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特許7578600家禽敷料に基づいた肥料及び家禽敷料から家禽敷料に基づいた肥料を生成する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】家禽敷料に基づいた肥料及び家禽敷料から家禽敷料に基づいた肥料を生成する方法
(51)【国際特許分類】
   C05F 3/00 20060101AFI20241029BHJP
   C05D 9/02 20060101ALI20241029BHJP
   C05F 3/06 20060101ALI20241029BHJP
   C05C 3/00 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
C05F3/00
C05D9/02
C05F3/06 G
C05C3/00
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2021548197
(86)(22)【出願日】2020-02-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-06
(86)【国際出願番号】 US2020016906
(87)【国際公開番号】W WO2020171963
(87)【国際公開日】2020-08-27
【審査請求日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】16/778,046
(32)【優先日】2020-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/807,924
(32)【優先日】2019-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521361361
【氏名又は名称】プレミア ファーティライザー システムズ,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】シャーリー,アーサー,アール.,ジュニア.
(72)【発明者】
【氏名】ヘイズ,メリッサ,シー.
【審査官】井上 恵理
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第1984/003204(WO,A1)
【文献】特開2017-052696(JP,A)
【文献】特開2012-046405(JP,A)
【文献】米国特許第04650682(US,A)
【文献】特開昭54-071460(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0355443(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C05B 1/00- 21/00
C05C 1/00- 13/00
C05D 1/00- 11/00
C05F 1/00- 17/02
C05G 1/00- 5/00
B01F29/00- 33/87
Japio-GPG/FX
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
改善された窒素レベル、改善された窒素対リンの比率、及び増大した硫黄レベルを有する家禽敷料に基づいた肥料を生成する方法であって、
a)家禽敷料を回転するロータリードラムに供給することと、
b)酸及び/又は酸の源を前記回転するロータリードラムに追加することであって、前記酸の源は、前記回転するロータリードラム内において酸を形成し、且つ前記回転するロータリードラム内の前記酸は、熱及び酸性化された混合体を形成するべく前記家禽敷料と反応する、ことと、
c)水と、アンモニア又はアンモニアの源の少なくとも1つと、を前記回転するロータリードラムに追加することであって、前記アンモニアの源は、前記回転するロータリードラム内においてアンモニアを形成し、且つ前記回転するロータリードラム内の前記アンモニアは、熱及びアンモニウム塩を含むアンモニア化された混合体を生成するべく前記酸性化された混合体と反応する、ことと、
d)自由に流れる半固体又は固体形態において、乾燥し、冷却された製品を形成するべく、水の蒸発により、前記アンモニア化された混合体を乾燥及び冷却させることと、
e)前記乾燥し、冷却された製品内において望ましい窒素含有量に到達する時点まで、ステップb)~d)を反復することであって、ステップc)及びd)において、アンモニウム塩層が前記製品の表面上において形成され、且つ後続のステップc)において追加される前記水は、前記アンモニウム塩層を破壊するための、及びアンモニアが前記製品に進入することを許容するための量において追加され、ステップc)において、前記製品上にアンモニウム塩層が形成されることを防ぐ量の前記水が追加される、ことと、
f)前記家禽敷料中に存在している病原体、雑草種子、薬剤、ホルモン、及び/又は抗生物質を破壊するべく、少なくとも1回のステップb)においてpHを調節することと、
g)任意のステップからの廃水流又は洗流水を収集することを更に有し、前記廃水流の少なくとも一部分は、前記ステップb)、c)、及び/又はd)の任意のものに追加されていることと、
h)ステップb)及びc)を一度だけ実行することのみによって製造された家禽に基づいた肥料との比較において、鶏糞ベースの肥料の総重量に基づいて6重量%より大きく改善された窒素レベル、改善された窒素対リンの比率、及び増大した硫黄レベルを有する前記家禽敷料に基づいた肥料を形成するべく、前記乾燥し、冷却された製品を最終的に乾燥及び冷却させることと、
を有する方法。
【請求項2】
化石燃料を燃焼させることによって生成された熱は、この方法には追加されていない請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップb)における前記酸又は酸の源は、硫酸(H2SO4)、亜硫酸(H2SO3)、硝酸(HNO3)、亜硝酸(HNO2)、リン酸(H3PO4)、亜リン酸(H3PO3)、次亜リン酸(H3PO2)、ピロリン酸H4P2O7、三リン酸(H5P3O10)、三メタリン酸(H3P3O9)、次亜リン酸(H4P2O6)、三酸化硫黄、及び/又はオレムの群から選択された1つ又は複数を有する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ステップb)における前記酸は、硫酸及び/又はオレムであり、且つ前記家禽敷料を部分的に炭化させ、及び/又は、リグノセルロースを土壌生物及び/又は植物がより容易に利用可能な炭素の形態に変換している請求項1に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも1つの二次栄養素、二次栄養素の源、微量栄養素、及び/又は微量栄養素の源を追加することを更に有し、前記少なくとも1つの二次栄養素、二次栄養素の源、微量栄養素、及び/又は微量栄養素の源は、少なくとも1回の酸性化ステップb)に晒されており、
前記少なくとも1つの二次栄養素、二次栄養素の源、微量栄養素、及び/又は微量栄養素の源は、少なくとも1つの金属、金属酸化物、又は金属と金属酸化物の混合体を有し、前記金属は、亜鉛、鉄、銅、マグネシウム、マンガン、及び/又はニッケルの群から選択された少なくとも1つの金属を有し、且つ、前記金属酸化物は、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化銅、及び/又は酸化鉄の群から選択された少なくとも1つの金属酸化物を有し、及び/又は、
前記少なくとも1つの二次栄養素、二次栄養素の源、微量栄養素、及び/又は微量栄養素の源は、石灰、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、塩化銅、硝酸銅、塩化カリウム、硝酸カリウム、硫酸カリウム、重過リン酸石灰、及び/又はリン酸塩の少なくとも1つを有し、及び/又は、
前記少なくとも1つの二次栄養素、二次栄養素の源、微量栄養素、及び/又は微量栄養素の源は、水酸化カリウム、水酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、水酸化マンガンの少なくとも1つを有する請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの二次栄養素、二次栄養素の源、微量栄養素、及び/又は微量栄養素の源は、硫酸塩を形成している請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は閉じたシステムであり、主に水蒸気及び前記家禽敷料に基づいた肥料が前記方法から放出され、任意の廃水流がいずれかの前記ステップにリサイクルされる請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記家禽敷料に基づいた肥料は、8重量%超の%Nレベルと、2重量%未満の%P2O5レベルと、2重量%超の%K2Oレベルと、5重量%超の%Sレベルと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ステップb)における前記酸性化された材料は、40重量%未満の水を有する請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ステップb)及び/又はc)において生成された前記熱は、ステップc)における前記アンモニア化された混合体の温度を90℃超に上昇させている請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ステップd)において、前記アンモニア化された混合体は、80℃未満に冷却されている請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記家禽敷料に基づいた肥料は、12重量%未満の水を有する請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記酸及び/又は前記酸の源は、1未満のpHを有する前記酸性化された材料を提供するための量において前記回転するロータリードラム内において追加されている請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記アンモニア及び/又は前記アンモニアの源は、少なくとも5のpHを有するアンモニア化された材料を提供するための量において前記回転するロータリードラムに追加されている請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記回転するロータリードラムは、互いに連通状態にある第1チャンバ、第2チャンバ
、及び第3チャンバを有し、前記ステップb)は、前記第1チャンバ内において実施され、前記ステップc)は、前記第2チャンバ内において実施され、且つステップd)は、前記第3チャンバ内において実施されており、前記方法は、前記第1チャンバから前記第2チャンバへ、次いで前記第3チャンバへと、連続的に流れる前記材料により、連続的な方式によって動作している請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第1チャンバ、前記第2チャンバ、及び前記第3チャンバを通じて連続的な空気流を提供することを更に有し、前記回転するロータリードラムを離脱した空気流は、前記第1チャンバ、前記第2チャンバ、及び/又は前記第3チャンバのいずれかにフィードバックされる廃水流を形成するべく、スクラバに送られている請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記回転するロータリードラムは、前記酸性化されている敷料が、前記第1チャンバ内において転がるように、前記アンモニア化されている酸性化された混合体が、前記第2チャンバ内において転がるように、且つ前記乾燥及び冷却されているアンモニア化された材料が、前記第3チャンバを通じて上昇し、次いで落下するように回転している請求項15に記載の方法。
【請求項18】
水が、前記第1チャンバ、前記第2チャンバ、及び/又は前記第3チャンバ内において噴霧されている請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第3チャンバ内の前記落下する材料を通じて一定の空気流を提供することを更に有する請求項17に記載の方法。
【請求項20】
ステップb)において、前記酸及び/又は酸の源は、前記回転するロータリードラムの前記第1チャンバに対して転がる前記敷料に対して噴霧され、ステップc)において、前記水は前記回転するロータリードラムの前記第2チャンバに対して転がる前記酸性化された混合体に対して噴霧され、且つ前記アンモニア及び/又はアンモニアの源は、前記転がる酸性化された混合体内に注入され、且つステップd)において、前記乾燥及び冷却は、前記回転するロータリードラムの前記第3チャンバ内において前記アンモニア化された製品を上昇及び落下させることによって増強されている請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記肥料は、
少なくとも8%の窒素であって、前記窒素の少なくとも13%は前記家禽敷料中の窒素に由来する窒素と、
少なくとも30%の硫酸アンモニウムと、
前記家禽敷料中に存在している化合物から結果的に得られる少なくとも0.91%のカリウムと、
少なくとも9%の硫黄と、
前記家禽敷料中に存在している化合物に由来する、少なくとも2.5%のその他の栄養素、二次栄養素、微量栄養素の合計と、
を有する請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記肥料は、前記家禽敷料に由来する少なくとも10%のベッディング材料を更に有する請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記肥料は、少なくとも40%の硫酸アンモニウムを有する請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記肥料は、少なくとも4.5%のその他の栄養素、二次栄養素、及び微量栄養素を有し、前記栄養素、二次栄養素、及び微量栄養素の少なくとも0.5%は、無機源に由来するものである請求項1に記載の方法。
【請求項25】
前記肥料は、1mm~3mmの細粒サイズであり、且つ前記細粒のクラッシュ強度は、少なくとも4.45ニュートンである請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、土壌の健康状態を改善するための、新しい、且つ、改善された、家禽敷料に基づいた肥料並びに家禽敷料を窒素、硫黄、二次栄養素、及び微量栄養素、増大した窒素対リン比率、及び有機炭素の改善されたレベルを含む、価値ある家禽敷料に基づいた肥料に変換する方法に関する。家禽敷料に基づいた肥料を生成するプロセスは、化石燃料の燃焼からの付加的な熱を必要としておらず、クリーンな大気放出を生成し、且つ、大量の二酸化炭素又はその他の温室ガスを放出しない、という点において、環境に優しい。プロセスからの、オフガス及び粉塵のみならず、すべての廃水流が、プロセスにリサイクルして戻されている。方法からの唯一の主要な放出物は、水蒸気と、家禽敷料に基づいた肥料製品と、である。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
米国内においては、年間、実質的にすべての集約的システムから、数百万トンもの家禽敷料が生成されている。家禽敷料は、主に、ベッディング材料(様々なリグノセルロース材料のうちの任意のもの)、羽毛、こぼれた動物飼料、及び家禽の排泄物から構成された固体廃棄材料であり、この場合に、敷料は、家禽ハウスから除去された状態にある。排泄物に対するベッディングの相対的な割合は、幅広に変化可能であり、敷料の化学的特性も変化しうる。又、敷料中には、病原体、雑草種子、及び薬剤汚染物質も存在しうる。敷料は、当然のこととして、様々な臭気物質又はその前駆物質に起因して悪臭を有する。遊離アンモニアに加えて、メルカプタン、硫化物、ジケトン、インドール、及びスカトールなどの臭気物質が識別されている。敷料は、保存及び堆肥化の際に、多くの揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compound)を生成する。
【0003】
家禽敷料は、水の硝化の深刻な原因として認識されている。家禽生産は、家禽製品に対する需要及び人口の増大に起因して、安定的に増大しており、従って、この生産からの廃棄物も同様である。我々の環境を保護するための努力は、規制に結び付いており、これらの規制に起因し、地元の生産者/農場主は、わずかな利益マージンによってなんとかやっていける状態に留まりつつ、州が命じた栄養素管理プログラム要件を充足するべく苦心することになっている。
【0004】
