(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-29
(45)【発行日】2024-11-07
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/65 20140101AFI20241030BHJP
A63F 13/216 20140101ALI20241030BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20241030BHJP
H04N 21/2743 20110101ALI20241030BHJP
【FI】
A63F13/65
A63F13/216
A63F13/53
H04N21/2743
(21)【出願番号】P 2021060025
(22)【出願日】2021-03-31
【審査請求日】2022-12-12
(73)【特許権者】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】河本 拓
(72)【発明者】
【氏名】津田 明子
【審査官】田中 洋行
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-047085(JP,A)
【文献】特開平07-323153(JP,A)
【文献】特開2013-059573(JP,A)
【文献】特開2014-217566(JP,A)
【文献】特開2004-126689(JP,A)
【文献】特開2002-049681(JP,A)
【文献】米国特許第06320495(US,B1)
【文献】特開2019-020688(JP,A)
【文献】特許第6761530(JP,B1)
【文献】宗森 純ほか,電子宝探し:位置情報を用いた協調型エンタテイメントシステム,情報処理学会研究報告,社団法人情報処理学会,2006年05月31日,第2006巻 第60号,P37-P42
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00-13/98
H04N 21/2743
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの携帯機器に備えた撮影手段で撮影した画像信号が特定のキャラクター撮影物に対応したものであれば当該特定のキャラクター撮影物
に対応する場所
への方向を示す情報を表示して当該場所へ移動して探索対象物を探すイベントではないイベントであって、現実の世界において、ユーザが、予め探索範囲を一定の地理範囲からなる1または複数の一定空間と定めて前記一定空間内に設置された発見対象物を探す前記イベントの進行を支援するためのコンピュータを動作させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記コンピュータのプロセッサに、
前記ユーザにより、当該ユーザが操作する端末に対する前記イベントの課題の進行状況に応じた入力操作を受け付けるステップと、
前記イベントの終了として、前記イベントにかかる前記一定空間で探索する制限時間が過ぎたことに応じて、前記ユーザが前記イベントの課題を進行させた結果を前記ユーザに提示するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記入力操作を受け付けるためのステップにおいて、前記プログラムは、
前記ユーザにより、当該ユーザが操作する端末に対する前記イベントの課題の進行状況に応じた入力操作として、前記発見対象物を発見したことの承認のための入力操作を受け付ける、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記提示するステップにおいて、前記プログラムは、
前記ユーザが前記イベントの課題を進行させた結果として、前記ユーザからの承認のための入力操作を受け付けた前記発見対象物の情報と、前記ユーザからの承認のための入力操作を受け付けていない前記発見対象物の情報と、をともに前記ユーザに提示する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記提示するステップにおいて、前記プログラムは、
前記ユーザが前記イベントの課題を進行させた結果として、前記ユーザからの承認のための入力操作を受け付けていない前記発見対象物の情報と、当該発見対象物が設置されているエリアに関する情報と、をともに前記ユーザに提示する、請求項2または3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記イベントは、複数のユーザで集まって移動しつつ、一定空間内に設置された発見対象物を探すイベントであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記ユーザの位置情報と、前記ユーザにより、前記イベントにおいて前記発見対象物を探索する他のユーザを撮影した動画または静止画とを取得するステップを実行させ、
前記提示するステップにおいて、
前記ユーザが前記イベントの課題を進行させた結果として、前記位置情報に関連する前記撮影した動画または静止画の一部と、当該位置情報において、前記ユーザからの承認のための入力操作を受け付けていない前記発見対象物の情報と、をともに前記ユーザに提示する、請求項2から4のいずれかに記載のプログラム。
【請求項6】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記ユーザの位置情報を取得し、前記ユーザの前記イベントにおける行動範囲を特定するステップを実行させ、
前記提示するステップにおいて、
前記ユーザが前記イベントの課題を進行させた結果として、前記行動範囲の情報と、当該行動範囲において、前記ユーザからの承認のための入力操作を受け付けていない前記発見対象物の情報と、をともに前記ユーザに提示する、請求項2から5のいずれかに記載のプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータは、記憶部に、前記イベントの次に開催されるイベントにおいて追加される前記発見対象物の情報を保持させており、
前記提示するステップにおいて、前記プログラムは、
前記課題を進行させた結果と、前記イベントの次に開催されるイベントにおいて追加される前記発見対象物の情報と、をともに前記ユーザに提示する、請求項1から6のいずれかに記載のプログラム。
【請求項8】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記イベントを管理するユーザから、前記イベントの次に開催されるイベントにおいて追加される前記発見対象物の情報、または既存の前記イベントにおいて追加される新たな前記発見対象物の情報のいずれかの情報を受け付けるステップを実行させ、
前記提示するステップにおいて、前記プログラムは、
前記イベントに参加するユーザに対し、当該参加にかかるイベントについて前記課題を進行させた結果
を提示しつつ、
当該参加にかかるイベントとは異なるイベントであって当該参加にかかるイベントの次に開催されるイベントにおいて追加される前記発見対象物、または
当該参加にかかるイベントの制限時間が過ぎて探索を終了させたイベントであって再参加可能な既存の前記イベントにおいて新たに追加される前記発見対象物のいずれかの情報と、をとも
に提示する、請求項1から6のいずれかに記載のプログラム。
【請求項9】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記イベントに参加するユーザが当該イベントにおいて前記課題を進行させた結果に基づいて、
当該参加にかかるイベントとは異なるイベントであって当該参加にかかるイベントの次に開催されるイベントにおける所定の課題を特定するステップを実行させ、
前記提示するステップにおいて、
前記イベントに参加するユーザに対し、当該参加にかかるイベントについて前記課題を進行させた結果と、
前記特定される前記所定の課題と、をとも
に提示する、請求項1から8のいずれかに記載のプログラム。
【請求項10】
ユーザの携帯機器に備えた撮影手段で撮影した画像信号が特定のキャラクター撮影物に対応したものであれば当該特定のキャラクター撮影物
に対応する場所
への方向を示す情報を表示して当該場所へ移動して探索対象物を探すイベントではないイベントであって、現実の世界において、ユーザが、予め探索範囲を一定の地理範囲からなる1または複数の一定空間と定めて前記一定空間内に設置された発見対象物を探す前記イベントの進行を支援するためのコンピュータを動作させるための方法であって、
前記方法は、前記コンピュータのプロセッサが、
前記ユーザにより、当該ユーザが操作する端末に対する前記イベントの課題の進行状況に応じた入力操作を受け付けるステップと、
前記イベントの終了として、前記イベントにかかる前記一定空間で探索する制限時間が過ぎたことに応じて、前記ユーザが前記イベントの課題を進行させた結果を前記ユーザに提示するステップと、を実行する、方法。
【請求項11】
ユーザの携帯機器に備えた撮影手段で撮影した画像信号が特定のキャラクター撮影物に対応したものであれば当該特定のキャラクター撮影物
に対応する場所
への方向を示す情報を表示して当該場所へ移動して探索対象物を探すイベントではないイベントであって、現実の世界において、ユーザが、予め探索範囲を一定の地理範囲からなる1または複数の一定空間と定めて前記一定空間内に設置された発見対象物を探す前記イベントの進行を支援するための、制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部が、
前記ユーザにより、当該ユーザが操作する端末に対する前記イベントの課題の進行状況に応じた入力操作を受け付けるステップと、
前記イベントの終了として、前記イベントにかかる前記一定空間で探索する制限時間が過ぎたことに応じて、前記ユーザが前記イベントの課題を進行させた結果を前記ユーザに提示するステップと、を実行する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
テーマパーク等の施設において、アトラクションの搭乗者を撮影する技術が知られている。
【0003】
特許文献1には、テーマパーク等の施設において、ジェットコースター等のアトラクションに搭乗時、コースターが落ちる瞬間などの画像を撮影し、画像に含まれる搭乗者の画像を抽出し、テンプレートと合成した画像を提供する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、ジェットコースターなど、予め定められた経路に沿って搭乗者を自動的に移動させ、その経路上の所定の位置を撮影するカメラにより搭乗者を撮影している。
一方、現実の世界で、複数のユーザで参加して、ある程度定められた地理範囲内で各ユーザが自由に探索をするイベントもある。このような探索型のイベントでは、探索の対象となる地理範囲内に予めカメラを設置しようとしたとしても、当該地理範囲が広がれば広がるほどカメラの設置台数が増えてしまい、イベントの運営コストが増加することで運営を継続することが困難になるおそれがある。
そのため、探索型のイベントにおいて、イベントに参加したユーザの思い出をより一層高めるための技術が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態によると、現実の世界において、ユーザが一定空間内に設置された発見対象物を探すイベントの進行を支援するためのコンピュータを動作させるためのプログラムであって、プログラムは、コンピュータのプロセッサに、ユーザにより、当該ユーザが操作する端末に対するイベントの課題の進行状況に応じた入力操作を受け付けるステップと、イベントの終了に応じて、ユーザがイベントの課題を進行させた結果をユーザに提示するステップと、を実行させる、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、探索型のイベントにおいて、イベントに参加したユーザの思い出を、より一層高める技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】システム1全体の構成を示すブロック図である。
【
図2】端末装置10の機能的な構成を示す図である。
【
図4】サーバ20の記憶部に記憶されているイベント情報データベース(DB)、参加者情報DBのデータ構造である。
【
図5】サーバ20の記憶部に記憶されている対象物情報DB、ヒント情報DB、イベント履歴DBのデータ構造である。
【
図6】複数のユーザのうちいずれか一部のユーザにより、イベントの課題に取り組む他のユーザを撮影した画像を取得し、複数のユーザがイベントを進行させることに応答して、第1の画像の一部を抽出したコンテンツを当該複数のユーザに対し提供する処理を表すフローチャートである。
【
図7】複数のユーザのうちいずれか一部のユーザにより、イベントの課題に取り組む他のユーザを撮影した画像を取得し、撮影された画像に含まれる発見対象物の承認に伴い、イベントの進行度合いを特定し、複数のユーザがイベントを進行させることに応答して、第1の画像の一部を抽出したコンテンツを当該複数のユーザに対し提供する処理を表すフローチャートである。
【
図8】システム1が提供するイベントの概要図である。
【
図9】複数のユーザのうちいずれか一部のユーザによる、イベントの課題に取り組む他のユーザを撮影した画像の画面例である。
【
図10】発見対象物の承認操作を実行する際の画面例である。
【
図11】イベントにおいて、制限時間が終了した際に、ユーザが使用する端末に表示される画面の画面例である。
【
図12】複数のユーザのうちいずれか一部のユーザによる、イベントの課題に取り組む他のユーザを撮影した画像において、発見対象物の配置場所のヒントをユーザに提示する際の画面例である。
【
図13】発見対象物が備えるカメラにより、イベントにユーザが参加して発見対象物を探索する期間において、一定空間内にいるユーザを撮影した撮影結果を取得し、取得した撮影結果をイベントの進行の程度に応じてユーザに提供する処理を表すフローチャートである。
【
図14】発見対象物が備えるカメラにより、イベントにユーザが参加して発見対象物を探索する期間において、一定空間内にいるユーザを撮影した撮影結果と、複数のユーザのうちいずれか一部のユーザにより、イベントにおいて発見対象物を探索する他のユーザを撮影した画像を取得し、取得した撮影結果および画像の一部を抽出したコンテンツを、イベントの進行の程度に応じてユーザに提供する処理を表すフローチャートである。
【
図15】発見対象物に備えられたカメラ401により撮影された結果から、ユーザがイベントにおいて発見対象物を探索している様子を抽出したコンテンツをユーザに提示する画面例である。
【
図16】発見対象物に備えられたカメラ401により撮影された結果から、ユーザがイベントにおいて発見対象物を探索している様子等を抽出したコンテンツを、ユーザがイベントにおいて発見した発見対象物およびユーザが発見できなかった発見対象物の情報等とともにユーザに提示する画面例である。
【
図17】発見対象物に備えられたカメラ401により撮影された結果から、ユーザがイベントにおいて発見対象物を探索している様子等を抽出したコンテンツを、ユーザがイベントにおいて他のユーザがイベントの課題に取り組む様子を撮影した画像の一部を抽出したコンテンツとともにユーザに提示する画面例
【
図18】現実の世界において実施されるイベントにおいて、ユーザからイベントの課題の進行状況に応じた入力操作を受け付け、イベントの終了に応じて、ユーザがイベントの課題を進行させた結果をユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
【
図19】イベントの終了に応じて、ユーザが発見した発見対象物とユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報とをユーザに提示する画面例である。
