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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】気化器の制御
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/50 20200101AFI20241029BHJP
   A24F 40/60 20200101ALI20241029BHJP
   A24F 40/65 20200101ALI20241029BHJP
   A24F 40/53 20200101ALI20241029BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/60
A24F40/65
A24F40/53
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023122807
(22)【出願日】2023-07-27
(62)【分割の表示】P 2020534506の分割
【原出願日】2018-12-21
(65)【公開番号】P2023139246
(43)【公開日】2023-10-03
【審査請求日】2023-08-25
(31)【優先権主張番号】62/745,959
(32)【優先日】2018-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/760,918
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/690,947
(32)【優先日】2018-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/609,289
(32)【優先日】2017-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】523071097
【氏名又は名称】ジュール・ラブズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】JUUL Labs, Inc.
【住所又は居所原語表記】1000 F Street NW, Washington DC, 20004, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】サミュエル アンダーソン
(72)【発明者】
【氏名】アダム ボーウェン
(72)【発明者】
【氏名】ブランドン チュン
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン クリステンセン
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン ゴールドバーグ-キドン
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス ジェイ. ハットン
(72)【発明者】
【氏名】ミシェル キム
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムス モンシース
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー パグリアー
(72)【発明者】
【氏名】カーク フェルプス
(72)【発明者】
【氏名】イタイ ターバーン
(72)【発明者】
【氏名】ロクソラーナ ウェイチク
(72)【発明者】
【氏名】キャシー ヨースト
(72)【発明者】
【氏名】ディエゴ ザックス
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン ヨンカー
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー エル. マーフィー
【審査官】根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/055801(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0114407(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第104321779(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/50
A24F 40/60
A24F 40/65
A24F 40/53
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
認証されたユーザーデバイスの1つ以上のプロセッサにより、気化器デバイスが複数のプールされたビーコンのネット通信範囲内にあるか否か決定するステップであって、プールされた前記ビーコンが、プールされた前記ビーコンのそれぞれが前記ネット通信範囲内にある間に1つ以上のブロードキャストメッセージを転送するように構成されるステップと、
1つ以上の前記プロセッサにより、前記ネット通信範囲内にあると決定された前記気化器デバイスを追跡して、追跡された前記気化器デバイスの活動化を検出するステップと、
少なくとも1つの追跡された前記気化器デバイスの活動化の検出に応じて、少なくとも1つの追跡された前記気化器デバイスの動作の非活動化のために、プールされた前記ビーコンからの1つ以上の前記ブロードキャストメッセージをトリガするステップであって、少なくとも1つの追跡された前記気化器デバイスの動作の非活動化には、少なくとも1つの追跡された前記気化器デバイスの加熱機能の使用の無効化が含まれるステップと、
1つ以上の前記プロセッサにより、少なくとも1つの追跡された前記気化器デバイスに関連する情報を受信して、少なくとも1つの追跡された前記気化器デバイスの不正使用を決定するステップと、を含む方法。
【請求項2】
少なくとも1つの追跡された前記気化器デバイスに関連する前記情報はユーザー識別を示す、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザー識別には、生年月日、住所、生体情報、運転免許証番号、パスポート番号、出生証明書、社会保障番号、または政府の身分証明書のうちの少なくとも1つが含まれる、請求項2記載の方法。
【請求項4】
プールされた前記ビーコンと通信する認証された前記ユーザーデバイスのインターフェースに、前記ネット通信範囲内にあると決定された前記気化器デバイスのリストまたはグラフィック表現を表示するステップをさらに含む、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
第三者に対して、少なくとも1つの追跡された前記気化器デバイスの前記活動化についての表示を報告するステップをさらに含む、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つの追跡された前記気化器デバイスが非活動化されていることの表示を転送するステップをさらに含む、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
気化器デバイスであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
命令を記憶する少なくとも1つのメモリと、
を含み、
前記命令は、少なくとも1つの前記プロセッサによって実行されるときに、前記気化器デバイスに少なくとも、
プールされたビーコンのネット通信範囲内にある追跡された前記気化器デバイスを無効化するように構成された、複数のプールされた前記ビーコンの前記ネット通信範囲内に、前記気化器デバイスがあるか否かを決定するステップであって、プールされた前記ビーコンが1つ以上のブロードキャストメッセージを転送するように構成されており、少なくとも1つの前記プロセッサが、少なくとも前記気化器デバイスをロックすることによって、プールされた前記ビーコンから1つ以上の前記ブロードキャストメッセージを受信することに応じて、応答するように構成されている、ステップと、
前記ネット通信範囲内にある間における前記気化器デバイスの活動化に応じて、前記気化器デバイスの動作の非活動化のために前記気化器デバイスをロックするステップと、
前記気化器デバイスに関連する情報を、プールされた前記ビーコンと通信する認証されたユーザーデバイスに転送するステップと、
を実行させる気化器デバイス。
【請求項8】
前記気化器デバイスに関連する前記情報はユーザー識別を示す、請求項7記載の気化器デバイス。
【請求項9】
前記ユーザー識別には、生年月日、住所、生体情報、運転免許証番号、パスポート番号、出生証明書、社会保障番号、または政府の身分証明書のうちの少なくとも1つが含まれる、請求項8記載の気化器デバイス。
【請求項10】
前記ユーザー識別は顔認識認証を用いて取得される、請求項8または9記載の気化器デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年12月21日に出願された「気化器デバイスロッキング」と題する米国仮特許出願番号62/609,289号、2018年6月27日に出願された「コネクテッド気化器デバイスシステム」と題する米国仮特許出願番号62/690,947号、2018年10月15日に出願された「気化器デバイスロッキング」と題する米国仮特許出願番号62/745,959号、および2018年11月13日に出願された「コネクテッド気化器デバイスシステム」と題する米国仮特許出願番号62/760,918号の優先権を主張するものであり、それらの開示内容全体は援用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本明細書に記載される装置、デバイス、システム、および方法は、電子気化器などの気化デバイス、ならびにそのようなデバイスの使用方法、制御方法および/または認証された使用の検証方法、製造方法などに関する。
【背景技術】
【0003】
電子気化器デバイス、e気化器デバイス、電子タバコもしくはeタバコ、または単に「気化器」とも称され得る気化デバイスは、気化デバイスのユーザーによる蒸気の吸入によって、1つ以上の活性成分を含む蒸気の供給に使用することができる。電子気化器デバイスは、処方医療での使用、薬剤の供給でも、タバコやその他の植物ベースの喫煙可能物質の消費でもますます人気が高まっている。気化デバイスに関連する他の技術的な課題の中でも、そのようなデバイスの未成年者の使用もしくはその他の不正使用は、幅広い問題を引き起こす可能性がある。そのような使用の防止は、多くの課題を提示し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本対象の態様は、動作の管理(例えば気化器の1つ以上の設定または動作パラメータ)に関する。
【0005】
一部の態様は、気化器を動作させるためのコンピュータ上で実施される方法に関する。そのような方法は、1つ以上のプロセッサにより、気化器が第2のデバイスの通信範囲内にあるか否かを決定するステップと、通信範囲内にある気化器に応じて、当該気化器をロックまたはロック解除するステップと、を含む。この方法はさらに、1つ以上のプロセッサにより、気化器のユーザーに関連付けられた情報を受信するステップを含む。この方法はさらに、1つ以上のプロセッサにより、受信された情報に基づいて、ユーザーの年齢を決定するステップを含む。この方法はさらに、1つ以上のプロセッサにより、閾値を満たすユーザーの年齢に基づいて、気化器の動作の活動化のために気化器をロック解除するステップを含む。
【0006】
別の態様では、気化器が提供される。この気化器は、少なくとも1つのプロセッサを含む。この気化器はさらに、命令を記憶する少なくとも1つのメモリを含み、この命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるときに、気化器に少なくとも、当該気化器が第2のデバイスの通信範囲内にあるか否かを決定させる。この気化器はさらに、通信範囲内にある気化器に応じて、当該気化器の動作の非活動化のために気化器をロックさせる。この気化器はさらに、当該気化器のユーザーに関連付けられた情報を受信させ、受信した情報に基づいて、ユーザーの年齢を決定させる。この気化器はさらに、閾値を満たすユーザーの年齢に基づいて、気化器の動作の活動化のために気化器をロック解除させる。
【0007】
本対象の実施形態は、本明細書で提供される説明と一致する方法、ならびに1つ以上の機械(例えばコンピュータなど)に、説明される特徴のうちの1つ以上を実施する動作が結果的に生じるように動作可能な、有形に具現化された機械可読媒体を含む物品を含み得るが、これらに限定されない。同様に、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサに結合された1つ以上のメモリと、を含み得るコンピュータシステムも説明される。非一時的なコンピュータ可読もしくは機械可読記憶媒体を含み得るメモリは、1つ以上のプロセッサに本明細書に記載される動作のうちの1つ以上を実行させる1つ以上のプログラムの符号化、記憶などを含み得る。本対象の1つ以上の実施形態に一致するコンピュータ上で実施される方法は、シングルコンピューティングシステムまたはマルチコンピューティングシステムに存在する1つ以上のデータプロセッサによって実施することができる。そのようなマルチコンピューティングシステムは、接続可能であり、ネットワーク(例えばインターネット、ワイヤレスワイドエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、有線ネットワークなど)を介した接続を含むがこれらに限定されない1つ以上の接続、マルチコンピューティングシステムのうちの1つ以上の間の直接接続などを介してデータおよび/またはコマンドもしくは他の命令などを交換することができる。
【0008】
本明細書に記載される対象のうちの1つ以上の変形形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載されている。本明細書に記載される対象の別の特徴および利点は、説明および図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。本開示の対象の所定の特徴は、電子気化器デバイスに関連して例示目的で説明されているが、そのような特徴は限定を意図したものではないことが容易に理解されるであろう。この開示に続く特許請求の範囲は、保護対象の範囲の特定を意図するものである。
【0009】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、本明細書で開示される対象の所定の態様を示し、説明と共に、開示される実施形態に関連する原理の一部の説明を補助する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一部の例示的な実施形態による気化器のブロック図
図2A】一部の例示的な実施形態による、図1の気化器の例示的な分解図
図2B】一部の例示的な実施形態による、図1の気化器の別の例示的な図
図2C】一部の例示的な実施形態による、図1の気化器の別の例示的な図
図2D】一部の例示的な実施形態による、図1の気化器カートリッジの例示的な図
図3】一部の例示的な実施形態による、別の気化器のブロック図
図4A】一部の例示的な実施形態による、図3の気化器の例示的な図
図4B】一部の例示的な実施形態による、図3の気化器の別の例示的な図
図5】一部の例示的な実施形態による、気化器、ユーザーデバイス、およびサーバーの間の通信交換のブロック図
図6】一部の例示的な実施形態による、説明された特徴および/またはコンポーネントのうちの1つ以上を実施するために使用され得る例示的なデバイスを示した図
図7】一部の例示的な実施形態による、1つ以上の気化器とビーコンとの間の通信を示した図
図8A】一部の例示的な実施形態による、1つ以上の気化器とユーザーデバイスとの間の通信交換を示した図
図8B】一部の例示的な実施形態による、気化器のユーザーを認証するための例示的な方法のフローチャート
図9】一部の例示的な実施形態による、気化器をロックする例示的な方法のフローチャート
図10A】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図10B】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図10C】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図10D】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図10E】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図11A】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図11B】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図12A】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図12B】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図12C】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図12D】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図12E】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図12F】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図12G】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図12H】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図12I】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図12J】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図13A】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図13B】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図13C】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図13D】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図13E】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図13F】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図13G】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図13H】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図14A】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図14B】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図14C】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図14D】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図14E】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図14F】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図15A】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図15B】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図15C】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図15D】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図15E】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図16A】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図16B】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図16C】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図16D】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図16E】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図16F】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図16G】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図16H】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図17】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図18】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図19】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図20】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図21】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図22】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図23】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図24】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図25】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図26】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図27】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図28】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図29】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図30】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図31】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図32】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図33】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図34】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図35】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図36】本対象の実施形態に一致する気化器と共に使用され得るアプリケーションのための例示的なユーザーインターフェースの特徴を示した図
図37】本対象の実施形態に一致する例示的な方法を示した図
図38A】本対象の実施形態に一致する例示的な方法を示した図
図38B】本対象の実施形態に一致する例示的な方法を示した図
図39】本対象の実施形態に一致する例示的な方法を示した図
【発明を実施するための形態】
【0011】
実用化に際して、同様の参照番号は、同様の構造、特徴、または要素を示す。
【0012】
気化器デバイスの使用を制御し管理すること(以下では単に制御と称する)は、例えば、そのようなデバイスの不正使用を防止するための措置を講じることを含め複数の観点から見て重要な考慮事項である。制御の行き届かない状況下で未成年者が気化器を使用することは、公衆衛生上および法律的にも問題を提起し得る。また、市販の最新型の気化器は格段に小型化される傾向があり、目の届かないところで使用されやすいため、例えば学校、病院、その他の公共の屋内スペースなど、制御の行き届かない使用を許してしまうことが望ましくない場所、あるいは地域的に適用される条例に違反する可能性がある場所でそのような製品の使用が発生する場合もある。他の例では、気化器部品、例えば吸入される物質を含む消耗部品(交換可能なカートリッジなど)の偽造が、気化器の動作不良につながる可能性があり、また、吸入可能な物質の純度および/または吸入された空気と接触する消耗部品の他のコンポーネントに関する品質制御のアプローチを免れることによって、健康問題を引き起こす可能性もある。それゆえ、気化器の使用が許可される人物の制御、気化器が使用できる場所の制御、気化器で使用できる消耗品の制御などのうちの1つ以上を可能にするアプローチを実施することが望まれる。
【0013】
本対象は、これらのニーズおよび/または他のニーズのうちの1つ以上に対処する際に有利に使用され得る特徴を含む。例えば本対象の実施形態は、ユーザーによる吸入のために1つ以上の物質を気化および/またはエアロゾル化することに関する方法、デバイス、装置、製造品、およびシステムを含み、そして、そのようなデバイスの、かつ/またはそのようなデバイスで使用可能な消耗品の不正使用に対する付加的なバリアの作成に関するアプローチを含む。
【0014】
未成年者の使用の防止に関して、従来の気化器は、気化器の購入中の年齢確認の提供を第三者まかせにしている場合がある。例えば、小売店の従業員は、購入を認証するために、アルコール飲料、従来のタバコなどの他の物質および/または供給システムの不正使用/未成年者の使用を低減するための現下のアプローチと同様の方法で、一部の形態の年齢確認(例えば運転免許証の目視検査)を実行する場合がある。ただし、これらの他のものに伴って販売時点でのみ行われる認証は、購入者が購入した製品(例えば気化器、カートリッジ、または気化器で使用可能な他の消耗品など)を意図しない当事者(例えば未成年者)に提供することを防いだり、気化器が紛失または盗難にあったときの意図しない当事者の使用を防いだりすることができない場合がある。気化器の望ましくない使用またはユーザーを減らしたり、妨げたりするのに役立つ付加的なセキュリティ、認証、または安全対策の提供が望まれる場合がある。そのようなアプローチは、本明細書に記載されるように、気化器の購入および使用周期の複数の段階のうちの1つ以上で実施される技術的特徴を含み得る。
【0015】
気化器の使用に基づく場所の制御において気化器の使用を制御することに関して、気化器に1つ以上の通信機能を含めることは、例えば本明細書に記載される1つ以上の特徴に関連して有利であり得る。
【0016】
付加的に、多くの気化器デバイス、カートリッジ、または他の消耗部品、および他の年齢制御された物質は、年齢制御された購入後に転売されるか、そうでなければ新たなユーザーに移転される可能性があるため、不正使用の地理的クラスタを、不正販売が行われた可能性のある場所と相関させるための1つ以上のアプローチの実施も同様にまたは代替的に望まれる場合がある。
【0017】
本対象のさまざまな実施形態は、さまざまな気化器および/または気化器システムのうちの1つ以上と共に使用されてもよい。「気化器」との用語は、一般に本明細書および特許請求の範囲で使用され、任意の自給式装置、2つ以上の分離可能な部品(例えばバッテリーおよび/または他のハードウェアを含む気化器本体、および気化可能材料を含みかつ/または保持するように構成されたカートリッジ)および/またはこれに類するものを含む装置を指す。本明細書で使用されるような「気化器システム」は、気化器と(例えばワイヤレスでまたは有線接続を介して)通信するデバイスや任意選択的に気化器自体などの1つ以上のコンポーネントも含み得る。本対象の実施形態に一致する気化器または気化器システムの1つ以上のコンポーネントは、ユーザー制御と動作のために構成され得る。本明細書で使用される場合、「エアロゾル」は、空気体積によって運ばれる蒸気(例えば1つ以上の物質の気相分子)および/または粒子(例えば凝縮液滴、固体粒子など)を指し得る。
【0018】
本対象の実施形態に一致する気化器の例には、電子気化器、電子タバコ、eタバコなどが含まれる。一般に、そのような気化器とは、吸入可能な材料の投与量を提供するために(対流、伝導、輻射、またはそれらの一部の組み合わせによって)気化可能材料を加熱するハンドヘルドデバイスである。気化器で使用される気化可能材料は、カートリッジ内で提供され得る(例えばこのカートリッジは、リザーバーまたは他の容器に気化可能材料を含み、空または使い捨てのときに同種もしくは異種の付加的な気化可能材料を含む新しいカートリッジと入れ替えに補充可能である気化器の一部である)。気化器は、カートリッジを使用する気化器、カートリッジなしの気化器、またはカートリッジの有無にかかわらず使用できる多用途気化器であってもよい。例えば、多用途気化器は、気化可能材料を直接加熱チャンバ内に受容するように構成され、気化可能材料を保持するためのリザーバーなどを有するカートリッジも受容するように構成された加熱チャンバ(例えばオーブン)を含み得る。さまざまな実施形態では、気化器は、液状の気化可能材料(例えば活性成分および/または不活性成分が、気化可能材料自体の溶液または液状の形態で懸濁または保持されている担体溶液)または固形の気化可能材料で使用されるように構成されてもよい。固形の気化可能材料は、(例えば気化可能材料がユーザーによる吸入のために放出された後で植物材料の一部が廃棄物として残るような)気化可能材料として植物材料の一部を放出する植物材料を含むことができ、あるいは任意選択的に、固形材料のすべてが吸入のために最終的に気化され得るように、気化可能材料自体が固形形態であってもよい。液状の気化可能材料は、完全に気化され得るようなものであってもよいし、あるいは吸入に適する材料のすべてが消費された後で一部が残るような液体材料を含んでいてもよい。所定の例では、気化可能材料は、タバコベースの材料、カンナビスベースの材料、植物材料などのうちの1つ以上であるかまたはそれらを含み得る。所定の例では、気化可能材料は、ニコチン、ニコチン誘導体、ニコチン塩などであるかまたはそれらを含む。代替的または付加的に、気化可能材料は、栄養補助食品、カンナビノイド、医薬化合物などのうちの1つ以上であってもよくまたはそれらを含んでもよい。
【0019】
