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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-28
(45)【発行日】2024-11-06
(54)【発明の名称】情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/38 20120101AFI20241029BHJP
   G06Q 20/32 20120101ALI20241029BHJP
   G06Q 30/0242 20230101ALI20241029BHJP
【FI】
G06Q20/38 340
G06Q20/32 330
G06Q30/0242
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2024014583
(22)【出願日】2024-02-02
(62)【分割の表示】P 2023074273の分割
【原出願日】2020-03-31
(65)【公開番号】P2024045395
(43)【公開日】2024-04-02
【審査請求日】2024-02-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石郷岡 慧
(72)【発明者】
【氏名】鹿島 大策
(72)【発明者】
【氏名】矢熊 一貴
(72)【発明者】
【氏名】辻 恭平
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-013407(JP,A)
【文献】特開2020-027515(JP,A)
【文献】特開2017-097487(JP,A)
【文献】国際公開第2020/026872(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/130574(WO,A1)
【文献】特開2018-116435(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02843605(EP,A1)
【文献】特表2016-534459(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが実行する、
ユーザの端末から、前記ユーザを特定するためのユーザ識別子と、ユーザが店舗で決済するための決済用コードの発行要求とを取得するステップと、
記ユーザ識別子と、前記決済用コードに対応する決済用データとを関連付けて記憶部に記憶させるステップと、
前記決済用コードの発行要求とともに取得した前記ユーザ識別子に基づいて、前記ユーザに提示する広告情報であって、店舗に関する広告情報を取得するステップと、
取得した前記広告情報と、前記決済用データとを前記端末に送信するステップと、
前記決済用データに基づいて前記端末が表示した前記決済用コードを読み取った店舗の店舗端末から、前記決済用データと、当該店舗を識別するための店舗情報と、前記ユーザの当該店舗における商品又はサービスの購入に関する決済情報とを受信するステップと、
前記記憶部に記憶されている前記決済用データと、受信した前記決済用データとが一致する場合に、前記決済用データに関連付けられている前記ユーザ識別子及び受信した前記決済情報に基づいて決済を行うステップと、
前記広告情報に対応する前記店舗に対応する店舗情報を含む前記端末への前記広告情報の送信履歴と、前記決済に対応する前記店舗情報を含み前記決済に対応する前記ユーザの商品又はサービスの購入履歴と、に基づいて、前記広告情報の効果を測定するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項2】
前記広告情報を取得するステップにおいて、前記コンピュータは、前記決済用コードの発行要求とともに取得した前記ユーザ識別子に基づいて特定されるユーザ情報に関連付けられている前記広告情報を取得する、
であって、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記広告情報を取得するステップにおいて、前記コンピュータは、複数の前記広告情報のそれぞれに、前記ユーザに関する情報としてのユーザ情報を関連付けたデータベースを参照し、取得した前記ユーザ識別子に基づき特定される当該ユーザ情報に関連付けられている前記広告情報を取得する、
請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記広告情報を取得するステップにおいて、前記コンピュータは、コード決済が可能な店舗に関する前記広告情報を取得する、
請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記広告情報を取得するステップにおいて、前記コンピュータは、前記ユーザが商品又はサービスを購入した店舗を運営する事業者が予め指定した商品に関する前記広告情報を取得する、
請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記コンピュータが実行する、取得した前記広告情報と、前記広告情報に対応する店舗を識別するための前記店舗情報とを含む前記広告情報の送信履歴である広告送信履歴を前記記憶部に記憶させるステップをさらに有し、
前記決済を行うステップにおいて、前記コンピュータは、前記決済を行うとともに、前記店舗端末から受信した前記店舗情報を含む前記ユーザの商品又はサービスの購入履歴を前記記憶部に記憶させ、
