(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】霧化コア、霧化器及び電子霧化装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/42 20200101AFI20241029BHJP
A24F 40/10 20200101ALI20241029BHJP
A24F 40/44 20200101ALI20241029BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20241029BHJP
【FI】
A24F40/42
A24F40/10
A24F40/44
A24F40/40
(21)【出願番号】P 2023516843
(86)(22)【出願日】2020-09-23
(86)【国際出願番号】 CN2020117195
(87)【国際公開番号】W WO2022061603
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-03-14
(73)【特許権者】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】肖 从文
(72)【発明者】
【氏名】蒋 振龍
(72)【発明者】
【氏名】羅 洪梁
(72)【発明者】
【氏名】易 長勇
(72)【発明者】
【氏名】李 小平
(72)【発明者】
【氏名】肖 令栄
【審査官】木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第211482973(CN,U)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0070270(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第110893016(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111011935(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子霧化装置に適用される霧化コアであって、前記霧化コアは多孔質基体及び発熱部材を含み、
前記多孔質基体は液体伝導部及び換気部を含み、
液体伝導部は液体マトリックスを吸収する吸液面、前記発熱部材が設けられた霧化面を有し、前記液体伝導部は前記吸液面側に位置する液体マトリックスを前記霧化面に伝導し、
換気部は前記液体伝導部に接続されており、撥液通気特性を備え、前記換気部は気体とする吸気面、及び液体貯蔵室に露出する排気面を含み、前記換気部は前記吸気面側の気体を前記排気面に伝導することを特徴とする霧化コア。
【請求項2】
前記多孔質基体は第1表面、及び前記第1表面に背中合わせする第2表面を有し、前記吸液面及び前記排気面は何れも前記第1表面に位置し、前記吸気面及び前記霧化面は前記第2表面に位置していることを特徴とする請求項1に記載の霧化コア。
【請求項3】
前記換気部は前記排気面から前記吸気面に延在していることを特徴とする請求項1に記載の霧化コア。
【請求項4】
前記多孔質基体は第1表面、第2表面及び側表面を有し、前記第2表面と前記第1表面とは背中合わせし、前記側表面は前記第1表面及び前記第2表面に接続され、前記吸液面及び前記排気面は何れも前記第1表面に位置し、前記吸気面は前記側表面に位置し、前記霧化面は前記第2表面に位置していることを特徴とする請求項1に記載の霧化コア。
【請求項5】
前記多孔質基体は第1表面、第2表面及び側表面を有し、前記第2表面と前記第1表面とは背中合わせし、前記側表面は前記第1表面及び前記第2表面に接続され、前記排気面は前記側表面に位置し、前記吸気面及び前記霧化面は前記第2表面に位置し、前記吸液面は前記第1表面及び/又は前記側表面に位置していることを特徴とする請求項1に記載の霧化コア。
【請求項6】
前記多孔質基体は第1表面、第2表面及び側表面を有し、前記第2表面と前記第1表面とは背中合わせし、前記側表面は前記第1表面及び前記第2表面に接続され、前記吸気面及び前記排気面は何れも前記側表面に位置し、前記霧化面は前記第2表面に位置し、前記吸液面は前記第1表面及び/又は前記側表面に位置していることを特徴とする請求項1に記載の霧化コア。
【請求項7】
前記多孔質基体は第1表面
、前記第1表面とは背中合わせする第2表面
及び側表面を有し、前記吸気面及び前記排気面は何れも前記第1表面に位置し、前記吸液面は前記第1表面及び/又は前記側表面に位置し、前記換気部と前記第2表面とは間隔を空けて配置され、前記霧化面は前記第2表面に位置していることを特徴とする請求項1に記載の霧化コア。
【請求項8】
前記換気部は環状を呈して前記液体伝導部の外側面を取り囲むように配置され、又は、
複数の前記換気部は前記多孔質基体の側表面の周方向に沿って間隔を空けて配置されることを特徴とする請求項2~6
のいずれか1項に記載の霧化コア。
【請求項9】
前記多孔質基体は側表面をさらに有し、前記側表面の対向している両側辺は前記第1表面及び前記第2表面にそれぞれ接続され、前記換気部と前記側表面とは間隔を空けて配置されることを特徴とする請求項2に記載の霧化コア。
【請求項10】
前記液体伝導部は一体構造の本体及び突起を含み、前記本体には凹溝が設けられ、前記突起の、前記凹溝と離反する側には
加熱部品が設けられ、前記換気部は前記本体の外側面に設けられることを特徴とする請求項1に記載の霧化コア。
