(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】動物動作監視用システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A01K 29/00 20060101AFI20241029BHJP
【FI】
A01K29/00 B
A01K29/00 E
(21)【出願番号】P 2023518877
(86)(22)【出願日】2021-07-30
(86)【国際出願番号】 US2021043833
(87)【国際公開番号】W WO2022066282
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-03-23
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502329223
【氏名又は名称】ヒルズ・ペット・ニュートリシャン・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003579
【氏名又は名称】弁理士法人山崎国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100118647
【氏名又は名称】赤松 利昭
(74)【代理人】
【識別番号】100123892
【氏名又は名称】内藤 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100169993
【氏名又は名称】今井 千裕
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【氏名又は名称】朴 志恩
(72)【発明者】
【氏名】ワーニモント、スーザン
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン、ロビン
【審査官】小島 洋志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/139652(WO,A1)
【文献】特表2016-521386(JP,A)
【文献】特開2018-174885(JP,A)
【文献】特開2018-198553(JP,A)
【文献】特表2017-506876(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0200577(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0136118(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
センサーを介して、第一の所定期間の動物の動作データを
一つまたは複数のプロセッサにより受信することであって、前記動作データが、前記第一の所定期間中の前記動物の加速度、前記第一の所定期間中の前記動物の速度、前記第一の所定期間中の前記動物の移動距離、前記第一の所定期間中の前記動物の位置、または前記第一の所定期間中の前記動物の歩数のうちの少なくとも一つを含む、受信すること、
前記一つまたは複数のプロセッサを介して、前記動物の動作、場所、および方向のうちの一つまたは複数に基づく前記第一の所定期間中の前記動物の前記動作データに基づいて、前記第一の所定期間中の前記動物の歩行を判定すること、
前記第一の所定期間中の前記動物の前記歩行の持続時間または頻度のうちの少なくとも一つを判定すること、
前記第一の所定期間中の前記動物の前記歩行の前記持続時間または前記頻度のうちの少なくとも一つに基づいて、前記第一の所定期間中の前記動物の活動レベルを判定すること、
前記第一の所定期間中の前記動物の前記活動レベルを、表示装置を介して表示させること、
前記一つまたは複数のプロセッサを介して、前記動物の年齢、前記動物の体重、前記動物の体型、または前記動物の品種のうちの少なくとも一つを含む動物特徴データを受信すること、
前記第一の所定期間中の前記動物の前記歩行に基づいて、前記第一の所定期間中に前記動物が運動したレベルを判定すること、および
前記一つまたは複数のプロセッサを介して、前記動物特徴データおよび前記第一の所定期間中の前記動物の前記歩行に基づいて、前記動物の健康状態を判定すること
を含む、方法。
【請求項2】
前記動物の前記歩行が、前記動物の速歩、前記動物の駈歩、前記動物の匍匐、前記動物ののんびり歩くこと、前記動物のゆっくり歩くこと、または前記動物の襲歩、のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記一つまたは複数のプロセッサを介して、
前記健康状態が進行しているかどうかを判定することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記一つまたは複数のプロセッサを介して、第二の所定期間にわたって前記動物の前記活動レベルを判定することをさらに含み、前記第二の所定期間が、前記第一の所定期間よりも大きい、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記第一の所定期間中の前記動物の前記活動レベルに基づいて、前記動物の
前記健康状態を判定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記動物の前記健康状態が、前記動物が肥満、関節炎、股関節形成不全、または神経学的状態のうちの少なくとも一つを患っているかどうかを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記センサーが、前記動物に装着された物品に連結される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記センサ
ーが、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計、または全地球測位システム(GPS)装置のうちの少なくとも一つを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記センサーが前記動物に埋め込まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
方法であって、
前記動物の前記動作データをニューラルネットワークに入力すること、
前記動物の前記動作データを検証データと比較して、前記動物の一つまたは複数の歩行について、予想される特徴範囲外にあるデータを除外すること、および
前記動物の前記動作データに基づいて前記動物特徴データを更新することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
動物の活動レベルを判定するためのシステムであって、
表示装置、および
一つまたは複数のプロセッサであって
第一の所定期間の前記動物の動作データを
センサーを介して受信
し、前記動作データが、前記第一の所定期間中の前記動物の加速度、前記第一の所定期間中の前記動物の速度、前記第一の所定期間中の前記動物の移動距離、前記第一の所定期間中の前記動物の位置、または前記第一の所定期間中の前記動物の歩数のうちの少なくとも一つを含
み、
前記第一の所定期間中の前記動物の前記動作データに基づいて、前記第一の所定期間中の前記動物の歩行を判定し、
前記第一の所定期間中の前記動物の前記歩行の持続時間または頻度のうちの少なくとも一つを判定し、
前記第一の所定期間中の前記動物の前記歩行の前記持続時間または前記頻度のうちの少なくとも一つに基づいて、前記第一の所定期間中の前記動物の活動レベルを判定し、
前記第一の所定期間中の前記動物の前記活動レベルを、
前記表示装置を介して表示させ、
前記第一の所定期間中の前記動物の前記歩行に基づいて、前記第一の所定期間中に前記動物が運動したレベルを判定し、かつ、
前記第一の所定期間中の前記動物の前記活動レベルに基づいて、前記動物の健康状態を判定する、
ように構成される
一つまたは複数のプロセッサを備える、システム。
【請求項12】
前記動物の前記歩行が、前記動物の歩行、速歩、駈歩、のんびり歩くこと、ゆっくり歩くこと、襲歩のうちの少なくとも一つを含む、請求項
11に記載のシステム。
【請求項13】
前記プロセッサが、第二の所定期間にわたって活動の度合いを追跡するようにさらに構成され、前記第二の所定期間が、前記第一の所定期間よりも大きい、請求項
11に記載のシステム。
【請求項14】
前記プロセッサが、
前記動物の年齢、前記動物の体重、前記動物の体型、前記動物の性別、前記動物の品種、前記動物の体脂肪指数(BFI)、前記動物の身体状態スコア(BCS)、または前記動物の筋肉状態スコア(MCS)のうちの少なくとも一つを含む動物特徴データを受信し、
前記動物特徴データおよび前記第一の所定期間中の前記動物の前記歩行に基づいて、前記動物の健康状態を判定するようにさらに構成される、請求項
11に記載のシステム。
【請求項15】
前記動物の前記
健康状態が、前記動物が肥満、関節炎、股関節形成不全、または神経学的状態のうちの少なくとも一つを患っているかどうかを含む、請求項
14に記載のシステム。
【請求項16】
前記センサーが、前記動物に装着された物品に連結される、請求項
11に記載のシステム。
【請求項17】
前記センサ
ーが、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計、または全地球測位システム(GPS)装置のうちの少なくとも一つを備える、請求項
11に記載のシステム。
【請求項18】
前記一つまたは複数のプロセッサのうちの少なくとも一つが、サーバーに位置する、請求項
11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年9月23日に出願された米国仮特許出願第63/082,241号に対する優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
ペットなどの動物は、典型的には、動物の健康状態、動物の活動レベル、およびその動物が直面しているかもしれない疾患など、その健康に関連するパラメータを伝達することができない。動物は検査のために獣医に連れて行くことができるが、そのような訪問はしばしば高額で不便であり、獣医は動物を正確に診断するのに十分な情報を持たない可能性がある。根本的問題の処置の遅れは、動物に疼痛または死をもたらす場合がある。動物の動作は、健康状態、活動レベル、およびその動物が直面しているかもしれない疾患など、動物の一つまたは複数の状態を判定するのに役立ち得る。
