(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】防草材及び防草施工方法
(51)【国際特許分類】
A01M 21/00 20060101AFI20241029BHJP
【FI】
A01M21/00 Z ZAB
(21)【出願番号】P 2021047738
(22)【出願日】2021-03-22
【審査請求日】2024-02-17
(73)【特許権者】
【識別番号】517192962
【氏名又は名称】株式会社小林工業
(74)【代理人】
【識別番号】100114568
【氏名又は名称】北島 恒之
(72)【発明者】
【氏名】塚越 伸一
【審査官】家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-261149(JP,A)
【文献】特開2016-77261(JP,A)
【文献】特開2014-201526(JP,A)
【文献】特開2014-77285(JP,A)
【文献】特開2012-80801(JP,A)
【文献】特開2012-34613(JP,A)
【文献】特開2014-148617(JP,A)
【文献】特開平9-74905(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第3682729(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 21/00
A01G 13/00
E01H 11/00
A01N 59/06
A01N 61/00
A01P 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹皮素材と、アルカリ性土壌素材からなる防草材であって、
前記樹皮素材は、水圧バーカー式の樹皮剥離装置または手剥き作業によって針葉樹原木から剥離された、素材の腐敗や飛来種子の発芽を誘発する原木木質部分を含まない樹皮部分のみを主成分とし、その炭素率(C/N比)が90%以上、その透水係数が0.1以上、及び素材中に含まれる繊維長が10mm乃至85mmである繊維成分が少なくとも素材全体の50%以上を占めるものであり、かつ、摂氏10度以上の温度環境下で、水圧バーカー式の樹皮剥離装置によって剥離された樹皮は5昼間(実質日照時間40時間)以上、手剥き作業によって剥離された樹皮は3昼間(実質日照時間24時間)以上、乾燥処理を施して素材中の含水率を9.5%以下に低下させたものであり、
前記アルカリ性土壌素材は、石灰岩から各種の石灰製品を製造した際に排出される石灰残滓物質であり、主にドロマイト(CaMg(CO
3)
2)、炭酸カルシウム(CaCO
3)、及び二酸化珪素(SiO
2)から構成され、9.6以上のpH値を有することを特徴とする。
【請求項2】
施工エリアについて不陸整正を行う第1の作業工程と、
第1工程の終了した施工エリアに請求項1に記載のアルカリ性土壌素材を敷き均す第2の作業工程と、
第2工程の終了した施工エリアの全域に亘り所定の押圧を加えて、前記アルカリ性土壌素材の厚みを10乃至20cmに調整する第3の作業工程と、
第3工程終了後の施行エリアの何れかの短手方向について少なくとも5%の傾斜を設ける第4の作業工程と、
第4工程終了後の施工エリアの上層に請求項1に記載の樹皮素材を30乃至50リットル/m
2の割合で敷設する第5の作業工程と、
第5工程終了後の施工エリアに、前記アルカリ性土壌素材を厚さ1乃至3mm/m
2の割合で低密度散布する第6の作業工程と、
を含むことを特徴とする防草施工方法。
【請求項3】
施工エリアの現況土を所定の深さに亘って掘り下げる第1の作業工程と、
第1工程の終了した施工エリアについて不陸整正を行い、その後、施工エリアの何れかの短手方向について少なくとも5%の傾斜を設ける第2の作業工程と、
第2工程終了後の施工エリア短手方向傾斜下部において、施工エリアの長手方向に沿って円筒側面に透水性加工を施した水抜きパイプを敷設する第3の作業工程と、
第3工程の終了した施行エリアに請求項1に記載のアルカリ性土壌素材を敷き均す第4の作業工程と、
第4工程が終了した施行エリアの全域に亘り所定の押圧を加えて、前記アルカリ性土壌素材の厚みを10乃至20cmに調整する第5の作業工程と、
第5工程終了後の施工エリアの上層に請求項1に記載の樹皮素材を30乃至50リットル/m
2の割合で敷設する第6の作業工程と、
第6工程の終了した施工エリアに、前記アルカリ性土壌素材を厚さ1乃至3mm/m
2の割合で低密度散布する第7の作業工程と、