【請求項11】
前記多孔質基体は一体成形された部材であることを特徴とする請求項1に記載の霧化コア。
【請求項12】
霧化器であって、前記霧化器は請求項1~11の何れか1項に記載の霧化コアを含み、前記霧化器内には液体貯蔵室が形成され、前記吸液面及び前記排気面は前記液体貯蔵室に連通している液体マトリックスに露出していることを特徴とする霧化器。
【請求項13】
電子霧化装置であって、前記電子霧化装置は電源ユニット及び請求項12に記載の霧化器を含み、前記電源ユニットは前記霧化器に電気接続され、前記霧化器の前記霧化コアに給電することを特徴とする電子霧化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は電子霧化の技術分野に関して、特に、霧化コア、霧化器及び電子霧化装置に関している。
【背景技術】
【0002】
従来技術の電子霧化装置は主に霧化器及び本体ユニットから構成される。霧化器は一般的に液体貯蔵室及び霧化ユニットを含み、液体貯蔵室は霧化可能な媒体を貯蔵し、霧化ユニットは霧化可能な媒体を加熱して霧化させ、喫煙者が食用可能なエアゾールを形成し、本体ユニットはエネルギーを霧化器に提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
霧化器は霧化可能な媒体を霧化させる時、霧化可能な媒体の消費速度が速くて、液体貯蔵室の空気圧が低下するため、霧化ユニットに対する液体供給が不順になって、霧化可能な媒体を霧化ユニットに迅速に補充できず、霧化ユニットの空焚き・過熱を招致して、液体供給の不順のため、霧化ユニットは損壊され、焦げ臭及び有害物質が生じる。
【0004】
電子霧化装置の液体供給が不順であるという問題を解决するために、本出願は主に霧化コア、霧化器及び電子霧化装置を提供している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術問題を解決するために、本出願が採用した技術的解決策は以下の通り、電子霧化装置に適用される霧化コアを提供している。当該霧化コアは多孔質基体及び発熱部材を含み、多孔質基体は液体伝導部及び換気部を含み、液体伝導部は液体マトリックスを吸収する吸液面、及び発熱部材が配置された霧化面を有しており、吸液面側に位置する液体マトリックスを霧化面に伝導し、換気部は液体伝導部に接続されており、撥液通気特性を備え、換気部は気体と接する吸気面、及び液体貯蔵室に露出する排気面を含み、換気部は吸気面側の気体を排気面に伝導する。
【0006】
上記技術問題を解決するために、本出願が採用した別の技術的解決策は以下の通り、霧化器を提供している。当該霧化器は上記の霧化コアを含み、その内部には液体貯蔵室及び霧化室が形成され、吸液面及び排気面は液体貯蔵室に連通している液体マトリックスに露出し、霧化面は霧化室内に露出し、吸気面は霧化室に連通している気体に露出している。
【0007】
上記技術問題を解決するために、本出願が採用した別の技術的解決策は以下の通り、電子霧化装置を提供している。当該電子霧化装置は電源ユニット及び上記霧化器を含み、電源ユニットは霧化器に電気接続され、霧化器の霧化コアに給電する。
【発明の効果】
【0008】
本出願の有益な効果は以下の通り、即ち、従来技術の状況と違って、本出願は霧化コア、霧化器及び電子霧化装置を開示している。霧化コアの多孔質基体は液体伝導部及び換気部を含み、換気部は撥液通気特性を備えるように限定され、液体伝導部は液体貯蔵室内の液体を吸液面から霧化面に伝導する時、さらに換気部を介して外部気体を液体貯蔵室に導いて、霧化コアによる液体伝導によって液体貯蔵室内の空気圧が低くなりすぎるため、液体流下が不順になることを解決し、液体貯蔵室内の空気圧の回復に寄与し、液体を吸液面から霧化面に順調に導くことができ、従って、本出願が提供する霧化コアは吸液面側の液体貯蔵室に対して気体供給を行って、液体貯蔵室内の空気圧状況を改善し、液体貯蔵室内の空気圧が低すぎるため、液体流下が不順になるという状況を回避する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本出願が提供する電子霧化装置の構造模式図である。
【
図2】
図1の電子霧化装置における霧化器の構造模式図である。
【
図3】
図2の霧化器の、BB方向に沿う断面構造模式図である。
【
図5】
図3の霧化器における局所拡大構造模式図である。
【
図6】
図5の霧化器におけるベースの他の方向の断面構造模式図である。
【
図7】
図2の霧化器の多孔質基体の第1の断面構造模式図である。
【
図8】
図2の多孔質基体の第2の断面構造模式図である。
【
図9】
図2の多孔質基体の第3の断面構造模式図である。
【
図10】
図2の多孔質基体の第4の断面構造模式図である。
【
図11】
図2の多孔質基体の第5の断面構造模式図である。
【
図12】
図2の多孔質基体の第6の断面構造模式図である。
【
図13】
図2の多孔質基体の第7の断面構造模式図である。
【
図14】
図2の多孔質基体の第8の断面構造模式図である。
【
図16】
図7の多孔質基体の別の平面構造模式図である。
【
図18】
図9の多孔質基体の1つの平面構造模式図である。
【
図19】
図9の多孔質基体の別の平面構造模式図である。
【
図20】
図5の多孔質基体の断面構造模式図である。
【
図21】
