IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヒョン・サンギュンの特許一覧

特許7579020空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置
<>
  • 特許-空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置 図1
  • 特許-空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置 図2
  • 特許-空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置 図3
  • 特許-空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置 図4
  • 特許-空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置 図5
  • 特許-空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置 図6
  • 特許-空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置 図7
  • 特許-空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置 図8
  • 特許-空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-29
(45)【発行日】2024-11-07
(54)【発明の名称】空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置
(51)【国際特許分類】
   B05B 7/04 20060101AFI20241030BHJP
   B08B 3/02 20060101ALI20241030BHJP
   B05B 7/12 20060101ALI20241030BHJP
   B05B 1/02 20060101ALI20241030BHJP
   B05B 1/10 20060101ALI20241030BHJP
   B05B 15/14 20180101ALI20241030BHJP
【FI】
B05B7/04
B08B3/02 G
B05B7/12
B05B1/02 101
B05B1/10
B05B15/14
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023164132
(22)【出願日】2023-09-27
(65)【公開番号】P2024153530
(43)【公開日】2024-10-29
【審査請求日】2023-09-27
(31)【優先権主張番号】10-2023-0049962
(32)【優先日】2023-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522013924
【氏名又は名称】ヒョン・サンギュン
【氏名又は名称原語表記】SANG-KYUN,HYUN
【住所又は居所原語表記】1004Ho,205Dong,9,Bangok 1-gil,Sejong-si,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン,サン・ギュン
【審査官】吉田 昌弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-103985(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111346750(CN,A)
【文献】特開2011-255252(JP,A)
【文献】登録実用新案第3223159(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第106111379(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 7/04
B08B 3/02
B05B 7/12
B05B 1/02
B05B 1/10
B05B 15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶液を収容する容器部、及び前記容器部の上端に選択的に結合され、内部に収容空間が形成されたカバー部を含むケース部と、
前記収容空間に配置され、前記容器部内の溶液を供給する溶液供給部と、
前記収容空間に配置され、前記ケース部の外部に空気を供給する空気供給部と、
前記溶液供給部から供給される溶液と前記空気供給部から供給される空気とが混合される混合空間を提供する混合部と、
前記混合部に結合され、前記混合空間で混合された混合液を前記ケース部の外部に噴射するためのノズル部と、
前記カバー部に着脱可能に結合され、結合されたとき、前記溶液供給部及び前記空気供給部に電源を供給する電源供給部と、を含み、
前記電源供給部から電源を受けると、前記混合空間で前記溶液供給部から供給された溶液と前記空気供給部から供給された空気とが混合された混合液を前記ケース部の外部に噴射し、