現時点において、米国のみで、毎年、1300万トンの家禽敷料を生成している。又、より多くの家禽を消費する、増大する一方の人口は、肥料を必要とする農作物からの食品供給の増大をも必要としている。家禽敷料は、その文書によって十分に立証された主要植物栄養素(窒素、リン、及びカリウム)、二次栄養素(硫黄、マグネシウム、及びカルシウム)、及び亜鉛、銅、鉄、ボロン、ニッケル、マンガン、及びモリブデンのような微量栄養素の源に起因して、肥料として使用されている。但し、その未加工の形態における、或いは、堆肥化又はロータリードラムの熱処理のような従来の処理の後の、肥料としての家禽敷料の使用は、栄養素の観点において効率的ではなく、エネルギーの観点においても効率的ではなく、或いは、我々の健康又は環境にとっても安全ではない。又、熱処理済みの敷料の場合にも、水分又は雨に曝露された際に、悪臭を放出することになる。これに加えて、敷料運搬業者も、増大する家禽敷料の供給と、土壌還元用の狭まる利用可能性と、に直面している。これは、温室ガスの放出、潜在的なリーチング及びランオフ、病原体に対する人間及び動物の曝露、及び敷料中の栄養素の減少に起因した問題を更にもたらす敷料の備蓄に結び付いている。
【0005】
小さな領域内において濃縮された動物生産は、国際的にのみならず、且つ、米国内においても、健康及び環境課題の増大をもたらす、敷料処分問題に結びついている。USDA ERSによれば、米国内において製造されているブロイラの69%は、ジョージア、アーカンサス、アラバマ、ミシシッピ、ノースカロライナ、テキサス、及びケンタッキーの南部諸州において製造されている。現時点において、家禽敷料管理規制は、家禽製造者が、その敷料廃棄物の安全な処分及び使用を含む栄養素管理プラントを生成することを必要としている。これらの規制は、厳しい利益マージンに既に直面している、地元の農場主の肩に、かなりの管理の負担を課している。現時点において、ほとんどの家禽敷料は、フィールドに適用されている。但し、この敷料の使用法は、非効率的であり、環境に有害であり、且つ、人間の健康にとっても脅威である。更には、農場主は、敷料が適用されうる際を制限する、土壌還元に関する規定にも直面している。特定の領域に対する敷料生産の濃縮は、土壌還元に関する規制と組み合わせられた状態において、適用するための場所を有していない、過剰な敷料を生成している。これは、特に、土壌還元が管理又は禁止されている時代においては、敷料の安全な使用法に対するニーズをもたらしている。
【0006】
家禽敷料が我々の環境に対する脅威となる1つの方式は、これを未加工の形態において土壌還元する際に発生している。この方式は、水路に対するランオフと、水路の硝化に結び付く地下水へのリーチングと、をもたらすことが示されている。これは、特に、リンが、家禽敷料の反復的な適用に起因して、土壌中において蓄積した際に、当て嵌まる。土壌からのリン酸塩のリーチングは、現時点においてチェサピーク湾において観察されるように、主要な水路における深刻な問題である。
【0007】
家禽敷料は、通常、3-3-3(%N-%P-%KO)であり、平均で、通常、20~30%の水分と、25~35%の有機炭素と、を含む。植物は、リンよりも窒素に対する格段に高いニーズを有していることから、敷料は、植物がリンを摂取しうるものよりも高いレベルにおいて追加されている。この結果、敷料の反復された適応に伴って、リンが土壌中において蓄積しており、これが、多くのリンを有するエリア又は水路に近接したエリア内における敷料の土壌還元を制限するための、現在施行中の規制に結び付いている。
【0008】
家禽製造者は、しばしば、その家禽ハウス内の疾病を制御するべく、石灰を使用している。この結果、これらの製造者からの敷料は、多くのカルシウムを含みうる。この敷料が適用された際に、土壌中のカルシウムレベルのみならず、土壌のpHも、増大する。これは、時間の経過に伴って、マグネシウム及び亜鉛などのその他の栄養素の接種を妨げることになる。
【0009】
家禽敷料は、様々な方式により、人間の健康問題をもたらしている。未処理の敷料の粉塵は、悪臭を放出するのみならず、人間にとって危険でありうる病原体を空気中において担持している。又、これらの病原体は、敷料によって処理されたフィールド内の草を食べる家畜に、のみならず、肥料として使用されている敷料によって成長する野菜及びその他の農作物にも、伝染する潜在性を有する。この問題を軽減する通常の方法は、敷料の堆肥化及び積層化を含む。これらの方法は、適用の前に、熱が病原体を殺すことを許容している。但し、病原体は、このプロセスにおいて、不均等な加熱に起因して生き残る場合があり、且つ、生き残りうるのみならず、場合によっては、処理の前よりも有毒化する場合もある。この結果、食品は、処理済みの敷料によって成長した際に汚染する場合がある。
【0010】
敷料の使用に伴う別の健康上の懸念は、敷料中における薬剤及びホルモンの存在である。我々の環境内における抗生物質、のみならず、その他の薬剤、の存在は、人間の健康にとって増大する懸念になっている。これらは、水の供給に進入しうるのみならず、抗生物質のケースにおいては、これらは、我々の環境内のバクテリアの毒性を増大させうる。
【0011】
敷料の堆肥化及び積層化は、我々の環境に対する更なる負の影響を有し、これは、放出ガスと、空気品質の低減である。上述のように、病原体は、家禽敷料により、空気に伝達される可能性がある。また、敷料の堆肥化は、脱窒及びアンモニアの揮発、ランオフ、及びリーチングに起因して、窒素及びリンの両方の損失をもたらす。これらの損失は、極めて大きなものになりうる。
【0012】
肥料用の製品を生成するべく家禽敷料を処理する別の方法は、ロータリードラム乾燥である。これは、有害な生物を殺すべく熱を使用し、且つ、製品を相対的に均等に加熱している。但し、これは、化石燃料の使用を必要としており、非効率的であり、且つ、特に窒素における、栄養素の損失のみならず、温室ガスの生成、という問題点を有する。また、敷料が水分に遭遇した際に、悪臭が生成される。
【0013】
カナダ国特許第1214062号(Anthony, Smith, and Shirley)は、家禽敷料から肥料を生成するプロセスを開示しており、この開示のすべては、引用により、本明細書に包含される。但し、このプロセスは、最終的な肥料製品における窒素の量において制限されている。本発明は、この特許との比較において、大きな且つ驚くべき改善である。
【0014】
米国特許第4,650,682号(Shirley, Jr.)は、本プロセスにおいて使用される、本明細書において記述されているように変更されうる酸性化-アンモニア化ベッセルの好ましいタイプを示している。この特許の開示は、引用により、そのすべてが本明細書に包含される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
悪臭を有しておらず、且つ、増大するレベルの窒素を有する、クリーンな、汚染しない、家禽敷料に基づいた肥料に対する大きなニーズが存在している。このようなクリーンな家禽敷料に基づいた肥料は、その栄養素含有量のみならず、土壌の健康を改善するためのその能力に起因して、植物にとって利益を提供することになろう。耕地は、減少しており、且つ、耕地の損失の原因の1つは、有機炭素の欠乏である。家禽敷料は、有機炭素を含み、且つ、この敷料が土壌還元された際に、土壌の水保持能力を改善する土壌炭素の増大をもたらす。クリーンな家禽敷料に基づいた肥料の土壌への使用は、水及び酸素拡散レートを改善する土壌団粒の形成を改善することにより、長期の耕作に伴う損傷の逆転を支援することになろう。
【0016】
家禽敷料は、通常、30%のベッディング材料と、70%の排泄物と、から構成されている。この結果、敷料は、糖類、脂肪酸、セルロース、リグニン及び精分、ビタミン、及びアミノ酸を含む、多くの化合物の複雑な混合体である。家禽敷料は、当然、N、P、K、S、Zn、Ca、Mg、Mn、B、及びCuを含む、植物によって必要とされる、栄養素、二次栄養素、及び微量栄養素のすべてを含んでいる。敷料の栄養素含有量は、管理慣行、使用されるベッディング材料のタイプ、飼料、及び更なるものを含む、多くのファクタに依存している。通常、乾燥状態において、家禽敷料は、1%~4%のN、25%~35%の炭素、1.4%~7.6%のP、1.3%~4.1%のKO、及び0.3%~2%のSを含む。また、家禽敷料は、家禽ハウス内において使用されるベッディング材料に起因して、高いレベルのリグノセルロースも含む。使用されるベッディング材料は、例えば、麦わら、木材チップ、ピーナッツの殻、及び籾殻などの、容易に入手可能な森林及び農業廃棄物である。家禽敷料は、肥料を生成するべく使用されているその他の廃棄物とは大幅に異なっている。家禽敷料は、リグノセルロールに加えて、多数の有機化合物を含み、且つこれらは、堆肥、下水、及びバイオソリッド中の有機化合物とは異なっている。
【0017】
硝酸アンモニウムが爆発性を有することは、周知である。米国の国土安全保障省によれば、硝酸アンモニウムの最小爆発可能レベルは、10%である(DHS Ammonium Nitrate Security Program, Vol. 84 No. 106, Fed. Reg. 25495, June 3, 2019)。
【課題を解決するための手段】
【0018】
発明の概要
本発明は、家禽敷料を悪臭を有していない、有害な病原体及びウイルスを有していない、生存能力を有する雑草種子を有していない、且つ、薬剤、ステロイド、及び農薬を有していない、価値ある、乾燥した、均一な、バランスのとれた粒状又はペレット状の肥料に変換している。家禽敷料を肥料に変換するプロセスは、ロータリードラムのみを使用している。カナダ国特許第1214062号(Anthony, Smith, and Shirley)において必要とされているような、化石燃料又は有機物質の燃焼などの外部燃料源を使用する乾燥機は、必要とされていない。このプロセスは、蒸発乾燥及び冷却ステップによって後続される、水の慎重に制御された追加を伴う部分的な中性化及びアンモニア化ステップによって後続される、強酸酸性化ステップによって家禽敷料を反復的に処理することにより、実現されている。乾燥及び冷却ステップは、酸性化及びアンモニア化ステップによって生成された熱を利用することにより、温度を制御し、且つ、揮発した水分を除去し、これにより、家禽敷料を乾燥した自由に流れる粒状肥料製品に、或いは、ペレット状の肥料製品に、変換しつつ、実現することができる。プロセスの熱を使用して増大した窒素を有する乾燥した粒状肥料製品を製造する能力は、家禽敷料を肥料又は動物飼料に変換する従来のプロセスとの比較において、驚くべき且つ大きな改善である。
【0019】
驚いたことに、プロセスの際に水を追加することにより、本発明は、予期しない方式により、予想されたものより格段に多くの窒素を有する粒状製品の生産を許容している。この水の追加は、乾燥した製品の製造においては、直観に反しているが、製品を冷却するべく、且つ、細粒の内部の酸を敷料を酸性化した後に適用された塩基と反応させるべく、必要である。粒状の硫酸アンモニウムを生成するロータリードラムプロセスにおいて、硫酸アンモニウムは、アンモニア及び酸が反応するのに伴って、材料の表面上において結晶化している。製造に伴って材料の表面上において結晶化する硫酸アンモニウムは、材料の内部の酸とのアンモニアの反応を妨げる。本発明は、驚いたことに、硫酸アンモニウムを細粒の表面上において可溶性を有する状態において維持するべく、アンモニアの追加の直前に及び/又はその最中に水を戦略的に追加することにより、この問題を克服している。水の追加は、細粒の表面上において形成された硫酸アンモニウムを分解し、且つ、さもなければ、結晶化された硫酸アンモニウムの層の下方においてトラップされる、硫酸と反応するべく、細粒内へのアンモニアの貫通を許容している。この新規の解決策は、主要な予期されていない問題を解決し、且つ、肥料の窒素含有量の劇的な増大を結果的にもたらしている。この結果、硫酸アンモニウムの形成は、細粒の全体にわたっており、これは、酸との間の格段に多くのアンモニアの反応を許容し、この結果、相対的に高い窒素レベル及び相対的に乏しい遊離酸を有する粒状製品をもたらしている。アンモニア化及びその後の反復する酸性化、並びに、その後の、水を追加しつつのアンモニア化の後に、ロータリードラム内において蒸発乾燥及びその付随する冷却ステップを追加することにより、製品の窒素レベルを更に増大させることができる。蒸発乾燥及び冷却ステップなしには、プロセス反応温度が、制御不能となり、且つ、材料の望ましくないクランピングを結果的にもたらすことになり、且つ、制御された望ましいサイズの粒状製品の生産を妨げることになろう。
【0020】
濃縮された酸の希釈及びアンモニアとの間の酸の反応によって生成されるハイレベルの熱に起因して、最終的な製品は、製品を乾燥させるための化石燃料の使用又は有機材料の燃焼を伴わない乾燥細粒である。プロセスに対する水の追加を慎重に制御することにより、且つ、蒸発乾燥及び冷却ステップを使用することにより、最終製品は、望ましいターゲット水分レベルを含み、且つ、1mm~3mmの細粒である。この細粒のサイズ範囲は、農業肥料、ゴルフコース、及び芝生用の理想的なサイズである。
【0021】
本発明は、従来の家禽敷料に基づいた肥料の方法との比較において、予期されなかった、且つ、驚くべき、利点を提供している。この家禽敷料に基づいた肥料製品は、通常家禽敷料に含まれているものよりも格段にハイレベルの窒素を含み、且つ、リンに対する窒素の比率が大幅に増大しており、これにより、リンの土壌還元を劇的に低減し、且つ、従って、水路、入江、及び湾内へのリンの汚染流出も、根本的に低減される。窒素の増大に加えて、硫黄のレベルも、大幅に増大している。最終的な肥料製品は、水分に曝露された場合にも、もはや、悪臭を生成せず、その理由は、臭気を生成する化合物が、本プロセスによって変更されているからである。
【0022】
本家禽敷料に基づいた肥料製品中の窒素は、低速放出と高速放出の組合せであってよく、且つ、開始敷料中に存在している窒素を含む。必要に応じて、最終製品中の微量栄養素は、プロセスにより、植物要件を充足するための、且つ、植物による摂取を許容するための、レベルに改善されている。また、肥料は、土壌の健康を改善するべく、有機炭素をも含む。pH及び熱を調節することにより、病原体、ウイルス、雑草種子、薬剤、ホルモン、ステロイド、及び抗生物質が破壊されている。このすべては、材料を加熱するための、或いは、材料を乾燥されるための、化石燃料の燃焼を伴うことなしに実現することが可能であり、且つ、すべての廃水流は、リサイクルされてプロセスに戻されている。従って、プロセスから放出されるのは、水蒸気と最終肥料製品のみである。
【0023】
家禽敷料の処理の際に、敷料の排泄物成分の窒素含有量は、排泄物中の、揮発性の、或いは、潜在的に揮発性の、窒素化合物を不揮発性の形態に変換することにより、安定化されている。これは、開始家禽敷料中の窒素が、揮発ではなく、製品中に保持されるように、且つ、窒素化合物が、製品が水分に曝露された場合にも、臭気を生成しないように、窒素化合物を安定化させている。このプロセスにおいて、ステップにおける反応条件は、化学反応によって生成された熱(酸の希釈の熱、敷料との間の酸の反応の熱、及び酸性化された敷料とのアンモニアの反応の後続の熱)が、温度を上昇させ、且つ、pHを病原体、薬剤汚染物質、及び雑草種子が、破壊される、或いは、無害化される、レベルに低減するように、選択及び制御されている。酸性化ステップは、有機化合物中の結合が反応し、これにより、敷料の化学的構成を変化させ、且つ、存在しているウイルス、病原体、薬剤、ステロイド、VOC、及びその他の化合物を破壊する、低いpHに到達している。これらの反応は、可逆的ではなく、且つ、従って、有機化合物は、新しい化学物質として、その変化した形態において留まっている。
【0024】
材料は、プロセスにおいて、蒸発乾燥及び冷却ステップに進入しており、この際に、製品は、冷却され、且つ、水が除去されている。この蒸発乾燥及び冷却ステップは、材料を自由に流れる状態に維持するべく、酸性化及びアンモニア化ステップを反復する前に、発生しなければならず、その理由は、製造されたアンモニウム塩が、水中において溶解可能であるからである。プロセスは、熱の直接的入力を伴うことなしに、乾燥した又は基本的に乾燥した製品を結果的にもたらしている。
【0025】