【0003】
動物の前方移動などの動物の動作の属性を定量化することは、ペット所有者および獣医師が動物の健康を評価するのに有用であり得る。動物を手動で観察して、動物が一つまたは複数の方向にどのように動くかを判定することができる。しかしながら、そのような手動でのアプローチはしばしば煩雑であり、動物の健康状態のタイムリーな診断ができない。さらに、手動による動物の観察は、不正確さ、不完全性、および忘却の原因となる傾向がある。したがって、例えば、所定の期間の間に、動物の動作を自動的に判定するための方法および/またはシステムが望ましい。こうした判定は、動物の一つまたは複数の条件を簡単かつ正確に判定するために使用され得る。
【発明の概要】
【0004】
動物の状態を判定する方法が提供される。所定の期間にわたる動物の動作データが受信され得る。動作データは、動物の速度、動物の移動距離、動物の位置、および/または動物の歩数のうちの少なくとも一つを含み得る。動物の歩行は、動物の動作データに基づいて、所定の期間にわたって判定され得る。動物の歩行の期間および/または頻度が判定され得る。所定の期間にわたる動物の活動レベルが、動物の歩行の期間または頻度の少なくとも一つに基づいて判定され得る。動物の活動レベルは、表示装置を介して表示され得る。
【0005】
動物の活動レベルを判定するためのシステムが提供される。システムは、
第一の所定期間にわたる動物の動作データを受信するように構成されたセンサーを含む。動作データは、第一の所定期間中の動物の加速度、第一の所定期間中の動物の移動距離、第一の所定期間中の動物の位置、および/または第一の所定期間中の動物の歩数のうちの少なくとも一つを含み得る。システムは、第一の所定期間中の動物の動作データに基づいて、第一の所定期間中の動物の歩行を判定する、第一の所定期間中の動物の歩行の持続時間または頻度のうちの少なくとも一つを判定する、第一の所定期間中の動物の歩行の持続時間または頻度のうちの少なくとも一つに基づいて、第一の所定期間中の動物の活動レベルを判定する、および第一の所定期間中の動物の活動レベルを、表示装置を介して表示するように構成される一つまたは複数のプロセッサを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明は、詳細な説明および添付図面からより完全に理解されるであろう。
【0007】
【
図1】
図1は、動物の行動を収集し分析するように構成された複数のモジュールを有するシステムのブロック図である。
【0008】
【
図2】
図2は、例示的な活動カラーの斜視図である。
【0009】
【0010】
【0011】
【
図4】
図4Aは、排泄エリアに位置するセンサーを有する、例示的な排泄エリアの斜視図である。
【0012】
図4Bは、排泄エリアに位置しないセンサーを備える、例示的な排泄エリアの斜視図である。
【0013】
【
図5】
図5Aは、フードボウルおよび水飲みボウル上に位置するセンサーを有する、例示的なフード皿および水飲みボウルの斜視図である。
【0014】
図5Bは、フードボウルまたは水飲みボウル上にセンサーが位置しない、例示的なフード皿および水飲みボウルの斜視図である。
【0015】
【0016】
【
図7】
図7は、本明細書に記載されるシステムの使用の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
好適な実施形態の以下の説明は、本質的に単に例示的であり、かつ、いかなる点においても本発明、その用途、または使用を限定することは意図されていない。
【0018】
本発明の原理による例示的な実施形態の説明は、添付図面に関連して読まれることが意図されており、当該添付図面は、記載される説明全体の一部とみなすべきである。本明細書で開示する本発明の実施形態の説明において、方向または向きへの任意の言及は、単に説明の便宜上意図されており、かつ、いかなる点においても、本発明の範囲を制限することは意図されていない。「下部」、「上部」、「水平」、「垂直」、「より上方の」、「より下方の」、「上」、「下」、「頂部」、および「底部」、ならびに、その派生語(例えば、「水平に」、「下方へ」、「上方へ」など)などの相対的な用語は、そのときに説明するとき、または、論じている図面に示すときには、向きを指すと解釈されるべきである。これらの相対的な用語は、説明の便宜上だけのものであり、かつ、明示的に当該のようにと指示されていない限り、装置を特定の向きで構築または操作されることを必要とするものではない。「装着された」、「固着された」、「接続された」、「結合された」、「相互接続された」などの用語および類似語は、関係を指すものであり、構造体は、別段の明示的な説明がない限り、介在する構造体、ならびに、移動可能または剛性の取り付けまたは関係を介して直接、間接を問わず互いに固定または装着される。さらに、本発明の特徴部および利点を、例証する実施形態の参照により例示する。したがって、本発明は、明示的に、単独でまたは特徴部の他の組み合わせで存在し得る特徴部の何らかの可能な非限定的な組み合わせを例示するそのような例示的な実施形態に限定されるべきでなく、本発明の範囲は、本明細書に添付された特許請求の範囲により定義される。
【0019】
全体を通して使用されている通り、範囲は、その範囲内にある各値およびすべての値を示すための省略表現として使用される。範囲内の任意の値を、その範囲の末端として選択することができる。さらに、本明細書内で引用される参照文献はすべて、これにより、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本開示における定義と、引用された参照文献における定義に矛盾がある場合、本開示が支配する。
【0020】
システム、方法、および装置は、例えば、動物の動作に基づいて、動物の監視を提供しようとするものである。動作は、動物の前方歩行などの前方移動であり得る。動物の監視は、動物の活動レベル、動物の状態(例えば、健康状態)などを判定するために使用され得る。例示的な動物は、ペット(例えば、ネコ、イヌ、ウサギ、モルモット、鳥)、家畜(例えば、ウマ、ウシ、ニワトリ)、動物園の動物(例えば、ライオン、クマ)、野生の動物などを含む。本明細書に記載されるように、動物の動作の監視は、動物の健康状態の表示(例えば、一般的な表示)を提供(例えば、自動的に提供)し得る。動物の監視は、例えば、病気、疾患、怪我、跛行、肥満、関節炎などの動物の健康異常の検出(例えば、早期検出)を提供し得る。健康異常(例えば、怪我)は、動物の歩行の変化をもたらし得るため、検出は可能であり得る。怪我の例として、過労、捻挫、骨折、関節脱臼などを含み得る。例えば、怪我は、犬の跛行をもたらし得る頭蓋十字靱帯断裂および/または膝蓋骨脱臼を含み得る。怪我の例は、一般的な怪我(例えば、足首の捻転)および/または外傷(例えば、自動車事故による)を含み得る。健康異常は、認知症を含み得る。例えば、認知症に罹っている動物は、夜に歩き、日中に眠ることがある。動物の健康監視は、一日あたりの動物の活動の追跡/評価、預けられたペットが運動したかどうかの確認/評価など、動物の活動の表示を提供(例えば、自動的に提供)し得る。
【0021】
動物の健康監視は、動物の訓練のためのマーカー、動物の老化または肥満など、動物の様々なライフステージ/状態のマーカーを提供(例えば、自動的に提供)し得る)。動物の健康監視は、動物のエネルギー使用を推定するツールを提供し得、および/または関節炎、股関節形成不全、跛行、足の怪我、骨障害性疾患、衰弱および/または脱力(例えば、年齢による)、神経障害などの関節問題などの病態の指標として使用され得る。動物の動作監視は、特に動物の世話人または動物の医師が検出された健康異常の結果として是正措置を取る場合、動物に多くの利益をもたらし得る。例えば、このシステムおよび/または方法は、動物の家で使用するために設計され得、動物の世話人および/または動物の医師に重要な情報をもたらし得る。
【0022】
システムは、動物についての情報を受信、決定、保存、および/または送信するために動物によって装着された一つまたは複数の機器および/または機構を含み得る。機構は、動物の頭部、動物の耳、動物の首、動物の胴体、動物の肢部(例えば、前足、後足)、動物の尾部、口(例えば、歯、歯にかぶせるキャップ、置換歯)、眼(例えば、コンタクトレンズ)、およびこれに類するもののうちの一つまたは複数に着用され得る。機構は、動物の腹部および/または尾部の基部内のインプラント、動物の擬似睾丸など、動物内の一つまたは複数のインプラントに配置され得る。システムは、カラー、ハーネス、ブレスレット、アンクレット、ベルト、イヤリング、ヘッドバンド、およびこれに類するものに結合された、もう一つの機器を含み得る。他の実施例では、システムは、コート、ブーツ、装飾服(例えば、リボン)、セーター、帽子などの一つ以上の取付機構に取り付けられた一つ以上の機器を含み得る。他の実施例では、機器および/または機構のうちの一つまたは複数が動物内に移植され得る。例えば、一つまたは複数の機器および/または機構は、動物の皮膚の下に配置され得る皮下インプラントであり得る。
【0023】
認識装置(例えば、動物が着用する機構に連結される)は、システム内の動物を識別し得る。動物は、動物プロファイルにリンクされ得る。動物の動作は、予め設定された頻度(例えば、毎日、毎週、毎月、毎年)で、監視、追跡、および/または電子的に記録(例えば、自動的に監視、追跡、および/または電子的に記録)され得る。動物の動作は、本明細書に記載されるように、動物の健康状態、活動レベルなどを判定するために使用され得る。動物の動作は、動物の邪魔をしたり、その自然な行動を中断したりすることなく、監視、追跡、および/または記録され得る。
【0024】
動物の活動の監視は、一つまたは複数のタイプのデータの収集を介して実施され得る。データは、動作データ、場所データ、方向データ、空間データなどを含み得る。データは、常歩、速歩、駈歩、のんびり歩く、ゆっくり歩く、襲歩など、一つまたは複数の動物の活動中に収集および/または監視され得る。データは、動物の歩調を判定するために収集および/または監視され得る。データは、正方向、逆方向、横方向、縦方向など、一つまたは複数の方向への動物の動きに関連し得る。収集されたデータは、動物飼養者、獣医師などがアクセス可能なリポジトリに記憶され得る。データは、ポータブル電子機器(例えば、ポータブル電子機器のアプリケーション)および/またはサーバーを介してアクセス可能であり得る。
