IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ハイ ロボティクス カンパニー リミテッドの特許一覧

特許7578727倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム
<>
  • 特許-倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム 図1
  • 特許-倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム 図2
  • 特許-倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム 図3
  • 特許-倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム 図4
  • 特許-倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム 図5
  • 特許-倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム 図6
  • 特許-倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム 図7
  • 特許-倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム 図8
  • 特許-倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム 図9
  • 特許-倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム 図10
  • 特許-倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム 図11
  • 特許-倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20241029BHJP
【FI】
B65G1/04 535
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022574777
(86)(22)【出願日】2021-06-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-06
(86)【国際出願番号】 CN2021103045
(87)【国際公開番号】W WO2021249570
(87)【国際公開日】2021-12-16
【審査請求日】2022-12-05
(31)【優先権主張番号】202010536391.4
(32)【優先日】2020-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520167863
【氏名又は名称】ハイ ロボティクス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAI ROBOTICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Rooms 201, 301, 401, Building B, HAI ROBOTICS Industrial Park, Nanchang Community, Xixiang Street, Bao’an District, Shenzhen, Guangdong 518000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】李彙祥
(72)【発明者】
【氏名】鄭睿群
(72)【発明者】
【氏名】趙穎
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】特許第7015031(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 13/08
B65G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1目標コンテナのコンテナタイプを含む、前記第1目標コンテナのコンテナスケジューリング指令を取得するステップと、
前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定し、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップと、
前記姿勢情報に基づいて、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう倉庫ロボットを制御するステップと、を含む、
倉庫ロボットの制御方法であって、
前記姿勢情報に基づいて、第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットを制御する前記ステップは、
前記姿勢情報に基づいて、前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置と前記第1目標コンテナとの位置関係を特定するステップと、
前記位置関係に基づいて、前記倉庫ロボットを移動および/または回転させるステップと、
前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御するステップと、を含み、
前記倉庫ロボットの制御方法は、
前記位置関係に基づいて前記倉庫ロボットを移動および/または回転させた後に、
前記倉庫ロボットと前記第1目標コンテナとの取り出し距離を取得するステップと、
前記取り出し距離が前記倉庫ロボットの取り出し条件を満たすか否かを判定するステップと、
満たす場合、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御するステップと、を含む、
倉庫ロボットの制御方法。
【請求項2】
前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定する前記ステップは、
各コンテナタイプとコンテナ姿勢識別アルゴリズムとの対応関係を予め構築するステップと、
前記対応関係および前記第1目標コンテナのコンテナタイプに基づいて、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定するステップと、を含む、
請求項1に記載の倉庫ロボットの制御方法。
【請求項3】
前記コンテナタイプは表面特徴によって、表面平滑タイプのコンテナ、表面凹凸タイプのコンテナ、および表面に識別図案を含むタイプのコンテナのうちの少なくとも1種に区分され、または、
前記コンテナタイプは寸法特徴によって、大型コンテナ、標準コンテナ、および小型コンテナのうちの少なくとも1種に区分され、または、
前記コンテナタイプは材質特徴によって、紙コンテナおよびプラスチックコンテナのうちの少なくとも1種に区分される、
請求項1または2に記載の倉庫ロボットの制御方法。
【請求項4】
前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定するステップは、
前記第1目標コンテナのコンテナタイプが表面平滑タイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを、表面平滑タイプ姿勢識別アルゴリズムに決定するステップを含み、
それに応じて、前記表面平滑タイプ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップは、
前記第1目標コンテナの点群画像および所定基準画像を取得するステップと、
前記点群画像と前記所定基準画像とのレジストレーションを行うステップと、
前記レジストレーションの結果に基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定するステップと、を含む、
請求項に記載の倉庫ロボットの制御方法。
【請求項5】
前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定し、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップは、
前記第1目標コンテナのコンテナタイプが表面凹凸タイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを表面凹凸タイプ姿勢識別アルゴリズムに決定するステップを含み、
それに応じて、前記表面凹凸タイプ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップは、
前記第1目標コンテナの表面の凹凸部分を識別するステップと、
前記凹凸部分の物理情報に基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定するステップと、を含み、
前記物理情報は、凹凸部分の長さ、幅、高さ、深度、角度、輪郭、および凹凸部分の数量のうちの1つまたは複数を含む、
請求項に記載の倉庫ロボットの制御方法。
【請求項6】
前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定し、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップは、
前記第1目標コンテナのコンテナタイプが表面に識別図案を含むタイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを表面マーク付きタイプ姿勢識別アルゴリズムに決定するステップを含み、
それに応じて、前記表面マーク付きタイプ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップは、
前記第1目標コンテナの識別図案を識別するステップと、
前記識別図案の姿勢に基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定するステップと、を含む、
請求項に記載の倉庫ロボットの制御方法。
【請求項7】
第1目標コンテナのコンテナスケジューリング指令を取得した後に、
第1目標コンテナの画像を取得するステップと、
第1目標コンテナの画像に基づいて、第1目標コンテナの色および/または模様を識別するステップと、
前記第1目標コンテナの色および/または模様に基づいて、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが紙コンテナまたはプラスチックコンテナであると特定するステップと、を含む、
請求項のいずれか1項に記載の倉庫ロボットの制御方法。
【請求項8】
前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップの前に、
前記第1目標コンテナに対応する目標収納場所の収納場所識別情報を識別するステップを含み、
それに応じて、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別する前記ステップは、
前記収納場所識別情報の識別が成功した場合、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップを含む、
