(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】流体排出システム及びその排出補助装置
(51)【国際特許分類】
B65D 90/00 20060101AFI20241029BHJP
B65D 90/04 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
B65D90/00 H
B65D90/04 G
(21)【出願番号】P 2023517652
(86)(22)【出願日】2021-09-17
(86)【国際出願番号】 CN2021118923
(87)【国際公開番号】W WO2022057873
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2023-05-09
(31)【優先権主張番号】202010980159.X
(32)【優先日】2020-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516190770
【氏名又は名称】上海箱箱智能科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HOREN CORTP Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】28th Floor, Building A, NO.1520 Gumei Road, Caohejing High-Tech Park, Xuhui District, Shanghai, 200233, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファン、ジャンウェイ
【審査官】矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-113207(JP,A)
【文献】特表2019-524578(JP,A)
【文献】特開平08-183586(JP,A)
【文献】中国実用新案第209242200(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2017/0096293(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 90/00
B65D 90/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、
前記ベースに取り付けられた駆動アセンブリと、
前記駆動アセンブリに接続された接続部材と、
前記駆動アセンブリに電気的に接続され、且つ前記接続部材を出し入れするように前記駆動アセンブリを制御する主制御モジュールと、を備え
、
前記接続部材は、
スナップ箇所が設けられた吊り板と、
両端が前記駆動アセンブリと前記吊り板とをそれぞれ接続するフレキシブル部材と、を備え、
前記吊り板は、
前記フレキシブル部材に接続された板体と、
前記板体に接続され、前記板体と取り囲んで収容領域を形成するスナップ部材と、を含み、前記スナップ箇所は、前記スナップ部材に設けられることを特徴とする排出補助装置。
【請求項2】
前記駆動アセンブリは、
前記主制御モジュールに電気的に接続され、前記ベースに取り付けられた動力部材と、
前記動力部材に接続され、前記動力部材によって駆動回転されて前記接続部材を出し入れする巻取器と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の排出補助装置。
【請求項3】
前記動力部材は、
前記ベースに固定される取付座と、
前記取付座に取り付けられ、且つ前記主制御モジュールに電気的に接続された電機と、を備え、前記電機の主軸は、前記巻取器に接続されることを特徴とする請求項2に記載の排出補助装置。
【請求項4】
前記主制御モジュールと電気的に接続されたセンシングモジュールをさらに備え、前記センシングモジュールは、前記接続部材における引張力が予め設定された引張力よりも小さい場合に、前記主制御モジュールが前記駆動アセンブリを起動するように制御することをトリガするために使用され、また、前記接続部材における引張力が前記予め設定された引張力以上である場合に、前記主制御モジュールが前記駆動アセンブリを停止するように制御することをトリガするためにも使用されることを特徴とする請求項1に記載の排出補助装置。
【請求項5】
前記センシングモジュールは、前記吊り板と前記フレキシブル部材との間に接続されることを特徴とする請求項
4に記載の排出補助装置。
【請求項6】
前記センシングモジュールが引張力センサであることを特徴とする請求項
5に記載の排出補助装置。
【請求項7】
