(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 7/70 20170101AFI20241029BHJP
G06Q 50/16 20240101ALI20241029BHJP
【FI】
G06T7/70 Z
G06Q50/16
(21)【出願番号】P 2023167859
(22)【出願日】2023-09-28
【審査請求日】2023-09-28
(73)【特許権者】
【識別番号】519187997
【氏名又は名称】アットホームラボ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】門 洋一
【審査官】豊田 好一
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-152599(JP,A)
【文献】特開2021-039760(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/70
G06Q 50/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像から方位記号を抽出し、
前記方位記号に基づいて前記画像における2つ以上の位置を求め、
前記2つ以上の位置に基づいて、前記画像における方角を推定する、
方角処理部を備
え、
前記2つ以上の位置は、前記方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置を2つ以上含む、
画像処理装置。
【請求項2】
前記2つ以上の位置は、前記方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置として、前記方位記号についての中心の位置を含み、
前記2つ以上の位置は、前記方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置として、北の方角に関する位置を含む、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記北の方角に関する位置は、前記方位記号を含む凸多角形の重心の位置、前記中心の位置からの前記方位記号の最遠点の位置、及び、前記中心の位置からの前記方位記号の最遠交点の位置のうちの少なくとも1つを含む、
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記方角処理部は、前記2つ以上の位置を用いた幾何学的な計算に基づいて、前記画像における方角を推定する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記画像における方角に基づいて、前記画像に含まれる物件における方角を推定する物件処理部をさらに備える、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
画像から方位記号を抽出することと、
前記方位記号に基づいて前記画像における2つ以上の位置を求めることと、
前記2つ以上の位置に基づいて、前記画像における方角を推定することと、
を備え
、
前記2つ以上の位置は、前記方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置を2つ以上含む、
画像処理方法。
【請求項7】
請求項1から請求項5のうちの何れか一項に記載の画像処理装置が備える各部の処理をコンピュータに実行させることが可能な画像処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像データを処理する画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが入力した検索条件に基づいて物件を検索するサービスが存在する。例えば、検索条件は、地域又は最寄り駅等の場所、賃料、専有面積及び2LDK等の物件の領域構成を示す間取りタイプ等の属性についての条件を含む。このようなサービスは、各物件に設定された各属性を表すタグに基づいて検索条件に合致する1つ以上の物件を検索し、検索条件に合致する1つ以上の物件をユーザに提示する。
【0003】
ユーザは、上述のような属性以外に、種々の属性に基づいて、好みの物件を絞り込むことがある。例えば、ユーザは、物件における方角に基づいて、好みの物件を絞り込むことがある。物件における方角は、屋外と繋がる窓等のメインの窓が配置された方角であったり、玄関が配置された方角であったり、物件の各要素が配置された方角である。
【0004】
物件における方角は、不動産会社の手作業による入力に基づいて設定されている。不動産会社は、方位記号及び間取り図を見比べて物件における方角を判断して入力するが、入力漏れが起きたり、判断ミスが起きたりする。そのため、方位記号を含む画像における方角を自動で推定する技術が求められている。
【0005】
特許文献1には、方位マークのパターンと各パターンが指し示す方位をメモリに記録することで、画像に含まれる方位マークから画像の方位を判断することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、画像に含まれる方位マークをメモリに記録された複数の方位マークのパターンと比較することで、画像の方位を判断している。そのため、画像の方位の判断精度上げるためには、多くの方位マークのパターンをメモリに記録させなければならない。方位マークのパターンの数は、方位マークのパターンの指し示す方位を細かくするにつれて増える。方位マークの形状には多くのバリエーションがあるので、方位マークのパターンの数は、バリエーションの数に応じて増える。さらに、画像に含まれる方位マークを多くの方位マークのパターンと比較することは、計算処理量が多くなる等の処理負荷がかかる。
【0008】
そこで、本発明の目的は、方位記号を含む画像における方角を容易に推定することが可能な技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態に係る画像処理装置は、画像から方位記号を抽出し、前記方位記号に基づいて前記画像における2つ以上の位置を求め、前記2つ以上の位置に基づいて、前記画像における方角を推定する、方角処理部を備える。
【発明の効果】
【0010】
実施形態によれば、方位記号を含む画像における方角を容易に推定することが可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態に係るサーバの構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る画像の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るサーバによる画像データの処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、実施形態に係るサーバによる画像における方角の推定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施形態に係る方位記号の画像の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る方角を示す文字の位置の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る方位記号の画像の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る方位記号の画像の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る方位記号の画像の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る方位記号の画像の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る方位記号の画像の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係る方位記号の画像の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係る方位記号の画像の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係る方位記号の画像の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、実施形態に係る方位記号の画像の一例を示す図である。