前記電源供給部は、使用者によって把持されるように前記カバー部に着脱可能に結合され、内部にバッテリー収容空間が形成された取っ手部と、
前記バッテリー収容空間に収容され、電源供給のための電力を供給するバッテリー部と、
前記取っ手部が前記カバー部に結合されると、前記バッテリー部から供給された電力を前記溶液供給部及び前記空気供給部に伝達する電源伝達部と、
外部電力が連結されて前記バッテリー部の電力を充電する充電部と、を含み、
前記取っ手部が前記カバー部に分離された状態では、前記充電部を介して前記バッテリー部を充電することができることを特徴とする、空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置。
【請求項2】
前記溶液供給部は、前記溶液を流動させる溶液ポンプ部と、
前記溶液ポンプ部の動作を制御する溶液制御部と、
前記溶液制御部によって前記溶液ポンプ部から流動する前記溶液の供給量を調節するための溶液調節部と、を含み、
前記溶液調節部の調節によって前記溶液制御部が前記溶液ポンプ部を制御して前記溶液の流動供給量を調節することによって前記混合液の噴射量を決定することを特徴とする、請求項1に記載の空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置。
【請求項3】
前記溶液調節部は、回転可能な回転レバーを含み、使用者は、前記回転レバーを回転させることによって前記溶液の供給量を調節することを特徴とする、請求項2に記載の空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置。
【請求項4】
前記カバー部は、前記電源伝達部が選択的に結合される電源連結部が配置された結合溝を含み、
前記取っ手部は、スライド移動可能に前記結合溝と噛み合うように形成され、前記電源伝達部が配置された結合突起を含み、
前記結合溝に前記結合突起がスライド可能に結合されると、前記電源連結部と前記電源伝達部とが連結されることによって電源が供給されることを特徴とする、請求項に記載の空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置。
【請求項5】
前記ノズル部は、前記混合部に連結され、前記混合液を前記ケース部の外部に噴射するための噴射開口が形成されたノズルベース部と、
前記ノズルベース部の内部に配置され、前記混合液の異物を濾過するフィルター部と、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車やガラス窓のように洗浄が必要な所に水または洗浄溶液を噴霧するにあたり、空気を水または洗浄溶液に混合して噴射することができる空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、自動車やガラス窓がほこりなどの汚染物で汚れたとき、これを洗浄するために雑巾で拭き取る方法を使用することになるが、このような雑巾のみを使用する方式はきれいに洗浄することができないため、通常車体やガラス窓に水をかけた後、雑巾で拭いて仕上げることになる。
【0003】
ここで、洗浄のためには、容器に水を入れて来るかまたは外部からホースを用いて水を引いて使用しなければならないため、使用が非常に不便であるだけでなく、空間的な制約が伴うという問題が発生し、また水の使用量が調節し難く多量の水が浪費されるという問題が発生した。
【0004】
他の方法として、車体やガラス窓をよりきれいに洗浄するために、洗浄溶液を用いて使用者が直接雑巾でこすり泡を生成して拭き取るか、または泡を生成する装置を別に備えて自動車やガラス窓に噴射する方法によって洗浄力を向上させた。
【0005】
このように、最近、使用者が容易に携帯しながら簡便に使用することができる携帯用噴霧器が提案されたが、水洗の可能な製品は体積が大きく実際には携帯が難しいため、設置式で使用する場合が大部分であるので活用度が低かった。
【0006】
前記の問題点を解決するために、出願人はノズルチップの交替が可能な電動噴霧装置を以下のように出願して登録を受けた。以下に、出願人が出願して登録を受けた電動噴霧装置の特許を開示する。
【0007】
上記の製品は、携帯性が高いだけでなく、無線充電によって充電された状態で所望の状態のフォームを噴射するようにノズルチップを交替して活用することができる電動噴霧装置である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】韓国特許登録第10-2369971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、前述した先行文献の製品を開発し、製造及び販売する過程で次のような問題が発生した。
【0010】
まず、既存製品の場合、溶液をポンプで外部に噴出する方式であるが、ノズルチップの形状のみでは外部に噴射されるフォームや溶液の粘度、噴射角度、噴射力などを調節することが難しい問題がある。特に、車両を洗浄するために噴射するとき、薄膜の形態で軽く車両の表面に付着するフォームだけでなく、外部のほこりや残物を吹き飛ばすために車両の表面に高密度のフォームを噴射しなければならない場合があるが、このようなフォームの密度調節ができない問題がある。