を含むことを特徴とする防草施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防草材及びそれを用いた防草施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高速道路の法面や中央分離帯、或は公園や空き地、築堤、河川敷等においては雑草や灌木などの繁殖が避けられず、視界不良による治安の悪化、害虫の発生や野火の発生など幾多の問題が生じている。また、近年は太陽光発電パネルを利用した発電施設の増加により、係る敷地内における雑草繁殖の抑制も問題となっている。そして、このような問題を解決するには定期的な除草作業が必要とされる。
【0003】
従来、このような除草作業には人力による草刈りや、除草剤の散布などの方法が採られていた。しかし、人力による作業では多大の労力と人件費コストを要し、作業場所によっては作業に危険が伴うなど様々の欠点があった。また、除草剤の散布は、薬剤の散布後にその飛翔・流出による人体への悪影響について懸念され、住宅地域や河川周辺での使用が制限されていた。
【0004】
近年、これらの欠点を解決すべく、「自然に優しい」いわゆる環境負荷の低減を目的とした種々の除草・防草対策が提案されている。例えば、特許文献1に開示された技術は、防草対策の実施エリアにアルカリ性土壌を客土する方法である。一般に、植物の育成に適した水素イオン指数(pH)はpH6~7の中性付近であると言われている。主に石灰成分から構成されるアルカリ性土壌はpH9以上の高pH値を有しているので、係る客土を行った施工エリア内における雑草の育成を十分に阻害することが可能となる。
【0005】
また、特許文献2に開示された技術は、防草施工エリアにスギやヒノキなどの木材チップを入れた袋やマット等を敷き詰めて防草対策を行うものである。一般に、スギやヒノキなどの針葉樹の樹皮や葉などには、植物の生長を抑制する成分が含まれているとされているため、このような処置を行うことによって防草施工エリア内の雑草の育成を防ぐことができる。さらに、通常は産業廃棄物とされてしまう間伐材や樹皮をこのような形で再利用できるので、エコロジーに適い環境負荷を一層低減させることが可能となる。
【0006】
【文献】特開2014-201528号公報
【文献】特開2006-320244号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に示される技術は、防草施工エリアに客土されたアルカリ性土壌が、施工後の強い風や雨によって飛散・流出してしまうおそれがあり、防草効果の安定した長期の持続性に問題があった。また、防草施工エリアの地表面に客土層が剥き出しとなるため、視覚的に目立つ白色系統のアルカリ性土壌が直接目視されてしまい施工後の景観に問題があった。
【0008】
一方、特許文献2に開示された技術は、防草材として使用する木材チップ自体が可燃性であるため、タバコの投げ捨てやキャンプ炊事等の不始末などが、防草施工エリアに飛び火して大規模な野火や山火事を招来するおそれもあった。
【0009】
本発明は、このような懸念を払拭することを目的として、防草効果が高くその効果が長期間持続し、かつ施工後の景観性に優れ防火面などの安全性も高い防草材、及びそれを用いた防草施工方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の観点による防草材は、
樹皮素材とアルカリ性土壌素材から成る防草材であって、
前記樹皮素材は、水圧バーカー式の樹皮剥離装置または手剥き作業によって針葉樹原木から剥離された、素材の腐敗や飛来種子の発芽を誘発する原木木質部分を含まない樹皮部分のみを主成分とし、その炭素率(C/N比)が90%以上、その透水係数が0.1以上、及び素材中に含まれる繊維長が10mm乃至85mmである繊維成分が少なくとも素材全体の50%以上を占めるものであり、かつ、摂氏10度以上の温度環境下で、水圧バーカー式の樹皮剥離装置によって剥離された樹皮は5昼間(実質日照時間40時間)以上、手剥き作業によって剥離された樹皮は3昼間(実質日照時間24時間)以上、乾燥処理を施して素材中の含水率を9.5%以下に低下させたものであり、
前記アルカリ性土壌素材は、石灰岩から各種の石灰製品を製造した際に排出される石灰残滓物質であり、主にドロマイト(CaMg(CO3)2)、炭酸カルシウム(CaCO3)、及び二酸化珪素(SiO2)から構成され、9.6以上のpH値を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の第2の観点による防草施工工法は、
施工エリアについて不陸整正を行う第1の作業工程と、
第1工程の終了した施工エリアに請求項1に記載のアルカリ性土壌素材を敷き均す第2の作業工程と、
第2工程の終了した施工エリアの全域に亘り所定の押圧を加えて、前記アルカリ性土壌素材の厚みを10乃至20cmに調整する第3の作業工程と、
第3工程終了後の施行エリアの何れかの短手方向について少なくとも5%の傾斜を設ける第4の作業工程と、