図1の電子霧化装置の、AA方向に沿う断面構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本出願の実施例の図面を結合して、本出願の実施例の技術的解決策を明らか且つ完全に記載し、明らかに、記載の実施例は全ての実施例ではなく、本出願の一部の実施例のみである。本出願の実施例に基づいて、当業者が進歩性に値する労働をしないことを前提として、取得した他の全ての実施例は何れも本出願の保護範囲に属している。
【0011】
本明細書における「実施例」は、実施例を結合して記載された特定の特徴、構造又は特性が本出願の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。明細書における各箇所で出現した当該用語は、必ずしも何れも同一実施例、他の実施例と互いに排他的な独立又は候補の実施例を指すわけではない。当業者が明示及び暗黙的に理解できるように、本明細書に記載の実施例は他の実施例と結合してもよい。
【0012】
本出願は電子霧化装置300を提供し、
図1~
図4を参照し、
図1は本出願が提供する電子霧化装置の1つの実施例の構造模式図であり、
図2は
図1の電子霧化装置における霧化器の1つの実施例の構造模式図であり、
図3は
図2の霧化器の、BB方向に沿う断面構造模式図であり、
図4は
図2の霧化器の分解構造模式図である。
【0013】
図1に示すように、当該電子霧化装置300はリキッドの霧化に適用される。
図1に示すように、当該電子霧化装置300は互いに接続された霧化器100と電源ユニット200とを含み、霧化器100は液体を貯蔵して霧化させ、使用者が吸入可能な煙霧を形成し、液体はスモーク液又は薬液などの液体マトリックスであってもよく、電源ユニット200は霧化器100に給電することで、霧化器100は液体マトリックスを霧化させ、煙霧を形成する。
【0014】
図2~
図4に示すように、霧化器100はカートリッジ10、ベース20、霧化コア30及び台座40を含み、霧化コア30はベース20と台座30との間に設けられ、ベース20、霧化コア30及び台座40はカートリッジ10内に収容される。
【0015】
本実施例において、カートリッジ10内には液体貯蔵室12及び排煙通路14が設けられ、カートリッジ10の一端には、液体貯蔵室12に連通している液体出口16が形成される。液体貯蔵室12はスモーク液を貯蔵し、排煙通路14は変換後の煙霧を排煙通路14から排出する。
【0016】
図2~
図5を結合して参照し、ベース20はカートリッジ10内に嵌め込むように配置されて、液体出口16をカバーし、ベース20は順に接続された案内部22と収容部26とを含む。案内部22には給液孔222及び排気孔224が開けられ、液体貯蔵室12は給液孔222と流体連通し、排煙通路14は排気孔224と流体連通している。収容部26には、霧化コア30の一部を収容する収容室262が形成され、霧化コア30の一部は収容室262内に収容される。収容部26は案内部22に連通するとともに、霧化コア30の第1表面321と係合し、さらに給液孔222と霧化コア30とを流体連通させ、給液孔222におけるスモーク液は案内部22によって霧化コア30に輸送される。霧化コア30は発熱することで、輸送されたスモーク液を煙霧に変換し、排気孔224は霧化コア30と流体連通し、変換された煙霧を排気孔224から排煙通路14に伝送し、煙霧は排煙通路14を介して使用者の口腔に導かれる。
【0017】
本実施例において、ベース20の、液体貯蔵室12に接近する端面には給液孔222及び排気孔224が開けられる。給液孔222は案内部22の対向している両端面を連通させることで、液体貯蔵室12内のスモーク液は給液孔222を介して霧化コア30に流入し、排気孔224は案内部22の端面と側表面とを連通させ、霧化後の煙霧は気流に連れて案内部22の側表面に流入して、さらに、排気孔224及び排煙通路14を介して流出する。
【0018】
本実施例において、給液孔222及び排気孔224を有するベース20は一体成形構造であり、給液孔222及び排気孔224は同時に案内部22に形成され、案内部22の使用率を高めて、霧化器100の構造がよりコンパクトになる。
【0019】
給液孔222及び排気孔224の数は1つのみであってもよく、給液孔222は1つであり、排気孔224は複数であってもよく、又は給液孔222は複数であり、排気孔224は1つであってもよく、或いは給液孔222と排気孔224とは同時に複数であってもよい。本出願において、給液孔222及び排気孔224の数を具体的に限定していない。
【0020】
給液孔222の断面形状は非円形孔である。具体的に、給液孔222の断面形状は楕円形、矩形、三角形などの規則的形状であってもよいし、四角形、五角形などの不規則的形状であってもよく、ここで、一々挙げていない。
【0021】
給液孔222の形状を非円形孔に配置することで、非円形孔はスモーク液が給液孔222に入る時、液体薄膜を生成することを防止でき、スモーク液伝送の順調さを保証し、連続的に吸引する場合、空焚きの発生又は煙霧量の低減という現象を回避する。液体薄膜は、スモーク液が給液孔222まで流れた場合、給液孔222の開口に形成され、給液孔222を塞ぐ気泡薄膜を指す。
【0022】
図6に示すように、排気孔224の内面は弧形曲面を含むように配置され、これによって、煙霧の、排気孔224での停留時間を増やし、変換後の煙霧の温度を効果的に低減させ、煙霧が排気孔224及び排煙通路14内から流出した時、その温度が高すぎて、火傷を招致することを防止する。
【0023】
図3及び