【
図16】
図16は、実施形態に係るサーバによる物件における方角の推定処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施形態]
以下、いくつかの実施形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、各部の縮尺を適宜変更している場合がある。また、以下の実施形態の説明に用いる各図面は、説明のため、構成を省略して示している場合がある。
【0013】
(構成例)
図1は、サーバ1の構成例を示すブロック図である。
サーバ1は、画像データを処理する電子機器である。サーバ1は、画像データを処理する画像処理装置の一例である。ここでは、画像データは、物件の画像及び方位記号の画像を含む画像を表すデータであるものとする。画像データで表される画像は、x軸とy軸の座標系で表される画像である。x軸に沿った方向は、左右方向又は横方向ともいう。y軸に沿った方向は、上下方向又は縦方向ともいう。
【0014】
物件は、マンション、アパート及び戸建等の種々の建物における賃貸用の物件を含んでもよいし、売買用の物件を含んでもよい。例えば、物件の画像は、物件の間取り図の画像である。物件の間取り図は、平面図であり得る。物件の間取り図は、物件の複数の要素を含む図である。例えば、物件の画像は、物件を囲う矩形の4辺が上下左右を向く画像である。
【0015】
物件の複数の要素は、1つ以上の領域を含むことができる。領域は、物件の屋内の領域を含んでもよいし、物件の屋外の領域を含んでもよい。屋内の領域は、風呂、トイレ、洗面室、押入、クローゼット、廊下、玄関及び部屋等の屋内において広さを有する要素である。部屋は、洋室、和室及びLDK(リビング・ダイニング・キッチン)等の人の滞在する領域である。部屋は、LDKに代えて、DK(ダイニング・キッチン)でもよいし、LK(リビング・キッチン)でもよい。洋室は、サービスルームを含んでもよい。屋外の領域は、バルコニー、ベランダ及び庭等の屋外において広さを有する要素である。
【0016】
物件の複数の要素は、1つ以上の扉を含むことができる。扉は、物件の玄関に設けられている外扉を含む。扉は、物件の屋内において領域間を仕切る室内扉を含む。室内扉は、開き戸及び引き戸を含む。引き戸は、襖及び障子を含む。扉は、ドアということもある。
【0017】
物件の複数の要素は、1つ以上の窓を含むことができる。窓は、屋内から屋外へ人が通行可能な窓を含む。窓は、屋内から屋外へ人が通行不可能な窓を含む。窓は、開閉可能な窓でもよいし、開閉不可能な窓でもよい。
【0018】
物件の複数の要素は、1つ以上の壁を含むことができる。
【0019】
方位記号は、方角を示す記号である。方位記号は、方位マークともいう。方位記号は、方角を示す図形を含む。例えば、方角を示す図形は、北を示す部分が識別可能な図形である。方位記号は、方角を示す文字を含むことがある。例えば、方角を示す文字は、方角として北を示す「N」又は「北」等の文字である。方角は、方位の意味を含む。
【0020】
サーバ1は、処理回路11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13及び通信インタフェース14を備える。処理回路11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13及び通信インタフェース14は、バス等を介して、互いに信号を入出力可能に接続されている。
図1では、インタフェースは、「IF」と記載されている。
【0021】
処理回路11は、サーバ1の中枢部分に相当する。処理回路11は、サーバ1のコンピュータを構成する。処理回路11は、複数の機能による複数の処理を実行する1つ以上の回路を含む。例えば、回路は、プロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)であるが、これらに限定されない。例えば、プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)であるが、これらに限定されない。処理回路11は、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13に予め記憶されている画像処理プログラムをメインメモリ12に展開する。画像処理プログラムは、後述する各部による処理を処理回路11に実行させることが可能なプログラムである。処理回路11は、メインメモリ12に展開される画像処理プログラムを実行することで、種々の処理を実行可能にする。
【0022】
メインメモリ12は、サーバ1の主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域及び揮発性のメモリ領域を含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はプログラムを記憶する。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、処理回路11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。例えば、メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域としてROM(Read Only Memory)を含む。例えば、メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域としてRAM(Random Access Memory)を含む。メインメモリ12は、画像処理プログラムを記憶し得る。
【0023】
補助記憶デバイス13は、サーバ1の補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス13は、1つ以上の記憶デバイスを含む。記憶デバイスは、EEPROM(登録商標)(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリ等であるが、これらに限定されない。補助記憶デバイス13は、上述の画像処理プログラム、処理回路11が各種の処理を行う上で使用するデータ及び処理回路11での処理によって生成されるデータを記憶する。
【0024】
補助記憶デバイス13は、画像記憶領域131を含む。画像記憶領域131は、複数の画像の画像データを記憶する。例えば、複数の画像の画像データは、複数の不動産会社の端末を用いて登録されたデータである。画像記憶領域131に記憶されているデータは、画像データの保存毎に更新され得る。画像記憶領域131は、画像データを記憶する記憶部の一例である。
【0025】
補助記憶デバイス13は、処理データ記憶領域132を含む。処理データ記憶領域132は、画像データ毎の処理データを記憶する。処理データは、画像データの処理により得られるデータである。例えば、処理データは、画像データで表される画像における方角に関するデータを含む。画像における方角は、画像内においてどの方向がどの方角に対応するのかについてである。例えば、画像における方角は、画像における北の方角である。この例では、画像における方角に関するデータは、画像内においてどの方向が北の方角に対応するのかについてのデータである。例えば、処理データは、画像データで表される画像に含まれる物件における方角に関するデータを含む。物件における方角は、物件の各要素が配置された方角である。物件の各要素が配置された方角は、物件の各要素の向く方角を含む。例えば、物件における方角は、屋外と繋がる窓等のメインの窓が配置された方角又は玄関が配置された方角等であるが、これらに限定されない。例えば、メインの窓が配置された方角は、メインの窓の向く方角を含む。玄関が配置された方角は、玄関の向く方角を含む。処理データ記憶領域132に記憶されているデータは、処理データの保存毎に更新され得る。処理データ記憶領域132は、処理データを記憶する記憶部の一例である。
