(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】電池モジュールおよびこれを含む電池パック
(51)【国際特許分類】
H01M 50/35 20210101AFI20241029BHJP
H01M 50/211 20210101ALI20241029BHJP
H01M 50/224 20210101ALI20241029BHJP
H01M 50/231 20210101ALI20241029BHJP
H01M 50/262 20210101ALI20241029BHJP
H01M 50/367 20210101ALI20241029BHJP
H01M 50/383 20210101ALI20241029BHJP
【FI】
H01M50/35 201
H01M50/211
H01M50/224
H01M50/231
H01M50/262 S
H01M50/367
H01M50/383
(21)【出願番号】P 2023509815
(86)(22)【出願日】2022-01-06
(86)【国際出願番号】 KR2022000253
(87)【国際公開番号】W WO2022154374
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2023-02-10
(31)【優先権主張番号】10-2021-0005832
(32)【優先日】2021-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】クワンモ・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジュンヨブ・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ヘミ・ジュン
【審査官】上野 文城
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/179994(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/256304(WO,A1)
【文献】特開2014-160573(JP,A)
【文献】登録実用新案第3047486(JP,U)
【文献】国際公開第2020/138821(WO,A1)
【文献】特開2009-212081(JP,A)
【文献】特開2019-169454(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0328389(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0112009(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/35
H01M 50/211
H01M 50/224
H01M 50/231
H01M 50/262
H01M 50/367
H01M 50/383
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルが積層された電池セル積層体;および
前記電池セル積層体を収納するモジュールフレームを含み、
前記モジュールフレームの少なくとも一面にベンティング部が形成され、
前記ベンティング部は、積層された複数の層を含み、
前記複数の層のそれぞれに微細孔が形成され
、
前記少なくとも一面は、前記複数の電池セルの積層方向と、前記複数の電池セルから突出する電極リードの突出方向とに平行な面である、
電池モジュール。
【請求項2】
複数の電池セルが積層された電池セル積層体;および
前記電池セル積層体を収納するモジュールフレームを含み、
前記モジュールフレームの少なくとも一面にベンティング部が形成され、
前記ベンティング部は、積層された複数の層を含み、
前記複数の層のそれぞれに微細孔が形成され、
前記複数の層は、第1層および第2層を含み、
前記第1層と前記第2層が積層された状態で、前記第1層に形成された前記微細孔と前記第2層に形成された前記微細孔とが互いに外れるように配列される、
電池モジュール。
【請求項3】
前記複数の層は、第1層および第2層を含み、
前記第1層に形成された前記微細孔の大きさと前記第2層に形成された前記微細孔の大きさとが互いに異なる、
請求項1または2に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記複数の層は、第1層および第2層を含み、
前記第1層に形成された前記微細孔と前記第2層に形成された前記微細孔とが互いに異なる形状を有する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記複数の層は、第1層および第2層を含み、
前記第1層に形成された前記微細孔の密集度と前記第2層に形成された前記微細孔の密集度とが互いに異なる、
請求項1~4のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記複数の層は、第1層および第2層を含み、
前記第1層と前記第2層のそれぞれに前記微細孔が集まっている微細孔群が形成され、
前記第1層の前記微細孔群が形成する配列形態が前記第2層の前記微細孔群が形成する配列形態と異なる、
請求項1~5のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項7】
複数の電池セルが積層された電池セル積層体;および
前記電池セル積層体を収納するモジュールフレームを含み、
前記モジュールフレームの少なくとも一面にベンティング部が形成され、
前記ベンティング部は、積層された複数の層を含み、