本発明の一実施形態において、敷料は、米国特許第4,650,682号(Shirley, Jr.)において開示されている、且つ、図7に示されているように、複数のゾーンを有するように変更された、リアクタ-エバポレータドラムに進入しており、この場合に、第1ステップは、硫酸(HSO)、亜硫酸(HSO)、硝酸(HNO)、亜硝酸(HNO)、リン酸(HPO)、亜リン酸(HPO)、次亜リン酸(HPO)、ピロリン酸H、三リン酸(H10)、三メタリン酸(H)、及び次亜リン酸(H)、ホウ酸、例えば、酢酸、クエン酸などの有機酸、及びその他の酸を有する群から選択された酸又は酸の組合せを使用する酸性化ステップである。好ましくは、使用される酸又は酸の源は、93~98%の硫酸及び/又はオレウム、更に好ましくは、98%の硫酸又はオレウムなどの、強酸であり、或いは、強酸を形成している。硝酸又は亜硝酸が使用される際には、これらは、最小爆発可能レベル未満に維持するべく、製品中の結果的に得られる硝酸アンモニウムレベルを10%未満において維持するためのレベルにおいて使用されている。その後に、アンモニア化ステップは、1つ及び/又は複数の酸と反応するべくアンモニアを使用し、且つ、1つ又は複数のアンモニウム塩及び熱を生成している。アンモニア化ステップの直前及び/又はその最中に、硫酸アンモニウムが、材料の表面上において形成され、且つ、アンモニアが材料中の硫酸と反応することを許容することに伴って、硫酸アンモニウムを可溶化するべく、水が材料に追加されている。次いで、材料は、蒸発乾燥及び冷却ステップに進入しており、この際に熱が、材料中の水の蒸発によって除去されている。酸性化、水によるアンモニア化、及び乾燥及び冷却ステップは、材料中の窒素を更に増大させるべく順番に反復され、次いで、材料は、水分及び熱を除去するべく、最終的な蒸発乾燥及び冷却ステップに進入している。材料の乾燥は、敷料の燃焼、化石燃料の燃焼により、或いは、ロータリードラムプロセスの外側からのその他の熱源を使用して、熱が供給されている高価な乾燥器の使用を伴うことなしに、実現されている。
【0026】
最終的な蒸発乾燥及び冷却ステップの際に、材料を更に冷却するべく、洗流水を噴霧することが可能であり、及び/又は、材料を更に冷却し、且つ、廃水流をリサイクルするべく、廃水流を噴霧することができる。必要に応じて、材料を更に冷却するべく、更なる水が噴霧されている。これは、熱の直接的な入力を伴わない、乾燥した又は基本的に乾燥した製品を結果的にもたらしている。
【0027】
プロセスにおいて、具体的には、酸性化ステップにおいて、材料は、ロータリードラム内のローリングベッドの最高速度部分内において運動しつつ、酸が噴霧された際に、粒状の粒子として塊になっている。この噴霧の際に、小さな粒子と酸の間の物理的吸着は、細粒の形成を許容するレベルを有する。例において示されているように、細粒サイズを制御するには、酸を流すのではなく、噴霧することが重要である。
【0028】
本発明の好適な実施形態において、粒状の肥料が、ロータリードラム内において生成されている。凝塊形成は、酸性化ステップにおいて発生している。水は、硫酸アンモニウムが形成されるのに伴って硫酸アンモニウムを分解するべく、水の蒸発によって製品を冷却するべく、且つ、アンモニアと硫酸の間の反応が細粒の全体を通じて発生するように、固体材料のローリングベッド内に散布されるアンモニアをキャプチャ及び分配するべく、アンモニア化ステップの前に及び/又は最中に追加されている。水の追加なしには、反応は、細粒の表面上においてのみ発生し、且つ、細粒の中心は、濃縮された硫酸を含んでいる。
【0029】
窒素レベルを望ましいレベルに上昇させるべく、蒸発乾燥及び冷却ステップは、材料を固体又は半固体形態において自由に流れる状態に維持するために、必要とされている。これは、酸が、硫酸アンモニウムなどの、アンモニウム塩を生成するべく、アンモニアと反応し、且つこれらのアンモニウム塩は、水中において非常に溶解可能である、という事実に起因している。プロセスに供給されている、事前処理された家禽敷料は、例えば、20~40重量%などの、大量の水を含むことが可能であり、且つこの水は、アンモニウム塩が生成されるのに伴って、アンモニウム塩を分解する。材料を自由に流れる半固体又は固体として維持するべく、結果的に得られたアンモニウム塩溶液は、管理しなければならず、且つ更に多くのアンモニウム塩が生成されうる前に、水を蒸発させなければならない。従って、水は、細粒を形成するべく、自由な流れを維持するべく、且つ同時に、ハイレベルな未反応の酸が、細粒の表面の下方においてトラップされないように、細粒が形成されるのに伴って、アンモニウム塩が、酸とのアンモニアの反応の際に表面上において結晶化することを防止するべく、アンモニア化ステップにおいて慎重に追加されている。
【0030】
本発明の好適な実施形態において、材料は、リアクタ-エバポレータドラムに進入しており、この場合に、酸性化ステップは、アンモニアがアンモニア化ステップにおいて注入されるのと同一の方式により、オレウム(硫酸中において分解された三酸化硫黄)又はベッド内に注入されたその他の酸又は三酸化硫黄ガスとオレウムの組合せを利用している。この酸性化ステップにおいて、三酸化硫黄は、硫酸を形成するべく、家禽敷料中において水と反応している。水との三酸化硫黄の反応は、相対的に乏しい水が、希釈の熱及び反応の熱により、蒸発しなければならず、従って洗流水などの、その他の源からの更に多くの水の追加、或いはその代わりに、反応の相対的に低い熱を有するその他の酸の相対的に高いレベルの使用を許容していることを意味している。結果的に得られる製品は、酸のみを使用することによって生成されるものよりも、大きな窒素対リン比を有し、但し、相対的に低い硫黄対窒素比率を有する。本発明のこの実施形態の場合には、酸性化ステップの後に、アンモニアのみならず、水及び水酸化アンモニウムが、アンモニウム塩及び熱を生成するべく、アンモニア化ステップのために使用されている。次いで、材料は、蒸発冷却ステップに進入しており、この際に、熱が、反応の熱を利用する材料内の水の蒸発により、除去されている。必要に応じて、蒸発によって材料を更に冷却するべく、水が噴霧されている。酸性化及びアンモニア化ステップは、材料中の窒素を望ましいレベルに更に増大させるべく、順番に反復され、且つ、次いで、材料は、水分及び熱を除去するべく、最終的な蒸発冷却ステップに進入している。
【0031】
本発明の別の実施形態において、材料は、リアクタ-エバポレータドラムに進入しており、ここで、酸性化ステップは、硫酸又はドラム内の敷料のベッド内に追加されたその他の酸及び三酸化硫黄と硫酸の組合せを使用している。この酸性化ステップにおいて、三酸化硫黄は硫酸を形成するべく、家禽敷料内の水と反応している。酸性化ステップの後に、アンモニア及び水、及び/又は水酸化アンモニウムなどのアンモニアの源は、1つ又は複数のアンモニウム塩及び熱を生成するべく、アンモニア化ステップのために使用されている。次いで材料は、蒸発乾燥及び冷却ステップに進入しており、この際に熱及び水は、材料中の水の蒸発により除去されている。必要に応じて、材料を更に冷却するべく水が噴霧されている。酸性化及びアンモニア化ステップは、材料中の窒素を望ましいレベルに更に増大させるべく順番に反復され、次いで材料は、水分及び熱を除去するべく、最終的な蒸発冷却ステップに進入している。
【0032】
硫酸及び/又はオレウム及び三酸化硫黄は、部分的に家禽敷料を炭化し、及び/又はリグノセルロースを糖類に変換し、且つリグノセルロースを土壌生物及び植物にとって相対的に容易に利用可能な炭素の形態に変換している。
【0033】
本発明の別の実施形態において、二次栄養素及び/又は微量栄養素は、リアクタ-エバポレータドラムの酸性化セクションに、亜鉛、鉄、銅、マグネシウム、マンガン、ニッケル、及び更なるものからなるグループから選択された1つ又は複数の金属、及び/又は、酸化亜鉛(ZnO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化マンガン(MnO、Mn、Mn、Mn、MnO、MnO、Mn)、酸化銅(CuO、CuO、CuO、Cu)、酸化鉄(FeO、FeO、及びその他のもの)及び酸化ニッケル(NiO又はNi)、並びに、その他のものからなるグループから選択された金属酸化物、及び/又は、金属及び/又は金属酸化物の組合せ、を追加することにより、肥料製品中において改善されている。これらの金属及び/又は金属酸化物は、例えば、植物が利用可能な形態において二次及び微量栄養素を提供する、硫酸塩などの、溶解可能な塩を生成するべく、酸性化ステップにおいて反応している。いくつかのケースにおいて、石灰、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、塩化銅、硝酸銅、塩化カリウム、硝酸カリウム、硫酸カリウム、重過リン酸石灰、過リン酸石灰、及びその他のものからなるグループからの1つ又は複数を選択することにより、選択された栄養素、二次栄養素、及び/又は微量栄養素を塩として追加することが望ましい場合がある。硝酸塩が使用される際に、硝酸塩は、金属硫酸塩及び硝酸アンモニウムを生成するべく、反応しうる。従って、使用される硝酸塩は、結果的に得られる硝酸アンモニウムが、硝酸アンモニウムを最小爆発可能レベル未満に維持するべく、製品の10重量%未満となるようなものである。
【0034】
本発明の別の実施形態において、栄養素、二次栄養素、及び/又は微量栄養素は、リアクタ-エバポレータドラムの1つ又は複数のアンモニア化セクションに、水酸化カリウム、水酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、水酸化マンガン、及び植物に有益である元素を有するその他の塩基からなるグループから選択されたその他の塩基との組合せにおいて、アンモニア及び水及び/又は水酸化アンモニウムを追加することにより、肥料製品内において改善されている。
【0035】
リンは、すりつぶされたリン鉱石又はリン酸を酸性化ステップ及び/又はアンモニア化ステップにおいて追加することにより、プロセスによって生成される肥料製品中において改善することができる。
【0036】
本発明は家禽敷料を、3%未満の、更に好ましくは2%未満の、且つ最も好ましくは1.5%未満の%Pレベルと共に、水酸化カリウム、塩化カリウム、及び/又は硫酸カリウム、及び/又はその他のカリウム源を追加することにより調節される、好ましくは1%超の、更に好ましくは2%超の、且つ最も好ましくは3%超の%KOと共に、且つ2%超の、更に好ましくは5%超の、且つ最も好ましくは7%超の%Sレベルと共に、6%超の、更に好ましくは8%超の、且つ最も好ましくは10%超の%Nレベルを含む、家禽敷料に基づいた肥料に変換している。本明細書を参照する際に、すべての百分率は、材料の合計重量との比較における、成分の重量による百分率として見出される濃度である。
【0037】
本発明において使用されている開始家禽敷料は、反応の熱が化石燃料の使用を伴うことなしに水を除去する能力を有することになるように、通常、20%~30%の水を有する固体材料である。乾燥状態において家禽敷料は、少なくとも2.5%の窒素、且つ好ましくは、少なくとも3.5%の窒素、少なくとも3%のP、少なくとも2.5%のKO、少なくとも1%の硫黄、及び少なくとも3.5%のその他の二次栄養素及び微量栄養素から構成されている。
【0038】
微量栄養素は、当然のことながら、家禽敷料中において発生しているが、必要に応じて、植物が利用可能である溶解可能な形態において微量栄養素を更に提供する本発明によるプロセスを使用することにより、改善することができる。結果的に得られる敷料に基づいた肥料は、自由に流れる半固体又は固体の形態における、均一な粒状の肥料である。肥料の均一性は、微量栄養素が、低レベルにおいてフィールドに均一に適用されることを許容している。多量栄養素の均一性は、粒状材料として、或いは、ブレンドされた肥料の一部分として、個々に微量栄養素を適用する際には、容易に実現可能ではない。本発明は、家禽敷料に基づいた肥料を生成するプロセスの際に、任意の追加された微量栄養素中においてブレンドすることにより、この問題を解決している。
【0039】
本発明による肥料製品の少なくとも10%は、オリジナルの家禽敷料からの化合物から構成されており、且つ本発明による製品の、好ましくは少なくとも20%、且つ更に好ましくは少なくとも30%は、乾燥状態において計測されたオリジナルの有機材料からの化合物から構成されている。家禽敷料の有機炭素含有量は依然として、本発明によるプロセスの後に、製品中に存在しうる。製品中のこの有機炭素は、最終的な家禽敷料に基づいた肥料の、好ましくは最大で35重量%であり、且つ更に好ましくは10重量%~30重量%である。家禽敷料中の開始窒素及びその他の栄養素は、本発明による肥料製品中に十分に含まれている。
【0040】
放出を制御するための、及び乾燥用の外部熱源を使用することなしに水を蒸発させるべく十分な熱を生成するためのプロセスの場合に、製品の最大で55%は、開始敷料からのものでありうる。望ましい場合には、開始敷料の55%超が、最終的な製品中に存在可能であり、且つ製品を乾燥させるべく、外部熱源を使用することができる。これらの相対的に高いレベルの製品中の開始敷料により、放出は水蒸気及び熱源の燃焼生成物のみとなる。
【0041】
本発明のすべての実施形態は、自由に流れる敷料粒子のストリームを形成するステップと、第1酸反応ステップにおいて、粒子のpHを2.5未満、且つ好ましくは、2.0未満、且つ最も好ましくは、1.0未満、のレベルに低減するべく、霧化された酸又は酸ガスと共にストリームを噴霧する、或いは、所定の量において酸を追加するステップと、を有する、乾燥した粒状の、自由に流れる形態において未加工の家禽敷料を処理するためのプロセスを提供し、この結果、薬剤、病原体、ウイルス、ステロイド、ホルモン、及びVOCが破壊されている。酸は、窒素含有量を改善するために粒子のpHを増大させるべく、且つこれにより、水分を蒸発させるべく、且つ任意の残留病原体含有量を更に低減及び破壊するべく、雑草種子を生存不能にするべく、且つ薬剤を破壊するべく、熱を生成するために、且つ粒子の温度を増大させるために、ベッド内の少なくとも1つの場所から酸性化された粒子内に無水アンモニア又はアンモニア水溶液を導入することにより、酸性化及びアンモニア化ステップを反復する前に、プロセスから水分及び熱を除去することにより、自由に流れる材料を維持するべく反応及び希釈の熱及び蒸発冷却を利用することにより、自由に流れる状態として、或いは、流れる塊になった粒子として、且つ酸性化された粒子又は塊のタンブリングベッドを形成する状態において、酸性化された粒子を維持するレートにおいて追加されている。
【0042】
本発明の一実施形態において、酸性化ステップの際に酸性化された材料は、好ましくは35重量%未満の、且つ更に好ましくは30%未満の水を有する。
【0043】
乾燥及び冷却ステップにおいて、アンモニア化された材料は、水の蒸発により、乾燥及び冷却された製品が、自由に流れる半固体又は固体である、水分含有量に乾燥している。乾燥及び冷却ステップの末尾における材料の水分含有量は、好ましくは20重量%未満、更に好ましくは15重量%未満、更に好ましくは10重量%未満、且つ最も好ましくは、5重量%未満である。
【0044】
本発明は、硫酸が、式(1)に従って水中において分解するのに伴う、硫酸からの反応の熱(希釈の熱)を利用することができる。この水は、開始家禽敷料中に存在している、のみならず、プロセスの際に、特に、アンモニア化ステップにおいて、追加されている。
SO→2H+SO +熱 (1)
【0045】
これに加えて、本発明においては、硫酸は、発熱反応を通じて硫酸アンモニウムを生成するべく、アンモニアと反応している(式2を参照されたい)。硫酸アンモニウムは、水中において非常に溶解可能であり、且つ、これは、その窒素及び硫黄含有量の両方に起因して肥料として有用である。
SO+2NH→(NHSO+熱 (2)
【0046】
本発明は、酸が、塩及び水を生成するべく、塩基と反応した際に、反応の熱を更に利用することができる。1つのこのような反応が、式(3)において示されるように、硫酸アンモニウムを生成するための水酸化アンモニウム(アンモニア水溶液)との硫酸の反応である。
SO+2NHOH→(NHSO+2HO+熱 (3)
【0047】
その他の酸-アンモニア反応は、本発明に従って肥料を生成する際に有用であり、且つ、例えば、式(4)などのように、発熱性を有する。
PO+3NH→(NHPO+熱 (4)
【0048】
一般に、金属は、金属塩及び水素を生成するべく、酸と反応する。具体的には、金属は、例えば、式5において示されているように、金属硫酸塩及び水素ガスを生成するべく、硫酸と反応しうる。
Zn+HSO→ZnSO+H (5)
【0049】
また、金属酸化物は、例えば、式(6)に従って金属硫酸塩を生成するべく、使用することもできる。
ZnO+HSO→ZnSO+HO (6)
【0050】
硫酸は、以下の式7において示されている1つの単純な例示用の反応によって示されているように、芳香族、アルケン、糖類、セルロース、及び更なるものなどの、有機化合物中において二重結合を伴って反応することが知られており、且つ、硫酸水素基に結合した有機化合物を結果的にもたらす。
CH=CH+HSO→CH-CHHSO (7)
【0051】
発煙硫酸(HSO.xSO)とも呼称される、オレウムは、土壌生物に有益である、且つ、植物成長を改善する、硫酸中の三酸化硫黄の溶液である。三酸化硫黄は、式(8)に従って硫酸を形成するべく、水と反応する。
SO+HO→HSO+熱 (8)
【0052】
従って、オレウムは、自身が反応において反応する際、のみならず、熱を放出する際にも、水を使い果たす。更には、硫酸及びオレウムの両方は、リグノセルロースを糖類に加水分解することが知られている。硫酸及びオレウムは、炭素を生成するべく糖類の水分を除去することができる。オレウムは、ベッセル内において酸に変換されうる酸の源の一例である。
【0053】
