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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】管理システム、及び管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241029BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021024755
(22)【出願日】2021-02-19
(65)【公開番号】P2022126913
(43)【公開日】2022-08-31
【審査請求日】2023-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】松枝 直
(72)【発明者】
【氏名】吉田 真悟
【審査官】木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-001419(JP,A)
【文献】特開2003-212351(JP,A)
【文献】特開2007-210800(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運搬対象と当該運搬対象を運搬する運搬機器とを含むグループの位置情報を管理する管理システムであって、
前記運搬対象の位置認識手段又は前記運搬機器の位置認識手段に基づいて、前記グループの位置情報を管理する管理手段、
を備え
前記管理手段は、前記運搬機器及び前記運搬対象の両方の位置認識手段が、ユーザの操作を介さずに位置を認識可能な自動位置認識手段ではない場合、前記運搬機器又は前記運搬対象の位置を入力するための端末装置が特定した位置情報、又は、ユーザに指定された位置情報を、前記グループの位置情報とする、
管理システム。
【請求項2】
運搬対象と当該運搬対象を運搬する運搬機器とを含むグループの位置情報を管理する管理システムであって、
前記運搬対象の位置認識手段又は前記運搬機器の位置認識手段に基づいて、前記グループの位置情報を管理する管理手段、
を備え
前記管理手段は、
前記運搬機器及び前記運搬対象の両方の位置認識手段が、ユーザの操作を介さずに位置を認識可能な自動位置認識手段ではない場合において、
前記運搬対象の位置情報を取得した場合、前記運搬対象を前記グループから解除するか否か問い合わせる画面を表示し、この後に、解除する指示情報を受信した場合に、
取得した前記運搬対象の位置情報、又は、ユーザに指定された位置情報を、前記グループの位置情報では無く前記運搬対象の位置情報とすることにより、前記運搬対象を前記グループから解除する、
管理システム。
【請求項3】
運搬対象と当該運搬対象を運搬する運搬機器とを含むグループの位置情報を管理する管理プログラムであって、
コンピュータを、
前記運搬対象の位置認識手段又は前記運搬機器の位置認識手段に基づいて、前記グループの位置情報を管理する管理手段、として機能させ
前記管理手段は、前記運搬機器及び前記運搬対象の両方の位置認識手段が、ユーザの操作を介さずに位置を認識可能な自動位置認識手段ではない場合、前記運搬機器又は前記運搬対象の位置を入力するための端末装置が特定した位置情報、又は、ユーザに指定された位置情報を、前記グループの位置情報とする、
管理プログラム。
【請求項4】
運搬対象と当該運搬対象を運搬する運搬機器とを含むグループの位置情報を管理する管理プログラムであって、
コンピュータを、
前記運搬対象の位置認識手段又は前記運搬機器の位置認識手段に基づいて、前記グループの位置情報を管理する管理手段、として機能させ
前記管理手段は、
前記運搬機器及び前記運搬対象の両方の位置認識手段が、ユーザの操作を介さずに位置を認識可能な自動位置認識手段ではない場合において、
前記運搬対象の位置情報を取得した場合、前記運搬対象を前記グループから解除するか否か問い合わせる画面を表示し、この後に、解除する指示情報を受信した場合に、
取得した前記運搬対象の位置情報、又は、ユーザに指定された位置情報を、前記グループの位置情報では無く前記運搬対象の位置情報とすることにより、前記運搬対象を前記グループから解除する、
管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム、及び管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、運搬機器の位置を管理するシステムが知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-33159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、建物内で機器等の位置を把握して管理する場合に、運搬機器(例えば、フォークリフト又はパレット等のマテリアルハンドリング機器)と当該運搬機器によって運搬される運搬対象との関係性等を、システム上の概念として盛り込んだシステムが存在しておらず、個々の機器等の位置を個別に取得する必要があり手間を要していた。
【0005】
