(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-29
(45)【発行日】2024-11-07
(54)【発明の名称】店舗内ルート推薦のためのコンピュータ実装システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0282 20230101AFI20241030BHJP
G06Q 30/015 20230101ALI20241030BHJP
【FI】
G06Q30/0282
G06Q30/015
(21)【出願番号】P 2021152883
(22)【出願日】2021-09-21
【審査請求日】2024-02-19
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520289589
【氏名又は名称】ショッピファイ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ユホ ミッコ ハーポヤ
(72)【発明者】
【氏名】バイロン レオネル デルガド
(72)【発明者】
【氏名】ステファン ルルー
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ボーシャン
(72)【発明者】
【氏名】マース マンスール アリ ララニ
【審査官】阿部 圭子
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-005515(JP,A)
【文献】特許第5497936(JP,B1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0223339(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0218441(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実装方法であって、
ユーザデバイスが小売店に最初に入ったことを、前記小売店のルート決定エンジンに関連付けられた1つ以上の無線伝送器
を用いて検出することと、
前記ユーザデバイスが前記小売店に入ったことを検出することに応答して、
前記小売店において商人によって売られている標的製品の識別を取得することであって、前記識別は、前記ユーザデバイスにおける入力に由来する、ことと、
前記標的製品、前記ユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報、または前記商人によって提供される基準のうちの少なくとも1つに基づいて、推薦される製品を取得することと、
前記ユーザデバイスのユーザインタフェースにおける出力のためのナビゲーション命令を提供することと
を含み、
前記ナビゲーション命令を提供することは、
前記小売店を通してユーザデバイスが移動しているときに、前記小売店の前記ルート決定エンジンによって、前記ユーザデバイスを複数の場所で追跡することであって、前記ルート決定エンジンは、前記1つ以上の無線伝送器を介して前記ユーザデバイスと通信する、ことと、
前記追跡に基づいて、前記ユーザデバイスの現在の場所データを検出することと、
前記ルート決定エンジンによって、前記現在の場所データと、前記標的製品の場所と、前記推薦される製品の場所とに基づいて、特定のルートを決定することであって、前記特定のルートは、前記標的製品への複数の代替ルートのセグメント間のコスト値の比較に基づいて決定され、各セグメントは、それぞれのコスト値を割り当てられ、前記セグメントのうちの少なくとも1つの前記コスト値は、前記標的製品の前記場所と前記推薦される製品の前記場所との両方に基づいている、ことと、
前記特定のルートに沿って前記ユーザデバイスをガイドする命令を、前記ルート決定エンジンによって生成することと、
前記ユーザデバイスへの命令を伝送することであって、前記命令の伝送は、前記ユーザデバイスに前記命令を前記ユーザデバイスの前記ユーザインタフェースにおいて出力させるように構成されている、ことと
を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記特定のルートは、メモリ内に記憶されている複数の連続したセグメントに関連付けられており、前記複数の連続したセグメントのうちの各セグメントは、前記小売店のそれぞれの異なる通過可能区域に対応している、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
各セグメントは、少なくとも前記標的製品の前記場所に基づくそれぞれの前記コスト値を割り当てられる、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記ユーザデバイスがガイドされる前記特定のルートは、各々が前記代替ルート上の代替セグメントの前記コスト値より低いコスト値を有するセグメントの組を通過し、前記セグメントの組は、特定のセグメントを含み、前記推薦される製品は、前記特定のセグメントに近接しており、前記特定のセグメントの前記コスト値は、前記推薦される製品が前記特定のセグメントに近接していない場合より低い、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記推薦される製品は、第1の推薦される製品であり、前記商人によって提供される前記基準は、第1の基準であり、前記方法は、
前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報、前記標的製品、または前記商人によって提供される第2の基準のうちの少なくとも1つに基づいて第2の推薦される製品を取得することと、
前記標的製品の前記場所と前記第1の推薦される製品の前記場所との両方に基づいて第1のセグメントに第1のコスト値を割り当てることと、
前記標的製品の前記場所と前記第2の推薦される製品の前記場所との両方に基づいて第2のセグメントに第2のコスト値を割り当てることと
を含み、
前記第1のコスト値は、(i)前記第1の推薦される製品が前記第2の推薦される製品と異なるカテゴリにあること、および/または(ii)前記第2の推薦される製品が位置している前記標的製品への第2の通路より短い前記標的製品への第1の通路上に前記第1の推薦される製品があることに基づいて、前記第2のコスト値と異なる値を割り当てられる、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記第1のコスト値は、前記第1の推薦される製品が前記第2の推薦される製品と異なるカテゴリにあることに基づいて、前記第2のコスト値と異なる値を割り当てられ、
前記第1の推薦される製品は、第1のカテゴリに属しており、
前記第2の推薦される製品は、第2のカテゴリに属しており、
製品が前記第1のカテゴリ
に属することの条件は、
当該製品の推薦が前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報と前記標的製品との両方に基づいている
ことである、請求項5に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記第2の推薦される製品は、前記第2のセグメントに近接しており、前記第2のセグメントの前記第2のコスト値は、前記第2の推薦される製品が前記第2のセグメントに近接していない場合と同一である、請求項5に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
前記小売店を通した商人デバイスの移動を監視し、前記商人デバイスの異なる物理的場所を異なるセグメントにマッピングすることにより、前記複数の連続したセグメントのうちの少なくともいくつかを取得することをさらに含む、請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
前記ユーザデバイスをガイドする前記命令は、前記ユーザデバイスのスクリーン上で拡張現実デジタル画像の形式の視覚ガイドとして実装される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
前記現在の場所データと前記推薦される製品の前記場所とに基づいて、前記ユーザデバイスが前記推薦される製品に近接していることを決定することと、
前記ユーザデバイスが前記推薦される製品に近接していることを決定することに応答して、前記ユーザデバイスにおける出力のためのメッセージを伝送することと
をさらに含み、
前記メッセージは、前記推薦される製品に注意を引くためのものである、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項11】
前記推薦される製品は、前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報に少なくとも基づいて取得され、前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報は、ユーザの購入履歴を含み、前記推薦される製品は、前記購入履歴に少なくとも基づいて生成される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記推薦される製品は、前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報に少なくとも基づいて取得され、前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報は、ユーザによってオンライン上で視認された1つ以上の製品の指示を含み、前記推薦される製品は、前記ユーザによってオンライン上で視認された前記1つ以上の製品の前記指示に少なくとも基づいて生成される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
小売店のルート決定エンジンを備えるシステムであって、前記ルート決定エンジンは、
小売店において商人によって売られている標的製品の識別を記憶しているメモリであって、前記識別は、ユーザデバイスにおける入力に由来する、メモリと、
少なくとも1つのプロセッサと
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記小売店の前記ルート決定エンジンに関連付けられた1つ以上の無線伝送器から、前記ユーザデバイスが前記小売店に最初に入ったことの検出の指示を受け取ることに応答して、
前記メモリから前記標的製品の識別を取得し、
前記標的製品、前記ユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報、または前記商人によって提供される基準の少なくとも1つに基づいて、推薦される製品を取得し、
前記ユーザデバイスのユーザインタフェースにおける出力のためのナビゲーション命令を提供し、
前記ナビゲーション命令は、
前記小売店を通してユーザデバイスが移動しているときに前記ユーザデバイスを複数の場所で追跡することであって、前記ルート決定エンジンは、前記1つ以上の無線伝送器を介して前記ユーザデバイスと通信する、ことと、
前記追跡に基づいて、前記ユーザデバイスの現在の場所データを検出することと、
前記現在の場所データと、前記標的製品の場所と、前記推薦される製品の場所とに基づいて、特定のルートを決定することであって、前記特定のルートは、前記標的製品への複数の代替ルートのセグメント間のコスト値の比較に基づいて決定され、各セグメントは、それぞれのコスト値を割り当てられ、前記セグメントのうちの少なくとも1つの前記コスト値は、前記標的製品の前記場所と前記推薦される製品の前記場所との両方に基づいている、ことと、
前記特定のルートに沿って前記ユーザデバイスをガイドする命令を生成することと、
前記ユーザデバイスへ前記命令を伝送することであって、前記命令の伝送は、前記ユーザデバイスに前記命令を前記ユーザデバイスの前記ユーザインタフェースにおいて出力させるように構成されている、こと
によって提供される、システム。
【請求項14】
前記特定のルートは、メモリ内に記憶されている複数の連続したセグメントに関連付けられており、前記複数の連続したセグメントのうちの各セグメントは、前記小売店のそれぞれの異なる通過可能区域に対応している、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
各セグメントは、少なくとも前記標的製品の前記場所に基づくそれぞれの前記コスト値を割り当てられる、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記ユーザデバイスがガイドされる前記特定のルートは、各々が前記代替ルート上の代替セグメントの前記コスト値より低いコスト値を有するセグメントの組を通過し、前記セグメントの組は、特定のセグメントを含み、前記推薦される製品は、前記特定のセグメントに近接しており、前記特定のセグメントの前記コスト値は、前記推薦される製品が前記特定のセグメントに近接していない場合より低い、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記推薦される製品は、第1の推薦される製品であり、前記商人によって提供される前記基準は、第1の基準であり、前記少なくとも1つのプロセッサは、さらに、
前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報、前記標的製品、または前記商人によって提供される第2の基準のうちの少なくとも1つに基づいて第2の推薦される製品を取得し、
前記標的製品の前記場所と前記第1の推薦される製品の前記場所との両方に基づいて第1のセグメントに第1のコスト値を割り当て、
前記標的製品の前記場所と前記第2の推薦される製品の前記場所との両方に基づいて第2のセグメントに第2のコスト値を割り当て、
前記第1のコスト値は、(i)前記第1の推薦される製品が前記第2の推薦される製品と異なるカテゴリにあること、および/または(ii)前記第2の推薦される製品が位置している前記標的製品への第2の通路より短い前記標的製品への第1の通路上に前記第1の推薦される製品があることに基づいて、前記第2のコスト値と異なる値を割り当てられる、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1のコスト値は、前記第1の推薦される製品が前記第2の推薦される製品と異なるカテゴリにあることに基づいて、前記第2のコスト値と異なる値を割り当てられ、前記第1の推薦される製品は、第1のカテゴリに属しており、前記第2の推薦される製品は、第2のカテゴリに属しており、
製品が前記第1のカテゴリ
に属することの条件は、
当該製品の推薦が前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報と前記標的製品との両方に基づいている
ことである、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記第2の推薦される製品は、前記第2のセグメントに近接しており、前記第2のセグメントの前記第2のコスト値は、前記第2の推薦される製品が前記第2のセグメントに近接していない場合と同一である、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記少なくとも1つのプロセッサは、さらに、前記小売店を通した商人デバイスの移動を監視し、前記商人デバイスの異なる物理的場所を異なるセグメントにマッピングすることにより、前記複数の連続したセグメントのうちの少なくともいくつかを取得する、請求項14に記載のシステム。
【請求項21】
前記ユーザデバイスをガイドする前記命令は、前記ユーザデバイスのスクリーン上で拡張現実デジタル画像の形式の視覚ガイドとして実装される、請求項13に記載のシステム。
【請求項22】
前記少なくとも1つのプロセッサは、さらに、
前記現在の場所データと前記推薦される製品の前記場所とに基づいて、前記ユーザデバイスが前記推薦される製品に近接していることを決定し、
前記ユーザデバイスが前記推薦される製品に近接していることを決定することに応答して、前記ユーザデバイスにおける出力のためのメッセージを伝送し、
前記メッセージは、前記推薦される製品に注意を引くためのものである、請求項13に記載のシステム。
【請求項23】
コンピュータ実行可能な命令を記憶している非一過性のコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記コンピュータ実行可能な命令は、コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに動作を実施させ、前記動作は、