請求項1~のいずれか1項に記載の倉庫ロボットの制御方法。
【請求項9】
前記コンテナスケジューリング指令はさらに、前記第1目標コンテナのコンテナ位置情報を含み、
前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定する前に、
前記コンテナ位置情報に基づいて、前記倉庫ロボットを目標位置まで移動させ、前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を設定高さまで移動させるステップを含む、
請求項1~のいずれか1項に記載の倉庫ロボットの制御方法。
【請求項10】
前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を設定高さまで移動させた後に、前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を前記第1目標コンテナに正対する方向まで回転させるか、または、前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を設定高さまで移動させる間に、荷物取り出し装置を第1目標コンテナに正対する方向まで回転させるステップを含む、
請求項に記載の倉庫ロボットの制御方法。
【請求項11】
前記第1目標コンテナのコンテナタイプが紙コンテナであるとき、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御する前記ステップは、
紙コンテナ取り出し指令を取得するステップと、
前記紙コンテナ取り出し指令に基づいて、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御するステップと、を含み、
前記紙コンテナ取り出し指令は、第1段階の取り出し指令および第2段階の取り出し指令を含み、前記第1段階の取り出し指令の取り出し速度は前記第2段階の取り出し指令の取り出し速度より低く、前記第1段階は前記荷物取り出し装置が前記第1目標コンテナに接触する前の段階に対応し、前記第2段階は前記荷物取り出し装置が前記第1目標コンテナに接触した後の段階に対応する、
請求項に記載の倉庫ロボットの制御方法。
【請求項12】
前記姿勢情報は、前記第1目標コンテナと前記倉庫ロボットとの距離と、前記第1目標コンテナの寸法情報および位置・姿勢情報とを含み、
前記コンテナスケジューリング指令はさらに、前記第1目標コンテナの標準寸法を含み、
前記姿勢情報に基づいて前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置と前記第1目標コンテナとの位置関係を特定する前記ステップは、
前記距離に基づいて、前記第1目標コンテナが存在するか否かを判定するステップと、
存在する場合、前記第1目標コンテナの前記標準寸法および前記寸法情報に基づいて、前記第1目標コンテナが有効であるか否かを判定するステップと、
有効である場合、前記姿勢情報に基づいて前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置と前記第1目標コンテナとの位置関係を特定するステップと、を含む、
請求項に記載の倉庫ロボットの制御方法。
【請求項13】
前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置上にある第2目標コンテナのコンテナ収納指令であって、前記第2目標コンテナに対応する収納場所の収納場所位置を含むコンテナ収納指令を取得するステップと、
前記収納場所位置に基づいて、前記倉庫ロボットを前記第2目標コンテナの収納位置まで移動させるステップと、
前記収納場所の収納場所識別情報を取得するステップと、
前記収納場所の収納場所識別情報に基づいて、前記倉庫ロボットと前記収納場所との第2位置関係を特定するステップと、
前記第2位置関係に基づいて、前記倉庫ロボットを移動および/または回転させるステップと、
前記収納場所に第3のコンテナが存在するか否かを判定するステップと、
存在しない場合、第2目標コンテナを前記収納場所に収納するステップと、を含む、
請求項1~12のいずれか1項に記載の倉庫ロボットの制御方法。
【請求項14】
第1目標コンテナのコンテナタイプを含む、前記第1目標コンテナのコンテナスケジューリング指令を取得するためのスケジューリング指令取得モジュールと、
前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定し、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するためのコンテナ姿勢識別モジュールと、
前記姿勢情報に基づいて、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう倉庫ロボットを制御するためのコンテナ取り出しモジュールと、を含む、
倉庫ロボットの制御装置であって、
前記姿勢情報に基づいて、第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットを制御することは、
前記姿勢情報に基づいて、前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置と前記第1目標コンテナとの位置関係を特定することと、
前記位置関係に基づいて、前記倉庫ロボットを移動および/または回転させることと、
前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御することと、を含み、
前記倉庫ロボットの制御装置は、
前記位置関係に基づいて前記倉庫ロボットを移動および/または回転させた後に、
前記倉庫ロボットと前記第1目標コンテナとの取り出し距離を取得し、前記取り出し距離が前記倉庫ロボットの取り出し条件を満たすか否かを判定するための距離判定モジュールと、
満たす場合、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御するためのコンテナ取り出し手段と、を含む、
倉庫ロボットの制御装置。
【請求項15】
メモリと、少なくとも1つのプロセッサとを含み、
前記メモリにはコンピュータ実行指令が記憶され、
前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記メモリに記憶されたコンピュータ実行指令を実行することで、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~13のいずれか1項に記載の倉庫ロボットの制御方法を実行する、
倉庫ロボット。
【請求項16】
請求項15に記載の倉庫ロボットと、ラックと、倉庫管理モジュールとを含み、
前記倉庫ロボットは前記倉庫管理モジュールに接続され、前記倉庫管理モジュールの指令に従って目標コンテナのある位置まで移動して、前記ラック上に置かれる目標コンテナの取り出しおよび/または収納を行う、
倉庫システム。
【請求項17】
プロセッサによって実行されたとき請求項1~13のいずれか1項に記載の倉庫ロボットの制御方法を実現するために用いられるコンピュータ実行指令が記憶されている、
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項18】
プロセッサによって実行されたとき請求項1~13のいずれか1項に記載の倉庫ロボットの制御方法を実現するコンピュータプログラムを含む、
コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は中国専利局への出願日2020年06月12日、出願番号202010536391.4、出願の名称「倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システム」の中国専利出願の優先権を主張し、その内容の全てを本願に援用して組み入れる。
【0002】
本願はスマート倉庫の技術分野に関し、特に倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システムに関する。
【背景技術】
【0003】
倉庫ロボットはスマート操作システムを採用して、システムの指令によって荷物の自動取り出しおよび収納を実現すると同時に、24時間連続で稼働可能であるため、人間による管理・操作に代わって倉庫の効率を向上でき、広範に利用されて好評を博している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のスマート倉庫システムは、規格が完全に一致している標準コンテナの自動取り出しおよび収納しか実現できない。このためユーザは荷物保管を行うとき、標準コンテナを購入またはリースして荷物の箱詰め等の操作を行う必要があり、コストと処理手順が増えてしまうため、ユーザ体験は芳しくない。また、スマート倉庫システムの応用範囲も限定される。
【0005】
本願実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システムは、異なるタイプのコンテナを対象として、位置姿勢識別アルゴリズムに基づいて、異なるタイプのコンテナの位置姿勢の自動取得を実現し、倉庫効率および倉庫ロボットの応用範囲を向上させる。
【0006】
第1の態様として、本願実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法は、第1目標コンテナのコンテナタイプを含む、前記第1目標コンテナのコンテナスケジューリング指令を取得するステップと、前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定し、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップと、前記姿勢情報に基づいて、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットを制御するステップと、を含む。
【0007】
選択可能に、前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定する前記ステップは、各コンテナタイプとコンテナ姿勢識別アルゴリズムとの対応関係を予め構築するステップと、前記対応関係および前記第1目標コンテナのコンテナタイプに基づいて、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定するステップと、を含む。
【0008】
選択可能に、前記コンテナタイプは表面特徴によって、表面平滑タイプのコンテナ、表面凹凸タイプのコンテナ、および表面に識別図案を含むタイプのコンテナのうちの少なくとも1種に区分され、または、前記コンテナタイプは寸法特徴によって、大型コンテナ、標準コンテナ、および小型コンテナのうちの少なくとも1種に区分され、または、前記コンテナタイプは材質特徴によって、紙コンテナおよびプラスチックコンテナのうちの少なくとも1種に区分される。
【0009】