本発明は上記事実に鑑みなされたもので、運搬対象と運搬機器との位置情報を効率的に管理することが可能となる管理システム、及び管理プログラムを提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の管理システムは、運搬対象と当該運搬対象を運搬する運搬機器とを含むグループの位置情報を管理する管理システムであって、前記運搬対象の位置認識手段又は前記運搬機器の位置認識手段に基づいて、前記グループの位置情報を管理する管理手段を備え、前記管理手段は、前記運搬機器及び前記運搬対象の両方の位置認識手段が、ユーザの操作を介さずに位置を認識可能な自動位置認識手段ではない場合、前記運搬機器又は前記運搬対象の位置を入力するための端末装置が特定した位置情報、又は、ユーザに指定された位置情報を、前記グループの位置情報とする。
【0007】
請求項2に記載の管理システムは、運搬対象と当該運搬対象を運搬する運搬機器とを含むグループの位置情報を管理する管理システムであって、前記運搬対象の位置認識手段又は前記運搬機器の位置認識手段に基づいて、前記グループの位置情報を管理する管理手段を備え、前記管理手段は、前記運搬機器及び前記運搬対象の両方の位置認識手段が、ユーザの操作を介さずに位置を認識可能な自動位置認識手段ではない場合において、前記運搬対象の位置情報を取得した場合、前記運搬対象を前記グループから解除するか否か問い合わせる画面を表示し、この後に、解除する指示情報を受信した場合に、取得した前記運搬対象の位置情報、又は、ユーザに指定された位置情報を、前記グループの位置情報では無く前記運搬対象の位置情報とすることにより、前記運搬対象を前記グループから解除する。
【0008】
請求項3に記載の管理プログラムは、運搬対象と当該運搬対象を運搬する運搬機器とを含むグループの位置情報を管理する管理プログラムであって、コンピュータを、前記運搬対象の位置認識手段又は前記運搬機器の位置認識手段に基づいて、前記グループの位置情報を管理する管理手段として機能させ、前記管理手段は、前記運搬機器及び前記運搬対象の両方の位置認識手段が、ユーザの操作を介さずに位置を認識可能な自動位置認識手段ではない場合、前記運搬機器又は前記運搬対象の位置を入力するための端末装置が特定した位置情報、又は、ユーザに指定された位置情報を、前記グループの位置情報とする。
【0009】
請求項4に記載の管理プログラムは、運搬対象と当該運搬対象を運搬する運搬機器とを含むグループの位置情報を管理する管理プログラムであって、コンピュータを、前記運搬対象の位置認識手段又は前記運搬機器の位置認識手段に基づいて、前記グループの位置情報を管理する管理手段として機能させ、前記管理手段は、前記運搬機器及び前記運搬対象の両方の位置認識手段が、ユーザの操作を介さずに位置を認識可能な自動位置認識手段ではない場合において、前記運搬対象の位置情報を取得した場合、前記運搬対象を前記グループから解除するか否か問い合わせる画面を表示し、この後に、解除する指示情報を受信した場合に、取得した前記運搬対象の位置情報、又は、ユーザに指定された位置情報を、前記グループの位置情報では無く前記運搬対象の位置情報とすることにより、前記運搬対象を前記グループから解除する。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の管理システム、及び請求項に記載の管理プログラムによれば、グループの位置情報を管理することにより、例えば、運搬対象と運搬機器との位置情報を効率的に管理することが可能となる。
また、端末装置が特定した位置情報、又は、ユーザに指定された位置情報を、グループの位置情報とすることにより、例えば、手動でグループの位置情報を管理することができるので、利便性を向上させることが可能となる。
【0013】
請求項2に記載の管理システム、及び請求項4に記載の管理プログラムによれば、グループの位置情報を管理することにより、例えば、運搬対象と運搬機器との位置情報を効率的に管理することが可能となる。
また、運搬対象の位置情報を取得した場合、運搬対象をグループから解除するか否か問い合わせる画面を表示した上で、運搬対象をグループから解除することにより、例えば、ユーザの意図に沿って、運搬対象をグループから解除することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施の形態に係る位置管理システムを示す図である。
図2】位置管理システムを機能概念的に示すブロック図である。
図3】建物の平面図である。
図4】機器等特定情報を例示した図である。
図5】グループ特定情報を例示した図である。
図6】付与位置情報決定処理のフローチャートである。
図7】グループ位置情報格納処理のフローチャートである。
図8】位置表示画面を例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る管理システム、及び管理プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、管理システム、及び管理プログラムに関する。本発明に係る管理システムは、運搬対象と当該運搬対象を運搬する運搬機器とを含むグループの位置情報を管理するシステムである。
【0020】
「運搬対象」とは、運搬機器によって運搬される物であり、例えば、木材、配管、又は工具等の工事現場で用いられるもの等を含む概念である。「運搬機器」とは、運搬対象を運搬するための機器であり、例えば、台車、フォークリフト、パレット、又はエレベーター等の工事現場で用いられるもの等を含む概念である。
【0021】