図5に示すように、本実施例において、収容部26は下面261及び貫通孔263を含み、下面261は霧化コア30の第1表面321と係合し、貫通孔263は案内部22の給液孔222と導通している。貫通孔263の数は案内部22の給液孔222の数と同様であり、即ち、各給液孔222の位置で、収容部26には、対応するように1つの貫通孔263が設けられることで、給液孔222と霧化コア30とを導通させ、スモーク液は給液孔222を介して霧化コア30に到達できる。又は、収容部26には1つの貫通孔263のみが設けられ、各給液孔222は何れも当該貫通孔263に連通してもよく、これに対して本出願は限定していない。
【0024】
収容部26は霧化コア30の一部を収容する。具体的に、本実施例において、収容部26は案内部22に接続され、霧化コア30の一部は収容部26の収容室262に収容され、霧化コア30の第1表面321は密閉部品28によって収容部26の下面261に当接され、さらに、収容部26と霧化コア30との密閉係合、即ち、ベース20と霧化コア30との密閉係合を実現する。
【0025】
ベース20は一体成形された部材であるため、霧化器100の素子数を減らし、装着がより便利になって、関する密閉性能がよりよくなる。
【0026】
本実施例において、霧化コア30は多孔質基体32、及び多孔質基体32に設けられる発熱部材34を含み、発熱部材34は多孔質基体32から導出されたスモーク液を霧化させる。
【0027】
図3~
図5を参照し、密閉部品28はベース20と多孔質基体32との間に設けられるとともに、多孔質基体32の第1表面321及び側表面324に外嵌される。本実施例において、密閉部品28は多孔質基体32の第1表面321と係合する上壁282、及び多孔質基体32の側表面324と係合する側壁284を具備することで、ベース20と多孔質基体32との間の隙間を密閉して、ベース20と霧化コア30との密閉係合を実現し、スモーク液がベース20から多孔質基体32に流入する過程で漏れることを防止する。
【0028】
密閉部品28の上壁282は下面261と多孔質基体32との間に位置し、当該上壁282には、多孔質基体32に対応する回避孔286が開けられ、回避孔286は貫通孔263に連通している。密閉部品28の側壁284は収容室262の内壁と多孔質基体32との間に介在される。具体的に、密閉部品28は多孔質基体32に外嵌されるとともに、多孔質基体32と収容室262の内壁との間に介在される。このように配置すれば、多孔質基体32を位置決めする一方、多孔質基体32の1側のスモーク液が多孔質基体32の側表面324から滲出して、浪費を招致することを防止できる。
【0029】
霧化コア100は密閉蓋29をさらに含み、密閉蓋29はカバーするように案内部22に設けられるとともに、案内部22と液体貯蔵室12の内壁との間に位置することで、ベース20とカートリッジ10との間の隙間を密閉し、液体の漏れを回避する。
【0030】
密閉蓋29の、給液孔222に対応する位置には導通孔292が開けられ、排気孔224に対応する位置で、排気孔224の方向に向かって排気孔224と排煙通路40との間に介在される囲み壁294を形成する。導通孔292は液体貯蔵室12と給液孔222とを連通させ、囲み壁294は排気孔224と排煙通路40との間に介在されることで、液体貯蔵室12におけるスモーク液が排気孔224に入ることを回避する。
【0031】
台座40はベース20と係合して霧化コア30を台座40とベース20との間に固定し、台座40と霧化コア30との間には霧化室41が形成され、当該霧化室41は排気孔224に連通している。台座40は台座底壁42及び台座側壁44を含み、台座側壁44には、ベース20に接続されるためのバックル係合構造が設けられ、台座底壁42には、霧化室41に連通している吸気孔46が設けられる。
【0032】
台座40とベース20との間はバックル係合構造によって接続される。例えば、ベース20にはフックが設けられ、台座40には係止溝が設けられてもよいし、又は台座40にはフックが設けられ、ベース20には係止溝が設けられてもよい。
【0033】
台座底壁42には吸気孔46が設けられ、当該吸気孔46は外部流体に連通し、外部の気流を吸気孔46から台座40と霧化コア30との間の霧化室41に導入し、霧化コア30による霧化された煙霧をさらに取り除いて、排気孔224を介して排煙通路14から排出する。
【0034】
本実施例において、台座底壁42には、クインカンクス状に配列された6つの円形吸気孔46が開けられる。他の実施例において、台座底壁42には少なくとも1つの吸気孔46が開けられ、台座底壁42には複数の吸気孔46が開けられた場合、複数の吸気孔46は、例えばアレイの形態又は星形などの他の配列方式で配置されてもよく、ここで、具体的に限定していない。吸気孔46の形状は任意の規則的又は不規則的な形状であってもよく、ここで、本出願も具体的に限定していない。
【0035】
さらに、本実施例において、各吸気孔46の横断面の最大サイズは何れも0.2mm以下である。複数回の研究及び実験から発見するように、孔の最大サイズは0.2mm以下である場合、液体は当該孔を通過できない。従って、本実施例において、吸気孔46の横断面の最大サイズを0.2mm以下に設定することで、スモーク液が吸気孔46から漏れて、使用に影響することをさらに防止できる。
【0036】
図3~