本対象の一部の実施形態に一致して、気化器および/または気化器システムは、気化される気化可能材料を識別し、それに応じて気化器の動作を調整するように構成されてもよい。例えば、気化器は、気化可能材料(例えば気化可能材料としてニコチン、カンナビス、および/または他の活性成分の溶液)を保持するカートリッジまたは他の事前装填された容器を受容し、気化材料および/またはカートリッジもしくは他の事前装填された容器についての情報、例えば、気化可能材料の種類、カートリッジのリザーバーもしくは他の容器内に含まれている溶液もしくは他の非純粋形態の気化可能材料中の気化可能材料の濃度、カートリッジのリザーバーもしくは他の容器内の気化可能材料の分量(例えば質量、体積など)、カートリッジの構成(例えば、ヒーター電力もしくはヒーター構成、1つ以上の電気的特性など、どのような特定のコンポーネントもしくはコンポーネントの種類がカートリッジ内に存在するか)、カートリッジのロット番号、カートリッジの製造日、それ以降カートリッジを使用してはならない有効期限、カートリッジの製造日もしくは充填日など、のうちの1つ以上を識別および/または決定するように適合化されてもよい。
【0020】
本対象の実施形態に一致する気化器は、気化器と通信する通信デバイス(または任意選択的なデバイス)に(例えば無線接続または有線接続を介して)接続するように構成されてもよい。そのようなデバイスは、本明細書で論じられるような気化器システムのコンポーネントであってもよく、それは、気化器の第2の通信ハードウェアとの無線通信チャネルを確立できる第1の通信ハードウェアを含み得る。例えば、気化器システムの一部として使用されるデバイスは、デバイスのユーザーに気化器との対話を有効化するためのユーザーインターフェースを生成するソフトウェアを実行する汎用コンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、スマートウォッチなどの一部の他のポータブルデバイスなど)を含むことができる。本対象の他の実施形態では、気化器システムの一部として使用されるそのようなデバイスは、1つ以上の物理的もしくはソフト的な(例えば、画面もしくはその他の表示デバイス上で構成可能であり、接触感知式画面もしくはマウス、ポインター、トラックボール、カーソルボタンなどの一部の他の入力デバイスとのユーザー対話を介して選択可能な)インターフェイスコントロールを有する、リモートコントロールまたは他の無線もしくは有線デバイスのようなハードウェアの専用部分であってもよい。本明細書では「デバイス」という用語が使用されているが、「装置」という用語は意図されており、そのように解釈されるべきである。
【0021】
本明細書で定義される気化器システムの一部であるデバイスは、投与量の制御(例えば、投与量監視、投与量設定、投与量制限、ユーザー追跡など)、セッションの制御(例えば、セッション監視、セッション設定、セッション制限、ユーザー追跡など)、場所情報の取得(例えば、他のユーザーの場所、小売店/商業施設の場所、ベイピングの場所、気化器自体の相対的もしくは絶対的な場所など)、気化器の個人化(例えば、気化器のネーミング、気化器のロック/パスワード保護、1つ以上のペアレンタルコントロールの調整、気化器とユーザーグループとの関連付け、メーカーまたは保証メンテナンス組織への気化器の登録など)、他のユーザーとのソーシャルアクティビティの連結(ソーシャルメディア通信、1つ以上のグループとの対話など)などの1つ以上の機能のいずれにも使用可能である。「セッション化」、「セッション」、「気化器セッション」、または「気化セッション」という用語は、以下の説明および特許請求の範囲において一般的に使用され、気化器の使用に費やす期間を指す。この期間は、持続時間、投与回数、気化可能材料の分量、および/またはこれに類するものを含み得る。
【0022】
本対象の一部の実施形態では、気化器は、気化可能材料を含むカートリッジと通信するための機能を含み得る。この気化器は、気化器システムの一部であるデバイスと通信することもできるが、これは必須ではない。気化器システムの一部であるデバイスの制御下にあるか、そうでなければデバイスと通信する気化器、あるいは気化器システムとは別個の独立型ユニットとしての気化器は、カートリッジから受信した1つ以上のパラメータに基づいて、あるいはカートリッジの識別に基づきデータベースもしくは他の情報源からアクセスした1つ以上のパラメータに基づいて気化器の動作の変更、制御などができるように構成することができる。
【0023】
例えば、本対象の実施形態に一致する気化器は、カートリッジを認識し、カートリッジに関する情報を復誦する(および一部のケースでは転送する)か、そうでなければ取得するように構成することができる。換言すれば、気化器本体に関連するコントローラーなどのコンピューティング要素は、データ交換の一部の形態を介してカートリッジに関する情報を得ることができる。気化器によるカートリッジ認識のさまざまな方法は、以下でより詳細に説明されるものも含めて本対象の権利範囲内にある。本明細書に記載されるそのような無線接続は、以下でさらに詳細に説明するように有利に適用可能なものではあるが、本明細書に記載される任意のアプローチは、本明細書に記載される無線通信/接続の追加の有無にかかわらず実行可能である。
【0024】
本対象の実施形態はまた、気化可能材料の1つ以上の化学種の、あるいは気化可能材料自体の、投与量、分量などを決定および/または制御するなどの機能のために気化器および/または気化器システムを使用する方法も含む。
【0025】
図1は、一部の例示的な実施形態による、気化器100のブロック図を示している。図示のように、図1の気化器100は、気化器本体101を含む。この気化器本体101は、電源103(例えば、オンデマンド使用のために電気エネルギーを蓄積するデバイスもしくはシステム)を取り囲むハウジングを含み得る。この電源103は、バッテリー、コンデンサ、それらの組み合わせなどであってもよいし、充電式または非充電式であってもよい。ハウジングは、プロセッサを含み得るコントローラー105を取り囲んでいてもよい。図示の例では、カートリッジ114は、気化器本体101の上部、内部、または一部に取り付けられてもよい。
【0026】
図2Aは、図1に示される特徴を含み得る例示的な気化器100を示す。図2Aに示すように、気化器100は、気化器本体101と、該気化器本体101から分離可能なカートリッジ114と、を含むことができる。図2Bおよび図2Cは、それぞれ、図2Aの例示的な気化器100の正面図および側面図を示す。図2Dは、気化器本体101から分離された図2Aのカートリッジ114の例示的な図を示す。一部の実施形態では、カートリッジ114は、液状の気化可能材料を保持でき、かつ/または保持するように構成することができる。例えば、気化器が(カートリッジ114などの)カートリッジを含む場合、カートリッジ114は、気化可能材料の、かつ/または気化可能材料のための1つ以上のリザーバー120を含むことができる。ニコチンもしくは他の有機材料の溶液を含めて、任意の適切な気化可能材料が、カートリッジ114のリザーバー120内に含まれてもよい。
【0027】
図2A図2Dに示される例示的な気化器は、気化器本体101内に挿入可能なカートリッジ114を含んでいるが、その他の気化器構成も、本対象の権利範囲内にある。例えば、気化器は、カートリッジの有無にかかわらず本対象で使用可能である。カートリッジの使用を伴う気化器の場合、そのようなカートリッジは、消耗品(例えば提供された体積の気化可能材料が消耗された後で使い捨て可能)であり、または再利用可能(例えば気化可能材料で再充填可能)であり得る。
【0028】
コントローラー105のプロセッサは、ヒーター118の動作を制御するための回路を含むことができ、このヒーター118は、カートリッジ114内に、例えばカートリッジ114の一部であるリザーバーもしくは容器内に含まれる気化可能材料を気化するための1つ以上の加熱素子を任意選択的に含むことができる。さまざまな実施形態では、ヒーター118は、気化器本体101内もしくは(図1に示されるように)カートリッジ114内に、またはその両方に存在し得る。コントローラー回路は、1つ以上のクロック(発振器)、充電回路、I/Oコントローラー、メモリなどを含み得る。代替的または付加的に、コントローラー回路は、ブルートゥース(登録商標)、近接場通信(NFC)、WiFi、超音波、ZigBee、RFIDなどを含む1つ以上の無線通信モードのための回路を含み得る。気化器本体101は、メモリ125も含むことができ、このメモリ125は、コントローラー105の一部であるか、そうでなければコントローラーとデータ通信することができる。メモリ125は、揮発性のメモリ(例えばランダムアクセスメモリ)および/または不揮発性のメモリ(例えば、読み取り専用メモリ、フラッシュメモリ、ソリッドステートストレージ、ハードドライブ、他の磁気ストレージなど)もしくはデータストレージを含み得る。
【0029】
さらに図1を参照すれば、気化器100は、任意選択的に誘導チャージャーおよび/またはプラグインチャージャーを含むチャージャー133(およびコントローラー105によって制御され得る充電回路)を含み得る。例えばユニバーサルシリアルバス(USB)接続は、気化器100を充電するために、かつ/またはコンピューティングデバイスとコントローラー105との間の有線接続を介した通信を可能にするために使用され得る。チャージャー133は、オンボード電源103を充電することができる。本対象の実施形態に一致する気化器100は、ボタン、ダイヤルなどの1つ以上の入力側117、および/または加速度計もしくは他の運動センサ、容量性センサ、流量センサなどを含むセンサ137も含み得る。これらのセンサ137は、ユーザーの取り扱いおよび対話を検出するために気化器100によって使用されてもよい。例えば、気化器100の急速な動き(シェーキング運動など)の検出は、ユーザーデバイスとの通信を開始するためのユーザコマンドとして(例えばセンサ137のうちの1つ以上からの信号の受信を通じて)コントローラー105によって解釈され得る。ユーザーデバイスは、気化器システムの一部であり、以下でより詳細に説明するように、気化器100の1つ以上の動作および/またはパラメータを制御するために使用することができる。付加的または代替的に、気化器100の急速な動き(シェーキング運動など)の検出は、カートリッジ114内に保持された気化可能材料がヒーター118の作用によって加熱される複数の温度設定を通じて循環させるためのユーザコマンドとして(例えばセンサ137のうちの1つ以上からの信号の受信を通じて)コントローラー105によって解釈され得る。一部の任意選択的な変形形態では、複数の温度設定を通じた循環中の(例えばセンサ137のうちの1つ以上からの信号の受信を通じた)コントローラー105によるカートリッジ114の取り外しの検出は、温度を確立するように作用し得る(例えば周期が所望の温度にあるとき、ユーザーは所望の温度の設定のためにカートリッジ114を取り外すことができる)。次いで、カートリッジ114は、選択された温度設定と一致する、コントローラー105によって制御されたヒーターによる気化器100の使用を可能にするために、ユーザーによって気化器本体101と再嵌合され得る。複数の温度設定は、気化器デバイス本体101上の1つ以上のインジケーターによって示されてもよい。
【0030】
本対象の実施形態に一致する気化器は、1つ以上の出力側115を含むことも可能である。本明細書で使用される出力側115は、任意の光学式(例えば、LED、ディスプレイなど)、触覚式(例えば振動など)、または音響式(例えば圧電など)のフィードバックコンポーネントなど、あるいはそれらの一部の組み合わせのいずれかを指し得る。
【0031】
カートリッジ114を含む本対象の実施形態に一致する気化器100は、カートリッジが気化器本体101に嵌合するときに、カートリッジ114上の補足的なカートリッジ接点119,121,123(例えばピンまたは受け口など)を嵌合させ得る、気化器本体101上のもしくはその内部の1つ以上の電気接点(図1に示す電気接点109,111,113など)を含み得る。気化器本体上の接点は、一般に「気化器本体接点」とも称され、カートリッジ上の接点は、一般に「カートリッジ接点」とも称される。これらの接点は、ヒーター118がカートリッジ114内に含まれた本対象の実施形態では、電源103からヒーター118にエネルギーを供給するために使用され得る。例えば、カートリッジ接点および気化器本体接点が、カートリッジ114を気化器本体101に結合することによってそれぞれ嵌合される場合、給電回路は、気化器本体101内の電源103からカートリッジ114内のヒーター118への電力の流れが制御できるように形成され得る。気化器本体101内のコントローラー105は、ヒーター118がカートリッジ114内に収容された気化可能材料を加熱する温度を制御するために、この電力の流れを調整することができる。
【0032】
複数のピン(例えばポゴピン)、プレートなどを含む任意の適切な電気接点を使用することができる。さらに、以下で説明するように、本対象の一部の実施形態では、単方向通信または双方向通信が、気化器デバイス本体101とカートリッジ114との間で1つ以上の電気接点を介して提供されている。これらの電気接点は、電源103からヒーター118にエネルギーを供給するために使用される電気接点を含み得る。カートリッジ114および気化器本体101は、例えば、カートリッジ114のハウジングの一部を、気化器本体101および/または気化器ハウジングに(例えばスナップおよび/または摩擦ばめなどの)機械的な接続を介して嵌合することにより、取り外し可能に一緒に結合することができる。代替的または付加的に、カートリッジ114および気化器本体101は、磁気的に、または一部の他の結合または嵌合機構を介して結合されてもよい。換言すれば、カートリッジと気化器との結合は、磁気カップリング、摩擦嵌合結合、ねじ式結合、スナップインもしくはスナップフィット結合などを含むがこれらに限定されない複数の可能なアプローチのいずれかによって達成することができる。
【0033】
本明細書に記載されるカートリッジのいずれかは、1つ以上の識別子138を含み得る。識別子138は、気化器本体101によって認識、検出、および/または読み取りすることができ、カートリッジ内に含まれる気化可能材料および/またはカートリッジ114自体に関する情報を伝えることができる。識別子138は、読み取り可能および/または読み取り/書き込み可能なカートリッジメモリを含み得る。識別子138は、カートリッジ114と気化器本体101との間で情報を受信および/または転送するための回路を含み得る。例えば、データ交換回路は、情報(例えばカートリッジの1つ以上のパラメータを特徴付けるデータ)を記憶するカートリッジメモリと、カートリッジ114が気化器本体101に結合されたときに、気化器本体101上の他の回路と協働してデータ交換回路を形成する付加的な回路と、を含み得る。
【0034】
本対象の一部の実施形態では、識別子138は受動的であり、コードまたはマーキング(例えば、バーコード、クイックレスポンス(QR)コードなど)を含むことができる。一部の例では、識別子138は、気化器本体101によって検出され得るカートリッジ114上の構造部(例えば、1つ以上のピン、突起など)であり得る。視覚的もしくは機械的識別子は、気化器本体内に統合された(図1には示されていない)撮像デバイス(例えばカメラなど)もしくは読み取りデバイス(例えば光学式読み取り器)を使用して、あるいはスマートフォンなどの別個のデバイスによる通信を介して気化器本体101によって直接識別され得る。例えば、ユーザーは、識別子138(例えば、コード、マーキングなど)の画像を撮り、コードもしくはコードから導出された情報(気化可能材料および/またはカートリッジに関する情報など)を、無線回路107を介して、または任意選択的に有線接続を介して気化器本体101に転送することができる。無線接続(例えば無線通信チャネル)は、デバイスの第1の通信ハードウェアと気化器の第2の通信ハードウェアとの間で確立することができる。第1および第2の通信ハードウェアは、それぞれ、1つ以上の無線通信プロトコルで使用するためのトランシーバを含むことができ、限定を意味するものではない(以下では単に「非限定的な」とも称する)その一例が本明細書に記載されている。
【0035】
図3は、カートリッジを使用しないが(ただし、まだ任意選択的にカートリッジの受け入れは可能)、代わりにルーズリーフ材料を使用することができる気化器200の概略図を示す。図3の気化器200は、オーブン220(例えば気化チャンバ)内に配置され得る緩い気化可能材料を含み得る。図1および図2A図2Dに示されるカートリッジ114を使用する気化器100内に存在するものと同じ多くの要素は、カートリッジを使用しない気化器200の一部として含まれていてもよい。例えば、カートリッジなしの気化器200は、電力制御回路、および/または無線回路207、および/またはメモリ225を含み得る制御回路205を備えた気化器本体201を含み得る。電源203(例えばバッテリー、コンデンサなど)は、チャージャー233によって充電され得る(さらに図示されていない充電制御回路を含み得る)。この気化器200も、センサ237と共に1つ以上の出力側215および1つ以上の入力側217を含み得る。付加的に、この気化器200は、オーブン220または他の加熱チャンバを加熱する1つ以上のヒーター218を含み得る。このヒーター218は、例えば、ヒーターの抵抗率の温度係数を用いることによってヒーターの温度を決定するためにヒーター218の抵抗を用いて制御することができる。またマウスピース244が含まれていてもよい。
【0036】
図4Aは、気化器本体201を有する例示的な気化器200の側面斜視図を示す。図4Bの底面斜視図では、蓋230は、気化器本体201から離れて示され、オーブン/気化チャンバ220は曝されている。
【0037】
図5は、気化器100,200と、気化器100,200と無線通信するデジタルデバイス305と、気化器100,200と直接かまたはデジタルデバイス305を介して通信することができるリモートサーバー307と、の間の通信の概略図を示す。デジタルデバイス305は、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットなどのハンドヘルドモバイルデバイス、またはデスクトップもしくはラップトップコンピューティングデバイスであり得る。本明細書で述べたように、デジタルデバイス305は、任意選択的に専用のリモートコントロールデバイスであってもよい。
【0038】
一般に、図5に概略的に示されるように、気化器100,200は、リモートサーバー307と、かつ/またはウェアラブル電子デバイス(例えば、グーグルグラス、スマートウォッチ、スマートウェアなど)および/またはスマートフォン、スマートウォッチなどのデジタルデバイス305と遠隔通信し得る。したがって、気化器は、気化器の内部または上部の通信チップ(例えば第2の通信ハードウェア)を介して実施され得る通信インターフェース(無線回路107,207)を含み得る。例示的な無線チップは、Parani BCD 210やテキサスインスツルメンツ社(TI)のCC2650 ブルートゥースシングルチップソリューションなどのブルトゥースチップ、NFC通信を考慮するNFCイネーブルチップ(Qualcomm社のQCA1990など)、またはリンク設定にNFCが使用される拡張Wi-Fiもしくはブルートゥース通信を含み得るが、これらに限定されない。本明細書の例に関連して記述および説明するように、これらの無線回路のうちの1つ以上は、図1に概略的に示すようにカートリッジ114を読み取るように構成された実施形態において、カートリッジ114との通信用かまたはそれらの間の通信用に使用され得る。例えば、NFCは、カートリッジ114上の(RFIDタグとしての)識別子138を読み取るために使用されてもよい。
【0039】
無線通信チップは、気化器をWi-Fiネットワークに接続することができるTI社のSimpleLink ファミリー CC3000などのWi-Fiイネーブルチップを含むことができる。一部の実施形態では、無線回路は、気化器の基板上の加入者識別モジュール(SIM)カード、(例えば3G/4Gセルラーネットワーク通信を可能にする)Nano-SIMカードなどを含む。また代替的な通信形態が、気化器100,200とユーザーデバイス305との間の双方向通信を確立するように使用されてもよい。
【0040】
気化器100,200とユーザーデバイス305との間の接続は、(例えば初期設定の後で)自動であってもよいし、気化器100,200とユーザー装置305との間の接続は、自動であってもよいし、あるいは気化器自体とのユーザー対話による(例えば、気化器を振ったり、気化器をタップしたり、気化器上の1つ以上のボタンを押したりすることなどによる)さまざまな設定を通じてユーザーによって開始されてもよい。
【0041】
気化器、気化器システム、ならびに気化器設定のユーザーによるカスタマイズおよび活性パターンに基づく活性物質(例えばニコチン、他の薬物など)の使用のためにそれらを使用する方法も、本対象の権利範囲内にある。本説明に一致する気化器および/または気化器システムは、ユーザーが他の可能な通信関連機能の中で気化器を個人化することを可能にし得る。
【0042】
本対象の実施形態に一致する気化器および/または気化器システムは、気化器を介した通信対話を容易にするように構成されてもよい。例えば、気化器は、より良い処方と医療処置管理のために、第三者(例えば、医師、使用減量を専門とするカウンセラーなどを含めた健康管理提供者)などの他者と使用情報を共有するように構成されてもよい。気化器および/または気化器システムは、医療関係以外の第三者(友人、同僚など)および未知の第三者(一部またはすべての情報を入手可能に公開する)と通信するように構成されてもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載される気化器は、それ自体によって、もしくは気化器システムの一部である1つ以上の通信デバイスと通信して、動作、状態、またはユーザー入力に関する情報を識別して気化器から公共もしくはプライベートネットワークに提供することができる。本対象の一部の実施形態では、気化器および/または気化器システムは、異なる(または同じ)気化器を単独のユーザーおよび/または複数のユーザーによって使用するための1つ以上の対話型ユーザーインターフェースを提供するように構成されてもよい。ユーザーインターフェースを介した対話は、気化器の動作および/またはユーザーによる気化器の操作(例えば、加速度計の出力、タッチもしくはリップの感知、描写の検出などに基づく操作)に結び付けられてもよい。
【0043】
本対象の実施形態に一致する気化器および/または気化器システムは、場所情報を提供するように構成することもできる。この場所情報には、場合によっては、他のユーザー(既知もしくは未知のユーザー、特定もしくは不特定のユーザーなど)、小売店、特定の場所(ラウンジ、クラブ、気化器に適した場所)などのうちの1つ以上に近接するユーザーの場所に関する1つ以上の情報も含まれる。気化器および/または気化器システムは、気化器および/または気化器システムの使用もしくは動作に基づく注文の発注を容易にするように構成されてもよい。
【0044】
気化器は、GPS機能を含み得るか、または気化器システムの一部として気化器と通信する別のデバイス(例えばユーザデバイス305)からのGPS情報にアクセスし得る。
【0045】
本対象の所定の実施形態では、カートリッジを含む気化器は、カートリッジおよび/またはその内容に関する特徴を任意選択的に含むがこれらに限定されない、カートリッジを認識および/または識別するように構成されてもよい。気化器(例えば気化器本体の一部であるコントローラー、マイクロプロセッサなど)が、カートリッジおよび/またはカートリッジ内に保持された気化可能材料に関する情報を決定できるようにするために、1つ以上の認識/識別のアプローチが採用されてもよい。これらの情報は、例えば、気化可能材料の種類(例えば、ニコチン、カンナビス由来の材料、フレーバー、気化可能材料がニートか、溶液内か、固形もしくは液状か、ルーズリーフか、そうでなければ植物性含有材料かなど)、気化可能材料の濃度(例えば、プロピレングリコール、植物性グリセリン、または他の溶媒などのうちの1つ以上を含む担体溶液中の)、気化可能材料の分量または容量、カートリッジの構成(例えば、ヒーター特性、電気特性など)、カートリッジのロット番号、カートリッジの製造日、カートリッジの有効期限、カートリッジの出所や真正性を検証するための情報などのうちの1つ以上である。
【0046】
この情報は、カートリッジ上で直接符号化されてもよいし、あるいは気化器(もしくは気化器と通信するプロセッサ)がこの情報の一部もしくはすべてをルックアップするためのインデックスとして使用できる参照インジケーターが提供されてもよいし、あるいは参照番号と直接符号化された材料との組み合わせが提供されてもよい。
【0047】
本対象の一部の実施形態では、カートリッジは、カートリッジと気化器との間の嵌合によって認識および/または識別され得る。本対象の一部の実施形態では、カートリッジは、気化器との鍵付き対話を含むように構成され得る。例えば、カートリッジの一部の形状もしくはサイズが、気化器によって検出されてもよい(それにより、サイズ、形状などにおける異なる変形が、カートリッジおよび/またはその内容の所定の特徴を示し得る)。代替的または付加的に、カートリッジは、当該カートリッジが気化器本体に挿入されるか、そうでなければ接続されたときに(例えば電気的接続の完了によって)検出され得るn個のピンもしくは突起を含み得る。n個のピンの場合、マーキングの組み合わせは2通りある。各組み合わせは、カートリッジの機能もしくは機能の組み合わせおよび/またはその内容を示すことができる。
【0048】
さらなる任意の変形形態では、カートリッジは、気化器がカートリッジとの電気的接続に基づき検出できる電気的特性に基づくように構成または識別されてもよい。例えば、電気回路は、カートリッジと気化器本体との組み合わせにより、2つ以上の電気接点対(例えばカートリッジ上の各ペアの一部および気化器本体上の対応する接点)の結合によって完成されてもよい。それにより、カートリッジのヒーターもしくは他のコンポーネントは、完成した回路の一部になる。ヒーターまたは他のカートリッジコンポーネントの、例えば特性抵抗、インダクタンス、時間応答など(例えば、時定数、RC時定数、LC回路共振など)のような1つ以上のパラメータは、回路が完成した後に検出され得る。これらの1つ以上のパラメータは、カートリッジおよび/またはカートリッジの内容物の特徴もしくは特徴の組み合わせを示し得る。
【0049】
本対象の一部の実施形態では、カートリッジは、気化器によって識別されたカートリッジ上のマーキングによって、認識および/または識別することができる。これらのマーキングは、ユーザーに視認される場合と視認されない場合がある。例えば、カートリッジは、例えばマーカーに固有のエミッター/検出器対を含み得る、気化器によって検出され得る特徴的なUV、IR、または他の波長固有のインクでマーキングされてもよい。例えば、マーキングは、カートリッジ上に位置する赤外線走査可能なバーコードを含むことができる。一部の実施形態では、マーキングは、カートリッジおよび/またはカートリッジの内容(気化可能材料)に関する情報を示す、QRコード、バーコードなどのパターンであってもよい。マーキングは、英数字を含む記号であってもよい。マーキングは、カメラまたは他の光学検出器を含み得る気化器によって直接「読み取られる」かまたは検出されてもよい。あるいは、カメラなどを有する第2のデバイス(例えば、ウェアラブル、スマートフォンなど)との通信を介して間接的に検出されてもよい。例えば、カートリッジ上のマーキングは、(例えばユーザーデバイス305に入力を提供するためにその一部であるかそうでなければ制御可能であるカメラもしくは他のセンサを介して)ユーザーデバイス305によって検出され得る。例えば、ユーザーデバイス305として機能するスマートフォンは、スマートフォンカメラを介して画像としてキャプチャされたマーキングを、ルックアップテーブルから1つ以上のプロパティをルックアップすることができるスマートフォン上のアプリケーション(例えば、ソフトウェア)を用いて識別することができ、あるいはプロパティをルックアップできる気化器にマーキングを直接通信することができ、かつ/またはプロパティをルックアップできるリモートサーバーと通信し、それを気化器に直接もしくはスマートフォンを介して通信することができる。
【0050】
本対象の一部の実施形態では、カートリッジは、RFID(Radio-Frequency identification)技術によって認識され得る。RFIDマーカーは、在庫管理のための多種多様なアプリケーションで使用されてきた。一部のRFID技術には、自身の固有の電源を含む能動型デバイスを使用するものと、その他の受動型RFIDデバイスを使用するものがある。この受動型RFIDデバイスは、当該受動型デバイスにおける給電に頼ることなくデータの転送を引き起こす別の給電されたデバイスと対話する。例えば、カートリッジは、カートリッジに関する情報を識別および受信するために気化器上のリーダーによって検出および読み取りが可能な1つ以上のRFIDチップまたはコンポーネントを含み得る。
【0051】
本発明の対象の一部の実施形態において、気化器との電気接続を介したカートリッジ上のメモリ(例えばEEPROM)との通信により、カートリッジを認識および/または識別することができる。図1に示す例示的な気化器のように、ヒーターがカートリッジ上に存在している実施形態では、メモリとの通信のためにヒーターを給電および/または制御するためにも使用されるカートリッジ上の1つ以上の電気接続(例えば接点119,121,123)を使用することが有利になる場合がある。ただし、このことは、カートリッジが2つ以上の向きで気化器と嵌合できる場合、および/またはヒーターが同じ接点を介して制御され、カートリッジと気化器との間において供給/受信される電気信号が変更され、気化器がヒーターの制御および/または温度の決定を変更することができる場合、特に困難になる可能性がある。1つ以上の付加的な電気接点は、ヒーターを制御する接点に加えて使用されてもよい。一般に、カートリッジと気化器との間の通信は、単方向であってもよいし(例えば気化器によるカートリッジからのカートリッジおよび/または気化可能物質に関する情報の読み取り)、あるいはこの通信は双方向であってもよい(例えばカートリッジおよび/または気化可能物質に関する情報の読み取り、およびデバイスの動作に関する情報、例えば使用回数、使用持続時間、温度設定などの書き込み)。情報は、カートリッジに書き込むことができ、さらにこの情報は、カートリッジ内に残っている材料の分量などを含め、カートリッジに関する他の情報を導出するために使用することができる。
【0052】
一般に、本明細書に記載される気化器のいずれも、ユーザーに供給可能な蒸気の量および/または蒸気中の(有効成分を含む)材料の分量を推定、測定、および/または予測することができる。例えば、以下で詳細に説明するように、本明細書に記載される装置を、気化可能材料の投与量を決定および/または制御するために使用することができる。例えば本対象は、ユーザーが指定した医療上の切り替えもしくは中止ニーズに基づき、気化可能材料(例えばニコチン、カンナビス、および任意の他の活性成分/薬物)中の活性成分の正確でかつ制御された投与量供給のための気化器およびそのような気化器の使用方法を含む。投与量制御は、使用ごと、セッションごと(予め定められた持続時間内、例えば1~15分、1~30分、1~60分以内、1~90分、1~120分以内での複数回の使用)、日ごと、あるいは他の予め定められたおよび/またはユーザー定義による持続時間ごとの、投与量情報の表示を含むことができる。この投与量制御は、投与監視(例えば装置によって供給される1つ以上の活性成分の分量)も含むことができる。この投与制御も同様にまたは代替的に、経時的に装置によって供給される1つ以上の活性成分の分量に基づき、気化器の動作を制御することを含むことができ、その際には、予め定められた(ユーザー定義、工場設定、または第三者による設定)分量もしくは閾値に近づいた場合(例えば予め定められた分量の50%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、99%以内など)または超えた場合に、ユーザーに警告すること、および/または予め定められた閾値に達したかまたは超えた場合に、装置の動作を停止する(ロックする、無効化する)ことが含まれる。投与(投与量)制御を含む装置は、投与を制御するための内部ロジック(特定用途向け集積回路(ASIC)ロジックを含む回路および/またはプログラミング)を含むことができ、かつ/または投与量制御のすべてもしくは一部を実行する外部のプロセッサと(無線通信リンクを介して)通信することができる。
