(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-29
(45)【発行日】2024-11-07
(54)【発明の名称】データ連携プログラム、データ連携方法、およびデータ連携装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20241030BHJP
G06F 9/48 20060101ALN20241030BHJP
【FI】
G06Q30/0601
G06F9/48 370
(21)【出願番号】P 2020158875
(22)【出願日】2020-09-23
【審査請求日】2023-06-23
(73)【特許権者】
【識別番号】514020389
【氏名又は名称】TIS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】近藤 晃弘
【審査官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-032081(JP,A)
【文献】特開2019-144848(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G06F 9/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の情報処理装置に、
ECサイトに対するユーザからの複数の入力データを含む入力データ群を第2の情報処理装置から受信し、
前記入力データ群に基づいて、
自装置に導入されるアプリケーションプログラムインタフェース(API)のうち、前記入力データの各々に対応する
APIを順番に呼び出
す処理として、
前記APIのうち今回の順番のAPIを呼び出し、呼び出したAPIに対して当該APIに対応する前記入力データに応じた結果データを出力させ、結果データが出力された場合には、前記APIのうち次の順番のAPIを呼び出し、呼び出したAPIに対して当該APIに対応する前記入力データに応じた結果データを出力させるという処理を実行し、
前記順番に応じた前記APIが全て呼び出されることで呼び出された前記APIから出力される前記結果データが揃った場合には、呼び出された前記APIから出力される
前記結果データ
に基づくデータを前記第2の情報処理装置に送信する
処理を実行させることを特徴とするデータ連携プログラム。
【請求項2】
前記第1の情報処理装置に、
前記入力データ群から、
呼び出す対象の前記APIに対応する前記入力データを抽出し、
前記入力データを、前記APIを呼び出すためのデータ形式に変換する
処理をさらに実行させることを特徴とする請求項1に記載のデータ連携プログラム。
【請求項3】
前記第1の情報処理装置に、
前記結果データ
に基づくデータを、前記第2の情報処理装置に送信するためのデータ形式に変換する
処理をさらに実行させることを特徴とする請求項1または2に記載のデータ連携プログラム。
【請求項4】
前記第1の情報処理装置に、
前記ユーザからの複数の第2の入力データを含む第2の入力データ群を前記第2の情報処理装置から受信し、
前記結果データに基づいて第2のAPIを実行可と判定した場合、前記第2の入力データ群に基づいて、
自装置に導入されるAPIのうち、前記第2の入力データの各々に対応する前記第2のAPIを順番に呼び出し、
前記第2のAPIから出力される第2の結果データ
に基づくデータを前記第2の情報処理装置に送信する
処理をさらに実行させることを特徴とする請求項1に記載のデータ連携プログラム。
【請求項5】
前記APIは、前記ECサイトに対して前記ユーザを認証するためのAPIであり、
前記第1の情報処理装置に、
前記ユーザからの複数の第2の入力データを含む第2の入力データ群を前記第2の情報処理装置から受信し、
前記結果データに基づいて前記ユーザが正常に認証されたと判定した場合、前記第2の入力データ群に基づいて、
自装置に導入されるAPIのうち、前記第2の入力データの各々に対応する第2のAPIを順番に呼び出し、
前記第2のAPIから出力される第2の結果データ
に基づくデータを前記第2の情報処理装置に送信する
処理をさらに実行させることを特徴とする請求項1に記載のデータ連携プログラム。
【請求項6】
前記
自装置に導入されるAPIは、前記ECサイトに対して前記ユーザを認証するためのAPI、前記ECサイトの商品またはサービスを注文するためのAPI、前記商品または前記サービスを検索するためのAPI、前記ECサイトに前記ユーザを会員登録するためのAPI、前記ECサイトに対する前記ユーザの会員情報を取得するためのAPI、前記会員情報を更新するためのAPI、前記ECサイトから前記ユーザを退会させるためのAPI、前記ECサイトに対する前記ユーザの購買情報を取得するためのAPIのいずれかであることを特徴とする請求項
1に記載のデータ連携プログラム。
【請求項7】
第1の情報処理装置が、
ECサイトに対するユーザからの複数の入力データを含む入力データ群を第2の情報処理装置から受信し、
前記入力データ群に基づいて、
自装置に導入されるアプリケーションプログラムインタフェース(API)のうち、前記入力データの各々に対応する
APIを順番に呼び出
す処理として、
前記APIのうち今回の順番のAPIを呼び出し、呼び出したAPIに対して当該APIに対応する前記入力データに応じた結果データを出力させ、結果データが出力された場合には、前記APIのうち次の順番のAPIを呼び出し、呼び出したAPIに対して当該APIに対応する前記入力データに応じた結果データを出力させるという処理を実行し、
前記順番に応じた前記APIが全て呼び出されることで呼び出された前記APIから出力される前記結果データが揃った場合には、呼び出された前記APIから出力される
前記結果データ
に基づくデータを前記第2の情報処理装置に送信する
処理を実行することを特徴とするデータ連携方法。
【請求項8】
第1の情報処理装置であるデータ連携装置であって、