選択可能に、前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定するステップは、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが表面平滑タイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを、表面平滑タイプ姿勢識別アルゴリズムに決定するステップを含み、それに応じて、前記表面平滑タイプ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップは、前記第1目標コンテナの点群画像および所定基準画像を取得するステップと、前記点群画像と前記所定基準画像とのレジストレーションを行うステップと、レジストレーションの結果に基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定するステップと、を含む。
【0010】
選択可能に、前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定し、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップは、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが表面凹凸タイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを表面凹凸タイプ姿勢識別アルゴリズムに決定するステップを含み、それに応じて、前記表面凹凸タイプ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップは、前記第1目標コンテナの表面の凹凸部分を識別するステップと、前記凹凸部分の物理情報に基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定するステップと、を含み、前記物理情報は、凹凸部分の長さ、幅、高さ、深度、角度、輪郭、および凹凸部分の数量のうちの1つまたは複数を含む。
【0011】
選択可能に、前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定し、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップは、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが表面に識別図案を含むタイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを表面マーク付きタイプ姿勢識別アルゴリズムに決定するステップを含み、それに応じて、前記表面マーク付きタイプ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップは、前記第1目標コンテナの識別図案を識別するステップと、前記識別図案の姿勢に基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定するステップと、を含む。
【0012】
選択可能に、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップの前に、さらに、前記第1目標コンテナに対応する目標収納場所の収納場所識別情報を識別するステップを含み、それに応じて、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別する前記ステップは、前記収納場所識別情報の識別が成功した場合、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するステップを含む。
【0013】
選択可能に、前記コンテナスケジューリング指令はさらに、前記第1目標コンテナのコンテナ位置情報を含み、前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定する前に、前記方法はさらに、前記コンテナ位置情報に基づいて、前記倉庫ロボットを目標位置まで移動させ、前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を設定高さまで移動させるステップを含む。
【0014】
選択可能に、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが紙コンテナであるとき、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御する前記ステップは、紙コンテナ取り出し指令を取得するステップと、前記紙コンテナ取り出し指令に基づいて、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御するステップと、を含み、前記紙コンテナ取り出し指令は、第1段階の取り出し指令および第2段階の取り出し指令を含み、前記第1段階の取り出し指令の取り出し速度は前記第2段階の取り出し指令の取り出し速度より低く、前記第1段階は前記荷物取り出し装置が前記第1目標コンテナに接触する前の段階に対応し、前記第2段階は前記荷物取り出し装置が前記第1目標コンテナに接触した後の段階に対応する。
【0015】
選択可能に、前記姿勢情報に基づいて、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットを制御する前記ステップは、前記姿勢情報に基づいて、前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置と前記第1目標コンテナとの位置関係を特定するステップと、前記位置関係に基づいて、前記倉庫ロボットを移動および/または回転させるステップと、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御するステップと、を含む。
【0016】
選択可能に、前記姿勢情報は、前記第1目標コンテナと前記倉庫ロボットとの距離と、前記第1目標コンテナの寸法情報および位置・姿勢情報とを含み、前記コンテナスケジューリング指令はさらに、前記第1目標コンテナの標準寸法を含み、前記姿勢情報に基づいて前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置と前記第1目標コンテナとの位置関係を特定する前記ステップは、前記距離に基づいて、前記第1目標コンテナが存在するか否かを判定するステップと、存在する場合、前記第1目標コンテナの前記標準寸法および前記寸法情報に基づいて、前記第1目標コンテナが有効であるか否かを判定するステップと、有効である場合、前記姿勢情報に基づいて前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置と前記第1目標コンテナとの位置関係を特定するステップと、を含む。
【0017】
選択可能に、前記位置関係に基づいて前記倉庫ロボットを移動および/または回転させた後に、前記方法はさらに、前記倉庫ロボットと前記第1目標コンテナとの取り出し距離を取得するステップと、前記取り出し距離が前記倉庫ロボットの取り出し条件を満たすか否かを判定するステップと、満たす場合、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御するステップと、を含む。
【0018】
選択可能に、前記倉庫ロボットの制御方法は、さらに、前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置上にある第2目標コンテナのコンテナ収納指令であって、前記第2目標コンテナに対応する収納場所の収納場所位置を含むコンテナ収納指令を取得するステップと、前記収納場所位置に基づいて、前記倉庫ロボットを前記第2目標コンテナの収納位置まで移動させるステップと、前記収納場所の収納場所識別情報を取得するステップと、前記収納場所の収納場所識別情報に基づいて、前記倉庫ロボットと前記収納場所との第2位置関係を特定するステップと、前記第2位置関係に基づいて、前記倉庫ロボットを移動および/または回転させるステップと、前記収納場所に第3のコンテナが存在するか否かを判定するステップと、存在しない場合、第2目標コンテナを前記収納場所に収納するステップと、を含む。
【0019】
第2の態様として、本願がさらに提供する倉庫ロボットの制御装置は、第1目標コンテナのコンテナタイプを含む、前記第1目標コンテナのコンテナスケジューリング指令を取得するためのスケジューリング指令取得モジュールと、前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定し、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するためのコンテナ姿勢識別モジュールと、前記姿勢情報に基づいて、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットを制御するためのコンテナ取り出しモジュールと、を含む。
【0020】
選択可能に、コンテナ姿勢識別モジュールは、各コンテナタイプとコンテナ姿勢識別アルゴリズムとの対応関係をあらかじめ構築するための対応関係構築手段と、前記対応関係および前記第1目標コンテナのコンテナタイプに基づいて、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定するための姿勢識別アルゴリズム決定手段と、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するためのコンテナ姿勢識別手段とを含む。
【0021】
選択可能に、前記コンテナタイプは表面特徴によって、表面平滑タイプ、表面凹凸タイプ、および表面に識別図案を含むタイプのうちの少なくとも1種に区分され、寸法特徴によって、大型コンテナ、標準コンテナ、および小型コンテナのうちの少なくとも1種に区分され、前記コンテナのタイプは材質特徴によって、紙コンテナおよびプラスチックコンテナのうちの少なくとも1種に区分される。
【0022】
選択可能に、姿勢識別アルゴリズム決定手段は具体的に、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが表面平滑タイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを、表面平滑タイプ姿勢識別アルゴリズムに決定し、それに応じて、コンテナ姿勢識別手段は具体的に、前記第1目標コンテナの点群画像および所定基準画像を取得して、前記点群画像と前記所定基準画像とのレジストレーションを行い、レジストレーションの結果に基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定する。
【0023】
選択可能に、姿勢識別アルゴリズム決定手段は具体的に、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが表面凹凸タイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを、表面凹凸タイプ姿勢識別アルゴリズムに決定し、それに応じて、コンテナ姿勢識別手段は具体的に、前記第1目標コンテナの表面の凹凸部分を識別して、前記凹凸部分の物理情報に基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定する。前記物理情報は、凹凸部分の長さ、幅、高さ、深度、角度、輪郭、凹凸部分の数量のうちの1つまたは複数を含む。
【0024】