前記センシングモジュールは、前記フレキシブル部材と前記吊り板とを接続する弾性部材と、前記主制御モジュールに電気的に接続された接近スイッチ及びセンシング部材と、を含み、前記接近スイッチ及び前記センシング部材は、前記弾性部材の両端にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項
5に記載の排出補助装置。
【請求項8】
前記センシングモジュールが電圧センサであることを特徴とする請求項
4に記載の排出補助装置。
【請求項9】
底端に設けられる排出口と、頂端に設けられる充填口とを有すライナーバッグと、
前記ライナーバッグを収容し、且つ前記排出口が取り付けられた排出通路を有する容器と、
前記ライナーバッグを操作可能に挟持し、前記ライナーバッグ内の液体を押圧するための押出し器と、
請求項1~
8のいずれか1項に記載の排出補助装置と、を備え、前記ベースは、前記容器の上方に接続部材を操作可能に支持し、且つ前記接続部材は、前記ライナーバッグの頂端に操作可能に接続されていることを特徴とする流体排出システム。
【請求項10】
前記主制御モジュールが前記容器の側壁に設置されていることを特徴とする請求項
9に記載の流体排出システム。
【請求項11】
前記排出補助装置が前記容器の上方に設置されていることを特徴とする請求項
9に記載の流体排出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願は相互に参照される。
本特許出願は、2020年9月17日に出願され、出願番号は202010980159Xであり、発明名称は「流体排出システム及びその排出補助装置」である中国特許出願の優先権を主張しており、上記出願の全文は引用により本文に含まれている。
【0002】
本発明の実施例は、容器に関し、特に流体排出システム及びその排出補助装置に関する。
【背景技術】
【0003】
粘稠性液体の貯蔵、輸送および充填排出などのために、現在市場には多くの液体貯蔵輸送装置がある。
【0004】
特許文献1(US5765723A)は、本体部分はPVCコーティング布を採用し、ホットメルト溶接又は高周波溶接により作製された密封軟体容器であり、当該密封軟体容器の両端にそれぞれ液体流入弁と液体流出弁が設けられる密封液体袋を開示した。この液体ライナーバッグは一般的に高流速、流動性液体で使用する効果が比較的良いが、粘稠液体の排出では、液体の排出が遅く、効率が悪い。
【0005】
特許文献2(IL156984A)に、本体部分はPVCコーティング布又はPEフィルムを採用して、ホットメルト溶接又は高周波溶接により作製された密封軟体容器であり、当該密封軟体容器の両端にそれぞれ液体流入弁と液体流出弁が設けられ、本体はさらに排出を補助するエアーバッグを含み、エアーバッグに空気を充填する吸気口が設けられた密封液体袋が開示された。液体排出の過程では、補助的なガスバッグに空気を入れ、気体で押し出すことで粘稠液体を排出する必要がある。これは効率が悪く、コストを増加する。
【0006】
特許文献3(US2015284181A1)に、本体部分はPVCコーティング布又はPEフィルムを採用し、熱溶接又は高周波溶接により作製された密封軟体容器であり、粘性液体を排出する際には、液体を輸送する中型バルク容器は、機械機構を利用して、中型バルク容器の底部を傾斜させ、排出口を最下点にする密封液体袋が開示された。この操作は時間がかかり、効率が悪く、操作しにくい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許第5765723号明細書
【文献】イスラエル特許出願第156984号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/284181号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施形態の目的は、液体の排出中に、押出し器によりライナーバッグが押し出された後に、ライナーバッグを押出し器から常に遠ざけておくことができ、ライナーバッグの押出された部分が自由な状態で、押出し器の表面を覆い、押出し器内に巻き戻されてライナーバッグが破損して排出に影響を及ぼす危険性を回避することができるようにする流体排出システム及びその排出補助装置を提供することであり、また、この構成が簡単であり、製造工程が良好であり、操作が簡単であり、コストを節減することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述技術的課題を解決するために、本発明の実施形態は、
ベースと、
前記ベースに取り付けられた駆動アセンブリと、
前記駆動アセンブリに接続された接続部材と、
前記駆動アセンブリに電気的に接続され、且つ前記接続部材を出し入れするように前記駆動アセンブリを制御する主制御モジュールと、を備える排出補助装置を提供する。
【0010】
本発明の実施形態は、
底端に設けられる排出口と、頂端に設けられる充填口とを有するライナーバッグと、
前記ライナーバッグを収容し、且つ前記排出口が取り付けられた排出通路を有する容器と、