【0025】
ポータブル電子機器は、スマートフォン、携帯電話、タブレットコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ラップトップコンピュータなどを含むが、これらに限定されない、多数の装置のうちの一つまたは複数であり得る。データは、動物の行動および/または習慣を識別し、データに基づいて所有者にデータおよび/または助言を提供するために分析され得る。データは、例えば、動物の動作の統計処理のために、経時的に収集および/または生成され得る。データは、動物の健康傾向、動物の健康状態の変化を理解する目的で、動物の活動レベルを判定するため、動物に健康異常が存在するかどうかを判定するためなどで、以前に収集および/または記憶されたデータと比較され得る。以前に収集および/または保存されたデータは、監視されている動物に関連付けし得、および/または以前に収集および/または保存されたデータは、別の動物に関連付けし得る(例えば、比較目的で)。
【0026】
動物が怪我/病気/疾患を患っているかどうかなどの動物の健康状態、および/または動物の活動は、動物の動作に基づいて判定され得る。動物の健康状態が記録され得る。動物の健康状態を判定するために、動物の健康状態を示すパラメータが監視および/または記録され得る。こうしたパラメータは、ある期間における動物が歩く、走る、ゆっくり走る、駆ける、休むなどの回数、常歩、速歩、駈歩、のんびり歩く、ゆっくり歩く、襲歩などの持続時間を含み得る。一例として、動物の走行時間は、一日一時間、一日一分などとし得る。
【0027】
統計的手法の適用は、動物の動作に基づいて、動物の健康状態についての情報を導出するために使用され得る。例えば、健康な動物は、ある期間(例えば、一日、一週間、一か月など)の間、最小および/または最大時間にわたって走ることが予想され得る。上記パラメータの平均および中央値が、健康な動物および/または不健康な動物に対して定義され得る。動物が、定義された健康パラメータ(例えば、走行)を、健康な動物に対して定義された量よりも少なく、または多く実行する場合、その動物は不健康であると特定され得る(例えば、病気、怪我、疾患など)。他の実施例では、動物が、定義された健康パラメータ(例えば、走行)を、健康な動物に対して定義された量よりも少なく、または多く実行する場合、その動物は望ましい頻度で運動していない、および/または訓練されていないと識別され得る。他の実施例では、動物の体脂肪指数(BFI)、身体状態スコア(BCS)、筋肉状態スコア(MCS)、および/または体重が、動物の健康状態を導出するために判定および/または識別され得る。
【0028】
統計的方法の適用は、単一の動物の動作、複数の動物の動作、類似の動物の動作、異なる動物の動作、またはそれらの組み合わせに基づいて、動物の健康状態についての情報を導出するために使用され得る。導出された情報は、健康指標、健康マトリクス、および/または健康指数などの指標、マトリクス、および/または指数を形成するために使用され得る。動物の動作の一つまたは複数の特徴(動物の肢間の体重分布の均等性、動物の足踏み間の距離、動物の右側/左側の差、動物の右側/左側の速度、および/または動物の歩行を形成するために使用される動物の足踏みの組み合わせ(例えば、2拍子、3拍子、4拍子など))を用いて、健康指標または健康指数を形成し得る。健康指標または健康指数は、動物のライフステージ(例えば、若齢対高齢)、動物の疾患状態(例えば、関節炎)などの特徴であり得る。
【0029】
動物の特徴のサブセットを使用して、動物の動作が健康な動物または不健康な動物を示すかどうかを判定し得る。こうした特徴は、動物の種、品種、年齢、性別、地理的場所、ライフステージ、サイズ/体重などを含み得る。例えば、イヌは、ネコよりも速くおよび/または遠く移動することが予想され得る。結果として、ネコに望ましい一日あたりの走行距離は、イヌにとって十分な走行距離ではない場合がある。他の例では、イヌに望ましい一日あたりの走行距離は、ウマにとって十分な距離ではない場合がある。判定、識別、受信、および/または送信されたパラメータは、記録され得る。パラメータは、例えば、システム起動の瞬間から動物の一生を通して連続的に記録することができる。他の実施例では、パラメータは、予め設定された期間(例えば、一日、一週間、一ヶ月など)、予め設定された頻度(例えば、毎週)などで記録することができる。
【0030】
図1は、動物の行動、健康、習慣、および/またはその他の特性を監視するための例示的なシステムを示す。システム100は、センサー102、測定装置104、および/またはストレージ装置112を含み得る。
【0031】
センサー102は、動物の場所を検出し、動物の動き(または静止)を検出し、動物の向きなどを検出するように構成されてもよい。センサー102は、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計、力変換器、変位変換器、圧力変換器、力センサー、変位センサー、圧力センサー、ロードセル、写真カメラ、ビデオカメラ、カムコーダー、オーディオセンサー、およびこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、様々なフォームファクタのうちの一つまたは複数であり得る。実施例では、センサー102は、温度計、心電図(ECG)、光プレチスモグラフィー(PPG)装置、マイク、呼吸誘導プレチスモグラフィー(RIP)装置、光電子プレチスモグラフィー(OEP)装置、または経胸壁インピーダンス装置のうちの一つ以上を含み得る。例えば、カロリー消費は、生成される熱、心臓/呼吸出力、移動した距離、および/または歩数測定によって評価され得る。ECGおよびPPGは、脈拍/心拍数検出を提供し得る。マイク、RIP、OEPおよびインピーダンスは、呼吸数を提供し得る。
【0032】
さらに、または別の方法として、センサー102は、光学センサー、光反射センサー、LED/フォトダイオードペア光学センサー、LED/フォトトランジスタペア光学センサー、レーザーダイオード/フォトダイオードペア光学センサー、レーザーダイオード/フォトトランジスタペア光学センサー、オプトカプラ、光ファイバー結合光学センサー、磁気センサー、超音波センサー、マイクロフォン、重量センサー、力センサー、変位センサー、圧力センサー、誘導近接センサー、磁気近接センサー、静電容量式近接センサーなどの様々な近接センサー、および/またはこれらの組み合わせのうちの一つまたは複数であり得る。センサー102は、Bluetooth(例えば、Bluetoothおよび/またはLow Energy Bluetooth)、RFID、Wi-Fiおよび他の無線技術などの通信回路を含み得る。センサー102は、一つまたは複数の機器と通信することができ、例えば、センサー102は、サーバーと通信することができる。
【0033】
測定装置104は、動物に関連する特性を測定するように構成され得る。測定装置104は、センサー102とは別個の機器、またはセンサー102と同一の機器であってもよい。例示的な測定装置104は、計量スケール、重量変換器、力変換器、変位変換器、圧力変換器、重量センサー、力センサー、変位センサー、圧力センサー、リアルタイムクロック、タイマー、カウンター、および/またはそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、様々なフォームファクタのうちの一つ以上に実装され得る。測定装置104は、Bluetooth(例えば、古典的Bluetoothおよび/またはLow Energy Bluetooth)、RFID、Wi-Fi、医療用インプラント通信システム(MICS)(例えば、MICS/Bluetoothなどの技術のハイブリッド)、および他の無線技術、および他の無線技術などの通信回路を含み得る。測定装置104は、一つまたは複数の機器と通信することができ、例えば、測定装置104は、サーバーと通信することができる。
【0034】
記憶装置112は、システム100へ、および/またはシステム100から提供されるデータを記憶するように構成され得る。データは、例えば、センサー102によって提供される動きデータおよび/または場所データを含み得る。記憶装置112の例は、メモリ装置、データ記憶装置、およびそれらの組み合わせ、例えば、メモリ・チップ、半導体メモリ、集積回路(IC)、不揮発性メモリまたは記憶装置、例えば、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能な読み出し専用メモリ(EROM)、電気的に消去可能な読み出し専用メモリ(EEROM)、消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(EEPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(EEPRO)、揮発性メモリ、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、シングルデータレートメモリ(SDR)、デュアルデータレートメモリ(DDR)、クアッドデータレートメモリ(QDR)、マイクロプロセッサレジスタ、マイクロコントローラレジスタ、CPUレジスタ、コントローラレジスタ、磁気ストレージ装置、例えば、磁気ディスク、磁気ハードディスク、磁気テープ、光学メモリ装置、例えば、光ディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスク、磁気光学ディスク(MOディスク)、および/またはそれらの組み合わせであり得る。一実施形態では、記憶装置は、動物の行動、健康、および/または特徴の中間記録のために半導体RAM ICと、次に、不揮発性記録のためのフラッシュメモリICへのデータの転送とを含む。ストレージ112は、USBフラッシュメモリ、外付けハードドライブなどの外部メモリ装置であってもよい。
【0035】
