(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】製造工程から生じる廃棄物のゼロリキッドディスチャージ再循環のための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
C02F 1/04 20230101AFI20241029BHJP
C02F 1/32 20230101ALI20241029BHJP
C02F 1/28 20230101ALI20241029BHJP
C02F 11/121 20190101ALI20241029BHJP
B01D 61/02 20060101ALI20241029BHJP
B01D 61/58 20060101ALI20241029BHJP
B01D 61/44 20060101ALI20241029BHJP
C02F 1/44 20230101ALI20241029BHJP
C02F 1/469 20230101ALI20241029BHJP
C02F 1/78 20230101ALI20241029BHJP
C02F 9/00 20230101ALI20241029BHJP
【FI】
C02F1/04 D
C02F1/32 ZAB
C02F1/28 D
C02F11/121
B01D61/02 500
B01D61/58
B01D61/44 500
C02F1/44 F
C02F1/469
C02F1/78
C02F9/00
(21)【出願番号】P 2022562987
(86)(22)【出願日】2020-12-12
(86)【国際出願番号】 US2020064716
(87)【国際公開番号】W WO2022125118
(87)【国際公開日】2022-06-16
【審査請求日】2023-06-20
(32)【優先日】2020-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522404018
【氏名又は名称】グリーンソース・ファブリケーション・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】ステッピンスキー,アレキサンダー・スレイボミール
【審査官】相田 元
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-123949(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0023398(US,A1)
【文献】国際公開第2008/059824(WO,A1)
【文献】特表2003-527950(JP,A)
【文献】特開平11-277072(JP,A)
【文献】特開平07-171553(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/22
B01D 61/00-71/82
C02F 1/02- 1/18
C02F 1/28
C02F 1/32
C02F 1/44
C02F 1/469
C02F 1/52- 1/56
C02F 1/78
C02F 9/00
C02F 11/121
B01D 21/00-21/01
B01D 21/02-21/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
製造工程から生じる廃棄物を処理するためのゼロリキッドディスチャージ再循環方法であって、
すすぎ水廃棄物を、イオン交換供給タンク、第1の粒状活性炭(GAC)塔、銅選択性イオン交換塔、膜ベース分離モジュール、および促進酸化プロセス(AOP)タンクで処理して、超純水排出物を生成すること;
濃縮物廃棄物を化学的脱水反応器で処理して、固体廃棄物排出物の第1の部分を生成すること;ならびに
化学的脱水反応器の排出物、ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を、蒸留供給タンク、熱真空脱水タンク、および結晶化タンクで処理して、すすぎ水廃棄物と一緒に処理される蒸留水排出物、ならびに固体廃棄物排出物の第2および第3の部分を生成すること;
を含む、前記方法。
【請求項2】
イオン交換供給タンクですすぎ水廃棄物を処理することが、
製造工程からのすすぎ水廃棄物をイオン交換供給タンクに供給し;そして
すすぎ水廃棄物をイオン交換供給タンク内で紫外線に暴露する;
ことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
遠心フィルターおよび10μmメッシュのバグフィルターを使用して、イオン交換供給タンクの排出物から懸濁固体を除去することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
第1の粒状活性炭(GAC)塔ですすぎ水廃棄物を処理することが、
イオン交換供給タンクの排出物を、懸濁固体の除去後に第1の粒状活性炭(GAC)塔に供給し;そして
イオン交換供給タンクの排出物から非極性有機化合物、ハロゲン、および水不溶性物質を除去する;
ことを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
銅選択性イオン交換塔ですすぎ水廃棄物を処理することが、
第1の粒状活性炭(GAC)塔の排出物を銅選択性イオン交換塔に供給し;そして
第1の粒状活性炭(GAC)塔の排出物中に存在する銅イオンを、銅選択性イオン交換塔内で銅選択性イオン交換体によって結合させる;
ことを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
さらに、
銅選択性イオン交換塔の排出物を低導電率水タンクに供給し;そして
銅選択性イオン交換塔の排出物を低導電率水タンク内で紫外線に暴露する;
ことを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
膜ベース分離モジュールですすぎ水廃棄物を処理することが、
低導電率水タンクの排出物を第1の逆浸透(RO)モジュールに供給し;
低導電率水タンクの排出物を、第1のROモジュール内でRO1透過物およびRO1阻止物に分離し;
RO1透過物を第2のROモジュールに供給し;
RO1透過物を第2のROモジュール内でRO2透過物およびRO2阻止物に分離し;
RO2阻止物を第1のROモジュールに循環させて、低導電率水タンクの排出物と一緒に処理し、
これに関し、低導電率水タンクの排出物を第1のROモジュール内でRO1透過物およびRO1阻止物に分離することは、RO2阻止物を低導電率水タンクの排出物と一緒に第1のROモジュール内でRO1透過物およびRO1阻止物に分離することを含む;
RO2透過物を電気脱イオン(EDI)モジュールに供給し;
RO2透過物をEDIモジュール内でEDI透過物および2つのEDI阻止物流に分離し;
RO1阻止物を第3のROモジュールに供給し;
RO1阻止物を第3のROモジュール内でRO3透過物およびRO3阻止物に分離し;
RO3阻止物をナノ濾過(NF)モジュールに供給し;そして
RO3阻止物をNFモジュール内でNF透過物およびNF阻止物に分離する;
ことを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
促進酸化プロセス(AOP)タンクですすぎ水廃棄物を処理することが、
