(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-29
(45)【発行日】2024-11-07
(54)【発明の名称】タイヤ試験装置
(51)【国際特許分類】
G01M 17/02 20060101AFI20241030BHJP
B60C 19/00 20060101ALI20241030BHJP
G01N 3/56 20060101ALN20241030BHJP
【FI】
G01M17/02
B60C19/00 H
G01N3/56 G
(21)【出願番号】P 2021019716
(22)【出願日】2021-02-10
【審査請求日】2024-02-06
(73)【特許権者】
【識別番号】510326625
【氏名又は名称】株式会社知能自動車研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】山崎 俊一
(72)【発明者】
【氏名】奥山 一行
【審査官】川野 汐音
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-208265(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111780996(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109060383(CN,A)
【文献】特開2016-099152(JP,A)
【文献】特開2008-196911(JP,A)
【文献】特開2002-62223(JP,A)
【文献】特開2020-27001(JP,A)
【文献】国際公開第2012/176359(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 17/02
B60C 19/00
G01N 3/56
G01N 19/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに平行な回転軸を有する複数の回転体と、
複数の路面模擬部材が並べられる態様で構成され、前記複数の回転体に掛け回される無限軌道と、
前記無限軌道のうちのタイヤが外側から当接する所定の平坦部分を内側から支持する平坦支持部と、を備え、
前記複数の路面模擬部材は、それぞれ、前記無限軌道の外側に設けられ、前記無限軌道の外側に開放されると共に、液体の状態から製氷される氷を収容可能な氷収容部と、前記氷収容部の内部に取り付けられ、前記氷を前記氷収容部内に保持するように構成される氷保持部とを有する、
タイヤ試験装置。
【請求項2】
前記氷保持部は、前記氷収容部の内面に連結される網目状の部材である、
請求項1に記載のタイヤ試験装置。
【請求項3】
前記氷保持部は、前記氷収容部の内部における底部と開放部との間に複数段で設けられる、
請求項1又は2に記載のタイヤ試験装置。
【請求項4】
前記無限軌道の回転に合わせて、前記複数の路面模擬部材の前記氷の表面を切削し平坦に整える整氷部材を備える、
請求項1乃至3の何れか一項に記載のタイヤ試験装置。
【請求項5】
前記複数の路面模擬部材は、前記無限軌道の状態から個別に取り外し可能に構成される、
請求項1乃至4の何れか一項に記載のタイヤ試験装置。
【請求項6】
前記無限軌道は、前記複数の回転体に掛け回される無限帯部の回転方向に沿って並べられる態様で前記複数の路面模擬部材が前記無限帯部に取り付けられることにより構成される、
請求項5に記載のタイヤ試験装置。
【請求項7】
前記複数の回転体は、それぞれ、複数のスプロケットを含む態様で構成され、
前記無限帯部は、前記スプロケットにかみ合い可能な複数のローラチェーンを含む態様で構成される、
請求項6に記載のタイヤ試験装置。
【請求項8】
前記無限帯部は、前記複数の路面模擬部材のそれぞれを取り付ける取付部と、前記複数の路面模擬部材を取り付け位置に保持する位置決め部と、を含む、
請求項6又は7に記載のタイヤ試験装置。
【請求項9】
前記取付部は、前記複数の路面模擬部材のそれぞれに対して、前記無限帯部の幅方向の両端部に設けられ、
前記位置決め部は、前記無限帯部の幅方向の一端側の前記取付部に設けられ、前記複数の路面模擬部材のそれぞれの一端が挿入されることにより位置決めされるように構成される、
請求項8に記載のタイヤ試験装置。
【請求項10】
前記路面模擬部材は、前記氷収容部の開放端よりも外側に前記氷の領域を拡張するための拡張部材を取り付け可能に構成される、
請求項1乃至9の何れか一項に記載のタイヤ試験装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タイヤ試験装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、タイヤ試験装置において、複数のローラに掛け回される無限ベルト等の平坦部分の裏側を回転ドラムに回転支持させることで、平坦な試験用の路面をより適切に構成することが可能な技術が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の特許文献1では、氷結路を模擬したタイヤ試験が考慮されていない。そのため、例えば、無限ベルト等の表側に氷結路を模擬した路面ブロックが取り付けられると、ローラの部分を通過する際に生じる遠心力で氷が外側に飛び出したり、氷が剥がれて離散してしまったりする可能性がある。
