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特許7578728トローリーワイヤー検出デバイスおよびトローリーワイヤー検出システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】トローリーワイヤー検出デバイスおよびトローリーワイヤー検出システム
(51)【国際特許分類】
   B60M 1/28 20060101AFI20241029BHJP
【FI】
B60M1/28 R
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022575434
(86)(22)【出願日】2021-04-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-14
(86)【国際出願番号】 CN2021087519
(87)【国際公開番号】W WO2022052467
(87)【国際公開日】2022-03-17
【審査請求日】2023-12-26
(31)【優先権主張番号】202010936318.6
(32)【優先日】2020-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520208203
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・チアンシ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲暁▼▲沖▼
【審査官】藤森 一真
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-085233(JP,A)
【文献】実開平05-054058(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2018/0148076(US,A1)
【文献】中国実用新案第208931172(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 5/00 - 5/42
B60M 1/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トローリーワイヤー検出デバイスであって、トローリーワイヤー(200)が、ガイドレール(300)の上に配設されており、前記ガイドレール(300)の延在方向に沿って配設されており、前記トローリーワイヤー検出デバイスは、
前記トローリーワイヤー(200)に接続されている電流コレクターアッセンブリ(1)と、
前記ガイドレール(300)の上にスライド可能に配設されているパワーメカニズム(2)と、
前記電流コレクターアッセンブリ(1)と前記パワーメカニズム(2)との間に配設されている係合アッセンブリ(3)であって、前記係合アッセンブリ(3)は、プリセット係合力を提供するように構成されており、前記電流コレクターアッセンブリ(1)が前記パワーメカニズム(2)に接続されるようになっている、係合アッセンブリ(3)と、
を含み、
前記パワーメカニズム(2)は、前記係合アッセンブリ(3)を通して、前記トローリーワイヤー(200)に沿って移動するように前記電流コレクターアッセンブリ(1)を駆動するように構成されており、前記電流コレクターアッセンブリ(1)は、前記トローリーワイヤー(200)によって発生される抵抗が前記プリセット係合力よりも大きいときに、前記パワーメカニズム(2)から解除されるように構成されている、トローリーワイヤー検出デバイス。
【請求項2】
前記パワーメカニズム(2)は、
装着シート(21)と、
前記装着シート(21)の上に配設されている駆動ホイール(22)であって、前記駆動ホイール(22)は、前記ガイドレール(300)と接触しており、前記ガイドレール(300)に沿って転動し、前記ガイドレール(300)に沿って移動するように前記装着シート(21)を駆動するように構成されている、駆動ホイール(22)と、
を含む、請求項1に記載のトローリーワイヤー検出デバイス。
【請求項3】
前記パワーメカニズム(2)は、被駆動ホイール(23)をさらに含み、前記被駆動ホイール(23)は、前記装着シート(21)の上に配設されており、前記被駆動ホイール(23)は、前記ガイドレール(300)と接触しており、前記装着シート(21)によって駆動され、前記ガイドレール(300)に沿って転動する、請求項2に記載のトローリーワイヤー検出デバイス。
【請求項4】
前記駆動ホイール(22)は、前記ガイドレール(300)の外側に配設されており、前記被駆動ホイール(23)は、前記ガイドレール(300)の内側に配設されており、前記被駆動ホイール(23)および前記駆動ホイール(22)は、前記ガイドレール(300)をクランプするように協働するように構成されている、請求項3に記載のトローリーワイヤー検出デバイス。
【請求項5】
前記ガイドレール(300)は、上部壁部を含み、前記駆動ホイール(22)は、前記上部壁部の外側に配設されており、前記被駆動ホイール(23)は、前記上部壁部の内側に配設されている、請求項3または4に記載のトローリーワイヤー検出デバイス。
【請求項6】
前記装着シート(21)は、
前記ガイドレール(300)の外側に位置付けされている第1の装着部材(211)であって、前記駆動ホイール(22)は、前記第1の装着部材(211)の上に配設されている、第1の装着部材(211)と、
第2の装着部材(212)であって、前記第2の装着部材(212)は、前記ガイドレール(300)の外側に位置付けされている第1のパーツ、および、前記ガイドレール(300)の内側に位置付けされている第2のパーツを含み、前記被駆動ホイール(23)は、前記第2のパーツの上に配設されている、第2の装着部材(212)と、
前記第1の装着部材(211)および前記第1のパーツに接続されている接続アッセンブリ(213)であって、前記接続アッセンブリ(213)は、前記第1の装着部材(211)と前記第1のパーツとの間のギャップを調節するように構成されている、接続アッセンブリ(213)と、
を含む、請求項3から5のいずれか一項に記載のトローリーワイヤー検出デバイス。
【請求項7】
前記接続アッセンブリ(213)は、
スクリューロッド(2131)であって、前記スクリューロッド(2131)の第1の端部は、前記第1のパーツにネジ式に接続されており、前記スクリューロッド(2131)の第2の端部は、前記第1の装着部材(211)を貫通している、スクリューロッド(2131)と、
前記スクリューロッド(2131)の前記第2の端部をスリーブ状に嵌め込むスプリング(2132)と、
ナット(2133)であって、前記ナット(2133)は、前記スクリューロッド(2131)の前記第2の端部にネジ式に接続されており、前記ナット(2133)と前記第1の装着部材(211)との間で前記スプリング(2132)を圧縮する、ナット(2133)と、
を含む、請求項6に記載のトローリーワイヤー検出デバイス。
【請求項8】