「位置情報」とは、位置を示す情報である。「位置情報を管理する」とは、例えば、位置情報を決定、選択、又は出力すること等を含む概念である。
【0022】
なお、この管理システムの適用場面は任意であるが、例えば、工事現場における建設中の建物に適用する場合を例示して説明する。
【0023】
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0024】
(構成‐建物)
まず、位置管理システムが適用される建物について説明する。図1は、本実施の形態に係る位置管理システムを示す図である。図2は、位置管理システムを機能概念的に示すブロック図である。図3は、建物の平面図である。
【0025】
図1図3の建物は、位置管理システム100が適用される建設中の建物である。本実施の形態では、図1及び図3に示すように、建設中の建物の2階における台車91、木材92、及び配管93を含むグループの位置情報を管理する場合を例示して説明する。なお、図1及び図3では、台車91、木材92、及び配管93が、便宜上、1個の丸印として図示されている。
【0026】
台車91は、運搬機器であり、例えば、木材92及び配管93等を運搬するための機器である。木材92及び配管93は、運搬対象であり、例えば、台車91によって運搬される物である。
【0027】
なお、建物内には、実際には、運搬機器及び運搬対象としては様々な種類の物が多数設けられているが、本実施の形態では、各図に図示されているものに着目して説明する。ここでは、例えば、台車91、木材92、及び配管93を1個のグループとしてグループ化し、当該グループの位置情報を管理する場合について説明する。
【0028】
(構成‐位置管理システム)
次に、位置管理システム100の構成について説明する。図1の位置管理システム100は、例えば、図2に示すように、固定ビーコン11、移動ビーコン12、端末装置13、及びサーバ装置2を備える。
【0029】
(構成‐位置管理システム‐固定ビーコン、移動ビーコン)
図1及び図2の固定ビーコン11及び移動ビーコン12は、自動位置認識手段にて運搬機器又は運搬対象の位置を認識するために用いる機器である。
【0030】
固定ビーコン11は、所定強度の電波を出力する装置であり、例えば、建物内のあらゆる位置に対して電波を出力するために、当該建物の天井等に複数個設けられている。
【0031】
移動ビーコン12は、固定ビーコンからの電波を受信し、受信結果に基づいてサーバ装置2との間で通信可能となっている装置であり、例えば、運搬機器又は運搬対象に固定されて当該運搬機器又は運搬対象と共に移動する装置である。
【0032】
(構成‐位置管理システム‐端末装置)
図1及び図2の端末装置13、少なくとも運搬機器又は運搬対象の位置を示す情報を入力するための端末装置であり、例えば、手動位置認識手段にて少なくとも運搬機器又は運搬対象の位置を認識するために用いる機器である。
【0033】
端末装置13は、例えば、作業員等のユーザによって携帯されるスマートフォン又はタブレット端末等である。端末装置13は、例えば、サーバ装置2との間で通信可能となっており、また、不図示であるが、タッチパッド、ディスプレイ、カメラ、記録部、及び制御部を備える。
【0034】
(構成‐位置管理システム‐位置認識手段)
「位置認識手段」とは、運搬機器又は運搬対象の位置を認識するための手法であり、例えば、自動位置認識手段、及び手動位置認識手段を含む。
【0035】
本実施の形態では、台車91、木材92、又は配管93の内の台車91の位置認識手段が自動位置認識手段であり、木材92及び配管93の位置認識手段が手動位置認識手段である場合について説明する。つまり、移動ビーコン12が、台車91に固定されている場合について説明する。なお、各位置認識手段については後述する。
【0036】
(構成‐位置管理システム‐位置認識手段‐自動位置認識手段)
「自動位置認識手段」とは、ユーザの操作を介さずに、位置を認識可能な位置認識手法であり、例えば、前述の固定ビーコン11及び移動ビーコン12を用いる手法等を含む概念である。
【0037】
なお、「ユーザの操作を介さずに」とは、ユーザが端末装置13の操作を行うことが不要であることを示しているものと解釈してもよい。
【0038】
(構成‐位置管理システム‐位置認識手段‐手動位置認識手段)
「手動位置認識手段」とは、ユーザの操作を介することにより、位置を認識可能な位置認識手法であり、例えば、端末装置13を操作してユーザに指定された位置を認識する手法、あるいは、端末装置13に自己の位置を検出して特定する機能(例えば、いわゆるGPS受信機の機能に対応する機能)(以下、「現在位置特定機能」とも称する)が設けられている場合において、ユーザが端末装置13を操作して当該機能を用いて特定した位置を認識する手法等を含む概念である。
【0039】
なお、「ユーザの操作を介する」とは、ユーザが端末装置13の操作を行うことが必要であることを示しているものと解釈してもよい。
【0040】
(構成‐位置管理システム‐サーバ装置)
図1及び図2のサーバ装置2は、管理システムであり、例えば、図2に示すように、通信部21、記録部22、及び制御部23を備える。
【0041】
(構成‐位置管理システム‐サーバ装置‐通信部)
通信部21は、外部機器(例えば、移動ビーコン12、及び端末装置13)との間で通信を行う通信手段であり、例えば、通信回路等を用いて構成することができる。
