(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】QoS制御方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
H04W 28/24 20090101AFI20241029BHJP
H04W 92/14 20090101ALI20241029BHJP
【FI】
H04W28/24
H04W92/14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022054074
(22)【出願日】2022-03-29
(62)【分割の表示】P 2019561743の分割
【原出願日】2017-05-09
【審査請求日】2022-04-28
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ ▲義▼壮
(72)【発明者】
【氏名】熊 春山
(72)【発明者】
【氏名】▲韋▼ 安▲ニ▼
【審査官】齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/097599(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/104171(WO,A1)
【文献】特表2013-546243(JP,A)
【文献】3GPP; TSG-SA; System Architecture for the 5G System;Stage 2 (Release 15),3GPP TS 23.501 V0.4.0,2017年04月20日,pp.53-60,https://www.3gpp.org/ftp//Specs/archive/23_series/23.501/23501-040.zip
【文献】Ericsson,23.501: Cleanup of QoS framework description[online],3GPP TSG SA WG2 #120 S2- 171755,2017年03月31日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_120_Busan/Docs/S2-171755.zip>
【文献】Ericsson, CATT, Huawei,23.501: Cleanup of QoS framework description[online],3GPP TSG SA WG2 #120 S2- 172319,2017年03月31日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_120_Busan/Docs/S2-172319.zip>
【文献】Huawei, HiSilicon,Details and alignments for the QoS rule granularity[online],3GPP TSG SA WG2 #121 S2-173480,2017年05月19日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_121_Hangzhou/Docs/S2-173480.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス品質QoS制御方法であって、
セッション管理機能SMFエンティティによって、1つまたは複数の
サービスデータフローSDFレベルのQoSルールを取得するステップであり、1つの
SDFレベルのQoSルールが1つのSDFに対応し、前記
SDFレベルのQoSルールがQoSルール識別子、前記SDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、前記SDFに対応する
1つのSDFレベルのprecedence value、QoS flow識別子を含む、ステップと、
前記SMFエンティティによって、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールを端末に送信するステップと
を含むサービス品質QoS制御方法。
【請求項2】
SDFレベルのQoS制御情報をユーザプレーン機能UPFエンティティに送信するステップであって、前記SDF制御情報が、前記SDFに対応する前記少なくとも1つのパケットフィルタ、前記SDFに対応する前記
1つのSDFレベルのprecedence value、および前記QoS flow識別子を含む、ステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザプレーン機能エンティティによって、前記SDF制御情報に基づいて、前記端末からのアップリンクデータパケットを検証するステップ
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
SMFエンティティによって、SDFレベルのQoS制御情報を取得する前記ステップが、
前記SMFエンティティによって、ポリシー制御機能PCFエンティティからのポリシー制御ルール情報に基づいて、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールまたは前記SDFレベルのQoS制御情報を取得するステップ、または
前記SMFエンティティによって、ローカルポリシーに基づいて、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールまたは前記SDFレベルのQoS制御情報を取得するステップ
を含む、請求項1または3に記載の方法。
【請求項5】
アクセスネットワークデバイスのために、前記SMFエンティティによって、前記アクセスネットワークデバイスに、前記QoS flow識別子、または前記QoS flow識別子および前記QoS flowに対応するQoSパラメータを送信するステップ
をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記アクセスネットワークデバイスによって、前記QoS flow識別子をデータ無線ベアラ(DRB)に関連付けるステップ
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールが、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールにおけるSDFレベルのprecedence valueに基づいて、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールにおけるパケットフィルタのマッチング順序を決定し、前記マッチング順序に基づいて、前記アップリンクデータパケットと前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールにおける前記パケットフィルタとの間のマッチングを実行し、前記アップリンクデータパケットと正常にマッチするパケットフィルタに対応するQoS flowを使用して、前記アップリンクデータパケットを送信するために、端末によって使用される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
異なるSDFが同じQoS flowに対応している、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
異なるSDFに対応するSDFレベルのprecedence valueは異なる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つのパケットフィルタが、同じQoS flowに対応する複数のパケットフィルタを含み、前記同じQoS flowは前記QoS flow識別子によって識別される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つのパケットフィルタが、同じ優先順位を有する複数のパケットフィルタを含み、前記同じ優先順位は、前記SDFに対応する前記SDFレベルのprecedence valueに関連付けられる、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記QoSルール識別子がSDFレベル識別子である、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
装置によって、1つまたは複数の
サービスデータフローSDFレベルのQoSルールを受信するステップであり、1つの
SDFレベルのQoSルールが1つのSDFに対応し、前記
SDFレベルのQoSルールがQoSルール識別子、前記SDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、前記SDFに対応する
1つのSDFレベルのprecedence value、およびQoS flow識別子を含む、ステップと、
前記装置によって、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールに基づいて、アップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行するステップと
を含むサービス品質QoS制御方法。
【請求項14】
前記装置によって、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールに基づいて、アップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行する前記ステップが、
前記装置によって、適切な
SDFレベルのQoSルールが見つかるまで、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールにおける前記SDFレベルのprecedence valueに基づいて、アップリンクデータパケットと前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールにおける前記パケットフィルタとの間のマッチングを実行するステップであって、前記適切な
SDFレベルのQoSルールにおける少なくとも1つのパケットフィルタの1つが、前記アップリンクデータパケットと正常にマッチする、ステップと、
前記装置によって、前記適切な
SDFレベルのQoSルールにおけるQoS flow識別子に対応するQoS flowを使用して、前記アップリンクデータパケットを送信するステップ
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記装置によって、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールにおける前記SDFレベルのprecedence valueに基づいて、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールにおける前記パケットフィルタのマッチング順序を決定するステップ
をさらに含み、
実行する前記ステップが、
前記装置によって、適切な
SDFレベルのQoSルールが見つかるまで、前記マッチング順序に基づいて、前記アップリンクデータパケットと前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールにおける前記パケットフィルタとの間のマッチングを実行するステップ
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記装置によって、適切な
SDFレベルのQoSルールが見つかるまで、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールにおける前記SDFレベルのprecedence valueに基づいて、アップリンクデータパケットと前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールにおけるパケットフィルタとの間のマッチングを実行するステップであって、前記適切な
SDFレベルのQoSルールにおける少なくとも1つのパケットフィルタの1つが、前記アップリンクデータパケットと正常にマッチする、ステップと、前記装置によって、前記適切な
SDFレベルのQoSルールにおけるQoS flow識別子に対応するQoS flowを使用して、前記アップリンクデータパケットを送信するステップとは、
前記アップリンクデータパケットと、優先順位が最も高いSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタとの間のマッチングを実行するステップを含み、
前記アップリンクデータパケットと前記優先順位が最も高い前記SDFに対応する前記少なくとも1つのパケットフィルタの1つとの間の前記マッチングが成功した場合、前記パケットフィルタに対応するQoS flowを使用して前記アップリンクデータパケットを送信し、
そうでない場合、マッチングにより適切なパケットフィルタが見つかるまで、前記アップリンクデータパケットと優先順位が2番目に高いSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタとの間のマッチングを実行し続ける、
請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記QoS flowをデータ無線ベアラに関連付けるステップ
をさらに含む、請求項14から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
異なるSDFが同じQoS flowに対応している、請求項14から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
異なるSDFに対応するSDFレベルのprecedence valueは異なる、請求項14から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記SDFに対応する前記少なくとも1つのパケットフィルタが、同じQoS flowに対応する複数のパケットフィルタを含み、前記同じQoS flowは前記QoS flow識別子によって識別される、請求項14から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記SDFに対応する前記少なくとも1つのパケットフィルタが、同じ優先順位を有する複数のパケットフィルタを含み、前記同じ優先順位は、前記SDFに対応する前記precedence valueに関連付けられる、請求項14から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記QoSルール識別子がSDFレベル識別子である、請求項14から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
プロセッサを含むセッション管理機能エンティティであって、
前記プロセッサが、請求項1、2、4、5、および7から12のいずれか一項に記載の方法を実行するように、メモリに事前に記憶されているコンピュータプログラムを呼び出すように構成される、
セッション管理機能エンティティ。
【請求項24】
請求項1、2、4、5、および7から12のいずれか一項に記載の方法を実行するための1つまたは複数のユニットを含むセッション管理機能エンティティ。
