(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】UE、基地局、及び方法
(51)【国際特許分類】
H04L 1/16 20230101AFI20241029BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20241029BHJP
H04W 72/20 20230101ALI20241029BHJP
【FI】
H04L1/16
H04W28/04 110
H04W72/20
(21)【出願番号】P 2022178578
(22)【出願日】2022-11-08
(62)【分割の表示】P 2020537769の分割
【原出願日】2018-01-09
【審査請求日】2022-11-08
【審判番号】
【審判請求日】2024-04-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】リャン リン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【合議体】
【審判長】馬場 慎
【審判官】高野 洋
【審判官】衣鳩 文彦
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/128493(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/127015(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/135713(WO,A1)
【文献】Samsung,HARQ Management and Feedback[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1709 R1-1716005,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1709/Docs/R1-1716005.zip>,2017年09月12日,pp.1-10
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
UE(user equipment)によって実行される方法であって、
PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)に対応する第1のDCI(Downlink Control Information)における第1の情報を、基地局から受信することと、
第2のDCIにおける第2の情報を、前記基地局から受信することと、を備え、
前記第2の情報は、前記PDSCHのHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat Request acknowledgement)情報に関連し、
前記方法は、
前記第1のDCIにおける前記第1の情報が前記HARQ-ACK情報を送信するためのタイミングを示さず且つ前記第2のDCIにおける前記第2の情報が前記HARQ-ACK情報を送信するためのタイミングを示す場合に、前記PDSCHの前記HARQ-ACK情報を、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)送信において
多重送信することと、を更に備え
、
前記第2の情報は、専用のRNTI(Radio Network Temporary Identifier)によってスクランブルされる、
方法。
【請求項2】
前記HARQ-ACK情報は、1つ又は複数のHARQプロセスに関連づけられる、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
基地局によって実行される方法であって、
PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)に対応する第1のDCI(Downlink Control Information)における第1の情報を、UE(user equipment)に送信することと、
第2のDCIにおける第2の情報を、前記UEに送信することと、を備え、
前記第2の情報は、前記PDSCHのHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat Request acknowledgement)情報に関連し、
前記方法は、
前記第2の情報に基づいてPUCCH(Physical Uplink Control Channel)送信において多重送信された前記HARQ-ACK情報を、前記UEから受信することを更に備え、
前記PDSCHの前記HARQ-ACK情報は、前記第1のDCIにおける前記第1の情報が前記HARQ-ACK情報を送信するためのタイミングを示さず且つ前記第2のDCIにおける前記第2の情報が前記HARQ-ACK情報を送信するためのタイミングを示す場合に、前記PUCCH送信において
多重送信され、
前記第2の情報は、専用のRNTI(Radio Network Temporary Identifier)によってスクランブルされる、
方法。
【請求項4】
前記HARQ-ACK情報は、1つ又は複数のHARQプロセスに関連づけられる、
請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
UE(user equipment)であって、
PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)に対応する第1のDCI(Downlink Control Information)における第1の情報を、基地局から受信する手段と、
第2のDCIにおける第2の情報を、前記基地局から受信する手段と、を備え、
前記第2の情報は、前記PDSCHのHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat Request acknowledgement)情報に関連し、
前記UEは、
前記第1のDCIにおける前記第1の情報が前記HARQ-ACK情報を送信するためのタイミングを示さず且つ前記第2のDCIにおける前記第2の情報が前記HARQ-ACK情報を送信するためのタイミングを示す場合に、前記PDSCHの前記HARQ-ACK情報を、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)送信において
多重送信する手段と、
を更に備え
、
前記第2の情報は、専用のRNTI(Radio Network Temporary Identifier)によってスクランブルされる、
UE。
【請求項6】
前記HARQ-ACK情報は、1つ又は複数のHARQプロセスに関連づけられる、
請求項
5に記載のUE。
【請求項7】
基地局であって、
PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)に対応する第1のDCI(Downlink Control Information)における第1の情報を、UE(user equipment)に送信する手段と、
第2のDCIにおける第2の情報を、前記UEに送信する手段と、を備え、
前記第2の情報は、前記PDSCHのHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat Request acknowledgement)情報に関連し、
前記基地局は、
前記第2の情報に基づいてPUCCH(Physical Uplink Control Channel)送信において多重送信された前記HARQ-ACK情報を、前記UEから受信する手段を更に備え、