EDI透過物を、脱イオン(DI)水タンクを介して促進酸化プロセス(AOP)タンクに供給し;
EDI透過物をAOPタンク内でオゾンおよび紫外線に暴露し;
AOPタンクの排出物を、全有機炭素(TOC)制御器を介して粒状活性炭(GAC)供給タンクに供給し;
AOPタンクの排出物中のTOCの量が、TOC制御器によって測定して所定の値を超える場合、GAC供給タンクの排出物をAOPタンクに再循環させ;
AOPタンクの排出物中のTOCの量が、TOC制御器によって測定して所定の値を下回る場合、GAC供給タンクの排出物を第2の粒状活性炭(GAC)塔に供給し;
第2のGAC塔の排出物を第3のGAC塔に供給し;そして
第3のGAC塔の排出物を1μmメッシュのバグフィルターの使用により濾過して、超純水排出物を生成する;
ことを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
さらに、
EDIモジュールからの2つのEDI阻止物流をイオン交換供給タンクに循環させること;
NFモジュールからのNF透過物をイオン交換供給タンクに循環させること;
イオン交換供給タンク内の導電率が所定の閾値を下回る場合、NFモジュールからのNF阻止物をイオン交換供給タンクに循環させること;ならびに
第3のROモジュールからのRO3透過物をイオン交換供給タンクに循環させること;
を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
化学的脱水反応器で濃縮物廃棄物を処理することが、
製造工程からの濃縮物廃棄物を濃縮物廃棄物タンクに供給し;
銅選択性イオン交換塔からの逆洗液を濃縮物廃棄物タンクに供給し;
イオン交換供給タンク内の導電率が所定の閾値を超える場合、NFモジュールからのNF阻止物を濃縮物廃棄物タンクに供給し;
濃縮物廃棄物タンクの排出物を化学的脱水反応器に供給し;
化学的脱水反応器内で濃縮物廃棄物タンクの排出物に対して化学的プロセスを実施して、スラッジおよびデカントを生成し;そして
化学的脱水反応器からのスラッジをフィルターまたはスクリュー型プレスに供給して、固体廃棄物排出物の第1の部分、および透過物を生成する;
ことを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
蒸留供給タンクで化学的脱水反応器の排出物ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を処理することが、
製造工程からのフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を蒸留供給タンクに供給し;
化学的脱水反応器からのデカントを蒸留供給タンクに供給し;
フィルターまたはスクリュー型プレスからの透過物を蒸留供給タンクに供給し;そして
蒸留供給タンク内でフィルムおよびマスク現像剤廃棄物、デカントおよび透過物の混合物のpHのpH平衡化を行う;
ことを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
熱真空脱水タンクおよび結晶化タンクで化学的脱水反応器の排出物ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を処理することが、
蒸留供給タンクの排出物を第1の熱真空脱水タンクに供給し;
部分真空状態にある第1の熱真空脱水タンク内で蒸留供給タンクの排出物を加熱して、第1段階留出物および高密度化濃縮物を生成し、
これに関し、第1段階留出物は、蒸留水排出物の第1の部分を形成する;
第1の熱真空脱水タンクからの高密度化濃縮物を結晶化タンクに供給し;
高密度化濃縮物を、結晶化タンクの結晶化装置内でチル冷却水を使用して結晶化させて、固体廃棄物排出物の第2の部分および処理済み液体を生成し;
結晶化装置からの処理済み液体を、最終脱水供給タンクを介して第2の熱真空脱水タンクに供給し;そして
処理済み液体を第2の熱真空脱水タンク内で脱水して、第2段階留出物および固体廃棄物排出物の第3の部分を生成する、
これに関し、第2段階留出物は、蒸留水排出物の第2の部分を形成する;
ことを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
さらに、
第1の熱真空脱水タンクからの第1段階留出物をイオン交換供給タンクに循環させること;および
第2の熱真空脱水タンクからの第2段階留出物をイオン交換供給タンクに循環させること;
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
製造工程が、プリント回路基板製作(PCB FAB)
、半導体製造、ケミカルミリング、および物理蒸着(PVD)のうちの少なくとも1つを包含し、廃棄物が、すすぎ水廃棄物、濃縮物廃棄物、ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
製造工程から生じる廃棄物を処理するためのゼロリキッドディスチャージ再循環システムであって、
すすぎ水廃棄物を処理して超純水排出物を生成するように働く、イオン交換供給タンク、第1の粒状活性炭(GAC)塔、銅選択性イオン交換塔、膜ベース分離モジュール、および促進酸化プロセス(AOP)タンク;
濃縮物廃棄物を処理して固体廃棄物排出物の第1の部分を生成するように働く、化学的脱水反応器;ならびに
化学的脱水反応器の排出物ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を処理して、すすぎ水廃棄物と一緒に処理される蒸留水排出物、ならびに固体廃棄物排出物の第2および第3の部分を生成するように働く、蒸留供給タンク、熱真空脱水タンク、および結晶化タンク;
を含む、前記システム。
【請求項16】
イオン交換供給タンクが、すすぎ水廃棄物をイオン交換供給タンク内で紫外線に暴露するように働く紫外線発生ランプを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
さらに、イオン交換供給タンクの排出物から懸濁固体を除去するように働く遠心フィルターおよび10μmメッシュのバグフィルターを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
第1の粒状活性炭(GAC)塔が、イオン交換供給タンクの排出物から、懸濁固体の除去後に、無極性有機化合物、ハロゲン、および水不溶性物質を除去するように働く、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
銅選択性イオン交換塔が、第1の粒状活性炭(GAC)塔の排出物中に存在する銅イオンを結合するように働く銅選択性イオン交換体を含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
さらに、銅選択性イオン交換塔の排出物を紫外線に暴露するように働く低導電率水タンクを含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
膜ベース分離モジュールが、
低導電率水タンクの排出物をRO1透過物およびRO1阻止物に分離するように働く、第1の逆浸透(RO)モジュール;
RO1透過物をRO2透過物およびRO2阻止物に分離するように働く、第2のROモジュール、