第4工程終了後の施工エリアの上層に請求項1に記載の樹皮素材を30乃至50リットル/m2の割合で敷設する第5の作業工程と、
第5工程終了後の施工エリアに、前記アルカリ性土壌素材を厚さ1乃至3mm/m2の割合で低密度散布する第6の作業工程と、
を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の第3の観点による防草施工方法は、
施工エリアの現況土を所定の深さに亘って掘り下げる第1の作業工程と、
第1工程の終了した施工エリアについて不陸整正を行い、その後、施工エリアの何れかの短手方向について少なくとも5%の傾斜を設ける第2の作業工程と、
第2工程終了後の施工エリアの短手方向傾斜下部において、路床面の長手方向に沿って円筒側面に透水性加工を施した水抜きパイプを敷設する第3の作業工程と、
第3工程の終了した施行エリアに請求項1に記載のアルカリ性土壌素材を敷き均す第4の作業工程と、
第4工程が終了した施行エリアの全域に亘り所定の押圧を加えて、前記アルカリ性土壌素材の厚みを10乃至20cmに調整する第5の作業工程と、
第5工程終了後の施工エリアの上部に請求項1に記載の樹皮素材を30乃至50リットル/m2の割合で敷設する第6の作業工程と、
第6工程の終了した施工エリアに、前記アルカリ性土壌を厚さ1乃至3mm/m2の割合で低密度散布する第7の作業工程と、
を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明を用いることによって、防草効果が高くその効果が長期間持続し、かつ環境負荷が小さく、施工エリアの景観性を害さずに、安全性も高いエコロジカルな防草材及び防草施工方法を実現することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明を実施するための最良の形態である実施例について、本願の明細書に添付した各図面を参照しつつ以下に説明を行う。
【0015】
[1]本発明に基づく防草材
本発明による防草材は、主に、樹皮素材とアルカリ性土壌素材の2つの主材料から構成されている。以下、これら2つの素材の各々について詳細に説明を行う。
[1-1]樹皮素材
本発明に言う樹皮素材とは、スギやヒノキなど針葉樹の樹皮であり主に製材所などから廃棄される製材時の余剰木材が原料となる。
【0016】
これらの樹皮素材は、原木を柱や板などの製品として製材加工する際に原木の表面から剥離されるものであり、一般に有用木材資源としての利用価値が殆どなく、通常は産業廃棄物として廃棄・焼却処分が為されている。このような産業廃棄物の有効再利用が可能であるという点に鑑みても、本発明は極めてエコロジカルであり環境負荷の低減に貢献できるものと言える。
【0017】
ところで、スギやヒノキなど針葉樹の樹皮には、フェルギノールやタンニンなど植物の発芽抑制成分が多く含まれていることが知られている。したがって、前述の特許文献2にも示されるように、これらの樹皮素材は従来から防草材として広く利用されてきた。また、スギやヒノキなど針葉樹の樹皮には、植物素材の腐敗・分解を抑制するリグニンと言う成分が多く含まれている。しかしながら、係る樹皮素材に原木の木質部分(木材の心材部分)が多く混入してしまうと、防草材として散布した後に地面の腐朽菌などの影響により腐り始めて堆肥化し、却って植物(雑草)の発育・成長を助長するおそれがある。
【0018】
因みに、このような堆肥化の進捗速度、すなわち素材の腐食・分解のし易さについては、素材の炭素率(C/N比)によって客観的に評価することが可能である。ここでC/N比とは、素材中の炭素量[C]と窒素量[N]との比率を言い、この値が大きいほど堆肥化しづらく安定した状態を保つことができる。ちなみに、通常の鶏糞など堆肥のC/Nは6~10%程度であり、スギやヒノキなどの樹皮では90%以上と言われている。しかしながら、前述のように、樹皮素材中に原木の木質部分が混入するとC/N比が著しく低下してしまうおそれがある。
【0019】
本発明では、樹皮素材中への木質部の混入を極力避けるべく、原木から樹皮を剥離する際に使用される樹皮剥離装置(一般に、「バーカー」と呼称される)として水圧バーカーを使用している。ちなみに、原木から樹皮を剥離する際に使用されるバーカーは、例えば、原木から機械刃によって樹皮を剥離するリングバーカーやカットバーカーと、水圧により樹皮を剥離する水圧バーカーに大別される。
【0020】
リングバーカーやカットバーカーは、機械刃により原木の表面を削るので、その構造が比較的に簡単であり、そのメンテナンスや取り扱いも容易である。しかし、剥離層が厚くなって原木から剥離される樹皮素材中に原木の木質部分が多く含まれてしまい、原木から剥離後の樹皮素材のC/N比が低下し、剥離後の樹皮素材が腐り易くなってしまうおそれがある。
