく左右されるため、少なくとも当該基板は当該反応室中で、本発明による方法の別の有利な実施形態では、700℃~1400℃、好ましくは1000℃~1300℃、特に好ましくは1100℃~1200℃の温度に加熱される。これにより、当該基板を、当該基板上へのシリコン析出率に的を絞って設定した特定の温度に加熱することが可能になる。
【0036】
本発明の範囲では、当該基板だけでなく、当該反応室及び/又は当該反応室に配置されたガス管も加熱される。その際、当該基板及び/又は当該反応室及び/又は当該ガス管は、それぞれ異なる温度に加熱され得る。これにより、当該反応室への最適なガス供給及びガス還流が可能になる。
【0037】
本発明の別の観点では、基板上へシリコンを連続蒸着するための装置は、特に請求項1~11による方法を実施するために、以下を備えている:基板のための少なくとも一つの搬入口と少なくとも一つの取出口を含む反応室、基板を当該搬入口から当該取出口に反応室を介して搬送するための搬送装置、ガスを当該反応室に給送するための少なくとも二つのガス流入口、ガスを当該反応室から排出するための少なくとも一つのガス排出口、好ましくはガス供給管であり当該反応室のガス流入口の二つと接続している少なくとも二つの流体供給管。
【0038】
当該ガス流入口は、プロセスガス、シリコンベースの中間生成物及び/又は当該シリコン前駆体を当該反応室に供給するために用いられる。
【0039】
ここで重要なことは、本発明による装置が少なくとも一つの制御装置を備え、及び当該反応室の当該ガス排出口と当該ガス流入口との間に循環管が配置され、この循環管は当該流体供給管及び当該反応室の当該ガス排出口と接続されており、その際当該装置には少なくとも一つの測定装置が、シリコンベースの中間生成物とシリコン前駆体とのモル比及び/又はそれと同等の数値を特定するために備えられており、その際当該制御装置と当該測定装置は、当該供給管の貫流が当該制御装置により、当該測定装置から当該制御装置に伝送された信号に基づいて、制御及び調整可能に協働するよう形成されている。
【0040】
前述のように、本発明の範囲では、当該測定装置は、濃度及び/又は量及び/又は積流量又は質量流量を特定するために、一つ及び/又は複数のシリコンベースの中間生成物の上に直接形成され、そこから当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体の気体状態混合物の余剰中のモル比が導き出される。しかし、別法として、当該測定装置は、当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体の気体状態混合物の余剰中のモル比を直接特定することにも使用し得る。その上、当該測定装置は、一つ及び/又は複数のシリコンベースの中間生成物の該当するモル比又は濃度をオンライン特定するために形成されている。別法として、当該測定装置は、単に一時的にも、該当するモル比、又は一つ及び/又は複数の当該シリコンベースの中間生成物の濃度を特定するために、例えば化学蒸着の開始時及び/又は特定の時間間隔後に使用し得る。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。自動調整は、プロセス信頼性及び作業コストの低減という観点から著しく有利である。
【0041】
このような装置は、当該反応室中への基板の連続搬送を可能にし、その際当該基板は当該搬送装置を使用して当該反応室の当該搬入口から当該取出口へ搬送される。本発明による装置の当該ガス流入口はこの場合、当該プロセスガス、当該シリコン前駆体及び当該気体状態の前駆体の当該余剰の回収された成分を当該反応室から排出後に、導入するために使用される。
【0042】
本発明による装置の第一の好ましい実施形態では、当該測定装置が当該循環管に配置されている。
【0043】
本発明の範囲では、当該測定装置は当該循環管内に一体化されるか、又は当該循環管に接して配置されている。当該測定装置が当該循環管に一体化されている場合、当該シリコンベースの中間生成物及び当該シリコン前駆体とのモル比の特定はオンラインで行われる。この測定は、連続で、又はユーザが事前設定した時間間隔で行われる。当該測定装置が当該循環管に接して配置されている場合、当該シリコンベースの中間生成物及び当該シリコン前駆体とのモル比の測定は、サンプルの自動供給により、又はサンプル採取後にユーザによって気体状態混合物の余剰のサンプルが当該測定装置に手動で入れられる。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。
【0044】
本発明による装置の別の好ましい一実施形態では、当該測定装置が分光計として又は質量流量計、例えばコリオリ質量流量計として又は体積流量計として形成される。
【0045】
室温で液状のシリコン前駆体及び/又は室温で液状のシリコンベースの中間生成物が使用される場合、本装置の有利な一実施形態では、当該流体供給管の少なくとも一つが蒸発装置を備えており、この蒸発装置が当該シリコン前駆体及び/又は当該シリコンベースの中間生成物を気体状態に移行させる。
【0046】
本発明による装置の別の好ましい一実施形態では、当該循環管が回収装置を備え、この回収装置は、当該反応室から排出された気体状態混合物の余剰の分離のために及び当該シリコン前駆体及び/又は当該シリコンベースの中間生成物及び/又は当該プロセスガスを取り戻すために使用される。
【0047】
本発明による装置の別の有利な一実施形態では、この回収装置が分留装置及び/又は乾燥吸収器又は乾燥吸着器から形成される。乾燥吸収器又は乾燥吸着器を使用して、固体シリコンの化学蒸着時に生じた塩化水素及び/又は当該シリコン前駆体を、気体状態混合物の余剰の回収時に分離できる。