ECサイトに対するユーザからの複数の入力データを含む入力データ群を第2の情報処理装置から受信する受信部と、
前記入力データ群に基づいて、
自装置に導入されるアプリケーションプログラムインタフェース(API)のうち、前記入力データの各々に対応する
APIを順番に呼び出す
処理として、前記APIのうち今回の順番のAPIを呼び出し、呼び出したAPIに対して当該APIに対応する前記入力データに応じた結果データを出力させ、結果データが出力された場合には、前記APIのうち次の順番のAPIを呼び出し、呼び出したAPIに対して当該APIに対応する前記入力データに応じた結果データを出力させるという処理を実行する呼び出し部と、
前記順番に応じた前記APIが全て呼び出されることで呼び出された前記APIから出力される前記結果データが揃った場合には、呼び出された前記APIから出力される結果データ
に基づくデータを前記第2の情報処理装置に送信する送信部と
を備えたことを特徴とするデータ連携装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、データ連携プログラム、データ連携方法、およびデータ連携装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上で商品やサービスを販売および提供するEC(Electronic Commerce)サイトは、ユーザとWeb画面などを介してやり取りを行うECフロント部と、ECフロント部とデータベース(DB)とのデータ連携などの内部処理を担う内部システム部とによって実現される。
【0003】
しかしながら、ECサイトは、特に顧客情報を扱うため、安全性や堅牢性などが求められ、その開発も容易でない。そこで、内部システム部にパッケージソフトを導入し、ECフロント部に合わせてパッケージソフトをカスタマイズしてECサイトを構築する方法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ECフロント部に対して改修を行う場合、パッケージソフト側にも改修が必要となる場合がある。これは、1つのパッケージソフトに複数のECフロント部をデータ連携させている場合はさらに、1つのECフロント部の改修が、他のECフロント部にも影響を与えることになる。
【0006】
そこで、本開示では、ECフロント部の改修をより容易に行い易くすることができるデータ連携プログラム、データ連携方法、およびデータ連携装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、第1の情報処理装置に、ECサイトに対するユーザからの複数の入力データを含む入力データ群を第2の情報処理装置から受信し、入力データ群に基づいて、入力データの各々に対応するアプリケーションプログラムインタフェース(API)を順番に呼び出し、APIから出力される結果データを第2の情報処理装置に送信する処理を実行させることを特徴とするデータ連携プログラムが提供される。
【0008】
また、本開示によれば、第1の情報処理装置が、ECサイトに対するユーザからの複数の入力データを含む入力データ群を第2の情報処理装置から受信し、入力データ群に基づいて、入力データの各々に対応するAPIを順番に呼び出し、APIから出力される結果データを第2の情報処理装置に送信する処理を実行することを特徴とするデータ連携方法が提供される。
【0009】
また、本開示によれば、第1の情報処理装置であるデータ連携装置であって、ECサイトに対するユーザからの複数の入力データを含む入力データ群を第2の情報処理装置から受信する受信部と、入力データ群に基づいて、入力データの各々に対応するAPIを順番に呼び出す呼び出し部と、APIから出力される結果データを第2の情報処理装置に送信する送信部とを備えたことを特徴とするデータ連携装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る情報処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。
【
図3】従来の注文処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図4】本実施形態に係る注文処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図5】本実施形態に係る会員情報更新処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図6】本実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の部位には、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0012】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.実施形態
1.1.システム構成例
1.2.機能構成例
1.3.機能の詳細
2.ハードウェア構成例
3.まとめ
4.効果
【0013】
<1.実施形態>
<<1.1.システム構成例>>
まず、本実施形態に係る情報処理システムの構成例について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図1に示すように、情報処理システムは、情報処理装置100、ユーザ端末200、および連携元装置300を含む。
図1に示すように、情報処理装置100、ユーザ端末200、および連携元装置300はネットワークNを介して通信可能に接続される。なお、ネットワークNの通信方式は、有線や無線のいずれでもよく、ネットワークNは、インターネットなどの各種通信網であってよい。
【0014】