【0021】
一方、水圧バーカーは、水をトルネード状のジェット水流にして高圧で原木に吹き付け、原木の樹皮を極力薄く剥くことに特化されたバーカーであり、スピーディーにかつ原木を傷つけず樹皮のみを剥くことができる。なお、水圧バーカーは、その動作態様からジェットバーカーとも呼称されている。
【0022】
また、樹皮素材中への木質部の混入を避けるためには、原木からの樹皮の剥離時にバーカーなどの機械力を利用せず、作業者の手剥き作業によって原木から樹皮素材を採取するようにしても良い。このような手作業を行う事によって、原木に余計な傷をつけることなく、かつ樹皮素材のみを確実に選択・採取することが可能となる。
【0023】
本発明においては、防草材として使用する樹皮素材のC/N比を高めるため、もっぱら、水圧バーカーや手剥き作業によりスギやヒノキなどの原木から剥離した樹皮素材のみを使用するものとした。この結果、本発明による樹皮素材のC/N比を90%以上の値を保つことが可能となる。
【0024】
また、本発明では、使用する樹皮素材に含まれる植物繊維の長さにも所定の基準を設け、樹皮素材の性質に均一性を保つものとした。すなわち、このような樹皮素材においては従来、繊維長は全体がほぼ30mm以下程度で管理されていた。しかし、係る従来の繊維長では素材中の含水率の高い状態が継続されてしまい、樹皮素材が地面に敷設された場合、素材への飛来種子の発芽を早めてしまうおそれがある。それ故、本発明では、樹皮素材中に含まれる繊維のうち、少なくとも素材全体の50%以上の繊維が繊維長を10mm乃至85mmであるものに限定した。
【0025】
さらに、樹皮素材を防草材として使用するに当たっては、防草施工エリアへの設置後に飛来した雑草種子などを樹皮素材の表面に根付かせないため、素材中に水分が滞留しないように加工する必要がある。つまり樹皮素材の水捌けを良好に保つ必要がある。ところで、素材の水捌けの良さは、一般に素材の透水係数によって客観的に評価することが可能である。ここで透水係数とは、素材中を1秒間に浸透する水の速さ(cm/sec)で定義され、この値が大きい(速い)ほど素材の水捌が良いとされている。
【0026】
通常の黒土の透水係数は約7.0×10-5(cm/sec)とされているが、これは黒土の中を1秒間に約0.007mmの速さで水が浸透することを示している。ちなみに、本発明に使用される樹皮素材は、その透水係数を約0.1(cm/sec)以上のものに設定した。すなわち、本発明に用いる樹皮素材においては、その素材中を水が1秒間に約1mm以上の速さで浸透することを表している。
【0027】
これは、一般的に透水性が高い(水捌けが良い)とされる細砂(粒径0.125~0.25mm)の透水係数が0.016(cm/sec)であることに較べても極めて高い値であり、本発明に用いる樹皮素材の水捌けの良さを示すものと言える。
【0028】
本発明においては、このような高い透水係数をさらに高めるため、採取した樹皮素材に対して次のような乾燥・撥水処理を施している。
(イ)水圧バーカー式の樹皮剥離装置により採取した樹皮素材の場合
樹皮素材の採取後、係る樹皮素材を摂氏10度以上の温度環境下において、少なくとも5昼間(実質日照時間約40時間)以上の天日乾燥処理を施す。
(ロ)手剥き作業により採取した樹皮素材の場合
樹皮素材の採取後、係る樹皮素材を摂氏10度以上の温度環境下において、少なくとも3昼間(実質日照時間約24時間)以上の天日乾燥処理を施す。
【0029】
本発明では係る乾燥・撥水処理を施すことによって、樹皮素材中の水分の含水率を素材質量の9.5%以下に抑え込んでいる。なお、屋内での乾燥・撥水処理を行う場合は、上記の実質日照時間に相当する時間だけ、紫外線や赤外線、或は遠赤外線をそれぞれの熱線照射装置から樹皮素材に向かって照射するようにしても良い。
【0030】
[1-2]アルカリ性土壌素材
続いて、本発明による防草材のもう一つの主要材料であるアルカリ性土壌素材について説明する。本発明に用いるアルカリ性土壌素材は、石灰岩から各種の石灰応用製品を生成した後に排出される残滓物質であり、各種の石灰製品の製造工場から通常は産業廃棄物として廃棄されているものである。
【0031】
従来、これらの残滓物質は、建築残土や家屋解体材のような他の産業廃棄物と同様に扱われ、河川・海岸の埋め立て用や、工業地帯の土地造成用に使われるのみであった。本発明は、係る産業廃棄物に資源再生化の途を開いたことにより、極めてエコロジカルなものと言える。
【0032】
これらの残滓物質は、主にドロマイト(CaMg(CO3)2)、炭酸カルシウム(CaCO3)、及び二酸化珪素(SiO2)から構成されている。これらの成分比率については、特に限定されるものではないが、現実的な実施態様に鑑みれば、ドロマイト70%程度、炭酸カルシウム20%程度、二酸化珪素10%程度であることが好ましい(何れも質量%)。