前記PDSCHの前記HARQ-ACK情報は、前記第1のDCIにおける前記第1の情報が前記HARQ-ACK情報を送信するためのタイミングを示さず且つ前記第2のDCIにおける前記第2の情報が前記HARQ-ACK情報を送信するためのタイミングを示す場合に、前記PUCCH送信において
多重送信され、
前記第2の情報は、専用のRNTI(Radio Network Temporary Identifier)によってスクランブルされる、
基地局。
【請求項8】
前記HARQ-ACK情報は、1つ又は複数のHARQプロセスに関連づけられる、
請求項
7に記載の基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、通信の分野に関し、より詳細には、アンライセンスバンドでのハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat Request)確認応答のフィードバックのための方法及びデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
アンライセンスバンド動作は、3GPPに研究・適用されており、例えばライセンスアシストアクセス(LAA:Licensed Assist Access)がある。従来の規格によれば、アンライセンスバンドに物理アップリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)がなく、ライセンスされたプライマリセルが必須であるため、HARQ確認応答(HARQ-ACKとも呼ばれる)は、ライセンスされたセルで配信される。
【0003】
新しく開発されたモバイル規格、例えば、新しい無線(NR:New Radio)システムは、アンライセンスバンド動作、特にアンライセンスバンドでのHARQ-ACKのフィードバックをサポートする。NRの例示的なシナリオでは、HARQ-ACKのフィードバックはスタンドアロンの展開であり、つまり、フィードバックに関与するライセンスバンドがない。従って、アンライセンスバンドでHARQ-ACKをフィードバックする方式が必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施形態は、概して、上記で記述した問題を解決するための解決策を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態の第1の態様では、本開示の実施形態は、ネットワークデバイスで実行される方法を提供する。前記ネットワークデバイスは、HARQ確認応答のフィードバックモードを示す第1のトリガを端末デバイスに送信する。前記フィードバックモードは、トリガモード、タイミングモード、及び混合モードの少なくとも1つから選択される。HARQ確認応答に割り当てられたアンライセンスバンドへの成功したアクセスに応答して、前記ネットワークデバイスは、前記端末デバイスに、前記第1のトリガで示される前記フィードバックモードに基づいて前記HARQ確認応答をフィードバックする少なくとも1つのターゲット端末デバイスを示す第2のトリガを送信する。
【0006】
本開示の実施形態の第2の態様では、本開示の実施形態はネットワークデバイスを提供する。前記ネットワークデバイスは、プロセッサとメモリとを含む。前記メモリは、前記プロセッサによって実行可能な命令を含むプログラムを備えるメモリを含み、前記プロセッサは、前記ネットワークデバイスに本開示の第1の態様による方法を実行させるように構成される。
【0007】
本開示の実施形態の第3の態様では、本開示の実施形態は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、命令が格納されており、前記命令は、ネットワークデバイスによって実行されると、ネットワークデバイスに本開示の第1の態様による方法を実行させる。
【0008】
本開示の実施形態の第4の態様では、本開示の実施形態は、端末デバイスで実行される方法を提供する。前記端末デバイスは、ネットワークデバイスから、HARQ確認応答のフィードバックモードを示す第1のトリガを受信し、前記フィードバックモードは、トリガモード、タイミングモード、及び混合モードの少なくとも1つから選択される。前記フィードバックモードが前記トリガモード又は前記混合モードであることに応答して、前記端末デバイスは、前記ネットワークデバイスから、前記HARQ確認応答をフィードバックする少なくとも1つのターゲット端末デバイスを示す第2のトリガを検出する。
【0009】
本開示の実施形態の第5の態様では、本開示の実施形態は端末デバイスを提供する。前記端末デバイスは、プロセッサとメモリとを備える。前記メモリは、前記プロセッサによって実行可能な命令を含むプログラムを備えるメモリを含み、前記プロセッサは、前記端末デバイスに本開示の第4の態様による方法を実行させるように構成される。
【0010】
本開示の実施形態の第6の態様では、本開示の実施形態は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、命令が格納されており、前記命令は、端末デバイスによって実行されると、端末デバイスに本開示の第4の態様による方法を実行させる。
【0011】
本開示の実施形態の他の特徴及び利点は、例示として本開示の実施形態の原理を示す添付の図面と併せて読むと、以下の特定の実施形態の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本開示の様々な実施形態の上記及び他の態様、特徴、及び利点は、例示として、添付の図面を参照した以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。添付の図面において、類似又は同等の要素に類似する数字やアルファベットが使用される。図面は、本開示の実施形態をより理解しやすくするために示され、必ずしも一定の縮尺で描かれている必要はない。
【0013】
【
図1】
図1は、HARQ確認応答のフィードバックの従来のスキームの概略
図100を示す。
【0014】
【
図2】
図2は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの方法200のフローチャートを示す。
【0015】
【
図3】
図3は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの概略
図300を示す。
【0016】
【
図4】
図4は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの概略
図400を示す。
【0017】
【
図5】
図5は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの概略
図500を示す。
【0018】
【
図6】
図6は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの概略
図600を示す。
【0019】
【
図7】
図7は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの概略
図700を示す。
【0020】
【
図8】
図8は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの概略
図800を示す。
【0021】
【
図9】
図9は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの概略
図900を示す。
【0022】
【
図10】
図10は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの方法1000のフローチャートを示す。
【0023】
【
図11】
図11は、本開示の実施形態に係る、ネットワークデバイスで実装される装置1100のブロック図を示す。