【0042】
(構成‐位置管理システム‐サーバ装置‐記録部)
記録部22は、サーバ装置2を動作させるためのプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ等を用いて構成することができる。この記録部22には、図2に示すように例えば、図面情報、機器等特定情報、及びグループ特定情報が格納されている。
【0043】
(構成‐位置管理システム‐サーバ装置‐記録部‐図面情報)
「図面情報」とは、位置管理システム100が適用される建物の図面を示す情報であり、例えば、図3の平面図を示す情報等が格納されている。なお、この図面情報については、例えば、スキャナでスキャンしたり、いわゆるCADシステムから取得したりして格納してもよい。
【0044】
(構成‐位置管理システム‐サーバ装置‐記録部‐機器等特定情報)
図4は、機器等特定情報を例示した図である。「機器等特定情報」とは、運搬機器及び運搬対象を特定する情報である。なお、運搬機器及び運搬対象を総称して、「機器等」と称して説明する。機器等特定情報は、例えば、図4に示すように、機器等ID、機器等名称情報、種別情報、及び位置認識手段情報が相互に関連付けられている。
【0045】
機器等IDは、機器等を一意に識別するための識別情報である(図4では、「ID001」等)。機器等名称情報は、機器等の名称を示す情報である(図4では、「台車A」等)。種別情報は、機器等の種別を示す情報である(図4では、「運搬機器」又は「運搬対象」)。位置認識手段情報は、各機器等の位置を認識するための手法(つまり、位置認識手段)を示す情報である(図4では、自動位置認識手段を示す「自動」、又は手動位置認識手段を示す「手動」)。
【0046】
そして、このような機器等特定情報の最上段の情報においては、例えば、「ID001」が識別する図1又は図3の台車91の名称が「台車A」であり、また、台車91が「運搬機器であり、また、台車91の位置認識手段が「自動」が示す自動位置認識手段であることが示されている。
【0047】
なお、この機器等特定情報については、例えば、管理者がサーバ装置2に対して情報を入力することにより格納される。特に、位置認識手段情報については、各機器等の位置認識手段を予め定めて、当該定められた位置認識手段を示す情報を入力することにより、格納される。
【0048】
(構成‐位置管理システム‐サーバ装置‐記録部‐グループ特定情報)
図5は、グループ特定情報を例示した図である。「グループ特定情報」とは、運搬機器及び運搬対象を含むグループを特定する情報であり、例えば、図5に示すように、グループID、グループ名称情報、所属機器等情報、付与位置情報、及びグループ位置情報が相互に関連付けられている。
【0049】
グループIDは、グループを一意に識別するための識別情報である(図5では、「IDg001」等)。グループ名称情報は、グループの名称を示す情報である(図5では、「Aグループ」等)。所属機器等情報は、グループに所属する機器等を示す情報である(図5では、グループに所属する機器等の機器等IDあり「ID001,ID101,ID102」等)。
【0050】
付与位置情報は、グループの位置として付与するべき位置情報を示す情報であり、すなわち、グループの位置情報として決定される対象となる位置情報である。図5では、例えば、台車Aの位置情報をグループの位置情報として決定することを示す「台車Aの位置情報」が例示されている。また、図5では、例えば、端末装置13の「現在位置特定機能」で特定した位置を示す位置情報、又は、ユーザに指定された位置を示す位置情報を、グループの位置情報として決定することを示す「端末装置の位置情報又は指定された位置情報」が例示されている。
【0051】
グループ位置情報は、グループの位置を示す情報である(図5では、図面情報に示される平面図が示す建物の階数と座標との組み合わせであり、2階の図3の台車91等が図示されている位置を示す「2F,(X11,Y12)」等)。
【0052】
そして、このようなグループ特定情報の最上段の情報においては、例えば、「IDg001」が識別するグループの名称が「Aグループ」であり、また、当該グループに所属する機器等が、「ID001」が識別する台車91、「ID002」が識別する木材92、及び「ID003」が識別する配管93であることが示されている。また、当該グループの位置として付与するべき位置情報が台車Aの位置情報であることが示されており、また、当該グループの位置情報が「2F,(X11,Y12)」に対応する位置(つまり、建物の2階における、図面情報が示す平面図の座標である「(X11,Y12)」に対応する位置)を示す情報であることが示されている。
【0053】
なお、このグループ特定情報のグループID、グループ名称情報、及び所属機器等情報については、管理者がサーバ装置2に対して情報を入力することにより格納される。また、付与位置情報については、後述する付与位置情報決定処理を実行することにより格納される。また、グループ位置情報については、後述するグループ位置情報格納処理を実行することにより格納される。
【0054】
特に、図1に示すように、台車91に対して、木材92及び配管93を載せて運搬する場合を想定し、当該台車91、木材92、及び配管93を「Aグループ」としてグループ化し、当該「Aグループ」を特定する情報がグループ特定情報に格納されている場合について説明する。