【0053】
カートリッジおよび/またはカートリッジ内に保持された気化可能材料に関する情報は、任意選択的に上記の種類の情報のうちの1つ以上を含み、ユーザーに供給される気化可能材料の投与量を定量化するのに特に助けになる場合がある。本対象の一部の実施形態では、投与量および/または使用情報は、カートリッジ上に(例えばメモリに)記憶(書き込み)されてもよい。例えば、供給された気化可能材料の分量の計算に基づいて、データがカートリッジに書き込まれたり、かつ/またはデータが特定のカートリッジに関連してサーバーに記憶されたりしてもよく、それにより、カートリッジを同じもしくは異なる気化器本体に再接続することにより、結果的に、気化器本体は、以前にどれくらいの気化可能材料がカートリッジから投与されていたかを確認できるようになる。
【0054】
気化器がカートリッジ認識および/または通信を実施することができる付加的な技術には、マーカー(例えばQRコード、IRもしくはUSマーカーなど)の使用、機械的および/または電子的な鍵付けなどが含まれる。一般に、本明細書の他の箇所で述べたように、カートリッジと気化器との間の電子通信は、単方向または一部の実施形態の双方向(二重または多重を含む)の情報の転送を含み得る。そのため、情報は、気化器によってカートリッジから受信することができ、さらに任意選択的に、情報は、気化器によってカートリッジに書き込むことができる。気化器に提供される情報は、本明細書の他の箇所で論じられるような、気化可能材料および/またはカートリッジに関する情報を含み得る。
【0055】
識別回路(本明細書ではカートリッジ識別回路とも称される)を含むカートリッジは、通信し、そのような情報をカートリッジから気化器に転送するように構成され得る。カートリッジ識別回路は、メモリ(例えば、EEPROM)を含み得る。ヒーター(例えば抵抗コイルもしくはワイヤーなどの抵抗加熱素子)が、気化器上の対応する接点と通信する1つ以上(例えば2つ、3つ、4つなど)のヒーター電気接点へのエネルギーの供給によって制御されるカートリッジの変形形態では、カートリッジ識別回路は、複雑さの増加とヒーター破壊の可能性があるにもかかわらず、同じヒーター電気接点を介して気化器と通信することができる。
【0056】
カートリッジ識別回路は、カートリッジが、カートリッジ識別回路の動作を中断することなく、複数の向きで気化器に挿入され得るように構成されてもよい。
【0057】
同じカートリッジ識別回路には、例えば、使用時間および/または供給された総エネルギーなどを含む、カートリッジ、気化可能材料、およびカートリッジの履歴に関する情報が書き込まれてもよい。
【0058】
メモリ上に記憶された(読み取りおよび/または書き込み)情報は、暗号化、誤り訂正符号化(例えば、ハミングコードなど)の使用などを含めて、符号化されてもよい。動作中に、カートリッジが最初に気化器本体に挿入された場合に、気化器マイクロコントローラーは、カートリッジに関するカートリッジ符号化情報の信号を読み取ることができるか否か、および/またはカートリッジが気化器と互換性があるものとして識別することができるか否かを最初に決定するように構成されてもよい。情報は、気化器の測定回路を使用して読み取ることができる。一部の実施形態では、カートリッジが読み取れない場合(例えば、カートリッジ識別回路を含まない場合、またはカートリッジ識別回路から読み取ることができない場合)でも、気化器はデフォルト設定を使用することができる。
【0059】
動作中、気化器は、自身が検出されたならば、カートリッジ識別回路内のメモリに周期的に(例えば各吹かしの後などに)書き込みを行うことができる。気化器は、メモリに信号を送り、デバイスがメモリに書き込む方法と同様にメモリからの読み出しを要求することができ、次いで、ヒーター接点に供給されたバッテリー電圧を遮断して、メモリ(例えばEEPROM)がI/O線路を制御できるようにし、この線路を使用してデータが出力され、その際には、デジタル出力(I/O線路のロー/ハイの切り替え)が提供され、気化器が抵抗測定回路を介して検出した出力が転送される。典型的には、メモリが転送を行っているならば、温度制御の絶対精度に影響を受ける場合がある。そのため、メモリが転送(出力)を行っている場合にはデバイスが加熱を行わず、また通常の加熱動作がメモリにデータの転送をトリガさせることのないように、気化器を構成することができる。
【0060】
以下でさらに詳細に説明されるように、本明細書に記載されるようなカートリッジ識別回路のメモリ内に記憶される情報は、特に無線能力を含んだデバイスにおいては、投与量制御(例えば投与情報の計算および記憶)のために、ならびにセキュリティ、通信、および動作パラメータの記憶のために役立つであろう。ただし、カートリッジの識別は、ワイヤレス通信機能がない場合でも役立つであろう。
【0061】
論じたように、メモリ(例えばEEPROM)は、気化可能材料および/またはカートリッジに関する情報を記憶することができる。記憶され得る情報の一例は、カートリッジの加熱素子を含めた、カートリッジの公称加熱抵抗値R(抵抗)などの加熱素子の特定の特性に関する値を含み得る。この値は、デバイスが製造/生産された時点で、工場で決定および記憶される場合があり、かつ/または後で行われる場合もある。本明細書に記載されるように、周囲温度でのベースライン抵抗を決定することを含めて、各カートリッジの特定のR値をそのカートリッジに関連のあるメモリ内に記憶することは、デバイスの正確な温度制御のために役立つ場合がある。製造ライン上での抵抗/ベースライン測定は、デバイスが使用のために取得する測定から若干異なる場合があるが、ベースライン調整(アルゴリズムによる決定)も使用することができる。代替的または付加的に、カートリッジの信頼できるベースラインが一度決定されると、このベースラインは特定のカートリッジに関連のあるIDに関連付けることができ(例えば、リモートデータベース内、リモートサーバー上など)、そのため、カートリッジが取り外されて再挿入されると、(カートリッジIDの確認後、速やかに)同じベースライン値を使用することもでき、これは、安定したベースラインが検出されるのを待つ場合よりも早くチェックすることができる。
【0062】
一般に、ヒーターの抵抗などのカートリッジ特性をカートリッジ自体に記憶することは、気化器とカートリッジとの間の接続が良好であること、および気化器の抵抗測定回路が正常に機能していることを確認するためにも役立つ場合がある。したがって、本明細書に記載される方法および装置のいずれにおいても、公称カートリッジ抵抗は、カートリッジのメモリ内に記憶されてもよく(あるいはリモートサーバー/デバイス上に記憶され、一意のカートリッジIDに基づいて取り出されてもよい)、デバイスとポッドとの間の接続が良好であること、および/またはデバイスの抵抗測定回路が正常に機能していること、および/またはカートリッジの抵抗がカートリッジの組み立て以降もしくは充填以降、変化していないこと、を確認するために使用されてもよい。
【0063】
本明細書で述べたように、一部の実施形態では、気化器は、使用情報をカートリッジのメモリに書き込むことができ、この使用情報は、カートリッジから取り外された気化可能材料の分量と、残っている気化可能材料の分量とを推定するために使用することができる。使用情報には、吹かし/吸入の数、供給された投与量などが含まれ得る。
【0064】
気化器および/または気化器システムは、ソフトウェア、ファームウェア、または気化器から分離されたもしくは分離可能な、気化器と無線通信するハードウェアを含むことができる。例えばアプリケーション(「apps」)が、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、パーソナルデータアシスタントなどを含めたポータブルおよび/またはウェアラブルユーザーデバイスのプロセッサ上で実行されてもよい。これらは、一般に本明細書では、気化器システムの一部分であるユーザーデバイス(例えば図3におけるユーザーデバイス305)と称されている。ユーザーデバイスは、ユーザーが気化器に関連付けられた機能と結び付けられ、対話するためのインターフェースを提供することができ、そのような機能には、気化器へのおよび気化器からユーザーデバイスなどへのデータ通信、および/または付加的な第三者のプロセッサ(例えば図3におけるリモートサーバー307などのようなサーバー)へのデータ通信が含まれる。例えば、ユーザーは、気化器の一部の態様(温度、投与量など)、および/または任意選択的にデバイスの第1の通信ハードウェアと気化器の第2の通信ハードウェアとの間の無線通信チャネルを介した、気化器へのおよび気化器からのデータ転送およびデータ受信を制御することができる。データは、ユーザーの1つ以上のアクション(例えばデバイス上に表示されたユーザーインターフェースとの対話を含む)に応答して、かつ/またはユーザーがデータ通信プロセスを開始もしくは許可する必要のないバックグラウンドオペレーションとして通信されてもよい。
【0065】
ユーザーインターフェースは、ユーザーデバイス上に配置されてもよく、気化器の操作においてユーザーを支援することができる。例えば、ユーザーデバイス上で動作するユーザーインターフェースは、アイコンおよびテキスト要素を含むことができ、これらは、気化器の設定がユーザーによって調整もしくは構成できるさまざまな方法をユーザーに通知することができる。このようにして(または本発明の対象に一致する他の方法において)、気化器に関する情報は、ユーザーデバイスにより表示されるユーザーインターフェースを用いて提示することができる。アイコンおよび/またはテキスト要素は、バッテリー情報(充電残量、蒸気ドロー残量、充電時間、充電中表示など)、カートリッジ状態(例えばカートリッジおよび気化可能材料の種類、カートリッジの充填状態など)、および同様のデバイス状態など、気化器状態に関する情報がユーザーに見せられるように提供されてもよい。またアイコンおよび/またはテキスト要素は、気化器内の(ファームウェアとしても知られる)内部ソフトウェアの更新がユーザーに実施できるように提供されてもよい。さらにアイコンおよびテキスト要素は、気化器のアクティベートのためのPINコード設定または認証手段としての個人生体情報の使用など、気化器のセキュリティおよび/または認証機能をユーザーが設定できるように提供されてもよい。アイコンおよび/またはテキスト要素は、ユーザーがフォアグラウンドデータの共有および関連設定を構成できるように提供されてもよい。
【0066】
気化器は、1つまたは以上の認証機能を含むまたは組み込むことができる。例えば、ユーザインタフェース(”app”)は、例えばPINベースの認証、生体認証を含むことができる(生体認証には、指紋ベースの認証、虹彩スキャンベースの認証、顔認識ベースの認証、および/またはこれに類するものを含むことができる)。認証には、顔の特徴の分析に基づくユーザー年齢の推定もしくは計算などの年齢分析を含ませることが可能である。また認証は、気化器のロック/ロック解除に使用されてもよい。
【0067】
認証プロセスは、有線もしくは無線手法の使用によりデータ通信可能な(例えば本明細書に記載される気化器システムの一部である)ユーザーデバイスにインストールされて実行されるアプリケーションの機能として実施可能である。上記のように、ユーザーデバイスは、アプリケーションの実行が可能なオペレーティングシステムを有している場合がある。代替的に、気化器自体が1つ以上のユーザーインターフェース機能(例えばピンコード入力や一部の他のユーザー入力ベースの認証のアプローチなど)および/または指紋もしくは虹彩スキャン、顔認識などを実施するためのセンサを含む場合もある。
【0068】
本対象の一部の実施形態では、気化器は、付加的なデバイス(例えば、ポータブル、ウェアラブル、スマートフォン、デスクトップ、ラップトップなど)に(例えば通信して)接続することができ、これにより、ユーザーは、プログラミング可能な投与量制御、リアルタイムの使用量状況監視、個別化された使用設定、デバイスロックアウト、およびソーシャル機能を有効化することができる。例えば、気化器および/または気化器システムは、ペアレンタルコントロール、ユーザー年齢コントロール/制限、および盗難防止コントロールを含むセキュリティ制御に関連付けられた機能を含むことができる。気化器および/または気化器システムは、気化器が盗まれたり、気化器を置き忘れたりなどしたとき、および/または偽造部品と一緒に使用されたときに、デバイスの使用/動作をロックするか、そうでなければ制限し得る盗難防止および/または認証機能を含むことができ、また、子供を保護するためのロック(例えばペアレンタルロック)を許可するか、そうでなければ不正な第三者による動作を防止するように構成されてもよい。
【0069】
一例では、この種の偽造防止または他のロックアウト機能は、気化可能材料を含む交換可能なカートリッジなどの偽造消耗品の使用を防止するために、カートリッジ識別子を用いて実施することができる。例えば、検証済みのソースまたはサプライヤーからのカートリッジ識別子には、ハッシュまたは一部の他の検証コードを識別子の一部として含めることができ、気化器は、必要なハッシュまたは検証コードが欠けているカートリッジが気化器本体に結合されると、その気化器の使用をロックアウトすることができる。そのような機能は、気化器と通信するデバイスにおいて、気化器の使用のロック解除をデバイスにさせるために、ユーザーの身元確認が入力されることを要求するのに使用されてもよい。一例では、カートリッジには、規制物質が含まれていることを示す識別子が含まれている場合があり、ユーザーは、デバイス上のアプリケーションによって(カートリッジから受信した識別子情報を介したカートリッジに関する当該アプリケーションの決定に応じて)、自身の身元を(例えばパスワード入力、生体個人認証などを介して)確認するように要求される場合があり、さらに当該アプリケーションのために、気化器本体に結合されたカートリッジで気化器が使用できるようになる前に、識別されたユーザーが規制物質の使用を許可されていることを確認するように要求される場合がある。別の例では、ニコチンもしくはカンナビス含有のカートリッジは、ユーザーの身元確認が必要であり、そのため、デバイス上のアプリケーションは、ユーザーの身元が確認されかつユーザーが最低年齢を超えているものとして登録されている場合にのみ、気化器の使用を許可する。
【0070】
一部の例では、セキュリティ制御は、気化器と通信するデバイス上で実行されるアプリケーションを介して組み込まれてもよい。例えば、気化器と通信するデバイス上で実行されるアプリケーションは、気化器自体の識別子またはカートリッジの代替的/付加的識別子を受信することができ、この識別子に基づくか、そうでなければこの識別子を使用して、セキュリティ設定が、ユーザープロファイルに、あるいは気化器もしくはカートリッジに関連するその他の設定に含まれているか否かを決定することができる。本対象の実施形態に一致して、そのような機能性は、完全にもしくは部分的に気化器(および/またはカートリッジ)内に含まれるか、または気化器と、制御ロジックを操作するウェアラブルおよび/またはハンドヘルドデバイス、ラップトップ、デスクトップなどの気化器システムの一部である付加的なデバイス上に存在し得るユーザーインターフェースとの間に分散され得る。これらの特徴を提供するための制御ロジックまたは他のソフトウェア機能は、ユーザーインターフェースを含むことができ、気化器の動作を調整するための入/出力側および分析能力を提供し得る。デバイスの第1の通信ハードウェアおよび/または気化器の第2の通信ハードウェアの非限定的なオプションが本明細書に記載されている。
【0071】
気化器は、非活動化期間が事前設定された(または任意選択的にユーザーが構成可能な)時間閾値を超えた後、ロックされたモードまたは「さらに認証が必要」なモードに切り替わるように構成することができる。一部の例では、このロックされたモードは、予め定められたかつ/または事前設定された持続時間にわたって使用が検出されないときには、「スリープモード」であるか、「スリープモード」を含み得る。本対象の一部の実施形態では、気化器が活動化され、それによって蒸気を生成する目的で使用可能であるための前提条件として、デバイスが意図されたユーザーによって利用されていることを保証するために、そしてそれにより、デバイスの不正使用または偶発的もしくは意図しない活動化、またはニコチンやカンナビスを含む活性成分を摂取するための法定年齢に達していない個人によるデバイスの使用を阻止もしくは防止するために、ユーザーは認証される必要がある。個人識別番号(PIN)ベースの認証は、最終用途の認証のために、ユーザーが選択したPINコードを適用することができる。任意選択的に1つ以上のアプローチを用いて、生体認証が使用されてもよい。例えば、指紋ベースの認証プロセスは、エンドユーザーを認証することができる。虹彩スキャンベースの認証プロセスは、エンドユーザーの認証のために、眼または虹彩スキャンなどを使用することができる。顔認識ベースの認証は、エンドユーザーの認証のために、顔スキャンまたは画像処理アルゴリズムを使用することができる。虹彩スキャニング、顔認識などを含む生体認証は、パーソナルデジタルデバイスが、前方カメラなどのカメラかまたはユーザーデバイスの使用を有効化するためのそのような認証用に構成された他のセンサを有するのであれば特に役立つ場合がある。
【0072】
気化器は、閾値基準が満たされた後で非活動化され得る。例えば、気化器は、非活動化期間の後に非活動化状態にされてもよい。この非活動化期間は、ユーザーによって(例えば、パーソナルデジタルデバイス上で実行する制御ソフトウェアを使用して)事前設定および/または選択することが可能である。したがって、非活動化期間は、気化器の構成可能なパラメータであり得る。アプリケーションソフトウェア/ファームウェアは、本明細書で述べるように、認証を使用して気化器をロック解除または活動化する機能を含むことができる。
【0073】
気化器は、気化可能材料を加熱するように構成された加熱素子を含むことができる。アプリは、気化器のヒーター素子への電力供給および/またはその使用の無効化によって、気化器を無効化および/またはロックするように構成することができる。気化器の無効化および/またはロックは、ユーザーの認証および/または年齢確認に基づくことが可能である。気化器の無効化および/またはロックは、図7図9に関連して以下で述べるように、無効化/ロック信号または無効化/ロックデバイス(例えばビーコン705)の範囲内にある気化器に基づいてもよい。制御システムは、(例えばファームウェアを介して)ユーザーが、所定の動作(例えば標準的な加熱)からなるヒーター素子の作動を選択的に禁止するように構成することができる。一部の態様では、デバイスは、圧力センサの読み取り値および/またはデバイス上でユーザーが吹かす他の兆候を無視するように構成することができる。アプリは、気化器が動作的に無効化および/またはロックされていることを示す通知を提供するように構成することができる。付加的または代替的に、デバイスは、ユーザーがデバイス上で吹かしを実施しようとしていること決定すると、デバイスがロックされていることを(例えば1つ以上のLED方式、音響方式、触覚方式などを用いて)ユーザーに警告するように構成され得る。一部の実施形態では、気化器は、当該気化器がユーザーデバイスの閾値範囲内にあることに応じて、気化器が動作可能になるように構成することができる。一部の実施形態では、気化器は、ユーザーデバイスから信号を受信する気化器に応じて、気化器が動作可能になるように構成することができる。一部の実施形態では、気化器は、ユーザーデバイスから信号を受信する気化器に応じて、気化器が動作しないように構成することができる。例えば、ユーザーは、指紋認識、顔認識、および/またはこれに類するものなどのアプリへのユーザー入力により、気化器をロックおよび/またはロック解除することができる。
【0074】
気化器は、不正使用者がロックされたデバイスを使用するのを防ぐために、主要な機能(例えば蒸気生成)が無効化されるようにロックされるように構成されてもよい。一部の実施形態では、アプリまたは他のソフトウェアと対になっている気化器は、ロック/ロック解除機能を実施することができ、それによって、所与のユーザーがデバイスをロックすることができる。したがって、不正ユーザーによる気化器のロック解除および/またアクセスが防止される。ロック機能は、ハッキングによるロック機能の無効化を防ぐために、強力なセキュリティ(暗号化、ファイアウォール、および/またはこれに類するものなど)で構成され得る。
【0075】
アプリは、気化器がユーザーデバイスとの閾値通信範囲外にあることに応じて、気化器を無効化および/またはロックするように構成することができる。例えば、気化器がユーザーデバイスの通信範囲を超えている場合、気化器は、ユーザーデバイスとの通信範囲に戻るまで気化器が動作しないように、気化器動作を非活動化するように構成することができる。
【0076】
ユーザーデバイス上で実行中のアプリは、場所および/または気化器がユーザーデバイスの範囲外にあった時間の長さなどの時間パラメータに応じて、気化器を無効化および/またはロックするように構成することができる。
【0077】
アプリは、気化器がユーザーデバイスとの閾値通信範囲内にあることに応じて、気化器を有効化および/またはロック解除するように構成することができる。例えば、気化器は、ユーザーデバイスとの通信範囲内にあることに応じて、動作状態を再開することができる。
【0078】
気化器は、第1のユーザーデバイスの第1のユーザーに関連付けられた情報を受信するように構成することができる。気化器は、通信可能に結合されている気化器に応じて、第1のユーザーに関連付けられた第1のユーザーデバイスとの閾値通信範囲内で、気化器動作を活動化および/またはロック解除するように構成することができる。気化器は、第1のユーザーデバイスとの閾値通信範囲外にある気化器に応じて、気化器動作を非活動化するように構成することができる。気化器は、第2のユーザーおよび/または第2のユーザーデバイスと通信可能に結合されている気化器に応じて、気化器動作を非活動化するように構成することができる。例えば、第1のユーザーが第1の気化器を第1のユーザーデバイスとペアリングする場合、第1の気化器は、第1の気化器を第2のユーザーデバイスとペアリングしようとする第2のユーザーに応じて、非活動化および/またはロックすることができる。
【0079】
図13A~13Hに示されるユーザーインターフェースの例は、気化器の不正使用および/または未成年者の使用、購入などを防止するためのデータ、ならびに気化器の特定の制御を提供する際に利益を提供し得るロックおよび報告機能に関する。
【0080】
図13Aのアプリスクリーンビューまたは同様のアプローチは、気化器のユーザーにデバイスロック機能の実施を促すために使用することができる。一例では、これは、気化器が自動的にロック状態に移行しないデフォルト状態を有するなどの「オプトイン」機能として提供されてもよい。代替的に、ロック機能は、自動ロックを無効化するためにユーザーによる「オプトアウト」を要求する場合もある。さらに他の例では、自動ロック機能は、ユーザー構成可能なオプションではない場合もある。
【0081】
図13Bおよび図13Cのスクリーンビューは、オプトイン機能の選択時にユーザーに提示することができるビューを示す。この画面は、ユーザーのモバイルデバイスと気化器との間の通信が閾値時間よりも長いしばらくの持続時間の間発生しないときに、気化器が自動的にロック状態に移行することを説明するために使用できる。機能的には、この機能が有効化されている場合、気化器のコントローラー(例えば、マイクロコントローラー、PCB、プログラミング可能なプロセッサ上で実行されるソフトウェア、その他のコンピューティングハードウェアなど)は、気化器とペアリングされたユーザーモバイルデバイスとの最後の正常な通信以降の持続時間を追跡する動作を実行できる。この持続時間が一部の閾値を超えたならば、気化器コントローラーは、例えば、加熱素子への電流の供給を妨げるか、そうでなければ吸入可能なエアロゾルの生成を引き起こす噴霧器を活動化させることによって、気化器の通常の動作を中断させることができる。
【0082】
図13Dおよび図13Eのスクリーンビューは、スライダーコントロール(図13Dおよび図13Eの画面の左上隅)などのユーザーインターフェース要素の活動化を介して自動ロック機能を無効化や有効化することからの移行を示す。一実施例では、ユーザーは、例えば図13A~13Cの図面を介して、自動ロック機能を利用可能にすることをオプトインまたはオプトアウトすることを選択することができる。いつでも、ユーザーは、図13Dおよび図13Eに示すオン/オフ選択を使用して、自身の気化器に対して自動ロック機能を有効化もしくは無効化することを選択できる。ユーザーのモバイルデバイスが近くにないときにユーザーが自身の気化器をしばらくの持続時間の間使用するつもりならば、あるいはユーザーのモバイルデバイスの電源オフの必要があるか、そうでなければ気化器と通信できない状態にする必要があるときには、この機能を無効化することが望ましい場合がある。本対象の一部の実施形態では、自動ロック無効化機能に時間制限を持たせることが有利な場合がある。これにより、気化器コントローラーは、一部の固定されたもしくはユーザー設定可能な自動ロック無効化持続時間の経過後、自動ロック有効化状態に戻る。
【0083】
一部の実施形態では、気化器デバイスおよび/またはユーザーアプリは、「範囲内」にある(例えば、ユーザーデバイスが気化器デバイスの閾値範囲内にある)ロックされたデバイスの第1の通知を表示するように構成することができる。一部の実施形態では、気化器デバイスおよび/またはユーザーアプリは、図13Fのように「範囲外」にある(例えば、ユーザーデバイスが気化器デバイスの閾値範囲外にある)ロックされた気化器デバイスの第2の通知を表示するように構成することができる。気化器デバイスおよび/またはユーザーアプリは、ユーザーが「自動ロック」機能の一部またはすべてを「オプトイン」するためのオプションを表示するように構成することができる。例えば、気化器デバイスおよび/またはユーザーアプリは、「範囲内」にある(例えば、ユーザーデバイスは気化器デバイスの閾値範囲内にある)時間ベースで「自動ロックされた」気化器デバイスのためのカウントダウンタイマーを表示するように構成することができる。一部の実施態様では、ユーザーは、それ以降「自動ロック」が応答するようになるまでの時間の長さを特定するオプションを有することができる(例えば、24時間のデフォルト時間とは異なる時間が提供されてもよい)。一部の実施形態では、気化器デバイスは、「範囲内」状態から「範囲外」状態に変化する気化器デバイスに応じて、気化器デバイスを自動ロックするように構成することができる。一部の実施形態では、気化器デバイスは、気化器デバイスが定義された持続時間(例えば24時間)の間「範囲外」にあることに応じて、気化器デバイスを自動ロックするように構成することができる。一部の実施態様では、気化器デバイスは、範囲内の状態に戻ることに応じて、自動的にロック解除するように構成することができる。一部の実施形態では、気化器デバイスおよび/またはユーザーアプリは、ロック/ロック解除機能のオーバーレイの説明、ならびに/または範囲内および/または範囲外にある気化器デバイスの画像および/またはアニメーション化されたgif表現を表示するように構成することができる。
【0084】
換言すれば、図13Fは、自動ロックが有効であり、気化器がモバイルデバイスの範囲内にない(したがって、モバイルデバイスと気化器の間で通信が再確立されるまで使用できない)ことを示すことができるスクリーンビューを示す。図13Gは、気化器の使用を再認証するために、そして、これにより、モバイルデバイスを気化器のコントローラーと通信させ、気化器の動作が再び許可されるようにするために、パスワードまたは一部の生体認証(例えば、指紋センサーID、顔認識など)がユーザーのモバイルによってデバイスに受信されることを要求するために含めることができるオプションのスクリーンビューを示す。そのような冷めた機能は、未成年者や不正ユーザーが、モバイルデバイスと気化器との間の通信を再確立できるようにすべく、単にユーザーのモバイルデバイスに十分近い場所(例えば隣接する部屋など)にいるだけで、気化器を使用することができないようにしている。図13Hは、適切な認証が受信できなかったため気化器が無効のままであることを示すことができるスクリーンビューの例を示す。
【0085】
一部の実施形態では、ユーザーデバイスのユーザーインターフェースから気化器デバイスをロック(例えば無効化)またはロック解除(例えば有効化)する気化器ロック機能は、気化器が通信デバイスの通信範囲にある(例えば、ユーザーデバイスが気化器デバイスの閾値範囲内にある)ときに利用可能になるように構成することができる。気化器デバイスがロックされることに応じて、気化器デバイスは、気化器デバイスの一部またはすべての機能を無効化するように構成することができる。さまざまな例において、気化器をロックすることは、エアロゾル生成のために気化器を活動化させるように構成された圧力センサまたは他のスイッチからの入力を無視するなど、ヒーター素子への電力供給の無効化のうちの1つ以上を含み得る。ロックされた気化器デバイス上で試みられた吸入/吹かしの検出に応じて、気化器デバイスは、「ロック中」のLED表示を示し、空気流をブロックし、かつ/またはデバイスがロックされている別の表示を提供するように構成することができる。一部の態様では、気化器デバイスをロックすることは、ユーザーインターフェース上のホーム画面の状態を次のように変更することができる。すなわち、気化器デバイスがロックされると「ロック中」の通知が表示され、ユーザーはホーム画面から気化器デバイスをロック解除できるように変更できる。気化器デバイスは、ユーザーが当該ユーザーのアカウントにログインしたアプリを介してのみ気化器デバイスをロック解除できるように構成することができる。一部の実施態様では、ロックおよび/またはロック解除機能は、Wi-Fiおよび/またはデータサービス受信機能を有するユーザー/デバイスの有無にかかわらず利用可能であり得る。
【0086】
上記の自動ロック機能に対して付加的に、気化器デバイスは、年齢確認(AV)の有無にかかわらず、アカウントログインのために登録されたアプリユーザーに「アクセス機能」を提供するように構成することができる。気化器デバイスは、任意選択的に、アクセス機能の利用可能性が特定のユーザーモバイルデバイスではなく、アプリおよび/またはユーザーログインにリンクできるように構成することができる。一部の実施形態では、特定のユーザーがユーザーアカウントにログインした状態でデバイスアプリを使用するユーザーデバイスは、デバイスアプリの別のインスタンスを用いて当該ユーザーにより以前にロックされた特定のデバイスをロック解除/ロックできる場合がある。
【0087】
デバイスをロックすることは、ヒーター素子、圧力センサ、または気化器の他の要素への電力供給を無効化することで実行することができる。
【0088】
一部の実施形態では、ユーザーデバイスのユーザーインターフェースから気化器をロック(例えば無効化)またはロック解除(例えば有効化)する気化器ロック機能は、気化器がユーザーデバイスの通信範囲内にある(例えば、ユーザーデバイスが気化器の閾値範囲内にある)場合に利用可能になるように構成することができる。気化器がロックされることに応じて、気化器は、気化器の一部またはすべての機能を無効化するように構成することができる。ロックされた気化器上で試みられた吸入/吹かし(またはバッテリーレベルを照会するためのデバイス上のタップおよび/またはポッドの挿入もしくは取り外しなど、気化器を使用する別の試み)の検出に応じて、気化器は、「ロック中」のLED表示を示し、空気流をブロックし、かつ/またはデバイスがロックされている別の表示を提供するように構成することができる。この「ロック中」の表示は、ロックされたアニメーション、バッテリーレベルのアニメーション、LEDアニメーション、音響、および/またはこれに類するものなどを含むことができる。一部の態様では、気化器をロックすることは、ユーザーインターフェース上のホーム画面の状態を次のように変更することができる。すなわち、気化器がロックされると「ロック中」の通知が表示され、ユーザーはホーム画面から気化器をロック解除できるように変更できる。気化器は、ユーザーが当該ユーザーのアカウントにログインしたアプリを介してのみ気化器をロック解除できるように構成することができる。一部の実施態様では、ロックおよび/またはロック解除機能は、Wi-Fiおよび/またはデータサービス受信機能を有するユーザー/デバイスの有無にかかわらず利用可能であり得る。