ユーザデバイスが小売店に最初に入ったことを、前記小売店のルート決定エンジンに関連付けられた1つ以上の無線伝送器
を用いて検出することと、
前記ユーザデバイスが前記小売店に入ったことを検出することに応答して、
前記小売店において商人によって売られている標的製品の識別を取得することであって、前記識別は、前記ユーザデバイスにおける入力に由来する、ことと、
前記標的製品、前記ユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報、または前記商人によって提供される基準のうちの少なくとも1つに基づいて、推薦される製品を取得することと、
前記ユーザデバイスのユーザインタフェースにおける出力のためのナビゲーション命令を提供することと
を含み、
前記ナビゲーション命令を提供することは、
前記小売店を通してユーザデバイスが移動しているときに、前記小売店の前記ルート決定エンジンによって、前記ユーザデバイスを複数の場所で追跡することであって、前記ルート決定エンジンは、前記1つ以上の無線伝送器を介して前記ユーザデバイスと通信する、ことと、
前記追跡に基づいて、前記ユーザデバイスの現在の場所データを検出することと、
前記ルート決定エンジンによって、前記現在の場所データと、前記標的製品の場所と、前記推薦される製品の場所とに基づいて、特定のルートを決定することであって、前記特定のルートは、前記標的製品への複数の代替ルートのセグメント間のコスト値の比較に基づいて決定され、各セグメントは、それぞれのコスト値を割り当てられ、前記セグメントのうちの少なくとも1つの前記コスト値は、前記標的製品の前記場所と前記推薦される製品の前記場所との両方に基づいている、ことと、
前記特定のルートに沿って前記ユーザデバイスをガイドする命令を、前記ルート決定エンジンによって生成することと、
前記ユーザデバイスへの命令を伝送することであって、前記命令の伝送は、前記ユーザデバイスに前記命令を前記ユーザデバイスの前記ユーザインタフェースにおいて出力させるように構成されている、ことと
を含む、非一過性のコンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項24】
前記推薦される製品は、前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報に少なくとも基づいて取得され、前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報は、ユーザの購入履歴を含み、前記推薦される製品は、前記購入履歴に少なくとも基づいて生成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項25】
前記推薦される製品は、前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報に少なくとも基づいて取得され、前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報は、ユーザによってオンライン上で視認された1つ以上の製品の指示を含み、前記推薦される製品は、前記ユーザによってオンライン上で視認された前記1つ以上の製品の前記指示に少なくとも基づいて生成される、請求項13に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ナビゲーションに関しており、より具体的には、物理的小売店において、製品の位置を特定することと、その製品に到達するためのルートを推薦することとを支援するためのコンピュータテクノロジの使用に関している。
【背景技術】
【0002】
商人は、ユーザが製品を視認し、購入するために個人的に訪問することが可能である物理的小売店を運営し得る。あるいは、物理的小売店は、時には「ブリックアンドモルタル」店舗と称される。
【0003】
コンピュータテクノロジが、物理的小売店において製品を見つけることにおいてユーザ(例えば、顧客)を支援するために現在使用されている。例えば、ユーザは、ユーザが店舗において売られている製品のカタログを探索することを可能にするソフトウェアアプリケーション(「アプリ」)にアクセスするために、彼らのユーザデバイス(例えば、携帯電話)を使用し得る。アプリは、製品が位置している通路を示し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
店舗内で特定の方向に(例えば、特定のルートに沿って)ユーザを導き、最終的にユーザが特に要求していた製品(「標的製品と称される」)にユーザを連れて行くことに役立つためのコンピュータテクノロジを使用することが所望されている。しかしながら、ユーザが店舗内で位置している場所に基づく標的製品への複数のルートが存在し得る。例えば、ユーザは、店舗の前におり、標的製品は店舗の後方にあり得、ユーザは、標的製品に到達するためにいくつかの可能な並列する通路のうちのいずれか1つをうまく歩行し得る。
【0005】
標的製品への複数のルートの選択が存在する場合、ユーザは、好ましくは、1つ以上の推薦される製品を通るルートをとるように導かれる。本明細書中で使用される場合、「推薦される製品」は、必ずしもユーザに明示的に推薦される製品ではない(しかし、推薦され得る)。むしろ、推薦される製品は、可能ならばユーザにとって興味のあることが予測される製品、および/または売り上げの増加が商人によって所望される製品である。1つ以上の推薦される製品の傍を通って歩行することが好ましいルートが、推薦され、可能ならば、そのようなルートがとられる。例えば、標的製品が男性用青色ジーンズであり、ユーザが既に以前にベルトを購入したがシャツを購入していない場合、シャツがユーザのために推薦される製品であり得る。ユーザを男性用青色ジーンズへガイドするとき、ベルトを陳列する通路沿いではなく、シャツを陳列する通路沿いにユーザを導くことが好まれ得る。シャツを陳列している通路沿いに連れて行くルートが、ユーザデバイスのユーザインタフェースを介して推薦され得る。
【0006】
コンピュータは、ユーザが導かれるべき推薦されるルートを決定するように試みることの計算的難題に直面する。このルートの計算は、単に標的製品への最短距離に基づくのではなく、同様に、または、あるいは、ユーザの以前のコマース活動等のユーザごとの基準によって変動し得る要因に基づき得る。同様に、または、代わりに、ルートは、製品ごとの基準によって変動し得る要因に基づき得、例えば、標的製品が日焼け止めである場合、日よけ帽子が推薦され得、従って、ルートは好ましくは日よけ帽子の傍を通り得る。同様に、または、代わりに、ルートは、商人特有であり、かつ動的に変動し得る要因に基づき得、例えば、商人が、今週、在庫一掃の靴下を有しており、従って、靴下が推薦される製品であり、ユーザは、好ましくは靴下の傍を通って歩行し得る。
【0007】
一実施形態では、コンピュータ実装方法が提供され得る。方法は、小売店内で商人によって売られている標的製品の識別が取得されるステップから開始し得る。識別は、ユーザデバイスにおける入力に由来し得る。そして、推薦ステップが実施され、推薦ステップにおいて、推薦される製品が、標的製品、ユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報、または商人によって提供される基準のうちの少なくとも1つに基づいて取得される。小売店内でユーザデバイスが移動しているとき、推薦されるルートをユーザに提供することに関するステップが実施される。推薦されるルートをユーザに提供することは:小売店内でのユーザデバイスの場所を示すユーザ場所データを受信することと;ユーザ場所データ、標的製品の場所、および推薦される製品の場所に基づく特定のルートに沿ってユーザデバイスをガイドする命令を生成することと;ユーザデバイスにおける出力のために命令を伝送することとを含み得る。
【0008】
いくつかの実装では、特定のルートは、メモリ内に記憶されている複数の連続したセグメントに関連付けられ得る。複数の連続したセグメントのうちの各セグメントは、小売店のそれぞれの異なる通過可能区域に対応し得る。各セグメントは、それぞれのコスト値を割り当てられ得る。そのような実装では、方法は、標的製品への代替ルートのセグメント間でのコスト値の比較に基づいて、特定のルートに沿ってユーザデバイスをガイドする複数の命令を生成することをさらに含み得る。いくつかの実装では、各セグメントは、少なくとも標的製品の場所に基づいて、それぞれのコストを割り当てられ得る。いくつかの実装では、セグメントのうちの少なくとも1つのコスト値は、標的製品の場所と推薦される製品の場所との両方に基づき得る。
【0009】
いくつかの実装では、ユーザデバイスがガイドされる特定のルートは、各々が代替ルート上の代替セグメントのコスト値より低いコスト値を有するセグメントの組を通過し得る。セグメントの組は、特定のセグメントを含み得る。推薦される製品は、特定のセグメントに近接し得る。特定のセグメントのコスト値は、推薦される製品が特定のセグメントに近接していない場合より低いこともある。
【0010】
いくつかの実装では、推薦される製品は、第1の推薦される製品であり、方法は、ユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報、標的製品、または商人によって提供される基準のうちの少なくとも1つに基づいて第2の推薦される製品を取得することをさらに含み得る。方法は、標的製品の場所と第1の推薦される製品の場所との両方に基づいて、第1のセグメントに第1のコスト値を割り当てることをさらに含み得る。方法は、標的製品の場所と第2の推薦される製品の場所との両方に基づいて、第2のセグメントに第2のコスト値を割り当てることをさらに含み得る。いくつかのそのような実装では、第1のコスト値は、例えば、(i)第1の推薦される製品が第2の推薦される製品と異なるカテゴリにあること、および/または(ii)第1の推薦される製品が、第2の推薦される製品が位置している標的製品への第2の経路より短い標的製品への第1の経路上にあることに基づいて、第2のコスト値と異なる値を割り当てられ得る。
【0011】
いくつかの実装では、第1のコスト値は、第1の推薦される製品が第2の推薦される製品と異なるカテゴリにあることに基づいて、第2のコスト値と異なる値を割り当てられ得る。いくつかのそのような実装では、第1の推薦される製品は、第1のカテゴリに属し得、第2の推薦される製品は、第2のカテゴリに属し得、第1のカテゴリは、推薦がユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報と標的製品との両方に基づいているものであり得る。
【0012】
いくつかの実装では、第2の推薦される製品は、第2のセグメントに近接し得、第2のセグメントの第2のコスト値は、第2の推薦される製品が第2のセグメントに近接していない場合と同一であり得る。
【0013】
いくつかの実装では、方法は、小売店を通した商人デバイスの移動を監視し、商人デバイスの異なる物理的場所を異なるセグメントにマッピングすることによって、複数の連続したセグメントのうちの少なくともいくつかを取得することをさらに含み得る。
【0014】
いくつかの実装では、ユーザデバイスをガイドする命令は、例えばユーザデバイス上の拡張現実デジタル画像の形式の視覚ガイドとして実装され得る。
【0015】
いくつかの実装では、方法は、例えばユーザ場所データと推薦される製品の場所とに基づいて、ユーザデバイスが推薦される製品に近接していることを決定することを含み得る。方法は、ユーザデバイスが推薦される製品に近接していることを決定することに応答して、ユーザデバイスにおける出力のためのメッセージを伝送することをさらに含み得る。メッセージは、推薦される製品に注意を引くためのものであり得る。
【0016】
いくつかの実装では、ユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報は、ユーザの購入履歴を含み得る。推薦される製品は、少なくとも購入履歴に基づいて生成され得る。
【0017】
いくつかの実装では、ユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報は、ユーザによってオンライン上で視認された1つ以上の製品の指示を含み得る。いくつかのそのような実装では、推薦される製品は、少なくともユーザによってオンライン上で視認された1つ以上の製品の指示に基づいて生成され得る。
【0018】
従って、請求項において定義される方法が提供される。
【0019】
本明細書中で開示される方法を実施するように構成されているシステムも開示される。例えば、システムは、情報を記憶するための(例えば、標的製品の識別を記憶するための)メモリと、方法ステップを直接実施する(または、システムに実施するように命令する)ための少なくとも1つのプロセッサとを含み得る。
【0020】
別の実施形態では、コンピュータプログラムが提供され、コンピュータプログラムは、コンピュータによって実行されると、コンピュータに本明細書中で開示される方法の動作を実施させる。
本発明は、例えば以下を提供する。
(項目A1)
コンピュータ実装方法であって、前記コンピュータ実装方法は、
小売店において商人によって売られている標的製品の識別を取得することであって、前記識別は、ユーザデバイスにおける入力に由来する、ことと、
前記標的製品、前記ユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報、または前記商人によって提供される基準のうちの少なくとも1つに基づいて、推薦される製品を取得することと、
前記小売店内でユーザデバイスが移動しているとき、
前記ユーザデバイスの場所を示すユーザ場所データを受信することと、
前記ユーザ場所データと、前記標的製品の場所と、前記推薦される製品の場所とに基づいて、特定のルートに沿って前記ユーザデバイスをガイドする命令を生成することと、
前記ユーザデバイスにおける出力のために前記命令を伝送することと
を含む、コンピュータ実装方法。
(項目A2)
前記特定のルートは、メモリ内に記憶されている複数の連続したセグメントに関連付けられており、前記複数の連続したセグメントのうちの各セグメントは、メモリ内に記憶されている前記小売店の通過可能区域の画定されたモデル内のそれぞれの異なる通過可能区域に対応している、上記項目に記載のコンピュータ実装方法。
(項目A3)
各セグメントは、好ましくは少なくとも前記標的製品の前記場所に基づくそれぞれのコスト値を割り当てられ、
前記方法は、前記標的製品への代替ルートのセグメント間のコスト値の比較に基づいて、前記特定のルートに沿って前記ユーザデバイスをガイドする複数の命令を生成することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ実装方法。
(項目A4)
前記セグメントのうちの少なくとも1つの前記コスト値は、前記標的製品の前記場所と前記推薦される製品の前記場所との両方に基づいている、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ実装方法。
(項目A5)
前記ユーザデバイスがガイドされる前記特定のルートは、各々が前記代替ルート上の代替セグメントの前記コスト値より低いコスト値を有するセグメントの組を通過し、前記セグメントの組は、特定のセグメントを含み、前記推薦される製品は、前記特定のセグメントに近接しており、前記特定のセグメントの前記コスト値は、前記推薦される製品が前記特定のセグメントに近接していない場合より低い、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ実装方法。
(項目A6)
前記推薦される製品は、第1の推薦される製品であり、前記方法は、
前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報、前記標的製品、または前記商人によって提供される基準のうちの少なくとも1つに基づいて第2の推薦される製品を取得することと、
前記標的製品の前記場所と前記第1の推薦される製品の前記場所との両方に基づいて第1のセグメントに第1のコスト値を割り当てることと、
前記標的製品の前記場所と前記第2の推薦される製品の前記場所との両方に基づいて第2のセグメントに第2のコスト値を割り当てることと
を含み、
前記第1のコスト値は、(i)前記第1の推薦される製品が前記第2の推薦される製品と異なるカテゴリにあること、および/または(ii)前記第2の推薦される製品が位置している前記標的製品への第2の通路より短い前記標的製品への第1の通路上に前記第1の推薦される製品があることに基づいて、前記第2のコスト値と異なる値を割り当てられる、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ実装方法。