これに関し、低導電率水タンクの排出物をRO1透過物およびRO1阻止物に分離するように働く第1のROモジュールは、RO2阻止物を低導電率水タンクの排出物と一緒に、RO1透過物およびRO1阻止物に分離するように働く;
RO1阻止物をRO3透過物およびRO3阻止物に分離するように働く、第3のROモジュール;
RO2透過物をEDI透過物および2つのEDI阻止物流に分離するように働く、電気脱イオン(EDI)モジュール;および
RO3阻止物をNF透過物およびNF阻止物に分離するように働く、ナノ濾過(NF)モジュール;
を含む、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
促進酸化プロセス(AOP)タンクが、EDI透過物をオゾンおよび紫外線に暴露するように働き、システムがさらに、超純水排出物を生成するように働く第2および第3の粒状活性炭(GAC)塔ならびに1μmメッシュのバグフィルターを含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
さらに、EDIモジュールからの2つのEDI阻止物流、NFモジュールからのNF透過物、イオン交換供給タンク内の導電率が所定の閾値を下回る場合はNFモジュールからのNF阻止物、および第3のROモジュールからのRO3透過物を、イオン交換供給タンクへ循環させるように働く導管を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
化学的脱水反応器が、濃縮物廃棄物、銅選択性イオン交換塔からの逆洗液、およびイオン交換供給タンク内の導電率が所定の閾値を超える場合はNF阻止物に対して化学的処理を実施して、スラッジおよびデカントを生成するように働き、システムがさらに、固体廃棄物排出物の第1の部分およびスラッジからの透過物を生成するように働くフィルターまたはスクリュー型プレスを含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
蒸留供給タンクが、フィルムおよびマスク現像剤廃棄物、デカント、ならびに透過物の混合物のpHのpH平衡化を行うように働く、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
熱真空脱水タンクおよび結晶化タンクが、
部分真空状態にある第1の熱真空脱水タンク内で蒸留供給タンクの排出物を加熱して、第1段階留出物および高密度化濃縮物を生成し、
これに関し、第1段階留出物は、蒸留水排出物の第1の部分を形成する;
結晶化タンクの結晶化装置内でチル冷却水を使用して高密度化濃縮物を結晶化させて、固体廃棄物排出物の第2の部分および処理済み液体を生成し;そして、
第2の熱真空脱水タンク内で処理済み液体を脱水して、第2段階留出物および固体廃棄物排出物の第3の部分を生成する、
これに関し、第2段階留出物は、留出水排出物の第2の部分を形成する;
ように働く、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
さらに、第1の熱真空脱水タンクからの第1段階留出物および第2の熱真空脱水タンクからの第2段階留出物をイオン交換供給タンクに循環させるように働く導管を含む、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
製造工程が、プリント回路基板製作(PCB FAB)
、半導体製造、ケミカルミリング、および物理蒸着(PVD)のうちの少なくとも1つを包含し、廃棄物が、すすぎ水廃棄物、濃縮物廃棄物、ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を包含する、請求項15に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2020年12月12日に出願された「METHODS AND SYSTEMS FOR ZERO LIQUID DISCHARGE RECYCLING OF WASTE GENERATED FROM MANUFACTURING OPERATIONS」と題する米国非仮特許出願第17/120124号の利益を主張するものであり、その全体を本明細書中で援用する。
【0002】
[0002]本明細書に一般的に記載される態様は、ゼロリキッドディスチャージ(zero liquid discharge)再循環システムのための方法およびシステムに関する。より詳細には、本態様は、プリント回路基板製作(PCB FAB)、一般的金属仕上げ(GMF)、半導体製造(SEMICON)、ケミカルミリング、および物理蒸着(PVD)製造を包含する製造工程から生じる廃棄物のゼロリキッドディスチャージ再循環のための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]本明細書に別段の指示がない限り、この節に記載されるアプローチは、本出願の特許請求の範囲の先行技術ではなく、この節に含めることによって先行技術であると認めるものではない。
【0004】
[0004]地球規模で開発が進むにつれて、水質汚染の問題が大きな公益的関心事となってきている。公共的および商業的産業によって生じる総廃棄物は、深刻な公衆衛生上の危機を引き起こす。この2つうち、産業廃棄物は一般市民の健康に最大の危険をもたらし、土壌または水中に直接処分される場合、土壌および/または水生生物の質に重大な脅威をまねく。この危機および一般市民の意識の高まりを考慮して、これらの問題に対処するためにさまざまな方法論が採用されてきた。
【0005】
[0005]産業廃棄物処理の概念は、歴史的に無知および否定に直面してきた。廃棄物は複雑な化学化合物を含有し、これらは、環境に対するこれらの化学物質の有毒な影響を中和または最小限にするために適切な処理を必要とする。これらの産業廃棄物を処理するために、地方自治体レベルの下水処理プラントが広く採用されてきた。このような処理プラントでは、産業廃棄物の生物学的分解に役立つ細菌が利用される。さらに、上記産業における製造工程の廃水処理は、水道水(または他の水源)の精製および希釈すすぎ水の再循環のための逆浸透およびイオン交換技術の使用に依存する。これらのアプローチは、0~90パーセントの再循環レベルを達成する。つづいて、イオン交換再生化学物質および他の化学洗浄溶液は、調節された金属を除去するために、他の濃縮水流と一緒にバッチ処理される。これに加えて、調節された有機物が存在する場合、処理された材料を下水管に排出する前に、調節された有機物を除去するためのさらなる処理が必要である。このアプローチは、公共処理施設(POTW) と考えられる。
【0006】
[0006]しかしながら、このアプローチには重大な制限がある。例えば、排出された水が飲料水汚染基準を超える場合、水は、環境中に放出される前にさらなる処理を必要とする。最後に、POTW設備は高度に規制されており、業務に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0007】
[0007]上記の多くの欠点を克服する、より優れた廃棄物管理システムの必要性が存在することは明らかである。
【発明の概要】
【0008】
