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特許7579171支持部材、バックライトユニット、および液晶表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-29
(45)【発行日】2024-11-07
(54)【発明の名称】支持部材、バックライトユニット、および液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20241030BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20241030BHJP
【FI】
F21S2/00 483
G02F1/13357
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021023817
(22)【出願日】2021-02-18
(65)【公開番号】P2022126010
(43)【公開日】2022-08-30
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】桑原 亮太
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2005-0116642(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2008-0010836(KR,A)
【文献】特開2006-140160(JP,A)
【文献】台湾特許出願公開第200909925(TW,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0203480(US,A1)
【文献】国際公開第2011/016271(WO,A1)
【文献】特開2009-193972(JP,A)
【文献】特開2010-218915(JP,A)
【文献】特開2009-272199(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
G02F 1/13357
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部材に固定され得る固定面と前記固定面に対向する主表面とを有するベース部と、
前記主表面から遠ざかるように突出し、第2部材によって前記主表面に向かって押され
た場合に、前記第2部材に点接触または線接触する状態から面接触する状態へ変化するように弾性変形する湾曲部と、を備え、
弾性変形する前の状態で前記湾曲部の断面の厚さが前記主表面に近づくほど大きくなっている、支持部材。
【請求項2】
記ベース部の前記固定面が平面形状である、請求項1に記載の支持部材。
【請求項3】
前記湾曲部は、円弧形状部、アーチ形状部、または、楕円形状部を含む、請求項1または2に記載の支持部材。
【請求項4】
前記湾曲部の断面の幅が前記主表面に近づくほど大きくなる、請求項1~3のいずれかに記載の支持部材。
【請求項5】
前記ベース部と前記湾曲部との間に、前記主表面から突出する板状部をさらに備え、
前記湾曲部は、前記板状部から突出するように設けられた、請求項1~4のいずれかに記載の支持部材。
【請求項6】
前記湾曲部は、透明部材もしくは白色部材により構成された、請求項1~5のいずれかに記載の支持部材。
【請求項7】
前記湾曲部の内側には、他の部材が設けられていない、請求項1~6のいずれかに記載の支持部材。
【請求項8】
前記湾曲部が複数の凸部を含み、
前記複数の凸部のそれぞれが、前記第2部材に点接触または線接触する状態から面接触する状態へ変化するように弾性変形する、請求項1~7のいずれかに記載の支持部材。
【請求項9】
容器状のシャーシと、
前記シャーシ内に配置された複数の発光部と、
前記シャーシの上端の開口を塞ぐように配置され、前記複数の発光部から発せられた光を変換して発する光学部材と、
前記シャーシ内に配置され、前記光学部材が前記複数の発光部に向かって撓んだときに、前記光学部材が前記複数の発光部に接近することを抑制するように、前記光学部材を支持する支持部材と、を備え、
前記支持部材は、
前記光学部材を支持するときに、点接触または線接触する状態から面接触する状態へ変化するように弾性変形し、
第1部材に固定され得る固定面と前記固定面に対向する主表面とを有するベース部と、
前記主表面から遠ざかるように突出し、第2部材によって前記主表面に向かって押された場合に、前記第2部材に点接触または線接触する状態から面接触する状態へ変化するように弾性変形する湾曲部と、を備え、
弾性変形する前の状態で前記湾曲部の断面の厚さが前記主表面に近づくほど大きくなっている、バックライトユニット。
【請求項10】
記支持部材の前記ベース部の前記固定面が平面形状である、請求項9に記載のバックライトユニット。
【請求項11】
請求項または10に記載のバックライトユニットと、