(項目A7)
前記第1のコスト値は、前記第1の推薦される製品が前記第2の推薦される製品と異なるカテゴリにあることに基づいて、前記第2のコスト値と異なる値を割り当てられ、前記第1の推薦される製品は、第1のカテゴリに属しており、前記第2の推薦される製品は、第2のカテゴリに属しており、前記第1のカテゴリは、前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報と前記標的製品との両方に基づいている、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ実装方法。
(項目A8)
前記第2の推薦される製品は、前記第2のセグメントに近接しており、前記第2のセグメントの前記第2のコスト値は、前記第2の推薦される製品が前記第2のセグメントに近接していない場合と同一である、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ実装方法。
(項目A9)
前記小売店を通した商人デバイスの移動を監視し、前記商人デバイスの異なる物理的場所を異なるセグメントにマッピングすることにより、前記複数の連続したセグメントのうちの少なくともいくつかを取得することによって、前記モデルを画定することをさらに含む、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ実装方法。
(項目A10)
メモリ内に前記小売店内の製品の場所を製品在庫および場所データとして記憶することをさらに含み、前記製品の前記場所は、前記小売店を通した前記商人デバイスの前記移動を監視している間に決定される、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ実装方法。
(項目A11)
前記ユーザデバイスをガイドする前記命令は、前記ユーザデバイスのスクリーン上で拡張現実デジタル画像の形式の視覚ガイドとして実装される、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ実装方法。
(項目A12)
前記ユーザ場所データと前記推薦される製品の前記場所とに基づいて、前記ユーザデバイスが前記推薦される製品に近接していることを決定することと、
前記ユーザデバイスが前記推薦される製品に近接していることを決定することに応答して、前記ユーザデバイスにおける出力のためのメッセージを伝送することと
をさらに含み、
前記メッセージは、前記推薦される製品に注意を引くためのものである、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ実装方法。
(項目A13)
前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報は、
ユーザの購入履歴であって、前記推薦される製品は、前記購入履歴に少なくとも基づいて生成される、購入履歴、または、
ユーザによってオンライン上で視認された1つ以上の製品の指示であって、前記推薦される製品は、前記ユーザによってオンライン上で視認された前記1つ以上の製品の前記指示に少なくとも基づいて生成される、ユーザによってオンライン上で視認された1つ以上の製品の指示
のうちの少なくとも1つを含む、上記項目のいずれかに記載のコンピュータ実装方法。
(項目A14)
システムであって、前記システムは、
小売店において商人によって売られている標的製品の識別を記憶しているメモリであって、前記識別は、ユーザデバイスにおける入力に由来する、メモリと、
少なくとも1つのプロセッサと
を備え、
前記システムは、上記項目のいずれかに記載の方法を実行するように構成されている、システム。
(項目A15)
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、コンピュータによって実行されると、上記項目のいずれかに記載の方法を前記コンピュータに実施させる、コンピュータプログラム。
(摘要)
商人は、製品を視認し購入するためにユーザが訪問することができる小売店を経営し得る。ユーザが店舗を訪問するとき、ユーザは、所望の製品(「標的製品」)が位置している場所を把握していないこともある。いくつかの実施形態では、小売店内の通過可能区域のモデルおよび製品の場所が、例えば商人デバイスによって決定され得る。いくつかの実施形態では、ユーザが小売店を訪問するとき、コンピュータが、例えばユーザ特有の情報に基づいて製品推薦を生成し、小売店内のルートがユーザのために決定される。いくつかの実施形態では、小売店内のルートは、標的製品、店舗内のユーザの場所、および1つ以上の推薦される製品に基づくモデルを使用して決定され得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
実施形態は、添付の図を参照して、単に例として説明される。
【0022】
【
図1】
図1は、一実施形態によるeコマースプラットフォームのブロック図である。
【0023】
【
図2】
図2は、一実施形態によるアドミニストレータのホームページのある例である。
【0024】
【
図3】
図3は、
図1のeコマースプラットフォームであるが、店舗ルート決定エンジンを有するeコマースプラットフォームを例証している。
【0025】
【
図4】
図4は、一実施形態による物理的小売店内のユーザのためのルートを決定するためのシステムを例証している。
【0026】
【
図5】
図5は、一実施形態による推薦される製品および標的製品へユーザをガイドするための物理的小売店内のルートを決定する方法である。
【0027】
【
図6】
図6は、一実施形態による物理的小売店内の通過可能区域のモデルを例証している。
【0028】
【
図7】
図7は、一実施形態による物理的小売店内の通過可能区域の仮想座標表現をナビゲートする商人デバイスのある例を例証している。
【0029】
【
図8】
図8は、一実施形態によるある例示的ユーザプロフィールを例証している。
【0030】
【
図9】
図9は、一実施形態による小売店のための製品在庫および場所データのある例を例証している。
【0031】
【
図10】
図10~
図12は、いくつかの実施形態によるコスト値がセルに割り当てられた通過可能区域のモデルの例を例証している。
【
図11】
図10~
図12は、いくつかの実施形態によるコスト値がセルに割り当てられた通過可能区域のモデルの例を例証している。
【
図12】
図10~
図12は、いくつかの実施形態によるコスト値がセルに割り当てられた通過可能区域のモデルの例を例証している。
【0032】
【
図13】
図13および
図14は、いくつかの実施形態による拡張現実(AR)または複合現実(MR)を使用して推薦されるルートを提供するユーザデバイスのユーザインタフェースである。
【
図14】
図13および
図14は、いくつかの実施形態による拡張現実(AR)または複合現実(MR)を使用して推薦されるルートを提供するユーザデバイスのユーザインタフェースである。
【0033】
【
図15】
図15は、一実施形態によるコンピュータ実装方法である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
例証目的のために、ここで、特定の例示的実施形態が図と併せて以下でより詳細に説明される。
例示的eコマースプラットフォーム
【0035】
いくつかの実施形態では、本明細書中で開示される方法は、コマースプラットフォーム上で、またはそれに関連して実施され得、コマースプラットフォームは、本明細書中でeコマースプラットフォームと称される。従って、完全性のために、eコマースプラットフォームのある例が最初に説明される。
【0036】
図1は、一実施形態によるeコマースプラットフォーム100を例証している。eコマースプラットフォーム100は、商人の製品およびサービスを顧客に提供するために用いられ得る。本開示は、製品およびサービスを購入するための装置、システムおよびプロセスを用いることを想定しているが、本明細書中の説明は、単純化のため、製品に言及する。この開示全体にわたる製品への全ての言及は、物理的製品、デジタルコンテンツ、チケット、サブスクリプション、提供されるサービス等を含む製品および/またはサービスにも言及していることを理解されるべきである。
【0037】
本開示は、全体にわたって、「商人」および「顧客」は、個人より多いこともあることを構想しているが、単純化のため、本明細書中の説明は、概してそのように商人および顧客に言及する。商人および顧客への全ての言及が、この開示全体にわたって、個人、会社、企業、コンピューティングエンティティ等の群に言及し、製品の営利または非営利の交換を表し得ることも理解されるべきである。さらに、本開示は、全体にわたって、「商人」および「顧客」に言及し、そのように彼らの役割を説明するが、eコマースプラットフォーム100は、eコマース環境においてユーザをより一般的にサポートすることを理解されるべきであり、この開示全体にわたる商人および顧客への全ての言及は、ユーザが、商人ユーザ(例えば、製品の売り手、小売業者、卸売業者、またはプロバイダ)、顧客ユーザ(例えば、製品の買い手、購入エージェント、または製品のユーザ)、潜在的ユーザ(例えば、閲覧しているユーザおよびまだ購入を確約していないユーザ、製品をマーケティングし販売することにおける潜在的な使用についてeコマースプラットフォーム100を評価するユーザ等)、サービスプロバイダユーザ(例えば、配送プロバイダ112、金融プロバイダ等)、会社ユーザまたは企業ユーザ(例えば、製品の購入、販売、または使用を代表する会社、事業者ユーザ、顧客関連または顧客管理の代理人等)、情報テクノロジーユーザ、コンピューティングエンティティユーザ(例えば、製品の購入、販売、または使用のためのコンピューティングボット)である場合等のユーザに言及していることも理解されるべきである。
【0038】
eコマースプラットフォーム100は、商人に彼らのビジネスを管理するためのオンラインリソースおよびオンラインファシリティを提供する集中型システムを提供し得る。本明細書中で説明されるファシリティは、プラットフォーム100の一部または外部であり得る1つ以上のプロセッサにおいてコンピュータソフトウェア、モジュール、プログラムコード、および/または命令を実行する機械を通じて部分的または全体的に展開され得る。商人は、例えば、オンライン店舗138を通じて、チャンネル110A-Bを通じて、物理的場所にあるPOSデバイス152(例えば、キオスク、端末、リーダ、プリンタ、3Dプリンタ等を通じて物理的な店頭または他の場所)を通じて、顧客におけるeコマース体験を実装することによって、eコマースプラットフォーム100を通じて彼らのビジネスを管理することによって、eコマースプラットフォーム100の通信ファシリティ129を通じて顧客と相互作用することによって、またはこれらの任意の組み合わせによって、顧客とのコマースを管理するために、eコマースプラットフォーム100を活用し得る。商人は、顧客との唯一のコマースプレゼンスとして、または物理的店舗(例えば、「ブリックアンドモルタル」小売店)、プラットフォーム外の商人のウェブサイト104(例えば、コマースインターネットウェブサイト、またはeコマースプラットフォームとは別個で商人によって、またはその代理でサポートされた他のインターネットもしくはウェブプロパティまたはアセット)を通じて等、他の商人コマースファシリティと共にeコマースプラットフォーム100を活用し得る。しかしながら、これらの「他の」商人コマースファシリティも、eコマースプラットフォーム内に統合され得る(例えば、商人の物理的店舗内のPOSデバイス152がeコマースプラットフォーム100につながれる場合、プラットフォーム外の商人のウェブサイト104からオンライン店舗138にコンテンツをつなぐ「買うボタン」を通じて、プラットフォーム外の商人のウェブサイト104がeコマースプラットフォーム100内に結び付けられている場合等)。
【0039】
オンライン店舗138は、複数の仮想的店頭を備えているマルチテナントファシリティを表し得る。実施形態では、商人は、例えば商人デバイス102(例えば、コンピュータ、ラップトップコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス等)を通じて、オンライン店舗138内の1つ以上の店頭を管理し、数多くの異なるチャンネル110A-B(例えば、オンライン店舗138、POSデバイス152を通じた物理的店頭、(ソーシャルネットワーク、ソーシャルメディアページ、ソーシャルメディアメッセージシステム等のウェブサイトまたはソーシャルメディアチャンネルに統合された電子的買うボタンを通じた電子的市場等)を通じて製品を顧客に提供し得る。商人は、チャンネル110A-Bを横断して販売し、そして、eコマースプラットフォーム100を通じて彼らの販売を管理し得、チャンネル110Aは、eコマースプラットフォーム100の内部に、またはeコマースチャンネル110Bの外部から提供され得る。商人は、例えば彼らの物理的小売店で販売し、ポップアップで販売し、卸売りを通して販売し、電話で販売し、そして、eコマースプラットフォーム100を通じて彼らの販売を管理し得る。商人は、これらの全てまたは任意の組み合わせを使用し、POSデバイス152を活用している物理的店頭を通してビジネスを維持し、オンライン店舗138を通じて仮想的店頭を維持し、顧客相互作用に影響を与えるために通信ファシリティ129を活用し、販売の利益を向上させるために分析132を活用し得る。この開示全体にわたって、オンライン店舗138および店頭という語は、同義的に、eコマースプラットフォーム100を通じた商人のオンラインeコマース提供主体を指すために用いられ得、オンライン店舗138は、(例えば、複数の商人のための)eコマースプラットフォーム100によってサポートされた店頭のマルチテナント集合体、または個々の商人の店頭(例えば、商人のオンライン店舗)を指し得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、顧客は、顧客デバイス150(例えば、コンピュータ、ラップトップコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス等)、POSデバイス152(例えば、小売りデバイス、キオスク、自動勘定システム等)、または業界で知られている任意の他のコマースインタフェースデバイスを通じて相互作用し得る。eコマースプラットフォーム100は、オンライン店舗138を通じて、物理的場所(例えば、商人の店頭または他の場所)にあるPOSデバイス152を通じて、顧客に到達すること、電気通信ファシリティ129を介した顧客との対話を通じて顧客とのコマースを促進すること等を可能にし得、顧客に到達し顧客と相互作用するために利用可能な実通路または仮想通路に関して、顧客に到達し商人サービスを促進するためのシステムを提供する。
【0041】
いくつかの実施形態では、本明細書中でさらに説明されるように、eコマースプラットフォーム100は、プロセッサおよびメモリを含む処理ファシリティを通じて実装され得、処理ファシリティは、一連の命令を記憶しており、命令が実行されたとき、eコマースプラットフォーム100は、本明細書で説明されるようにeコマースを実施し、機能をサポートする。処理ファシリティは、サーバ、クライアント、ネットワークインフラストラクチャ、モバイルコンピューティングプラットフォーム、クラウドコンピューティングプラットフォーム、固定コンピューティングプラットフォーム、または他のコンピューティングプラットフォームの一部であり、eコマースプラットフォーム100の電子コンポーネント、商人デバイス102、支払いゲートウェイ106、アプリケーション開発者、チャンネル110A-B、配送プロバイダ112、顧客デバイス150、販売時点管理デバイス152等の間の電子的接続および通信を提供し得る。eコマースプラットフォーム100は、ソフトウェアがサブスクリプションベースでライセンスを与えられ、一元的にホストされた(たとえば、Webブラウザまたは他のアプリケーションを介してクライアント(例えば、シンクライアント)を用いてユーザによってアクセスされる、POSデバイスによってアクセスされる等)ソフトウェアおよび送達モデル等における、クラウドコンピューティングサービス、ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)、インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス(IaaS)、プラットフォーム・アズ・ア・サービス(PaaS)、デスクトップ・アズ・ア・サービス(DaaS)、管理型ソフトウェア・アズ・ア・サービス(MSaaS)、モバイル・バックエンド・アズ・ア・サービス(MBaaS)、情報テクノロジ管理・アズ・ア・サービス(ITMaaS)等として実装され得る。いくつかの実施形態では、eコマースプラットフォーム100の要素は、種々のプラットフォーム、およびiOS、Android(登録商標)等のオペレーティングシステムにおいて、ならびにWeb上等で動作するように実装され得る(例えば、アドミニストレータ114は、多くの場合、iOS、Android(登録商標)用の所与のオンライン店舗、およびWebにおいて実装され、各々は同様の機能を有する)。