【請求項25】
プロセッサを含む装置であって、前記プロセッサが、請求項13から22のいずれか一項に記載の方法を実行するように、メモリに事前に記憶されているコンピュータプログラムを呼び出すように構成される、装置。
【請求項26】
請求項13から22のいずれか一項に記載の方法を実行するための1つまたは複数のユニットを含む装置。
【請求項27】
プログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムが、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実行するための命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項28】
プログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムが、請求項13から22のいずれか一項に記載の方法を実行するための命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項29】
コンピュータユニットによって実行されると、前記コンピュータユニットに、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータプログラムコードを含むコンピュータプログラム。
【請求項30】
コンピュータユニットによって実行されると、前記コンピュータユニットに、請求項13から22のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータプログラムコードを含むコンピュータプログラム。
【請求項31】
請求項23または24に記載のセッション管理機能SMFエンティティと、ユーザプレーン機能UPFエンティティとを含むシステム。
【請求項32】
請求項25または26に記載の装置をさらに含む、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
請求項23または24に記載のセッション管理機能エンティティと、ポリシー制御機能エンティティとを含むシステム。
【請求項34】
ユーザプレーン機能エンティティまたは請求項25または26に記載の装置をさらに含む、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
サービス品質QoS制御方法であって、
セッション管理機能SMFエンティティによって、1つまたは複数の
サービスデータフローSDFレベルのQoSルールを取得するステップであり、1つの
SDFレベルのQoSルールが1つのSDFに対応し、前記
SDFレベルのQoSルールがQoSルール識別子、前記SDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、前記SDFに対応する
1つのSDFレベルのprecedence value、QoS flow識別子を含む、ステップと、
前記SMFエンティティによって、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールをアクセスネットワークデバイスに送信するステップと、
前記アクセスネットワークデバイスによって、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールを端末に送信するステップと
を含むサービス品質QoS制御方法。
【請求項36】
SDFレベルのQoS制御情報をユーザプレーン機能UPFエンティティに送信するステップであって、前記SDF制御情報が、前記SDFに対応する前記少なくとも1つのパケットフィルタ、前記SDFに対応する前記
1つのSDFレベルのprecedence value、および前記QoS flow識別子を含む、ステップ
をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記ユーザプレーン機能エンティティによって、前記SDF制御情報に基づいて、前記端末からのアップリンクデータパケットを検証するステップ
をさらに含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
SMFエンティティによって、SDFレベルのQoS制御情報を取得する前記ステップが、
前記SMFエンティティによって、ポリシー制御機能PCFエンティティからのポリシー制御ルール情報に基づいて、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールまたは前記SDFレベルのQoS制御情報を取得するステップ、または
前記SMFエンティティによって、ローカルポリシーに基づいて、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールまたは前記SDFレベルのQoS制御情報を取得するステップ
を含む、請求項35から37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記アクセスネットワークデバイスのために、前記SMFエンティティによって、前記アクセスネットワークデバイスに、前記QoS flow識別子、または前記QoS flow識別子および前記QoS flowに対応するQoSパラメータを送信するステップ
をさらに含む、請求項35から38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記アクセスネットワークデバイスによって、前記QoS flow識別子をデータ無線ベアラ(DRB)に関連付けるステップ
をさらに含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールが、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールにおけるSDFレベルのprecedence valueに基づいて、前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールにおけるパケットフィルタのマッチング順序を決定し、前記マッチング順序に基づいて、前記アップリンクデータパケットと前記1つまたは複数の
SDFレベルのQoSルールにおける前記パケットフィルタとの間のマッチングを実行し、前記アップリンクデータパケットと正常にマッチするパケットフィルタに対応するQoS flowを使用して、前記アップリンクデータパケットを送信するために、端末によって使用される、請求項35から40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
異なるSDFが同じQoS flowに対応している、請求項35から41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
異なるSDFに対応するSDFレベルのprecedence valueは異なる、請求項35から42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記少なくとも1つのパケットフィルタが、同じQoS flowに対応する複数のパケットフィルタを含み、前記同じQoS flowは前記QoS flow識別子によって識別される、請求項35から43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記少なくとも1つのパケットフィルタが、同じ優先順位を有する複数のパケットフィルタを含み、前記同じ優先順位は、前記SDFに対応する前記SDFレベルのprecedence valueに関連付けられる、請求項35から44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記QoSルール識別子がSDFレベル識別子である、請求項35から45のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術の分野に関し、より詳細には、QoS(Quality of service、サービス品質)制御方法およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレスネットワークは、より多くの人々またはマシンによって使用されており、より多くのサービスがワイヤレスネットワークにおいて実行されている。ワイヤレスネットワークでの通話、会議通話、緊急通話、公衆警告などの様々なサービスには、それぞれ明らかなサービス保証要件がある。
【0003】
無線リソースが限られているため、比較的大量のサービスを同時に処理する必要がある場合、アクセス、リソーススケジューリングなどをQoSルールおよび各サービスの優先順位に基づいて制御する必要がある。たとえば、ユーザAが通話中のとき、ユーザBは、ファイルのダウンロードを開始する。無線リソースが限られているため、ユーザBのダウンロードサービスがユーザAのコールサービスの無線リソースに優先する場合、ユーザエクスペリエンスは非常に悪くなる。したがって、無線リソースが不十分であるとき、コールサービスの無線リソーススケジューリングを優先的に確保するには、ダウンロードサービスのものよりも高い優先順位をコールサービスに設定する必要がある。
【0004】
具体的には、QoSアーキテクチャが
図1に示され得る。端末は、5Gコアネットワークとの1つまたは複数のPDU(Packet Data Unit、パケットデータユニット)セッションを確立し得、RAN(Radio Access Network、無線アクセスネットワーク)は、PDUセッションごとに、1つまたは複数のデータ無線ベアラ(Data Radio Bearer、DRB)を確立する。1つのDRBは、1つまたは複数のQoS flowを含み、各QoS flowは、1つまたは複数のpacket filter(パケットフィルタ)に対応している。たとえば、QoS flow 1がパケットフィルタ1およびパケットフィルタ2に対応している場合、パケットフィルタ1またはパケットフィルタ2を通過することができるデータパケットのみを、QoS flow 1を使用して送信することができる。加えて、1つのQoS flowがQoSパラメータの1つのグループに対応しており、同じQoS flowを使用して送信されたデータパケットに対して同じQoS処理が実行される。
【0005】
様々なサービスが様々なSDF(Service Data Flow、サービスデータパケットフロー)に対応しており、1つのSDFが1つもしくは複数のパケットフィルタまたは1つのアプリケーション検出フィルタに対応し得る。たとえば、サービス1がSDF1に対応しており、SDF1がパケットフィルタ3およびパケットフィルタ4に対応している場合、サービス1に属するデータパケットは、パケットフィルタ3またはパケットフィルタ4を通過することができる。
【0006】
端末側およびネットワーク側のアップリンク/ダウンリンクデータパケットにおいてQoS制御が実行されるとき、具体的に言えば、アップリンク/ダウンリンクデータパケットがQoS flowにマッピングされるとき、マッピングルールは異なる。したがって、いくつかの特定の場合には、アップリンク/ダウンリンクデータパケットが端末側とネットワーク側とで異なるQoS flowにマッピングされ、パケット損失が生じる場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本出願の実施形態は、アップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行するためのQoS制御方法およびデバイスを提供する。
【0008】
第1の態様によれば、本出願の一実施形態は、
セッション管理機能SMFエンティティによって、サービスデータフローSDFレベルのQoS制御情報を取得するステップと、
SMFエンティティによって、SDFレベルのQoS制御情報を端末に送信するステップと
を含むQoS制御方法を提供する。
【0009】
可能な実装形態では、この方法は、ユーザプレーン機能UPFがSDFレベルのQoS制御情報に基づいて、アップリンクデータパケットにおけるQoS制御を検証する、またはSDFレベルのQoS制御情報を削除するように、SMFエンティティによって、SDFレベルのQoS制御情報をUPFエンティティに送信するステップをさらに含む。
【0010】
可能な実装形態では、SMFエンティティによって、SDFレベルのQoS制御情報を取得するステップは、ポリシー制御機能PCFエンティティによって送信されたセッション管理要求に基づいて、SMFエンティティによって、SDFレベルのQoS制御情報を取得するステップ、またはSMFエンティティによって、ローカルポリシーに基づいて、SDFレベルのQoS制御情報を取得するステップを含む。
【0011】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、SDF識別子、あるいは、SDF識別子、ならびにSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含む。
【0012】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、QoS flow識別子、あるいは、QoS flow識別子、ならびに少なくとも1つのSDF識別子、少なくとも1つのSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、少なくとも1つのSDFに対応する優先順位、およびQoS flowに対応するQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含む。
【0013】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、QoSルール識別子、あるいは、QoSルール識別子、ならびにQoSルールに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含む。
【0014】
可能な実装形態では、この方法は、
アクセスネットワークデバイスが対応するエアインターフェースリソースを確立、解放、またはそれにバインドするように、SMFエンティティによって、アクセスネットワークデバイスに、QoS flow識別子、または、QoS flow識別子、およびQoS flowに対応するQoSパラメータを送信するステップ
をさらに含む。
【0015】
第2の態様によれば、本出願の一実施形態は、
端末によって、セッション管理機能SMFエンティティによって送信されたサービスデータフローSDFレベルのQoS制御情報を受信するステップと、
端末によって、SDFレベルのQoS制御情報に基づいて、アップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行する、またはSDFレベルのQoS制御情報を削除するステップと
を含むQoS制御方法を提供する。
【0016】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、SDF識別子、あるいは、SDF識別子、ならびにSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちの1つまたは任意の組合せを含む。