【0024】
【
図12】
図12は、本開示の実施形態に係る、端末デバイスで実装される装置1200のブロック図を示す。
【0025】
【
図13】
図13は、本開示の実施形態を実施するのに適したデバイス1300の簡略ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本明細書で説明される要旨について、いくつかの例示的な実施形態を参照して説明する。これらの実施形態は、当業者が本明細書で説明される要旨をよりよく理解及び実施できるという目的だけで述べられ、要旨の範囲を限定する意図ではないと理解すべきである。
【0027】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明するために過ぎず、例示的な実施形態を限定する意図ではない。本明細書で使用されるとき、単数形「一つ(a)」、「1つ(an)」、及び「前記(the)」について、文脈からそうでないことが明確に示されていない限り、複数形も含まれる。本明細書で使用されるとき、「備える」、「備え」、「含む」及び/又は「含まれる」という用語は、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素及び/又はコンポーネントの存在を限定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、及び/又はそれらの組み合わせの存在又は追加を排除することはない。
【0028】
いくつかの代替の実施例では、示される機能/動作は、図面に示される順序とは異なる順序で発生する場合があることにも留意されたい。例えば、連続して示される2つの機能又は動作は、関連する機能/動作によっては、実際に同時に実行される場合があり、逆の順序で実行される場合もある。
【0029】
本明細書で使用されるとき、「通信ネットワーク」という用語は、新い無線アクセス(NR)、ロングタームエボリューション((LTE:Long Term Evolution))、LTEアドバンスト(LTE-A:LTE-Advanced)、広帯域符号分割多重アクセス(WCDMA:Wideband Code Division Multiple Access)、高速パケットアクセス(HSPA:High-Speed Packet Access)などの任意の適切な通信規格に準拠するネットワークを指す。さらに、通信ネットワークにおける端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信は、任意の適切な世代の通信プロトコルに従って実行されてもよい。通信プロトコルの例には、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、将来の第5世代(5G)の通信プロトコル、及び/又は現在知られている又は将来開発されるその他のプロトコルが含まれるが、これらに限定されない。
【0030】
本開示の実施形態は、様々な通信システムに適用されることができる。通信分野の急速な発展を考慮すると、本開示を具現化することができる将来のタイプの通信技術及びシステムも存在することは当然である。本開示の範囲を前述のシステムのみに限定するものとして見なされるべきではない。
【0031】
「ネットワークデバイス」という用語は、基地局(BS:Base Station)、ゲートウェイ、管理エンティティ、及び通信システムにおける他の適切なデバイスを含むが、これらに限定されない。「基地局」又は「BS」という用語は、ノードB(NodeB又はNB)、発展型NodeB(eNodeB又はeNB)、NRにおけるNodeB(gNB)、リモート無線ユニット(RRU:Remote Radio Unit)、無線ヘッダ(RH:Radio Header)、リモート無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)、リレー、及びフェムト、ピコなどの低電力ノードなどを指す。
【0032】
「端末デバイス」という用語は、「ユーザ機器(UE:User Equipment)」及びネットワークデバイスと通信可能な他の適切なエンドデバイスを含むが、これらに限定されない。例示として、「端末デバイス」は、端末、モバイル端末(MT:Mobile Terminal)、加入者局(SS:Subscriber Station)、携帯型加入者局(Portable Subscriber Station)、移動局(MS:Mobile Station)、又はアクセス端末(AT:Access Terminal)を指し得る。
【0033】
次に、本開示のいくつかの例示的な実施形態を、図面を参照して以下に説明する。まず
図1を参照する。
図1は、HARQ確認応答のフィードバックの従来のスキームの概略
図100を示す。
【0034】
図1の実施形態は、LAAにおけるHARQ-ACKのフィードバックを示す。該実施形態では、ダウンリンクデータは、アンライセンスバンドを介して物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)で送信され、HARQ-ACKは、ライセンスバンド上のPUCCHを介して送信される。ライセンスされていないPDSCH(フレーム構造3)でのタイミングは、周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplexing)(フレーム構造1)のタイミングとして扱われる。つまり、プライマリセル(Pcell:Primary Cell)がFDDである場合、サブフレームnでのPDSCHは、サブフレームN+4でのライセンスされたPUCCHにフィードバックする。
【0035】
従って、従来のHARQ-ACKフィードバックはタイミングベースであることが分かる。つまり、HARQ-ACK ULスロットとスケジュールされたPDSCHスロットとの間のタイミングが決定される。例えば、LTE-FDDの場合は4サブフレームであり、TD-LTEの場合はkサブフレームであり、kはTDD構成で決定できる。
【0036】
NRシステムの場合、タイミングkは、ダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)によって示されてもよく、無線リソース制御(RRC:Radion Resource Control)によって静的に構成されもよい。これらすべてのライセンスバンドの移動通信システムは、事前に定義・決定されたタイミングベースのHARQ-ACKフィードバックを使用する。アンライセンスバンドLAAの場合、HARQ-ACKフィードバックPUCCHはライセンスバンドで配信されるため、従来のタイミングベースの方法も使用される。
【0037】
しかしながら、NRがアンライセンスバンドにスタンドアロンで配備される場合、DLとフィードバックULとの間のタイミング間隔が閾値よりも長いとき、リッスンビフォアトーク(LBT:Listen Before Talk)の失敗により、タイミングベースのフィードバックがブロックされることがある。
【0038】
上記及び他の潜在的な問題を解決するために、本開示の実施形態は、アンライセンスバンドでのHARQ-ACKのフィードバックのための解決策を提供する。提案される解決策において、PDSCHは、最大チャネル占有時間(MCOT:Maximum Channel Occupied Time)内で連続的に送信し、且つトリガされるとフィードバックすることができる。特に、ネットワークデバイスは、HARQ-ACKのフィードバックモードを示す第1のトリガを送信する。HARQ確認応答に割り当てられたアンライセンスバンドへの成功したアクセスに応答して、ネットワークデバイスは、第1のトリガで示されるフィードバックモードに基づいてHARQ-ACKをフィードバックする少なくとも1つのターゲット端末デバイスを示す第2のトリガをさらに送信する。2つのトリガを使用すると、LBTによるブロックの可能性を大幅に低減できる。