[0008]一態様にしたがって、製造工程から生じる廃棄物を処理するためのゼロリキッドディスチャージ再循環方法を提供する。製造工程は、プリント回路基板製作(PCB FAB)、一般的金属仕上げ(GMF)、半導体製造、ケミカルミリング、および物理蒸着(PVD)製造のうちの少なくとも1つを包含する。一態様において、廃棄物は、すすぎ水廃棄物、濃縮物廃棄物、ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を包含する。ゼロリキッドディスチャージ再循環方法は、すすぎ水廃棄物を、イオン交換供給タンク、第1の粒状活性炭(GAC)塔、銅選択性イオン交換塔、膜ベース分離モジュール、および促進酸化プロセス(AOP)タンクで処理して、超純水排出物を生成することを包含する。他の態様において、該方法はさらに、濃縮物廃棄物を化学的脱水反応器で処理して、固体廃棄物排出物の第1の部分を生成することを包含する。他の態様では、化学的脱水反応器の排出物、ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を、蒸留供給タンク、熱真空脱水タンク、および結晶化タンクで処理して、すすぎ水廃棄物と一緒に処理される蒸留水排出物、ならびに固体廃棄物排出物の第2および第3の部分を生成する。
【0009】
[0009]一態様において、イオン交換供給タンクですすぎ水廃棄物を処理することは、製造工程からのすすぎ水廃棄物をイオン交換供給タンクに供給し、すすぎ水廃棄物をイオン交換供給タンク内で紫外線に暴露することを含む。
【0010】
[0010]他の態様では、遠心フィルターおよび10μmメッシュのバグフィルターを使用して、イオン交換タンクの排出物から懸濁固体を除去する。
[0011]他の態様において、第1の粒状活性炭(GAC)塔ですすぎ水廃棄物を処理することは、イオン交換供給タンクの排出物を、懸濁固体の除去後に第1の粒状活性炭(GAC)塔に供給することを包含する。非極性有機化合物、ハロゲン、および水不溶性物質も、イオン交換供給タンクの排出物から除去される。
【0011】
[0012]他の態様において、銅選択性イオン交換塔ですすぎ水廃棄物を処理することは、第1の粒状活性炭(GAC)塔の排出物を銅選択性イオン交換塔に供給し、第1の粒状活性炭(GAC)塔の排出物中に存在する銅イオンを、銅選択性イオン交換塔内で銅選択性イオン交換体によって結合させることを含む。他の態様において、本方法はさらに、銅選択性イオン交換塔の排出物を低導電率水タンクに供給し、銅選択性イオン交換塔の排出物を低導電率水タンク内で紫外線に暴露することを包含する。
【0012】
[0013]一態様において、膜ベース分離モジュールですすぎ水廃棄物を処理することは、低導電率水タンクの排出物を第1の逆浸透(RO)モジュールに供給することを包含する。低導電率水タンクの排出物は、第1のROモジュール内でRO1透過物およびRO1阻止物(reject)に分離される。他の態様において、RO1透過物は第2のROモジュールに供給され、第2のROモジュール内でRO2透過物およびRO2阻止物に分離される。RO2阻止物は第1のROモジュールに循環されて、低導電率水タンクの排出物と一緒に処理される。他の態様において、RO2透過物は電気脱イオン(EDI)モジュールに供給される。RO2透過物は、EDIモジュール内でEDI透過物および2つのEDI阻止物流に分離される。他の態様において、RO1阻止物は第3のROモジュールに供給される。RO1阻止物は、第3のROモジュール内でRO3透過物およびRO3阻止物に分離される。RO3透過物は、イオン交換供給タンクに循環される。RO3阻止物はナノ濾過(NF)モジュールに供給され、ここで、RO3阻止物はNF透過物およびNF阻止物に分離される。イオン交換供給タンク内の導電率が所定の閾値を下回る場合、NF阻止物はNFモジュールからイオン交換供給タンクに循環され、イオン交換供給タンク内の導電率が所定の閾値を超える場合、NF阻止物はNFモジュールから濃縮物廃棄物タンクに供給される。
【0013】
[0014]他の態様において、促進酸化プロセス(AOP)タンクですすぎ水廃棄物を処理することは、EDI透過物を脱イオン(DI)水タンクを介してAOPタンクに供給し、EDI透過物をAOPタンク内でオゾンおよび紫外線に暴露することを包含する。一態様において、AOPタンクの排出物は、全有機炭素(TOC)制御器を介して粒状活性炭(GAC)供給タンクに供給される。AOPタンクの排出物中のTOCの量が、TOC制御器によって測定して所定の値を超える場合、GAC供給タンクの排出物はAOPタンクに再循環される。AOPタンクの排出物中のTOCの量が、TOC制御器によって測定して所定の値を下回る場合、GAC供給タンクの排出物は第2の粒状活性炭(GAC)塔に供給される。第2のGAC塔の排出物は、第3のGAC塔に供給される。他の態様では、第3のGAC塔の排出物を1μmメッシュのバグフィルターの使用により濾過して、超純水排出物を生成する。
【0014】
[0015]他の態様において、EDIモジュールからの2つのEDI阻止物流は、イオン交換供給タンクに循環される。これに加えて、NFモジュールからのNF透過物は、イオン交換供給タンクに循環される。
【0015】
[0016]他の態様において、濃縮物廃棄物は、化学的脱水反応器で処理される。該方法はさらに、製造工程からの濃縮物廃棄物を濃縮物廃棄物タンクに供給することを包含する。NF阻止物も、イオン交換供給タンク内の導電率が所定の閾値を超える場合、濃縮物廃棄物タンクに供給される。該方法はさらに、濃縮物廃棄物タンクの排出物を化学的脱水反応器に供給することを包含する。他の態様では、化学的脱水反応器内で濃縮物廃棄物タンクの排出物に対して化学的プロセスを実施して、スラッジおよびデカントを生成する。化学的脱水反応器からのスラッジはフィルターまたはスクリュー型プレスに供給されて、固体廃棄物排出物の第1の部分、および透過物を生成する。
【0016】
[0017]一態様において、蒸留供給タンクで化学的脱水反応器の排出物ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を処理することは、製造工程からのフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を蒸留供給タンクに供給することを包含する。該方法はさらに、化学的脱水反応器からのデカントおよびフィルターまたはスクリュー型プレスからの透過物を、蒸留供給タンクに供給することを包含する。他の態様において、該方法は、蒸留供給タンク内でフィルムおよびマスク現像剤廃棄物、デカント、および透過物の混合物のpHのpH平衡化を行うことを包含する。
【0017】
[0018]一態様において、熱真空脱水タンクおよび結晶化タンクで化学的脱水反応器の排出物ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を処理することは、蒸留供給タンクの排出物を第1の熱真空脱水タンクに供給することを包含する。蒸留供給タンクの排出物は、部分真空状態にある第1の熱真空脱水タンク内で加熱されて、第1段階留出物および高密度化濃縮物を生成し、これに関し、第1段階留出物は、蒸留水排出物の第1の部分を形成する。他の態様において、該方法はさらに、第1の熱真空脱水タンクからの高密度化濃縮物を結晶化タンクに供給することを包含する。高密度化濃縮物は、結晶化タンクの結晶化装置内でチル冷却水を使用して結晶化されて、固体廃棄物排出物の第2の部分および処理済み液体を生成する。他の態様において、処理済み液体は、結晶化装置から最終脱水供給タンクを介して第2の熱真空脱水タンクに供給される。処理済み液体は第2の熱真空脱水タンク内で脱水されて、第2段階留出物および固体廃棄物排出物の第3の部分を生成し、これに関し、第2段階留出物は、蒸留水排出物の第2の部分を形成する。