【0017】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、QoS flow識別子、あるいは、QoS flow識別子、ならびに少なくとも1つのSDF識別子、少なくとも1つのSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、少なくとも1つのSDFに対応する優先順位、およびQoS flowに対応するQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含む。
【0018】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、QoSルール識別子、あるいは、QoSルール識別子、ならびにQoSルールに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含む。
【0019】
可能な実装形態では、端末によって、SDFレベルのQoS制御情報に基づいて、アップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行するステップは、端末によって、SDFレベルのQoS制御情報における優先順位に基づいて、SDFレベルのパケットフィルタのマッチング順序を決定するステップと、端末によって、SDFレベルのパケットフィルタのマッチング順序に基づいて、データパケットのマッチングを実行するステップと、アップリンクデータパケットと正常にマッチするパケットフィルタに対応するQoS flowに基づいて、QoS制御を実行するステップとを含む。
【0020】
第3の態様によれば、本発明の一実施形態は、セッション管理機能SMFエンティティを提供する。セッション管理機能SMFエンティティは、前述の方法例のセッション管理機能SMFエンティティを実装する機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実装されてもよく、または対応するソフトウェアを実行することによってハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェアまたはソフトウェアは、機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
【0021】
可能な設計では、セッション管理機能SMFエンティティの構造は、処理ユニットおよび通信ユニットを含む。処理ユニットは、前述の方法で対応する機能を実行する際にセッション管理機能SMFエンティティをサポートするように構成される。通信ユニットは、セッション管理機能SMFエンティティと別のデバイスとの間の通信をサポートするように構成される。セッション管理機能SMFエンティティは、記憶ユニットをさらに含んでいてもよく、記憶ユニットは、処理ユニットに結合されるように構成され、セッション管理機能SMFエンティティに必要なプログラム命令およびデータを記憶する。
【0022】
たとえば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0023】
第4の態様によれば、本出願の一実施形態は、セッション管理機能SMFエンティティを提供し、
プロセッサと、プロセッサに別々に接続されたメモリとトランシーバとを含み、
プロセッサは、
サービスデータフローSDFレベルのQoS制御情報を取得するステップと、
トランシーバを使用して、SDFレベルのQoS制御情報を端末に送信するステップと
を実行するように、メモリに事前に記憶されているコンピュータプログラムを呼び出すように構成される。
【0024】
可能な実装形態では、プロセッサは、UPFがSDFレベルのQoS制御情報に基づいてアップリンクデータパケットにおけるQoS制御を検証する、またはSDFレベルのQoS制御情報を削除するように、トランシーバを使用してユーザプレーン機能UPFエンティティにSDFレベルのQoS制御情報を送信するようにさらに構成される。
【0025】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報を取得するとき、プロセッサは、具体的には、ポリシー制御機能PCFエンティティによって送信されたセッション管理要求に基づいて、SDFレベルのQoS制御情報を取得する、またはローカルポリシーに基づいて、SDFレベルのQoS制御情報を取得するように構成される。
【0026】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、SDF識別子、あるいは、SDF識別子、ならびにSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含む。
【0027】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、QoS flow識別子、あるいは、QoS flow識別子、ならびに少なくとも1つのSDF識別子、少なくとも1つのSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、少なくとも1つのSDFに対応する優先順位、およびQoS flowに対応するQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含む。
【0028】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、QoSルール識別子、あるいは、QoSルール識別子、ならびにQoSルールに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含む。
【0029】
可能な実装形態では、このプロセッサは、
アクセスネットワークデバイスが対応するエアインターフェースリソースを確立、解放、またはそれにバインドするように、トランシーバを使用して、アクセスネットワークデバイスに、QoS flow識別子、または、QoS flow識別子、およびQoS flowに対応するQoSパラメータを送信する
ようにさらに構成される。
【0030】
第5の態様によれば、本発明の一実施形態は、端末を提供する。この端末は、前述の方法例での端末の挙動を実施する機能を有する。この機能は、ハードウェアによって実装されてもよく、または対応するソフトウェアを実行することによってハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェアまたはソフトウェアは、機能に対応する1つまたは複数のモジュールを含む。
【0031】
可能な設計では、端末の構造は、処理ユニットおよび通信ユニットを含む。処理ユニットは、前述の方法で対応する機能を実行する際に端末をサポートするように構成される。通信ユニットは、端末と別のデバイスとの間の通信をサポートするように構成される。端末は、記憶ユニットをさらに含んでいてもよく、記憶ユニットは、処理ユニットに結合されるように構成され、端末に必要なプログラム命令およびデータを記憶する。
【0032】
たとえば、処理ユニットはプロセッサであってもよく、通信ユニットはトランシーバであってもよく、記憶ユニットはメモリであってもよい。
【0033】
第6の態様によれば、本出願の一実施形態は、プロセッサと、プロセッサに別々に接続されたメモリとトランシーバとを含む端末を提供し、
プロセッサは、
トランシーバを使用して、セッション管理機能SMFエンティティによって送信されたサービスデータフローSDFレベルのQoS制御情報を受信するステップと、
SDFレベルのQoS制御情報に基づいて、アップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行する、またはSDFレベルのQoS制御情報を削除するステップと
を実行するように、メモリに事前に記憶されているコンピュータプログラムを呼び出すように構成される。
【0034】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、SDF識別子、あるいは、SDF識別子、ならびにSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちの1つまたは任意の組合せを含む。
【0035】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、
QoS flow識別子、あるいは
QoS flow識別子、ならびに少なくとも1つのSDF識別子、少なくとも1つのSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、少なくとも1つのSDFに対応する優先順位、およびQoS flowに対応するQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せ
を含む。
【0036】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、QoSルール識別子、あるいは、QoSルール識別子、ならびにQoSルールに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含む。
【0037】
可能な実装形態では、プロセッサは、SDFレベルのQoS制御情報における優先順位に基づいて、SDFレベルのパケットフィルタのマッチング順序を決定し、端末によって、SDFレベルのパケットフィルタのマッチング順序に基づいて、データパケットマッチングを実行し、アップリンクデータパケットと正常にマッチするパケットフィルタに対応するQoS flowに基づいて、QoS制御を実行するようにさらに構成される。
【0038】
第7の態様によれば、本発明の一実施形態は、通信システムを提供する。このシステムは、前述の態様によるセッション管理機能SMFエンティティを含む。別の可能な設計では、システムは、PCF、UPF、または本発明の実施形態において提供されるソリューションのセッション管理機能SMFエンティティと対話する端末デバイスなど別のデバイスをさらに含んでいてもよい。
【0039】
第8の態様によれば、本発明の一実施形態は、前述のセッション管理機能SMFエンティティによって使用されるコンピュータソフトウェア命令を記憶するように構成されたコンピュータ記憶媒体を提供し、命令は、前述の態様を実行するように設計されたプログラムを含む。
【0040】
第9の態様によれば、本発明の一実施形態は、前述の端末によって使用されるコンピュータソフトウェア命令を記憶するように構成されたコンピュータ記憶媒体を提供し、命令は、前述の態様を実行するように設計されたプログラムを含む。
【0041】
第10の態様によれば、本出願は、命令を含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータ上で実行されると、コンピュータプログラム製品は、コンピュータに前述の態様による方法を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】本出願の一実施形態によるQoSアーキテクチャの概略図である。
【
図2】本出願の一実施形態による、アップリンク/ダウンリンクデータパケットをQoS flowにマッピングする概略図である。
【
図3】本出願の一実施形態による、アップリンク/ダウンリンクデータパケットがQoS flowにマッピングされるときに発生するマッチングエラーの概略図である。
【
図4】本出願の一実施形態による、本出願の実施形態に適用可能なシステムアーキテクチャの概略図である。
【
図5】本出願の一実施形態による、QoS制御方法の概略フローチャートである。
【
図6】本出願の実施形態による、特定の実施形態1の概略フローチャートである。
【
図7】本出願の実施形態による、特定の実施形態2の概略フローチャートである。
【
図8】本出願の実施形態による、特定の実施形態3の概略フローチャートである。
【
図9】本出願の一実施形態による、SMFエンティティの第1の概略構造図である。
【
図10】本出願の一実施形態による、SMFエンティティの第2の概略構造図である。
【
図11】本出願の一実施形態による、端末の第1の概略構造図である。
【
図12】本出願の一実施形態による、端末の第2の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、添付の図面を参照しながら、本出願の実施形態を詳細にさらに説明する。
【0044】
出願人は、従来技術では、端末およびネットワーク側のデバイスがアップリンク/ダウンリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行する場合、以下の問題が存在することを研究中に発見している。
【0045】
端末のNAS(非アクセス層)およびネットワーク側のUPF(User Plane Function、ユーザプレーン機能)は、アップリンク/ダウンリンクデータパケットをpacket filter(パケットフィルタ)に基づいてQoS flowにマッピングし、端末のAS(アクセス層)およびRANは、アップリンク/ダウンリンクQoS flowをDRBに関連付ける。端末側およびネットワーク側のUPFがデータパケットをQoS flowにマッピングするとき、特定のマッピングメカニズムが
図2に示され得る。詳細は次のとおりである。
【0046】
端末側で、端末では、各QoS flowは、1つのQoS flowテンプレートに対応しており、各QoS flowテンプレートは、1つまたは複数のパケットフィルタに対応しており、各QoS flowテンプレートは、1つの優先順位を有する。データパケットを送信するとき、端末は、データパケットとQoS flowテンプレートとの間のマッチングを、QoS flowテンプレートの優先順位の降順で順次実行し、マッチングにより対応するQoS flowテンプレートが見つかると、マッチングを停止する。具体的には、最初に、データパケットと優先順位が最も高いQoS flowテンプレートとの間でマッチングが実行される。データパケットがQoS flowテンプレートに対応する任意のパケットフィルタを通過することができる場合、マッチングは成功し、データパケットは、QoS flowテンプレートに対応するQoS flowを使用して送信され、そうでない場合、マッチングにより対応するQoS flowテンプレートが見つかるまで、データパケットと優先順位の低いQoS flowテンプレートとの間でマッチングが実行され続ける。
【0047】
ネットワーク側で、UPFでは、各SDFは、1つまたは複数のパケットフィルタに対応し、各SDFは、1つの優先順位に対応する。データパケットを送信するとき、ネットワークデバイスは、SDFの優先順位に基づいてデータパケットとSDFのパケットフィルタとの間でマッチングを順次実行し、マッチングによって対応するSDFのパケットフィルタが見つかると、マッチングを停止する。具体的には、最初に、データパケットと優先順位が最も高いSDFのパケットフィルタとの間でマッチングが実行される。データパケットがSDFのパケットフィルタを通過することができる場合、マッチングは成功し、SDFのパケットフィルタに対応するQoS flowを使用してデータパケットが送信され、そうでない場合、データパケットと優先順位の低いSDFのパケットフィルタとの間でマッチングが実行され続ける。
【0048】