【0042】
いくつかの実施形態では、オンライン店舗138は、eコマースプラットフォーム100のサーバによって提供されるウェブページを通じて顧客デバイス150にサービス提供され得る。サーバは、ブラウザまたは顧客デバイス150にインストールされた他のアプリケーションからウェブページの要求を受信し得、ブラウザ(または他のアプリケーション)は、IPアドレスを通じてサーバに接続し、IPアドレスは、ドメイン名を翻訳することによって取得される。これに対し、サーバは、要求されたウェブページを送り返す。ウェブページは、Hypertext Markup Language(HTML)、テンプレート言語、JavaScript(登録商標)またはこれらの任意の組み合わせで記述されているか、またはそれらを含み得る。例えば、HTMLは、ウェブページのレイアウト、フォーマット、およびコンテンツ等のウェブページに関する静的情報を記述するコンピュータ言語である。ウェブサイトの設計者および開発者は、テンプレート言語を用いて、複数のページで同一である静的コンテンツと、1つのページから次のページへと変化する動的コンテンツとを組み合わせるウェブページを構築し得る。テンプレート言語は、オンライン店舗からのデータでページを動的に追加する一方で、ウェブページのレイアウトを画定する静的要素を再利用することを可能にし得る。静的要素は、HTMLで書かれ得、動的要素は、テンプレート言語で書かれ得る。ファイル内のテンプレート言語要素は、プレースホルダーとして機能し、それによって、ファイル内のコードは、コンパイルされて顧客デバイス150に送られ、その後、テンプレート言語は、テーマがインストールされるとき等に、オンライン店舗138からのデータによって置き換えられる。テンプレートおよびテーマは、タグ、オブジェクト、およびフィルタを考慮し得る。そして、クライアントデバイスウェブブラウザ(または他のアプリケーション)は、それに応じて、ページをレンダリングする。
【0043】
いくつかの実施形態では、オンライン店舗138は、eコマースプラットフォーム100によって顧客に提供され得、顧客は、種々の取り扱い製品を閲覧および購入し得る(例えば、製品をカートに追加する、買うボタンを通じて即購入する等)。オンライン店舗138は、製品が(直接商人から購入するのではなく)eコマースプラットフォーム100を通じて提供されていることを顧客が必ずしも気付かない透明な手法で顧客に提供され得る。商人は、商人が構成可能なドメイン名、カスタマイズ可能なHTMLテーマ等を用いて、彼らのオンライン店舗138をカスタマイズし得る。商人は、テーマシステムを通じて彼らのウェブサイトの見た目および雰囲気をカスタマイズし得、例えば、商人は、オンライン店舗138の製品のヒエラルキー内に示される同一の下位の製品およびビジネスデータを示しながらオンライン店舗のテーマを変更することによって、彼らのオンライン店舗の見た目および雰囲気を選択および変更し得る。テーマは、テーマエディタおよびデザインインタフェースを通じてさらにカスタマイズされ得、デザインインタフェースは、ユーザが彼らのウェブサイトのデザインを柔軟にカスタマイズすることを可能にする。テーマは、特有の色、フォント、および予め構築されているレイアウトスキーム等の側面を変更するテーマ特有の設定を用いることによってもカスタマイズされ得る。オンライン店舗は、ウェブサイトコンテンツのためのコンテンツ管理システムを実装し得る。商人は、ブログ投稿または静的ページを作り、ブログ、記事等を通じて彼らのオンライン店舗138にそれらを発信するのみならず、ナビゲーションメニューも構成し得る。商人は、システムによる格納(例えば、データ134)等のために、画像(例えば、製品の画像)、ビデオ、コンテンツ、データ等をeコマースプラットフォーム100にアップロードし得る。いくつかの実施形態では、eコマースプラットフォーム100は、画像をサイズ変更し、画像を製品に関連付け、画像にテキストを追加し関連付け、新たな製品バリエーションの画像を追加し、画像を保護するため等の機能を提供し得る。
【0044】
本明細書中で説明されるように、eコマースプラットフォーム100は、オンライン店舗138、電話を介してのみならず、本明細書中で説明されるような物理的POSデバイス152も含む多くの異なるチャンネル110A-Bを通じて、製品の取引ファシリティを商人に提供し得る。eコマースプラットフォーム100は、ビジネスサポートサービス116、アドミニストレータ114等を含み、それらは、彼らのオンライン店舗に関連付けられたドメインサービス118、顧客との取引を促進するための支払いサービス120、購入された製品の配送オプションを顧客に提供するための配送サービス122、製品の保護および信頼性に関連付けられたリスクおよび保証サービス124、商人の請求等を提供する等、オンラインビジネスを営業することに関連付けられ得る。サービス116は、支払処理のための支払いゲートウェイ106、製品の配送を捗らせるための配送プロバイダ112等を通じて、eコマースプラットフォーム100を介してまたは外部ファシリティに関連付けられて提供され得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、eコマースプラットフォーム100は、リアルタイムの最新情報、追跡、自動的レート計算、バルクオーダ―準備、ラベル印刷等を商人に提供する等、統合型配送サービス122を(例えば、eコマースプラットフォーム配送ファシリティを通じて、または第三の配送キャリアを通じて)提供し得る。
【0046】
図2は、アドミニストレータ114のホームページに関する非限定的な実施形態を描写し、日ごとのタスク、店舗の現在の活動、および商人が彼らのビジネスを構築するために取るべき次のステップについての情報を示し得る。いくつかの実施形態では、商人は、商人デバイス102を介して(デスクトップコンピュータまたはモバイルデバイスから等)アドミニストレータ114にログインし、商人のオンライン店舗138の局面(オンライン店舗138の現在の活動を視認すること、オンライン店舗138のカタログを更新すること、注文、現在の訪問者の活動、および全体の注文活動等を管理すること等)を管理し得る。いくつかの実施形態では、商人は、例えば
図2に示されるようなサイドバーを用いることによって、アドミニストレータ114の異なるセクションにアクセスすることが可能であり得る。アドミニストレータ114のセクションは、注文、製品、顧客、取り扱い報告および割引を含む商人のビジネスの核となる局面にアクセスし、それを管理するための種々のインタフェースを含み得る。アドミニストレータ114は、店舗のための販売チャンネルを管理するためのインタフェースも含み得、インタフェースは、オンライン店舗、店舗にアクセスするために顧客に利用可能にされたモバイルアプリケーション(単数または複数)(モバイルアプリ)、POSデバイス、および/または買うボタンを含む。アドミニストレータ114は、商人のアカウントにインストールされたアプリケーション(アプリ)を管理するためのインタフェース(商人のオンライン店舗138およびアカウントに適用される設定)も含み得る。商人は、製品、ページ、または他の情報を見つけるために検索バーを用い得る。商人が使用しているデバイス102またはソフトウェアアプリケーションに依存して、商人は、アドミニストレータ114を通じて異なる機能を可能にされ得る。例えば、商人がブラウザからアドミニストレータ114にログインする場合、彼らは、彼らのオンライン店舗138の全ての局面を管理することが可能であり得る。商人が彼らのモバイルデバイスから(例えばモバイルアプリケーションを介して)ログインする場合、彼らは、オンライン店舗138の現在の活動を眺める、オンライン店舗138のカタログを更新する、注文を管理する等、彼らのオンライン店舗138の側面の全てまたは一部を視認することが可能であり得る。
【0047】
コマースおよびオンライン店舗138への訪問者に関するより詳細な情報は、商人のビジネス全体に関する売上概要、活動している販売チャンネルに関する特定の売上および従業員データ等を表示する等、獲得レポートまたはメトリクスを通じて見られ得る。レポートは、獲得レポート、行動レポート、顧客レポート、金融レポート、マーケティングレポート、売上レポート、カスタムレポート等を含み得る。商人は、ドロップダウンメニュー等を用いることによって、様々な期間(例えば、日、週、月等)から様々なチャンネル110A-Bに関する売上データを見ることが可能であり得る。概観ダッシュボードも、店舗の売上および契約データのより詳細な図を望む商人に提供され得る。ホームメトリクスセクションにおける活動フィードは、商人のアカウントにおける活動の概観を例証するために提供され得る。例えば、「全ての現在の活動を見る」ダッシュボードボタンをクリックすることによって、商人は、彼らのアカウントにおける現在の活動のより長いフィードを見ることが可能であり得る。ホームページは、例えばアカウントステータス、成長、現在の顧客の活動等に基づいて、商人のオンライン店舗138についての通知を示し得る。通知は、支払いを取り込む、履行された注文をマーキングする、完了した注文をアーカイブする等のプロセスを通じたナビゲーションで商人を支援するために提供され得る。
【0048】
eコマースプラットフォーム100は、商人、顧客、商人デバイス102、顧客デバイス150、POSデバイス152等の間の通信相互作用を収集し分析するための電子メッセージ集約ファシリティを活用する等、電子通信を提供しマーケティングをするための通信ファシリティ129および関連付けられた商人インタフェースを提供し、製品の販売を提供するポテンシャルを増加させる等のために通信を集約し分析し得る。例えば、顧客は、製品に関連する質問を有し得、質問は、顧客と商人(または商人を代理する自動化されたプロセッサベースの代理人)との間の対話を生み出し得、通信ファシリティ129は、相互作用を分析し、販売に関する利益をどのように向上するかについて商人に分析を提供する。
【0049】
eコマースプラットフォーム100は、例えばセキュアカードサーバ環境を通じて、顧客との安全な金融取引のための金融ファシリティ120を提供し得る。eコマースプラットフォーム100は、例えば、支払いカードインダストリーデータ(PCI)環境(例えば、カードサーバ)等にクレジットカード情報を記憶し得、金融情報を照合し、商人に請求書を送り、(例えば、現金を用いているとき)eコマースプラットフォーム100金融機関口座と商人の銀行口座との間の自動決済(ACH)振替を実施する。これらのシステムは、Sarbanes―Oxley Act(SOX)コンプライアンス、および、それらの開発および動作において要求される高いレベルの注意を有し得る。金融ファシリティ120は、例えば資金の貸し出し(例えば、貸出ファンド、現金前貸し等)および保険の付保を通して、商人に金融サポートも提供し得る。加えて、eコマースプラットフォーム100は、マーケティングおよびパートナーサービスのセットを提供し、eコマースプラットフォーム100とパートナーとの間の関係を制御し得る。それらは、新たな商人をeコマースプラットフォーム100に接続し、搭載し得る。これらのサービスは、商人がeコマースプラットフォーム100を横断して作業することを容易にすることによって商人の成長を可能にし得る。これらのサービスを通じて、商人は、eコマースプラットフォーム100を介したヘルプファシリティを提供され得る。
【0050】
いくつかの実施形態では、オンライン店舗138は、数多くの独立して運営される店頭をサポートし、毎日の各種の製品に関する大量の取引データを処理し得る。取引データは、顧客連絡先情報、請求情報、配送情報、購入された製品の情報、与えられたサービスの情報、およびeコマースプラットフォーム100を通したビジネスに関連付けられた任意の他の情報を含み得る。いくつかの実施形態では、eコマースプラットフォーム100は、データファシリティ134内にこのデータを記憶し得る。取引データは、分析132を生み出すために処理され得、ひいては、商人または第三のコマースエンティティに提供されて、顧客の傾向、マーケティングおよび売上の洞察、売上を向上するための推薦、顧客行動の評価、マーケティングおよび売上のモデル化、詐欺の傾向等を提供し、オンラインコマースに関連付けられ、レポートを通してダッシュボードインタフェースで提供され得る。eコマースプラットフォーム100は、ビジネスおよび商人の取引についての情報を記憶し得、データファシリティ134は、データを強化し、データに貢献し、データを精錬し、データを抽出する多くの手段を有し得、収集されたデータは、経時的にeコマースプラットフォーム100の局面の改善を可能にし得る。
【0051】
図1を再度参照すると、いくつかの実施形態では、eコマースプラットフォーム100は、コンテンツ管理、タスク自動化、およびデータ管理のためのコマース管理エンジン136で構成され、(例えば、製品、在庫、顧客、注文、提携、供給者、レポート、金融、リスクおよび詐欺等に関連付けられた)複数のオンライン店舗138のサポートおよびサービスを可能にし得るが、eコマースプラットフォーム100は、アプリケーション142A-Bを通して拡張可能であり得、アプリケーション142A-Bは、多種多様な商人オンライン店舗、POSデバイス、製品、およびサービスに適応するために要求されるより高い柔軟性およびカスタム処理を可能にし、アプリケーション142Aが、eコマースプラットフォーム100の内部に提供され得、または、アプリケーション142Bが、eコマースプラットフォーム100の外部に提供され得る。いくつかの実施形態では、アプリケーション142Aは、プラットフォーム100を提供する同じパーティによって、または異なるパーティによって提供され得る。いくつかの実施形態では、アプリケーション142Bは、プラットフォーム100を提供する同じパーティによって、または異なるパーティによって提供され得る。コマース管理エンジン136は、例えば顧客識別子、注文識別子、オンライン店舗識別子等による機能およびデータの分配(例えば、分割)を通じた柔軟性およびスケーラビリティのために構成され得る。コマース管理エンジン136は、店舗特有のビジネスロジックに適応し得、いくつかの実施形態では、アドミニストレータ114および/またはオンライン店舗138を統合し得る。
【0052】
コマース管理エンジン136は、eコマースプラットフォーム100のベースまたは「核となる」機能を含み、そのため、本明細書中で説明されるように、オンライン店舗138をサポートする全ての機能が、含めるのに適切であるわけではないこともある。例えば、コマース管理エンジン136内に含まれる機能は、「核となる」機能性のしきい値を超える必要があり得、「核となる」機能性のしきい値を通して、機能がコマース体験にとっての核であること(例えば、横断チャンネル、アドミニストレータインタフェース、商人の場所、産業、製品タイプ等のオンライン店舗活動の大部分の共通性)、機能がオンライン店舗138を横断して再利用可能であること(例えば核となる機能を横断して再利用/修正され得る機能)、同時に単一のオンライン店舗138のコンテキストに限定されること(例えば、オンライン店舗「分離原理」を実装し、この原理において、コードは、同時に複数のオンライン店舗138と相互作用することが可能であるべきではなく、分離原理は、オンライン店舗138が互いのデータにアクセスできないことを保証する)、取引仕事量を提供すること等が決定され得る。多くの要求される特徴が、コマース管理エンジン136によって直接提供されるか、または、アプリケーション142A-Bおよびチャンネル110A-Bへのアプリケーションプログラミングインタフェース(API)接続を通じたその拡張等によってインタフェース140A-Bを通して可能にされる(インタフェース140Aは、eコマースプラットフォーム100内のアプリケーション142Aおよび/またはチャンネル110Aに提供され、または、インタフェース140Bは、eコマースプラットフォーム100の外部のアプリケーション142Bおよび/またはチャンネル110Bに提供され得る)かのいずれかである場合、どの機能が実装されるかということの制御をメンテナンスすることが、コマース管理エンジン136が応答可能であり続けることを可能にし得る。概して、プラットフォーム100は、(拡張機能、コネクタ、API等であり得る)インタフェース140A-Bを含み得、インタフェース140A-Bは、他のプラットフォーム、システム、ソフトウェア、データソース、コード等への接続およびそれらとの通信を促進する。そのようなインタフェース140A-Bは、さらに概略的に、コマース管理エンジン136のインタフェース140A、またはプラットフォーム100のインタフェース140Bであり得る。ケアがコマース管理エンジン136内の規制機能に与えられない場合、低速データベースまたは致命的ではないバックエンドの破壊を通じたインフラストラクチャの劣化を通して、オフラインになっているデータセンター等による致命的なインフラストラクチャの破壊を通して、新たなコードが展開され、それが予期されるより実行するために長い時間を要することを通して、応答性が損なわれ得る。これらの状況を防ぐためにまたは軽減させるために、コマース管理エンジン136は、例えばタイムアウト、クエリ、劣化を防ぐバックプレッシャー等を活用する構成を通じて応答性を維持するように構成され得る。