【0026】
通信インタフェース14は、ネットワークにより定義される通信プロトコルを使用してサーバ1を他の電子機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。ネットワークは、インターネット、モバイルネットワーク及びLAN(Local Area Network)等のうちの少なくとも1以上のネットワークを含む。
【0027】
なお、サーバ1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。サーバ1は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0028】
処理回路11よって実現される各部について説明する。
処理回路11は、取得部111、方角処理部112及び物件処理部113を実現する。処理回路11によって実現される各部は、各機能ということもできる。処理回路11によって実現される各部は、処理回路11及びメインメモリ12を含む制御部によって実現されるということもできる。
【0029】
取得部111は、対象物件についての画像データを取得する。対象物件は、画像における方角及び物件における方角を得る対象となる物件である。
【0030】
方角処理部112は、画像データで表される画像に含まれる方位記号に基づいて、画像における方角を推定する。画像における方角を推定することは、判定すること及び特定すること等の画像における方角を得るための種々の態様を含む。
【0031】
物件処理部113は、画像における方角に基づいて、画像に含まれる物件における方角を推定する。物件における方角を推定することは、判定すること及び特定すること等の物件における方角を得るための種々の態様を含む。
【0032】
(画像例)
図2は、画像の一例を示す図である。
画像Imは、物件の画像ImAを含む。物件の画像は、物件の複数の要素として、風呂、トイレ、押入、クローゼット、玄関、和室、洋室、DK、外扉、複数の室内扉及び複数の窓を含む画像である。画像Imは、方位記号の画像ImBを含む。方位記号の画像ImBは、方角を示す図形の画像ImB1を含む。方位記号の画像ImBは、方角を示す文字の画像ImB2を含む。
【0033】
(動作例)
次に、以上のように構成されたサーバ1の動作例を説明する。
なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0034】
図3は、サーバ1による画像データの処理の一例を示すフローチャートである。
【0035】
取得部111は、対象物件についての画像データを取得する(ステップS1)。ステップS1では、例えば、取得部111は、任意の物件についての画像データを対象物件についての画像データとして画像記憶領域131から取得する。
【0036】
方角処理部112は、取得部111により取得された画像データで表される画像Imに含まれる方位記号に基づいて、画像Imにおける方角を推定する(ステップS2)。ステップS2の処理については後述する。
【0037】
物件処理部113は、方角処理部112により推定された画像Imにおける方角に基づいて、画像Imに含まれる物件における方角を推定する(ステップS3)。ステップS3の処理については後述する。
【0038】
図4は、ステップS2のサーバ1による画像Imにおける方角の推定処理の一例を示すフローチャートである。
【0039】
方角処理部112は、取得部111により取得された画像データで表される画像Imから方位記号を抽出する(ステップS21)。ステップS21では、例えば、方角処理部112は、画像データに基づいてセマンティックセグメンテーションによる領域判定を実行する。例えば、セマンティックセグメンテーションは、FCN(Fully Convolutional Networks)等である。セマンティックセグメンテーションによる領域判定は、公知の技術でもよい。方角処理部112は、セマンティックセグメンテーションによる領域判定に基づいて、画像データで表される画像Imから方位記号を検出する。方角処理部112は、方位記号の検出に基づいて、画像Imから方位記号を抽出する。画像Imから方位記号を抽出することは、画像Imから方位記号の画像orgを抽出することを含む。方位記号の画像orgは、セマンティックセグメンテーションにより、方位記号の領域を抽出後、領域内の画像を解析するために、領域の周囲をパディングして矩形画像にしたものである。
【0040】
方角処理部112は、抽出された方位記号に基づいて画像Imにおける2つ以上の位置を求める(ステップS22)。例えば、画像Imにおける位置は、画像Imにおける座標である。以下では、画像Imにおける位置のいくつかの例について説明するが、画像Imにおける位置は、方位記号に基づいて求められるものであればよく、ここで例示するものに限定されない。
【0041】
画像Imにおける2つ以上の位置は、方位記号に含まれる方角を示す文字の位置NCを含むことができる。方角処理部112は、画像内特定オブジェクト検出技術により、方位記号の画像orgから方角を示す文字を検出する。画像内特定オブジェクト検出技術は、ニューラルネットワークによるものでもよい。方角処理部112は、方角を示す文字の検出に基づいて、方角を示す文字の位置NCを検出する。方角を示す文字の位置NCは、方角を示す文字の領域内の位置である。方角を示す文字の領域は、方角を示す文字を含む矩形等の凸多角形の領域でもよいし円形の領域でもよい。方角を示す文字を含む領域は、方角を示す文字を含み、最小の面積となる領域でもよい。例えば、方角を示す文字の位置NCは、方角を示す文字の領域の中心の位置である。方角を示す文字の位置NCは、方位記号に含まれる方角を示す文字に基づいて求められ位置の一例である。方角を示す文字は、北を示す文字である。そのため、方角を示す文字の位置NCは、北の方角に関する位置の一例である。
【0042】
画像における2つ以上の位置は、方位記号を含む凸多角形の内接円の中心の位置ICCを含むことができる。方角処理部112は、方位記号の画像orgを白黒2値化した方位記号の画像bwを生成する。方角処理部112は、方位記号の画像bw内において、背景色と異なる方位記号を含む凸多角形CPを算出する。方位記号を含む凸多角形は、方位記号を含み、最小の面積となる凸多角形の領域でもよい。方位記号が方角を示す図形及び方角を示す文字を含む場合、方位記号を含む凸多角形は、方角を示す文字を除いた方角を示す図形を含む凸多角形でもよい。方角処理部112は、算出された凸多角形CPに基づいて、凸多角形CPの内接円の中心の位置ICCを求める。中心の位置ICCは、方角処理部112により方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置の一例である。中心の位置ICCは、方位記号についての中心の位置の一例である。
【0043】
画像における2つ以上の位置は、方位記号を含む凸多角形の重心の位置GCを含むことができる。方角処理部112は、画像bw内において算出された凸多角形CPに基づいて、凸多角形CPの重心の位置GCを求める。重心の位置GCは、方角処理部112により方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置の一例である。方角を示す図形は、北を示す部分が突出するような形状の傾向にあるので、重心の位置GCは、中心の位置ICCよりも北を示す部分側の傾向にある。そのため、重心の位置GCは、北の方角に関する位置の一例である。
【0044】
画像における2つ以上の位置は、中心の位置ICCからの方位記号の最遠点の位置を含むことができる。中心の位置ICCからの方位記号の最遠点は、中心の位置ICCから最も遠い方位記号の位置である。方位記号の最遠点の位置は、方位記号に含まれる方角を示す図形の最遠点の位置であり得る。最遠点の位置は、方角処理部112により方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置の一例である。方角を示す図形は、北を示す部分が突出するような形状の傾向にあるので、最遠点の位置は、方角を示す図形のうちの北を示す部分側の傾向にある。そのため、最遠点の位置は、北の方角に関する位置の一例である。