複数のゾーンを有するロータリードラムは、本明細書においては、リアクタ-エバポレータドラムと呼称される、ベッセルとして、酸性化動作、アンモニア化動作、及び蒸発冷却動作において使用されるように、構築することができる。リアクタ-エバポレータドラムは、好ましくは、少なくとも3つの分離されたチャンバ(ゾーンとも呼称される)を含み、これらは、バッフルによって分離されており、且つチャンバは、連続的な方式で全体プロセスを動作させるべく、材料が1つのチャンバから次のものに連続的な方式で流れうるように、互いに連通状態にある。ロータリードラムは、図1A図1B、及び図7において示されているように、合計で6つなどの、複数のゾーンを含みうる。但し、バッフルで分離された状態において、任意の望ましい数のゾーンを利用することが可能であり、例えば、5つ、8つ、及び9つのゾーンも、使用することができる。それぞれのゾーンは、そのゾーン用のプロセスを最適化するように設計されている。6ゾーンドラムの第1ゾーンは、酸性化ゾーンである。このゾーン内において、酸及び/又は酸の源は、材料が自由に流れる状態において留まるように、敷料に追加されている。次のゾーンはアンモニア化が発生するように、且つ酸性化ゾーンの下流となるように、アンモニア及び/又はアンモニアの源が追加されている場所である。アンモニア化ゾーン内においては、好ましくは、無水アンモニア及び水、或いは、水酸化アンモニウム(アンモニアの源)が追加され、これは第1ゾーン内において生成された酸性化された材料と反応する。第1及び第2ゾーンの両方において熱は、材料の温度が、好ましくは、65.6℃(150°F)超、更に好ましくは、82.2℃(180°F)超、更に好ましくは、90℃(194°F)超、並びに、最も好ましくは、98.9℃(210°F)超、に増大するように、生成されている。
【0054】
次は、ロータリーリアクタ-エバポレータドラムの蒸発冷却ゾーンであり、これは材料を持ち上げ、且つリアクタ-エバポレータドラムの蒸発冷却ゾーンの断面を通じて落下する落下材料を生成するべく、リフティングフライトを使用している。従って、自由に流れるということは、半固体又は固体粒子がプロセスにおいて落下しうるように、材料の半固体又は固体粒子が、プロセスにおいて互いに分離された状態において留まりうることを意味している。これは、リアクタ-エバポレータドラムのゾーンを通じて継続的にプル又はプッシュされうる、空気との間の材料の最大接触を許容しており、且つこれにより、ドラム内の材料からの熱及び水の除去を極大化させている。
【0055】
必要に応じて、水及び/又は洗浄水を蒸発冷却ゾーン内において噴霧することができる。洗浄水は、洗流プラントフロア及び機器からの水である。材料が、80℃(176°F)未満、好ましくは、76.7℃(170°F)未満、更に好ましくは、71.1℃(160°F)未満、且つ最も好ましくは、65.6℃(150°F)未満、に冷却されたら、材料はリアクタ-エバポレータドラムの次のゾーンに進入し、これは上述のように、別の酸性化ゾーンである。次いで材料は、別のアンモニア化ゾーンに通過し、且つ最後に、最終的な蒸発乾燥及び冷却ゾーンに通過しており、これらの両方は上述のとおりである。ドラムを離脱した家禽敷料に基づいた肥料は、好ましくは、12%未満の水分含有量を有し、更に好ましくは、10%未満の、且つ更に好ましくは、8%未満の水を有する。
【0056】
或いはこの代わりに、リアクタ-エバポレータドラムは、6つが上述のとおりであり、且つ最後の3つが、蒸発冷却ゾーンによって後続されるアンモニア化ゾーンによって後続される更なる酸性化ゾーンである、9つのゾーンを有するように変更することもできる。適宜、別の代替肢として、リアクタ-エバポレータは、それぞれ、6ゾーン又は9ゾーンリアクタ-エバポレータドラムから最後の蒸発冷却ゾーンを除去することにより、5つのゾーン又は8つのゾーンを有するように設計することもできる。5ゾーン及び8ゾーンドラムのケースにおいては、最終的な蒸発冷却ステップは、必要とされる際には、別個のドラム、流体ベッド、又は材料の乾燥及び冷却の技術分野における当業者には既知であるその他の乾燥及び冷却技術において実行される。
【0057】
リアクタ-エバポレータドラムは空気により、連続的に掃引することができる。これらのオフガスは酸により、好ましくは硫酸により、スクラビングされるように、スクラバに送付することができる。湿った空気が通過するドラム、スクラバ、及びダックワークは、周囲環境への熱の損失を低減するべく、且つ水がドラム、ダックワーク、及びスクラバ内において凝固することを防止するべく、絶縁されている。スクラバ溶液は、例えば、酸性化プロセスにおいて酸が追加された状態において、プロセスにリサイクルされて戻すことができる。また、洗流水は、好ましくは、酸性化ステップの前に又はこれに伴って、及び/又はアンモニア化ステップに伴って、及び/又は蒸発冷却ステップにおいて、最も好ましくは、第2アンモニア化ステップ及び/又は蒸発冷却ステップにおいて、プロセスに追加して戻すことができる。スクラバ溶液を最終的な蒸発ステップに追加することは、望ましいことではなく、その理由は、この溶液が、硫酸を含んでおり、且つ過剰な酸性を有する最終製品を生成しうるからである。
【0058】
本発明の一代替実施形態は、それぞれが、蒸発冷却ゾーンによって後続される、アンモニア化ゾーンによって後続される、酸性化ゾーンという、3つの連続的なゾーンを有する、2つ以上のロータリードラムを使用することを含む。
【0059】
プロセスの別の実施形態は、酸性化、アンモニア化、及び蒸発冷却という、3つの連続的なゾーンのみを有するドラムを使用しており、且つこの結果、材料の一部分をドラムにリサイクルして戻している。
【0060】
上述の実施形態のすべてにおいて、処理済みの敷料が、好ましくは、6%超、更に好ましくは、8%超、且つ最も好ましくは、10%超、のターゲットされた%Nに到達したら、且つ百分率水分が、好ましくは、12%未満、更に好ましくは、10%未満、且つ最も好ましくは、8%未満になったら、材料は、適宜、圧密のためにペレットミルに進入しており、且つ次いで、適宜、クランブラ内においてサイズが低減されている。必要に応じて、ドラムを離脱した材料は、圧密のためにペレットミルに更に送付する前に、材料を冷却するべく、高圧降下、低空気流量流体ベッドを通過している。この流体ベッドからの加熱された空気は、ロータリーリアクタ-エバポレータドラムのゾーン1にリサイクルして戻されている。
【0061】
別の実施形態においては、5つのゾーンを有するリアクタ-エバポレータドラムが使用されている。但し、バッフルによって分離された状態において、任意の望ましい数のゾーンを利用することが可能であり、例えば、7つのゾーンを使用することもできる。それぞれのゾーンは、そのゾーン用のプロセスを最適化するように設計されている。5ゾーンドラムの第1ゾーンは、酸性化ゾーンである。このゾーンにおいては、材料が自由に流れる状態において留まるように、酸及び/又は酸の源を敷料に追加することができる。第2ゾーンは、アンモニア化が、発生し、且つ、酸性化ゾーンの下流となるように、アンモニア及び水及び/又はアンモニアの源が追加される場所である。アンモニア化ゾーンにおいては、好ましくは、無水アンモニア、或いは、水酸化アンモニウム(アンモニアの源)が、追加され、これは、第1ゾーン内において生成された酸性化された材料と反応する。また、水は、粒子の表面上においてアンモニアとの間の酸の化学反応によって生成されたアンモニウム塩を分解するべく、アンモニア化ゾーン内において追加されている。第1及び第2ゾーンの両方において、材料の温度が、望ましくは、65.6℃(150°F)超、更に好ましくは、82.2℃(180°F)超、更に好ましくは、90℃(194°F)超、並びに、最も好ましくは、98.9℃(210°F)超、に増大するように、熱が生成されている。
【0062】
材料は、リアクタ-エバポレータドラムの次のゾーンに進入し、これは上述のように、別の酸性化ゾーンである。次いで材料は、別のアンモニア化ゾーンに通過し、ここでアンモニア又はアンモニア源及び水の両方が、上述のように追加され、且つ最終的に、上述のようになっている蒸発乾燥及び冷却ゾーンに通過している。ドラムを離脱した家禽敷料に基づいた肥料は、好ましくは、12%未満の水分含有量を有し、更に好ましくは、10%未満の、且つ最も好ましくは、8%未満の、水を有する。
【0063】
或いは、この代わりに、リアクタ-エバポレータドラムは、最初の4つが、上述の最初の4つであり、且つ最後の3つが、蒸発冷却ゾーンによって後続されたアンモニア化ゾーンによって後続された更なる酸性化剤ゾーンである、7つのゾーンを有するように変更することもできる。適宜、別の代替肢として、リアクタ-エバポレータドラムは、それぞれ、5ゾーン又は7ゾーンリアクタ-エバポレータドラムから最後の蒸発冷却ゾーンを除去することにより、4つのゾーン又は6つのゾーンを有するように設計することもできる。4ゾーン及び6ゾーンドラムのケースにおいては、最終的な蒸発冷却ステップは、必要とされる際には、別個のドラム、流体ベッド、或いは、材料の乾燥及び冷却の技術分野における当業者には既知であるその他の乾燥及び冷却技術において実行されている。
【0064】
本発明の場合には、粒状の肥料は、プロセスにおける材料の反応の際に形成された化合物の結晶化によって1つに保持された相対的に小さな粒子の凝塊形成によって形成された肥料粒子を意味している。
【0065】
ペレット状とは、相対的に小さな粒子の圧密を通じて形成された粒子を意味している。
【図面の簡単な説明】
【0066】
図面の簡単な説明
図1A】複数のゾーンを有する単一のリアクタ-エバポレータドラムを使用して家禽敷料を価値ある肥料に変換するプロセスのプロセスフロー図である。
図1B図1Aの継続である。
図2】リアクタ-エバポレータドラムの連続的なゾーンを通過する材料の例示用のpHプロファイルである。
図3】リアクタ-エバポレータドラムの連続的なゾーンを通過する材料の例示用の温度曲線である。
図4】リアクタ-エバポレータドラムの連続的なゾーンを通過する材料の例示用の水分曲線である。
図5】複数のゾーンを有する2つのリアクタ-エバポレータドラムを使用して家禽敷料を価値ある肥料に変換するプロセスのプロセスフロー図である。
図6図5のプロセスフロー図の継続である。
図7】いくつかの部分がわかりやすさを目的として省略された、本発明の原理を実施するリアクタ-エバポレータドラムの概略長手方向断面正面図である。
図8図7のリアクタ-エバポレータドラムの断面平面図であり、わかりやすさを目的としていくつかの部分が省略された状態において、酸注入入口、スクラバ溶液排出入口、アンモニア注入散布器、及び洗浄水入口の場所を示す。
図9図7のドラムの入口端部の概略断面端部図であり、矢印Z0-Z0の方向において観察している。
図10図7のドラムのゾーン1及びゾーン4(酸性化ゾーン)の概略断面図であり、それぞれ、矢印Z1-Z1及びZ4-Z4の方向において観察している。
図11図7のドラムのゾーン2及びゾーン5(アンモニア化ゾーン)の概略断面図であり、それぞれ、矢印Z2-Z2及びZ5-Z5の方向において観察している。
図12図7のドラムのゾーン3及びゾーン6(蒸発冷却ゾーン)の概略断面図であり、それぞれ、矢印Z3-Z3及びZ6-Z6の方向において観察している。
【発明を実施するための形態】
【0067】
発明の詳細な説明
添付の非限定的な図を参照し、本発明について説明することとする。
【0068】
図1A及び図1Bを参照されたい。
【0069】
通常は、20~30%の水分を有する事前処理された未加工の家禽敷料(10)は、自身から、金属、ガラス、及びプラスチックのような固体汚染物質が除去されており、且つ、0.48cm~1.27cm(3/16インチ~1/2インチ)のスクリーンを通過するように、ミリングされており、且つ、バッフルによって分離された複数のゾーン(チャンバとも呼称される)を有する変更されたロータリーリアクタ-エバポレータドラム(30)(ベッセルとも呼称される)内に正確に計量されている。
【0070】
適宜、最終的な製品内の二次栄養素及び/又は微量栄養素を増大させるべく、金属及び/又は金属酸化物及び/又は金属塩をゾーン1内に正確に計量する(12)ことができる。
【0071】
ドラムプロセスのステップ1において、敷料(10)は、リアクタ-エバポレータドラム(30)のゾーン1に進入しており、ここで、酸(51)及び/又は酸の源(オレウム及び/又は三酸化硫黄など)が、pHを引き下げるべく、熱を生成するべく、敷料内の窒素化合物及びその他の臭気生成化合物を安定化させるためにこれらと反応するべく、且つ、植物利用可能栄養素を生成するために金属又は金属酸化物と反応するべく、追加されている。また、スクラバ排出溶液(54)をゾーン1において追加することもできる。酸及び/又は酸の源は、酸性化された材料が、3未満、好ましくは、2未満、更に好ましくは、1未満、のpHを有するような量において追加することができる。生成された熱及び3以下の低いpHは、病原体を殺し、薬剤を破壊し、雑草種子を殺し、且つ、敷料中に存在する水分を除去する。酸及び/又は酸の源は、ゾーン1内の落下する材料に対して噴霧することができる。
【0072】
次いで、ステップ2において、いまや、酸性化された材料が、リアクタ-エバポレータドラム(30)のゾーン2に進入しており、ここで、アンモニア(18)及び/又はアンモニアの源が、酸性化された材料に追加されている(19)。好ましくは、アンモニア(18)又は水酸化アンモニウム(アンモニアの源)は、ドラムベッド内において酸性化された材料と反応し、且つこれにより、1つ又は複数のアンモニウム塩を生成する、のみならず、更なる熱を生成するべく、追加されている。アンモニア及び/又はアンモニアの源は、ゾーン2内の落下する酸性化された材料内に噴霧することができる。アンモニア及び/又はアンモニアの源は、好ましくは、6.4、更に好ましくは、6.2、並びに、最も好ましくは、6.0、を超過しないように、アンモニア化された混合体のpHを上昇させるような量において追加することができる。pHは、好ましくは、固体又は液体形態においてアンモニウムを保持するように、且つ、アンモニアガスの形成を回避するように、過剰に上昇してはいない。乾燥製品の生成とは直観的に反するが、このステップにおいては、水(26)、洗浄水(20)、及び/又はスクラバ溶液(54)が材料上に噴霧されている。これは、アンモニアが細粒内に貫通できず、且つ、酸と反応できないように、硫酸アンモニウムが形成する細粒の表面上において外皮を形成する、という予期されていない問題に対する、必要な、且つ、驚くべき、解決策である。水の追加は、窒素のレベルを上昇させるために、且つ、同時に、4.0超に製品のpHを上昇させるために、相対的に多くの硫酸の追加及び相対的に多くのアンモニアの反応を許容するべく必要とされている。水の追加なしには、アンモニアは、決して、細粒に貫通せず、且つ、細粒の内側の酸は、反応せず、この結果、4.0未満のpHを有する製品又は6%未満の窒素レベルを有する製品がもたらされる。ドラムを通じた空気流中の任意の生成されたアンモニアは、システム内において保持するべく、且つ、廃水流の生成を防止するべく、酸によってスクラビングすることができる。
【0073】
ステップ3において、アンモニア化された材料は、いまや、リアクタ-エバポレータドラム(30)の第1蒸発冷却ゾーンである、ゾーン3に進入している。ゾーン3において、水は、ドラム(16)に進入する、且つ、ゾーンを通じて流れる、空気により、蒸発し、且つ、一掃されている。更なる蒸発冷却を促進するべく必要とされる場合には、水(26)をいずれかのゾーン内において噴霧することができる(21)。追加される水は、機器及び周囲のエリアの洗い流しから入手可能である際には、洗浄水(20)であってもよく、或いは、廃水流であってもよい。また、スクラバ溶液(54)をゾーン3内において噴霧することもできる。
【0074】
アンモニア化された材料に対して別の酸性化を適用する前に、アンモニア化された材料は、自由に流れる半固体又は固体粒子形態を維持するべく、乾燥及び冷却させなければならない。水含有量が過大である場合には、アンモニウム塩は、分解することになり、且つ、自由に流れない、塊状の材料を形成することになる。アンモニア化された材料が乾燥し、且つ、80℃(176°F)未満、更に好ましくは、76.7℃(170°F)未満、更に好ましくは、71.1℃(160°F)未満、且つ、最も好ましくは、65.6℃(150°F)未満、に冷却されたら、乾燥及び冷却されたアンモニア化された材料は、リアクタ-エバポレータドラム(30)のゾーン4に進入し、ここで、上述のステップ1において記述されているように、再度、酸性化される。次いで、酸性化された材料は、リアクタ-エバポレータドラム(30)のゾーン5に進入し、ここで、再度、アンモニア化された材料を形成するべく、上述のステップ2において記述されているように、アンモニア化されている。最終的なアンモニア化ステップである、ゾーン5においては、細粒上のアンモニウム塩の外皮を分解するべく、且つ、材料を冷却するべく、水(26)のみが噴霧されている。洗浄水(20)は、噴霧されておらず、その理由は、これが、反応しない鶏敷料を含みうるからであり、且つ、スクラバ溶液(54)も、噴霧されておらず、その理由は、これが、反応する機会を有しえない硫酸を含みうるからである。