【
図20】イベントの終了に応じて、ユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報を、当該発見対象物が配置されているエリアを示唆する情報、および発見対象物により撮影された画像の一部を抽出したコンテンツ等とともに、ユーザに提示する画面例である。
【
図21】イベントの終了に応じて、ユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報を、当該発見対象物が配置されているエリアを示唆する情報、およびユーザの当該エリアにおける行動範囲の情報とともに、ユーザに提示する画面例である。
【
図22】ユーザが発見した発見対象物に関する情報に、イベントの終了から所定の期間経過後に、次のイベントで追加される予定の発見対象物の情報、当該次のイベントにおける新たな課題等の情報を追加し、ユーザに提示する画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0010】
<第1の実施の形態>
<概要>
以下の実施形態では、現実の世界において実施されるイベントにおいて、イベントの課題に取り組むユーザの画像を、複数の他のユーザが撮影し、イベントの進行に応答して、撮影した画像から一部を抽出したコンテンツを当該ユーザに提供する技術について説明する。
ここで、イベントの進行において適宜使用される装置等に関しては、ユーザの所持しているスマートフォン、タブレット端末などの端末装置の場合もあれば、イベントが実施される会場に設置された端末装置により提示されることもある。
【0011】
一般的に、テーマパーク等の施設において、アトラクション等に搭乗、またはイベント等を体験した際に撮影される写真は、ユーザが驚いた、怖がった、等の表情を撮影することを目的とすることが多い。そのため、ユーザは、いつも同じ表情の写真が撮影されてしまうため、面白みに欠け、何度も体験しようというモチベーションが維持できないおそれがある。
【0012】
また、上記の場合、ユーザを撮影するカメラを操作するのは、主にテーマパーク側であり、ユーザが希望するタイミング、希望する表情の画像が得られない可能性がある。例えば、イベントに熱中している様子、何かを発見した時に思わず出してしまった喜びの表情などは撮影されず、思い出の写真とともに反芻することが困難である場合がある。
【0013】
そこで、システム1では、現実の世界において、ユーザが一定空間内に設置された発見対象物を探すイベントの進行を支援するためのコンピュータを動作させるためのプログラムであって、プログラムは、コンピュータのプロセッサに、ユーザにより、当該ユーザが操作する端末に対するイベントの課題の進行状況に応じた入力操作を受け付けるステップと、イベントの終了に応じて、ユーザがイベントの課題を進行させた結果をユーザに提示するステップと、を実行させる技術を提供する。
【0014】
(1)探索型のイベントで、一部のユーザが他のユーザを撮影した画像を抽出して、イベントの区切りなど進行に応じてユーザに提示する
システム1は、ユーザの所持しているスマートフォン、または、イベントを運営する事業者がユーザに貸し出す端末(スマートフォン、タブレット等)などの端末装置を用いて、ユーザが、イベントの課題に取り組むユーザの様子を撮影した画像を取得する。例えば、複数のユーザのうち、一部のユーザが、イベントの課題に取り組む他のユーザを撮影する。システム1は、取得した画像と、イベントの進行度合いに基づいて、当該画像から一部を抽出したコンテンツをユーザに提供する。これにより、ユーザはイベント参加中の様々な表情を撮影した画像に基づいたコンテンツを得ることができ、イベントの思い出をさらに高め、イベントへのリピート参加を促進することができる。
【0015】
以上のように、システム1は、イベントに参加したユーザの思い出を、より一層高める技術を提供する。
【0016】
システム1は、例えば、現実の世界において実施されるイベントの会場において使用され得る。当該イベントは、例えば、現実の世界にある発見対象物を複数のユーザが探索する、探索型のイベントである。イベントでは、探索対象となる地理範囲において、草むら、木々、壁、地面、建物、水面、小道具などがあり、これらの自然物・人工的に設置された物体などに隠された発見対象物を、複数のユーザで探索する。イベントでは、一定の地理範囲をエリアと定めて、複数のエリアを順に探索していき、各エリアに隠された発見対象物を複数のユーザで探索していく。イベントに参加する各ユーザは、各エリアにおいて、イベント参加時等に配布されるヒント(発見対象物が隠された場所を示唆する情報)を参考にしつつ、時には複数のユーザで相談しつつ、発見対象物を探索する。
一方、イベントに参加する複数のユーザのうち、各ユーザが探索を行う様子を撮影したいと希望する一部のユーザもいる。例えば、発見対象物が、小説、ゲームなど原作があるコンテンツに登場するキャラクターを表すものであり、当該コンテンツを愛好するユーザが、当該イベントに参加したいと希望したとする。これに対し、イベントに参加して当該愛好するユーザが探索をする行為を記録することを希望するユーザもいる。例えば、子どもがイベントへの参加を希望する場合に、その子どもがイベントで探索をする様子を、子どもの親が記録することを希望する。
そこで、複数のユーザのうち一部のユーザは自身の端末装置を用い、イベントの課題に取り組む他のユーザの画像を撮影する。
システム1は、ユーザから取得した画像と、イベントの進行度合いとに基づいて、画像の一部を抽出したコンテンツ、例えば、イベントの様々なタイミングにおけるユーザの表情をちりばめた写真等、をユーザに提示する。そのため、ユーザはイベントでどんなことがあったか、どのような表情をしていたか、を何度も振り返ることができ、イベントの思い出を高めることができる。
なお、イベントで探索を行うユーザ自身が、探索をしつつ、スマートフォンでの自撮りや、360度カメラなど広範囲を撮影可能なカメラにより撮影を行うこともあり得る。
(2)探索型のイベントで、一部のユーザが端末装置を使用することで、イベントの進行を支援するための情報(ヒントなど)を得ることができる
システム1は、イベントに参加するユーザの端末装置により、イベントの目標である発見対象物の発見を支援するための情報をユーザに提示する。例えば、イベントに参加する一部のユーザが、スマートフォンなどで他のユーザを撮影しつつ、当該スマートフォンで発見対象物に関する情報(隠された場所を示唆する情報など)を得ることができる。
これにより、当該撮影をするユーザは、イベントで発見対象物を探す他のユーザに対しヒントを提供することができ、他のユーザの撮影をして思い出を残す行為をしつつ、他のユーザを支援するサポーターの役割で、共にイベントに参加することができ、複数のユーザがイベントに取り組むという一体感がよりいっそう向上する。例えば、発見対象物が、コンテンツに登場するキャラクター等である場合に、探索を楽しむユーザと比べて当該コンテンツへの興味関心が相対的に低いユーザであったとしても、探索を楽しむユーザを撮影して記録したいという動機でイベントに参加しつつ、イベントの進行を支援する役割を担うことができる。
【0017】
<1 システム全体の構成図>
図1は、第1の実施の形態におけるシステム1の全体の構成を表している。
【0018】
図1に示すように、システム1は、複数の端末装置(
図1では端末装置10Aおよび端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20と、複数の発見対象物40とを含む。発見対象物40には、カメラ401およびセンサ402が備えられていてもよい。端末装置10と、発見対象物40に備えられたカメラ401と、サーバ20とは、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0019】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。端末装置10は、移動体通信システムに対応したスマートフォン、タブレット等の携帯端末などにより実現される。この他に、端末装置10は、例えば据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC、イベント会場等に設置されているデータ端末であるとしてもよい。
図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0020】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、5G、LTE(Long Term Evolution)などの通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することによりネットワーク80に接続される。
【0021】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0022】
サーバ20は、イベントに関連する情報、イベントに参加するユーザに関連する情報を管理する。サーバ20は、イベントの実施エリア、配置されている発見対象物、制限時間等の各種情報、イベントに参加するユーザの性別、年齢、イベントへの参加回数等の各種情報、イベントの実施会場において配置されている発見対象物の各種情報、イベントに参加するユーザに対し提示されるヒントの各種情報、ユーザがイベントに参加することで記録される各種履歴の情報等を記憶する。
【0023】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0024】
発見対象物40は、イベントにおいてユーザが探索する対象となるオブジェクトである。発見対象物40は、イベントにおいて、ユーザが探索するエリア内に複数配置される。ユーザは、イベントにおいて、端末装置10を使用し、当該発見対象物40を撮影することで、当該イベントを進行させる。ある局面において、発見対象物40は、カメラ401を備えていてもよい。
【0025】
カメラ401は、発見対象物40に備えられた、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ401は、例えば、カメラ401から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。ある局面において、カメラ401は、発見対象物の視点から、イベントに参加しているユーザを撮影してもよい。ある局面において、カメラ401は、ユーザの視線や表情等のユーザの感情についての情報を検出する機能を備えていてもよい。例えば、サーバ20が、カメラ401が出力する撮影画像を取得して解析することにより、撮影画像におけるユーザの顔の領域に基づいて、ユーザの感情の種別(「驚き」など)を判別することとしてもよい。また、発見対象物40は、マイク等を備えており、発見対象物40が設置される周囲の音声を検知することとしてもよい。例えば、サーバ20が、発見対象物40のマイクで検知される音声に基づき、ユーザが発する音声を検出して、検出したユーザの音声に基づき、ユーザの感情を判別することとしてもよい。
以上のように、発見対象物40にセンシングの手段を設けることにより、発見対象物40の周囲のユーザの視線、表情、感情等を検知することとしてもよい。
【0026】
本実施形態において、各装置(端末装置、サーバ等)を情報処理装置として把握することもできる。すなわち、各装置の集合体を1つの「情報処理装置」として把握することができ、システム1を複数の装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るシステム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はシステム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0027】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1のシステム1を構成する端末装置10のブロック図である。
図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(タッチ・センシティブ・デバイス131およびディスプレイ132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、カメラ160と、モーションセンサ170と、記憶部180と、制御部190と、を含む。端末装置10は、
図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。
図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0028】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0029】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0030】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調、および周波数変換を行い、受信信号を制御部190へ与える。
【0031】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131と、ディスプレイ132とを含む。タッチ・センシティブ・デバイス131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部190へ出力する。
【0032】
ディスプレイ132は、制御部190の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0033】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0034】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。例えば、システム1において、ユーザの位置情報を参照可能にしている場合、ユーザの近くにある発見対象物の配置場所に関するヒントをユーザに提示することができる。また、位置情報センサ150は、情報機器間の近距離通信システムで用いられる通信規格に基づく送受信装置であるとしてもよい。具体的には、位置情報センサ150は、Bluetooth(登録商標)モジュールなど2.4GHz帯を使用して、Bluetooth(登録商標)モジュールを搭載した他の情報機器からのビーコン信号を受信する。
【0035】
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。
【0036】
モーションセンサ170は、ジャイロセンサ、加速度センサ等により構成され、端末装置10の傾きを検出する。
【0037】
記憶部180は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部180は、ユーザ情報181を記憶する。
【0038】
ユーザ情報181は、ユーザの年齢、性別、イベントにおけるユーザID、イベントへの参加回数等の情報である。イベントへの参加において、イベントの主催者は、当該情報に基づいて、ユーザに対しイベントへの参加権を付与してもよい。また、イベント参加当日に、イベントを実施する会場において、会場に設置してある端末装置によりユーザの情報を登録することで、イベントへの参加権を付与することとしてもよい。なお、当該情報の登録自体は必須ではなく、ユーザが当該情報の登録を省略した場合でもイベントへの参加権を付与することとしてもよい。
【0039】