【0045】
最遠点の位置の1つ目の例について説明する。方角処理部112は、方位記号の画像bwに対して、最外背景白領域を除く白領域の輪郭を検出して塗りつぶし描画し、膨張・収縮処理することにより、方位記号の画像fillを生成する。方角処理部112は、方位記号の画像fillにおいて、中心の位置ICCからの最遠点の位置FP_fillを求める。最遠点の位置FP_fillは、方角処理部112により方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置の一例である。最遠点の位置FP_fillは、北の方角に関する位置の一例である。
【0046】
最遠点の位置の2つ目の例について説明する。方角処理部112は、方位記号の画像bwを白黒反転し(背景が黒)、白領域を全て包含する凸多角形CPに沿った領域を削ることにより、方位記号の画像bhを生成する。方角処理部112は、方位記号の画像bhにおいて、中心の位置ICCからの最遠点の位置FP_bhを求める。最遠点の位置FP_bhは、方角処理部112により方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置の一例である。最遠点の位置FP_bhは、北の方角に関する位置の一例である。
【0047】
最遠点の位置の3つ目の例について説明する。方角処理部112は、方位記号の画像bhを1回収縮させることにより、方位記号の画像bhe1を生成する。方角処理部112は、方位記号の画像bhe1において、中心の位置ICCからの最遠点の位置FP_bhe1を求める。最遠点の位置FP_bhe1は、方角処理部112により方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置の一例である。最遠点の位置FP_bhe1は、北の方角に関する位置の一例である。
【0048】
最遠点の位置の4つ目の例について説明する。方角処理部112は、方位記号の画像bhを2回収縮させることにより、方位記号の画像bhe2を生成する。方角処理部112は、方位記号の画像bhe2において、中心の位置ICCからの最遠点の位置FP_bhe2を求める。最遠点の位置FP_bhe2は、方角処理部112により方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置の一例である。最遠点の位置FP_bhe2は、北の方角に関する位置の一例である。
【0049】
画像における2つ以上の位置は、中心の位置ICCからの方位記号の最遠交点の位置を含むことができる。中心の位置ICCからの方位記号の最遠交点は、方位記号内の複数の直線成分に基づく交点群のうち、中心の位置ICCから最も遠い交点の位置である。交点群は、位記号内の複数の直線成分に基づく複数の交点の集合である。交点は、複数の直線成分が所定範囲の大きさの角度をなす交点である。例えば、所定範囲は、10度から80度の範囲等であるが、これに限定されない。方位記号の最遠交点の位置は、方位記号に含まれる方角を示す図形の最遠交点の位置であり得る。最遠交点の位置は、方角処理部112により方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置の一例である。最遠交点の位置は、方角を示す図形のうちの北を示す部分側の傾向にある。そのため、最遠交点の位置は、北の方角に関する位置の一例である。
【0050】
最遠交点の位置の1つ目の例について説明する。方角処理部112は、方位記号の画像fillにおいて、方位記号内の複数の直線成分を算出する。方角処理部112は、複数の直線成分が所定範囲の大きさの角度をなす交点群を求める。方角処理部112は、交点群のうち、中心の位置ICCからの最遠交点の位置CP_fillを求める。最遠交点の位置CP_fillは、方角処理部112により方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置の一例である。最遠交点の位置CP_fillは、北の方角に関する位置の一例である。
【0051】
最遠交点の位置の2つ目の例について説明する。方角処理部112は、方位記号の画像bhにおいて、方位記号内の複数の直線成分を算出する。方角処理部112は、複数の直線成分が所定範囲の大きさの角度をなす交点群を求める。方角処理部112は、交点群のうち、中心の位置ICCからの最遠交点の位置CP_bhを求める。最遠交点の位置CP_bhは、方角処理部112により方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置の一例である。最遠交点の位置CP_bhは、北の方角に関する位置の一例である。
【0052】
最遠交点の位置の3つ目の例について説明する。方角処理部112は、方位記号の画像bhe1において、方位記号内の複数の直線成分を算出する。方角処理部112は、複数の直線成分が所定範囲の大きさの角度をなす交点群を求める。方角処理部112は、交点群のうち、中心の位置ICCからの最遠交点の位置CP_bhe1を求める。最遠交点の位置CP_bhe1は、方角処理部112により方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置の一例である。最遠交点の位置CP_bhe1は、北の方角に関する位置の一例である。
【0053】
最遠交点の位置の4つ目の例について説明する。方角処理部112は、方位記号の画像bhe2において、方位記号内の複数の直線成分を算出する。方角処理部112は、複数の直線成分が所定範囲の大きさの角度をなす交点群を求める。方角処理部112は、交点群のうち、中心の位置ICCからの最遠交点の位置CP_bhe2を求める。最遠交点の位置CP_bhe2は、方角処理部112により方位記号に基づいて幾何学的に求められる位置の一例である。最遠交点の位置CP_bhe2は、北の方角に関する位置の一例である。
【0054】
方角処理部112は、最遠交点について、方位記号の画像における交点群に含まれる複数の交点のうち最遠交点の位置と同方向にある交点の割合を求めてもよい。例えば、同方向は、向きの角度が-15度から+15度といった所定の小さい範囲内であるが、これに限定されない。
【0055】
割合の1つ目の例について説明する。方角処理部112は、方位記号の画像fillにおける交点群に含まれる複数の交点のうち最遠交点の位置CP_fillと同方向にある交点の割合CPrt_fillを求めてもよい。
【0056】
割合の2つ目の例について説明する。方角処理部112は、方位記号の画像bhにおける交点群に含まれる複数の交点のうち最遠交点の位置CP_bhと同方向にある交点の割合CPrt_bhを求めてもよい。
【0057】
割合の3つ目の例について説明する。方角処理部112は、方位記号の画像bhe1における交点群に含まれる複数の交点のうち最遠交点の位置CP_bhe1と同方向にある交点の割合CPrt_bhe1を求めてもよい。
【0058】
割合の4つ目の例について説明する。方角処理部112は、方位記号の画像bhe2における交点群に含まれる複数の交点のうち最遠交点の位置CP_bhe2と同方向にある交点の割合CPrt_bhe2を求めてもよい。
【0059】
方角処理部112は、求められた2つ以上の位置に基づいて、画像Imにおける方角を推定する(ステップS23)。ステップS23では、例えば、方角処理部112は、2つ以上の位置を用いた幾何学的な計算に基づいて、画像Imにおける方角を推定する。方角処理部112は、2つ以上の位置を用いた幾何学的な計算に基づいて、以下に例示する1つ以上の値を求める。方角処理部112は、求められた1つ以上の値に基づくルールにより、画像Imにおける方角を推定する。例えば、ルールは、ニューラルネットワークを生成する重み付けのルールである。ここでは、方角処理部112は、画像Imにおける方角として画像Imにおける北の方角を推定する。方角処理部112は、推定された画像Imにおける方角に関するデータを処理データ記憶領域132に保存する。以下では、方角処理部112により求められる値のいくつかの例について説明するが、方角処理部112により求められる値は、ここで例示するものに限定されない。