前記バックライトユニットに対向するように配置され、前記バックライトユニットが発した光を透過する液晶パネルと、を含む、液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、支持部材、バックライトユニット、および液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置の製造のために、バックライトユニットの開発が行われている。バックライトユニットは、容器状のシャーシと、シャーシ内に配置された複数の発光部と、を備えている。また、バックライトユニットは、シャーシの上端の開口を塞ぐように配置され、複数の発光部から発せられた光を変換して発する光学部材を備えている。
【0003】
上記のようなバックライトにおいては、光学部材が基板に向かって撓むことがある。この場合、光学部材が複数の発光部に接近することを抑制するように、支持部材が光学部材を支持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-161793号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した支持部材は、光学部材に接触する先端が尖っている。そのため、撓んだ光学部材が支持部材に接触すると、支持部材が光学部材を損傷させてしまうおそれがある。
【0006】
本開示の一形態の目的は、光学部材の損傷を抑制することができる支持部材、バックライトユニット、および液晶表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一形態の支持部材は、第1部材に固定され得る固定面と前記固定面に対向する主表面とを有するベース部と、前記主表面から遠ざかるように突出し、第2部材によって前記主表面に向かって押された場合に、前記第2部材に点接触または線接触する状態から面接触する状態へ変化するように弾性変形する湾曲部と、を備えている。
【0008】
本開示の一形態のバックライトユニットは、容器状のシャーシと、前記シャーシ内に配置された複数の発光部と、前記シャーシの上端の開口を塞ぐように配置され、前記複数の発光部から発せられた光を変換して発する光学部材と、前記シャーシ内に配置され、前記光学部材が前記複数の発光部に向かって撓んだときに、前記光学部材が前記複数の発光部に接近することを抑制するように、前記光学部材を支持する支持部材と、を備え、前記支持部材は、前記光学部材を支持するときに、点接触または線接触する状態から面接触する状態へ変化するように弾性変形する。
【0009】
本開示の一形態の液晶表示装置は、前述のバックライトユニットと、前記バックライトユニットに対向するように配置され、前記バックライトユニットが発した光を透過する液晶パネルと、を含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1の支持部材の液晶表示装置のバックライトユニット内での配置を説明するための平面図である。
図2】実施の形態1の支持部材の液晶表示装置のバックライトユニットの一部を示す断面図である。
図3】実施の形態1の支持部材の液晶表示装置のバックライトユニットの一部を示す断面図である。
図4】実施の形態1の支持部材に第2部材としての光学部材が点接触または線接触している状態を示す断面図である。
図5】実施の形態1の支持部材に第2部材としての光学部材が面接触している状態を示す断面図である。
図6】実施の形態1の支持部材の第1の変形例の断面図である。
図7】実施の形態1の支持部材の第2の変形例の断面図である。
図8】実施の形態2の支持部材の平面図である。
図9】実施の形態2の光学部材が支持部材の側面図である。
図10】実施の形態2の光学部材が支持部材に点接触または線接触している状態を示す断面図である。
図11】実施の形態2の光学部材が支持部材に面接触している状態を示す断面図である。
図12】実施の形態3の支持部材の斜視図である。
図13】実施の形態3の光学部材が支持部材に点接触または線接触している状態を示す断面図である。
図14】実施の形態3の光学部材が支持部材に面接触している状態を示す断面図である。
図15】実施の形態4の支持部材に第2部材としての光学部材が点接触または線接触している状態を示す断面図である。
図16】実施の形態4の支持部材に第2部材としての光学部材が面接触している状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態の支持部材、バックライトユニット、および液晶表示装置を、図面を参照しながら説明する。なお、各図面において、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、同一又は同等の要素の重複する説明は繰り返さない。
【0012】
(実施の形態1)
図1図9を用いて、実施の形態1の支持部材10、バックライトユニットBLU、および液晶表示装置LCDを説明する。
【0013】
図1図3に示されるように、本実施の形態の液晶表示装置LCDは、液晶パネルLCPと、液晶パネルLCPに対向するように配置されたバックライトユニットBLUとを含んでいる。バックライトユニットBLUは、第1部材としての下部シャーシLS、基板S、複数の発光部L、第2部材としての光学部材OM、および複数の支持部材10を備えている。