【0033】
ちなみに、本実施例では係るアルカリ性土壌素材として、
ドロマイト =70%
炭酸カルシウム =17%
二酸化珪素 = 7%
その他の水分等)= 6%
(何れも、X線回析(XRD)、蛍光X線分析(XRF)による算定に基づく。)
のものを使用している。また、係るアルカリ性土壌素材のpH値は9.6以上を有することが好適である。
【0034】
[2]本発明に基づく防草施工方法
次に、本発明による防草材を用いた防草施工方法について説明を行う。因みに、本発明に基づく防草施工方法には2つの方法があり、それぞれについて以下に説明を行う。
【0035】
[2-1]第1の施工方法
第1の施工方法は、防草施工エリアに本発明に係る防草材を直接に敷設する方法である。係る施工方法に基づいて施工した防草施工エリアの概略断面図を添付図面の
図1に示すとともに、作業工程の概要を
図2のフローチャートに示す。
【0036】
同フローチャートからも明らかなように当該施工方法は、施工エリアについて不陸整正を行う第1の作業工程と、第1工程の終了した施工エリアに本発明に基づくアルカリ性土壌素材を敷き均す第2の作業工程と、第2工程の終了した施工エリアの全域に亘り所定の押圧を加えて、前記アルカリ性土壌素材の厚みを10乃至20cmに調整する第3の作業工程と、第3工程終了後の施行エリアの何れかの短手方向について少なくとも5%の傾斜を設ける第4の作業工程と、第4工程終了後の施工エリアの上層に前述の樹皮素材を30乃至50リットル/m2の割合で敷設する第5の作業工程と、第5工程終了後の施工エリアに、前述のアルカリ性土壌素材を厚さ1乃至3mm/m2の割合で低密度散布する第6の作業工程と、を含むことを特徴とする。
【0037】
以下において、当該施工方法の各作業工程の内容を詳しく説明する。
[2-1-1]第1作業工程
第1作業工程は施工エリアの不陸補正、すなわち、地面の窪みを埋めたり突出部を削るなどして、地面の凹凸を均し施工エリアの平坦化を行う作業工程である。具体的には、ブルドーザーなどの土木作業機械を用いて係る作業を実行することになる。
【0038】
当該工程に用いられる土木機械の仕様・性能などに関しては、特に限定されるものではないが、例えば、運転質量3.0トン程度のブルドーザーなどを用いることができる。なお、係る仕様・性能は、施工エリアの広狭や土質など、実際の施工条件に応じて任意に選択できることは言うまでもない。
【0039】
[2-1-2]第2作業工程
第2作業工程は、本発明の防草材を構成する一つの主要成分であるアルカリ性土壌素材を、第1の作業工程が終了した施工エリア内に所定量を配袋し、バックホー(油圧ショベル)或いは人力によって、施工エリア内に均一に敷き均す作業である。なお、バックホーは、そのバケット容量が0.25m3 程度であることが好ましいが、土木機械の性能はこれに限定されるものではなく、施工条件などに応じて任意に選択可能である。
【0040】
本作業工程では、アルカリ性土壌素材を施工エリア内に万遍なく敷き均した後に、施工エリア内のアルカリ性土壌素材の表面整正作業を実施する。係る整正作業は、例えば、0.1トン・ローラー(地均し機)や、レーキ(地均し作業用の大型熊手)などを用いた人力を併用して行うことが好ましい。
【0041】
[2-1-3]第3作業工程
第3作業工程は、施工エリア内に敷き均され、表面の整正作業が完了したアルカリ性土壌素材に押圧を加える作業工程である。すなわち、第2の工程が終了した後、施工エリア内のアルカリ性土壌素材に所定の押圧を加えて地固めを行い、施工エリア内のアルカリ性土壌素材の厚さをほぼ均一に調整する。
【0042】
本工程は、例えば2.5トン乃至4.0トン・ローラー(地均し機)などの土木機械を用いて、施工エリア内の全域に亘り、万遍なく縦横方向に複数回繰り返し行うことが好ましい。なお、このような転圧作業を実施することによって、施工エリア内に敷設されたアルカリ性土壌素材の厚みを10乃至20cm程度に圧縮することが好適である。
【0043】
[2-1-4]第4作業工程
第4作業工程は、第3工程終了後の施工エリアの何れかの短手方向に所定の傾斜を設ける工程である。通常、道路脇や河川敷などに設けられる防草施工エリアの形状は、道路や河川等に沿った長手方向と、これに直交する短手方向とからなる矩形状となるのが一般的である。
【0044】
本工程では、その短手方向の何れか一方向かって所定の傾斜を設けるものである。この場合、傾斜の角度は5%程度にすることが好ましい。因みに、係る傾斜角度は、通常の小・中学校などの校庭の整地や造成を行う際に、施工エリアの排水を目的として慣用的に用いられる傾斜の値と言われている。