【0005】
そこで、上記課題に鑑み、平坦な試験用の路面での氷結路試験をより適切に実施可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の一実施形態では、
互いに平行な回転軸を有する複数の回転体と、
複数の路面模擬部材が並べられる態様で構成され、前記複数の回転体に掛け回される無限軌道と、
前記無限軌道のうちのタイヤが外側から当接する所定の平坦部分を内側から支持する平坦支持部と、を備え、
前記複数の路面模擬部材は、それぞれ、前記無限軌道の外側に設けられ、前記無限軌道の外側に開放されると共に、液体の状態から製氷される氷を収容可能な氷収容部と、前記氷収容部の内部に取り付けられ、前記氷を前記氷収容部内に保持するように構成される氷保持部とを有する、
タイヤ試験装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
上述の実施形態によれば、平坦な試験用の路面での氷結路試験をより適切に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図10】ローラチェーンに取り付けられた状態の路面プレートを示す斜視図である。
【
図11】ローラチェーンに取り付けられた状態の路面プレートを示す上面図である。
【
図12】ローラチェーンに取り付けられた状態の路面プレートを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
【0010】
[タイヤ試験装置の基本構成]
まず、
図1~
図3を参照して、本実施形態に係るタイヤ試験装置1の基本構成について説明する。
【0011】
タイヤ試験装置1は、ホイルWLと組み合わせられたタイヤTRの単体での各種性能(例えば、制動性能やコーナリング性能等)に関する試験を行う。具体的には、タイヤ試験装置1は、氷結路面におけるタイヤTRの各種性能に関する試験を行う。そのため、タイヤ試験装置1が設置される場所は、氷結路に相当する試験用の路面の状態を維持するために相対的に低い温度(例えば、氷点下)に維持される。
【0012】
図1は、タイヤ試験装置1の一例を示す側面図である。
図2は、試験台部30の構成の一例を示す正面図である。
図3は、試験台部30の構成の一例を示す上面図である。
【0013】
尚、
図1では、タイヤ試験装置1の構成要素の一部が断面図として描画されている。また、
図3では、クローラ31のうちのタイヤTRと当接する平坦部分の路面プレート31aが代表的に描画され、それ以外の路面プレート31aの描画が省略されている。
【0014】
図1に示すように、タイヤ試験装置1は、支持構造体10と、タイヤ回転支持部20と、試験台部30と、タイヤ駆動部40と、クローラ駆動部50と、荷重生成部60とを含む。
【0015】
支持構造体10は、タイヤ試験装置1の各種構成要素が取り付けられる、これらの構成要素を支持する。支持構造体10は、タイヤ試験装置1が設置される施設の床面に固定される。支持構造体10は、例えば、
図1に示すように、矩形状の中空断面を有するフレームが前後方向、左右方向、及び上下方向に立体的に組み合わせられることにより構成される。
【0016】
支持構造体10は、支持構造体11,12を含む。
【0017】
タイヤ回転支持部20は、タイヤTRを回転可能に支持する。具体的には、タイヤ回転支持部20には、その回転軸芯(回転軸心)とホイルWLの回転軸芯とが略一致するように、試験対象のタイヤTRが組み付けられたホイルWLが取り付けられる。「略」は、例えば、タイヤ試験装置1の構成要素の製造時の誤差やタイヤ試験装置1の施設の床面への設置時の誤差等を許容する意図であり、以下についても同様である。
【0018】
タイヤ回転支持部20は、後述の荷重生成部60の作用により、上下方向に移動可能に構成される。これにより、タイヤ試験装置1は、試験対象のタイヤTRのサイズ(外径)に合わせて、タイヤ回転支持部20の上下方向の位置を変化させることができる。
【0019】
試験台部30は、回転するタイヤTRと当接する路面を模擬可能に構成される。試験台部30の構成要素は、直接或いは間接的に支持構造体12に取り付けられ、支持される。
図1~
図3に示すように、試験台部30は、クローラ31と、無限帯部32と、回転体33,34と、支持ローラ35と、テンションローラ36と、整氷用バイト37とを含む。
【0020】
クローラ31(無限軌道の一例)は、無限帯部32を介して、左右方向に所定の距離だけ離間して配置される回転体33,34に掛け回され、回転可能に構成される。クローラ31は、複数の路面プレート31aを含む。
