(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-29
(45)【発行日】2024-11-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/60 20240101AFI20241030BHJP
【FI】
G06Q50/60
(21)【出願番号】P 2024070190
(22)【出願日】2024-04-24
【審査請求日】2024-04-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和6年2月1日に出願人自らウェブサイトにおいて公開した事実
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522000348
【氏名又は名称】AnyReach株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】弁理士法人山王内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中島 功之祐
【審査官】木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特許第7456684(JP,B1)
【文献】特開2017-194725(JP,A)
【文献】特開2002-163482(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受取者を示す受取者情報と紐づけられたECサイトからギフトとしての商品を購入する購入者が前記受取者に前記ギフトを贈ることができるサービスを提供する情報処理装置であって、
前記ECサイトを表示した購入者端末から、前記購入者の操作によって第1価格にて購入された前記ギフトとしての前記商品を示す購入商品特定情報を含むギフト購入操作情報を取得するとともに、前記ギフト購入操作情報の取得後に、取得された前記ギフト購入操作情報に含まれる前記購入商品特定情報が示す前記商品
を第2価格
で購入する処理が行われると生成される、前記第2価格を含む購入情報を取得する購入情報取得部と、
予め定められた集計期間における前記ECサイトからの前記第1価格による前記商品の合計購入額を第1集計額として集計するとともに、前記集計期間における前記第2価格による前記商品の合計購入額を第2集計額として集計し、前記第1集計額から前記第2集計額を減算した利益額を算出する利益算出部と、を備えた
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
さらに、前記受取者と前記サービスを提供するサービス提供者との間の利益の分配の条件を規定した分配条件を取得する分配条件取得部と、
前記利益額と前記分配条件に基づき、前記受取者の利益を算出する受取者利益算出部と、を備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記利益算出部は、前記購入情報が取得されたときは、前記集計期間において前記購入商品特定情報が示す前記商品が前記第2価格にて購入されたと判断し、また、予め定められた有効期間内に前記購入情報が取得されなかった場合は、前記集計期間において前記購入商品特定情報が示す前記商品が前記第2価格にて購入されなかったと判断して、前記第2集計額の集計を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
さらに、前記ECサイトと紐づけられた前記受取者が購入された前記ギフトとしての前記商品を受け取るための予め設定された受取用情報を取得する受取用情報取得部を備え、
前記受取用情報取得部は、前記ギフト購入操作情報が取得されると、前記ギフト購入操作情報に含まれる前記購入商品特定情報が示す前記商品を前記受取者が受け取るための前記受取用情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記購入情報取得部は、複数の前記受取者情報が紐づけられた1つの前記ECサイトを表示した前記購入者端末から、購入された前記ギフトとしての前記商品が複数の前記受取者のうちのいずれの前記受取者に贈られたものかを特定する受取者情報を含む前記ギフト購入操作情報を取得する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記購入情報取得部は、前記複数の前記受取者のそれぞれに紐づけられた商品リストを含む前記ECサイトを表示した前記購入者端末から、購入された前記ギフトとしての前記商品が複数の前記受取者のうちのいずれの前記受取者に贈られたものかを特定する前記受取者情報を含む前記ギフト購入操作情報を取得する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記受取用情報取得部は、複数の前記ギフトとしての前記商品を受け取るための前記受取用情報として、予め定められた単一の受取日を示す情報が含まれた前記受取用情報を取得する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項8】
さらに、前記受取者が使用する受取者端末に、購入された前記ギフトとしての前記商品が前記受取者に贈られたことを表示するためのギフト表示情報を送信するギフト表示情報送信部を、備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
さらに、前記受取者が使用する受取者端末から、購入された前記ギフトとしての前記商品を、前記受取者以外の他者に転送することを示す転送指示を示す転送指示情報を取得し、前記商品を前記他者に転送するための転送処理を行う転送処理部を、備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
さらに、前記受取者が使用する受取者端末から、前記購入者に対するリアクションを行うことを示すリアクション指示情報を取得し、前記リアクションを行うためのリアクション処理を行うリアクション処理部を、備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータを、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項12】
受取者を示す受取者情報と紐づけられたECサイトからギフトとしての商品を購入する購入者が前記受取者に前記ギフトを贈ることができるサービスを提供する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
購入情報取得部が、前記ECサイトを表示した購入者端末から、前記購入者の操作によって第1価格にて購入された前記ギフトとしての前記商品を示す購入商品特定情報を含むギフト購入操作情報を取得するとともに、前記ギフト購入操作情報の取得後に、取得された前記ギフト購入操作情報に含まれる前記購入商品特定情報が示す前記商品
を第2価格
で購入する処理が行われると生成される、前記第2価格を含む購入情報を取得するステップと、
利益算出部が、予め定められた集計期間における前記ECサイトからの前記第1価格による前記商品の合計購入額を第1集計額として集計するとともに、前記集計期間における前記第2価格による前記商品の合計購入額を第2集計額として集計し、前記第1集計額から前記第2集計額を減算した利益額を算出するステップと、を備えた
ことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、EC(Electronic Commerce)サイトを利用して各種商品を購入する購入者が、物理的に存在する商品(以下、単に「商品」ともいう。)を購入できるとともに、購入した商品を購入者が住所を知らない受取者に対して送ることができるサービス(以下「住所不要ギフトサービス」という。)がある。例えば、特許文献1には、住所不要ギフトサービスを提供するための情報処理装置を含む情報処理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、様々な芸能人または著名人(以下、総称して「タレント」という。)が様々な活動をする中、タレントを応援するファンが、そのタレントまたはその所属事務所に、商品をギフトとして贈ることを希望する場合がある。この場合、ファンがECサイトから購入した商品を、所望のタレントまたはその所属事務所にギフトとして贈ることができれば、利便性が高い。
しかしながら、特許文献1に開示されたような従来の技術は、個人間でのギフトサービスを提供するためのものであって、ECサイトを介してファンからタレントまたはその所属事務所にギフトを贈る際に特に適したサービスを提供するためのものではないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するものであり、ECサイトを介してファンからタレントまたはその所属事務所に対してギフトとしての商品を贈る際に特に適したサービスを提供できる情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理装置は、受取者を示す受取者情報と紐づけられたECサイトからギフトとしての商品を購入する購入者が受取者にギフトを贈ることができるサービスを提供する情報処理装置であって、ECサイトを表示した購入者端末から、購入者の操作によって第1価格にて購入されたギフトとしての商品を示す購入商品特定情報を含むギフト購入操作情報を取得するとともに、ギフト購入操作情報の取得後に、取得されたギフト購入操作情報に含まれる購入商品特定情報が示す商品を第2価格で購入する処理が行われると生成される、前記第2価格を含む購入情報を取得する購入情報取得部と、予め定められた集計期間におけるECサイトからの第1価格による商品の合計購入額を第1集計額として集計するとともに、集計期間における第2価格による商品の合計購入額を第2集計額として集計し、第1集計額から第2集計額を減算した利益額を算出する利益算出部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る情報処理装置は、受取者情報と紐づけられたECサイトを表示した購入者端末から、購入者の操作によって第1価格にて購入されたギフトとしての商品を示す購入商品特定情報を含むギフト購入操作情報を取得するとともに、ギフト購入操作情報の取得後に、取得されたギフト購入操作情報に含まれる購入商品特定情報が示す商品を第2価格で購入する処理が行われると生成される、前記第2価格を含む購入情報を取得し、予め定められた集計期間におけるECサイトからの第1価格による商品の合計購入額を第1集計額として集計するとともに、集計期間における第2価格による商品の合計購入額を第2集計額として集計し、第1集計額から第2集計額を減算した利益額を算出する。
例えば、本発明に係る情報処理装置は、タレントまたはその所属事務所が受取者であって、タレントを応援するファンが購入者である場合に、タレント等(受取者)を示す受取者情報と紐づけられたECサイトからファン(購入者)が第1価格にてそのタレント等に対するギフトとして商品を購入すると、その商品について、ECサイトからの購入価格である第1価格と、その商品を仕入れる際の価格等である第2価格との差分を、集計期間において算出することができる。
このことによって、ファンは、ECサイトから商品を購入すれば自身が応援するタレント等にギフトとしての商品を贈ることができ、一方、タレント等は、少なくともその一部が自身の収入源となり得る上記差分について自動で算出された結果を得ることができるため、ECサイトを介してファンからタレントまたはその所属事務所に対して商品としてのギフトを贈る際に特に適したサービスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る情報処理システムの構成を示す図である。
【
図2】実施の形態1に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】実施の形態1に係る情報処理装置の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】実施の形態1に係る情報処理システムにおける処理を示すシーケンス図である。
【
図5】実施の形態1に係る情報処理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
(情報処理システム)
図1は、実施の形態1に係る情報処理システム1の構成を示す図である。
図1において、情報処理システム1は、情報処理装置2、購入者端末3、および、受取者端末4が、ネットワーク5を介して接続されたシステムである。ネットワーク5としては、既存の電気通信回線を利用できる。ネットワーク5は、例えば、インターネットを含む。
【0010】
(情報処理装置の概要)
情報処理装置2は、受取者を示す受取者情報と紐づけられたECサイトからギフトとしての商品を購入する購入者が受取者にギフトを贈ることができるサービス(以下「ギフトサービス」という。)を提供するための情報処理装置である。
情報処理装置2は、ECサイトを表示した購入者端末3から、購入者の操作によって第1価格にて購入されたギフトとしての商品を示す購入商品特定情報を含むギフト購入操作情報を取得するとともに、ギフト購入操作情報の取得後に、取得されたギフト購入操作情報に含まれる購入商品特定情報が示す商品を第2価格で購入する処理が行われると生成される、前記第2価格を含む購入情報を取得する。