【0075】
最後のステップにおいて、望ましい窒素含有量を有するアンモニア化された材料は、別の蒸発冷却ゾーンである、リアクタ-エバポレータドラム(30)のゾーン6に進入しており、ここで、敷料は、温度が、80℃(176°F)未満、更に好ましくは、71.1℃(160°F)未満、更に好ましくは、65.6℃(150°F)未満、且つ、最も好ましくは、54.4℃(130°F)未満、になる時点まで、冷却されている。ゾーン6において、水は、ドラム(16)に進入する空気により、蒸発し、且つ、一掃されている。更なる蒸発冷却を促進するべく必要とされる場合に、水(26)を噴霧することができる(27)。
【0076】
酸性化、アンモニア化、及び乾燥及び冷却ステップは、必要に応じて、最終製品中の窒素含有量を望ましいレベルに増大させるべく、反復することができる。
【0077】
リアクタ-エバポレータドラム(30)及びその他の粉塵収集機器からのオフガス及び粉塵(56)は、ガス流から固体を分離するべく、スクリーン(85)を通過している。これらのオフガス固体(86)は、事前処理された家禽敷料(10)と共に、ドラム(30)内に供給されるように、リサイクルして戻すことができる。
【0078】
スクリーン(85)からの、基本的に固体を有していないオフガスは、スクラバ(50)に通過しており、ここで、これらは、酸(52)によってスクラビングされている。スクラバ排出溶液(廃水流)は、ゾーン1及び/又はゾーン4内においてリアクタ-エバポレータドラム(30)内にリサイクルして戻すことができる(54)。
【0079】
処理済みの敷料は、リアクタ-エバポレータドラム(30)を離脱し、且つ、更なる冷却が必要とされる場合には、流体ベッド(60)に送付される。流体ベッド(60)からの加熱された空気は、リアクタ-エバポレータドラム(30)に送付される空気(16)にリサイクルして戻されている(17)。
【0080】
ドラム(30)を通じたプロセスの全体は、新しい家禽敷料がドラム(30)の入力に継続的に追加され、且つ、乾燥した家禽敷料に基づいた肥料がドラム(30)から連続的に放出される、状態において、連続的な方式で実施することができる。この連続的なプロセスは、驚いたことに、化石燃料の燃焼からの更なる熱を伴うことなしに、大量の二酸化炭素が排出されず、且つ、大きな汚染物質が放出されない、状態において、実施することができる。ドラム(30)から放出される主要成分は、熱を除去するための水蒸気と最終的な家禽敷料に基づいた肥料製品のみである。ドラム(30)からの熱及び水蒸気の除去を支援するべく、空気流を連続的にドラム(30)内のゾーンを通じて流すことが可能であり、且つ、空気流中の任意の汚染物質、酸、又はアンモニアは、スクリーン及びスクラバを使用して除去することができる。スクラバからの廃水流は、最終的なアンモニア化ゾーン及び蒸発冷却ゾーンの前に、任意のゾーンにおいて供給することができる。
【0081】
いまや、肥料は、ドラムを離脱するのに伴って、十分に粒状化されているが、相対的に硬い且つ相対的に乏しくもろい製品が望ましい場合には、肥料は、この段階で、材料がペレット化されるペレットミル(40)に送付することができる。
【0082】
ペレット化された場合には、次いで、肥料は、クランブラ(42)に進入し、ここで、ペレットのサイズが低減されている。
【0083】
最終的な乾燥したペレット状の肥料は、ふるい(44)に送られ、且つスクリーニング済みの製品が、アンダーサイズの材料(46)から分離され、アンダーサイズの材料は、ペレットミル(40)にリサイクルして戻すことができる。
【0084】
塩基及び水によって後続される酸及び/又はオレウム及び/又は三酸化硫黄を使用した一連の化学反応を通じて家禽敷料を反復的に処理し、且つ蒸発用のゾーンを提供することにより、チッソレベル及び/又は硫黄レベルが上昇し、二次栄養素レベル及び/又は微量栄養素レベルが、適宜、上昇し、リン及びカリウムレベルが低減され、有機炭素レベルが、好ましくは、10%超、更に好ましくは、18%超、且つ、最も好ましくは、20%超、となり、且つ、製品は、乾燥状態にある。この説明に基づいて、当業者は、必要に応じて、任意の望ましい更なる酸性化、アンモニア化、及び蒸発乾燥及び冷却ゾーンを提供するべく、適宜、従来技術のリアクタ-エバポレータドラムを変更することが可能となる。
【0085】
30%の水分含有量を有する家禽敷料を利用して、24時間にわたって稼働する、2.72メートルトン/時間(3.00米国トン/時間)の製品を生成する、且つ、10%の窒素を有する製品を生成する、プラントは、生成される45.4kg(100ポンド)製品のごとに、19.0kg(41.8ポンド)の水を必要とすることになろう。これは、27,342リットル(7,223ガロン)の水/日に等しい。使用される水は、クリーンな水、再生水、プラント洗流水(洗浄水)、及び/又はスクラバ排出溶液、の形態であってよい。プロセス内における水としてのプラント洗流水及びスクラバ排出溶液の使用は、排出物制御を超えた利益を提供しており、また、これは、相対的に乏しい上水道需要しか存在していないことを意味しており、これは、低レベルの利用可能な携帯型の水しか有していないエリアにとって、特に重要である。
【0086】
図2を参照されたい。
【0087】
材料がリアクタ-エバポレータドラム(30)内のプロセスを通過するのに伴う、材料の1つの可能なpHプロファイルが示されている。ゾーン1内の硫酸の追加により、材料のpHは、劇的に低下している。次に、アンモニアがゾーン2に追加されるのに伴って、材料のpHが増大しているが、好ましくは、6.4、更に好ましくは、6.2、且つ最も好ましくは、6.0を超過することは、許容されていない。材料のpHは、蒸発冷却ゾーンである、ゾーン3内においては、変化していない。これらのステップは、再度それぞれ、ゾーン4、ゾーン5、及びゾーン6内において反復されており、且つ粒子状材料の最終的なpHは、好ましくは、6.4、更に好ましくは、6.2、且つ、最も好ましくは、6.0を超過していない。
【0088】
図3を参照されたい。
【0089】
敷料がリアクタ-エバポレータドラム内のプロセスを通過するのに伴う、敷料の1つの可能な温度プロファイルが示されている。硫酸の追加により、敷料は、希釈の熱及び反応の熱に起因して、且つ家禽敷料中のアンモニアに伴って、加熱を開始している。次いで、アンモニアが追加されるのに伴って、反応の熱に起因して、敷料が更に加熱している。敷料は、蒸発冷却ゾーン内において劇的に冷却されている。これらのステップは、敷料が既定のターゲット温度よりも低い温度において離脱する状態において、再度反復されている。
【0090】
図4を参照されたい。
【0091】
敷料が酸性化ゾーン1及び4において硫酸又はオレウムを使用してプロセスを通過するのに伴う、敷料の可能な水分プロファイルが提供されている。観察されうるように、水分は、硫酸中の多少の水の追加により、わずかに上昇しうる。但し、オレウムの使用により、水は、硫酸を生成するための敷料中の水との三酸化硫黄の反応により、使い果たされている。水は、アンモニア化ステップの際に噴霧されているが、水分は、蒸発冷却に起因して、アンモニア化ゾーン2及び5において、わずかに減少している。水分は、蒸発冷却ゾーン3及び6において劇的に減少している。リアクタ-エバポレータドラムを離脱した敷料は、基本的に、製品の望ましい水分レベルに基づいて、水分を有していない。
【0092】
図5及び図6を参照されたい。
【0093】
通常、20~30%の水分を有する事前処理された未加工の家禽敷料(10)は、自身から、金属、ガラス、及びプラスチックのような固体汚染物を除去しており、且つ0.48cm~1.27cm(3/16インチ~1/2インチ)のスクリーンを通過するように、ミリングされており、且つロータリーリアクタ-エバポレータドラム1(31)内に正確に計量されている。
【0094】
適宜、最終製品中の二次栄養素及び/又は微量栄養素を増大させるべく、金属及び/又は金属酸化物及び/又は金属塩がゾーン1内に正確に計量されている(12)。
【0095】
敷料(10)は、リアクタ-エバポレータドラム1(31)のゾーン1に進入しており、ここで、酸(51)(及び/又は、オレウム及び/又は三酸化硫黄)が、pHを低下させるべく、熱を生成するべく、敷料中の窒素化合物及びその他の臭気生成化合物を安定化させるためにこれらと反応するべく、且つ植物利用可能栄養素を生成するために金属又は金属酸化物と反応するべく、追加されている(14)。生成された熱及び低いpHは、病原体を殺し、薬剤を破壊し、雑草種子を殺し、且つ敷料内に存在する水分を除去している。また、スクラバ排出溶液(54)をドラム(31)のゾーン1内において追加することもできる。
【0096】
次いで、いまや酸性化された敷料は、リアクタ-エバポレータドラム1(31)のゾーン2に進入しており、ここで、ドラムベッド内において酸性化された敷料と反応するべく、且つこれにより、1つ又は複数のアンモニウム塩を生成する、のみならず、更なる熱を生成するべく、好ましくは、アンモニア(18)又は水酸化アンモニウムである、塩基が敷料に追加されている(24)。また、その形成に伴って、細粒の表面上において形成する、アンモニウム塩を分解するべく、且つこれにより、塩基が細粒の中心において酸と反応することを保証するべく、水(26)及び/又は洗浄水(20)も噴霧される。また、アンモニウム塩を分解するべく、且つ材料を冷却するべく、スクラバ溶液(54)をこのゾーン内において噴霧することもできる。
【0097】
処理された敷料は、いまや、リアクタ-エバポレータドラム1の蒸発冷却ゾーンである、ゾーン3に進入している(31)。ゾーン3において、水は、ドラムに進入する空気により、蒸発し、且つ一掃されている(17)。更なる蒸発冷却を促進するべく必要とされる場合に、水(26)が噴霧されている(22)。追加される水は、機器及び周囲のエリアの洗い流しから入手可能である際には、洗浄水(20)であってもよく、及び/又はスクラバ溶液(54)を使用することもできる。
【0098】
処理済みの敷料は、好ましくは、80℃(176°F)未満、更に好ましくは、76.7℃(170°F)未満、更に好ましくは、71.1℃(160°F)未満、並びに、最も好ましくは、65.6℃(150°F)未満、に冷却された後に、リアクタ-エバポレータドラム1(31)を離脱し、且つリアクタ-エバポレータドラム2(32)のゾーン1に進入し、ここで、酸(及び/又は、オレウム及び/又は三酸化硫黄)が、pHを低下させるべく、熱を生成するべく、敷料中の窒素化合物及びその他の臭気生成化合物を安定化させるためにこれらと反応するべく、且つ、植物利用可能栄養素を生成するために金属又は金属酸化物と反応するべく、追加されている(15)。生成された熱及び低いpHは、病原体を殺し、薬剤を破壊し、雑草種子を殺し、且つ敷料中に存在する水分を除去する。また、スクラバ排出溶液(54)をドラム(32)のゾーン1内において追加することもできる。
【0099】
次いで、処理済みの敷料は、リアクタ-エバポレータドラム2(32)のゾーン2に進入し、ドラムベッド内において酸性化された敷料と反応するべく、且つこれにより、1つ又は複数のアンモニウム塩を生成するのみならず、更なる熱を生成するべく、水(26)が噴霧され、且つ好ましくは、アンモニア(18)又は水酸化アンモニウムである、塩基が敷料に追加されている(19)。水(26)は、その形成に伴って、細粒の表面上に形成されるアンモニウム塩を分解するべく、且つこれにより、塩基が細粒の中心において酸と反応することを保証するべく、噴霧されている。
【0100】
次いで、処理済みの敷料は、別のエバポレータ冷却ゾーンである、リアクタ-エバポレータドラム2(32)のゾーン3に進入し、ここで敷料は、温度が、好ましくは、71.1℃(160°F)未満、更に好ましくは、65.5℃(150°F)未満、並びに最も好ましくは、54.4℃(130°F)未満、になる時点まで冷却されている。リアクタ-エバポレートドラム2(32)のゾーン3において、水は、ドラム(17)に進入する空気により、蒸発し、且つ一掃されている。蒸発冷却を更に促進するべく必要とされる場合には、水(26)が噴霧されている(21)。
【0101】
リアクタ-エバポレータドラム1(31)からの、且つリアクタ-エバポレータドラム2(32)からの、且つその他の粉塵収集機器からの、オフガス及び粉塵(56)は、ガスから固体を分離するべく、スクリーン(85)を通過している。オフガス固体(86)は、ゾーン1内においてドラム内に計量されている、事前処理された家禽敷料(10)に追加することにより、リアクタ-エバポレータドラム1(31)内にリサイクルして戻されている。スクリーン(85)からのガスは、スクラバ(50)を通過しており、ここで、これらは、酸(52)によってスクラビングされている。スクラバ排出溶液(54)は、リアクタ-エバポレータドラム1(31)のゾーン1及び/又は2及び/又は3内において、且つ、リアクタ-エバポレータドラム2(32)のゾーン1内において、リアクタ-エバポレータドラム1(31)及び/又はリアクタエバポレータドラム2(32)内にリサイクルして戻されている。
【0102】
乾燥した処理済みの敷料は、リアクタ-エバポレータドラム2(32)を離脱し、且つ更なる冷却が必要とされる場合には、流体ベッド(60)に送られている。流体ベッド(60)からの加熱された空気は、リアクタ-エバポレータドラム1(31)及びリアクタ-エバポレータドラム2(32)に送られる空気(17)内にリサイクルして戻されている。
【0103】
肥料は、いまや、十分に粒状化されており、これにより、ドラムを離脱するが、相対的に硬い又は相対的に乏しくもろい製品が望ましい場合には、肥料は、ペレットミル(40)に進入し、ここで材料は、ペレット化されている。
【0104】
ペレット化された場合には、次いで肥料は、クランブラ(42)に送られ、ここで、ペレットのサイズが低減されている。
【0105】
乾燥した肥料は、ふるい(44)に送られ、且つスクリーニング済みの製品が、アンダーサイズの材料から分離され、アンダーサイズの材料は、ペレットミル(40)にリサイクルして戻されている。
【0106】
塩基によって後続される酸及び/又はオレウム及び/又は三酸化硫黄を使用した一連の化学反応を通じて家禽敷料を反復的に処理し、細粒上のアンモニウム外皮を分解するべく水を追加し、且つ蒸発用のゾーンを提供することにより、窒素レベル及び/又は硫黄レベルは、上昇し、二次栄養素レベル及び/又は微量栄養素レベルは、いまや適宜、上昇することが可能であり、且つリン及びカリウムレベルは、低減されている。必要に応じて、更なるリアクタ-エバポレータドラムを利用することができる。
【0107】
図7図8図9図10図11、及び図12を参照されたい。
【0108】
図7に示されているリアクタ-エバポレータドラム(30)は、円筒形側壁(100)と、軸方向入口開口部(140)を有する入口端部プレート(120)と、軸方向排出開口部(180)を有する出口端部プレート(160)と、を含む。リアクタ-エバポレータドラム(30)は、任意の従来の方式により、支持及び回転駆動されており、且つ、シュート(190)によって入口開口部(140)を通じて導入された粒子状材料が、ドラム(30)を通じて移動することになり、且つ、排出開口部(180)を通じて排出されることになるように、その排出端部に向かって下向きにわずかに傾斜している。図9に概略的に示されているように、ドラム(30)は、ローラー(200)上において支持することが可能であり、且つ、ドラム側壁(100)に固定されたリングギア(240)に係合するピニオン(220)を通じてモーター(M)によって回転駆動することができる。
【0109】
ドラム(30)に進入した粒子状材料は、図7のゾーン1に進入し、これは、また、図10において断面図としても示されているが、この内部において、材料は、酸性化されている。この酸性化ゾーンには、ドラム側壁(100)に固定されたリフティングフライト(280)が装着されている。フライト(280)は、ドラムの軸を通過する軸方向プレーンとの関係において、ドラム(30)の回転の方向の反対の方向において傾いている。特に適する傾斜角は、45°である。ドラム(30)の回転の際に、フライト(280)は、ゾーン1内の粒子状材料を持ち上げ、且つ粒子状材料(300)の流れ又はカーテンとして、落下する且つ滝状に落ちるように、落下させている。材料の大半は、側壁(100)の内側表面上において粒子状物質(320)の塊又はベッドとしてローリングしている。フライトを傾斜させる方式は、蓄積又は逆流問題を伴うことなしに、材料の良好な混合を保証している。フライト(280)の幅は、ドラムの直径の10~20%であることを要する。
【0110】
フライト(280)の長さは、フライト(280)の下流端部がゾーン1の下流端部を形成しているという点において、ゾーン1の長さと同一である。フライト(280)の端部には、ドラム側壁(100)に固定されたリング(340)が存在している。このリング(340)上を通過する、粒子状材料は、ゾーン2の第1セクション(360)に進入している。ゾーン2のこの第1セクション(360)は、フライト及び/又はアンチスキッドバーを有してはいない。フライトを有していないセクション(360)は、図示のものよりも長くてもよく、或いは短くてもよく、或いは省略することもできる。