前記複数の層のそれぞれに微細孔が形成され、
前記複数の層は、金属シートである、
電池モジュール。
【請求項8】
複数の電池セルが積層された電池セル積層体;および
前記電池セル積層体を収納するモジュールフレームを含み、
前記モジュールフレームの少なくとも一面にベンティング部が形成され、
前記ベンティング部は、積層された複数の層を含み、
前記複数の層のそれぞれに微細孔が形成され、
前記複数の層が高温、高圧で圧着されて前記ベンティング部を形成する、
電池モジュール。
【請求項9】
前記モジュールフレームは、前記電池セル積層体の上面、下面および両側面をそれぞれ覆う天井部、底部および両側面部を含み、
前記天井部、前記底部および前記両側面部のうちの少なくとも一つは、前記ベンティング部を含む、
請求項1~8のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項10】
複数の電池セルが積層された電池セル積層体;および
前記電池セル積層体を収納するモジュールフレームを含み、
前記モジュールフレームの少なくとも一面にベンティング部が形成され、
前記ベンティング部は、積層された複数の層を含み、
前記複数の層のそれぞれに微細孔が形成され、
前記電池セル積層体の前面および後面をそれぞれ覆う第1および第2エンドプレートをさらに含み、
前記第1および第2エンドプレートのうちの少なくとも一つに、ターミナルバスバーが露出するターミナルバスバー開口部およびモジュールコネクタが露出するモジュールコネクタ開口部のうちの少なくとも一つが形成される、
電池モジュール。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の電池モジュールを含む電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願との相互引用]
本出願は、2021年1月15日付韓国特許出願第10-2021-0005832号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として組み含まれる。
【0002】
本発明は、電池モジュールおよびこれを含む電池パックに関し、より具体的には安全性が強化された電池モジュールおよびこれを含む電池パックに関する。
【背景技術】
【0003】
現代社会では、携帯電話、ノートパソコン、カムコーダ、デジタルカメラなどの携帯型機器の使用が日常的になることに伴い、このようなモバイル機器と関連した分野の技術に対する開発が活発になってきている。また、充放電が可能な二次電池は、化石燃料を使用する既存のガソリン車両などの大気汚染などを解決するための方案として、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(P-HEV)などの動力源として利用されているところ、二次電池に対する開発の必要性が高まっている。
【0004】
現在商用化された二次電池としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などがあるが、このうちリチウム二次電池は、ニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果がほとんど起こらず、充放電が自由であり、自己放電率が非常に低く、エネルギー密度が高いという長所のため、脚光を浴びている。
【0005】
このようなリチウム二次電池は、主にリチウム系酸化物と炭素材をそれぞれ正極活物質と負極活物質として使用する。リチウム二次電池は、このような正極活物質と負極活物質がそれぞれ塗布された正極板と負極板がセパレータを間に置いて配置された電極組立体と、電極組立体を電解液と共に密封収納する電池ケースとを備える。
【0006】
一般的にリチウム二次電池は、外装材の形状により、電極組立体が金属カンに内装されているカン型二次電池と、電極組立体がアルミニウムラミネートシートのパウチに内装されているパウチ型二次電池とに分類され得る。
【0007】
小型機器に利用される二次電池の場合、2~3個の電池セルが配置されるが、自動車などのような中大型デバイスに利用される二次電池の場合は、多数の電池セルを電気的に連結した電池モジュール(Battery module)が利用される。このような電池モジュールは、多数の電池セルが互いに直列または並列に連結されて電池セル積層体を形成することによって容量および出力が向上する。一つ以上の電池モジュールは、 BDU(Battery Disconnect Unit)、BMS(Battery Management System)、冷却システムなどの各種制御および保護システムと共に装着されて電池パックを形成することができる。
【0008】
【0009】
図1を参照すれば、従来の電池モジュール10は、電池セル積層体(図示せず)をモジュールフレーム20に収納した後、モジュールフレーム20の開放された部分にエンドプレート40を接合して製造され得る。この時、エンドプレート40にはターミナルバスバーの一部が露出するターミナルバスバー開口部41H、およびモジュールコネクタの一部が露出するモジュールコネクタ開口部42Hが形成され得る。ターミナルバスバー開口部41Hは、電池モジュール10のHV(High voltage)連結を案内するためのものであり、ターミナルバスバー開口部41Hを通じて露出したターミナルバスバーが他の電池モジュールやBDU(Battery Disconnect Unit)と連結され得る。モジュールコネクタ開口部42Hは、電池モジュール10のLV(Low voltage)連結を案内するためのものであり、モジュールコネクタ開口部42Hを通じて露出したモジュールコネクタがBMS(Battery Management System)と連結されて電池セルの電圧情報や温度情報などを伝達することができる。