前述のメカニズムでは、データパケットのマッチングを実行するために、端末側およびネットワーク側で異なるマッチングルールが使用される。結果として、端末側およびネットワーク側で同じデータパケットをマッチングすることにより異なるQoS flowが見つかり、パケット損失が発生する可能性がある。具体的には、
図3に示すように、端末がデータパケットを送信する必要があるとき、マッチング優先順位が異なるために、データパケットがSDF aのパケットフィルタとSDF bのパケットフィルタの両方にマッチし得る場合、アップリンクデータパケットは、端末側のQoS flow 1にマッチし、データパケットは、ネットワーク側のQoS flow 2にマッチする可能性がある。アップリンクデータ送信中に、ネットワーク側で、端末によって送信されたデータパケットに正しいQoS flowが使用されているかどうかが検証され得る。ネットワーク側で、端末が誤ったQoS flowを使用していると判断された場合、データパケットは、ネットワーク側で破棄される。
【0049】
前述の技術的問題を解決するために、本出願の実施形態は、QoS制御方法およびデバイスを提供する。
【0050】
本出願の端末には、ハンドヘルドデバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、またはワイヤレス通信機能を有するコンピューティングデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された別の処理デバイス、および様々な形式のUE(User Equipment、ユーザ機器)、MS(Mobile Station、モバイルステーション)、端末デバイス(Terminal Equipment)などがあり得る。
【0051】
本出願の実施形態で提供されるQoS制御方法は、
図4に示される5Gネットワークアーキテクチャに適用されてもよい。
【0052】
UPF(User Plane Function、ユーザプレーン機能)の主な機能には、データパケットルーティングおよび送信、パケット検出、サービス使用状況レポート、QoS処理、合法的傍受、アップリンクパケット検出、ダウンリンクデータパケットストレージ、およびその他のユーザプレーン関連の機能がある。
【0053】
AMF(Access and Mobility Management Function、アクセスおよびモビリティ管理機能)の主な機能には、接続管理、モビリティ管理、登録管理、アクセス認証および認可、アクセシビリティ管理、セキュリティコンテキスト管理、ならびに他のアクセスおよびモビリティ関連機能がある。
【0054】
SMF(Session Management function、セッション管理機能)の主な機能には、セッション管理(たとえば、UPFとANとの間のトンネルメンテナンスを含むセッションの確立、変更、および解放)、UPFの選択および制御、SSC(Service and Session Continuity、サービスおよびセッション継続性)モード選択、ローミング、および他のセッション関連機能がある。
【0055】
PCF(Policy Control Function、ポリシー制御機能)の主な機能には、統合ポリシー開発、ポリシー制御プロビジョニング、UDRからのポリシーおよび決定関連のサブスクリプション情報の取得、および他のポリシー関連機能がある。
【0056】
AUSF(Authentication Server Function、認証サーバ機能)の主な機能には、ユーザ機器が許可されているかどうかの認証がある。
【0057】
AF(Application function、アプリケーション機能)の主な機能は、サービスプロビジョニングであり、具体的には、サービスルーティング、アクセスネットワーク機能の有効化、ポリシーアーキテクチャとの相互作用がある。
【0058】
UDM(Unified Data Management、統合データ管理)の主な機能は、資格証明、場所、サブスクリプション管理、およびユーザサブスクリプションデータストレージである。
【0059】
DN(Data Network、データネットワーク)の主な機能は、オペレータサービス、インターネットアクセスサービス、またはサードパーティサービスなどの特定のデータサービスを提供することである。
【0060】
もちろん、
図4は、本出願の実施形態の適用シナリオの一例を示しているに過ぎず、本出願の実施形態の適用シナリオに限定するものではない。本出願の実施形態に適用可能なシステムアーキテクチャは、
図4に示されるものよりも多いまたは少ないネットワーク要素を含んでいてもよく、または、EPSシステムアーキテクチャやCUPSアーキテクチャなど、異なるシステムアーキテクチャでもよい。
【0061】
図5を参照すると、
図5は、本出願の一実施形態による、QoS制御方法の概略フローチャートである。図に示すように、方法は、以下のステップを含む。
【0062】
ステップ501: SMFエンティティは、SDFレベルのQoS制御情報を取得する。
【0063】
ステップ502: SMFエンティティは、SDFレベルのQoS制御情報を端末に送信する。
【0064】
ステップ503: 端末は、受信されたSDFレベルのQoS制御情報に基づいて、アップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行する、またはSDFレベルのQoS制御情報を削除する。
【0065】
前述の実施形態では、SMFエンティティによって取得されたSDFレベルのQoS制御情報は、SDFにおいてQoS制御を実行するために使用される。端末がアップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行するように、SMFエンティティは、SDFレベルのQoS制御情報を端末に送信する。
【0066】
前述の可能な実装形態のいずれか1つでは、SDFレベルのQoS制御情報は、1つのSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタが同じQoS flowに対応しており、具体的に言えば、同じQoSパラメータに対応しており、各パケットフィルタが同じSDFレベルの優先順位を有することを示す。しかしながら、異なるSDFは異なる優先順位に対応している。異なるSDFは、同じQoSパラメータに対応している可能性があり、具体的に言えば、同じQoS flowに対応している可能性があるが、異なるSDFに対応するパケットフィルタの優先順位は異なる。
【0067】
SDFレベルのQoS制御情報は、SDFレベルの識別子、少なくとも1つのSDFレベルのパケットフィルタ、SDFレベルの優先順位(すなわち、SDFレベルのパケットフィルタの優先順位)、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちのいずれか1つ、または任意の組合せを含むことを理解されよう。SDFレベル識別子は、たとえば、SDF識別子(SDF ID)、QoSルールID、またはSDFレベルを具現化することができる他の様々な形態の識別子など、複数の表現形態を有していてもよい。
【0068】
同様に、本出願のこの実施形態では、SMFエンティティによって取得されるSDFレベルのQoS制御情報は、限定はしないが、以下の3つの方法を含む様々な特定の表現形式を有する。
【0069】
本出願のこの実施形態では、SMFエンティティによって取得されるQoS制御情報は、SDFレベルのものであるが、様々な表現形式を有する。
【0070】
第1の方法では、SDFが制御ユニットとして使用される。
【0071】
このようにして、SDFレベルのQoS制御情報は、SDF識別子、SDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちの任意の1つまたは任意の組合せを含み得る。
【0072】
具体的には、次の3つのシナリオが含まれ得る。
【0073】
第1のシナリオでは、新しいSDFが追加される。
【0074】
この場合、SMFエンティティによって取得されるSDFレベルのQoS制御情報は、新しく追加されたSDFの識別子、
パケットフィルタ: SDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、
優先順位: SDFに対応する優先順位、すなわち、パケットフィルタの優先順位、および
QoS flow識別子: SDFに対応するQoS flowの識別子、具体的に言えば、SDFに属するデータパケットは、QoS flowを使用して送信される
を含む。
【0075】
随意に、SDFレベルのQoS制御情報は、QoSパラメータ: たとえば、パケット遅延、ビットレート、パケット損失率などのQoS flowに対応するQoSパラメータを含む。
【0076】
さらに、QoS flowがnon-GBR QoS flow(非保証ビットレートQoS flow)である場合、QoSパラメータは、5QI(5G QoS Indicator、5G QoSインジケータ)をさらに含み得る。QoS flowがGBR QoS flow(保証ビットレートQoS flow)の場合、QoSパラメータは、5QI、Notification(通知)、GFBR(Guaranteed Flow Bit Rate、保証フロービットレート)、およびMFBR(Maximum Flow Bit Rate、最大フロービットレート)を含み得る。
【0077】
第2のシナリオでは、既存のSDFが変更される。
【0078】
この場合、SMFエンティティによって取得されるSDFレベルのQoS制御情報は、少なくとも変更されるべきSDFの識別子を含み、以下の
パケットフィルタ: SDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、またはSDFに対応する少なくとも1つの削除されるべきパケットフィルタ、またはSDFに対応する少なくとも1つの更新されたパケットフィルタ、
優先順位: SDFに対応する変更された優先順位、
QoS flow識別子: SDFに対応する変更されたQoS flowの識別子、および
QoSパラメータ: SDFに対応する変更されたQoSパラメータ
の情報のうちの任意の1つまたは任意の組合せをさらに含む。
【0079】
さらに、変更されたQoS flowがnon-GBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QIをさらに含み得る。QoS flowがGBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QI、Notification、GFBR、およびMFBRを含み得る。
【0080】
第3のシナリオでは、既存のSDFが削除される。
【0081】
この場合、SMFエンティティによって取得されるSDFレベルのQoS制御情報は、削除されるべきSDFの識別子のみを含み得る。
【0082】
第2の方法では、QoS flow内のSDFが制御ユニットとして使用される。
【0083】
このようにして、SDFレベルのQoS制御情報は、QoS flow識別子、少なくとも1つのSDF識別子、少なくとも1つのSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、少なくとも1つのSDFに対応する優先順位、およびQoS flowに対応するQoSパラメータのうちの任意の1つまたは任意の組合せを含み得る。
【0084】
具体的には、QoS flowがQoS制御ユニットとして使用されるとき、次の3つのシナリオが含まれ得る。
【0085】
第1のシナリオでは、新しいQoS flowが確立される。
【0086】
この場合、SMFエンティティによって取得されたSDFレベルのQoS制御情報は、新しく確立されたQoS flowの識別子を含み、
SDF識別子: 新しく確立されたQoS flowに対応する少なくとも1つのSDF識別子、たとえば、追加されたQoS flowに対応するSDF識別子1、および追加されたQoS flowに対応するSDF識別子2、
パケットフィルタ: 各SDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、たとえば、SDF1に対応するパケットフィルタ1およびパケットフィルタ2、SDF2に対応するパケットフィルタ3およびパケットフィルタ4、ならびに
優先順位: 各SDFに対応する優先順位
をさらに含み得る。
【0087】
随意に、SDFレベルのQoS制御情報は、QoSパラメータ: 新しく確立されたQoS flowに対応するQoSパラメータを含む。
【0088】
さらに、新しく確立されたQoS flowがnon-GBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QIをさらに含み得る。新しく確立されたQoS flowがGBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QI、Notification、GFBR、およびMFBRを含み得る。
【0089】
第2のシナリオでは、既存のQoS flowが変更される。
【0090】
この場合、SMFエンティティによって取得されるQoS制御情報は、少なくとも変更されるべきQoS flowの識別子を含み、以下の
SDF識別子: QoS flowに対応する追加されるべきSDFの識別子、またはQoS flowに対応する変更されるべきSDFの識別子、またはQoS flowに対応する削除されるべきSDFの識別子、
パケットフィルタ、ここで、QoS flowに対応するSDFが追加される場合、パケットフィルタは、追加されたSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタを含み、または、QoS flowに対応するSDF1に対応する既存のパケットフィルタが変更される場合、パケットフィルタは、SDF1に対応する少なくとも1つの追加されるべきパケットフィルタ、もしくはSDF1に対応する少なくとも1つの削除されるべきパケットフィルタ、もしくは変更されるべきSDFに対応する少なくとも1つの変更されたパケットフィルタを含む、
優先順位、ここで、QoS flowに対応するSDFが追加される場合、優先順位は、追加されるべきSDFに対応する優先順位を含む、または、QoS flowに対応するSDFの優先順位が変更された場合、優先順位は、SDFに対応する変更された優先順位を含む、
QoSパラメータ: QoS flowに対応する変更されたQoSパラメータ
の情報のうちの任意の1つまたは任意の組合せをさらに含む。
【0091】
さらに、変更されたQoS flowがnon-GBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QIをさらに含み得る。変更されたQoS flowがGBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QI、Notification、GFBR、およびMFBRを含み得る。
【0092】
第3のシナリオでは、既存のQoS flowが削除される。
【0093】
この場合、SMFエンティティによって取得されるSDFレベルのQoS制御情報は、削除されるべきQoS flowの識別子を含み得る。
【0094】
第3の方法では、QoSルールが制御ユニットとして使用される。