前記パワーメカニズム(2)は、ガイドホイール(24)をさらに含み、前記ガイドホイール(24)は、前記装着シート(21)の上に配設されており、前記ガイドレール(300)と接触しており、前記装着シート(21)によって駆動され、前記ガイドレール(300)に沿って転動する、請求項2から7のいずれか一項に記載のトローリーワイヤー検出デバイス。
【請求項9】
前記ガイドホイール(24)は、
前記ガイドレール(300)の内側に配設されている第1のガイドホイール(241)と、
前記ガイドレール(300)の外側に配設されている第2のガイドホイール(242)であって、前記第2のガイドホイール(242)および前記第1のガイドホイール(241)は、前記ガイドレール(300)をクランプするように協働するように構成されている、第2のガイドホイール(242)と、
を含む、請求項8に記載のトローリーワイヤー検出デバイス。
【請求項10】
前記駆動ホイール(22)は、第1の駆動ホイール(221)および第2の駆動ホイール(222)を含み、2つの第1のガイドホイール(241)が配設されており、2つの第2のガイドホイール(242)が配設されており、
前記第1の駆動ホイール(221)の中心軸線は、前記第1のガイドホイール(241)のうちの一方の中心軸線に対して垂直であり、かつ前記第1のガイドホイール(241)のうちの一方の中心軸線と同一平面上にあり、
前記第2の駆動ホイール(222)の中心軸線は、他の第1のガイドホイール(241)の中心軸線に対して垂直であり、かつ前記他の第1のガイドホイール(241)の中心軸線と同一平面上にあり、
前記2つの第1のガイドホイール(241)および前記2つの第2のガイドホイール(242)は、同じ平面の中に位置付けされている、請求項9に記載のトローリーワイヤー検出デバイス。
【請求項11】
前記ガイドレール(300)は、上部壁部と、前記上部壁部に接続されている側壁部と、を含み、前記パワーメカニズム(2)は、被駆動ホイール(23)をさらに含み、前記被駆動ホイール(23)は、前記装着シート(21)の上に配設されており、前記被駆動ホイール(23)は、前記ガイドレール(300)と接触しており、前記装着シート(21)によって駆動され、前記ガイドレール(300)に沿って転動し、
前記駆動ホイール(22)および前記被駆動ホイール(23)は、前記ガイドレール(300)の前記上部壁部をクランプするように構成されており、前記第1のガイドホイール(241)および前記第2のガイドホイール(242)は、前記ガイドレール(300)の前記側壁部をクランプするように構成されている、請求項9または10に記載のトローリーワイヤー検出デバイス。
【請求項12】
前記ガイドホイール(24)の軸線は、前記駆動ホイール(22)の軸線に対して垂直である、請求項8から11のいずれか一項に記載のトローリーワイヤー検出デバイス。
【請求項13】
前記係合アッセンブリ(3)は、磁気アッセンブリ(31)を含み、前記磁気アッセンブリ(31)は、互いに引き付けられており、前記電流コレクターアッセンブリ(1)および前記パワーメカニズム(2)の上に配設されており、または、
前記係合アッセンブリ(3)は、弾性スナップフィットアッセンブリを含み、前記弾性スナップフィットアッセンブリは、スナップフィット様式で互いに接続されており、前記電流コレクターアッセンブリ(1)および前記パワーメカニズム(2)の上に配設されている、請求項1から12のいずれか一項に記載のトローリーワイヤー検出デバイス。
【請求項14】
前記電流コレクターアッセンブリ(1)は、電流コレクター本体部(11)および接続部材(12)を含み、前記接続部材(12)は、前記電流コレクター本体部(11)に接続されており、前記接続部材は、前記係合アッセンブリ(3)を通して前記パワーメカニズム(2)にも接続されている、請求項1から12のいずれか一項に記載のトローリーワイヤー検出デバイス。
【請求項15】
トローリーワイヤー検出システムであって、前記トローリーワイヤー検出システムは、前記トローリーワイヤー(200)と、前記ガイドレール(300)と、請求項1から14のいずれか一項に記載の前記トローリーワイヤー検出デバイスと、を含み、前記トローリーワイヤー(200)は、前記ガイドレール(300)の上に配設されており、前記ガイドレール(300)の延在方向に沿って配設されている、トローリーワイヤー検出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本開示は、2020年9月8日に出願された中国特許出願第202010936318.6号の優先権に基づいて主張し、その文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は、検出システムの分野に関し、とりわけ、トローリーワイヤー検出デバイスおよびトローリーワイヤー検出システムに関する。
【背景技術】
【0003】
パワー供給のためのトローリーワイヤーは、シャトルカーなどのために使用される作業現場のフレーム本体部の上に据え付けられる。トローリーワイヤーの据え付けが完了された後に、トローリーワイヤーの据え付けが要件を満たしているかどうかを検出することが必要である。トローリーワイヤーがプラグに差し込まれた状態で動作するときに、電流コレクターが脱線およびジャミングなどのような現象を有するかどうかが主に検出され、トローリーワイヤーの据え付けの間に発生される欠陥を適時に修理するようになっている。関連技術における検出は、主に人員によって完了され、すなわち、人員によって携帯された電流コレクターが、トローリーワイヤーの移動と協働し、動作プロセスにおける欠陥が存在するかどうかを検出する。トローリーワイヤーの手動検出は、多量の労働力および時間を消費し、高層フレーム本体部の検出の間に大きな安全上の危険が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示のいくつかの実施形態は、トローリーワイヤー検出デバイスであって、トローリーワイヤーが、ガイドレールの上に配設されており、ガイドレールの延在方向に沿って配設されており、トローリーワイヤー検出デバイスは、
トローリーワイヤーに接続されている電流コレクターアッセンブリと;
ガイドレールの上にスライド可能に配設されているパワーメカニズムと;
電流コレクターアッセンブリとパワーメカニズムとの間に配設されている係合アッセンブリであって、係合アッセンブリは、プリセット係合力を提供するように構成されており、電流コレクターアッセンブリがパワーメカニズムに接続されるようになっている、係合アッセンブリと
を含み、
パワーメカニズムは、係合アッセンブリを通して、トローリーワイヤーに沿って移動するように電流コレクターアッセンブリを駆動するように構成されており、電流コレクターアッセンブリは、トローリーワイヤーによって発生される抵抗がプリセット係合力よりも大きいときに、パワーメカニズムから解除されるように構成されている、トローリーワイヤー検出デバイスを提供する。
【0005】
いくつかの実施形態において、パワーメカニズムは、
装着シートと;
装着シートの上に配設されている駆動ホイールであって、駆動ホイールは、ガイドレールと接触しており、ガイドレールに沿って転動し、ガイドレールに沿って移動するように装着シートを駆動するように構成されている、駆動ホイールと