前記ライナーバッグを操作可能に挟持し、前記ライナーバッグ内の液体を押圧するための押出し器と、
上記のような排出補助装置と、を備え、前記ベースは、前記容器の上方に接続部材を操作可能に支持し、且つ前記接続部材は、前記ライナーバッグの頂端に操作可能に接続されている流体排出システムをさらに提供する。
【0011】
本発明の実施形態は、従来技術と比較して、ベースと、駆動アセンブリと、接続部材と、主制御モジュールと、を備え、駆動アセンブリは、ベース上に設置され、接続部材は、ライナーバッグに接続することができ、ライナーバッグ内の液体が押し出された後、駆動アセンブリは、接続部材を駆動してライナーバッグを引き上げて押出し器から遠ざけることによって、ライナーバッグの押出された部分が自由状態で押出し器の表面を覆い、押出し器内に巻き戻されてライナーバッグが損傷して排出に影響を及ぼす危険性を防止することができる。且つ、この構成は簡単で、製造工程が良く、操作が簡単で、コストを節約できる。
【0012】
一実施例では、前記駆動アセンブリは、
前記主制御モジュールに電気的に接続され、前記ベースに取り付けられた動力部材と、
前記動力部材に接続され、前記動力部材によって駆動回転されて前記接続部材を出し入れする巻取器と、を含む。
【0013】
一実施例では、前記動力部材は、
前記ベースに固定される取付座と、
前記取付座に取り付けられ、且つ前記主制御モジュールに電気的に接続された電機と、を備え、前記電機の主軸は、前記巻取器に接続される。
【0014】
一実施例では、前記接続部材は、
スナップ箇所が設けられた吊り板と、
両端が前記駆動アセンブリと前記吊り板とをそれぞれ接続するフレキシブル部材と、を備える。
【0015】
一実施例では、前記吊り板は、
前記フレキシブル部材に接続された板体と、
前記板体に接続され、前記板体と取り囲んで収容領域を形成するスナップ部材と、を含み、前記スナップ箇所は、前記スナップ部材に設けられる。
【0016】
一実施例では、前記排出補助装置は、前記主制御モジュールと電気的に接続されたセンシングモジュールをさらに備え、前記センシングモジュールは、前記接続部材における引張力が予め設定された引張力よりも小さい場合に、前記主制御モジュールが前記駆動アセンブリを起動するように制御することをトリガするために使用され、また、前記接続部材における引張力が前記予め設定された引張力以上である場合に、前記主制御モジュールが前記駆動アセンブリを停止するように制御することをトリガするためにも使用される。
【0017】
一実施例では、前記接続部材は、
スナップ箇所が設けられた吊り板と、
前記駆動アセンブリに接続されるフレキシブル部材と、を含み、且つ前記センシングモジュールは、前記吊り板と前記フレキシブル部材との間に接続される。
【0018】
一実施例では、前記センシングモジュールが引張力センサである。
【0019】
一実施例では、前記センシングモジュールは、前記フレキシブル部材と前記吊り板とを接続する弾性部材と、前記主制御モジュールに電気的に接続された接近スイッチ及びセンシング部材と、を含み、前記接近スイッチ及び前記センシング部材は、前記弾性部材の両端にそれぞれ設けられる。
【0020】
一実施例では、前記センシングモジュールが電圧センサである。
【0021】
一実施例では、前記主制御モジュールが前記容器の側壁に設置されている。
【0022】
一実施例では、前記排出補助装置が前記容器の上方に設置されている。
【0023】
1つまたは複数の実施例は、それに対応する図面中の図によって例示的に説明され、これらの例示的な説明は、実施例の限定を構成するものではなく、図面中の同じ参照数字番号を有する要素は類似した要素として表され、図面中の図は、特別な説明がない限り、比例制限を構成しない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】
図1は本発明の一実施例における排出補助装置の斜視図である。
【
図2】
図2は本発明の一実施例における吊り板の構成概略図である。
【
図3】
図3は本発明の一実施例における流体排出システムがライナーバッグを押し出し始める構成概略図である。
【
図5】
図5は本発明の一実施例におけるライナーバッグの充填口の構成概略図である。
【
図6】
図6は本発明の一実施例におけるライナーバッグ内の一部の液体が押し出された後の流体排出システムの構成概略図である。
【
図7】
図7は本発明の一実施例における圧力センサを備えた流体排出システムの構成概略図である。
【
図8】
図8は本発明の一実施例におけるセンシングモジュールが弾性部材、接近スイッチ、及びセンシング部材である流体排出システムがライナーバッグを押し出し始める構成概略図である。
【
図10】