また、情報処理装置2は、予め定められた集計期間におけるECサイトからの第1価格による商品の合計購入額を第1集計額として集計するとともに、集計期間における第2価格による商品の合計購入額を第2集計額として集計し、第1集計額から第2集計額を減算した利益額を算出する。
【0011】
情報処理装置2が提供するギフトサービスは、ECサイトから商品を購入する購入者が住所を知っている受取者にギフトとしてその商品を贈ることができるサービスであってもよいし、上述の住所不要ギフトサービスあってもよい。
以下、情報処理装置2が提供するギフトサービスは、住所不要ギフトサービスであるものとする。後述の典型例(受取者がタレント等であり、購入者がファンである例)では、住所不要ギフトサービスの方が、セキュリティ上好ましい場合がある。
【0012】
情報処理装置2は、例えば、サーバ等のコンピュータである。なお、情報処理装置2は、物理的に1台のコンピュータで構成されていてもよく、複数台のコンピュータで構成されていてもよい。
情報処理装置2の記憶部23(後述)には、例えば、受取者情報、ギフト購入操作情報、購入情報、集計期間を示す情報、第1価格を示す情報、第1集計額を示す情報、第2価格を示す情報、第2集計額を示す情報、および、利益額を示す情報等の、処理に必要な情報が記憶される。また、記憶部23には、第2価格購入用情報(後述)も記憶され得る。さらに、記憶部23には、受取用情報(後述)も記憶され得る。
これらの情報は、各ECサイトを特定する情報と紐づけて記憶部23に記憶される。以下、ECサイトを特定する情報とは、ECサイトに固有のID(以下「ECサイトID」という。)であるとする。
各情報の詳細、および、情報処理装置2の詳細については、後述する。
【0013】
(受取者および購入者の典型例)
ギフトサービスにおける「受取者」は、任意の者であってよいが、典型的な受取者は、タレントまたはそのタレントの所属事務所(以下「タレント等」ともいう。)である。本明細書における「タレント」には、あらゆる芸能人または著名人が含まれ得る。なお、芸能人または著名人にはインターネット上の配信プラットフォームにてライブ配信(生配信)、音楽配信、または動画配信等を行う配信者も含まれ得る。また、本明細書における「所属事務所」にも、多様な態様の組織または団体が含まれ得る。例えば、著名人がプロスポーツ選手であって、プロスポーツ選手の所属するチームの運営会社が所属事務所である場合等も含む。
また、ギフトサービスにおける「購入者」も任意の者であってよいが、典型的な購入者は、上述のタレントを応援するファンである。
なお、情報処理装置2を保有、管理または運用し、情報処理装置2を用いてギフトサービスを提供する提供者も任意の者であってよいが、典型的な提供者は、受取者および購入者以外の事業者(以下「サービス提供事業者」という。)である。
【0014】
以下、受取者、購入者、および、ギフトサービスの提供者は、それぞれ上述の典型的な者であるものとする(以下「典型例」という。)。
また、以下では、受取者であるタレント等とは、タレント自身を指す場合、そのタレントの所属事務所を指す場合、またはその両者を指す場合もある。また、1つの所属事務所にタレントは1人以上所属し得るため、受取者は、1つの所属事務所に所属する複数のタレントのそれぞれを指す場合もある。単に「受取者」という場合、以上のいずれの場合であるかを区別することなく使用する。
さらに、以下、「受取者」としてのタレントは、例えば、ライバーであるものとする。ライバーとは、インターネット上でライブ配信(生配信)などを行い、収益(例えば、視聴者であるファンからの投げ銭、広告収入、または、グッズ収益等)を得ようとする者である。ライバーは、所属事務所に所属しているものとする。
【0015】
(ECサイト)
ギフトサービスにおいて利用されるECサイト(以下単に「ECサイト」という。)は、受取者を示す受取者情報と紐づけられたものである。ECサイトと受取者情報との紐づけは、例えば、ECサイトを提供するWEBサーバがアクセス可能な記憶部(以下「WEBサーバ記憶部」という。)に、ECサイトIDと紐づけて受取者情報が記憶されることによって行われる。
受取者情報は、受取者に文字情報を含む通知を電子的に送信する送信先を示す情報である。受取者情報は、例えば、受取者のメールアドレス、SMS(Short Message Service)を送信するための携帯電話番号、または、チャットアプリのユーザID等(以下総称して「電子送信先情報」という。)である。
受取者情報には、電子送信先情報に加えて、さらに、受取者の氏名等の受取者を特定するための情報を含められ得る。受取者の氏名は、受取者の本名であってもよいし、芸名等であってもよい。
【0016】
ECサイトに含まれるページのうち少なくとも1つのページは、購入者が第1価格にて購入可能な商品が表示されるページ(以下「商品ページ」という。)である。ECサイトのトップページが商品ページであってもよいし、トップページ以外のページが商品ページであってもよい。商品ページには、それぞれに固有のID(以下「商品ページID」という。)が付与され、ECサイトIDと紐づけて、WEBサーバ記憶部に記憶される。
【0017】
WEBサーバ記憶部には、ECサイトIDと紐づけて、1以上のECサイトを表示するためのデータ(以下「ECサイトデータ」という。)が記憶される。ECサイトデータは、少なくともHTML(HyperText Markup Language)により記述されるものであり、HTMLおよびCSS(Cascading Style Sheets)により記述されてもよい。
また、WEBサーバ記憶部には、各ECサイトIDと紐づけて、受取者情報、および、そのECサイトIDと紐づけられたECサイトデータによって表示されるECサイトで販売される1以上の商品に関する商品情報が記憶される。
【0018】
商品情報には、ECサイトで販売される商品について、例えば、当該商品を特定する情報、第1価格、および、第2価格購入用情報が含まれる。また、商品情報には、商品の画像または商品の説明等が含まれていてもよい。
商品を特定するための情報は、例えば、商品IDもしくは商品名、またはその両方である。
第1価格は、商品がECサイトにて販売される際の金額である。
第2価格購入用情報は、商品を第2価格にて購入するために必要な情報であって、当該商品を第2価格にて購入可能な第2ECサイトの情報、もしくは、第2ECサイトにおける当該商品の販売ページの情報(以下これらを合わせて「第2ECサイト情報」という。)、または、当該商品を第2価格にて購入可能な実店舗の情報である。
第2ECサイトは、ギフトサービスにおいて利用されるECサイトとは異なる、一般のECサイトである。
第2価格購入用情報には、商品を特定するための情報として例えば商品ID等が含まれていてもよい。
【0019】
ここで、第1価格は、商品ごとに適宜設定される価格である。一般的な商品の価格と同様に、異なる種類の商品については、互いに第1価格が異なって設定されることも、同じに設定されることもある。また、同一種類の商品であっても、例えば、その商品が販売されるECサイトが異なれば、異なる価格が設定されることもあるし、同一のECサイトで販売される場合も、販売時期によって異なる価格が設定されることもある。
これに対し、第2価格は、ECサイトにおいて第1価格にて販売されるある商品が、第2ECサイト、または、実店舗において販売される際の価格である。なお、第2価格は、第2ECサイト、または、実店舗において消費者に提示されている金額であってもよいし、第2ECサイト、または、実店舗からの仕入れ価格であってもよい。
ギフトサービスにおいて、ECサイトで販売されている商品は、購入者により第1価格にて購入された、つまり、その購入者による商品の購入についての決済処理までなされたとしても、受取者に送付するための商品は、実際には、まだ購入されていない状態である。ギフトサービスにおいて、受取者に送付するための商品は、実際は、情報処理装置2によってギフト購入操作情報が取得された後(かつ決済処理がされた後)に、さらに、第2価格購入用情報が示す第2ECサイトまたは実店舗から第2価格にて購入された後に、受取者に送付される。
【0020】
通常、第1価格は、第2価格よりも高い金額として設定される。したがって、第1価格と第2価格との差分は、少なくともその一部が受取者の収入となり得る。また、ECサイトから第1価格にて商品が購入されても、受取者に送付するための商品は、実際には購入されないまま所定の期間が過ぎてしまい、それ以降第2価格にての購入が不可となる場合もある。その場合、第1価格自体について、少なくともその一部が受取者の収入となり得る。なお、第1価格の設定は、受取者が設定してもよいし、受取者と異なる者(例えば、サービス提供事業者)が設定してもよい。また、情報処理装置2が取得した第2価格に基づいて第1価格を設定してもよい。例えば、情報処理装置2は、第2ECサイトの第2価格を取得し、第2価格に予め定められた所定の割合を乗じることで、または、予め定められた所定の金額を加えることで決定した価格を第1価格として設定してもよい。さらに、情報処理装置2が定期的に第2ECサイト等から第2価格を取得し、第2価格に基づいて第1価格を設定してもよい。
上述の第1価格を示す情報は、その価格を示す数字であり、また、第2価格を示す情報は、その価格を示す数字である。第2価格を示す情報は、後述のとおり、購入情報に含まれる。
なお、第1価格および第2価格は、日本円等の法定通貨の他、仮想通貨もしくは電子マネー等のデジタル通貨による価格であってもよい。
【0021】
(典型例におけるECサイト)
ECサイトは、上述の典型例においては、例えば、タレントごと、または、所属事務所ごとに提供され得る。
ECサイトがタレントごとに作成される場合、ECサイトは、受取者としてのタレントを示す受取者情報と紐づけられる。
タレントごとのECサイトに含まれる商品ページには、購入者が第1価格にて購入して、そのタレントに贈ることができる1以上の商品が表示される。
【0022】
ECサイトが所属事務所ごとに作成される場合、ECサイトは、少なくとも受取者としての所属事務所を示す受取者情報と紐づけられる。または、ECサイトが所属事務所ごとに作成される場合、所属事務所を示す受取者情報に加えて、その所属事務所に所属する1以上のタレントのそれぞれを示す受取者情報と紐づけられてもよい。
所属事務所ごとのECサイトの商品ページには、例えば、購入者が第1価格にて購入して、個別のタレント宛ではなく、その所属事務所宛に贈ることができる1以上の商品が表示される。
【0023】
または、所属事務所ごとのECサイトには、1人以上のタレントそれぞれの専用の商品ページが設けられてもよい。1つの商品ページには、購入者が第1価格にて購入して、1人のタレント宛に贈ることができる1以上の商品が表示される。
この場合、その商品ページの商品ページIDと、その商品ページを専用とするタレントの受取者情報と、その商品ページにおいて購入可能な1以上の商品の商品情報とが紐づけられて、WEBサーバ記憶部に記憶される。
【0024】
または、所属事務所ごとのECサイトには、1以上の商品ページが設けられ、それぞれの商品ページにおいて、複数人のタレントのそれぞれについて、購入者が第1価格にて購入して、そのタレントに贈ることができる1以上の商品がタレントごとに特定される態様で表示されていてもよい。
この場合、その商品ページの商品ページIDと、その商品ページに表示される複数のタレントそれぞれの受取者情報とが紐づけられ、かつ、それぞれの受取者情報とその受取者情報が示すタレントについて特定される1以上の商品の商品情報とが紐づけられて、WEBサーバ記憶部に記憶される。
【0025】
なお、ある商品が、例えば、その色またはデザインを選べる等、カスタマイズ可能なものである場合、各タレントの受取者情報と紐づけて、その商品の商品IDと好みの色を示す情報とがWEBサーバ記憶部に記憶されていてもよい。また、商品の購入時には、ファンである購入者からタレントである受取者へのメッセージカードを添付することも、オプションとして選択可能とすることができ、そのメッセージカードの柄についても、各タレントの受取者情報と紐づけて、選択可能なメッセージカードの柄の情報とがWEBサーバ記憶部に記憶されていてもよい。
【0026】
ここで、ECサイトが所属事務所ごとに作成される場合、個別の所属タレント宛に贈られるギフトであっても、ギフトの配達先の住所は、所属事務所宛であることが通常である。したがって、その場合の各タレントの受取者情報は、いずれも、タレントの氏名等は個々に異なるが、電子送信先情報は共通であってよい。共通の電子送付先としては、例えば、所属事務所の代表メールアドレス等が記憶され得る。
【0027】
ECサイトは、ECサイト用の一般のWEBサーバによって提供されるものであってもよいし、情報処理装置2によって提供されるものであってもよい。
ECサイトが情報処理装置2によって提供される場合、情報処理装置2は、ECサイト用のWEBサーバとしての機能も持つ。この場合、情報処理装置2の記憶部23には、上述のWEBサーバ記憶部がECサイト提供のために記憶する情報と、同様の情報が記憶される。
以下、情報処理装置2が、ECサイト用のWEBサーバとしての機能を有するものとする。
【0028】
(購入者端末)
購入者端末3は、購入者が使用する端末装置である。購入者端末3は、ネットワーク5を介して情報処理装置2と通信可能な端末装置あり、例えば、スマートフォン、タブレット端末またはPC(Personal Computer)である。購入者端末3は、不図示の入力装置および表示装置を備える。