制御部190は、記憶部180に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、例えばアプリケーションプロセッサである。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部191と、送受信部192と、データ処理部193と、報知制御部194としての機能を発揮する。
【0040】
入力操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。入力操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0041】
送受信部192は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0042】
データ処理部193は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0043】
データ処理部193は、ユーザから、他のユーザがイベントの課題に取り組む様子を撮影した画像の情報、発見対象物の承認のための入力情報等の取得を受け付ける。データ処理部193は、例えば、カメラ160等により、他のユーザがイベントの課題に取り組む様子を撮影することにより、当該画像の情報を取得する。また、データ処理部193は、例えば、カメラ160等により、発見対象物の画像を端末装置10のディスプレイ132等に表示した状態で、ユーザからの承認のための入力操作を受け付ける。
【0044】
報知制御部194は、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理、振動をカメラ160に発生させる処理を行う。
【0045】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。
図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0046】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0047】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、イベント情報データベース281と、参加者情報データベース282と、対象物情報データベース283と、ヒント情報データベース284と、イベント履歴データベース285等を記憶する。
【0048】
イベント情報データベース281は、イベントの各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0049】
参加者情報データベース282は、イベントに参加するユーザの各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0050】
対象物情報データベース283は、イベントにおいて、特定の場所に配置されており、ユーザが探索する対象となる対象物の各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0051】
ヒント情報データベース284は、イベントにおいて、ユーザに提示される発見対象物の配置されている場所に関するヒントに関する各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0052】
イベント履歴データベース285は、イベントに参加したユーザの各種行動の履歴を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0053】
受信制御モジュール2041は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0054】
送信制御モジュール2042は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0055】
イベント情報取得モジュール2043は、ユーザが参加しようとしているイベントに関する各種情報を取得する。
【0056】
参加者情報取得モジュール2044は、イベントに参加しようとしているユーザの各種情報を取得する。
【0057】
対象物情報取得モジュール2045は、ユーザが参加しようとしているイベントにおいて配置される発見対象物の情報を取得する。
【0058】
ヒント情報取得モジュール2046は、ユーザが参加しようとしているイベントにおいて配置される発見対象物の配置場所に関するヒントの情報を取得する。
【0059】
対象物表示モジュール2047は、ユーザがイベントにおいて、発見対象物をカメラ160等により撮影した時に、当該発見対象物に関する情報、例えば、名称、見つけやすさ(レアリティ)、見つけることによるユーザへの特典等の情報を取得する。これにより、ユーザは、自身が発見した発見対象物の情報を、発見時に確認することができるため、よりイベントに参加する興趣性を向上させることができる。
【0060】
ヒント提示モジュール2048は、ユーザがイベントにおいて、発見対象物を探索しているときに、発見対象物が配置されている場所に関するヒントに関する情報をユーザに提示する。このとき、ヒント提示モジュール2048は、以下の条件を満たす場合に、ユーザにヒントを提示してもよい。
・ 端末装置10Aの位置情報センサ150から取得した、ユーザの位置情報と、発見対象物が配置されている位置情報とに基づいて、発見対象物の位置を基準とした特定の範囲内にユーザがいると判定されたとき。例えば、ユーザの位置と、発見対象物の位置とが一定距離内にある場合。
・ 端末装置10Aのカメラ160が撮影をしている位置および方向と、当該撮影の範囲に発見対象物の位置との位置関係が一定の条件を満たすとき。例えば、端末装置10は、端末装置10の加速度センサ、方位センサ等により、発見対象物を探索する地理範囲内におけるユーザの位置と、ユーザがカメラを向けている方向とを取得しうる。また、端末装置10がLiDAR(Light Detection and Ranging)センサを有し光学的に周囲の物体との距離を計測することで周囲の地形を検出可能な場合には、ユーザが端末装置10のLiDARセンサのレーザー光の射出方向を周囲の地形に向けることで3Dモデルを生成することができる。これにより、端末装置10は、探索を行う地理範囲におけるユーザの位置(端末装置10の位置)とカメラ160が撮影している方向を特定することができる。
例えば、上記の一定の条件を満たすときとして、以下が含まれる。
(1)カメラ160の撮影の範囲に、発見対象物の位置が含まれている
(2)カメラ160の撮影の範囲には含まれていないが、当該撮影の範囲を所定角度変更することで、撮影の範囲に発見対象物が含まれうる
これにより、ユーザは、自分の近くに発見対象物が配置されていると認識することができ、より注意深く、周囲を探索する緊張感等を味わうことができる。
【0061】
承認受付モジュール2049は、ユーザから、イベントにおいて発見した発見対象物の承認のための入力操作を受け付ける。具体的には、承認受付モジュール2049は、ユーザが所有する端末装置10のカメラ160等によって撮影された、発見対象物の画像を受け付ける。このとき、承認受付モジュール2049は、当該画像を解析し、当該画像に発見対象物が含まれている場合に、当該ユーザは発見対象物を発見したと判定する。これにより、ユーザは、現実の世界のイベントにおいて、現実の世界に実際に配置されている発見対象物を、端末装置10のカメラ160等により撮影することで、イベントにおいて発見対象物を発見した承認を受けることができる。また、このとき、承認受付モジュール2049は、端末装置10の位置情報センサ150から取得したユーザの位置情報と組み合わせて承認を行ってもよい。そのため、イベントの主催者は、例えば、事前に準備したぬいぐるみなどを作成することによる不正な承認を防ぐことができる。
【0062】
<2 データ構造>
図4および
図5は、サーバ20が記憶するイベント情報データベース281、参加者情報データベース282、対象物情報データベース283、ヒント情報データベース284、イベント履歴データベース285のデータ構造を示す図である。
【0063】
図4に示すように、イベント情報データベース281は、項目「イベントID」と、項目「実施エリア」と、項目「登場対象物」と、項目「推奨参加人数」と、項目「制限時間」と、項目「ヒント情報」と、項目「面積」と、項目「備考」等を含む。
【0064】
項目「イベントID」は、イベントそれぞれを識別する情報である。
【0065】
項目「実施エリア」は、イベントが実施されるエリアを示す情報である。例えば、イベントID「I001」は、実施エリアが「A」、「B」、「C」等の複数のエリアであることを示す。
【0066】
項目「登場対象物」は、イベントにおいて、各エリアに登場する発見対象物それぞれの識別情報を示す情報である。例えば、イベントID「I001」において、実施エリア「A」では、登場対象物は「P001、P002、・・・」等であることを示す。発見対象物は、例えば、漫画、アニメーション、小説、ゲーム等の原作があるコンテンツに登場するキャラクターをモチーフとして、以下のように構成されている。
・ 当該キャラクターそのものを再現またはデフォルメした物体(ぬいぐるみなど)
・ 当該キャラクターの特徴を表す現実の物体
(1)例えば、キャラクターが氷の属性や炎の属性など、温度に関連する属性を有するものであれば、氷または炎等を連想させる低温または暖かい温度の物体、または、氷または炎の質感の物体
(2)例えば、キャラクターが磁力の属性を有するものであれば、磁力を連想させる物体(磁性を有する物体など)。
(3)例えば、キャラクターが電気の属性を有するものであれば、電気を連想させる物体(発光する物体など)
・ 当該キャラクターを建物などの人工物に描いた絵(例えば、壁に描かれたキャラクターの絵)
・ 当該キャラクターが登場する映像(例えば、壁、植物、噴水等に投影されるキャラクターの映像)
・ 当該キャラクターを印字した自然物(例えば、木々の葉にキャラクターを印字したもの)
・ 当該キャラクターを表現した音声(例えば、キャラクターに特有の鳴き声、キャラクターが移動する様子を足音として再現した音声)
【0067】
項目「推奨参加人数」は、イベントにおける、各エリアでの推奨参加人数に関する情報を示す。例えば、イベントID「I001」において、実施エリア「A」では、推奨参加人数は「6」であることを示す。推奨参加人数は、各エリアを探索する時間、各エリアの探索範囲の広さ等に基づいて、イベントを運営する事業者により設定される。サーバ20は、各エリアの探索の制限時間を変更することに応答して、各エリアの推奨参加人数を変更することとしてもよい。
【0068】
項目「制限時間」は、イベントにおける、各エリアでの探索を行うことができる制限時間に関する情報を示す。例えば、イベントID「I001」において、実施エリア「A」での制限時間は「10分」であることを示す。
【0069】
項目「ヒント情報」は、イベントにおける、各エリアでユーザに提示されるヒントそれぞれの識別情報を示す情報である。例えば、イベントID「I001」において、実施エリア「A」でのヒント情報は「H001、H002、・・・」であることを示す。
【0070】
項目「面積」は、イベントにおける、各エリアの面積に関する情報である。例えば、イベントID「I001」において、実施エリア「A」の面積は「BBm2」であることを示す。各エリアの面積は、イベントを運営する事業者により設定される。サーバ20は、各エリアの面積の情報を、事業者からの指定により変更する。例えば、あるエリアについて拡張または縮小する場合(探索可能な範囲を拡張または縮小する場合)、サーバ20は、拡張または縮小したエリアでのイベントの参加を受け付ける日時の設定を受け付けて、当該日時が到来することに応答して、各エリアの面積の情報を更新する。例えば、イベントで探索をするエリアの拡張工事をすることでエリアが拡張されることがある。また、メンテナンス等のためにエリアを縮小すること、トラブル発生によりエリアの利用を禁止することもあり得る。
【0071】
項目「備考」は、イベントにおいて、特記事項等がある場合に保持される情報である。特記事項としては、例えば以下がある。
・ イベントが日時を指定された期間限定であること(例えば、夏休み期間に限定されたイベント)
・ イベントが時間帯を指定された期間限定であること(例えば、日没後の時間帯で開催されるイベント)
・ イベントに参加するためにユーザが一定の要件を満たす必要があること
(1)例えば、一定の要件としてユーザの年齢層が一定の条件を満たすこと。例えば、一定年齢層以下のユーザを中心とし、保護者を含めたチームで参加すること等
(2)例えば、一定の要件としてユーザの現実世界または仮想的な世界で拠点とする地域が一定の条件を満たすこと。例えば、ゲームにおいて、ある地方を拠点とするユーザを対象として提供されるイベント等があり得る。
(3)例えば、一定の要件としてユーザがイベントに参加した実績が一定の条件を満たすこと。例えば、イベントの課題を達成した実績が一定以上あるユーザに対して提供されるイベントがあり得る。
・ イベントに参加できる回数に条件があること(例えば、イベントに一定回数まで繰り返し参加できる等)
例えば、イベントID「I002」における備考は、「17時以降限定イベント」であることを示す。
【0072】
上記の各種情報に基づいて、イベントの主催者は、ユーザにイベントの開催概要などを通知してもよい。これにより、イベントへの参加を希望するユーザは、開催する時間帯、発見できる発見対象物の情報などの情報を把握することができ、自身の好きな発見対象物が発見できるイベントを選択して参加することができる。そのため、ユーザがイベントに参加するモチベーションのさらなる向上が期待できる。
【0073】
参加者情報データベース282は、項目「参加日時」と、項目「参加グループ」と、項目「参加者ID」と、項目「性別」と、項目「年齢」と、項目「役割」と、項目「サポート対象」と、項目「参加ステータス」と、項目「備考」等を含む。本発明において開示される現実の世界におけるイベントにおいて、ユーザは、複数人が集まったグループで構成され、グループごとに各イベントに参加する。当該データベースは、イベントに参加したグループを構成する各ユーザの情報を保持している。
【0074】
項目「参加日時」は、複数のユーザにより構成されたグループがイベントに参加した日時に関する情報を示す。例えば、後述する参加グループ「A」で識別されるグループは、参加日時「2020/02/10 10;30:00」においてイベントに参加したことを示す。ある局面において、当該項目は時間帯単位ではなく、「2020/02/10」など、日時単位で保持されていてもよい。
【0075】
項目「参加グループ」は、各参加日時においてイベントに参加したグループを識別する情報を示す。
【0076】
項目「参加者ID」は、イベントに参加したグループを構成する複数のユーザを識別する情報を示す。例えば、参加グループ「A」を構成するユーザは「U001」、「U002」等であることを示す。
【0077】
項目「性別」は、参加者IDに紐づけられた、各ユーザの性別を識別する情報を示す。例えば、参加グループ「A」におけるユーザID「U001」の性別は「男」であることを示す。
【0078】
項目「年齢」は、参加者IDに紐づけられた、各ユーザの年齢を識別する情報を示す。例えば、参加グループ「A」におけるユーザID「U001」の年齢は「12」であることを示す。
【0079】
項目「役割」は、参加者IDに紐づけられた、各ユーザがイベントで担当する役割を識別する情報を示す。例えば、参加グループ「A」におけるユーザID「U001」の役割は「探索」であることを示す。本発明において開示される現実の世界におけるイベントにおいて、各ユーザは役割に応じた行動をするよう促される。例えば、役割「探索」のユーザは、各エリアに配置されている発見対象物を探索する役割を担い、役割「サポート」のユーザは、役割「探索」のユーザに対し、ユーザの端末に表示されるヒントの情報を提示する、等の行動をするよう促される。各ユーザの役割はイベント中で固定することとしてもよいし、イベント中に各ユーザの役割を入れ替えることとしてもよい。