【0018】
[0019]他の態様において、第1段階留出物は、第1の熱真空脱水タンクからイオン交換供給タンクに循環される。これに加えて、第2段階留出物は、第2の熱真空脱水タンクからイオン交換供給タンクに循環される。
【0019】
[0020]他の態様にしたがって、製造工程から生じる廃棄物を処理するためのゼロリキッドディスチャージ再循環システムを提供する。これらの製造工程には、プリント回路基板製作(PCB FAB)、一般的金属仕上げ(GMF)、半導体製造、ケミカルミリング、および物理蒸着(PVD)製造のうちの少なくとも1つが包含される。廃棄物は、すすぎ水廃棄物、濃縮物廃棄物、ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を包含する。本明細書に記載されるゼロリキッドディスチャージ再循環システムは、ゼロリキッドディスチャージを達成するために、集合的および別個に、複数の技術の使用に依存する。これらの技術には、すすぎ水廃棄物を処理して超純水排出物を生成するように働く、イオン交換供給タンク、第1の粒状活性炭(GAC)塔、銅選択性イオン交換塔、膜ベース分離モジュール、および促進酸化プロセス(AOP)タンクが包含される。これに加えて、該システムは、濃縮物廃棄物を処理して固体廃棄物排出物の第1の部分を生成するように働く、化学的脱水反応器を包含することができる。該システムは、化学的脱水反応器の排出物ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を処理して、すすぎ水廃棄物と一緒に処理される蒸留水排出物、ならびに固体廃棄物排出物の第2および第3の部分を生成するための、蒸留供給タンク、熱真空脱水タンク、および結晶化タンクを包含することができる。
【0020】
[0021]イオン交換供給タンクは、すすぎ水廃棄物をイオン交換供給タンク内で紫外線に暴露するための紫外線発生ランプを包含する。該システムはまた、イオン交換供給タンクの排出物から懸濁固体を除去するために、遠心フィルターおよび10μmメッシュのバグフィルターを包含することができる。
【0021】
[0022]第1の粒状活性炭(GAC)塔は、イオン交換供給タンクの排出物から、懸濁固体の除去後に、無極性有機化合物、ハロゲン、および水不溶性物質を除去する。
[0023]銅選択性イオン交換塔は、第1の粒状活性炭(GAC)塔の排出物中に存在する銅イオンを結合する銅選択性イオン交換体を包含する。
【0022】
[0024]該システムはさらに、銅選択性イオン交換塔の排出物を紫外線に暴露するための低導電率水タンクを包含する。
[0025]膜ベース分離モジュールは、3つの逆浸透モジュールを含む。第1の逆浸透(RO)モジュールは、低導電率水タンクの排出物をRO1透過物およびRO1阻止物に分離するために用いられる。第2のROモジュールは、RO1透過物をRO2透過物およびRO2阻止物に分離するために用いられる。第1のROモジュールはさらに、RO2阻止物を低導電率水タンクの排出物と一緒に、RO1透過物およびRO1阻止物に分離するために用いられる。第3のROモジュールは、RO1阻止物をRO3透過物およびRO3阻止物に分離するために用いられる。電気脱イオン(EDI)モジュールを用いて、RO2透過物をEDI透過物および2つのEDI阻止物流に分離する。ナノ濾過(NF)モジュールを用いて、RO3阻止物をNF透過物およびNF阻止物に分離する。
【0023】
[0026]促進酸化プロセス(AOP)タンクは、EDI透過物をオゾンおよび紫外線に暴露するために使用され、システムはさらに、超純水排出物を生成するために、第2および第3の粒状活性炭(GAC)塔および1μmメッシュのバグフィルターを包含することができる。他の例において、バグフィルターは、0.1~10μmの範囲のサイズを有するメッシュを含む。
【0024】
[0027]該システムは、EDIモジュールからの2つのEDI阻止物流、NFモジュールからのNF透過物、および第3のROモジュールからのRO3透過物を、イオン交換供給タンクへ循環させるための導管を包含することができる。該システムはさらに、イオン交換供給タンク内の導電率が所定の閾値を下回る場合、NFモジュールからのNF阻止物をイオン交換供給タンクに循環させる導管を包含することができる。
【0025】
[0028]化学的脱水反応器は、濃縮物廃棄物、銅選択性イオン交換塔からの逆洗液、およびイオン交換供給タンク内の導電率が所定の閾値を超える場合のNF阻止物を化学的に処理してスラッジおよびデカントを生成するために用いられる。該システムは、固体廃棄物排出物の第1の部分およびスラッジからの透過物を生成するために使用されるフィルターまたはスクリュー型プレスを包含する。
【0026】
[0029]蒸留供給タンクは、フィルムおよびマスク現像剤廃棄物、デカント、ならびに透過物の混合物のpHのpH平衡化を行うために使用される。
[0030]熱真空脱水タンクおよび結晶化タンクは、部分真空状態にある第1の熱真空脱水タンク内で蒸留供給タンクの排出物を加熱して、第1段階留出物および高密度化濃縮物を生成するために使用される。第1段階留出物は蒸留水排出物の第1の部分を形成し、結晶化タンクの結晶化装置内でチル冷却水を使用して高密度化濃縮物を結晶化させて、固体廃棄物排出物の第2の部分および処理済み液体を生成する。処理済み液体は、第2の熱真空脱水タンク内で脱水されて、第2段階留出物および固体廃棄物排出物の第3の部分を生成する。第2段階留出物は、留出水排出物の第2の部分を形成する。
【0027】
[0031]具現化されたシステムはさらに、第1の熱真空脱水タンクからの第1段階留出物および第2の熱真空脱水タンクからの第2段階留出物をイオン交換供給タンクに循環させるように働く導管を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】[0032]
図1は、製造工程から生じる廃棄物を処理するためのゼロリキッドディスチャージ再循環方法のための代表的なシステム10、およびその中の液体の流れの簡略図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
[0033]本明細書で詳述される態様は、本明細書で説明される図面および記載を参照することによって、もっともよく理解される。本明細書中に記載する観点はすべて、以下の記載および添付図面と併せて考慮されると、よりよく認識され、理解されるであろう。しかしながら、以下の記載は、好ましい態様およびその多くの具体的詳細を示すが、例示のために示され、限定のためではないことを理解されたい。本明細書の態様の範囲内で、その精神および範囲から逸脱することなく、多くの変更および修正を行うことができ、本明細書の態様は、そのような修正をすべて包含する。
【0030】