【0095】
このようにして、1つのQoSルールは1つのSDFに対応する。SDFレベルのQoS制御情報は、QoSルール識別子、QoSルールに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちの任意の1つまたは任意の組合せを含み得る。
【0096】
具体的には、QoS flowがQoS制御ユニットとして使用されるとき、次の3つのシナリオが含まれ得る。
【0097】
第1のシナリオでは、QoSルールが追加される。
【0098】
この場合、SMFエンティティによって取得されたSDFレベルのQoS制御情報は、新しく追加されたQoSルールの識別子を含み、以下の
パケットフィルタ: 追加されたQoSルールに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、
優先順位: 追加されたQoSルールに対応する優先順位、すなわち、パケットフィルタの優先順位、および
QoS flow識別子: 追加されたQoSルールに対応するQoS flow識別子
の情報をさらに含む。
【0099】
随意に、SDFレベルのQoS制御情報は、QoSパラメータ: QoS flowに対応するQoSパラメータを含む。
【0100】
さらに、追加されたQoSルールに対応するQoS flowがnon-GBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QIをさらに含み得る。追加されたQoSルールに対応するQoS flowがGBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QI、Notification、GFBR、およびMFBRを含み得る。
【0101】
第2のシナリオでは、既存のQoSルールが変更される。
【0102】
この場合、SMFエンティティによって取得されるSDFレベルのQoS制御情報は、少なくとも変更されるべきQoSルールの識別子を含み、以下の
パケットフィルタ: QoSルールに対応する少なくとも1つの追加されるべきパケットフィルタ、またはQoSルールに対応する少なくとも1つの削除されるべきパケットフィルタ、またはQoSルールに対応する少なくとも1つの変更されたパケットフィルタ、
優先順位: QoSルールに対応する変更された優先順位、
QoS flow識別子、QoSルールに対応する変更されたQoS flowの識別子、および
QoSパラメータ: 変更されたQoS flowに対応する変更されたQoSパラメータ
の情報のうちの任意の1つまたは任意の組合せをさらに含む。
【0103】
さらに、変更されたQoS flowがnon-GBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QIをさらに含み得る。変更されたQoS flowがGBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QI、Notification、GFBR、およびMFBRを含み得る。
【0104】
第3のシナリオでは、既存のQoSルールが削除される。
【0105】
この場合、SMFエンティティによって取得されるSDFレベルのQoS制御情報は、削除されるべきQoSルールの識別子のみを含み得る。
【0106】
特定の実装中、特定の適用要件に基づいて、前述の3つの方法のうちの1つが選択され得る。端末がSDFレベルのQoS制御情報に基づいてアップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行するように、SDFレベルのQoS制御情報が端末に送信される。
【0107】
可能な実装形態では、SMFエンティティは、さらに、UPFエンティティがSDFレベルのQoS制御情報に基づいてアップリンクデータパケットにおけるQoS制御を検証するように、SDFレベルのQoS制御情報をUPFエンティティに送信してもよい。
【0108】
端末およびUPFが、同じQoS制御情報に基づいてアップリンクデータパケットにおいてQoS制御を別々に実行することができるように、SMFエンティティは、SDFレベルのQoS制御情報を端末およびUPFエンティティに送信し、これによって、アップリンクデータにおいて端末およびUPFによって実行される異なるQoS制御によって引き起こされるパケット損失が回避される。
【0109】
いくつかの実施形態では、前述の情報に基づいて、アクセスネットワークデバイスが対応するエアインターフェースリソースを確立、削除、またはそれにバインドするように、SMFエンティティは、さらに、アクセスネットワークデバイスに、QoS flow識別子、または、QoS flow識別子、およびQoS flowに対応するQoSパラメータの2つのタイプの情報を送信し得る。
【0110】
可能な実装形態では、SMFエンティティによって実行されるステップ501は、具体的には、PCFエンティティによって送信されたポリシー制御ルールまたはQoS制御ルールを受信し、SMFによって、受信されたポリシー制御ルールまたはQoS制御ルールに基づいてSDFレベルのQoS制御情報を取得することである。具体的には、PCFエンティティは、PDM-CANセッション変更命令をSMFエンティティに送信し得、ここで、ポリシー制御ルールまたはQoS制御ルールは、PDUセッション変更命令で運ばれる。
【0111】
別の可能な実装形態では、SMFエンティティによって実行されるステップ501は、具体的には、SMFエンティティに記憶されたポリシーに基づいて、SDFレベルのQoS制御情報を取得することである。
【0112】
前述の可能な実装形態のいずれかでは、PCFエンティティに記憶されたポリシーまたはSMFエンティティに記憶されたポリシーは、SDFレベルのQoS制御情報を更新する基礎を含む。たとえば、ネットワーク負荷があらかじめ設定された条件を満たしているとき、重要なサービスのQoSが影響を受けないことを確実にするために、PCFエンティティまたはSMFエンティティは、SDFレベルのQoS制御情報を更新する必要がある。
【0113】
さらに、ステップ503において、端末がアップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行することは、具体的には、端末によって、受信されたSDFレベルのQoS制御情報における優先順位に基づいて、SDFレベルのパケットフィルタのマッチング順序を決定することと、SDFレベルのパケットフィルタのマッチング順序に基づいて、データパケットのマッチングを実行することと、アップリンクデータパケットと正常にマッチするパケットフィルタに対応するQoS flowに基づいて、QoS制御を実行することとを含む。
【0114】
本発明の実施形態で提供されるQoS制御方法をより明確に理解するために、いくつかの特定の実施形態が以下の説明に使用される。
【0115】
実施形態1
具体的な手順について、
図6を参照しながら説明する。
【0116】
ステップ601: PCFエンティティは、PDU-CAN(PDU-Connectivity Access Network、PDU接続性アクセスネットワーク)セッション変更要求をSMFエンティティに送信し、この要求は、ポリシー制御ルールを含む。
【0117】
さらに、要求は、QoS要件をさらに含んでいてもよい。
【0118】
随意に、ポリシー制御ルール情報を使用して、新しいポリシー制御ルールを確立する、または、ポリシー制御ルール情報を使用して、既存のポリシー制御ルールを変更する、または、ポリシー制御ルール情報を使用して、既存のポリシー制御ルールを削除する。
【0119】
ステップ602: PDU-CANセッション変更要求を受信した後、SMFエンティティは、PDUセッション更新手順を実行することを決定する。
【0120】
ステップ603: SMFエンティティは、セッション管理要求をAMFエンティティに送信し、セッション管理要求は、NASシグナリング(たとえば、PDUセッション変更コマンドであり、PDUセッション変更コマンドは図の説明の一例として使用される)を含み、NASシグナリングは、前述のSDFレベルのQoS制御情報、すなわち、SDF情報を含む。
【0121】
SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルール情報に基づいて、新しいSDFを確立することを決定した場合、SDFレベルのQoS制御情報は、新しく確立されたSDFの識別子(SDF ID)、SDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、およびQoSパラメータを含む。たとえば、SDFレベルのQoS制御情報の形式は、SDF ID、QoS parameters、QFI、Precedence value、Filtersであり得る。
【0122】
さらに、確立されたQoS flowが新しく確立されたSDFのQoS要件を満たすことができる場合、SDFレベルのQoS制御情報は、確立されたQoS flowの識別子(QoS flow ID、略してQFI)をさらに含む。確立されたQoS flowが新しく確立されたSDFのQoS要件を満たすことができない場合、SDFレベルのQoS制御情報は、新しく確立されたQoS flowの識別子QFIをさらに含む。さらに、新しく確立されたQoS flowがnon-GBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QIを含み得る。新しく確立されたQoS flowがGBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QI、Notification、GFBR、およびMFBRを含み得る。
【0123】
SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルール情報に基づいて、既存のSDFのQoS要件のポリシー制御ルールを変更することを決定した場合、SDFレベルのQoS制御情報は、変更されるべきSDFのIDを含む。確立されたQoS flowが変更されたQoS要件を満たすことができる場合、SDFレベルのQoS制御情報は、確立されたQoS flowのQFIを含む。確立されたQoS flowが変更されたQoS要件を満たすことができない場合、SDFレベルのQoS制御情報は、新しく確立されたQoS flowのQFI、および新しいQoS flowに対応するQoSパラメータを含む。たとえば、SDFレベルのQoS制御情報の形式は、Update-SDF QoS: SDF ID、QFI、QoS parametersであり得る。さらに、新しく確立されたQoS flowがnon-GBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QIを含み得る。新しく確立されたQoS flowがGBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QI、Notification、GFBR、およびMFBRを含み得る。QoSパラメータは、オプションである。
【0124】
SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルール情報に基づいて、既存のSDFに対応するパケットフィルタおよび/または優先順位を変更することを決定した場合、SDFレベルのQoS制御情報は、変更されるべきSDFのID、変更された優先順位、および/または変更されたパケットフィルタを含む。たとえば、SDFレベルのQoS制御情報の形式は、Update-SDF Filters/Precedence: SDF ID、Filters/Precedence valueであり得る。
【0125】
SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルール情報に基づいて、既存のSDFを削除することを決定した場合、SDFレベルのQoS制御情報は、削除されるべきSDFのIDを含む。たとえば、SDFレベルのQoS制御情報の形式は、Delete-SDF: SDF ID、delete operationであり得る。
【0126】
さらに、SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルール情報に基づいて、新しいQoS flowを確立する必要があると判断した場合、セッション管理要求は、QoS flow情報をさらに独立して含み、QoS flow情報は、QFIおよびQoSパラメータを含み、QoS flow情報を記憶し、対応するエアインターフェースリソースを確立する、またはQoS flowを既存のエアインターフェースリソースにバインドするようRAN/ANに指示するために使用される。SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルールに基づいて、QoS flowを削除する必要があると判断した場合、セッション管理要求は、QoS flowのQFIをさらに独立して含み、QFIは、エアインターフェースリソースを解放するようRAN/ANに指示するために使用される。
【0127】
ステップ604: AMFは、N2インターフェースを使用して、N2セッション要求メッセージをRAN/ANに送信し、N2セッションメッセージは、NASシグナリング(たとえば、PDUセッション変更コマンドであり、PDUセッション変更コマンドは図の説明の一例として使用される)を含み、NASシグナリングは、SDFレベルのQoS制御情報を含む。
【0128】
随意に、新しいQoS flowを確立する必要がある場合、N2セッション要求メッセージは、RAN/ANが新しく確立されたQoS flowに関する情報を記憶し、端末と対応するエアインターフェースリソースを確立する、または新しく確立されたQoS flowを既存のエアインターフェースリソースにバインドする必要があることをさらに含む。QoS flowを削除する必要がある場合、N2セッション要求メッセージは、RAN/ANが端末とのエアインターフェースリソースを解放するように、RAN/ANが対応するQoS flow情報を削除する必要があることをさらに含む。
【0129】
ステップ605: ANは、無線リソース制御要求を端末に送信し、要求は、PDUセッション変更コマンドを含み、PDUセッション変更コマンドは、端末が、SDFレベルのQoS制御情報に基づいて、アップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行する、または対応するSDF情報を削除するように、SDFレベルのQoS制御情報を含む。
【0130】
ステップ606: 端末は、SDFレベルのQoS制御情報を受信した後、ANに肯定応答メッセージを返す。
【0131】
端末は、SDFレベルのQoS制御情報を記憶し、SDFレベルのQoS制御情報に基づいて、アップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行する、またはローカルに記憶されたSDFレベルのQoS制御情報を削除する。
【0132】
SDFレベルのQoS制御情報は、以下の形式で端末に記憶され得る。
SDF ID1: Precedence value, QFI, Filters;
SDF ID2: Precedence value, QFI, Filters;
....