図5を結合して参照し、本実施例において、霧化コア30は多孔質基体32、及び多孔質基体32に設けられる発熱部材34を含み、発熱部材34は、多孔質基体32から導出されたスモーク液を霧化させる。具体的に、発熱部材34は発熱コーティング、発熱回路、発熱シート又は発熱網のうちの少なくとも1つであってもよく、発熱部材34は電極34によって電源ユニット200に電気接続される。
【0037】
多孔質基体32は多孔質ガラス又は多孔質セラミックなどであり、本実施例の多孔質基体32は多孔質セラミックである。多孔質セラミック材料は一般的に、骨材、接着剤及び細孔形成剤などの、成分が高温で焼結されたセラミック材料であり、その内部は、互いに連通しているとともに、材料表面に連通している大量の孔路構造を有する。多孔質セラミック材料は、高い空孔率、安定な化学的性質、大きい比表面積、小さい体積密度、低い熱伝導性、及び耐高温耐腐食などの優れた性能を備えるため、冶金、生物、エネルギー、環境保護などの分野において、幅広く応用されている。
【0038】
本実施例において、多孔質セラミック材料を選択して多孔質基体32を製造し、多孔質基体32の1側に位置するスモーク液は多孔質セラミック材料内部の、互いに連通しているとともに、材料表面に連通している大量の孔路構造を介して多孔質基体32の他側まで浸透し、多孔質基体32の側面に設けられる発熱部材34と接して、スモーク液を煙霧に霧化させる。
【0039】
図7を結合して参照し、
図7は
図2の霧化器の多孔質基体の第1の断面構造模式図である。
【0040】
具体的に、当該多孔質基体32は第1表面321、第2表面322及び側表面324を有し、第2表面322と第1表面321とは背中合わせするように配置され、側表面324は第1表面321及び第2表面322に接続される。一般的に、第1表面321は、液体貯蔵室12に連通しているスモーク液と接し、第2表面322は気体と接し、ここで、気体と接していることは、第2表面322と外部空気との接触、霧化室41内の空気との接触、又は排煙通路14における空気との接触などであってもよい。
【0041】
本実施例において、多孔質基体32の第1表面321側に位置するスモーク液は多孔質基体32の内部の、互いに連通しているとともに、材料表面に連通している大量の孔路構造を介して多孔質基体32の第2表面322が所在する側まで浸透し、発熱部材34は第2表面322に設けられることで、第2表面322まで浸透したスモーク液を霧化させる。側表面324にも孔路構造が連通されるため、側表面324も液体伝導又は換気に適用されてもよい。
【0042】
多孔質基体32は接続された液体伝導部323と換気部325とを含み、液体伝導部323は液体マトリックスを吸収する吸液面326、及び発熱部材34が設けられた霧化面327を有し、液体伝導部323は吸液面326側に位置する液体マトリックスを霧化面327に伝導し、換気部325は撥液通気特性を備え、撥液特性は、霧化対象となる液体マトリックスを対象とし、霧化対象となる液体マトリックスにとって撥液特性を具備すれば、ここに記載の撥液特性であり、多孔質基体32の内部の、互いにに連通している大量の孔路構造が通気できるため、通気特性は実現される。換気部325は気体を液体貯蔵室12内に伝導することで、液体貯蔵室12内の空気圧状況を改善する。
【0043】
具体的に、換気部325は気体と接する吸気面328、及び液体貯蔵室12に露出する排気面329を含み、液体貯蔵室12に露出することは、排気面329が直接的に液体貯蔵室12の壁面であり、又は排気面329が液体を伝導するように液体貯蔵室12に連通するなどの状況を含み、ここで、気体と接することは、吸気面328と外部空気との接触、吸気面328と霧化室41内の空気との接触、又は吸気面328と排煙通路14における空気との接触などであってもよい。換気部325は吸気面328側の気体を排気面329に伝導し、ここで、気体は主に空気であり、最後、気体を液体貯蔵室12内に伝導する。
【0044】
本実施例において、液体伝導部323はスモーク液を第1表面321から第2表面322に導いて、換気部325は気体を第2表面322から第1表面321に導入する。
【0045】
本実施例において、多孔質基体32は一体成形された部材である。多孔質基体32の一部の基体はセラミック改質技術で処理された後、撥液の特性を取得し、未改質の基体を液体伝導部323とし、液体伝導部323内の孔路構造はスモーク液を伝導し、改質後の一部の基体を換気部325とし、さらに、換気部325はスモーク液伝導機能を発揮していなく、気体交換のみを行う。
【0046】
セラミック改質技術はマイクロナノ技術、物理気相堆積、エッチング、メッキ、塗装又はプラズマ技術などであってもよい。例えば、マイクロナノ技術を使用して、一部の基体の孔路構造を変更することで、スモーク液は換気部325内の孔路構造に入らなく、当該孔路構造の通気特性に影響していなく、これによって、換気部325に撥液通気特性を具備させる。又は、疎水性材料を多孔質基体32の一部の基体に物理気相堆積、メッキ又は塗装し、当該疎水性材料はオレフィン系ポリマー、アミン系ポリマー、エステル系ポリマー、フッ素樹脂、シロキサン化合物、シラン系化合物又はチオール系化合物などであってもよく、その後、熱処理を行って、疎水性通気特性を有する換気部325を形成する。
【0047】
他の実施例において、多孔質基体32は別体で成形された部材であってもよく、液体伝導部323と換気部325とは取り外し可能に接続され、例えば、換気部325と液体伝導部323とは係止接続され、嵌め込まれ又は螺着されてもよく、これに対して、本出願は具体的に限定していない。
【0048】