【0021】
複数の路面プレート31a(路面模擬部材の一例)は、クローラ31の回転方向に沿って並べられる。特に、
図2、
図3に示すように、複数の路面プレート31aは、クローラ31の上側の平坦部分において、隙間が略生じないような態様で並べられる。
図2に示すように、複数の路面プレート31aのうち、クローラ31の上側の平坦部分の路面プレート31aは、タイヤTRが当接する試験用の路面に相当する。路面プレート31aの表側には、氷結路面を模擬した氷が形成される。
【0022】
複数の路面プレート31aは、それぞれ、幅方向(前後方向)に延びる平板形状を有し、その両端部がボルト31bにより無限帯部32(後述のローラチェーン32F,32R)に取り付けられる。
【0023】
ボルト31bは、例えば、工具を用いて締め付け可能な六角ボルト等であってもよいし、工具を用いずに簡易的に締め付け可能なボルトであってもよい。
【0024】
路面プレート31aの詳細は、後述する(
図4~
図12参照)。
【0025】
無限帯部32は、回転体33,34に掛け回され、回転可能に構成される。これにより、クローラ31は、無限帯部32の回転に伴い回転することができる。無限帯部32は、ローラチェーン32F,32Rを含む。
【0026】
ローラチェーン32Fは、後述のスプロケット33F,34Fに掛け回される。同様に、ローラチェーン32Rは、後述のスプロケット33R,34Rに掛け回される。
図3に示すように、ローラチェーン32F,32Rは、互いに略平行に配置される。
【0027】
ローラチェーン32F,32Rには、それぞれ、複数の路面プレート31aを取り付けるための取付部32aが設けられる。
図3に示すように、路面プレート31aは、幅方向(左右方向)で、ローラチェーン32F,32Rの間に掛け渡される形で、ローラチェーン32F,32Rの取付部32aに取り付けられる。
【0028】
回転体33,34は、上述の如く、左右方向で所定の距離だけ離間した状態で配置され、掛け回される無限帯部32(クローラ31)を回転可能に保持する。回転体33は、略前後方向に沿う軸芯33aを中心に回転可能に構成される。同様に、回転体34は、略前後方向に沿う軸芯34aを中心に回転可能に構成される。
【0029】
回転体33は、スプロケット33F,33Rを含む。同様に、回転体34は、スプロケット34F,34Rを含む。
【0030】
スプロケット33F,33Rは、略同じ外径を有し、軸芯33aを中心に回転可能に配置される。同様に、スプロケット33F,33Rは、略同じ外径を有し、軸芯34aを中心に回転可能に配置される。また、スプロケット33F,34Fは、互いに、略同じ前後位置に配置される。同様に、スプロケット33R,34Rは、互いに、略同じ前後位置に配置される。
【0031】
支持ローラ35(平坦支持部の一例)は、クローラ31の上側の平坦部分の路面プレート31aに裏側(下側)から当接するように配置される。支持ローラ35は、前後方向に沿う軸芯に沿って回転可能に構成される。これにより、支持ローラ35は、路面プレート31aを裏側から支持しながら、クローラ31の移動に合わせて回転することができる。
図1、
図2に示すように、支持ローラ35は、路面プレート31aの幅方向全体を支持可能なように、前後方向に複数配置されてよい。また、
図2に示すように、支持ローラ35は、クローラ31の上側の平坦部分に相当する左右方向の範囲全体に亘る路面プレート31aを全て支持可能なように、左右方向に複数配置されてよい。これにより、タイヤTRが路面プレート31aに当接し、タイヤTRからの下方向の荷重がクローラ31の上側の平坦部分に作用する場合であっても、クローラ31は、当該平坦部分の平坦状態を維持しながら回転することができる。
【0032】
テンションローラ36は、幅方向(前後方向)に平行な軸芯を中心に回転可能に構成され、クローラ31の下側の平坦部分の裏側(下側)に当接し下方向に張力を付与することにより、クローラ31の張り具合を調整する。
【0033】
整氷用バイト37(製氷部材の一例)は、クローラ31の上側の平坦部分において、タイヤTRが配置される左右位置とは被らない左右位置(本例では、左端部)に配置され、路面プレート31aの氷の表面の凹凸を取り除くように製氷を行う。具体的には、整氷用バイト37は、クローラ31の上側の平坦部分のうちのタイヤTRに当接する前の路面プレート31aが通過する部分において、その刃先が所定の高さ位置に設定され、所定の高さより上に飛び出している氷の表面の部分を削る。これにより、タイヤ試験装置1は、タイヤTRとの当接によって表面の氷が溶けて生じた水が、氷点下に維持される施設内の環境によって、再度凍り氷の表面に凹凸が生じても、タイヤTRと当接する前に氷の表面を平坦に整えることができる。また、
図3に示すように、整氷用バイト37は、幅方向(前後方向)において、図示しない駆動機構(例えば、リニアモータ等)の作用によって、路面プレート31aの全体に亘る範囲を往復移動可能に構成され、タイヤ試験装置1の稼働中に幅方向に往復移動を繰り返す。これにより、タイヤ試験装置1は、路面プレート31aの幅方向全体に亘って、氷の表面を整氷することができる。