を含む。
【0006】
いくつかの実施形態において、パワーメカニズムは、被駆動ホイールをさらに含み、被駆動ホイールは、装着シートの上に配設されており、被駆動ホイールは、ガイドレールと接触しており、装着シートによって駆動され、ガイドレールに沿って転動する。
【0007】
いくつかの実施形態において、駆動ホイールは、ガイドレールの外側に配設されており、被駆動ホイールは、ガイドレールの内側に配設されており、被駆動ホイールおよび駆動ホイールは、ガイドレールをクランプするように協働するように構成されている。
【0008】
いくつかの実施形態において、ガイドレールは、上部壁部を含み、駆動ホイールは、上部壁部の外側に配設されており、被駆動ホイールは、上部壁部の内側に配設されている。
【0009】
いくつかの実施形態において、装着シートは、
ガイドレールの外側に位置付けされている第1の装着部材であって、駆動ホイールは、第1の装着部材の上に配設されている、第1の装着部材と;
第2の装着部材であって、第2の装着部材は、ガイドレールの外側に位置付けされている第1のパーツ、および、ガイドレールの内側に位置付けされている第2のパーツを含み、被駆動ホイールは、第2のパーツの上に配設されている、第2の装着部材と;
第1の装着部材および第1のパーツに接続されている接続アッセンブリであって、接続アッセンブリは、第1の装着部材と第1のパーツとの間のギャップを調節するように構成されている、接続アッセンブリとを含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、接続アッセンブリは、
スクリューロッドであって、スクリューロッドの第1の端部は、第1のパーツにネジ式に接続されており、スクリューロッドの第2の端部は、第1の装着部材を貫通している、スクリューロッドと;
スクリューロッドの第2の端部をスリーブ状に嵌め込む(sleeve)スプリングと;
ナットであって、ナットは、スクリューロッドの第2の端部にネジ式に接続されており、ナットと第1の装着部材との間でスプリングを圧縮する、ナットとを含む。
【0011】
いくつかの実施形態において、パワーメカニズムは、ガイドホイールをさらに含み、ガイドホイールは、装着シートの上に配設されており、ガイドレールと接触しており、装着シートによって駆動され、ガイドレールに沿って転動する。
【0012】
いくつかの実施形態において、ガイドホイールは、
ガイドレールの内側に配設されている第1のガイドホイールと;
ガイドレールの外側に配設されている第2のガイドホイールであって、第2のガイドホイールおよび第1のガイドホイールは、ガイドレールをクランプするように協働するように構成されている、第2のガイドホイールと
を含む。
【0013】
いくつかの実施形態において、駆動ホイールは、第1の駆動ホイールおよび第2の駆動ホイールを含み、2つの第1のガイドホイールが配設されており、2つの第2のガイドホイールが配設されており;第1の駆動ホイールの中心軸線は、第1のガイドホイールのうちの一方の中心軸線に対して垂直であり、それと同一平面上にあり;第2の駆動ホイールの中心軸線は、他の第1のガイドホイールの中心軸線に対して垂直であり、それと同一平面上にあり;2つの第1のガイドホイールおよび2つの第2のガイドホイールは、同じ平面の中に位置付けされている。
【0014】
いくつかの実施形態において、ガイドレールは、上部壁部と、上部壁部に接続されている側壁部とを含み、パワーメカニズムは、被駆動ホイールをさらに含み、被駆動ホイールは、装着シートの上に配設されており、被駆動ホイールは、ガイドレールと接触しており、装着シートによって駆動され、ガイドレールに沿って転動し;駆動ホイールおよび被駆動ホイールは、ガイドレールの上部壁部をクランプするように構成されており、第1のガイドホイールおよび第2のガイドホイールは、ガイドレールの側壁部をクランプするように構成されている。
【0015】
いくつかの実施形態において、ガイドホイールの軸線は、駆動ホイールの軸線に対して垂直である。
【0016】
いくつかの実施形態において、係合アッセンブリは、磁気アッセンブリを含み、磁気アッセンブリは、互いに引き付けられており、電流コレクターアッセンブリおよびパワーメカニズムの上に配設されており、または、係合アッセンブリは、弾性スナップフィットアッセンブリを含み、弾性スナップフィットアッセンブリは、スナップフィット様式で互いに接続されており、電流コレクターアッセンブリおよびパワーメカニズムの上に配設されている。
【0017】
いくつかの実施形態において、電流コレクターアッセンブリは、電流コレクター本体部および接続部材を含み、接続部材は、電流コレクター本体部に接続されており、接続部材は、係合アッセンブリを通してパワーメカニズムにも接続されている。
【0018】
本開示のいくつかの実施形態は、トローリーワイヤー検出システムであって、トローリーワイヤー検出システムは、トローリーワイヤーと、ガイドレールと、上記のトローリーワイヤー検出デバイスとを含み、トローリーワイヤーは、ガイドレールの上に配設されており、ガイドレールの延在方向に沿って配設されている、トローリーワイヤー検出システムを提供する。
【0019】
上記の技術的な解決策に基づいて、本開示は、少なくとも以下の有益な効果を有している。
【0020】
いくつかの実施形態において、トローリーワイヤー検出デバイスは、電流コレクターアッセンブリと、パワーメカニズムと、係合アッセンブリとを含み、電流コレクターアッセンブリおよびパワーメカニズムは、係合アッセンブリによって提供されるプリセット係合力によって接続されており、検出の前に、トローリーワイヤー検出デバイスは、ガイドレールの端部パーツの一方に配設されており、検出の間に、電流コレクターアッセンブリは、パワーメカニズムによって駆動され、トローリーワイヤーに沿って移動し;トローリーワイヤーが据え付け要件を満たすときには、トローリーワイヤー検出デバイスは、ガイドレールの一方の端部からガイドレールの他方の端部へ滑らかに動作することとなり;トローリーワイヤーが変形およびオフセットなどのような欠陥を有するときには、トローリーワイヤーは、電流コレクターアッセンブリに対する抵抗を作り出し、そして、トローリーワイヤーによって電流コレクターアッセンブリに対して発生された抵抗がプリセット係合力よりも大きいときに、電流コレクターアッセンブリは、パワーメカニズムから解除され、それは、トローリーワイヤーの据え付けにおいて欠陥が存在するということを示している。電流コレクターアッセンブリがパワーメカニズムから解除された位置は、トローリーワイヤーの据え付けにおける欠陥の位置であり、トローリーワイヤーが据え付け欠陥を有する位置は、便利に、迅速に、および正確に見つけられ得る。トローリーワイヤー検出デバイスは、操作するのに便利であり、高い検出効率を有しており、労働力コストおよび建設安全リスクを大きく低減させることが可能である。
【0021】