上記の参加者情報データベース282の例では、参加者IDに関連付けられるユーザと、当該ユーザがイベントで担当する役割とが関連付けられている。これに限らず、当該役割と、参加者IDとが紐づかない場合もあり得る。例えば、イベントでユーザが利用する端末の情報(または、端末で動作するアプリケーションを利用する際にサーバ20等により発行される識別番号など)と、当該役割とを関連付けて、サーバ20において管理することとしてもよい。例えば、以下のような状況があり得る。
・ イベントを運営する事業者が、イベントに参加する複数のユーザからなるグループごとに、1または複数の端末を貸し出す。端末そのものには参加者IDを関連付けずにイベントを進行させる。当該端末それぞれで、「探索」、「サポート」等の役割が定められている。この場合、グループを構成するユーザ間で、定められた役割が異なる端末を交換することで、ユーザの役割も入れ替えることができる。
・ 上記のように端末ごとに役割が定められている場合において、複数の役割に対応する各端末を利用してグループでイベントに参加する場合、ユーザから、端末の役割をグループ内で入れ替える操作を受け付けることとしてもよい。これにより、グループ内でユーザが端末を交換せずとも、ユーザの役割を入れ替えることができる。
・ 上記のように、グループ内でユーザが端末を交換せずとも、ユーザの役割を入れ替える場合、ユーザからの操作によらず、イベントにおいて所定の条件を満たすことにより、グループ内でユーザが担当する「探索」、「サポート」の役割を入れ替えるため、端末の役割を入れ替えることとしてもよい。所定の条件としては、例えば以下を含みうる。
(i)イベントを開始してから一定時間が経過した、エリアの探索を開始してから一定時間が経過した等の時間的条件
(ii)イベントにおいてユーザが発見対象物を発見することに成功した(発見対象物を発見したことを報告する操作を受け付けた)、または、失敗した(役割「探索」のユーザが、エリアの探索期間内に発見対象物を発見できなかった)等の、イベントの目的(発見対象物を発見すること)に応じた条件
【0080】
これにより、例えば、親子でイベントに参加した場合でも、子どもが探索に熱中する中、親は外で待機するのではなく、子どもに対しヒントを提示するなど、一緒にイベントを進行させる体験をすることができる。そのため、親子の思い出作りに寄与するだけでなく、また親子で参加するなど、リピートして参加したくなる効果も発揮し得る。
【0081】
項目「サポート対象」は、イベントにおいて、役割が「サポート」であるユーザがサポートする対象を示す。役割が「サポート」であるユーザがサポートする対象としては、以下が含まれる。
・ 役割が「探索」である特定のユーザ
・ ユーザが参加するグループ
例えば、役割が「サポート」である参加者ID「U002」のサポート対象は「U001」であることを示す。
【0082】
項目「参加ステータス」は、各グループにおいて、各ユーザがイベントに参加した際の詳細情報を示す。例えば、参加者ID「U001」は、イベントID「I001」において、実施エリア「A」に「2回」挑戦したことを示す。ある局面において、イベントの主催者は、当該情報を参照して、ユーザに特定の特典、例えば、挑戦回数に応じたステッカー等の物品、を与えてもよい。
【0083】
これにより、ユーザは、同じエリアにおけるイベントにおいても、何度も挑戦する楽しみを享受することができる。そのため、イベント参加へのリピートの促進が期待される。
【0084】
項目「備考」は、イベントにおいて、ユーザに特記事項等がある場合に保持される情報である。
【0085】
図5に示すように、対象物情報データベース283は、項目「エリアID」と、項目「対象物ID」と、項目「対象物名」と、項目「出現位置」と、項目「探索時間」と、項目「備考」等を含む。
【0086】
項目「エリアID」は、イベントにおいて、ユーザが探索するエリアそれぞれを識別する情報を示す。
【0087】
項目「対象物ID」は、各エリアにおいて、配置されている発見対象物それぞれを識別する情報を示す。例えば、エリアID「A」に配置されている対象物は「P001」、「P002」等で識別される発見対象物であることを示す。
【0088】
項目「対象物名」は、各対象物IDで識別される発見対象物の名称に関する情報を示す。例えば、探勝物ID「P001」の対象物名は「ピカチュウ」であることを示す。
【0089】
項目「出現位置」は、イベントにおいて、各エリアで発見対象物が配置されている場所の位置情報を示す。例えば、エリアID「A」において、発見対象物「P001」の出現位置は「AAA.AAA.AAA」の座標であることを示す。ある局面において、サーバ20は、ユーザの端末装置10の位置情報センサ150から取得したユーザの位置情報と、当該出現位置の情報とに基づいて、ユーザに発見対象物の配置場所に関するヒントを提示するためのトリガとしてもよい。
【0090】
項目「探索時間」は、イベントにおいて、ユーザが発見対象物を探索することが可能な時間を示す。例えば、エリアID「A」における探索時間は「10分」であることを示す。
【0091】
項目「備考」は、イベントにおいて、エリアに特記事項等がある場合に保持される情報である。
【0092】
ヒント情報データベース284は、項目「エリアID」と、項目「ヒントID」と、項目「対応対象物」と、項目「ヒント内容」と、項目「ヒント表示位置」と、項目「ヒント出現時間」と、項目「備考」等を含む。
【0093】
項目「エリアID」は、イベントにおいて、ユーザが探索するエリアそれぞれを識別する情報を示す。
【0094】
項目「ヒントID」は、各エリアにおいて、ユーザに提示されるヒントそれぞれを識別する情報を示す。例えば、エリアID「A」においてユーザに提示されるヒントは「H001」、「H002」等で識別されるヒントであることを示す。
【0095】
項目「対応対象物」は、ヒントそれぞれが対応する発見対象物に関する情報を示す。例えば、ヒントID「H001」が対応する発見対象物は「P001」であることを示す。
【0096】
項目「ヒント内容」は、ヒントそれぞれがユーザに提示するヒントの内容を示す。
ユーザに提示されるヒントとしては、以下が含まれる。
・ 発見対象物の種類または名称(例えば、発見対象物がキャラクターである場合は、キャラクターの名称、キャラクターの形状のシルエットなど)
・ 発見対象物の位置を示唆する情報(例えば、発見対象物がいる方向、発見対象物までの距離など)
・ 発見対象物が登場する時間の情報(例えば、発見対象物が配置され発見可能な状態となる時間が限定されている場合に、当該時間の情報など)
・ 発見対象物を発見するために必要な条件の情報(例えば、エリア内の特定の装置を稼働させることで発見対象物を発見可能な状態になる、特定の装置(メガネなど)をユーザが装着することで発見対象物を発見可能な状態になる、等)
例えば、ヒントID「H001」のヒント内容は、発見対象物「P001」の「位置」に関する情報であることを示す。
【0097】
項目「ヒント表示位置」は、ユーザにヒントを表示するトリガとなるエリア内の位置に関する情報を示す。例えば、ヒントID「H001」のヒント表示位置は「AAA.AAA.AAA」の座標であることを示す。サーバ20は、ユーザの端末装置10の位置情報センサ150から取得したユーザの位置情報と、当該情報とに基づいて、ユーザが当該座標の周辺の位置にいることにより、ユーザにヒントの情報を提示する。
【0098】
項目「ヒント出現時間」は、ユーザにヒントの情報を提示するタイミングに関する情報を示す。例えば、ヒントID「H001」で識別されるヒントの出現時間は、エリアでの探索を開始してから「5分」であることを示す。ある局面において、当該時間は、イベントが開始してから起算した経過時間でも良いし、イベント開催期間中の所定の時間、例えば、開始2分後~7分後の5分間、等でもよい。
【0099】
項目「備考」は、イベントにおいて、ヒントに特記事項等がある場合に保持される情報である。
【0100】
イベント履歴データベース285は、項目「履歴ID」と、項目「参加者ID」と、項目「役割」と、項目「参加日時」と、項目「探索エリア」と、項目「エリア到着」と、項目「行動履歴」と、項目「備考」等を含む。
【0101】
項目「履歴ID」は、イベントにおいて取得された履歴それぞれを識別する情報を示す。サーバ20は、参加者個別に履歴IDを定義せず、イベントに参加したグループごとに当該IDを定義することとしてもよい。
【0102】
項目「参加者ID」は、履歴IDに紐づけられた、参加者を識別する情報を示す。例えば、履歴ID「R001」に紐づけられている参加者IDは「U001」、「U002」等であることを示す。
【0103】
項目「役割」は、参加者IDに紐づけられた、各ユーザがイベントで担当する役割を識別する情報を示す。例えば、参加者ID「U001」の役割は「探索」であることを示す。
【0104】
項目「参加日時」は、イベントIDに紐づけられた、各ユーザがイベントに参加した日時に関する情報を示す。例えば、イベントID「R001」に紐づけられた各ユーザの参加日時は「2020/02/10」であることを示す。
【0105】
項目「探索エリア」は、イベントIDに紐づけられた、各ユーザがイベントで探索したエリアに関する情報を示す。例えば、イベントID「R001」に紐づけられた各ユーザの探索エリアは「A」等の複数のエリアであることを示す。
【0106】
項目「エリア到着」は、イベントIDに紐づけられた、各ユーザがイベントで各エリアに到着した時間に関する情報を示す。例えば、イベントID「R001」に紐づけられた各ユーザがエリア「A」に到着した時間は「10:30:00」であることを示す。当該到着した時間は、ユーザが当該エリアでの探索を開始したタイミングとなりえる。
【0107】
項目「行動履歴」は、イベントIDに紐づけられた、各ユーザのイベントにおける行動履歴に関する情報を示す。また、当該行動履歴は、「種別」、「時刻」、「対象」等に区分分けされており、各ユーザがイベントにおいてどのような行動を実行したのか、行動の詳細に関する情報を保持する。例えば、イベントID「R001」において、ユーザID「U001」のユーザの行動履歴の一例は、種別が「発見」であり、当該発見の時刻が「10:32:00」であり、当該発見の対象が「P001」であることを示す。ある局面において、サーバ20は、イベントに参加しているユーザが行動を実行するたびに、当該データベースにユーザの行動履歴を保持してもよい。
【0108】
これにより、サーバ20は、ユーザがイベントにおいて実行した行動を随時記録することができる。そのため、イベントの主催者は、ユーザの行動履歴に基づいた、関連するイベントの提示、特定の特典の付与などをすることができ、ユーザのイベント参加に対する興趣性の向上、リピートの促進等が期待できる。
【0109】
項目「備考」は、イベント履歴において、特記事項等がある場合に保持される情報である。
【0110】
<3 動作>
以下、システム1が、複数のユーザのうちいずれか一部のユーザにより、イベントの課題に取り組む他のユーザを撮影した画像を取得し、複数のユーザがイベントを進行させることに応答して、第1の画像の一部を抽出したコンテンツを当該複数のユーザに対し提供する処理について説明する。
【0111】
図6は、複数のユーザのうちいずれか一部のユーザにより、イベントの課題に取り組む他のユーザを撮影した画像を取得し、複数のユーザがイベントを進行させることに応答して、画像の一部を抽出したコンテンツを当該複数のユーザに対し提供する処理を表すフローチャートである。
【0112】
ステップS601において、端末装置10Aの制御部190は、ユーザグループ内のユーザにより、イベントの課題に取り組む他のユーザを含む動画または静止画を取得する。具体的には、例えば、役割が「サポート」であるユーザの端末装置10Aは、当該ユーザの操作により、端末装置10Aのカメラ160等により、役割が「探索」である他のユーザがイベントの課題、例えば、発見対象物の探索等に取り組んでいる様子の画像を取得する。端末装置10Aは、取得した画像の情報をサーバ20へ送信する。
【0113】
ステップS651において、サーバ20の制御部203は、ユーザグループがイベントを進行させることに応答して、動画または静止画の少なくとも一部のコンテンツをユーザグループ内のユーザが操作する端末10Aに対し提供可能とする。例えば、当該一部のコンテンツが提供される対象のユーザは、役割が「探索」のユーザである。ここで、サーバ20がイベントの進行に応じて当該イベントに参加したユーザに対しコンテンツを提供可能とする契機としては、以下が含まれる。
・ イベントとして構成される複数のエリアのうちいずれかのエリアで探索する期間が終了したこと
(1)具体的には、当該エリアに設定される制限時間が過ぎることにより、エリアで探索する期間が終了したこととしてもよい
(2)具体的には、当該エリアの全ての発見対象物を発見することにより、エリアで探索する期間が終了したこととしてもよい
・ 各エリアでユーザが探索を開始してから所定期間が経過したこと。
・ 各エリアで、ユーザが探索の期間において発見対象物を発見したこと
・ 各エリアで、ユーザに対し、発見対象物の発見を支援するためのヒントを通知すること
・ ユーザが、イベントとして構成される複数のエリアの全てまたは一部の探索を終えること
サーバ20は、ユーザがイベントを終了させたことを、イベント履歴データベース285等から取得した、ユーザのエリア到着時間、すなわちイベントの開始時間と、イベントごとに設定された制限時間とに基づいて判定してもよい。サーバ20は、ステップS601において取得された、イベントの課題に取り組む他のユーザを撮影した画像から、例えば、探索の役割であるユーザが発見対象物を発見した時の様子、発見対象物を探索している様子等を抽出したコンテンツを作成し、ユーザに提供する。例えば、ユーザの端末装置10が、発見対象物を発見したことを報告する操作を受け付けるとする。この場合、サーバ20は、当該操作を受け付けるタイミングに基づいて、当該タイミングより前に端末装置10により撮影されていた動画像に基づいて、探索を行うユーザが発見対象物を発見したタイミングの動画像を特定し得る。
【0114】
ここで、サーバ20の制御部203が、端末装置10Aから取得した画像から、一部を抽出する処理について説明する。サーバ20の制御部203は、画像解析等により、画像に含まれる人物を特定し、当該人物のみを抽出したコンテンツを作成してもよい。このとき、画像解析の処理は、既存のあらゆる処理で実行されてよく、限定されない。また、サーバ20は、記憶部202に、人物の複数の画像を入力とし、その中から特定の表情、例えば、笑顔、驚いた顔、熱中している顔、等を抽出した画像を正解出力として学習させた学習済みモデルを記憶させていてもよい。サーバ20の制御部203は、端末装置10Aから取得した画像と、当該学習済みモデルとに基づいて、イベントの課題に取り組むユーザの特定の表情の画像のみを抽出したコンテンツをユーザに提供してもよい。
【0115】
ステップS602において、端末装置10Aの制御部190は、サーバ20から提供されたコンテンツをディスプレイ132に表示する等により、ユーザに提示する。
【0116】
これにより、ユーザは、イベントに参加している時の様々な様子、例えば、探索に夢中になっている様子、発見対象物を発見して喜んでいる様子、等を抽出したコンテンツを得ることができる。そのため、イベント時を振り返りながら、記録を残すことができ、思い出をより一層高めるだけでなく、リピートを促進することが期待できる。
【0117】