情報処理装置100は、例えば、ECサイトを提供する企業などによって管理されるサーバ装置であり、ECフロント部である連携元装置300とDBとのデータ連携などの内部処理を担うECサイトの内部システム部である。情報処理装置100は、ECサイトに対するユーザ端末200からの入力データ群を、連携元装置300を介して受信し、入力データの各々に対応するAPIを順番に呼び出す。ここで、呼び出すAPIは、例えば、ECサイトの内部システム部に導入されるパッケージソフトによって提供されるAPIである。また、情報処理装置100は、呼び出したAPIから出力される結果データを、連携元装置300を介してユーザ端末200に送信する。
【0015】
ユーザ端末200は、ECサイトを利用するユーザが所有し使用する端末である。ユーザ端末200は、スマートフォンやタブレットPCなどのモバイル端末であってもよいし、ユーザの自宅などに設置される据え置き端末であってもよい。ユーザは、ユーザ端末200を介して、ECサイトに対するデータ入力を行う。また、ユーザは、ユーザ端末200を介して、ECサイトへのデータ入力に対する結果データを受信する。
【0016】
連携元装置300も、例えば、ECサイトを提供する企業などによって管理される情報処理装置である。より具体的には、連携元装置300は、例えば、ユーザ端末200に、ECサイトのWeb画面やWebアプリケーションを提供するWebサーバであり、ECフロント部である。また、連携元装置300は、店舗などに設置される情報処理端末であってもよく、ユーザは連携元装置300に直接データ入力を行うことができる。この場合、ユーザ端末200は、本実施形態に係る情報処理システムの構成に含まれなくてもよい。
【0017】
なお、
図1では、本実施形態に係る情報処理システムとして、情報処理装置100、ユーザ端末200、および連携元装置300の3つのデバイスを少なくとも含むように示している。しかしながら、上述したように、本実施形態に係る情報処理システムは、使用形態によって、ユーザ端末200を含めなかったり、情報処理装置100および連携元装置300を1つのデバイスにまとめたり、さらに細かく装置を分散させたりするなどして構成できる。
【0018】
<<1.2.機能構成例>>
次に、本実施形態に係る情報処理装置100の機能構成例について説明する。
図2は、本実施形態に係る情報処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態に係る情報処理装置100は、記憶部110、受信部120、呼び出し部130、送信部140、抽出部150、変換部160、制御部170を備える。
【0019】
(記憶部110)
本実施形態に係る記憶部110は、各種プログラムやデータを一時的または恒常的に記憶するための記憶領域である。記憶部110には、情報処理装置100が各種機能を実行するためのプログラムやデータが記憶されてよい。具体的な一例として、記憶部110には、ECサイトを介して商品を注文するためのプログラムや、ECサイトを利用するユーザの会員情報や各種設定などを管理するための各種データなどが記憶されてよい。もちろん、上記はあくまで一例であり、記憶部110に記憶されるデータの種別は特に限定されない。
【0020】
(受信部120)
本実施形態に係る受信部120は、ECサイトに対するユーザからの複数の入力データを含む入力データ群を連携元装置300から受信する。ここで受信する入力データ群とは、従来であれば、情報処理装置100と連携元装置300とが何度もやり取りして受信する入力データを一括して1つの入力データ群として受信するものである。入力データ群は、例えば、XML(Extensible Markup Language)形式で受信される。
【0021】
(呼び出し部130)
本実施形態に係る呼び出し部130は、受信部120によって受信された入力データ群に基づいて、入力データの各々に対応するAPIを順番に呼び出す。なお、入力データ群に含まれる入力データや、呼び出すAPIの順番は、実行する処理によって異なり、予め定められる。
【0022】
ここで、呼び出すAPIは、例えば、ECサイトの内部システム部に導入されるパッケージソフトによって提供されるAPIである。具体的には、例えば、呼び出すAPIは、ECサイトに対してユーザを認証するためのAPI、ECサイトの商品またはサービスを注文するためのAPI、当該商品またはサービスを検索するためのAPI、ECサイトにユーザを会員登録するためのAPI、ECサイトに対するユーザの会員情報を取得するためのAPI、当該会員情報を更新するためのAPI、ECサイトからユーザを退会させるためのAPI、ECサイトに対するユーザの購買情報を取得するためのAPIなどであるが、これらに限定されない。
【0023】
また、呼び出し部130は、既に呼び出されたAPIから出力された結果データに基づいて次のAPIを実行可と判定した場合に、次のAPIを呼び出してもよい。具体的には、例えば、呼び出し部130は、ECサイトに対してユーザを認証するためのAPIを呼び出し、当該APIから出力される結果データに基づいてユーザが正常に認証されたと判定した場合に、次のAPIを呼び出す。
【0024】
(送信部140)
本実施形態に係る送信部140は、呼び出し部130によって呼び出されたAPIから出力される結果データを連携元装置300に送信する。結果データも、例えば、XML形式で送信される。
【0025】
(抽出部150)
本実施形態に係る抽出部150は、受信部120によって受信された入力データ群から、入力データを抽出する。より具体的には、XML形式の入力データ群から、呼び出し部130によって次に呼び出すAPIに対応する入力データを抽出する。
【0026】
(変換部160)
本実施形態に係る変換部160は、抽出部150によって抽出された入力データを、APIを呼び出すためのデータ形式に変換する。具体的には、例えば、変換部160は、XML形式の入力データをフォームデータに変換する。
【0027】
また、変換部160は、APIから出力される結果データを、連携元装置300に送信するためのデータ形式に変換する。具体的には、例えば、変換部160は、JSON(JavaScript(登録商標) Object Notation)形式の結果データをXML形式のデータに変換する。