【0053】
オンライン店舗データを分離することは、オンライン店舗138間および商人間のデータプライバシーを維持するために重要であるが、例えば注文リスク査定システムまたはプラットフォーム支払いファシリティ(注文リスク査定システムおよびプラットフォーム支払いファシリティの両方は、うまく実施するために複数のオンライン店舗138からの情報を要求する)において相互店舗データを収集し使用する理由が存在し得る。いくつかの実施形態では、分離原理に違反することなく、これらのコンポーネントをコマース管理エンジン136の外部に移動させること、およびeコマースプラットフォーム100内のそれら自身のインフラストラクチャ内に移動させることが好まれ得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、eコマースプラットフォーム100は、プラットフォーム支払いファシリティ120を提供し得、プラットフォーム支払いファシリティ120は、コマース管理エンジン136からのデータを活用するが分離原理に違反しないように外部に配置され得るコンポーネントの別の例である。プラットフォーム支払いファシリティ120は、オンライン店舗138と相互作用する顧客が、コマース管理エンジン136によって安全に記憶された彼らの支払い情報を有することを可能にし、それによって、彼らは一度しか支払い情報を入力する必要がない。顧客が異なるオンライン店舗138を訪問するとき、彼らが以前にその店舗に行ったことがない場合であっても、プラットフォーム支払いファシリティ120は、彼らの情報を回収し、より迅速で正確な勘定を可能にする。これは、クロスプラットフォームネットワーク効果を提供し得、例えば顧客の購入に関する使用の容易さのおかげでより頻繁に勘定をするより多くの顧客が存在するので、eコマースプラットフォーム100は、より多くの商人が参加するにつれてその商人により有用となる。このネットワークの効果を最大化するために、所与の顧客に関する支払い情報は、オンライン店舗の勘定から回収可能であり得、情報がオンライン店舗138にわたって全体的に利用可能になることを可能にする。各オンライン店舗138が任意の他のオンライン店舗138に接続してそこに記憶された支払い情報を回収することが可能であることは、困難であり、誤りを起こしやすい。結果的に、プラットフォーム支払いファシリティは、コマース管理エンジン136の外部で実装され得る。
【0055】
コマース管理エンジン136内に含まれていない機能に関して、アプリケーション142A-Bは、eコマースプラットフォーム100に特徴を追加する手段を提供する。アプリケーション142A-Bは、例えば、商人のオンライン店舗138にあるデータにアクセスし、これを修正し、アドミニストレータ114を通じてタスクを実施し、ユーザインタフェースを通じて商人のための新たなフローを創出し得る(例えば、それは、拡張機能/APIを通じて示される)。商人は、アプリケーション検索、推薦およびサポート128を通じてアプリケーション142A-Bを発見しインストールすることが可能にされ得る。いくつかの実施形態では、核となる製品、核となる拡張ポイント、アプリケーション、およびアドミニストレータ114が、共に作業するように開発され得る。例えば、アプリケーション拡張ポイントは、アドミニストレータ114の内部に構築され得、それによって、核となる特徴が、アプリケーションによって拡張され得、アプリケーションは、拡張機能を通じて機能を商人に送達し得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、アプリケーション142A-Bは、インタフェース140A-Bを通じて機能を商人に送達し得、例えば、アプリケーション142A-Bは、取引データを商人に示すことが可能であり(例えば、アプリ:「エンジン、内臓アプリSDKを用いてモバイル管理およびウェブ管理内の私のアプリデータを示して」)、および/またはコマース管理エンジン136は、要求された作業を実施することをアプリケーションに依頼することが可能である(エンジン:「アプリ、この勘定に関する地方税計算を私に提示して」)。
【0057】
アプリケーション142A-Bは、例えば、オンライン店舗138およびチャンネル110A-Bをサポートし、商人サポートを提供し、他のサービスと統合し得る。コマース管理エンジン136がオンライン店舗138にサービスの基盤を提供し得る場合、アプリケーション142A-Bは、商人が特定のニーズおよび時には独自のニーズを満足させるための手段を提供し得る。異なる商人は、異なるニーズを有するため、異なるアプリケーション142A-Bから恩恵を受け得る。アプリケーション142A-Bは、アプリケーション分類(カテゴリ)の開発を通じてeコマースプラットフォーム100を通してより見出され得、アプリケーション分類は、例えば、検索、ランキング、および推薦モデルをサポートするアプリケーションデータサービスを通じて、およびアプリケーションストア、ホーム情報カード、アプリケーション設定ページ等のアプリケーション発見インタフェースを通じて、アプリケーションが商人のために実施する機能のタイプによってアプリケーションがタグ付けされることを可能にする。
【0058】
アプリケーション142A-Bは、インタフェース140A-Bを通じてコマース管理エンジン136に接続され得、例えば、APIを活用して、(REST、GraphQL等を通じて)コマース管理エンジン136を通じてまたはその中で利用可能な機能およびデータをアプリケーションの機能に公開する。例えば、eコマースプラットフォーム100は、アプリケーション拡張機能、プロセスフローサービス、開発者向けリソース等を含む商人およびパートナー向けの製品およびサービスにAPIインタフェース140A-Bを提供し得る。顧客がより頻繁にモバイルデバイスをショッピングのために用いることによって、モバイル使用に関連しているアプリケーション142A-Bは、関連する増大するコマーストラフィックをサポートするためのAPIのより拡張的な使用からの恩恵を受け得る。(例えばアプリケーション開発のために提供されるような)アプリケーションおよびAPIの使用を通じて提供される柔軟性は、eコマースプラットフォーム100が、コマース管理エンジン136に継続的な変更を要求することなく商人(および内部APIを通じた内部開発者)の新しい独自のニーズにより良く適応することを可能にし、従って、商人が必要とするものを商人が必要とするときに商人に提供する。例えば、配送サービス122は、配送またはキャリアサービスAPIを通じてコマース管理エンジン136と統合され得、従って、eコマースプラットフォーム100がコマース管理エンジン136で実行しているコードに直接的に影響を及ぼすことなく、配送サービス機能を提供することを可能にする。
【0059】
バックオフィス動作に関連する問題(商人向けのアプリケーション142A-B)およびオンライン店舗138における問題(顧客向けのアプリケーション142A-B)等、多くの商人の問題は、パートナーがアプリケーション開発を通じて商人ワークフローを改善および拡張することによって解決され得る。ビジネスをする一部として、多くの商人は、バックオフィスタスク(例えば、販促、在庫、割引、履行等)およびオンライン店舗タスク(例えば、彼らのオンライン店舗ショップに関連したアプリケーション、フラッシュセール、新製品の注文等)のために毎日モバイルおよびウェブ関連のアプリケーションを用い、アプリケーション142A-Bは、拡張機能/API140A-Bを通じて、急速に成長する市場において製品を容易に見て購入することを助ける。いくつかの実施形態では、パートナー、アプリケーション開発者、内部アプリケーションファシリティ等は、例えばアプリケーションインタフェースをサンドボックスするアドミニストレータ114内のフレームを創出することを通じて、ソフトウェア開発キット(SDK)を提供され得る。いくつかの実施形態では、アドミニストレータ114は、フレーム内で発生することを制御せず、発生したことに気付かないこともある。SDKは、ユーザインタフェースキットと共に用いられ、例えばコマース管理エンジン136の拡張機能として機能するeコマースプラットフォーム100のルックアンドフィールを模したインタフェースを生成し得る。
【0060】
APIを活用するアプリケーション142A-Bは、要求されたデータをプルし得るが、それらは、更新が発生するときにデータがプッシュされる必要もある。例えば顧客創出、製品変更、または注文取消等の更新イベントは、サブスクリプションモデルにおいて実装され得る。更新イベントは、ローカルデータベースを同期させること、外部統合パートナーに通知すること等のためにコマース管理エンジン136の変更された状態に関して必要とされる更新を商人に提供し得る。更新イベントは、例えば更新イベントサブスクリプションを通じて更新を確認するためにコマース管理エンジン136を常にポーリングする必要なく、この機能を可能にし得る。いくつかの実施形態では、更新イベントサブスクリプションに関連する変更が発生すると、コマース管理エンジン136は、予め定義されたコールバックURL等に要求を送り得る。この要求の本体は、オブジェクトの新たな状態と、アクションまたはイベントの記述とを含み得る。更新イベントサブスクリプションは、アドミニストレータファシリティ114において手動で、または(例えばAPI140A-Bを介して)自動で創出され得る。いくつかの実施形態では、更新イベントは、待ち行列に入れられ、それらをトリガした状態変更から非同期で処理され得、それは、リアルタイムで分配されない更新イベント通知を生み出し得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、eコマースプラットフォーム100は、アプリケーション検索、推薦およびサポート128を提供し得る。アプリケーション検索、推薦およびサポート128は、アプリケーションの開発において支援するための開発者製品およびツールと、(例えば、開発インタフェースを開発者に提供するため、アドミニストレータのアプリケーションの管理のため、商人のアプリケーションのカスタマイズのため等の)アプリケーションダッシュボードと、(例えば、インストールされる前に基準が満たされなければならない公衆アクセスのため、または商人による私的な使用のため等の公共アクセスのための)アプリケーション142A-Bへのアクセスを提供することに関する許可をインストールおよび提供するためのファシリティと、商人のオンライン店舗138のニーズを満足させるアプリケーション142A-Bを商人が検索することを容易にするためのアプリケーション検索と、商人がどのようにして彼らのオンライン店舗138を通じたユーザ体験を改善し得るかについての提案を商人に提供するためのアプリケーション推薦と、コマース管理エンジン136内の核となるアプリケーション能力の記述と等を含み得る。これらのサポートファシリティは、任意のエンティティによって実施されるアプリケーション開発によって活用され得、任意のエンティティは、彼ら自身のアプリケーション142A-Bを開発する商人、アプリケーション142A-Bを開発する第三開発者(例えば、アプリケーション142A-Bは、商人によって契約され、公衆に提供するために独自で開発され、eコマースプラットフォーム100に関連付けられた使用のために契約される)、またはeコマースプラットフォーム100に関連付けられた内部パーソナルリソースによって開発されるアプリケーション142Aもしくは142Bを含む。いくつかの実施形態では、アプリケーション142A-Bは、例えば、アプリケーションに(例えばAPIを通して)リンクするために、アプリケーションを検索するために、アプリケーション推薦を作成するために、アプリケーション識別子(ID)を割り当てられ得る。
【0062】
コマース管理エンジン136は、eコマースプラットフォーム100のベース機能を含み、これらの機能をAPI140A-Bを通じてアプリケーション142A-Bに公開し得る。API140A-Bは、アプリケーション開発を通じて構築されたアプリケーションの異なるタイプを可能にし得る。アプリケーション142A-Bは、商人の多様なニーズを満足させることを可能にし得るが、大まかに3つのカテゴリにグループに分けられ得る:顧客向けアプリケーション、商人向けアプリケーション、統合アプリケーション等。顧客向けアプリケーション142A-Bは、オンライン店舗138またはチャンネル110A-Bを含み得、オンライン店舗138またはチャンネル110A-Bは、商人が製品をリストアップしそれらを購入してもらうことが可能な場所(例えば、オンライン店舗、フラッシュセールのためのアプリケーション(例えば、商人製品または第三者リソースによる突発的なセールス機会からのもの)、モバイルストアアプリケーション、ソーシャルメディアチャンネル、卸売り購入を提供するためのアプリケーション等)である。商人向けアプリケーション142A-Bは、商人が、(例えば、ウェブもしくはウェブサイト、またはモバイルデバイスに関連するアプリケーションを通じて)彼らのオンライン店舗138を管理すること、彼らのビジネスを(例えばPOSデバイスに関連するアプリケーションを通じて)営業すること、(例えば配送(例えば置き配)に関連するアプリケーション、自動化されたエージェントの使用、プロセスフロー開発および改善の使用を通じて)彼らのビジネスを成長させること等を可能にするアプリケーションを含む。統合アプリケーションは、配送プロバイダ112および支払いゲートウェイ等のビジネスの営業に関する有用な統合を提供するアプリケーションを含み得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、アプリケーション開発者は、アプリケーションプロキシを用いて、外部の場所からデータをフェッチし、それをオンライン店舗138のページに表示し得る。これらのプロキシページにおけるコンテンツは、例えば動的であり、更新されることが可能であり得る。アプリケーションプロキシは、画像ギャラリ、統計、カスタムフォーム、および他の種類の動的コンテンツを表示するために有用であり得る。eコマースプラットフォーム100の核となるアプリケーション構造は、アプリケーション142A-Bで構築される増加した数の商人体験を可能にし、それによって、コマース管理エンジン136は、より一般的に活用されるコマースのビジネスロジックに焦点を当て続けることができる。
【0064】
eコマースプラットフォーム100は、商人が柔軟で透明性のある態様で顧客に接触することを可能にする洗練されたシステムアーキテクチャを通じてオンラインショッピング体験を提供する。典型的な顧客体験は、例示的な購入ワークフローの実施形態を通じてより理解され得、ワークフローにおいて、顧客は、チャンネル110A-Bにある商人の製品を閲覧し、彼らが買いたい物を彼らのカートに追加し、勘定に進み、彼らのカートのコンテンツの支払いをし、商人への注文の創出をもたらす。そして、商人は、注文をレビューおよび履行(または取消)し得る。そして、製品は、顧客に送達される。顧客が満足しない場合、彼らは製品を商人に返却し得る。
【0065】