多孔質基体32は平板状又は階段状などを呈してもよく、これに対しても、本出願は具体的に限定していない。第1表面321は、多孔質基体32の、液体貯蔵室12と対向する側の表面であり、第2表面322は、多孔質基体32の、第1表面321と離反する側の表面である。第1表面321及び第2表面322は何れも平らな平面であってもよいし、曲面などの不規則的面であってもよく、これに対して本出願は限定していない。例えば、多孔質基体32の第1表面321側には凹溝が設けられると、当該凹溝の表面も第1表面321に属している。
【0049】
換気部325の数は少なくとも1つであり、多孔質基体32には複数の換気部325が設けられてもよく、例えば、多孔質基体32の周方向に沿って、各側辺には何れも3つ又は4つの、数が等しい換気部325が配置され、これに対して本出願は限定していない。
【0050】
図3、
図4及び
図5を結合して参照し、本実施例において、第1表面321は、多孔質基体32の、液体貯蔵室12と対向する側の表面であり、液体貯蔵室12内のスモーク液は導通孔292、給液孔222、貫通孔263及び回避孔286を介して多孔質基体32の第1表面321に達してから、第1表面321を介して第2表面322まで浸透し、第2表面322に設けられる発熱部材34は当該浸透したスモーク液を霧化させ、霧化室41に煙霧を形成し、煙霧は案内部22を介した側表面及び排気孔224を順に流れて、排煙通路14に流入して排出され、排煙通路14を介して使用者の口腔に導かれる。第2表面322は多孔質基体32の、液体貯蔵室12と離反する側の表面であり、台座底壁42の吸気孔46は外部流体に連通し、外部の気流を吸気孔46から霧化室41に導入し、即ち、気流は第2表面322で霧化することで生成された煙霧を取り除く。
【0051】
液体貯蔵室12内のスモーク液は使用者の吸いに連れて消費され続けて、液体貯蔵室12内のスモーク液が減少することで、液体貯蔵室12内の空気圧の低下を招致し、即時に改善しなければ、液体貯蔵室12内のスモーク液が多孔質基体32を経る時、液体流下が不順になって、液体供給の不順のため、発熱部材34は空焚きして、焦げ臭が生じる。換気部325が存在するため、液体貯蔵室12の内部と外部との差圧が大きすぎると、空気は第2表面322の1側から換気部325を介して第1表面321に導入され、液体貯蔵室12内の空気圧が低すぎるという状況を改善し、液体貯蔵室12の内部と外部との空気圧差が大きすぎることを回避し、液体貯蔵室12内のスモーク液の液体流下の順調さに寄与し、焦げ臭を避ける。
【0052】
例えば、
図7~
図9に示すように、換気部325は、第1表面321から第2表面322までの方向に沿って多孔質基体32を貫通すれば、換気部325の撥液通気特性のため、気体は換気部325内の孔路構造に沿って第2表面322の1側から第1表面321の1側に導入されることで、液体貯蔵室12内の空気圧状況を改善し、液体貯蔵室12の内部と外部との空気圧差が大きすぎることを回避する。各図面における矢印は、気体の流れ方向を示す。
【0053】
具体的に、第1実施例において、
図7~
図9を参照し、多孔質基体32では、吸液面326及び排気面329は何れも第1表面321に位置し、吸気面328及び霧化面327は何れも第2表面322に位置する。言い換えると、換気部325は第1表面321の一部及び第2表面322の一部を有するため、排気面329と吸気面328との間に位置する多孔質基体32の一部はスモーク液の伝導機能を発揮していなく、差圧の作用で、吸気面328から入った気体を当該排気面329に輸送することで、液体貯蔵室12内の空気圧状況を調節する。また、側表面324の一部は液体貯蔵室12に連通しているスモーク液に露出すると、側表面324を吸液面326としてもよく、換気部325は側表面324の一部を有すると、当該側表面324の一部を排気面329としてもよい。
【0054】
図7~
図9に示すように、換気部325は排気面329から吸気面328に延在し、言い換えると、換気部325は第1表面321から第2表面322までの方向に沿って多孔質基体32を貫通すれば、換気部325は第2表面322の1側の気体を第1表面321の1側に直接的に伝導し、液体貯蔵室12内の空気圧状況を改善する。
【0055】
図5、
図7及び
図15を結合して参照し、
図7及び
図15はそれぞれ
図2の霧化器における別の多孔質基体32の断面及び平面構造模式図であり、
図5の多孔質基体32の代わりとして、当該多孔質基体32を記載する。
【0056】
具体的に、換気部325は多孔質基体32の中央部に位置するとともに、多孔質基体32の側表面324と間隔を空けて配置され、第1表面321は液体貯蔵室12と対向し、第2表面322は霧化室41と対向すると、液体伝導部323は将換気部325の周側を液封し、換気部325は第2表面322に位置する吸気面328から吸気し、気体を第1表面321に位置する排気面329に伝導することで、液体貯蔵室12外部の気体を液体貯蔵室12内に導入して、液体貯蔵室12内の空気圧状況を調節する。
【0057】
図5、
図7及び
図16を結合して参照し、
図16は
図7の多孔質基体の別の平面構造模式図である。換気部325は多孔質基体32の中央部に位置し、側表面324の一部をさらに有し、第1表面321は液体貯蔵室12と対向し、第2表面322は霧化室41と対向し、多孔質基体32の側表面324は密閉部品28の側壁284によって密閉されると、換気部325は第2表面322の1側の霧化室41内の気体を第1表面321の1側の液体貯蔵室12に直接的に導入する。他の実施例において、側表面324の少なくとも一部は霧化室41内の気体に露出すると、換気部325は側表面324から吸気でき、側表面324の少なくとも一部は液体貯蔵室12に連通しているスモーク液に露出すると、換気部325は側表面324から排気でき、液体伝導部323は側表面324から吸液できる。