前記測定するステップにおいて、前記コンピュータは、前記記憶部に記憶されている前記広告送信履歴と前記購入履歴とに基づいて、前記広告情報の効果を測定する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コード決済に関する処理を実行する情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
QRコード(登録商標)等の二次元バーコードを用いたコード決済が普及している(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3を参照)。コード決済は、店舗側が表示した二次元バーコードをユーザ端末により読み取るか、ユーザ端末が表示した二次元バーコードを店舗側が読み取ることにより決済が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許6528160号公報
【文献】特許6473539号公報
【文献】特許6542455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のコード決済では、コード決済を行うユーザに対して一律にクーポンを提示し、決済時にクーポンに対応する特典を付与することができるものの、ユーザに効果的な広告や店舗が配信したい情報等の各種の情報をユーザの購入状況に対応してユーザに提示することができないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ユーザの購入状況に対応してユーザに情報を提示することができる情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する、ユーザの端末から、前記ユーザを特定するためのユーザ識別子と、ユーザが店舗で決済するための決済用コードの発行要求とを取得するステップと、前記ユーザ識別子に、前記ユーザ識別子に対応するユーザが決済を行った決済回数、当該決済の決済合計額、又は当該決済を行った店舗の店舗情報を関連付けて記憶する記憶部に、前記ユーザ識別子と、前記決済用コードに対応する決済用データとを関連付けて記憶させるステップと、前記記憶部を参照し、取得した前記ユーザ識別子に関連付けられている前記決済回数、前記決済合計額、前記店舗情報に基づいて、所定の店舗に関する情報、所定の事業者に関する情報、又は所定の商品若しくはサービスに関する情報を含む提示情報を取得するステップと、取得した前記提示情報と、前記決済用データとを前記端末に送信するステップと、前記決済用データに基づいて前記端末が表示した前記決済用コードを読み取った店舗の店舗端末から、前記決済用データと、当該店舗を識別するための店舗情報と、前記ユーザの当該店舗における商品又はサービスの購入に関する決済情報とを受信するステップと、前記記憶部に記憶されている前記決済用データと、受信した前記決済用データとが一致する場合に、前記決済用データに関連付けられている前記ユーザ識別子及び受信した前記決済情報に基づいて決済を行うステップと、を有する。
【0007】
本発明の第2の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する、ユーザの端末から、前記ユーザを特定するためのユーザ識別子と、前記ユーザが店舗で決済するための決済用コードの発行要求とを取得するステップと、取得したユーザ識別子と、前記決済用コードに対応する決済用データとを関連付けて記憶部に記憶させるステップと、取得した前記ユーザ識別子が示す前記ユーザとは異なる他のユーザが購入した商品又はサービスの購入状況に基づいて、所定の店舗に関する情報、所定の事業者に関する情報、又は所定の商品若しくはサービスに関する情報を含む提示情報を取得するステップと、取得した前記提示情報と、前記決済用データとを前記端末に送信するステップと、前記決済用データに基づいて前記端末が表示した前記決済用コードを読み取った店舗の店舗端末から、前記決済用データと、当該店舗を識別するための店舗情報と、前記ユーザの当該店舗における商品又はサービスの購入に関する決済情報とを受信するステップと、前記記憶部に記憶されている前記決済用データと、受信した前記決済用データとが一致する場合に、前記決済用データに関連付けられている前記ユーザ識別子及び受信した前記決済情報に基づいて決済を行うステップと、を有する。
【0008】
本発明の第3の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する、ユーザの端末から、前記ユーザを特定するためのユーザ識別子と、前記ユーザが店舗で決済するための決済用コードの発行要求とを取得するステップと、取得したユーザ識別子と、前記決済用コードに対応する決済用データとを関連付けて記憶部に記憶させるステップと、取得した前記ユーザ識別子に基づいて特定されるユーザ情報に関連付けられている広告情報であって、コード決済が可能な店舗に関する広告情報を提示情報として取得するステップと、前記決済用コードを前記ユーザの端末に表示させる間に前記提示情報が表示されるように、前記提示情報と、前記決済用データとを前記端末に送信するステップと、前記決済用データに基づいて前記端末が表示した前記決済用コードを読み取った店舗の店舗端末から、前記決済用データと、当該店舗を識別するための店舗情報と、前記ユーザの当該店舗における商品又はサービスの購入に関する決済情報とを受信するステップと、前記記憶部に記憶されている前記決済用データと、受信した前記決済用データとが一致する場合に、前記決済用データに関連付けられている前記ユーザ識別子及び受信した前記決済情報に基づいて決済を行うステップと、を有する。