図10は本発明の一実施例におけるセンシングモジュールが弾性部材、接近スイッチ及びセンシング部材であり、ライナーバッグ内の一部の液体が押し出された後の流体排出システムの構成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
ここで、1、ベース;11、第1のブラケット;12、第2のブラケット;13、接続軸;10、配置空間;110、第1の固定部材;120、第2の固定部材;81、動力部材;82、巻取器;811、電機;812、取付座;9、電気キャビネット;3、接続部材;31、板体;32、スナップ部材;321、第1の側板;322、第2の側板;323、メイン板;320、開口溝;30、収容領域;310、吊り孔;33、フレキシブル部材;4、吊りリング;5、ライナーバッグ;51、充填口;511、フランジ;512、接合口;5120、位置決め段差面;6、容器;7、押し出し器;71、ロール軸;72、ロール軸;21、引張力センサ;22、弾性部材;23、接近スイッチ;24、センシング部材。
【0026】
本発明の実施例の目的、技術法案、および利点をより明確にするために、以下では、本発明の各実施形態について、添付の図面を結合して詳細に説明する。しかしながら、当業者は、本発明の各実施形態において、読者に本出願をより良く理解させるために多くの技術的詳細が提出されていることを理解できる。しかし、これらの技術的詳細及び以下の各実施形態に基づく種々の変更及び修正がなくても、本出願で保護を請求する技術方案を実現することができる。
【0027】
以下の説明では、開示された各実施例を説明する目的から、開示された各実施例を完全に理解するために、何らかの具体的な詳細を記載する。但し、当業者は実施例がこれらの具体的な詳細のうちの1つまたは複数なしに実施されてもよいことを認識するべきである。他の場合では、実施例の説明を不必要に曖昧にすることを避けるために、本出願に関連する周知のデバイス、構成、および技術は詳細に示されないか、または記載されない可能性がある。
【0028】
文脈で特に必要とされない限り、明細書および請求の範囲を通して、「備える」という言葉とそのバリエーション、例えば「含む」や「有する」などの用語は、オープンで包括的な意味と理解するべきであり、すなわち、「含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。
【0029】
以下、本発明の目的、特徴および利点をよりよく理解するために、図面に結合して本発明の各実施例について詳細に説明する。図面に示される実施例は、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではなく、単に本発明の技術方案の本質的な精神を説明することを理解するべきである。
【0030】
以下の説明では、開示された各実施例を説明する目的から、開示された各実施例を完全に理解するために、何らかの具体的な詳細を記載する。但し、当業者は実施例がこれらの具体的な詳細のうちの1つまたは複数なしに実施されてもよいことを認識するべきである。他の場合では、実施例の説明を不必要に曖昧にすることを避けるために、本出願に関連する周知のデバイス、構成、および技術は詳細に示されないか、または記載されない可能性がある。
【0031】
文脈で特に必要とされない限り、明細書および請求の範囲を通して、「備える」という言葉とそのバリエーション、例えば「含む」や「有する」などの用語は、オープンで包括的な意味と理解するべきであり、すなわち、「含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきである。
【0032】
明細書全体にわたる「一つの実施例」または「一実施例」への言及は、実施例に説明される特定の特点、構成、または特徴が少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。そのため、明細書全体の各箇所での「一つの実施例では」または「一実施例では」の表現は、必ずしもすべてが同じ実施例を指しているわけではない。また、特定の特点、構成、または特徴が1つまたは複数の実施例で任意の方法で組み合わせることができる。
【0033】
本明細書および添付の請求の範囲で使用されるように、単数形「一」および「前記」は、文脈がそうでないことを明確に記載しない限り、複数の指示対象も含む。「または」という用語は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、「および/或いは」を含む意味で一般的に使用されることである。
【0034】
以下の記載では、本発明の構成及び動作形態を明確に示すために、多くの方向性の語を用いて説明するが、「前」、「後」、「左」、「右」、「外」、「内」、「外を向く」、「内を向く」、「上」、「下」などの語は、限定的な語ではなく、便宜上の語として理解されるべきである。
【0035】
用語の説明