【0011】
また、無線充電によって、別途の電源を連結せずにフォームを噴射する利点はあるが、無線充電のための充電部が噴射ケース(内部にモーター、噴射のための流路およびノズルが結合するケース)に形成されることにより、充電するためには、溶液を収容する容器部を除いた残りの構造をその都度分離し、電源を連結しなければならないため、使用者の充電便宜性が極度に落ちる問題がある。
【0012】
また、取っ手部を別途に分離することができるように製作したが、実際に充電の際には取っ手の分離とは関係ないので、使用者が取っ手部の分離の必要性を感じることができないという問題がある。
【0013】
したがって、前述した問題を解決するために、既存構造の枠を超えた新構造の電動噴霧装置の開発が至急な状況である。
【0014】
前記の問題点を解決するために、本発明は、噴射されるフォームの密度を多様に変更するために、溶液に空気を混合するとともに無線充電方式を簡便にした電動噴霧装置を提供することを目的とする。本発明は前述したような技術的課題に限定されず、以下の説明から他の技術的課題を導出することもできる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一実施例による空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置は、溶液を収容する容器部、及び前記容器部の上端に選択的に結合され、内部に収容空間が形成されたカバー部を含むケース部と、前記収容空間に配置され、前記容器部内の溶液を供給する溶液供給部と、前記収容空間に配置され、外部に空気を供給する空気供給部と、前記溶液供給部から供給される溶液と前記空気供給部から供給される空気とが混合される混合空間を提供する混合部と、前記混合部に結合され、前記混合空間で混合された混合液を外部に噴射するためのノズル部と、前記カバー部に着脱可能に結合され、結合されたとき、前記溶液供給部及び前記空気供給部に電源を供給する電源供給部と、を含み、前記電源供給部から電源を受けると、前記混合空間で前記溶液供給部から供給された溶液と前記空気供給部から供給された空気とが混合された混合液を外部に噴射することを特徴とする。
【0016】
また、前記溶液供給部は、前記溶液を流動させる溶液ポンプ部と、前記溶液ポンプ部の動作を制御する溶液制御部と、前記溶液制御部によって前記溶液ポンプ部から流動する前記溶液の供給量を調節するための溶液調節部と、を含み、前記溶液調節部の調節によって前記溶液制御部が前記溶液ポンプ部を制御して前記溶液の流動供給量を調節することによって前記混合液の噴射量を決定することを特徴とする。
【0017】
また、前記溶液調節部は、回転可能な回転レバーを含み、使用者は、前記回転レバーを回転させることによって前記溶液の供給量を調節することを特徴とする。
【0018】
また、前記電源供給部は、使用者によって把持されるように前記カバー部に着脱可能に結合され、内部にバッテリー収容空間が形成された取っ手部と、前記バッテリー収容空間に収容され、電源供給のための電力を供給するバッテリー部と、前記取っ手部が前記カバー部に結合されると、前記バッテリー部から供給された電力を前記溶液供給部及び前記空気供給部に伝達する電源伝達部と、外部電力が連結されて前記バッテリー部の電力を充電する充電部と、を含み、前記取っ手部が前記カバー部に分離された状態では、前記充電部を介して前記バッテリー部を充電することができることを特徴とする。
【0019】
また、前記カバー部は、前記電源伝達部が選択的に結合される電源連結部が配置された結合溝を含み、前記取っ手部は、スライド移動可能に前記結合溝と噛み合うように形成され、前記電源伝達部が配置された結合突起を含み、前記結合溝に前記結合突起がスライド可能に結合されると、前記電源連結部と前記電源伝達部とが連結されることによって電源が供給されることを特徴とする。
【0020】
また、前記ノズル部は、前記混合部に連結され、前記混合液を外部に噴射するための噴射開口が形成されたノズルベース部と、前記ノズルベース部の内部に配置され、前記混合液の異物を濾過するフィルター部と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
前記のような構成を成す本発明の実施例による空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置によれば次のような効果がある。
【0022】
まず、従来の充電用電動噴霧装置のように無線動作のためのバッテリー部の電源が足りない場合、使用者が全体製品またはケース部を充電する必要なしに、簡便に電源供給部の部分のみを分離して充電を行うことができるため、空間的制約がないだけでなく、充電方式がより簡便となる効果がある。
【0023】
また、電動噴霧装置の特性上、水や溶液に直接的に接触するため、充電部を容器部またはカバー部に備えた場合、充電部に水や溶液が接触することによって頻繁に故障の原因が発生する問題があるが、充電部を分離可能な電源供給部(取っ手部)の側に配置させることで、使用せずに充電や保管を行う場合には、水分による故障を防止できる効果がある。
【0024】