システム100は、例えば、システム100に提供されるデータを計算および/または処理するよう構成されるプロセッサ110を含み得る。例示的なプロセッサは、電子回路、システム、モジュール、サブシステム、サブモジュール、デバイス、およびそれらの組み合わせ、例えば、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、処理装置、制御装置、記録のための有形媒体、および/またはそれらの組み合わせであり得る。記憶装置112は、プロセッサ110から派生したデータを記憶するように構成され得る。プロセッサ110は、Bluetooth(例えば、Bluetoothおよび/またはLow Energy Bluetooth)、RFID、Wi-Fiおよび他の無線技術などの通信回路を含み得る。プロセッサ110は、一つまたは複数の機器と通信することができ、例えば、プロセッサ110は、サーバーと通信することができる。
【0036】
一実施例では、センサー102、および/またはストレージ112は、スタンドアロン装置を含む、多数の構成で組み立てることができる。別の実施例では、センサー102、ストレージ112、およびプロセッサ110は、スタンドアロン装置に組み立てることができる。他の実施例では、プロセッサ110および/またはストレージ112は、リモートサーバ(例えば、クラウドストレージ装置)などのリモートデバイスとして構成することができる。
図1は、プロセッサ110と、センサー102、測定装置104、およびストレージ112のそれぞれとの間の接続を示すが、実施例はそのように限定されるべきではない。実施例では、機器のうちの一つまたは複数は、他の機器のうちの一つまたは複数(いずれかを含むか、またはまったく含まない)と通信し得る。例えば、センサー102は、プロセッサ110およびストレージ112と通信してもよく、センサー102は、ストレージ112などと通信しなくてもよい。一つまたは複数の機器をシステム100に追加および/またはシステム100から取り外し得る。例えば、追加のセンサー102をシステム100に追加し得、および/またはストレージ112をシステム100から取り外し得る。
【0037】
動物の動作に関連するデータは、動物の活動レベルおよび/または健康状態の判定のために処理および/または記録され得る。例えば、動物の常歩、速歩、駈歩、のんびり歩く、ゆっくり歩く、襲歩、および/または休息の回数、持続時間などは、動物の健康状態、動物の活動レベルなどを判定するために使用され得る。動物の体重、動物の体温、事象の日付および/または時間(例えば、動物の常歩、速歩)、事象の時間(例えば、常歩、速歩、駈歩)、および/または動物の動作の時間を使用して、動物の健康状態を判定し得る。動物の一つまたは複数の活動は、ビデオ録画、写真、および/もしくは音声記録を介して記録され、ならびに/または処理され得る。
【0038】
図2は、動物によって装着される一例の機構200の斜視図である。
図2は、カラーとしての機構200を示すが、機構200は、動物によって装着される、および/または動物を拘束する一つまたは複数の機構であり得ることが理解されるべきである。例えば、カラー、機構200は、カラー、ハーネス、ブレスレット、アンクレット、ベルト、イヤリング、ヘッドバンドなどを含む。他の実施例では、電子機器を収納または電子機器に結合し得る機器は、コート、ブーツ、装飾服(例えば、リボン)、セーター、帽子などの一つまたは複数の取付機構を含み得る。機構200は、動物を拘束する、動物についての情報を保存する、および/または動物に関する情報を送信するために使用され得る。
【0039】
機構200は、特定の動物にリンクされ得る(例えば、特定の動物のプロファイルにリンクされ得る)。機構200は、プロセッサ、ストレージ、無線通信ハードウェア、一つまたは複数のセンサー(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計など)、位置装置(例えば、近接ビーコン、GPS、衛星測位システム、Bluetooth測位/追跡システム、セルラー位置情報システムなど)、温度センサー、水分検出器、生体認証センサーなどを含み得る回路202を含み得る。位置装置(例えば、セルラー位置情報システム)を使用して、動物の位置を三角測量し得る。実施例では、位置装置は、別の装置(例えば、ユーザーの移動電話)装置までの距離(例えば、相対距離)を測定し得る。(加速度計、ジャイロスコープ、または携帯電話サービスのうちの一つまたは複数を有し得る)別の装置に対する相対距離を判定することによって、動物の絶対距離を判定し得る。無線通信ハードウェアは、トランスミッターおよびレシーバーを含み得る。例えば、機構200の無線通信ハードウェアは、Bluetooth Low EnergyまたはRFIDなどの低エネルギー通信装置を含み得る。機構200は、医療用インプラント通信システム(MICS)、Bluetooth、またはMICS/Bluetooth)などの技術のハイブリッドを含み得る。機構200は、データを記憶するためのメモリを含み得る。回路202は、カラー204などの機構200のカラーに連結され得る。
【0040】
機構200上に配置される加速度計は、動物の動きを測定するように構成され得る。例えば、加速度計は、動物の加速度、動物の速度の変化、および/または動物の位置の変化を測定し得る。ジャイロスコープは、動物の向きの変化および/または動物の回転速度の変化を測定するように構成することができる。磁気計は、例えば、NESW平面における、動物の向き(例えば、絶対方位)を測定するように構成することができる。
【0041】
上述のように、機構200は、近接ビーコン、GPSなどの位置装置を含み得る。位置装置は、動物の位置を追跡し得る。例えば、位置装置は、動物が家の中、家の外などにいることを示し得る。例えば、位置装置は、動物が公園(例えば、ドッグパーク)内、運動エリア(犬用ペットホテルの運動エリアなど)内、クレートエリアの中にいることなどを示し得る。動物の動作は、動物の位置と関連付けられ得る。例えば、動物が家の外にいる場合、動物が家の中に位置する場合と比較して、動物が移動する加速度/速度/スピードおよび/または距離は、より大きくなり得る。結果として、動物は、家の外にいる場合、家の中にいる場合よりもより多く走ることが予想され得る。例えば、屋外にいる動物で、(動物の体型、品種、性別などに基づいた)所定の距離および/または所定の時間を走らない動物を異常状態を有すると判定する一方、屋内にいる動物で、(動物の体型、品種、性別などに基づいた)所定の距離および/または所定の時間を走らないものは異常状態を有すると判定しないようにしてもよい。動物の動作は、動物が身を置く一年のうちの時期および/または屋外条件と関連付けられ得る。例えば、イヌは気温が低いとき(1月など)や雨の日は、気温が穏やかなとき(4月など)や晴れの日に比べて、走る量が少なくなり得る。花粉の多い日は、少ない日に比べて、イヌがより多く掻くことがある。
【0042】
ある期間にわたる動物の位置(家の中にいるかなど)により、動物が望ましい運動量を達成するための条件を与えられているかどうかを判定し得る。こうした情報は、動物の世話人が、動物のためにより多くの、またはより少ない屋外での時間および/または運動ルーチンを提供すべきかを判定するために使用され得る。動物が屋内にいる時間が所定の時間よりも少ない場合、または動物が移動する距離および/または時間が所定の距離および/または時間よりも短い場合、自動アラートがシステムに送信され、世話人、ペットの飼養者、獣医師などに通知され得る。これらのアラートに基づいて、動物の世話人は、動物が屋外にいる時間を調整し、動物によって得られた運動(例えば、運動の時間および/または距離)を調整し得る。動物の位置は、動物の動きと関連付けられ得る。例えば、動物が預けられている間の動物の動きが判定され得る。こうした情報は、動物が預けられている間の運動レベルを判定するのに有用であり得る。
【0043】
機構200は、動物に関連するデータをサーバー、電子機器(例えば、ペット飼養者または世話人の携帯電話)などに送信し得る。例えば、機構200は、動作データ(歩行データを含む)、方向データ、位置データなどをサーバー、電子機器などに送信し得る。サーバーは、例えば、動物の動作の量および/または持続時間が望ましいかどうかを判定するために、データの計算を行い得る。サーバーは、動物の動作に基づいて、動物のシグネチャを決定し得る。動物のシグネチャは、異常(例えば、疾患のある、肥満の)動物および/または正常(例えば、疾患のない)動物のシグネチャと比較され得る。サーバーは、データをユーザーおよび/または一人または複数の他の当事者(例えば、獣医師、ペット飼養者、世話人など)に通信するように構成され得る。実施例では、電子装置(例えば、世話人の携帯電話)は、動物の動作が動物に望ましい所定のレベルを上回るか、または下回るかを判定するために、データの計算を実施し得る。電子装置は、データをユーザーおよび/または一人または複数の他の当事者(例えば、獣医師、配偶者など)に通信するように構成され得る。
【0044】
機構200は、生体監視センサーを有し得る。生体監視センサーは、動物の身体測定値および/または計算値を判定するように構成され得る。例えば、温度センサーおよび/または心拍数センサーを使用して、動物の体温および/または動物の心拍数を判定し得る。生体監視センサーは、活動カラー、または動物上または周りに位置する別の装置上に配置され得る。
【0045】
図3A、3Bは、機構300の使用例を示す。
図3Aのように、ネコは活動カラーのフォームファクタなど、機構300を着用し得る。
図3Bのように、イヌは機構300を着用し得る。
図3A、3Bに示す例はカラーであるが、当然のことながら、カラー(例えば、活動カラー)は例示のみを目的としており、本明細書に記載するように、機構300は、カラー以外の他のフォームファクタとして提供され得る任意の装置(例えば、ウェアラブル装置)であり得る。例えば、機構300は、ジャケット、ベスト、帽子、手袋、コンタクトレンズ、リング(例えば、イヤリング)、または動物の外部(または内部)で着用できる任意の他のデバイス(またはデバイスの組み合わせ)であり得る。他の実施例では、機構300は、本明細書に記載されるように、排泄エリア、給餌エリア、遊びエリアなど、動物が近接し得る任意の装置および/またはエリアであり得る。
【0046】
本明細書に記載されるように、機構300(例えば、活動カラー)は、加速度計などの一つまたは複数のセンサー302を有し得る。センサー302は、例えば、機構300の外側で、機構300に結合されてもよい。他の実施例では、センサー(例えば、加速度計)は、機構300内に一体的に形成され得る。