図7は、複数のユーザのうちいずれか一部のユーザにより、イベントの課題に取り組む他のユーザを撮影した画像を取得し、撮影された画像に含まれる発見対象物の承認に伴い、イベントの進行度合いを特定し、複数のユーザがイベントを進行させることに応答して、画像の一部を抽出したコンテンツを当該複数のユーザに対し提供する処理を表すフローチャートである。
【0118】
ステップS701において、端末装置10Aの制御部190は、複数のユーザのうちいずれか一部のユーザの端末において発見対象物を発見したことの承認を受けるための入力操作を受け付け、当該情報をサーバ20に送信する。具体的には、端末装置10Aの制御部190は、役割が「探索」であるユーザの端末装置10Aのカメラ160等により、発見対象物をディスプレイ132等に表示させる。ここで、当該端末装置10Aは、イベントにおいて、発見対象物を探索する役割のユーザが使用する端末装置10Aを示す。このとき、端末装置10Aの制御部190は、ディスプレイ132等に表示されている現在時刻が、イベント開始時からの時刻を基準として、予め設定されているイベントの制限時間内であるかを判定してもよい。端末装置10Aの制御部190は、現在時刻がイベントの制限時間内である場合に、ユーザに対し、発見対象物を撮影するための入力操作を受け付ける。端末装置10Aの制御部190は、撮影された発見対象物の画像を、サーバ20に送信する。
ある局面において、端末装置10Aの制御部190は、ユーザから承認のための入力操作を受け付けずとも、当該端末装置10Aのカメラ160等により撮影された動画、または静止画の情報を受け付けることで、承認操作の代わりとしてもよい。
【0119】
ステップS751において、サーバ20の制御部203は、画像に発見対象物が含まれるか否かを判定する。サーバ20の制御部203は、画像解析により、画像に発見対象物が含まれるか否かを判定してもよい。また、サーバ20は、記憶部202に、複数の発見対象物が含まれた画像を入力とし、発見対象物のみを抽出した画像を正解出力として学習させた学習済みモデルを記憶されていてもよい。サーバ20の制御部203は、端末装置10Aから取得した画像と、当該学習済みモデルとに基づいて、画像内に発見対象物が含まれるかの判定をしてもよい。
【0120】
ステップS752において、サーバ20の制御部203は、承認のための入力操作を受け付けることに応答して、ユーザグループによるイベントの進行度合いを特定する。具体的には、サーバ20の制御部203は、ステップS701において、端末装置10Aから受け付けた、発見対象物の承認のための入力操作に応答して、探索エリアに配置されている発見対象物のうち幾つを発見したかを判定し、イベントがどの程度進行したのかの進行度合いを特定する。また、サーバ20の制御部203は、当該エリアに配置されている発見対象物を全て発見したと判定した場合、当該エリアにおけるイベントが終了したと特定する。ある局面において、サーバ20の制御部203は、ユーザが発見対象物の全てを発見せずに、イベントの制限時間が満了した場合も、当該イベントが終了したと特定する。ある局面において、サーバ20の制御部203は、イベントの進行度合いを特定したのち、ユーザに対し、あとどれくらい発見対象物が配置されているかを提示してもよい。また、ある局面において、サーバ20の制御部203は、イベントの制限時間と進行度合いとに基づいて、例えば、想定される時間よりも早く全ての発見対象物を発見した場合等、ユーザに対して、限定のアイテム、グッズ等を付与してもよい。
【0121】
これにより、ユーザは、イベントの進行度合いを確認しながらイベントに取り組むことができ、制限時間が迫ることによる緊張感、早くイベントを終了することによる特別感、達成感を得ることができ、イベント参加の興趣性を高めることができる。
【0122】
<4 画面例>
図8は、本発明において開示される、現実の世界におけるイベントの概要を示す図である。
【0123】
図8において、イベントは複数のエリアで実施される。このとき、イベントは、各エリアにおいて同時に実施されてもよいし、一つのエリアを終了するごとに、次のエリアに挑戦できるよう実施されてもよい。
図8において、801A、801B、801Cはそれぞれ、イベントが実施されるエリアを示す。当該エリアはそれぞれ、通路等でつながっていても良いし、同じ空間内に仕切りを設けることでエリア分けしていてもよい。また、各エリアにはエリア入り口が設けられており、イベントに参加するユーザは、当該入口を通ってエリア内に入ることとしてもよい。
【0124】
参加ユーザ802A、802B、802Cは、それぞれ、各エリアにおけるイベントに参加したユーザを示す。このとき、ユーザは、イベントごとにグループ単位で参加しており、複数のユーザが、それぞれ役割を設定された状態でイベントに参加する。
【0125】
発見対象物803A、803B、803Cは、各エリアに配置されている発見対象物を示す。発見対象物は、イベントの態様によって変更してもよい。また、発見対象物は、ぬいぐるみ等の現実の世界の物体でも良く、端末装置10Aのカメラ160等により発見されるAR(Augmented Reality)により定義されたものでもよい。
【0126】
図9は、複数のユーザのうちいずれか一部のユーザによる、イベントの課題に取り組む他のユーザを撮影した画像の画面例である。
【0127】
図9において、端末装置10Aは、役割が「サポート」であり、イベントの課題に取り組んでいる他のユーザを撮影するユーザがイベントにおいて使用する端末装置を示す。
【0128】
発見対象物901および902は、イベントにおいて、各エリアに配置されている、発見対象物をそれぞれ示す。
【0129】
ユーザ903および904は、イベントに参加しているユーザをそれぞれ示す。図示する例では、各ユーザは、イベントを運営する事業者により配布されるパンフレット等の冊子を把持している。
図9において、ユーザ903および904は、役割が「探索」であり、発見対象物901および902等を探索する。
図9において、ユーザ903および904は、発見対象物901および902を発見しており、その様子をユーザが端末装置10Aのカメラ160等によりその様子を画像等により撮影している。端末装置10Aの制御部190は、当該画像等をサーバ20に送信する。サーバ20の制御部203は、取得した画像の一部を抽出したコンテンツを、当該ユーザに対し提供する。
このとき、端末装置10Aを操作しているユーザは、端末装置10Aのカメラ160等により、イベントの課題に取り組んでいる他のユーザの画像等を撮影し、サーバ20に送信してもよい。サーバ20の制御部203は、当該画像も含め、取得した画像の一部を抽出したコンテンツを、当該ユーザに提供してもよい。
このとき、端末装置10Aの制御部160は、役割が「探索」であるユーザ903および904が発見対象物901および902を発見したとき、撮影タイミングである旨の通知等をユーザに提示してもよい。
【0130】
ある局面において、端末装置10Aの制御部190は、役割が「探索」であるユーザ903および904が発見対象物901および902を発見したタイミングで、自動的にカメラ160等により当該ユーザを撮影してもよい。以上のように、役割が「サポート」であるユーザの操作によらずとも、当該役割が「サポート」であるユーザの端末装置10Aが、役割が「探索」であるユーザが行う探索について所定の条件を満たすことにより、役割が「探索」のユーザが発見対象物901、902を発見するタイミングを含む一定期間の動画または静止画を記録し得る。役割が「サポート」であるユーザの端末装置10Aが行う処理として、以下を含みうる。
・ 当該役割が「サポート」であるユーザの端末装置10Aが撮影する撮影結果において被写体として写る「探索」のユーザが特定の行動をしたか否かを検知する。例えば、制御部190は、カメラ160等の撮影範囲に役割が「探索」であるユーザが存在する場合、当該ユーザに焦点を合わせておき、当該ユーザの行動を特定する。制御部190は、当該ユーザの行動が「発見対象物の発見」であることを特定した場合、自動的にカメラ160等を動作させ当該ユーザを撮影してもよい。
・ 後述するように、役割が「探索」であるユーザの端末装置10において、当該「探索」の役割のユーザから、発見対象物901、902を発見したことの入力操作を受け付ける。一方、役割が「サポート」であるユーザの端末装置10Aにおいて撮影を継続しておき、撮影結果のうち一部を、役割「探索」のユーザが発見対象物901、902を発見したことの入力操作を行ったタイミングに基づき抽出する。例えば、サーバ20は、当該タイミングを含む前後の期間の撮影結果を抽出することで、役割「探索」のユーザが発見対象物901、902を発見する前後の動画を生成することができる。例えば、役割「サポート」のユーザの端末装置10Aが、カメラ160により撮影を継続し、撮影結果(動画)を、逐次、サーバ20に送信する。サーバ20が、役割「探索」のユーザの端末装置10からの入力操作を受け付ける。これにより、役割「サポート」のユーザが、役割「探索」のユーザが探索対象物901、902を発見するタイミングを見計らわずとも、役割「探索」のユーザが発見対象物901、902を発見したタイミングを含む動画または静止画を自動的に生成し、サーバ20に蓄積し得る。
【0131】
これにより、発見対象物を探索するユーザは、自身がイベントに取り組んでいる様子等を撮影した画像から一部を抽出したコンテンツを、画像を撮影したユーザと共有することができる。そのため、「探索」と「サポート」とで役割が分かれている場合でも、お互いがイベントにおいてどのような行動をしたかを振り返りながらコンテンツを見ることで、思い出を高めることができる。また、次回は「探索」と「サポート」の役割を交換する、等の意欲も高まり、イベント参加のリピートの促進が期待できる。
【0132】
時間表示部905は、現在時刻と、イベントにおける制限時間とを表示するため画面である。端末装置10Aの制御部190は、ユーザが各エリアに到着した時間をイベントの開始時間とし、イベントごとに設定された制限時間のカウントダウンを開始する。例えば、
図9においては、現在時刻は制限時間内であり、当該画面には「残り5分」と表示される。ユーザは、当該表示を確認することで、イベントにおける残り時間を確認しながらイベントを施行することができる。
【0133】
実績表示部906は、イベントにおける実績等を表示するための画面である。具体的には、当該画面には、発見した発見対象物、残りの発見対象物、ヒント表示の有無等を表示する。ある局面において、実績表示部906は、役割が「探索」であるユーザが使用している端末装置10Aと連動していてもよい。その場合、役割が「探索」のユーザが発見対象物を発見することに応答して、実績表示部906が更新される。これにより、ユーザはリアルタイムに状況を共有しながらイベントを進行させることができる。ある局面において、サーバ20は、発見対象物ごとに発見の難易度を設定していてもよい。ユーザが当該発見対象物に対するヒント情報をOFFにした場合、サーバ20は、当該ユーザが当該発見対象物を発見することに応答して、特定の報酬等を付与するなど、ヒント情報の活用の有無に応じて特定の報酬を変化することとしてもよい。
【0134】
これにより、ユーザは、あえてヒント情報を得ないで探索をすることに挑戦することで、探索の緊張感を味わえるとともに、特別な報酬を得られるという達成感を享受できる。そのため、ユーザの継続的なイベントへの参加促進が期待できる。
【0135】
図10は、役割が「探索」であるユーザが使用する端末装置10Aにおいて、発見対象物の承認操作を実行する際の画面例である。
【0136】
図10において、時間表示部1001は、
図9における時間表示部905と同様に、現在時刻と、イベントにおける制限時間とを表示するための画面である。端末装置10Aの制御部190は、ユーザが各エリアに到着した時間をイベントの開始時間とし、イベントごとに設定された制限時間のカウントダウンを開始する。例えば、
図10においては、現在時刻は制限時間内であり、当該画面には「残り8分」と表示される。
【0137】
発見対象物1002は、各エリアに配置されている、発見対象物を示す。
【0138】
承認操作画面1003は、ユーザが発見対象物を発見したことを承認するための操作画面を示す。例えば、端末装置10Aの制御部190は、カメラ160等により発見対象物を撮影範囲に収めると、画像解析等により、当該発見対象物の名称等の情報をユーザに提示してもよい。端末装置10Aの制御部190は、発見対象物が撮影範囲に収まっており、制限時間内である場合に、ユーザから承認のための当該発見対象物を撮影する操作を受け付ける。端末装置10Aの制御部190は、撮影された発見対象物の画像を、サーバ20に送信する。ある局面において、当該承認のための操作は、端末装置10Aの位置情報センサ150から取得した情報に基づいて受け付けることとしてもよい。すなわち、端末装置10Aの位置情報センサ150から取得したユーザの位置情報と、発見対象物が配置されている場所の位置情報とに基づいて、ユーザが発見対象物の配置されている場所にいることを特定したときのみ、承認のための撮影操作を受け付けてもよい。その後、端末装置10Aの制御部190は、サーバ20から承認を受け付けた旨の通知を取得し、ユーザに提示することとしてもよい。
【0139】
実績表示部1004は、
図9における実績表示部906と同様に、イベントにおける実績等を表示するための画面である。ここで、端末装置10Aの制御部190は、役割が「探索」のユーザが使用する端末装置10Aにおいては、ヒント表示の有無に関する情報を提示しなくともよい。ある局面において、端末装置10Aの制御部190は、承認操作画面1003において、ユーザからの承認操作を受け付けることに応答して、実績表示部1004における「発見」の数値を増やし、「残り」の数値を減らす処理を実行してもよい。
【0140】
また、ある局面において、複数のユーザが使用する端末装置10Aは、お互いにネットワーク80、Bluetooth(登録商標)モジュールを利用した近距離通信システム等を通じて情報を共有し、ユーザが発見対象物を発見した実績などをリアルタイムに共有してもよい。
【0141】
これにより、役割が異なるユーザ間においても、探索状況が常に共有できる。そのため、役割が「サポート」のユーザは、制限時間と残りの発見対象物の数と、等を確認しながら、役割が「探索」のユーザのサポートをすることができる。
【0142】
図11は、役割が「探索」であるユーザが使用する端末装置10Aにおいて、イベントにおいて、制限時間が終了した際に、ディスプレイ132等に表示される画面の画面例である。
【0143】
図11において、時間表示部1101は、
図10における時間表示部1001と同様に、現在時刻と、イベントにおける制限時間とを表示するため画面である。
図11において、現在時刻は制限時間を徒過しており、当該画面には「時間切れ」と表示される。
【0144】
承認操作画面1102は、
図10における承認操作画面1003と同様に、ユーザが発見対象物を発見したことを承認するための操作画面を示す。例えば、端末装置10Aの制御部190は、当該画面において、発見対象物が撮影範囲に収まっており、制限時間内である場合にユーザからの承認操作を受け付ける。
図11においては、「時間切れ」であるため、端末装置10Aの制御部190は、ユーザから承認のための発見対象物を撮影する操作を受け付けない。このとき、端末装置10Aの制御部190は、承認操作画面1102において、「このエリアのキャラクターが逃げてしまいました・・・」等の表示とともに、撮影のためのボタンを非アクティブとする処理をしてもよい。
【0145】
これにより、ユーザは、制限時間内に発見対象物を探索することで、緊張感を感じながら探索を行うことができ、イベントの興趣性が向上する。また、制限時間徒過により、認証ができなかった場合に、また挑戦しよう、というイベントへのリピートの促進が期待できる。
【0146】
図12は、複数のユーザのうちいずれか一部のユーザによる、イベントの課題に取り組む他のユーザを撮影した画像において、発見対象物の配置場所のヒントをユーザに提示する際の画面例である。