【0014】
下部シャーシLS(第1部材)は、容器形状をなしており、支持部材10は、下部シャーシLSの底面上に固定されている。ただし、基板Sが下部シャーシLSの底面を覆う平板状をなしている場合には、支持部材10は、基板S上に固定されてもよい。支持部材10が固定される被固定部材は、いかなる部材であってもよい。複数の発光部Lおよび複数の支持部材10は、それぞれ、光学部材OMに接触しない程度の高さを有している。
【0015】
光学部材OM(第2部材)は、平面視において矩形をなす平板状部材である。光学部材OMは、下部シャーシLSの上端の開口を塞ぐように配置され、複数の発光部Lから発せられた光を変換して発する部材である。光学部材OMは、光拡散板ODと光学シートOSとを含む。光拡散板ODと光学シートOSとは互いに重ね合わされている。光拡散板ODは、光学シートOSを支持し、複数の発光部Lから発せられる光を均一に拡散させる。光学シートOSは、光拡散板ODを通過した光を光学的に変換して液晶パネルLCPに供給する。本実施の形態においては、光学部材OMは、光拡散板ODと光学シートOSとの双方を含んでいる。しかしながら、光学部材OMは、光拡散板ODを含んでおらず、光学シートOSのみを含んでいてもよい。
【0016】
液晶表示装置LCDは、中間モールドMM、上部シャーシUS、および液晶パネルLCPを備えている。液晶パネルLCPは、中間モールドMMおよび上部シャーシUSによって、バックライトユニットBLUの光学部材OMに対向するように保持されている。そのため、液晶パネルLCPは、バックライトユニットBLUが発した光を透過する。より具体的には、複数の発光部Lから発せられた光が、光学部材OMによって拡散および変換された後、液晶パネルLCPを透過する。
【0017】
複数の発光部Lのうちの1つのユニットをなす数個の発光部Lは、容器状の下部シャーシLS内で1つの基板S上に配置されている。光学部材OMは、複数の発光部Lから距離を置いて、下部シャーシLSの底面に対向するように設けられている。複数の支持部材10、たとえば、2つの支持部材10は、光学部材OMから距離を置いて、かつ、複数の発光部Lの間に配置されている。2つの支持部材10は、光学部材OMの撓み量が最も大きいと考えられる位置に配置されている。つまり、2つの支持部材10は、すなわち、平面視において矩形をなす下部シャーシLSの底面部の中央の近傍に配置されている。
【0018】
図4および図5に示されるように、支持部材10は、ベース部1と湾曲部2とを備えている。
【0019】
ベース部1は、固定面1a、主表面1b、および周面1cを含んでいる。ベース部1は、矩形でかつ平板形状を有しているが、その形状は、特に限定されない。
【0020】
固定面1aは、下部シャーシLS(第1部材)に固定され得る面である。固定面1aは、本実施の形態においては、平面であるが、曲面または凹凸形状をなす面であってもよい。
【0021】
固定面1aは、下部シャーシLSの底面へ接着剤により固定されるものとする。ただし、固定面1aを下部シャーシLSの底面へ固定する方法は、溶着を利用する方法、両面テープを用いる方法、または、ネジ等の固定具を用いる方法等、いかなるものであってもよい。主表面1bは、固定面1aに対向する面である。
【0022】
主表面1bは、平面形状である。ただし、固定面1aおよび主表面1bは、凹凸を有する形状、または、曲面形状等のいかなる形状であってもよい。
【0023】
周面1cは、固定面1aと主表面1bとを接続している。周面1cは、平面視において、矩形をなしているが、円形、楕円形、または、六角形などいかなる形状を有していてもよい。また、周面1cは、その全周において一定の高さを有している。周面1cは、矩形の4つの角部において円弧状の面取りがなされていてもよい。
【0024】
湾曲部2は、主表面1bから遠ざかるように突出している。湾曲部2の最上部は、複数の発光部Lのそれぞれの頂部よりも光学部材OMに近い位置にある。そのため、光学部材OM(第2部材)は、主表面1bに向かって撓んだ場合に、複数の発光部Lに接触しないが、湾曲部2の最上部に接触する。また、図4および図5に示されるように、湾曲部2は、光学部材OM(第2部材)によって主表面1bに向かって押された場合に、光学部材OM(第2部材)に点接触または線接触する状態から面接触する状態へ変化するように弾性変形する。それにより、支持部材10は、光学部材OMを損傷させることなく、光学部材OMを支持することができる。
【0025】
湾曲部2は、正面視において、円弧形状部をなしている。つまり、湾曲部2は、円周の一部が切り取られたような形状を有している。本実施の形態においては、湾曲部2を形作る円弧から推定される円の中心とその円弧の始点および終点のそれぞれとを結ぶ2つの線分のなす角度は、本実施の形態においては、180度以上である。しかしながら、湾曲部2を形作る円弧から推定される円の中心とその円弧の始点および終点のそれぞれとを結ぶ2つの線分のなす角度は、180度より小さくてもよい。