【0060】
2つ以上の位置が中心の位置ICC及び方角を示す文字の位置NCを含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICCと方角を示す文字の位置NCとのなす角の値を求める。中心の位置ICCと方角を示す文字の位置NCとのなす角は、中心の位置ICCから方角を示す文字の位置NCに向かうベクトルと、y軸と平行な、画像Imの下から上方向のベクトルとのなす時計回りを正とする角である。以下では、y軸と平行な、画像Imの下から上方向のベクトルは、基準ベクトルともいう。中心の位置ICCから方角を示す文字の位置NCに向かうベクトルは、画像Imにおける北の方角を示す傾向にある。画像Imにおける北の方角は、中心の位置ICCと方角を示す文字の位置NCとのなす角の値に応じて異なる。
【0061】
2つ以上の位置が中心の位置ICC及び重心の位置GCを含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICCと重心の位置GCとのなす角の値を求める。中心の位置ICCと重心の位置GCとのなす角は、中心の位置ICCから重心の位置GCに向かうベクトルと、基準ベクトルとのなす時計回りを正とする角である。中心の位置ICCから重心の位置GCに向かうベクトルは、画像Imにおける北の方角を示す傾向にある。画像Imにおける北の方角は、中心の位置ICCと重心の位置GCとのなす角の値に応じて異なる。
【0062】
2つ以上の位置が中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_fillを含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICCと最遠点の位置FP_fillとのなす角の値を求める。中心の位置ICCと最遠点の位置FP_fillとのなす角は、中心の位置ICCから最遠点の位置FP_fillに向かうベクトルと、基準ベクトルとのなす時計回りを正とする角である。中心の位置ICCから最遠点の位置FP_fillに向かうベクトルは、画像Imにおける北の方角を示す傾向にある。画像Imにおける北の方角は、中心の位置ICCと最遠点の位置FP_fillとのなす角の値に応じて異なる。
【0063】
2つ以上の位置が中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_bhを含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICCと最遠点の位置FP_bhとのなす角の値を求める。中心の位置ICCと最遠点の位置FP_bhとのなす角は、中心の位置ICCから最遠点の位置FP_bhに向かうベクトルと、基準ベクトルとのなす時計回りを正とする角である。中心の位置ICCから最遠点の位置FP_bhに向かうベクトルは、画像Imにおける北の方角を示す傾向にある。画像Imにおける北の方角は、中心の位置ICCと最遠点の位置FP_bhとのなす角の値に応じて異なる。
【0064】
2つ以上の位置が中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_bhe1を含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICCと最遠点の位置FP_bhe1とのなす角の値を求める。中心の位置ICCと最遠点の位置FP_bhe1とのなす角は、中心の位置ICCから最遠点の位置FP_bhe1に向かうベクトルと、基準ベクトルとのなす時計回りを正とする角である。中心の位置ICCから最遠点の位置FP_bhe1に向かうベクトルは、画像Imにおける北の方角を示す傾向にある。画像Imにおける北の方角は、中心の位置ICCと最遠点の位置FP_bhe1とのなす角の値に応じて異なる。
【0065】
2つ以上の位置が中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_bhe2を含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICCと最遠点の位置FP_bhe2とのなす角の値を求める。中心の位置ICCと最遠点の位置FP_bhe2とのなす角は、中心の位置ICCから最遠点の位置FP_bhe2に向かうベクトルと、基準ベクトルとのなす時計回りを正とする角である。中心の位置ICCから最遠点の位置FP_bhe2に向かうベクトルは、画像Imにおける北の方角を示す傾向にある。画像Imにおける北の方角は、中心の位置ICCと最遠点の位置FP_bhe2とのなす角の値に応じて異なる。
【0066】
2つ以上の位置が中心の位置ICC及び最遠交点の位置CP_fillを含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICCと最遠交点の位置CP_fillとのなす角の値を求める。中心の位置ICCと最遠交点の位置CP_fillとのなす角は、中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_fillに向かうベクトルと、基準ベクトルとのなす時計回りを正とする角である。中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_fillに向かうベクトルは、画像Imにおける北の方角を示す傾向にある。画像Imにおける北の方角は、中心の位置ICCと最遠交点の位置CP_fillとのなす角の値に応じて異なる。
【0067】
2つ以上の位置が中心の位置ICC及び最遠交点の位置CP_bhを含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICCと最遠交点の位置CP_bhとのなす角の値を求める。中心の位置ICCと最遠交点の位置CP_bhとのなす角は、中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_bhに向かうベクトルと、基準ベクトルとのなす時計回りを正とする角である。中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_bhに向かうベクトルは、画像Imにおける北の方角を示す傾向にある。画像Imにおける北の方角は、中心の位置ICCと最遠交点の位置CP_bhとのなす角の値に応じて異なる。
【0068】
2つ以上の位置が中心の位置ICC及び最遠交点の位置CP_bhe1を含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICCと最遠交点の位置CP_bhe1とのなす角の値を求める。中心の位置ICCと最遠交点の位置CP_bhe1とのなす角は、中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_bhe1に向かうベクトルと、基準ベクトルとのなす時計回りを正とする角である。中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_bhe1に向かうベクトルは、画像Imにおける北の方角を示す傾向にある。画像Imにおける北の方角は、中心の位置ICCと最遠交点の位置CP_bhe1とのなす角の値に応じて異なる。
【0069】
2つ以上の位置が中心の位置ICC及び最遠交点の位置CP_bhe2を含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICCと最遠交点の位置CP_bhe2とのなす角の値を求める。中心の位置ICCと最遠交点の位置CP_bhe2とのなす角は、中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_bhe2へ向かうベクトルと、基準ベクトルとのなす時計回りを正とする角である。中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_bhe2に向かうベクトルは、画像Imにおける北の方角を示す傾向にある。画像Imにおける北の方角は、中心の位置ICCと最遠交点の位置CP_bhe2とのなす角の値に応じて異なる。