【0028】
(制御部170)
本実施形態に係る制御部170は、情報処理装置100全体を司る処理部であり、情報処理装置100が備える各構成を制御する。制御部170が有する機能の詳細については後述される。
【0029】
以上、本実施形態に係る情報処理装置100の機能構成例について説明した。なお、
図2を用いて説明した上記の機能構成はあくまで一例であり、本実施形態に係る情報処理装置100の機能構成は係る例に限定されない。例えば、情報処理装置100は、必ずしも
図2に示す構成のすべてを備えなくてもよいし、各構成を情報処理装置100とは異なる別のコンピュータに備えることも可能である。本実施形態に係る情報処理装置100の機能構成は、仕様や運用に応じて柔軟に変形可能である。
【0030】
また、各構成要素の機能を、CPU(Central Proccessing Unit)などの演算装置がこれらの機能を実現する処理手順を記述した制御プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体から制御プログラムを読み出し、そのプログラムを解釈して実行することにより行ってもよい。したがって、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜利用する構成を変更することが可能である。また、情報処理装置100のハードウェア構成の一例については後述される。
【0031】
<<1.3.機能の詳細>>
次に、本実施形態に係る情報処理装置100が有する機能について具体的な処理を例として詳細に説明する。本実施形態に係る情報処理装置100の制御部170は、ECサイトに対するユーザ端末200から入力データ群を受信し、入力データの各々に対応するAPIを順番に呼び出し、出力される結果データをユーザ端末200に送信する。
【0032】
まず、従来のデータ連携処理を、商品の注文処理を例として説明する。
図3は、従来の注文処理の一例を示すシーケンス図である。まず、
図3に示すように、ユーザ端末200は、商品の注文を行う注文画面の表示を連携元装置300に要求する。これに応答し、連携元装置300は、情報処理装置100の注文画面表示用のAPIを呼び出す。そして、連携元装置300は、注文画面表示用のAPIから結果データとして出力される、注文画面表示用の画面情報などを取得し、ユーザ端末200に提供する。これにより、ユーザ端末200に注文画面が表示される。
【0033】
次に、ユーザ端末200は、ユーザからの注文画面におけるボタンやリンク押下などに応答して、商品検索のための商品一覧表示の表示を連携元装置300に要求する。連携元装置300は、商品一覧表示の要求に応答して、情報処理装置100の商品検索用のAPIを呼び出す。この際、商品を絞り込むためのキーワードやカテゴリなどを引数として商品検索用のAPIに渡してよい。そして、連携元装置300は、商品検索用のAPIから結果データとして出力される、商品一覧表示用の画面情報などを取得し、ユーザ端末200に提供する。これにより、ユーザ端末200に商品一覧が表示される。
【0034】
次に、ユーザ端末200は、ユーザによって商品一覧などから選択された商品の商品カートへの投入を連携元装置300に要求する。これに応答し、連携元装置300は、情報処理装置100の商品カート投入用のAPIを呼び出す。この際、選択された商品を一意に示す識別子を引数として商品カート投入用のAPIに渡す。また、ユーザ端末200から商品カートの中身の表示の要求があった場合、連携元装置300は、情報処理装置100の商品カート表示用のAPIを呼び出す。そして、連携元装置300は、商品カート表示用のAPIから結果データとして出力される、商品カート表示用の画面情報などを取得し、ユーザ端末200に提供する。これにより、ユーザ端末200に商品カートの中身が表示される。
【0035】
次に、ユーザ端末200は、カートに投入した商品の購入手続きを連携元装置300に要求する。これに応答し、連携元装置300は、情報処理装置100の会員設定表示用のAPIを呼び出す。なお、ユーザの会員情報が既に設定済みの場合は、会員設定処理をスキップする、または設定された会員情報の表示および確認のみであってよい。連携元装置300は、会員設定表示用のAPIから結果データとして出力される、会員設定表示用の画面情報などを取得し、ユーザ端末200に提供する。これにより、ユーザ端末200に会員設定画面が表示される。
【0036】
次に、ユーザ端末200は、ユーザによって会員設定画面を介して入力された会員情報の設定を連携元装置300に要求する。これに応答し、連携元装置300は、情報処理装置100の会員設定用のAPIを呼び出す。この際、入力された会員情報が引数として会員設定用のAPIに渡され、設定される。そして、連携元装置300は、会員設定用のAPIから結果データとして出力される、配送先選択画面表示用の画面情報などを取得し、ユーザ端末200に提供する。これにより、ユーザ端末200に配送先選択画面が表示される。
【0037】
次に、ユーザ端末200は、ユーザによって配送先選択画面を介して入力された商品の配送先情報の設定を連携元装置300に要求する。これに応答し、連携元装置300は、情報処理装置100の配送先設定用のAPIを呼び出す。この際、入力された配送先情報が引数として配送先設定用のAPIに渡され、設定される。そして、連携元装置300は、配送先設定用のAPIから結果データとして出力される、支払方法選択画面表示用の画面情報などを取得し、ユーザ端末200に提供する。これにより、ユーザ端末200に支払選択画面が表示される。
【0038】