【0089】
一部の実施形態では、気化器および/またはユーザーアプリは、「範囲内」にある(例えば、ユーザーデバイスが気化器の閾値範囲内にある)ロックされたデバイスに関する第1の通知を表示するように構成することができる。一部の実施形態では、気化器および/またはユーザーアプリは、図28のように「範囲外」にある(例えば、ユーザーデバイスが気化器の閾値範囲外にある)ロックされた気化器デバイスの第2の通知を表示するように構成することができる。気化器および/またはユーザーアプリは、ユーザーが「自動ロック」機能の一部またはすべてを「オプトイン」するためのオプションを表示するように構成することができる。例えば、気化器および/またはユーザーアプリは、「範囲内」にある(例えば、ユーザーデバイスは気化器の閾値範囲内にある)時間ベースで「自動ロックされた」気化器のためのカウントダウンタイマーを表示するように構成することができる。一部の実施態様では、ユーザーは、それ以降「自動ロック」が応答するようになるまでの時間の長さを特定するオプションを有することができる(例えば、24時間のデフォルト時間とは異なる時間が提供されてもよい)。一部の実施形態では、気化器は、「範囲内」状態から「範囲外」状態に変化する気化器に応じて、気化器を自動ロックするように構成することができる。一部の実施形態では、気化器は、気化器が定義された持続時間(例えば24時間)の間「範囲外」にあることに応じて、気化器を自動ロックするように構成することができる。一部の実施態様では、気化器は、範囲内の状態に戻ることに応じて、自動的にロック解除するように構成することができる。一部の実施形態では、気化器および/またはユーザーアプリは、ロック/ロック解除機能のオーバーレイの説明、ならびに/または範囲内および/または範囲外にある気化器デバイスの画像および/またはアニメーション化されたgif表現を表示するように構成することができる。
【0090】
気化器は、年齢確認(AV)の有無にかかわらず、アカウントログインのために登録されたアプリユーザーに「アクセス機能」を提供するように構成することができる。気化器は、アクセス機能の利用可能性が特定のユーザーデバイスではなく、アプリおよび/またはユーザーログインにリンクできるように構成することができる。一部の実施形態では、特定のユーザーがユーザーアカウントにログインした状態でデバイスアプリを使用するユーザーデバイスは、デバイスアプリの別のインスタンスを用いて当該ユーザーにより以前にロックされた特定のデバイスをロック解除/ロックできる場合がある。
【0091】
気化器は、アクセス機能が、ユーザーデバイス上でインターネットへのWi-Fi、LTE、または他の接続なしで動作できるように構成することができる。アクセス機能は、デバイスがユーザーデバイスのBluetooth Low Energy(BLE)範囲内にあり、ユーザーが現在ユーザーのアカウントにログインしていることに応じる場合がある。そのような実施形態では、外部サーバーへの要求なしで、アプリから気化器をロック解除またはロックすることが求められる場合がある。
【0092】
一部の実施態様では、気化器のペアリング、ロック、および/またはロック解除は、当該気化器にリンクされたユーザーアカウントにログインしたアプリを介してのみアクセス可能にすることができる。気化器は、ユーザーデバイスおよび/またはアプリとの長期間の非接続状態の後にセルフロックするように構成することができる。例えば、気化器が、設定された期間(例えば、1秒、24時間、7日、および/またはその他の持続時間)内にペアリングされたアプリに接続しなかったならば、紛失または盗難にあった気化器の不正使用を防止するために気化器は自動的にロックされ得る。
【0093】
気化器は、ロック機能が電力事案にわたって持続し得るように構成することができる。そのような機能のための構成および状態データは、パワーオンリセット(POR)および/または他のリセット条件を耐え抜くために、気化器上の不揮発性ストレージ内に保持される必要がある。
【0094】
気化器は、ロックされたデバイスを工場出荷時の状態にリセットできないように構成することができ(ロック保持機能)、気化器がロックされていることのユーザーへの表示を提供することができる。例えば、ユーザーが、ロックされた気化器を「工場出荷時の状態にリセット」しようとすると、気化器には「ロック中」のLED表示が示され、リセットを受けない。
【0095】
気化器は、ロック保持機能が、ハッキングによるロック機能の無効化を防ぐのに十分なセキュリティを含むように構成することができる。一部の実施態様では、気化器をロック/ロック解除するために、共有私有鍵を使用する必要がある。共有私有鍵は、アプリによって生成され、ロック要求中に気化器に転送され得る。デバイスをロック解除するために、アプリは、ロック解除シーケンスを開始するための私有鍵を用いて、気化器にチャレンジ/レスポンス認証を提供するように構成することができる。
【0096】
気化器は、許可された気化器が、同じユーザーアカウント保有者によって所有される異なるユーザーデバイスへのリンクを認証するように構成することができる。例えば、ユーザーが自身のユーザーデバイスを紛失した場合、ユーザーは新しいユーザーデバイス上でアプリにログインし、気化器をこの新しいユーザーデバイスに接続させることができる。以前に別のユーザーデバイスにペアリングされ、ユーザーアカウント保有者に関連する気化器については、この気化器は、アプリのユーザー資格情報が以前にペアリングされたユーザーデバイス上での気化器のペアリングに使用されたユーザー資格情報と同じであることに応じて、新しいユーザーデバイスとペアリングできる場合がある。
【0097】
気化器は、認証されたユーザーが第1のペアリングおよび/またはユーザーアカウントへのリンクの後で同じユーザーアカウントにログインした同じユーザーデバイスに対して「シェイクによるペアリング」(例えば電子ハンドシェイク通信交換の実行)の必要がないように構成することができる。例えば、気化器がユーザーアカウントに(年齢確認の有無にかかわらず)リンクされている場合、気化器は、ユーザーアカウントからリンク解除されるまで、そのペアリングを「記憶」し得る。ユーザー資格情報は、リンクされたアプリ情報が保持されるように気化器上に記憶することができる。
【0098】
気化器は、ユーザーに認証および/またはリンクに基づいて機能の特定のセットが提供され得るようにリンクおよび認証することができる(例えば年齢確認の有無にかかわらず、アカウントに結び付けられる)。気化器は、認証され許可されたデバイスがリンクされ、ユーザーにアプリを介して機能の特定のセット(フルセット)が提供され得るように構成することができる。
【0099】
気化器は、認証された所有権により、デバイス所有者が気化器を元のアカウントから明示的に解放することなく、別のアカウント保有者によって所有される気化器が別のアカウントにリンクされることを禁止するように構成することができる。したがって、気化器が別のアカウントユーザーとペアリングされていることを通信することで、盗難がより困難になる。以前に別のユーザーデバイスにペアリングされ、ユーザーアカウントに関連する気化器については、この気化器は、アプリのユーザー資格情報が以前にペアリングされたユーザーデバイス上での気化器のペアリングに使用されたユーザー資格情報と同じであることに応じて、新しいユーザーデバイスとのみペアリングできる。一部の実施形態では、気化器が第1のユーザーアカウントおよび/または第1のユーザーデバイスとペアリングされることに応じて、この気化器は、第2のユーザーアカウントおよび/または第2のユーザーデバイスとペアリングされないように構成することができる。
【0100】
気化器は、認証された所有権のために構成することができる。例えば、ユーザーが、第1のユーザーアカウントにペアリングされた気化器を第2のユーザーアカウントへのリンクを試みようとするならば、ユーザーインターフェースは、気化器および/または第2のユーザーの名前を表示するように構成することができる(例えば、ユーザーが誤って友達とスワップしたケースにおいて)。
【0101】
気化器は、一回に1つのユーザーデバイスに通信可能に結合するように構成することができる。例えば、気化器は、後続のペアリングおよび結合が以前の接続を上書きするように、単一のブルートゥース中央ユーザーデバイスにのみペアリングされ、結合され得る。
【0102】
気化器は、ロックされた場合にブルートゥース中央ユーザーデバイスとペアリングするように構成することができ、それにより、気化器は、ユーザーのアカウントにログインした任意のブルートゥース中央ユーザーデバイスによってロック解除することができる。
【0103】
気化器は、ユーザーをリンクする気化器が、未成年者の乱用を防止するために(例えば、青少年予防デバイスの活動化/非活動化のために)、持続時間ごとに特定された数の気化器のみをリンクできるように構成することができる。例えば、マッチングeコマース規制は、90日ごとに最大で5台のデバイスをリンクできる(eコマースの購入制限)。アプリは、それ以降ユーザーが別の気化器をリンクできるようになる日付を通信するように構成することができる。
【0104】
気化器は、(範囲内の他の気化器のペアリングを防ぐために)「シェイクによるペアリング」をユーザーアカウントへの気化器の最初のペアリングのために行うように構成することができる。気化器は、それがシェイクされたこと、およびペアリング可能であることの表示を提供し得る。
【0105】
気化器は、偽造気化器がユーザーデバイスへの最初のペアリングプロセス中にアプリおよび/またはクラウドに接続することができないように構成することができる。アプリは、デバイスがユーザーアカウントにリンクされたり、かつ/または任意のアプリサービス(ファームウェアの更新など)が提供されたりする前に、気化器が偽造デバイスではないことを確認するように構成することができる。そのようなプロセスでは、サービスが安全でハッキングされないことを保証するために、業界標準のセキュリティ手順を利用することができる。
【0106】
気化器は、純正の気化器がセキュリティの保証のために正規製造元のアプリおよびクラウドとのみペアリングおよびリンクする対策を講じることができるように構成することができる。気化器は、不正行為や製造元が承認していないその他の活動を防止するために、接続されているアプリおよび/またはクラウドが製造元によって提供されたものであり、第三者のサービスではないことを独自に検証するように構成することができる。そのようなプロセスは、サービスが安全でハッキングされないことを保証するために、業界標準のセキュリティ手順を利用することができる。
【0107】
気化器は、アプリがインターネットにアクセスできるときに、(関連しないデバイスの)最初のペアリングおよびユーザーデバイスのリンケージが発生しなければならないように構成することができる。インターネットアクセスは、(偽造品に対する)正規気化器の検証を求められる場合がある。
【0108】
気化器は、ユーザーが90日あたり5台までのデバイスの制限を受けて、追加のデバイスを自身のアカウントにペアリング(「デバイス追加」)できるように構成することができる。アプリは、そのような基準を検証し、確認(または未確認)通知を提供するように構成することができる。
【0109】
気化器は、デバイスがロックされない限り、「工場出荷時へのリセット」がなされるように構成されてもよい。この工場出荷時へのリセットには、ログの消去を含め気化器を新しく箱から出した状態にリセットすること、およびデータ収集の「リサーチモード」を「標準モード」にリセットすることが含まれる場合がある。気化器がロックされている間に、リセットジェスチャーが試みられた場合(例えば、ポッドが取り外された場合および/または挿入された場合など)、気化器は、「ロック中」表示がLEDで示されるように構成することができる。ユーザーは、まず、工場出荷時へのリセットを有効化するためにデバイスをロック解除する必要がある。工場出荷時へのリセットのジェスチャーには、ポッドが上を向くようにデバイスを垂直に配向すること、ポッドを取り外すこと、ポッド端部が下を向くようにデバイスを配向すること、ポッドを挿入すること、二度目のポッドを取り外すこと、ポッド端部が上を向くようにデバイスを配向すること、ポッドを再挿入すること、および/またはこれに類するものなどが含まれる場合がある。
【0110】
気化器は、ユーザーがロックされたデバイスを失い、それをユーザーアカウントから解除した後で、それを再び発見した場合、ユーザーは使用を再開するために自身のユーザーアカウントにログインすることによってデバイスを再接続できるように構成することができる。デバイスがロックされた状態で失われ、そのデバイスが最初に関連していたアカウントで再ペアリングが試みられた場合、デバイスは正常に機能し、アカウントへのリンクが復元される場合がある。別のアカウントで再ペアリングが試みられた場合には、デバイスはロックされたままになる場合がある。
【0111】
気化器は、アカウントにリンクされなかったデバイスが(たとえそれが認証されずにユーザーデバイスにリンクされていたとしても)任意のユーザーデバイスおよび任意のユーザーアカウントと再度ペアリングされ、結合されるように構成することができる。それにより、このデバイスは、復元されてアプリに結合することができ、デバイスが気化器のユーザーアカウントに接続されるまではこのリンクに所有権の構造は課されない。
【0112】
一部の実施形態では、別のユーザーアカウントにリンクされなかった気化器は、アプリへのユーザーログインを要求されることなく、ユーザーデバイスおよびアプリにペアリングされ、結合され得る(例えば、ユーザーがまだログインまたは認証を行っていない新しい気化器の場合)。ただし、アプリは、ユーザーが既存のユーザーアカウントでログインするか、新しいユーザーアカウントを作成するまでは、少数の機能セットが提供されるように構成することができる。
【0113】
一部の実施形態では、ユーザーは、関連するユーザーアカウントから気化器をリンク解除できる場合がある(例えば、ユーザーが気化器を譲渡したい場合、または気化器を紛失した場合)。一実施態様では、以前のユーザーのデータ(例えば使用量データ)が、気化器の新しいユーザーによって見られる場合がある。アカウントにリンクされた気化器は、範囲内の場合と範囲外の場合の両方で、アプリを介してそのユーザーアカウントから解放(「リンク解除」)することができる。気化器は、気化器が「ロック中」のときの気化器のロック解除、ログの消去などを含めて工場出荷時の設定に復元するが、最新のファームウェアは保持し、気化器を再度アプリにペアリングする試みに応じるように構成することができる
【0114】
気化器は、気化器のファームウェア(メイン/実行イメージ)が上書き/更新されることに応じて、気化器が正常に機能しない場合(例えば蒸気を生成しない場合)があるように構成することができる。静的なLEDパターン(または他の表示)は、気化器が更新中であることをユーザーに警告するために提供することができる。一部の実施態様では、基本的な気化器機能は、マイクロコントローラーのメモリにロードされているファームウェアに応じて一時停止されてもよい。静的なLEDパターン(または他の表示)は、気化器が機能中でファームウェアを更新中であることをユーザーに警告するために、更新状態において表示することができる。
【0115】
一部の実施形態では、使用量データは、ユーザーが別のユーザーデバイスでアプリにログインした場合(またはログアウトした後で再度ログインした場合)に、データが保持されるように、ユーザーアカウントに結び付けることができる。この使用量データには、蒸気の経験、目標データ(例えばユーザー設定、オンボーディングフローからの)、ガイドドロー結果、場所履歴、および/またはその他の使用量データのうちの1つ以上が含まれる。
【0116】
一部の実施形態では、ユーザーが、一般的なデータ保護規則(GDPR)に従って、関連するユーザーアカウントを削除した場合、このユーザーに関連付けられたすべてのデータは、不可逆的な形態でそのユーザーのアカウントから取り消し不能にリンク解除される必要がある。ユーザーアプリは、ユーザーデータのリンクを解除し、ユーザーの要求ごとに(例えばCSVおよび/またはそれに類するものを介して)ユーザーデータを提供し、利用規約ページをユーザーに提供するように構成することができる。
【0117】
一部の実施形態では、ユーザーは、複数のアプリの場所のうちの1つから年齢確認を行うことができ、その結果、アプリの機能セットに関連する更新が行われる。アプリのアカウント設定ページには、ユーザーの国(または他の地理的領域)ごとの「年齢確認済み」が表示され、ユーザーおよび/またはユーザーに関連付けられたアカウントに関連する他の情報が含まれる場合がある。年齢確認の更新に応じて、有効化された機能には、チェックアウト、気化器の交換、外部Webページ、モバイルサイト、および/またはその他の機能を含ませることができる。チェックアウト、気化器の交換、およびその他の機能については、年齢確認が要求される場合がある。年齢確認は、チェックアウト(ショッピングなど)、アカウントメニュー、気化器の交換フロー、ログイン、インターネット接続、および/または他のアプリ機能のうちの1つ以上からアクセスすることができる。ユーザーの年齢確認状態は、アカウント設定に反映される場合がある。アプリは、年齢確認状態と、確認が適用される国について提供することができる。ユーザーには、年齢確認に対するオプションがアプリから提供される場合がある。未確認の要求に応じて、外部のモバイルWebページが提供される場合がある。
【0118】
ユーザー年齢確認
一部の実施形態では、年齢確認手順は、データベースサービスを使用した確認を含むことができる。一部の実施形態では、ユーザーは、社会保障番号、信用履歴、顔認識,および/またはこれらに類するものなどの個人ユーザー情報を使用して年齢確認される場合がある。一部の実施形態では、ユーザーの名前および電話番号は、2要素認証を使用して確認する場合がある(例えばテキストメッセージを介してコードを受信するなど)。他の年齢認証手順は、「パスポート」機能を含むことができる。例えば、ユーザーは、ユーザーデバイスのユーザーインターフェースを介して、認証された使用識別情報を作成することができる。気化器が関連するユーザーデバイスの近くから離れた場合に、気化器は、機能を無効化するように構成することができる。機能は、関連するユーザーデバイスの閾値近傍内に戻ることに応じて、再度有効化することができる。一部の実施形態では、気化器は、限られた持続時間の間ユーザーデバイスの閾値近接を超えることに応じて有効化されたままであるように構成することができる(例えば、所与の持続時間を一度超えてしまうと、気化器はロックされ得る)。
【0119】
年齢確認は、ユーザーが年齢閾値を満たすか否かを決定するために、場所情報と相関させることもできる。例えば、気化器および/またはアプリケーションは、気化器および/またはアプリケーションの場所を識別するための全地球測位システム(GPS)情報を受信することができる。一部の態様では、年齢閾値は、特定の国、州、都市、郡、および/またはこれらに類するものなどの地理的場所に基づかせることができる。年齢閾値が気化器および/またはアプリケーションの場所に基づいて変化したときには、気化器および/またはアプリケーションは、更新された年齢閾値に基づいてユーザーを再認証することができる。
【0120】
近接検出を用いてそのような多要素認証を実行することは、気化器の未成年者の使用および/または不正使用の可能性を低減することができる。代替的に、近接情報および/または場所情報を年齢確認および/または識別情報と相関させることにより、指定されたエリアにおける気化器の動作を防止するための融通性をより高めることが可能になる。
【0121】
気化器は、アプリを介してユーザーから気化器設定を受信するように構成することができる。気化器設定には、気化器名変更を含ませることができる。ユーザーアカウントは、ユーザーの気化器設定を記憶するように構成することができる。これにより、ユーザーが新しいユーザーデバイスでユーザーアカウントにログインした場合、ユーザーの以前の設定が保存され得る。ユーザーアカウントによって保存される気化器設定には、輝度、ロック状態、低バッテリアラート、気化器名、および/またはその他の設定を含ませることができる。ユーザーアカウントは、ユーザーアカウントから気化器をリンク解除するように構成することができる。非限定的な例として、「リンク解除 気化器」のユーザー選択に応じて、例えば、「あなたは、あなたのアカウントから<JOHN’S JUUL>のリンク解除を本当に望んでいますか?気化器は、工場出荷時の設定にリセットされ、任意の他のユーザーのアカウントにリンクされる場合があります」などのプロンプトが提供されてもよい。ユーザーによる「イエス」の選択に応じた場合、気化器はリンク解除することができる。ユーザーによる「ノー」の選択に応じた場合、リンク解除することにより、ユーザーのアカウントから使用量データが削除されることはなく、リンク解除することにより、すべての位置データが削除され、かつ/または場所機能から気化器が削除される場合がある。
【0122】
付加的に、気化器の設定には、気化器の保証および/または登録状態が含まれる場合がある。未登録の気化器に応じて(例えばユーザーがアカウントにログインしていないために気化器がアカウントにリンクされていない場合)、気化器情報が提供され、ユーザーにユーザーアカウントの作成もしくはログインを促すような保証登録ページの表示が提供される場合がある。一部の実施態様では、アプリは、ユーザーが新しいアカウントを作成し、かつ/または既存のグーグル、フェイスブック、および/または他のアカウントログイン情報を使用して既存のアカウントにログインできるように構成することができる。
【0123】
一部の実施形態では、気化器のバッテリーレベルを、気化器アプリを有効化することなく、ユーザーデバイス上に表示することができる。例えば、「バッテリーサービス」は、気化器のバッテリーレベルをユーザーデバイスのユーザーインターフェースを介してアイコンとして表示するように構成することができる。そのような気化器情報は、気化器がユーザーデバイスの閾値範囲内にあることに応じて表示されてもよい。
【0124】
監視-健康および停止
本対象の実施形態に一致する気化器システムの一部である、気化器および/またはデバイス上で実行されるアプリケーションは、デジタルヘルスレジメンおよび/または禁煙などのために使用量を監視するように構成することもできる。例えば、減量監視デバイスと同様に、気化器もしくはアプリ、またはその両方は、ニコチンの摂取量を減らしたい人、および/または所定の持続時間内に消費されたニコチンの量を追跡したい人にとって役立つ。例えば、気化器および/またはアプリは、タバコおよび電子タバコのデュアルユーザーがログインして、消費するタバコの数や異なる組み合わせが使用されたときの日ごとのHPHCおよびニコチンの総量を比較できるように構成することができる。
【0125】
アプリおよび/または気化器は、X化合物をどのくらい消費しているかを報告するなどのメッセージングの提供によって付加的動機付けを提供し、元喫煙者が喫煙の低減もしくは排除によってどのくらいのお金を節約しているかを示すこともできる。これはニコチンに最も関係があるが、他の物質にも使用できる。一部の実施形態では、ユーザーは、タバコ1箱あたりのそれらの通常価格を入力でき、これは基準ラインとして使用できる。これもまたTHCに関連し得る。なぜなら、ベイピング(以下電子喫煙とも称する)は、より効果的な消費手段であるからである。事例データからは、喫煙と電子喫煙との間には5~10倍のひらきがある場合がある。例えば、所与の時間間隔でTHCをxmg電子喫煙する人は、そうでなければ10倍の量のmg単位のTHCを喫煙することになるであろう。デバイスによる投与量の監視に基づいて、気化器および/またはアプリは、ユーザーが他の方法でどのくらい喫煙したかに関する節約量を報告することができる。
【0126】
本対象の一部の実施形態では、アプリはまた、ユーザーがフィットネスアプリからなどの他の健康関連活動を記録することを可能にし、かつ/またはニコチンもしくはTHCの使用量と、アルコール消費量、心拍数、血圧、運動時間もしくは体重変化などとの間の相関性を示唆することもできる。例えば、ユーザーは、(プリセット、または本明細書に記載されるような推定/記録/プログラミング可能なデータを使用して)好ましい単位投与量や投与間隔または一日の総目標を入力することができる。気化器および/またはアプリは、各投与後にロックアウトでき、次の投与の時間になったときに、ユーザーのコンピューティングデバイス上(電話、スマートウォッチ、タブレットなど)でアラートがポップアップし、さらに気化器はこの次の投与のために自動的にロック解除することができる。これは、ユーザーが選択した低減のアプローチ(段階的減少もしくは中止)として、または指示された治療レジメンの維持のために使用することができる(例えば、Xmgの薬剤をY時間ごとに、ただし、Zmg/日を超えないようになど)。一部の態様では、気化器および/またはアプリは、(例えば、ブルートゥース(登録商標)、WiFiなどを介して)アプリにフィードバックできるユーザーおよび/または気化器の使用情報をキャプチャして、この情報を記録することができ、ニコチン停止プログラムに関する推奨事項を、任意にキャプチャおよび/または記録されたデータ(デバイスの使用および付加的情報を含む)および/またはそこから決定された使用パターンに基づいて提供することができる。一部の態様では、推奨事項は、アプリおよびデバイスを使用して(例えば、計画に基づき所定の時間にデバイスをロックすることによって)実施されるデータおよび/またはパターンに基づく中止計画を含むことができる。
【0127】
一部の実施形態では、気化器および/または関連アプリは、ユーザーがログオンでき、それらの経時的進行を表にすることが可能なダッシュボードスタイルのユーザーインターフェースを有することができる。データは、個人および/またはグループのデータに基づくものであってもよい。例えば、グループデータは、気化器の使用を開始して以降、いつでも喫煙/電子喫煙の切り替え率の平均を母集団として示すことができる。装置は、ユーザーが他のユーザーを選択して、それらの開始条件、例えば、一日当たりの箱数、年齢、性別などに基づいてグループ(コホート)を定義するための画面を提供することができる。
【0128】
デバイス制御およびカスタマイズ
本明細書で述べたように、気化器は、関連するアプリへのユーザー入力によって部分的に制御されてもよい。例えば、制御され得る気化器の特定の態様は、例えば、目立たなくする必要がある場合にユーザーがより少ない蒸気を得ることを可能にするために、温度設定点を変更することを含み得る。これもまた、ユーザーが吹かしごとの苛立ちや活性成分の消費を減らすことを可能にし得る。
【0129】
アプリは、気化器上に表示されるものを超えて、バッテリーレベルのより正確な表示を提供することもできる。例えば、充電中に、アプリは残り時間を表示することができる。
【0130】
本明細書で述べたように、アプリはまた、気化器にファームウェアの更新を提供することもできる。
【0131】
ニコチンおよびTHCカートリッジの両方を受容するデバイスについては、関連する(接続する)アプリによっても、ユーザーは、異なる温度設定点を有する可能性が高いニコチンモードとTHCモードとの間で切り替えることが可能になる。
【0132】
気化器および/または気化器システムの一部であるデバイスは、ユーザーが紛失した気化器を見つける支援のために、受信信号強度インジケータ(rssi)を使用することができる。付加的に、アプリは、置き忘れた装置を見つけるための支援も含めて、ユーザーへのアラームとして気化器を振動、点滅、および/または音響発生させることができる。例えば、温度変化、振動、またはフラッシュライトも、気化器が近くに隠れているか否かのインジケーターであり得る。一部の実施形態では、気化器はまた、気化器と電話との間の距離に依存してLEDの色を変えることで接続されたときに、置き忘れた電話を見つける支援にもなり得る。
【0133】
1つ以上のネットワークデバイスは、1つ以上のプロセッサによって、気化器に関連する情報を受信し、気化器に関連する受信情報をアプリに通信し、気化器に関連する一意の識別子を決定するように構成することができる。ネットワークデバイスは、他の気化器ユーザーのユーザーデバイスを含むことができる。アプリは、気化器が1つ以上のネットワークデバイスの通信範囲内にあるか否かを判断するように構成することができる。気化器は、ネットワークデバイスによって通信されるプロンプトに応じて信号を発するように構成することができる。例えば、ユーザーデバイスの範囲を超えた場所に気化器を置き忘れた場合、1つ以上のネットワークデバイスが「デバイスの紛失」通知を受信することができ、置き忘れた気化器は、1つ以上のネットワークデバイスの通信範囲内にあることに応じて信号を発することができる。ネットワークデバイスは、気化器が見つかったことに応じてユーザーデバイスに場所情報を転送するように構成することができる。気化器は、ネットワークデバイスによって通信されるプロンプトに応じて、無効化および/またはロックするように構成することができる。
【0134】
気化器および/またはアプリは、気化器のLEDの輝度および色を調整するために使用できる。例えば、複数のLEDを備えた気化器の場合、ユーザーは個別化されたインジケータパターンをデバイスにダウンロードできる。気化器をより個別化された感じにさせることに対して付加的に、気化器は、どの気化器が特定の所有者に属しているかを容易に識別させるような拡張されたユーティリティを有することができる。
【0135】
一部の実施形態では、気化器の温度は、一本の指で気化器温度の全体の制御と正確な制御の両方を可能にするグラフィカルユーザーインターフェースを使用することによって調整することができる。例えば、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)は、気化器の現在の温度および/または目標温度を視覚的に示す温度の表示を含み得る。この温度は(範囲内で)上下に調整できる。この例では、温度を調整するために、ユーザーは指先をインジケーターの上または反対の場所に保持することができ、その際、気化温度を上(右側)または下(左側)に調整できるときに、温度のどちらかの側にインジケーターが現れる。隣接するインジケーター上で指を迅速にスライドさせることにより、温度設定を大きな間隔で(例えば、3度、5度、10度、15度、20度、25度、30度、35度などの間隔で)迅速に動かすことができる。大きな間隔の調整は、大きな円によって示されている。温度インジケーターまたは隣接するインジケーター上で、予め定められた持続時間(例えば、1秒、2秒、3秒、4秒、5秒など)の間指先を保持することにより、細かい温度制御を開くことができる。この細かい温度制御に沿って図を移動することにより、選択した温度を細かい量(例えば、0.1度、0.5度、1度、2度など)で増/減させることができる。温度変化は中央の温度インジケーターに表示されている。
【0136】