[0034]この記載は一般的に、とりわけ、プリント回路基板製作(PCB FAB)、一般的金属仕上げ(GMF)、半導体製造、ケミカルミリング、および物理蒸着(PVD)製造を包含する製造工程から生じる廃棄物のゼロリキッドディスチャージ再循環のために実施される方法およびシステムに関心を寄せたものであり、該廃棄物は、すすぎ水廃棄物、濃縮物廃棄物、ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を包含する。
【0031】
[0035]本発明者および本明細書の記載は、製造工程から生じる廃棄物を処理してゼロリキッドディスチャージを達成するという概念に革命をもたらすように尽力するものである。
【0032】
[0036]
図1は、製造工程から生じる廃棄物のゼロリキッドディスチャージ再循環処理のための方法を実施するための代表的なシステム10を概略的に示す。製造工程は、プリント回路基板製作(PCB FAB)、一般的金属仕上げ(GMF)、半導体製造、ケミカルミリング、および物理蒸着(PVD)製造を包含することができる。これらの方法およびプロセスの製造工程は、すすぎ水廃棄物、濃縮物廃棄物、ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物を包含する廃棄物を生じる。これらの廃棄物はゼロリキッドディスチャージを達成するために、ゼロリキッドディスチャージ再循環システム10によって利用されるさまざまなプロセスを使用して処理される。
【0033】
[0037]
図1に示すように、製造工程からの廃棄物は、すすぎ水廃棄物、濃縮物廃棄物、ならびにフィルムおよびマスク現像剤廃棄物として分離される。製造工程から生じたすすぎ水廃棄物は、導管100を介してイオン交換供給タンクT-1に供給される。イオン交換供給タンクT-1は、紫外線発生ランプを含有する。すすぎ水廃棄物は、イオン交換供給タンクT-1内で紫外線に暴露される。イオン交換供給タンクT-1の排出物は、導管102を介して遠心フィルタF-1に供給される。遠心フィルターF-1は、イオン交換供給タンクT-1の排出物から懸濁固体を除去し、その排出物は、導管104を介してバグフィルターF-2AおよびF-2Bに供給される。バグフィルターF-2AおよびF-2Bは、遠心フィルターF-1の排出物中に依然として存在する懸濁固体を除去する。
【0034】
[0038]いくつかの例において、バグフィルターF-2AおよびF-2Bは、イオン交換供給タンクの排出物から懸濁固体を除去するために10μmメッシュを包含する。いくつかの例において、システム10は、イオン交換供給タンクT-1にレベル送信機(図示していない)、そしてフィルターの前後に圧力および流量送信機(図示していない)を包含する。いくつかの例において、この段階における圧力は約1~10バールの範囲である。
【0035】
[0039]懸濁固体を除去した後、バグフィルターF-2AおよびF-2Bの排出物は、導管106を介して粒状活性炭(GAC)塔E-1Aに、および導管108を介して粒状活性炭(GAC)塔E-1Bに供給される。いくつかの例において、粒状活性炭(GAC)塔E-1Aおよび粒状活性炭(GAC)塔E-1Bは、単一の第1の粒状活性炭(GAC)塔E-1A、E-1Bとして実施される。粒状活性炭(GAC)塔E-1AおよびE-1Bは、非極性有機化合物、ハロゲン、および他の水不溶性物質などの不純物を吸収する活性炭を含有する。この結果、バグフィルターF-2AおよびF-2Bの排出物から極性有機化合物、ハロゲン、および他の水不溶性物質が除去される。
【0036】
[0040]いくつかの例において、粒状活性炭(GAC)塔E-1AおよびE-1Bは、粒状活性炭(GAC)塔E-1AおよびE-1Bの排出物の導電率およびpHを制御するために、圧力計およびマルチパラメーター制御器などの測定要素を備える。いくつかの例において、pHは3~12の範囲、流体の温度は15~35℃、および導電率は0.1マイクロジーメンス~5.0ミリジーメンスに維持される。
【0037】
[0041]極性有機化合物、ハロゲン、および水不溶性物質を除去した後、粒状活性炭(GAC)塔E-1AおよびE-1Bの排出物は、導管110を介して銅選択性イオン交換塔E-2AおよびE-2Bに供給される。銅選択性イオン交換塔E-2AおよびE-2Bは、銅選択性イオン交換樹脂またはイオン交換体を包含する。銅選択性イオン交換塔E-2AおよびE-2B内の銅選択性イオン交換樹脂は、粒状活性炭(GAC)塔E-1AおよびE-1Bの排出物中に存在する銅イオンを結合する。
【0038】
[0042]いくつかの例において、イオン交換塔E-2AおよびE-2Bは、流体の導電率およびpHを制御するために、圧力計およびマルチパラメーター制御器などの測定要素を備える。いくつかの例において、pHは3~12の範囲に維持され、流体の温度は15~35℃であり、導電率は0.1ミクロジーメンス~5.0ミリジーメンスである。
【0039】
[0043]一態様によれば、銅は、製造プロセス中に利用された使用済みエッチャントから選択的に除去される。使用済みエッチャントは、導管114を介して銅選択性イオン交換塔E-2Cに供給される。銅選択性イオン交換塔E-2C内の銅選択性イオン交換樹脂は、使用済みエッチャント中に存在する銅イオンを結合し、再生エッチャントを生成する。再生エッチャントは、導管116を介して再使用のための再生エッチャントタンクT-4に供給される。
【0040】
[0044]銅交換塔E-2A、E-2BおよびE-2Cにおける連続イオン交換に起因して、銅選択性イオン交換塔E-2A、E-2BおよびE-2C内の銅選択性イオン交換樹脂のイオン交換能力は低下する。銅選択性イオン交換塔E-2A、E-2BおよびE-2Cの最初のイオン交換能力を復活させるために、再生プロセスが実施される。再生プロセスは、対イオンの交換中に付着した銅イオンを除去し、適切な可動イオンをその場所に導入することによって、銅選択性イオン交換塔E-2A、E-2BおよびE-2C内のイオン交換床の最初のイオン交換容量を復活させることを包含する。再生プロセスは、再生剤溶液を銅選択性イオン交換塔E-2A、E-2BおよびE-2C内の再生床に通すことによって達成される。
図1に例示する例において、再生剤溶液は硫酸である。硫酸は酸タンクT-2内に存在し、それぞれ導管118および120および122を介して銅選択性イオン交換塔E-2A、E-2BおよびE-2C内の再生床に添加される。
【0041】
[0045]再生剤溶液は、銅選択性イオン交換塔E-2A、E-2BおよびE-2Cのイオン交換能力を復活させるのに役立つ。銅選択性イオン交換塔E-2A、E-2BおよびE-2Cは硫酸-銅溶液を排出物として生成し、これは、銅選択性イオン交換塔E-2A、E-2BおよびE-2Cからそれぞれ導管124、126および128を介して電解槽E-3に供給される。電解槽E-3は、受け取った硫酸-銅溶液流入物に対して銅回収プロセスを実施するように機能する。受け取った硫酸-銅溶液を電解採取して、硫酸-銅溶液から純銅を分離する。電解槽E-3によって生成された純銅は、製造工程中に使用するために再循環される。さらに、硫酸-銅溶液からの純銅の除去は、後続する再生のための硫酸の再生をもたらす。再生された硫酸は、導管130を介して酸タンクT-2に供給され、銅選択性イオン交換塔E-2A、E-2BおよびE-2Cのイオン交換能力の再生に使用される。
【0042】