【0070】
方角処理部112は、画像における方角の推定に割合CPrt_fillの値を用いてもよい。割合CPrt_fillは、最遠交点の位置CP_fillに基づいて求まる値であり、最遠交点の位置CP_fillは、中心の位置ICCに基づいて求まる位置である。そのため、割合CPrt_fillは、2つ以上の位置を用いた幾何学的な計算に基づいて求まる値の一例である。割合CPrt_fillは、中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_fillに向かうベクトルが画像Imにおける北の方角を示しているのかの確信度を推定した値である。例えば、方位記号で、円形の周囲に沿って、複数の頂点を持つ方位記号の場合、直線成分の交点が中心の位置ICCに対して分散し、たまたま最遠となった交点と同方向にある交点の割合は低くなる。中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_fillに向かうベクトルが画像Imにおける北の方角を示しているのかの確信度は、割合CPrt_fillの値に応じて異なる。
【0071】
方角処理部112は、画像における方角の推定に割合CPrt_bhの値を用いてもよい。割合CPrt_bhは、最遠交点の位置CP_bhに基づいて求まる値であり、最遠交点の位置CP_bhは、中心の位置ICCに基づいて求まる位置である。そのため、割合CPrt_bhは、2つ以上の位置を用いた幾何学的な計算に基づいて求まる値の一例である。割合CPrt_bhは、中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_bhに向かうベクトルが画像Imにおける北の方角を示しているのかの確信度を推定した値である。中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_bhに向かうベクトルが画像Imにおける北の方角を示しているのかの確信度は、割合CPrt_bhの値に応じて異なる。
【0072】
方角処理部112は、画像における方角の推定に割合CPrt_bhe1の値を用いてもよい。割合CPrt_bhe1は、最遠交点の位置CP_bhe1に基づいて求まる値であり、最遠交点の位置CP_bhe1は、中心の位置ICCに基づいて求まる位置である。そのため、割合CPrt_bhe1は、2つ以上の位置を用いた幾何学的な計算に基づいて求まる値の一例である。割合CPrt_bhe1は、中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_bhe1に向かうベクトルが画像Imにおける北の方角を示しているのかの確信度を推定した値である。中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_bhe1に向かうベクトルが画像Imにおける北の方角を示しているのかの確信度は、割合CPrt_bhe1の値に応じて異なる。
【0073】
方角処理部112は、画像における方角の推定に割合CPrt_bhe2の値を用いてもよい。割合CPrt_bhe2は、最遠交点の位置CP_bhe2に基づいて求まる値であり、最遠交点の位置CP_bhe2は、中心の位置ICCに基づいて求まる位置である。そのため、割合CPrt_bhe2は、2つ以上の位置を用いた幾何学的な計算に基づいて求まる値の一例である。割合CPrt_bhe2は、中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_bhe2に向かうベクトルが画像Imにおける北の方角を示しているのかの確信度を推定した値である。中心の位置ICCから最遠交点の位置CP_bhe2に向かうベクトルが画像Imにおける北の方角を示しているのかの確信度は、割合CPrt_bhe2の値に応じて異なる。
【0074】
方角処理部112は、中心の位置ICC及び中心の位置ICCとは異なる他の位置の直線距離の縦横成分が画像orgの縦横サイズとなす比の値を求めてもよい。比の値は、他の値が画像orgにおいて中心の位置ICCからどの程度離れているかを指標化した値である。画像Imにおける北の方角は、比の値に応じて異なる。
【0075】
2つ以上の位置が中心の位置ICC及び方角を示す文字の位置NCを含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICC及び方角を示す文字の位置NCの直線距離の縦横成分が画像orgの縦横サイズとなす比の値を求める。2つ以上の位置が中心の位置ICC及び重心の位置GCを含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICC及び重心の位置GCの直線距離の縦横成分が画像orgの縦横サイズとなす比の値を求める。2つ以上の位置が中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_fillを含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_fillの直線距離の縦横成分が画像orgの縦横サイズとなす比の値を求める。2つ以上の位置が中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_bhを含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_bhの直線距離の縦横成分が画像orgの縦横サイズとなす比の値を求める。2つ以上の位置が中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_bhe1を含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_bhe1の直線距離の縦横成分が画像orgの縦横サイズとなす比の値を求める。2つ以上の位置が中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_bhe2を含む場合、方角処理部112は、中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_bhe2の直線距離の縦横成分が画像orgの縦横サイズとなす比の値を求める。ここで、方位記号の画像orgの前処理により、最遠点が小さくなった場合に、当該最遠点が北向きを示す確信度は、下がる傾向にある。そのため、中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_fillの直線距離の値、中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_bhの直線距離の値、中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_bhe1の直線距離の値及び中心の位置ICC及び最遠点の位置FP_bhe2の直線距離の値を利用している。
【0076】
上述のように、サーバ1は、画像Imにおける2つ以上の位置に基づいて、画像Imにおける方角を推定することができる。
サーバ1は、画像Imにおける2つ以上の位置を用いればよいので、方位記号の形状によらず画像Imにおける方角を推定することができる。サーバ1は、画像Imにおける2つ以上の位置を用いればよいので、計算処理量を増やすことなく、画像Imにおける方角を推定することができる。そのため、サーバ1は、方位記号を含む画像Imにおける方角を容易に推定することができる。
【0077】
上述のように、サーバ1は、画像Imにおける2つ以上の位置を用いた幾何学的な計算に基づいて、画像Imにおける方角を推定することができる。
サーバ1は、画像Imにおける2つ以上の位置を用いた幾何学的な計算をすればよいので、方位記号の形状によらず画像Imにおける方角を推定することができる。サーバ1は、画像Imにおける2つ以上の位置を用いた幾何学的な計算をすればよいので、計算処理量を増やすことなく、画像Imにおける方角を推定することができる。
【0078】
上述のように、画像Imにおける2つ以上の位置は、方位記号についての中心の位置を含むことができる。