【0010】
図2は
図1の電池モジュールが装着された従来の電池パックにおいて、電池モジュールの発火時の様子を示す図面である。
図3は
図2の切断線I-I’に沿って切断した断面であり、従来の電池モジュールの発火時に、隣接した電池モジュールに影響を与える火炎の様子を示す断面図である。
【0011】
図1乃至
図3を参照すれば、従来の電池モジュール10は、複数の電池セル11が積層された電池セル積層体、電池セル積層体を収容するモジュールフレーム20、電池セル積層体の前後面に形成されたエンドプレート40を含む。
【0012】
過充電を始めとして電池セルに物理的、熱的、電気的損傷が発生する時、電池セル11の内部圧力が増加して電池セル11の融着強度の限界値を超える場合、電池セル11で発生した高温の熱、ガスおよび火炎が電池セル11の外部に排出され得る。
【0013】
この時、高温の熱、ガスおよび火炎は、エンドプレート40に形成された開口部41H、42Hを通じて排出され得るが、エンドプレート40同士で互いに向き合うように複数の電池モジュール10を配置する電池パック構造において、電池モジュール10から噴出した高温の熱、ガスおよび火炎などが隣り合う電池モジュール10に影響を与えることがある。そのために、隣り合う電池モジュールのエンドプレート40に形成されたターミナルバスバーなどが損傷することがあり、高温の熱、ガスおよび火炎が隣り合う電池モジュール10のエンドプレート40に形成された開口部を通じて電池モジュール10の内部に入って複数の電池セル11を始めとするその他電装品に損傷を与えることがある。それだけでなく、これは隣り合う電池モジュール10の熱伝播につながり、電池パック内での連鎖的な発火が発生するようになる。
【0014】
そこで、電池モジュール内で熱伝播(Thermal propagation)が発生する時、隣り合う電池モジュールに与える影響を最小化することができるように、高温の火炎を制御することができる技術開発が要求される実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明が解決しようとする課題は、電池モジュール内で発火現象が発生する場合、火炎の排出を制御することができる電池モジュールおよびこれを含む電池パックを提供することにある。
【0016】
しかし、本発明の実施形態が解決しようとする課題は、前述した課題に限定されず、本発明に含まれている技術的な思想の範囲で多様に拡張され得る。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の一実施形態による電池モジュールは、複数の電池セルが積層された電池セル積層体;および前記電池セル積層体を収納するモジュールフレームを含む。前記モジュールフレームの少なくとも一面にベンティング部が形成され、前記ベンティング部は、積層された複数の層を含み、前記複数の層のそれぞれに微細孔が形成される。
【0018】
前記複数の層は、第1層および第2層を含むことができる。前記第1層と前記第2層が積層された状態で、前記第1層に形成された前記微細孔と前記第2層に形成された前記微細孔とが互いに外れるように配列され得る。
【0019】
前記複数の層は、第1層および第2層を含むことができる。前記第1層に形成された前記微細孔の大きさと前記第2層に形成された前記微細孔の大きさとが互いに異なり得る。
【0020】
前記複数の層は、第1層および第2層を含むことができる。前記第1層に形成された前記微細孔と前記第2層に形成された前記微細孔とが互いに異なる形状を有することができる。
【0021】
前記複数の層は、第1層および第2層を含むことができる。前記第1層に形成された前記微細孔の密集度と前記第2層に形成された前記微細孔の密集度とが互いに異なり得る。
【0022】
前記複数の層は、第1層および第2層を含むことができる。前記第1層と前記第2層のそれぞれに前記微細孔が集まっている微細孔群が形成され得、前記第1層の前記微細孔群が形成する配列形態が前記第2層の前記微細孔群が形成する配列形態と異なり得る。
【0023】
前記複数の層は、金属シートであり得る。
【0024】
前記複数の層が高温、高圧で圧着されて前記ベンティング部を形成することができる。
【0025】
前記モジュールフレームは、前記電池セル積層体の上面、下面および両側面をそれぞれ覆う天井部、底部および両側面部を含むことができる。前記天井部、前記底部および前記両側面部のうちの少なくとも一つは、前記ベンティング部を含むことができる。
【0026】
前記電池モジュールは、前記電池セル積層体の前面および後面をそれぞれ覆う第1および第2エンドプレートをさらに含むことができる。前記第1および第2エンドプレートのうちの少なくとも一つに、ターミナルバスバーが露出するターミナルバスバー開口部およびモジュールコネクタが露出するモジュールコネクタ開口部のうちの少なくとも一つが形成され得る。
【発明の効果】
【0027】
本発明の実施形態によれば、微細孔が形成された複数の層がベンティング構造で構成されることで、電池モジュール内の発火現象の発生時、高温のガスは迅速に外部に排出しながら、高温の火炎は排出を抑制することができる。そのために、発火現象が発生した電池モジュールと隣接している電池モジュールに火炎が印加されることを防止することで、損傷を最小化することができる。
【0028】
本発明の効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及されていないまた他の効果は特許請求の範囲の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図2】