本明細書で説明されている添付の図面は、本開示のさらなる理解を提供し、本出願の一部を形成するために使用されている。本開示の例示的な実施形態およびその説明は、本開示を説明するために使用されており、本開示の不適正な限定を形成するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本開示のいくつかの実施形態による、トローリーワイヤーが位置付けされているフレーム本体部の上に配設されているトローリーワイヤー検出デバイスの概略図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態による、トローリーワイヤーが位置付けされているフレーム本体部の上に配設されているトローリーワイヤー検出デバイスの部分的に拡大された概略図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態による、トローリーワイヤー検出デバイスの概略構造図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態による、トローリーワイヤー検出デバイスの概略分解図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態による、作業状態におけるトローリーワイヤー検出デバイスの概略図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態による、トローリーワイヤー検出デバイスの駆動アッセンブリの概略分解図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態による、トローリーワイヤー検出デバイスの被駆動アッセンブリの概略分解図である。
図8】本開示のいくつかの実施形態による、トローリーワイヤー検出デバイスの電流コレクターアッセンブリの概略図である。
図9】本開示のいくつかの実施形態による、トローリーワイヤー検出デバイスの作業の間にパワーメカニズムから解除された電流コレクターアッセンブリの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施形態における技術的な解決策は、本開示の実施形態において、添付の図面と組み合わせて明確におよび完全に下記に説明されることとなる。明らかに、説明されている実施形態は、単に、本開示の実施形態の一部に過ぎず、そのすべてではない。本開示の実施形態に基づいて、創造的な作業なしに当業者によって取得されるすべての他の実施形態は、本開示の保護範囲内にある。
【0024】
本開示の説明において、「中心」、「長手方向」、「横方向の」、「前方」、「後方」、「左」、「右」、「垂直方向」、「水平方向」、「上部」、「底部」、「内側」、および「外側」などのような用語によって示されている配向または位置関係は、単に、本開示を説明しやすくする目的のために、および、その説明の簡単化の目的のために、図面に示されている配向または位置関係に基づいているが、特定のデバイスまたはエレメントが具体的に位置付けされ、特定の方向で構造化および動作されなければならないということを示すかまたは暗示するものではなく、したがって、本開示の保護範囲に対する限定として理解されるべきではないということが理解されるべきである。
【0025】
シャトルカーなどの、電気駆動のモバイルデバイスは、フレーム本体部400の上を移動するときに、常に位置を変化させる。それぞれの異なる位置において、シャトルカー(モバイルデバイス)は、いつでもパワー供給を取得しなければならず、そうでなければ、それは、移動し続けることができない。
【0026】
フレーム本体部400は、ガイドレール300を含む。ガイドレール300は、その中にトローリーワイヤー200を提供されている。トローリーワイヤー200は、ガイドレール300の延在方向に沿って配設されている。トローリーワイヤー200は、パワーオンされ、トローリーワイヤー200から電気を取り込むことができる電流コレクターが、モバイルデバイスの上に配設されている。このように、モバイルデバイスが移動するときに、電流コレクターは、モバイルデバイスと同期して動作し、いつでもトローリーワイヤー200からパワー供給を取得し、それをモバイルデバイスに供給し、モバイルデバイスが移動し続けることができるようになっている。
【0027】
トローリーワイヤー200の据え付けが完了された後に、トローリーワイヤー200の据え付けが要件を満たしているかどうかを検出することが必要である。トローリーワイヤー200がプラグに差し込まれた状態で動作するときに、電流コレクターが脱線およびジャミングなどのような現象を有するかどうかが主に検出され、トローリーワイヤー200の据え付けの間に発生される欠陥を適時に修理するようになっている。
【0028】
本開示のいくつかの実施形態は、トローリーワイヤー検出デバイスおよびトローリーワイヤー検出システムを提供し、それらは、トローリーワイヤーの検出における労働力および時間の浪費の問題を軽減するために採用されている。
【0029】
いくつかの実施形態において、トローリーワイヤー検出デバイス100は、トローリーワイヤー200の据え付けが要件を満たしているかどうかを検出するために使用される。
【0030】
図1から図3に示されているように、フレーム本体部400は、ガイドレール300を含む。ガイドレール300は、その中にトローリーワイヤー200を提供されており、トローリーワイヤー200は、ガイドレール300の延在方向に沿って配設されている。トローリーワイヤー200の据え付けが要件を満たしているかどうかを検出することが必要であるときに、トローリーワイヤー検出デバイス100が、(図1に示されているように)ガイドレール300の端部パーツの一方の上に配設されている。トローリーワイヤー200が据え付け要件を満たしているときには、トローリーワイヤー検出デバイス100は、ガイドレール300の一方の端部から他方の端部へ滑らかに動作し、トローリーワイヤー200が変形およびオフセットなどのような欠陥を有するときには、トローリーワイヤー200は、電流コレクターアッセンブリ1に対する抵抗を発生させる。電流コレクターブラシの動作は、もはや滑らかでなくなり、ジャミングまたは脱線などのような現象を有する。したがって、トローリーワイヤーの据え付け欠陥が、効率的に検出され得る。
【0031】
図3に示されているように、いくつかの実施形態において、トローリーワイヤー検出デバイス100は、電流コレクターアッセンブリ1と、パワーメカニズム2と、係合アッセンブリ3とを含む。
【0032】
電流コレクターアッセンブリ1は、トローリーワイヤー200に接続され、トローリーワイヤー200から電気を取り込む。
【0033】
パワーメカニズム2は、ガイドレール300の上にスライド可能に配設されている。随意的に、パワーメカニズム2のパワーは、電気パワーまたは油圧パワーなどを含む。パワーメカニズム2の電気パワーは、トローリーワイヤーから取得されない。
【0034】
係合アッセンブリ3は、電流コレクターアッセンブリ1とパワーメカニズム2との間に配設されており、係合アッセンブリ3は、電流コレクターアッセンブリ1をパワーメカニズム2に接続するためのプリセット係合力を提供するように構成されている。