例示的な実施形態では、顧客は、チャンネル110A-Bにある商人の製品を閲覧し得る。チャンネル110A-Bは、顧客が製品を見て買い得る場所である。いくつかの実施形態では、チャンネル110A-Bは、アプリケーション142A-B(可能な例外は、コマース管理エンジン136内に統合されるオンライン店舗138である)としてモデル化され得る。販促コンポーネントは、商人が、彼らが販売したい物および彼らがそれを販売する場所を説明することを可能にし得る。製品とチャンネルとの間の関連付けは、製品出版物としてモデル化され、例えば製品リストアップAPIを介してチャンネルアプリケーションによってアクセスされ得る。製品は、サイズおよび色、ならびに、極小かつ緑であるバリエーション、または大きいサイズかつ青であるバリエーション等、利用可能なオプションを全てのオプションの特定の組み合わせに拡大する多くのバリエーション等の多くのオプションを有し得る。製品は、少なくとも1つのバリエーション(例えば、「デフォルトバリエーション」は、どのオプションもない製品として創出される)を有し得る。閲覧および管理を促進するために、製品は、例えば、コレクションにグルーピングされ、製品識別子(例えば、在庫品維持ユニット(SKU))等を提供され得る。製品のコレクションは、例えば手動で製品を1つのコレクションに分類すること(例えば、カスタムコレクション)か、または自動的な分類(例えばスマートコレクション)のためのルールセット等を構築することのいずれかによって構築され得る。製品は、例えば仮想現実、拡張現実、または複合現実インタフェースを通じて、2D画像、3D画像、回転図画像として閲覧され得る。
【0066】
いくつかの実施形態では、顧客は、彼らが買いたい物を彼らのカートに追加し得る(代替となる実施形態では、製品は、本明細書中で説明されるように、例えば買うボタンを通じて直接購入され得る)。顧客は、彼らのショッピングカートに製品バリエーションを追加し得る。ショッピングカートモデルは、チャンネル特有であり得る。オンライン店舗138カートは、複数のカートラインアイテムから構成され得、各カートラインアイテムは、製品バリエーションに関する量を追跡する。商人は、カートスクリプトを用いて、顧客のカートのコンテンツに基づいて顧客に特別なプロモーションを提供し得る。製品をカートに追加することは、顧客または商人からの何らかの約束を意味せず、カートの予測される寿命は数分の単位(日ではない)であり得るので、カートは、短期データ記憶装置に持続させられ得る。
【0067】
そして、顧客は、勘定に進む。勘定コンポーネントは、顧客向けの注文創出プロセスとしてウェブ勘定を実装し得る。勘定APIは、いくつかのチャンネルアプリケーションによって用いられるコンピュータ向けの注文創出プロセスとして提供され、(例えば、販売時点情報管理として)顧客に代わって注文を創出し得る。勘定は、カートから創出され、eメールアドレス、請求書、および配送詳細等の顧客の情報を記録し得る。勘定の時、商人は、価格設定を確約する。顧客が彼らの連絡先情報入力したが、勘定に進まない場合、eコマースプラットフォーム100は、顧客に再び係合するための機会(例えば破棄された勘定の特徴)を提供し得る。それらの理由のため、勘定は、カートより遥かに長い寿命(時間またはさらに日)を有し得、したがって持続される。勘定は、顧客の配送先住所に基づいて税および配送費用を計算し得る。勘定は、税コンポーネントに税の計算を委任し、送達コンポーネントに配送費用の計算を委任し得る。価格設定コンポーネントは、商人が割引コード(例えば、勘定において入力されると、勘定されるアイテムに新たな価格を適用する「秘密の」文字列)を創出することを可能にし得る。割引は、顧客を引き付け、マーケティングキャンペーンの成果を評価するために、商人によって用いられ得る。割引および他のカスタム価格システムは、例えば価格ルール(例えば、満たされたときに一連の資格を示す一連の必須条件)を通じて、同一のプラットフォームピースの上部に実装され得る。例えば、必須条件は、「注文の小計が$100より高い」または「配送費用が$10を下回る」等のアイテムであり得、資格は、「注文全体の20%割引」または「$10引き製品X、YおよびZ」等のアイテムであり得る。
【0068】
そして、顧客は、彼らのカートのコンテンツの支払いをし、これは、商人への注文の創出をもたらす。チャンネル110A-Bは、コマース管理エンジン136を用いて、お金、通貨または店舗の価値の蓄え(ドルまたは暗号通貨等)を顧客と商人との間で移動させ得る。種々の支払いプロバイダ(例えば、オンライン支払いシステム、モバイル支払いシステム、デジタルウォレット、クレジットカードケートウェイ等)との通信は、支払い処理コンポーネント内で実装され得る。支払いゲートウェイ106との実際の相互作用は、カードサーバ環境を通じて提供され得る。いくつかの実施形態では、支払いゲートウェイ106は、例えば主要な国際クレジットカードプロセッサを組み込んだ国際支払いを承認し得る。カードサーバ環境は、カードサーバアプリケーション、カードシンク、ホステッドフィールド等を含み得る。この環境は、機密クレジットカード情報のセキュアゲートキーパーとして機能し得る。いくつかの実施形態では、ほとんどのプロセスは、支払い処理ジョブによって組織化され得る。コマース管理エンジン136は、サイト外支払いゲートウェイ106を通じたもの(例えば、顧客が別のウェブサイトに向け直される)、手動によるもの(例えば、現金)、オンライン支払方法(例えば、オンライン支払システム、モバイル支払いシステム、デジタルウォレット、クレジットカードゲートウェイ等)、ギフトカード等、多くの他の支払い方法をサポートし得る。勘定プロセスの最後に、注文が創出される。注文は、商人と顧客との間の販売契約であり、商人は、注文にリストアップされた商品およびサービス(例えば、注文ラインアイテム、配送ラインアイテム等)を提供することに同意し、顧客は、(税を含む)支払いを提供することに同意する。このプロセスは、販売コンポーネントでモデル化され得る。コマース管理エンジン136勘定によらないチャンネル110A-Bは、注文APIを用いて注文を創出し得る。注文が創出されると、通知コンポーネントを介して、注文確認通知が、顧客に送られ得、注文完了通知が商人に送られ得る。売り過ぎを回避するために、注文処理ジョブが始動するとき、在庫が予約され得る(例えば、商人は、各バリエーションの在庫方針からこの行動を制御し得る)。在庫予約は、短い時間スパン(数分)を有し得、フラッシュセール(例えば、ターゲットインパルス購入等の短時間提供される割引またはプロモーション)をサポートするために、非常に高速かつスケーラブルである必要があり得る。支払いが失敗した場合、予約が解除される。支払いが成功し、注文が創出されたとき、予約が、特定の場所に割り当てられた長期在庫確約に変換される。在庫コンポーネントは、バリエーションが保管される場所を記録し得、在庫追跡が可能であるバリエーションに関して、量を追跡する。在庫は、在庫アイテム(量および場所が管理されるアイテムを表す商人向けコンセプト)から製品バリエーション(製品リストのテンプレートを表す顧客向けコンセプト)を切り離し得る。在庫レベルコンポーネントは、販売取扱量、注文が確約された量、または在庫転送コンポーネントから(例えば、ベンダーから)の仕入れ量を追跡し得る。
【0069】
そして、商人は、注文をレビューし、履行(または取消)し得る。レビューコンポーネントは、ビジネスプロセス商人の使用を実装し、実際にそれらを履行する前に注文が履行に適していることを保証し得る。注文は、詐欺であり得、確認(例えばIDチェック)を要求し、彼らの資金を受領することを確実するために待つことを商人に要求する支払い方法を有し得る。リスクおよび推薦は、注文リスクモデルで永続化され得る。注文リスクは、例えば、詐欺検出ツールから生成され、注文リスクAPIを通じて第三者によって提出され得る。履行に進む前、商人は、支払い情報(例えば、クレジットカード情報)を捕捉するか、または(例えば、銀行送金、小切手等を介して)それを受領することを待って注文が支払われたことをマークする必要があり得る。それから、商人は、送達のために製品を準備し得る。いくつかの実施形態では、このビジネスプロセスは、履行コンポーネントによって実装され得る。履行コンポーネントは、在庫場所および履行サービスに基づいて作業の論理的履行単位に注文のラインアイテムをグルーピングし得る。商人は、作業の単位をレビューし、これを調節し、商人が箱から製品を取り出して梱包するときに用いられる(例えば、商人に管理された場所における)手動履行サービスを通じて、関連する履行サービスをトリガし、配送ラベルを購入してその追跡番号を入力するか、または、単に履行されたことをアイテムにマークし得る。カスタム履行サービスは、eメールを(例えば、API接続を提供しない場所に)送り得る。API履行サービスは、第三者をトリガし得、第三者が、履行記録を作成する。レガシー履行サービスは、コマース管理エンジン136から第三者へのカスタムAPIコールをトリガし得る(例えば、Amazonによる履行)。ギフトカード履行サービスは、ギフトカードをプロビジョニングし(例えば、番号を生成する)、アクティブにし得る。商人は、注文プリンタアプリケーションを用い、梱包票を印刷し得る。履行プロセスは、アイテムが箱に梱包され、配送の準備がされるとき、配送されるとき、追跡されるとき、送達されるとき、顧客によって受領されたことが確認されるとき等に実行され得る。
【0070】
顧客が満足しない場合、彼らは、製品(単数または複数)を商人に返却し得る。商人が、アイテムを「販売できない」ことを経験し得るビジネスプロセスは、返却コンポーネントによって実装され得る。返却は、各種の異なるアクションから成り得、各種の異なるアクションは、例えば、再入庫(販売された製品が実際にビジネスに復帰し、再び販売可能である場合)、払い戻し(顧客から集めたお金が部分的または全額返却される場合)、どのくらいのお金が払い戻されたかを通知する会計調節(例えば、何らかの再入庫料金が存在する場合、または商品が返却されておらず、顧客の手元に残っている場合を含む)等である。返却は、販売契約(例えば注文)の変更を表し得、eコマースプラットフォーム100は、(例えば、税に関する)法規違反に関するコンプライアンスの問題を商人に知らせ得る。いくつかの実施形態では、eコマースプラットフォーム100は、商人が経時的に販売契約の変更を追跡することを可能にし、これは、販売モデルコンポーネント(例えば、アイテムに発生した販売関連のイベントを記録する追加専用の日付ベースの台帳)を通じて実装される。
物理的小売店内のルートガイドのためのeコマースプラットフォーム100の使用
【0071】
eコマースプラットフォーム100上に商人アカウントを有する商人は、物理的小売店を有し得る。商人は、オンライン店舗を有することもあるし、それを有しないこともある。物理的小売店は、通行可能(例えば、歩行可能)通路を有する物理的レイアウトを有し得、通行可能経路は、通過可能区域としても知られている。物理的小売店内の製品は、通過可能区域を介してアクセス可能であり得、製品場所と通過可能区域との両方が、eコマースプラットフォーム100内に記憶され得る。
【0072】
訪問者は、製品が物理的小売店内で位置している場所を把握せず、特定の製品を探して商人の物理的小売店に入店し得る。訪問者は、ユーザと称され得る。ユーザは、eコマースプラットフォーム100上にユーザアカウントを有し、eコマースプラットフォーム100内に記憶されている関連付けられたユーザプロフィールを有し得る。ユーザプロフィールは、メモリ内にデータ134の一部として記憶され得る。ユーザプロフィールは、ユーザの以前の購入履歴、および/またはユーザの好み、および/またはユーザの衣服のサイズ、および/またはユーザがeコマースプラットフォーム上で以前に行った商人との相互作用(テキストまたはeメールの交換等)、および/またはユーザに関する住所情報、および/またはユーザに関する請求情報等のユーザ特有の情報を記憶し得る。ユーザプロフィール内に記憶されている情報のうちのいくつかは、物理的小売店を経営している商人に関連付けられ得る(例えば、その商人によってユーザに販売された製品の以前の購入履歴)。ユーザプロフィール内の他の情報は、物理的小売店を経営している商人に特に関連しないこともある(例えば、eコマースプラットフォーム100上で他の商人によって販売され、ユーザによって買われた製品の以前の購入履歴)。ユーザプロフィールに関連付けられたユーザは、過去に商人の物理的小売店に一度も訪問したことがないこともあり、かつ/または、その商人によって販売されているいずれの製品も一度も視認または購入したことがないこともあり、人物は、まだeコマースプラットフォーム100内に記憶されているユーザプロフィール(例えば、ユーザの好み、eコマースプラットフォーム100上の他の商人についての以前の購入履歴を示すユーザプロフィール等)を有していないことさえある。ユーザがユーザプロフィールを有していない場合、訪問者に関するユーザプロフィールは、訪問者が最初に商人の物理的店舗に入店したとき、例えば、固有かつ新たなユーザIDをユーザに割り当て、学習されたとき(例えば、人物が購入を行った場合)にユーザプロフィール内に情報を投入することによって、作成され得る。
【0073】
eコマースプラットフォーム100は、店舗ルート決定エンジンを含み、店舗ルート決定エンジンは、店舗内でのリアルタイムルートガイダンスを生成することによって、物理的小売店内で特定の標的製品を見つけることにおいて訪問者を支援し得る。店舗ルート決定エンジンは、エンジンが商人の物理的小売店内で売られている推薦される製品として決定する製品の傍を通るようにも訪問者をガイドし得、推薦される製品は、標的製品、および/またはユーザ特有の情報(例えば、eコマースプラットフォーム100内のユーザのプロフィール内に記憶されている情報)、および/または商人ベースの基準等の情報に基づいて決定され得る。店舗ルート決定エンジンによって生成されたルート推薦は、商人の小売店内の訪問者の物理的場所と、標的製品の場所と、1つ以上の推薦される製品の場所とに基づいて(例えば、eコマースプラットフォーム100内のメモリ内に記憶されている製品在庫および場所データに基づいて)、訪問者を標的製品へガイドし得る。いくつかの実施形態では、製品推薦規則と物理的小売店内の通過可能区域のモデルとが、eコマースプラットフォーム100内のメモリ内に記憶されており、製品推薦を生成するために使用される。
【0074】
図3は、
図1のeコマースプラットフォーム100であるがコマース管理エンジン136内に店舗ルート決定エンジン202を有するeコマースプラットフォーム100を例証している。店舗ルート決定エンジン202は、本明細書中で開示される店舗ルート決定方法(例えば、物理的小売店内のユーザのためのルートを決定すること)を実施する。例えば、店舗ルート決定エンジン202は、物理的小売店内の訪問者に関連付けられた標的製品およびユーザプロフィールを決定し、標的製品に到達するためのルートガイダンスを提供し、ルートは、1つ以上の推薦される製品の傍を通ることを含み得る。店舗ルート決定エンジン202は、メモリ内に記憶されている命令または別のコンピュータ読み取り可能な媒体内に記憶されている命令を実行する1つ以上の汎用プロセッサによって実装され得る。命令は、実行されると、店舗ルート決定エンジン202の動作を店舗ルート決定エンジン202に実施させる。店舗ルート決定エンジン202は、例えば本明細書中で説明されるような特定の標的製品または場所へのルートを物理的小売店の訪問者に提供するために使用される。あるいは、店舗ルート決定エンジン202のうちのいくつかまたは全ては、特定用途向け集積回路(ASIC)、グラフィクス処理ユニット(GPU)、またはプログラムされたフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等の専用回路を使用して実装され得る。いくつかの実施形態では、店舗ルート決定エンジン202は、eコマースプラットフォーム100の外部に位置し得る。
【0075】
以下で説明される実施形態は、eコマースプラットフォーム100内で実装される店舗ルート決定エンジン202を使用して実装され得るが、以下で説明される実施形態は、
図1~
図3の特定のeコマースプラットフォーム100に限定されず、任意のeコマースプラットフォームに関連して使用され得る。いくつかの実施形態では、eコマースプラットフォーム上での実装またはeコマースプラットフォームに関連付けられた実装さえも要求されない。例えば、本明細書中で説明される機能は、(例えば、eコマースプラットフォーム100の外部の)スタンドアロン型のコンポーネントまたはサービスとして実装されることも、物理的小売店内のローカルコンピューティングデバイス(例えば、ユーザデバイス)によって全体的にまたは部分的に実装されることもある。したがって、以下の実施形態は、より概略的に説明される。