【0055】
(構成‐位置管理システム‐サーバ装置‐制御部)
制御部23は、サーバ装置2を制御する制御手段であり、例えば、CPU、RAM、及びROM等の内部メモリ等を用いて構成することができる。制御部23は、例えば、機能概念的に、管理部231を備える。
【0056】
管理部231は、運搬対象の位置認識手段又は運搬機器の位置認識手段に基づいて、グループの位置情報を管理する管理手段である。この制御部23の各部が行う具体的な処理については、後述する。
【0057】
(処理)
次に、本実施の形態に係る位置管理システム100によって実行される処理について説明する。具体的には、付与位置情報決定処理、グループ位置情報格納処理、及び表示処理について説明する。
【0058】
(処理‐付与位置情報決定処理)
まず、付与位置情報決定処理について説明する。図6は、付与位置情報決定処理のフローチャートである(以下では、各ステップを「S」とも称する)。「付与位置情報決定処理」とは、図5の付与位置情報を決定して格納する処理であり、任意のタイミングに実行される。なお、付与位置情報決定処理においては、図5で特定される各グループに関して実行されるが、ここでは、例えば、各図に具体的に図示されている「Aグループ」(つまり、台車91、木材92、及び配管93が所属するグループ)に関して実行される場合について説明する。
【0059】
図6のSA1において管理部231は、グループ内において運搬機器となっている機器等の位置認識手段として、自動位置認識手段が含まれているか否かを判定する。具体的には、図5のグループ特定情報において、処理の対象となっているグループに所属する所属機器等情報を取得し、図4の機器等特定情報を参照して、当該取得した所属機器等情報の機器等IDと同じ機器等IDに関連付けられており、且つ、「種別情報」=「運搬機器」に関連付けられている位置認識手段情報を特定する。次に、特定した位置認識手段情報に「自動」が含まれている場合、自動位置認識手段が含まれているものと判定し(SA1のYES)、SA2に移行し、「自動」が含まれていない場合、自動位置認識手段が含まれていないものと判定し(SA1のNO)、SA3に移行する。
【0060】
ここでは、例えば、図5のグループ特定情報の「Aグループ」については、所属機器等情報として「ID001,ID101,ID102」が格納されており、図4の機器等特定情報において、「ID001」に対して「種別情報」=「運搬機器」が関連付けられているので、当該「ID001」に関連付けられている「位置認識手段情報」=「自動」を特定する。次に、「位置認識手段情報」=「自動」であるので、「自動」が含まれており、自動位置認識手段が含まれているものと判定し(SA1のYES)、SA2に移行する。
【0061】
次に、図6のSA2において管理部231は、グループ内において位置認識手段が自動位置認識手段となっている運搬機器の位置情報を、付与位置情報として決定して格納する。具体的には、図4を参照して、SA1において特定した位置認識手段情報の内の「自動」となっているものに関連付けられている機器等名称情報を特定した上で、当該特定した機器等名称情報が示す機器等の位置情報を、処理の対象となっているグループの位置情報として決定し、決定した結果を図5の付与位置情報として格納する。
【0062】
ここでは、SA1で特定した「ID001」に関連付けられている位置認識手段情報が「自動」となっているので、図4を参照して、「台車A」を特定した上で、「台車Aの位置情報」を決定し、図5に示すように「台車Aの位置情報」を格納する。
【0063】
一方、図6の「SA1のNO」の後のSA3において管理部231は、グループ内において運搬対象となっている機器等の位置認識手段として、自動位置認識手段が含まれているか否かを判定する。具体的には、SA1の処理と同様であるが、図5のグループ特定情報において、処理の対象となっているグループの所属機器等情報を取得し、図4の機器等特定情報を参照して、当該取得した所属機器等情報の機器等IDと同じ機器等IDに関連付けられており、且つ、「種別情報」=「運搬対象」に関連付けられている位置認識手段情報を特定する。次に、特定した位置認識手段情報に「自動」が含まれている場合、自動位置認識手段が含まれているものと判定し(SA3のYES)、SA4に移行し、「自動」が含まれていない場合、自動位置認識手段が含まれていないものと判定し(SA3のNO)、SA5に移行する。
【0064】
次に、図6のSA4において管理部231は、グループ内において位置認識手段が自動位置認識手段となっている運搬対象の位置情報を、付与位置情報として決定して格納する。具体的には、SA2の処理と同様であるが、図4を参照して、SA3において特定した位置認識手段情報の内の「自動」となっているものに関連付けられている機器等名称情報を特定した上で、当該特定した機器等名称情報が示す機器等の位置情報を、処理の対象となっているグループの位置情報として決定し、決定した結果を図5の付与位置情報として格納する。
【0065】
一方、図6の「SA3のNO」の後のSA5において管理部231は、「端末装置の位置情報又は指定された位置情報」を、処理の対象となっているグループの位置情報として決定し、決定した結果を図5の付与位置情報として格納する(図5の2段目の情報参照)。
【0066】