また、一般的な製品とは違い、溶液と空気とを混合して外部に噴出するため、使用者が供給される溶液の量を調節することにより、噴射される混合液の状態を使用先に合わせて変化させることができる効果がある。時間当たり供給される溶液の量を減らすことにより、ねばねばした泡やフォーム状態の混合液を噴射することができ、時間当たり供給される溶液の量を増加させることにより、流れる状態の混合液を噴射することができる効果がある。
【0025】
また、ノズル部の内部にフィルター部を配置させることにより、洗浄すべき対象に異物が噴射されて傷が付くかまたは洗浄効率が落ちる問題を防止することができ、電源供給部の内部にバッテリー部を収容することにより、使用者が必要に応じてバッテリー部を手軽に交替することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施例による電動噴霧装置の側面図である。
図2】本発明の実施例による電動噴霧装置からケース部を除去した状態の側面図である。
図3】本発明の実施例による電動噴霧装置からケース部を除去した状態の分解図である。
図4】本発明の実施例による電動噴霧装置のノズル部の分解状態を示す前方斜視図である。
図5】本発明の実施例による電動噴霧装置の後方斜視図である。
図6】本発明の実施例による電動噴霧装置のケース部のカバー部と電源供給部の取っ手部との結合方式を示す図である。
図7】本発明の実施例による電動噴霧装置のカバー部の電源連結部および電源供給部の電源伝達部を示す図である。
図8】本発明の実施例による電動噴霧装置の電源供給部から取っ手部を除去した状態を示す図である。
図9】本発明の実施例による電動噴霧装置の溶液供給部の溶液調節部の調節による混合液の噴霧を実施した結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。本発明は様々な相異なる形態に具現可能であり、ここで説明する構造や方法に限定されない。
【0028】
本発明の実施例は、従来の電動噴霧装置に比べて、単一の電動噴霧装置で用途に応じて多様なタイプのフォームを噴射することができ、取っ手部を含む電源供給部が着脱可能な構造となり、使い易く、保管が容易であり、充電が容易であり、多様な密度のフォームを噴射することができる電動噴霧装置に関する。
【0029】
また、本実施例の電動噴霧装置の上下左右の方向において、図1に示す電動噴霧装置の正面を基準に、左側方向を「前方」、右側方向を「後方」と規定し、地面方向を「下方」、反対方向を「上方」と規定して本発明の実施例を説明する。しかし、これはあくまでも本発明が明確に理解できるように説明するためのものであり、基準をどこに置くかによって各方向を異に定義することもできるというのは言うまでもない。
【0030】
本発明の実施例による電動噴霧装置は主に洗車の際に使用することができるが、これに限定されず、溶液を噴射するために活用可能な分野では多方面に適用することができる。
【0031】
また、ここで、溶液とは洗剤やせっけんなど、洗浄のために活用される素材と水とが混合された形態であり、必要に応じて泡が発生できる液状の洗浄溶液を意味する。
【0032】
図1は本発明の実施例による電動噴霧装置の側面図であり、図2は本発明の実施例による電動噴霧装置からケース部を除去した状態を示す側面図であり、図3は本発明の実施例による電動噴霧装置からケース部を除去した状態を示す分解図であり、図4は本発明の実施例による電動噴霧装置のノズル部の分解状態を示す前方斜視図であり、図5は本発明の実施例による電動噴霧装置の後方斜視図であり、図6は本発明の実施例による電動噴霧装置のケース部のカバー部と電源供給部の取っ手部との結合方式を示す図であり、図7は本発明の実施例による電動噴霧装置のカバー部の電源連結部および電源供給部の電源伝達部を示す図であり、図8は本発明の実施例による電動噴霧装置の電源供給部から取っ手部を除去した状態を示す図である。
【0033】
図1図8を参照すると、本発明の実施例による空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置100は、内部に溶液を収容し、噴射のための構成をカバーして外観を形成するケース部110と、ケース部110に着脱可能に配置され、電源を供給する電源供給部120と、電源供給部120から電源を受け、ケース部110内の溶液の流動を制御して供給する溶液供給部130と、電源供給部120から電源を受け、空気を供給する空気供給部140と、空気供給部140及び溶液供給部130に連結され、供給される溶液と空気とを混合する混合部150と、混合部150に連結され、空気が混合された溶液を外部に噴射するためのノズル部160と、を含むことができる。以下に各構成について詳細に説明する。
【0034】
ケース部110は、溶液供給部130によって供給するための溶液を内部に収容し、溶液供給部130のうち後述する溶液流出部133を収容するための容器部111と、容器部111の上側に着脱可能に結合され、容器部111の内部の溶液が外部に流出しないように密閉し、ノズル部160が連結され、内部に溶液供給部130及び空気供給部140を収容するカバー部112と、を含むことができる。
【0035】