中型バルク容器:複合型中型バルク容器(以下、IBC容器と呼ぶ)は国際範囲内で食品、生化学、医薬、化学工業などの業界に広く使われている包装ターンアラウンド容器である。IBCコンテナバレル(Container barrel)は何度でも再利用できるため、充填、貯蔵と輸送時に明らかな優勢を備えて、しかも円形バレルと比べて、IBCコンテナバレルは35%の貯蔵空間を節約することができ、サイズはISO標準に符合して、無菌充填に適用するだけでなく、箱体はコンパクトで、大量の安全で効率的な貯蔵に便利で、そのため大量に液体と、顆粒と、薄片などの形態の材料の輸送、包装、貯蔵過程に応用することができる。現在、現存する規格は820L、1000L、1250Lの3種類であり、通常の場合、その構成はプラスチック製の内容器(ライナーバッグ)、容器、押出し器を含み、ライナーバッグの先端に充填口が設けられ、ライナーバッグの底端に排出口が設けられ、排出口を容器における排出通路に接合し、押出し器がライナーバッグを押圧してライナーバッグ内の液体を排出口から排出する。
【0036】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
図1および
図3に示すように、本発明の実施例は、ベース1と、駆動アセンブリ20と、接続部材3と、主制御モジュールを含む排出補助装置に関する。主制御モジュールは駆動アセンブリ20に電気的に接続され、主制御モジュールは接続部材3を出し入れするように駆動アセンブリ20を制御する。ベース1に駆動アセンブリ20が設置され、接続部材3が駆動アセンブリ20に接続され、駆動アセンブリ20に引っ張られて引き上げられる。ベース1は、
図5に示すように、容器6の頂端に配置されてもよいし、地面に配置されてもよく、容器6の上方に駆動アセンブリ20と、ライナーバッグ5の頂端に接続する接続部材3とを位置させる。且つ、主制御モジュールは、ワンチップマイクロコンピュータやPLC等の制御器であってもよく、電気キャビネット9内に設置され、電気キャビネット9は、底面に載置されてもよく、また、容器6の側壁に溶接またはボルトできつくロックされてもよい。
【0037】
以上のことから、ベース1と、駆動アセンブリと、接続部材3と、主制御モジュールとを備え、駆動アセンブリは、ベース1上に配置され、接続部材3は、ライナーバッグ5を接続可能であり、ライナーバッグ5内の液体が押し出された後、駆動アセンブリは、接続部材3を駆動してライナーバッグ5を引き上げて押出し器7から遠ざけることによって、ライナーバッグ5の押出された部分が自由状態で押出し器7の表面を覆い、押出し器7内に巻き戻されてライナーバッグ5が損傷して排出に影響を及ぼす危険性を防止することができる。且つ、この構成は簡単で、製造工程が良く、操作が簡単で、コストを節約できる。
【0038】
さらに、
図1および
図3に示すように、駆動アセンブリは、主制御モジュールに電気的に接続され、ベース1に取り付けられた動力部材81と、動力部材81に接続され、動力部材81によって駆動回転されて接続部材3を出し入れする巻取器82とを含む。動力部材81は、ベース1に固定された取付座812と、取付座812に取り付けられ、主制御モジュールに電気的に接続された電機811とを備え、電機811の主軸は、巻取器82に接続されている。主制御モジュールは、電機811の主軸の回転を制御し、巻取器82は、電機811の主軸に追従して回転し、接続部材3を巻き上げてライナーバッグ5をぴんと引っ張る。
【0039】
さらに、
図1、
図3に示すように、
図1、
図2、
図5に示すように、ベース1は、接続軸13と、容器6の上方に架設された第1のブラケット11および第2のブラケット12とを備える。接続軸13が取付座812に接続され、第1のブラケット11が接続軸13に接続され、第2のブラケット12が接続軸13に接続される。第2のブラケット12と第1のブラケット11との間には、少なくとも一部が互いに離間して配置空間10が形成され、配置空間10内に電機811と接続部材3とが配置される。第1のブラケット11及び第2のブラケット12は、地面に載置されてもよいことを理解すべきである。
【0040】
また、
図1及び
図3に示すように、第1のブラケット11は接続軸13にヒンジ結合され、第2のブラケット12は接続軸13にヒンジ結合され、且つ第1のブラケット11と第2のブラケット12とは相対的に回動する。これにより、第1のブラケット11と第2のブラケット12との間の角度を調整することができ、ベース1は異なる種類の容器6に適用することができる。
【0041】
さらに、
図1及び
図3に示すように、第1のブラケット11の接続軸13から遠く離れた側に第1の固定部材110が設けられ、第2のブラケット12の接続軸13から遠く離れた側に第2の固定部材120が設けられる。第1の固定部材110は容器6の第1の側辺に接続され、第2の固定部材120は容器6の第2の側辺に接続され、第1のブラケット11と第2のブラケット12とを位置決めする。
【0042】