[0046]銅選択性イオン交換塔E-2AおよびE-2Bの排出物は、さらなる処理のために導管112を介して低導電率水タンクT-5に供給される。続いて、銅選択性イオン交換塔E-2AおよびE-2Bの排出物を、低導電率水タンクT-5内で紫外線に暴露する。紫外線への暴露は、タンク内の液体を、細菌、藻類、および他の微生物の増殖から保護する。低導電率水タンクT-5の排出物は、膜ベース分離モジュールに供給される。膜ベース分離モジュールは、逆浸透(RO)モジュールE-4、E-5およびE-7、電気脱イオン(EDI)モジュールE-6、およびナノ濾過(NF)モジュールE-8を含む。
【0043】
[0047]低導電率水タンクT-5の排出物は、導管132を介して第1の逆浸透(RO1)モジュールE-4に供給される。第1の逆浸透(RO1)モジュールE-4は、低導電率水タンクT-5の排出物に対し逆浸透プロセスを実施する。このプロセスは、低導電率水タンクT-5の排出物を、第1の逆浸透(RO1)モジュールE-4内でRO1透過物およびRO1阻止物に分離する。第1の逆浸透(RO1)モジュールE-4は、供給物、すなわち低導電率水タンクT-5の排出物の約65~85パーセントを、RO1透過物として回収する。RO1透過物は、導管134を介して第2の逆浸透(RO2)モジュールE-5に供給される。
【0044】
[0048]RO2モジュールE-5はRO1透過物に対して逆浸透を行って、RO2モジュールE-5内でRO1透過物をRO2透過物およびRO2阻止物に分離する。RO2モジュールE-5は、供給物、すなわちRO1透過物の約65~85パーセントを、RO2透過物として回収する。RO2阻止物は導管136を介して(RO1)モジュールE-4に循環して戻され、RO2透過物は導管138を介してEDIモジュールE-6に供給される。
【0045】
[0049]RO2透過物は、EDIモジュールE-6内でEDI透過物および2つのEDI阻止物流に分離される。EDIモジュールE-6は、電気脱イオンを使用して、抵抗率を10メガオーム超に増大させる。EDI透過物は、導管140、脱イオン(DI)水タンクT-6および導管142を介して促進酸化プロセス(AOP)タンクE-9に供給される。EDIモジュールE-6から生成された2つのEDI阻止物流、すなわちEDI阻止物1およびEDI阻止物2は、それぞれ導管144および146を介してイオン交換供給タンクT-1に循環して戻される。
【0046】
[0050]RO1モジュールE-4によって生成されたRO1阻止物は、導管148を介して第3の逆浸透モジュール(RO3)E-7に供給される。RO3モジュールE-7はRO1阻止物に対して逆浸透を行って、RO3モジュールE-7内でRO1阻止物をRO3透過物およびRO3阻止物に分離する。RO3透過物は、導管150を介してイオン交換供給タンクT-1に循環して戻される。
【0047】
[0051]RO3モジュールE-7によって生成されたRO3阻止物は、導管152を介してナノ濾過(NF)モジュールE-8に供給され、NFモジュールE-8内でNF透過物およびNF阻止物に分離される。NF透過物は、導管154を介してイオン交換供給タンクT-1に循環して戻される。イオン交換供給タンクT-1内の導電率が設定値を下回る場合、NF阻止物は導管156を介してイオン交換供給タンクT-1に循環して戻され、イオン交換供給タンクT-1内の導電率が設定値以上である場合、NF阻止物は導管158を介して濃縮物供給タンクT-8に供給されて、濃縮物廃棄物と共に処理される。いくつかの例において、イオン交換供給タンクT-1内の導電率の設定値は300μSであることができる。例えば、イオン交換供給タンクT-1内の導電率が300~2000μSである場合、システムは通常モードで作動し、NF阻止物は濃縮物供給タンクT-8に供給される。イオン交換供給タンクT-1内の導電率が300μS未満である場合、NF阻止物はイオン交換供給タンクT-1に循環して戻される。
【0048】
[0052]いくつかの例において、膜ベース分離モジュールは、タンク内のレベル送信機、圧力計、流量送信機、圧力送信機、および導電率送信機などの測定要素を備える。いくつかの例において、pHは3~12の範囲、流体の温度は15~35℃、導電率は0.03マイクロジーメンス~5.0ミリジーメンスに維持される。
【0049】
[0053]EDI透過物は、促進酸化プロセス(AOP)タンクE-9内でオゾンおよび紫外線に暴露される。この暴露は、これ以前の処理段階の間に除去されない長鎖分子を分解する。促進酸化プロセス(AOP)タンクE-9によって生成された排出物は、導管160を介して、インラインで取り付けられた全有機炭素(TOC)制御器E-10を有する粒状活性炭(GAC)供給タンクT7に供給される。TOC制御器E‐10は、促進酸化プロセス(AOP)タンクE‐9の排出物中のTOC量を測定する。AOPタンクE-9の排出物中のTOCの量が所定の値を超える場合、GAC供給タンクT-7の排出物は、導管162を介してAOPタンクE-9に再循環される。AOPタンクE-9の排出物中のTOCの量がゼロまたは所定の値を下回る場合、GAC供給タンクT-7の排出物は、導管164を介して第2の粒状活性炭(GAC)塔E-11に供給される。いくつかの例において、TOCの所定の値は0~2ppmであることができる。他の例において、TOCの所定の値は1~2ppmであることができる。第2の粒状活性炭(GAC)塔E-11の排出物は、導管166を介して第3の粒状活性炭(GAC)塔E-12に供給される。
【0050】
[0054]第2の粒状活性炭(GAC)塔E-11および第3の粒状活性炭(GAC)塔E-12は小さな断片化した分子を捕獲し、その排出物は、それぞれ導管168および170を介してバグフィルターF-3AおよびF-3Bに供給される。バグフィルターF-3AおよびF-3Bは第3の粒状活性炭(GAC)塔E-12の排出物を濾過して、超純水排出物を生成する。超純水排出物は、導管172を介して製造工程で再利用するために送られる。さらに、第3の粒状活性炭(GAC)塔E-12の排出物を濾過した後にバグフィルターF-3AおよびF-3Bによって生成される残渣は、導管174を介してさらなる処理のためにDI水タンクT-6に再循環される。
【0051】
[0055]いくつかの例において、バグフィルターF-3AおよびF-3Bは、超純水排出物を生成するために1μmのメッシュを含む。他の例において、バグフィルターF-3AおよびF-3Bは、0.1~10μmの範囲のサイズを有するメッシュを含む。
【0052】
[0056]いくつかの例において、DI水タンクT-6および/または促進酸化プロセス(AOP)タンクE-9は、タンク内のレベル送信機、圧力計、圧力送信機、導電率送信機および流量計などの測定要素を含む。いくつかの例において、流体の抵抗率は10~18メガオームに維持され、全有機炭素(TOC)は0~800ppbである。
【0053】
[0057]さらに