【0111】
ゾーン2内のセクション(360)の下流において、アンモニアが適用されており、且つ、これには、図示の実施形態においては、ゾーン2の長さだけ基本的に延在するアンチスキッドバー(400)が装着されている。バー(400)は、粒子状材料のベッド(420)がゾーン2内においてスリップすることを防止するべく、高さが約0.635cm~1.27cm(1/4~1/2インチ)であってよい。図11において観察されるように、ベッド(420)は、側壁(100)との接触状態にある、材料のローリングベッドであり、その理由は、バー(400)が、リフティングフライトとして機能するには、低すぎるからである。利用可能である際には、水及び洗浄水注入ノズル(490)を通じて粒子状材料(420)のローリングベッド上に噴霧することにより、洗浄水(20)及び/又は水(26)が、ゾーン2内において追加されている。また、スクラバ排出溶液(54)をスクラバ排出溶液注入ノズル(461)を通じてゾーン2内において噴霧することもできる。
【0112】
ゾーン2の端部には、ドラム側壁(100)に固定されたリング(380)が存在している。このリング(380)上を通過した粒子状材料は、蒸発冷却ゾーンである、ゾーン3に進入している。この蒸発冷却ゾーンには、ドラム側壁(100)に固定されたリフティングフライト(70)が装着されている。フライト(70)は、ドラムの軸を通過する軸方向プレーンとの関係において、ドラム(30)の回転の方向と同一の方向において傾いている。ドラム(30)の回転の際に、フライト(70)は、ゾーン3内において粒子状材料を持ち上げ、且つ落下する粒子状材料(78)が、滝状に落下し、且つゾーン3の中心断面の全体を通じて浮遊状態となるように、落下させている。フライト(70)を傾斜させる方式は、材料がゾーン3の断面の全体を通じて滝状に落下するように、且つ材料の大部分が、水の蒸発及び粒子状材料からの熱の伝達を極大化する、ドラムを通過する空気の流れとの接触状態となるように、粒子状材料(520)のベッド内の材料が持ち上げられ、且つ担持されることを保証している。フライト(70)の幅は、ドラムの直径の10~20%であることを要する。
【0113】
ゾーン3の端部には、ドラム側壁(100)に固定されたリング(390)が存在している。このリング(390)上を通過した粒子状材料は、ゾーン4に進入している。ゾーン4は、ゾーン1のリフティングフライト(280)のセットアップを複製した別の酸性化ゾーンである。
【0114】
ゾーン4の端部に存在しているのは、ドラム側壁(100)に固定されたリング(341)である。このリング上を通過した粒子状材料は、ゾーン5に進入している。ゾーン5は、ゾーン2のアンチスキッドバーのセットアップを複製した別のアンモニア化ゾーンである。
【0115】
ゾーン5の端部に存在しているのは、ドラム側壁(100)に固定されたリング(381)である。このリング上を通過した粒子状材料は、ゾーン6に進入している。ゾーン6は、ゾーン3のリフティングフライトのセットアップを複製した別の蒸発冷却ゾーンである。
【0116】
ゾーン6の端部に存在しているのは、端部に固定されたリング(391)である。このリング上を通過した粒子状材料は、リアクタ-エバポレータドラム(30)を離脱している。
【0117】
図8図9図10図11、及び図12は、ドラム(30)を通じて軸方向において延在する状態において、任意の適切な手段(図示されてはいない)によってドラムの外側において支持された静止型支持パイプ(440)を示している。支持パイプ(440)は、パイプ上の材料の蓄積を防止するべく、傾斜したキャップ(75)によってカバーされている。パイプ(440)は、ドラムの酸性化ゾーン(ゾーン1及び4)内の複数の酸注入ノズル(460)用の支持構造として、ドラム(30)のアンモニア化ゾーン(ゾーン2及び5)内のアンモニア散布パイプ(480)用の支持構造として、ゾーン1、2、3、及び4の第1セクション内のスクラバ排出溶液注入ノズル(461)用の支持構造を目的として、ゾーン2及び3内の水及び洗浄水注入ノズル(490)用の支持構造として、且つ、ゾーン5及び6内の水注入ノズル(491)用の支持構造として、提供されている。ノズル(460、461、490、及び491)及び散布パイプ(480)が支持パイプ(440)上において取り付けられる方式は、本発明の一部分を形成してはおらず、従って、説明の必要はない。ノズル(460、461、490、及び491)の取り付け手段は、それぞれ一般的に示されている。ノズルの数は、図示の数超又は未満であってよい。
【0118】
酸噴霧ノズル(460)は、ゾーン1及びゾーン4の長さの全体に基本的に沿って離隔した関係において配設されている。ノズルは、その排出オリフィスが、自由落下材料のカーテン(300)に狙いを定め、その結果、酸噴霧(540)がその下端の近傍においてカーテン(300)に接触するように、配置されている。或いは、この代わりに、三酸化硫黄が、ゾーン1及び4内において敷料を酸性化するべく使用される場合には、ガスが、ベッドの表面下方において注入され、且つ、アンチスキッドバーが、ゾーン2及び5において説明した方式により、リフティングフライトの代わりに、使用される。スクラバ排出溶液注入ノズル(461)は、ゾーン1、ゾーン2、ゾーン3、及びゾーン4の初期長さを有する。ノズルは、その排出オリフィスが、自由落下材料のカーテン(300)に狙いを定め、その結果、スクラバ排出溶液噴霧(541)が、リフティングフライトが存在していない際に、粒子状材料(320)のベッドの最も高速で運動する部分において、粒子状材料(300)のカーテンに接触するように、配置されている。アンモニア散布パイプ(480)の場所は、パイプ(480)内のオリフィス(560)から注入されたアンモニアが、ベッドの表面に曝露される前に、分散するべく、且つ酸性化された粒子状材料と反応するべく、最大時間を有するように、ベッドの下端の近傍において、ゾーン2及び5内の粒子状材料(420)のベッド内に位置している。ドラム(100)の側壁からのオリフィス(560)の距離は、粒子状材料(420)のベッドの深さの1/2以下であることを要する。排出開口部(180)の直径は、通常、約25.4cm(10インチ)のベッドがゾーン2及びゾーン5内において存在するようなものになっている。
【0119】
水及び洗浄水注入ノズル(490)は、ゾーン2及びゾーン3内に位置している。ノズルは、その排出オリフィスが、粒子状材料(320)のベッドの最も高速で運動する部分に狙いを定めるように、配置されている。水注入ノズル(491)は、ゾーン5及びゾーン6の長さを有する。ノズルは、その排出オリフィスが、粒子状材料(320)のベッドの最も高速で運動する部分に狙いを定めるように、配置されている。
【0120】
更には、任意の望ましい結果を提供するべく、肥料に一般に追加されている材料などの、任意の望ましい添加物をシステムに追加することができる。
【0121】
プロセスによって生成される1つの好ましい本発明による肥料は、6%超、更に好ましくは8%超、且つ最も好ましくは、10%超、の%N、好ましくは、12%未満の水、更に好ましくは、10%未満の水、且つ最も好ましくは5%未満の水、の水分含有量、2%未満のリン含有量、10%超の硫黄含有量、並びに、好ましくは2.5%超、更に好ましくは、3%超、且つ最も好ましくは4%超、のすべてのその他の栄養素、二次栄養素、及び微量栄養素含有量を有する。製品中の、すべてのリン、カリウム、及び微量栄養素は、プロセスに供給された開始敷料に由来している。製品は、開始家禽敷料中の窒素の結果として直接的に得られる、最大で2.5%の窒素を有する。製品中の残りの窒素は、プロセスにおいて使用されたアンモニアの結果として得られたものである。
【0122】
本発明による肥料は、湿っている、或いは、湿度の高い、環境内に保存された際にも、悪臭、病原体、薬剤、ステロイド、ホルモンを有してはいない。肥料製品のpHは、好ましくは、4~6.5であり、且つ更に好ましくは、5~6である。
【0123】
好適な一実施形態において、本発明による肥料製品は、好ましくは、開始家禽敷料の結果として得られる、11%超の有機炭素、並びに、更に好ましくは、14%超の炭素、を含んでいる。
【0124】
本発明による肥料の好適な形態は、サイズが1mm~3mmである、滑らかな、硬い細粒である。
【0125】
好適な一実施形態において、肥料は、少なくとも8%の窒素を有しており、肥料中の窒素の少なくとも13%は、開始家禽敷料中の窒素に由来しており、家禽敷料からの10%のベッディング材料を有し、開始敷料内のカリウムからの0.91%のカリウムを有し、少なくとも9%の硫黄を有し、且つ好ましくは、2.5%超、更に好ましくは、3%超、且つ最も好ましくは4%超の、すべてのその他の栄養素、二次栄養素、及び微量栄養素を有する。
【0126】
好適な一実施形態において、肥料は、少なくとも30%の硫酸アンモニウム、更に好ましくは、少なくとも40%の硫酸アンモニウム、且つ最も好ましくは、少なくとも45%の硫酸アンモニウムを有する。
【0127】
本発明の好適な一実施形態において、プロセスの際に追加される水は、0.454kg~2.72kg(1ポンド~6ポンド)の水、更に好ましくは、0.907kg~2.27kg(2ポンド~5ポンド)の水、且つ最も好ましくは、1.36kg~2.04kg(3ポンド~4.5ポンド)の水の範囲のレートにおいて、製品中の窒素のそれぞれの単位ごとに、水の重量/45.5kg(100ポンド)の製品において、追加されている。窒素の単位は、乾燥重量による1重量%窒素である。必要とされる大量の水に起因して、この水の少なくとも一部分を提供するべく、プラント洗流水(洗浄水)及びスクラバ排出溶液を使用することができる。プロセスの結果として得られる製品は、10%未満の水分を有する。更には、化石燃料は、プロセスにおいて必要とされておらず、且つ水蒸気を除いて、プロセスによって生成される廃水流は、存在していない。
【0128】
以上の例示を目的とした実施形態は、説明を目的として提供されたものに過ぎず、且つ決して本発明の限定として解釈してはならないことを理解されたい。本明細書において使用されている用語は、限定の用語ではなく、説明及び例示の用語である。これに加えて、本明細書において記述されている利点及び目的は、本発明を実施するそれぞれの且つすべての実施形態によって実現されてなくてもよい。更には、本発明は、本明細書においては、特定の構造、ステップ、及び/又は実施形態を参照して記述されているが、本発明は、本明細書において開示されている特定事項に限定されることを意図したものではない。むしろ本発明は、添付の請求項の範囲に含まれているものなどの、すべての機能的に等価な構造、プロセス、及び使用をも含んでいる。本明細書の教示の利益を有する、当業者は、これらに対する多数の変更を実現することができると共に、本発明の範囲及び精神を逸脱することなしに、変更を実施することができる。
【実施例
【0129】
実施例
以下の実施例から導出されうる内容
実施例においては、材料が、アンモニア化ステップにおいて細粒上において白色外皮を蓄積することを開始した際に、材料のpHは、アンモニアが散布された量とは関係なく、低く留まることになる(5.5未満)ことが観察された。この時点において、形成する白色外皮を分解するべく、水が材料のベッド上に噴霧され、且つ、アンモニアが硫酸と反応するのに伴って、pHは、再度、上昇を開始することになろう。いくつかの実施例は、窒素レベル、水分、サイズ分布、クラッシュ強度について結果的に得られた製品をチェックするべく、酸、水、及びアンモニアの適用を調節するように、且つ、ペレット化するべく十分なものを有するように、実行した。
【0130】
生成された肥料製品は、少なくとも4.45ニュートン(1.55ポンド)のクラッシュ強度と、8%~12%の水分と、を有する状態において、粒状であった。粒状製品の約90%は、1mm~3.35mmのサイズ範囲に含まれていた。
【0131】
開始敷料中の窒素は、2.75%であり、且つ、開始敷料からのこの窒素のすべてが、最終製品中に含まれていた。
1.製品中の炭素は、開始敷料に由来し、且つ、10%超であった。
2.開始敷料中のKOは、2.9%KO(2.4%K)超であった。
3.製品中のKOは、開始敷料に由来し、且つ、1.1%KO(0.91%K)超であった。
【0132】
実施例1
この実施例の場合には、滑らかな、丸くて、硬い、粒状の肥料製品が、10.4%の窒素レベルを有するように製造された。この実施例、のみならず、実施例2~12を実現するべく、敷料は、酸性化及びアンモニア化ステップの3つの組を通過し、且つ、水が、毎回、アンモニア化ステップにおいて追加された。
【0133】
Carthage, Mississippiに所在する家禽ハウスの清掃に由来する家禽敷料が、プロセス用の家禽敷料源として使用された。この家禽ハウスは、そのベッディング材料として、松の削り屑を使用していた。ハウスは、7週間ごとにデケーキング(de-caked)されており、且つ、清掃は、2年間のデケーキングの後に、実行された。敷料は、0.48cm(3/16インチ)スクリーンを通過するようにミリングされた。ミリングされた敷料中の水分は、22%であった。敷料は、栄養素含有量について分析され、且つ、結果が、表1において示されている。
【0134】
【表1】
【0135】
ステップ1:第1酸性化ステップ
0.68kg(1.5ポンド)の敷料が、リフティングフライトを装備した50.8cm(20インチ)の直径のロータリー酸性化ドラム(AcD)内において配置された。AcDが、材料の落下するカーテンを生成するための速度において稼働する状態において、0.138kg(0.305ポンド)の98%の硫酸が、SS Unitjet11001噴霧ノズルを使用して、塩基の落下するカーテン上に噴霧された。酸性化された材料は、アンチスリップロッドを装備した第2の50.8cm(20インチ)の直径のロータリーアンモニア化ドラム(AmD)に送られた。別の0.68kg(1.5ポンド)の敷料が、AcD内において配置され、且つ、以前と同様に、0.139kg(0.306ポンド)の98%の硫酸が噴霧された。この第2の酸性化された敷料のバッチは、AmDに送られた。
【0136】
ステップ2:第1アンモニア化ステップ
AmD内のステップ1からの酸性化された敷料の両方のバッチにより、AmDは、材料のローリングベッドを生成するための速度において稼働し、且つ、アンモニアが、ベッドの最も深い部分内に散布された。いくつかの細粒をクラッシュし、且つ、水によって湿潤させることにより、材料のpHがpHペーパーを使用して計測された。合計で、0.0485kg(0.107ポンド)の水が、材料のベッド上に噴霧された。材料のpHが5.5に到達した際に、アンモニアが停止された。この結果、水分は、13.9%であると計測された。
【0137】
ステップ3:第2酸性化ステップ
ステップ2からの材料の半分が、AcD内において配置され、且つ、ステップ1において記述されているように、0.107kg(0.235ポンド)の98%の硫酸によって酸性化された。これがAcDから除去され、且つステップ2からの材料のその他の半分が、AcD内において配置され、且つ0.122kg(0.270ポンド)の98%の硫酸によって酸性化された。
【0138】
ステップ4:第2アンモニア化ステップ
ステップ3からの酸性化されたバッチの両方が、AmD内において組み合わせられ、且つ、pHが6.0になる時点まで、上述のように、アンモニアが散布された。アンモニア散布の際に、0.184kg(0.406ポンド)の水が追加された。アンモニア化ステップの末尾における水分は、9.3%であった。
【0139】
ステップ5:第3酸性化ステップ
ステップ4からの材料の半分が、AcDにおいて配置され、且つステップ1において記述されているように、0.137kg(0.301ポンド)の98%の硫酸によって酸性化された。これがAcDから除去され、且つステップ4からの材料のその他の半分が、AcD内に配置され、且つ0.104kg(0.0.229ポンド)の98%の硫酸により、酸性化された。
【0140】
ステップ6:第3アンモニア化ステップ
ステップ5からの酸性化されたバッチの両方が、AmDにおいて組み合わせられ、且つ、pHが5.5になる時点まで、上述のように、アンモニアが散布された。アンモニア散布の際に、0.196kg(0.432ポンド)の水が追加された。最終製品の水分は、8.7%であった。生成された肥料の重量は、2.23kg(4.91ポンド)であった。
【0141】
実施例2
この実施例は、酸化亜鉛を開始敷料に追加することによる、亜鉛による製品の改善を試験した。製品の栄養素分析は、表3において付与されている。結果的に得られる製品は、製品のほとんどすべてが、1mm~3.35mmのサイズの範囲に含まれており、且つ、10.2%の窒素レベルを有する、滑らかな、丸くて、硬い、細粒であった。
【0142】