【0034】
タイヤ駆動部40は、タイヤ回転支持部20を介して、タイヤTRに動力を伝達し、タイヤTRを駆動する。これにより、タイヤ駆動部40は、上述のクローラ31の回転に伴い回転するタイヤTRの制動トルクや駆動トルクを調整することができる。タイヤ駆動部40は、電動機41と、減速機42と、動力伝達部43とを含む。
【0035】
電動機41は、タイヤ駆動部40の動力源である。電動機41は、支持構造体11に取り付けられる。
【0036】
減速機42は、その入力軸が電動機41の出力軸と機械的に接続され、電動機41の出力トルクを所定の減速比で減速して動力伝達部43に出力する。減速機42は、支持構造体11に取り付けられる。
【0037】
動力伝達部43は、減速機42から出力される動力(トルク)をタイヤ回転支持部20に伝達する。これにより、タイヤ試験装置1は、電動機41の動力でタイヤTRを回転させることができる。
【0038】
動力伝達部43は、軸部材43a,43bと、ユニバーサルジョイント43c,43dとを含む。
【0039】
軸部材43aは、その一端が減速機42の出力軸と連結され、その他端がユニバーサルジョイント43cを介して軸部材43bに連結される。
【0040】
軸部材43bは、その一端がユニバーサルジョイント43cを介して軸部材43aに連結され、その他端がユニバーサルジョイント43dを介してタイヤ回転支持部20の入力軸と連結される。
【0041】
ユニバーサルジョイント43cは、連結角度を自由に変化させることが可能な態様で、軸部材43a,43bを連結させる。これにより、タイヤ試験装置1は、支持構造体11に取り付けられる電動機41及び減速機42の位置に拘束される軸部材43aに対して、軸部材43bの角度を自由に変化させることができる。そのため、タイヤ回転支持部20の上下方向の移動に対して、軸部材43bを追従させることができる。
【0042】
ユニバーサルジョイント43dは、連結角度を自由に変化させることが可能な態様で、軸部材43b及びタイヤ回転支持部20の入力軸を連結させる。これにより、タイヤ試験装置1は、ユーザの操作に応じて、或いは、自動で、試験対象のタイヤTRのキャンバ角度やトー角度を適宜調整することができる。
【0043】
尚、トー角度やキャンバ角度の調整は、図示しないトー角度やキャンバ角度を調整する機構部が駆動されることにより実施されてよい。
【0044】
クローラ駆動部50は、クローラ31(路面プレート31a)を駆動し、クローラ31の平坦部分に当接するタイヤTRを、走行状態を模擬して回転させると共に、当接するタイヤTRに対して走行抵抗を発生させる。走行抵抗には、タイヤTRが路面から受ける転がり抵抗の他、空気抵抗等の転がり抵抗以外の抵抗が含まれうる。
【0045】
クローラ駆動部50は、電動機51と、軸部材52と、減速機53と、軸部材54とを含む。
【0046】
電動機51は、クローラ駆動部50の動力源である。電動機51は、支持構造体11に取り付けられる。
【0047】
軸部材52は、その一端が電動機51の出力軸に連結され、その他端が減速機53の入力軸に連結される。
【0048】
減速機53は、軸部材52を介して電動機51から入力される出力トルクを所定の減速比で減速して出力する。
【0049】
軸部材54は、その一端が減速機53の出力軸に連結され、その他端が回転体33(スプロケット33F,33R)の回転軸に連結される。これにより、タイヤ試験装置1は、電動機51の出力トルクを回転体33に伝達し、回転体33に掛け回されるクローラ31を介して、タイヤTRを回転させることができると共に、タイヤTRに走行抵抗に相当する負荷を作用させることができる。
【0050】
荷重生成部60は、タイヤTRを上方から支持し、タイヤTRを上下方向に移動させることが可能に構成される。これにより、荷重生成部60は、タイヤTRの上下方向の位置を調整したり、タイヤTRを下方のクローラ31(路面プレート31a)に押し付ける力(即ち、タイヤTRの踏面に作用する上下方向の荷重)を調整したりすることができる。
【0051】
[路面プレートの構成]
次に、
図4~
図12を参照して、路面プレート31aの構成について具体的に説明する。
【0052】
図4~
図12は、路面プレート31aの構成の一例を示す図である。具体的には、
図4は、路面プレート31aの一例を示す斜視図である。
図5は、路面プレート31aの一例を示す上面図である。
図6は、路面プレート31aの一例を示す断面図である。
図7は、製氷時の路面プレート31aを示す斜視図である。
図8は、製氷時の路面プレート31aを示す上面図である。
図9は、製氷時の路面プレート31aを示す断面図である。
図10は、無限帯部32(ローラチェーン32F,32R)に取り付けられた状態の路面プレート31aを示す斜視図である。