【0039】
本開示の実施形態を、以下の図を参照してより詳細に説明する。
図2は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの方法200のフローチャートを示す。方法200により、従来のアプローチにおける上記及び他の潜在的な欠陥を克服することができる。方法200が例えばgNBなどのネットワークデバイスによって実施され得ることは、当業者にとって理解できる。
【0040】
方法200は210で開始される。210において、ネットワークデバイスは、HARQ確認応答のフィードバックモードを示す第1のトリガを、端末デバイスに送信する。フィードバックモードは、トリガモード、タイミングモード、及び混合モードの少なくとも1つから選択される。
【0041】
本開示の実施形態によれば、トリガモードは、HARQ-ACKがトリガ、即ち、上記した第1及び第2のトリガに応じてフィードバックされるモードを表す。タイミングモードは、HARQ-ACKがタイミングに基づいてフィードバックされるモードを表す。混合モードは、タイミングモードが最初に試行されるが、失敗した場合、端末デバイスがトリガを待つモードである。
【0042】
いくつかの実施形態では、第1のトリガは、HARQ確認応答によってフィードバックされるスロット及び/又はサブフレーム、HARQ確認応答の送信用に割り当てられたリソース(以下、「割り当てリソース」又は「PUCCHリソース」とも呼ばれる)、フィードバックタイミング、及び/又はその他を含むHARQ確認応答グループをさらに示してもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、タイミングモードにおいて、1つ又は複数のビットフィールドを使用してフィードバックタイミングを示してもよい。トリガモード又は混合モードでは、同じビットフィールドがHARQ-ACKグループ及び割り当てリソースとして再解釈されてもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、HARQ確認応答グループは、第1のトリガが送信された後のすべてのスケジュール可能なサブフレームを含んでもよい。言い換えれば、すべてのスケジュール可能なサブフレームのHARQ確認応答は、前回のトリガ以降、スケジュールされた順序でフィードバックされてもよい。
【0045】
あるいは、いくつかの実施形態では、HARQ確認応答グループは、スケジュール可能なサブフレームの一部のみを含んでもよい。例えば、システムの原理、仕様などに応じてトリガウィンドウを設定してもよい。トリガウィンドウに繰り返される新しいデータHARQプロセスがないと仮定すると、すべてのHARQプロセスは、いくつかのグループに分割されてもよく、且つ1つ以上のグループがフィードバックされてもよい。別の例では、トリガウィンドウにおけるすべてのスケジュール可能なサブフレームは、HARQ確認応答グループによって示されてもよい。HARQ確認応答グループにおいて、ウィンドウサイズは、第2のトリガに関連付けられたDCIで示されてもよい。
【0046】
220において、HARQ確認応答に割り当てられたアンライセンスバンドへの成功したアクセスに応答して、ネットワークデバイスは、第2のトリガを端末デバイスに送信する。第2のトリガは、第1のトリガによって示されるフィードバックモードに基づいてHARQ確認応答をフィードバックする1つ又は複数の端末デバイス(以下、「ターゲット端末デバイス」とも呼ばれる)を示す。例えば、第2のトリガは、ターゲット端末デバイスの識別子を含んでもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、第2のトリガは、すべての端末デバイスがHARQ確認応答をフィードバックすることを示す共通トリガである。つまり、この場合、すべての端末デバイスはターゲット端末デバイスである。
【0048】
あるいは、第2のトリガは、1つ又は複数の専用端末デバイスがHARQ確認応答をフィードバックすることを示す専用トリガであってもよい。この場合、ターゲット端末デバイスは、専用端末デバイスのみを含む。
【0049】
上記に加えて、又は代替として、第2のトリガは、フィードバックが、割り当てリソースで実行されることをさらに示してもよい。
【0050】
本開示の実施形態によれば、方法200は、第2のトリガに関連付けられた送信から一定の時間間隔の後に、1つ又は複数のターゲット端末デバイスからHARQ確認応答を受信するステップをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、上記の時間間隔は、25μsとして設定されてもよい。
【0051】
上記した実施形態の説明によれば、LBTの失敗によるHARQ-ACKのフィードバックのブロックの可能性を大幅に低減することができ、送信効率を効果的に改善することができる。
【0052】
図3を参照してさらに詳細に説明する。
図3は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの概略
図300を示す。
【0053】
トリガベースのHARQ-ACKフィードバックにおいて、第1のトリガは、スケジュールされた各PDSCH送信においてDCIで送信されてもよい。第1のトリガは、トリガモード、タイミングモード、又は混合モードのうちの1つのHARQ-ACKフィードバックモードを示す1又は2ビットを含む情報を運んでもよい。トリガモードは、DCIで示されるPDSCHに関連付けられたHARQ-ACKフィードバックの送信が保留され、且つ第2のトリガがアクティブになることを待つことを意味する。タイミングモードは、DCIで示されるPDSCHに関連付けられたHARQ-ACKフィードバックの送信が、DCIで示されるタイミング情報に基づいて送信していることを意味する。混合モードは、DCIで示されるPDSCHに関連付けられたHARQ-ACKフィードバックの送信が、最初にDCIで示されるタイミング情報に基づいて送信していることを意味する。LBTに起因してタイミング送信が失敗した場合、DCIで示されるPDSCHに関連付けられたHARQ-ACKフィードバックの送信は保留され、且つ第2のトリガがアクティブになることを待つ。
【0054】
第2のトリガは、アップリンクHARQ-ACKフィードバック送信をトリガするために使用されてもよい。ネットワークデバイス、例えばgNBは、チャネルアクセスを取得すると、DCI内で示された第2のトリガ情報を送信する。第2のトリガは、共通のRNTIによってスクランブルされたDCIにおける共通トリガ、又は専用のRNTIによってスクランブルされた専用トリガであってもよい。第2のトリガは、PUCCHリソースに関する情報、及びダウンリンク送信の完了を示す時間情報を運んでもよい。端末デバイス、例えば、UEは、ダウンリンク送信の完了から一定の時間間隔の後にHARQ-ACKを送信してもよい。上記の時間間隔は、より良い共存のために25μsであってもよい。このようにして、HARQ-ACKフィードバックは、より良い制御で実行されることができる。
【0055】
端末デバイスは、HARQ-ACKを送信する前に、まずそのHARQ-ACKグループを決定し、次に、対応するグループのHARQ-ACK情報をフィードバックする。HARQ-ACKグループには、HARQ確認応答によってフィードバックされるスロット、及び/又はサブフレームが含まれる。
【0056】
UEのためのHARQ-ACKグループの1つの例として、HARQ-ACKグループスロットは、前回のHARQ-ACKフィードバック送信以来の、UEの最小フィードバックスロットの構成よりも早くない、すべてのスケジュールされたPDSCHスロットである。共通トリガである第2のトリガがUEによって受信されると、UEは、すべてのUEがそれぞれの事前定義されたリソースで、それぞれのHARQ-ACKグループに対応するHARQ-ACKをフィードバックすることを認識する。