【0133】
ステップ607: ANは、N2インターフェースを使用して、N2セッション応答をAMFに返す。
【0134】
ステップ608: AMFは、セッション管理応答をSMFに返し、応答は、PDUセッション変更肯定応答メッセージを含む。
【0135】
ステップ609: SMFは、N4インターフェースを使用してN4セッション変更要求をUPFに送信し、要求は、随意に、SDFレベルのQoS制御情報を含む。
【0136】
SDFを追加するためにセッション変更要求が使用されるとき、UPFは、SDFレベルのQoS制御情報に基づいて、追加されたSDFに対応するQoS flowにおいて少なくとも1つのSDFレベルのパケットフィルタを生成し、少なくとも1つの生成されたSDFレベルのパケットフィルタは、同じ優先順位を有する。
【0137】
既存のSDFに関する情報を変更するためにセッション変更要求が使用されるとき、UPFは、SDFに関する情報を変更する。たとえば、既存のSDFの優先順位を変更するために、UPFは、SDFに対応するパケットフィルタの優先順位を変更する。
【0138】
既存のSDFを削除するためにセッション変更要求が使用されるとき、UPFは、SDFに対応するパケットフィルタおよびSDFに関する他の情報を削除する。
【0139】
ステップ610: UPFは、N4インターフェースを使用して、N4セッション変更応答をSMFに返す。
【0140】
ステップ611: SMFは、PDU-CANセッション変更肯定応答メッセージをPCFに返す。
【0141】
ステップ601からステップ611に従って、端末およびUPFが、同じSDFレベルのQoS制御情報に基づいてアップリンク/ダウンリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行することができるように、端末およびUPFに記憶されたQoS制御情報が変更される。もちろん、いくつかの場合には、たとえば、ネットワーク負荷が比較的大きいとき、一部のサービスのQoSが影響を受けないことを確実にするために、サービスの優先順位を再調整する必要がある。代替的に、SMFは、SDFレベルのQoS制御情報を変更するプロセスを能動的に開始することができ、具体的に言えば、ステップ601およびステップ611は実行されなくてもよい。
【0142】
アップリンクデータパケットを送信する必要があるとき、端末は、SDFレベルの優先順位に基づいて、アップリンクデータパケットと、優先順位が最も高いSDFに対応するパケットフィルタとの間のマッチングを実行する。アップリンクデータパケットと優先順位が最も高いSDFに対応するパケットフィルタとの間のマッチングが成功した場合、端末は、フィルタに対応するQoS flowを使用してアップリンクデータパケットを送信し、そうでない場合、マッチングにより適切なパケットフィルタが見つかるまで、アップリンクデータパケットと優先順位が2番目に高いSDFに対応するパケットフィルタとの間のマッチングを実行し続ける。アップリンクデータパケットを受信すると、UPFは、同じSDFレベルのQoS制御情報に基づいてデータパケットのマッチングを実行する。したがって、データパケットに対応し、UPFによって決定されるQoS flowは、端末によって決定されるQoS flowと同じであり、したがって、パケット損失を回避することができる。
【0143】
実施形態2
具体的な手順について、
図7を参照しながら説明する。
【0144】
ステップ701: PCFエンティティは、PDU-CANセッション変更要求をSMFエンティティに送信し、この要求は、ポリシー制御ルールを含む。
【0145】
随意に、ポリシー制御ルール情報を使用して、新しいポリシー制御ルールを確立する、または、ポリシー制御ルール情報を使用して、既存のポリシー制御ルールを変更する、または、ポリシー制御ルール情報を使用して、既存のポリシー制御ルールを削除する。
【0146】
ステップ702: PDU-CANセッション変更要求を受信した後、SMFは、PDUセッション更新手順を実行することを決定する。
【0147】
ステップ703: SMFは、セッション管理要求をAMFに送信し、セッション管理要求は、NASシグナリング(たとえば、PDUセッション変更コマンドであり、PDUセッション変更コマンドは図の説明の一例として使用される)を含み、NASシグナリングは、前述のSDFレベルのQoS制御情報、すなわち、QoS flow情報を含む。
【0148】
SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルール情報に基づいて、新しいQoS flowを確立することを決定した場合、SDFレベルのQoS制御情報は、新しく確立されたQoS flowのQFI、SDFのID、SDFの優先順位、およびパケットフィルタを含む。新しく確立されたQoS flowに対応するSDFは、既存のSDFでも、新しく確立されたSDFでもよい。たとえば、SDFレベルのQoS制御情報の形式は、QFI、QoSパラメータ、SDF ID、Precedence value, Filtersであり得る。さらに、新しく確立されたQoS flowがnon-GBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QIを含み得る。新しく確立されたQoS flowがGBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QI、Notification、GFBR、およびMFBRを含み得る。QoSパラメータは、オプションである。
【0149】
SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルール情報に基づいて、既存のQoS flowを変更することを決定した場合、SDFレベルのQoS制御情報は、変更されるべきQoS flowのQFI、SDFのID、SDFの優先順位、およびパケットフィルタを含む。QoS flowに対応する変更されたSDFの場合、新しいSDFが追加され得る、または既存のSDFが削除され得る、または新しいSDFは追加されず、既存のSDFは削除されず、既存のSDFの優先順位および/またはパケットフィルタのみが変更される。たとえば、SDFレベルのQoS制御情報の形式は、QFI、SDF ID、Filters/Precedence valueであり得る。
【0150】
SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルール情報に基づいて、既存のQoS flowを削除することを決定した場合、SDFレベルのQoS制御情報は、削除されるべきQoS flowの識別子のみを含み得る。
【0151】
さらに、SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルール情報に基づいて、新しいQoS flowを確立する必要があると判断した場合、セッション管理要求は、QoS flow情報をさらに独立して含み、QoS flow情報は、QFIおよびQoSパラメータを含み、QoS flow情報を記憶し、対応するエアインターフェースリソースを確立する、またはQoS flowを既存のエアインターフェースリソースにバインドするようRAN/ANに指示するために使用される。SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルールに基づいて、QoS flowを削除する必要があると判断した場合、セッション管理要求は、QoS flowのQFIをさらに独立して含み、QFIは、エアインターフェースリソースを解放するようRAN/ANに指示するために使用される。
【0152】
ステップ704: AMFは、N2インターフェースを使用して、N2セッション要求をANに送信し、N2セッションメッセージは、NASシグナリング(たとえば、PDUセッション変更コマンドであり、PDUセッション変更コマンドは図の説明の一例として使用される)を含み、NASシグナリングは、SDFレベルのQoS制御情報を含む。
【0153】
さらに、新しいQoS flowを確立する必要がある場合、N2セッション要求メッセージは、RAN/ANが新しく確立されたQoS flowに関する情報を記憶し、端末と対応するエアインターフェースリソースを確立する、または新しく確立されたQoS flowを既存のエアインターフェースリソースにバインドする必要があることをさらに含む。QoS flowを削除する必要がある場合、N2セッション要求メッセージは、RAN/ANが端末とのエアインターフェースリソースを解放するように、RAN/ANが対応するQoS flow情報を削除する必要があることをさらに含む。
【0154】
ステップ705: ANは、無線リソース制御要求を端末に送信し、要求は、PDUセッション変更コマンドを含み、PDUセッション変更コマンドは、端末が、SDFレベルのQoS制御情報に基づいて、アップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行する、または対応するQoS flow情報を削除するように、SDFレベルのQoS制御情報を含む。
【0155】
ステップ706: 端末は、SDFレベルのQoS制御情報を受信した後、ANに肯定応答メッセージを返す。
【0156】
端末は、SDFレベルのQoS制御情報を記憶し、SDFレベルのQoS制御情報に基づいて、アップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行する、またはローカルに記憶されたSDFレベルのQoS制御情報を削除する。
【0157】
SDFレベルのQoS制御情報は、以下の形式で端末に記憶され得る。
QFI 1: SDF ID 1, Precedence value, Filters;
SDF ID 2, Precedence value, Filters;
QFI 2: SDF ID 3, Precedence value, Filters;
SDF ID 4, Precedence value, Filters;
...