図6は、例示的なコンピューティング装置600を示し、その特徴は、一部の例示的な実施形態で使用することができる。図6に示されるコンポーネントのすべては、同じ単一のデバイスもしくは装置上にある必要がないことを理解されたい。所定の機能は、例えば、気化器とユーザーデバイスとの間で分割されてもよい。他の例では、機能は、ユーザーデバイスと、2つ以上の分離可能なコンポーネント(例えば、充電器ユニットおよび気化器)と、を含む気化器との間で分散されてもよい。例えば、コンピューティング装置600の少なくとも一部は、気化器100、気化器200、ユーザーデバイス305、リモートサーバー307、ビーコン705、ユーザーデバイス805、および/または気化器システムの1つ以上のその他の部品の一部として含まれていてもよい。コンピューティング装置600のコンポーネントは、図示および/または説明される気化器装置100,200の任意のコンポーネントから付加的または代替的に実施することができる。コンピューティング装置600は、本明細書に記載されるプロセスのうちの1つ以上を実行するように実施することができる。
【0137】
コンピューティング装置600は、本明細書に記載されるプロセスのうちの1つ以上を実行することができる。例えば、コンピューティング装置600は、コンピューティング装置600と通信する気化器のユーザー制御を提供するアプリケーションを実行するために、かつ/またはユーザーが一部の例示的な実施形態に従って、気化器に関連付けられた機能と従事および対話するためのインターフェースを提供するために使用することができる。
【0138】
図示のように、コンピューティング装置600は、本明細書に記載されるものに一致する動作を実施することができる命令を実行するために、プロセッサ610などの1つ以上のプロセッサを含むことができる。コンピューティング装置600は、実行可能な命令および/または情報を記憶するためのメモリ620を含み得る。メモリ620は、ソリッドステートメモリ、ソリッドステートディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、または任意の他の情報記憶デバイスを含み得る。コンピューティング装置600は、図5を参照して説明するネットワークなどの有線ネットワークまたは無線ネットワークへのネットワークインターフェース640を含み得る。無線通信を実現するために、ネットワークインターフェース640は、例えば、アンテナ690などの1つ以上のアンテナを利用することができる。
【0139】
コンピューティング装置600は、ユーザーインターフェース650などの1つ以上のユーザーインターフェースを含むことができる。ユーザーインターフェース650は、キーボード、マウス、または他のインターフェースなどのハードウェアまたはソフトウェアインターフェースを含むことができ、それらの一部は、ディスプレイ630と統合されたタッチスクリーンを含むことができる。ディスプレイ630は、気化器の機能に関連する情報などの情報を表示し、ユーザーにプロンプトを提供し、ユーザー入力を受信する、および/またはこれらに類することなどのために使用することができる。さまざまな実施形態において、ユーザーインターフェース650は、1つ以上の周辺デバイスを含むことができ、かつ/またはユーザーインターフェース650は、これらの周辺デバイスと通信するように構成され得る。
【0140】
一部の態様では、ユーザーインターフェース650は、1つ以上のセンサを含み、かつ/または本明細書に記載されるような1つ以上のセンサに対するインターフェースを含み得る。これらのセンサの動作は、少なくとも部分的に、センサモジュール660によって制御され得る。コンピューティング装置600は、センサまたは他のユーザーインターフェースから受信される情報、ネットワークインターフェース640および/またはこれに類するものなどを介して受信および/または転送される情報をフィルタリングできる入力および出力フィルタ670を含み得る。例えば、センサによって検出された信号は、適切な信号調整のためにフィルタ670を通過することができ、次いで、フィルタリングされたデータは、(例えば、ネットワークインターフェース640を介して結果または表示を転送する前の)妥当性検査および処理のためにセンサモジュール660および/またはプロセッサ610に渡すことができる。コンピューティング装置600は、電源680などの1つ以上の電源を使用することによって電力供給が可能である。図示のように、コンピューティング装置600の1つ以上のコンポーネントは、システムバス699を介して通信可能であり、かつ/または電力を受け入れ可能である。
【0141】
本明細書に記載される任意のデバイスは、本明細書で説明するようにデバイスロックを含み得る。例えば、アプリ(例えばユーザーデバイス305で実行されている)および/または気化器100、200は、偽造防止機構として暗号化を使用してモバイルデバイス(例えばユーザーデバイス305)に対して認証することができる。同様のスキームは、気化器100、200をユーザーデバイス(例えば、ユーザーによって所有もしくは使用される電話、スマートウォッチ、タブレット、コンピュータなどのモバイル通信デバイス)に結び付けるために使用することができ、それによって、気化器は、盗まれたときに他の人がそれを使用できないように無効化することができる。一部の実施形態では、気化器100,200は、ネットワークインターフェース640を使用して定期的にユーザーデバイス305に接続し、ユーザーの使用および/または年齢を確認および/または認証することができる。一部の実施形態では、ユーザーは、ユーザーデバイス305またはコンピュータ上のアプリケーションに接続し、気化器100,200の動作を有効化するための認証を提供することができる。一部の態様では、認証には、パスワードまたはPIN入力、定義されたジェスチャー(例えば、3回タップ)、確認ボタンの選択、音声認証、またはユーザーインターフェース650を使用してアプリケーションに入力された生体認証(例えば、顔認識)が含まれる。
【0142】
本明細書に記載される気化器100,200は、ペアレンタルロックアウト(例えば、子供用保護)も含み得る。例えば、気化器100,200は、自身の子供や他の未成年のユーザーが気化器を使用することができないことを確認したい保護者のために「ロック」することができる。ペアレンタルロックアウトの場合、ブルートゥース(登録商標)またはその他の比較的長距離の通信に加えて、気化器100,200は、気化器に近距離通信(NFC)タグを実装することもできる。NFCタグは、(例えば、センサモジュール660、ネットワークインターフェース640、I/Oフィルタ670、および/またはユーザーインターフェース650を使用して)コンピューティング装置600に実装することができる。NFCタグは、情報を記憶および転送するように構成することができる。NFCリーダーは多くのスマートフォンに組み込まれている。NFCの1つの特徴は、非常に短い範囲でのみ機能することである。これにより、ユーザーにとって気化器のロック解除が容易に達成できるようになる。例えば、ユーザーは既に認証された電話を気化器に対してタップするだけで、それによって気化器は1つ以上の認証コードを電話から取得して、気化器をロック解除できる(場合によっては、認証されたユーザーにより一部の従来の方法で電話自体がロック解除された後)。一部の態様では、認証されたユーザーデバイスは、気化器100,200のNFCタグを活動化することができ、気化器100,200、NFCタグは、気化器のロック解除を有効化するためにネットワークインターフェース640および/またはアンテナ690を介して、ユーザーデバイス305に情報および/または識別子を通信することができる。NFCタグは非常に安価で小型であり、ブルートゥースなどの他の無線通信モードに加えて、またはその代わりに使用することができる。NFCは、本明細書に記載される他の機能の一部を実施するために使用することができる。
【0143】
一部の実施形態では、認証は、気化器100,200で行うことができる。例えば、気化器100,200は、(例えば、センサモジュール660の一部として)拇印/指紋センサを含み得る。この母音/指紋センサは、認証された拇印/指紋により、気化器の動作を可能にさせる。気化器はまた、認証目的のために(例えば、センサモジュール660の一部として)他のバイオメトリックセンサも含み得る。例えば、気化器100,200は、虹彩認識、顔認識、音声認識、DNA認識などが可能なセンサを含み得る。別の例では、気化器100、200は、動作を可能にするために特定のアクション/ジェスチャーを要求する場合がある。特定のアクションまたはジェスチャーには、パスワードまたはPIN入力、定義されたジェスチャー(例えば、3回タップ)、音声認証、確認ボタンの選択、または生体認証(例えば、顔認識)が含まれ得る。一部の態様では、プロセッサ610は、センサモジュール660またはコンピューティング装置600の他のコンポーネントからこれらの入力を受信し、認証が成功したか否かを決定することができる。
【0144】
一部の態様では、不正使用からのより良好な保護のために、気化器100,200の使用の異なる時点もしくは段階で、認証/チャイルドロック手順を実施することが有益である場合がある。認証/チャイルドロック手順は、持続時間/段階ごとに同じであるか、持続時間/段階に応じて、あるいは同じもしくは異なる持続時間/段階での本明細書に記載される認証/チャイルドロック手順の任意の組み合わせに応じて異なり得る。
【0145】
例えば、一部の実施形態では、気化器は、気化器装置100,200の最初の購入時点に、またはその前後に第1の認証を要求する場合がある。一部の態様では、第1の認証は、消費者の年齢が確認されて年齢閾値を満たすまでの気化装置の任意の使用を防止するために、気化器100,200をロックすることを含む場合がある。一部の態様では、プロセッサ610は、センサモジュール660またはコンピューティング装置600の他のコンポーネントから受信した入力に応じて、第1の認証および/またはロックを実行することができる。第1の認証には、シングルステップ認証またはマルチステップ認証を含ませることができる。ロックは、製造元、小売業者において、あるいは製造、流通、小売プロセスの間の任意の段階において発生する場合がある。第1の認証の種類または方法は、デバイスが購入された小売業者、場所、または方法に依存し得る。一部の態様では、消費者は、最初の認証(例えば年齢確認)が要求される前に、購入後のある期間(例えば、1日、7日、30日など)の間は気化器を自由に使用できる。気化器は、第1の認証が完了することなく、またはユーザーによるユーザーインターフェースを介したデバイスの登録が完了することなく、閾値期間が満了したことに応じてロックされるように(例えば機能が無効化されるように)構成することができる。
【0146】
一部の態様では、デバイスの最初の認証およびロック解除は、オンラインまたは小売店のいずれかの販売時点(POS)で発生する可能性がある。小売店の場合、最初の認証には、小売業者が消費者の年齢および識別情報をチェックすることを含む場合がある。このチェックには、消費者の身分証明書(運転免許証、パスポートなど)の目視検査が含まれる場合がある。このチェックには、消費者の年齢および/または識別情報を読み取って確認するために、小売業者が身分証明書のバーコード、QRコード、またはその他の暗号化コードをスワイプもしくはスキャンすることが含まれる場合もある。
【0147】
一部の実施形態では、小売業者は、消費者の身元および/または年齢を確認するコンピュータアプリケーションに年齢/識別情報を手動入力またはスキャンすることができる。例えば、小売業者は、気化器に関連するアプリケーションを実行するタブレット、ラップトップ、デスクトップ、または他のコンピューティングデバイスを装備することができる。一部の実施形態では、アプリケーションは、小売業者が消費者をより正確に年齢確認および識別できるように、小売店に合わせて特定化することができる。消費者または小売業者は、アプリケーションを使用してデバイスを登録し、その識別情報と年齢に関連する情報をアプリケーションに提供することができる。次いで、アプリケーションは、消費者の年齢や身元を確認するために最初の認証を実行することができる。一部の態様では、アプリケーションは、最初の認証を完了するために気化器アプリケーションデータベースまたはサードパーティシステムと通信することができる。一部の実施形態では、アプリケーションは、消費者に関連付けられている電話番号を取り出して、同じ電話番号がアプリケーションを実行している電話に関連付けられていること、および気化器が登録されていることを確認する。アプリケーションは、後で使用するために消費者の情報を記憶できる。小売業者のアプリは、トランザクションにフラグを立てたりブロックしたりするために、消費者が不審なアクティビティ(デバイスの大量購入など)に関連付けられているか否かを決定するために1つ以上のサーバーおよび/またはデータベースと通信することもできる。そのような追跡は、最初の認証または他の認証/青少年予防措置をのがれて未成年者または他の意図しないユーザーへのデバイスの転売を試みようとしている可能性のある消費者を有益に識別することができる。
【0148】
オンライン小売業者は、第1の認証を実行することもできる。例えば、気化器をオンラインで購入するために、消費者は、自身の年齢を含む自身の識別情報の入力を要求される場合がある。小売業者は、入力された情報が消費者識別情報(社会保障局、陸運局、税務記録など)を含むデータベースに正しくアクセスしていることを確認でき、あるいは、小売業者は、そのような情報にアクセスできる第三者と契約し、入力された消費者情報が正しいこと、および消費者が年齢閾値を満たしていることを確認できる。第三者は、サーバー上で消費者情報を受信でき、サーバーは、消費者の年齢/識別情報の決定と共に小売業者に応答できる。第1の認証には、消費者がその情報(例えば連絡先情報)を入力した後、小売業者、製造業者などが消費者に(例えば、アプリケーション、テキストメッセージ、電子メールメッセージなどを介して)ユーザーが購入を完了し得る前に入力するためのコードを送信するマルチステップ認証プロセスを含ませることができる。一部の態様では、消費者および/または小売業者は、このコードを、気化器がスマートフォン、タブレット、コンピュータ、または他のコンピューティング装置とペアリングしたときに入力する。消費者および/または小売業者が正しいコードを入力すると、販売が認証され得る。そうでない場合には、販売トランザクションが終了され得る。一部の実施形態では、消費者が使用する情報は、ユーザープロファイルの作成のために記憶することができる。このユーザープロファイルは、気化器、アプリケーション、サーバー、またはその他のコンピューティングデバイスに記憶されてもよい。
【0149】
一部の実施形態では、小売業者(オンラインまたは店内)は、最初の認証後に電話のロック解除を認証され得る。例えば、製造業者、気化器会社、流通業者、または他の実体は、最初の認証チェックが成功した後、気化器装置のロック解除のためのコードもしくはPINを小売業者に提供することができる。このコードは、コンピュータアプリケーション、テキストメッセージ、電子メールメッセージ、印刷された文書などによって小売業者に提供されてもよい。一部の態様では、コードは、予め定められるか、またはランダムに生成され得る。予め定められたコードは、気化器の一意の特性(例えば、シリアルコード、製造者コードなど)に基づくことができる。コードは、生成後の所定の期間の間のみ有効であってもよい。一部の態様では、小売業者は、気化器装置と無線で通信するアプリケーションにアクセスすることができる。このアプリケーションは、小売業者に最初の認証の結果を確認するように促すことができ、さらにこのアプリケーションは、アプリケーションインターフェイス、テキストメッセージ、電子メールメッセージなどを介して、小売業者にデバイスをロック解除するコードを送信することができる。次いで、小売業者は、消費者が使用する気化器をロック解除するために、気化器装置または気化器装置と通信するアプリケーションにコードを入力することができる。例えば、小売業者がコードを有するメッセージを受け取った後、小売業者は、その気化器アプリケーションにコードを入力することができる。次いで、このアプリケーションは、気化器をロック解除する信号を気化器に転送する。
【0150】
一部の態様では、消費者には、デバイスをロック解除するコードが提供され得る。例えば、消費者は、一度気化器装置を受け取ると、ウェブページを介してオンラインで、または消費者のスマートフォン、タブレット、ラップトップ、または他のコンピューティング装置上で実行されるアプリケーション上で気化器を登録することができる。一部の方法で(例えば、消費者が法定年齢以上であることを保証するために承認された識別情報をチェックすることにより)、消費者が認証された後、Webページまたは装置は、Webページまたはアプリケーションインターフェイス、テキストメッセージ、電子メールメッセージなどを介してユーザーにコードを提供することができる。消費者は、気化器のロック解除のために、気化器のインターフェース/入力にコードを入力することができる。他の態様では、消費者は、気化器に通信可能に結合されたウェブページまたはアプリケーションにコードを入力することができ、ウェブページまたはアプリケーションは、消費者に使用させるためのロック解除のために、気化器への信号の送信によって気化器をロック解除することができる。一部の態様では、消費者は、気化器が消費者のスマートフォン、タブレット、コンピュータ、または他のコンピューティング装置とペアリングした場合に、コードを入力する。
【0151】
一部の実施形態では、アプリケーションまたはウェブページは、第1の認証を完了するためにさらなる入力を要求する場合がある。例えば、アプリケーションは、アプリケーションを開始するために、かつ/または気化器の使用を許可するために指紋を要求する場合がある。一部の実施形態では、気化器装置上の指紋センサは、消費者の指紋を受け取り、受け取った入力をアプリケーションに送信することができる。他の例では、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、または他のコンピューティングデバイス上の指紋センサが、指紋情報をアプリケーションに送信する場合がある。一部の態様では、アプリケーションは、将来的な取り出しのために指紋情報をデータベースに記憶することができる。指紋は一部の例に記載されているが、その概念は、網膜スキャンもしくは顔面スキャンや分析などの他のバイオメトリックフィードバックにも同様に適用することができる。
【0152】
付加的に、アプリケーションおよび/またはウェブページは、第1の認証を完了するためのさらなる検証を実行することができる。例えば、アプリケーションまたはウェブページは、消費者の年齢および/または身元情報を受信した後、受信した消費者情報に関連付けられたユーザーおよび/またはユーザープロファイルが不審なアクティビティにリンクされているか否かを決定するためにチェックを実行することができる。例えば、アプリケーションまたはウェブページは、消費者に関連付けられた気化器デバイスの数が閾値を満たすか否かを決定するためにサーバーおよび/またはデータベースと通信することができる。一部の実施形態では、気化器の数が閾値を満たす場合、アプリケーションおよび/またはウェブページは、消費者に気化器の不正な転売業者としてフラグを立てるかまたは識別して、トランザクションをブロックすることができる。
【0153】
一部の実施形態では、アプリケーションおよび/またはウェブページは、ライブチャットを開始することができ、そこでは、消費者は、消費者の識別情報および/または年齢を確認するために、通信の反対側の実況者に自身の身分証明書(例えば、運転免許証、パスポートなど)を提供することができる。付加的に、アプリケーションおよび/またはウェブページは、アプリケーションおよび/またはウェブページによって分析される身分証明書のスキャンおよび/または身分証明書の磁気ストライプのスキャン、ならびに/または人による身分証明書の精査を受け入れるように構成することができる。
【0154】
気化器装置の最初の購入後、気化器100,200がその意図された消費者によってのみ使用されることを保証することが望ましい場合がある。例えば、気化器が、第1の認証(例えば、購入認証)の後で紛失または盗難にあった場合、気化器を使用するための第2の認証は、望ましくないユーザー(例えば、未成年の子供、泥棒など)による気化器の使用を防ぐことができる。したがって、気化器は、気化器の使用を可能にする第1の認証の後で第2の認証を要求する場合がある。この第2の認証は、消費者が初めて気化器を使用しようとしたときに、またはその前後に発生する可能性がある。一部の態様では、消費者は、第2の認証(例えば年齢確認)が要求される前の購入後のある期間(例えば、1日、7日、30日など)の間は気化器を自由に使用することができる。一部の態様では、プロセッサ610は、センサモジュール660またはコンピューティング装置600の他のコンポーネントから受信した入力に応じて、第2の認証および/またはロックを実行することができる。
【0155】
一部の態様では、第2の認証は、気化器と通信するユーザーデバイス上で実行されるアプリケーションで行われてもよい。このアプリケーションは、消費者のスマートフォン、タブレット、ラップトップ、時計、ウェアラブルデバイス、またはその他のコンピューティング装置上にあってもよい。例えば、第2の認証は、指紋認証を含むことができる。一部の態様では、気化器は、第2の認証中の指紋入力が第1の認証中の指紋分析と一致する場合に許可することができる。消費者は、気化器上の指紋センサまたはアプリケーションと通信中もしくはそれを実行中のコンピューティング装置上(例えば、スマートフォン、タブレットなど)の指紋センサを使用してその指紋を入力することができる。一部の実施形態では、この第2の認証は、第1の認証中と同じユーザーがデバイスを使用していることを確認するために、消費者の他の生体情報を含むことができる。
【0156】
一部の態様では、第2の認証は、第2の認証時またはその前に作成されたユーザー情報またはユーザープロファイルと相関させることができる。例えば、第1の認証中に、消費者は、第1の指紋サンプルと共に自身の年齢情報(例えば、運転免許証のスキャン、アプリケーションでの誕生日の手動入力など)を入力できる。第2の認証中に、消費者は、第2の指紋サンプルを入力できる。第2の指紋サンプルが第1の指紋サンプルと一致する場合、気化器および/またはアプリケーションは、第2の認証中の消費者の年齢を確認するために、第1の認証中に入力された消費者の年齢情報と相関させることができる。
【0157】
一部の実施形態では、アプリケーションを実行するコンピューティング装置は、第2の認証を提供するために使用することができる。例えば、気化器は、気化器装置がアプリケーションを実行しているコンピューティング装置の所定の近接範囲内にない限り、ロック位置に留まることができる。一部の態様では、アプリケーションは、消費者のスマートフォン上で実行することができ、気化器は、スマートフォンが気化器との近接閾値内に入るまでは、ロックされた状態に留まる。
【0158】
付加的に、気化器は、近接閾値内でロック解除状態になる場合があり、気化器とアプリケーションを実行するユーザーデバイスとの間の距離が近接閾値外に動いた場合、ロック状態に移行する場合がある。一部の態様では、ロック状態への移行は、気化器およびスマートフォンが近接閾値外にある間の時間閾値に基づいてもよい。この時間閾値は、事前にプログラムされた時間閾値を含み得るか、またはユーザーが選択した時間閾値を含み得る。例えば、ユーザーは、ユーザーのスマートフォン上で実行されるアプリケーションに時間閾値を入力できる。
【0159】
一部の態様では、ユーザーデバイスを携帯するユーザーは、気化器から離れて歩く(か、そうでなければ移動する)ことができる。一度ユーザーとスマートフォンとが近接閾値外に移動すると、タイマーがアプリケーションおよび/または気化器上で実行され得る。一度タイマーが時間閾値を満たすと、気化器はロック状態に移行する場合がある。一部の態様では、気化器および/またはコンピューティング装置は、ブルートゥース(登録商標)、近距離無線通信(NFC)、WiFi、超音波、ZigBee、RFID、セルラー通信、または任意の他の無線通信を通じて近接を検出することができる。一部の実施形態では、気化器は、第2の認証後にロック解除された使用が所定の設定時間経過した後でタイムアウトされ、認証された使用を再び開始するためには同様の第2の認証が要求される場合がある。
【0160】
本明細書に記載される近接ロックおよびロック解除は、マルチステップ認証のステップを含むことができる。例えば、近接検出は、気化器がユーザーによって所有されている(例えば、ユーザーに登録されている)こと、および/またはスマートフォンアプリケーションが同じユーザーに関連付けられていることを確認するために、付加的な識別情報と相関させることができる。この近接検出は、気化器を所有しているユーザーおよび/またはアプリケーションに関連付けられているユーザーが、年齢閾値を満たすことを確認するために、年齢確認情報と相関させることもできる。一部の態様では、アプリケーションは、生年月日および年齢閾値情報などの年齢確認情報を記憶するユーザーのユーザープロファイルを記憶することができる。
【0161】
ユーザープロファイルはまた、ユーザーが使用することを許可されている最大数の気化器を含み得る。例えば、単独のユーザーに、未成年者または他の望ましくない消費者への後日の転売目的で複数のデバイスが認証されることを防ぐために、ユーザープロファイルは、ユーザーが一度に単独の気化器にのみ関連付けられることを指定できる。例えば、ユーザーが、複数の気化器を所有していて、スマートフォンアプリケーションが第1の気化器とペアリングされている場合、ユーザーが所有する他の気化器はロックされる場合がある。一部の態様では、スマートフォンアプリケーションは、他の気化器に信号を送信して、その気化器をロックすることができる。他の態様では、アプリケーションと気化器とがペアリングされるたびに、アプリケーションおよび/または気化器は、ユーザーが現在ロック解除されている他の気化器に関連付けられているか否かを決定するためにチェックを実行することができる。そうである場合、アプリケーションは、現在の気化器とペアリングする前に、最初に他の気化器をロックし、かつ/または他の気化器とのペアリングを解除することができる。
【0162】
一部の実施形態では、気化器は、特定のユーザーアカウント/プロファイルとペアリングされるように事前にプログラムされてもよい。例えば、ユーザーは、ユーザーを年齢確認したアプリケーションを使用して気化器を注文することができる。注文された気化器は、気化器を注文したユーザープロファイルとペアリングされるように構成することができる。一部の態様では、気化器は、事前にプログラムされたユーザープロファイルとのみペアリングされるように構成することができる。これにより、さらなる再認証が低減または除外され得る
【0163】
年齢確認は、ユーザーが年齢閾値を満たすか否かを決定するために、場所情報と相関させることもできる。例えば、気化器および/またはアプリケーションは、気化器および/またはアプリケーションの場所を識別するための全地球測位システム(GPS)情報を受信することができる。一部の態様では、年齢閾値は、特定の国、州、都市、郡、および/またはこれらに類するものなどの地理的場所に基づかせることができる。年齢閾値が気化器および/またはアプリケーションの場所に基づいて変化したときには、気化器および/またはアプリケーションは、更新された年齢閾値に基づいてユーザーを再認証することができる。
【0164】
近接検出を用いてそのような多要素認証を実行することは、気化器の未成年者の使用および/または不正使用の可能性を低減することができる。代替的に、近接情報および/または場所情報を年齢確認および/または識別情報と相関させることにより、指定されたエリアにおける気化器の動作を防止するための融通性をより高めることが可能になる。
【0165】
一部の態様では、第2の認証は、アプリケーションをダウンロードする必要なしで電子的に完了することができる。例えば、ユーザーは、デバイスおよび/または年齢確認の登録のためにウェブサイトにアクセスすることができる。一部の態様では、ユーザーは、自身のデバイスのシリアル番号を入力し、次いで、年齢確認を求めることができる(例えば、身元情報の入力、ライブチャット、身分証明書スキャン、または本明細書に記載される任意の認証方法の使用)。年齢確認に成功した後、ユーザーは、ウェブサイトからパスコードを受け取ることができる。一部の実施形態では、各パスコードは、そのシリアル番号に関連する乱数である(シリアル番号の隠し4桁など)。パスコードを受け取った後、続いて、ユーザーは、例えばブルートゥース(登録商標)または一部の他の通信プロトコルによって、気化器を自身のユーザーデバイスにペアリングできる。このペアリングでは、ペアリングの完了のために、ウェブサイトパスコード(例えば4桁または複数桁のパスコード)または別のパスコードを要求することができる。正しいパスコードが入力され、ペアリングが成功した場合、デバイスをロック解除できる。
【0166】
一部の態様では、第2の認証を提供するためにドングルを使用することができる。一部の態様では、このドングルは、付加的な機能を提供するために気化器または他のコンピューティング装置に接続する任意のハードウェア装置を含むことができる。例えば、ドングルは、気化器とアプリケーションとの間、または気化器と他のコンピューティング装置との間の通信ブリッジとして機能することができる。一部の実施形態では、ドングルは、気化器と通信するアプリケーションを実行しないコンピューティング装置に接続することができる。次いで、ユーザーは、ドングルの使用により、コンピューティング装置上の気化器と通信することができる。付加的に、一部の態様では、コンピューティングデバイス上で実行されるアプリケーションは、気化器との通信を失う場合がある。アプリケーションはドングルと通信でき、ドングルは気化器と通信できる。他の実施形態では、ドングルは、気化器の動作および/または気化器との通信を許可するコードを提供するように構成することができる。例えば、ドングルは、ユーザーがアプリケーションおよび/または気化器に入って動作を許可するためにランダムに生成された数またはパターンを提供するように構成することができる。一部の態様では、ドングルによって生成されたコードは、所定の持続時間(例えば、60秒、5分、1時間など)の後、期限切れとなるように設定することができる。その後、気化器の付加的な使用には、さらなる新しい認証コードが必要になる。
【0167】
一部の実施形態では、気化器および/またはスマートフォンは、気化器がロック解除されていることの表示を提供することができる。例えば、気化器および/またはスマートフォンは、気化器がロック解除され、ユーザーによる使用の準備が完了していることを音響的、視覚的、触覚的、またはその他の表示で出力することができる。音響的表示には、ビープ音、クリック音、歌、または任意の他の音を含めることができる。視覚的表示には、光、色、光のパターン、一連の点滅光、または任意の他の視覚的表示を含めることができる。触覚的表示には、振動パルス、一連の振動パルス、振動のパターン、または任意の他の触覚的表示を含めることができる。
【0168】
本対象の一部の態様では、第2の認証(または認証全体)は、気化器の場所に基づかせることができる。例えば、所定の場所には、ビーコンの通信範囲内に位置する気化器の動作を変更するように構成されたハードウェア(「ビーコン」)を備えることができる。図7は、一部の例示的な実施形態にしたがった、気化器100A,200A,100B,200Bと無効化されたビーコン705との間の通信交換の図700を示す。図7に示されるように、ビーコン705は、トランシーバ701、プロセッサ702、メモリ703、およびネットワークインターフェース704を含む。一部の態様では、プロセッサ702は、本明細書に記載されるものに一致する動作を実施し得る命令を実行するように構成することができる。メモリ703は、実行可能な命令および/または情報を記憶する。メモリ703は、ソリッドステートメモリ、ソリッドステートディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、または任意の他の情報記憶デバイスを含み得る。ネットワークインターフェース704は、有線ネットワークまたは無線ネットワークとインターフェースするように構成することができる。無線通信を実現するために、ネットワークインターフェース704は、例えば、1つ以上のアンテナおよび/またはトランシーバ701などのトランシーバを利用することができる。