選択可能に、姿勢識別アルゴリズム決定手段は具体的に、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが表面に識別図案を含むタイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを、表面マーク付きタイプ姿勢識別アルゴリズムに決定し、それに応じて、コンテナ姿勢識別手段は具体的に、前記第1目標コンテナの識別図案を識別して、前記識別図案の姿勢に基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定する。
【0025】
選択可能に、当該倉庫ロボットの制御装置はさらに、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別する前に、前記第1目標コンテナに対応する目標収納場所の収納場所識別情報を識別する、ラック識別マーク識別モジュールを含み、それに応じて、コンテナ姿勢識別モジュールは具体的に、前記収納場所識別情報の識別が成功した場合に、前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定し、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別する。
【0026】
選択可能に、前記コンテナスケジューリング指令はさらに、前記第1目標コンテナのコンテナ位置情報を含み、当該倉庫ロボットの制御装置はさらに、前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定する前に、前記コンテナ位置情報に基づいて、倉庫ロボットを目標位置まで移動させるとともに、倉庫ロボットの荷物取り出し装置を設定高さまで移動させるためのロボット移動モジュールを含む。
【0027】
選択可能に、前記コンテナ取り出しモジュールは、前記姿勢情報に基づいて前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置と前記第1目標コンテナとの位置関係を特定するための位置関係特定手段と、前記位置関係に基づいて、前記倉庫ロボットを移動および/または回転させるためのロボット移動手段と、前記第1目標コンテナの取り出しを行うように前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御するためのコンテナ取り出し手段とを含む。
【0028】
選択可能に、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが紙コンテナでる場合、前記コンテナ取り出し手段は具体的に、前記紙コンテナ取り出し指令を取得し、前記紙コンテナ取り出し指令に基づいて、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御する。前記紙コンテナ取り出し指令は第1段階の取り出し指令および第2段階の取り出し指令を含み、前記第1段階の取り出し指令の取り出し速度は、前記第2段階の取り出し指令の取り出し速度より低く、前記第1段階は前記荷物取り出し装置が前記第1目標コンテナに接触する前の段階に対応し、前記第2段階は前記荷物取り出し装置が前記第1目標コンテナに接触した後の段階に対応する。
【0029】
選択可能に、前記姿勢情報は、前記第1目標コンテナと前記倉庫ロボットとの距離と、前記第1目標コンテナの寸法情報および位置・姿勢情報とを含み、前記コンテナスケジューリング指令はさらに、前記第1目標コンテナの標準寸法を含み、前記位置関係特定手段は具体的に、前記距離に基づいて前記第1目標コンテナが存在するか否かを判定し、存在する場合、前記第1目標コンテナの前記標準寸法および前記寸法情報に基づいて、前記第1目標コンテナが有効であるか否かを判定し、有効である場合、前記姿勢情報に基づいて前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置と前記第1目標コンテナとの位置関係を特定する。
【0030】
選択可能に、当該倉庫ロボットの制御装置はさらに、前記位置関係に基づいて前記倉庫ロボットを移動および/または回転させた後、前記倉庫ロボットと前記第1目標コンテナとの取り出し距離を取得し、前記取り出し距離が前記倉庫ロボットの取り出し条件を満たすか否かを判定するための距離判定モジュールを含み、それに応じて、コンテナ取り出し手段は具体的に、取り出し距離が前記倉庫ロボットの取り出し条件を満たす場合、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御する。
【0031】
選択可能に、当該倉庫ロボットの制御装置はさらに収納制御モジュールを含む。前記収納制御モジュールは、前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置上にある第2目標コンテナのコンテナ収納指令であって、前記第2目標コンテナに対応する収納場所の収納場所位置を含むコンテナ収納指令を取得し、前記収納場所位置に基づいて前記倉庫ロボットを前記第2目標コンテナの収納位置まで移動させ、前記収納場所の収納場所識別情報を取得し、前記収納場所の収納場所識別情報に基づいて前記倉庫ロボットと前記収納場所との第2位置関係を特定し、前記第2位置関係に基づいて前記倉庫ロボットを移動および/または回転させ、前記収納場所に第3のコンテナが存在するか否かを判定し、存在しない場合、第2目標コンテナを前記収納場所に収納するために用いられる。
【0032】
第3の態様として、本願が提供する倉庫ロボットは、メモリと、少なくとも1つのプロセッサとを含み、前記メモリにはコンピュータ実行指令が記憶され、前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記メモリに記憶されたコンピュータ実行指令を実行することで、前記少なくとも1つのプロセッサが本開示の任意の実施例で提供される倉庫ロボットの制御方法を実行する。
【0033】
第4の態様として、本願が提供する倉庫システムは、本願の第3の態様に対応する実施例で提供する倉庫ロボットと、ラックと、倉庫管理モジュールとを含み、前記倉庫ロボットは前記倉庫管理モジュールに接続され、前記倉庫管理モジュールの指令に従って目標コンテナのある位置まで移動して、前記ラック上に置かれる目標コンテナの取り出しおよび/または収納を行う
【0034】
第5の態様として、本願が提供するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、プロセッサによって実行されたとき本願の任意の実施例で提供される倉庫ロボットの制御方法を実現するために用いられるコンピュータ実行指令が記憶されている。
【0035】
本願実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法、装置、ロボットおよび倉庫システムは、コンテナスケジューリング指令におけるコンテナ位置情報に基づいて、倉庫ロボットを目標位置まで移動させるともに、その荷物取り出し装置を設定高さまで移動させ、同時にコンテナスケジューリング指令におけるコンテナタイプに基づいて、対応するコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定して、その姿勢情報を識別する。そして、当該姿勢情報に基づいてコンテナ取り出しを行う。サイズや材質、形状が異なるさまざまなタイプのコンテナの自動取り出しを実現し、異なるタイプの荷物の保管難易度とコストを低下させ、倉庫ロボットの応用範囲を広げるとともに、倉庫システムの自動化レベルおよび効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
以下の図面は明細書に組み入れられて、明細書の一部を構成するものであり、本願の好適な実施例を示すとともに、明細書と合わせて本願の原理を説明するために用いられる。
【0037】
図1図1は本願実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法の一応用シーンの図である。
図2図2は本願の一実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法のフローチャートである。
図3図3は本願の別の実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法のフローチャートである。
図4図4は本願の図3に示す実施例におけるステップS304のフローチャートである。
図5図5は本願の図3に示す実施例におけるステップS306のフローチャートである。
図6図6は本願の図3に示す実施例におけるステップS308のフローチャートである。
図7図7は本願のさらに別の実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法のフローチャートである。
図8図8は本願の図7に示す実施例におけるステップS411のフローチャートである。
図9図9は本願の別の実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法のフローチャートである。
図10図10は本願の一実施例で提供する倉庫ロボットの制御装置の構造模式図である。
図11図11は本願の一実施例で提供する倉庫ロボットの構造模式図である。
図12図12は本願の一実施例で提供する倉庫システムの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
上記の図面により、本願の明確な実施例を示したが、以下ではより詳細に説明する。これら図面および文字による説明は、本願の構想の範囲を何ら限定するためのものではなく、特定の実施例を参照することで当業者に本願の概念を説明するためのものである。
【0039】
ここでは例示的な実施例を詳細に説明するが、その例を図面においても示している。以下の説明で図面に言及するとき、別途示す場合を除いて、異なる図面における同一の符号は同一または類似の要素を示す。以下の例示的な実施例において説明する実施形態は、本願に一致するあらゆる実施形態を代表するものではない。むしろ、それらは特許請求の範囲に詳述した本願のいくつかの態様に一致する装置および方法の例示に過ぎない。
【0040】
以下、具体的な実施例で本願の技術案と、本願の技術案がいかに上記の技術的課題を解決するのかを詳細に説明する。以下のいくつかの具体的実施例は組み合わせることができ、同一あるいは類似する概念やプロセスについては、実施例において説明を繰り返さない場合がある。以下、図面と組み合わせて本願の実施例を説明する。まず、本願実施例の応用シーンを説明する。
【0041】
図1は、本願実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法の応用シーンの図である。図1に示すように、スマート倉庫システム100は、倉庫ロボット110を用いてラック120上の目標コンテナの取り出しおよび収納を行い、倉庫管理モジュール130を用いて倉庫ロボット110を制御して、設定位置まで移動させて目標コンテナの取り出しおよび収納を行わせる。倉庫管理モジュール130にはさらに、倉庫管理を行いやすいよう、ラック120の各収納場所の収納情報および目標コンテナの基本情報が記憶されている。
【0042】