情報処理システム1は、1台または複数台の購入者端末3を有する。
図1には、1台の購入者端末3のみが示されている。
【0029】
購入者端末3は、購入者から操作を受けて、例えば、ECサイト中のトップページまたは商品ページを表示するためのデータを要求する要求情報を、情報処理装置2に送信することができる。情報処理装置2は、購入者端末3から要求情報を取得すると、要求情報に応じたページを表示するためのデータを購入者端末3に送信する。
また、購入者端末3は、購入者がECサイトに対して行った各種の操作を示す情報を、情報処理装置2に送信することができる。情報処理装置2は、購入者端末3からこのような操作を示す情報を取得すると、取得した情報に応じた処理を行う。
このような操作を示す情報には、購入者が購入者端末3に対して商品ページから商品を購入する操作を行った旨を示す情報(以下「ギフト購入操作情報」という。)が含まれる。
【0030】
(受取者端末)
受取者端末4は、受取者が使用する端末装置である。受取者端末4は、ネットワーク5を介して情報処理装置2と通信可能な端末装置あり、例えば、スマートフォン、タブレット端末またはPCである。受取者端末4は、不図示の入力装置および表示装置を備える。
図1には、1台の受取者端末4のみが示されている。しかしながら、情報処理システム1は、複数台の受取者端末4を有していてもよい。
受取者端末4は、情報処理装置2が、受取者情報に含まれる電子送信先情報が示す送信先に対して送信する各種情報を取得できるものである。
受取者端末4は、上述の典型例において、例えば、ECサイトがタレントごとに提供される場合は、そのタレントによって使用されるものであり、ECサイトが所属事務所ごとに提供される場合は、その所属事務所によって使用されるものである。
【0031】
(情報処理装置の詳細)
情報処理装置2についてより詳細に説明する。情報処理装置2は、
図2に示すように、通信部21および演算部22を備える。
通信部21は、ネットワーク5を介して、購入者端末3または受取者端末4と通信を行う。例えば、通信部21は、LTE、3G、4Gまたは5G等の通信方式によるモバイル通信が可能な購入者端末3または受取者端末4との間で、ネットワーク5を介して通信可能である。
演算部22は、情報処理装置2の全体動作を制御する。演算部22は、購入情報取得部221、利益算出部222、分配条件取得部223、受取者利益算出部224、受取用情報取得部225、ギフト表示情報送信部226、転送処理部227、および、リアクション処理部228を備える。演算部22が、ギフトサービス提供プログラムを実行することにより、購入情報取得部221、利益算出部222、分配条件取得部223、受取者利益算出部224、受取用情報取得部225、ギフト表示情報送信部226、転送処理部227、および、リアクション処理部228の各機能が実現される。
【0032】
記憶部23は、例えば、ギフトサービス提供プログラムと、演算部22の演算処理に用いられる情報を記憶する。記憶部23は、情報処理装置2として機能するコンピュータが備える記憶装置であり、HDD(Hard Disk Drive)もしくはSSD(Solid State Drive)等のストレージ、または、
図3のメモリ103等を含むものである。なお、記憶部23は、情報処理装置2がアクセス可能なものであればよく、情報処理装置2の外部に設けられていてもよい。
【0033】
図3は、情報処理装置2の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。例えば、情報処理装置2は、ハードウェア構成として、通信インタフェース100、入出力インタフェース101、プロセッサ102およびメモリ103を有する。情報処理装置2が備える、購入情報取得部221、利益算出部222、分配条件取得部223、受取者利益算出部224、受取用情報取得部225、ギフト表示情報送信部226、転送処理部227、および、リアクション処理部228の各機能は、これらのハードウェア構成において、ギフトサービス提供プログラムが実行されることで実現される。
【0034】
通信インタフェース100は、ネットワーク5を介して外部の各種装置から受信されたデータをプロセッサ102へ出力し、プロセッサ102が生成したデータを、ネットワーク5を介して、購入者端末3、または、受取者端末4へ送信する。プロセッサ102は、入出力インタフェース101を介して、記憶部23に対しデータを読み書きする。
【0035】
プロセッサ102は、入出力インタフェース101を介して、記憶部23に記憶されたギフトサービス提供プログラムを読み出してメモリ103にロードし、メモリ103にロードされたギフトサービス提供プログラムを実行する。これにより、プロセッサ102は、購入情報取得部221、利益算出部222、分配条件取得部223、受取者利益算出部224、受取用情報取得部225、ギフト表示情報送信部226、転送処理部227、および、リアクション処理部228の各機能を実現する。
メモリ103は、例えば、RAM(Random Access Memory)である。
【0036】
(購入情報取得部)
購入情報取得部221は、ECサイトを表示した購入者端末3から、購入者の操作によって第1価格にて購入されたギフトとしての商品を示す購入商品特定情報を含むギフト購入操作情報を取得するとともに、ギフト購入操作情報の取得後に、取得されたギフト購入操作情報に含まれる購入商品特定情報が示す商品を第2価格で購入する処理が行われると生成される、前記第2価格を含む購入情報を取得する。
購入者が購入者端末3の入力装置を操作して、あるECサイトのURL(Uniform Resource Locator)を指定する操作を行うと、購入者端末3は、URLで指定されたそのECサイトの商品ページを表示するためのECサイトデータを要求する要求情報を、情報処理装置2に送信する。情報処理装置2は、購入者端末3から要求情報を取得すると、URLで指定されたECサイトの商品ページを表示するためのECサイトデータを、購入者端末3に送信する。
【0037】
購入者端末3のブラウザは、情報処理装置2から商品ページを表示するためのECサイトデータを取得すると、ECサイトデータに基づいてECサイトの商品ページを表示する。
商品ページには、例えば、商品の受取者、商品の画像、商品名、商品の販売価格(第1価格)、および、その他の商品の説明等が表示されるとともに、ギフトとしての商品の購入操作を行うためのボタン(以下「ギフト購入用ボタン」という。)が表示される。商品ページには、購入者が購入を希望する商品の数を増減させるためのボタンが設けられていてもよい。
なお、1つの商品ページには1以上の複数の商品が掲載され、例えば、それぞれの商品に対してギフト購入用ボタン等が表示されていてもよい。
【0038】
購入者端末3は、購入者によってギフト購入用ボタンが操作されると、購入者がギフトの購入操作をしたことを示すギフト購入操作情報を生成し、生成したギフト購入操作情報を、情報処理装置2に送信する。ギフト購入操作情報には、例えば、ギフトとして購入される商品を特定する情報(以下「購入商品特定情報」という。)が含まれ得る。購入商品特定情報は、例えば、商品ページに掲載された商品の商品IDである。また、ギフト購入操作情報には、ギフトとして購入される商品の数(以下「購入数」ともいう。)を示す情報も含まれ得る。
【0039】
購入者端末3がギフト購入操作情報を情報処理装置2に送信すると、情報処理装置2の購入情報取得部221は、購入者端末3から送信されたギフト購入操作情報を取得する。購入情報取得部221は、取得したギフト購入操作情報を、購入者端末3のブラウザに表示中のECサイトの商品ページの商品ページIDと紐づけて、記憶部23に記憶する。
また、情報処理装置2は、購入者端末3から送信されたギフト購入操作情報を取得すると、今回取得されたギフト購入操作情報に固有の注文番号を生成し、生成した注文番号を取得したギフト購入操作情報と紐づけて記憶部23に記憶させる。
その際、ギフト購入操作情報は、ギフトとしての商品の購入者を特定する情報と紐づけて記憶部23に記憶され得る。
ギフトとしての商品の購入者を特定する情報は、例えば、購入者IDである。購入者IDは、ECサイトから商品を購入しようとする者が、そのECサイトの利用者登録をする際に設定される。
【0040】
ECサイトから商品を購入しようとする者は、例えば、購入者端末3を操作して、ECサイトを利用するための利用者登録を行う。利用者登録のための情報は、購入者端末3から情報処理装置2に送信され、情報処理装置2は、利用者登録の処理を行う。
ここで、一般に、ECサイトの利用者を示すIDとしては、利用者の電子メールアドレスが登録されることが多く、このように登録された電子メールアドレスは、ECサイトにログインする際のID(以下「ログインID」という。)として使用される。一方、情報処理装置2を含むシステム内部用の、ECサイトの利用者を示すIDとしては、登録された電子メールアドレスとは別に、利用者登録が行われる際に情報処理装置2によって生成される、各利用者に固有の文字列等が使用されることが多い。
購入者IDは、ログインIDとして使用される電子メールアドレス自体とされてもよいし、ログインIDとして電子メールアドレスが登録される場合に、そのログインIDとは別に情報処理装置2が上述のように生成する文字列等とされてもよい。
以下では、利用者登録時に登録される電子メールアドレスがログインIDとされ、かつ、利用者登録時に情報処理装置2によって生成された文字列等が購入者IDとされるものとする。この場合、情報処理装置2は、ログインIDと購入者IDとを紐づけて、記憶部23に記憶させる。また、利用者登録時には、利用者の氏名またはニックネーム等が登録され、ログインIDおよび購入者IDと紐づけて記憶部23に記憶されているものとする。
【0041】
購入者(ECサイトに利用者登録された利用者)は、購入者端末3を使用して商品を購入する際に、購入者端末3にログインIDを入力して、ECサイトにログインする。その際、購入者端末3は、ログインIDを情報処理装置2に送信する。情報処理装置2は、ログインIDを取得すると、ログインIDと紐づけられた購入者IDを記憶部23から取得することができ、現在、購入者端末3を使って、どのECサイトにどの購入者がアクセスしているかを特定することができる。
したがって、情報処理装置2は、購入者端末3のブラウザに表示中のECサイトから商品が購入される操作が行われたことを示すギフト購入操作情報を取得すると、取得したギフト購入操作情報を、当該商品の購入者を特定する情報と紐づけて、記憶部23に記憶することができる。
【0042】
ここで、情報処理装置2は、購入者端末3から送信されたギフト購入操作情報を取得すると、購入者端末3上で購入者が決済操作を行うための決済画面の表示情報を、購入者端末3に送信することができる。その際、情報処理装置2は、購入者端末3に、決済画面の表示情報とともに、または、決済画面の表示情報に含めて、生成された注文番号を送信してもよい。
購入者端末3は、決済画面の表示情報を取得すると、購入者端末3の表示装置に決済画面を表示する。
【0043】
購入者端末3が情報処理装置2から決済画面の表示情報を取得することによって、購入者端末3の表示装置に表示される決済画面には、例えば、クレジットカードのカード番号の入力欄およびカード所有者の名前の入力欄等の、カード情報の入力欄が表示されるとともに、購入を確定するためのボタン(以下「購入確定ボタン」という。)が表示される。また、決済画面には、ギフトとして購入される商品の商品名、および、購入者が購入を希望している商品の数等の商品に関する情報が表示されていてもよい。
購入者が決済画面にカード情報を入力した後、購入確定ボタンを操作すると、購入者端末3は、決済操作情報を生成し、生成した決済操作情報を、情報処理装置2に送信する。そして、情報処理装置2の購入情報取得部221は、購入者端末3から送信された決済操作情報を取得する。決済操作情報には、決済画面において入力されたカード情報の他、注文番号も含まれ得る。
【0044】
購入情報取得部221が、購入者端末3から決済操作が行われたことを示す決済操作情報を取得すると、情報処理装置2は、例えば、外部の決済システムにアクセスし、取得した決済操作情報に含まれるカード情報および注文番号を利用して、決済処理を行う。決済システムによる決済処理自体は、公知の技術であるため、説明は省略する。
情報処理装置2は、上述の決済処理が完了すると、決済が完了した日時を、ギフトとしての商品が第1価格にて購入された日時(以下「第1価格購入日時」という。)とし、その購入日時を示す情報を、注文番号と紐づけて、記憶部23に記憶させる。
【0045】
情報処理装置2は、決済処理が完了すると、受取用情報の取得有無を示す情報を生成し、注文番号と紐づけて記憶部23に記憶させるものであってもよい。受取用情報の取得有無を示す情報は、例えば、受取用情報を未取得の場合には「0」、そして、受取用情報を取得済の場合には「1」との値となるような、受取用情報の取得有無を示すフラグである。決済処理が完了した直後には、受取用情報は未取得であるため、受取用情報の取得有無を示す情報の初期値としては、例えば「0」の値が記憶される。
【0046】
情報処理装置2は、決済処理が完了すると、次に、受取用情報の取得の処理を行う。
情報処理装置2が受取用情報を取得する態様には、2つの態様があり得る。