次に、ユーザ端末200は、ユーザによって支払選択画面を介して入力された代金の支払方法の設定を連携元装置300に要求する。これに応答し、連携元装置300は、情報処理装置100の支払方法設定用のAPIを呼び出す。この際、入力された支払方法を一意に示す識別子が引数として支払方法設定用のAPIに渡され、設定される。そして、連携元装置300は、支払方法設定用のAPIから結果データとして出力される、確認画面表示用の画面情報などを取得し、ユーザ端末200に提供する。これにより、ユーザ端末200に購入を希望する商品や配送先、支払方法などの確認画面が表示される。
【0039】
次に、ユーザ端末200は、ユーザからの確認画面におけるボタン押下などに応答して、購入を希望する商品の注文登録を連携元装置300に要求する。これに応答し、連携元装置300は、情報処理装置100の注文登録用のAPIを呼び出す。これにより、情報処理装置100において、購入を希望する商品の注文登録が実行され、注文登録用のAPIから結果データとして注文完了メッセージが出力される。そして、連携元装置300は、注文完了メッセージをユーザ端末200に送信し、
図3に示す商品の注文処理は終了する。
【0040】
このように、従来のデータ連携処理は、ユーザ端末200からの要求などに応じて、ECフロント部である連携元装置300が、パッケージソフトによって提供される処理ごとのAPIを呼び出す。
【0041】
そのため、ECフロント部に対する改修が、パッケージソフトなどによって構成される内部システム部や、パッケージソフトの各APIを利用する他のECフロント部(ECサイト)にも影響を与える場合がある。そこで、本実施形態として、ECフロント部の改修をより容易に行い易くすることができるデータ連携方法を、
図3同様、商品の注文処理を例として説明する。
【0042】
図4は、本実施形態に係る注文処理の一例を示すシーケンス図である。まず、
図4に示すように、ユーザ端末200は、商品の注文登録を連携元装置300に要求する。この際、ユーザ端末200は、注文登録のための入力データ群を連携元装置300に送信する。入力データ群は、連携元装置300からユーザ端末200に提供されるユーザインタフェース(UI)を介して、ユーザによって入力される。また、この際、各入力データに対する型や文字数、必須入力などの一般的な入力チェックが行われてもよい。また、各入力データは、UIを介して提供されるテキストボックスへの直接入力の他、リストボックスなどから選択されてもよい。
【0043】
このように、各入力データの入力形式や内容は、ECフロント部ごとにUIを介して設定でき、パッケージソフトなどによって構成される内部システム部を介すことなく、処理ごとに入力データ群が作成される。そのため、ECフロント部に対する改修が、パッケージソフトなどによって構成される内部システム部や、他のECフロント部に影響を与えることはない、または、あっても影響は極めて小さい。
【0044】
なお、連携元装置300に送信される入力データ群は、例えば、購入を希望する商品を一意に示す識別子、ユーザの会員情報(ログイン情報などであってよい)、商品の配送先情報、代金の支払方法を一意に示す識別子などの各入力データを含む。
【0045】
次に、連携元装置300は、商品の注文登録の要求に応答して、情報処理装置100の注文登録用のAPIを呼び出す。この際、連携元装置300は、ユーザ端末200から受信した入力データ群を引数として注文登録用のAPIに渡す。なお、当該APIは、ECサイトの内部システム部に導入されるパッケージソフトによって提供されるAPIではなく、ECサイトごとに作成されるAPIである。
【0046】
次に、情報処理装置100は、商品の注文登録の要求、すなわち、注文登録APIの実行に応答して、連携元装置300から受信した入力データ群から各入力データを抽出し、各種APIを呼び出すためのデータ形式に変換する。なお、各入力データの抽出および変換は、各種APIを呼び出す際に、それぞれのAPIごとに行ってもよい。また、情報処理装置100が呼び出す各種APIは、ECサイトの内部システム部に導入されるパッケージソフトによって提供されるAPIである。
【0047】
次に、情報処理装置100は、注文画面表示用のAPIを呼び出す。注文画面表示用のAPIは、
図3に示す従来の注文処理と同等の処理を行うために呼び出されるだけである。つまり、情報処理装置100は、注文処理の流れの中で呼び出すことが必須とされるAPIを、処理上は必要なくても呼び出す。このように、情報処理装置100側で必要な処理、すなわち、ECサイトの内部システム部に導入されるパッケージソフトによって定められた処理は、連携元装置300側の処理が変更されても影響を受けないように制御される。
【0048】
しかしながら、注文画面表示用のAPIから結果データとして出力される、注文画面表示用の画面情報などを取得し、注文画面を表示するなどの処理は、ここでは実行する必要がないため実行されない。
【0049】
なお、情報処理装置100が各種APIを呼び出す順番は、連携元装置300によって呼び出されたAPI(
図4の場合は、注文登録API)ごとに決定されてもよいし、入力データ群の中の入力データによって設定されてもよい。
【0050】
次に、情報処理装置100は、商品カート投入用のAPIを呼び出す。この際、情報処理装置100は、入力データ群から抽出および変換した入力データの1つである、購入を希望する商品を一意に示す識別子を、引数として商品カート投入用のAPIに渡す。ここで、
図3の従来の注文処理と比較して、商品カート投入用のAPIの前に商品検索用のAPIが呼び出されていないことに注意されたい。このように、注文処理の流れの中で、呼び出すことが必須でないAPIはスキップして呼び出さないように制御できる。
【0051】
次に、情報処理装置100は、会員設定用のAPIを呼び出す。この際、情報処理装置100は、入力データ群から抽出および変換した入力データの1つである、ユーザの会員情報を、引数として会員設定用のAPIに渡す。
【0052】
次に、情報処理装置100は、会員設定用のAPIを呼び出す。この際、情報処理装置100は、入力データ群から抽出および変換した入力データの1つである、ユーザの会員情報を、引数として会員設定用のAPIに渡す。なお、