【0026】
湾曲部2の延在する方向と垂直な湾曲部2の断面は、図示されていないが、矩形をなしているものとする。本実施の形態においては、矩形の断面の短辺および長辺の長さは、一定であるが、変化するものであってもよい。湾曲部2の断面が矩形の場合、湾曲部2は、図4および図5に示されるように、光学部材OM(第2部材)に線接触する状態から面接触する状態へ変化するように弾性変形する。
【0027】
ただし、湾曲部2の延在する方向と垂直な湾曲部2の断面は、図示されていないが、円形または楕円形を等のいかなる形状を有していてもよい。本実施の形態においては、円形の直径または楕円形の短径および長径は、一定であるが、変化するものであってもよい。湾曲部2の断面が、円形等場合には、湾曲部2は、図4および図5に示されるように、光学部材OM(第2部材)に点接触する状態から面接触する状態へ変化するように弾性変形する。
【0028】
本実施の形態においては、湾曲部2の平面視における幅は、湾曲部2の平面視における長手方向の全体にわたって一定である。しかしながら、湾曲部2の平面視における幅は湾曲部2の平面視における長さ方向において変化するものであってもよい。
【0029】
なお、図6に示されるように、湾曲部2は、支持部材10の断面視において、主表面1bから立ち上がる2つの直線部21と2つの直線部21の上端同士を接続する半円部22とを有するアーチ形状部であってもよい。
【0030】
また、図7に示されるように、湾曲部2は、支持部材10の断面視において、楕円形状部の半分であってもよい。湾曲部2は、光学部材OM(第2部材)に点接触または線接触の状態から面接触の状態へ弾性変形することによって光学部材OMを支持することができるものであれば、いかなる形状を有していてもよい。
【0031】
本実施の形態のバックライトユニットBLUによれば、光学部材OMが基板Sに向かって撓んだときに、2つの支持部材10の少なくともいずれか1つが、光学部材OMに点接触または線接触する状態から面接触する状態へ変化するように弾性変形する。それにより、支持部材10が光学部材OMを支持する。そのため、光学部材OMが複数の発光部Lに接近することを抑制することができる。その結果、ユーザが表示中の液晶表示装置LCDの液晶パネルLCPを見たときに、複数の発光部Lの位置のみが周囲よりも明るく見えてしまうような不具合の発生を抑制することができる。
【0032】
湾曲部2は、本実施の形態においては、透明部材により構成されている。これによれば、複数の発光部Lが発した光は、湾曲部2を透過し、光学部材OMへ向かって進行する。そのため、複数の発光部Lが発した光のうち光学部材OMから液晶パネルへ向かう光の進行が湾曲部2の存在によって阻害される程度は極めて低い。
【0033】
また、湾曲部2は、白色部材により構成されていてもよい。これによれば、複数の発光部Lが発した光は、湾曲部2で反射することにより、光学部材OMへ向かって進行する。つまり、湾曲部2によって吸収される光の量は極めて小さい。これによれば、複数の発光部Lが発した光のうち光学部材OMから液晶パネルへ向かう光の量が湾曲部2の存在に起因して少なくなることが抑制される。
【0034】
湾曲部2は、本実施の形態においては、ポリカーボネートまたはアクリル等のプラスチック製品である。湾曲部2は、1つの部品として成形により形成されている。ただし、湾曲部2は、プラスチック以外の材料により構成されていてもよい、また、湾曲部2は、複数の部品の結合によって形成されたものであってもよい。
【0035】
湾曲部2の内側INには、他の部材が設けられていないことが好ましい。これによれば、複数の発光部Lが発した光のうち光学部材OMから液晶パネルLCPへ向かう光の量が湾曲部2の内側に設けられた他の部材の存在によって低減されることを抑制することができる。
【0036】
(実施の形態2)
図8図11を用いて、実施の形態2の支持部材10、バックライトユニットBLU、および液晶表示装置LCDを説明する。
【0037】
実施の形態2の支持部材10、バックライトユニットBLU、および液晶表示装置LCDは、次の点において、実施の形態1のバックライトユニットBLU、および液晶表示装置LCDと異なる。その点は、図8図11に示されるように、湾曲部2の断面の幅Wが主表面1bに近づくほど大きくなっており、かつ、湾曲部2の断面の幅(または厚さ)Tが主表面1bに近づくほど大きくなっていることである。この点以外においては、実施の形態2と実施の形態1とは同一である。
【0038】
湾曲部2の内周面の形状は、本実施の形態においては、円の一部の円弧が削除された形状である。ただし、湾曲部2の内周面の形状は、楕円形、半円形、または、扇形等、いかなるものであってもよい。
【0039】
本実施の形態においては、図8図11から分かるように、下部シャーシLSの底面に平行な湾曲部2の断面の面積は、主表面1bに近づくにしたがって、徐々に大きくなっている。そのため、湾曲部2は、主表面1bに近づくにしたがって、せん断抵抗が徐々に大きくなっている。また、本実施の形態の湾曲部2によれば、湾曲部2に曲げ応力が生じたときに、湾曲部2の固定端に生じる曲げモーメントに対する曲げ剛性が高い。そのため、せん断応力または曲げ応力に起因した湾曲部2の固定端の近傍の損傷を抑制することができる。