容器部111は上側に行くほど首が細くなる容器の形状に形成され、上端にカバー部112が選択的に結合可能な手段である。容器部111は内部に溶液を収容するための形態であればその形状に限定されず、溶液供給部130の溶液流出部133を内部に収容することにより、後述する溶液供給部130が溶液を供給することができるように溶液収容空間を提供する手段である。
【0036】
カバー部112は容器部111の上端に選択的に結合可能な手段であり、カバー部112の下端は容器部111の上端に選択的に結合することができるように首形状に形成され得る。一例として、容器部111の上端とカバー部112の下端とは互いに回転結合することができる。
【0037】
また、カバー部112は一側に混合部150が結合され、これにノズル部160が選択的に着脱することができ、他側に電源供給部120が選択的に結合することができる。この場合、カバー部112の他側には、電源供給部120がスライド結合するための結合溝112aが形成され、結合溝112aには、電源供給部120が結合した場合、電源を受けるための電源連結部112bが形成され得る。電源連結部112bはフィン(Fin)状に配置され得るが、これに限定されず、電源を伝達するための連結手段であればどのような手段でも構わない。
【0038】
また、カバー部112は、溶液供給部130、空気供給部140、および混合部150が配置されるための配置収容空間が内部に形成され、溶液と空気とを混合して噴射するための構成が配置される空間を提供する。
【0039】
電源供給部120はカバー部112に選択的に着脱可能に配置され、分離の際には外部で無線充電が可能であり、付着の際にはカバー部112に連結されることで、溶液供給部130及び空気供給部140に電源を供給するための手段である。
【0040】
詳細には、電源供給部120は使用者が把持するための手段であって、選択的にカバー部112に結合する取っ手部121と、取っ手部121の内部に収容され、電源供給のための電力を供給するバッテリー部122と、取っ手部121に収容され、バッテリー部122に連結され、電源連結部112bに結合することによって電源を伝達するための電源伝達部123と、電源部に配置され、電源供給可否を決定するボタン部125と、バッテリー部122に連結され、外部から電力を受けてバッテリー部122を充電するための充電部124と、を含むことができる。
【0041】
取っ手部121は選択的にカバー部112に結合するための手段であり、一端に、カバー部112の他端に形成された結合溝112aにスライド結合するための結合突起121aが形成され得る。また、取っ手部121は、バッテリー部122および電源伝達部123を収容するためのバッテリー収容空間が内部に形成され、外部にボタン部125および充電部124が露出されるように一つ以上の開口が配置され得る。
【0042】
バッテリー部122は取っ手部121の内部のバッテリー収容空間に配置され、充電部124に連結されるように配置され、電源伝達部123を介して電源を供給するための電力を生産する手段である。バッテリー部122としてはリチウムイオンバッテリーを使用することができるが、これに限定されず、電力を供給することができるとともに充電が可能な手段であればどのような手段でも構わない。
【0043】
電源伝達部123はバッテリー部122に連結され、選択的にカバー部112の電源連結部112bに結合することにより、電源をカバー部112及び電源分配部を介して溶液供給部130及び空気供給部140に伝達することができる手段である。詳細には、電源伝達部123はバッテリー部122に連結されることによりバッテリーで生成された電力を受けることができ、ボタン部125が連結されることにより選択的に電源を伝達することができる。また、電源伝達部123は取っ手部121の結合突起121aに配置され、カバー部112の結合溝112aに結合突起121aが結合されると、電源連結部112bに結合するように配置され得、結合溝112aに結合突起121aが結合しなかった場合は、結合されないことにより、選択的に電源連結が可能な効果がある。一例として、電源伝達部123は、電源連結部112bに連結されるためのフィンが配置されたPCBを含むことができる。
【0044】
ボタン部125は電源伝達部123に連結されることにより、電源伝達部123とバッテリー部122との間で電源が選択的に流れるように決定することができる。詳細には、ボタン部125には、電源を選択的に伝達するために電源が流れる流路を選択的に連結する構成が配置されることにより、ボタン部125がプッシュされて押込状態が維持されると、バッテリー部122で生成された電源が電源伝達部123に伝達され、ボタン部125がプッシュされなくて非押込状態が維持されると、バッテリー部122で生成された電源が電源伝達部123に伝達されない。ボタン部125の電源伝達のための構成は一般的に公知となった技術であるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0045】