図3に示すように、従来の注文処理では、会員設定用のAPIから結果データとして、配送先選択画面表示用の画面情報が出力される。しかしながら、
図4に示す本実施形態に係る注文処理では、入力データ群の中に既に商品の配送先情報が含まれているため、出力される配送先選択画面表示用の画面情報などを用いて、配送先選択画面を表示するなどの処理は実行されない。
【0053】
次に、情報処理装置100は、支払方法設定用のAPIを呼び出す。この際、情報処理装置100は、入力データ群から抽出および変換した入力データの1つである、代金の支払方法を一意に示す識別子を、引数として支払方法設定用のAPIに渡す。
【0054】
次に、情報処理装置100は、注文登録用のAPIを呼び出す。これにより、購入を希望する商品の注文登録が実行され、注文登録用のAPIから結果データとして注文完了メッセージが出力される。
【0055】
次に、情報処理装置100は、注文登録用のAPIから出力された注文完了メッセージを、連携元装置300に送信するためのデータ形式に変換し、注文登録APIの結果データとして、連携元装置300に出力する。そして、連携元装置300は、注文完了メッセージをユーザ端末200に送信し、
図4に示す商品の注文処理は終了する。
【0056】
以上、本実施形態に係る注文処理について説明したが、本実施形態で呼び出され、実行されるAPIは、上述したように、注文処理のものに限られない。また、先に実行したAPIの結果データを、次に実行するAPIの入力データ群に含めて、次に実行するAPIの実行可否を判定してもよい。
【0057】
図5は、本実施形態に係る会員情報更新処理の一例を示すシーケンス図である。まず、
図5に示すように、ユーザ端末200は、ユーザ認証を連携元装置300に要求する。この際、ユーザ端末200は、ユーザ認証のための入力データ群を連携元装置300に送信する。入力データ群は、例えば、ユーザの会員情報(ログイン情報などであってよい)などの各入力データを含む。
【0058】
次に、連携元装置300は、ユーザ認証の要求に応答して、情報処理装置100のユーザ認証用のAPIを呼び出す。この際、連携元装置300は、ユーザ端末200から受信した入力データ群を引数としてユーザ認証用のAPIに渡す。
【0059】
次に、情報処理装置100は、ユーザ認証の要求、すなわち、認証APIの実行に応答して、連携元装置300から受信した入力データ群から各入力データを抽出し、各種APIを呼び出すためのデータ形式に変換する。
【0060】
次に、情報処理装置100は、認証画面表示用のAPIを呼び出す。認証画面表示用のAPIも、
図3の注文画面表示用のAPI同様、認証処理の流れの中で呼び出すことが必須とされるAPIであり、処理上は必要なくても呼び出す。
【0061】
次に、情報処理装置100は、会員認証用のAPIを呼び出す。この際、情報処理装置100は、入力データ群から抽出および変換した入力データである、ユーザの会員情報を、引数として会員認証用のAPIに渡す。これにより、ユーザ認証が実行され、会員認証用のAPIから結果データとして認証結果が出力される。
【0062】
次に、情報処理装置100は、会員認証用のAPIから出力された認証結果を、連携元装置300に送信するためのデータ形式に変換し、認証APIの結果データとして、連携元装置300に出力する。そして、連携元装置300は、認証結果をユーザ端末200に送信する。
【0063】
次に、ユーザ端末200は、会員情報更新を連携元装置300に要求する。この際、ユーザ端末200は、ユーザ認証のための入力データ群を連携元装置300に送信する。入力データ群は、例えば、変更する会員情報や、連携元装置300から受信したユーザ認証の認証結果などの各入力データを含む。
【0064】
次に、連携元装置300は、会員情報更新の要求に応答して、情報処理装置100の会員情報更新用のAPIを呼び出す。この際、連携元装置300は、ユーザ端末200から受信した入力データ群を引数として会員情報更新用のAPIに渡す。
【0065】
次に、情報処理装置100は、会員情報更新の要求、すなわち、会員情報更新APIの実行に応答して、連携元装置300から受信した入力データ群から各入力データを抽出し、各種APIを呼び出すためのデータ形式に変換する。
【0066】
次に、情報処理装置100は、入力データ群に含まれるユーザ認証の認証結果データに基づいて、ユーザが正常に認証されなかったと判定した場合、各種APIを呼び出すことなく、会員情報更新APIの結果データとして、エラーメッセージを連携元装置300に出力し、
図5に示す会員情報更新処理は終了する。
【0067】
一方、情報処理装置100は、ユーザが正常に認証されたと判定した場合、会員設定表示用のAPIを呼び出す。会員設定表示用のAPIも、認証画面表示用のAPIなどと同様、会員情報更新処理の流れの中で呼び出すことが必須とされるAPIであり、処理上は必要なくても呼び出す。
【0068】
次に、情報処理装置100は、会員情報更新用のAPIを呼び出す。この際、情報処理装置100は、入力データ群から抽出および変換した入力データである、変更する会員情報を、引数として会員情報更新用のAPIに渡す。これにより、変更する会員情報に基づいて会員情報の更新が実行され、会員情報更新用のAPIから結果データとして完了メッセージが出力される。
【0069】
次に、情報処理装置100は、会員情報更新用のAPIから出力された完了メッセージを、連携元装置300に送信するためのデータ形式に変換し、会員情報更新APIの結果データとして、連携元装置300に出力する。そして、連携元装置300は、完了メッセージをユーザ端末200に送信し、
図5に示す会員情報更新処理は終了する。
【0070】
以上、
図5に示したように、先に実行したAPIの結果データを、次に実行するAPIの入力データ群に含めて、次に実行するAPIの実行可否を判定したり、呼び出すAPIを制御したりすることができる。