図3Aに示すように、位置センサー310は、システムに含まれ得る。位置センサー310は、動物上(例えば、動物が着用する)に位置するか、または動物ではない表面上に位置付けられ得る。位置センサー310は、近接センサーであり得る。例えば、近接センサーを使用して、動物が、フードボウル、水ボウル、および/または排泄エリアなどの所定のエリアの近くにいるかを判定し得る。
【0047】
センサーおよび他の装置は、動物が動いている方向、加速度、速度(またはスピード)、持続時間など、動物の活動レベルおよび/または動作を判定するために使用され得る。動物の動作は、動物の動作データ、方向データ、位置データなどに基づいて判定され得る。センサーおよび他の装置は、動物が動いている位置を判定するために使用され得る。動物が動いている位置は、動物が遊びエリアで走っているか休憩エリアで隠れているかなど、動物が健康であるか不健康であるかを判断するのに有用であり得る。動物が動いている位置は、動物が望ましい行動または望ましくない行動を呈しているかを判定するのに有用であり得る。動物がその動物の事象を行っている位置は、動物が望ましい場所または望ましくない場所で行動を行っているかを判定するのに有用であり得る。例えば、動物は、屋内(動物用のベッドなど)にいる間に休んでいると予想され得、および/または動物は、動物が屋外(例えば、ドッグパーク)にいる時に所定の持続時間にわたって所定の速度(スピード)で動いていると予想され得る。
【0048】
本明細書で提供されるように、活動カラーは、動物の動作データ、配向データなどを提供し得る。さらに、動物の位置データは、例えば、近接センサーを介して提供され得る。動作データ、配向データ、および/または位置データは、動物によって着用される、または動物によって着用されない装置を介して提供され得る。例えば、位置データは、給餌エリアおよび/または排泄エリア上に配置され得る近接センサーなど、動物に近接した装置を介して提供され得る。
【0049】
図4A、4Bは、例えば、動物の歩行および/または動物の他の活動(排便、排尿、嘔吐など)などの動物の動作を監視するために使用され得る、例示的な排泄エリアを示す。排泄エリアは、動物が定期的に、周期的に、または時折、その腸、膀胱、およびそれらの組み合わせを空にするために使用する任意のエリアであり得る。
図4Aは、近接センサーおよび測定装置などの一つまたは複数の装置を含む、排泄エリア400(排泄エリア400)の一例を示す。近接センサーは、カメラ、計量器、動き検出器、RFIDタグ、RFIDリーダー、近接ビーコン、GPS、受動赤外線、マイクロ波、超音波などであり得る。近接センサーは、動物の動きを追跡するために使用され得る。例えば、近接センサーは、動物の動作(例えば、歩行)の加速度、速度、スピード、持続時間、頻度、方向などを所定の時間にわたって追跡するために使用され得る。
【0050】
動物の歩行に関する動物の行動および/または習慣は、排泄エリアに配置されたセンサー、装置(例えば、測定装置)などを使用して、排泄エリア400で監視し得る。動物の歩行はまた、または代替的に、本明細書に記載されるように、動物に配置された(例えば、活動カラー)センサー、装置(例えば、測定装置)などを使用して、排泄エリアで監視することもできる。トイレ400は、動物がトイレ400に近づく、トイレから出る、トイレの近接で動くなどの距離および/または加速度/速度/スピードを追跡し得る。排泄エリア400はトイレとして示されているが、当然のことながら、排泄エリアは、トイレ以外のフォームファクタであり得る。例えば、排泄エリアは、動物が排便、排尿、および/または嘔吐し得る、指定のエリア(例えば、屋内または屋外)であり得る。指定のエリアは、裏庭、紙を貼ったエリア、トイレ、ケージ(鳥かごなど)を含み得る。
【0051】
図4Aに示すように、排泄エリア400は、動物(例えば、ネコ)のために指定される排尿および/または排便のためのエリアであり得る。排泄エリア400は、一つまたは複数のセンサーを有し得る。一つまたは複数のセンサーは、
図4Aおよび
図4Bに示す例示的なセンサー410であり得る。
図4Aに示すように、センサー410は、排泄エリア400などの排泄エリアの一部分上に配置されてもよい。センサー410は、排泄エリアの一部上に配置されなくてもよい。例えば、
図4Bに示すように、センサー410は、壁、テーブルなど、または排泄エリアに近接した所定の場所にあり得る任意の他の表面上に配置されてもよい。センサー410は、本明細書に記載されるように、動作センサー(加速度計、ジャイロスコープ、磁気計など)、近接センサー、配向センサー、位置センサー、および/または一つまたは複数の他のセンサーであり得る。排泄エリア400は、Bluetooth、RFID、Wi-Fiおよび他の無線技術などの通信回路を含み得る。排泄エリア400は、活動カラー(機構300など)および/またはサーバーと通信することができる。排泄エリア400は、ユーザーのポータブル電子機器と直接通信してもよく、またはこのような通信は、サーバーおよびウェブアプリケーションなどのアプリケーションを介して間接的に発生してもよい。
【0052】
本明細書に記載されるように、排泄エリア400は、経時的な動物の方向、加速度、速度、スピード、高さ、および/または休息期間などの動作を追跡するための、カメラ、計量器などの近接センサーを含み得る。排泄エリア400は、メモリ、コントローラ、およびローカルユーザーインターフェース/ディスプレイを含み得る。動物の動作はまた、または代替的に、本明細書に記載されるように、動物に配置された(例えば、活動カラー)センサー、装置(例えば、測定装置)などを使用して、排泄エリアで監視することもできる。
【0053】
排泄エリア400は、測定装置420などの測定装置を有し得る。本明細書に記載するように、測定装置420は、秤量器、重量変換器、力変換器、変位変換器、圧力変換器、重量センサー、力センサー、変位センサー、圧力センサー、リアルタイムクロック、タイマー、カウンター、および/またはそれらの組み合わせのうちの一つまたは複数であり得る。測定装置420は、拡散反射型、透過型、回帰反射型、および/または距離設定型センサーなどの、一つまたは複数の光電センサーを含み得る。例えば、エリアは、光線によって定義され得る。光線が乱れると、動物がエリア内に入ったまたはエリア外に出たと判定され得る。測定装置は、エリア内の動物の存在または不在を判定するために使用され得る温度計および/またはマイクロフォンを含み得る。例えば、あるエリア(例えば、排泄エリア)内で動物によって堆積された尿および/または糞便は、エリアの温度または動物の温度を変化(例えば、上昇)させ得る。マイクロフォンを使用して、動物の存在または動物の活動(動物の排尿、排便、または排尿など)を判定し得る。
【0054】
測定装置420は、排泄エリアまたはその近くに位置する動物の重量および/または圧力を測定するために使用され得る。測定装置420は、排泄エリアまたは排泄エリア付近の一つまたは複数の重量、圧力などを測定するために使用され得る。例えば、測定装置420は、トイレ内の動物の重量、動物から発生する圧力(例えば、動物の前足から誘発される圧力)など、それらの組み合わせを含むものを測定するために使用され得る。測定装置420は、例えば、動物の圧力を測定するために使用され得、これにより、測定装置は、動物が排泄エリアに入ったとき、近づいたとき、通り過ぎたときなどを特定することができる。測定装置420は、動物の歩行が判定され得るように、動物の圧力を測定するために使用され得る。例えば、動物の肢は、動物の加速度、速度、および/またはスピードが増加するにつれて、地面により大きな圧力をかけることができる。
【0055】
図5A、5Bは、動物の動作を監視するために、例えば、動物の歩行を判定するために使用され得る例示的な給餌および飲水エリアを示す(例えば、給餌および飲水エリアまたはその付近での動物の歩行)。動物の歩行は、給餌および/または飲水エリアに配置されたセンサー、装置(例えば、測定装置)などを使用して、給餌および/または飲水エリアで監視され得る。例えば、フードボウル500aおよび/または水飲みボウル500bは、Blutooth、RFID、Wi-Fiおよび他の無線技術などの通信回路を含み得る。フードボウル500aおよび/または水飲みボウル500bは、活動カラー(機構300など)および/またはサーバーと通信し得る。フードボウル500aおよび/または水飲みボウル500bは、ユーザーのポータブル電子機器と直接通信し得、またはこのような通信は、サーバーおよびウェブアプリケーションなどのアプリケーションを介して間接的に発生し得る。
【0056】
フードボウル500aおよび/または水飲みボウル500bは、カメラ、計量器などの近接センサーを含み、フードボウル500aおよび/または水飲みボウル500bでの、またはその近傍での経時的な動物の歩行を追跡し得る。フードボウル500aおよび/または水飲みボウル500bは、メモリ、コントローラ、およびローカルユーザーインターフェース/ディスプレイを含み得る。給餌および/または飲水エリアでの動物の歩行はまた、または代替的に、本明細書に記載されるように、動物上(例えば、活動カラー)に配置されたセンサー、装置(例えば、測定装置)などを使用して、監視され得る。給餌および/または飲水エリアは、フードボウル500および水飲みボウル500bとして示されているが、フードおよび/または水飲みボウルは、
図5A、
図5Bに示されるものとは異なるフォームファクタであり得ることが理解されるべきである。例えば、飲水装置は、動物が摂食および/または飲水するために使用する任意の装置を含み得る。例えば、飲水装置は、(例えば、モルモット、ウサギによって使用されるような)水ボトル、スポンジ、高架プールなどであり得る。
【0057】
図5Aに示されるように、フード皿500aおよび/または水飲みボウル500bは、動物(例えば、ネコ)が摂食および/または飲水するように指定されるエリアにあってもよい。フード皿500aおよび/または水飲みボウル500bは、一つまたは複数のセンサーを有し得る。例えば、センサーがフード皿と水飲みボウルに配置されている場合、フード皿に配置されて水飲みボウルに配置されていない場合、またはその逆の場合がある。一つまたは複数のセンサーは、
図5Aおよび5Bに示す例示的なセンサー510a、510bであり得る。