【0045】
なお、当該工程では、前工程で用いられたローラーなどと同様の土木機器が用いられるため、第3工程と併せて当該工程の実施を行うようにしても良い。また、道路法面や河川堰堤などのように、施工エリア自体が最初から傾斜地である場合には、係る自然地の傾斜を活用して当該工程を省略することも可能である。
【0046】
[2-1-5]第5作業工程
第5作業工程は、第4工程の終了した施工エリアに、本発明による防草材のもう一つの主要成分である前述の樹皮素材を敷設する作業工程である。すなわち、施工エリアに10乃至20cm程度の厚さでほぼ均一に地均しされたアルカリ性土壌素材の上に前述の樹皮素材を万遍なく敷設する。
【0047】
前述のアルカリ性土壌素材は各種の石灰製品と同様に、極めて目立つ白色系統の色合いをしている。それ故、当該工程の作業を行うことにより施工エリアの表面が、落ち着いた茶系統の色合いの樹皮素材で覆い尽くされることになる。これによって、防草施工を行ったエリア表面の色合いが極端に目立つことはなく、施工後の防草施工エリアの景観を良好に保つことができる。
【0048】
また、前述のように、本発明に基づく樹皮素材は極めて良好を透水性ならびに撥水性を有しているため、表面に降った雨水などは迅速に樹皮素材の下層に浸透・吸収される。それ故、当該工程を実施することにより、施工エリアの表層に雨水などによる水たまりが生ずることを防止できる。
【0049】
本工程で施工エリア内に投入する樹皮素材の量は、1平方メートル当たり30乃至50リットルを目安とする。なお、アルカリ性土壌素材の上に形成される樹皮素材層の厚さは、アルカリ性土壌素材層の厚みに対して約1/4程度であることが好ましい。ちなみに、本施工方法の実験施工例においては、第3工程におけるアルカリ性土壌素材層の厚みを12cm程度とした。そして、当該工程において樹皮素材を約30リットル/m2の割合で施工エリアに投入し、施工エリア内の全域にわたって敷き均した。その結果、施工エリアにおける樹皮素材層の厚さは約3cmとなっている。
【0050】
[2-1-6]第6作業工程
第6作業工程は、第5工程が終了した施工エリアに、前述のアルカリ性土壌素材を低密度散布する作業工程である。本作業工程の目的は、前工程で敷設した樹皮素材層の表面を前述のアルカリ性土壌素材で、粗く、かつ薄くカバーすることにある。
【0051】
これによって、樹皮素材の表面に不燃性のアルカリ性土壌素材の粒子が粗くまぶされるため、例えば、吸殻の投げ捨てや、焚火などから浮遊火粉が樹皮素材の表面に落ちて類焼するのを防止することができる。なお、当該工程で散布するアルカリ性土壌素材の量は、施工エリアの表層を3mm弱程度の厚さで粗く覆える程度が好適である。
【0052】
この程度の低密度散布であれば、樹皮素材の表面が散布されたアルカリ性土壌素材によって全く覆い尽くされることはなく、樹皮素材の茶系統の色合いが防草施工エリアの表面に色濃く残っているので、施工エリア表層の景観が、人目に立つ白色系統のアルカリ性土壌素材の色合いによって害されるおそれはない。
【0053】
[2-2]第2の施工方法
本発明による第2の施工方法は、防草施工エリアを所定の深さまで掘り下げ、そこに本発明に係る防草材を敷設する方法である。係る施工方法に基づいて施工した防草施工エリアの概略断面図を添付図面の
図3に示すとともに、作業工程の概要を
図4のフローチャートに示す。
【0054】
同フローチャートからも明らかなように、当該施工方法は、施工エリアの現況土を所定の深さに亘って掘り下げる第1の作業工程と、第1工程の終了した施工エリアについて不陸整正を行い、その後、施工エリアの何れかの短手方向について少なくとも5%の傾斜を設ける第2の作業工程と、第2工程終了後の施工エリア短手方向傾斜下部において、施工エリアの長手方向に沿って円筒側面に透水性加工を施した水抜きパイプを敷設する第3の作業工程と、第3工程の終了した施行エリアに前述のアルカリ性土壌素材を敷き均す第4の作業工程と、第4工程が終了した施行エリアの全域に亘り所定の押圧を加えて、前記アルカリ性土壌素材の厚みを10乃至20cmに調整する第5の作業工程と、第5工程終了後の施工エリアの上層に前述の樹皮素材を30乃至50リットル/m2の割合で敷設する第6の作業工程と、第6工程の終了した施工エリアに、前記アルカリ性土壌素材を厚さ1乃至3mm/m2の割合で低密度散布する第7の作業工程と、を含むことを特徴とする。
【0055】
以下において、当該施工方法の各作業工程の内容を詳しく説明する。
[2-2-1]第1作業工程
先ず、本施工方法の第1作業工程は、施工エリア内の現況土を所定の深さに亘って掘り起こす作業工程である。係る掘り起こし作業は施工エリア内の現況土を、例えば2.0トン・トラクターを用いて20乃至40cmの深さに亘って掘り起こすものである。なお、掘り起こす深さは、一般的に30cm以下であることが好適である。