図3に示すように、UEは、前回のフィードバック以来、スロット1、2、3、4においてDCIトリガモードによって示されるPDSCHを受信する。この場合、HARQ-ACKグループは{1,2,3,4}である。UEは、スロット9において共通のRNTIによってスクランブルされた第2のトリガDCIを正常にデコードすると、その割り当てリソースで、HARQ-ACKグループ{1,2,3,4}のHARQ-ACKをgNBにフィードバックする。
【0057】
HARQ-ACKグループの別の例として、スロットがグループに分割され、且つ各グループがHARQ-ACKグループに周期的に対応する。例えば、各グループにおけるスロット数は4であり、グループサイズは5である。つまり、絶対スロット0、1、2、3はグループ0、絶対スロット4、5、6、7はグループ1、…、絶対スロット16、17、18、19はグループ4、絶対スロット20、21、22、23はグループ0であるように周期的になる。
図3に示すように、UEは、スロット9において、第2のトリガを含み且つ専用のRNTIによってスクランブルされたDCIを正常にデコードした。これにより、UEは、第2のトリガがフィードバックHARQ-AKCグループインデックス0を示すことを知ることができる。そして、示されるグループインデックスを有する最も近いグループはこの時機で送信される。例えば、スロット0、1、2、3はフィードバックである場合、スロット0にPDSCHがなく、スロット4にPDSCHがあるにもかかわらず、スロット0はこのフィードバックでPDCCHが受信されないことを示すように、不連続送信(DTX:Discontinuous Transmission)をフィードバックするとともに、スロット4はグループインデックス1を示す時機を待つ必要がある。グループインデックスの表示はビットマップであってもよい。ビットマップは、グループ0とグループ1を一つの第2のトリガの専用DCIで同時に指示できることを意味する。
【0058】
いくつかの実施形態では、HARQ-ACKのフィードバックは、様々な方法で符号化されることができる。例えば、コードワードごとに2つのサブフレームフィードバックに対する3つのHARQビットは、以下のように実施されてもよい。この場合、2つのサブフレームには9つの状態があり、1つのコードワードの3ビットには8つの状態がある。従って、2対1のマッピングが少なくとも1つあり、残りは1対1のマッピングである。「NACK NACK」と「DTX DTX」はチャネル状態が悪いことを意味するため、これらを1つのコードワードに符号化することができる。残りは、各コードワードへの1対1のマッピングである。このように、PDCCHの検出の失敗によるgNBとUEとの間のミスマッチは、ほぼ1対1のマッピングで解決できる。表1には、HARQビットの符号化の例が示される。
【表1】
【0059】
上記したHARQ-ACKの符号化の例は、限定ではなく例示のために説明されると理解されるべきである。当業者は、符号化が本開示の範囲内で他の適切な方法で実施可能であることを理解できる。
【0060】
ここで、本開示のさらなる実施形態を以下のように説明する。
【0061】
一般に、アンライセンスバンドでの送信の前に、ネットワークノードは、チャネルの状態、即ちチャネルがビジーであるかアイドルであるかを感知する必要がある。チャネルが一定の時間でアイドル状態であると検知した後、ネットワークノードは該チャネルにアクセスできる。このプロセスは、クリアチャネルアクセス(CCA:Clear Channel Access)又はLBTと呼ばれる。
【0062】
LAAでは、LBTの4つのカテゴリー、即ちCat.1~4が特定される。最も頻繁に使用される2つのタイプは次のとおりである。
【0063】
Cat.2:バックオフなしのLBT、例えば、25μsLBT;
【0064】
Cat.4:ランダムバックオフを伴うLBT、例えば、ウィンドウサイズが7であり、最初に乱数[0、7]を生成し、例として3を取る。LBT時間は34+3*9=61μsである。
【0065】
最大チャネル占有時間(MCOT)は、単一のアクセスの最大占有時間である。MCOTにおいて、cat.2 LBTを使用できる。MCOTの外部では、公正な共存のために、Cat.4 LBTが必要である。
【0066】
本開示の実施形態によれば、スタンドアロンNRのアンライセンスバンドHARQ-ACKフィードバックのより良い性能及びより簡便な実施を達成するために、HARQタイミングは、LBTを満たすように、自己充足型フィードバックのために設計される。
【0067】
いくつかの実施形態では、LBTのための特定のTAオフセット、断片及び/又は完全な直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルが、HARQタイミングのために使用される。
【0068】
CCAの成功後、ネットワークデバイス、例えばgNBは、ダウンリンクデータを端末デバイス、例えばUEに送信し始める。gNBによる送信が完了すると、UEは、チャネルが一定の時間間隔(「t_ack」として示される「ギャップ」とも呼ばれる)にわたってアイドルであると感知した後、HARQ-ACKをフィードバックすることができる。いくつかの実施形態では、ギャップの長さは、25μsに設定されてもよい。つまり、t_ack=25μsである。
【0069】
図4は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの概略
図400を示す。
図4に示すように、gNBは、アップリンクHARQ-ACKフィードバック信号に続くギャップt_ackにわたって、チャネルがアイドルであると感知した後、ダウンリンクデータを送信し続けることができる。ギャップは、
図4で410によって示されている。
【0070】
アンライセンスバンドの場合、参照TAオフセットは少なくともt_ack、即ち768Ts(768*64Tc、25μs)である。LTE-FDDの場合、参照TAオフセットは0Tsであり、LTE-TDDの場合、参照TAオフセットは624Ts(20.3125μs)である。
【0071】
PDSCHデータとPUCCH HARQ-ACKとの間のタイミングは、DCIで示されてもよい。
図5は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの概略
図500を示す。具体的に、
図5は、2サブフレームのタイミング遅延の例を示す。MCOTにおいて、Cat.2 LBTが送信に使用される。
【0072】
カバレッジの点から、PUCCHフィードバックは、HARQ_ACKフィードバックのためのPUCCHフォーマットシンボル長N_PUCCH及びPUCCHリソースシンボル長N_ACKに基づいて繰り返されてもよい。N_PUCCHは上位層又はDCIによって示されるフォーマットであり、N_ACKはDCI又はRRCによって示されてもよく、スロットフォーマット表示(SFI:Slot Format Indication)構成によって計算されてもよい。
【0073】
例えば、PUCCHフォーマット1では、N_PUCCH=2である。SFIは、DLのための9つのOFDMシンボルを示すので、15KHzサブキャリア間隔(SCS:Subcarrier Spacing)のために、3つの完全なシンボルと1つの断片シンボル(66.7+4.7-25-25=21.4μs)が残っている。
【0074】
本開示の実施形態によれば、断片シンボルの開始位置及び完全シンボルの繰り返しを計算する方法はいくつかあり得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、任意の物理チャネル又は信号用のサブフレームにおけるOFDMシンボル