【0169】
一部の実施形態では、ビーコン705は、気化器の不正な使用もしくは望ましくない使用に対する感知度が高められそうな場所(例えば、学校、青少年エリア、レストラン内部、商用飛行機、またはその他の公共輸送車両など)に設置することができる。一部の態様では、ビーコン705は、ビーコン705の通信範囲725内の気化器を無効化するように構成することができる。図7に示されるように、気化器100A,200A,100B,200Bは、通信範囲725内に位置し、ビーコン705によって無効化することができる。一部の実施形態では、ビーコン705は、トランシーバ701および/またはネットワークインターフェース704を介してブロードキャストメッセージを転送するように構成することができる。気化器100A,200A,100B,200Bは、ネットワークを介してブロードキャストメッセージを受信することができ、コントローラー105,205は、ブロードキャストメッセージの受信に応じて、気化器の動作を無効化するように構成することができる。
【0170】
一部の実施形態では、気化器100,200を無効化するビーコン705および/またはブロードキャストメッセージは、さらなる年齢確認(例えば本明細書のさまざまな実施態様で説明するような第2の認証)を受けることによってオーバーライドされ得る。例えば、一般消費者は、本明細書に記載される任意の認証手順(例えば、コードの入力、電話アプリの使用、生体識別情報など)を実行することにより、気化器100,200が通信範囲725内にあるにもかかわらず自身の気化器を有効化する。例えば、ビーコン705は、気化器100A,200A,100B,200Bが通信範囲725内にあることを消費者に通知するために、気化器100A,200A,100B,200Bおよび/または消費者気化器アプリケーションに通信を送信することができる。一部の態様では、気化器100A,200A,100B,200Bおよび/または消費者気化器アプリケーションは、気化器100A,200A,100B,200Bがロックされていることを示す表示を表示できる。一度通知がなされると、気化器100A,200A,100B,200Bのユーザーは、気化器アプリケーションにログインし、かつ/または気化器100A,200A,100B,200Bを使用して、まだ通信範囲725内にある間に第2の認証を実行して、気化器100A,200A,100B,200Bの動作を再び有効化することができる。
【0171】
他の態様では、気化器100A,200A,100B,200Bおよび/または気化器アプリケーションは、ビーコン705を検出し、消費者がビーコン通信範囲725内での気化器の使用を可能にする第2の認証または任意の他の認証を完了するために、消費者に通知することができる。例えば、気化器100A,200A,100B,200Bおよび/または気化器アプリケーションは、気化器100A,200A,100B,200Bおよび/または気化器アプリケーションの通信範囲内の他のデバイスをサーチする通信を転送することができる。一部の態様では、ビーコン705は、気化器100A,200A,100B,200Bおよび/または気化器アプリケーションからの通信を受信し、気化器100A,200A,100B,200Bを無効化する通信で応答することができる。次いで、ユーザーは、通信範囲725内の気化器100A,200A,100B,200Bを再び有効化するために第2の認証を実行することができる。
【0172】
一部の実施形態では、ビーコン705が所定の場所内で動作するように、ビーコン705をジオフェンスすることができる。そのようなジオフェンシングは、気化器の無効化が望まれていない別の場所にビーコン705が搬送されるのを防ぐのに役立たせることができる。一部の態様では、プロセッサ702および/またはメモリ703は、ビーコン705の場所、およびビーコン705がその場所で動作することを許可されているか否かを決定するために地理的場所情報を取り出すように構成することができる。ビーコン705がその許可された領域の外部にある場合、メモリ703からのプロセッサ702の動作命令は、ビーコン705の動作を無効化するように構成することができる。ハードウェアビーコン705は、ハイリスクエリア(例えばスクールゾーンなど)での未成年者の気化器の使用に対する付加的セキュリティ/保護を有益に提供することができる。
【0173】
一部の実施形態では、ビーコン705は、ビーコン705の通信範囲725内の気化器100,200を追跡および/または報告するように構成することもできる。例えば、1つ以上のビーコン705と通信するアプリケーションは、1つ以上のビーコンの通信範囲725内の気化器のリストまたはグラフィック表現を示すように構成することができる。例えば、グラフィック表現は、通信範囲725内の気化器100,200の表示を示すマップを含むことができる。このマップまたはユーザーインターフェースはまた、気化器100,200に関する付加的情報(例えば、シリアル番号、モデル番号など)および/または気化器100,200に関連するユーザーに関する付加的情報(例えば、生年月日、年齢、登録済み学校など)を含むこともできる。この追跡は、アプリケーションまたは実体(学校など)の管理者に、どの気化器がエリア内に位置しているか、およびそのエリア内で使用を認証されている気化器があるか否か監視させることを可能にする。例えば、学校の校長は、学校の生徒に関連付けられた気化器100,200が通信範囲725内で使用または活動化されたか否かを決定するために、1つ以上のビーコン705の通信範囲725内に存在する気化器を監視することができる。一部の態様では、アプリケーションは、校長または認証された管理者に、意図しない使用の防止を改善するために、任意の望まれないもしくは不正の気化器の使用を当局および/または製造業者に報告させることを可能にする。付加的に、所定の領域内での気化器の不正使用に関する情報も、そのような気化器の実際に認証された所有者および/またはユーザー(例えば保護者)に転送することができる。
【0174】
一部の実施形態では、ビーコン705は、通信範囲725内の気化器100,200をロック解除するように構成することができる。例えば、気化器100,200は、通信範囲725外側の場所においてロックされるように構成することができ、ビーコン705通信は、気化器100,200をロック解除するように構成することができる。そのような例は、気化器の使用が一般に禁止されているエリア(例えば、学校、空港など)の指定された「喫煙区画」として使用することができる。
【0175】
一部の実施形態では、所定の場所に設置されたハードウェアビーコン705ではなく、ビーコン機能が、ユーザーのスマートフォン、タブレット、コンピュータ、または他のコンピューティング装置上で実行されるアプリケーションにインストールされ得る(「アプリケーションビーコン」)。ハードウェアビーコン705と同様に、このアプリケーションビーコンは、アプリケーションビーコンの通信範囲内で気化器の動作を変更するように構成することができる。例えば、アプリケーションビーコンの通信範囲内のすべての気化器を無効化することができ、あるいは通信範囲内にある間に気化器の使用をロック解除するために、付加的年齢確認(例えば第2の認証)を要求することができる。
【0176】
気化器100,200は、青少年予防ビーコンデバイス(例えばビーコン705および/またはビーコン805)との遭遇に応じて、気化器の蒸気生成機能をロックアウトするように構成された「青少年予防デバイス」(YPD)を含むかまたはそれに接続することができる。YPDは、コントローラー105,205、アプリ、または気化器100,200の任意の他のコンポーネント、ユーザーデバイス305、リモートサーバー307、および/またはコンピューティング装置600を含むことができる。例えば、YPDを備えた気化器100,200は、「青少年予防機能」(YPF)を有効化することができ、その際には、気化器100,200を、当該気化器が青少年予防ビーコンデバイスの範囲内に入ったときに30分(または他の持続時間)の間、シャットダウン(例えば、蒸気生成を無効化)することができる。YPDは、気化器シャットダウンが確実に保証されるように構成することができる。このセキュリティ対策は、不正使用者が、使用許可を解除してはならないユーザーのためのサービスを他の方法で妨害もしくは中断するために、PDシャットダウン機能を勝手に開発できなくすることを保証するために実施することができる。
【0177】
一部の実施態様では、気化器100,200に作用する青少年予防デバイスの能力は、気化器100,200の年齢確認状態に依存させることができる。例えば、登録され、年齢が確認された気化器100,200は、YPDから「見えなく」させることが可能である。青少年予防機能は、デフォルトで(例えば、デバイスのリセット後に)有効化されている場合があるが、ユーザーの年齢が確認されたときに変更もしくは更新され得る。ユーザーが年齢確認済みのアプリに接続された気化器100,200は、(ユーザーアカウントに関連付けることのできるデバイスの数によって制限される特定のデバイス制限数のために)青少年予防デバイスプログラムから抜ける場合がある。青少年予防広告シャットダウンモードには、第三者による青少年予防機能のハッキングや無効化を防止するための強力なセキュリティが含まれる場合がある。
【0178】
気化器100,200は、ユーザーが、ユーザーの年齢確認済みのアカウントから気化器100,200をリンク解除することに応じて青少年予防デバイス機能が再起動できるように構成することができる。気化器100,200は、ハッキングを防止するためのセキュリティプロトコルが無効化されないように構成することができる。そのようにして、青少年予防機能は、共有シークレットチャレンジまたはその他のセキュリティ/認証手段でのみ無効化できる。
【0179】
気化器100,200は、青少年予防ビーコンデバイスによる検出のための低電力広告を提供することにより、YPD機能のバッテリーへの影響を最小限にするように構成することができる。気化器100,200は、デフォルトで、特定の気化器情報、製造業者情報、および/または青少年予防ビーコンによる受信のためのユーザー情報を含む広告をブロードキャストするように構成することができる。青少年予防ビーコンは、管理者が未成年のユーザーを識別し、カウンセリングサービスを提供できるように、ブロードキャスト広告を監視および記録するように構成することができる。
【0180】
気化器は、ユーザーが、以前に認証された(したがって、現在は青少年予防デバイス(YPD)機能の対象ではない)気化器100,200を置き忘れるか、そうでなければもはや所有していないか、そうでなければ気化器100,200の認証を解除したい場合に、自身のユーザー関連アカウントからデバイスを解放し、YPD機能の有効化を含む工場出荷時にリセットできるように構成することができる。YPD機能は、ユーザーがデバイスを別のアカウントに再リンクしたことに応じて、ビーコンによって任意選択的に無効化することができる。紛失した(リンクされていない)デバイスが年齢確認を伴うユーザーアプリと再度ペアリングされた場合、デバイスがロックされていない限り、デバイスは工場出荷時にリセットされ、YPD機能が再度有効化される場合がある。
【0181】
一部の実施形態では、気化器100,200は、本明細書で説明されるハードウェアビーコン705およびアプリケーションビーコン805と接続して認証するように構成することができる。例えば、ユーザーデバイスは、気化器100,200がハードウェアビーコンおよび/またはアプリケーションビーコンの通信範囲内に位置するときに促されてもよい。一部の態様では、ハードウェアおよび/またはアプリケーションビーコンは、未成年者または不正使用に関するハイリスクエリア(例えば、学校、遊技場、青少年センターなど)で実施することができる。他の態様では、認証は、場所情報に基づく近接検出を含み得る。例えば、ユーザーデバイスおよび/または気化器100,200は、気化器100,200および/またはユーザーが所定の場所(例えば、学校、遊技場、青少年センターなど)の近接閾値内にあることを示すGPS情報または他の場所情報を受信し得る。気化器100,200が近接閾値内にある場合、気化器100,200はロックされてもよいし、あるいはユーザーデバイスが、気化器100,200をロックするように構成されてもよい。一部の態様では、ユーザーは、近接閾値内で気化器100,200をロック解除するために再認証することができる。他の態様では、ユーザーは、近接閾値内で気化器100,200をロック解除することまたは動作させることを制限されてもよい。
【0182】
気化器100,200をロックすることに加えて、YPDおよび/またはアプリは、気化器100,200が紛失、盗難されたこと、気化器100,200が未成年者個人によって使用されたこと、および/またはこれらに類するものなどを報告するユーザーからの入力を受信するように構成することができる。ユーザーは、未成年者への販売が疑われる小売業者、未成年者の使用が疑われる場所、および/またはこれらに類するものなどを報告することもできる。ユーザーは、ユーザーインターフェースのフィールドに任意の他の関連情報(例えば、偽造品、場所、小売業者、シリアル番号、ポッド/カートリッジID、個人情報、および/またはこれらに類するものなど)を提供することができる。図14A図14Fは、通信デバイス上にインストールされたアプリに出現し得る例示的なユーザーインターフェーススクリーンビューを示す。図14A図14Fのユーザーインターフェーススクリーンビューは、気化器とペアリングする必要がないモバイルデバイス上で使用できる報告機能に関連する。これらのスクリーンビューは、スマートフォンなどのモバイルデバイスの寸法に一致する形状およびサイズになっているが、示されたユーザーインターフェース機能は、例えば、タブレット、デスクトップまたはラップトップデバイスなどの任意のコンピューティングデバイス上でも実施され得ることを理解されたい。
【0183】
図14Aおよび図14Bは、人が気化器(ビュー上では、不正ユーザ(例えば未成年者)によって使用されている「デバイス」と称される)を報告することができるスクリーンビューを示す。このビューは、シリアル番号の入力を考慮し、人が自身のタイトルまたはその他の識別情報を示すために報告するためのデータ入力オプション(ここでは、プルダウンメニューもしくはスクロールメニューだけでなく、任意選択的にフリーテキスト入力を含むあらゆる種類の入力)を含む。学校設定においてこの機能を使用する場合(例えば、当該機能が、学校において未成年ユーザーにもかかわらず気化器を使用することを禁止するために使用されている場合)、タイトルは「学校管理者」または「教員」または「カウンセラー」などになり得る。このビューには、学校に関する識別情報を入力するためのフィールドや、入力したデータを分析、集約などのためにサーバーに転送できるようにする「提出」ユーザーインターフェース要素も含まれる。このビューには、デバイスシリアル番号を見つけるやり方に関するユーザーへのガイダンスを提供するためのユーザーインターフェース要素や、任意選択的にその出所を決定するために分析できる場所についてデバイスに送信するための命令を含むこともできる。
【0184】
図14Cおよび図14Dでは、スクリーンビューは、無効なシリアル番号が入力されている例を示している。ここで、ユーザーインターフェースは、ユーザーにシリアル番号を再確認するように問い合せることができ、押収した気化器に関しそれが間違っていないことが確認された場合には、ユーザーは、それを偽造気化器として報告するように促される場合がある。これは他のステップをトリガし得る。デバイスが偽造品であると識別された場合、図14Eのスクリーンビューは、購入の場所および日付など、入手可能な任意のさらなる情報を入力するようにユーザーに促すことができ、さらに、分析および調査のために、ユーザーにデバイスをトップメーカーまたは一部の他の場所に送るように求めるプロンプトを追加することもできる。図14Fは、「お礼」のスクリーンビューの例である。
【0185】
そのような報告された情報は、気化器の不正使用および/または望ましくない使用がどこで発生しているか、およびどの個人および/または実体が関与しているかを追跡および決定するために組み合わせ、集約して分析することができる。例えば、所定の小売業者または所定の場所に関連付けられた報告の閾値数を受信した後、気化器システムは、当該小売業者から販売されたポッドを所与の持続時間にわたって無効化し、当該小売業者に警告を送信し、1つ以上の気化器100,200をロック/無効化し、かつ/または任意の他の是正措置を取るように構成することができる。一部の態様では、無効化およびデータ集約は、アプリ、ユーザーデバイス、および/または気化器100,200と通信する1つ以上のサーバーによって実行されてもよい。
【0186】
気化器システムは、報告されたデータを、集団全体にわたる個々の気化器から得られた情報、ユーザーおよびユーザープロファイル、使用プロファイル、ユーザーアカウント、ソーシャルメディアアカウント、ウェブサイト、犯罪報告、および/またはこれらに類するものなどに関する情報と組み合わせることもできる。組み合わされた情報は、ダッシュボード上もしくは他のユーザーインターフェース上、ユーザーデバイスおよび/またはアプリ上に提示することができる。ダッシュボードには、未成年者の使用、不正使用、偽造製品、および/またはこれらに類するものなどを監視するために管理者、保護者、警察官、保安員がアクセス可能である。例えば、気化器システムは、気化器の未成年者の使用を報告している学校から情報を取り出すことができる。気化器システムは、その情報を未成年者の使用に関連付けるソーシャルメディア(ツイート、フェイスブックの投稿、ハッシュタグなど)からの情報(例えば、気化器、ポッドフレーバー、使用量、場所、小売業者、および/またはこれらに類するものに言及するソーシャルメディアアカウント)と相関させることができる。この組み合わされたデータは、未成年者の使用の傾向、パターン、および/またはインジケーターを発見するためにさらに分析することができる。情報源に対して未成年の青少年を追跡しトレースすることにより、学校、保護者、小売業者、製造業者、および/またはこれらに類するものなどは、未成年者の使用を防ぐための、行動、プログラムの開始、気化器100,200のロック、および/またはこれらに類するものなどを行うことができる。
【0187】
小売業者はまた、小売業者および/またはその関連会社で販売された製品に関連する未成年者の使用の報告(例えば、シリアル番号、流通業者または従業員)を表示するダッシュボードにアクセスすることもできる。このダッシュボードには、報告が発生した場所を示すマップまたはグラフィック、報告に関するデータソース、報告の数、報告の時間、データソースの評判、ユーザーもしくはデータソースによって提出されたその他の報告、ソーシャルメディアの投稿、報告に関連付けられたコメント、および/またはこれらに類するものなどが含まれる場合がある。(以下で説明する)図15A図15Eおよび図16A図16Hは、未成年者の使用、小売業者、場所、コメント、調査、防止処置、ロック気化器100,200、および/またはこれらに類するものなどを表示する報告および他のデータを追跡するための例示的なユーザーインターフェースを示す。
【0188】
図15A図16Hは、本明細書で述べるアプローチならびに他のアプローチを介して報告されたデータに基づくデータ結果を視覚的に表示するために任意のコンピューティングデバイス上に表示することができる例示的なスクリーンビューを示す。これらのスクリーンビューは、任意の種類のコンピューティングデバイス上に表示することができることを理解されたい。
【0189】
図15Aのスクリーンビューは、ユーザーが1つ以上の場所に関連してマップ上に示されるデータタイプを選択できるようにするさまざまなオーバーレイオプションを備えた学校のマーキングを含むマップ図を示す。オーバーレイには、収集されたデータに基づいて決定された異なる発生頻度を示すヒートマップタイプのビューを含めることができる。収集のためのデータソースには、学校報告(例えば上記で論じたスクリーンビューを介して入力できるようなもの)、小売業者データ(例えば、所与の場所での販売数、押収された気化器の販売元に関する追跡情報など)、ソーシャルメディアデータ(例えば、気化器および/またはそれらのソーシャルメディアユーザーの推定された場所に関連するそれらの使用を論じているソーシャルメディアユーザーの推定年齢および人口統計に関するデータ)、シークレットショッパーデータ(例えば、小売場所から気化器の購入を試みるおとり捜査官への不正販売または認証の不十分な販売に基づくデータ)、規制報告書(例えば、FDAなどからのもの)などを(限定なしで)含めることができる。スクリーンビューには、最近追加されたデータや傾向などに関する情報を表示できるデータインサイトサブビューも含めることができる。所与の学校の場所をクリックすると、特定のデータタイプに基づくドリルダウンが可能になる。このタイプのスクリーンビューは、例えば、学校の押収、ソーシャルメディア、違法な販売活動などの間で地理的な相関を簡単に表示することにより、未成年者のユーザーによる気化器使用の防止にかかわる戦略を開発するのに使用できる。
【0190】
図15Bのスクリーンビューは、気化器および/またはそのようなデバイスの未成年者の使用に関連して所与の学校のメンションに関するニュースフィードの例を示す。図15Cのスクリーンビューは、選択された学校の場所に関する押収されたデバイス報告の概要を示す。図15Dのスクリーンビューは、ヒートマップを伴うが他のデータを伴わないマップを示し、図15Eのスクリーンビューは、強調表示されたソーシャルメディア情報を伴うマップを示す。
【0191】
図16A図16Hは、違法な気化器の使用および/または販売を追跡する際に上記で論じたようなデータの使用に関連するデータ駆動型機能の例示的な特徴を表すスクリーンビューを示す。データソースコントロールボックスにより、ユーザーはさまざまなソースからのデータをマップへのロケーションベースオーバーレイとして見ることができる。図16Aでは、架空の小売店が強調表示され、ソーシャルメディアメンションがオーバーレイされている。図16Bは、この架空の小売店に関連する付加的なデータインサイトの例を、統計(例えばここで販売され押収された6つの確認済みデバイス)といっしょに示す。図16Cはデータオーバーレイのないマップビューを示し、図16Dは付加的な小売業者報告にドリルダウンするためのオプションを示し、図16Eは押収されたデバイスの詳細などを含む、そのような報告のデータの例を示す。図16F図16Hは、所与の小売店や他のデータソースとの相関関係を推論できるように、推定位置と共にソーシャルメディアデータを示す。
【0192】
接続機能を含まない可能性がある既存の気化器と共に使用できる上記で示されたデータソースに加えて、そのような接続された気化器によって提供される他のデータソースは、本対象の機能をさらに充実させることができる。例えば、ジオフェンスは、学校の場所や、未成年者の気化器の使用には問題があると考えられるその他の場所まわりに設定することができる。接続機能を備えた気化器は、潜在的な不法使用のホットスポットのマッピングを可能にするために、それらがそのようなエリアにあるときに検出することができる。他の例では、モバイルデバイスで実行可能なアプリを教員や他の学校職員に提供することができる。そのようなアプリは、モバイルデバイスが当該モバイルデバイスの近くにある気化器のモバイル検出器になることを可能にさせる。そのような気化器からのシリアル番号データまたは他のデータの収集は、10代やその他の未成年ユーザーによって使用されている気化器がどこで発生しているかをより良好に追跡可能にさせる。
【0193】
図8Aは、気化器100A,200A,100B,200B,100C,200Cと、ユーザー装置805Aおよび805Bと、の間の通信交換図800を示す。図8Aに示すように、ユーザーデバイス805Aおよび805Bは、それぞれ、通信範囲825Aおよび825Bを有するアプリケーションビーコンで構成することができる。さらに図示のように、気化器100A,200Aは、通信範囲825A内に位置しており、気化器100B,200B,100C,200Cは、通信範囲825B内に位置している。
【0194】
一部の態様では、アプリケーションビーコンを実行するユーザーデバイス805Aは、825A内の任意の気化器が無効化されるようにブロードキャストメッセージを転送することができる。例えば、気化器100A,200Aは、ユーザーデバイス805Aからのブロードキャストメッセージを(例えば、無線回路117,217を介して)受信することができ、コントローラー115,215は、デバイスをロックするために気化器100A,200Aの1つ以上のコンポーネントを無効化することができる。ロックに応じて、気化器100A,200Aは、デバイスがロックされていることを気化器100A,200Aのユーザーに通知することができる。一部の態様では、気化器100A,200Aは、気化器100A,200Aがロックされていることを示すために出力側115,215(例えば、光、触覚キュー、音響など)を利用する。他の態様では、気化器100A,200Aは、デバイスがロックされていることを気化器アプリケーションに通信することができ、この気化器アプリケーションは、デバイスがロックされていることの通知をユーザーに表示することができる。この通知は、ユーザーのコンピューティングデバイス(例えばスマートフォン)上のテキスト、音響、グラフィック画像などを含むことができる。一部の実施形態では、ユーザーデバイス805Aは、気化器100A,200Aおよび/または気化器アプリケーションに通知を伝達することができる。
【0195】
ロックおよび/または通知に応じて、気化器100A,200Aは、気化器100A,200Aのユーザーに関連付けられた情報を受信することができる。一部の態様では、ユーザーは、気化器100A,200A、気化器アプリケーション、および/または気化器100A,200Aに関連付けられたウェブサイト上に年齢/識別情報を入力することができる。この情報を受信すると、気化器100A,200A、気化器アプリケーション、および/または気化器100A,200Aに関連付けられたウェブサイトは、ユーザーの年齢を決定することができる。一部の態様では、この決定には、分析のために受信したユーザー情報を第三者のサーバーに転送することおよび決定されたユーザーの年齢を受信することを含む。他の態様では、気化器100A,200Aのプロセッサ、気化器アプリケーション、および/または気化器100A,200Aに関連付けられたウェブサイトは、受信した情報に基づいてユーザーの年齢を決定するように構成することができる。決定された年齢は、ユーザーが気化器100A,200Aの使用を許可されているか否かを決定するために、年齢閾値(例えば法定年齢制限)と比較することができる。年齢閾値が満たされている場合、気化器100A,200Aは、使用のためにロック解除することができる。一部の態様では、気化器アプリケーションおよび/または気化器100A,200Aに関連付けられたウェブサイトは、比較結果および/またはユーザーが閾値を満たしていることの表示を、気化器100A,200Aに転送することができる。次いで、コントローラー105、205は、気化器100A,200Aの動作を活動化するために、気化器100A,200Aをロック解除することができる。
【0196】
一部の実施形態では、ユーザーデバイス805Aおよび805B上のアプリケーションビーコンは、所定の認証された管理者(例えば教員、校長など)に利用可能にさせることができる。付加的に、このアプリケーションビーコンは、任意選択的に、所定の地理的場所(例えば、学校、青少年センター、遊技場など)内でのみ機能するように構成することもできる。一部の態様では、アプリケーションビーコンが機能できる場所は、当局(例えば、警察、学校関係者、規制当局、気化器製造業者など)によって制御され、人口統計変化や未成年者の使用のハイリスク化が決定されるエリアに有益に適合化することができる。一部の実施形態では、アプリケーションビーコンは、気化器使用のためのプールされた範囲もしくはネット通信範囲825または制限エリアを形成するためにいっしょに集約もしくはプールすることができる。一部の態様では、ユーザーデバイス805Aおよび805Bは、アプリケーションビーコンのそれぞれの通信範囲825Aおよび825B内の気化器100A,200A,100B,200B,100C,200Cに関する情報を共有することもできる。このアプリケーションビーコンの動的な使用は、各場所にハードウェアビーコンを設置するのではなく、アプリケーションビーコンを使用することでより多くの場所が監視もしくは制御されることも考慮することができる。
【0197】
ハードウェアビーコン705と同様に、一部の実施形態では、ユーザーデバイス805Aおよび805Bのアプリケーションビーコンは、通信範囲825Aおよび825B内の気化器を追跡および/または報告するように構成することもできる。例えば、ユーザーデバイス805Aおよび805Bと通信するアプリケーションは、通信範囲825Aおよび/または825B内の気化器のリストまたはグラフィック表現を示すように構成することができる。この追跡は、アプリケーションまたは実体の管理者(例えば学校もしくは教員)に、どの気化器がエリア内に位置しているか、およびそのエリア内で使用が許可されたか否かを監視することができる。例えば、学校の校長、教員、または管理者は、学校の生徒に関連付けられた気化器が通信範囲内で使用または活動化されたか否かを決定するために、1つ以上のアプリケーションビーコンの通信範囲内に存在する気化器を監視することができる。一部の態様では、アプリケーションは、アプリケーションビーコンの許可されたユーザーが、望ましくないもしくは不正な気化器の使用を当局および/または製造業者に報告することを可能にさせることができる。このタトルテールまたは報告機能は、保護者、教員、当局が、望ましくない使用もしくは違法な使用のコミュニティを警告することで、意図しない使用の防止を改善することを可能にさせることができる。
【0198】
一部の実施形態では、ユーザーデバイス805は、通信範囲825内の気化器100,200をロック解除するように構成することができる。例えば、気化器100,200は、通信範囲825外の場所ではロックされるように構成することができ、ユーザーデバイス805の通信は、気化器100,200をロック解除するように構成することができる。そのような例は、気化器の使用が一般に禁止されているエリア(例えば、学校、空港など)の指定された「喫煙区画」として使用することができる。
【0199】
図8Bは、一部の例示的な実施形態による、気化器をロックするための例示的な方法850のフローチャートを示す。一部の実施形態では、この方法850は、気化器100,200、ビーコン705、ならびに/またはユーザーデバイス805Aおよび/または805Bによって実行することができる。
【0200】
ステップ852では、気化器100,200は、それが第2のデバイスの通信範囲内にあるか否かを決定することができる。一部の態様では、この決定は、気化器100,200をロックもしくは無効化するために、第2のデバイス(例えば、ビーコン705、ユーザーデバイス805A、および/またはユーザーデバイス805B)から通信を受信する気化器100,200に基づいている。一部の態様では、この通信は、ビーコン705、ビーコン705に応じて転送されたユーザーデバイス805Aおよび/またはユーザーデバイス805B、気化器100,200がビーコン705の通信範囲725内および/または通信範囲825Aもしくは825B内にあることを検出したユーザーデバイス805Aおよび/またはユーザーデバイス805Bからのブロードキャストメッセージを含むことができる。他の態様では、この通信は、通信範囲725内の気化器100,200からの通信を受信するビーコン705に応じて転送することができる。同様に、この通信は、通信範囲825Aおよび/または825B内の気化器100,200からの通信を受信するユーザーデバイス805Aおよび/または805Bに応じて転送することができる。付加的に、気化器100,200と関連付けられたスマートフォン上の気化器アプリケーションは、ビーコン705、ユーザーデバイス805A、および/またはユーザーデバイス805Bからの通信を受信することもできる。