【0035】
パワーメカニズム2は、係合アッセンブリ3によって提供されるプリセット係合力を通して電流コレクターアッセンブリ1に接続された後に、トローリーワイヤー200に沿って移動するように電流コレクターアッセンブリ1を駆動するように構成されており、電流コレクターアッセンブリ1は、図9に示されているように、トローリーワイヤー200によって発生される抵抗がプリセット係合力よりも大きくなるときに、パワーメカニズム2から解除されるように構成されている。
【0036】
トローリーワイヤーの検出効率を改善するために、本開示は、トローリーワイヤー検出デバイス100を提供し、トローリーワイヤー検出デバイス100は、電流コレクターアッセンブリ1と、パワーメカニズム2と、係合アッセンブリ3とを含み、電流コレクターアッセンブリ1およびパワーメカニズム2は、係合アッセンブリ3によって提供されるプリセット係合によって接続されている。検出の前に、トローリーワイヤー検出デバイス100は、ガイドレール300の端部パーツの一方の上に配設されており、検出の間に、電流コレクターアッセンブリ1は、トローリーワイヤー200に沿って移動するようにパワーメカニズム2によって駆動される。
【0037】
トローリーワイヤー200が据え付け要件を満たすときには、トローリーワイヤー検出デバイス100は、ガイドレール300の一方の端部から他方の端部へ滑らかに動作することとなり、トローリーワイヤー200が変形およびオフセットなどのような欠陥を有するときには、トローリーワイヤー200は、電流コレクターアッセンブリ1に対する抵抗を発生させ、電流コレクターブラシの動作は、もはや滑らかでなくなり、ジャミングまたは脱線などのような現象を有する。電流コレクターアッセンブリ1に対してトローリーワイヤー200によって発生される抵抗がプリセット係合力よりも大きくなるときに、電流コレクターアッセンブリ1は、パワーメカニズム2から解除される。電流コレクターアッセンブリ1がパワーメカニズム2から解除される位置が、トローリーワイヤー200の据え付けにおける欠陥の位置である。本開示の実施形態によるトローリーワイヤー検出デバイス100は、サイズが小さく、可搬性が優れており、トローリーワイヤー200が据え付けられた後の検出効率を改善し、労働力コストを低減させ、建設安全リスクを低減させることが可能である。そのうえ、トローリーワイヤー200に沿って移動するようにパワーメカニズム2が電流コレクターアッセンブリ1を駆動する速度は、調節可能であり、それは、実際の作業条件を高度に復元することが可能である。
【0038】
いくつかの実施形態において、図4に示されているように、パワーメカニズム2は、装着シート21および駆動ホイール22を含む。駆動ホイール22は、装着シート21の上に配設されており、駆動ホイール22は、ガイドレール300と接触しており、ガイドレール300に沿って転動し、ガイドレール300に沿って移動するように装着シート21を駆動するように構成されている。駆動ホイール22が回転するときに、装着シート21は、設定された速度でガイドレール300に沿って移動するように電流コレクターアッセンブリ1を引きずる。
【0039】
随意的に、駆動ホイール22は、インホイールモーターを含む。インホイールモーターは、駆動ホイールとして採用されている。
【0040】
随意的に、駆動ホイール22は、ローラーおよびモーターを含む。
【0041】
いくつかの実施形態において、パワーメカニズム2は、被駆動ホイール23をさらに含む。被駆動ホイール23は、装着シート21の上に配設されている。被駆動ホイール23は、ガイドレール300と接触しており、装着シート21によって駆動され、ガイドレール300に沿って転動する。
【0042】
いくつかの実施形態において、パワーメカニズム2は、装着シート21、駆動ホイール22、および被駆動ホイール23を含む。
【0043】
駆動ホイール22は、装着シート21の上に配設されており、ガイドレール300の外側に位置付けされている。駆動ホイール22は、ガイドレール300の外側壁部と接触しており、ガイドレール300に沿って転動し、ガイドレール300に沿って移動するように装着シート21を駆動するように構成されている。
【0044】
被駆動ホイール23は、装着シート21の上に配設されており、ガイドレール300の内側に位置付けされている。被駆動ホイール23は、ガイドレール300の内側壁部と接触しており、装着シート21によって駆動され、ガイドレール300に沿って転動する。
【0045】
いくつかの実施形態において、図4に示されているように、パワーメカニズム2は、制御ボックス25を含み、制御ボックス25は、装着シート21の上に配設されており、制御ボックス25は、駆動ホイール22にパワーを提供するためのバッテリー、ならびに、駆動ホイール22の起動、停止、および回転速度を制御するためのコントローラーなどを内部に提供されている。
【0046】
いくつかの実施形態において、駆動ホイール22は、ガイドレール300の外側に配設されており、被駆動ホイール23は、ガイドレール300の内側に配設されており、被駆動ホイール23および駆動ホイール22は、ガイドレール300をクランプするために協働するように構成されている。
【0047】
随意的に、被駆動ホイール23の位置は、駆動ホイール22の位置と整合されており、被駆動ホイール23は、駆動ホイール22と協働し、ガイドレール300をクランプする。
【0048】
いくつかの実施形態において、ガイドレール300は、上部壁部を含み、駆動ホイール22は、上部壁部の外側に配設されており、被駆動ホイール23は、上部壁部の内側に配設されている。
【0049】
ここで、ガイドレール300の上部壁部は、図3から図5によるガイドレール300の上部として示されている。ガイドレール300が、図3から図5に示されている配向に配設されていないときに、ガイドレール300の上部壁部は、ガイドレール300の側部または底部になる可能性もある。
【0050】
いくつかの実施形態において、図5に示されているように、装着シート21は、第1の装着部材211を含み、第1の装着部材211は、ガイドレール300の外側に位置付けされており、駆動ホイール22は、第1の装着部材211の上に配設されている。
【0051】
装着シート21は、第2の装着部材212をさらに含み、第2の装着部材212は、ガイドレール300の外側に位置付けされている第1のパーツと、ガイドレール300の内側に位置付けされている第2のパーツとを含み、被駆動ホイール23は、第2のパーツの上に配設されている。
【0052】
装着シート21は、接続アッセンブリ213をさらに含み、接続アッセンブリ213は、第1の装着部材211と、第2の装着部材212の第1のパーツとに接続されており、接続アッセンブリ213は、図5に示されているように、第1の装着部材211と第1のパーツとの間のギャップhを調節するように構成されている。
【0053】