【0147】
図12において、ヒント表示1201は、発見対象物が配置されている場所に関するヒントの情報を示す。例えば、サーバ20の制御部203は、端末装置10Aの位置情報センサ150からユーザの位置情報を取得する。サーバ20の制御部203は、取得した位置情報と、発見対象物の配置されている場所の位置情報とに基づいて、端末装置10Aに発見対象物の配置されている場所等に関するヒントの情報を提示する。端末装置10Aの制御部190は、サーバ20から取得した当該ヒントの情報を、ディスプレイ132に表示する等して、ユーザに提示する。このとき、ヒントの情報に含まれる情報として、発見対象物の配置されている場所に関する情報だけでなく、発見対象物が出現する時間帯、例えば、端末装置10Aのカメラ160等により認証が可能な時間帯等の情報をユーザに提示してもよい。ある局面において、端末装置10Aの制御部109は、ユーザが、発見対象物が配置されている場所に到着した時、制限時間が徒過している場合には、ヒントの情報をユーザに提示しないこととしてもよい。また、ある局面において、ヒントが表示される制限時間は、エリアの制限時間と必ずしも一致していなくてもよく、ヒント表示のための制限時間が別途設定されており、当該設定に基づいて、ユーザにヒントの情報を提示することとしてもよい。
【0148】
これにより、ユーザは、見つけづらい場所に配置されている発見対象物について、配置場所等のヒントを得ることで、発見対象物を発見できる可能性を高めることができる。また、ユーザは、ヒントに基づいて周囲を詳細に探索することで、宝探し、探検をしている感覚を得ることができ、イベントの興趣性をさらに高めることができる。加えて、ヒントを基に、役割が「探索」のユーザと「サポート」のユーザとが協力して探索することで、イベントを進行するうえでの一体感を醸成することができる。
【0149】
ある局面において、サーバ20の制御部230は、イベントの終了から所定の期間が経過した後、イベント当日にユーザに提供したコンテンツに、さらに画像等を追加したコンテンツを、ユーザの端末装置10Aに送信する処理を実行してもよい。例えば、イベントの終了から数日経過後に、イベント当日にユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報を、イベント当日にユーザに提供したコンテンツにさらに追加してユーザに提供する。ここで、ユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報は、例えば、以下である。
・発見できなかった発見対象物のシルエット
・発見できなかった発見対象物の配置されているエリアに関する情報
・イベント後に追加された発見対象物のシルエット
・イベント後に追加された発見対象物の配置されているエリアに関する情報
【0150】
また、サーバ20の制御部230は、ユーザに対し、画像等を追加したコンテンツそのものではなく、下記の態様でユーザにコンテンツ等を提示してもよい。
・画像、コンテンツ等を閲覧するためのウェブページのURL
・画像、コンテンツ等を閲覧するための二次元コードの画像
サーバ20の制御部230は、イベント当日、イベント会場等においても、上記の態様でユーザに画像、コンテンツ等を提示してもよい。これにより、ユーザは、Wi-Fi(Wireless Fidelity)等の通信環境がない状況においても、通信負荷の大きい画像ファイル等を表示させずに済む。また、制御部203は、ユーザの端末装置10Aの通信環境に基づいて、画像、コンテンツを直接表示するか、上記の態様で表示するかを決定してもよい。
【0151】
これにより、ユーザは、イベントへの参加意欲が刺激されることが期待できる。そのため、ユーザのイベントへのリピート参加が促進されることが期待できる。
【0152】
<第2の実施の形態>
<概要>
第1の実施形態では、現実の世界において実施されるイベントにおいて、イベントの課題に取り組むユーザの画像を、複数の他のユーザが撮影し、イベントの進行に応答して、撮影した画像から一部を抽出したコンテンツを当該ユーザに提供する技術について説明した。
第2の実施形態では、現実の世界において実施されるイベントにおいて、一定空間内に配置されている発見対象物に備えられたカメラにより、当該発見対象物を探索、または発見したユーザの画像を撮影し、イベントの進行に応答して、撮影した画像から一部を抽出したコンテンツを当該ユーザに提供する技術について説明する。
発見対象物には、所定の画角で撮影可能なカメラ、180度カメラ、360度カメラなど様々な撮影範囲のカメラを備え付け得る。例えば、発見対象物がキャラクターである場合に、発見対象物の視野に応じた画角のカメラを備えることとしてもよい。これにより、発見対象物の目線での撮影画像であるかのような体験をユーザに提供し得る。
【0153】
第2の実施形態において、ユーザは、発見対象物に備えられたカメラにより、自身がイベントの課題に取り組む様子を撮影される。サーバ20は、撮影した画像から、例えば、発見対象物の近くにいたのに発見対象物を発見できていない様子、ユーザが発見対象物を発見したときの様子を抽出し、ユーザに提示する。これにより、ユーザは、発見対象物を発見したときの、喜んだ、驚いた瞬間の表情等を、思い出とともに振り返ることができる。また、ユーザは、自身が発見対象物の近くで探索している様子を振り返ることで、イベントにおける自身の行動を振り返ることができ、次のイベント参加時の行動を計画することができる。
【0154】
<3 動作>
以下、システム1が、一定空間内に配置されている発見対象物に備えられたカメラにより、当該発見対象物を探索、または発見したユーザの画像を撮影し、イベントの進行に応答して、撮影した画像から一部を抽出したコンテンツを当該ユーザに提供する処理について説明する。
【0155】
図13は、発見対象物が備えるカメラにより、イベントにユーザが参加して発見対象物を探索する期間において、一定空間内にいるユーザを撮影した撮影結果を取得し、取得した撮影結果をイベントの進行の程度に応じてユーザに提供する処理を表すフローチャートである。
ここで、発見対象物がカメラを備えることとして、例えば以下の態様であってもよい。
・発見対象物の内部または外部に物理的に設置されているカメラ。
例えば、発見対象物がぬいぐるみ等の3次元の物体である場合に、当該ぬいぐるみに体現されるキャラクターの口や目、体表面に埋め込むことにより、発見対象物の内部に物理的にカメラを設置することがあり得る。
例えば、発見対象物がぬいぐるみ等の3次元の物体である場合に、その表面に沿ってカメラを設置することにより、発見対象物の外部に物理的にカメラを設置することがあり得る。
ここで、サーバ20等において、発見対象物を特定する情報と、カメラを特定する情報とを関連付けないで管理することとしてもよい。すなわち、サーバ20等においては、特に、発見対象物に物理的に設置されるカメラと、発見対象物とをデータとしては特に関連付けず管理することとしてもよい。一方、発見対象物を特定する情報と、カメラを特定する情報とをサーバ20で関連付けて管理することとしてもよい。
・発見対象物とは物理的に離れて設置されているものの、サーバ20等において、各発見対象物に紐付けてデータとして管理がされているカメラ
例えば、発見対象物が3次元の物体、または、壁面等に描かれた2次元の表現物である場合に、これら発見対象物の周辺にカメラを設置することがあり得る。すなわち、発見対象物に物理的にカメラを設置しない場合も、「発見対象物がカメラを備える」ものとみなすこととしてもよい。これにより、発見対象物を探そうとするユーザ、発見対象物を発見したタイミングのユーザ等を、当該カメラにより撮影し得る。
【0156】
ステップS1351において、サーバ20の制御部203は、発見対象物40が備えるカメラ401により、イベントにユーザが参加して発見対象物を探索する期間において、一定空間内にいるユーザを撮影させた結果を取得する。ある局面において、サーバ20の制御部203は、カメラ401から取得した結果に基づいて、イベントにおけるユーザの特定の様子を抽出してもよい。ユーザの様子とは、例えば、以下である。
・発見対象物を発見した時の驚いた、または喜んだ様子
・発見対象物の近くで、当該発見対象物を探している様子
【0157】
ここで、ユーザの様子の判定方法について例示する。サーバ20の制御部203は、カメラ401から取得した結果を画像解析することで、ユーザの感情、例えば、驚き、喜び等を特定し、当該特定した感情を示しているユーザの画像を抽出する。これにより、サーバ20は、ユーザが発見対象物を発見した瞬間を抽出したコンテンツをユーザに提供することができ、思い出作りの向上に寄与できる。このとき、サーバ20の制御部203は、画像解析の結果だけでなく、当該結果と、ユーザが発見対象物を発見したとサーバ20が判定した結果とに基づいて、当該結果を抽出してもよい。具体的には、例えば、サーバ20の制御部203は、カメラ401により発見対象物とユーザとの距離を測定し、当該距離が所定の範囲内にあるときに、前述の画像解析の結果とに基づいて、取得した結果から、ユーザが発見対象物を発見したときの様子として一部を抽出してもよい。
【0158】
他にも、サーバ20の制御部203は、ユーザが発見対象物を発見した瞬間の様子に基づいて画像解析により結果を取得するのではなく、他の方法に基づいて結果を取得してもよい。例えば、サーバ20の制御部203は、予めカメラ401により発見対象物の周囲を動画として撮影した結果を取得し、ユーザが発見対象物を発見した時に、その時点を基準とした所定の期間前後の撮影結果を抽出するといった方法であってもよい。また、当該処理は、ユーザが発見対象物を発見した時に行われずともよく、イベントが所定の期間経過した後でもよい。サーバ20が、カメラ401により撮影された撮影結果のうち、ユーザが探索対象物を発見したタイミング(ユーザの感情の検出結果により、ユーザが探索対象物を発見したタイミングを特定してもよいし、端末装置10への入力操作によりユーザが探索対象物を発見したタイミングを特定してもよい)に基づき静止画または動画を抽出することにより、ユーザが探索対象物を発見したタイミングの前後を含む動画を生成し得る。
【0159】
また、サーバ20の制御部203は、カメラ401により、ユーザの目線に関する情報を取得してもよい。具体的には、例えば、カメラ401は、発見対象物の目の位置に備えられており、サーバ20の制御部203は、ユーザが発見対象物を発見したときに、当該情報に基づいて、ユーザの目線が発見対象物に向いていることを判定する。サーバ20の制御部203は、画像解析の結果と、当該目線の情報とに基づいて、取得した結果から、ユーザが発見対象物を発見したときの様子として一部を抽出してもよい。
【0160】
ある局面において、カメラ401は、所定の位置、例えば、発見対象物の内部、発見対象物の近く、等に固定されて設置されていなくともよい。具体的には、例えば、カメラ401は、自律制御可能な移動体、例えば、ドローン等に設置されていてもよい。このとき、当該移動体に設置されたカメラ401は、特定の発見対象物と紐づけられていなくともよい。例えば、サーバ20が、当該移動体に設置されたカメラ401と紐づける発見対象物を、適宜、切り替えることとしてもよい。サーバ20が移動体に設置されたカメラ401と発見対象物との紐づけを切り替えることとして、以下を含みうる。
・ 発見対象物が発見されたか否かにより、発見対象物とカメラ401との紐づけを切り替えることとしてもよい。例えば、サーバ20が、ユーザの端末装置10から、ユーザが発見対象物を発見したことの報告をする操作(端末装置10への入力操作等)を受け付けることに応答して、カメラ401と発見対象物との紐づけを切り替えることとしてもよい。
・ ユーザが特定の発見対象物を探索している期間が一定期間を超えたか否かにより、発見対象物とカメラ401との紐づけを切り替えることとしてもよい。例えば、複数のユーザが、それぞれ別個の発見対象物を探索しようとするときがあり得る。移動体に設置されたカメラ401が、一定期間ごとに、紐づけられる発見対象物を切り替えつつ移動することにより、発見対象物を探そうとする複数のユーザを撮影し得る。
・ 発見対象物と、移動体に設置されたカメラ401との距離に応じて、当該発見対象物とカメラ401との紐づけを切り替えることとしてもよい。自律制御可能な移動体に設置されたカメラ401は、各発見対象物とBluetooth(登録商標)等の近距離通信により接続しており、当該移動体と発見対象物との距離が所定の距離以内にある時は、当該発見対象物と一時的に紐づけられることとしてもよい。
【0161】
ある局面において、発見対象物は、マイク(図示せず)を備えていてもよく、ユーザが発見対象物を発見した時の音声を取得してもよい。サーバ20の制御部203は、画像解析の結果と、当該音声とから、取得した結果から、ユーザが発見対象物を発見したときの様子として一部を抽出してもよい。
【0162】
これにより、サーバ20は、ユーザが発見対象物を発見した時の様子を抽出したコンテンツをユーザに提示できる。そのため、ユーザは、発見対象物を発見したときの感情とともに、イベントを振り返ることができるため、イベントに再度参加したい、等の意欲を刺激することができ、リピートの促進が期待できる。
【0163】
また、ある局面において、サーバ20の制御部203は、カメラ401から、ユーザが発見対象物を発見したときの様子だけでなく、ユーザが発見対象物の近くで発見対象物を探索している様子を抽出してもよい。具体的には、例えば、サーバ20の制御部203は、カメラ401により測定した発見対象物とユーザとの距離が所定の距離にあり、かつ、ユーザの目線等の情報から、ユーザが発見対象物を発見していないと判定した場合等に、ユーザが発見対象物の近くにいながらも、発見対象物を発見していない、と判定する。または、サーバ20の制御部203は、カメラ401の撮影画像を解析し、人物が所定の大きさを超えて被写体として含まれている場合に、ユーザが発見対象物の近くにいたと判定してもよい。カメラ401が深度センサ等により物体までの距離を計測できる場合は、当該距離の計測結果に基づいて、ユーザが発見対象物の近くにいたと判定してもよい。サーバ20の制御部203は、当該判定に基づいて、当該ユーザの様子を抽出したコンテンツをユーザに提示する。また、撮影画像と発見対象物の対象物IDを対応付けて記憶することで、撮影画像をユーザに提示する際に対象物名を合わせてユーザに提示できる。
これにより、ユーザは、発見対象物の近くにいたのに発見できなかった、という悔しい思いを振り返ることができるとともに、次は見つけたい、という気持ちを醸成する。そのため、イベントへの継続的な参加が期待できる。
また、サーバ20の制御部203は、発見対象物からの距離が一定以上である場合に、カメラ401により撮影された結果をユーザに提示することとしてもよい。ユーザが発見対象物に接近できなかった場合に、発見対象物の位置をユーザに事後的に示唆することができる。
【0164】
ある局面において、サーバ20の制御部203は、イベントを通してユーザが発見できた発見対象物と、ユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報を取得し、当該情報をコンテンツとともにユーザに提示してもよい。具体的には、サーバ20は、ユーザの端末装置10Aから、ユーザが発見対象物を発見したことの承認を受け付けるための入力操作を受け付け、当該受け付けに基づいて、ユーザが発見対象物を発見したことを判定する。また、サーバ20の制御部203は、イベントごとに設定された制限時間を徒過してもユーザからの入力操作を受け付けていない発見対象物に関しては、イベントにおいてユーザが発見できなかった発見対象物として判定する。その後、サーバ20の制御部203は、ユーザが発見した発見対象物の情報と、ユーザが発見できなかった発見対象物の情報とを、上記コンテンツとともにユーザに提示する。