好ましくは、
図1及び
図3に示すように、第1の固定部材110は係止溝部材であり、第2の固定部材120は係止溝部材である。第1の固定部材110は第1の側辺を係止し、第2の固定部材120は第2の側辺を係止する。第1の固定部材110は、クリップやネジなどのロック部材として設置されてもよいし、第1の固定部材110は、クリップやネジなどのロック部材として設置されてもよいと理解される。
【0043】
ベース1は、矩形柱フレームであってもよいし、円柱フレームなどであってもよいことが理解され、ここでは詳しく説明しない。
【0044】
また、
図1、
図2、
図3、
図6に示すように、接続部材3は、吊り板と、この吊り板に接続されたフレキシブル部材33と、を備え、吊り板には、ライナーバッグ5の頂端が取り付けられるスナップ箇所が設けられている。フレキシブル部材33の両端は、駆動アセンブリの巻取器82と吊り板とをそれぞれ接続している。ライナーバッグ5内の液体が徐々に押し出されると、電機811が回転して巻取器82を駆動回転させ、フレキシブル部材33が巻取器82に巻き付けられ、吊り板はライナーバッグ5の液体が押し出された部分を引っ張って引き上げる。フレキシブル部材33は、引張りロープ又はチェーンであってもよい。
【0045】
好ましくは、
図2、
図5に示されるように、スナップ箇所は開口溝320である。具体的には、吊り板はフレキシブル部材33に接続された板体31と、板体31に接続されたスナップ部材32とを備え、板体31とスナップ部材32とは一体成形されてもよいし、ボルトで接続されてもよいし、溶接されてもよい。スナップ部材32は、第1の側板321と、第1の側板321に対向して設置される第2の側板322と、第1の側板321と第2の側板322とを接続するメイン板323とを有し、第1の側板321と第2の側板322はいずれも板体31と接続し、メイン板323は板体31から離間し、スナップ部材32は板体31と取り囲んで収容領域30を形成する。スナップ部材32には、収容領域30に連通する開口溝320が設けられ、開口溝320は、駆動アセンブリに向かう側が開口領域である。一実施例では、
図1に示すように、ライナーバッグ5の底端に排出口が設けられ、ライナーバッグ5の頂端に充填口51が設けられ、充填口51からライナーバッグ5に液体を注入することができ、使用時に排出口から液体が排出される。
図1、
図2、
図5および
図6に示すように、充填口51は、フランジ511と、フランジ511に接続された接合口512とを有し、接合口512の口径はフランジ511の直径よりも小さく、接合口512の周囲には位置決め段差面5120が設けられる。取り付けの際には、接合口512は、開口溝320の開口領域に沿って、開口溝320の中に滑り落ち、接合口512は収容領域30内に位置し、フランジ511の接合口512に向かう側はメイン板323に当接し、開口溝320の側壁が位置決め段差面5120を係止することにより、ライナーバッグ5は、吊り板に接続され、吊り板が駆動アセンブリに引っ張られて上昇するときに、ライナーバッグ5の液体が押し出された部分が吊り板に引っ張られて一緒に上昇することができる。この構成は簡単で、取り付けが便利で、コストが低い。
【0046】
スナップ箇所は、吊り板に設けられたフックやタイトスナップリング等の突出部材であってもよく、フックはライナーバッグ5の頂端に引っ掛かり、タイトスナップリングは接合口512に係合することができることが理解される。吊り板もフラット板やその他の構成であってもよい。
【0047】
また、
図1、
図2、
図4に示すように、板体31には吊り孔310が開設され、フレキシブル部材33にはフックが接続されており、フックによって吊り孔310を直接引っ掛けてもよく、吊り板を上昇させる際にバランスよく上昇するように吊り孔310をロープによって接続してもよい。
【0048】
また、接続部材3は、吊り板の代わりに、クリップ、ロープ、フック等の部材であってもよく、ライナーバッグ5の頂端を固定する。
【0049】
別の実施例では、排出補助装置は、主制御モジュールと電気的に接続されたセンシングモジュールをさらに備え、センシングモジュールは、接続部材3における引張力が予め設定された引張力よりも小さい場合に、主制御モジュールが駆動アセンブリを起動するように制御することをトリガするために使用され、また、接続部材3における引張力が予め設定された引張力以上である場合に、主制御モジュールが駆動アセンブリを停止するように制御することをトリガするためにも使用される。
【0050】
具体的には、