図5Aに示すように、センサー510a、510bは、フード皿500aおよび/または水飲みボウル500bなど、給餌および/または飲水エリアの一部分に配置され得る。センサー510a、510bは、給餌および/または飲水エリアの一部上に配置されない場合がある。例えば、
図5Bに示すように、センサー510a、510bは、壁、テーブルなど、または給餌および/または飲水エリアに近接した所定の場所にあり得る任意の他の表面上に配置され得る。センサー510a、510bは、本明細書に記載されるように、動作センサー(加速度計、ジャイロスコープ、磁気計など)、近接センサー、配向センサー、位置センサー、および/または一つまたは複数の他のセンサーのうちの一つまたは複数であり得る。
【0058】
フード皿500aおよび/または水飲みボウル500bは、測定装置520a、520bなどの測定装置を有し得る。本明細書に記載するように、測定装置520a、520bは、秤量器、重量変換器、力変換器、変位変換器、圧力変換器、重量センサー、力センサー、変位センサー、圧力センサー、リアルタイムクロック、タイマー、カウンター、および/またはそれらの組み合わせのうちの一つまたは複数であり得る。測定装置は、一例では、給餌および/または飲水エリア、またはその近くで、動物の重量および/または圧力を測定するために使用され得る。測定装置は、給餌および/または飲水エリア、またはその近くに配置されたフードおよび/または飲料の重量および/または圧力を測定するために使用され得る。測定装置520a、520bは、給餌および/または飲水エリア、または給餌および/または飲水エリア付近で、一つまたは複数の重量、圧力などを測定するために使用され得る。
【0059】
本明細書に記載されるように、動物の歩行は、動作および/または動きデータ、配向データに基づいて決定され得る。動作データは、動物の肢の一つまたは複数など、動物の一つまたは複数の部分が動いているかどうか、および/またはどのように動いているかに関連し得る。配向データは、動物の頭部などの動物の一つまたは複数の部分が上方または下方に向いているかどうか、および/またはどのように向いているかに関連し得る。動物の歩行は、位置データ(例えば、動物が一つの位置から別の位置に移動する場合)に基づいて判定され得る。動物の歩行は、位置データ、配向データ、および/または動作データの組み合わせに基づいて判定され得る。例えば、動物の歩行は、ペットの庭のある位置から庭の別の位置に移動するために、動物が頭を上方に向けながら高い加速度/速度/スピードで移動しているかどうかに基づいて判定され得る。動物の歩行は、動物の常歩、速歩、駈歩、のんびり歩くこと、ゆっくり歩くこと、襲歩などを含み得る。
【0060】
動物の動作データは、動物のカラー、動物の肢、動物の胴体などの上に配置された一つまたは複数の加速度計などの一つまたは複数のセンサーから導出され得る。一例として、動物のカラー上に配置された加速度計は、イヌの動作を決定(例えば、感知)し得る。動物のカラーから受信したセンサーデータ(例えば、加速度計データ)は、動物の一つまたは複数の付属器官(例えば、脚、腕、首)に関連するデータと関連付けられ得る。例えば、動物のカラーから受信した加速度計データは、動物の肢に関連する動作データと関連付けられ得る。動物の肢に関連する動作データを使用して、動物の歩行を判定し得る。
【0061】
一例として、センサーデータは、動物上に位置する物品(例えば、カラー)に位置付けられるおよび/または連結されるセンサー(例えば、加速度計)から受信され得る。センサーデータは、動物の首周りのカラーの回転など、動物の周りのカラーの動きを説明するために正規化および/または変換され得る。センサーデータは、加速度計信号の加速度(例えば、線形加速度)成分の方向を決定すること、および/またはx、y、およびz軸の値を調整することによって正規化され得る。
【0062】
本明細書に記載されるように、動物のカラーから得られる加速度計データは、動物の一つまたは複数の付属器官(例えば、肢)の動作データ(例えば、加速度、速度、方向、位置)を判定するために使用され得る。動物の肢の動作データを判定することによって、例えば、動物が常歩している、速歩している、駈歩している、のんびり歩いている、ゆっくり歩いている、襲歩している、休んでいるかどうかを判定し得る。さらに、動物の付属器官が動いている時間を判定することによって、動物がどれくらい長く、および/またはどれくらい頻繁に、常歩している、速歩している、駈歩している、のんびり歩いている、ゆっくり歩いている、襲歩している、休んでいる、および/または、常歩した、速歩した、駈歩した、のんびり歩いた、ゆっくり歩いた、襲歩した、休んだかを判定し得る。こうした情報は、動物がどの程度活動的(または非活動的)であるか、および/または動物が怪我、病気、動かない、健康あるかなどを判定するために使用され得る。例えば、所定の期間の間走る動物は、健康な動物とみなされ得る。所定の期間の間休息している動物は、不健康な動物などとみなされ得る。
【0063】
動物に関連付けられたセンサーデータは、期間と関連付けられ得る。期間は、フレームと関連付けられ得る。スライディングウィンドウは、センサーデータを短期間のデータを含むフレームに分割するために使用され得る。例えば、フレームは、ミリ秒(例えば、50ミリ秒)、秒(例えば、10秒)、分(例えば、30分)、時間(例えば、2時間)、日、週などの単位であり得る。フレーム内のセンサーデータは、フレーム内の動物の歩行を決定するために使用され得る。フレームのオーバーラップ内のセンサーデータを判定し得る。フレームのオーバーラップ内のセンサーデータは、センサーデータの動物が、ある歩行から別の歩行へと移行することを説明するために使用され得る。
【0064】
センサーデータに関連する様々な特徴は判定(例えば、計算)され得る。例えば、センサーデータのエントロピー、大きさ、尖度、信号エネルギー、標準偏差などが判定され得る。センサーデータのエントロピー、大きさ、尖度、信号エネルギー、標準偏差などの分布を分析して、各歩行カテゴリー内で予想される一つまたは複数の値(例えば、値の範囲)を評価し得る。例えば、動物のセンサーデータの標準偏差が決定され得る。決定された標準偏差は、動物の歩行に関連する所定の標準偏差と比較され得る。決定された標準偏差と所定の標準偏差との比較に基づいて、動物の歩行が決定され得る。
【0065】
機械学習技術は、例えば、センサーデータに基づいて、動物の歩行を決定するために使用され得る。センサーデータには、訓練データ、テストデータ、および/または検証データが含まれ得る。例えば、センサーデータを収集して、訓練データのコレクションを生成し得る。訓練データは、学習プロセス中に使用されるセンサーデータ例であり得る。訓練データは、例えば、動物の一つまたは複数の歩行と関連付けられ得るセンサーデータを決定するために、センサーデータに適合させるために使用され得る。
【0066】
訓練データは、一つまたは複数のネットワーク(例えば、ニューラルネットワーク)を訓練するために使用され得る。ネットワークおよび/またはネットワークの層の特性(例えば、仕様)は、受信データ(例えば、受信センサーデータ)に基づいて活性化され得る、ネットワークの一部分を決定し得る。ネットワークは、一つまたは複数の長期短期メモリ(LSTM)ネットワークなど、一つまたは複数のネットワークを含み得る。当業者に知られているように、一つまたは複数のLSTMネットワークは、人工回帰型ニューラルネットワーク(RNN)アーキテクチャを含み得る。LSTMネットワークは、フィードバック接続を含み得る。LSTMネットワークは、動物の位置、動作、および/または配向を処理し得る。例えば、LSTMネットワークは、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計などの電子装置を介して提供される慣性測定ユニット(IMU)データを処理および/または提供し得る。LSTMユニットは、セル、入力ゲート、出力ゲート、および/または忘却ゲートから構成され得る。セルは、時間間隔(例えば、任意の時間間隔)にわたって値を呼び出してもよく、および/または一つまたは複数のゲートは、セルの中への上方流入または外への流出を規制し得る。
【0067】
ネットワークは、一つまたは複数(例えば、二つの)LSTM層、ドロップアウト層、高密度正規化線形ユニット(ReLU)活性化層、および/または高密度ソフトマックス活性化層を含み得る。ネットワーク(例えば、モデル)の構造は、経験的に決定され得る。ハイパーパラメータは、グリッド検索アプローチを介してなど、一つまたは複数のアプローチを介して最適化され得る。ネットワーク(例えば、モデル)は、損失関数として多クラス交差エントロピーを使用してもよく、Adamオプティマイザを採用してもよい。ネットワークは、ネットワークが訓練セットで訓練し、テストセットでテストする(例えば、次にテストする)反復プロセスを介して訓練され得る。ネットワークは、最適化アルゴリズムに従って調整され、損失が計算されてもよい。このプロセスは、設定された回数、設定された期間、および/または損失が所定の閾値に達するまで繰り返され得る。
【0068】
訓練プロセスが完了すると、ネットワークは、システムにとっては未知のデータであり得る、検証データが提供され得る。検証データは、性能指標を確立するために使用され得る。検証データは、動物の一つまたは複数の歩行について、予想される特徴範囲外にあるデータを除外し得る。範囲は、前処理段階など、検証段階前の段階で特定され得る。データを除外することにより、非汎用データの大部分を除いて、歩行を表すまたは同じ範囲内に入るデータ(例えば、データのみ)が生じる結果となり得る。
【0069】
データの性能を検証するために、ネットワークは、一つまたは複数のコンテキスト(例えば、一つまたは複数の異なるコンテキスト)で収集されたデータでテストされ得る。異なるコンテキストでデータをテストすることで、分類器の一般化可能性など、データの一般化可能性を特定し得る。例えば、データ収集中、一つまたは複数の前方運動の(例えば、異なる)モードの範囲が識別され得る。分類器は、データの各時点で示される歩行を推測するために使用され得る。分類性能指標は、予測されるラベルとアノテーションとの間の関係を評価することによって計算され得る(例えば、その後に計算され得る)。
【0070】