のためのアンテナポート
及びサブキャリア間隔構成
での時間連続信号
は、
内で送信される。本実施形態では、時間領域における様々なフィールドのサイズは、複数の時間単位
として表され、ここで、
Hzであり、
である。
【0076】
サブフレームにおけるサブキャリア間隔構成
のためのOFDMシンボル
の開始位置は、以下のように与えられる。
【数1】
(1)
ただし、
【0077】
は、断片シンボルの開始OFDMシンボルを示し、
は、PDSCHシンボルの終了を示す。
は時間間隔である。ここで、
は、gNBによってシグナリングされるタイミングアドバンス(TA)であり、T
gapは、ダウンリンクとアップリンクの切り替え時間の間隔である。いくつかの実施形態では、T
gapは、アンライセンスバンドで25μsに設定される。
【0078】
は、アップリンクHARQ-ACK送信のためのPUCCH OFDMシンボルの長さであり、
は、サンプルレート
に対応する断片OFDMシンボル内の開始サンプルである。
【0079】
上記の定義により、UEは、以下のように、断片シンボルの開始OFDMシンボル
及び断片OFDMシンボル内の開始サンプル
を計算することができる。
【数2】
(2)
【0080】
UEによって送信される時間連続信号
は、以下のように定義される。
【0081】
が
である場合、即ち、断片シンボルの場合、
【数3】
(3)
そうではない場合、即ち、完全シンボルの場合、
【数4】
(4)
【0082】
このようにして、UEは、任意のサブキャリア間隔構成
において、間隔T
gapの後、アップリンク信号、例えば、HARQ-ACKを送信し始めることができる。断片シンボルと完全シンボルの適切な繰り返しは、受信機の多様性のために提供されることができる。
【0083】
図6は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの概略
図600を示す。特に、
図6は、SCS 15KHzのための2つの完全シンボルPUCCH及び1つの断片シンボルPUCCHの例を示し、ここで、断片シンボルはシンボル11で生成され、完全シンボルはシンボル12及び13でそれぞれ生成される。
【0084】
図7は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの概略
図700を示す。特に、
図7は、1つのサブフレーム内のSCS 60KHzの例を示す。
図7に示すように、1つの断片シンボルと4つの完全シンボルがある。完全シンボルには、2つのPUCCHシンボルと2つの繰り返しシンボルが含まれる。ギャップの期間は、1シンボル以上続く。
【0085】
スロット全体がPUCCH用である場合、式(2)~(4)に基づいて、断片シンボル2で送信を開始する。断片スロットがPUCCH用である場合、PDSCHマルチスロットスケジューリングは、PUCCHフィードバックスロットにおけるDL OFDMの終了シンボルを示すべきである。トランスポートブロックは、DL OFDMシンボルの合計に基づいてレートマッチングされる。
【0086】
以下、本開示のさらなる実施形態を説明する。
【0087】
HARQ-ACKのフィードバックのために、特に、時折又はウィンドウベースのフィードバックのために、リソース割り当てのメカニズムが必要である。当該問題及び潜在的な関連問題を解決するために、本開示の実施形態は、HARQ-ACKウィンドウのためのHARQ-ACKのリソース割り当て及び/又は符号化の解決策を提供する。
【0088】
図8は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの概略
図800を示す。
図8に示す例では、PDSCHが時間ウィンドウ(例えば、最大チャネル占有時間(MCOT))内でフィードバックできない場合、タイマーを開始することができる。この例では、タイムウィンドウは「MCOT1」と呼ばれ、サブフレーム1~3を含む。タイマーが切れる前に別のMCOT(「MCOT2」と呼ばれる)が検出されると、HARQ-ACKはMCOT2においてフィードバックされることができる。それ以外の場合、HARQ-ACKは別のタイミングでフィードバックされるか、廃棄されることができる。
【0089】
いくつかの実施形態では、UEは、LBTの失敗によりフィードバックできない場合、「HARQ-ACKウィンドウ」とも呼ばれる時間ウィンドウ内で次のフィードバック時機を待つことができる。UEは、フィードバックの時機にチャネルにアクセスできる場合、現在のHARQ-ACKの情報と、LBTの失敗によりブロックされた以前のHARQ-ACKの情報とをフィードバックすることができる。
【0090】
図9は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの概略
図900を示す。
図9に示す例では、HARQ-ACKウィンドウは4であり、つまり、HARQ-ACKウィンドウが4つのサブフレームを含む。サブフレーム1~3では、UEはチャネルにアクセスできず、且つ位置910、920、及び930でHARQ-ACKをフィードバックできない。この例では、UEはサブフレーム4でチャネルへのアクセスに成功するので、位置940でHARQ-ACKをフィードバックする。
【0091】
いくつかの実施形態では、HARQ-ACKフィードバックのための符号化スキームがいくつあり、例えば、複数のコードブック、バンドリング、及び部分バンドリングに基づくスキームがある。
【0092】
複数のコードブックのスキームを使用する実施形態では、n
1が1回目の時機でのリソースであると仮定すると、i回目の時機では、リソースn
iは以下のように表されることができる。
【数5】
(5)
ここで、
はPUCCHリソースの数を示し、
はHARQ-ACKウィンドウサイズを示す。
【0093】
バンドリングのスキームを使用する実施形態では、HARQ-ACKウィンドウでフィードバックされる必要があるすべてのHARQ-ACKは、1つのHARQ-ACK、例えば、1ビットにバンドルされる。
図9に示す例をさらに参照すると、サブフレーム1~4におけるダウンリンク(DL)データがUEによって正しく受信される場合、UEは、肯定のHARQ-ACK、例えば、「1」又は「ACK」をgNBに送信する。サブフレーム1~4におけるDLデータのいずれかがUEによって正しく受信されない場合、UEは、否定のHARQ-ACK、例えば「0」又は「NACK」をgNBに送信する。
【0094】
部分バンドリングのスキームを使用する実施形態では、リソースnは現在のタイミングのHARQ-ACKによって使用され、ウィンドウ内の以前のすべてのHARQ-ACKは、別の事前に定義されたリソース、例えばn+1を使用して、1つのHARQ-ACK、例えば1ビットにバンドルされる。
図9に示す例をさらに参照すると、部分バンドリングが採用されている場合、サブフレーム4で送信されるDLデータのHARQ-ACKはリソースnで送信されるとともに、サブフレーム1~3で送信されるDLデータのHARQ-ACKは、リソースn+1で送信される1ビットにバンドルされる。
【0095】
図10は、本開示の実施形態に係る、HARQ確認応答のフィードバックの方法1000のフローチャートを示す。方法1000は、端末デバイス、例えばUEによって実施されることができる。
【0096】
方法1000は1010で開始される。1010において、端末デバイスは、ネットワークデバイスから、HARQ確認応答のフィードバックモードを示す第1のトリガを受信する。フィードバックモードは、トリガモード、タイミングモード、及び混合モードの少なくとも1つから選択される。
【0097】