図7に示すように、フレキシブル部材33と吊り板との間にセンシングモジュールを設置し、センシングモジュールの両端をフレキシブル部材33と吊り板とにそれぞれ接続する。上記センシングモジュールは引張力センサ21であり、引張力センサ21によってセンシングされた引張力が予め設定された引張力以上、すなわち、ライナーバッグ5が引張られた場合には、引張力センサ21は主制御モジュールに信号を送信し、主制御モジュールは電機811を制御して動作を停止させ、巻取器82がフレキシブル部材33を巻き取らないようにする。引張力センサ21によってセンシングされた引張力が予め設定された引張力よりも小さい場合、すなわち、ライナーバッグ5が緩い状態にある場合には、引張力センサ21は主制御モジュールに信号を送信し、主制御モジュールが電機811を制御して起動し、巻取器82がフレキシブル部材33を巻き取り、ライナーバッグ5の液体が押出された部分をぴんと引っ張る。且つ、フレキシブル部材33は、フックによって引張力センサ21に引っ掛けてもよく、直接引張力センサ21に締結してもよい。
【0051】
また、センシングモジュールは電圧センサであり、電圧センサは電気キャビネット9内に直接取り付け可能であり、主制御モジュールと電気的に接続され、電圧センサが受ける圧力値が予め設定された値以上である場合に、すなわち接続部材3における引張力が予め設定された引張力以上である場合に、主制御モジュールが駆動アセンブリを起動するように制御することをトリガする。
【0052】
さらに、
図8、
図9、
図10および
図11に示すように、センシングモジュールは、フレキシブル部材33と吊り板とを接続する弾性部材22と、主制御モジュールに電気的に接続された接近スイッチ23およびセンシング部材24とを含み、センシング部材24は金属製の突出部材であってもよく、接近スイッチ23およびセンシング部材24は弾性部材22の両端にそれぞれ設けられる。弾性部材22のフレキシブル部材33に向かう一端に接近スイッチ23が設けられ、弾性部材22の吊り板に向かう一端にセンシング部材24が設けられ、弾性部材22は引張りばねである。具体的には、ライナーバッグ5が引っ張られると、弾性部材22が引き離され、接近スイッチ23とセンシング部材24とが離間し、接近スイッチ23がセンシング部材24をセンシングせず、主制御モジュールは電機811を起動しない。ライナーバッグ5が緩むと、弾性部材22の両端が接近し、接近スイッチ23とセンシング部材24とが接近し、接近スイッチ23がセンシング部材24をセンシングし、主制御モジュールは電機811を起動しない。且つ、接近スイッチ23とセンシング部材24の配置位置を取り替えてもよい。弾性部材22は、ばねの他に弾性パッドであってもよい。
【0053】
本発明はまた、
図3に示すように、ライナーバッグ5と、容器6と、押出し器7と、排出補助装置とを含む流体排出システムを提供する。ライナーバッグ5は容器6内に配置され、容器6はライナーバッグ5の排出口が取り付けられた排出通路を有し、押出し器7がライナーバッグ5を挟持してライナーバッグ5内の液体を押出する。排出補助装置のベース1は容器6に設置され、ベース1は容器6の上方に駆動アセンブリと接続部材3とを支持し、排出補助装置の接続部材3はライナーバッグ5の頂端に接続されている。押出し器7がライナーバッグ5内の液体を押出す際に、ライナーバッグ5内の液体が排出口を介して排出通路から排出され、排出補助装置がライナーバッグ5の液体が押し出された部分を引き上げて、ライナーバッグ5の液体が押し出された部分を押出し器7から遠ざける。押出し器7は、ロール軸71およびロール軸72を含み、ライナーバッグ5内の液体を排出する必要がある場合には、ロール軸71とロール軸72とがライナーバッグ5を挟持し、駆動装置の駆動により、この一対の押出し部材は、ロール軸71とロール軸72とが相対的に逆回動するなどの相対運動をしてライナーバッグ5に押出し力を与えることで、ライナーバッグ5内の液体を押出して排出し、液体排出中にライナーバッグ5内の液体が減少することに伴い、駆動装置の駆動により2本のロール軸が自動的に液面とともに下降し、液体を押し出す。押出し器7の具体的な構成は、出願番号2019102132760の特許出願書類中の押出し器7を参照することができ、ここでは詳しく述べない。
【0054】
以上、本発明のより良い実施例について詳細に説明したが、必要に応じて、様々な特許、出願、および出版物の態様、特徴、および概念を使用して追加の実施形態を提供するために、実施例の態様を修正することができることが理解されるべきである。
【0055】
上記の詳細な説明を考慮して、これらおよび他の変更を実施例に加えることができる。一般的に、請求の範囲では、使用される用語は説明および請求の範囲に開示された特定の実施例に限定されると考えられるべきではなく、これらの請求の範囲が享受するすべての同等範囲とともにすべての可能な実施例を含むと理解されるべきである。
【0056】
当業者は、上記の各実施形態は、本発明を実施するための具体的な実施例であり、実際の適用においては、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、形式的および詳細的に様々な変更が可能であることを理解することができる。