【0165】
これにより、ユーザは、イベントを通じて撮影された画像等の一部を抽出したコンテンツだけでなく、発見、未発見の発見対象物に関する情報を把握することができる。そのため、一度の参加でどれくらい発見できたのか、または、あとどれくらい発見できていないのか、等を知ることができるため、イベントへのリピート意欲の向上が期待できる。
また、ある局面において、サーバ20の制御部203は、ユーザが発見できなかった発見対象物の情報をユーザに提示する時、当該発見対象物が配置されているエリアに関する情報、例えば、エリアのどの範囲に当該発見対象物が配置されているかを示唆する情報等をヒントとしてユーザに提示してもよい。これにより、ユーザは、当日のイベントにおいて発見できなかった発見対象物が配置されている場所を把握できるため、次回参加時の動き方を事前に検討できる。
【0166】
ある局面において、当該ヒント等の情報は、イベントの終了に応じてユーザに提示してもよいし、イベント終了から所定の期間、例えば、数日後等にユーザに提示されてもよい。これにより、イベントの主催者は、イベントの終了時だけでなく、終了後暫く経過してからでも、ユーザにイベントの思い出を振り返るきっかけを提供することができ、ユーザのイベントへのリピート参加を促すことが期待できる。
【0167】
ステップS1352において、サーバ20の制御部203は、イベントの進行の程度に応じて、ユーザの端末装置10Aに対し、撮影された結果を提示する。イベントの進行の程度は、例えば、イベントの終了であり、イベントの終了は、例えば、以下のタイミングである。
・当日に開催される全てのイベントが終了したタイミング
・イベントが開催される各エリアでの探索が終了したタイミング
ここで、各エリアでの探索が終了したタイミングは、例えば、以下である。
・イベントの制限時間が終了したタイミング
・イベントにおいて、制限時間の終了前に、ユーザがエリアに配置されている発見対象物を全て発見したタイミング
【0168】
ステップS1301において、端末装置10Aの制御部190は、提供されたコンテンツをディスプレイ132に表示する等により、ユーザに提示する。
【0169】
図14は、発見対象物が備えるカメラにより、イベントにユーザが参加して発見対象物を探索する期間において、一定空間内にいるユーザを撮影した撮影結果と、複数のユーザのうちいずれか一部のユーザにより、イベントにおいて発見対象物を探索する他のユーザを撮影した画像を取得し、取得した撮影結果および画像の一部を抽出したコンテンツを、イベントの進行の程度に応じてユーザに提供する処理を表すフローチャートである。
【0170】
ステップS1401において、端末装置10Aの制御部190は、複数のユーザのうちいずれか一部のユーザにより、イベントにおいて発見対象物を探索する他のユーザを撮影した画像を取得し、サーバに送信する。具体的には、例えば、端末装置10Aは、ユーザの操作により、端末装置10Aのカメラ160等により、他のユーザがイベントの課題、例えば、発見対象物の探索等に取り組んでいる様子の画像を取得する。端末装置10Aは、取得した画像の情報をサーバ20へ送信する。
【0171】
ステップS1451において、サーバ20の制御部203は、イベントの進行の程度に応じて、取得した画像および撮影された結果の一部を抽出したコンテンツを提示する。ある局面において、サーバ20の制御部203は、ユーザの端末装置10Aから取得した画像の撮影時刻と、カメラ401から取得した結果の撮影時刻とを関連付けてユーザに提示してもよい。これにより、ユーザは、自分たちがイベントにおいて探索している時に、発見対象物からはこのように見えていた、等を思い出として振り返ることができる。
【0172】
<4 画面例>
図15は、発見対象物に備えられたカメラ401により撮影された結果から、ユーザがイベントにおいて発見対象物を探索している様子を抽出したコンテンツをユーザに提示する画面例を示す。
【0173】
図15において、コンテンツ1501は、サーバ20の制御部203が、カメラ401により撮影された結果から、ユーザがイベントにおいて、発見対象物の近くで発見対象物を探索している様子を抽出したコンテンツを示す。端末装置10Aの制御部190は、ディスプレイ132に表示する等して、ユーザに当該コンテンツを提示する。
【0174】
ユーザ1503、1504は、それぞれ、役割が「探索」のユーザであり、イベントにおいて、発見対象物を探索しているユーザを示す。コンテンツ1501において、ユーザ1503、1504は、発見対象物を発見しておらず、近くで探索している状況であることを示す。
【0175】
コンテンツ1502は、サーバ20の制御部203が、カメラ401により撮影された結果から、ユーザがイベントにおいて、発見対象物を発見したときの様子を抽出したコンテンツを示す。端末装置10Aの制御部190は、ディスプレイ132に表示する等して、ユーザに当該コンテンツを提示する。
【0176】
ユーザ1503は、コンテンツ1501におけるユーザ1503と同様に、役割が「探索」のユーザである。コンテンツ1502において、ユーザ1503は、発見対象物を発見している。サーバ20の制御部203は、発見対象物に備えられたカメラ401により撮影された結果から、コンテンツ1502のように、当該ユーザ1503が発見対象物を発見したときの様子を抽出する。
【0177】
図16は、発見対象物に備えられたカメラ401により撮影された結果から、ユーザがイベントにおいて発見対象物を探索している様子等を抽出したコンテンツを、ユーザがイベントにおいて発見した発見対象物およびユーザが発見できなかった発見対象物の情報等とともにユーザに提示する画面例を示す。
【0178】
図16において、コンテンツ1601、1602は、サーバ20の制御部203が、カメラ401により撮影された結果から、イベントにおいてユーザが発見対象物の近くで発見対象物を探索している様子、ユーザが発見対象物を発見した様子等を抽出したコンテンツを、ユーザがイベントにおいて発見した発見対象物およびユーザが発見できなかった発見対象物の情報等とともにユーザに提示したコンテンツを示す。端末装置10Aの制御部190は、ディスプレイ132に表示する等して、ユーザに当該コンテンツを提示する。
【0179】
コンテンツ1601は、イベントにおいてユーザが発見対象物の近くで発見対象物を探索している様子、ユーザが発見対象物を発見した様子等を抽出したコンテンツとともに、ユーザが発見した発見対象物に関する情報と、ユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報をユーザに提示する。このとき、端末装置10Aの制御部190は、サーバ20からユーザが発見できなかった発見対象物の情報、例えば、名称、配置されている場所を示唆する情報等を取得し、ユーザに提示してもよい。
【0180】
これにより、ユーザは、イベントを通じて、自身がどの発見対象物を発見したのか、またはどの発見対象物を発見できていないのか、等をイベントにおけるユーザの探索の様子とともに振り返ることができる。そのため、ユーザは、イベントにおける思い出を鮮明に振り返るたけでなく、次のイベントへの参加意欲を向上させることができる。そのため、イベントへの継続的な参加促進が期待できる。ここで、当該コンテンツは、イベントにおける各エリアの終了に応じてユーザに提示されてもよいし、イベント全体の終了に応じてユーザに提示されてもよい。ある局面において、サーバ20の制御部203は、イベント当日はユーザが発見した発見対象物の情報のみを端末装置10に送信し、イベントから所定の期間経過後に、ユーザが発見できなかった発見対象物の情報を端末装置10に送信してもよい。これにより、イベントの主催者は、イベント終了後でも、ユーザにイベントを振り返る機会を提供することができ、ユーザのイベントへのリピート参加を促すことができる。
【0181】
コンテンツ1602は、イベントにおいてユーザが発見対象物の近くで発見対象物を探索している様子、ユーザが発見対象物を発見した様子等を抽出したコンテンツとともに、ユーザが発見した発見対象物に関する情報と、次のエリアに配置されている発見対象物に関する情報をユーザに提示する。このとき、端末装置10Aの制御部190は、サーバ20から次のエリアに配置されている発見対象物の情報、例えば、名称等を取得し、ユーザに提示してもよい。このとき、端末装置10Aの制御部190は、当該発見対象物を、シルエット等で表示してもよい。
【0182】
これにより、ユーザは、例えば、次のエリアに配置されている発見対象物のシルエットのみが表示された場合には、発見対象物の詳細を予測しながら次のエリアに取り組むことができ、イベントの興趣性が向上する。
【0183】
図17は、発見対象物に備えられたカメラ401により撮影された結果から、ユーザがイベントにおいて発見対象物を探索している様子等を抽出したコンテンツを、ユーザがイベントにおいて他のユーザがイベントの課題に取り組む様子を撮影した画像の一部を抽出したコンテンツとともにユーザに提示する画面例を示す。
【0184】
図17において、コンテンツ1701は、サーバ20の制御部203は、例えば、下記コンテンツをユーザに提示する。
・カメラ401により撮影された結果から、イベントにおいてユーザが発見対象物の近くで発見対象物を探索している様子、ユーザが発見対象物を発見した様子等を抽出したコンテンツ
・ユーザがイベントにおいて他のユーザがイベントの課題に取り組む様子を撮影した画像の一部を抽出したコンテンツ
端末装置10Aの制御部190は、ディスプレイ132に表示する等して、ユーザに当該コンテンツを提示する。ある局面において、端末装置10Aの制御部190は、サーバ20から、
図15、および
図16において例示した、ユーザがイベントにおいて発見した発見対象物、またはユーザが発見できなかった発見対象物の情報を取得し、当該コンテンツとともにユーザに提示してもよい。
【0185】
これにより、ユーザは、一つのコンテンツから、イベントにおける様々な思い出を振り返ることができる。そのため、ユーザはより一層イベントが楽しかった、等の思い出が深くなり、また参加したい、等イベントのリピート参加の促進が期待できる。
【0186】
<第3の実施の形態>
第2の実施形態では、現実の世界において実施されるイベントにおいて、一定空間内に配置されている発見対象物に備えられたカメラにより、当該発見対象物を探索、または発見したユーザの画像を撮影し、イベントの進行に応答して、撮影した画像から一部を抽出したコンテンツを当該ユーザに提供する技術について説明した。
第3の実施形態では、現実の世界において実施されるイベントにおいて、ユーザからイベントの課題の進行状況に応じた入力操作を受け付け、イベントの終了に応じて、ユーザがイベントの課題を進行させた結果をユーザに提示する技術について説明する。
なお、第3の実施形態では、イベントに参加するユーザは必ずしも複数人である必要はなく、ユーザ一人で参加する場合があってもよい。ユーザは、複数のユーザでチームを組んでイベントの課題に取り組むだけでなく、個人でイベントの課題に取り組んでもよい。これにより、ユーザは、ユーザ同士で課題への取り組み状況を他のユーザと競いあうことができる。また、イベントの主催者も、個人で参加しているユーザに対し、特定の報酬等(イベントを有利に進められるアイテム等)を提示してもよい。
【0187】
第3の実施形態において、端末装置10Aは、イベントの課題の進行状況に応じて、ユーザから所定の入力操作を受け付ける。具体的には、例えば、ユーザがイベントにおいて発見対象物を発見した時に、発見したことの承認を受け付けるための入力操作である。当該操作により、ユーザは、イベントにおいて発見対象物を発見したことを承認される。端末装置10Aは、当該承認のための入力操作を受け付けたことを、サーバ20に送信する。サーバ20は、端末装置10Aから取得した承認情報に基づいて、ユーザが発見対象物を発見したことを記憶部202に記憶する。
その後、サーバ20は、イベントの終了に応じて、ユーザから承認のための入力操作を受け付けた発見対象物を、ユーザが発見した発見対象物として、当該入力操作を受け付けなかった発見対象物を、ユーザが発見できなかった発見対象物として端末装置10Aに提示する。端末装置10Aは、これらの情報をユーザに提示する。
【0188】
これにより、ユーザは、イベントの終了に応じて、自身のイベントにおける成果を、成績表のように確認することができる。そのため、ユーザは、エリアに配置されている発見対象物の総数よりも、発見した数が少ない、あと少しで全ての発見対象物を発見できた、等を振り返ることができ、更なるイベント参加への意欲の向上が期待できる。
【0189】
<3 動作>
図18は、現実の世界において実施されるイベントにおいて、ユーザからイベントの課題の進行状況に応じた入力操作を受け付け、イベントの終了に応じて、ユーザがイベントの課題を進行させた結果をユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
【0190】
ステップS1801において、端末装置10Aの制御部190は、ユーザにより、イベントの課題の進行状況に応じた入力操作として、発見対象物を発見したことの承認のための入力操作を受け付ける。端末装置10Aの制御部190は、受け付けた結果を、サーバ20に送信する。具体的には、例えば、端末装置10Aの制御部190は、カメラ160等により、発見対象物を撮影し、当該撮影した画像をサーバ20に送信する。サーバ20の制御部203は、受け付けた画像に基づいて、ユーザが当該発見対象物を発見したことを承認する。サーバ20は、当該承認のための入力操作を受け付けた発見対象物を、ユーザが発見した発見対象物とし、イベントの制限時間内で、当該操作を受け付けていない発見対象物を、ユーザが発見できなかった発見対象物として判定してもよい。
【0191】
ステップS1851において、サーバ20の制御部203は、イベントの終了に応じて、ユーザがイベントの課題を進行させた結果として、ユーザからの承認のための入力操作を受け付けた発見対象物の情報と、ユーザからの承認のための入力操作を受け付けていない発見対象物の情報と、をともにユーザに提示する。イベントの終了は、以下のタイミングである。
・当日に開催される全てのイベントが終了したタイミング
・イベントが開催される各エリアでの探索が終了したタイミング
ここで、各エリアでの探索が終了したタイミングは、例えば、以下である。
・イベントの制限時間が終了したタイミング
・イベントにおいて、制限時間の終了前に、ユーザがエリアに配置されている発見対象物を全て発見したタイミング
【0192】
ステップS1802において、端末装置10Aの制御部190は、提示された結果をディスプレイ132に表示する等により、ユーザに提示する。
【0193】
これにより、サーバ20は、イベントの終了とともに、イベントにおけるユーザの成果をユーザに視認させることができる。そのため、ユーザは、イベントにおける自身の行動を反芻し、次のイベントへの参加意欲を高めることができる。
ある局面において、サーバ20は、他のユーザ、または、発見対象物に備えられたカメラ401により撮影された、ユーザがイベントの課題に取り組んでいる様子、発見対象物を発見した時の様子等をイベントにおけるユーザの成果とともにユーザに提示してもよい。また、サーバ20は、ユーザが発見できなかった発見対象物が配置されているエリアを示唆する情報等を、イベントにおけるユーザの成果とともにユーザに提示してもよい。
【0194】
<4 画面例>
図19は、イベントの終了に応じて、ユーザが発見した発見対象物とユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報とをユーザに提示する画面例を示す。
【0195】