なお、図5のグループ特定情報に関して、グループ内において位置認識手段が自動位置認識手段となっている運搬機器が複数個存在する場合も想定し得るが、この場合、図6のSA2において、複数個の運搬機器の位置情報を決定及び格納してもよいし、あるいは、任意の手法(例えば、ユーザに選択させる手法、あるいは、ランダムに1個を自動的に選択する手法)で1個の運搬機器の位置情報に絞った上で、当該1個の運搬機器の位置情報を決定及び格納してもよい。なお、図6のSA4も同様とする。これにて、付与位置情報決定処理の説明を終了する。
【0067】
(処理‐グループ位置情報格納処理)
次に、グループ位置情報格納処理について説明する。図7は、グループ位置情報格納処理のフローチャートである。「グループ位置情報格納処理」とは、各グループについてのグループ位置情報を格納する処理であり、例えば、所定の時間間隔毎に繰り返し実行される。なお、グループ位置情報格納処理においては、図5で特定される各グループに関して実行されるが、ここでは、例えば、各図に具体的に図示されている「Aグループ」(つまり、台車91、木材92、及び配管93が所属するグループ)に関して実行される場合について説明する。
【0068】
図4のSB1において管理部231は、図5のグループ特定情報を参照して、処理の対象となっているグループの付与位置情報を特定する。ここでは、例えば、図5の「グループ名称情報」=「Aグループ」に関連付けられている「付与位置情報」=「台車Aの位置情報」を特定する。
【0069】
図4のSB2おいて管理部231は、SB1で特定した付与位置情報に基づいて、グループ位置情報を決定する。具体的には、SB1で特定した付与位置情報の種類に応じて、第1の処理又は第2の処理を行う。
【0070】
===第1の処理===
第1の処理は、自動位置認識手段にて認識した位置を示す情報をグループ位置情報に決定する処理であり、SB1で特定した付与位置情報が「端末装置の位置情報又は指定された位置情報」でない場合(つまり、「台車Aの位置情報」等である場合)に実行される処理である。
【0071】
なお、自動位置認識手段にて位置を認識する具体的な処理としては、公知の処理を適用することができるので、概略のみ説明する。
【0072】
<構成>
図1及び図2の各固定ビーコン11が、自己を一意に識別する情報である固定ビーコンIDを含む電波を繰り返し出力し、移動ビーコン12が、当該電波を受信し、受信した電波の内の受信レベルが最も高い電波に含まれる固定ビーコンIDを特定し、特定した固定ビーコンIDと自己を一意に識別する情報である移動ビーコンIDとをサーバ装置2に送信するように構成されていることとする。
【0073】
また、サーバ装置2の記録部22に、図面情報が示す建物の図面における各固定ビーコン11の設置位置を示す情報(例えば、固定ビーコン11が設置されている建物の階数及び座標と、固定ビーコンIDとが相互に関連付けられたテーブル情報等)(以下、「固定ビーコン設置位置特定情報」とも称する)が格納されており、また、自動位置認識手段が適用されている機器等(つまり、移動ビーコン12が設置されている機器等)に設置されている移動ビーコン12を示す情報(例えば、機器等IDと、当該機器等IDが識別する機器等に設置されている移動ビーコン12を識別する移動ビーコンIDとが相互に関連付けられているテーブル情報等)(以下、「移動ビーコン設置対象特定情報」とも称する)が格納されていることとする。
【0074】
<処理>
管理部231は、移動ビーコンID及び固定ビーコンIDを含む電波を受信した場合に、当該受信した移動ビーコンIDが、「移動ビーコン設置対象特定情報」において、SB1で特定した付与位置情報が示す機器等を識別する機器等IDと関連付けられているか否かを判定し、関連付けられているものと判定した場合、前述の各ビーコンIDは、処理の対象となっているグループに含まれる機器等に設置されている移動ビーコン12から受信したことになるので、以下の処理を行う。
【0075】
具体的には、「固定ビーコン設置位置特定情報」及び記録部22の図面情報に基づいて、前述の受信した固定ビーコンIDが識別する固定ビーコン11の設置位置(つまり、階数及び座標)を特定し、当該特定した設置位置を、自動位置認識手段が適用されている機器等(つまり、移動ビーコン12が設置されている機器等)の現在位置として特定する。次に、この特定した現在位置を示す情報を、処理の対象となっているグループの位置情報と決定する。
<処理例>
【0076】
ここでは、例えば、図1の台車91が建物の2階の「(X11,Y12)」の位置の周辺に設けられている場合を例示する。なお、「(X11,Y12)」は、図1の左側の固定ビーコン11の設置位置であり、例えば、図3の台車91等を示す丸印が図示されている位置に対応する位置であることとする。この場合、管理部231は、移動ビーコンID及び固定ビーコンIDを受信し、当該受信した移動ビーコンIDが、「移動ビーコン設置対象特定情報」において、SB1で特定した付与位置情報が示す機器等である「台車A」を識別する機器等IDである「ID0001」と関連付けられているものと判定し、以下の処理を行う。
【0077】