倉庫ロボットによって目標コンテナの取り出しを行うシーンにおいて、従来技術で提供するスマート倉庫システムの倉庫ロボットは、完全に同一のコンテナの自動取り出ししかできない。しかしながら、実際の運用においては、寸法サイズが一致しない、形状が一致しない、材質が一致しないなど、目標コンテナのタイプが異なる状況もありうる。従来の倉庫システムでは、往々にして別途標準コンテナを加えて保管を行う必要があり、倉庫のコストを増大させるとともに荷物の保管および取り出しの効率を低下させている。従来の倉庫システムは、コンテナタイプが異なるコンテナを、直接自動取り出しすることはできない。この課題を解決するために、本願実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法は、複数タイプのコンテナを含む倉庫システムを対象とし、コンテナのコンテナタイプに基づいてふさわしい識別アルゴリズムを決定してコンテナの姿勢情報を識別し、さらに倉庫ロボットに、当該姿勢情報に基づいて異なるタイプのコンテナの取り出しを自動で行わせる。これにより、倉庫ロボットの応用範囲および倉庫システムのスマート化レベル、自動化レベル、効率を向上させる。
【0043】
図2は本願の一実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法のフローチャートである。前記倉庫ロボットの制御方法は、倉庫ロボット、倉庫システム、プロセッサまたはサーバ等により実行することができる。図2に示すように、本実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法は以下のステップを含む。
【0044】
ステップS201で、第1目標コンテナのコンテナスケジューリング指令を取得する。前記コンテナスケジューリング指令は、前記第1目標コンテナのコンテナタイプを含む。
【0045】
具体的には、第1目標コンテナは倉庫システムの倉庫における任意の1つまたは複数のコンテナでよく、コンテナスケジューリング指令により特定される。コンテナスケジューリング指令は、倉庫システムの倉庫管理モジュールから発せられたものでもよいし、または担当オペレータが操作インタフェースを介して入力した指令でもよい。コンテナタイプは、コンテナの寸法、輪郭、材質、表面特徴等の面から特定することができる。表面特徴には、例えば、表面模様、色、識別図案を含むか否か、突起または凹みを含むか否か等が含まれる。
【0046】
具体的には、コンテナスケジューリング指令には、さらに第1目標コンテナのコンテナ位置情報が含まれてもよい。当該コンテナ位置情報は、当該第1目標コンテナが存在する収納場所の番号または収納場所座標値でありうる。
【0047】
さらに、コンテナタイプは、寸法によって大型コンテナ、標準コンテナ、小型コンテナに区分してもよいし、例えば、直方体のコンテナは規則輪郭型、表面に突起や凹みを含むものは不規則輪郭型というように、輪郭によって規則輪郭型コンテナと不規則輪郭型コンテナに区分してもよい。不規則輪郭型コンテナは、さらに輪郭凹みタイプコンテナと輪郭突起タイプコンテナに細分してもよい。また、材質によってプラスチックタイプコンテナ、紙タイプコンテナ等に区分してもよいし、表面特徴によって表面に識別図案を含むタイプのコンテナと表面に識別マークが無いタイプのコンテナに区分してもよい。
【0048】
具体的には、コンテナタイプごとに相応のタイプ番号を設定し、当該番号に基づいて第1目標コンテナのタイプを特定できるようにすることができる。4桁の十六進法コードで表すと、例えば2010ならば、1桁目は寸法を表すためのパラメータで、2は大型コンテナであることを示す。2桁目は輪郭を表すためのパラメータで、0は規則輪郭型コンテナであることを示す。3桁目は材質を表すためのパラメータで、1はプラスチックタイプコンテナであることを示す。4桁目は表面特徴を表すためのパラメータで、0は表面に識別マークが無いタイプのコンテナであることを示す。つまり2010は、当該第1目標コンテナが表面に識別マークが無く輪郭が規則的な、プラスチックの大型コンテナであることを表す。
【0049】
もちろん、他の側面からコンテナのタイプを区分してもよいし、十進法コードや文字列等、他の方法でコンテナのタイプを記述してもよく、本願はこれに対して限定しない。
【0050】
例示的に、コンテナスケジューリング指令が「1、N0053、3」である場合、1番目のパラメータである1は、当該指令に対応する動作が取り出しであることを表し、0なら収納を表す。2番目のパラメータは収納場所番号を表す。3番目のパラメータは当該目標コンテナのタイプが3であることを表す。当該指令の具体的内容は「収納場所番号がN0053で、コンテナのタイプが3のコンテナを取り出す」ことである。
【0051】
さらに、当該コンテナスケジューリング指令は、第1目標コンテナの長さ、幅、高さを含む寸法情報、重量、中の荷物のタイプ等の情報を含んでもよい。
【0052】
ステップS202で、前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいて、コンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定し、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別する。
【0053】
姿勢情報は、第1目標コンテナの位置・姿勢情報および寸法情報、例えば第1目標コンテナの寸法、荷物取り出し装置に対する角度、深度等の情報を含みうる。
【0054】
具体的には、さまざまなコンテナタイプに対して、異なるコンテナ姿勢識別アルゴリズムを設定でき、これにより、コンテナタイプに基づいて対応するコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定することができる。
【0055】
選択可能に、前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいて、コンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定することは、各コンテナタイプとコンテナ姿勢識別アルゴリズムとの対応関係をあらかじめ構築することと、前記対応関係および前記第1目標コンテナのコンテナタイプに基づいて、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定することとを含む。
【0056】
具体的には、コンテナ姿勢識別アルゴリズムは、第1目標コンテナの所定のキーポイントの数量、位置関係、またはキーポイントからなる図形を識別するという方式により、第1目標コンテナの姿勢情報を識別できる。さらに、深層学習アルゴリズムに基づいて第1目標コンテナの識別情報を識別し、識別情報に基づいて第1目標コンテナの姿勢情報を特定してもよい。
【0057】
ステップS203で、前記姿勢情報に基づいて、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットを制御する。
【0058】
具体的には、第1目標コンテナの姿勢情報を特定した後、当該姿勢情報に基づいて倉庫ロボットの位置および荷物取り出し装置の位置または角度を調整し、調整完了後、荷物取り出し装置を介して当該第1目標コンテナを取り出すことができる。
【0059】
具体的には、姿勢情報に基づいて倉庫ロボットの位置および荷物取り出し装置の位置または角度を調整するとき、荷物取り出し装置の中心と第1目標コンテナの中心とを確実に位置合わせしなければならい。
【0060】
本実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法は、コンテナスケジューリング指令におけるコンテナ位置情報に基づいて倉庫ロボットを目標位置まで移動させるとともに、その荷物取り出し装置を設定高さまで移動させ、同時にコンテナスケジューリング指令におけるコンテナタイプに基づいて、対応するコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定して、その姿勢情報を識別する。そして、当該姿勢情報に基づいてコンテナ取り出しを行う。サイズ、材質、または形状が異なるさまざまなタイプのコンテナの自動取り出しを実現し、異なるタイプの荷物の取り出しのコストを低下させ、倉庫ロボットの応用範囲を広げるとともに、荷物取り出しの自動化レベルおよび効率を向上させることができる。
【0061】
図3は本願の他の実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法のフローチャートであり、図3に示すように、本実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法は、図2に示す実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法を土台として、ステップS202、S203を細分化するとともに、ステップS201の後に倉庫ロボットを移動させるステップと、ラックの識別マークを識別するステップを加えた。本実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法は、以下のステップを含む。
【0062】
ステップS301で、第1目標コンテナのコンテナスケジューリング指令を取得する。前記コンテナスケジューリング指令は、前記第1目標コンテナのコンテナ位置情報と前記第1目標コンテナのコンテナタイプを含む。
【0063】
選択可能に、前記コンテナタイプは表面特徴によって、表面平滑タイプ、表面凹凸タイプ、表面に識別図案を含むタイプのうちの少なくとも1種に区分され、寸法特徴によって大型コンテナ、標準コンテナ、小型コンテナのうちの少なくとも1種に区分される。前記コンテナタイプは、材質特徴によって紙コンテナとプラスチックコンテナのうちの少なくとも1種に区分される。
【0064】
具体的には、表面平滑タイプのコンテナとは、当該コンテナの表面に識別図案がなく、且つ突起または凹みが存在しないことを表しており、例えば表面が平滑で識別図案の無い直方体コンテナである。表面に識別図案を含むタイプのコンテナとは、当該コンテナの表面に1つまたは複数の識別図案を含むこと、または複数のキーポイントからなる識別図案または形状を含むことを表し、識別図案はバーコード、QRコード、製品マーク、製品コードなどでありうる。また、識別図案は文字、数字、特殊な符号等の情報であってもよい。表面凹凸タイプのコンテナとは、コンテナの表面に突起または凹みが存在すること、即ちコンテナの表面に凹面や凸面といった曲面が存在することを表す。
【0065】
ステップS302で、前記コンテナ位置情報に基づいて、倉庫ロボットを目標位置まで移動させるとともに、倉庫ロボットの荷物取り出し装置を設定高さまで移動させる。
【0066】
前記荷物取り出し装置はコンテナを取り出すかまたは挟持するために用いられ、フォーク、ロボットアーム、挟持装置等でありうる。
【0067】
具体的には、コンテナ位置情報は、当該第1目標コンテナが置かれた収納場所の座標情報でありうる。例えば(2,3,5)は、倉庫内の第2ラックの第3行第5列の収納場所を表している。さらに、当該座標情報に基づいて倉庫ロボットを座標情報に対応する目標ラックの目標列まで移動させ、座標情報に対応する目標ラックの目標行に応じて、倉庫ロボットの荷物取り出し装置を設定高さまで移動させる。
【0068】