【0056】
[2-2-2]第2作業工程
第2作業工程は、現況土を掘り起こした底面を不陸整正する作業(施工エリア床面の凹凸を平坦化する作業)と、施工エリアの何れかの短手方向について少なくとも5%の傾斜を設ける作業である。これは、現況土を掘り下げた底面の全域に亘り雨水などが滞留することを防ぐためである。
【0057】
防草施工エリアは、長手方向とそれに直交する短手方向からなる矩形状となっていることが一般的である。例えば、道路等に沿った地域の防草施工作業を行うには、防草施工エリアの長手方向が極めて長い帯状となる。したがって、掘り下げた施工エリア底面の何れかの短手方向に向かって傾斜を設けることは、施工エリア底面の排水を考える上で極めて合理的と言える。
【0058】
すなわち、後述の作業工程で施工エリアに敷設されるアルカリ性土壌素材を浸透してきた雨水等が、底面に設けられた傾斜によって、施工エリアの何れかの短手方向の傾斜最下部に集約され、施工エリアの底面全体に雨水などが滞留することはない。ちなみに、5%程度の傾斜角度は、一般的な小・中学校等の校庭の整地や造成を行う際に、施工エリアの排水を目的として慣用的に用いられる傾斜である。
【0059】
[2-2-3]第3作業工程
第3作業工程は、第2工程で設けた施工エリア短手方向の傾斜下部に、水抜き用のパイプを施工エリアの長手方向に沿って敷設する作業工程である。すなわち、施工エリアの短手方向の傾斜下部に集約された雨水などを、施工エリアの外部に排出するための設備設置作業と言える。当該工程で使用される水抜き用のパイプは、その形状や大きさ等について特に限定されるものではないが、その円筒側面に透水性を有することが要件となり、例えば、円筒側面に多数の透水孔を有するようなパイプなどが好適である。
【0060】
[2-2-4]第4作業工程
第4作業工程は、本発明の防草材を構成する一つの主要成分であるアルカリ性土壌素材を、施工エリアの底面に所定量を配袋し、バックホー(油圧ショベル)或いは人力によって、施工エリア内に均一に敷き均す作業である。なお、バックホーは、そのバケット容量が0.25m3 程度であることが好ましいが、土木機械の性能はこれに限定されるものではなく、施工エリアの広狭などの実態に即して適宜変更可能なことは言うまでもない。
【0061】
本工程では、アルカリ性土壌素材を施工エリア内に万遍なく敷き均した後に、施工エリア内のアルカリ性土壌素材の表面整正作業を実施する。係る整正作業は、例えば、0.1トン・ローラー(地均し機)や、レーキなどを用いた人力作業を併用して行うことが好適である。
【0062】
[2-2-5]第5作業工程
第5作業工程は、施工エリア内に敷き均され表面整正作業が完了したアルカリ性土壌素材に押圧を加える作業工程である。すなわち、第4の工程が終了した後、施工エリア内のアルカリ性土壌素材に所定の押圧を加えて地固めを行い、アルカリ性土壌素材の厚さを均一の値に保つものである。
【0063】
本工程は、例えば2.5トン乃至4.0トン・ローラー(地均し機)などの土木機械を用いて、舗装エリア内の全域に亘り、万遍なく縦横方向に複数回繰り返し行うことが好ましい。なお、係る転圧作業を実施することによって、施工エリア内に敷設されたアルカリ性土壌素材の厚みを10乃至20cm程度に圧縮することが好ましい。
【0064】
[2-2-6]第6作業工程
第6作業工程では、第5作業工程の終了した施工エリア内に、本発明による防草材のもう一つの主要成分である樹皮素材を敷設する作業を執り行う。すなわち、施工エリア内に10乃至20cm程度の厚さでほぼ均一に地均しされたアルカリ性土壌素材の上に前述の樹皮素材を万遍なく敷設する。
【0065】
施工エリア内に投入する樹皮素材の量は、1平方メートル当たり30乃至50リットルを目安とする。なお、施工エリアに投入されたアルカリ性土壌素材の上に形成される樹皮素材層の厚さは、アルカリ性土壌素材層の厚みに対し約1/4程度であることが好ましい。例えば、第1工程における現況土の掘り下げ深さが約15cmであり、第5工程におけるアルカリ性土壌素材の敷設層の厚さが約12cm程度となった場合には、当該工程において樹皮素材を施工エリアの全域に亘って敷き均し、樹皮素材層の厚さを約3cm程度にすることが好ましい。
【0066】
[2-2-7]第7作業工程
第7作業工程は、第6工程が終了した施工エリアに、前述のアルカリ性土壌素材を低密度散布する作業工程である。本作業工程の目的は、前工程で敷設した樹皮素材層の表面をアルカリ性土壌素材で粗く、かつ薄くカバーすることにある。
【0067】