本明細書に記載されるように、一つまたは複数のデータソースを使用して、動物の動作(例えば、歩行などの前方運動)を判定し得る。例えば、一つまたは複数の動作センサー(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計など)、近接センサー、配向センサー、位置センサーなどを使用して、動物の動作(例えば、歩行)を決定し得る。データソースは、動物(動物のカラーなど)および/または動物(フードボウル、排泄エリア、休憩エリア、遊びエリアなど)の近くに配置され得る。二つ以上のデータソース(例えば、相補的なセンシングプラットフォームを有するデータソース)の収集および/または組み合わせを通して、動物の動作(例えば、歩行などの前方運動)を評価するためのフレームワークを決定し得る。例えば、フロアマット上に位置する圧力センサーは、動物が前方、後方、および/または横方向に移動している間の動物の体重分布に関する情報を提供し得る。圧力センサーデータと加速度センサーデータ(例えば、圧力センサーデータと同時に記録された加速度センサーデータ)を組み合わせた圧力センサーデータは、圧力センサーからのデータを代表し得る加速度センサーデータにおけるパターンを特定し得る。圧力センサーデータを代表し得る加速度計データのパターンを識別することで、加速度計データだけではアクセスし得ない動作モード(例えば、歩行情報などの前方運動)の分析を提供し得る。このような分析により、股/肘関節形成不全や骨関節症など、動作に起因するさまざまな健康上の問題を抱える動物を、加速度センサーのデータのみから特定し得る。
【0071】
動物の一つまたは複数の動き、位置、配向などに基づいて、動物の歩行のシグネチャを判定し得る。歩行シグネチャは、動物が走っている場合は動物の肢が所定の加速度および/または速度以上に動くこと、動物が襲歩または跳躍している場合は動物の高さが所定の高さ以上に動くこと、動物が休んでいる場合は動物の配向(例えば、動物の肢)等を含み得る。動物の動作とシグネチャの関連性から、動物の歩行を判定し得る。別の例として、動物の加速度および/または速度は、動物に配置された一つまたは複数のセンサー(例えば、加速度計)を介して判定され得る。
【0072】
加速度計が動物(例えば、動物のカラー)に配置されている場合、動物の加速度および/または速度は、動物の首が動いている加速度および/または速度と関連付けられ得る。動物の首が動いている加速度および/または速度は、動物の一つまたは複数の付属器官(例えば、肢)が動いている加速度および/または速度に変換(例えば、変換)され得る。動物の肢が、動物が走っている場合に動物の肢が動くであろう加速度および/または速度よりも小さい加速度および/または速度で動いている場合(例えば、非走行シグネチャ)、その動物は走っていないと判定され得る。このような例では、動物は、常歩、速歩、休息しているなどと判定され得る。代替的に、動物の肢が、動物が走っている場合に動物の肢が動くであろう加速度および/または速度よりも大きさい加速度および/または速度で動いている場合(例えば、走行シグネチャ)、その動物は走っていると判定され得る。このような例では、動物は、常歩、速歩、休息しているなどと判定され得る。
【0073】
二変量、多変量、および傾向分析などの数学的および/またはアルゴリズム的な手法を使用して、動物の動作の傾向(例えば、走行、速歩、休息など)を定式化し得る。経時的に収集され、処理されるデータは、動物の行動および習慣の典型的なプロファイルを表すことができる。動物の行動および習慣は、動物の歩行を判定するために使用され得る。例えば、怪我をした動物、またはそうでなければ疾患のある動物は、健康な動物とは異なる動作を呈し得る。傾向分析を使用して、動物の監視された行動、習慣などがランダムであるか、または傾向が発生しているかどうかを判定し得る。
【0074】
データは、動物の活動および/または非活動の間、捕捉され得る。データは、動作センサー(例えば、加速度計、ジャイロスコープなど)、近接センサー(例えば、カメラなど)などの一つまたは複数のセンサーを定期的にサンプリングすることによって捕捉され得る。一連のデジタルデータは、例えば、動物の動作または非動作(例えば、歩行、速歩、休息など)を抽出するために処理され得る。データは、装置(例えば、ユーザー装置)内でオンザフライ処理され得る(例えば、データサンプルが入ってくるたびにメソッドを適用し、データ全体を保存しない)。データは、装置に(全部または一部)保存され得る。データは、例えば、装置内で遅延して処理され得る。データは、装置の外部で処理され得る。例えば、データは、サーバー、ポータブル電子機器、および/またはデータの処理を実行し得るデータベースで処理され得る。
【0075】
通知は、例えば、ユーザー指定の電子メールアドレスに送信される電子メールメッセージ、ユーザー指定の携帯電話番号にSMS(ショートメッセージサービス)を介して送信されるテキストメッセージ、ユーザー指定のカレンダー内のシステムによってセットアップされるカレンダーリマインダー、ユーザー指定の携帯電話番号または固定電話番号への電話、ユーザーの携帯電話の携帯電話アプリケーションによるメッセージなどの形態で、ユーザーに送達され得る。
【0076】
動物の動作(例えば、前方運動、後方運動、横方向運動、左右運動など)の時間および/または持続時間が記録され得る。例えば、動物の走行、ジョギング、跳躍、休息などの日付および/または時間が記録され得る。一年のうちの時期および/または屋外状態が記録され得る。動物の配向および/または位置が記録され得る。すべての記録は、例えば、テキスト形式またはグラフィカル形式を介して保存され得、および/または表示され得る。
【0077】
動物のプロファイルは、ポータブル電子機器を介してアクセスされ得る。ポータブル電子機器は、例えば、ポータブル電子機器にダウンロードされたアプリケーションを介して、ユーザーインターフェースを提供し得る。ユーザーは、動物に関連付けられたプロファイルを作成し得る。アプリケーションは、動物のプロファイルを表示し得、および/または動物の動作などの動物の監視情報のアップロードを容易にし得る。アプリケーション上に表示されるアイコンまたはシンボルは、監視および/または追跡され得る動物の一つまたは複数の動作を指定し得る。例えば、五つのバーのアイコンは動物が走っている様子を、三つのバーのアイコンは動物が歩いている様子を、ゼロのバーのアイコンは動物が寝ている様子を表し得る。こうしたデータは、参照を容易にするためにグラフ形式で表示され得る。
【0078】
図6A~6Dは、動物の動作情報(例えば、歩行情報)を判定するシステムの使用例のスクリーンショットを示す。スクリーンショットは、例えば、ポータブル電子機器上に提供され得る。スクリーンショットは、動物の動作(例えば、動作の種類、動作の持続時間、動作の平均加速度および/または速度(またはスピード)、動作の方向、動物の最も活動的な時間、動物の最も活動的でない時間など)に関連する情報を提供する。スクリーンショットに示される情報は、例示のみを目的としており、限定するものではない。実施例では、他の情報(後方動作、側方動作、垂直動作、休息時間など)をユーザーに提供し得る。
【0079】
図6Aは、動物が装着する機構(例えば、機構200)、動物の近傍に位置する近接センサー(例えば、給餌エリア、排泄エリア、遊びエリアなどに位置する)など、一つまたは複数のセンサーによって収集および/または提供されるデータのスクリーンショットの一例である。ID602は、動作(例えば、歩行)が監視、判定、および/または表示されている動物のIDを示す。
図6Aでは、ID602は動物の名前を示しているが、ID602は、動物の体型(例えば、やせ、ずんぐり、長い、短い)、動物の品種、動物を識別する固有のコード(番号など)、ペット所有者の情報など、動物を識別する他の一つまたは複数の種類の情報を示し得る。スクリーンショットは、ポータブル電子機器のディスプレイなど、ディスプレイ上に提供され得る。
【0080】
期間(日付604など)が提供され得る。期間は、監視および/または提供されるデータの期間(例えば、動物の歩行データなど、動物の動作が監視および/または提供され得る期間)を定義し得る。
図6Aに示す例を用いて、歩行データは、2020年7月20日のような一日のうちの時間帯について提供され得る。他の例では、期間は、複数の日、週、月などを含む任意の期間とし得る。所望の時間に基づいて、歩行情報(動作タイプ606など)が提供され得る。
図6Aでは、動作タイプは、動物の走行であり得るが、他の例では、
図6Bに示されるように、他の動作タイプの情報が提供され得る(歩行している動作タイプ606など)。
【0081】
動作タイプ606に関連する情報が、提供および/または判定され得る。例えば、
図6A、6Bに示すように、動作タイプ606の持続時間608、動作タイプ606の平均加速度および/または速度(またはスピード)610、動作タイプ606が発生する最も活動的な時間、および/または動作タイプ606が発生する最も活動的でない時間が、提供され得る、および/または判定され得る。これらの事象の回数および事象のリストは、例示のみを目的とする。異なる(多かれ少なかれ)カテゴリーのデータ、期間、動物の動作などを表示し得る。例えば、複数の動作タイプが提供され得、異なる動作タイプに関する平均値および/または比較値が提供され得、動作タイプデータに関する条件(動作タイプデータに基づく健康状態または不健康状態を示しているかなど)が提供され得、動作タイプに基づく推奨(動物を休憩させるおよび/または動物を獣医師が検査する推奨など)などが提供され得る。
【0082】
図6Cに示すように、スクリーンショットは、一つまたは複数の動作タイプに関連する情報(例えば、動作内訳614)を提供し得る。動作内訳614情報は、所定期間中の動作タイプの名称、一つまたは複数の動作タイプの持続時間、動作タイプの加速度および/または速度(またはスピード)など、一つまたは複数の動作タイプに関連する一つまたは複数の情報の断片を含み得る。例えば、
図6Cに示すように、ユーザースクリーンショットは、2020年7月20日について、動物が73分間走行し、223分間歩行し、および/または730分間休息したことを示し得る。本明細書に記載されるように、これらの事象の回数、事象のリストなどは、例示のみを目的としている。異なる(多かれ少なかれ)カテゴリーのデータを表示し得る。例えば、動物が運動しているか、休んでいるか(例えば、寝ているか)、十分な量か、不十分な量かに関する情報を判定し得る。動作に基づく動物の状態情報が提供され得、および/または状態を是正する方法に関する情報が提供され得る。例えば、動物がある時間帯に所定量以下しか走らなかった場合、その動物の世話人に動物を獣医師のところに連れて行くよう指示し得る。