サーバ1は、方位記号についての中心の位置を基準とすることで、方位記号についての中心の位置及び方位記号に基づく他の位置を用いて、画像Imにおける方角を推定することができる。
【0079】
上述のように、画像Imにおける2つ以上の位置は、北の方角に関する位置を含むことができる。
方位記号に基づく北の方角に関する位置は、方位記号についての中心の位置を基準として、方位記号で示される北の方角に概ね沿った位置にあり得る。そのため、サーバ1は、方位記号に基づく北の方角に関する位置を用いることで、画像Imにおける方角を推定することができる。
【0080】
上述の方角の推定処理で用いられる画像例について説明する。
【0081】
図5は、方位記号の画像orgの一例を示す図である。
方位記号の画像orgは、画像Imから抽出された画像である。
【0082】
図6は、方角を示す文字の位置NCの一例を示す図である。
方角を示す文字の位置NCは、方角を示す文字の領域の中心の位置である。
【0083】
図7は、方位記号の画像bwの一例を示す図である。
方位記号の画像bwは、方位記号の画像orgに基づいて生成された画像である。
凸多角形CPは、方位記号の画像bw内において、方位記号を含む凸多角形である。
中心の位置ICCは、凸多角形CPの内接円の中心の位置である。
重心の位置GCは、凸多角形CPの重心の位置である。
【0084】
図8は、方位記号の画像fillの一例を示す図である。
方位記号の画像fillは、方位記号の画像bwに基づいて生成される画像である。
最遠点の位置FP_fillは、方位記号の画像fillにおいて、中心の位置ICCから最も遠い方位記号の位置である。
【0085】
図9は、方位記号の画像bhの一例を示す図である。
方位記号の画像bhは、方位記号の画像bwに基づいて生成される画像である。
最遠点の位置FP_bhは、方位記号の画像bhにおいて、中心の位置ICCから最も遠い方位記号の位置である。
【0086】
図10は、方位記号の画像bhe1の一例を示す図である。
方位記号の画像bhe1は、方位記号の画像bhに基づいて生成される画像である。
最遠点の位置FP_bhe1は、方位記号の画像bhe1において、中心の位置ICCから最も遠い方位記号の位置である。
【0087】
図11は、方位記号の画像bhe2の一例を示す図である。
方位記号の画像bhe2は、方位記号の画像bhに基づいて生成される画像である。
最遠点の位置FP_bhe2は、方位記号の画像bhe2において、中心の位置ICCから最も遠い方位記号の位置である。
【0088】
図12は、方位記号の画像fillの一例を示す図である。
方位記号の画像fillは、方位記号内の複数の直線成分及び方位記号内の複数の直線成分に基づく交点群を示す。交点群に含まれる複数の交点のうち、中心の位置ICCから最も遠い交点の位置が最遠交点の位置CP_fillである。
【0089】
図13は、方位記号の画像bhの一例を示す図である。
方位記号の画像bhは、方位記号内の複数の直線成分及び方位記号内の複数の直線成分に基づく交点群を示す。交点群に含まれる複数の交点のうち、中心の位置ICCから最も遠い交点の位置が最遠交点の位置CP_bhである。
【0090】
図14は、方位記号の画像bhe1の一例を示す図である。
方位記号の画像bhe1は、方位記号内の複数の直線成分及び方位記号内の複数の直線成分に基づく交点群を示す。交点群に含まれる複数の交点のうち、中心の位置ICCから最も遠い交点の位置が最遠交点の位置CP_bhe1である。
【0091】
図15は、方位記号の画像bhe2の一例を示す図である。
方位記号の画像bhe2は、方位記号内の複数の直線成分及び方位記号内の複数の直線成分に基づく交点群を示す。交点群に含まれる複数の交点のうち、中心の位置ICCから最も遠い交点の位置が最遠交点の位置CP_bhe2である。
【0092】
図16は、ステップS3のサーバ1による物件における方角の推定処理の一例を示すフローチャートである。
【0093】
物件処理部113は、取得部111により取得された画像データで表される画像Imに基づいて、画像Imに含まれる物件の構成を求める(ステップS31)。ステップS31では、例えば、物件処理部113は、画像データで表される画像Imに基づいて、セマンティックセグメンテーションによる領域判定を実行する。物件処理部113は、セマンティックセグメンテーションによる領域判定に基づいて、領域判定ビットマップを作成する。画像データで表される画像Imを物件の第1の画像とする場合、領域判定ビットマップは、画像Imに基づく物件の第2の画像である。物件処理部113は、領域判定ビットマップに基づいて、画像Imに含まれる物件の構成を求める。物件処理部113は、物件の構成に基づいて、物件の間取り構造を表す間取りグラフを作成する。間取りグラフは、物件の複数の要素のそれぞれをノードとして示し、ノード間をエッジとして示す画像である。間取りグラフは、エッジに関連付けられた要素間の配置関係を含む。
【0094】
物件の構成は、物件がどのように構成されているのかを示す。物件の構成は、物件の複数の要素のうちの1組以上の要素間の配置関係を含む。1組の要素は、2つの要素で構成される。配置関係は、画像Imにおける要素間の方向に基づく配置関係である。複数の要素は、第1の要素及び第2の要素を含むものとする。第1の要素及び第2の要素を1組の要素とする場合、配置関係は、画像Imにおける第1の要素と第2の要素との間の方向に基づく配置関係である。
【0095】
一例では、第1の要素と第2の要素との間の方向に基づく配置関係は、第1の要素に対する第2の要素の配置関係である。第1の要素に対する第2の要素の配置関係は、画像Imにおける第1の要素から第2の要素への方向を示す。画像Imにおける第1の要素から第2の要素への方向は、上、下、左、右、右上、右下、左上又は左下のうちの何れかでもよいし、これら以外の方向でもよい。別の例では、第1の要素と第2の要素との間の方向に基づく配置関係は、第1の要素と第2の要素との間の相互の方向を示す。第1の要素と第2の要素との間の相互の方向は、縦又は横の何れかでもよいし、これら以外の方向でもよい。縦は、上下ともいう。横は、左右ともいう。要素間の配置関係は、同じ種類の要素間の配置関係でもよいし、異なる種類の要素間の配置関係でもよい。要素の種類は、問わない。
【0096】
1組以上の要素間の配置関係は、1組以上の扉と領域との間の配置関係及び1組以上の窓と領域との間の配置関係のうちの一方又は両方を含むことができる。扉と領域との間の配置関係は、扉と領域との間の方向に基づく配置関係である。例えば、扉と領域との間の配置関係は、近接する扉と領域との間の領域から扉の長辺に対する方向に基づく配置関係である。扉と領域との間の方向に基づく配置関係は、扉の長辺と領域との間の方向に基づく配置関係を含む。扉と領域との間の方向に基づく配置関係は、領域に対する扉の配置関係である。領域に対する扉の配置関係は、領域に対する扉の長辺の配置関係を含む。扉と領域との間の方向に基づく配置関係は、領域から扉への方向を示す。領域から扉への方向は、領域から扉の長辺に対する方向を含む。窓と領域との間の配置関係は、窓と領域との間の方向に基づく配置関係である。例えば、窓と領域との間の配置関係は、近接する窓と領域との間の領域から窓の長辺に対する方向に基づく配置関係である。窓と領域との間の方向に基づく配置関係は、窓の長辺と領域との間の方向に基づく配置関係を含む。窓と領域との間の方向に基づく配置関係は、領域に対する窓の配置関係である。領域に対する窓の配置関係は、領域に対する窓の長辺の配置関係を含む。窓と領域との間の方向に基づく配置関係は、領域から窓への方向を示す。領域から窓への方向は、領域から窓の長辺に対する方向を含む。
【0097】
1組以上の要素間の配置関係は、1組以上の部屋間の配置関係を含むことができる。例えば、部屋間の配置関係は、部屋の中心間の配置関係である。部屋の中心間の配置関係は、部屋間の相互の方向を示してもよい。
【0098】
1組以上の要素間の配置関係は、1組以上の玄関と部屋との間の配置関係である。例えば、玄関と部屋との間の配置関係は、玄関の中心と部屋の中心との間の配置関係である。玄関の中心と部屋の中心との間の配置関係は、玄関から部屋への方向又は部屋から玄関への方向を示してもよい。