図11は、無限帯部32(ローラチェーン32F,32R)に取り付けられた状態の路面プレート31aを示す上面図である。
図12は、無限帯部32(ローラチェーン32F,32R)に取り付けられた状態の路面プレート31aを示す断面図である。
【0053】
以下、路面プレート31aを個別に説明する場合、
図4~
図12に示される路面プレート31aの長手方向、短手方向、及び上下方向を用いて説明を行う。具体的には、路面プレート31aの長手方向は、クローラ31がタイヤ試験装置1に組み付けられた状態における幅方向(前後方向)に相当する。また、路面プレート31aの短手方向は、クローラ31がタイヤ試験装置1に組み付けられた状態における路面プレート31aの移動方向(クローラ31の回転方向)に相当する。また、路面プレート31aの上及び下の方向は、それぞれ、クローラ31がタイヤ試験装置1に組み付けられた状態におけるクローラ31の裏側から表側に向かう方向、及び表側から裏側に向かう方向に相当する。
【0054】
図4~
図12に示すように、路面プレート31aは、取付部311,312と、模擬路面部313とを含む。
【0055】
取付部311は、路面プレート31aの長手方向の一端に設けられ、ローラチェーン32Rの取付部32aに路面プレート31aを取り付ける(固定する)ために用いられる。
【0056】
取付部311は、ボルト孔311aと、切欠部311bとを含む。
【0057】
ボルト孔311aは、取付部311とローラチェーン32Rとの間のボルト31bによる締結に用いられる。
【0058】
切欠部311bは、取付部311の長手方向における先端から所定の長さの範囲において、取付部311の短手方向の両端部に設けられる。これにより、
図4~
図9に示すように、取付部311の先端から所定の長さの範囲の幅(短手方向の寸法)は、路面プレート31aの全体の幅、即ち、取付部312や模擬路面部313の幅(短手方向の寸法)よりも小さく(狭く)なる。そのため、作業者等のユーザは、取付部311を位置決め枠32bの内部に挿入することができる。
【0059】
図10~
図12に示すように、ローラチェーン32Rの取付部32aには、位置決め枠32bが設けられる。
【0060】
位置決め枠32b(位置決め部の一例)は、ローラチェーン32Rの取付部32aの表面を覆うように設けられると共に、その前後の両端部が開放される。また、位置決め枠32bは、その幅が路面プレート31aの幅(短手方向の寸法)以下になるように構成される。これにより、位置決め枠32bは、ローラチェーン32R上で隣接する他の取付部32aの位置決め枠32bとの干渉を回避することができる。また、上述の如く、取付部311の先端側に切欠部311bが設けられることにより、作業者等のユーザは、位置決め枠32bの前側の開放端から位置決め枠32bの内部に取付部311を挿入することができる。切欠部311bの設けられる範囲に相当する取付部311の部分の全体が位置決め枠32bの内部に挿入されると、路面プレート31aの位置決め枠32bの内部に向かう移動が制限され、路面プレート31aの位置が確定される。位置決め枠32bの開放端の開口の幅は、路面プレート31aにおける切欠部311bが設けられる部分以外の部分の幅よりも小さいからである。このとき、取付部311のボルト孔311aと、ローラチェーン32Rの取付部32aのボルト孔の位置とが略一致するように、路面プレート31a及び位置決め部材32cは構成される。これにより、ユーザは、路面プレート31aの取付部311を位置決め枠32bの内部に移動が制限される位置まで挿入することで、路面プレート31aを所定の取り付け位置に配置することができる。そのため、タイヤ試験装置1は、ユーザの利便性を向上させることができると共に、タイヤTRの氷結路試験の準備作業の効率を向上させることができる。
【0061】
位置決め枠32bには、ローラチェーン32Rの取付部32aに設けられるボルト孔に対応する位置にボルト孔が設けられる。そのため、ユーザは、位置決め枠32bのボルト孔、取付部311のボルト孔311a、及びローラチェーン32Rの取付部32aのボルト孔にボルト31bにねじ込むことで、路面プレート31aをローラチェーン32Rの取付部32aに取り付けることができる。
【0062】
取付部312は、路面プレート31aの長手方向の他端に設けられ、ローラチェーン32Fの取付部32aに路面プレート31aを取り付ける(固定する)ために用いられる。
【0063】
取付部312は、ボルト孔312aを含む。
【0064】
ボルト孔312aは、ローラチェーン32Fとの間のボルト31bによる締結に用いられる。
【0065】
模擬路面部313は、路面プレート31aの長手方向の中央部に設けられ、試験用の路面を模擬する。
【0066】
模擬路面部313は、トレイ部313aと、保持部材313bとを含む。
【0067】