さらに、倉庫ロボットは経路計画モジュールを含み、コンテナ位置情報を受信した後、オートクルーズでコンテナ位置情報に対応する目標位置まで移動して、荷物取り出し装置を設定高さまで移動させてもよい。
【0069】
さらに、荷物取り出し装置を設定高さまで移動させた後、荷物取り出し装置を第1目標コンテナに正対する方向まで回転させるか、または、荷物取り出し装置を設定高さまで移動させる間に、荷物取り出し装置を第1目標コンテナに正対する方向まで回転させるステップを含んでもよい。
【0070】
ステップS303で、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが表面平滑タイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを、表面平滑タイプ姿勢識別アルゴリズムに決定する。
【0071】
ステップS304で、前記表面平滑タイプ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別する。
【0072】
具体的には、表面平滑タイプ姿勢識別アルゴリズムは、レーザー距離測定に基づく識別アルゴリズムでありうる。即ち、レーザーで第1目標コンテナの各キーポイントの距離を走査する。倉庫ロボットを左右に移動させる方式で上記距離を取得し、各キーポイントの距離に基づいて第1目標コンテナの姿勢情報を特定することができる。
【0073】
具体的には、表面平滑タイプ姿勢識別アルゴリズムは、点群データに基づく識別アルゴリズムでありうる。即ち、レーザーレーダで第1目標コンテナの前面の点群データを収集する。荷物取り出し装置に取り付けられたレーザーレーダを移動させることにより点群データを取得し、点群データ中のキーポイントを識別し、各キーポイントの座標情報に基づいて第1目標コンテナの姿勢情報を特定することができる。さらには、各キーポイントの座標情報に基づいて各キーポイントの関連づけ情報を特定し、コンテナスケジューリング指令における第1目標コンテナの寸法情報に基づいて、第1目標コンテナの姿勢情報を特定してもよい。
【0074】
さらには、点群データに基づいて第1目標コンテナの輪郭、例えば輪郭線分を識別し、当該輪郭に基づいて第1目標コンテナの倉庫ロボットに対する位置・姿勢情報を特定してもよい。
【0075】
選択可能に、図4は本願図3に示す実施例における、ステップS304のフローチャートであり、図4に示すように、ステップS304は以下のステップを含む。
【0076】
ステップS3041で、前記第1目標コンテナの点群画像および所定基準画像を取得する。
【0077】
点群画像は点群データとも称され、レーダまたは深度カメラで収集できる。点群画像は第1目標コンテナのコンテナ全体または特定領域の点群データでありうる。所定基準画像は、第1目標コンテナの入庫時に収集または撮影した画像でありうる。
【0078】
ステップS3042で、前記点群画像と前記所定基準画像とのレジストレーションを行う。
【0079】
具体的には、所定のキーポイントに基づいて、点群画像と前記所定基準画像とのレジストレーションを行う。所定のキーポイントは各頂点でもよいし、第1目標コンテナの中心でもよい。
【0080】
ステップS3043で、前記レジストレーションの結果に基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定する。
【0081】
具体的には、レジストレーションの結果に基づいて、第1目標コンテナの置かれた角度、深度等の情報を特定できる。
【0082】
ステップS305で、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが表面凹凸タイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを、表面凹凸タイプ姿勢識別アルゴリズムに決定する。
【0083】
ステップS306で、前記表面凹凸タイプ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別する。
【0084】
具体的には、突起部分の隆起の情報を識別することにより、当該隆起の高さ、長さ、幅、数量、形状、角度等の情報に基づいて、第1目標コンテナの姿勢情報を特定することができる。
【0085】
選択可能に、図5は本願図3に示す実施例における、ステップS306のフローチャートであり、図5に示すように、ステップS306は以下のステップを含む。
【0086】
ステップS3061で、前記第1目標コンテナの表面の凹凸部分を識別する。
【0087】
具体的には、第1目標コンテナの点群データを収集して、点群データの座標情報に基づいて第1目標コンテナの凹凸部分を識別する。また、第1目標コンテナの各角度の画像情報を撮影することにより、当該各角度の画像情報に基づいて第1目標コンテナの表面の凹凸部分を識別してもよい。
【0088】
ステップS3062で、前記凹凸部分の物理情報に基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定する。
【0089】
前記物理情報は、凹凸部分の長さ、幅、高さ、深度、角度、輪郭、および凹凸部分の数量のうちの1つまたは複数を含む。
【0090】
ステップS307で、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが、表面に識別図案を含むタイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを、表面マーク付きタイプ姿勢識別アルゴリズムに決定する。
【0091】
ステップS308で、前記表面マーク付きタイプ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別する。
【0092】
選択可能に、図6は本願図3に示す実施例における、ステップS308のフローチャートであり、図6に示すように、ステップS308は以下のステップを含む。
【0093】
ステップS3081で、前記第1目標コンテナの識別図案を識別する。
【0094】
具体的には、深層学習アルゴリズム、SURF(speed up robust feature、高速化ロバスト特徴)アルゴリズム、またはその他のアルゴリズムに基づいて、第1目標コンテナの識別図案を識別できる。
【0095】
ステップS3082で、前記識別図案の姿勢に基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定する。
【0096】
具体的には、コンテナスケジューリング指令に、あらかじめ入力された当該識別図案の標準識別マークが含まれ、標準識別マークと識別された識別図案とにより、識別図案の姿勢を特定することができる。
【0097】
さらに、コンテナスケジューリング指令にコンテナ材質特徴が含まれていない場合、即ち第1目標コンテナが紙コンテナまたはプラスチックコンテナであることが明らかでない場合は、第1目標コンテナの画像を取得して、第1目標コンテナの画像に基づいて第1目標コンテナの色および/または模様を識別し、色および/または模様に基づいて、コンテナタイプが紙コンテナまたはプラスチックコンテナであると特定することができる。
【0098】
さらに、第1目標コンテナのコンテナタイプが大型コンテナ、標準コンテナまたは小型コンテナの場合、第1目標コンテナの画像の所定領域に対して特徴抽出または画像識別を行って、第1目標コンテナの寸法情報、位置・姿勢情報、即ち上記の姿勢情報を特定することができる。
所定領域とは、画像の中央部の設定範囲の領域である。
【0099】
ステップS309で、前記姿勢情報に基づいて前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置と前記第1目標コンテナとの位置関係を特定する。
【0100】
位置関係とは両者の相対位置であり、相対角度および相対距離を含む。
【0101】
具体的には、第1目標コンテナの姿勢情報に基づいて、第1目標コンテナが現在置かれている角度および倉庫ロボットとの距離を特定でき、第1目標コンテナの寸法も取得できる。さらには、第1目標コンテナが置かれた角度および倉庫ロボットとの距離に基づいて、倉庫ロボットの荷物取り出し装置と前記第1目標コンテナとの相対角度および相対距離を特定してもよい。
【0102】
ステップS310で、前記位置関係に基づいて、前記倉庫ロボットを移動および/または回転させる。
【0103】
倉庫ロボットとその荷物取り出し装置とは、接続部を介して接続されており、倉庫ロボットを移動または回転させることにより、当該荷物取り出し装置を移動または回転させることができる。
【0104】
具体的には、相対角度に基づいて倉庫ロボットを回転させ、相対距離に基づいて倉庫ロボットを移動させる。
【0105】
さらに、倉庫ロボットの作業の標準距離および標準角度を取得して、相対角度と標準角度との比較結果に基づいて倉庫ロボットを回転させ、相対距離と標準距離との比較結果に基づいて当該倉庫ロボットを移動させてもよい。
【0106】
ステップS311で、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御する。
【0107】
具体的には、倉庫ロボットへ荷物取り出し指令を送信することにより、倉庫ロボットが、第1目標コンテナの取り出しを行うようその荷物取り出し装置を制御する。
【0108】
さらに、荷物取り出し指令において、荷物取り出し装置が取り出すときに、第1段階の速度を低く、第2段階の速度を高くするよう限定してもよい。第1段階は、荷物取り出し装置が第1目標コンテナに接触する前の段階であり、第2段階は、荷物取り出し装置が第1目標コンテナに接触した後の段階である。このように設定することの利点は、紙コンテナの場合に、荷物取り出し装置が高い速度で紙コンテナにぶつかってコンテナの破損を招くことを回避して、コンテナの使用期限を延ばすことにある。
【0109】
本実施例において、表面平滑タイプ、表面凹凸タイプおよび表面に識別図案を含むタイプの3タイプのコンテナに対して3種の異なるコンテナ姿勢識別アルゴリズムを提供し、当該アルゴリズムに基づいて該当するタイプのコンテナの姿勢情報を自動で識別し、さらには姿勢情報に基づいて異なるタイプのコンテナの自動取り出しを実現して、異なるタイプの荷物の取り出しのコストを低下させ、倉庫ロボットの応用範囲を広げるとともに、荷物取り出しの自動化レベルおよび効率を向上させることができる。
【0110】
図7は本願のさらに別の実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法のフローチャートである。本実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法は、図3に示す実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法を土台として、ステップS309をさらに細分化するとともに、ステップS302の後にラック識別マークを識別するステップを加え、ステップS310の後に取り出し距離を判定するステップを加えた。図7に示すように、当該倉庫ロボットの制御方法は以下のステップを含む。
【0111】
ステップS401で、第1目標コンテナのコンテナスケジューリング指令を取得する。前記コンテナスケジューリング指令は、前記第1目標コンテナのコンテナ位置情報および前記第1目標コンテナのコンテナタイプを含む。