いくつかの実施形態において、図5および図7に示されているように、接続アッセンブリ213は、スクリューロッド2131を含み、スクリューロッド2131の第1の端部は、第2の装着部材212の第1のパーツにネジ式に接続されており、スクリューロッド2131の第2の端部は、第1の装着部材211を貫通している。すなわち、第1の装着部材211は、貫通孔を提供されており、スクリューロッド2131は、貫通孔を貫通しており、スクリューロッド2131は、第1の装着部材211に対して移動することが可能である。
【0054】
接続アッセンブリ213は、スプリング2132をさらに含み、スプリング2132は、スクリューロッド2131の第2の端部をスリーブ状に嵌め込んでいる。
【0055】
接続アッセンブリ213は、ナット2133をさらに含み、ナット2133は、スクリューロッド2131の第2の端部にネジ式に接続されており、ナット2133と第1の装着部材211との間でスプリング2132を圧縮する。
【0056】
作業前に、ナット2133を回転させてスプリング2132を圧縮することによって、スプリング2132が圧縮されて第1の装着部材211を押し出し、第1の装着部材211が、第2の装着部材212に接近するように変形されるようになっている。このときに、スクリューロッド2131は、ガイドの役割を果たし、第1の装着部材211と第2の装着部材212の第1のパーツとの間のギャップhは、それに従って調節され、第1の装着部材211の上の駆動ホイール22、および、第2の装着部材212の第2のパーツの上の被駆動ホイール23が、十分な接触摩擦力を維持するようにガイドレール300をクランプすることができるようになっており、駆動ホイール22および被駆動ホイール23が、ガイドレール300に沿って転動することができるようになっている。
【0057】
いくつかの実施形態において、パワーメカニズム2は、ガイドホイール24をさらに含む。ガイドホイール24は、装着シート21の上に配設されている。ガイドホイール24は、ガイドレール300と接触しており、装着シート21によって駆動され、ガイドレール300に沿って転動する。ガイドホイール24は、ガイドレール300の内側または外側に位置付けされ得る。ガイドホイール24は、デバイス全体の動作をガイドするために採用されている。
【0058】
いくつかの実施形態において、図5および図7に示されているように、ガイドホイール24は、第1のガイドホイール241を含み、第1のガイドホイール241は、ガイドレール300の内側に配設されている。
【0059】
ガイドホイール24は、第2のガイドホイール242をさらに含み、第2のガイドホイール242は、ガイドレール300の外側に配設されている。第2のガイドホイール242は、第1のガイドホイール241と協働し、ガイドレール300をクランプする。
【0060】
随意的に、第2のガイドホイール242の位置は、第1のガイドホイール241の位置と整合されている。
【0061】
いくつかの実施形態において、駆動ホイール22、被駆動ホイール23、および、第1のガイドホイール241は、順番に配設されており、適切な位置に整合されており、被駆動ホイール23は、駆動ホイール22と第1のガイドホイール241との間に位置付けされている。
【0062】
いくつかの実施形態において、駆動ホイール22は、第1の駆動ホイール221および第2の駆動ホイール222を含み、第1のガイドホイール241の数は、2つであり、第2のガイドホイール242の数は、2つであり、第1の駆動ホイール221の中心軸線は、第1のガイドホイール241のうちの一方の中心軸線に対して垂直であり、それと同一平面上にあり、第2の駆動ホイール222の中心軸線は、他方の第1のガイドホイール241の中心軸線に対して垂直であり、それと同一平面上にあり、2つの第1のガイドホイール241および2つの第2のガイドホイール242は、同じ平面の中に位置付けされている。
【0063】
いくつかの実施形態において、駆動ホイール22は、第1の駆動ホイール221および第2の駆動ホイール222を含み、被駆動ホイール23は、第1の被駆動ホイール231および第2の被駆動ホイール232を含み、第1のガイドホイール241の数は、2つであり、第2のガイドホイール242の数は、2つである。第1の駆動ホイール221の中心軸線、第1の被駆動ホイール231の中心軸線、および、第1のガイドホイール241のうちの一方の中心軸線は、同一平面上にあり、第2の駆動ホイール222の中心軸線、第2の被駆動ホイール232の中心軸線、および、他方の第1のガイドホイール241の中心軸線は、同一平面上にあり、2つの第1のガイドホイール241および2つの第2のガイドホイール242は、同じ平面の中に位置付けされている。
【0064】
駆動ホイール22および被駆動ホイール23は、圧縮スプリング2132の作用の下でガイドレール300の2つの表面とそれぞれ接触しており、ガイドレール300をクランプしており、駆動ホイール22および被駆動ホイール23は、ガイドレール300に沿って転動し、ガイドレール300の内側にある2つの第1のガイドホイール241、および、ガイドレール300の外側にある2つの第2のガイドホイール242は、互いに協働し、ガイドレール300をクランプする。ガイドホイール24は、ガイドレール300に沿って検出デバイス全体の動作をガイドするために採用されており、それは、検出デバイス全体の動作安定性にとって有益である。
【0065】
いくつかの実施形態において、ガイドレール300は、上部壁部と、上部壁部に接続されている側壁部とを含み、駆動ホイール22および被駆動ホイール23は、ガイドレール300の上部壁部をクランプしており、第1のガイドホイール241および第2のガイドホイール242は、ガイドレール300の側壁部をクランプしている。
【0066】
いくつかの実施形態において、駆動ホイール22の軸線は、被駆動ホイール23の軸線に対して平行である。ガイドホイール24の軸線は、駆動ホイール22の軸線に対して垂直である。
【0067】
随意的に、駆動ホイール22および被駆動ホイール23は、すべてガイドホイール24の同じ側に位置付けされている。たとえば、駆動ホイール22および被駆動ホイール23は、図5に示されているように、すべてガイドホイール24の上方に位置付けされている。
【0068】
いくつかの実施形態において、係合アッセンブリ3は、磁気アッセンブリ31を含み、磁気アッセンブリ31は、互いに引き付けられ、電流コレクターアッセンブリ1およびパワーメカニズム2の上に配設されている。
【0069】
随意的に、磁気アッセンブリ31は、電流コレクターアッセンブリ1の上に配設されている磁石を含み、また、パワーメカニズム2の鉄製装着シート21も含む。さらに、装着シート21の第2の装着部材212は、金属の鉄から作製されている。電流コレクターアッセンブリ1およびパワーメカニズム2は、鉄を引き付ける磁石の引き付け力によって一緒に接続されている。トローリーワイヤー200と電流コレクターアッセンブリ1との間の摩擦抵抗が、磁石の引き付け力を超えるとき、電流コレクターアッセンブリ1は、図9に示されているように、パワーメカニズム2から解除される。電流コレクターアッセンブリ1とパワーメカニズム2との間の解除位置は、トローリーワイヤーの据え付けにおける欠陥の位置である。
【0070】
磁石は、ルビジウム磁石を含む。
【0071】