充電部124はバッテリー部122に連結され、外部から受けた電源をバッテリー部122に供給してバッテリー部122を充電することができる手段である。バッテリー部122の充電方式は一般的に公知となった技術であるので、これについての技術説明は省略する。ただし、充電部124はボタン部125の一側に配置されることができ、防水のために選択的に充電される開口を遮蔽することができるように遮蔽部を含むことができる。この場合、バッテリー部122は取っ手部121の内部に配置されているので、電源供給部120はカバー部112から分離された状態で充電部124を介して外部電力を受けてバッテリー部122を充電することができる利点がある。
【0046】
溶液供給部130は、溶液の流動のための動力を供給することにより、溶液が内部を通して流動して行く溶液ポンプ部131と、溶液ポンプ部131に連結され、電源供給部120から受けた電源を溶液ポンプ部131に伝達して溶液の流れを制御するための溶液制御部134と、溶液ポンプ部131から流動する溶液の流動速度を調節するために溶液制御部134に連結された溶液調節部135と、一端が溶液ポンプ部131に連結され、他端がケース部110の容器部111の下端に配置され、フレキシブルな材質から管状に形成され、溶液が溶液ポンプ部131に移動するための流路を提供する溶液流入部132と、一端が溶液ポンプ部131に連結され、他端が混合部150に連結され、フレキシブルな材質から管状に形成され、溶液ポンプ部131に流入する溶液が混合部150に移動するための流路を提供する溶液流出部133と、を含むことができる。
【0047】
溶液ポンプ部131はカバー部112の内部空間の下側に配置され得、溶液流入部132に容器部111内の溶液を流入させる動力および流入した溶液を溶液流出部133を通して混合部150に流出させる動力を生成することができる。詳細には、溶液ポンプ部131は、内部にモーターおよびインペラが形成され、モーターの回転力によるインペラの回転動作によって生成された空圧によって、内部に形成された流路を通して溶液を流動させることができる構成である。
【0048】
溶液制御部134は、電源供給部120および溶液ポンプ部131に連結され、電源供給部120から受けた電源によって制御信号を生成して溶液ポンプ部131の動作を制御することによって溶液の流れを制御することができる手段である。一例として、溶液制御部134は、制御信号の生成のためのPCBを含むことができる。
【0049】
溶液調節部135は溶液制御部134に連結され、溶液ポンプ部131によってポンピングされる溶液の流量を調節することができる手段である。詳細には、溶液調節部135は外部に露出された回転レバーの形態に形成され得、使用者は溶液調節部135、すなわち回転レバーを回転させることによって溶液の流量を調節することができる。この場合、溶液調節部135の回転レバーは溶液制御部134が生成する制御信号の信号強度を調節することができ、よって溶液制御部134は溶液ポンプ部131によってポンピングされる溶液の流量を制御することができる。一例として、回転レバーが一側に回転すると、溶液制御部134は溶液ポンピング部のポンピング動作を強化して溶液の流量を増加させるように制御信号を生成することができ、反対に回転レバーが他側に回転すると、溶液制御部134は溶液ポンピング部のポンピング動作を弱化して溶液の流量を減少させるように制御信号を生成することができる。
【0050】
溶液流入部132は容器部111内の溶液が溶液ポンプ部131にポンピングされるための経路を提供するための流路であり、一端が溶液ポンプ部131に連結され、他端がケース部110の容器部111の下端に配置され得る。これにより、溶液ポンプ部131が動作すると、容器内の溶液が溶液流入部132の他端に流入し、一端を通して溶液ポンプ部131に流入することができる。また、溶液流入部132はフレキシブルな管状に形成され、他端には容器部111内の溶液を安定的にポンピングするために開口が形成され、設定の重さ以上の重り132aが結合し得る。
【0051】
溶液流出部133は溶液ポンプ部131に流入した溶液が混合部150に流動するための経路を提供する流路であり、一端が溶液ポンプ部131に連結され、他端が混合部150に連結され得る。これにより、溶液ポンプ部131が動作すると、溶液流入部132を通して溶液ポンプ部131に流入した溶液は溶液流出部133の一端に流出し、溶液流出部133の経路を経て他端を通して混合部150に流出することができる。
【0052】
空気供給部140は電源供給部120から電源を受け、空気を生成して混合部150に供給することができる手段である。詳細には、空気供給部140は、電源を受けて空気圧を形成して空気を噴出する空気ポンプ部141と、空気ポンプ部141から噴出される空気を混合部150に流動させるための流路を提供する空気流出部142と、を含むことができる。
【0053】
空気ポンプ部141はカバー部112の上側内部空間に収容され、電源供給部120から供給された電源によって動作して空気を生成する手段である。詳細には、空気ポンプ部141は、供給された電源によって内部に気圧を形成し、形成された気圧差によって空気を外部に噴射することができる。空気ポンプ部141は、一般的に使用されるエアポンプを活用することができる。
【0054】
空気流出部142は、一端が空気ポンプ部141の空気が噴射される開口に結合され、他端が混合部150に連結されることにより、空気ポンプ部141で生成されて流動する空気を混合部150にガイドする流路を提供する手段である。