【0083】
図6Dに示すように、動物の動作タイプに関連する情報がグラフィカルに提供され得る。例えば、動物の走行動作タイプ606に関連する情報をスクリーンショットでグラフィカルに表示し得る。グラフィカルに示される情報は、動物が時間内に走った時間、動物が時間内に動いている加速度および/または速度(またはスピード)などに関するものであり得る。
図6Dに示すように、動作データに関連するグラフィカル情報は、七日間の時間帯に動物が走った持続時間に関するものであり得る。なお、
図6Dでは、期間が七日間であり、動作タイプの持続時間に関連する情報を示すグラフィカル情報、これらの事象数、事象リストなどを示しているが、これは説明のためのものである。異なる(多かれ少なかれ)カテゴリーのデータを表示し得る。より多くのまたはより少ないスクリーンショットにより、より多くのまたはより少ないデータがユーザーに提供され得る。スクリーンショットおよび/またはデータは、動物の動作データ(例えば、歩行データなどの前方運動データ)、動物のシグネチャデータ(例えば、歩行のシグネチャデータ)、動物の配向データ、動物の位置データなどを提供するために使用され得る。
【0084】
上記に基づいて、動物の歩行に関する情報が提供され得る。例えば、健康な動物であれば一定の歩行特性(所定時間以上走るなど)を有すると予測され得、不健康な動物であれば一定の歩行特性(所定時間以下走るなど)を有すると予測され得、疾患を持つ動物であれば一定の歩行特性(肥満や高齢の動物が所定時間以下走るなど)を有すると予測され得る。
【0085】
図7は、動物の動作および/または動作データの監視の例示的な方法700を説明する。702で、動作データは、センサーから受信され得る。センサーは、本明細書に記載されるように、一つまたは複数のセンサーであり得る。例えば、センサーは、動物の位置を検出し、動物の動作(または静止)を検出し、動物の配向などを検出するように構成されたセンサー(または他の装置)であり得る。センサーは、本明細書に記載されるように、様々なフォームファクタのうちの一つまたは複数であり得る。本開示の目的では、センサーは、一つまたは複数の測定装置を含み得る。一例として、センサーは、加速度計、ジャイロスコープ、磁気計、秤量器、重量変換器、力変換器、変位変換器、圧力変換器、重量センサー、力センサー、変位センサー、圧力センサー、ロードセル、写真カメラ、ビデオカメラ、カムコーダー、温度計、非接触式温度計、およびそれらの組み合わせのうちの一つまたは複数であり得る。センサーは、光学センサー、光反射センサー、LED/フォトダイオードペア光学センサー、LED/フォトトランジスタペア光学センサー、レーザーダイオード/フォトダイオードペア光学センサー、レーザーダイオード/フォトトランジスタペア光学センサー、オプトカプラ、光ファイバー結合光学センサー、磁気センサー、重量センサー、力センサー、変位センサー、圧力センサー、誘導近接センサー、磁気近接センサー、静電容量式近接センサーなどの様々な近接センサー、および/またはそれらの組み合わせのうちの一つまたは複数であり得る。動作データは、期間と関連付けられ得る。
【0086】
動作データは、動作、位置、配向など、動物のデータであり得る。動作、位置、配向などの動物のデータは、一つまたは複数のセンサーまたは装置を介して提供され得る。動作データは、一時間、一日、一週間、一か月などと関連付けられ得る。動作データは、測定装置または一つまたは複数の他のセンサーなど、一つまたは複数の他の装置から受信し得る。動作データは、プロセッサで受信し得る。動作データは、動物の身体の一つまたは複数の部分の動作と関連付けられ得る。例えば、センサーが動物の首の上の動物のカラーに位置する場合、センサーは動物の首の動きを検知し得る。他の例では、センサーは、動物の肢、耳、歯、胴体などに位置し得る。こうした例では、センサーは、センサーが位置する動物のそれぞれのエリアの動作を検出し得る。本明細書に記載されるように、動物の動作は、センサーが位置していない一つまたは複数の位置で判定され得る。例えば、カラーに連結されたセンサーは、動物の首の動作を判定し得る。動物の首の動作は、動物の一つまたは複数の付属器官(例えば、肢)など、動物の一つまたは複数の他の位置の動作を判定するために使用され得る。
【0087】
704で、動物の歩行(例えば、第一の所定期間中の動物の歩行)を判定し得る。動物の歩行は、動物が歩くかどうか、および/またはどのように歩くか、速歩、駈歩、のんびり歩くこと、襲歩などを含み得る。動物の歩行は、動物のペースを含み得る。動物の歩行は、動物の動作データ、動物の配向データ、動物の位置データなどに基づいて判定され得る。動作データは、動物の一つまたは複数の部分、例えば、動物の一つまたは複数の付属器官(例えば、肢)の動作に関するものであり得る。配向データは、動物の頭が上向きか下向きかなど、動物の一つまたは複数の部位に関連し得る。動物の歩行は、動物が一つの位置から別の位置に移動するかどうかに基づいて判定され得る。動物の歩行は、位置データ、配向データ、および/または動作データの組み合わせに基づいて判定され得る。例えば、動物の歩行は、ある位置から別の位置に移動する際に、頭を上方に向けて、高い加速度および/または速度(またはスピード)で前方に移動することを基本とし得る。
【0088】
動物の歩行は、データの一つまたは複数のフレームに割り当てられ得る。各フレームは、ある期間(例えば、短期間)における動物の歩行を提供し得る。歩行情報のフレームのオーバーラップが提供され得る。例えば、一つまたは複数のフレームは、動物の一つの歩容(例えば、走行)と動物の別の歩容(例えば、歩行)のオーバーラップを提供し得る。オーバーラップは、動物の一つの歩容および動物の別の歩容の移行を提供し得る。歩行情報の特徴に関連するデータが決定され得る。例えば、動物の歩行に関するデータのエントロピー、大きさ、尖度、信号エネルギー、標準偏差などが判定され得る。
【0089】
706では、動物の歩行の持続時間および/または頻度が判定され得る。例えば、動物がどのくらいの長さおよび/または何回、一定期間内に走るか、一定期間内に歩くか、一定期間内に襲歩するか、一定期間内に休むか、などを判定し得る。一例では、ある動物が二十四時間のうち九十分間走ると判定され得る。九十分は、動物が三回、毎回三十分間走ることを含み得る。別の例として、動物は二十四時間周期で十五時間休み得ると判定され得る。十五時間には、夜間に十時間連続して眠り、さらに二回、百五十分間休息することが含まれ得る。
【0090】
708では、動物の活動レベルは、所定の期間にわたって判定され得る。動物の活動レベルは、所定期間中の動物の歩行の頻度および/または持続時間など、所定期間中の動物の歩行に基づくものであり得る。上記の例を用いて、ある動物が二十四時間のうち九十分間走ったと判定され得る。健康な動物(例えば、動物の体型、品種、年齢、体重、性別、および/または病状が類似している健康な動物)の走行閾値は、二十四時間で七十五分であり得る。実際の動物の歩行情報と閾値の歩行情報とを比較することにより、その動物の歩行情報が健康な動物の歩行情報に合致していると判定し得る。
【0091】
別の例を用いて、動物は二十四時間で十五時間休息したと判定され得る。健康な動物(例えば、動物の体型、品種、年齢、体重、性別、および/または病状が類似している健康な動物)の休息閾値は、二十四時間で十二時間であり得る。実際の動物の歩行情報と閾値の歩行情報とを比較することにより、その動物の歩行情報が不健康な動物の歩行情報に合致していると判定し得る。動物の世話人は、動物が健康な歩行状態または不健康な歩行状態を呈していると判定されるかどうかに基づいて、動物の医療措置を求めるように通知され得る。
【0092】
実際の動物の歩行情報と閾値の歩行情報とを比較することにより、動物が適切な運動量を得たかどうかを判定し得る。例えば、ある期間中に動物が所定時間だけ走らなかった場合、動物に健康上の問題を引き起こす可能性のある不十分な運動量および/または過剰な休息量を動物が得たと判定され得る。世話人は、場合によっては、ペットに追加の運動を個人的に提供し得る。他の例では、動物は預けることができ、ペット飼養者は、ペットが追加の運動を必要とすることを動物の預かり人に助言し得る。
【0093】
健康および/または非健康の閾値情報は、機械学習技術に基づいて更新され得る。例えば、機械学習モデルは、二十四時間当たり十時間超の休息が不健康であることを示すように最初に設定され得る。データセットを追加してモデルを訓練することに基づいて、十から十四時間の休息は健康な動物を示し、二十四時間あたり十四時間以上の休息は不健康であることを示すように、閾値を変更することができる。追加のデータセットは、獣医師データに基づいて更新され得る。追加のデータセットは、様々な体型、品種、体重、年齢、性別、病状などのペットを治療する際に獣医師が提供する日々のフィードバックなどに基づいて、リアルタイムで更新され得る。
【0094】
708で、動物に関連する情報、例えば、所定期間についての動物の活動レベルなどを表示し得る。活動レベルは、動物の歩行、歩行の内訳(歩行のID、歩行の持続時間、歩行の頻度など)などを含み得る。例えば、動物が九十分間走ったことを示す情報が提供され得る。本明細書に記載されるように、動物の活動レベルに関連する情報が提供され得る。例えば、動物の活動が動物の健康な状態を呈する場合、そのような情報が提供され得る。代替的に、動物の活動が動物の不健康な状態を呈する場合、そのような情報が提供され得る。動物が不健康な状態を呈すると判定される場合、是正情報を提供し得る。是正情報には、飼養者ができること(市販薬を与えるなど)、および/または獣医師の診察を受けるべきという表示が含まれ得る。動物の活動レベルに関する情報は、携帯電話、タブレット、または携帯電話などのポータブル電子機器のディスプレイ上に表示され得る。
【0095】
本発明を実施するための現在好ましい態様を含む具体例に関して説明してきたが、当業者は、上述したシステムおよび技術の多数の変形および順列が存在することを理解するであろう。他の実施形態が利用され得、かつ構造上および機能上の修正が本発明の範囲から逸脱することなく行われ得ることが、理解されるべきである。したがって、本発明の趣旨および範囲は、添付の特許請求の範囲に記載されるように広義に解釈されるべきである。