図1の電池モジュールが装着された従来の電池パックで、電池モジュールの発火時の様子を示す図面である。
【
図3】
図2の切断線I-I’に沿って切断した断面を示す断面図である。
【
図4】本発明の一実施形態による電池モジュールを示す斜視図である。
【
図6】
図5の電池モジュールに含まれている電池セルの斜視図である。
【
図7】
図4の電池モジュールの第2エンドプレートが正面から見られるように角度を異にして示す斜視図である。
【
図8】
図4の電池モジュールに含まれているモジュールフレームを示す斜視図である。
【
図9】
図8のモジュールフレームに形成されたベンティング部を示す斜視図である。
【
図10】本発明の変形された一実施形態によるベンティング部を示す斜視図である。
【
図11】
図10の切断線A-A’に沿って切断した断面を示す断面図である。
【
図12】本発明の変形された一実施形態によるベンティング部を示す斜視図である。
【
図13】
図12の切断線B-B’に沿って切断した断面を示す断面図である。
【
図14】本発明の変形された一実施形態によるベンティング部を示す斜視図である。
【
図15】本発明の変形された一実施形態によるベンティング部を示す斜視図である。
【
図16】本発明の変形された一実施形態によるベンティング部を示す斜視図である。
【
図17】本発明の一実施形態によるモジュールフレームを示す斜視図である。
【
図18】本発明の他の一実施形態によるモジュールフレームを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付した図面を参照して本発明の多様な実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。本発明は、多様な異なる形態に実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0031】
本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付した。
【0032】
また、図面に示された各構成の大きさおよび厚さは、説明の便宜のために任意に示したため、本発明が必ずしも図示されたところに限定されるのではない。図面において、複数の層および領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。そして図面において、説明の便宜のために、一部の層および領域の厚さを誇張して示した。
【0033】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」にあるという時、これは他の部分の「直上」にある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。反対に、ある部分が他の部分の「直上」にあるという時には中間にまた他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分の「上」にあるということは、基準となる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力反対方向に向かって「上」に位置することを意味するのではない。
【0034】
また、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除外せず、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0035】
また、明細書全体において、「平面上」という時、これは対象部分を上方から見た時を意味し、「断面上」という時、これは対象部分を垂直に切断した断面を側方から見た時を意味する。
【0036】
図4は本発明の一実施形態による電池モジュールを示す斜視図である。
図5は
図4の電池モジュールの分解斜視図である。
図6は
図5の電池モジュールに含まれている電池セルの斜視図である。
【0037】
図4乃至
図6を参照すれば、本発明の一実施形態による電池モジュール100は、複数の電池セル110が積層された電池セル積層体120;および電池セル積層体120を収納するモジュールフレーム200を含む。
【0038】
まず、
図6を参照すれば、電池セル110は、パウチ型電池セルであることが好ましい。例えば、本実施形態による電池セル110は、二つの電極リード111、112が互いに対向してセル本体113の一端部114aと他の一端部114bからそれぞれ突出している構造を有する。より詳細には、電極リード111、112は、電極組立体(図示せず)と連結され、電極組立体(図示せず)から電池セル110の外部に突出する。
【0039】
一方、電池セル110は、セルケース114に電極組立体(図示せず)を収納した状態でセルケース114の両端部114a、114bと、これらを連結する一側部114cとを接着することによって製造され得る。言い換えると、本実施形態による電池セル110は、総3ヶ所のシーリング部114sa、114sb、114scを有し、シーリング部114sa、114sb、114scは、熱融着などの方法によりシーリングされる構造であり、他の一側部は連結部115からなることができる。セルケース114は、樹脂層と金属層を含むラミネートシートからなることができる。
【0040】
また、連結部115は、電池セル110の一縁に沿って長く伸びられており、連結部115の端部にはバットイヤー(bat-ear)と呼ばれる電池セル110の突出部110pが形成され得る。また、突出した電極リード111、112を間に置いてセルケース114が密封されながら、電極リード111、112とセル本体113との間にテラス(Terrace)部116が形成され得る。つまり、電池セル110は、電極リード111、112が突出した方向にセルケース114から延長形成されたテラス部116を含む。