物理的小売店内の店舗内ルートガイダンスのための例示的システム
【0076】
図4は、一実施形態による物理的小売店内の店舗内ルートガイダンスのためのシステムを例証している。システムは、店舗ルート決定エンジン302と、少なくとも1つの物理的店舗340とを含む。単一の物理的小売店340のみが例証されている。
【0077】
店舗ルート決定エンジン302は、店舗ルート決定エンジン302によって実施される本明細書中で説明される動作(例えば、小売店340内の通過可能区域を識別すること、および特定の情報(例えば、店舗内の場所、他の推薦される製品の場所)に基づいて小売店340内で標的製品を探している訪問者のためのルート推薦を生成すること等の動作)を実装するためのプロセッサ304を含む。プロセッサ304は、メモリ内(例えば、メモリ308内)に記憶されている命令を実行する1つ以上の汎用プロセッサによって実装され得る。命令は、実行されると、店舗ルート決定エンジン302の動作をプロセッサ304に直接実施させるか、あるいは、プロセッサ304が店舗ルート決定エンジン302にその動作を実施するように命令することを行わせる。他の実施形態では、プロセッサ304は、プログラムされたフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、グラフィカル処理ユニット(GPU)、または特定用途向け集積回路(ASIC)等の専用回路を使用して実装され得る。
【0078】
店舗ルート決定エンジン302は、ネットワークインタフェース306をさらに含む。ネットワークインタフェース306は、ネットワーク310上で通信するため(例えば、以下で説明される商人デバイス320および/またはユーザデバイス330と通信するため)のものである。ネットワークインタフェース306は、実装に依存して、ネットワークインタフェースカード(NIC)、および/またはコンピュータポート(例えば、プラグまたはケーブルが接続する物理的差込口)、および/またはネットワークソケット等として実装され得る。
【0079】
店舗ルート決定エンジン302は、メモリ308をさらに含む。単一のメモリ308が
図4に例証されているが、実装において、メモリ308は分散され得る。メモリ308は、店舗ルート決定エンジン302において識別される各ユーザに関するユーザプロフィール309と、小売店340内にストックがある各製品に関する製品在庫および場所データ311と、推薦規則313と、通過可能区域のモデル315とを記憶している。単一のユーザプロフィール309のみが、
図4に例証されている。ユーザプロフィール309は、ユーザが最初に小売店340に訪問するときか、または、おそらく、ユーザが最初に小売店340に訪問するのに先立って(例えば、ユーザがソフトウェアアプリケーション(「ショッピングアプリ」等)を使用して、別々に店舗ルート決定エンジン302に登録し、プロフィールを作成する場合、および/またはユーザが別の商人の別の店舗において製品を購入するとき)確立され得る。製品在庫および場所データ311は、小売店340内にストックがある各製品の記録のみならず、小売店340内のその製品の場所も含む。メモリ308内に記憶されている推薦規則313は、小売店340に関する製品在庫データ311内に見出される他の製品のユーザ推薦を提供するために、標的製品、商人特有の基準、およびユーザプロフィール309に基づくユーザ特有の基準等の基準を組み込み得る規則である。メモリ308内の通過可能区域のモデル315は、通過可能(例えば、歩行可能)であるとして決定された小売店340内の経路を含み、ユーザを標的製品および/または推薦される製品に導くために使用され得る。通過可能区域のモデル315は、本明細書中でさらに説明されるように、商人デバイス320を使用して決定され得る。
【0080】
いくつかの実施形態では、店舗ルート決定エンジン302は、eコマースプラットフォームの内部で実装され得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ304、メモリ308、および/またはネットワークインタフェース306のうちのいくつかまたはそれら全てが、店舗ルート決定エンジン302の外部に位置し得る。
【0081】
小売店340は、売られている製品(例えば製品342)を含む。いくつかの実施形態では、各製品は、製品が他の製品または他の製品タイプから一意に識別されることを可能にする特徴を含み得る。例えば、特徴は、無線周波数識別(RFID)タグ344、またはいくつかの他の機械読み取り可能な印(例えば、バーコードまたはQRコード(登録商標)等のいくつかの形式の視覚的に機械読み取り可能な印等)であり得る。後に説明されるように、(存在する場合)この特徴は、小売店340内の製品の場所を決定することに役立つように随意に使用され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の無線伝送器(例えば、ビーコン346)が、ユーザデバイス330および/または商人デバイス320と無線通信するために小売店340内に存在し得る。無線通信は、Bluetooth(登録商標)(例えば、Bluetooth(登録商標) low energy (LE))上であり得る。いくつかの実施形態では、無線通信は、超広帯域(UWB)上であり得る。
【0082】
小売店340は、商人デバイス320を含み、商人デバイス320は、小売店340の商人によって使用されるコンピューティングデバイスである。商人デバイス320は、実装に依存して、拡張現実(AR)、複合現実(MR)、または仮想現実(VR)のために構成され得るスマートフォン、ラップトップ、タブレット、眼鏡またはヘッドセットであり得る。商人デバイス320は、プロセッサ322と、メモリ324と、ユーザインタフェース328と、ネットワークインタフェース326とを含む。プロセッサ324は、本明細書中で説明される商人デバイス320の動作(例えば、通過可能区域のモデル315と小売店340内の製品の製品在庫および場所データ311とを決定すること、およびこの情報をネットワーク310上で店舗ルート決定エンジン302に通信すること)を直接実施するか、またはそれらを実施するように商人デバイス320に命令する。プロセッサ322は、メモリ(例えば、メモリ324)内に記憶されている命令を実行する1つ以上の汎用プロセッサによって実装され得る。命令は、実行されると、プロセッサ322に、本明細書中で説明される商人デバイス320の動作を直接実施させるか、または、プロセッサ322に、それらの動作を実施するように商人デバイス320に命令することを行わせる。他の実施形態では、プロセッサ322は、プログラムされたFPGA、GPU、またはASIC等の専用回路を使用して実装され得る。ユーザインタフェース328は、実装に依存して、ディスプレイスクリーン(タッチスクリーンであり、おそらく、ヘッドセットまたは眼鏡等のAR、MR、またはVRデバイスに統合され、本明細書中で概して「ARデバイス」として示され得る)、および/またはキーボード、および/またはマウス、および/またはリング、および/またはスピーカ等として実装され得る。ネットワークインタフェース326は、ネットワーク上で通信するため(例えば、店舗ルート決定エンジン302および/またはビーコン346と、おそらくネットワーク310上で通信するため)のものである。ネットワークインタフェース326の構造は、どのように商人デバイス320がネットワークとインタフェース接続するかに依存する。例えば、商人デバイス320が携帯電話、タブレット、またはARデバイスである場合、ネットワークインタフェース326は、ネットワークへ無線伝送を送信し、ネットワークから無線伝送を受信するためのアンテナを有するトランスミッタ/レシーバを備え得る。商人デバイス320がネットワークケーブルを用いてネットワークに接続されるパーソナルコンピュータである場合、ネットワークインタフェース326は、ネットワークインタフェースカード(NIC)、および/またはコンピュータポート(例えば、プラグまたはケーブルが接続する物理的差込口)、および/またはネットワークソケット等を備え得る。
【0083】
訪問者は、小売店340内にあり得、その訪問者は、
図4にユーザデバイス330としてラベル付けされている関連付けられたコンピューティングデバイスを有し得る。訪問者は、「ユーザ」と称され得る。ユーザデバイス330は、訪問者によって持ち運ばれる携帯電話であり得るが、その代わり、シナリオに依存して、タブレット、ラップトップ、ARデバイス等であり得る。ユーザデバイス330は、プロセッサ332と、メモリ334と、ユーザインタフェース338と、ネットワークインタフェース336とを含む。プロセッサ332は、実装に依存して、本明細書中で説明されるユーザデバイス330の動作(例えば、店舗ルート決定エンジン302と通信してユーザのユーザIDを提供すること、おそらく、小売店340内のビーコン(例えば、ビーコン346)と通信すること、標的製品および/または標的場所へのルートガイダンスを受信すること等)を直接実施するか、またはその動作を実施するようにユーザデバイス330に命令する。プロセッサ332は、メモリ(例えば、メモリ334)内に記憶されている命令を実行する1つ以上の汎用プロセッサによって実装され得る。命令は、実行されると、プロセッサ332に、本明細書中で説明されるユーザデバイスの動作を直接実施させるか、または、プロセッサ332に、その動作を実施するようにユーザデバイス330に命令することを行わせる。他の実施形態では、プロセッサ332は、プログラムされたFPGA、GPU、またはASIC等の専用回路を使用して実装され得る。ユーザインタフェース338は、実装に依存して、ディスプレイスクリーン(タッチスクリーンであり得る)、および/またはキーボード、および/またはマウス、および/またはスピーカ等として実装され得る。ネットワークインタフェース336は、ネットワーク上で通信する(例えば、店舗ルート決定エンジン302および/または商人デバイス320および/またはビーコン346と、おそらくネットワーク310を上で通信する)ためのものである。ネットワークインタフェース336の構造は、ユーザデバイス330がどのようにネットワークとインタフェース接続するかに依存する。例えば、ユーザデバイス330が携帯電話またはタブレットである場合、ネットワークインタフェース336は、ネットワークへ無線伝送を送信し、ネットワークから無線伝送を受信するためのアンテナを有する伝送器/受信器を備え得る。ユーザデバイス330がネットワークケーブルを用いてネットワークに接続されたラップトップである場合、ネットワークインタフェース336は、ネットワークインタフェースカード(NIC)、および/またはコンピュータポート(例えば、プラグまたはケーブルが接続する物理的差込口)、および/またはネットワークソケット等を備え得る。
【0084】
いくつかの実施形態では、店舗ルート決定エンジン302は、eコマースプラットフォーム(例えば、eコマースプラットフォーム100)の一部である。例えば、店舗ルート決定エンジン302は、
図3に例証されている店舗ルート決定エンジン202であり得る。しかしながら、これは必要ではない。その代わり、店舗ルート決定エンジン302は、eコマースプラットフォームの別のコンポーネントによって提供されるか、またはeコマースプラットフォームの外部にあるスタンドアロン型のコンポーネントまたはサービスとして実装され得る。いくつかの実施形態では、
図3のアプリケーション142A-Bの一方または両方が、商人および/またはユーザ(顧客)のアカウントに関連したインストールのために利用可能であるダウンロード可能アプリケーションの形式の店舗ルート決定エンジン302を提供し得る。いくつかの実施形態では、店舗ルート決定エンジン302の少なくとも一部は、商人デバイス上(例えば、
図3の商人デバイス102または
図4の商人デバイス320上)で実装され得る。例えば、商人デバイスは、ソフトウェアアプリケーションとしてローカルに店舗ルート決定エンジン302のいくつかまたはそれら全てを記憶し、実行し得る。いくつかの実施形態では、店舗ルート決定エンジン302の少なくとも一部は、顧客デバイス上(例えば、
図3の顧客デバイス150、または
図4のユーザデバイス330上)で実装され得る。例えば、顧客デバイスは、ソフトウェアアプリケーションとしてローカルに店舗ルート決定エンジン302のいくつかまたはそれら全てを記憶し、それらを実行し得る。いくつかの実施形態では、店舗ルート決定エンジン302のいくつかまたはそれら全ては、小売店340内のコンピューティングデバイス上で実装され得、そのコンピューティングデバイスは、商人デバイス320と同一のコンピューティングデバイスであることも、そうではないこともある。
図4は、商人デバイス320、ユーザデバイス330、および物理的小売店340から分離している店舗ルート決定エンジン302を例証している。以下で説明される実施形態は、例証されるように、店舗ルート決定エンジン302が商人デバイス320、ユーザデバイス330、および物理的小売店340から分離していることを前提とする。
物理的小売店内のルートの決定
【0085】
店舗ルート決定エンジン302は、メモリ308内の製品在庫および場所データ311と通過可能区域のモデル315とを確立した後、店舗340内で標的製品に到達するための推薦されるルートを小売店340の訪問者に提供し得る。メモリ308内に記憶されているこのデータは、推薦されるルートを決定するために、訪問者に特有のデータと併せて(例えば、おそらくユーザプロフィール309からの情報と一緒に訪問者の場所を)使用され得、推薦されるルートは、ユーザデバイス330のユーザインタフェース338を通してリアルタイムで訪問者に提示される。
【0086】
例えば、ユーザFredは、製品342「男性用青色ジーンズ」を購入する意図で、物理的小売店340「Jane’s Menswear」に入店し得る。店舗ルート決定エンジン302は、男性用青色ジーンズを見つけることのみならず、Jane’s Menswerの物理的小売店340内にある、Fredが興味があり得る他の製品も見つけることにおいてFredを支援し得る。
【0087】
図5は、物理的小売店340内のルートを決定するための方法を提供し、ここで説明されるステップは、いくつかの実施形態による推薦される製品および標的製品へ最終的にユーザをガイドするために実施される。方法500は、店舗ルート決定エンジン302に関連付けられたコンピューティングデバイス(例えば、店舗ルート決定エンジン302内のプロセッサ304等のプロセッサまたはプロセッサの組み合わせ)によって実施され得る。方法500は、以下で具体的に説明されるように、小売店340内の商人デバイス320およびユーザデバイス330と通信して、店舗ルート決定エンジン302のプロセッサ304によって実行される。
【0088】
方法500のステップ502では、小売店340内の各製品の場所が記録される。そのように記録されたデータ(「記録されたデータ」)は、製品在庫および場所データ311として、店舗ルート決定エンジン302のメモリ308内に保存され得る。製品在庫および場所データ311は、小売店340の2Dモデルまたは3Dモデルを備え得、いくつかの実施形態によると、本明細書中で説明される方法を使用して商人デバイス320を使用する商人が小売店340を通して歩行することによって生成され得る。例えば、商人Janeは、彼女の物理的小売店340(Jane’s Menswear)を通行し、備え付けのRFIDリーダを有する商人デバイス320を使用して、売られている各製品上のRFIDタグをスキャンし得る。商人Janeは、男性用青色ジーンズのRFIDタグをスキャンし、男性用青色ジーンズの場所は、物理的小売店340内の画定された開始場所を参照して、スキャンの時の商人Janeの商人デバイス320の場所に基づいて店舗ルート決定エンジン302によって決定され得る。男性用青色ジーンズの場所は、メモリ308内の製品在庫および場所データ311内に記憶される。RFIDタグの使用は、単なる例であり、代わりに、例えば他のタイプのテクノロジ、例えば他のタイプビーコン(Bluetooth(登録商標)等)が、実装され得る。
【0089】