本発明の第4の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する、ユーザの端末から、前記ユーザを特定するためのユーザ識別子と、前記ユーザが店舗で決済するための決済用コードの発行要求とを取得するステップと、取得したユーザ識別子と、前記決済用コードに対応する決済用データとを関連付けて記憶部に記憶させるステップと、取得した前記ユーザ識別子に基づいて特定されるユーザ情報に関連付けられている広告情報であって、前記ユーザが商品又はサービスを購入した店舗を運営する事業者が予め指定した商品に関する広告情報を提示情報として取得するステップと、前記決済用コードを前記ユーザの端末に表示させる間に前記提示情報が表示されるように、前記提示情報と、前記決済用データとを前記端末に送信するステップと、前記決済用データに基づいて前記端末が表示した前記決済用コードを読み取った店舗の店舗端末から、前記決済用データと、当該店舗を識別するための店舗情報と、前記ユーザの当該店舗における商品又はサービスの購入に関する決済情報とを受信するステップと、前記記憶部に記憶されている前記決済用データと、受信した前記決済用データとが一致する場合に、前記決済用データに関連付けられている前記ユーザ識別子及び受信した前記決済情報に基づいて決済を行うステップと、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザの購入状況に対応してユーザに情報を提示することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】決済システムの概要を示す図である。
図2】決済処理装置の機能構成を示す図である。
図3】広告DBの一例を示す図である。
図4】決済履歴DBの一例を示す図である。
図5】ユーザ端末の機能構成を示す図である。
図6】店舗端末の機能構成を示す図である。
図7】決済システムの動作シーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[決済システムSの概要]
図1は、決済システムSの概要を示す図である。決済システムSは、ユーザが店舗において商品を購入する場合に、ユーザが所持するユーザ端末からの要求に応じて決済用コードをユーザ端末に表示させ、店舗側で決済用コードが読み込まれたことに応じて決済を行うシステムである。決済用コードは、店舗での精算に用いられる店舗側の端末において読み取れるテキスト又は画像であり、決済時に用いられるコードである。
【0012】
決済システムSは、決済処理装置1と、ユーザ端末2と、店舗端末3とを備える。決済処理装置1は、購入金額の決済を行うサーバである。決済処理装置1は、購入金額の決済時にユーザに提示情報としての広告情報を提示する情報処理装置としても機能する。ユーザ端末2は、ユーザが使用する情報端末であり、例えばスマートフォン、タブレット又はパーソナルコンピュータである。店舗端末3は、例えばPOS端末である。
以下、図1を参照しながら、ユーザに広告情報が提示されるまでの流れを説明する。
【0013】
ユーザは、店舗に移動し、店舗において商品の購入を行う。ユーザは、店舗において会計を行う場合に、決済用のアプリケーションソフトウェアを起動し、決済用コードをユーザ端末2に表示させるための操作を行う。ユーザ端末2は、決済用コードを表示させるための操作を受け付けると、ユーザ識別子としてのユーザIDと、決済用コードの取得要求とを決済処理装置1に送信する(図1における(1))。
【0014】
決済処理装置1は、ユーザ端末2から、ユーザIDと、決済用コードの取得要求とを受信すると、決済用トークンを生成する(図1における(2))。決済用トークンは、ユーザが店舗で提示する決済用コードをユーザ端末2が生成する際に用いるデータ列である。決済処理装置1は、生成した決済用トークンとユーザIDとを関連付けて記憶媒体に記憶する(図1における(3))。
【0015】
決済処理装置1は、生成した決済用トークンをユーザ端末2に送信する(図1における(4))。決済処理装置1は、決済用トークンを暗号化した後に、暗号化した決済用トークンをユーザ端末2に送信してもよい。
【0016】
ユーザ端末2は、受信した決済用トークンに基づいて決済用コードを生成して表示させる(図1における(5))。
ユーザは、店舗のレジで商品の購入代金を精算する際に決済用コードを提示する。そして、例えば店員の操作により、店舗端末3が、ユーザ端末2に表示された決済用コードを読み取る(図1における(6))。
【0017】
店舗端末3は、ユーザが購入する商品の合計額を含む決済情報と、読み取った決済用コードが示す決済用トークンと、店舗を識別するための店舗情報とを含む決済要求を決済処理装置1に送信する(図1における(7))。
【0018】
決済処理装置1は、店舗端末3から決済用トークンを受信すると、受信した決済用トークンが、ユーザ端末2に送信した決済用トークンと一致するか否かを判定する。決済処理装置1は、決済用トークンが一致すると判定した場合に、決済要求に基づいて決済処理を実行する(図1における(8))。
【0019】
また、決済処理装置1は、決済用トークンが一致すると判定した場合に、複数の広告情報のそれぞれに、店舗情報、決済情報に含まれる商品を識別する商品ID、又はユーザIDを関連付けた広告DB(データベース)を参照し、ユーザに提示する広告情報を取得する(図1における(9))。