随意的に、磁気アッセンブリ31は、電流コレクターアッセンブリ1およびパワーメカニズム2に配設されている電磁石を含む。ネオジム磁石の代わりに電磁石を使用することによって、電磁石は、異なる解除引張力に適合するように、異なる速度に従って磁力を調節することが可能である。
【0072】
いくつかの実施形態において、係合アッセンブリ3は、弾性スナップフィットアッセンブリを含み、弾性スナップフィットアッセンブリは、スナップフィット様式で互いに接続されており、電流コレクターアッセンブリ1およびパワーメカニズム2の上に配設されている。
【0073】
随意的に、弾性スナップフィットアッセンブリは、電流コレクターアッセンブリ1の上に配設されている弾性部材と、パワーメカニズム2の上に配設されている弾性部材とを含む。2つの弾性部材は、弾性部材の上に配設されている限界テーブル(limiting table)を通して一緒にスナップフィットされている。トローリーワイヤー200と電流コレクターアッセンブリ1との間の摩擦抵抗が、2つの弾性部材の上の限界テーブルのスナップフィット力よりも大きいときには、弾性部材が変形され、図9を参照すると、電流コレクターアッセンブリ1が、パワーメカニズム2から解除される。
【0074】
いくつかの実施形態において、図8に示されているように、電流コレクターアッセンブリ1は、電流コレクター本体部11および接続部材12を含み、接続部材12は、電流コレクター本体部11に接続されており、接続部材12は、係合アッセンブリ3を通してパワーメカニズム2に接続されている。
【0075】
図4に示されているように、トローリーワイヤー検出デバイスのいくつかの実施形態では、トローリーワイヤー検出デバイスは、2つの駆動ホイール22と、2つの被駆動ホイール23と、2つの第1のガイドホイール241と、2つの第2のガイドホイール242とを含む。装着シート21は、第1の装着部材211および第2の装着部材212を含む。
【0076】
図5に示されているように、2つの駆動ホイール22は、第1の装着部材211の上に配設されており、ガイドレール300の外側に位置付けされており、2つの被駆動ホイール23は、第2の装着部材212の上に配設されており、ガイドレール300の内側に位置付けされており、2つの駆動ホイール22および2つの被駆動ホイール23は協働し、ガイドレール300の上部壁部をクランプする。
【0077】
2つの第1のガイドホイール241は、ガイドレール300の内側に配設されており、被駆動ホイール23の下方に位置付けされており、2つの第2のガイドホイール242は、ガイドレール300の外側に配設されており、2つの第1のガイドホイール241および2つの第2のガイドホイール242は協働し、ガイドレール300の側壁部をクランプする。駆動ホイール22の中心軸線は、被駆動ホイール23の中心軸線に対して平行であり、第1のガイドホイール241の中心軸線は、第2のガイドホイール242の中心軸線に対して平行であり、駆動ホイール22の中心軸線は、ガイドホイール24の中心軸線に対して垂直である。
【0078】
2つの駆動ホイール22は、同じ平面の中に位置付けされている。2つの被駆動ホイール23は、同じ平面の中に位置付けされている。2つの第1のガイドホイール241および2つの第2のガイドホイール242は、同じ平面の中に位置付けされている。
【0079】
図6は、駆動アッセンブリを示しており、駆動アッセンブリは、駆動ホイール22、第1の装着部材211、および制御ボックス25を含む。第1の装着部材211は、L字形状のプレートである。2つの駆動ホイール22は、L字形状の第1の装着部材211の垂直方向のプレートの上に配設されており、制御ボックス25は、第1の装着部材211の横方向プレートの上に配設されている。第1の装着部材211の横方向プレートは、ボルト2131が貫通するための貫通孔を提供されている。
【0080】
図7は、被駆動アッセンブリを示しており、被駆動アッセンブリは、第2の装着部材212と、第1の被駆動ホイール231と、第2の被駆動ホイール232と、2つの第1のガイドホイール241と、2つの第2のガイドホイール242とを含む。第2の装着部材212は、第1のブラケット2121、第2のブラケット2122、および接続プレート2123を含み、第1のブラケット2121および第2のブラケット2122は、間隔を置いて並んで配設されており、接続プレート2123は、第1のブラケット2121および第2のブラケット2122に接続されている。
【0081】
第1のブラケット2121および第2のブラケット2122の構造は、同じであり、第1のブラケット2121が、説明のための例として取り上げられる。第1のブラケット2121は、第1の装着パーツおよび第2の装着パーツを含み、第1の装着パーツは、間隔を置いて第1のガイドホイール241および第2のガイドホイール242を提供されている。第1のガイドホイール241および第2のガイドホイール242は、同じ平面の中に位置付けされている。随意的に、第1の装着パーツは、U字形状の溝部を提供されており、U字形状の溝部は、第1のガイドホイール241と第2のガイドホイール242との間に位置付けされている。
【0082】
第2の装着パーツの第1の端部は、第1の装着パーツに接続されており、第2の装着パーツの第2の端部は、上向きに延在しており、被駆動ホイール23は、第2の装着パーツの上に装着されている。被駆動ホイール23は、第1のガイドホイール241の上方に位置付けされている。被駆動ホイール23および第1のガイドホイール241は、ガイドレール300の内側に位置付けされている。第2のガイドホイール242は、ガイドレール300の外側に位置付けされている。
【0083】
接続プレート2123は、L字形状になっており、接続プレート2123の垂直方向側部は、第1のブラケット2121および第2のブラケット2122にそれぞれ接続されており、接続プレート2123の横方向側部は、第2のガイドホイール242の上方に位置付けされている。スクリューロッド2131の第1の端部は、接続プレート2123(第2の装着部材212の第1のパーツ)の横方向側部にネジ式に接続されており、スクリューロッド2131の第2の端部は、第1の装着部材211を貫通しており、スクリューロッド2131の第2の端部は、スリーブ状の様式でスプリング2132を提供されており、ナット2133にネジ式に接続されており、ナット2133は、ナット2133と第1の装着部材211との間でスプリング2132を圧縮する。接続プレート2123の横方向側部と第1の装着部材211の横方向プレートとの間の距離hは、図5に示されているように、ナット2133を回転させることによって調節される。
【0084】
図8に示されているように、電流コレクターアッセンブリ1は、電流コレクター本体部11および接続部材12を含み、接続部材12は、L字形状になっており、接続部材12の第1の端部は、電流コレクター本体部11に接続されており、接続部材12の第2の端部の中間は、位置決め孔を提供されており、4つの磁石が、位置決め孔の円周方向に配設されている。トローリーワイヤーの異なるタイプに従って、採用された磁石の磁力または数が変更され得る。