本開示の実施形態によれば、トリガモードは、HARQ-ACKがトリガ、即ち、説明した第1及び第2のトリガに応じてフィードバックされるモードを表す。タイミングモードは、HARQ-ACKがタイミングに基づいてフィードバックされるモードを表す。混合モードは、タイミングモードが最初に試行されるが、失敗した場合、端末デバイスがトリガを待つモードである。
【0098】
いくつかの実施形態では、第1のトリガは、HARQ確認応答によってフィードバックされるスロット及び/又はサブフレーム、HARQ確認応答の送信用に割り当てられたリソース、フィードバックタイミング、及び/又はその他を含むHARQ確認応答グループをさらに示してもよい。
【0099】
いくつかの実施形態では、HARQ確認応答グループは、第1のトリガが送信された後のすべてのスケジュール可能なサブフレームを含んでもよい。言い換えれば、すべてのスケジュール可能なサブフレームのHARQ確認応答は、前回のトリガ以降、スケジュールされた順序でフィードバックされてもよい。
【0100】
1020において、フィードバックモードがトリガモード又は混合モードであることに応答して、端末デバイスは、ネットワークデバイスからの第2のトリガを検出する。第2のトリガは、第1のトリガによって示されるフィードバックモードに基づいてHARQ確認応答をフィードバックすることになる1つ又は複数の端末デバイス(以下、「ターゲット端末デバイス」とも呼ばれる)を示す。例えば、第2のトリガは、ターゲット端末デバイスの識別子を含んでもよい。
【0101】
いくつかの実施形態では、第2のトリガは、すべての端末デバイスがHARQ確認応答をフィードバックすることを示す共通トリガである。つまり、この場合、すべての端末デバイスはターゲット端末デバイスである。
【0102】
あるいは、第2のトリガは、1つ又は複数の専用端末デバイスがHARQ確認応答をフィードバックすることを示す専用トリガであってもよい。この場合、ターゲット端末デバイスは、専用端末デバイスのみを含む。
【0103】
上記に加えて、又は代替として、第2のトリガは、フィードバックが、割り当てリソースで実行されることをさらに示してもよい。
【0104】
本開示の実施形態によれば、端末デバイスは、該端末デバイスが第2のトリガに基づいてHARQ確認応答をフィードバックするか否かをさらに決定してもよい。例えば、端末デバイスは、第2のトリガで示されたターゲット端末デバイスの識別に基づいて、それ自体がターゲット端末デバイスであるか否かを決定してもよい。端末デバイスは、それ自体がHARQ確認応答をフィードバックすると決定した場合、第2のトリガに関連付けられた受信から一定の時間間隔の後に、HARQ確認応答をネットワークデバイスに送信する。
【0105】
次に、
図11を参照する。
図11は、本開示の実施形態に係る、ネットワークデバイスで実装される装置1100のブロック図を示す。装置1100は、ネットワークデバイス、例えば、gNBで実装され得ることが理解すべきである。
【0106】
図示されるように、装置1100は、第1の送信ユニット1110及び第2の送信ユニット1120を含む。第1の送信ユニット1110は、HARQ確認応答のフィードバックモードを示す第1のトリガを、端末デバイスに送信するように構成される。フィードバックモードは、トリガモード、タイミングモード、及び混合モードの少なくとも1つから選択される。第2の送信ユニット1120は、HARQ確認応答に割り当てられたアンライセンスバンドへの成功したアクセスに応答して、端末デバイスに第2のトリガを送信するように構成される。該第2のトリガは、第1のトリガで示されるフィードバックモードに基づいてHARQ確認応答をフィードバックする少なくとも1つのターゲット端末デバイスを示す。
【0107】
いくつかの実施形態では、第1のトリガは、HARQ確認応答によってフィードバックされるスロット及び/又はサブフレームを含むHARQ確認応答グループ、HARQ確認応答の送信用に割り当てられたリソース、及びフィードバックタイミングのうちの少なくとも1つをさらに示す。
【0108】
いくつかの実施形態では、HARQ確認応答グループは、第1のトリガが送信された後のスケジュール可能なサブフレームのすべて又は一部を含む。
【0109】
いくつかの実施形態では、第2のトリガは、すべての端末デバイスがHARQ確認応答をフィードバックすることを示す共通トリガである。あるいは、第2のトリガは、専用端末デバイスがHARQ確認応答をフィードバックすることを示す専用トリガである。
【0110】
いくつかの実施形態では、装置1100は、第2のトリガに関連付けられた送信から一定の時間間隔の後に、ターゲット端末デバイスからHARQ確認応答を受信するように構成される受信ユニットをさらに含んでもよい。
【0111】
図12は、本開示の実施形態に係る、端末デバイスで実装される装置1200のブロック図を示す。装置1200は、端末デバイス、例えばUEで実装され得ることが理解されるべきである。
【0112】
図示されるように、装置1200は、第1の受信ユニット1210及び第2の受信ユニット1220を含む。第1の受信ユニット1210は、ネットワークデバイスから、HARQ確認応答のフィードバックモードを示す第1のトリガを受信するように構成される。フィードバックモードは、トリガモード、タイミングモード、及び混合モードの少なくとも1つから選択される。第2の受信ユニット1220は、フィードバックモードがトリガモード又は混合モードであることに応答して、ネットワークデバイスから、HARQ確認応答をフィードバックする少なくとも1つのターゲット端末デバイスを示す第2のトリガを検出するように構成される。
【0113】
いくつかの実施形態では、第1のトリガは、HARQ確認応答によってフィードバックされるスロット及び/又はサブフレームを含むHARQ確認応答グループ、HARQ確認応答の送信用に割り当てられたリソース、及びフィードバックタイミングのうちの少なくとも1つをさらに示す。
【0114】
いくつかの実施形態では、HARQ確認応答グループは、第1のトリガが送信された後のスケジュール可能なサブフレームのすべて又は一部を含む。
【0115】
いくつかの実施形態では、第2のトリガは、すべての端末デバイスがHARQ確認応答をフィードバックすることを示す共通トリガである。あるいは、第2のトリガは、専用端末デバイスがHARQ確認応答をフィードバックすることを示す専用トリガである。
【0116】
いくつかの実施形態では、装置1100は、第2のトリガに基づいて端末デバイスがHARQ確認応答をフィードバックするか否かを決定するように構成される決定ユニットと、端末デバイスがHARQ確認応答をフィードバックするとの決定に応答して、第2のトリガに関連付けられた受信から一定の時間間隔の後に、HARQ確認応答をネットワークデバイスに送信するように構成される送信ユニットと、をさらに含んでもよい。
【0117】
また、装置1100又は1200は、現在知られている、又は将来開発される任意の適切な技術によってそれぞれ実現され得ることにも留意されたい。さらに、
図2又は
図10に示される単一のデバイスが複数のデバイスで別々に実現されてもよく、複数の別々のデバイスが単一のデバイスに実現されてもよい。本開示の範囲はこれらの点で限定されない。
【0118】
装置1100又は1200は、
図2又は10を参照して説明した機能を実現するように構成されてもよいことに留意されたい。従って、方法200に関して説明した特徴は、装置1100の対応するコンポーネントに適用されてもよく、方法1000に関して説明した特徴は、装置1200の対応するコンポーネントに適用されてもよい。さらに、装置1100又は1200のコンポーネントは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又はそれらの任意の組合せで実現され得ることに留意されたい。例えば、装置1100又は1200のコンポーネントは、回路、プロセッサ、又は任意の他の適切なデバイスによってそれぞれ実現されてもよい。当業者は、前述の例が、限定ではなく、例示に過ぎないことを理解できる。