【0071】
<2.ハードウェア構成例>
次に、本実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成例について説明する。
図6は、本実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図6を参照すると、情報処理装置100は、例えば、プロセッサ801と、ROM802と、RAM803と、ホストバス804と、ブリッジ805と、外部バス806と、インターフェース807と、入力装置808と、出力装置809と、ストレージ810と、ドライブ811と、接続ポート812と、通信装置813と、を有する。なお、ここで示すハードウェア構成は一例であり、構成要素の一部が省略されてもよい。また、ここで示される構成要素以外の構成要素をさらに含んでもよい。
【0072】
(プロセッサ801)
プロセッサ801は、例えば、演算処理装置または制御装置として機能し、ROM802、RAM803、ストレージ810、またはリムーバブル記録媒体901に記録された各種プログラムに基づいて各構成要素の動作全般またはその一部を制御する。
【0073】
(ROM802、RAM803)
ROM802は、プロセッサ801に読み込まれるプログラムや演算に用いるデータなどを格納する手段である。RAM803には、例えば、プロセッサ801に読み込まれるプログラムや、そのプログラムを実行する際に適宜変化する各種パラメータなどが一時的または永続的に格納される。
【0074】
(ホストバス804、ブリッジ805、外部バス806、インターフェース807)
プロセッサ801、ROM802、RAM803は、例えば、高速なデータ伝送が可能なホストバス804を介して相互に接続される。一方、ホストバス804は、例えば、ブリッジ805を介して比較的データ伝送速度が低速な外部バス806に接続される。また、外部バス806は、インターフェース807を介して種々の構成要素と接続される。
【0075】
(入力装置808)
入力装置808には、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、およびレバーなどが用いられる。さらに、入力装置808としては、赤外線やその他の電波を利用して制御信号を送信することが可能なリモートコントローラ(以下、リモコン)が用いられることもある。また、入力装置808には、マイクロフォンなどの音声入力装置が含まれる。
【0076】
(出力装置809)
出力装置809は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD、または有機ELなどのディスプレイ装置、スピーカ、ヘッドホンなどのオーディオ出力装置、プリンタ、携帯電話、またはファクシミリなど、取得した情報を利用者に対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置である。また、本実施形態に係る出力装置809は、触覚刺激を出力することが可能な種々の振動デバイスを含む。
【0077】
(ストレージ810)
ストレージ810は、各種のデータを格納するための装置である。ストレージ810としては、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)などの磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイスなどが用いられる。
【0078】
(ドライブ811)
ドライブ811は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体901に記録された情報を読み出し、またはリムーバブル記録媒体901に情報を書き込む装置である。
【0079】
(接続ポート812)
接続ポート812は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)、RS-232Cポート、または光オーディオ端子などのような外部接続機器902を接続するためのポートである。
【0080】
(通信装置813)
通信装置813は、ネットワークに接続するための通信デバイスであり、例えば、有線または無線LAN、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または各種通信用のモデムなどである。
【0081】
(リムーバブル記録媒体901)
リムーバブル記録媒体901は、例えば、DVDメディア、Blu-ray(登録商標)メディア、HD DVDメディア、各種の半導体記憶メディアなどである。もちろん、リムーバブル記録媒体901は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード、または電子機器などであってもよい。
【0082】
(外部接続機器902)
外部接続機器902は、例えば、プリンタ、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、またはICレコーダなどである。
【0083】
なお、本実施形態に係る記憶部110は、ROM802やRAM803、ストレージ810によって実現される。また、プロセッサ801によって実現される本実施形態に係る制御部170が、受信部120、呼び出し部130、送信部140、抽出部150、変換部160を実現する各制御プログラムを、ROM802やRAM803などから読み出し実行する。また、本実施形態に係る送信部140が、ROM802やRAM803などからデータを読み出し、ホストバス804、ブリッジ805、外部バス806、インターフェース807を介して通信装置813にデータを送り、外部装置へのデータ送信を行う。
【0084】
<3.まとめ>
以上説明したように、情報処理装置100は、ECサイトに対するユーザからの複数の入力データを含む入力データ群を連携元装置300から受信し、入力データ群に基づいて、入力データの各々に対応するAPIを順番に呼び出し、APIから出力される結果データを連携元装置300に送信する。