【0055】
混合部150は空気供給部140及び溶液供給部130に連結され、供給される溶液と空気とを混合するための混合空間を提供する手段である。詳細には、混合部150はY字形管の形態に形成されることにより、Y字形の分岐端(Yを基準に上端)にはそれぞれ溶液流出部133の他端および空気流出部142の他端が結合することができ、Y字形の合端(Yを基準に下端)はカバー部112の一端に連結され、後述するノズル部160と結合することができる。これにより、混合部150では分岐端を通して溶液供給部130から供給される溶液と空気供給部140から供給される空気とが流入しながら混合されるとともに合端を通して溶液及び空気の混合液がノズル部160に移動することができる。
【0056】
ノズル部160は混合部150で混合された混合液を外部に噴射するための手段である。詳細には、ノズル部160はカバー部112の一側に結合することにより、内部に混合部150に挿入されるように配置され得、溶液内の異物を濾過することができる。すなわち、ノズル部160は、混合部150に結合し、混合液が噴射されるための噴射空間を提供し、一端に噴射のための噴射開口が形成されたノズルベース部161と、ノズルベース部161の内部の噴射空間に配置され、噴射される混合液の異物を濾過するためのフィルター部162と、を含むことができる。
【0057】
ノズルベース部161は混合部150に着脱可能に配置されることにより、使用者がノズル部160を選択的に交替することができ、一端に噴射開口が形成され得る。噴射開口はノズル部160に応じてその形状が多様に形成され得、使用者は、所望の形態に混合液を噴射するように、ノズルベース部161を選択的に交替することができる。
【0058】
フィルター部162はノズルベース部161の内部の噴射空間に配置され、混合液を濾過するための手段であり、メタル材のフィルター網として配置され得る。この場合、フィルター部162は単純に開口のみが形成されたものではなく、ノズルベース部161の噴射空間に対応する形状に形成されることにより、噴射空間で揺れるかまたは離脱することがないように配置され得る。
【0059】
以下に、本発明の実施例による電動噴霧装置100の動作段階について、前述した構成に基づいて説明する。動作段階は、大別して充電段階および使用段階に区分し、使用段階では、溶液の噴射調節方法およびこれによる結果を主として説明する。
【0060】
まず、充電段階を説明する。使用者が電動噴霧装置100を使用するために充電を行おうとする場合、電源供給部120の取っ手部121を握った状態でケース部110のカバー部112の他側方向に力を加えると、取っ手部121に形成された結合突起121aがカバー部112の結合溝112aでスライドすることにより、電源供給部120がケース部110から離脱することができる。
【0061】
この状態で、使用者は、外部電力を供給するための手段、一例として、主に充電のために使用されるUSB A-C,A-Bなどの多様な方式の充電器を電源供給部120に形成された充電部124に結合することにより、外部電力を活用してバッテリー部122を充電することができる。
【0062】
すなわち、使用者は、電動噴霧装置100を充電するために噴霧装置全体またはケース部110を直接外部電力に連結する必要なしに、ケース部110から分離された電源供給部120のみを充電することによってバッテリー部122を充電することができる利点がある。
【0063】
次は使用段階を説明する。使用者が電動噴霧装置100を使用しようとする場合、まず、電源供給部120の取っ手部121を握った状態でケース部110のカバー部112の一側方向に力を加えて、取っ手部121に形成された結合突起121aをカバー部112の結合溝112aにスライドさせることにより、電源供給部120をケース部110に結合させることができる。電源供給部120がケース部110に結合すると、ケース部110の結合溝112aに形成された電源連結部112bに電源供給部120に形成された電源伝達部123がフィン形態に結合することにより、電源を溶液供給部130及び空気供給部140に供給することができる状態が維持され得る。
【0064】
また、使用のためには、ケース部110のカバー部112と容器部111とを分離し、容器部111の内部に溶液を満たす作業を行うことができる。溶液を満たした状態でカバー部112と容器部111とを結合させると、カバー部112の内部に配置された溶液供給部130の溶液流入部132の他端が容器部111の底に配置されることにより、溶液を外部に噴出することができる準備が完了する。
【0065】
使用者が使用のためにボタン部125をプッシュすると、電源供給部120のバッテリーで生成された電源を結合突起121aに連結された電源伝達部123を介して結合溝112aの電源連結部112bに伝達することができる。伝達された電源は空気供給部140および溶液供給部130を動作させることができ、よって空気供給部140は空気を生成して供給し、溶液供給部130は容器内の溶液を供給することができ、供給された溶液および空気はそれぞれ溶液流出部133および空気流出部142を通して混合部150に流入して混合空間で互いに混合することができ、混合された混合液を溶液ポンプ部131および空気ポンプ部141で生成される噴出圧力によってノズル部160を通して外部に噴射することができる。また、ノズル部160の内部に配置されたフィルター部162によって混合液の異物を濾過することができる。