【0048】
有利には、当該気体状態余剰の成分は、別々に回収できる。なぜならこのために別々に調節及び/又は使用が可能だからである。当該シリコン前駆体及び/又は当該シリコンベースの中間生成物及び/又は当該プロセスガスを、その分離後に例えば分留装置によって別々に回収するために、当該循環管は好ましくは当該回収装置と当該流体供給管との間に複数の部分管を備え、この部分管が当該プロセスガス、当該シリコンベースの中間生成物及び/又は当該シリコン前駆体を別々に還流するために使用され、その際に各部分管は、当該プロセスガス、当該シリコンベースの中間生成物及び/又は当該シリコン前駆体の質量流量及び/又は体積流量を測定するために別々の測定装置を備えている。
【0049】
本発明の範囲では、当該シリコンベースの中間生成物及び/又は当該シリコン前駆体は、その分離後に装置から排出される。そのために、例えば当該気体洗浄器及び/又は当該分留装置は、ガス排出管と接続されているガス排出口を備えている。しかしながら本発明はこれに制限されない。なぜならガス排出管を備えたこのようなガス排出口は、当該循環管付近の当該測定装置の範囲に備えられていてよいからである。しかし、少なくとも当該シリコンベースの中間生成物の成分を回収してプロセス費用を低減すると有利である。同様にこのような理由から、当該プロセスガス、特に水素を回収すると有利である。
【0050】
本発明のその他の有利な特徴は、図を使用して実施例として以下で記述される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】基板上へシリコンを連続蒸着するための本発明による装置の第一の実施例の模式図である。
【
図2】基板上へシリコンを連続蒸着するための本発明による装置の第二の実施例の模式図である。
【
図3】基板上へシリコンを連続蒸着するための本発明による装置の第三の実施例の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図1は、基板上へシリコンを連続蒸着するための本発明による装置1の第一の実施例を示している。この装置1は、反応室2、測定装置3、制御装置4、循環管5、気体洗浄器6及び回収装置7を備えている。
【0053】
当該反応室2は、搬入口8を備え、これを介してコーティングを施すべき基板が、当該反応室2に搬入され得る。さらに、当該反応室2の、当該搬入口8と向かい合っている側に取出口9があり、その取出口9を介してシリコンでコーティングされた基板が当該反応室2から取り出され得る。当該基板を当該反応室2内に搬送し、再び取り出すことは、搬送装置10を使用して行われる。
図1に矢印で示したように、当該搬送装置10の基板搬送方向は、当該搬入口8から当該取出口9への方向である。当該搬送装置10は、コンベヤーベルトとして形成されてよい。別法として、当該搬送装置10は、複数の脚輪を備えていてよく、又はレール輸送として形成されていてよい。
【0054】
図1に示されたように、それぞれ二つの基板が垂直に設置され、当該反応室2中へ当該搬送装置10を使用して搬入され得る。その際、当該基板は互いに平行に配置され、それによって当該基板のコーティングするべき側が向かい合う。さらに、本実施例では当該反応室2の温度は1100℃である。
【0055】
気体状態のシリコン前駆体及びプロセスガスを導入するために、当該反応室2には当該搬入口8の範囲に二つのガス流入口11、12が配置され、これらを介して当該気体状態のシリコン前駆体及び当該プロセスガスが互いに別々に当該反応室に導入され得る。本実施例では、プロセスガスとして高純度の水素が使用される。当該気体状態のシリコン前駆体及び当該プロセスガスを別々に導入することで、当該ガス流入口11、12での寄生的析出の形成が阻止され得る。
【0056】
さらに、当該ガス流入口11、12がそれぞれ一つの流体供給管13、14と接続され、これを介して当該シリコン前駆体及び当該プロセスガスが当該ガス流入口11、12に送り込まれ得る。本実施例では、四塩化ケイ素がシリコン前駆体として使用される。四塩化ケイ素は沸点が57.6℃であるため室温では液体であるので、当該流体供給管13に蒸発装置15が配置されている。当該蒸発装置15を使用して、液体四塩化ケイ素は、当該反応室2に導入される前に、気体の物理的状態に移行される。
【0057】
当該基板をシリコンでコーティングした後、当該余剰シリコン前駆体、当該シリコンベースの中間生成物及び当該プロセスガスから構成される混合ガスの余剰が当該反応室2から排出できるようにするため、当該反応室2は当該取出口9にガス排出口16を備えている。当該ガス排出口16は、当該循環管5と接続され、この循環管は、当該シリコン前駆体、当該シリコンベースの中間生成物及び/又は当該プロセスガスから選択された、当該気体状態混合物の余剰の少なくとも一つの成分を当該反応室2内に戻すために使用される。さらに、当該循環管5は当該流体供給管13と接続されている。
【0058】
本実施例では、当該循環管5に沿って、当該気体洗浄器6、当該回収装置7及び当該測定装置3が配置されており、これらが連続した循環管5によって互いに、すなわち当該ガス排出口16の側から当該流体供給管13の側まで接続される。
【0059】
当該気体洗浄器6は、当該反応室から排出された気体状態混合物の余剰を濃縮するために、当該気体洗浄器6中に排出された気体状態の余剰が捕集液と接触するという方法で使用され、それによって余剰中の利用できる成分が捕集液に吸収され得る。移行する成分は、固体、液体、又は気体の物質であってよい。捕集液として、例えばクロロシランが使用され得る。