トレイ部313a(氷収容部の一例)は、路面プレート31aの長手方向の中央部の上側(即ち、クローラ31における表側)に設けられる。トレイ部313aは、上面視で略矩形形状を有し、矩形形状の長手方向の両端部及び短手方向の両端部の四方を閉じる側壁が設けられ、内部に液体(水)を収容可能に構成される。また、トレイ部313aは、その上端が開放される。これにより、トレイ部313aの内部の水が凝固し氷FZ(
図7~
図12の梨地の部分)になった場合、氷FZの表面がクローラ31の表側に露出する。そのため、タイヤ試験装置1は、氷FZの表面とタイヤTRとを当接させて、氷結路試験を行うことができる。
【0068】
保持部材313b(氷保持部の一例)は、トレイ部313aの内部に設けられ、液体の状態から製氷される氷FZが上端の開口(開放端)から外部へ離脱するのを抑制するように保持する。これにより、路面プレート31aがクローラ31の平坦部分以外の箇所、即ち、回転体33,34の外周部分を移動している場合に作用する遠心力によって、トレイ部313aの内部の氷FZが外部に飛び出したり、外部に離散したりするような事態を抑制することができる。
【0069】
保持部材313bは、例えば、
図4等に示すように、トレイ部313aの内部の四方の壁面に連結される網目状の部材である。網目状の部材は、例えば、エキスパンドメタルであってよい。これにより、保持部材313bは、氷FZとの接触面積を相対的に大きくすることで、氷FZの外部への飛び出しや外部への離散等を適切に抑制することができる。
【0070】
路面プレート31aは、製氷時において、クローラ31の状態(即ち、ローラチェーン32F,32R)から個別に取り外される。
【0071】
図7~
図9に示すように、路面プレート31aには、製氷時において、製氷用枠部材100が取り付けられる。
【0072】
製氷用枠部材100(拡張部材の一例)は、トレイ部313aの開放端(上端部)に取り付けられる。製氷用枠部材100は、トレイ部313aより一回り大きい矩形形状を有し、その矩形形状の四辺に沿った側壁を有する。具体的には、
図8に示すように、製氷用枠部材100の側壁の内面により構成される上面視の矩形形状は、トレイ部313aの側壁の外面により構成される上面視の矩形形状と略同じ或いはそれより若干大きくなるように構成される。これにより、作業者等のユーザは、製氷用枠部材100の内部に、トレイ部313aの上端部を挿入する態様で、製氷用枠部材100をトレイ部313aの上端部(開放端)に取り付けることができる。
【0073】
図7、
図9に示すように、製氷用枠部材100は、その上端が、トレイ部313aの上端より高くなるように、トレイ部313aに取り付けられる。これにより、
図10~
図12に示すように、氷FZの上面は、トレイ部313aの上端よりも上になる。そのため、タイヤ試験装置1は、氷結路試験において、タイヤTRとトレイ部313aの開放端(上端部)とを当接しにくくすることができる。
【0074】
[他の実施形態]
次に、他の実施形態について説明する。
【0075】
上述の実施形態の内容には、適宜、変形・変更が加えられてよい。
【0076】
例えば、上述の実施形態において、無限帯部32は、3本以上のローラチェーンにより構成されてもよい。この場合、回転体33及び回転体34についても、ローラチェーンの本数と同じ数(3以上)のスプロケットにより構成される。
【0077】
また、例えば、上述の実施形態において、回転体33,34は、それぞれ、スプロケット33F,33R、及びスプロケット34F,34Rに代えて、他の種類の回転体(例えば、ローラや回転ドラム等)により構成されてもよい。同様に、無限帯部32は、ローラチェーン32F,32Rと異なる他の種類の無限帯(例えば、無限ベルト等)により構成されてもよい。
【0078】
また、例えば、上述の実施形態において、クローラ31は、互いに略平行な回転軸芯を有する3以上の回転体に掛け回されていてもよい。
【0079】
また、例えば、上述の実施形態において、クローラ31は、複数の路面プレート31a同士が連結される態様で構成されてよい。この場合、無限帯部32(ローラチェーン32F,32R)は、省略され、クローラ31は、回転体33,34に直接掛け回されてもよい。また、この場合、複数の路面プレート31a同士の連結状態が一組だけ解除されることにより、クローラ31が一体としてタイヤ試験装置1から取り外され、その状態のままで、複数の路面プレート31aの製氷作業が行われてもよい。
【0080】
また、上述の実施形態において、整氷用バイト37は、路面プレート31aの長手方向の全体に亘る範囲を往復移動可能に構成される代わりに、固定された状態で、路面プレート31aの長手方向の全体に亘る範囲を覆うような大きさに設定されてもよい。
【0081】
また、例えば、上述の実施形態において、位置決め枠32bは、ローラチェーン32Rの取付部32aに代えて、ローラチェーン32Fの取付部32aに設けられてもよい。この場合は、切欠部311bと同様の切欠部が取付部312に設けられ、切欠部311bは省略されてよい。
【0082】