【0112】
ステップS402で、前記コンテナ位置情報に基づいて、倉庫ロボットを目標位置まで移動させ、倉庫ロボットの荷物取り出し装置を設定高さまで移動させる。
【0113】
ステップS403で、前記第1目標コンテナに対応する目標収納場所の、収納場所識別情報を識別する。
【0114】
収納場所識別情報は、ラックのバーコード、QRコード等でもよいし、当該目標収納場所のタグ番号、整理番号、またはシリアル番号等でもよい。
【0115】
具体的には、画像識別アルゴリズムに基づいて識別を行ってよいし、さらに無線技術、赤外線技術等に基づいて収納場所の識別情報の識別を行ってもよい。
【0116】
具体的には、まず前記第1目標コンテナに対応する目標収納場所の収納場所識別情報を取得してから、当該収納場所識別情報を識別する。
【0117】
ステップS404で、前記収納場所識別情報の識別に成功した場合、前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定し、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別する。
【0118】
前記姿勢情報は、前記第1目標コンテナと前記倉庫ロボットとの距離、前記第1目標コンテナの寸法情報および位置・姿勢情報を含み、前記コンテナスケジューリング指令は前記第1目標コンテナの標準寸法を含む。
【0119】
さらに、識別に失敗した場合、設定範囲内で倉庫ロボットの荷物取り出し装置を移動させ、再びステップS403の識別を繰り返す。繰り返し回数の上限値を設定してもよく、当該上限値に達しても識別に成功しない場合、倉庫ロボットを待機状態に戻し、収納場所識別情報の読み取り失敗の注意情報を生成する。
【0120】
具体的には、識別失敗には2種類のケースが含まれる。1つめは、当該目標収納場所に収納場所識別情報が設定されていないケースで、2つめは当該目標収納場所に収納場所識別情報が設定されているが、収納場所識別情報が無効であるケースである。倉庫ロボットがステップS403において収納場所識別情報を収集できたが、当該情報を識別できない場合、現在の識別失敗は2つめのケースであり、収納場所識別情報を収集できない場合、現在の識別失敗は1つめのケースである。
【0121】
ラックの識別マークを識別するステップを加えることで、取り出される荷物の正確性を効果的に保証することができる。
【0122】
ステップS405で、前記距離に基づいて、前記第1目標コンテナが存在するか否かを判定する。
【0123】
具体的には、第1目標コンテナと倉庫ロボットとの距離と、所定の距離閾値との比較結果に基づいて、第1目標コンテナが存在するか否かを判定する。当該距離が所定の距離閾値より大きい場合、第1目標コンテナが目標収納場所に置かれていないこと、即ち存在しないことを示すし、小さい場合、存在することを示す。所定の距離閾値は、収納場所の深度に基づいて設定すればよい。
【0124】
さらに、本ステップは、2Dカメラで収集した画像でも深度カメラで収集した点群画像でもよいが、収集した第1目標コンテナの画像に基づいて、当該画像の所定の位置にコンテナが存在するか否かを識別することにより、第1目標コンテナが存在するか否かを特定するステップに置き換えてもよい。
【0125】
ステップS406で、存在する場合、前記第1目標コンテナの前記標準寸法および前記寸法情報に基づいて、前記第1目標コンテナが有効であるか否かを判定する。
【0126】
具体的には、寸法情報と標準寸法との差が大きく、例えば所定の誤差よりも大きい場合、第1目標コンテナが無効であること、即ち現在の第1目標コンテナは、コンテナスケジューリング指令において指定されたコンテナではないことを示す。
【0127】
ステップS407で、有効である場合、前記姿勢情報に基づいて、前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置と前記第1目標コンテナとの位置関係を特定する。
【0128】
第1目標コンテナが無効である場合、第1目標コンテナとコンテナスケジューリング指令がマッチしていないことを示し、待機モードを実行するよう倉庫ロボットを制御する。第1目標コンテナが無効である場合、第1目標コンテナの検証を行いやすくするために、コンテナアンマッチ注意情報を生成してもよい。
【0129】
取り出される第1目標コンテナが存在するか否かと、有効コンテナであるか否かについてのさらなる判定を行うことで、取り出されるコンテナの正確性をさらに保証し、置き場所のエラーやシステム情報登録エラーにより荷物取り出しエラーを招き、それによって荷物の配送エラーを起こす現象を回避することができる。
【0130】
ステップS408で、前記位置関係に基づいて、前記倉庫ロボットを移動および/または回転させる。
【0131】
ステップS409で、前記倉庫ロボットと前記第1目標コンテナとの取り出し距離を取得する。
【0132】
具体的には、深度カメラまたはレーダにより倉庫ロボットと前記第1目標コンテナとの取り出し距離を取得できる。
【0133】
ステップS410で、前記取り出し距離が前記倉庫ロボットの取り出し条件を満たすか否か判定する。
【0134】
取り出し条件とは、倉庫ロボットの荷物取り出し装置が荷物取り出しを行うために満たす必要がある条件を指し、取り出し距離の最小距離閾値でありうる。
【0135】
取り出し距離を判定することにより、倉庫ロボットの荷物取り出し装置、例えばフォークを伸ばして荷物取り出しを行うとき、ラックにぶつかる状況が発生することを有効に回避して、取り出し動作の安全性を保証できる。
【0136】
ステップS411で、条件を満たす場合、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御する。
【0137】
図8は本願の図7に示す実施例におけるステップS411のフローチャートであり、本実施例における第1目標コンテナのコンテナタイプは紙コンテナである。図8に示すように、ステップS411は以下のステップを含む。
【0138】
ステップS4111で、条件を満たす場合、紙コンテナ取り出し指令を取得する。
【0139】
ステップS4112で、前記紙コンテナ取り出し指令に基づいて、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御する。
【0140】
前記紙コンテナ取り出し指令は第1段階の取り出し指令および第2段階の取り出し指令を含む。前記第1段階の取り出し指令の取り出し速度は、前記第2段階の取り出し指令の取り出し速度より低く、前記第1段階は前記荷物取り出し装置が前記第1目標コンテナに接触する前の段階に対応する。前記第2段階は、前記荷物取り出し装置が前記第1目標コンテナに接触した後の段階に対応する。
【0141】
さらに、条件を満たさない場合、取り出し距離および取り出し条件に基づいて倉庫ロボットを調整し、取り出し距離が前記倉庫ロボットの取り出し条件を満たすようにする。さらに、調整回数の上限値を設定して、当該上限値内で取り出し距離が前記倉庫ロボットの取り出し条件を満たすようにできなかった場合、倉庫ロボットを待機状態に戻すようにしてもよい。
【0142】
本実施例において、目標収納場所を識別して、第1目標コンテナが存在するか、および有効か否かに対する判定を行うことにより、取り出されるコンテナの正確性を保証する。また、取り出す前に、取り出し距離が取り出し条件を満たすか否かの判定を行うことで、取り出し動作の安全性を高め、荷物取り出し装置がラックにぶつかる現象が起きることを有効に回避できる。
【0143】
図9は本願の別の実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法のフローチャートである。本実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法は、図2図8に示す実施例で提供する倉庫ロボットの制御方法を土台として、第1目標コンテナの取り出しを行った後か、第1目標コンテナの取り出し中か、または第1目標コンテナの取り出しを行う前に、第2目標コンテナを収納するステップを加えた。図9に示すように、第2目標コンテナの収納は、具体的に以下のステップを含む。
【0144】
ステップS501で、第2目標コンテナのコンテナ収納指令を取得する。
【0145】
前記コンテナ収納指令は、前記第2目標コンテナに対応する収納場所の収納場所位置を含み、前記第2目標コンテナは前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置上にある。
【0146】
本実施例に係る倉庫ロボットは、コンテナ取り出しの実施例(図2図7に対応する実施例)における倉庫ロボットと同一の倉庫ロボットでもよいし、異なる倉庫ロボットでもよい。具体的には、第2目標コンテナは第1目標コンテナと同一のコンテナでもよいし、異なるコンテナでもよい。
【0147】
ステップS502で、前記収納場所位置に基づいて、前記倉庫ロボットを前記第2目標コンテナの収納位置まで移動させる。
【0148】
ステップS503で、前記収納場所の収納場所識別情報を取得する。
【0149】
収納場所は、上記実施例における目標収納場所と同一の収納場所でもよいし、同一倉庫の異なる収納場所でもよい。
【0150】
ステップS504で、前記収納場所の収納場所識別情報に基づいて、前記倉庫ロボットと前記収納場所との第2位置関係を特定する。
【0151】
ステップS505で、前記第2位置関係に基づいて、前記倉庫ロボットを移動および/または回転させる。
【0152】
ステップS506で、前記収納場所に第3のコンテナが存在するか否かを判定する。
【0153】
ステップS507で、存在しない場合、第2目標コンテナを前記収納場所に収納する。
【0154】
本実施例において、第2目標コンテナを収納するステップを加え、具体的には、コンテナ収納指令における収納場所位置に基づいて倉庫ロボットを移動させ、収納場所識別情報に対する識別により収納場所と倉庫ロボットとの位置関係を特定し、当該位置関係に基づいてロボットを自動調整し、調節完了後、当該収納場所に他のコンテナが存在するか否かを判定し、存在しない場合に第2目標コンテナの自動収納を行うこととした。これにより倉庫ロボットによるコンテナの自動収納を実現し、コンテナ収納の自動化レベルおよび効率を高め、人件費を低下させることができる。
【0155】
図10は本願の一実施例で提供する倉庫ロボットの制御装置の構造模式図であり、図10に示すように、本実施例で提供する倉庫ロボットの制御装置は、スケジューリング指令取得モジュール610と、コンテナ姿勢識別モジュール620と、コンテナ取り出しモジュール630とを含む。
【0156】
スケジューリング指令取得モジュール610は、第1目標コンテナのコンテナスケジューリング指令を取得するために用いられる。前記コンテナスケジューリング指令は前記第1目標コンテナのコンテナタイプを含む。コンテナ姿勢識別モジュール620は、前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいて、コンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定し、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するために用いられる。コンテナ取り出しモジュール630は、前記姿勢情報に基づいて、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットを制御するために用いられる。