【0060】
浄化された気体状態混合物の余剰は、当該循環管5を介して当該回収装置7に送られ得る。本実施例では、当該回収装置7は分留装置として形成される。これは当該シリコン前駆体及び/又は当該シリコンベースの中間生成物を当該プロセスガスから分離するために使用される。加えて、当該回収装置7は、当該循環管5からの望ましくない化学蒸着副生成物の分離を可能にする。
【0061】
当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体とのモル比を特定するために、当該循環管5に当該測定装置3が配置されている。本実施例では、当該測定装置3は赤外線分光計として形成され、この赤外線分光計は当該シリコンベースの中間生成物及び当該シリコン前駆体の濃度を当該循環管5のガス流中で測定し、それによって当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体とのモル比を特定する。別法として、当該測定装置3はコリオリ質量流量計として形成されてもよい。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。
【0062】
当該シリコン前駆体の当該反応室2への流入を調整するため、当該流体供給管13には制御装置4が配置され、この制御装置は例えばガス流量調整装置として形成され得る。当該制御装置4は、これに加えて、当該反応室2中の当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体とのモル比を導入時に制御するために使用される。このために、当該制御装置4は当該測定装置3と接続されている。
【0063】
当該測定装置3で特定された、当該循環管5中の気体状態混合物の余剰中の当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体とのモル比が、当該制御装置4に伝達される。当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体の所望のモル比が0.2:0.8~0.5:0.5、好ましくは0.3:0.7~0.5:0.5、特に好ましくは0.5:0.5で当該反応室2中の当該プロセスガス中に含まれるようにするため、当該制御装置4は当該測定装置3が特定した、当該循環管5内で気体状態混合物の余剰中の当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体とのモル比に基づいて、当該流体供給管13及び当該ガス流入口12を介して当該反応室に送り込まれるシリコン前駆体の量を制御する。本実施例では、当該制御装置4及び当該測定装置3を導電状態で互いに接続し、それによって当該測定装置3の測定値が自動的に当該制御装置4に伝達される。しかし、装置1のユーザが、当該測定装置3が検出したモル比を読み取り、手動で当該制御装置4に伝達することも、本発明の範囲である。
【0064】
図2は、基板上へシリコンを連続蒸着するための本発明による装置1の第二の実施例を示している。当該装置1は、
図1に記述された実施形態と広範囲にわたって同一の構成であるため、これ以上の細部については取り上げない。
【0065】
当該シリコン前駆体及び当該プロセスガスの当該反応室2への流入を調整するため、当該流体供給管13、14には当該制御装置4が配置されている。当該制御装置4は、一方で当該反応室2内の当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体とのモル比が導入時に制御さるために使用され、他方で当該シリコン前駆体と当該シリコンベースの中間生成物の総量が工程(c)において物質量比1~10mol%、好ましくは2~7mol%、特に好ましくは3~6mol%に、当該プロセスガス中で調整されるために使用される。この実施例においても、当該制御装置4は当該測定装置3と接続されている。
【0066】
さらに、本発明の範囲においては、当該余剰プロセスガス及び/又は当該シリコンベースの中間生成物及び/又は当該シリコン前駆体は当該装置から排出される。本実施例においては、そのために当該気体洗浄器は排出管18を具備したガス排出口17を備えており、それを介して当該余剰プロセスガスが排出される。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。さらに、当該分留装置も排出管を具備したガス排出口を備えていてよい。
【0067】
図3は、基板上へシリコンを連続蒸着するための本発明による装置1の第三の実施例を示している。当該装置1も、
図1に記述された実施形態と広範囲にわたって同一の構成であるため、これ以上の細部については取り上げない。
【0068】
当該循環管5は、当該回収装置7の下流において、三つの独立した部分管51、52、53に分かれ、それぞれ当該プロセスガス用、当該シリコンベースの中間生成物用及び当該シリコン前駆体用になる。本発明の範囲においては、三つを超える別々の部分管が当該回収装置の下流に接続され、特に別のガス、例えば塩化水素を別に回収する。各質量流量又は体積流量は、別々の測定装置31、32、33により特定され、それぞれ当該回収装置7の下流の部分管51、52、53に配置されている。ここから当該シリコンベースの中間生成物と当該シリコン前駆体とのモル比が導き出される。
図3から明らかなように、回収されたプロセスガスはその後当該流体供給管14へ、当該シリコンベースの中間生成物及び当該シリコン前駆体は当該流体供給管13へ送り込まれる。