1つは、ECサイトから商品が購入されるたびに、受取者端末4から、受取者によって入力された受取用情報を取得する態様であり(以下「第1態様」という。)、もう1つは、受取者情報と紐づけて記憶部23に記憶された受取用情報を取得する態様(以下「第2態様」という。)である。
【0047】
(「第1態様」の場合)
まず、受取用情報の取得の態様が「第1態様」である場合について説明する。
第1態様においては、購入情報取得部221が、購入者端末3から決済操作が行われたことを示す決済操作情報を取得すると、情報処理装置2は、受取者がギフトとしての商品を受け取るためにアクセスする受取ページを示す受取ページ情報を生成する。
その際、情報処理装置2は、注文番号の示す注文に固有の受取ページを生成する。例えば、受取ページのテンプレートは、HTML等を利用して記述されたものとして予め作成され記憶部23に記憶されており、情報処理装置2は、このテンプレートを記憶部23から取得して受取ページを生成する。情報処理装置2は、受取ページに表示される情報として、例えば、商品名およびその個数を含める。この個数は、ギフト購入操作情報に含まれる、商品の購入数である。また、情報処理装置2は、受取ページに表示される情報として、ギフトの贈り主である購入者の氏名等の情報を含めてもよい。
【0048】
さらに、情報処理装置2は、受取ページ情報として、受取ページに固有のURLを生成し、生成したURLを受取ページと紐づけて記憶部23に記憶させる。その際、情報処理装置2は、受取ページと注文番号と紐づけて記憶部23に記憶させ得る。
情報処理装置2は、生成したURLを、商品が購入されたECサイトと紐づけられた受取者情報に含まれる電子送信先情報が示す送信先に送信する。
【0049】
受取者は、情報処理装置2から電子送信先情報が示す送信先にURLが送信されて、受取者端末4がURLを受け取ると、受取者端末4を操作して、そのURLが示す受取ページにアクセスすることができる。
受取者が受取者端末4を操作して、受取ページのURLを指定する操作を行うと、受取者端末4は、URLで指定された受取ページを表示するための情報を要求する要求情報を、情報処理装置2に送信する。情報処理装置2は、受取者端末4から要求情報を取得すると、URLで指定された受取ページを表示するための情報を、受取者端末4に送信する。受取者端末4は、受取ページを表示するための情報を取得すると、表示装置に受取ページを表示する。
【0050】
受取者端末4が受取ページを表示した後、受取者が受取者端末4を操作して、受取ページに、商品を受け取るための情報(受取用情報)として、自身の住所等を入力すると、受取者端末4は、受取用情報を情報処理装置2に送信する。受取用情報には、例えば、受取者の住所等の商品の受け取り場所を指定する情報、および、受取を希望する日時を示す情報等が含まれる。
情報処理装置2は、受取者端末4から送信された受取用情報を取得すると、取得した受取用情報を注文番号と紐づけて記憶部23に記憶させるとともに、受取用情報の取得有無を示す情報を更新する。受取用情報の取得有無を示す情報が、上述の受取用情報の取得有無を示すフラグであれば、情報処理装置2は、受取用情報の取得有無を示す情報を、未取得を示す「0」から、取得済を示す「1」の値に更新する。
【0051】
情報処理装置2によって受取用情報が取得されると、次に、ECサイトから購入されたギフトとしての商品を、第2ECサイト、または、実店舗から、第2価格にて購入する処理(以下「第2価格購入処理」という。)が行われる。
第2価格購入処理は、例えば、情報処理装置2によって自動で行われる。
上述のように、記憶部23には、ECサイトIDと紐づけて、商品情報が記憶されている。商品情報には、商品IDのほか、第2価格購入用情報として、第2ECサイト情報、または、当該商品を第2価格にて購入可能な実店舗の情報が含まれている。
【0052】
情報処理装置2は、受取用情報を取得すると(例えば、受取用情報の取得有無を示す情報が「0」から「1」に更新されると)、記憶部23から、第2ECサイト情報を取得する。
注文番号は、ECサイトから購入された商品IDおよび受取用情報と紐づけて記憶部23に記憶されており、また、第2ECサイト情報は商品IDと紐づけて記憶部23に記憶されているため、情報処理装置2は、受取用情報が取得済(受取用情報の取得有無を示すフラグが「1」)となった場合に、記憶部23にアクセスすることで、受取用情報が取得された商品について、第2ECサイト情報を取得することができる。
【0053】
情報処理装置2は、記憶部23から、商品を第2価格にて購入するための第2ECサイト情報を取得すると、第2ECサイト情報が示す第2ECサイト、または、第2ECサイトにおける当該商品の販売ページにアクセスして、商品IDが示す商品を購入し、受取用情報が示す住所等を配送先として入力することによって、第2価格購入処理を行う。
情報処理装置2による第2価格購入処理は、公知のRPA(Robotic Process Automation)の技術を利用して行われてもよいし、第2ECサイトとのAPI(Application Programming Interface)連携等によって行われてもよい。例えば、RPAが利用される場合、第2ECサイトのUI画面は、多種多様であるため、各第2ECサイトのUI画面に応じたシナリオが予め設定されたRPAが利用され得る。
【0054】
情報処理装置2は、第2価格購入処理が完了すると、購入情報を生成して、注文番号と紐づけて記憶部23に記憶させる。
購入情報には、例えば、ECサイトID、購入者を特定する情報(購入者ID)、ギフトとして購入された商品を特定する情報(商品ID)、商品が購入された第2価格を示す情報、購入された商品の数(購入数)、第2価格にて商品が購入された日時(以下「第2価格購入日時」という。)、受取者情報、および、受取用情報が含まれる。
【0055】
なお、第2価格にての商品の購入処理は、例えば、ギフトサービス提供事業者の従業員等の人手によって行われてもよい。この場合、例えば、情報処理装置2が有する不図示の表示装置の画面に、受取用情報を取得済の商品が表示されるとともに、第2ECサイト情報または実店舗の情報が表示される。ギフトサービス提供事業者の従業員等は、第2価格購入処理として、不図示の端末装置を利用して、第2ECサイトにアクセスして、上述のような購入処理を行ってもよいし、実店舗に出向いて商品の購入と受取者への発送依頼を行ってもよい。
ギフトサービス提供事業者の従業員等は、第2価格購入処理が完了すると、注文番号とともに購入情報を情報処理装置2にマニュアルで入力し、情報処理装置2は、入力された購入情報を、注文番号と紐づけて記憶部23に記憶させる。
【0056】
(利益算出部)
利益算出部222は、予め定められた集計期間におけるECサイトからの第1価格による商品の合計購入額を第1集計額として集計するとともに、集計期間における第2価格による商品の合計購入額を第2集計額として集計し、第1集計額から第2集計額を減算した利益額を算出する。
集計期間は、1つの集計期間が終わると、翌日から次の集計期間が始まるというように、繰り返し発生する。集計期間を示す情報は、ECサイトIDと紐づけて記憶部23に記憶される。集計期間の長さは、例えば、1か月間と定められており、具体的な集計期間の期首(または開始日)および期末(または末日)については、ある月の何日を期首として、その月に対しどの月の何日を期末とするかの決め方のルールが定められている。各集計期間における具体的な期首と期末の決め方のルールは、受取者からの要望を踏まえ、ギフトサービス提供事業者によって事前に設定され、記憶部23に記憶される。なお、集計期間の長さ、および、各集計期間の期首と期末の決め方のルールは、上述の例以外にも、任意に定められ得る。
予め定められた集計期間とは、上記のルールに基づいて決められた、ある1つの集計期間を意味する。また、集計期間を示す情報とは、上記のルールに基づいて決められた、ある1つの集計期間を示す情報、つまり、ある1つの集計期間の期首と期末の具体的な日付を示す情報を意味する。
【0057】
利益算出部222は、ある1つの集計期間内にある1つのECサイトから第1価格にて購入された商品のすべてを対象として、それらすべての商品の第1価格による合計購入額として第1集計額を算出し、算出された第1集計額を示す情報を、当該集計期間を示す情報と紐づけて記憶部23に記憶させる。第1集計額を示す情報は、数値として記述される情報である。
ここまで順次説明したとおり、ECサイトから第1価格にて購入された商品については、その購入ごとに付された固有の注文番号を介して様々な情報が紐づけられて記憶部23に記憶されている。そのように紐づけられた情報の中には、第1価格にて購入された商品の商品ID(購入商品特定情報)と購入数と第1価格購入日時が含まれる。したがって、利益算出部222は、集計期間を示す情報と第1価格購入日時とを用いて、ある1つの集計期間について、その集計期間内にある1つのECサイトから第1価格にて購入された商品の商品IDと、その購入数と、注文番号とをすべて特定することができる。さらに、各商品の具体的な第1価格は、商品情報において商品IDと紐づけられた第1価格として特定される。これらの情報に基づき、利益算出部222は、第1集計額を算出することができる。
【0058】
ここで、上述のとおり、ギフトサービスにおいて、ECサイトで販売されている商品は、購入者により第1価格にて購入されたとしても、受取者に送付するための商品は、実際には、まだ購入されていない状態である。ギフトサービスにおいて、受取者に送付するための商品は、実際は、第2価格購入処理によって第2価格にて購入された後に、受取者に送付される。そして、ECサイトから第1価格にて商品が購入されても、受取者に送付するための商品は、実際には購入されないまま所定の期間が過ぎてしまい、それ以降第2価格にての購入が不可となる場合もある。
利益算出部222は、例えば、ある1つの集計期間内にある1つのECサイトから第1価格にて購入された商品のすべてを対象として、上述の所定の期間の経過後に、それまでに実際に商品が第2価格で購入されたか否かも考慮して、第2集計額を算出する。例えば、上述の所定の期間が経過するまでに、実際には、商品が第2価格で購入されなかった場合は、その商品についての第2価格は0円とされる。
【0059】
つまり、利益算出部222は、ある1つの集計期間内にある1つのECサイトから第1価格にて購入された商品のすべてを対象として、例えば、集計期間の期末から上述の所定期間が経過するまでに、それら商品が第2価格にて実際に購入された合計購入額として第2集計額を算出し、算出された第2集計額を示す情報を、当該集計期間を示す情報と紐づけて記憶部23に記憶させる。第2集計額を示す情報は、数値として記述される情報である。
上述のとおり、ECサイトから第1価格にて購入された商品については、その購入ごとに付された固有の注文番号を介して様々な情報が紐づけられて記憶部23に記憶されている。そのように紐づけられた情報の中には、第2価格にて購入された商品の商品IDと、第2価格を示す情報と、購入数が含まれる。したがって、利益算出部222は、上述のように特定された、ある1つの集計期間について、その集計期間内にある1つのECサイトから第1価格にて購入されたすべての商品についての注文番号と、その注文番号との紐づけで特定される第2価格を示す情報と購入数に基づき、利益算出部222は、第2集計額を算出することができる。
【0060】
利益算出部222は、第1集計額と第2集計額の算出が終了すると、第1集計額から第2集計額を減算した利益額を算出し、算出された利益額を示す情報を、当該集計期間を示す情報と紐づけて記憶部23に記憶させる。利益額を示す情報は、数値として記述される情報である。
利益算出部222は、算出した利益額を示す情報を、集計期間を示す情報とともに、利用者情報に含まれる電子送信先情報が示す送信先に送信することによって、受取者端末4に送信してもよい。受取者端末4は、これらの情報を取得すると、表示装置に表示することができる。
【0061】
利益算出部222は、ある1つの集計期間内にある1つのECサイトから第1価格にて購入された商品のすべてを対象とし、各商品について購入情報が取得されたときは、集計期間において購入商品特定情報が示す商品が第2価格にて購入されたと判断し、また、予め定められた有効期間内に購入情報が取得されなかった場合は、集計期間において購入商品特定情報が示す商品が第2価格にて購入されなかったと判断して、第2集計額の集計を行うものであってもよい。
【0062】
ECサイトから第1価格にて購入された商品について、当該商品が第1価格にて購入されてから、第2価格購入処理が行われるまでの期間には、制限が設けられてもよい。当該制限された期間を「有効期間」という。
特に、ギフトサービスが住所不要ギフトサービスであって、かつ、ここまでの説明において前提としている上述の「第1態様」のように受取者端末4から受取者によって入力された受取用情報を取得する態様の場合、有効期間は、受取ページのURLの有効期間として設定され得る。
受取ページのURLの有効期間は、例えば、URLが生成された日から所定期間(例えば30日)が経過するまで、または、URLが生成されて送信先に送信された日から所定期間が経過するまでに設定され得る。この所定期間は、例えば、ECサイトごとに予め定められ、ECサイトIDと紐づけて記憶部23に記憶されている。
【0063】