【0158】
ステップ707: ANは、N2インターフェースを使用して、N2セッション応答をAMFに返す。
【0159】
ステップ708: AMFは、セッション管理応答をSMFに返し、応答は、PDUセッション変更肯定応答メッセージを含む。
【0160】
ステップ709: SMFは、N4インターフェースを使用してN4セッション変更要求をUPFに送信し、要求は、随意に、SDFレベルのQoS制御情報を含む。
【0161】
QoS flowを追加するためにセッション変更要求が使用されるとき、UPFは、SDFレベルのQoS制御情報に基づいて、追加されたQoS flowにおいて、QoS flowに対応するSDFの少なくとも1つのSDFレベルのパケットフィルタを生成し、少なくとも1つの生成されたSDFレベルのパケットフィルタは、同じ優先順位を有する。
【0162】
既存のQoS flowに関する情報を変更するためにセッション変更要求が使用されるとき、UPFは、QoS flowに関する情報を変更する。
【0163】
既存のQoS flowを削除するためにセッション変更要求が使用されるとき、UPFは、QoS flowに関する情報を削除する。
【0164】
ステップ710: UPFは、N4インターフェースを使用して、N4セッション変更応答をSMFに返す。
【0165】
ステップ711: SMFは、PDU-CAN変更肯定応答メッセージをPCFに返す。
【0166】
ステップ701からステップ711に従って、端末とUPFの両方は、同じSDFレベルのQoS制御情報に基づいてアップリンク/ダウンリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行する。
【0167】
アップリンクデータパケットを送信する必要があるとき、端末は、SDFレベルの優先順位に基づいて、アップリンクデータパケットと、優先順位が最も高いSDFに対応するパケットフィルタとの間のマッチングを実行する。アップリンクデータパケットと優先順位が最も高いSDFに対応するパケットフィルタとの間のマッチングが成功した場合、端末は、フィルタに対応するQoS flowを使用してアップリンクデータパケットを送信し、そうでない場合、マッチングにより適切なパケットフィルタが見つかるまで、アップリンクデータパケットと優先順位が2番目に高いSDFに対応するパケットフィルタとの間のマッチングを実行し続ける。アップリンクデータパケットを受信すると、UPFは、同じSDFレベルのQoS制御情報に基づいてデータパケットのマッチングを実行する。したがって、データパケットに対応し、UPFによって決定されるQoS flowは、端末によって決定されるQoS flowと同じであり、したがって、パケット損失を回避することができる。
【0168】
同様に、いくつかの場合には、代替的に、SMFは、SDFレベルのQoS制御情報を変更するプロセスを能動的に開始することができ、具体的に言えば、ステップ701およびステップ711は実行されなくてもよい。
【0169】
実施形態2のSDFレベルのQoS制御情報は、具体的な情報内容および情報フォーマットが実施形態1のSDFレベルのQoS制御情報とわずかに異なる。しかしながら、実施形態1のQoS制御情報および実施形態2のQoS制御情報はいずれも、SDFレベルに基づいて実装され、異なるSDFは、異なる優先順位に対応する。したがって、実施形態2において、端末によってアップリンク/ダウンリンクデータパケットにおいてQoS制御を行うプロセスは、UPFによってアップリンク/ダウンリンクデータパケットにおいてQoS制御を行うプロセスと同じである。
【0170】
アップリンクデータパケットを送信する必要があるとき、端末は、SDFレベルの優先順位に基づいて、アップリンクデータパケットと、優先順位が最も高いSDFに対応するパケットフィルタとの間のマッチングを実行する。アップリンクデータパケットと優先順位が最も高いSDFに対応するパケットフィルタとの間のマッチングが成功した場合、端末は、フィルタに対応するQoS flowを使用してアップリンクデータパケットを送信し、そうでない場合、マッチングにより適切なパケットフィルタが見つかるまで、アップリンクデータパケットと優先順位が2番目に高いSDFに対応するパケットフィルタとの間のマッチングを実行し続ける。アップリンクデータパケットを受信すると、UPFは、同じSDFレベルのQoS制御情報に基づいてデータパケットのマッチングを実行する。したがって、データパケットに対応し、UPFによって決定されるQoS flowは、端末によって決定されるQoS flowと同じであり、したがって、パケット損失を回避することができる。
【0171】
実施形態3
具体的な手順について、
図8を参照しながら説明する。
【0172】
ステップ801: PCFは、PDU-CANセッション変更要求をSMFに送信し、この要求は、ポリシールール情報を含む。
【0173】
随意に、ポリシー制御ルール情報を使用して、新しいポリシー制御ルールを確立する、または、ポリシー制御ルール情報を使用して、既存のポリシー制御ルールを変更する、または、ポリシー制御ルール情報を使用して、既存のポリシー制御ルールを削除する。
【0174】
ステップ802: PDUセッション変更要求を受信した後、SMFは、PDUセッション更新手順を実行することを決定する。
【0175】
ステップ803: SMFは、セッション管理要求をAMFに送信し、セッション管理要求は、NASシグナリング(たとえば、PDUセッション変更コマンドであり、PDUセッション変更コマンドは図の説明の一例として使用される)を含み、NASシグナリングは、前述のSDFレベルのQoS制御情報、すなわち、QoSルールを含む。
【0176】
SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルール情報に基づいて、新しいQoSルールを確立することを決定した場合、SDFレベルのQoS制御情報は、新しく確立されたQoSルールの識別子(QoSルールID)、パケットフィルタ、優先順位、QFI、およびQoSパラメータを含む。たとえば、SDFレベルのQoS制御情報の形式は、QoS rule ID、QFI、QoS parameters、Precedence value、Filtersであり得る。新しく確立されたQoSルールに対応するQoS要件を満たすことができる既存のQoS flowがある場合、QFIは、既存のQoS flowのQFIである。新しく確立されたQoSルールに対応するQoS要件を満たすことができる既存のQoS flowがない場合、新しいQoS flowを確立する必要があり、QFIは、新しく確立されたQoS flowのQFIである。さらに、新しく確立されたQoS flowがnon-GBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QIを含み得る。新しく確立されたQoS flowがGBR QoS flowである場合、QoSパラメータは、5QI、Notification、GFBR、およびMFBRを含み得る。QoSパラメータは、オプションである。
【0177】
SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルール情報に基づいて、既存のQoSルールのQoS要件を変更することを決定した場合、SDFレベルのQoS制御情報は、変更されるべきQoSルールのIDを含む。確立されたQoS flowが変更されたQoS要件を満たすことができる場合、SDFレベルのQoS制御情報は、確立されたQoS flowのQFIを含む。確立されたQoS flowが変更されたQoS要件を満たすことができない場合、SDFレベルのQoS制御情報は、新しく確立されたQoS flowのQFI、および新しいQoS flowに対応するQoSパラメータを含む。たとえば、SDFレベルのQoS制御情報の形式は、QoS rule ID、QoS flow ID、QoS parametersであり得る。
【0178】
SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルール情報に基づいて、既存のQoSルールに対応するパケットフィルタおよび/または優先順位を変更することを決定した場合、SDFレベルのQoS制御情報は、変更されるべきQoSルールのID、変更された優先順位、および/または変更されたパケットフィルタを含む。
【0179】
SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルール情報に基づいて、既存のSDFを削除することを決定した場合、SDFレベルのQoS制御情報は、削除されるべきSDFのIDを含む。
【0180】
さらに、SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルール情報に基づいて、新しいQoS flowを確立する必要があると判断した場合、セッション管理要求は、QoS flow情報をさらに独立して含み、QoS flow情報は、QFIおよびQoSパラメータを含み、QoS flow情報を記憶し、対応するエアインターフェースリソースを確立する、またはQoS flowを既存のエアインターフェースリソースにバインドするようRAN/ANに指示するために使用される。SMFエンティティが、受信されたポリシー制御ルールに基づいて、QoS flowを削除する必要があると判断した場合、セッション管理要求は、QoS flowのQFIをさらに独立して含み、QFIは、エアインターフェースリソースを解放するようRAN/ANに指示するために使用される。
【0181】
ステップ804: AMFは、N2インターフェースを使用して、N2セッション要求をRAN/ANに送信し、N2セッションメッセージは、NASシグナリング(たとえば、PDUセッション変更コマンドであり、PDUセッション変更コマンドは図の説明の一例として使用される)を含み、NASシグナリングは、SDFレベルのQoS制御情報を含む。
【0182】
随意に、新しいQoS flowを確立する必要がある場合、N2セッション要求メッセージは、RAN/ANが新しく確立されたQoS flowに関する情報を記憶し、端末と対応するエアインターフェースリソースを確立する、または新しく確立されたQoS flowを既存のエアインターフェースリソースにバインドする必要があることをさらに含む。QoS flowを削除する必要がある場合、N2セッション要求メッセージは、RAN/ANが端末とのエアインターフェースリソースを解放するように、RAN/ANが対応するQoS flow情報を削除する必要があることをさらに含む。
【0183】
ステップ805: ANは、無線リソース制御要求を端末に送信し、要求は、PDUセッション変更コマンドを含み、PDUセッション変更コマンドは、端末が、SDFレベルのQoS制御情報に基づいて、アップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行する、または対応するQoSルール情報を削除するように、SDFレベルのQoS制御情報を含む。
【0184】
ステップ806: 端末は、SDFレベルのQoS制御情報を受信した後、ANに肯定応答メッセージを返す。
【0185】
端末は、SDFレベルのQoS制御情報を記憶し、SDFレベルのQoS制御情報に基づいて、アップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行する、またはローカルに記憶されたSDFレベルのQoS制御情報を削除する。
【0186】
SDFレベルのQoS制御情報は、以下の形式で端末に記憶され得る。
QoS Rule ID1: Precedence value, QFI, Filters;
QoS Rule ID2: Precedence value, QFI, Filters;
...
【0187】
ステップ807: ANは、N2インターフェースを使用して、N2セッション応答をAMFに返す。
【0188】
ステップ808: AMFは、セッション管理応答をSMFに返し、応答は、PDUセッション変更肯定応答メッセージを含む。
【0189】
ステップ809: SMFは、N4インターフェースを使用してN4セッション変更要求をUPFに送信し、要求は、随意に、SDFレベルのQoS制御情報を含む。
【0190】
QoSルールを追加するためにセッション変更要求が使用されるとき、UPFは、SDFレベルのQoS制御情報に基づいて、追加されたQoSルールに対応するQoS flowについて、QoS flowに対応するSDFの少なくとも1つのSDFレベルのパケットフィルタを生成し、少なくとも1つの生成されたSDFレベルのパケットフィルタは、同じ優先順位を有する。
【0191】
既存のQoSルールを変更するためにセッション変更要求が使用されるとき、UPFは、QoSルールの情報を変更する。
【0192】
既存のQoS flowを削除するためにセッション変更要求が使用されるとき、UPFは、QoSルールのすべての情報を削除する。
【0193】
ステップ810: UPFは、N4インターフェースを使用して、N4セッション変更応答をSMFに返す。
【0194】
ステップ811: SMFは、PDU-CAN変更肯定応答メッセージをPCFに返す。
【0195】
ステップ801からステップ811に従って、端末とUPFの両方は、同じSDFレベルのQoS制御情報に基づいてアップリンク/ダウンリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行する。
【0196】
アップリンクデータパケットを送信する必要があるとき、端末は、SDFレベルの優先順位に基づいて、アップリンクデータパケットと、優先順位が最も高いSDFに対応するパケットフィルタとの間のマッチングを実行する。アップリンクデータパケットと優先順位が最も高いSDFに対応するパケットフィルタとの間のマッチングが成功した場合、端末は、フィルタに対応するQoS flowを使用してアップリンクデータパケットを送信し、そうでない場合、マッチングにより適切なパケットフィルタが見つかるまで、アップリンクデータパケットと優先順位が2番目に高いSDFに対応するパケットフィルタとの間のマッチングを実行し続ける。アップリンクデータパケットを受信すると、UPFは、同じSDFレベルのQoS制御情報に基づいてデータパケットのマッチングを実行する。したがって、データパケットに対応し、UPFによって決定されるQoS flowは、端末によって決定されるQoS flowと同じであり、したがって、パケット損失を回避することができる。
【0197】
同様に、いくつかの場合には、代替的に、SMFは、SDFレベルのQoS制御情報を変更するプロセスを能動的に開始することができ、具体的に言えば、ステップ801およびステップ811は実行されなくてもよい。
【0198】
実施形態3のSDFレベルのQoS制御情報は、具体的な情報内容および情報フォーマットが実施形態1のSDFレベルのQoS制御情報、および実施形態2のSDFレベルのQoS制御情報とわずかに異なる。しかしながら、実施形態1のQoS制御情報、実施形態2のQoS制御情報、および実施形態3のQoS制御情報はすべて、SDFレベルに基づいて実装され、異なるSDFは、異なる優先順位に対応する。したがって、実施形態3において、端末によってアップリンク/ダウンリンクデータパケットにおいてQoS制御を行うプロセスは、UPFによってアップリンク/ダウンリンクデータパケットにおいてQoS制御を行うプロセスと同じである。詳細は、本明細書では再度説明しない。
【0199】
図9は、前述の実施形態におけるセッション管理機能SMFエンティティの可能な概略構造図である。SMFエンティティ900は、
図5、
図6、
図7、または
図8に示されるSMFエンティティの機能も実装することができる。
【0200】