これによって、樹皮素材の表面に不燃性のアルカリ性土壌素材の粒子が粗くまぶされるため、例えば、吸殻の投げ捨てや、焚火などから浮遊火粉が樹皮素材の表面に落ちて類焼するのを防止することができる。なお、当該工程で散布するアルカリ性土壌素材の量は、施工エリアを3mm弱程度の深さで粗く覆える程度が好適である。
【0068】
この程度の低密度散布であれば、樹皮素材の表面がアルカリ性土壌素材によって全く覆い尽くされることはなく、樹皮素材の茶系統の色合いが防草施工エリアの表層に色濃く残っているので、施工エリア表面の景観が、人目に立つ白色系統の色合いのアルカリ性土壌素材によって害されるおそれはない。
【0069】
[3]本発明による試験施工例
[3-1]試験施工の概要
次に、本発明による試験施工の結果を、
図5~
図7の試験写真に基づいて説明を行う。ちなみに、試験施工エリアの大きさは1m×1mの矩形エリアとして木枠で囲み、本発明による第1の施工方法を実施した。
【0070】
図5~
図7共に、写真の右側が試験施工エリアであり、本発明によるアルカリ性土壌素材を現況土の上に約12cm客土し、その上に樹皮素材30リットル/m
2の割合で敷設した。なお、樹皮素材層の厚さは平均で3cm程となっている。さらに、施工エリアの表面には前述のアルカリ性土壌素材を、3mm弱程度の厚さになるように低密度で散布を行っている。また、写真の左側は、防草効果の比較のために通常の赤黒土を約15cmの高さに客土したものであり、エリアの面積は右側の試験施工エリアと同様に1m
2である。
【0071】
試験の開始に当たって、右側の試験施工エリアと左側の効果比較エリアの双方に、防草効果の結果を加速的に検証すべく、数種の雑草種子(計20g)を等しく散布した。ちなみに、散布を行った雑草種子の詳細は下記の通りである。
ヒメシバ : 2.5g
センダングサ : 1.5g
マルバルコウ : 3.5g
イタリアンライングラス :12.5g
なお、これらの雑草類は関東平野の空き地や河川敷などにおいて、ごく一般的に見受けられる植物である。
【0072】
[3-2]試験開始後の経過観察
[3-2-1]試験開始後5日目(
図5に示す写真参照)
左側の効果比較エリアでは既に雑草種子の発芽が確認された。これに対して試験施工エリアでの発芽は確認されなかった。
【0073】
[3-2-2]試験施工後21日目(
図6に示す写真参照)
左側の効果比較エリアでは、雑草類が繁殖し、草丈20cmに達する個体株も観察された。一方、右側の試験施工エリアでは、一部、雑草種子の発芽も観測されたが、その後数日で全て枯れている。
【0074】
[3-2-3]試験施工後53日目(
図7に示す写真参照)
左側の比較効果エリアでは、雑草類の繁殖が著しく、草丈30cmを超える個体株も観察された。一方、右側の試験施工エリアには、発芽後順調に生育している雑草類は見受けられなかった。
【0075】
以上に説明したように、本発明による防草材ならびに防草施工方法は、本来廃棄処分とされていたアルカリ性土壌素材や樹皮素材を利用することによって、極めて有効な防草効果を期待できる。また、施工エリアに敷設されたアルカリ性土壌素材や樹皮素材は、高い抗菌効果を有しており、さらに樹皮素材からの気化熱によって市街地での、いわゆるヒートアイランド現象も抑制することが可能となる。
【0076】
また、樹皮素材が施工エリア表層に現れるため、従来、アルカリ性土壌素材のみで防草工事を行う場合に較べて防草施工エリアの自然な景観を保てることができ、さらに、樹皮素材の表面にアルカリ性土壌素材を低密度散布する(まぶす)ことによって、その防火安全性を高められる。
【0077】
なお、本発明の実施形態は、以上に説明した実施例に限定されるものではなく、例えば、各々の実施例を構成する各部位の形状や配置、或いはその素材又は経過時間や設定温度などは、本発明の趣旨を逸脱することなく、現実の実施態様に即して適宜変更ができるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0078】
以上に説明した本発明の構成ならびに方法は、空き地や道路際などのエリアの防草処理の分野において、その利用が可能である。
【符号の説明】
【0079】
1.アルカリ性土壌素材
2.樹皮素材
3.水抜き用パイプ
【図面の簡単な説明】
【0080】
【
図1】本発明による第1の防草施工方法による施工エリアの概略断面図である。
【
図2】本発明による第1の防草施工方法の施工フローチャートである。
【
図3】本発明による第2の防草施工方法による施工エリアの概略断面図である。
【
図4】本発明による第2の防草施工方法の施工フローチャートである。
【
図5】本発明に基づく防草施工方法の実証試験を示す試験写真である(1)。
【
図6】本発明に基づく防草施工方法の実証試験を示す試験写真である(2)。
【
図7】本発明に基づく防草施工方法の実証試験を示す試験写真である(3)。