【0085】
図9に示されているように、第1のブラケット2121は、金属の鉄から作製されており、接続部材12の上の磁石は、第1のブラケット2121を引き付け、電流コレクターアッセンブリ1およびパワーメカニズム2を一緒に組み合わせるために採用されている。第1のブラケット2121は、位置決め部材26を提供されており、位置決め部材26は、接続部材12および第1のブラケット2121を位置決めするために、(図8に示されているように)接続部材12の第2の端部の中に配設されている位置決め孔と協働する。
【0086】
随意的に、位置決め部材26は、位置決めピンを含む。位置決めピンは、鉄製の第1のブラケット2121の上に固定されており、図7および図8に示されているように、電流コレクターアッセンブリ1の接続部材12の中の位置決め孔と協働し、位置決めの役割を果たすように採用されている。
【0087】
いくつかの実施形態において、トローリーワイヤー検出デバイスは、センサーをさらに含み、センサーは、パワーメカニズム2に配設されており、センサーは、慣らし運転プロセスにおける音(電流コレクターの異常な音、加速トローリーワイヤースライドウェイ(acceleration trolley wire slide way)の局所的な狭まりによって引き起こされる減速、および、他のパラメーターを含む)を収集および記録するように採用されており、トローリーワイヤーの欠陥を適時に処理するようになっている。
【0088】
また、いくつかの実施形態は、トローリーワイヤー検出システムを提供し、トローリーワイヤー検出システムは、トローリーワイヤー200、ガイドレール300、および、上記のトローリーワイヤー検出デバイスを含む。トローリーワイヤー200は、ガイドレール300の上に配設されており、ガイドレール300の延在方向に沿って配設されている。
【0089】
いくつかの実施形態において、図5に示されているように、ガイドレール300は、上部壁部と、底部壁部と、上部壁部および底部壁部に接続されている第1の側壁部と、一方の端部が上部壁部に接続されており、他方の端部が宙に吊るされた状態の第2の側壁部とを含む。ガイドレール300は、上部壁部、底部壁部、第1の側壁部、および、第2の側壁部によって、トローリーワイヤー200を収容するためのキャビティーを形成しており、第2の側壁部と底部壁部との間にギャップが存在しており、電流コレクターアッセンブリ1とトローリーワイヤー200との間の接続を促進させるようになっており、トローリーワイヤー200に沿った電流コレクターアッセンブリ1の歩行を促進させるようになっている。当然のことながら、ガイドレール300の形状および構造は、それに限定されない。
【0090】
上部壁部および底部壁部において「上部」および「底部」によって示されている配向または位置関係は、単に、実施形態を説明しやすくする目的のために、および、その説明の簡単化の目的のために、図5に示されている配向または位置関係に基づいているが、特定のデバイスまたはエレメントが特定の配向または位置を有しなければならないということを示すかまたは暗示するものではない。
【0091】
いくつかの実施形態において、トローリーワイヤー検出デバイスの中の駆動ホイール22および被駆動ホイール23が協働し、ガイドレール300の上部壁部をクランプしており、第1のガイドホイール241および第2のガイドホイール242が協働し、ガイドレール300の第2の側壁部をクランプする。
【0092】
ガイドレール300の内側は、ガイドレールのキャビティーの内側を指し、ガイドレール300の外側は、ガイドレールのキャビティーの外側を指す。駆動ホイール22は、ガイドレール300の外側に位置付けされており、被駆動ホイール23は、ガイドレール300の内側に位置付けされており、第1のガイドホイール241は、ガイドレール300の内側に位置付けされており、第2のガイドホイール242は、ガイドレール300の外側に位置付けされている。
【0093】
いくつかの実施形態において、ガイドレールの長さは、78メートルであり、ガイドレールの最も高い位置は、8.5メートルであり、フレーム本体部は、合計で16層を有している。代替的に、フレーム本体部の上に据え付けられているトローリーワイヤーの長さは、約30メートルから100メートルであり、高さは、約5メートルから10メートルである。本開示によるトローリーワイヤー検出デバイスは、トローリーワイヤーの据え付けを検出するために採用されており、それは、トローリーワイヤー200が据え付けられた後の検出効率を改善し、労働力コストを低減させ、建設安全リスクを低減させることが可能である。そのうえ、トローリーワイヤー200に沿って移動するようにパワーメカニズム2が電流コレクターアッセンブリ1を駆動する速度は、調節可能であり、それは、実際の作業条件を高度に復元することが可能である。
【0094】
本開示の説明において、アッセンブリを定義するために、「第1の」、「第2の」、および「第3の」などのような語句を使用することは、単に、上記のアッセンブリを区別する便宜のためのものに過ぎず、別段の記載がない限り、上記の語句は、特別な意味を有しておらず、したがって、本開示の保護範囲を限定するものとして解釈することができないということが理解されるべきである。
【0095】
加えて、実施形態のうちの1つの技術的特徴は、明示的に否定されていない限り、1つまたは複数の他の実施形態と有益に組み合わせられ得る。
【0096】
最後に、上記の実施形態は、本開示の技術的な解決策を限定するためではなく、単に、説明するために使用されているに過ぎないということが留意されるべきである。本開示は、好適な実施形態を参照して詳細に説明されてきたが、当業者は、依然として、本開示の特定の実施形態に修正が行われ得、または、技術的特徴の一部に均等置換が行われ得るということを理解するべきである。本開示の技術的な解決策の精神から逸脱することなく、修正および均等置換が、本開示において特許請求されている技術的な解決策の範囲の中に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0097】
1 電流コレクターアッセンブリ
2 パワーメカニズム
3 係合アッセンブリ
11 電流コレクター本体部
12 接続部材
21 装着シート
22 駆動ホイール
23 被駆動ホイール
24 ガイドホイール
25 制御ボックス
26 位置決め部材
31 磁気アッセンブリ
100 トローリーワイヤー検出デバイス
200 トローリーワイヤー
211 第1の装着部材
212 第2の装着部材
213 接続アッセンブリ
221 第1の駆動ホイール
222 第2の駆動ホイール
231 第1の被駆動ホイール
232 第2の被駆動ホイール
241 第1のガイドホイール
242 第2のガイドホイール
300 ガイドレール
400 フレーム本体部
2121 第1のブラケット
2122 第2のブラケット
2123 接続プレート
2131 ボルト、スクリューロッド
2132 スプリング
2133 ナット
h ギャップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9