図19において、コンテンツ1901は、サーバ20の制御部203が、イベントの終了に応じて、イベントにおいてユーザが発見した発見対象物およびユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報をユーザに提示するためのコンテンツを示す。端末装置10Aの制御部190は、ディスプレイ132に表示する等して、ユーザに当該コンテンツを提示する。ある局面において、サーバ20は、ユーザが発見した、または発見できなかった発見対象物の情報を、一覧の形式でユーザに提示しても良いし、異なる表示態様でユーザに提示してもよい。異なる表示態様は、例えば、ユーザが発見した発見対象物とユーザが発見できなかった発見対象物とを、異なるタブ、ウィンドウ等で表示する、ユーザが発見できなかった発見対象物のみシルエットで表示する、等であり、限定されない。
【0196】
これにより、ユーザは、イベントにおいて発見した発見対象物と発見できなかった発見対象物とをともに把握することができる。そのため、あとどれくらい発見していれば、全ての発見対象物を発見できていたかを知ることができ、次のイベント参加への意欲を向上させることが期待できる。
【0197】
図20は、イベントの終了に応じて、ユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報を、当該発見対象物が配置されているエリアを示唆する情報、および発見対象物により撮影された画像の一部を抽出したコンテンツ等とともに、ユーザに提示する画面例を示す。
【0198】
図20において、コンテンツ2001、2002は、サーバ20の制御部203が、イベントの終了に応じて、イベントにおいてユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報を、当該発見対象物が配置されているエリアを示唆する情報、および発見対象物により撮影された画像の一部を抽出したコンテンツ等とともにユーザに提示するためのコンテンツを示す。端末装置10Aの制御部190は、ディスプレイ132に表示する等して、ユーザに当該コンテンツを提示する。
例えば、コンテンツ2001では、イベントにおいてユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報を、当該発見対象物が配置されているエリアを示唆する情報とともにユーザに提示する。また、コンテンツ2002では、イベントにおいてユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報を、当該発見対象物が配置されているエリアを示唆する情報、および発見対象物により撮影された画像の一部を抽出したコンテンツとともにユーザに提示する。ある局面において、当該コンテンツは、イベントを実施した当日の提示に限定されず、イベント終了から所定の期間が経過した後にユーザに提示されてもよい。
【0199】
これにより、ユーザは、イベント終了後に、発見できなかった発見対象物の配置されている場所について、当日の行動を振り返りながら推測することができる。そのため、ユーザは、次イベントに参加する際の動き方を事前に計画し、結果的に、イベントへの継続的な参加促進が期待できる。
【0200】
図21は、イベントの終了に応じて、ユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報を、当該発見対象物が配置されているエリアを示唆する情報、およびユーザの当該エリアにおける行動範囲の情報とともに、ユーザに提示する画面例を示す。
【0201】
図21において、コンテンツ2101は、サーバ20の制御部203が、イベントの終了に応じて、ユーザが発見できなかった発見対象物に関する情報を、当該発見対象物が配置されているエリアを示唆する情報、およびユーザの当該エリアにおける行動範囲の情報とともにユーザに提示するためのコンテンツを示す。端末装置10Aの制御部190は、ディスプレイ132に表示する等して、ユーザに当該コンテンツを提示する。
例えば、サーバ20は、端末装置10Aの位置情報センサ150から、ユーザがイベントにおいて行動した範囲に関する情報を取得する。その後、サーバ20の制御部203は、取得した位置情報に基づいて、ユーザの行動範囲を、イベントにおけるエリアの地図等に重畳したコンテンツを作成し、ユーザに提示してもよい。
【0202】
これにより、ユーザは、イベントにおいて発見できなかった発見対象物が配置されているエリアの情報と、当該エリアにおける自身の行動範囲とを比較することができる。そのため、ユーザは、次回挑戦時には、異なる行動範囲で探索をするように計画することができ、イベントへの継続的な参加を促すことができる。
【0203】
図22は、ユーザが発見した発見対象物に関する情報に、イベントの終了から所定の期間経過後に、次のイベントで追加される予定の発見対象物の情報、当該次のイベントにおける新たな課題等の情報を追加し、ユーザに提示する画面例を示す。
【0204】
図22において、コンテンツ2201は、サーバ20の制御部203が、ユーザが発見した発見対象物に関する情報に、イベントの終了から所定の期間経過後に、次のイベントで追加される予定の発見対象物の情報、当該次のイベントにおける新たな課題等の情報を追加し、ユーザに提示するためのコンテンツを示す。端末装置10Aの制御部190は、ディスプレイ132に表示する等して、ユーザに当該コンテンツを提示する。具体的には、サーバ20の制御部203は、記憶部202に保持されている次のイベントに追加される予定の発見対象物の情報に基づいて、当該コンテンツを提示する。他にも、サーバ20の制御部203は、例えば、下記の操作等に応答して、ユーザに停止コンテンツを提示してもよい。
・イベント管理者が新しいイベントにおいて追加される発見対象物に関する情報をデータベースに追加する操作
・記憶部202に保持しているイベントにおいて、新たな発見対象物に関する情報を、イベント管理者がフラグ操作等で追加する操作
サーバ20の制御部203は、上記操作により追加された発見対象物の情報を含めたコンテンツをユーザに提示する。
【0205】
ある局面において、サーバ20の制御部203は、イベント管理者からユーザに対する通知を送信するための入力操作を受け付けることに応答し、過去にイベントに参加したユーザに対し、当該ユーザのイベントにおける進行状況の情報とともに、次のイベントに関する通知を行ってもよい。当該通知は、イベント当日に限らず、イベントから所定の期間が経過した後行われてもよい。また、サーバ20の制御部203は、当該通知を、イベント管理者からの通知を送信するための入力操作を受け付けずとも、イベント管理者が上記追加する操作をしたことに応答して、自動でユーザに通知を送信してもよい。
【0206】
これにより、ユーザは、イベントが終了した後でも、次のイベントに関する情報を得ることでき、改めてイベント当日の様子を振り返ることができる。そのため、イベントを通じた一連の体験を何度も追体験することができる。また、次のイベントにおいて追加される発見対象物の情報、次のイベントにおいて提示される課題の情報を得ることで、ユーザは次のイベントへの参加意欲が向上する。そのため、イベントへの継続的な参加促進が期待できる。
【0207】
<5 変形例>
本実施形態の変形例について説明する。すなわち、以下のような態様を採用してもよい。
(1)情報処理装置であって、このプログラムが予めインストールされていてもよいし、事後的にインストールされてもよいし、このようなプログラムを外部の非一時的な記憶媒体に記憶させてもよいし、クラウドコンピューティングで動作させてもよい。
(2)方法であって、コンピュータを情報処理装置として機能させ、当該情報処理装置に、このプログラムが予めインストールされていてもよいし、事後的にインストールされてもよいし、このようなプログラムを外部の非一時的な記憶媒体に記憶させてもよいし、クラウドコンピューティングで動作させてもよい。
【0208】
一連の実施形態において、サーバ20の制御部が、端末装置10Aまたは発見対象物に備えられたカメラ401から取得した画像等を解析する処理として、既存の画像解析等を利用する方法を説明した。しかし、画像解析の方法は、これに限られない。例えば、サーバ20は、記憶部202に、所定の学習済みモデルを学習させており、端末装置10、またはカメラ401から取得した画像等と、当該学習済みモデルに基づいて、当該画像等の一部を抽出したコンテンツを作成してもよい。ここで、サーバ20は、イベントにおいて配置されている発見対象物の情報、複数の人の表情、音声、仕草等と感情とを関連付けた情報等を学習させており、取得した画像等において、当該学習済みモデルに基づいて、当該画像などの一部を抽出してもよい。
【0209】
ユーザに提示するコンテンツは、一連の実施形態で例示したコンテンツ同士を組み合わせたコンテンツであってもよく、各実施形態において例示した画面例の組み合わせに限定されない。例えば、第1の実施形態において、複数のユーザのうちいずれか一部のユーザによる、イベントの課題に取り組む他のユーザを撮影した画像をユーザに提示する時に、ユーザの行動範囲の情報等をともに提示してもよい。また、ユーザに提示されるコンテンツは、端末装置のディスプレイに表示されるデジタルデータでも良いし、当該情報に基づいて、印刷紙等にプリントされて出力されたものでもよい。
【0210】
<6 付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0211】
(付記1)
現実の世界において、ユーザが一定空間内に設置された発見対象物を探すイベントの進行を支援するためのコンピュータ20を動作させるためのプログラムであって、プログラムは、コンピュータ20のプロセッサ29に、ユーザにより、ユーザが操作する端末に対するイベントの課題の進行状況に応じた入力操作を受け付けるステップ(S1801)と、イベントの終了に応じて、ユーザがイベントの課題を進行させた結果をユーザに提示するステップ(S1851)と、を実行させる、プログラム。
【0212】
(付記2)
入力操作を受け付けるためのステップ(S1801)において、プログラムは、ユーザにより、当該ユーザが操作する端末に対するイベントの課題の進行状況に応じた入力操作として、発見対象物を発見したことの承認のための入力操作を受け付ける、付記1に記載のプログラム。(段落0189~段落0193)
【0213】
(付記3)
提示するステップ(S1851)において、プログラムは、ユーザがイベントの課題を進行させた結果として、ユーザからの承認のための入力操作を受け付けた発見対象物の情報と、ユーザからの承認のための入力操作を受け付けていない発見対象物の情報と、をともにユーザに提示する、付記2に記載のプログラム。(段落0194~段落0196)
【0214】
(付記4)
提示するステップ(S1851)において、プログラムは、ユーザがイベントの課題を進行させた結果として、ユーザからの承認のための入力操作を受け付けていない発見対象物の情報と、当該発見対象物が設置されているエリアに関する情報と、をともにユーザに提示する、付記2または3に記載のプログラム。(段落0197~段落0199)
【0215】
(付記5)
イベントは、複数のユーザで集まって移動しつつ、一定空間内に設置された発見対象物を探すイベントで合って、プログラムは、プロセッサ29に、さらに、ユーザの位置情報と、ユーザにより、イベントにおいて発見対象物を探索する他のユーザを撮影した動画または静止画とを取得するステップを実行させ、提示するステップ(S1851)において、ユーザがイベントの課題を進行させた結果として、位置情報に関連する撮影した動画または静止画の一部と、当該位置情報において、ユーザからの承認のための入力操作を受け付けていない発見対象物の情報と、をともにユーザに提示する、付記2から4のいずれかに記載のプログラム。(段落0197~段落0199)
【0216】
(付記6)
プログラムは、プロセッサ29に、さらに、ユーザの位置情報を取得し、ユーザのイベントにおける行動範囲を特定するステップを実行させ、提示するステップ(S1851)において、ユーザがイベントの課題を進行させた結果として、行動範囲の情報と、当該行動範囲において、ユーザからの承認のための入力操作を受け付けていない発見対象物の情報と、をともにユーザに提示する、付記2から5のいずれかに記載のプログラム。(段落0200~段落0202)
【0217】
(付記7)
コンピュータ20は、記憶部202に、イベントの次に開催されるイベントにおいて追加される発見対象物の情報を保持させており、提示するステップ(S1851)において、プログラムは、課題を進行させた結果と、イベントの次に開催されるイベントにおいて追加される発見対象物の情報と、をともにユーザに提示する、付記1から6のいずれかに記載のプログラム。(段落0203~段落0206)
【0218】
(付記8)
プログラムは、プロセッサ29に、さらに、イベントを管理するユーザから、イベントの次に開催されるイベントにおいて追加される発見対象物の情報、または既存のイベントにおいて追加される新たな発見対象物の情報のいずれかの情報を受け付けるステップを実行させ、提示するステップにおいて、プログラムは、課題を進行させた結果と、受け付けた、イベントの次に開催されるイベントにおいて追加される発見対象物、または既存のイベントにおいて新たに追加される発見対象物のいずれかの情報と、をともにユーザに提示する、付記1から6のいずれかに記載のプログラム。(段落0203~段落0206)
【0219】
(付記9)
プログラムは、プロセッサ29に、さらに、課題を進行させた結果に基づいて、イベントの次に開催されるイベントにおける所定の課題を特定するステップを実行させ、提示するステップ(S1851)において、課題を進行させた結果と、所定の課題と、をともにユーザに提示する、付記1から8のいずれかに記載のプログラム。(段落0203~段落0206)
【0220】
(付記10)
現実の世界において、ユーザが一定空間内に設置された発見対象物を探すイベントの進行を支援するためのコンピュータ20を動作させるための方法であって、方法は、コンピュータ20のプロセッサ29に、ユーザにより、ユーザが操作する端末に対するイベントの課題の進行状況に応じた入力操作を受け付けるステップ(S1801)と、イベントの終了に応じて、ユーザがイベントの課題を進行させた結果をユーザに提示するステップ(S1851)と、を実行する、方法。
【0221】
(付記11)
現実の世界において、ユーザが一定空間内に設置された発見対象物を探すイベントの進行を支援するための、制御部203を備える情報処理装置20であって、制御部203が、ユーザにより、ユーザが操作する端末に対するイベントの課題の進行状況に応じた入力操作を受け付けるステップ(S1801)と、イベントの終了に応じて、ユーザがイベントの課題を進行させた結果をユーザに提示するステップ(S1851)と、を実行する、情報処理装置。
【符号の説明】
【0222】
10 端末装置、12 通信インタフェース、13 入力装置、14 出力装置、15 メモリ、16 記憶部、19 プロセッサ、20 サーバ、22 通信インタフェース、23 入出力インタフェース、25 メモリ、26 ストレージ、29 プロセッサ、40 発見対象物、80 ネットワーク、181 ユーザ情報、191 入力操作受付部、192 送受信部、193 データ処理部、194 報知制御部、132 ディスプレイ、150 位置情報センサ、160 カメラ、281 イベント情報データベース、282 参加者情報データベース、283 対象物情報データベース、284 ヒント情報データベース、285 イベント履歴データベース、401 カメラ、2041 受信制御モジュール、2042 送信制御モジュール、2043 イベント情報取得モジュール、2044 参加者情報取得モジュール、2045 対象物情報取得モジュール、2046 ヒント情報取得モジュール、2047 対象物表示モジュール、2048 ヒント提示モジュール、2049 承認受付モジュール。