【0020】
決済処理装置1は、決済が完了したことを示す決済完了情報と、取得した広告情報とをユーザ端末2に送信する(図1における(10))。ユーザ端末2は、受信した決済完了情報と、広告情報とを表示する(図1における(11))。
【0021】
決済システムSは、以上のように動作することで、ユーザの購入状況や、来店状況、ユーザIDに基づいて、ユーザに効果的な広告情報を提示することができる。
以下、決済処理装置1、ユーザ端末2及び店舗端末3の構成の詳細を説明する。
【0022】
[決済処理装置1の機能構成]
図2は、決済処理装置1の機能構成を示す図である。決済処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。
【0023】
通信部11は、インターネット等のネットワークを介してユーザ端末2及び店舗端末3とデータを送受信するための通信インターフェースである。
【0024】
記憶部12は、各種のデータを記憶する記憶媒体であり、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及びハードディスク等を有する。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶する。記憶部12は、制御部13を、発行要求取得部131、トークン送信部132、決済用情報受信部133、決済処理部134、及び広告情報送信部135として機能させる決済用プログラムを記憶する。
【0025】
また、記憶部12は、制御部13が生成した決済用トークンと、ユーザ端末2から取得したユーザIDとを関連付けて記憶する。また、記憶部12は、複数の広告情報のそれぞれに、店舗ID、決済情報に含まれる商品を識別する商品ID、又はユーザに関する情報であるユーザ情報を関連付けた広告DB121を記憶する。
【0026】
図3は、広告DB121の一例を示す図である。広告DB121は、例えば、店舗情報に対応する店舗を運営する事業者によって構築される。図3に示すように、広告DB121において、広告情報には、店舗情報と、商品IDと、ユーザ情報とが関連付けられていることが確認できる。広告情報は、例えば、ユーザ端末2に送信される広告画像、広告動画、広告テキストであるが、これに限らず、これら広告画像、広告動画、広告テキストを含む広告データであってもよい。また、広告情報は、例えば、店舗情報に対応する店舗を運営する事業者が予め指定した商品に関する広告情報である。このようにすることで、事業者が所望する広告情報をユーザに送信することができる。また、広告情報は、クーポン情報であってもよい。
【0027】
店舗情報は、例えば、店舗端末3が設置されている店舗を識別する店舗IDと、店舗を運営する事業者を識別する事業者識別情報としての事業者IDとを含む情報である。ユーザ情報は、例えば、ユーザがコード決済を行った決済回数の範囲、コード決済の決済合計額の範囲である。
【0028】
なお、図3に示すように、一つの広告情報には、一つの店舗情報と、一つの商品IDとが関連付けられているものとするが、これに限らず、一つの広告情報に、複数の店舗情報と、複数の商品IDとが関連付けられていてもよい。
【0029】
また、記憶部12は、ユーザのコード決済の履歴を示す決済履歴DB122を記憶する。図4は、決済履歴DB122の一例を示す図である。図4に示すように、コード決済履歴情報は、ユーザIDと、ユーザがコード決済を行った回数と、ユーザがコード決済を行った時の平均額と、ユーザがコード決済を行った店舗の店舗情報を関連付けた情報である。ユーザがコード決済を行った店舗の店舗情報は、ユーザがコード決済を行った回数が相対的に多い店舗の店舗情報であってもよい。
【0030】
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部13は、記憶部12に記憶された決済用プログラムを実行することにより、発行要求取得部131、トークン送信部132、決済用情報受信部133、決済処理部134、及び広告情報送信部135として機能する。制御部13の各部の動作の詳細については後述する。
【0031】
[ユーザ端末2の機能構成]
図5は、ユーザ端末2の機能構成を示す図である。ユーザ端末2は、操作部21と、通信部22と、表示部23と、記憶部24と、制御部25とを有する。制御部25は、操作受付部251と、要求送信部252と、コード生成部253と、表示制御部254とを有する。
【0032】
操作部21は、ユーザの操作を受け付ける操作デバイスであり、例えば表示部23の表面に設けられたタッチパネルである。操作部21は、ユーザがタッチした位置を示す信号を操作受付部251に通知する。
【0033】
通信部22は、例えば携帯電話網の基地局との間でデータを送受信するための無線通信インターフェースである。通信部22は、決済処理装置1から受信した決済用トークン等をコード生成部253に入力する。
【0034】
表示部23は、各種の情報を表示するディスプレイである。表示部23は、コード生成部253の制御に基づいて、決済用コードを表示する。
【0035】
記憶部24は、ROM及びRAM等を含む記憶媒体である。記憶部24は、制御部25が実行するプログラムを記憶している。記憶部24は、制御部25を、操作受付部251、要求送信部252、コード生成部253及び表示制御部254として機能させるプログラムを記憶する。また、記憶部24は、決済処理装置1から受信した決済用トークン、及び決済用トークンに基づいて生成された決済用コード等を記憶する。