【0058】
図5、
図8及び
図17を結合して参照し、
図17は
図8の多孔質基体の1つの平面構造模式図である。換気部325は多孔質基体32の縁、即ち、液体伝導部323の外側に位置し、換気部325は側表面324の一部をさらに有し、側表面324は側壁284によって密閉されるため、換気部325は霧化室41内の気体を液体貯蔵室12に直接的に導入できる。他の実施例において、側表面324の少なくとも一部は霧化室41内の気体に露出すると、換気部325は側表面324から吸気でき、側表面324の少なくとも一部は液体貯蔵室12に連通しているスモーク液に露出すると、換気部325は側表面324から排気でき、液体伝導部323は側表面324から吸液できる。
【0059】
図5、
図9及び
図18を結合して参照し、
図18は
図9の多孔質基体の1つの平面構造模式図である。換気部325は環状を呈して、液体伝導部323の外側面を取り囲むように配置され、言い換えると、換気部325は多孔質基体32の縁に沿って環状に配置され、換気部325は霧化室41内の気体を液体貯蔵室12に直接的に導入するため、より均一に換気でき、換気部325の撥液特性のため、多孔質基体32に対して液体ロックの作用を発揮し、液体伝導部323内の液体が側表面324から漏れることを防止し、多孔質基体32の側表面324と収容室262の内壁との間には密閉部品28の側壁284が介在されて密閉され、当該換気部325は側壁284と係合して、密閉効果をさらに高める。他の実施例において、側表面324の一部は霧化室41内の気体に露出すると、換気部325は側表面324から吸気でき、側表面324の一部は液体貯蔵室12に連通しているスモーク液に露出すると、換気部325は側表面324から排気でき、液体伝導部323は側表面324から吸液できる。
【0060】
図5、
図9及び
図19を結合して参照し、
図19は
図9の多孔質基体の別の平面構造模式図である。複数の換気部325は液体伝導部323の外側面に沿って間隔を空けて配置され、言い換えると、多孔質基体32の側表面324に沿って複数の換気部325が取り囲まれるように配置されることで、均一な換気の効果を実現でき、多孔質基体32の局所領域は液体ロックの作用を備え、多孔質基体32の局所密閉の効果をさらに高める。
【0061】
第2実施例において、
図10を参照し、吸液面326及び排気面329は何れも第1表面321に位置し、吸気面328は側表面324に位置し、霧化面327は第2表面322に位置している。
【0062】
図10及び
図17を結合して参照し、
図17は
図10の多孔質基体の1つの平面構造模式図である。排気面329は液体貯蔵室12に連通しているスモーク液に露出し、吸気面328の少なくとも一部は霧化室41に連通している気体に露出すると、換気部325は側表面324から吸気するため、差圧の作用で吸気面328から吸気して、当該排気面329から液体貯蔵室12に排気し、液体貯蔵室12内の空気圧状況を調節する。
【0063】
換気部325は多孔質基体32を貫通しなくてもよいため、換気部325の製造工数を短くして、製造コストを低減させる。他の実施例において、側表面324の少なくとも一部は液体貯蔵室12に連通しているスモーク液に露出すると、換気部325は吸気面328から排気でき、液体伝導部323は側表面324から吸液できる。
【0064】
第3実施例において、
図11を参照し、排気面329は側表面324に位置し、排気面329の少なくとも一部は霧化室12に連通しているスモーク液に露出し、吸気面328及び霧化面327は第2表面322に位置し、第2表面322は気体に露出し、吸液面326は第1表面321及び/又は側表面324に位置している。差圧の作用で、換気部325は吸気面328から吸気して気体を排気面329に伝導し、排気面329の少なくとも一部は液体貯蔵室12に連通しているスモーク液に露出し、これによって、換気部325は気体を液体貯蔵室12内に導入する。当該換気部325は環状を呈して、液体伝導部323の外周を取り囲むように配置され、又は多孔質基体32の外周に沿って少なくとも1つの当該換気部325が設けられる。
【0065】
第4実施例において、
図12を参照し、吸気面328及び排気面329は何れも側表面324に位置し、霧化面327は第2表面322に位置し、吸液面326は第1表面321及び/又は側表面324に位置している。側表面324の一部は液体貯蔵室12に連通しているスモーク液に露出し、これによって、排気面329から伝導された気体は液体貯蔵室12に入って、側表面324の一部は霧化室41に露出し、これによって、吸気面328から気体を換気部325内に導入する。当該換気部325は環状を呈して、液体伝導部323の外周を取り囲むように配置され、又は多孔質基体32の外周に沿って少なくとも1つの当該換気部325が設けられる。
【0066】
別の実施形態において、