具体的には、「固定ビーコン設置位置特定情報」及び記録部22の図面情報に基づいて、前述の受信した固定ビーコンIDが識別する固定ビーコン11の設置位置として「2階の(X11,Y12)」を特定し、この「2階の(X11,Y12)」を、「台車A」の現在の位置として特定する。次に、この特定した「2階の(X11,Y12)」を示す情報である「2F,(X11,Y12)」を、処理の対象となっている「Aグループ」の位置情報と決定する。
【0078】
===第2の処理===
第2の処理は、端末装置13の位置情報又は指定された位置情報をグループ位置情報に決定する処理であり、SB1で特定した付与位置情報が「端末装置の位置情報又は指定された位置情報」である場合に実行される処理である。
【0079】
まず、端末装置13の位置情報をグループ位置情報に決定する場合については、例えば、ユーザが、処理の対象となっているグループに所属する機器等が設けられている位置に、自己の端末装置13を保持して移動し、当該端末装置13に対して、位置情報を決定する対象となるグループを示す情報(一例としては、グループID又はグループ名称情報等)を入力した上で所定操作を行った場合に、端末装置13が、「現在位置特定機能」を用いて自己の現在位置を検出して特定し、当該特定した現在位置を示す情報と前述の入力されたグループを示す情報とをサーバ装置2に送信する。一方、サーバ装置2の管理部231は、端末装置13からの現在位置を示す情報及びグループを示す情報を受信し、受信した現在位置を示す情報を、処理の対象となっているグループの位置情報と決定する。
【0080】
また、指定された位置情報をグループ位置情報に決定する場合については、例えば、ユーザが、端末装置13に対して、処理の対象となっているグループを示す情報(一例としては、グループID又はグループ名称情報等)を入力し、また、当該グループの現在位置を示す情報を入力した場合に、端末装置13が、これらの入力された情報をサーバ装置2に送信する。一方、サーバ装置2の管理部231は、端末装置13からの現在位置を示す情報及びグループを示す情報を受信し、受信した現在位置を示す情報を、処理の対象となっているグループの位置情報と決定する。
【0081】
なお、指定された位置情報をグループ位置情報に決定する場合の処理については、処理の対象となっているグループに所属する機器等が設けられている位置で前述の入力操作を行ってもよいし、あるいは、他の任意の位置(例えば、機器等から離れた位置)で前述の入力操作を行ってもよい。
【0082】
図4のSB3おいて管理部231は、図5のグループ特定情報において、SB2で決定したグループの位置情報を、グループ位置情報として格納する。ここでは、例えば、図5に示すように、「2F,(X11,Y12)」を格納する。これにて、グループ位置情報格納処理の説明を終了する。
【0083】
(処理‐表示処理)
次に、表示処理について説明する。「表示処理」とは、グループ位置情報を表示する処理である。ここでは、例えば、「Aグループ」のグループ位置情報を表示する場合について説明する。
【0084】
図8は、位置表示画面を例示した図である。「位置表示画面」とは、位置情報を表示するための画面であり、例えば、図面情報の図面を表示する図面画像G900、及び位置情報を表示する位置表示画像G901を含む画面である。
【0085】
例えば、ユーザが、端末装置13に対して、グループ位置情報を表示する対象となるグループを示す情報(一例としては、「IDg001」又は「Aグループ」)を入力した上で所定操作を行った場合に、端末装置13は、当該入力された情報をサーバ装置2に送信する。
【0086】
一方、サーバ装置2の管理部231は、端末装置13からの情報を受信し、図5のグループ特定情報を参照して、当該受信した情報に関連付けられているグループ位置情報を特定し、記録部22の図面情報に基づく図面画像G900と、当該図面画像G900における当該特定したグループ位置情報が示す位置に表示される位置表示画像G901とを含む図8の位置表示画面を表示するための画面情報を生成して端末装置13に送信することにより、当該端末装置13のディスプレイに図8の位置表示画面を表示する。
【0087】
なお、この位置表示画面については、例えば、位置表示画像G901が表示しているグループの名称を示す情報等の任意の情報を表示するように構成してもよい。これにて、表示処理の説明を終了する。
【0088】
(本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、グループの位置情報を管理することにより、例えば、運搬対象と運搬機器との位置情報を効率的に管理することが可能となる。
【0089】
また、運搬機器の位置認識手段が認識した位置情報をグループの位置情報とすることにより、例えば、自動位置認識手段の認識結果を反映することができ、運搬対象と運搬機器との位置情報を効率的に管理することが可能となる。
【0090】
また、運搬対象の位置認識手段が認識した位置情報をグループの位置情報とすることにより、例えば、運搬対象と運搬機器との位置情報を効率的に管理することが可能となる。
【0091】
また、端末装置が特定した位置情報、又は、ユーザに指定された位置情報を、グループの位置情報とすることにより、例えば、手動でグループの位置情報を管理することができるので、利便性を向上させることが可能となる。
【0092】
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0093】
(自動位置認識手段について)