【0041】
電池セル110は、複数個で構成され得、複数の電池セル110は、互いに電気的に連結され得るように積層されて電池セル積層体120を形成することができる。
図5を参照すれば、電池セル110がy軸方向に沿って積層されて電池セル積層体120を形成することができる。電極リード111が突出した方向(x軸方向)の電池セル積層体120の一面には第1バスバーフレーム310が位置することができる。具体的に図示されていないが、電極リード112が突出する方向(-x軸方向)の電池セル積層体120の他面に第2バスバーフレームが位置することができる。電池セル積層体120および第1バスバーフレーム310は、モジュールフレーム200に共に収容され得る。モジュールフレーム200は、モジュールフレーム200内部に収容された電池セル積層体120、およびこれと連結された電装品を外部の物理的衝撃から保護することができる。
【0042】
一方、電極リード111、112が突出した方向(x軸方向、-x軸方向)に、モジュールフレーム200が開放され得、モジュールフレーム200の開放された両側にそれぞれ第1エンドプレート410および第2エンドプレート420が位置することができる。第1エンドプレート410が第1バスバーフレーム310を覆いながらモジュールフレーム200と接合され得、第2エンドプレート420が第2バスバーフレーム(図示せず)を覆いながらモジュールフレーム200と接合され得る。つまり、第1エンドプレート410と電池セル積層体120との間に第1バスバーフレーム310が位置することができ、第2エンドプレート420と電池セル積層体120との間に第2バスバーフレーム(図示せず)が位置することができる。また、第1エンドプレート410と第1バスバーフレーム310との間には電気的絶縁のための絶縁カバー800(
図4参照)が位置することができる。
【0043】
第1エンドプレート410および第2エンドプレート420は、電池セル積層体120の前記一面と前記他面をそれぞれ覆うように位置する。第1エンドプレート410および第2エンドプレート420は、外部の衝撃から第1バスバーフレーム310およびこれと連結された多くの電装品を保護することができ、このために所定の強度を有さなければならず、アルミニウムのような金属を含むことができる。また、第1エンドプレート410および第2エンドプレート420は、それぞれモジュールフレーム200の対応する縁と溶接などの方法で接合され得る。
【0044】
第1バスバーフレーム310は、電池セル積層体120の一面に位置して、電池セル積層体120を覆うと同時に電池セル積層体120と外部機器との連結を案内することができる。具体的には、第1バスバーフレーム310にはバスバー、ターミナルバスバーおよびモジュールコネクタのうちの少なくとも一つが装着され得る。特に、第1バスバーフレーム310が電池セル積層体と向き合う面の反対面にバスバー、ターミナルバスバーおよびモジュールコネクタのうちの少なくとも一つが装着され得る。一例として、
図5には第1バスバーフレーム310にバスバー510およびターミナルバスバー520が装着された様子が示されている。
【0045】
電池セル110の電極リード111が第1バスバーフレーム310に形成されたスリットを通過した後に曲がってバスバー510やターミナルバスバー520と接合され得る。バスバー510やターミナルバスバー520により電池セル積層体120を構成する電池セル110が直列または並列に連結され得る。また、電池モジュール100の外部に露出するターミナルバスバー520を通じて外部機器や回路と電池セル110が電気的に連結され得る。
【0046】
第1バスバーフレーム310は、電気的に絶縁である素材を含むことができる。第1バスバーフレーム310は、バスバー510やターミナルバスバー520が電極リード111と接合された部分を除き、バスバー510やターミナルバスバー520が電池セル110と接触することを制限することで、短絡発生を防止することができる。
【0047】
一方、前述したように、電池セル積層体120の他面に第2バスバーフレームが位置することができるが、第2バスバーフレームにはバスバー、ターミナルバスバーおよびモジュールコテクトのうちの少なくとも一つが装着され得る。このようなバスバーに電極リード112が接合され得る。
【0048】
本実施形態による第1エンドプレート410にターミナルバスバーおよびモジュールコネクタのうちの少なくとも一つが露出する開口部が形成され得る。前記開口部は、ターミナルバスバー開口部であるか、モジュールコネクタ開口部であり得る。一例として、
図4および
図5に示されているように、第1エンドプレート410にターミナルバスバー520が露出するターミナルバスバー開口部410Hが形成され得る。ターミナルバスバー520は、バスバー510と比較して、上向井きに突出した部分をさらに含むが、このような上向きに突出した部分がターミナルバスバー開口部410Hを通じて電池モジュール100の外部に露出することができる。ターミナルバスバー開口部410Hを通じて露出したターミナルバスバー520が他の電池モジュールやBDU(Battery Disconnect Unit)と連結されてHV(High voltage)連結を形成することができる。
【0049】
図7は
図4の電池モジュールの第2エンドプレートが正面から見られるように角度を異にして示す斜視図である。
【0050】