有効期間が受取ページの有効期間として設定される場合、有効期間が経過すると、受取者端末4は、URLから受取ページにアクセスすることができなくなる。したがって、有効期間経過前までに、受取者が受取者端末4を操作して、受取ページにアクセスして受取用情報を入力し、入力した受取用情報を情報処理装置2に送信していなかった場合、情報処理装置2は受取用情報を取得することができなくなる。
このように有効期間が経過すると、ECサイトから第1価格にて購入された商品についての第2価格にての購入は不可となる。例えば、有効期間内に受取用情報の取得有無を示す情報が取得済を示す「1」の値に更新されなければ、以降の第2価格購入処理は不可となる。したがって、購入情報取得部221は、購入情報を取得できなくなる。
【0064】
利益算出部222は、例えば、集計期間の期末ぎりぎりに購入される商品が存在することを考慮し、期末から有効期間が経過した後、さらに、第2価格購入処理に要する期間が経過後(以下「第2集計額算出タイミング」という。)に、第2集計額を算出する。
利益算出部222は、第2集計額算出タイミングにおいて、購入情報が紐づけられて記憶されている注文番号については、その注文番号と紐づけられた商品についての第2価格を購入情報に含まれる第2価格を示す情報が示す価格として特定し、第2集計額を算出する。つまり、利益算出部222は、各商品について購入情報が取得されたときは、集計期間において購入商品特定情報が示す商品が第2価格にて購入されたと判断し、第2集計額の集計に含める。
利益算出部222は、第2集計額算出タイミングにおいて、購入情報が紐づけられて記憶されていない注文番号については、その注文番号と紐づけられた商品についての第2価格を0円として、第2集計額を算出する。つまり、利益算出部222は、有効期間内に購入情報が取得されなかった場合は、集計期間において購入商品特定情報(商品ID)が示す商品が第2価格にて購入されなかったと判断して、第2集計額の集計に含める。
【0065】
なお、利益算出部222は、例えば、ある1つのECサイトから第1価格にて購入された商品のうち、ある1つの集計期間内に行われた第1価格の合計購入額として第1集計額を算出し、同集計期間内に行われた第2価格にて実際に購入された合計購入額として第2集計額を算出する構成であってもよい。この場合、同集計期間内における第1集計額と第2集計額の算出の際、第1価格にて購入された商品と、第2価格にて購入された商品とは、注文番号等を介して対応付けられる必要はない。利益算出部222は、利益算出部222は、集計期間を示す情報と第1価格購入日時と第2価格購入日時を用いて、ある1つの集計期間について、その集計期間内に、ある1つのECサイトから第1価格にて購入された商品の商品IDと、その購入数と、第1価格とをすべて特定でき、また、同集計期間内に、当該ECサイトの受取者へのギフトとして第2価格にて購入された商品の商品IDと、その購入数と、第2価格とをすべて特定することができる。これらの情報に基づき、利益算出部222は、第1集計額および第2集計額を算出することができる。
この場合も、利益算出部222は、第1集計額と第2集計額の算出が終了すると、第1集計額から第2集計額を減算した利益額を算出し、算出された利益額を示す情報を、当該集計期間を示す情報と紐づけて記憶部23に記憶させる。
【0066】
(分配条件取得部)
分配条件取得部223は、受取者とギフトサービスを提供するサービス提供事業者との間の利益の分配の条件を規定した分配条件を取得する。
分配条件は、受取者との同意のもと、ギフトサービス提供事業者によって事前に設定され、ECサイトIDと紐づけて、記憶部23に記憶される。
分配条件としては、任意の条件が設定され得る。
例えば、分配条件は、利益算出部222が第1集計額と第2集計額の算出を終了した後に算出した利益額を、受取者とサービス提供事業者との間で、何対何の割合で分け合うかを定めたものである。また、分配条件は、前述の利益額を超えない範囲で、予め定められ定額を、受取者またはサービス提供事業者が受け取ることを定めたものであってもよい。
分配条件取得部223は、例えば、ある1つのECサイトについての、ある1つの集計期間において、利益算出部222による利益額の算出が終了すると、または、ある1つの集計期間において利益額の算出を行う前の任意のタイミングにおいて、当該ECサイトのECサイトIDと紐づけて記憶部23に記憶された分配条件を、記憶部23から取得する。分配条件取得部223は、分配条件を取得すると、取得した分配条件を、受取者利益算出部224に出力する。
【0067】
(受取者利益算出部)
受取者利益算出部224は、利益額と分配条件に基づき、受取者の利益を算出する。
利益算出部222は、利益額を算出すると、算出した利益額を受取者利益算出部224に、出力し得る。
受取者利益算出部224は、分配条件取得部223から分配条件を取得し、利益算出部222から利益額を取得すると、取得した利益額と分配条件に基づき、受取者の利益を算出する。その際、受取者利益算出部224は、受取者の利益に加え、サービス提供事業者の利益も算出することができる。
受取者利益算出部224は、算出した受取者の利益およびサービス提供事業者の利益を記憶部23に記憶させる。受取者利益算出部224は、算出した受取者の利益を示す情報を、集計期間を示す情報とともに、利用者情報に含まれる電子送信先情報が示す送信先に送信することによって、受取者端末4に送信してもよい。受取者利益算出部224は、算出した受取者の利益を示す情報に加え、サービス提供事業者の利益を示す情報を上述の送信先に送信してもよい。受取者端末4は、これらの情報を取得すると、表示装置に表示することができる。
【0068】
上述のとおり、典型例において、ECサイトは、タレントごと、または、所属事務所ごとに提供され得る。
ECサイトがタレントごとに作成される場合、受取者はタレントである。したがって、受取者利益算出部224は、利益額を当該タレントとサービス提供事業者との間の分配条件に基づいて分配し、当該タレントの利益を算出する。
一方、ECサイトが所属事務所ごとに作成される場合、所属事務所が受取者であるとともに、実際には、所属事務所に所属する個々のタレントが受取者であることもある。例えば、上述のように、所属事務所の受取者情報が紐づけられた1つのECサイトが、複数の各タレント専用の商品ページを有しており、各商品ページ(の商品ページID)が各タレントの受取者情報と紐づけけられている場合である。この場合、ファンは、個々のタレントを受取者としてギフトとしての商品を購入して贈ることができる。
このような場合、分配条件は、所属事務所とサービス提供事業者との間の分配方法を定めたものとされ、受取者利益算出部224は、利益額を、受取者としての当該所属事務所とサービス提供事業者との間の分配条件に基づいて分配し、受取者としての当該所属事務所の利益を算出する。
このことによって、受取者の利益は、一旦所属事務所にすべて分配され、その後、所属事務所から、当該所属事務所に所属する各タレントに分配することができる。その際、所属事務所は、事務所側の手数料を差し引いた上で、各タレントに利益を分配することもできる。
【0069】
上述のように、受取者の利益が、一旦所属事務所にすべて分配され、その後、所属事務所から、当該所属事務所に所属する各タレントに分配する場合、例えば、注文番号と商品ページIDとを紐づけておくことで、利益算出部222は、ECサイトごとの利益額の算出に加えて、各タレント専用の商品ページごとの利益額を算出することも可能である。
したがって、分配条件についても、所属事務所とサービス提供事業者との間の分配方法を定めるとともに、加えて、所属事務所と各タレントの分配方法を定めておくと、分配条件取得部223がそれらの当該分配条件を取得することで、受取者利益算出部224は、所属事務所から各タレントへの分配分も算出することができる。その際、後者の分配条件に、各タレント専用の商品ページごとの利益額も考慮した条件を定めておいた上で、各タレントへの分配額を決めることも可能である。
【0070】
なお、サービス提供事業者への分配分が常に0に設定される場合もあり得る。この場合は、分配条件として、「受取者分」対「サービス提供事業者分」が、「100」対「0」と設定され、上述の分配条件取得部223および受取者利益算出部224による処理が行われてもよいし、分配条件取得部223および受取者利益算出部224自体が不要とされてもよい。また、分配条件は、商品ごとに分配分を異ならせる条件であってもよいし、受取の有効期間を超過した商品と受取が行われた商品とで分配分を異ならせる条件であってもよい。また、分配条件は、利益算出部222がある1つの集計期間内において算出した利益によって分配分を異ならせる条件であってもよい。例えば、1か月の利益が予め定めた金額未満であった場合はサービス提供事業者への分配分を「100」とするような条件が設定され得る。
【0071】
(「第2態様」の場合)
次に、受取用情報の取得の態様が「第2態様」である場合について説明する。第2態様において、情報処理装置2は、受取用情報取得部225を有する。
【0072】
(受取用情報取得部)
受取用情報取得部225は、ECサイトと紐づけられた受取者が購入されたギフトとしての商品を受け取るための予め設定された受取用情報を取得する。この受取用情報取得部225は、ギフト購入操作情報が取得されると、そのギフト購入操作情報に含まれる購入商品特定情報が示す商品を受取者が受け取るための受取用情報を取得するものである。
【0073】
受取用情報は、ECサイトIDと紐づけて、情報処理装置2の記憶部23に予め記憶されていてもよい。この受取用情報における住所等は、受取者の住所等である。また、この受取用情報における受取を希望する日時について、その日時を決めるための一定のルールが記憶される。ルールは任意のものであってよい。ルールとしては、受取を希望する日時を、例えば、第1価格購入日時の翌々日にするルール、第1価格購入日時の直後の特定の曜日とするルール、第1価格購入日時がある月に属する場合に当該月の末日もしくは次月の初日とするルール、または、商品の配送業者に任せるルール等が設定され得る。
この場合、購入情報取得部221が、ECサイトを表示した購入者端末3からギフト購入操作情報を取得すると、購入情報取得部221は、取得したギフト購入操作情報を、受取用情報取得部225に出力することができる。受取用情報取得部225は、ギフト購入操作情報を取得すると、記憶部23から、ECサイトIDと紐づけられた受取用情報を取得することができる。
したがって、受取者は、受取者端末4を操作して受取用情報等を入力する必要はなく、情報処理装置2は、受取ページの生成、受取ページのURLの生成、および、電子送信先情報が示す送信先へのURLの送信等の処理を行わない。
【0074】
受取用情報取得部225が受取用情報を取得すると、受取用情報取得部225は、取得した受取用情報を注文番号と紐づけて記憶部23に記憶させるとともに、受取用情報の取得有無を示す情報を更新する。受取用情報の取得有無を示す情報が、上述の受取用情報の取得有無を示すフラグであれば、情報処理装置2は、受取用情報の取得有無を示す情報を、未取得を示す「0」から、取得済を示す「1」の値に更新する。
なお、受取用情報取得部225は、受取を希望する日時を決めるためのルールに基づいて、具体的な日時を決定して、取得した受取用情報に含めて注文番号と紐づけて記憶部23に記憶させることができる。
また、受取用情報取得部225が受取用情報を取得すると、ECサイトから購入されたギフトとしての商品を、第2ECサイト、または、実店舗から、第2価格にて購入する第2価格購入処理が行われ、以降、第1態様の場合と同様な、利益算出部222による利益額の算出等が行われる。
【0075】
購入情報取得部221は、複数の受取者情報と紐づけられた1つのECサイトを表示した購入者端末3から、購入されたギフトとしての商品が複数の受取者のうちのいずれの受取者に贈られたものかを特定する受取者情報を含むギフト購入操作情報を取得するものであってもよい。
受取用情報は、ECサイトID、および、対応する受取者情報と紐づけて、情報処理装置2の記憶部23に予め記憶されていてもよい。
上述のとおり、典型例において、ECサイトは、タレントごと、または、所属事務所ごとに提供され得る。このうち、ECサイトが所属事務所ごとに作成される場合、所属事務所の受取者情報が紐づけられた1つのECサイトが、複数の各タレント専用の商品ページを有しており、各商品ページ(の商品ページID)が各タレントの受取者情報と紐づけられている場合がある。ECサイトIDと商品ページIDとは、互いに紐づけられて記憶部23に記憶されており、したがって、1つのECサイトには複数の受取者(タレント)の受取者情報が紐づけられていることになる。そして、ファンは、各商品ページから、その商品ページを専用にした個々のタレントを受取者として、ギフトとしての商品を購入して贈ることができる。
この場合に、購入者端末3から購入情報取得部221に送信されるギフト購入操作情報には、購入されたギフトとしての商品が、所属事務所に所属する複数の受取者(タレント)のうちのいずれの受取者(タレント)に贈られたものかを特定する受取者情報が含まれる。
【0076】
典型例において、ECサイトが所属事務所ごとに作成される場合、上述のように、各タレントの受取者情報におけるタレントの氏名等は個々に異なるが、電子送信先情報は、所属事務所の代表メールアドレス等が共通の送信先として記憶され得る。
仮に、情報処理装置2が受取用情報取得部225を備えていない場合、複数のタレントを所属させている所属事務所の受取者端末4には、大量の受取ページのURLが届く可能性があり、それらURLが届く度に、所属事務所の誰かが受取用情報を入力する必要が生じる。