【0036】
制御部25は、例えばCPUであり、記憶部24に記憶されたプログラムを実行することにより、操作受付部251、要求送信部252、コード生成部253及び表示制御部254として機能する。
【0037】
操作受付部251は、操作部21から入力された信号に基づいて、ユーザの操作内容を特定する。操作受付部251は、特定した操作内容が、決済用コードをユーザ端末2に表示させるための操作である場合に、操作内容を要求送信部252に通知する。要求送信部252は、操作受付部251が、決済用コードをユーザ端末2に表示させるための操作を受け付けた場合に、通信部22を介して、ユーザIDと、決済用コードの取得要求とを決済処理装置1に送信する。
【0038】
コード生成部253は、決済処理装置1から決済用トークンが送信されると、決済用トークンに基づく決済用コードを生成する。コード生成部253は、例えば、予め定められた規則に基づいて決済用コードを生成する。コード生成部253は、生成した決済用コードを表示部23に表示させる。
表示制御部254は、決済処理装置1から、決済が完了したことを示す決済完了情報と、広告情報とを受信すると、これらの情報を表示部23の同一の画面上に表示させる。
【0039】
[店舗端末3の機能構成]
図6は、店舗端末3の機能構成を示す図である。店舗端末3は、操作部31と、読取部32と、通信部33と、表示部34と、記憶部35と、制御部36とを有する。
【0040】
操作部31は、ユーザの操作を受け付ける操作デバイスであり、例えばユーザが購入する商品を選択するためのボタンや、表示部34の表面に設けられたタッチパネルである。
【0041】
読取部32は、例えば、バーコードリーダ及びカメラであり、ユーザが購入する商品に付されているバーコードや、ユーザ端末2が表示した決済用コードを読み取る。読取部32は、読み取ったバーコード及び決済用コードが示す情報を制御部36に出力する。
【0042】
通信部33は、例えば決済処理装置1との間でデータを送受信するための通信インターフェースである。通信部33は、制御部36の制御に応じて、決済用トークン、決済情報、特典対象商品情報、店舗IDを決済処理装置1に送信する。
【0043】
表示部34は、各種の情報を表示するディスプレイである。表示部34は、例えば、決済金額を表示する。
【0044】
記憶部35は、ROM及びRAM等を含む記憶媒体である。記憶部35は、制御部36が実行するプログラムを記憶している。記憶部35は、制御部36を、決済情報生成部361、トークン取得部362、及び決済情報送信部363として機能させるプログラムを記憶する。また、記憶部35は、商品IDと、商品の価格とを関連付けた商品DBを記憶する。
【0045】
制御部36は、例えばCPUであり、記憶部35に記憶されたプログラムを実行することにより、決済情報生成部361、トークン取得部362、及び決済情報送信部363として機能する。
【0046】
決済情報生成部361は、決済対象の一以上の商品を特定し、決済情報を生成する。具体的には、決済情報生成部361は、操作部31において店員が入力した商品ID又は読取部32が商品に付されたバーコードから読み取った商品IDを取得することにより、取得した商品IDの商品を決済対象の商品と特定する。決済情報生成部361は、記憶部35に記憶されている商品DBを参照し、取得した商品IDに関連付けられている商品の価格を特定する。決済情報生成部361は、操作部31において店員が入力した商品ID又は読取部32が商品に付されたバーコードから読み取った商品IDを一以上取得し、当該商品IDから特定した商品の価格を集計する。決済情報生成部361は、操作部31において精算操作を受け付けると、集計した商品の価格を決済金額に決定する。決済情報生成部361は、決定した決済金額と、取得した一以上の商品IDとを含む決済情報を生成する。
【0047】
トークン取得部362は、読取部32が、ユーザ端末2に表示された決済用コードを読み取ることにより、決済用コードから抽出した情報を、決済用トークンとして取得する。
決済情報送信部363は、決済情報生成部361が決済情報を生成し、トークン取得部362が決済用トークンを取得すると、通信部33を介して、決済用トークンと、決済情報と、店舗IDとを決済処理装置1に送信する。
【0048】
[制御部13の各部の動作]
続いて、制御部13の各部の動作について説明する。
発行要求取得部131は、ユーザ端末2から、ユーザ端末2のユーザのユーザIDと、ユーザ端末2のユーザが店舗で決済するための決済用コードの発行要求とを取得する。
【0049】
トークン送信部132は、発行要求取得部131が決済用コードの取得要求を取得すると、決済用コードを生成するための決済用トークンを生成する。トークン送信部132は、発行要求取得部131が取得したユーザIDと、生成した決済用トークンとを関連付けて記憶部12に記憶させる。また、トークン送信部132は、生成した決済用トークンを、決済用コードの取得要求を送信したユーザ端末2に送信する。
【0050】
決済用情報受信部133は、トークン送信部132が送信した決済用トークンに基づいてユーザ端末2が表示した決済用コードを読み取った店舗端末3から、決済用トークンと、店舗情報と、ユーザの店舗における商品又はサービスの購入に関する決済情報とを含む決済要求を受信する。
【0051】