図7を参照すれば、一例として、第2エンドプレート420にモジュールコネクタ600が露出するモジュールコネクタ開口部420Hが形成され得る。これは先に言及した第2バスバーフレームにモジュールコネクタ600が装着されたことを意味する。モジュールコネクタ600は、電池モジュール100内部に設けられた温度センサーや電圧測定部材などと連結され得る。このようなモジュールコネクタ600は、外部BMS(Battery Management System)と連結されてLV(Low voltage)連結を形成するが、前記温度センサーや電圧測定部材が測定した温度情報と電圧程度などを前記外部BMSに伝達する機能を担当する。
【0051】
図4、
図5および
図7に示された第1エンドプレート410および第2エンドプレート420は例示的構造であり、本発明の他の実施形態により第1バスバーフレーム310にモジュールコネクタが装着され、第2バスバーフレームにターミナルバスバーが装着され得る。そのために、第1エンドプレートにモジュールコネクタ開口部が形成され得、第2エンドプレートにターミナルバスバー開口部が形成され得る。
【0052】
以下、
図8および
図9などを参照して、本発明の一実施形態によるベンティング部について詳細に説明する。
【0053】
図8は
図4の電池モジュールに含まれているモジュールフレームを示す斜視図である。
図9は
図8のモジュールフレームに形成されたベンティング部を示す斜視図である。
【0054】
図4、
図5、
図8および
図9を参照すれば、本実施形態によるモジュールフレーム200の少なくとも一面にベンティング部200Vが形成される。
【0055】
モジュールフレーム200は、天井部201、底部202および両側面部203を含むことができる。ここで、天井部201は電池セル積層体120の上面を覆うz軸方向の面を意味し、底部202は電池セル積層体120の下面を覆う-z軸方向の面を意味し、両側面部203は電池セル積層体120の両側面をそれぞれ覆うy軸および-y軸方向の面を意味する。
【0056】
図4、
図5、
図8には、一例として、ベンティング部200Vがモジュールフレーム200の天井部201に形成されたことを示したが、天井部201、底部202および両側面部203のうちの少なくとも一つは、ベンティング部200Vを含むことができる。
【0057】
このようなベンティング部200Vは、複数の層200Lを含み、複数の層200Lのそれぞれに微細孔210H、220Hが形成される。つまり、本実施形態でベンティング部200Vは、微細孔210H、220Hが形成された複数の層200Lを含むモジュールフレーム200の一面を称すものであり得る。
【0058】
より具体的には、複数の層200Lは、第1層210および第2層220を含むことができ、第1層210と第2層220のそれぞれに微細孔210H、220Hが形成され得る。説明の便宜のために、第1層210と第2層220の2つの層だけを示したが、必要に応じて第3層、第4層など追加の層が含まれ得る。一方、複数の層200Lのそれぞれに形成された微細孔210H、220Hの個数に特別な制限はなく、後述する微細孔210H、220Hの大きさおよび密集度により変わり得る。
【0059】
複数の層200Lは、微細孔210H、220Hが形成された金属シートであり得、このような複数の層200Lが高温、高圧で圧着されてベンティング部200Vが形成され得る。
【0060】
前述したように、電池セル110から高温のガスや火炎が発生する場合、ターミナルバスバー開口部410Hやモジュールコネクタ開口部420Hを通じて高温のガスや火炎が直ちに排出されて隣り合う電池モジュールに損傷を与えることがある。特に、火炎が直接的に排出される場合、隣り合う電池モジュールにも火炎が移り、連鎖的な発火および爆発につながり得る。
【0061】
そこで、本実施形態によるベンティング部200Vに微細孔210H、220Hを形成することで、高温のガスは迅速に外部に排出されながら、高温の火炎は直接的に排出されることを防止することができる。つまり、多数の微細孔210H、220Hは、一種の消炎網(Mesh screen)のような役割を果たして火炎が外部に排出されることを抑制することができる。また、単純な貫通口でない微細な大きさを有する微細孔210H、220Hを形成するため、モジュールフレーム200の熱伝達面積が増加する効果を有することができる。つまり、ガス排出量を増やすことができ、電池モジュール100外部への熱消散による電池モジュール100内の温度上昇率を低めることができる。
【0062】
また、本実施形態によるベンティング部200Vは、微細孔210H、220Hが形成された層210、220が単数でない複数で構成される。内部で発生した火炎が複数の層200Lのそれぞれを通過する度に熱消散により火炎強度が低くなることができる。つまり、本実施形態によるベンティング部200Vは、ガス排出機能が低下されずに、火炎は効果的に抑制する消炎機能を備えることができる。
【0063】
また、複数の層200Lが所定の間隔で離隔配置されることによって、電池モジュール100内部のスパークが外部に直接露出する頻度を減らすことができる。したがって、電池パックやデバイス内で電池モジュール100間に熱や火炎が転移することを防止することができる。
【0064】
また、単一の層でない複数の層で構成するものであるため、火炎が排出される経路をより複雑に設定することができる。火炎の排出経路が複雑になるほど直進性向が強い火炎を効果的に遮断することができ、複数の層200Lのそれぞれを通過する度に火炎強度が低くなることができる。つまり、本実施形態によるベンティング部200Vは、より増大した消炎機能を備えることができる。
【0065】
一方、