これに対し、情報処理装置2が受取用情報取得部225を備える場合、例えば、ギフト購入操作情報に含まれる受取者情報に基づき、受取者情報と紐づけて予め記憶部23に記憶させておいた受取用情報が取得されて利用されるため、上述の受取者端末4における入力が不要となる。
【0077】
また、購入情報取得部221は、複数の受取者情報のそれぞれに紐づけられた商品リストを含むECサイトを表示した購入者端末3から、購入されたギフトとしての商品が複数の受取者のうちのいずれの受取者に贈られたものかを特定する受取者情報を含むギフト購入操作情報を取得するものであってもよい。
例えば、典型例において、ECサイトが所属事務所ごとに作成される場合、所属事務所の受取者情報が紐づけられた1つのECサイトが、1以上の商品ページを有し、それぞれの商品ページが、複数の商品リストを有していてよい。各商品リストは、個々のタレント専用の商品リストであり、商品ページには、どの商品リストがどのタレント専用の商品リストであるかが購入者に分かるように、表示がなされている。なお、各商品ページが各タレントの専用ページである場合も、各商品ページには、1以上の商品が商品リストの態様で表示されていてもよい。そして、ファンは、各商品リストから、その商品リストを専用にした個々のタレントを受取者として、ギフトとしての商品を購入して贈ることができる。
この場合に、購入者端末3から購入情報取得部221に送信されるギフト購入操作情報には、購入されたギフトとしての商品が、所属事務所に所属する複数の受取者(タレント)のうちのいずれの受取者(タレント)に贈られたものかを特定する受取者情報が含まれる。
【0078】
各商品リストにはリストIDが付される。各リストIDは、ECサイトIDと、その商品リストが表示される商品ページIDと、対応するタレントの受取者情報と、その商品リストに含まれる1以上の商品の商品情報と紐づけられて、記憶部23に記憶される。
なお、これらの商品リストは、それぞれのタレントまたは所属事務所が、自由に編集できるものであってよい。例えば、タレントは、任意の一般のECサイトにおいて自身のお気に入りの商品を見つけた場合に、そのECサイトにおけるその商品へのリンクを、自身の商品リストに貼り付けることができる。この場合、その一般のECサイトは、第2ECサイトとなる。
【0079】
上述のような商品リストが利用される場合も、仮に、情報処理装置2が受取用情報取得部225を備えていないとすると、複数のタレントを所属させている所属事務所の受取者端末4には、大量の受取ページのURLが届く可能性があり、それらURLが届く度に、所属事務所の誰かが受取用情報を入力する必要が生じる。
これに対し、情報処理装置2が受取用情報取得部225を備える場合、例えば、ギフト購入操作情報に含まれる受取者情報に基づき、受取者情報と紐づけて予め記憶部23に記憶させておいた受取用情報が取得されて利用されるため、上述の受取者端末4における入力が不要となる。
【0080】
受取用情報取得部225は、複数のギフトとしての商品を受け取るための受取用情報として、予め定められた単一の受取日を示す情報が含まれた受取用情報を取得するものであってもよい。
記憶部23に予め記憶される受取用情報には、上述のとおり、受取を希望する日時について、その日時を決めるためのルールが記憶され得る。
このルールは、第1価格で購入された複数のギフトの商品を受け取るための受取用情報における、受取を希望する具体的な日時の決定において、例えば、「単一の受取日」を一律に適用するものとできる。
例えば、このようなルールとしては、その期間内に第1価格で購入された商品についての受取を希望する日時を、例えば、第1価格購入日時がある月に属する場合に、一律に、当該月の末日もしくは次月の初日とするルール、または、ある具体的な日時として開始日と終了日を特定した期間においてその期間内に第1価格で購入された商品について、一律、特定の具体的な日とするルール等を設定することができる。これらの例における上記の「月の末日」、「次月の初日」および「特定の具体的な日」は、いずれも「単一の受取日」に相当するものである。
【0081】
なお、上述の「第1態様」の説明においては、例えば、受取ページのURLに有効期間が設定されることで、第1価格にて購入された商品が、後に必ずしも第2価格にて購入されない状態が生じ得る、ギフトサービスにおける設定について説明した。
一方、ここでの説明の前提としている「第2態様」においては、ECサイトから第1価格にて購入されたすべての商品は、第1価格にての購入日から所定期間内(例えば7日以内)に必ず第2価格にて購入されるという、設定(以下「必須購入設定」という。)をすることもあり得る。必須購入設定は、ギフトサービスが住所不要ギフトサービスではなく、購入者がECサイトからギフトとしての商品を購入する際に、受取者の住所等を入力するような場合にも、設定され得る。いずれの場合も、受取用情報またはそれに相当する情報が必ず取得されるため、必ず第2価格購入処理を行うことができるからである。
必須購入設定が採用される場合、ECサイトからの第1価格によるすべての商品について、必ず、第2価格購入処理が行われるため、利益算出部222は、予め定められた集計期間においてECサイトから第1価格にて購入されたすべての商品を対象として、その商品の第1価格にての合計購入額を第1集計額として集計するとともに、そのすべての商品の第2価格にての合計購入額を第2集計額として集計し、第1集計額から第2集計額を減算した利益額を算出することができる。この場合の価格は、すべての第1価格にて購入された商品について、実際に第2価格購入処理が行われた際の第2価格である。つまり、購入情報が取得されずに0円とされた第2価格は含まれない。
【0082】
必須購入設定が採用される場合、期末(末日)にECサイトから第1価格にて購入された商品については、その購入日から上述の所定期間内には必ず第2価格にて購入される。したがって、第2集計額は、遅くとも期末(末日)から上述の所定期間が経過すると確定する。この所定期間は、例えば、ECサイトごとに予め定められ、ECサイトIDと紐づけて記憶部23に記憶されている。
なお、必須購入設定では、第1価格にての購入日から所定期間内に必ず第2価格にて購入されることになるため、期末(末日)にECサイトから第1価格にて購入された商品についても、当該期末(末日)に第2価格にての合計購入額に加算して第2集計額を算出することも可能である。
【0083】
以降は、「第1態様」および「第2態様」のいずれにおいても適用され得る機能について説明する。
(ギフト表示情報送信部)
ギフト表示情報送信部226は、受取者が使用する受取者端末4に、購入されたギフトとしての商品が受取者に贈られたことを表示するためのギフト表示情報を送信する。
情報処理装置2の例えば購入情報取得部221は、ECサイトで販売されている商品について、購入者により第1価格にて購入された、つまり、その購入者による商品の購入についての決済処理が完了すると、その旨を示す情報を、ギフト表示情報送信部226に出力することができる。
ギフト表示情報送信部226は、当該情報を取得すると、ECサイトと紐づけられた受取者情報に含まれる電子送信先情報が示す送信先に、つまり、受取者端末4に、購入されたギフトとしての商品が、受取者情報が示す受取者に贈られたことを表示するためのギフト表示情報を送信することができる。ギフト表示情報には、購入者の氏名等、購入された商品名、および、購入数等を含めることができる。
受取者端末4は、ギフト表示情報を取得すると、表示装置に、取得したギフト表示情報に基づく表示を行うことができる。
【0084】
受取者としてのタレントがライバーである場合、受取者端末4は、ライブ配信を行う端末としても使用され得る。ライブ配信において、ライバーは、受取者端末4の表示装置に表示された画面をファンである視聴者に配信することができる。
ライバーがライブ配信中に、ファンが、そのライバーの受取者情報と紐づけられたECサイトからギフトとしての商品を購入すると、ギフト表示情報送信部226は、ギフト表示情報を受取者端末4に送信し、受取者端末4は表示装置に、ファンからギフトとしての商品がそのライバーに贈られたことをリアルタイムで表示することができる。
例えば、ライバーはライブ配信中に、自分にギフトが贈られたことについて知ることができ、また、視聴者にもそのことを画面で伝えることもでき、ライブ配信中の話題として触れることもできる。
【0085】
受取者端末4の表示装置における表示については、様々な演出効果を付すことができる。例えば、商品が贈られたことを表示する最初の表示態様は、プレゼントボックスの形状の画像だけが表示される態様であり、そのプレゼントボックスをクリックすると、そのプレゼントボックスが開いて具体的な商品が表示されるような演出が可能である。
また、例えば、商品の種類に応じて、または、第1価格の大小に応じて、表示態を異ならせるような演出も可能である。
このような表示態様についての条件を示す情報は、例えば、デフォルトでサービス提供事業者により指定され、または、予め受取者によって指定されており、記憶部23に記憶されていてもよい。
【0086】
(転送処理部)
転送処理部227は、受取者が使用する受取者端末4から、購入されたギフトとしての商品を、受取者以外の他者に転送することを示す転送指示を示す転送指示情報を取得し、商品をその他者に転送するための転送処理を行う。
例えば、上述の「第1態様」においては、受取者端末4が受取ページのURLを取得した場合、受取者は、商品を他者に転送するか否かの判断を行うことができる。
また、「第2態様」においては、受取ページのURLの生成等が行われることなく、記憶部23から受取用情報が取得されるが、その後、実際にその受取用情報に基づいて第2価格購入処理を行うか否かを問うために、情報処理装置2が受取者端末4に問い合わせを行う構成とされてもよい。受取者は、その問い合わせの際、商品を他者に転送するか否かの判断を行うことができる。
いずれの場合であっても、受取者は、受取者端末4を操作して、購入されたギフトとしての商品を、受取者以外の他者に転送するための転送指示を入力することができる。
【0087】
受取者端末4は、転送指示が入力されると、転送指示を示す転送指示情報を生成し、情報処理装置2に送信する。転送指示情報には、例えば、受取者が受取者端末4を操作して入力した転送先についての情報が含まれる。転送先についての情報は、転送先である他者の氏名等、その他者の電子メールアドレス等の情報、または、その他者の住所等を含み得る。情報処理装置2の転送処理部227は、転送指示情報を取得すると、転送処理を行う。
転送処理部227は、転送対象となる商品の注文番号と紐づけて既存の受取用情報が存在する場合は、その受取用情報を削除する。その上で、受取ページのURLを転送する場合、転送指示情報に含まれる電子メールアドレス等の情報に基づいて、そのURLを転送する。また、転送処理部227は、受取ページおよび受取ページのURLがまだ生成されていない場合は、受取ページおよび受取ページのURLを生成した上で、そのURLを、転送指示情報に含まれる電子メールアドレス等に送信する。また、転送処理部227は、転送指示情報に転送先の他者の住所が含まれている場合は、転送対象となる商品の注文番号と紐づけて新たな受取用情報を記憶部23に記憶させるとともに、自身で第2価格購入処理を行うか、または、サービス提供業者の従業員に対する第2価格購入処理の指示を行う。
【0088】
転送処理部227が転送対象とする商品には、購入者から受取者へのメッセージカードの添付が、購入者によって要求されている場合もある。メッセージカードは、紙製等の物理的に存在するものか、または、電子的なメッセージカードである。
転送処理部227は、物理的に存在するメッセージカードの添付が要求されている場合、その要求を削除する。また、転送処理部227は、電子的なメッセージカードの添付が要求されている場合、その要求を削除するか、または、メッセージの内容を一般的な内容に修正する。メッセージカードの文面は、通常、購入者から受取者への個人的な内容であるため、その内容のままで、他者へ商品を転送する際、少なくともその内容のままで添付することは、回避することが好ましいからである。
【0089】
複数の商品が同時期に受取者に贈られた場合、受取者端末4の表示装置には、それら複数の商品が列挙されて表示されてもよい。
この場合、例えば、複数の商品のそれぞれにはチェックボックスが設けられ、受取者による受取者端末4の操作によって、チェックボックスにチェックがなされた1以上の商品について、それらの商品を特定する情報(商品IDまたは注文番号等)を含む転送指示情報が受取者端末4から転送処理部227に送付され、転送処理部227によってそれらの商品について一斉に転送処理がなされてもよい。
その際、それらの商品についての転送先についての情報は、受取者がすべて同一のものとして指定することも可能であってよい。
【0090】
(リアクション処理部)
リアクション処理部228は、受取者が使用する受取者端末4から、購入者に対するリアクションを行うことを示すリアクション指示情報を取得し、リアクションを行うためのリアクション処理を行う。
受取者は、受取者端末4を操作して、当該受取者にギフトとしての商品を購入して贈った購入者に、リアクションとして返礼をすることができる。
リアクションとしての返礼は、例えば、受取者に対する電子的メッセージ文、動画データまたは写真データの送信(以下「電子的メッセージ等」という。)、または、物理的に存在する返礼品の送付等の態様で行われる。