決済処理部134は、記憶部12に記憶されている決済用トークンと、決済用情報受信部133が受信した決済用トークンが一致する場合に、当該決済用トークンと関連付けられているユーザID、受信した決済要求に含まれる店舗情報及び決済情報に基づいて決済を行う。
【0052】
具体的には、決済処理部134は、記憶部12において、決済用トークンと関連付けられて記憶されているユーザIDを特定し、当該ユーザIDで特定されるユーザの口座から決済情報が示す決済金額を引き落とす処理を実行する。決済処理部134は、受信した店舗情報で特定される店舗の口座に決済金額を入金する処理を実行する。決済処理部134は、決済金額から、決済処理装置1における決済手数料を差し引いた金額を、店舗の口座に入金してもよい。決済処理部134は、決済金額の決済が完了した場合、支払いが完了したことを店舗端末3に通知する。また、決済処理部134は、決済が完了したことに応じて、店舗情報とユーザIDとを含む、ユーザの店舗における購入履歴を記憶部12に記憶させる。
【0053】
広告情報送信部135は、記憶部12に記憶されている決済用トークンと、決済用情報受信部133が受信した決済用トークンとが一致する場合に、決済用情報受信部133が受信した店舗情報若しくは決済情報、又は決済用情報受信部133が受信した決済用トークンに関連付けられているユーザIDに基づいて、ユーザに提示する広告情報を取得する。広告情報送信部135は、決済用情報受信部133が受信した店舗情報に基づいて広告情報を取得する場合、ユーザに提示する広告情報として、ユーザが決済を行う店舗と異なる店舗に関する情報、ユーザが決済を行う店舗を運営する事業者と異なる事業者に関する情報、又は所定の商品若しくはサービスに関する情報を含む広告情報を取得する。広告情報送信部135は、決済用情報受信部133が受信した決済情報、又は決済用情報受信部133が受信した決済用トークンに関連付けられているユーザIDに基づいて広告情報を取得する場合、ユーザに提示する広告情報として、所定の店舗に関する情報、所定の事業者に関する情報、又は所定の商品若しくはサービスに関する情報を含む広告情報を取得する。
【0054】
具体的には、広告情報送信部135は、複数の広告情報のそれぞれに、店舗ID、決済情報に含まれる商品ID、又はユーザIDを関連付けた広告DB121を参照し、受信した店舗情報若しくは決済情報、又は受信した決済用トークンに関連するユーザIDに基づき特定されるユーザ情報に関連付けられている広告情報を取得する。
【0055】
例えば、広告情報送信部135は、店舗情報に基づいて広告情報を取得する場合、広告DB121を参照し、受信した店舗情報に含まれる事業者コードに関連付けられている広告情報を取得する。このようにすることで、広告情報送信部135は、店舗端末3が設置されている店舗を運営する事業者が配信を所望する広告情報を取得することができる。
【0056】
また、広告情報送信部135は、決済用情報受信部133が受信した決済用トークンに関連付けられているユーザIDに基づいて広告情報を取得する場合、広告DB121及び決済履歴DB122を参照し、ユーザIDに関連付けられている決済回数、決済合計額、店舗情報に基づいて広告情報を取得してもよい。具体的には、広告情報送信部135は、決済履歴DB122を参照し、決済用情報受信部133が受信した決済用トークンに関連付けられているユーザIDに関連付けられている決済回数、決済合計額の平均、又は決済した店舗の店舗情報を特定する。そして、広告情報送信部135は、広告DB121を参照し、特定した決済回数、決済合計額の平均、又は決済した店舗の店舗情報に対応する広告情報を取得する。例えば、広告情報送信部135は、決済回数が多いユーザ、残高の多いユーザに、特定の店舗や事業者に対応する広告情報を取得する。このようにすることで、広告情報送信部135は、ユーザの行動履歴に基づいてユーザに効果的な広告情報を取得することができる。
【0057】
また、広告情報送信部135は、決済用情報受信部133が受信した決済要求に含まれる決済情報が示す商品又はサービスの購入金額に基づいて広告情報を取得してもよい。例えば、広告情報送信部135は、広告DB121を参照し、決済情報が示す商品又はサービスの購入金額をコード決済の決済合計額の範囲に含む広告情報を取得してもよい。また、広告情報送信部135は、決済額が第1金額よりも高い高額購入者と、決済額が第2金額よりも低い低額購入者とで、異なる広告情報を取得してもよいし、高額購入者のみ、特定の広告情報(例えば、店舗のキャンペーン広告)を取得してもよい。広告情報送信部135は、複数の広告情報を取得可能な場合には、決済要求に含まれる店舗情報や商品IDに対応する広告情報に絞り込みを行ってもよい。このようにすることで、広告情報送信部135は、ユーザの購入金額に基づいてユーザに効果的な広告情報を取得することができる。
【0058】
また、広告情報送信部135は、ユーザ及びユーザとは異なる他のユーザが購入した商品又はサービスの購入状況に基づいて、広告情報を取得してもよい。例えば、広告情報送信部135は、ユーザが購入した商品又はサービスの購入状況に基づいて広告情報を取得する場合、広告DB121を参照し、決済情報に含まれている商品IDに関連付けられている広告情報を取得する。このようにすることで、広告情報送信部135は、ユーザが購入した商品に対応する広告情報を取得することができる。
【0059】