SMFエンティティ900は、処理ユニット902および通信ユニット903を含む。処理ユニット902は、SMFエンティティのアクションを制御および管理するように構成される。たとえば、処理ユニット902は、
図5のプロセス501~503、
図6のプロセス602、603、および609、
図7のプロセス702、703、および709、または
図8のプロセス802、803、および809、ならびに/または本明細書で説明される技術に使用される別のプロセスを実行する際にSMFエンティティをサポートするように構成される。通信ユニット903は、SMFエンティティと別のネットワークエンティティとの間の通信、たとえば、SMFエンティティと
図5、
図6、
図7、または
図8に示される機能モジュールまたはネットワークエンティティとの間の通信をサポートするように構成される。SMFエンティティは、SMFエンティティのプログラムコードおよびデータを記憶するように構成された記憶ユニット901をさらに含み得る。
【0201】
本発明のこの実施形態におけるユニット分割は一例であり、単なる論理機能分割であることに留意されたい。実際の実装中、別の分割方法があり得る。本発明のこの実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されていてもよく、またはユニットの各々は、物理的に単独で存在していてもよく、または2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されていてもよい。たとえば、上記の実施形態において、第1の取得ユニットと第2の取得ユニットとは同一のユニットであってもよく、または異なるユニットであってもよい。一体化されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、またはソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
【0202】
処理ユニット902は、プロセッサまたはコントローラであってもよく、たとえば、中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application-Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)または別のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せでもよい。処理ユニット902は、本発明で開示される内容を参照して説明される様々な論理ブロック、モジュール、および回路の例を実装または実行し得る。あるいは、プロセッサは、コンピューティング機能を実装する組合せ、たとえば、1つもしくは複数のマイクロプロセッサを含む組合せ、またはDSPとマイクロプロセッサとの組合せであってもよい。通信ユニット903はトランシーバであってもよい。記憶ユニット901はメモリであってもよい。
【0203】
処理ユニット902がプロセッサであり、通信ユニット903がトランシーバであり、記憶ユニット901がメモリである場合、本発明のこの実施形態におけるSMFエンティティは、
図10に示されるSMFエンティティであり得る。
【0204】
同じ技術的概念に基づいて、
図10は、前述の実施形態におけるSMFエンティティの別の可能な概略構造図である。SMFエンティティは、プロセッサ1001と、プロセッサ1001に別々に接続されたメモリ1002とトランシーバ1003とを含む。
【0205】
プロセッサ1001は、
サービスデータフローSDFレベルのQoS制御情報を取得するステップと、
トランシーバ1003を使用して、SDFレベルのQoS制御情報を端末に送信するステップと
を実行するように、メモリ1002に事前に記憶されているコンピュータプログラムを呼び出すように構成される。
【0206】
可能な実装形態では、プロセッサ1001は、UPFがSDFレベルのQoS制御情報に基づいてアップリンクデータパケットにおけるQoS制御を検証する、またはSDFレベルのQoS制御情報を削除するように、トランシーバ1003を使用してUPFエンティティにSDFレベルのQoS制御情報を送信するようにさらに構成される。
【0207】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報を取得するとき、プロセッサ1001は、具体的には、PCFエンティティによって送信されたセッション管理要求に基づいて、SDFレベルのQoS制御情報を取得する、またはローカルポリシーに基づいて、SDFレベルのQoS制御情報を取得するように構成される。
【0208】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、SDF識別子、あるいは、SDF識別子、ならびにSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含む。
【0209】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、QoS flow識別子、あるいは、QoS flow識別子、ならびに少なくとも1つのSDF識別子、少なくとも1つのSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、少なくとも1つのSDFに対応する優先順位、およびQoS flowに対応するQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含む。
【0210】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、QoSルール識別子、あるいは、QoSルール識別子、ならびにQoSルールに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含む。
【0211】
可能な実装形態では、プロセッサ1001は、アクセスネットワークデバイスが対応するエアインターフェースリソースを確立するように、トランシーバ1003を使用して、アクセスネットワークデバイスに、QoS flow識別子およびQoS flowに対応するQoSパラメータを送信するようにさらに構成される。
【0212】
図11は、前述の実施形態における端末の可能な概略構造図である。端末1100は、
図6、
図7、または
図8に示される端末の機能も実装することができる。
【0213】
端末1100は、処理ユニット1102および通信ユニット1103を含む。処理ユニット1102は、端末のアクションを制御し、管理するように構成される。たとえば、処理ユニット1102は、
図6のプロセス606、
図7のプロセス706、
図8のプロセス806、および/または本明細書で説明される技術に使用される別のプロセスを実行する際に端末をサポートするように構成される。通信ユニット1103は、端末と別のネットワークエンティティとの間の通信、たとえば、端末と
図6、
図7、または
図8に示される機能モジュールまたはネットワークエンティティとの間の通信をサポートするように構成される。端末は、端末のプログラムコードおよびデータを記憶するように構成された記憶ユニット1101をさらに含み得る。
【0214】
本発明のこの実施形態におけるユニット分割は一例であり、単なる論理機能分割であることに留意されたい。実際の実装中、別の分割方法があり得る。本発明のこの実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されていてもよく、またはユニットの各々は、物理的に単独で存在していてもよく、または2つ以上のユニットが1つのユニットに統合されていてもよい。たとえば、上記の実施形態において、第1の取得ユニットと第2の取得ユニットとは同一のユニットであってもよく、または異なるユニットであってもよい。一体化されたユニットは、ハードウェアの形態で実施されてもよく、またはソフトウェア機能ユニットの形態で実施されてもよい。
【0215】
処理ユニット1102は、プロセッサまたはコントローラであってもよく、たとえば、中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application-Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)または別のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せでもよい。処理ユニット1102は、本発明で開示される内容を参照して説明される様々な論理ブロック、モジュール、および回路の例を実装または実行し得る。あるいは、プロセッサは、コンピューティング機能を実装する組合せ、たとえば、1つもしくは複数のマイクロプロセッサを含む組合せ、またはDSPとマイクロプロセッサとの組合せであってもよい。通信ユニット1103はトランシーバであってもよい。記憶ユニット1101はメモリであってもよい。
【0216】
処理ユニット1102がプロセッサであり、通信ユニット1103がトランシーバであり、記憶ユニット1101がメモリである場合、本発明のこの実施形態における端末は、
図10に示される端末であり得る。
【0217】
同じ技術的概念に基づいて、
図12は、前述の実施形態における端末の別の可能な概略構造図である。端末は、プロセッサ1201と、プロセッサ1201に別々に接続されたメモリ1202とトランシーバ1203とを含む。
【0218】
プロセッサ1201は、
トランシーバ1203を使用して、SMFエンティティによって送信されたサービスデータフローSDFレベルのQoS制御情報を受信するステップと、
SDFレベルのQoS制御情報に基づいて、アップリンクデータパケットにおいてSDFレベルのQoS制御を実行する、またはSDFレベルのQoS制御情報を削除するステップと
を実行するように、メモリ1202に事前に記憶されているコンピュータプログラムを呼び出すように構成される。
【0219】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、SDF識別子、あるいは、SDF識別子、ならびにSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちの1つまたは任意の組合せを含む。
【0220】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、QoS flow識別子、あるいは、QoS flow識別子、ならびに少なくとも1つのSDF識別子、少なくとも1つのSDFに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、少なくとも1つのSDFに対応する優先順位、およびQoS flowに対応するQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含む。
【0221】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報は、QoSルール識別子、あるいは、QoSルール識別子、ならびにQoSルールに対応する少なくとも1つのパケットフィルタ、優先順位、QoS flow識別子、およびQoSパラメータのうちの少なくとも1つまたは任意の組合せを含む。
【0222】
可能な実装形態では、SDFレベルのQoS制御情報に基づいて、アップリンクデータパケットにおいてQoS制御を実行するとき、プロセッサ1201は、具体的には、SDFレベルのQoS制御情報における優先順位に基づいて、SDFレベルのパケットフィルタのマッチング順序を決定し、SDFレベルのパケットフィルタのマッチング順序に基づいて、データパケットのマッチングを実行し、アップリンクデータパケットと正常にマッチするパケットフィルタに対応するQoS flowに基づいて、QoS制御を実行するように構成される。
【0223】
当業者であれば、本出願の実施形態が、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供され得ることを理解されたい。したがって、本出願は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、またはソフトウェアとハードウェアの組合せを用いた実施形態の形を使用してもよい。さらに、本出願は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む1つまたは複数のコンピュータ使用可能記憶媒体(限定はしないが、磁気ディスクストレージ、CD-ROM、光メモリなどを含む)上に実装されるコンピュータプログラム製品の形態を使用することができる。
【0224】
本出願は、本出願の実装形態による方法、デバイス(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して説明される。フローチャートおよび/またはブロック図内の各プロセスおよび/または各ブロック、ならびにフローチャートおよび/またはブロック図内のプロセスおよび/またはブロックの組合せを実装するためにコンピュータプログラム命令が使用され得ることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込みプロセッサ、または別のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサに提供されて機械を生成することができ、したがって、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサによって実行される命令は、フローチャート内の1つまたは複数のプロセスおよび/またはブロック図内の1つまたは複数のブロックにおいて特定の機能を実施するための装置を生成する。
【0225】
コンピュータ可読メモリに記憶された命令が命令装置を含むアーティファクトを生成するように、特定の方法で動作するよう、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスに命令することができるこれらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読メモリに記憶され得る。命令装置は、フローチャート内の1つまたは複数のプロセス内および/またはブロック図内の1つまたは複数のブロック内で特定の機能を実施する。
【0226】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスにロードすることができ、したがって、コンピュータまたは別のプログラマブルデバイス上で一連の動作およびステップが実行され、それによってコンピュータ実施処理が生成される。したがって、コンピュータまたは別のプログラマブルデバイス上で実行される命令は、フローチャート中の1つまたは複数のプロセスおよび/またはブロック図中の1つまたは複数のブロックにおいて特定の機能を実施するためのステップを提供する。
【0227】
明らかに、当業者は、本出願の実施形態の範囲から逸脱することなく、本出願の実施形態に様々な修正および変更を加えることができる。本出願は、以下の特許請求の範囲およびそれらの同等の技術によって定義される保護の範囲内にあるという条件で、これらの修正および変更をカバーするものとする。
【符号の説明】
【0228】
1 パケットフィルタ
1 QoS flow
1 サービス
2 パケットフィルタ
2 QoS flow
3 パケットフィルタ
4 パケットフィルタ
900 SMFエンティティ
901 記憶ユニット
902 処理ユニット
903 通信ユニット
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 トランシーバ
1100 端末
1101 記憶ユニット
1102 処理ユニット
1103 通信ユニット
1201 プロセッサ
1202 メモリ
1203 トランシーバ