【0119】
本開示のいくつかの実施形態では、装置1100又は1200は、少なくとも1つのプロセッサを備えてもよい。本開示の実施形態とともに使用するのに適する少なくとも1つのプロセッサは、例示として、知られている又は将来開発される汎用及び専用のプロセッサを含んでもよい。装置1100又は1200は、少なくとも1つのメモリをさらに備えてもよい。前記少なくとも1つのメモリは、例えば、RAM、ROM、EPROM、EEPROMなどの半導体メモリデバイス、及びフラッシュメモリデバイスを含んでもよい。前記少なくとも1つのメモリは、コンピュータ実行可能な命令のプログラムを格納するために使用されてもよい。プログラムは、高レベル及び/又は低レベルのコンパイル可能又は解釈可能なプログラミング言語で作成されることができる。実施形態によれば、コンピュータ実行可能な命令は、少なくとも1つのプロセッサと協力して、装置1100に少なくとも上記の方法200に従うように動作させ、装置1200に少なくとも上記の方法1000に従うように動作させるように構成されてもよい。
【0120】
上記の説明に基づいて、当業者は、本開示が装置、方法、又はコンピュータプログラム製品で具現化されることができることを理解できる。一般に、様々な例示的な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、ロジック又はそれらの任意の組み合わせで実現されることができる。例えば、いくつかの態様はハードウェアで実現でき、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のコンピューティングデバイスによって実行できるファームウェア又はソフトウェアで実現できるが、本開示はこれに限定されない。本開示の例示的な実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャートとして、又は他のいくつかの図形表現を使用して図示及び説明されることができるが、本明細書に記載のこれらのブロック、装置、システム、技術又は方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又はロジック、汎用ハードウェア又はコントローラ又は他のコンピューティングデバイス、又はそれらのいくつかの組み合わせで実現されてもよい。
【0121】
図11又は
図12に示す様々なブロックは、方法ステップ、及び/又はコンピュータプログラムコードの動作により生じる動作、及び/又は関連する機能を実行するように構築された複数の結合された論理回路要素として見なされてもよい。本開示の例示的な実施形態の少なくともいくつかの態様は、集積回路チップ及びモジュールなどの様々なコンポーネントで実施されてもよく、本開示の例示的な実施形態は、本開示の例示的な実施形態に従って動作するように構成可能である集積回路、FPGA又はASICとして具現化される装置で実現されてもよい。
【0122】
図13は、本開示の実施形態を実施するのに適したデバイス1300の簡略ブロック図である。図示されるように、デバイス1300は、1つ又は複数のプロセッサ1310、プロセッサ1310に結合された1つ又は複数のメモリ1320、プロセッサ1310に結合された1つ又は複数の送信機及び/又は受信機(TX/RX)1340を含む。
【0123】
プロセッサ1310は、ローカルの技術的ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ又は複数を含んでもよい。デバイス1300は、メインプロセッサを同期させるクロックに時間的に追従する特定用途向け集積回路チップなどのマルチプロセッサを有してもよい。
【0124】
メモリ1320は、ローカルの技術的ネットワークに適した任意のタイプのものであってもよく、非限定的な例として、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイス及びシステム、光学メモリデバイス及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリなど、任意の適切なデータストレージ技術を使用して実現されてもよい。
【0125】
メモリ1320は、プログラム1330の少なくとも一部を格納する。TX/RX1340は、双方向通信のためのものである。TX/RX1340は、通信を容易にするための少なくとも1つのアンテナを有するが、実際には、本開示で言及される端末デバイス又はネットワークデバイスは、複数のアンテナを有してもよい。通信インターフェイスは、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェイスを表してもよい。
【0126】
プログラム1330は、関連するプロセッサ1310によって実行されると、デバイス1300が、
図2及び
図10を参照して説明したように、本開示の実施形態に従って動作することを可能にするプログラム命令を含むと想定される。即ち、本開示の実施形態は、デバイス1300のプロセッサ1310によって実行可能なコンピュータソフトウェア、又はハードウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実現されることができる。
【0127】
本明細書は多くの特定の実施の詳細を含むが、任意の開示の範囲又は請求される範囲に対する制限として解釈されるべきではなく、特定開示の特定実施形態に特有である特徴の説明として解釈されるべきである。本明細書において別々の実施形態で説明された特定の特徴は、単一の実施形態に組み合わせて実施されることもできる。逆に、単一の実施形態で説明された様々な特徴は、別々に、又は任意の適切なサブコンビネーションで複数の実施形態で実施されることもできる。さらに、特徴が特定の組み合わせで動作するものとして上記で説明され、当初はそのように特許請求されていても、請求された組み合わせからの1つ以上の特徴は、場合によっては、その組み合わせから除外されることができ、請求された組み合わせはサブコンビネーション又はサブコンビネーションのバリエーションに向けられてもよい。
【0128】
同様に、動作は図面に特定の順序で示されているが、これらの動作が、示される特定の順序又は連続する順序で実行されること、又は望ましい結果を実現するために例示されるすべての動作が実行されることを要求すると理解されるべきではない。特定の状況では、マルチタスクと並列処理が有利である場合がある。さらに、上述の実施形態における様々なシステムコンポーネントの分離について、すべての実施形態においてそのような分離が必要となると理解されるべきではなく、説明されたプログラムコンポーネント及びシステムは、一般的に単一のソフトウェア製品に集積されるか、又は複数のソフトウェア製品にパッケージ化されることができると理解されるべきである。
【0129】
前述の説明を考慮して添付の図面と併せて読むと、当業者にとって、本開示の前述の例示的な実施形態に対する様々な修正、適応は明らかになる。あらゆる修正は、依然として、本開示の非限定的かつ例示的な実施形態の範囲内にある。さらに、本明細書に記載の開示の他の実施形態は、本開示のこれらの実施形態に関係する分野の当業者が、前述の説明及び関連する図面に与えられた教示を受けて想到できるものである。
【0130】
従って、本開示の実施形態は、開示された特定の実施形態に限定されず、修正及び他の実施形態は、添付の請求項の範囲内に含まれることが意図されると理解されるべきである。本明細書で特定の用語が使用されているが、これらの用語は一般的で説明的な意味でのみ使用され、限定を目的とするものではない。