また、広告情報送信部135は、ユーザとは異なる他のユーザが購入した商品又はサービスの購入状況に基づいて、広告情報を取得する場合、ユーザと属性が類似する他のユーザを特定するようにしてもよい。この場合、記憶部12に、ユーザIDと、ユーザの属性とを関連付けたユーザ属性情報を記憶させておく。広告情報送信部135は、ユーザ属性情報を参照し、決済用情報受信部133が受信した決済用トークンに関連付けられているユーザIDのユーザと属性が類似する他のユーザのユーザIDを特定する。広告情報送信部135は、広告DB121を参照し、特定した他のユーザIDに対応するユーザが購入した商品又はサービスの商品IDに関連付けられている広告情報を取得する。このようにすることで、ユーザと属性が類似する他のユーザが購入した商品は、当該ユーザも興味を有する可能性が高い。このため、広告情報送信部135は、ユーザに効果的な広告情報を取得することができる。
【0060】
また、広告情報送信部135は、決済処理装置1によるコード決済が可能な店舗に関する広告情報を取得してもよい。例えば、記憶部12に、店舗情報と、当該店舗情報の店舗において決済処理装置1によるコード決済が可能であるか否かを示す情報を関連付けたコード決済対応情報を記憶させておく。広告情報送信部135は、コード決済対応情報を参照し、決済処理装置1によるコード決済が可能な店舗の店舗情報を特定する。そして、広告情報送信部135は、広告DB121を参照し、特定した店舗情報に関連付けられている広告情報を取得する。この場合、広告情報送信部135は、決済要求に含まれている店舗情報を構成する事業者IDに基づいて、取得する広告情報の絞り込みを行うようにしてもよい。このようにすることで、広告情報送信部135は、決済処理装置1によるコード決済が可能な店舗に関する広告情報をユーザに提示することができるので、決済処理装置1によるコード決済の普及に寄与することができる。
【0061】
また、広告情報送信部135は、受信した店舗情報に対応する店舗の位置に基づく、当該店舗とは異なる他の店舗に関する広告情報を取得してもよい。例えば、記憶部12に、店舗情報と、当該店舗情報の位置を示す店舗位置情報とを関連付けて記憶させておく。広告情報送信部135は、決済用情報受信部133が受信した決済要求に含まれる店舗情報の位置から近い位置に存在する他の店舗情報を特定する。ここで、広告情報送信部135は、決済用情報受信部133が受信した決済要求に含まれる店舗情報と同じ事業者が運営する他の店舗情報を特定してもよい。広告DB121に含まれている店舗情報には、決済用情報受信部133が受信した決済要求に含まれる店舗情報に含まれる事業者IDと同じ事業者IDを含む店舗情報が含まれている。広告情報送信部135は、広告DB121を参照し、受信した決済要求に含まれる店舗情報に含まれる事業者IDと、当該受信した決済要求に含まれる店舗情報に含まれる店舗IDと異なる店舗IDと、から構成される店舗情報を、受信した決済要求に含まれる店舗情報と同じ事業者が運営する他の店舗情報として特定する。
【0062】
そして、広告情報送信部135は、広告DB121を参照し、特定した店舗情報に関連付けられている広告情報を、受信した店舗情報に対応する店舗の位置の近隣の店舗に対応する広告情報として特定する。このようにすることで、広告情報送信部135は、ユーザがコード決済を行った店舗の事業者と同じ事業者が運営し、当該店舗と異なる他の店舗の広告情報をユーザに提示することができる。
【0063】
また、広告情報送信部135は、決済用トークンに関連するユーザIDに対応するユーザの位置に基づく広告情報を取得してもよい。例えば、記憶部12に、店舗情報と、当該店舗情報の位置を示す店舗位置情報とを関連付けて記憶させておくとともに、ユーザIDと、ユーザIDに対応するユーザ端末2の位置を示す端末位置情報とを関連付けて記憶させておく。広告情報送信部135は、記憶部12を参照し、決済用情報受信部133が受信した決済用トークンに対応するユーザIDに関連付けられている端末位置情報を取得する。広告情報送信部135は、取得した端末位置情報が示す位置と相対的に近い位置を示す店舗位置情報に関連付けられている店舗情報を特定する。広告情報送信部135は、広告DB121を参照し、特定した店舗情報に関連付けられている広告情報を取得する。このようにすることで、広告情報送信部135は、ユーザの位置と近い店舗に対応する広告情報をユーザに提示することができる。
【0064】
広告情報送信部135は、決済が完了したことを示す決済完了情報と、取得した広告情報とを関連付けてユーザ端末2に送信し、当該決済完了情報と、広告情報とをユーザ端末2の同一の画面に表示させる。このようにすることで、広告情報送信部135は、ユーザが広告情報を視認する可能性を高めることができる。
【0065】
なお、広告情報送信部135は、取得した広告情報と、広告DB121において当該広告情報と関連付けられている店舗情報とを含む、ユーザ端末2への広告情報の送信履歴を記憶部12に記憶させるようにしてもよい。そして、決済処理装置1の制御部13が効果測定部として機能し、決済処理部134が記憶部12に記憶させた、店舗情報とユーザIDとを含む、ユーザの店舗における購入履歴と、広告情報送信部135が記憶部12に記憶させた送信履歴とに基づいて、広告情報送信部135が送信した広告情報の効果を測定してもよい。
【0066】
[動作シーケンス]
図7は、決済システムSの動作シーケンス図である。
図7に示すシーケンス図は、ユーザがユーザ端末2において決済用コードの表示操作をしたところから開始している(S1)。要求送信部252は、ユーザIDと、決済用コードの取得要求とを決済処理装置1に送信する(S2)。
【0067】