また、自動位置認識手段として、実施の形態で説明した手法以外の他の手法を用いてもよい。例えば、GPS信号を受信して自己の位置を検出するGPS受信機を用いる手法を用いてもよい。
【0094】
(手動位置認識手段について)
また、手動位置認識手段として、実施の形態で説明した手法以外の他の手法を用いてもよい。例えば、建物内の柱等に、位置を認識するための情報(一例としては、二次元コード等)が予め設けられている場合において、ユーザが端末装置13を操作して当該情報を端末装置13にて読み取ることにより位置を認識する手法を用いてもよい。
【0095】
(解除について(その1))
また、機器等をグループから解除することに関する処理を行うように構成してもよい。なお、「機器等をグループから解除する」とは、例えば、機器等をグループの所属から外して、当該グループに所属しないようにすることを示すものと解釈してもよい。
【0096】
例えば、まず、ユーザが、端末装置13を介して、手動位置認識手段にて位置を認識するものとされている機器等を示す情報(以下、「ユーザ入力機器等情報」とも称する)、及び当該機器等の現在の位置を示す情報(以下、「ユーザ入力位置情報」とも称する)をサーバ装置2に送信して入力する。
【0097】
一方、サーバ装置2の管理部231は、これらの入力された各情報を受信して取得し、図4の機器等特定情報及び図5のグループ特定情報を参照して、当該取得した「ユーザ入力機器等情報」が示す機器等が所属するグループを特定し、当該特定したグループに所属する全ての機器等を特定し、当該特定した全ての機器等に関連付けられている位置認識手段情報が全て「手動」であるか否かを判定する(以下、「第1ステップ」とも称する)。
【0098】
次に、管理部231は、全てが「手動」であるものと判定した場合(つまり、運搬機器及び前記運搬対象の両方の位置認識手段が、ユーザの操作を介さずに位置を認識可能な自動位置認識手段ではない場合)、前述の取得した「ユーザ入力機器等情報」が示す機器等をグループから解除するか否かを問い合わせるための問い合わせ画面を端末装置13に表示する(以下、「第2ステップ」とも称する)。
【0099】
次に、ユーザが解除するための所定操作を行った場合に、管理部231は、端末装置13から、解除することを指示する指示情報を受信し、当該情報を受信した場合に、前述の取得した「ユーザ入力位置情報」を、「ユーザ入力機器等情報」が示す機器等が所属するグループの位置情報では無く、当該機器等の位置情報として、例えば図4の機器等特定情報の新たな項目の情報として格納し、また、図5のグループ特定情報において、「ユーザ入力機器等情報」が示す機器等が所属するグループを識別するグループIDに関連付けられている所属機器等情報から、「ユーザ入力機器等情報」が示す機器等を識別する機器等IDを削除することにより、当該機器等をグループから解除する(以下、「第3ステップ」とも称する)。
【0100】
このように構成することにより、運搬対象の位置情報を取得した場合、運搬対象をグループから解除するか否か問い合わせる画面を表示した上で、運搬対象をグループから解除することにより、例えば、ユーザの意図に沿って、運搬対象をグループから解除することが可能となる。
【0101】
(解除について(その2))
また、上述の「(解除について(その1))」を任意に変更等してもよい。例えば、「第1ステップ」において、「ユーザ入力機器等情報」が示す機器等が、運搬対象である場合についてのみ前述の処理を行うように構成してもよいし、運搬機器である場合についてのみ前述の処理を行うように構成してもよいし、あるいは、運搬対象又は運搬機器の何れであるかに関わらず前述の処理を行うように構成してもよい。
【0102】
また、例えば、「第2ステップ」において、全てが「手動」であるものと判定した場合にのみ、前述の処理を行うように構成してもよいし、あるいは、当該判定結果に関わらず前述の処理を行うように構成してもよい。
【0103】
また、例えば、「第3ステップ」において、取得した「ユーザ入力位置情報」を、「ユーザ入力機器等情報」が示す機器等が所属するグループの位置情報では無く、当該機器等の位置情報として格納する代わりに、ユーザに機器等の位置情報を指定させて、当該ユーザに指定された位置情報を、機器等の位置情報として格納してもよい。
【0104】
(解除について(その3))
また、例えば、1個のグループ内に、自動位置認識手段にて位置を認識する機器等が複数存在する場合において、管理部231が、各機器等が所定距離以上離れたことを検出した場合に、グループから解除するか否かを問い合わせるための情報を表示するように構成してもよい。
【0105】
(位置表示画面)
また、例えば、図8の位置表示画面にいては、グループ位置情報に加えて、グループから解除された機器等のグループ化されていない機器等の位置情報を示す位置表示画像を表示するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0106】
2 サーバ装置
11 固定ビーコン
12 移動ビーコン
13 端末装置
21 通信部
22 記録部
23 制御部
231 管理部
91 台車
92 木材
93 配管
100 位置管理システム
G900 図画画像
G901 位置表示画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8