図1に示するように、濃縮物廃棄物は、化学的脱水反応器E-13で処理される。製造工程から生じた濃縮物廃棄物は、導管176を介して濃縮物廃棄物タンクT-8に供給される。銅選択性イオン交換塔E-2A、E-2BおよびE-2Cからの逆洗液も、それぞれ導管178、180、および182を介して濃縮物廃棄物タンクT-8に供給される。ナノ濾過(NF)モジュールE-8からのNF阻止物は、導管158を介して濃縮物廃棄物タンクT-8に供給される。濃縮物廃棄物タンクT-8の排出物は、濃縮物廃棄物タンクT-8の排出物に対して化学処理を実行するために、導管184を介して化学的脱水反応器E-13に供給される。化学的脱水反応器E-13において、濃縮物廃棄物タンクT-8の排出物は、必要な反応時間を考慮に入れて、いくつかの連続する化学処理ステップで断続的に処理される。化学処理ステップは、濃縮物廃棄物タンクT-8の排出物のpHを調整し、この排出物から全懸濁固体(TSS)を除去するために行われる。pHは、濃縮物廃棄物タンクT-8の排出物から固体を落とすように調整される。いくつかの例において、pHは、これらの固体を沈降させるのを助けるために、酸および水酸化物溶液、ならびに/またはポリマーもしくは凝集剤(flocculent)を添加することによって調整される。化学的脱水反応器E-13内で行われる化学的ステップとしては、例えば、限定されるものではないが、中和(酸および水酸化物溶液を添加する)、沈殿(溶媒を混合するか、それらの温度を変化させる)、凝固/凝集(固体を沈降させるのを助けるためにポリマーまたは凝集剤を添加する)、および沈降が挙げられる。これらの化学的プロセスは、化学的脱水反応器E-13内にスラッジおよびデカントを生成させる。
【0054】
[0058]いくつかの例において、化学的脱水反応器E-13は、レベル制御のためのレベル送信機も包含する。化学的脱水反応器E-13内のレベルが高いレベルに達すると、濃縮物廃棄物タンクT-8の排出物を化学的脱水反応器E-13に供給しているポンプは自動的に停止する。処理されるべき流入物、すなわち濃縮物廃棄物タンクT-8の排出物が十分であることが確実である最低限の低レベルに達するまで、ポンプシステムは起動できない。
【0055】
[0059]いくつかの例において、化学的脱水反応器E-13は、レベル送信機ならびにpHおよびORP(酸化還元電位)計を含む。化学的脱水反応器E-13におけるpH調整は、8~11である。
【0056】
[0060]いくつかの例において、化学的脱水反応器E-13は、必要な反応時間を考慮に入れて、いくつかの連続する化学処理ステップで濃縮物廃棄物タンクT-8の排出物を断続的に処理するために、タイミング間隔をオンおよびオフにするために使用されるミキサーを備える。さまざまな化学プロセスは、化学的脱水反応器E-13内でスラッジおよびデカントを生成する。
【0057】
[0061]化学的脱水反応器E-13からのスラッジは、導管186を介してフィルターまたはスクリュー型プレスE-14に供給されて、固体廃棄物排出物の第1の部分、すなわち脱水スラッジ、および透過物を生成する。脱水スラッジは、導管188を介して非金属スラッジ埋立地に運ばれる。
【0058】
[0062]透過物は、フィルターまたはスクリュー型プレスE-14から導管190を介して蒸留供給タンクT-9に供給される。また、製造工程からのフィルムおよびマスク現像剤廃棄物、ならびに化学的脱水反応器E-13からのデカントも、それぞれ導管192および194を介して蒸留供給タンクT-9に供給される。
【0059】
[0063]蒸留供給タンクT-9では、酸性または苛性溶液を添加して、蒸留供給タンクT-9内でのフィルムおよびマスク現像剤廃棄物、デカントならびに透過物のpH平衡化を達成する。いくつかの例において、蒸留供給タンクT-9は、レベル送信機およびpH制御器などの測定要素を含む。
【0060】
[0064]蒸留供給タンクT-9の排出物は、導管196を介して第1の熱真空脱水タンクE-15に供給される。蒸留供給タンクT-9の排出物は、第1の熱真空脱水タンクE-15内で80~95℃の範囲まで加熱される。このプロセスはまた、第1の熱真空脱水タンクE-15内での蒸留供給タンクT-9の排出物の蒸留を加速するために、部分真空と結びつけられる。いくつかの例において、蒸留供給タンクT-9の排出物の加熱は、熱水または蒸気を含有する熱交換コイルを介して達成される。蒸留供給タンクT-9の排出物の加熱は第1段階留出物および高密度化濃縮物を生成し、これに関し、第1段階留出物は、蒸留水排出物の第1の部分を形成する。蒸留水排出物の第1の部分は、すすぎ水廃棄物と一緒に再処理するために、導管198を介してイオン交換供給タンクT-1に供給される。
【0061】
[0065]第1の熱真空脱水槽E-15からの高密度化濃縮物は、導管200を介して結晶化タンクT-10に供給される。高密度化濃縮物を、1.00~1.11g/mLの初期密度から取り出し、1.3~1.5g/mLの密度が達成されるまで上昇させる。つぎに、高密度化濃縮物は、導管202を介して結晶化装置E-16に供給される。結晶化装置E-16はチル冷却水に依存して溶液を冷却し、沈殿固体が形成されたときにそれを除去する。結晶化装置E-16は、固体廃棄物排出物の第2の部分および処理済み液体を生成する。
【0062】
[0066]処理済み液体は、結晶化装置E-16から導管204を介して最終脱水供給タンクT-11に供給され、さらに導管206を介して第2の熱真空脱水タンクE-17に供給される。処理済み液体は、第2の熱真空脱水タンクE-17内で脱水されて、第2段階留出物および固体廃棄物排出物の第3の部分を生成し、これに関し、第2段階留出物は、蒸留水排出物の第2の部分を形成する。第2の熱真空脱水タンクE-17内での脱水はジャケット付き温水加熱システムに依存し、処理済み液体を脱水して固体廃棄物排出物の第3の部分にするために、内部に回転スクレーパーを含有する。結晶化装置E-16によって生成された固体廃棄物排出物の第2の部分、および第2の熱真空脱水タンクE-17によって生成された固体廃棄物排出物の第3の部分は、それぞれ導管208および210を介して埋立用の非金属スラッジに送られる。
【0063】
[0067]第1の熱真空脱水タンクE-15からの第1段階留出物および第2の熱真空脱水タンクE-17からの第2段階留出物は、それぞれ導管198および212を介してイオン交換供給タンクT-1に循環される。これにより、製造工程から生じる廃棄物のゼロリキッドディスチャージ再循環は達成される。
【0064】
[0068]本明細書中で挙げられる範囲はすべて、別段の指示がない限り、両端の値を含む(inclusive)とみなされる。本説明は特定の好ましい態様に関して提示されているが、別個の態様のさまざまな特徴を組み合わせて、明示的に記載されていない追加的な態様を形成することができる。さらに、本開示を読んだ後の当業者に明らかな他の態様もまた、本説明の範囲内にある。さらに、特徴、観点、および利点のすべてが、本発明を実施するために必ずしも必要とされるわけではない。したがって、上記の詳細な説明は、さまざまな態様に適用されるような新規な特徴を示し、説明し、指摘してきたが、例示された装置またはプロセスの形態および詳細におけるさまざまな省略、置き換え、および変更が、本発明の精神から逸脱することなく、当業者によってなされ得ることは、理解されるであろう。上記態様は、すべての点において、例示的なものに過ぎず、いかなる方法においても限定的なものではないとみなすべきである。本発明の範囲は、上記説明によって特徴付けられる以下の特許請求の範囲によって示される。
【符号の説明】
【0065】
10 代表的なゼロリキッドディスチャージ再循環システム
100 導管
102 導管
104 導管
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