また、例えば、上述の実施形態において、保持部材313bは、トレイ部313aの四方の側壁の全ての内面に連結されるが、一部の側壁に連結される態様であってもよい。また、保持部材313bは、トレイ部313aの側壁に代えて、或いは、加えて、トレイ部313aの底面に連結されてもよい。
【0083】
また、例えば、上述の実施形態において、保持部材313bは、トレイ部313aの底部と上端部(開放端)との間に一つだけ設けられるが、複数段に設けられてもよい。
【0084】
また、例えば、上述の実施形態において、保持部材313bは、網目状の部材であるが、他の形態の部材であってもよい。例えば、トレイ部313aの底部から突出する形態で一又は複数設けられる釣り針状の部材であってもよい。
【0085】
また、例えば、上述の実施形態において、タイヤ試験装置1には、路面プレート31aに代えて、ドライ路面やウェット路面のタイヤ試験を実施可能な他の路面プレートが取り付け可能に構成されてもよい。これにより、タイヤ試験装置1は、氷結路試験以外のタイヤ試験も実施することができる。
【0086】
[作用]
次に、本実施形態に係るタイヤ試験装置1の作用について説明する。
【0087】
本実施形態では、タイヤ試験装置1は、複数の回転体33,34と、クローラ31と、支持ローラ35とを備える。具体的には、複数の回転体33,34は、互いに平行な回転軸を有する。また、クローラ31は、複数の路面プレート31aが並べられる態様で構成され、複数の回転体33,34に掛け回される。また、支持ローラ35は、クローラ31のうちのタイヤTRが外側から当接する所定の平坦部分を内側から支持する。また、複数の路面プレート31aは、それぞれ、トレイ部313aと、保持部材313bとを有する。具体的には、トレイ部313aは、クローラ31の外側に設けられ、クローラ31の外側に開放されると共に、液体の状態から製氷される氷を収容可能に構成される。そして、保持部材313bは、トレイ部313aの内部に取り付けられ、氷をトレイ部313a内に保持するように構成される。
【0088】
例えば、ドラム型のタイヤ試験装置を用いて氷結路試験を行う場合、タイヤが当接する表面が平坦でない。そのため、車両に装着されたタイヤが実際の路面を走行している場合とその接地長さや接地圧等が異なってしまう。また、ドラムの曲率によって、タイヤのコーナリングスティフネスや制動時のブレーキングスティフネスが実際の路面を走行している場合と異なってしまう。その結果、適切な試験結果が得られない可能性がある。
【0089】
また、例えば、円盤型(ターンテーブル型)のタイヤ試験装置を用いて氷結路試験を行う場合、タイヤとターンテーブルとの当接面は平坦であるものの、タイヤに当接するターンテーブルの部分はタイヤの回転に伴い旋回移動する。そのため、車両に装着されたタイヤが実際の路面を走行している場合と、タイヤのスリップ角に対する接線力が異なってしまう。その結果、適切な試験結果が得られない可能性がある。
【0090】
これに対して,本実施形態では、タイヤ試験装置1は、複数の回転体33,34に掛け回されるクローラ31の平坦部分の路面プレート31aにタイヤTRを当接させて氷結路試験を実施することができる。また、クローラ31の平坦部分の路面プレート31aは、クローラ31の回転に伴って、タイヤTRの周辺では直線移動する。そのため、タイヤ試験装置1は、氷結路試験において、適切な試験結果をもたらすことができる。
【0091】
また、例えば、ドラム型のタイヤ試験装置を用いて氷結路試験を行う場合、ドラムの外周の表面の氷結路を模擬した試験用の路面の氷が遠心力によって外側に飛び出したり、剥がれて飛散したりする可能性がある。同様に、上述の特許文献1のタイヤ試験装置を氷結路試験に適用した場合についても、無限ベルト等の表側に氷結路を模擬した路面ブロックが取り付けられると、ローラの部分を通過する際に生じる遠心力で氷が外側に飛び出したり、氷が剥がれて離散してしまったりする可能性がある。
【0092】
これに対して、本実施形態では、タイヤ試験装置1は、保持部材313bの作用により、路面プレート31aが回転体33,34の外周部分を通過する際に生じる遠心力で、トレイ部313aの内部の氷が外部に飛び出したり、飛散したりする事態を抑制できる。そのため、タイヤ試験装置1は、平坦な試験用の路面での氷結路試験をより適切に実施することができる。
【0093】
また、本実施形態では、保持部材313bは、トレイ部313aの内面に連結される網目状の部材であってよい。
【0094】
これにより、タイヤ試験装置1は、氷の内部での保持部材313bとの接触面積を相対的に大きく確保し、具体的に、トレイ部313aの内部の氷が外部に飛び出したり、外部に飛散したりするような事態を抑制することができる。
【0095】
また、本実施形態では、保持部材313bは、トレイ部313aの内部における底部と開放部との間に複数段で設けられてよい。
【0096】
これにより、タイヤ試験装置1は、氷の内部での保持部材313bとの接触面積をより大きく確保し、トレイ部313aの内部の氷が外部に飛び出したり、外部に飛散したりするような事態をより確実に抑制することができる。