【0040】
また、湾曲部2のベース部1に至るまでの断面視における外形は、全て滑らかな曲線によって構成されている。そのため、湾曲部2の一部に局所的な応力が集中することが抑制されている。
【0041】
なお、図8に示されるように、ベース部1の四隅は、面取り部CFが形成され、円弧状に形成されている。それにより、支持部材10の下部シャーシLSの底面への取り付けのときに、作業員の手が傷つけられるおそれが低減されている。
【0042】
本実施の形態の湾曲部2も、図10および図11から分かるように、光学部材OM(第2部材)に点接触または線接触する状態から面接触する状態へ変化するように弾性変形する。それにより、支持部材10は、光学部材OMを損傷させることなく、光学部材OMを支持することができる。
【0043】
(実施の形態3)
図12図14を用いて、実施の形態3の支持部材10、バックライトユニットBLU、および液晶表示装置LCDを説明する。
【0044】
実施の形態3の支持部材10、バックライトユニットBLU、および液晶表示装置LCDは、次の点において、実施の形態1のバックライトユニットBLU、および液晶表示装置LCDと異なる。その点は、図12図14に示されるように、支持部材10がベース部1と湾曲部2との間に、主表面1bから突出する板状部3をさらに備えており、湾曲部2が板状部3から突出するように設けられていることである。この点以外においては、実施の形態3の液晶表示装置LCDと実施の形態1の液晶表示装置LCDとは同一である。
【0045】
本実施の形態の湾曲部2も、図13および図14から分かるように、光学部材OMに点接触または線接触する状態から面接触する状態へ変化するように弾性変形する。それにより、支持部材10は、光学部材OMを損傷させることなく、光学部材OMを支持することができる。
【0046】
また、本実施の形態の支持部材10によれば、ベース部1と湾曲部2との間に、主表面1bから突出する板状部3をさらに備えているため、人が親指と人差し指とにより板状部3を簡単につまむことができる。そのため、ベース部1の固定面1aを下部シャーシLS(第1部材)の底面へ固定する作業を容易に行うことができる。
【0047】
本実施の形態においては、板状部3は、主表面1bから円弧状をなす湾曲部2の内側INの空間までの位置に設けられている。しかしながら、板状部3は、人が親指と人差し指とにより板状部3を簡単につまむことができる形状であれば、いかなる形状を有していてもよい。
【0048】
なお、本実施の形態においては、湾曲部2および板状部3の幅Wは、湾曲部2および板状部3の長手方向の全体にわたって一定である。しかしながら、湾曲部2および板状部3の幅Wまたは幅(または厚さ)Tは湾曲部2および板状部の長さ方向の全体にわたって変化するものであってもよい。
【0049】
なお、図12に示されるよういベース部1の四隅は、面取り部CFが形成され、円弧状に形成されている。それにより、取り付けのときに、作業員の手が傷つけられるおそれが低減されている。
【0050】
(実施の形態4)
図15および図16を用いて、実施の形態3の支持部材10、バックライトユニットBLU、および液晶表示装置LCDを説明する。
【0051】
実施の形態4の支持部材10、バックライトユニットBLU、および液晶表示装置LCDは、次の点において、実施の形態1のバックライトユニットBLU、および液晶表示装置LCDと異なる。その点は、図15および図16に示されるように、湾曲部2が複数の凸部2a,2bを含んでおり、複数の凸部2a,2bのそれぞれが光学部材OM(第2部材)に点接触または線接触する状態から面接触する状態へ変化するように弾性変形することである。この点以外においては、実施の形態4と実施の形態1とは同一である。
【0052】
本実施の形態の湾曲部2も、図15および図16から分かるように、光学部材OM(第2部材)に点接触または線接触する状態から面接触する状態へ変化するように弾性変形する。それにより、支持部材10は、光学部材OMを損傷させることなく、光学部材OMを支持することができる。
【0053】
また、本実施の形態の湾曲部2は、複数の凸部2a,2bのそれぞれが面接触によって光学部材OM(第2部材)を支持する。そのため、1つの凸部で光学部材OMを支持する実施の形態1~3の湾曲部2に比較して、光学部材OMに生じる局所的な応力をより小さくすることができる。その結果、本実施の支持部材10によれば、光学部材OMを損傷させるおそれをさらに低減することができる。
【符号の説明】
【0054】
1 ベース部
1a 固定面
1b 主表面
2 湾曲部
2a,2b 凸部
10 支持部材
BLU バックライトユニット
L 発光部
LCD 液晶表示装置
LS 下部シャーシ(第1部材)
OM 光学部材(第2部材)
S 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16