【0066】
ここで、使用者は、噴出される混合液の濃度を調節することにより、噴射される混合液の形態を濃厚なフォーム状と流動し得る液状との間で調節して噴射することができる。詳細には、使用者が溶液供給部130の溶液調節部135、すなわち回転レバーを回転させることにより、時間当たり供給される溶液の量を調節することができ、溶液の量によって噴射される混合液の状態が変わることができる。
【0067】
図9は本発明の実施例による電動噴霧装置100の溶液供給部130の溶液調節部135の調節によって混合液を噴霧した結果を示す図である。
【0068】
図9を参照して、説明の便宜のために、時間当たり噴射される溶液の量が最少の段階を1段階と、時間当たり噴射される溶液の量が最多の段階を5段階として、1段階~5段階を説明する。図9の上側に示すように、1段階では、噴射される混合液において溶液の割合が混合液の全体に比べて低いから、噴射面にねばねばしたフォーム状として噴射することができる。このようなフォーム状の場合、車両の洗車において車両の表面に付着してほこりを吸着することができる手段として活用することができる。
【0069】
反対に、図9の下側に示すように、5段階では、噴射される混合液において溶液の割合が1段階に比べて高いから、噴射面に流動し得る状態の混合液を噴射することができる。これは、車両の洗車において、ほこりを下方に落とすかまたはスポンジなどを活用して車両を拭くための手段として活用することができる。
【0070】
前述した本発明の実施例による空気混合型溶液噴射のための電動噴霧装置100は以下のような効果がある。
【0071】
まず、従来の充電用電動噴霧装置100のように無線動作のためのバッテリー部122の電源が足りない場合、使用者が全体製品またはケース部110を充電する必要なしに、簡便に電源供給部120のみを分離して充電を行うことができるので、空間的制約がないだけでなく充電方式がより簡便となる効果がある。
【0072】
また、電動噴霧装置100の特性上、水や溶液に直接的に接触するから、充電部124が容器部111やカバー部112にある場合、充電部124に水や溶液が接触することによって頻繁に故障する原因になる問題があるが、本発明は、充電部124を分離可能な電源供給部120(取っ手部121)側に配置することにより、使用せずに充電や保管を行う場合には水分による故障を防止できる効果がある。
【0073】
また、一般的な製品とは違い、溶液と空気とを混合して外部に噴出するので、使用者が供給される溶液の量を調節することにより、噴射される混合液の状態を使用先に合わせて変化させることができる効果がある。また、時間当たり供給される溶液の量を減らすことによってねばねばした泡やフォーム状の混合液を噴射することができ、時間当たり供給される溶液の量を増加させることによって流動し得る状態の混合液を噴射することができる効果がある。
【0074】
また、ノズル部160の内部にフィルター部162を配置させることにより、洗浄しようとする対象に異物が噴射されて傷が付くかまたは洗浄効率が落ちる問題を防止することができ、電源供給部120の内部にバッテリー部122を収容することにより、使用者が必要に応じてバッテリー部122を手軽に交替することができる効果がある。
【0075】
以上、本発明を好適な実施例に基づいて説明した。本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は本発明が本発明の本質的な特性から離脱しない範囲内で変形された形態に具現され得ることが理解可能であろう。したがって、開示の実施例は限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮されなければならない。本発明の範囲は前述した説明ではなく特許請求の範囲によって決定され、それと同等な範囲内にあるすべての相違点は本発明に含まれるものと解釈されなければならないであろう。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は自動車やガラス窓のように洗浄が必要な所に水または洗浄溶液を噴霧する電動噴霧装置に利用できる。
【符号の説明】
【0077】
100 電動噴霧装置
110 ケース部
111 容器部
112 カバー部
112a 結合溝
112b 電源連結部
120 電源供給部
121 取っ手部
121a 結合突起
122 バッテリー部
123 電源伝達部
124 充電部
125 ボタン部
130 溶液供給部
131 溶液ポンプ部
132 溶液流入部
132a 重り
133 溶液流出部
134 溶液制御部
135 溶液調節部
140 空気供給部
141 空気ポンプ部
142 空気流出部
150 混合部
160 ノズル部
161 ノズルベース部
162 フィルター部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9