【0201】
ステップ854では、気化器100,200は、該気化器100,200が第2のデバイス(例えば、ビーコン705、ユーザーデバイス805A、および/またはユーザーデバイス805B)の通信範囲内にあることの決定に応じて、気化器100,200の動作を無効化するために当該気化器100,200をロックすることができる。例えば、無線回路107,207は、通信を受信することができ、コントローラー105,205は、気化器100,200の動作をロック/無効化するために、当該気化器100,200の1つ以上のコンポーネントを無効化することができる。一部の態様では、スマートフォン上の気化器アプリケーションは、通信に応じて気化器100,200をロックすることができる。例えば、気化器アプリケーションは、ビーコン705、ユーザーデバイス805A、および/またはユーザーデバイス805Bからの通信の受信に応じて、気化器100,200への通信を転送することができる。この気化器100,200への通信は、気化器100,200動作を無効化するように構成されてもよい。
【0202】
ステップ856では、気化器100,200は、デバイスがロックされていることを気化器100,200のユーザーに通知することができる。一部の態様では、出力側115,215は、気化器100,200がロックされている表示を提供することができる。例えば、出力側115,215は、デバイスがロックされていることを示す赤色光、振動、またはアイコンを表示することができる。一部の実施形態では、気化器100,200は、気化器100,200がロックされていることをユーザーに通知するために、気化器アプリケーションと通信することができる。例えば、気化器100,200は、気化器アプリケーションと通信することができ、この気化器アプリケーションは、スマートフォンまたはコンピューティング装置のディスプレイ上でデバイスがロックされている表示を提供すことができる。一部の態様では、この表示は、気化器100,200がロックされていることを示すために、テキスト、オーディオ、グラフィック、触覚キューなどを含むことができる。
【0203】
ステップ858では、気化器100,200、気化器アプリケーション、および/またはウェブページは、気化器のユーザーに関連付けられた情報を受信することができる。一部の態様では、気化器100,200、気化器アプリケーション、および/またはウェブページは、気化器100,200がロックされていることをユーザーに通知することに応じて、情報を入力するようにユーザーを促すことができる。例えば、ユーザーは、気化器100,200、気化器アプリケーション、および/またはウェブページのユーザーインターフェースに、識別および/または年齢情報(例えば、生年月日、運転免許証番号、電話番号、生体情報、住所など)を入力することができる。一部の態様では、気化器アプリケーションおよび/またはウェブページは、受信した情報を気化器100,200に通信するように構成することができる。
【0204】
ブロック860では、気化器100,200、気化器アプリケーション、および/またはウェブページは、受信した情報に基づいてユーザーの年齢を決定することができる。一部の実施形態では、この決定は、本明細書に記載されている任意の認証ステップ/方法に基づくことができる。例えば、気化器100,200、気化器アプリケーション、および/またはウェブページは、ユーザーの識別情報および年齢を確認するために、受信した情報を第三者のサーバーに転送することができる。次いで、第三者のサーバーは、決定された年齢で気化器100,200、気化器アプリケーション、および/またはウェブページに応答することができる。別の例では、気化器100,200および/または気化器アプリケーションは、ユーザーの年齢を決定するために、受信した情報を比較および分析するように構成された年齢確認モジュールを含むことができる。付加的に、気化器100,200、気化器アプリケーション、および/またはウェブページは、ユーザーの年齢を決定するために、ユーザーの身分証明書をスキャンすることができる。
【0205】
ステップ862では、気化器100,200、気化器アプリケーション、および/またはウェブページは、閾値を満たすユーザーの年齢に基づいて、気化器100,200の動作を活動化するために気化器100,200をロック解除することができる。例えば、気化器100,200の年齢確認モジュールおよび/または気化器アプリケーションは、閾値が満たされているか否かを決定するために、ユーザーの決定された年齢を閾値(例えば合法的な喫煙年齢)と比較するように構成されている。一部の態様では、気化器アプリケーションおよび/またはウェブページは、閾値の充足に応じて、デバイスをロック解除するために気化器100,200への通信を転送することができる。一部の実施形態では、ビーコン705、ユーザーデバイス805A、および/またはユーザーデバイス805Bは、デバイスをロック解除するために、第2の通信を気化器100,200に転送するように構成することができる。例えば、ビーコン705、ユーザーデバイス805A、および/またはユーザーデバイス805Bは、気化器100,200が第2の認証を完了し、通信範囲725,825A、および/または825B内での使用が許可されていることを示す通信を受信することができる。次いで、ビーコン705、ユーザーデバイス805A、および/またはユーザーデバイス805Bは、第2の通信を気化器100,200に提供することができる。
【0206】
気化器の最初の使用後、ユーザーを再認証することが望ましい場合もある。一部の態様では、ユーザーがカートリッジおよび気化可能材料を使い果たした場合、それらは、オンラインまたは店舗内の小売店から追加の供給品で購入することができる。そのような気化器供給品およびカートリッジが、意図されていないユーザー(例えば未成年の子供)によってではなく、意図された消費者によって使用されていることを保証する支援のために第3の認証を提供することは有益であり得る。一部の実施形態では、この第3の認証は、ユーザーが気化器の最初の購入を完了するときの第1の認証と同じかまたは同様のものであってもよい。一部の態様では、プロセッサ610は、センサモジュール660またはコンピューティング装置600の他のコンポーネントから受信した入力に応じて、第3の認証および/またはロックを実行することができる。
【0207】
一部の態様では、ユーザーは、オンライン小売業者から気化器供給品および/またはカートリッジを購入することができる。この購入は、購入者の年齢を確認するための第3の認証を含ませることができる。例えば、気化器供給品および/またはカートリッジをオンラインで購入するために、ユーザーは、自身の年齢を含む識別情報を入力するように要求される場合がある。小売業者は、入力された情報がユーザー識別情報(例えば社会保障局、陸運局、税務記録など)を含むデータベースに正しくアクセスしていることを確認することができる。また、小売業者は、そのような情報にアクセスできる第三者機関と契約して、入力された消費者情報が正しいこと、およびユーザーがいずれかの年齢閾値を満たしていることを確認することができる。付加的に、小売業者は、ユーザーに関連付けられている第1の認証中に作成されたユーザープロファイルにアクセスすることができる。第3の認証には、第3の認証中に入力された情報が、第1および/または第2の認証中に入力された情報もしくはユーザーに関連付けられた他の情報と一致することの検証を含ませることができる。
【0208】
第3の認証には、マルチステップ認証プロセスを含ませることができ、ここでは、ユーザーがその情報(例えば連絡先情報など)を入力した後に、小売業者、製造業者などは、購入が完了され得る前にユーザーが入力するためのコードを(例えばアプリケーション、テキストメッセージ、電子メールメッセージなどを介して)ユーザーに送信する。ユーザーが正しいコードを入力した場合、販売は認証され、そうでない場合は、販売トランザクションが終了される場合がある。一部の実施形態では、ユーザーが使用する情報は、第1または第2の認証中に作成されなかった場合のユーザープロファイルの作成のために記憶されてもよい。このユーザープロファイルは、気化器、アプリケーション、サーバー、またはその他のコンピューティングデバイスに記憶することができる。
【0209】
一部の態様では、ユーザーは、気化器アプリケーションを通して気化器供給品および/またはカートリッジを購入することができる。このアプリケーションは、ユーザーのプロファイルを、ユーザーの年齢を確認するデータベースに記憶することができる。ユーザープロファイルが作成されていない場合、このアプリケーションは、ユーザーの年齢を確認するために必要な情報の入力をユーザーに促すことができる。一部の態様では、このアプリケーションは、そのような情報を、ユーザーの年齢および/または身元を確認するために、第三者のサービスプロバイダーに送信することができる。一部の実施形態では、このアプリケーションは、気化器供給品および/またはカートリッジの購入を可能にするために、第3の認証を要求することができる。この第3の認証には、指紋が、ユーザープロファイルに記憶されている(例えば第1および/または第2の認証中に入力された)指紋と一致することの検証を含ませることができる。また、この第3の認証には、シングルまたはマルチステップ認証プロセスを含めることもできる。例えば、このアプリケーションは、メールアドレス、電話番号、またはその他の連絡先アドレスにメッセージを送信することができる。メッセージには、ユーザーが購入を完了するためにアプリケーションに入力しなければならないコードを含ませることができる。第3の認証には、任意のその他の生体認証(例えば音声認証、顔認識など)を含ませることもできる。
【0210】
他の実施形態では、ユーザーは、店舗内の小売店で気化器供給品および/またはカートリッジを購入することができる。小売業者は、購入を完了するために、ユーザーの年齢および/または身元を確認する第3の認証を実行することができる。例えば、小売業者は、ユーザーの年齢および/または身元を確認するために、ユーザーの身分証明書(例えば、運転免許証、パスポートなど)を目視検査することができる。小売業者はまた、消費者の年齢および/または識別情報を読み取って確認するために、身分証明書のバーコード、QRコード、またはその他の暗号化コードをスワイプまたはスキャンすることもできる。一部の実施形態では、小売業者は、消費者の身元および/または年齢を確認するコンピュータアプリケーションに年齢/身元を手動入力またはスキャンすることができる。例えば、小売業者は、気化器に関連付けられたアプリケーションを実行するタブレット、ラップトップ、デスクトップ、または他のコンピューティングデバイスを備えることができる。ユーザーまたは小売業者は、アプリケーションを通じてユーザーを登録し、その識別情報と年齢に関連する情報をアプリケーションに提供することができる。次いで、このアプリケーションは、消費者の年齢や身元を確認するために、第3の認証を実行することができる。一部の態様では、このアプリケーションは、第3の認証を完了するために、気化器アプリケーションデータベースまたは第三者システムと通信することができる。この第3の認証には、第3の認証中に入力された情報が、第1および/または第2の認証中に入力された情報もしくはユーザーに関連付けられた他の情報と一致することの検証を含ませることができる。
【0211】
一部の実施形態では、第3の認証には、本明細書で説明されるハードウェアビーコンおよびアプリケーションビーコンと接続する認証を含ませることができる。例えば、第3の認証は、気化器がハードウェアビーコンおよび/またはアプリケーションビーコンの通信範囲内に位置するときに促すことができる。一部の態様では、ハードウェアおよび/またはアプリケーションビーコンは、気化器供給品および/またはカートリッジを販売する小売店で実施することができる。
【0212】
本明細書に記載される認証スキームに対して付加的または代替的に、気化器ユーザーが気化器デバイスおよび/または供給品の使用を許可されていることを定期的にチェックまたは再認証することが望ましい場合がある。また、この再認証が、ユーザーの経験からかけ離れて過度に面倒なものもしくは時間のかかるものではないことを保証することが望ましい場合もある。したがって、年齢および/または身元を確認し、使用のために気化器をロック解除する第4の認証を組み込むことが有益である場合がある。一部の態様では、プロセッサ610は、センサモジュール660またはコンピューティング装置600の他のコンポーネントから受信した入力に応じて、第4の認証および/またはロックを実行することができる。
【0213】
一部の実施形態では、アプリケーションおよび/または気化器は、定期的に再識別および/または認証を実行するドングルと通信することができる。一部の態様では、気化器および/またはアプリケーションは、ユーザーに、気化器をロック解除するコードの入力を要求することができる。例えば、このコードは、ユーザーおよび/またはデバイスプロファイルの一部として事前にプログラムすることができる。付加的に、コードはランダムに生成され、気化器および/またはアプリケーションを介して入力するユーザーのために当該ユーザーに関連付けられた通信アドレスまたは番号に送信することができる。このコードには、数字、文字、ジェスチャー、音響、音声、生体特徴などの任意の組み合わせを含ませることができる。例えば、コードには、気化器またはコンピューティング装置の指紋スキャナ上にユーザーの指紋を入力することを含ませることができる。また、コードには、気化器またはコンピューティング装置の虹彩スキャナを使用してユーザーに、当該ユーザーの虹彩をスキャン入力させることを含ませることもできる。
【0214】
一部の態様では、気化器アプリケーションを実行するコンピューティング装置は、第4の認証を提供するために使用することができる。例えば、気化器は、気化器装置がアプリケーションを実行しているコンピューティング装置の所定の近接範囲内にない限り、ロック位置に留まることができる。一部の態様では、アプリケーションは、消費者のスマートフォン上で実行することができ、気化器は、スマートフォンが気化器との近接閾値内に入るまでは、ロックされた状態に留まる。一部の態様では、気化器および/またはコンピューティング装置は、ブルートゥース(登録商標)、近距離無線通信(NFC)、WiFi、超音波、ZigBee、RFID、セルラー通信、または任意の他の無線通信を通じて近接を検出することができる。
【0215】
一部の実施形態では、第4の認証には、本明細書で説明されるハードウェアビーコンおよびアプリケーションビーコンと接続する認証を含ませることができる。例えば、第4の認証は、気化器がハードウェアビーコンおよび/またはアプリケーションビーコンの通信範囲内に位置するときに促すことができる。一部の態様では、ハードウェアおよび/またはアプリケーションビーコンは、未成年者または不正使用に関するハイリスクエリア(例えば、学校、遊技場、青少年センターなど)で実施することができる。他の態様では、第4の認証は、場所情報に基づく近接検出を含み得る。例えば、アプリケーションおよび/または気化器は、気化器および/またはユーザーが所定の場所(例えば、学校、遊技場、青少年センターなど)の近接閾値内にあることを示すGPS情報または他の場所情報を受信し得る。気化器が近接閾値内にある場合、気化器がロックされ得るか、アプリケーションが気化器をロックし得る。一部の態様では、ユーザーは、近接閾値内で気化器をロック解除するために再認証することができる。他の態様では、ユーザーは、近接閾値内で気化器をロック解除することまたは動作させることを制限されてもよい。
【0216】
記載された任意の認証技術およびメカニズムは、意図しない望ましくないユーザーから気化器および/または気化器用品の保護を提供するために、個別にまたは組み合わせて使用することができる。
【0217】
本明細書の他の箇所で論じたように、本明細書に記載する任意の装置(例えば気化器および/または関連アプリ)は、ロケーションサービス(GPS)を含み得る。
【0218】
例えば、供給元から直接気化器用のカートリッジを購入するユーザーは、ユーザーが持っているカートリッジの数と、残っているカートリッジの数とを正確に理解するためにアプリを使用することができる。小売業者は、それらが残り少なくなっているときに、より多くの自動注文をユーザーに提供するためにこの情報を使用することができる。
【0219】
本明細書で説明する任意の装置において、アプリおよび/または気化器は、GPSを含むことができ、または気化器の場所を決定するためにGPSと通信することができる。場所情報は、より多くのカートリッジを購入できる最寄りの小売業者をユーザーに通知するために、供給のためにロケーションサービスを使用するために、スマートフォンを通じて注文するために(例えば自動補充と組み合わせた使用量追跡プログラム)、かつ/または電子タバコおよびカンナビスの使用について関連する地域の法律をユーザーに情報提供するために使用することができる。
【0220】
場所情報はまた、気化器の使用が許可されていない1つ以上のエリア内でそこに位置特定されることもしくは位置することが決定された気化器を無効化するために使用することもできる。例えば、特定の領域もしくはゾーンが確立されてもよく、気化器がそのようなエリアに入るか、またはそのようなエリアの予め定められた範囲内に入った場合、気化器は、自動的に無効化されるかまたはアラートが与えられた後に無効化される場合がある。そのようなエリアには、例えば、学校周辺で定められた境界または気化器の使用が許可されていない特定の場所内(店舗など)で定められた境界を含ませることができ。付加的に、気化器の使用が許可されていない特定の場所は、1人以上の個人(例えば個人の家など)によって設定される場合がある。エリア/ゾーン/ロケーションを確立するために、物理的ビーコンデバイス(例えばビーコン705および/または805)は、エリア/ゾーン/ロケーションを識別するために設置することができる。気化器がこれらのビーコンの範囲内にある場合、気化器はオンにならないか、オフになる。代替的に、気化器の使用が許可されていないエリア/ゾーン/ロケーションを確立するために、ジオフェンシングを使用することができる。気化器をユーザーの電話もしくはモバイルデバイスにペアリングするか、または気化器の位置情報サービスを利用することにより、気化器は、任意に定められたジオフェンスエリア/ゾーン/ロケーションにある場合に、無効化することができる。
【0221】
1つ以上の気化器と共に使用するための、本明細書に記載される特徴の多くを備えたアプリケーションソフトウェアの例は、図10A図12Jを参照して説明されている。本明細書の図10A図12Jに記載されるユーザーインターフェース(UI)スクリーンの各々は、ユーザーデバイス305,805および/またはコンピューティング装置600のユーザーインターフェース650によって生成することができる。例えば、ユーザーデバイス305は、ユーザーデバイス305上で実行される気化器アプリケーションを実行するための命令を記憶するメモリ620を含むことができる。プロセッサ610は、これらの命令を実行することができ、ディスプレイ630および/またはユーザーインターフェース650を使用して例示的なUIを生成することができる。この例示的なUIは、ディスプレイ630および/またはユーザーインターフェース650を介して受信されたユーザー入力に基づいて生成することもできる。この例示的なUIはまた、気化器100,200、リモートサーバー307、ビーコン705、他のユーザーデバイス305、805、および/または他のデバイスとの通信に基づいて生成することもできる。この通信は、ユーザーデバイス305、気化器100,200、および/または任意の他のデバイスのネットワークインターフェース640および/またはアンテナ690を使用して受信することができる。
【0222】
本明細書で述べたように、本対象の実施形態には、気化器および気化器と通信するデバイスを含んだ気化器システムのさまざまな使用方法が含まれる。図9は、一部の例示的な実施形態による、気化器のユーザーを認証するための方法900のフローチャートを示している。さまざまな実施形態では、方法900(または少なくともその一部)は、気化器100、気化器200、ユーザアクセスデバイス305、リモートサーバー307、コンピューティング装置800、他の関連する装置、および/またはそれらの一部のうちの1つ以上によって実行することができる。
【0223】
方法900は、装置900が、例えば、気化器の動作を非活動化するために気化器をロックできる動作ステップ910で開始することができる。方法900は、装置900が、例えば、気化器のユーザーに関連付けられた情報を受信することができる動作ステップ920に進むことができる。一部の態様では、この情報には、年齢および/または識別情報(例えば、生年月日、住所、社会保障番号、免許番号など)を含ませることができる。方法900は、装置900が、例えば、気化器のユーザーの年齢を決定することができる動作ステップ930に進むことができる。一部の実施形態では、気化器は、年齢を決定するか、サーバーおよび/またはアプリケーションから年齢の決定を受信することができる。方法900は、装置900が、例えば、閾値(例えば法定年齢)を満たすユーザーの決定された年齢に基づいて、気化器の動作を活動化するために気化器をロック解除することができる動作ステップ940に進むことができる。
【0224】
図10A図10Eは、気化器および/または関連する気化器データ分析、データ収集、およびデータ処理システムにアクセスするための初期または後続の年齢/身元確認プロトコルを含み、アプリ自体を含む、本明細書に記載される気化器と共に使用可能なプリケーション(アプリ)用ユーザーインターフェース(UI)を示す。図10Aは、ユーザーがUIの1つ以上のフィールドに年齢/身元情報を入力できるように構成されたアプリ用ユーザーインターフェースを示し、図10Bは、ユーザーが身分証明書(例えば運転免許証)の表側もしくは第1面をスキャンできるようにしたアプリ用ユーザーインターフェーススクリーンを示す。図10Cは、ユーザーが身分証明書の裏側もしくは第2面をスキャンできるようにしたアプリ用ユーザーインターフェーススクリーンを示す。図10Dは、アプリが、入力/スキャンされたユーザー情報を確認していることを示すアプリ用ユーザーインターフェーススクリーンを示す。図10Eは、気化器を使用するためにユーザーが確認/認証されたことを示すアプリ用ユーザーインターフェーススクリーンを示す。
【0225】
図11A図11Bは、気化器の発見、ピンキング、および/または状態チェックのためのアプリインターフェースの一部として使用可能なUIスクリーンを示す。図11Aでは、UIは、気化器に関連付けられた名前、気化器を見つけるためのボタン、および気化器にピングするためのボタンを含む。図11Bは、気化器がロックされている表示と共に図11AのUIスクリーンを示す。
【0226】
図12A図12Jは、気化器および/または関連する気化器データ分析、データ収集、およびデータ処理システムにアクセスするための初期または後続のビーコンプロトコルを含み、ビーコンの通信範囲内のアプリ自体を含む、本明細書に記載される気化器と共に使用可能な(例えば、スマートフォンに接続された)アプリインターフェースの一部として使用可能なUIスクリーンを示す。図12Aは、ユーザーがアカウントを作成したり、ユーザーのアカウントにログインしたりできるように構成されたアプリ用ユーザーインターフェースを示している。図12Bは、ユーザーがアカウントを作成するための1つ以上のフィールドに情報(例えば、電子メールアドレス、パスワードなど)を入力できるようにしたアプリ用ユーザーインターフェーススクリーンを示している。図12Cは、アカウントを作成するためのUIフィールドへの例示的な入力であるアプリ用ユーザーインターフェーススクリーンを示す。図12Dは、ユーザーが他のユーザーに、当該他のユーザーがアカウントを作成するかまたはこのプロセスをスキップするための招待状を送信できるようにしたアプリ用UIスクリーンを示す。図12Eは、アプリケーションが、アプリおよび/またはビーコンの通信範囲内でビーコンをサーチしていることを示すアプリ用ユーザーインターフェーススクリーンを示す。図12Fは、アプリケーションが、アプリおよび/またはビーコンの通信範囲内でビーコンを検出したことを示し、ビーコンに名前を付けるためのフィールドを含むアプリ用ユーザーインターフェーススクリーンを示す。図12Gは、アプリケーションが、アプリおよび/またはビーコンの通信範囲内で「女子用バスルーム:中庭」と名付けられたビーコンを発見したことを示すアプリ用ユーザーインターフェーススクリーンを示す。図12Hは、ビーコンの場所の表示を示すマップを含み、名前とリストアップされたビーコンの状態とを伴って示されたビーコンのリストも含むことを示すアプリ用ユーザーインターフェーススクリーンを示す。図12Iは、ビーコンリストのうちの1つのビーコンが選択されたことを示し、ユーザーに、選択されたビーコン(例えば、女子用バスルーム:中庭)によって検出された気化器を調査もしくはクリアにするオプションを提供するアプリ用ユーザーインターフェーススクリーンを示す。図12Jは、図12Iで調査することを選択した後にユーザーが選択できるオプションを示したアプリ用ユーザーインターフェーススクリーンを示す。このオプションには、個人(例えば、私、Jane Smith、Sharon Kim、Dave Rodriguez)への調査の割り当てが含まれる。
【0227】
本明細書に記載されるアプリのいずれも、カートリッジおよび/または気化可能材料の(自動検出を含めた)検出を伴う使用のために適合化させることができる。このアプリは、検出/識別のための命令を提供することができ、あるいはアプリの動作は、検出されたカートリッジ、ビーコン、第2のデバイス、および/またはこれらに類するものなどに基づいて自動的に調整/カスタマイズすることができる。
【0228】
年齢確認
図17図31は、(例えば、「アプリ」もしくはユーザーのモバイルデバイス上の他のソフトウェアの一部として)気化器と通信する通信デバイスにインストールされたアプリに出現させることのできる例示的なユーザーインターフェースを示す。図17図31のユーザーインターフェースは、気化器の不正使用および/または未成年者の使用、購入などを防止するためのデータ、ならびに気化器の特定の制御を提供する際に利益を提供し得る年齢確認機能に関する。一実施形態では、気化器は、ユーザーインターフェースを介して年齢確認プロセスが成功して完了した後でのみ機能を開始するように構成することができる。他の実施形態では、気化器は、年齢確認プロセスが購入後の閾値期間内に完了していないことに応じて無効化されるように構成することができる。
【0229】
図17のアプリスクリーンビューまたは同様のアプローチは、気化器のユーザーにデバイスの年齢確認機能の実施を促すように使用することができる。一例では、ユーザーは、年齢確認されることへの同意によって年齢確認プロセスに入ることを促されてもよい。代替的に、ユーザーの年齢確認プロセスの「オプトアウト」および/またはユーザーが閾値年齢未満であることに応じて、気化器は、機能を無効化するように構成することができる。閾値年齢は、ユーザーの地理的領域の消費者保護法および/または他の考慮事項に基づかせてもよい。
【0230】
図18図21のスクリーンビューは、年齢確認機能を選択し、それに同意するとユーザーに提示され得るスクリーンビューを示す。このスクリーンでは、ユーザーに、個人のユーザー情報(例えばユーザーの名前および電話番号など)を入力するように促される場合がある。一部の実施形態では、社会保障番号、運転免許証、識別カード、信用履歴、顔認識、および/またはこれらに類するものなどの別のユーザー情報が要求される場合がある。ユーザーがユーザー情報を入力することに応じて、年齢確認機能は、1つ以上の認証方法を使用してユーザーの年齢を確認するように構成することができる。例えば、2要素認証を使用して、ユーザーの名前および電話番号を確認することができる(例えば、テキストメッセージでコードを受信するなど)。次いで、ユーザーは、図22に示すように、一意のもしくは「1回限りの」数値および/または英数字のセキュリティコードを含む認証メッセージを受信することができる。
【0231】
図23および図24に示されるように、ユーザーは、受信したセキュリティコードを入力するように促される場合がある。一度ユーザーがセキュリティコードを入力すると、図17のアプリスクリーンビューまたは同様のアプローチは、ユーザー情報が確認されたことを通信するために使用することができる。ユーザー情報は、第三者の検証システム、ユーザー情報データベース、および/または他の検証方法のうちの1つ以上を使用して確認することができる。検証プロセスの持続時間が表示される場合がある(例えば、「1分未満」、および/または他の持続時間)。ユーザー情報の確認が成功したことに応じて、ユーザーは、図26のアプリスクリーンビューまたは同様のアプローチを介して通知される場合がある。しかしながら、ユーザー情報が確認できない場合には、ユーザーは、図27のアプリスクリーンビューまたは同様のアプローチを介して通知され、年齢確認プロセスを続行するための付加的なユーザー情報の提供を要求される場合がある。
【0232】
未確認のユーザーが確認プロセスを続行することに応じて、図28図31のスクリーンビューまたは同様のアプローチは、ユーザーに有効な運転免許証、州識別カード、パスポート、社会保障番号、および/または他の情報などのユーザー情報証明書の提供を促すように使用することができる。アプリは、ユーザーの情報をキャプチャ、スキャンするか、そうでなければ文書化するためにカメラ機能などのユーザーデバイスの1つ以上の機能にアクセスするように構成することができる。一部の実施形態では、顔認識は、ユーザーによって提供された写真識別情報を確認および認証するために使用することができる。ユーザー情報証明書および/または画像の提出に応じて、図31のアプリスクリーンビューまたは同様のアプローチは、ユーザー情報が確認されていることを通信するのに使用することができる。一部の実施形態では、確認時間の推定持続時間および/または状態バーが表示可能である。ユーザー情報の確認の成功に応じて、ユーザーには、図26のアプリスクリーンビューまたは同様のアプローチを介した通知が可能である。
【0233】
一度年齢確認プロセスが完了すると、図32のアプリスクリーンビューまたは同様のアプローチを介して、気化器をシェイクするなどの1つ以上のユーザーアクションおよび/または他のユーザー入力を促すことで、気化器が活動化するように構成することができる。図33に示すように、気化器活動化の確認を提供することができる。
【0234】
本対象の一部の実施形態では、ユーザーが退出してアプリに戻ることに応じて、図34に示すようなスクリーンビューが提供され得る。新しいユーザーは、年齢確認プロセスを開始することができ、あるいは戻ってきた確認済みのユーザーは、自身に関連付けられたユーザーアカウントに「ログイン」することができる。ログインし、確認されたユーザーは、図35に示すように、気化器からモバイルデバイスもしくは他のユーザーデバイスへのペアリングプロセスを含むアプリの追加機能にアクセスすることができる。クイックスタートガイドおよび/またはその他のオンボーディング命令(例えばユーザーマニュアルおよび/または気化器についてユーザーに習熟させるように構成された使用チュートリアルなど)が、ログインしている確認済みのユーザーにアプリから提供される場合がある。また、本明細書でさらに説明するように、付加的なコーチングおよび習慣管理プログラムを提供することもできる。
【0235】