【0157】
選択可能に、コンテナ姿勢識別モジュール620は、各コンテナタイプとコンテナ姿勢識別アルゴリズムとの対応関係をあらかじめ構築するための対応関係構築手段と、前記対応関係および前記第1目標コンテナのコンテナタイプに基づいて、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定するための姿勢識別アルゴリズム決定手段と、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別するためのコンテナ姿勢識別手段とを含む。
【0158】
選択可能に、前記コンテナタイプは表面特徴によって、表面平滑タイプ、表面凹凸タイプ、表面に識別図案を含むタイプのうちの少なくとも1種に区分される。
【0159】
選択可能に、姿勢識別アルゴリズム決定手段は具体的に、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが表面平滑タイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを、表面平滑タイプ姿勢識別アルゴリズムに決定し、それに応じて、コンテナ姿勢識別手段は具体的に、前記第1目標コンテナの点群画像および所定基準画像を取得して、前記点群画像と前記所定基準画像とのレジストレーションを行い、レジストレーション結果に基づいて、前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定する。
【0160】
選択可能に、姿勢識別アルゴリズム決定手段は具体的に、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが表面凹凸タイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを、表面凹凸タイプ姿勢識別アルゴリズムに決定し、それに応じて、コンテナ姿勢識別手段は具体的に、前記第1目標コンテナの表面の凹凸部分を識別して、前記凹凸部分の物理情報に基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定する。前記物理情報は、凹凸部分の長さ、幅、高さ、深度、角度、輪郭、凹凸部分の数量のうちの1つまたは複数を含む。
【0161】
選択可能に、姿勢識別アルゴリズム決定手段は具体的に、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが表面に識別図案を含むタイプである場合、前記第1目標コンテナのコンテナ姿勢識別アルゴリズムを、表面マーク付きタイプ姿勢識別アルゴリズムに決定し、それに応じて、コンテナ姿勢識別手段は具体的に、前記第1目標コンテナの識別図案を識別して、前記識別図案の姿勢に基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を特定する。
【0162】
選択可能に、当該倉庫ロボットの制御装置はさらに、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別する前に、前記第1目標コンテナに対応する目標収納場所の収納場所識別情報を識別する、ラック識別マーク識別モジュールを含み、それに応じて、コンテナ姿勢識別モジュールは具体的に、前記収納場所識別情報の識別が成功した場合に、前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定し、前記コンテナ姿勢識別アルゴリズムに基づいて前記第1目標コンテナの姿勢情報を識別する。
【0163】
選択可能に、前記コンテナスケジューリング指令はさらに、前記第1目標コンテナのコンテナ位置情報を含み、当該倉庫ロボットの制御装置はさらに、前記第1目標コンテナの前記コンテナタイプに基づいてコンテナ姿勢識別アルゴリズムを決定する前に、前記コンテナ位置情報に基づいて、倉庫ロボットを目標位置まで移動させるとともに、倉庫ロボットの荷物取り出し装置を設定高さまで移動させるためのロボット移動モジュールを含む。
【0164】
選択可能に、コンテナ取り出しモジュール630は、前記姿勢情報に基づいて前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置と前記第1目標コンテナとの位置関係を特定するための位置関係特定手段と、前記位置関係に基づいて、前記倉庫ロボットを移動および/または回転させるためのロボット移動手段と、前記第1目標コンテナの取り出しを行うように前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御するためのコンテナ取り出し手段とを含む。
【0165】
選択可能に、前記第1目標コンテナのコンテナタイプが紙コンテナである場合、前記コンテナ取り出し手段は具体的に、前記紙コンテナ取り出し指令を取得し、前記紙コンテナ取り出し指令に基づいて、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御する。前記紙コンテナ取り出し指令は第1段階の取り出し指令および第2段階の取り出し指令を含み、前記第1段階の取り出し指令の取り出し速度は、前記第2段階の取り出し指令の取り出し速度より低く、前記第1段階は前記荷物取り出し装置が前記第1目標コンテナに接触する前の段階に対応し、前記第2段階は前記荷物取り出し装置が前記第1目標コンテナに接触した後の段階に対応する。
【0166】
選択可能に、前記姿勢情報は、前記第1目標コンテナと前記倉庫ロボットとの距離と、前記第1目標コンテナの寸法情報および位置・姿勢情報とを含み、前記コンテナスケジューリング指令はさらに、前記第1目標コンテナの標準寸法を含み、前記位置関係特定手段は具体的に、前記距離に基づいて前記第1目標コンテナが存在するか否かを判定し、存在する場合、前記第1目標コンテナの前記標準寸法および前記寸法情報に基づいて、前記第1目標コンテナが有効であるか否かを判定し、有効である場合、前記姿勢情報に基づいて前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置と前記第1目標コンテナとの位置関係を特定する。
【0167】
選択可能に、当該倉庫ロボットの制御装置はさらに、前記位置関係に基づいて前記倉庫ロボットを移動および/または回転させた後、前記倉庫ロボットと前記第1目標コンテナとの取り出し距離を取得し、前記取り出し距離が前記倉庫ロボットの取り出し条件を満たすか否かを判定するための距離判定モジュールを含み、それに応じて、コンテナ取り出し手段は具体的に、取り出し距離が前記倉庫ロボットの取り出し条件を満たす場合、前記第1目標コンテナの取り出しを行うよう前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置を制御する。
【0168】
選択可能に、当該倉庫ロボットの制御装置はさらに収納制御モジュールを含む。前記収納制御モジュールは、前記倉庫ロボットの荷物取り出し装置上にある第2目標コンテナのコンテナ収納指令であって、前記第2目標コンテナに対応する収納場所の収納場所位置を含むコンテナ収納指令を取得し、前記収納場所位置に基づいて前記倉庫ロボットを前記第2目標コンテナの収納位置まで移動させ、前記収納場所の収納場所識別情報を取得し、前記収納場所の収納場所識別情報に基づいて前記倉庫ロボットと前記収納場所との第2位置関係を特定し、前記第2位置関係に基づいて前記倉庫ロボットを移動および/または回転させ、前記収納場所に第3のコンテナが存在するか否かを判定し、存在しない場合、第2目標コンテナを前記収納場所に収納するために用いられる。
【0169】
図11は本願の一実施例で提供する倉庫ロボットの構造模式図であり、図11に示すように、当該倉庫ロボットはメモリ710と、プロセッサ720と、コンピュータプログラムとを含む。
【0170】
コンピュータプログラムはメモリ710内に記憶され、プロセッサ720によって実行されて本願図2図9に対応する実施例のうち、任意の一実施例で提供される倉庫ロボットの制御方法を実現するように構成される。
【0171】
メモリ710とプロセッサ720は、バス730を介して接続されている。
【0172】
図2図9のステップに対応する関連記載と効果を参照することで理解できることに関する説明は、ここでは省略する。
【0173】
図12は本願の一実施例で提供する倉庫システムの構造模式図であり、図12に示すように、当該倉庫システムは、倉庫ロボット810と、ラック820と、倉庫管理モジュール830とを含む。
【0174】
目標コンテナ821はラック820に置かれているか、またはラック820に置く必要があり、倉庫ロボット810は本願図11に対応する実施例で提供される倉庫ロボットであり、倉庫ロボット810は倉庫管理モジュール830と接続され、取り出しまたは収納する必要のある目標コンテナの情報が含まれる、倉庫管理モジュールの指令を受信して、倉庫管理モジュール830の指令に基づいて設定位置まで移動し、目標コンテナの取り出しおよび/または収納を行う。
【0175】
本願の一実施例で提供するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶しており、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、本願図2図9に対応する実施例のうち、任意の一実施例で提供される倉庫ロボットの制御方法を実現する。
【0176】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ記憶デバイス等でありうる。
【0177】
本願が提供するいくつかの実施例において、開示された装置および方法は、他の方式でも実現できることは理解されよう。例えば、以上に説明した装置の実施例は、単に例示的なものであり、例えばモジュールの区分も単に一種の論理的機能による区分であり、実際に実現化する場合は別の区分方法もありうる。例えば、複数のモジュールまたはユニットを組み合わせてもよいし、別のシステムに集積してもよいし、あるいは一部の特徴を省略したり、実行しなくてもよい。そのほか、提示または検討した相互間の結合、直接結合、または通信接続は、インタフェース、装置、またはモジュールを介した間接的な結合または通信接続でもよいし、電気的、機械的、またはその他の形式によるものでもよい。
【0178】
当業者であれば、明細書を考慮し、本願を実践することで、本願の他の実施形態を容易に想到できるであろう。本願で開示した一般的原理に準拠するとともに、本願で出願していない本技術分野における公知の常識や慣用的技術手段を含む、本願の何らかの変形、用途、適用的変化は、本願の主旨に含まれる。明細書および実施例は単なる例示とみなされるべきであり、本願の真の本来の範囲および主旨は、特許請求の範囲において示される。
【0179】
本願は上記の説明および図面に示した構造そのものに限定されず、範囲を逸脱せずにさまざまな修正・変更を行えることは理解されるべきである。本願の範囲は付属する特許請求の範囲のみによって限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12