【0085】
このように、連携元装置300、すなわち、ECフロント部と、ECサイトの内部システム部(パッケージソフト)との間のデータ連携を情報処理装置100が行うことで、ECフロント部の改修を、情報処理装置100のデータ連携部分の処理で吸収することができる。これにより、ECフロント部の改修によって、パッケージソフトの改修や、当該パッケージソフトの同一のAPIを呼び出す他のECフロント部の改修が必要なくなり、ECフロント部の改修をより容易に行い易くすることができる。
【0086】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0087】
<4.効果>
上述したように、情報処理装置100は、以下のような構成を取り様々な効果を奏し得る。しかしながら、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏し得る。
【0088】
(1)第1の情報処理装置(情報処理装置100)に、
ECサイトに対するユーザからの複数の入力データを含む入力データ群を第2の情報処理装置(連携元装置300)から受信し、
前記入力データ群に基づいて、前記入力データの各々に対応するAPIを順番に呼び出し、
前記APIから出力される結果データを前記第2の情報処理装置に送信する
処理を実行させることを特徴とするデータ連携プログラム。
【0089】
このように、ECサイトの内部システム部を介すことなく、ECサイトのECフロント部である連携元装置300を介して入力データ群が作成される。また、入力データ群を受信した情報処理装置が、ECフロント部と内部システム部との間のデータ連携を行うことで、ECフロント部の改修を、情報処理装置100のデータ連携部分の処理で吸収することができる。これにより、ECフロント部の改修によって、パッケージソフトの改修や、当該パッケージソフトの同一のAPIを呼び出す他のECフロント部の改修が必要なくなり、ECフロント部の改修をより容易に行い易くすることができる。
【0090】
(2)前記第1の情報処理装置に、
前記入力データ群から、前記入力データを抽出し、
前記入力データを、前記APIを呼び出すためのデータ形式に変換する
処理をさらに実行させることを特徴とする前記(1)に記載のデータ連携プログラム。
【0091】
これにより、ECフロント部と内部システム部とで取り扱うデータ形式に違いがあっても、情報処理装置100でその違いを吸収できる。これは、ECフロント部の改修をより容易に行い易くすることにも繋がる。
【0092】
(3)前記第1の情報処理装置に、
前記結果データを、前記第2の情報処理装置に送信するためのデータ形式に変換する
処理をさらに実行させることを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載のデータ連携プログラム。
【0093】
これにより、ECフロント部と内部システム部とで取り扱うデータ形式に違いがあっても、情報処理装置100でその違いを吸収できる。これは、ECフロント部の改修をより容易に行い易くすることにも繋がる。
【0094】
(4)前記第1の情報処理装置に、
前記ユーザからの複数の第2の入力データを含む第2の入力データ群を前記第2の情報処理装置から受信し、
前記結果データに基づいて第2のAPIを実行可と判定した場合、前記第2の入力データ群に基づいて、前記第2の入力データの各々に対応する前記第2のAPIを順番に呼び出し、
前記第2のAPIから出力される第2の結果データを前記第2の情報処理装置に送信する
処理をさらに実行させることを特徴とする前記(1)に記載のデータ連携プログラム。
【0095】
このように、先に実行したAPIの結果データを、次に実行するAPIの入力データ群に含めることで、次に実行するAPIの実行可否を判定したり、呼び出すAPIを制御したりすることができる。
【0096】
(5)前記APIは、前記ECサイトに対して前記ユーザを認証するためのAPIであり、
前記第1の情報処理装置に、
前記ユーザからの複数の第2の入力データを含む第2の入力データ群を前記第2の情報処理装置から受信し、
前記結果データに基づいて前記ユーザが正常に認証されたと判定した場合、前記第2の入力データ群に基づいて、前記第2の入力データの各々に対応する第2のAPIを順番に呼び出し、
前記第2のAPIから出力される第2の結果データを前記第2の情報処理装置に送信する
処理をさらに実行させることを特徴とする前記(1)に記載のデータ連携プログラム。
【0097】
このように、先に実行したAPIの結果データを、次に実行するAPIの入力データ群に含めることで、次に実行するAPIの実行可否を判定したり、呼び出すAPIを制御したりすることができる。
【0098】
(6)前記APIは、前記ECサイトに対して前記ユーザを認証するためのAPI、前記ECサイトの商品またはサービスを注文するためのAPI、前記商品または前記サービスを検索するためのAPI、前記ECサイトに前記ユーザを会員登録するためのAPI、前記ECサイトに対する前記ユーザの会員情報を取得するためのAPI、前記会員情報を更新するためのAPI、前記ECサイトから前記ユーザを退会させるためのAPI、前記ECサイトに対する前記ユーザの購買情報を取得するためのAPIのいずれかであることを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれか1つに記載のデータ連携プログラム。
【0099】
このように、ECサイトの特定の処理に限定されず、様々な処理において、本実施形態を適用し、ECフロント部の様々な処理の改修をより容易に行い易くすることができる。
【符号の説明】
【0100】
100 情報処理装置
110 記憶部
120 受信部
130 呼び出し部
140 送信部
150 抽出部
160 変換部
170 制御部
200 ユーザ端末
300 連携元装置