決済処理装置1の発行要求取得部131は、ユーザ端末2から、ユーザIDと、決済用コードの発行要求とを取得する。決済処理装置1のトークン送信部132は、ユーザIDと、決済用コードの取得要求とを取得すると、決済用コードを生成するための決済用トークンを生成する(S3)。トークン送信部132は、生成した決済用トークンと、ユーザIDとを関連付けて記憶部12に記憶させる(S4)。トークン送信部132は、生成した決済用トークンを、決済用コードの取得要求を送信したユーザ端末2に送信する(S5)。
【0068】
ユーザ端末2のコード生成部253は、決済処理装置1から受信した決済用トークンに基づく決済用コードを生成し、生成した決済用コードを表示部23に表示させる(S6)。ユーザが店舗において、ユーザ端末2に表示された決済用コードを提示し、店舗端末3の読取部32が決済用コードを読み取る(S7)。
【0069】
また、店舗端末3の決済情報生成部361は、操作部31において店員が入力した商品ID又は読取部32が商品に付されたバーコードから読み取った商品IDに基づいて商品の価格を特定し、決済情報を生成する(S8)。店舗端末3の決済情報送信部363は、S8において生成された決済情報、S7において読み取られた決済用コードに含まれている決済用トークン、及び店舗情報を決済処理装置1に送信する(S9)。
【0070】
続いて、決済用情報受信部133は、店舗端末3から、決済用トークンと、店舗情報と、決済情報とを含む決済要求を受信する。決済処理部134は、記憶部12に記憶されている決済用トークンと、受信した決済用トークンが一致する場合に、当該決済用トークンと関連付けられているユーザID、受信した決済要求に含まれる店舗情報及び決済情報に基づいて決済処理を行う(S10)。
【0071】
広告情報送信部135は、記憶部12に記憶されている決済用トークンと、受信した決済用トークンとが一致する場合に、決済用情報受信部133が受信した店舗情報若しくは決済情報、又は決済用情報受信部133が受信した決済用トークンに関連付けられているユーザIDに基づいて、ユーザに提示する広告情報を取得する(S11)。そして、広告情報送信部135は、決済が完了したことを示す決済完了情報と、取得した広告情報とをユーザ端末2に送信する(S12)。
ユーザ端末2の表示制御部254は、決済処理装置1から受信した決済完了情報と、広告情報とを表示部23に表示させる(S13)。
【0072】
[変形例1]
以上の説明においては、決済処理装置1は、決済完了情報と、広告情報とをユーザ端末2の同一の画面に表示させたが、これに限らない。決済処理装置1は、決済用コードをユーザ端末2に表示させる場合に、広告情報を表示させるようにしてもよい。この場合、広告情報送信部135は、例えば、発行要求取得部131が決済用コード取得要求とともに取得したユーザIDから特定されるユーザ情報に基づいて広告情報を取得し、決済用トークンとともに、広告情報をユーザ端末2に送信し、ユーザ端末2に表示させてもよい。
【0073】
[変形例2]
また、決済処理装置1は、決済要求を受信したタイミングで広告情報を取得したが、これに限らない。決済処理装置1は、発行要求取得部131が決済用コード取得要求とともにユーザIDを取得したタイミングで、広告DB121を参照し、ユーザIDから特定されるユーザ情報に基づいて一以上の広告情報を取得してもよい。そして、決済処理装置1は、決済要求を受信したタイミングで、決済要求に含まれる店舗情報又は決済情報に基づいて、取得した広告情報の中から、ユーザ端末2に送信する広告情報を取得してもよい。
【0074】
[決済システムSによる効果]
以上説明したように、決済処理装置1は、ユーザ端末2から、ユーザIDと、ユーザが店舗で決済するための決済用コードの発行要求とを取得すると、ユーザIDと、当該決済用コードを生成するための決済用トークンとを関連付けて記憶部12に記憶させ、決済用トークンをユーザ端末2に送信する。決済処理装置1は、送信した決済用トークンに基づいてユーザ端末2が表示した決済用コードを読み取った店舗端末3から、決済用トークンと、店舗を識別するための店舗情報と、ユーザの店舗における商品又はサービスの購入に関する決済情報とを受信し、記憶部12に記憶されている決済用トークンと、受信した決済用トークンとが一致する場合に、受信した店舗情報若しくは決済情報、又は決済用トークンに関連付けられているユーザIDに基づいて、ユーザに提示する広告情報を取得し、ユーザ端末2に送信する。このようにすることで、決済処理装置1は、ユーザの購入状況に対応してユーザに情報を提示することができる。
【0075】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【符号の説明】
【0076】
1 決済処理装置
2 ユーザ端末
3 店舗端末
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
21 操作部
22 通信部
23 表示部
24 記憶部
25 制御部
31 操作部
32 読取部
33 通信部
34 表示部
35 記憶部
36 制御部
121 広告DB
122 決済履歴DB
131 発行要求取得部
132 トークン送信部
133 決済情報取得部
134 決済処理部
135 広告情報送信部
251 操作受付部
252 要求送信部
253 コード生成部
254 表示制御部
361 決済情報生成部
362 トークン生成部
363 決済情報送信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7