リアクションを行う場合、例えば、受取者は、受取者端末4を操作して、自身へのギフトとして購入された商品の履歴表示の中から、リアクションの対象となる商品の履歴を選択する。履歴表示には、例えば、注文番号、購入者の氏名等、購入された商品名、第1価格購入日(または商品の配送日)、購入数等が含まれている。一方、履歴表示には、購入者の住所等および購入者の電子メールアドレス等の情報は含まれていないものとする。
【0091】
また、受取者は、受取者端末4を操作して、リアクションの対象となる商品の履歴を選択するとともに、リアクションの種類を選択する。
選択されたリアクションの種類が、例えば、購入者への電子的メッセージ等の送信である場合、受取者は、受取者端末4を操作して、メッセージの内容の入力、動画データの添付、または、写真データの添付を行う。受取者端末4は、選択された商品の履歴を特定するための情報(例えば注文番号)と、選択されたリアクションの種類を示す情報と、受取者によって入力されたメッセージ等の内容を含めた、リアクション指示情報を生成し、生成したリアクション指示情報を、情報処理装置2に送信する。情報処理装置2のリアクション処理部228は、受取者端末4から送信されたリアクション指示情報を取得し、取得したリアクション指示情報に基づき、リアクション処理を行う。
ここで、購入者の電子メールアドレスが、上述のように、ECサイトの利用者登録の際のログインIDとして既に記憶部23に保存されている場合は、リアクション処理部228は、リアクション指示情報に含まれる注文番号と紐づけられた購入者IDに基づき、当該ログインIDとしての電子メールアドレスを記憶部23から取得して、リアクション指示情報に含まれたメッセージの内容を本文に記載した電子メール、または、動画データもしくは写真データを添付した電子メールを、購入者に送信する。
購入者の電子メールアドレスがそもそもログインIDとして利用されていない場合は、予め、ECサイトからの商品の購入の際に、購入者に電子メールアドレスの登録を依頼し、登録された情報を、注文番号と紐づけて記憶部23に記憶しておく。
【0092】
選択されたリアクションの種類が、例えば、購入者への返礼品の送付である場合、受取者は、受取者端末4を操作して、返礼品を選択する。選択可能な返礼品についての情報は、例えば、サービス提供事業者によって予め記憶部23に記憶されており、受取者端末4の表示装置にリアクションのための操作が可能な画面を表示する際に、記憶部23から取得することで、当該画面に選択可能に表示されるものとする。
受取者端末4は、選択された商品の履歴を特定するための情報(例えば注文番号)と、選択されたリアクションの種類を示す情報と、受取者によって選択された返礼品を特定する情報を含めた、リアクション指示情報を生成し、生成したリアクション指示情報を、情報処理装置2に送信する。情報処理装置2のリアクション処理部228は、受取者端末4から送信されたリアクション指示情報を取得し、取得したリアクション指示情報に基づき、リアクション処理を行う。
【0093】
返礼品の購入者への送付(または配送)には、住所不要ギフトサービスと同様な手法が利用できる。例えば、購入者の電子メールアドレスが、ECサイトの利用者登録の際のログインIDとして既に記憶部23に保存されている場合は、リアクション処理部228は、リアクション指示情報に含まれる注文番号と紐づけられた購入者IDに基づき、当該ログインIDとしての電子メールアドレスを記憶部23から取得して、返礼品受取ページをと返礼品受取ページのURLを生成し、本文にURLを記載した電子メールを、購入者に送信する。本文には、受取者からの返礼品を受け取るためのURLであることの説明を記載してもよい。
購入者の電子メールアドレスがそもそもログインIDとして利用されていない場合は、予め、ECサイトからの商品の購入の際に、購入者に電子メールアドレスの登録を依頼し、登録された情報を、注文番号と紐づけて記憶部23に記憶しておく。
または、予め、ECサイトからの商品の購入の際に、購入者に住所等の登録を依頼し、登録された情報を、注文番号と紐づけて記憶部23に記憶しておいてもよい。
【0094】
リアクションを行う場合、例えば、受取者は、受取者端末4を操作して、自身へのギフトとして購入された商品の履歴表示の中から、リアクションの対象となる複数の商品の履歴を選択することができるものであってもよい。
この場合、例えば、複数の商品の履歴のそれぞれにはチェックボックスが設けられ、受取者による受取者端末4の操作によって、チェックボックスにチェックがなされた1以上の商品の履歴について、それらの商品の履歴を特定するための情報(例えば注文番号)を含むリアクション指示情報が受取者端末4からリアクション処理部228に送付され、リアクション処理部228によってそれらの商品を購入した購入者に対して一斉にリアクション処理がなされてもよい。
その際、それらの商品についてのリアクションの種類としては、受取者がすべて同一のものとして指定することも可能であってよい。
【0095】
ここまでは、情報処理装置2が、ECサイト用のWEBサーバとしての機能を有するものとして説明した。
これに対し、上述のとおり、ECサイトは、情報処理装置2以外の一般のWEBサーバから提供される場合もある。
この場合、ECサイトを表示するためのECデータには、少なくとも購入者が購入者端末3に対して商品ページから商品を購入する操作を行った際に、その旨を示す購入操作情報を、ネットワーク5を介して情報処理装置2に送信するためのスクリプトタグが埋め込まれてもよい。スクリプトタグ内に記述されるプログラムまたはスクリプトは、典型的には、JavaScript(登録商標)によって記述される。
【0096】
この場合のECサイトは、例えば、受取者または受取者から依頼を受けた者が作成することがある。その際、スクリプトタグは、例えば、サービス提供事業者によって作成され、ECサイトを作成する者(以下「サイト作成者」という。)に渡される。サイト作成者は、ギフトサービスにおいて利用されるECサイトを作成しようとする際、例えば、ECサイトのURL等を、サービス提供事業者に任意の方法で渡す。
ギフトサービス提供事業者は、スクリプトタグを作成し、作成したスクリプトタグを、サイト作成者に任意の方法で渡す。
【0097】
サイト作成者は、ECサイト中の1または複数の商品ページを表示するためのECサイトデータに、ギフトサービス事業提供者から受け取ったスクリプトタグを埋め込む。
また、ECサイト作成者は、第2価格購入用情報を、ギフトサービス提供事業者に任意の方法で渡す。
ギフトサービス提供事業者に渡された第2価格購入用情報は、ECサイトを特定可能な情報と紐づけて、情報処理装置2の記憶部23に記憶される。なお、サイト作成者は、自身の使用するECサイト管理用の端末(不図示)を操作し、情報処理装置2にアクセスして、第2価格購入用情報を登録してもよい。
【0098】
購入者端末3のブラウザは、WEBサーバから取得した、ECサイトデータに基づいて、ECサイト中の商品ページを表示する。購入者端末3は、商品ページに対して購入者が商品を購入する操作を行った際、スクリプトタグに記述された命令に従い、情報処理装置2にアクセスし、ギフト購入操作情報を送信し得る。この場合のギフト購入操作情報には、例えば、ECサイトID、受取者情報、商品情報および購入者情報等が含まれ得る。
このように、ECサイトは、ECサイトデータに埋め込まれたスクリプトタグを介して、情報処理装置2にアクセスすることで、その後、情報処理装置2からギフトサービスに必要な機能の提供を受けることができる。
なお、ECサイトが情報処理装置2以外の一般のWEBサーバから提供される場合、例えば、上述のようにギフト購入操作情報に含めてWEBサーバから購入者端末3を介して情報処理装置2に対して提供可能な情報については、予め記憶部23に記憶させておく必要はない。これに対して、この場合であっても、記憶部23に、ECサイトID(および商品ページID)と紐づけて、受取者情報および商品情報等の情報を予め記憶させておいてもよい。
【0099】
また、ここまでは、情報処理装置2が提供するギフトサービスが、住所不要ギフトサービスの場合について説明したが、同ギフトサービスは、ECサイトから商品を購入する購入者が住所を知っている受取者にギフトとしてその商品を贈ることができるサービスであってもよい。
後者の場合、購入者は、購入者端末3を操作して、ECサイトからギフトとしての商品を購入する際、受取者の住所を入力することとなる。したがって、ギフト購入操作情報には、上述の受取用情報のうち受取者の住所が含まれることとなり、上述の第2態様と同様に、情報処理装置2による受取ページおよび受取ページのURLの生成等が行われることなく、その後の処理がなされることとなる。
【0100】
また、ギフトとしての商品は、様々なものであってよい。例えば、ギフトとしての商品は、物理的に存在する手紙であってもよい。この場合ECサイトからギフトとして商品である手紙が購入されると、送付先とその手紙を管理するための固有の識別IDが付与された専用の文面未記入の手紙が購入者に届く。送付先は、サービス提供事業者宛となっており、購入者が手紙を投函すると、第1態様の場合も第2態様の場合も、必ず、一度、サービス提供事業者を経由する。手紙の文面の内容については、サービス提供事業者の従業員等がチェックして、内容が不適切なものは、受取者への配送を回避する。
なお、ギフトとしての手紙は、第1価格が高いものは、受取者から返信がもらえ、第1か価格が安いものは、受取者に届くのみという設定も可能である。
【0101】
また、ギフトとしての商品は、限定的に販売されるものであってもよい。限定としては、購入期間の限定、購入場所の限定、または、購入数の限定等があり得る。例えば、タレントによるコンサートが開催される場合等に、コンサートの開催前後の期間のみ、当該タレントを受取者とするECサイトにおいて、コンサートの開催前後の期間のみの期間限定の商品が販売されてもよいし、コンサート会場にある購入者端末3からのみアクセスできる当該タレントのECサイトにおいて、商品を販売してもよい。
また、タレントが特定の数だけ商品を希望する場合、または、レアな商品のため購入者一人あたりの購入数を限定したい場合等には、その場合に応じた購入数の限定をして、商品を販売してもよい。
これらの限定情報は、いずれも、例えば、商品情報に含めて、WEBサーバ記憶部または記憶部23に記憶され得る。
【0102】
また、ギフトとしての商品には、その購入者に付加的なサービスが提供されるものであってもよい。例えば、あるタレントを受取者とするECサイトから特定のギフトとしての商品を購入すると、当該タレントの提供する限定コンテンツ(映像等)へのアクセス権を得ることができるようにしてもよいし、当該タレントが主催または出演するイベントへの参加権または抽選権を得ることができるようにしてもよい。
購入者への付加的なサービスの提供は、例えば、上述の返礼品と同様な手法により行うことができる。
【0103】
(ギフトサービスの処理シーケンス)
図5は、実施の形態1に係る情報処理システム1におけるギフトサービスの処理を示すシーケンス図である。このシーケンス図は、受取用情報の取得が上述の「第1態様」で行われる場合であって、また、情報処理装置2が第2ECサイトからRPA等を利用して第2価格購入処理を行う場合の例を前提とするものである。
A;購入者は、購入者端末3を操作して、ECサイトからギフトとしての商品を第1価格にて購入する操作を行うと、購入者端末3は、ギフト購入操作情報(
図5中の「購入操作情報」)を生成して、生成したギフト購入操作情報を情報処理装置2に送信する。
B;情報処理装置2の購入情報取得部221は、決済処理等を行った後、受取ページと受取ページURL(
図5中の「受取URL」)を生成し、受取者端末4(受取者)に送信する。
C;受取者端末4は、受取者による操作を受けて、受取ページにアクセスした後、受取用情報が入力されると、受取用情報を情報処理装置2に送信する。
D;情報処理装置2は、受取用情報を取得すると、第2ECサイトにアクセスして、第2価格商品購入処理(
図5中の「購入処理」)を行い、購入情報を記憶部23に記憶させ、購入情報取得部221は、その購入情報を取得する。
E;第2ECサイトを介して、受取者に商品が発送される。その後、情報処理装置2の利益算出部222によって、集計期間における第1価格にて商品が購入された合計額である第1集計額と第2価格にて商品が購入された合計金額である第2集計額とが集計され、さらにそれらの差分として利益額が算出される。
【0104】
なお、情報処理装置2の機能としては、少なくとも、購入情報取得部221および利益算出部222の機能を備えていればよく、分配条件取得部223、受取者利益算出部224、受取用情報取得部225、ギフト表示情報送信部226、転送処理部227、および、リアクション処理部228は、任意に付加される機能である。
【0105】
図5は、実施の形態1に係る情報処理方法を示すフローチャートである。
実施の形態1に係る情報処理方法は、受取者を示す受取者情報と紐づけられたECサイトからギフトとしての商品を購入する購入者が受取者にギフトを贈ることができるサービスを提供する情報処理装置2が実行する情報処理方法である。
この情報処理方法においては、まず、購入情報取得部221が、ECサイトを表示した購入者端末3から、購入者の操作によって第1価格にて購入されたギフトとしての商品を示す購入商品特定情報を含むギフト購入操作情報を取得するとともに、ギフト購入操作情報の取得後に、取得されたギフト購入操作情報に含まれる購入商品特定情報が示す商品
を第2価格