図9で、微細孔210H、220Hの形態は円形で示されているが、形態の特別な制限はなく、楕円形、多角形などの孔も可能である。
【0066】
以下、本発明の変形された実施形態によるベンティング部について説明する。
【0067】
図10は本発明の変形された一実施形態によるベンティング部を示す斜視図である。
図11は
図10の切断線A-A’に沿って切断した断面を示す断面図である。
【0068】
図10および
図11を参照すれば、本発明の変形された一実施形態によるベンティング部200Vaは、積層された複数の層200Laを含み、複数の層200Laのそれぞれに微細孔210Ha、220Haが形成される。この時、各層の微細孔210Ha、220Haが互いに外れるように配列され得る。
【0069】
具体的には、複数の層200Laは、第1層210aおよび第2層220aを含むことができる。この時、第1層210aと第2層220aが積層された状態で、第1層210aに形成された微細孔210Haと第2層220aに形成された微細孔220Haとが互いに外れるように配列され得る。
図10と
図11に示されているように、複数の層200Laが積層される方向(z軸方向)に対して第1層210aに形成された微細孔210Haの位置と第2層220aに形成された微細孔220Haの位置とが互いに対応するのではなく、意図的に外れることができる。
【0070】
このように、各層が積層された状態を基準に、各層に形成された微細孔同士で互いに位置が外れるように設定することによって、火炎が排出され経路をより複雑に設定することができる。特に、直進性向が強く、瞬間的に飛び出る火炎やスパークの性質を考慮すると、微細孔が形成する経路を直線にならないように具現することで、ガス排出には影響がない代わりに、火炎の排出を効果的に規制しようとした。本実施形態によるベンティング部200Vaは、より増大された消炎機能を備えることができる。
【0071】
図12は本発明の変形された一実施形態によるベンティング部を示す斜視図である。
図13は
図12の切断線B-B’に沿って切断した断面を示す断面図である。
【0072】
図12および
図13を参照すれば、本発明の変形された一実施形態によるベンティング部200Vbは、積層された複数の層200Lbを含み、複数の層200Lbのそれぞれに微細孔210Hb、220Hbが形成される。この時、各層の微細孔210Hb、220Hbの大きさが互いに異なり得る。微細孔210Hb、220Hbの大きさが異なるということは、微細孔210Hb、220Hbの空いた部分の面積の広さが異なることを意味する。
【0073】
具体的には、複数の層200Lbは、第1層210bおよび第2層220bを含むことができ、第1層210bに形成された微細孔210Hbの大きさと第2層220bに形成された微細孔220Hbの大きさとが互いに異なり得る。一例として、第1層210bに形成された微細孔210Hbと第2層220bに形成された微細孔220Hbは、
図9の微細孔210H、220Hのように円形の微細孔であり得る。第1層210bに形成された微細孔210Hbの直径R1が第2層220bに形成された微細孔220Hbの直径R2と異なり得る。第1層210bに形成された微細孔210Hbの直径R1が第2層220bに形成された微細孔220Hbの直径R2より小さいと示したが、他の一実施形態では、第1層210bに形成された微細孔210Hbの直径R1が第2層220bに形成された微細孔220Hbの直径R2よりより大きくてもよい。
【0074】
このように、各層に形成された微細孔同士で互いに大きさが異なるように設定することによって、火炎が排出される経路をより複雑に設定することができる。火炎の排出経路が複雑になるほど、直進性向が強い火炎を効果的に遮断することができるため、本実施形態によるベンティング部200Vbは、より増大された消炎機能を備えることができる。
【0075】
図14は本発明の変形された一実施形態によるベンティング部を示す斜視図である。
【0076】
図14を参照すれば、本発明の変形された一実施形態によるベンティング部200Vcは、積層された複数の層200Lcを含み、複数の層200Lcのそれぞれに微細孔210Hc、220Hcが形成される。この時、各層の微細孔210Hc、220Hcが互いに異なる形状を有することができる。前述したように、本実施形態による微細孔は、円形、楕円形、多角形などの形状を制限なしに有することができるが、各層毎に微細孔の形状が異なり得る。
【0077】
具体的には、複数の層200Lcは、第1層210cおよび第2層220cを含むことができ、第1層210cに形成された微細孔210Hcと第2層220cに形成された微細孔220Hcとが互いに異なる形状を有することができる。一例として、第1層210cに形成された微細孔210Hcは円形であり得、第2層220cに形成された微細孔220Hcは四角形であり得る。
【0078】
このように、各層に形成された微細孔同士で互いに異なる形状を有するように設定することによって、火炎が排出される経路をより複雑に設定することができる。火炎の排出経路が複雑になるほど、直進性向が強い火炎を効果的に遮断することができるため、本実施形態によるベンティング部200Vcは、より増大された消炎機能を備えることができる。
【0079】
図15は本発明の変形された一実施形態によるベンティング部を示す斜視図である。
【0080】
図15を参照すれば、本発明の変形された一実施形態によるベンティング部200Vdは、積層された複数の層200Ldを含み、複数の層200Ldのそれぞれに微細孔210Hd、220Hdが形成される。この時、各層の微細孔210Hd、220Hdが互いに異なる密集度を有することができる。ここで、密集度は、単位面積当たりの微細孔の個数を意味する値であり、一つの層に形成された微細孔の個数をその一つの層の面積で割った値であり得る。