実施例1と同一のミリング及びスクリーニング済みの敷料を使用することにより、14.7gの酸化亜鉛が、2つのバッチに分割され、且つ酸が噴霧される前に、回転するAcD内において材料に追加された。酸化亜鉛を追加した後に、それぞれのステップについて以下のパラメータに留意しつつ、実施例1について記述されているものと同一のステップを踏襲した。
【0143】
ステップ1:第1酸性化ステップ
0.137kg(0.301ポンド)の98%の硫酸が、第1の0.68kg(1.5ポンド)の敷料上に噴霧され、且つ、0.140kg(0.308ポンド)の98%の硫酸が、第2の0.68kg(1.5ポンド)の敷料上に噴霧された。
【0144】
ステップ2:第1アンモニア化ステップ
pHが7.0になる時点まで、アンモニアが、ステップ1からの組み合わせられたバッチ内に散布された。アンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.111kg(0.245ポンド)であり、且つ、最終的な水分は、14.2%であった。
【0145】
ステップ3:第2酸性化ステップ
0.140kg(0.308ポンド)の98%の硫酸が、ステップ2からの材料の半分上に噴霧され、且つ、0.140kg(0.308ポンド)の98%の硫酸が、ステップ2からの材料の第2の半分上に噴霧された。
【0146】
ステップ4:第2アンモニア化ステップ
pHが5.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ3からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップの際に追加された水は、0.208kg(0.458ポンド)であり、且つ、最終的な水分は、12.6%であった。
【0147】
ステップ5:第3酸性化ステップ
0.146kg(0.321ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の半分上に噴霧され、且つ、0.123kg(0.272ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の第2の半分上に噴霧された。
【0148】
ステップ6:第3アンモニア化ステップ
pHが5.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ5からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.194kg(0.427ポンド)であり、且つ、最終的な製品の水分は、13.0%であった。
【0149】
実施例3~12は、アンモニア化ステップにおいて適用される水の量のなんらかの変動を伴って、非常に類似した手順によって実施された。
【0150】
実施例3
実施例1と同一のミリング及びスクリーニングされた敷料を使用することにより、敷料は、2つの等しいサイズのバッチに分割され、且つ、それぞれのステップごとに以下のパラメータに留意しつつ、実施例1について記述されているものと同一のステップを踏襲した。
【0151】
ステップ1:第1酸性化ステップ
0.0921kg(0.230ポンド)の98%の硫酸が、第1の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧され、且つ、0.0880kg(0.194ポンド)の98%の硫酸が、第2の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧された。
【0152】
ステップ2:第1アンモニア化ステップ
pHが6.0になる時点まで、アンモニアが、ステップ1からの組み合わせられたバッチ内に散布された。アンモニア化ステップの際に追加された水は、0.0373kg(0.082ポンド)であり、且つ、最終的な水分は、15.0%であった。
【0153】
ステップ3:第2酸性化ステップ
0.117kg(0.256ポンド)の98%硫酸が、ステップ2からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.0868kg(0.191ポンド)の98%の硫酸が、ステップ2からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0154】
ステップ4:第2アンモニア化ステップ
pHが5.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ3からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.445kg(0.980ポンド)であり、且つ、最終的な水分は、11.4%であった。
【0155】
ステップ5:第3酸性化ステップ
0.0864kg(0.190ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.0973kg(0.214ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0156】
ステップ6:第3アンモニア化ステップ
pHが5.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ5からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.147kg(0.324ポンド)であり、且つ、最終的な製品の水分は、9.2%であった。生成された製品の重量は、1.71kg(3.76ポンド)であった。
【0157】
実施例4
実施例1と同一のミリング及びスクリーニングされた敷料を使用することにより、敷料は、2つの等しいサイズのバッチに分割され、且つ、それぞれのステップごとに以下のパラメータに留意しつつ、実施例1について記述されているものと同一のステップを踏襲した。
【0158】
ステップ1:第1酸性化ステップ
0.117kg(0.256ポンド)の98%の硫酸が、第1の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧され、且つ、0.0936kg(0.206ポンド)の98%の硫酸が、第2の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧された。
【0159】
ステップ2:第1アンモニア化ステップ
pHが5.75になる時点まで、アンモニアが、ステップ1からの組み合わせられたバッチ内に散布された。アンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.0464kg(0.102ポンド)であり、且つ、最終的な水分は、13.9%であった。
【0160】
ステップ3:第2酸性化ステップ
0.0968kg(0.213ポンド)の98%の硫酸が、ステップ2からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.120kg(0.263ポンド)の98%硫酸が、ステップ2からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0161】
ステップ4:第2アンモニア化ステップ
pHが6.0になる時点まで、アンモニアが、ステップ3からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.0977kg(0.215ポンド)であり、且つ、最終的な水分は、11.3%であった。
【0162】
ステップ5:第3酸性化ステップ
0.112kg(0.245ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.0909kg(0.200ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0163】
ステップ6:第3アンモニア化ステップ
pHが5.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ5からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.143kg(0.314ポンド)であり、且つ、最終的な製品の水分は、11.2%であった。生成された製品の重量は、1.91kg(4.21ポンド)であった。
【0164】
実施例5
実施例1と同一のミリング及びスクリーニングされた敷料を使用することにより、敷料は、2つの等しいサイズのバッチに分割され、且つ、それぞれのステップごとに以下のパラメータに留意しつつ、実施例1について記述されているものと同一のステップを踏襲した。
【0165】
ステップ1:第1酸性化ステップ
0.110kg(0.243ポンド)の98%の硫酸が、第1の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧され、且つ、0.0823kg(0.181ポンド)の98%の硫酸が、第2の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧された。
【0166】
ステップ2:第1アンモニア化ステップ
pHが6.0になる時点まで、アンモニアが、ステップ1からの組み合わせられたバッチ内に散布された。水は、このアンモニア化ステップにおいては、追加されなかった。最終的な水分は、15.4%であった。
【0167】
ステップ3:第2酸性化ステップ
0.0873kg(0.192ポンド)の98%の硫酸が、ステップ2からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.0809kg(0.178ポンド)の98%の硫酸が、ステップ2からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0168】
ステップ4:第2アンモニア化ステップ
pHが6.0になる時点まで、アンモニアが、ステップ3からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.0595kg(0.131ポンド)であり、且つ、最終的な水分は、12.4%であった。
【0169】
ステップ5:第3酸性化ステップ
0.0868kg(0.191ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.0941kg(0.207ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0170】
ステップ6:第3アンモニア化ステップ
pHが5.75になる時点まで、アンモニアが、ステップ5からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.0632kg(0.139ポンド)であり、且つ、最終的な製品の水分は、10.2%であった。生成された製品の重量は、1.63kg(3.59ポンド)であった。
【0171】
実施例6
実施例1と同一のミリング及びスクリーニングされた敷料を使用することにより、敷料は、2つの等しいサイズのバッチに分割され、且つ、それぞれのステップごとに以下のパラメータに留意しつつ、実施例1について記述されているものと同一のステップを踏襲した。
【0172】
ステップ1:第酸性化ステップ
0.101kg(0.223ポンド)の98%の硫酸が、第1の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧され、且つ、0.102kg(0.0.224ポンド)の98%の硫酸が、第2の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧された。
【0173】
ステップ2:第1アンモニア化ステップ
pHが7.0になる時点まで、アンモニアが、ステップ1からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいては、水は、追加されなかった。最終的な水分は、14.3%であった。
【0174】
ステップ3:第2酸性化ステップ
0.103kg(0.227ポンド)の98%の硫酸が、ステップ2からの材料の半分に噴霧され、且つ、0.102kg(0.224ポンド)の98%の硫酸が、ステップ2からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0175】
ステップ4:第2アンモニア化ステップ
pHが5.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ3からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.0955kg(0.210ポンド)であり、且つ、最終的な水分は、9.5%であった。
【0176】
ステップ5:第3酸性化ステップ
0.103kg(0.227ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.0986kg(0.217ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0177】
ステップ6:第3アンモニア化ステップ
pHが5.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ5からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.184kg(0.405ポンド)であり、且つ、最終的な製品の水分は、10.0%であった。製品の重量は、1.88kg(4.15ポンド)であった。
【0178】
実施例7
実施例1と同一のミリング及びスクリーニングされた敷料を使用することにより、敷料は、2つの等しいサイズのバッチに分割され、且つ、それぞれのステップごとに以下のパラメータに留意しつつ、実施例1について記述されているものと同一のステップを踏襲した。
【0179】
ステップ1:第1酸性化ステップ
0.103kg(0.226ポンド)の98%の硫酸が、第1の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧され、且つ、0.100kg(0.0.220ポンド)の98%の硫酸が、第2の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧された。
【0180】
ステップ2:第1アンモニア化ステップ
pHが5.8になる時点まで、アンモニアが、ステップ1からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいては、水は、追加されなかった。最終的な水分は、14.7%であった。
【0181】
ステップ3:第2酸性化ステップ
0.104kg(0.228ポンド)の98%の硫酸が、ステップ2からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.100kg(0.220ポンド)の98%の硫酸が、ステップ2からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0182】
ステップ4:第2アンモニア化ステップ
pHが5.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ3からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.154kg(0.339ポンド)であり、且つ、最終的な水分は、11.9%であった。
【0183】
ステップ5:第3酸性化ステップ
0.103kg(0.226ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.105kg(0.230ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0184】
ステップ6:第3アンモニア化ステップ
pHが5.0になる時点まで、アンモニアが、ステップ5からの組み合わせられたバッチ内散布された。アンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.156kg(0.343ポンド)であり、且つ、最終的な製品の水分は、12.2%であった。製品の重量は、1.94kg(4.27ポンド)であった。
【0185】
実施例8
実施例1と同一のミリング及びスクリーニングされた敷料を使用することにより、敷料は、2つの等しいサイズのバッチに分割され、且つ、それぞれのステップごとに以下のパラメータに留意しつつ、実施例1について記述されているものと同一のステップを踏襲した。
【0186】
ステップ1:第1酸性化ステップ
0.102kg(0.224ポンド)の98%の硫酸が、第1の0.68kgの敷料に対して噴霧され、且つ、0.104kg(0.0.229ポンド)の98%の硫酸が、第2の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧された。
【0187】
ステップ2:第1アンモニア化ステップ