で購入する処理が行われると生成される、前記第2価格を含む購入情報を取得する(ステップST1)。
そして、利益算出部222が、予め定められた集計期間におけるECサイトからの第1価格による商品の合計購入額を第1集計額として集計するとともに、集計期間における第2価格による商品の合計購入額を第2集計額として集計し、第1集計額から第2集計額を減算した利益額を算出する(ステップST2)。
【0106】
以上のように、実施の形態1に係る情報処理装置2は、受取者を示す受取者情報と紐づけられたECサイトからギフトとしての商品を購入する購入者が受取者にギフトを贈ることができるサービスを提供するものであって、ECサイトを表示した購入者端末3から、購入者の操作によって第1価格にて購入されたギフトとしての商品を示す購入商品特定情報を含むギフト購入操作情報を取得するとともに、ギフト購入操作情報の取得後に、取得されたギフト購入操作情報に含まれる購入商品特定情報が示す商品を第2価格で購入する処理が行われると生成される、前記第2価格を含む購入情報を取得する購入情報取得部221と、予め定められた集計期間におけるECサイトからの第1価格による商品の合計購入額を第1集計額として集計するとともに、集計期間における第2価格による商品の合計購入額を第2集計額として集計し、第1集計額から第2集計額を減算した利益額を算出する利益算出部222と、を備える。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、例えば、タレントまたはその所属事務所が受取者であって、タレントを応援するファンが購入者である場合に、タレント等(受取者)を示す受取者情報と紐づけられたECサイトからファン(購入者)が第1価格にてそのタレント等に対するギフトとして商品を購入すると、その商品について、ECサイトからの購入価格である第1価格と、その商品を仕入れる際の価格等である第2価格との差分を、集計期間において算出することができる。
このことによって、ファンは、ECサイトから商品を購入すれば自身が応援するタレント等にギフトとしての商品を贈ることができ、一方、タレント等は、少なくともその一部が自身の収入源となり得る上記差分について自動で算出された結果を得ることができるため、ECサイトを介してファンからタレントまたはその所属事務所に対して商品としてのギフトを贈る際に特に適したサービスが提供される。
【0107】
また、実施の形態1に係る情報処理装置2は、受取者とサービスを提供するサービス提供者(サービス提供事業者)との間の利益の分配の条件を規定した分配条件を取得する分配条件取得部223と、利益額と分配条件に基づき、受取者の利益を算出する受取者利益算出部224と、を備える。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、受取者(タレントまたはその所属事務所)とサービス提供事業者との間での利益額の分配を自動で算出することができ、ECサイトを介してファンからタレントまたはその所属事務所に対してギフトとしての商品を贈る際に特に適したサービスを提供できる。
【0108】
また、実施の形態1に係る情報処理装置2において、利益算出部222は、購入情報が取得されたときは、集計期間において購入商品特定情報が示す商品が第2価格にて購入されたと判断し、また、予め定められた有効期間内に購入情報が取得されなかった場合は、集計期間において購入商品特定情報が示す商品が第2価格にて購入されなかったと判断して、第2集計額の集計を行うものであってもよい。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、例えば、集計期間の末日から所定の期間(有効期間とその後の第2価格購入処理に要する期間を考慮した期間)が経過すれば、確実に第2集計額を確定させることができ、その結果、集計期間における利益額を確定させることができる。
【0109】
また、実施の形態1に係る情報処理装置2は、ECサイトと紐づけられた受取者が購入されたギフトとしての商品を受け取るための予め設定された受取用情報を取得する受取用情報取得部225を備えてもよい。この受取用情報取得部225は、ギフト購入操作情報が取得されると、ギフト購入操作情報に含まれる購入商品特定情報が示す商品を受取者が受け取るための受取用情報を取得する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、ギフトサービスが住所不要ギフトサービスである場合に、自動で予め設定された受取用情報を取得できるため、例えば、大量のギフトを受け取る可能性があるタレントまたは所属事務所が受取者であっても、ギフトとしての商品が購入される度に受取用情報を入力する必要がなくなり、ECサイトを介してファンからタレントまたはその所属事務所に対してギフトとしての商品を贈る際に特に適したサービスを提供できる。
【0110】
また、実施の形態1に係る情報処理装置2において、購入情報取得部221は、複数の受取者情報が紐づけられた1つのECサイトを表示した購入者端末3から、購入されたギフトとしての商品が複数の受取者のうちのいずれの受取者に贈られたものかを特定する受取者情報を含むギフト購入操作情報を取得するものであってもよい。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、典型例において、ECサイトが所属事務所ごとに作成される場合、複数の所属タレントうち、誰に対するギフトとして購入された商品かを特定することができる。
ここで、ECサイトが所属事務所ごとに作成される場合、各タレントの受取者情報におけるタレントの氏名等は個々に異なるが、電子送信先情報は、所属事務所の代表メールアドレス等が共通の送信先として記憶され得る。仮に、情報処理装置2が受取用情報取得部225を備えていない場合、複数のタレントを所属させている所属事務所の受取者端末4には、大量の受取ページのURLが届く可能性があり、それらURLが届く度に、所属事務所の誰かが受取用情報を入力する必要が生じる。これに対し、実施の形態1に係る情報処理装置2が受取用情報取得部225を備える場合、例えば、ギフト購入操作情報に含まれる受取者情報に基づき、受取者情報と紐づけて予め記憶部23に記憶させておいた受取用情報が取得されて利用されるため、上述の受取者端末4における入力が不要となる。
【0111】
また、実施の形態1に係る情報処理装置2において、購入情報取得部221は、複数の受取者情報のそれぞれに紐づけられた商品リストを含むECサイトを表示した購入者端末3から、購入されたギフトとしての商品が複数の受取者のうちのいずれの受取者に贈られたものかを特定する受取者情報を含むギフト購入操作情報を取得するものであってもよい。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、ECサイトが有する商品ページに商品リストの態様で、各受取者(タレント)がギフトとして所望する商品を表示させることができる。各受取者(タレント)は、例えば、商品リストを自身の所望する商品のWish Listのようなものとして利用することができ、自身の所望する商品を購入者(ファン)から贈ってもらいやすくすることができる。
【0112】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、受取用情報取得部225は、複数のギフトとしての商品を受け取るための受取用情報として、予め定められた単一の受取日を示す情報が含まれた受取用情報を取得するものであってもよい。
これにより、ギフトサービスが住所不要ギフトサービスである場合に、自動でギフトとしての商品の受取日を予め設定された単一の受取日に設定できるため、例えば、大量のギフトを受け取る可能性があるタレントまたは所属事務所が受取者であっても、ギフトとしての商品が購入される度に受取日を入力する必要がなくなり、ECサイトを介してファンからタレントまたはその所属事務所に対してギフトとしての商品を贈る際に特に適したサービスを提供できる。
【0113】
また、実施の形態1に係る情報処理装置2は、受取者が使用する受取者端末4に、購入されたギフトとしての商品が受取者に贈られたことを表示するためのギフト表示情報を送信するギフト表示情報送信部226を備えてもよい。
受取者としてのタレントがライバーである場合、受取者端末4は、ライブ配信を行う端末としても使用され得る。ライブ配信において、ライバーは、受取者端末4の表示装置に表示された画面をファンである視聴者に配信することができる。ここで、実施の形態1に係る情報処理装置2が上述の構成を有することで、ライバーがライブ配信中に、ファンが、そのライバーの受取者情報と紐づけられたECサイトからギフトとしての商品を購入すると、ギフト表示情報送信部226は、ギフト表示情報を受取者端末4に送信し、受取者端末4は表示装置に、ファンからギフトとしての商品がそのライバーに贈られたことをリアルタイムで表示することができる。例えば、ライバーはライブ配信中に、自分にギフトが贈られたことについて知ることができ、また、視聴者にもそのことを画面で伝えることもでき、ライブ配信中の話題として触れることもできる。このことで、実施の形態1に係る情報処理装置2は、ライバー(受取者)と視聴者であるファン(購入者)とのインタラクションをより活性化できる。
【0114】
また、実施の形態1に係る情報処理装置2は、受取者が使用する受取者端末4から、購入されたギフトとしての商品を、受取者以外の他者に転送することを示す転送指示を示す転送指示情報を取得し、商品を他者に転送するための転送処理を行う転送処理部227を備えてもよい。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、受取者にとって、これ以上不要な商品がギフトとして購入された場合に、当該商品を他者に転送することができる。
【0115】
また、実施の形態1に係る情報処理装置2は、受取者が使用する受取者端末4から、購入者に対するリアクションを行うことを示すリアクション指示情報を取得し、リアクションを行うためのリアクション処理を行うリアクション処理部228を備えてもよい。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、受取者が、返礼品を購入者に贈る等のリアクションを行いたい場合に、簡便な方法で、当該リアクションを行うことができる。
【0116】
実施の形態1に係るプログラムは、コンピュータを、情報処理装置2として機能させるので、実施の形態1に係るプログラムは、コンピュータを、ECサイトを介してファンからタレントまたはその所属事務所に対してギフトとしての商品を贈る際に特に適したサービスを提供できる情報処理装置2として機能させることができる。
【0117】
実施の形態1に係る情報処理方法は、受取者を示す受取者情報と紐づけられたECサイトからギフトとしての商品を購入する購入者が受取者にギフトを贈ることができるサービスを提供する情報処理装置2が実行する情報処理方法であって、購入情報取得部221が、ECサイトを表示した購入者端末3から、購入者の操作によって第1価格にて購入されたギフトとしての商品を示す購入商品特定情報を含むギフト購入操作情報を取得するとともに、ギフト購入操作情報の取得後に、取得されたギフト購入操作情報に含まれる購入商品特定情報が示す商品を第2価格で購入する処理が行われると生成される、前記第2価格を含む購入情報を取得するステップST1と、利益算出部222が、予め定められた集計期間におけるECサイトからの第1価格による商品の合計購入額を第1集計額として集計するとともに、集計期間における第2価格による商品の合計購入額を第2集計額として集計し、第1集計額から第2集計額を減算した利益額を算出するステップST2と、を備える。
これにより、実施の形態1に係る情報処理方法は、ECサイトを介してファンからタレントまたはその所属事務所に対してギフトとしての商品を贈る際に特に適したサービスを提供できる。
【符号の説明】
【0118】
1 情報処理システム、2 情報処理装置、3 購入者端末、4 受取者端末、5 ネットワーク、21 通信部、22 演算部、23 記憶部、100 通信インタフェース、101 入出力インタフェース、102 プロセッサ、103 メモリ、221 購入情報取得部、222 利益算出部、223 分配条件取得部、224 受取者利益算出部、225 受取用情報取得部、226 ギフト表示情報送信部、227 転送処理部、228 リアクション処理部。
【要約】
【課題】 ECサイトを介してファンからタレントまたはその所属事務所に対してギフトとしての商品を贈る際に特に適したサービスを提供できる情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法を得る。
【解決手段】 情報処理装置(2)は、ECサイトを表示した購入者端末(3)から、購入者の操作によって第1価格にて購入されたギフトとしての商品を示す購入商品特定情報を含むギフト購入操作情報を取得するとともに、ギフト購入操作情報の取得後に、取得されたギフト購入操作情報に含まれる購入商品特定情報が示す商品が第2価格にて購入されたことを示す購入情報を取得する購入情報取得部(221)と、予め定められた集計期間におけるECサイトからの第1価格による商品の合計購入額を第1集計額として集計するとともに、集計期間における第2価格による商品の合計購入額を第2集計額として集計し、第1集計額から第2集計額を減算した利益額を算出する利益算出部(222)と、を備える。
【選択図】
図2