図13を参照し、換気部325は側表面324に設けられる突起であり、吸気面328及び排気面329が何れも側表面324に位置するとみなされてもよく、換気部325は霧化室41と対向する吸気面328から吸気し、液体貯蔵室12と対向する排気面328から気体を液体貯蔵室12に導く。当該換気部325は、側表面324の、第1表面321に接近する上縁に設けられ、又は、側表面324の、第2表面322に接近する下縁に設けられ、或いは、側表面324の中央部に設けられる。当該換気部325は側表面324に沿って環状を呈して配置され、又は、側表面324の周方向に沿って間隔を空けて複数が設けられてもよい。
【0067】
第5実施例において、
図14及び
図15を結合して参照し、
図15は
図14の多孔質基体の平面構造模式図である。吸気面328及び排気面329は何れも第1表面321に位置し、吸液面326は第1表面321及び/又は側表面324に位置し、換気部325と第2表面322とは間隔を空けて配置され、霧化面327は第2表面322に位置している。
【0068】
本実施例において、吸気面328は霧化室41に連通している排気孔224又は排煙通路14に露出し、排気面329は液体貯蔵室12に連通しているスモーク液に露出し、第2表面322は霧化室41に露出している。
【0069】
第1表面321は液体貯蔵室12に連通しているスモーク液に露出すると、吸液面326は第1表面321に位置し、第1表面321及び側表面324の一部は液体貯蔵室12に連通しているスモーク液に露出すると、吸液面326は第1表面321及び側表面324に位置し、排気面329は液体貯蔵室12に連通しているスモーク液に露出し、第1表面321の他の部分は液体貯蔵室12に連通しているスモーク液に露出していなく、側表面324の一部は液体貯蔵室12に連通しているスモーク液に露出すると、吸液面326は側表面324に位置している。
【0070】
第6実施例において、
図20を参照し、多孔質基体32は階段状を呈し、液体伝導部323は一体構造の本体3231及び突起3232を含み、本体3231には凹溝3233が設けられ、突起3232の、凹溝3233と離反する側には発熱部材34が設けられ、換気部325は本体3231の外側面に設けられることで、多孔質基体32の外鍔を形成する。多孔質基体32は本体3231の対向している両側に設けられる2つの外鍔を含み、一方の外鍔はセラミック改質技術で換気部325として配置されてもよく、又は当該2つの外鍔は何れもセラミック改質技術で換気部325として配置されてもよく、或いは、本体3231の周方向全体の外鍔は何れもセラミック改質技術で換気部325として配置されてもよい。
【0071】
本体3231及び外鍔の、液体貯蔵室12と対向する側の表面は第1表面321であり、第1表面321は凹溝3233の表面を含み、本体3231及び外鍔の、第1表面321と離反する側の表面は第2表面322である。
【0072】
言い換えると、多孔質基体32の第1表面321には凹溝3233が設けられ、液体貯蔵室12内のスモーク液が凹溝3233に入った後、スモーク液と多孔質基体32との間の接触面積を大きくして、スモーク液の拡散速度を高めて、当該凹溝3233はさらに、多孔質基体32の第1表面321と第2表面322との間の距離を短くし、スモーク液が多孔質基体32の第2表面322に到達する流動抵抗を減少させ、スモーク液の拡散速度をさらに向上させ、多孔質基体32の伝導効率をさらに高める。
【0073】
図21を参照し、本実施例において、電源ユニット200と霧化器100との間には磁石210が設けられ、当該磁石210の両端は電源ユニット200及び霧化器100とそれぞれ互いに吸引することで、電源ユニット200と霧化器100とを接続する。即ち、本実施例において、電源ユニット200と霧化器100との接続は磁気吸引の構造で実現される。
【0074】
さらに、
図18を引き続いて参照し、本実施例の電子霧化装置300は気流コントローラ230をさらに含み、当該気流コントローラ230は吸気孔46と外部との連通通路に設けられ、電子霧化装置300を吸うことによる吸引力の作用で、電子霧化装置300の気体通路を開放させ、当該吸引力が作用しない時、電子霧化装置300の気体通路を閉鎖させる。具体的に、気流コントローラ230は電子霧化装置300の吸引力を検出した場合、気体通路を開放させ、気流を吸気孔46から霧化器100に導入し、流動している気流による煙霧は排煙通路14から流出し、使用者によって吸食される。気流コントローラ230は電子霧化装置300を吸う吸引力を検出していないと、気体通路を閉鎖させ、煙霧が排煙通路14から流出することを回避し、スモーク液を節約する。
【0075】
従来技術の状況と違って、本出願は霧化コア、霧化器及び電子霧化装置を開示している。霧化コアの多孔質基体は液体伝導部及び換気部を含み、換気部は撥液通気特性を備えるように限定され、液体伝導部は液体貯蔵室内の液体を吸液面から霧化面に伝導する時、さらに換気部を介して外部気体を液体貯蔵室に導いて、霧化コアによる液体伝導によって液体貯蔵室内の空気圧が低くなりすぎるため、液体流下が不順になることを解決し、液体貯蔵室内の空気圧の回復に寄与し、液体を吸液面から霧化面に順調に導くことができ、従って、本出願が提供する霧化コアは吸液面側に位置する液体貯蔵室に対して気体供給を行って、液体貯蔵室内の空気圧状況を改善し、液体貯蔵室内の空気圧が低すぎるため、液体流下が不順になるという状況を回避する。
【0076】
以上は本出願の特許範囲を限定していなく、本出願の実施例のみであり、本出願の明細書及び図面内容による等価構造又は等価フロー変更、或いは直接的又は間接的に他の関連技術分野に適用されるものであれば、何れも同じように本出願の特許保護範囲内に該当する。