一部の実施形態では、活動化の後、デバイスは、ユーザーによって要求されるアクションが僅かしかないかまったくないバックグラウンドで定期的に再検証され得る。例えば、気化器は、図36に示されるように、定期的に(例えば1週間に1度、2週間おきに、かつ/または他の持続時間おきに)、ユーザーデバイスとの接続を要求する場合がある。一部の実施形態では、年齢確認プロセスは、気化器への特定のカートリッジタイプ(例えば、風味付けされたカートリッジ)の挿入に応じてのみ要求される場合がある。
【0236】
図37図39は、年齢に適した気化器の使用を保証するための1つ以上の年齢確認方法を説明している。図37に示されるように、店舗内で行われる初回のデバイス購入は、年齢確認および/またはデバイスの活動化のために、以下のステップ、すなわち、
(1)店舗内で非活動化されたデバイスを購入するステップ、
(2)開梱し、モバイルアプリをダウンロードするステップ、
(3)公的記録に対して年齢確認するステップ、
(4)ブルートゥースおよび/または他の接続を介してユーザーデバイスとペアリングすることにより、気化器を活動化するステップ、および/または
(5)デバイスを自動的に再検証するステップ、
のうちの1つ以上が要求され得る。店舗内で行われるその後のデバイス購入では、年齢確認および/またはデバイスの活動化のために、以下のステップ、すなわち、
(1)店舗内で非活動化されたデバイスを購入するステップ、
(2)ブルートゥースおよび/または他の接続を介してユーザーデバイスとペアリングすることにより、気化器を活動化するステップ、および/または
(3)デバイスを自動的に再検証するステップ、
のうちの1つ以上が要求される場合がある。オンラインで行われる初回のデバイス購入は、年齢確認および/またはデバイスの活動化のために、以下のステップ、すなわち、
(1)オンラインアカウントを作成して年齢確認し、オンライン購入を行うステップ、
(2)非活動化されたデバイスを受け取り、開梱して、モバイルアプリをダウンロードするステップ、
(3)オンラインアカウント資格情報を使用してアプリにログインするステップ、
(4)ブルートゥースおよび/または他の接続を介してユーザーデバイスとペアリングすることにより、気化器を活動化するステップ、および/または
(5)デバイスを自動的に再検証するステップ、
のうちの1つ以上が要求される場合がある。
【0237】
図38Aに示すように、年齢に適した気化器の使用を保証するための年齢確認方法の別の実施態様は、年齢確認および/または気化器のロック解除のための以下のステップ、すなわち、
(1)気化器および/またはカートリッジを開梱するステップ、
(2)アプリをダウンロードするステップ、
(3)年齢確認するステップ、
(4)ブルートゥースおよび/または他の接続を介してユーザーデバイスとペアリングすることにより、気化器をロック解除するステップ、および/または
(5)デバイスを自動的に再検証するステップ、
のうちの1つ以上を含み得る。年齢に適した気化器の使用を保証するための年齢確認方法の、図38Bに示されるようなさらに別の実施態様では、年齢確認および/または気化器のロック解除のための以下のステップ、すなわち、
(1)気化器および/またはカートリッジを開梱するステップ、
(2)提供された青少年予防情報を読むステップ、
(3)アプリをダウンロードするステップ、
(4)公的記録に対して年齢確認するステップ、
(5)ブルートゥースおよび/または他の接続を介してユーザーデバイスとペアリングすることにより、気化器を活動化するステップ、
のうちの1つ以上が含まれ得る。
【0238】
図39に示されるように、年齢に適した気化器の使用を保証するための年齢確認方法の別の実施態様は、ユーザーインターフェースを介した年齢確認のための以下のステップ、すなわち、
(1)ようこそスクリーンを提供するステップ、
(2)オンボーディング情報を提供し、年齢確認情報を促すステップ、
(3)認証によりユーザー情報を確認するステップ、および/または
(4a)成功した年齢確認の通知を提供するステップ、もしくは
(4b)付加的な年齢確認情報を要求するステップ、
のうちの1つ以上を含み得る。
【0239】
ユーザーが年齢確認され、ユーザーに関連付けられた気化器が本明細書に記載される方法のうちの1つ以上を使用してロック解除された後、ユーザーは自身の再認証を定期的に要求される場合がある。この再認証は、(例えば、気化器内のファームウェアに基づき)1日あたり1回、特定の日数あたり1回、週あたり1回、特定の週数あたり1回、月あたり1回、特定の月数あたり1回などで要求される場合がある。一部の実施形態では、気化器は2週間に1回の再認証を要求される場合がある。この再認証は、本明細書に記載されるような、気化器と通信することができる特定のアプリケーションを実行するユーザーデバイスの使用を介して発生する場合がある。例えば、この再認証は、ユーザーに、アプリケーションを介してユーザーの気化器をユーザーデバイスと定期的に(例えばブルートゥースを介して)電子的にペアリングすることを要求する場合がある。一部の態様では、再認証に要求される持続時間は、一度気化器がユーザーデバイスともはやペアリングされていないことを検出すると開始され、気化器がユーザーデバイスとペアリングされていることを検出するたびごとに再スタートされ、最新のペアリングおよび/またはこれらに類するものなどに関係なく開始され得る(例えば、アプリケーションの実行を通じて実施された特定の再認証手順に基づく再スタート)。
【0240】
一部の実施形態では、ユーザーが本明細書に記載される方法のうちの1つ以上を使用して年齢確認された後、ユーザーデバイスで実行されるアプリケーションは、ユーザーが年齢確認されたことを示すユーザーのための資格情報を記憶することができる(例えばユーザーアカウントに関連付けられた「年齢確認済み」フィールド用の特定の値を有するユーザーアカウント情報)。一部の実施形態では、この資格情報は、ユーザーデバイス上で実行されるアプリケーションを使用して実施される登録プロセスの一部として作成することができる。一部の実施形態では、ユーザーデバイスは、ユーザーの初期アカウントセットアップおよび/または年齢確認の後に、資格情報またはその一部をサーバーから受信することができる。例えば、もし、ユーザー自身が、Webブラウザー、専用キオスク、(例えば電子メール、SMS、および/またはこれらに類するものなどを介した)2段階認証、および/またはユーザーデバイス上で実行されるアプリケーション以外の他の方法を使用して年齢確認するならば、ユーザーデバイスと通信するように構成されたサーバーは、資格情報またはその一部をユーザーデバイスに転送することができる。一部の態様では、ユーザーは、ユーザーデバイス上に記憶されている資格情報が、ユーザーが年齢確認済みであることを示している場合にのみ、ユーザーデバイスのロック解除の目的のために自身を(再)認証することが可能になる。一部の態様では、年齢確認済みのユーザーアカウントを使用して購入したデバイスは、出荷時に活動化され得るが、特定の持続時間内に(再)認証をまだ要求される場合がある。
【0241】
一部の態様では、ユーザーは、特定の時間内に気化器と共に使用するために特定の数の気化器および/またはカートリッジを購入することを制限される場合がある。例えば、一部の態様では、ユーザーは、(例えば暦月または気化器の最後の購入に基づく展開で)1ヶ月以内に1つ、2つ、3つなどよりも多くのデバイスを購入することを制限される場合がある。一部の態様では、ユーザーは、(例えば暦月またはカートリッジセットの最後の購入に基づく展開で)1か月以内に10、15、20セットよりも多くのカートリッジなど(例えばセットごとに2本、3本、4本、5本などのカートリッジを伴う)を購入することを制限される場合がある。一部の実施形態では、ユーザーの購入は、1つよりも多くの供給元を通じて追跡される場合がある。例えば、特定の時間内のユーザーの総計購入は、ユーザーデバイス、Webブラウザー、キオスク、小売店(例えばPOS経由など)、オンライン小売業者、それらの1つ以上と通信するように構成されたサーバー、および/またはこれらに類するものなどを通じて受信したデータに基づいて決定することができる。ユーザーの総計購入を追跡するために、ユーザーは、購入ごとに年齢確認済みのユーザーアカウントを使用することを要求される場合がある。
【0242】
ユーザーが複数のユーザーアカウントを作成するのを防ぐために、ユーザーは、一意の資格情報のセットごとに1つのアカウントに制限される場合がある(例えば1人だけを識別する一意の情報)。資格情報のセットが一意のものであるか否かを決定するために、システムは、(例えばサーバーを介して)ユーザーに、有効な名前、生年月日、本籍地、およびユーザーの社会保障番号の最後の4桁を提供するよう要求する場合がある。この情報は、その場所/管轄区域内でユーザーの年齢を確認するために、第三者による検証が可能であり、かつ/または公的に利用可能な記録と相互照会することが可能である。ユーザーの公的記録が一致しない場合、またはユーザーが自身の社会保障番号の提供を望まない場合、ユーザーは、コンプライアンスレビューのために、政府発行の有効なIDを(カードリーダーを通じて)アップロードまたはスワイプすることを要求される場合がある。一部の態様では、ユーザーは、多要素認証を通じて自身の検証を要求される場合がある。例えば、ユーザーアカウントを作成するために、ユーザーは、電話番号を提供し、次いで、電話番号に送信されたコードを次に進む前に提供することを要求される場合がある。一部の態様では、このコードは、当該電話番号が、気化器の購入のための法定年齢の人物に関連付けられることがわかっている場合にのみ、当該電話に送信されてもよい。一部の態様では、電話番号に関連付けられたSIMカードが検証され、このSIMカードが確認された場合(例えばSIMカードが、提供された電話番号に関連付けられた場合)にのみ、ユーザーは、当該電話番号に送信されたコードの使用を許可され得る。付加的または代替的に、ユーザーは、政府発行の有効なIDを(カードリーダーを介して)アップロードまたはスワイプし、(例えばアカウント作成のために使用されるユーザーデバイス上のアプリケーションの実行により提供される)顔認識インターフェースを介して自身の顔をスキャンすることを要求される場合がある。一人のユーザーが、異なるユーザーからの複数のユーザーアカウントを使用するのを防ぐために、ユーザーは、購入のために自分のユーザーアカウントを使用するたびに、ID(例えば運転免許証)の電子的な検証、顔認識、および/またはこれらに類するものなどを使用して、自身の確認を要求される場合がある。
【0243】
一部の実施形態では、キオスクまたは他のデバイスは、デバイスの活動化のために構成することができる。例えば、キオスクは、本明細書に記載される方法に従ってユーザーを年齢確認するユーザー入力を受信するように構成することができる。一度ユーザーが年齢確認されると、キオスクは、店員に提示するためのコード(例えば、バーコード、QRコード、数値、英数字ストリング、および/またはこれらに類するものなど)を有するレシートをユーザーに提供することができる。店員は、店が気化器またはカートリッジをユーザーに販売することを許可される前に、ユーザーが何を購入することができるかを示すシステムにコードをスキャンまたは入力することができる。一部の態様では、キオスクは、気化器および/またはカートリッジを備えた自動販売機に(例えば、物理的に、電子的に、かつ/または通信によって)接続されてもよい。一度ユーザーが年齢確認されて購入を行うと、自動販売機はユーザーに購入品を提供することができる。
【0244】
一部の態様では、自動販売機に格納された気化器は、ユーザーが気化器を使用できる前に、非活動化され、かつ/または(例えば本明細書に記載されるデバイスペアリング方法のうちの1つ以上を介した)認証を要求される場合がある。一部の態様では、気化器は、ユーザーデバイスとの無線通信用に構成されていない場合がある。したがって、そのような気化器は、気化器内のレジスタ(例えば1ビット)などのデバイス上に記憶された情報に基づいて活動化を防止することができる。デバイスを活動化するために、ユーザーは、キオスクと通信するインターフェースにデバイスを配置することを要求される場合がある。キオスクは、ユーザーが年齢確認され、気化器がインターフェースに配置された後で、デバイスをロック解除すべくレジスターの値を変更するように構成することができる。一部の実施形態では、インターフェースは、気化器に組み込まれたインターフェース(例えばUSBまたは1つ以上のピンなどの他のデータ通信インターフェース)を通じて気化器と通信できる電子的インターフェースを備えたクレードルおよび/またはケーブルを含むことができる。一度デバイスがロック解除されると、気化器に関連付けられたシリアル番号または他の一意の識別子、活動化の日付、購入の日付、および/またはこれらに類するものなどが、追跡目的でユーザーアカウントに関連付けられる場合がある。キオスクを例に説明しているが、無線通信の使用なしでデバイスと通信できる任意のデバイスが使用されてもよい。
【0245】
一部の態様では、ユーザーは、設定された制限を超えて気化器および/またはカートリッジを購入することを許可される場合があるが、気化器および/またはカートリッジは、ユーザーが設定された制限を超えている間は現在の持続時間の満了時まで保持され得る。例えば、ユーザーが、月あたり2つを超える気化器の購入を制限されており、ユーザーが(暦月または最初の気化器の購入に基づく展開月で見て)同じ月内に3つ目の気化器の購入を試みようとしたならば、気化器は、この月が過ぎるまでは保持され得る。月が過ぎると、気化器は、ユーザーに解放される(自動出荷など)。付加的または代替的に、ユーザーは、特定された期間あたりの活動化の数を制限される場合がある(例えば、月あたり2回の活動化など)。活動化は、気化器の活動化のために構成された複数のデバイス(例えば、専用アプリケーションおよび/またはこれに類するものを実行するユーザーデバイスなど)と通信するように構成されたサーバーによって追跡されてもよい。例示的な実施形態では、もし、ユーザーが月あたり2つを超える気化器の活動化を制限されていて、このユーザーが(暦月または最初の気化器の活動化に基づく展開月の)同じ月内で3つ目の気化器の活動化を試みようとしたならば、気化器の活動化用に構成されているデバイスは、この月が過ぎるまではユーザーがデバイスを活動化できないようにすることができる。このデバイスは、ユーザーが自身の活動化の制限を超えたことをユーザーに通知することができ、かつ/またはユーザーが気化器を活動化させることができるときを示す情報をユーザーに提供することができる。ユーザーがデバイスを返品する事案では、ユーザーのアカウントに、特定の期間内の追加の活動化がクレジットされる場合がある。
【0246】
一部の態様では、ユーザーは、月あたりの特定の数の気化器の購入および/または活動化を制限されることに加えて、年あたりの特定の数の気化器の購入および/または活動化を制限される場合がある。例えば、ユーザーは、月あたり2つを超える気化器ならびに年あたり10を超えるデバイスの購入および/または活動化が妨げられる場合がある。
【0247】
一部の実施形態では、ユーザーが、ユーザーアカウント、シリアル番号、MACアドレス、または気化器に関連付けられた他の一意の識別子を使用して気化器を購入または活動化する場合には、活動化の日付、購入の日付、および/またはこれらに類するものを、追跡目的のためにユーザーアカウントに関連付けることができる。ユーザーアカウントが不適切な活動化(例えば、未成年者への気化器の提供、他の管轄区域への気化器の発送など)に関連付けられていると決定された事案では、次いで、ユーザーアカウントが追加の購入または活動化を行うことをブロック/阻止される場合がある。
【0248】
一部の態様では、年齢確認を満たすための要求は、付加的または代替的に、GPS情報に基づくことができる。例えば、決定されたGPSロケーションに基づいて、ユーザーは、運転免許証かパスポートのいずれか、パスポートのみ、などのように、GPSロケーションをカバーする管轄区域に基づく識別に十分な年齢確認のための特定の証明書の提供を促される場合がある。
【0249】
識別システムの他の役立つ実施形態は、購入時点および/またはカートリッジ追跡情報であり得る。カートリッジが最初に購入された場所および/または日付、ならびにベンダー情報は、法的および安全上の両観点から、かつ/またはマーケティングの観点から有益である。例えば、未成年者の誰かが所持しているカートリッジが発見されたならば、このカートリッジの購入情報は、ベンダーが購入時に年齢確認を行っていないか否かを識別することができ、あるいはカートリッジが誰か「の年齢」によって購入され、未成年者に提供されたのか否かを識別することができる。
【0250】
ある特徴または要素が、本明細書において別の特徴または要素の「上」にあるものとして言及される場合、その特徴または要素は、他の特徴または要素のすぐ上にあるものとすることができるし、あるいは介在する特徴および/または要素が存在してもよい。対照的に、ある特徴または要素が、別の特徴または要素の「すぐ上」にあるものとして言及される場合、介在する特徴または要素は存在しない。また、ある特徴または要素が、別の特徴または要素に「接続されている」、「取り付けられている」、または「結合されている」ものとして言及される場合、その特徴または要素は、他の特徴または要素に直接、接続することができ、取り付けることができ、または結合することができるし、あるいは介在する特徴または要素が存在してもよいことは理解されるであろう。対照的に、ある特徴または要素が、別の特徴または要素に「直接接続されている」、「直接取り付けられている」、または「直接結合されている」ものとして言及される場合、介在する特徴または要素は存在しない。
【0251】
所与の例に関して説明または図示されてはいるが、そのように説明または図示された特徴および要素は、本対象の別の実施形態に適用することができる。また、別の特徴に「隣接して」配置された構造または特徴に関する言及は、隣接する特徴と重なり合う部分またはその下にある部分を有する場合もあることを、当業者には理解されるであろう。
【0252】
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態とその実施のみの説明を目的としたものであり、限定することを意図するものではない。例えば本明細書で使用される単数形の不定冠詞および定冠詞は、文脈による別段の明らかな明記がない限り、複数形も同様に含むことを意図している。さらに、用語「含む」および/または「含んでいる」は、本明細書および特許請求の範囲で使用される場合には、記載された特徴、ステップ、動作、要素および/またはコンポーネントの存在を特定しているが、1つ以上の他の特徴、ステップ、動作、要素、コンポーネントおよび/またはそれらのグループの存在または追加を除外するものではない。
【0253】
本明細書および特許請求の範囲においては、「~のうちの少なくとも1つ」または「~の1つ以上」などの語句が、複数の要素または特徴の連言的なリストに続いて現れる場合がある。また、「および(かつ)/または」との用語が、2つ以上の要素または特徴のリスト中に現れる場合もある。使用された文脈によって他のやり方で暗黙的もしくは明示的に否定されない限り、そのような語句は、列挙された要素または特徴のいずれかを個別に意味すること、あるいは列挙された要素または特徴のいずれかと他の列挙された要素または特徴のいずれかとの組み合わせを意味することを意図している。例えば、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」、「AおよびBのうちの1つ以上」、ならびに「Aおよび/またはB」との語句は、それぞれ、「Aのみ、Bのみ、またはAおよびB共に」を意味することを意図している。同様の解釈は、3つ以上の項目を含むリストについても当てはまる。例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つ以上」、ならびに「A、B、および/またはC」との語句は、それぞれ、「Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびB共に、AおよびC共に、BおよびC共に、またはAおよびBおよびC共に」を意味することを意図している。本明細書および特許請求の範囲における「に基づく」との用語の使用は、列挙されていない特徴または要素なども許容されるように、「少なくとも部分的に基づく」との意味を意図している。
【0254】
「の下に」、「より下に」、「より低く」、「の上に」、「より高く」およびこれらに類するものなど空間的に相対する用語が本明細書において使用されている場合があるが、これらは、図面に示されているような1つの要素または特徴と、他の要素または特徴との関係性を説明するための記述を容易にするためである。空間的に相対する用語が、図面に描かれている配向に加え、使用時または動作時におけるデバイスのさまざまな配向を包含することを意図していることは理解されるであろう。例えば、図中のデバイスが反転されたならば、他の要素または特徴の「下方に」または「真下に」と記載された要素は、その場合、他の要素または特徴の「上方に」配向されることになる。したがって、例示的な用語「の下方に」は、上方および下方の配向の両方を包含し得るものである。デバイスが別の向きで配向される場合があり(90度回転させられるかまたは他の配向で)、本明細書で使用される空間的に相対する記述子もそれに応じて解釈され得る。同様に、用語「上流に」、「下流に」、「垂直に」、「水平に」およびこれらに類するものは、特に別段の明記がない限り、本明細書では説明の目的でのみ使用されている。
【0255】
本明細書では、さまざまな特徴/要素(ステップを含む)を説明するために、用語「第1の」および「第2の」が用いられる場合があるが、これらの特徴/要素は、文脈による別段の明記がない限り、これらの用語によって限定されるものではない。これらの用語は、1つの特徴/要素を、他の特徴/要素から区別するために使用される場合もある。したがって、本明細書で提供される教示から逸脱することなく、以下で述べる第1の特徴/要素は、第2の特徴/要素と称することができ、同様に、以下で述べる第2の特徴/要素は、第1の特徴/要素と称することができる。
【0256】
本明細書およびそれに続く特許請求の範囲全体を通して、文脈による別段の要求がない限り、「含む」という単語、およびその三人称単数形の「含む」ならびに現在分詞の「含んでいる」などの変化形態は、さまざまなコンポーネントを方法および物(例えばデバイスおよび方法を含む物品や装置)において共同で使用できることを意味している。例えば「含んでいる」という用語は、任意に述べられた要素またはステップの包含を意味するが、任意の他の要素またはステップの除外を意味するものではないことが理解されるであろう。
【0257】
実施例において使用される場合を含めて、特に別段の明記がない限り、本明細書および特許請求の範囲において使用されている、すべての数字は、たとえ用語として特に付記されていなかったとしても、「約」または「ほぼ」という言葉がまるで前置きされているかのように読み取ることができる。大きさおよび/または位置を説明する場合、これらの「約」または「ほぼ」という語句は、記載される値および/または位置が、当該値および/または位置の妥当な予測範囲内にあることを示すために使用される場合がある。例えば、数値は、記載される値(または値範囲)の±0.1%、記載される値(または値範囲)の±1%、記載される値(または値範囲)の±2%、記載される値(または値範囲)の±5%、記載される値(または値範囲)の±10%などの値を有することができる。本明細書で付記される任意の数値も、文脈による別段の明記がない限り、その値に「約」または「ほぼ」のニュアンスを含めたものであることが理解されよう。例えば、値として「10」が開示されているならば、そこには「約10」という意味の開示もなされているということである。本明細書で挙げられている任意の数値範囲は、その中に包含されるすべての部分範囲を含むことが意図されている。また、ある1つの値が開示されている場合も、当業者が適切に理解するように、「その値以下」、「その値以上」、およびそれらの値の間の可能な範囲も開示されていることが理解されよう。例えば、値「X」が開示されているならば(ただしXは例えば1つの数値である)、「X以下」ならびに「X以上」も開示されている。また、本出願全体を通して、データが多くの異なる形式で提供されていること、ならびにこのデータは、終始点および開始点を表し、これらのデータ点の任意の組み合わせに関する範囲にまで広がることが理解されよう。例えば、1つの特定のデータ点「10」と、1つの特定のデータ点「15」とが開示されているならば、10および15より大きい、10および15以上、10および15未満、10および15以下、ならびに10および15に等しいことも、10と15との間と同様に開示されていると見なされることが理解されよう。また、2つの特定の単位の間の各単位も開示されていることが理解されよう。例えば、10と15とが開示されているならば、そこには11,12,13および14も開示されている。
【0258】
さまざまな例示的な実施形態が本明細書で説明されているが、本明細書の教示から逸脱することなく、任意の数の変更をさまざまな実施形態で行うことができる。例えば、記載されたさまざまな方法ステップにおいて行われる順序は、多くの場合、代替的な実施形態では変更される可能性があり、さらに別の代替的な実施形態では、1つ以上の方法ステップが完全にスキップされる場合もある。さまざまなデバイスおよびシステムの実施形態の任意選択的な特徴を、一部の実施形態には含め、他の実施形態には含めないことも可能である。したがって、前述の説明は、主に例示の目的で提供されており、特許請求の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0259】
本明細書に記載される対象の1つ以上の態様または特徴は、デジタル電子回路、集積回路、特別に設計された特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コンピュータのハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはこれらの組み合わせにおいて実現することが可能である。これらのさまざまな態様または特徴は、少なくとも1つのプログラミング可能なプロセッサを含むプログラミング可能なシステム上で実行可能および/または解釈可能な1つ以上のコンピュータプログラムでの実施を含むことができる。少なくとも1つのプログラミング可能なプロセッサは、専用もしくは汎用目的で、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス、および少なくとも1つの出力デバイスからデータおよび命令を受信し、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイス、および少なくとも1つの出力デバイスにデータおよび命令を転送するように結合することができる。プログラミング可能なシステムまたはコンピューティングシステムは、クライアントおよびサーバーを含むことができる。クライアントおよびサーバーは、一般に、互いに遠隔の関係にあり、典型的には通信ネットワークを介して対話する。クライアントおよびサーバーの関係は、個々のコンピュータ上で実行され、クライアント-サーバー関係を相互に有するコンピュータプログラムによって発生する。
【0260】
これらのコンピュータプログラム(これらは、プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、アプリケーション、コンポーネント、またはコードとも称され得る)は、プログラミング可能なプロセッサのための機械命令を含み、高水準手続き言語、オブジェクト指向プログラミング言語、関数型プログラミング言語、論理プログラミング言語、および/またはアセンブリ/機械語で実施することができる。本明細書で使用されるように、「機械可読媒体」という用語は、例えば磁気ディスク、光学ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD)などの任意のコンピュータプログラム製品、装置および/またはデバイスを指し、これらは機械命令および/またはデータをプログラミング可能なプロセッサに供給するために使用され、機械可読信号として機械命令を受信する機械可読媒体を含む。「機械可読信号」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラミング可能なプロセッサに供給するために使用される任意の信号のことを指す。機械可読媒体は、そのような機械命令を、例えば非一時的ソリッドステートメモリまたは磁気ハードディスクドライブまたは任意の等価のストレージ媒体のように、非一時的に記憶することができる。機械可読媒体は、代替的または付加的に、そのような機械命令を、例えばプロセッサキャッシュかまたは1つ以上の物理的プロセッサコアに関連付けられた他のランダムアクセスメモリのように、一時的な手法で記憶することができる。
【0261】
ユーザーとの対話を提供するために、本明細書に記載される対象の1つ以上の態様または特徴は、ユーザーに情報を表示するための例えばブラウン管(CRT)や液晶ディスプレイ(LCD)もしくは発光ダイオード(LED)モニタなどのディスプレイデバイスを有し、かつユーザーが入力をコンピュータに提供できるキーボードや例えばマウスもしくはトラックボールなどのポインティングデバイスを有するコンピュータ上で実施することができる。他の種類のデバイスも同じようにユーザーとの対話を提供するために使用することができる。例えば、ユーザーに提供されるフィードバックは、例えば視覚的フィードバック、聴覚的フィードバック、または触覚的フィードバックなどの感覚的フィードバックの任意の形態であってもよく、ユーザーからの入力は、これらに限定されるものではないが、音響的入力、音声入力、または触覚的入力を含む任意の形態で受信されてもよい。他の可能な入力デバイスは、これらに限定されるものではないが、タッチスクリーンや、シングルポイントもしくはマルチポイントの抵抗型もしくは容量型トラックパッドなどの他の接触感応型デバイス、音声認識用のハードウェアおよびソフトウェア、光学スキャナ、光学ポインター、ディジタルイメージキャプチャデバイス、および関連する解釈用のソフトウェア、ならびにこれらに類するものを含む。
【0262】
本明細書に含まれる実施例および図面は、限定ではなく例示として、本対象が実施され得る特定の実施形態を示している。上述のように、他の実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく構造的および論理的な置き換えおよび変更を行うことができるように利用可能であり、そこから導き出すことができる。そのような本発明の対象の実施形態は、本明細書では、2以上のものが実際に開示されている場合でも、単に便宜上「発明」という用語によって個別にもしくは集約的に言及している場合があるが、これは、本出願の範囲を任意の単一の発明もしくは発明概念に自発的に限定することを意図したものではない。したがって、本明細書では特定の実施形態が図示され説明されてきたが、同じ目的の達成を目論む任意の配置構成は、図示の特定の実施形態との置き換えが可能である。本開示は、さまざまな実施形態の任意のおよびすべての適応形態または変形形態を網羅することを意図している。上述の実施形態の組み合わせおよび本明細書で具体的に説明しなかったその他の実施形態は、上記の説明を精査すれば、当業者には明らかになるであろう。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図12G
図12H
図12I
図12J
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E
図13F
図13G
図13H
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図14F
図15A
図15B
図15C
図15D
図15E
図16A
図16B
図16C
図16D
図16E
図16F
図16G
図16H
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38A
図38B
図39