【0099】
物件処理部113は、画像Imにおける方角に基づいて、画像Imに含まれる物件における方角を推定する(ステップS32)。ステップS32では、例えば、物件処理部113は、画像Imにおける方角及び画像Imに含まれる物件の構成に基づいて、物件における方角を推定する。方角処理部112は、推定された画像Imに含まれる物件における方角に関するデータを処理データ記憶領域132に保存する。
【0100】
一例では、画像Imにおける方角は、画像Imにおける北の方角であるものとする。物件の構成は、窓と領域との間の配置関係を含んでいるものとする。窓と領域との間の配置関係は、LDKから屋外と繋がる窓への方向を示すものとする。この例では、方角処理部112は、窓と領域との間の配置関係を、画像Imにおける北の方角と比較することにより、物件における方角として、屋外と繋がる窓等のメインの窓が配置された方角を推定することができる。
【0101】
別の例では、画像Imにおける方角は、画像Imにおける北の方角であるものとする。物件の構成は、玄関と部屋との間の配置関係を含んでいるものとする。玄関と部屋との間の配置関係は、LDKから玄関への方向を示しているものとする。この例では、方角処理部112は、玄関と部屋との間の配置関係を、画像Imにおける北の方角と比較することにより、物件における方角として、玄関が配置された方角を推定することができる。
【0102】
上述のように、サーバ1は、画像Imにおける方角に基づいて、画像Imに含まれる物件における方角を推定することができる。
サーバ1は、画像Imにおける方角を参照することで、物件の構成だけからでは推定できない物件における方角を推定することができる。例えば、物件における方角は、ユーザが物件選びの参考にするための情報である。屋外と繋がる窓等のメインの窓が配置された方角は、いわゆる南向き等、日当たり等を重視するユーザにとって有益な情報である。玄関が配置された方角は、風水を重視するユーザにとって有益な情報である。
【0103】
[他の実施形態]
上述の実施形態では、物件の画像が物件の間取り図の画像である例を説明したが、これに限定されない。物件の画像は、物件を含む建物の外観図又は設計図等の物件に関する種々の画像でもよい。
【0104】
上述の実施形態では、画像データが物件の画像及び方位記号の画像を含む画像を表すデータである例を説明したが、これに限定されない。画像データは、少なくとも方位記号の画像を含む画像を表すデータであればよい。画像データで表される画像は、物件の画像を含んでいなくてもよい。そのため、上述の実施形態は、不動産についての技術分野以外の分野に対しても適用可能である。この場合、ステップS3の処理は、省略される。
【0105】
上述の実施形態では、サーバ1の補助記憶デバイス13が種々のデータを記憶する例を説明したが、これに限定されない。サーバ1とは異なるサーバは、サーバ1に代えて種々のデータを記憶してもよい。サーバ1とは異なる複数のサーバは、サーバ1に代えて種々のデータを分散して記憶してもよい。
【0106】
上述の実施形態における「1つ以上」の表記は、1つ又は複数を意図したものであり、「1つ」と読み替えてもよいし、「複数」と読み替えてもよい。
【0107】
上述の実施形態における「2つ以上」の表記は、2つ又は3つ以上を意図したものであり、「2つ」と読み替えてもよいし、「3つ以上」と読み替えてもよい。
【0108】
上述の実施形態では、部屋間の配置関係及び玄関と部屋との間の配置関係を領域間の配置関係の例として説明したが、これらに限定されない。領域間の配置関係は、同じ種類の領域間の配置関係であってもよいし、異なる種類の領域間の配置関係であってもよい。領域の種類は、問わない。1組以上の要素間の配置関係は、1組以上の領域間の配置関係を含んでいればよい。
【0109】
画像処理装置は、サーバ1を例にして説明したが、これに限定されない。画像処理装置は、サーバ1と同様の機能を備える電子機器で実現されてもよい。電子機器は、PC(Personal Computer)、スマートフォン又はタブレット端末等の端末でもよい。
【0110】
画像処理装置は、上述の実施形態で説明したサーバ1のような1つの装置で実現されてもよいし、機能を分散させた複数の装置で実現されてもよい。
【0111】
上述の実施形態は、装置だけでなく、装置が実行する方法に適用されてもよい。上述の実施形態は、装置のコンピュータに各機能を実行させることが可能なプログラムに適用されてもよい。上述の実施形態は、プログラムを記憶する記録媒体に適用されてもよい。
【0112】
処理回路を構成する1つ以上の回路のそれぞれは、複数の処理のうちの1つ以上の処理を実行する。処理回路が単一の回路で構成される場合、単一の回路は、複数の処理の全部を実行する。処理回路が複数の回路で構成される場合、複数の回路のそれぞれは、複数の処理のうちの一部を実行する。複数の処理のうちの一部は、複数の処理のうちの1つでもよいし、複数の処理のうちの2つ以上でもよい。処理回路が複数の回路で構成される場合、複数の回路は、1つの装置に含まれていてもよいし、複数の装置に分散していてもよい。
【0113】
プログラムは、実施形態に係る装置に記憶された状態で譲渡されてよいし、装置に記憶されていない状態で譲渡されてもよい。後者の場合は、プログラムは、ネットワークを介して譲渡されてよいし、記録媒体に記録された状態で譲渡されてもよい。記録媒体は、非一時的な有形の媒体である。記録媒体は、コンピュータ可読媒体である。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のプログラムを記憶可能かつコンピュータで読取可能な媒体であればよく、その形態は問わない。
【0114】
要するにこの発明は、本実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、本実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、本実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0115】
上述のいくつかの実施形態は、以下のように表現されてもよい。
[1] 画像から方位記号を抽出し、
前記方位記号に基づいて前記画像における2つ以上の位置を求め、
前記2つ以上の位置に基づいて、前記画像における方角を推定する、
方角処理部を備える、画像処理装置。
[2] 前記方角処理部は、前記2つ以上の位置を用いた幾何学的な計算に基づいて、前記画像における方角を推定する、[1]に記載の画像処理装置。
[3] 前記2つ以上の位置は、、前記方位記号についての中心の位置を含む、[1]又は[2]に記載の画像処理装置。
[4] 前記2つ以上の位置は、北の方角に関する位置を含む、[1]から[3]の何れかに記載の画像処理装置。
[5] 前記画像における方角に基づいて、前記画像に含まれる物件における方角を推定する物件処理部をさらに備える、[1]から[4]の何れかに記載の画像処理装置。
[6] 画像から方位記号を抽出することと、
前記方位記号に基づいて前記画像における2つ以上の位置を求めることと、
前記2つ以上の位置に基づいて、前記画像における方角を推定することと、
を備える画像処理方法。
[7] [1]から[5]のうちの何れかに記載の画像処理装置が備える各部の処理をコンピュータに実行させることが可能な画像処理プログラム。
【符号の説明】
【0116】
1…サーバ、11…処理回路、12…メインメモリ、13…補助記憶デバイス、14…通信インタフェース、111…取得部、112…方角処理部、113…物件処理部、131…画像記憶領域、132…処理データ記憶領域。
【要約】 (修正有)
【課題】方位記号を含む画像における方角を容易に推定するように画像データを処理する画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを提供する。
【解決手段】画像処理装置であるサーバ1は、対象物件について取得部が取得した画像から方位記号を抽出し、前記方位記号に基づいて前記画像における2つ以上の位置を求め、前記2つ以上の位置に基づいて、前記画像における方角を推定する方角処理部を備える。
【選択図】
図1