pHが7.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ1からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいては、水は、追加されなかった。最終的な水分は、12.7%であった。
【0188】
ステップ3:第2酸性化ステップ
0.0968kg(0.213ポンド)の98%の硫酸が、ステップ2からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.102kg(0.224ポンド)の98%硫酸が、ステップ2からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0189】
ステップ4:第2アンモニア化ステップ
pHが6.0になる時点まで、アンモニアが、ステップ3からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.170kg(0.375ポンド)であり、且つ、最終的な水分は、11.3%であった。
【0190】
ステップ5:第3酸性化ステップ
0.105kg(0.231ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.101kg(0.223ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0191】
ステップ6:第3アンモニア化ステップ
pHが5.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ5からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.141kg(0.310ポンド)であり、且つ、最終的な製品の水分は、11.2%であった。製品の重量は、1.90kg(4.18ポンド)であった。
【0192】
実施例9
実施例1と同一のミリング及びスクリーニングされた敷料を使用することにより、敷料は、2つの等しいサイズのバッチに分割され、且つ、それぞれのステップごとに以下のパラメータに留意しつつ、実施例1について記述されているものと同一のステップを踏襲した。
【0193】
ステップ1:第1酸性化ステップ
0.102kg(0.224ポンド)の98%の硫酸が、第1の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧され、且つ、0.102kg(0.0.225ポンド)の98%の硫酸が、第2の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧された。
【0194】
ステップ2:第1アンモニア化ステップ
pHが6.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ1から組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいては、水は、追加されなかった。最終的な水分は、13.8%であった。
【0195】
ステップ3:第2酸性化ステップ
0.103kg(0.220ポンド)の98%の硫酸が、ステップ2からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.118kg(0.257ポンド)の98%の硫酸が、ステップ2からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0196】
ステップ4:第2アンモニア化ステップ
pHが5.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ3からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.155kg(0.341ポンド)であり、且つ、最終的な水分は、14.3%であった。
【0197】
ステップ5:第3酸性化ステップ
0.104kg(0.229ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.101kg(0.222ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0198】
ステップ6:第3アンモニア化ステップ
pHが5.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ5からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.0868kg(0.191ポンド)であり、且つ、最終的な製品の水分は、11.1%であった。製品の重量は、2.07kg(4.56ポンド)であった。
【0199】
最後のアンモニア化ステップからの製品は、CAMSIZER(登録商標)を使用してサイズについて分析された。この分析は、製品の88.9%が、1mm~3.35mmの間のサイズに含まれていることを示した(以下の表2を参照されたい)。そして、平均値Symm3は、0.882であり、これは、製品が、1.0という完全な球の数値との比較において、丸かったことを示している。また、観察により、この製品は、実施例1及び実施例2の製品と同程度には、滑らかでもなく、且つ、丸くもなかったことが認知された。
【0200】
【表2】
【0201】
実施例10
Russellville, Alabamaに所在する家禽ハウスからの家禽敷料が、4.76mm(3/16インチ)のスクリーンを通過するように、ミリングされた。この家禽敷料は、6週間ごとにデケーキングされ、且つ、次いで、この敷料が収集された時点である1年の後に、完全に一掃された。敷料の水分は、27%であった。酸性化ステップの手順は、以下の留意を要する相違点を伴って、実施例1において記述されているように実行された。
【0202】
ステップ1:酸性化ステップ
噴霧の代わりに、流れる硫酸を適用するべく、SS Unijet6500033噴霧ノズルが使用された。0.382kg(0.84ポンド)の98%の硫酸が、0.68kg(1.5ポンド)の敷料上に流された。
【0203】
ステップ2:アンモニア化ステップ
見かけのpHが6.0になる時点まで、アンモニアが、ステップ1からの小さなバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいては、水は、追加されなかった。噴霧される代わりに、材料内に流されている酸に起因して、形成された大きな塊及びこれらの細粒の内側は、非常に低いpHを有しており、これにより、アンモニアとの硫酸の反応の不完全さを示していた。塊は、粒子の間の過剰な液体吸着に起因して、過大なものであった。
【0204】
実施例11
実施例10について使用されているものと同一の準備された敷料が、この実施例についても使用された。酸性化ステップの手順は、以下の留意を要する相違点を伴って、実施例1において記述されているように実行された。
【0205】
ステップ1:酸性化ステップ
噴霧の代わりに、流れる硫酸を適用するべく、SS Unijet11001噴霧ノズルが使用された。0.126kg(0.278ポンド)の98%の硫酸が、0.68kg(1.5ポンド)の敷料上に流された。
【0206】
ステップ2:アンモニア化ステップ
見かけのpHが6.0になる時点まで、アンモニアが、ステップ1からの小さなバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいては、水は、追加されなかった。形成された大きな塊及びこれらの細粒の内側は、非常に低いpHを有しており、これにより、アンモニアとの間の硫酸の反応の不完全さを示していた。
【0207】
ステップ3:酸性化ステップ
0.165kg(0.364ポンド)の98%の硫酸が、0.68kg(1.5ポンド)の敷料上に流された。
【0208】
ステップ2:アンモニア化ステップ
アンモニアが、ステップ3からの小さなバッチ内に散布されたが、pHは、5.0~6.0のターゲットpHに上昇することにならないであろう。このアンモニア化ステップにおいては、水は、追加されなかった。多数の大きな塊が存在していた。
【0209】
実施例12
実施例10について使用されているものと同一の準備された敷料が、この実施例のために使用された。酸性化ステップの手順は、以下の留意を要する相違点を伴って、実施例1において記述されているように実行された。
【0210】
ステップ1:第1酸性化ステップ
SS Unijet11001噴霧ノズルが、硫酸を適用するべく使用され、且つ、これは、良好な噴霧パターンを生成した。0.135kg(0.297ポンド)の98%の硫酸が、第1の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧され、且つ、0.108kg(0.0.238ポンド)の98%の硫酸が、第2の0.68kg(1.5ポンド)の敷料に対して噴霧された。
【0211】
ステップ2:第1アンモニア化ステップ
見かけのpHが7.0になる時点まで、アンモニアが、ステップ1からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいては、水は、追加されなかった。最終的な水分は、19.3%であった。
【0212】
ステップ3:第2酸性化ステップ
0.085kg(0.187ポンド)の98%の硫酸酸が、ステップ2からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.0986kg(0.217ポンド)の98%の硫酸が、ステップ2からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0213】
ステップ4:第2アンモニア化ステップ
見かけのpHが6.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ3からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいては、水は、追加されておらず、且つ、最終的な水分は、13.4%であった。
【0214】
ステップ5:第3酸性化ステップ
0.0909kg(0.200ポンド)の98%硫酸が、ステップ4からの材料の半分に対して噴霧され、且つ、0.101kg(0.222ポンド)の98%の硫酸が、ステップ4からの材料の第2の半分に対して噴霧された。
【0215】
ステップ6:第3アンモニア化ステップ
実際のpHが6.5になる時点まで、アンモニアが、ステップ5からの組み合わせられたバッチ内に散布された。このアンモニア化ステップにおいて追加された水は、0.137kg(0.301ポンド)であり、且つ、最終的な製品の水分は、13.8%であった。
【0216】
実施例5、実施例6、及び実施例7からの製品は、1つに組み合わせられ、且つ、6.35mm(1/4インチ)ダイが設置された状態のCalifornia Pelletミルに通された。結果的に得られた製品は、直径が約6.35mmであり、且つ、長さが9.25mmである、硬質のペレットであった。この製品は、適宜、更に小さなサイズに粉砕することができよう。
【0217】
選択された製品が、炭素含有量及び栄養素含有量について試験された。これらの試験の結果は、以下の表3において示されている。
【0218】
【表3】
【0219】
実施例13
本発明による肥料は、芝生において試験され、且つ、その他の芝肥料によって施肥されたプロットとの比較において、その振る舞いを観察するべく視覚的に検査された。この実施例の場合には、その内部において成長しているギョウギシバを有するプロットが、杭及び紐により、平らなフィールド内において区画された。それぞれのプロットは、1.22m×2.44m(4フィート×8フィート)であった。それぞれのプロットは、自身と任意の隣接するプロットの間に30.5cm(1フィート)のバッファゾーンを有していた。プロットについて使用された肥料は、Scotts(登録商標) Green Max Lawn Food (SG)であり、栄養素含有量については、表4を参照可能であり、Meherrin Lawn and Garden Plant Food (MH)であり、栄養素については、表6を参照可能であり、且つ、実施例3(E)の本発明による肥料であり、栄養素については、表3を参照可能である。又、ベースラインプロットも生成され、且つ、肥料が適用されなかった。
【0220】
【表4】
【0221】
それぞれのプロット上に配置された肥料の重量が以下に列挙されている。
SG=48.4
MH=163.4
E=145.2
【0222】
【表5】
【0223】
観察
本発明による肥料の窒素適用をバランスさせるべく必要とされるSGの重量は、格段に小さいことから、肥料をプロット全体にわたって均等に分散させることは困難であった。従って、その他のプロットよりも緑色であったプロットの芝生内には、スポットが存在していた。
【0224】
本発明による肥料Eを受け取ったプロットは、SGプロットと同程度に迅速に緑色になったが、緑化は、プロットの全体にわたって均等に分散していた。
【0225】
肥料を受け取ったプロットのすべてが、BLプロットよりも緑色であった。
【0226】
本発明による肥料を受け取ったプロットの緑色は、SGプロットの緑色と同程度に長く継続し、且つ、これらの両方は、MHプロットよりも長く継続した。
【0227】
実施例13からの結論
本発明の肥料のみならず、その他の肥料も、芝生上において使用された際に、任意の更なるリン酸塩又はカリウムを伴うことなしに、功を奏した。
【0228】
実施例14
植物成長に対する本発明による肥料製品の効果を試験するべく、18.9L(5ガロン)コンテナを使用して、綿を温室内において成長させた。大きな岩及びその他の断片を除去するべくふるいにかけられた30kgの地元の表土を有するように、それぞれのコンテナを準備した。2つの綿種が、それぞれのコンテナ内において植えられ、且つ、肥料がそれぞれのコンテナに適用された。ベースライン試験(BL)には、肥料が付与されなかった。E+試験には、本発明による肥料と、比較のために購入された試験肥料(MH及びHY)中の無機リン酸塩及びカリウムにマッチングするレベルにおける、第2肥料適用における更なる無機リン酸塩及びカリウムと、が付与された。それぞれのコンテナ内において植えられた綿種は、0.0895g~0.1035gの範囲に含まれるように計量されていた。それぞれの肥料適用及びベースラインは、三重に試験された。綿花が発芽した後に、コンテナは、1植物/コンテナに間引かれた。
【0229】
実施例14に使用された肥料は、Meherrin Lawn and Garden Plant Food (MH)、Hi-Yield Growers Choice (HY)、及び(上述の表3に示されている栄養素レベルを有する)本発明による肥料例3であった。MH及びHYの栄養素レベルは、以下の表6及び表7において列挙されている。本発明による肥料が付与された試験は、E(余分なリン酸塩又はカリウムが付与されていない)及びE+(MH及びHY肥料のコンテナ当たりに付与されているそれぞれものの量をバランスさせるべく、更なるリン酸塩及びカリウムが付与されている)と表記した。
【0230】
【表6】
【0231】
【表7】
【0232】
表8は、どれだけの量の肥料及びその他の栄養素が、それぞれの試験についてそれぞれのコンテナに付与されたのかを示しており、且つ、表8bは、それぞれの栄養素のどれだけの量が、植え付け前に、それぞれのコンテナに付与されたのかを示している。
【0233】
【表8】
【0234】
【表9】
【0235】
コンテナは、2019年6月26日に植え付けられた。コンテナは、等しい重量の雨水の量によって規則的に給水された。
【0236】
更なる肥料が、表9において示されている量において、2019年8月23日に、それぞれのコンテナに適用された。表9bは、209年8月23日にそれぞれのコンテナに付与されたそれぞれの栄養素の量を示している。
【0237】
【表10】
【0238】
【表11】
【0239】
弱光及び綿の遅い植え付けに起因して、植物は、その成長の減速を開始し、且つ、温室内において、害虫が問題となった。2019年12月9日に、すべての植物は、土壌の表面において切断され、且つ、2日間にわたって、50℃のオーブン内において乾燥され、且つ、次いで、計量された。表10には、結果的に得られた重量の平均が提供されている。
【0240】
【表12】
【0241】
実施例14における結論
本発明による肥料は、植物の成長を改善した。
【0242】
無機肥料にマッチングするためのリン酸塩及びカリウムレベルを有する本発明による肥料が付与された綿は、その他の試験のいずれよりも大きな植物成長を伴って、相対的に健康な植物を生成した。本発明によるプロセスにより、農作物によって必要とされる更なるリン酸塩及びカリウムを本発明による肥料に内蔵させることができる。
【0243】
本発明による肥料によって成長した植物は、なんらの肥料を伴うことなしに成長した直物との比較において、最大で、植物重量の32%の増大を生成した。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12