【0081】
具体的には、複数の層200Ldは、第1層210Dおよび第2層220Dを含むことができ、第1層210Dに形成された微細孔210Hdの密集度と第2層220Dに形成された微細孔220Hdの密集度とが互いに異なり得る。一例として、
図15に示されているように、電池モジュールで第1層210Dが第2層220Dより外側に位置する時、第1層210Dに形成された微細孔210Hdの密集度が第2層220Dに形成された微細孔220Hdの密集度より低くてもよい。他の一実施形態では、第1層210Dに形成された微細孔210Hdの密集度が第2層220Dに形成された微細孔220Hdの密集度より高くてもよい。
【0082】
このように、各層に形成された微細孔の密集度を互いに異なるように設定することによって、火炎が排出される経路をより複雑に設定することができる。火炎の排出経路が複雑になるほど、直進性向が強い火炎を効果的に遮断することができるため、本実施形態によるベンティング部200Vdは、より増大された消炎機能を備えることができる。
【0083】
図16は本発明の変形された一実施形態によるベンティング部を示す斜視図である。
【0084】
図16を参照すれば、本発明の変形された一実施形態によるベンティング部200Veは、積層された複数の層200Leを含み、複数の層200Leのそれぞれに微細孔が形成される。この時、各層の微細孔が集まって微細孔群210Ge、210Ge’、220Geを形成することができる。
【0085】
具体的には、複数の層200Leは、第1層210eおよび第2層220eを含むことができ、第1層210eの微細孔群210Ge、210Ge’が形成する配列形態が第2層220eの微細孔群220Geが形成する配列形態と異なり得る。一例として、第1層210eには長方形の微細孔群210Geと非定形の微細孔群210Ge’とが組み合わせられた形態であり得るが、第2層220eには長方形の微細孔群220Geだけ組み合わせられた形態であり得る。ただし。これは例示的構造であり、各層間の微細孔群の配列形態だけ異なるとすれば、多様な配列形態が可能である。
【0086】
このように、各層に形成された微細孔がなす微細孔群の配列パターンを互いに異なるように設定することによって、火炎が排出される経路をより複雑に設定することができる。火炎の排出経路が複雑になるほど、直進性向が強い火炎を効果的に遮断することができるため、本実施形態によるベンティング部200Veは、より増大された消炎機能を備えることができる。
【0087】
以下、
図17および
図18などを参照して、本発明の実施形態によるモジュールフレームについて詳細に説明する。
【0088】
まず、
図17は本発明の一実施形態によるモジュールフレームを示す斜視図である。
【0089】
図17を参照すれば、本発明の一実施形態によるモジュールフレーム200は、上部フレーム200Uおよび下部フレーム200Dを含むことができる。微細孔が形成された複数の層が高温、高圧で圧着されてベンティング部200Vが形成された板材形状の上部フレーム200Uが製造され得る。一方、下部フレーム200Dは、yz平面に沿って切断した断面がU字型構造を有するU字型フレームであり得る。
【0090】
上部フレーム200Uと下部フレーム200Dが互いに対応する縁同士で溶接の方法により接合されて、
図8に示されているように天井部201にベンティング部200Vが形成されたモジュールフレーム200が製造され得る。
【0091】
図18は本発明の他の一実施形態によるモジュールフレームを示す斜視図である。
【0092】
図18を参照すれば、本発明の他の一実施形態によるモジュールフレーム200’は、上部フレーム200Uおよび下部フレーム200Dを含むことができる。上部フレーム200Uは、金属板材からなる部材であり得る。一方、金属板材の2つの区域にベンティング部200Vを形成し、このような金属板材を曲げてU字型構造で作ることによって、下部フレーム200Dを製造することができる。
【0093】
上部フレーム200Uと下部フレーム200Dが互いに対応する縁同士で溶接の方法により接合されて、両側面部にベンティング部200Vが形成されたモジュールフレーム200’が製造され得る。
【0094】
具体的に図示していないが、底部にベンティング部200Vが形成されたモジュールフレームも類似の方法で製造され得る。
【0095】
本実施形態で前、後、左、右、上、下のような方向を示す用語が使用されているが、このような用語は説明の便宜のためのものに過ぎず、対象となる事物の位置や観測者の位置などにより変わり得る。
【0096】
前述した本実施形態による一つまたはそれ以上の電池モジュールは、BMS(Battery Management System)、冷却システムなどの各種制御および保護システムと共に装着されて電池パックを形成することができる。
【0097】
前記電池モジュールや電池パックは、多様なデバイスに適用され得る。具体的には、電気自転車、電気自動車、ハイブリッドなどの運送手段に適用され得るが、これに制限されず、二次電池を使用することができる多様なデバイスに適用可能である。
【0098】
以上で本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多様な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0099】
100:電池モジュール
120:電池セル積層体
200:モジュールフレーム
200V:ベンティング部
200L:複数の層
210H、220H:微細孔