【0097】
また、本実施形態では、タイヤ試験装置1は、クローラ31の回転に合わせて、路面プレート31aの氷の表面を切削し平坦に整える整氷用バイト37を含んでよい。
【0098】
これにより、タイヤ試験装置1は、例えば、タイヤTRとの当接により氷が溶けて生じた氷の表面の水が施設内の氷点下環境によって再度凍り、結果として、氷の表面に凹凸が生じても、氷結路に相当する氷の表面を平坦に整えることができる。
【0099】
また、本実施形態では、複数の路面プレート31aは、クローラ31の状態から個別に取り外し可能に構成されてよい。
【0100】
これにより、作業者等のユーザは、複数の路面プレート31aを個別に取り扱いながら、路面プレート31aごとの製氷作業を行うことができる。そのため、タイヤ試験装置1は、ユーザの利便性を向上させることができると共に、氷結路試験の準備作業の効率を向上させることができる。
【0101】
また、本実施形態では、クローラ31は、複数の回転体33,34に掛け回される無限帯部32の回転方向に沿って並べられる態様で複数の路面プレート31aが無限帯部32に取り付けられることにより構成されてよい。
【0102】
これにより、作業者等のユーザは、クローラ31全体を回転体33,34から取り外すこと無く、複数の路面プレート31aを個別に回転体33,34(試験台部30)からとり外すことができる。そのため、タイヤ試験装置1は、ユーザの利便性を更に向上させることができると共に、氷結路試験の準備作業の効率を更に向上させることができる。
【0103】
また、本実施形態では、複数の回転体33,34は、それぞれ、複数のスプロケット34F,34Rを含む態様で構成されてよく、無限帯部32は、スプロケット34F,34Rにかみ合い可能な複数のローラチェーン32F,32Rを含む態様で構成されてよい。
【0104】
これにより、タイヤ試験装置1は、クローラ31全体を回転体33,34から取り外すこと無く、複数の路面プレート31aを個別に回転体33,34(試験台部30)からとり外すことが可能な構成を具体的に実現することができる。
【0105】
また、本実施形態では、無限帯部32は、複数の路面プレート31aのそれぞれを取り付ける取付部32aと、複数の路面プレート31aを取り付け位置に保持する位置決め枠32bと、を含んでよい。
【0106】
これにより、作業者等のユーザは、複数の路面プレート31aを無限帯部32に取り付ける際、位置決め枠32bを用いて、容易に、複数の路面プレート31aの取り付け位置の位置決めを行うことができる。そのため、タイヤ試験装置1は、ユーザの利便性を更に向上させることができると共に、氷結路試験の準備作業の効率を更に向上させることができる。
【0107】
また、本実施形態では、取付部32aは、複数の路面プレート31aのそれぞれに対して、無限帯部32の幅方向の両端部に設けられてよい。そして、位置決め枠32bは、無限帯部32の幅方向の一端側の取付部32aに設けられ、複数の路面プレート31aのそれぞれの一端が挿入されることにより位置決めされるように構成されてよい。
【0108】
これにより、タイヤ試験装置1は、位置決め枠32bによって、複数の路面プレート31aの無限帯部32に対する位置決めを容易に実現可能な具体的な方法をユーザに提供することができる。
【0109】
また、本実施形態では、路面プレート31aは、トレイ部313aの開放端よりも外側に氷の領域を拡張するための製氷用枠部材100を取り付け可能に構成されてよい。
【0110】
これにより、タイヤ試験装置1は、氷結路に相当する氷の表面をトレイ部313aの開放端(上端)よりも外側(上側)に位置させることができる。そのため、タイヤ試験装置1は、トレイ部313aとタイヤTRとが当接するような事態を抑制し、より適切に氷結路試験を実施することができる。
【0111】
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0112】
1 タイヤ試験装置
10,11,12 支持構造体
20 タイヤ回転支持部
30 試験台部
31 クローラ(無限軌道)
31a 路面プレート(路面模擬部材)
31b ボルト
32 無限帯部
32F,32R ローラチェーン
32a 取付部
32b 位置決め枠
33 回転体
33a 軸芯
33F,33R スプロケット
34 回転体
34a 軸芯
34F,34R スプロケット
35 支持ローラ(平坦支持部)
36 テンションローラ
37 整氷用バイト(整氷部材)
40 タイヤ駆動部
41 電動機
42 減速機
43 動力伝達部
43a 軸部材
43b 軸部材
43c,43d ユニバーサルジョイント
50 クローラ駆動部
51 電動機
52 軸部材
53 減速機
54 軸部材
60 荷重生成部
100 製氷用枠部材(拡張部材)
311,312 取付部
311a,312a ボルト孔
311b 切欠部
313 模擬路面部
313a トレイ部(氷収容部)
313b 保持部材(氷保持部)
TR タイヤ
WL ホイル