通過可能区域のモデル315は、方法500のステップ504において画定される。通過可能区域のモデル315は、物理的小売店340内の通行可能(例えば、歩行可能)経路のマッピングを提供し、それは、店舗ルート決定エンジン302のメモリ308内に記憶される。モデルは、(例えば、ステップ502において各製品の場所を記録することと同時に)商人が商人デバイス320を使用して物理的小売店340を通行することに基づいて決定され得る。加えて、または、あるいは、モデルは、物理的小売店のマッピング、および/または店舗内レーダ等を使用して決定されるユーザの通行パターンに基づいて決定され得、それらのうちのいくつかの実施形態が本明細書中で説明される。例えば商人Janeは、最初に店舗の仮想座標表現を画定し、そして彼女の商人デバイス320とともに店舗を動き回ることによって、彼女の物理的小売店340(Jane’s Menswear)内の通過可能区域のモデル315を画定し得る。モデル315は、Janeが通行する店舗の領域が通過可能区域であると仮定し、彼女が通行しない領域が塞がれていると仮定し得る。
【0090】
次に、方法500のステップ506では、ユーザおよび彼らの標的製品が識別される。ユーザデバイス330に関連付けられたユーザ等の訪問者の同一性、および訪問者が探索している製品(すなわち、標的製品)が、店舗ルート決定エンジン302を使用して決定される。訪問者は、彼らのユーザデバイス330を使用し、小売店340および/またはeコマースプラットフォームに関連付けられたソフトウェアアプリケーションにアクセスし得る。ソフトウェアアプリケーションは、店舗ルート決定エンジン302と通信するかまたはその一部であり、メモリ308内に記憶されているユーザプロフィール309等の保存されたユーザプロフィールにアクセスし得る。訪問者は、店舗ルート決定エンジン302のメモリ308内に記憶されている製品在庫および場所データ311に基づいて、彼らのユーザデバイス330上の同じのアプリケーションから彼らの標的製品を識別することが可能であり得る。例えば、Fredは、Jane’s Menswear小売店340に入店し、店舗の関連付けられたソフトウェアアプリケーションにログインし得る。店舗ルート決定エンジン302は、Fredがネットワーク310を介してアプリケーションにログインしたことを識別し、彼のユーザプロフィール309を提示し得る。Fredのユーザデバイス330のユーザインタフェース338を通して、Fredは、ソフトウェアアプリケーションを通してFredに提示されたJane’Menswearの在庫に基づいて、彼の標的製品が男性用青色ジーンズであることを示し得る。標的製品は、ネットワーク310を介して店舗ルート決定エンジン302によってアクセスされ得る。
【0091】
方法500のステップ508では、1つ以上の推薦される製品が決定される。ステップ506において識別された特定のユーザに関する1つ以上の推薦される製品は、ユーザが興味のあり得る追加の製品であり、標的製品、商人によって示される基準、またはユーザプロフィール309からの情報に基づくユーザ特有の基準のうちの少なくとも1つに基づいて、店舗ルート決定エンジン302によって識別され得る。店舗ルート決定エンジン302は、メモリ308内に記憶されている推薦規則313を使用し、標的製品を識別した訪問者に製品を推薦し得る。例えば、Fredは、彼がJane’s Menswear小売店340内で男性用青色ジーンズを探していることを示し得る。店舗ルート決定エンジン302は、Fredのユーザプロフィール309に記載された好みの色が青であること、および彼の購入履歴がFredが最近シャツを購入していないことを示していることに基づいて、青色フランネルシャツをFredのために推薦される製品として、識別し得る。
【0092】
最後に、方法500のステップ510において、ユーザは、1つ以上の推薦される製品による影響を受けたルートに沿ってガイドされる。店舗ルート決定エンジン302のプロセッサ304は、通過可能区域のモデル315に基づいてユーザを彼らの標的製品にガイドするためのルートを決定し得、ユーザは、推薦規則313に基づいて推薦される製品の傍を通るようにガイドされる。店舗ルート決定エンジン302は、ユーザデバイス338のユーザインタフェース338において提供される1つ以上の命令を使用して、小売店340を通してユーザをガイドし得る。例えば、店舗ルート決定エンジン302は、Fredのユーザデバイス330上のソフトウェアアプリケーション(例えば、ブラウザベースのアプリケーションまたはネイティブアプリケーション)を通してJane’s Menswear小売店340の内部のリアルタイムガイダンスをFredに提供し得る。店舗ルート決定エンジン302は、(男性用青色ジーンズである)Fredの標的アイテムへの途中に、青色フランネルシャツ等の推薦される製品が陳列されている通路を通るようにFredを導き得る。
【0093】
いくつかの実施形態では、方法500のステップは、多様な順序で実施され得る。いくつかの実施形態では、方法500のステップのうちのいくつかは、部分的または全体的に並列して実施され得、例えば、ステップ502とステップ504とが、並列して実施され得る。いくつかの実施形態では、方法500のステップのうちのいくつかは、実施されないこともある。
店舗内の各製品の場所の記録
【0094】
方法500のステップ502は、小売店340内の各製品の場所を記録する。ユーザを標的製品および小売店340内の他の推薦される製品へ導くことが可能であるように、店舗内の製品の場所が、把握されていなければならない。
【0095】
一実施形態では、小売店内の製品の場所を記録することは、仮想座標空間に小売店の空間をマッピングすることを含み、各製品は、その空間において(x,y,z)座標を割り当てられる。例えば、商人は、初期場所(例えば、店舗の前)から開始して、商人デバイス320等の商人デバイスとともに彼らの物理的小売店340を通行し得る。商人デバイス320は、バーコードスキャナまたはRFIDスキャナであるか、またはそれらを含み得る。初期場所は、仮想座標空間の原点(0,0,0)として割り当てられる。いくつかの実装では、原点は、固定された機械読み取り可能な印(例えば、バーコード、またはQRコード(登録商標)等)に関連付けられ、例えば、商人は、店舗の前で特定の機械読み取り可能な印(例えば、QRコード(登録商標))をスキャンすることによって、彼らの場所を記録し始め得、これは、仮想空間の原点を指定し、そして、そこから、商人は店舗を通行することを開始し得る。商人デバイス320が店舗全体を移動しているとき、商人デバイス320の場所は、画定された原点に対する仮想座標空間内の座標点として記録される。商人デバイス320は、各場所に存在している任意の製品を識別する。
【0096】
いくつかの実施形態では、製品は、商人デバイス320が各製品のための機械読み取り可能な印/コード(例えば、バーコード、またはQRコード(登録商標))を読み取ることによって識別され得る。機械読み取り可能なコードは、製品を一意に識別し、コードを読み取る瞬間における商人デバイスの場所が、その製品の場所として使用され得る。例えば、商人Janeの商人デバイス320が男性用青色ジーンズのバーコードをスキャンしているときに商人デバイス320がJane’s Menswear小売店の仮想座標(235,456,10)にある場合、店舗内の男性用青色ジーンズの場所は、座標(235,456,10)として捕捉される。機械読み取り可能なコードの代わりに、他のテクノロジが代わりに使用され得る。例えば、各製品は、製品342のRFIDタグ344等のRFIDタグを含み得る。商人デバイス320は、RFIDタグによって伝送されるデジタルデータを受信するRFIDリーダを含み得る。タグからのデジタルデータは、製品を一意に識別し、RFIDタグを読み込むときの商人デバイス320の場所が、その製品の場所として使用される。商人デバイス320が(例えば、RFIDタグから受信された信号の受信された信号強度を使用して)RFIDタグからのその距離を推定することが可能である場合、推定される距離測定値が、製品に割り当てられる(x,y,z)位置座標の正確性を精緻化するために使用され得る。
【0097】
いくつかの実装では、仮想座標空間は、2次元であり、製品が位置している高さは、捕捉されない。
【0098】
上の例では、商人デバイス320の物理的場所は、例えば初期場所からの物理的変位に基づいて、仮想位置座標にマッピングされ得るように、追跡される必要がある。商人デバイス320の物理的場所を決定するための例示的手法の非限定的なリストは、
・(例えば三角測量の使用を通した)屋内測位システム(IPS)。
・GPS。
・ビーコンテクノロジ。例えば、小売店340内のビーコン346等のビーコンが、店舗じゅうに設置され得る。商人デバイス320が特定のビーコン346の領域に入ると、商人デバイスは、例えばBluetooth(登録商標)を介してビーコンから信号伝送を受信する。ビーコンから伝送される信号は、そのビーコンの識別子を含む。店舗内の物理的場所へのビーコン識別子の所定のマッピングが存在する。
・商人デバイス上の他のセンサと組み合わされ得るコンピュータビジョン。
・例えば正確性を向上させるため等の、組み合わせでの上記例示的方法のうちの種々のもの。
を含む。
【0099】
例えば、コンピュータビジョンの使用は、以下のように実装され得る。商人デバイス320が移動すると、商人デバイス320のカメラが継続的に画像を捕捉する。捕捉された画像は、1つの画像から次の画像までのカメラ位置の変化を追跡するために分析され得る。例えば、各画像は、表面、エッジ、および/または物体等の画像内の特徴点を捜すために分析され得る。識別された特徴点は、それらの特徴点に対する位置を決定するために、かつ1つの画像から次の画像へその位置がどのように変化するかを決定するために、使用され得る。加速度計および/またはジャイロスコープからの向きおよび/または回転のデータ、商人によって供給される情報(例えば、棚、容器、および他の固定アイテムの既知の物理的寸法)等の他の情報も、1つの画像から次の画像への位置の変化を追跡するために使用され得る。追跡される位置の変化は、原点に関して測定され得る。
【0100】
商人デバイス320の場所を決定するためのコンピュータビジョンを伴う別の実装では、商人デバイス320を使用したリアルタイムスキャンにおいて捕捉された物理的小売店340の画像は、店舗の以前に行われた画像スキャンの画像と比較され得る。例えば、拡張現実(AR)フレームワークが、商人デバイスのカメラフィードおよび/または光検出および測距(LiDAR)センサを使用して捕捉された深度、表面、および場所の情報を使用して、物理的小売店340の完全なスキャンを実施するために使用され得る。リアルタイム捕捉の画像は、以前の深度方向スキャンから既知である店舗内の場所と比較され得る。リアルタイムストリームにおける先に捕捉された画像と比較する代わりに、リアルタイムで捕捉された画像をメモリ内に記憶されている以前の深度方向スキャン画像と比較することは、時間およびシステムのプロセッサ要件を低減させ得る。
【0101】
別の実施形態では、小売店内の製品の場所は、物理的小売店340内の陳列または保管ユニットに割り当てられた一意の識別子を使用して、店舗ルート決定エンジン302のメモリ308内の製品在庫および場所データ311として記録および保存され得る。製品が位置している陳列または保管ユニットは、既知であり得、マッピングは、その製品がその中またはその上に常駐している陳列または保管ユニットの一意の識別子を各製品に割り当て得る。各製品の(x,y,z)座標位置を記憶する代わりに、いくつかの先に説明された実施形態のように、棚、ラック、または容器の番号が、製品在庫および場所データ311内に記憶され得る。各々の一意の陳列および保管ユニットの物理的場所を文書に記録する小売店340のマップも、記憶され得る。例えば、男性用青色ジーンズが位置している陳列ユニットは、棚1037として識別され得、従って、男性用青色ジーンズに関する場所データは、識別子1037を使用して記憶され得る。
【0102】
さらに別の実施形態では、店舗の物理的レイアウトおよび/または店舗内の製品場所は、比較的変化がないこともあり、それによって、店舗の詳細なモデルおよび製品場所は、例えば店舗ができたときに予め画定されていることもある。モデルは、2Dまたは3Dであり得る。モデルおよび製品場所は、上で説明される実施形態のうちのいずれかの方法に基づいて、またはその代わりに店舗ルート決定エンジン302のメモリ308内の製品在庫および場所データ311の手動入力等の別の方法に基づいて、生成され得る。
通過可能区域のモデルの画定
【0103】
方法500のステップ504は、通過可能区域のモデルを画定すること(小売店340のための通過可能区域のモデル315を画定すること等)を伴う。小売店340の通過可能区域を通る異なるルート(例えば、歩行可能通路)の決定は、店舗340内で標的製品および推薦される製品にユーザを導くために使用される。
【0104】
いくつかの実施形態では、店舗の通過可能区域は、複数のセグメントに区分され、各セグメントは、個別の区域を表している。セグメントは、セルと称される。セルサイズは、事前決定され得、比較的小さい(例えば、10cm×10cm)こともある。代わりに、セルは、時には、3D体積(例えば、3D座標空間内のボックス)を表すこともある。店舗レイアウトモデル内でセルがない全ての場所は、例えば棚等の障害物に起因して、またはその場所が制限されているかまたは商品を含んでいないので、それらの場所は、ユーザによって通行されることができないことが想定されている。本明細書中で使用される場合、「通過可能区域」が2D区域または3D区域を包含することを留意されたい。例えば、実装に依存して、小売店の通過可能区域は、小売店の特定の3D体積であり得る。別の例として、実装に依存して、小売店の通過可能区域は、フロア空間の特定の2D区域であり得る。
【0105】
各セルは、店舗内の場所(例えば、仮想座標)に関連付けられている。例えば、セルの中心における仮想座標が、セルの場所として画定され得る。
【0106】
図6は、一実施形態による小売店340内の通過可能区域のある例示的2Dモデル600である。モデル600は、小売店340の空間を2D仮想座標空間内にマッピングする。小売店340は、Jane’s Menswearであり得、モデル600は、商人Janeが彼女の商人デバイス320を使用することによって確立され得る。モデル600は、店舗ルート決定エンジン302のメモリ308内にモデル315として記憶され得る。モデル600の仮想原点(0,0)は、Jane’s Menswearの物理的小売店の入口を表し得、モデル600内に現れているセルは、Janeが通行した店舗内の歩行可能経路を表している。例えば、モデル600内の例証されるセル(180、-140)は、店舗の入り口に対するJane’s Menswer内の場所を表している。モデル600内のセルのない空間は、保管区域および陳列区域、キャッシュレジスタ領域、試着室等、商品を含まない店舗内の区域を表し得る。
【0107】
通行可能区域を表すセルが通過可能区域のモデルにマッピングされ得るいくつかの手法が存在する。これらの方法のうちのいくつかが、以下で説明される。
【0108】
ある実施形態では、商人は、製品をスキャンするときに彼らの商人デバイス320とともに物理的小売店340を通行し、商人デバイス320の場所は、通過可能区域内であるように想定される。セルは、商人デバイス320が移動する場所に配置され得、各セルの場所は、セルが作成されたときの商人デバイス320の場所として画定される。
【0109】
図7は、ある実施形態による物理的小売店340内の通過可能区域の仮想座標表現をナビゲートする商人デバイス320のある例である。モデル700は、商人が原点(0,0)で開始し、店舗の通過可能区域を通行することを表示している。商人の経路は、商人によって保持されている商人デバイス320によって記録され、モデル700内の通過可能区域を示すセルとしてマッピングされる。
【0110】
モデル700は、セルによって配置されていない店舗内の区域が通過可能区域でないことを想定し得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、商人デバイス320(または、1つ以上の買い手/訪問者デバイス)が店舗を動き回ると、追加のセルが追加され得、例えば、商人デバイス320は、商人が彼らの日常の活動で店舗を動き回るときに長期間にわたってセルを追跡し、追加し続け得る。
【0111】
別の実施形態では、通過可能区域のモデル315内のセルは、例えば店舗レイアウトのマップに基づいて、手動で画定され得る。例えば、店舗レイアウトが比較的変化がない場合、既知の棚の場所、試着室等に基づいて通過可能でない領域を示すモデルが手動で作成され得る。任意の所望される粒度のセルが、通過可能区域として手動で画定され得る。
【0112】
さらに別の実施形態では、人々が店舗全体を移動すると、通行パターンが検出され得る。例えば、人々が移動している場所を決定するために、レーダが使用され得る。通行が存在している区域は、通過可能区域であるように想定され、セルに区分される。通行が存在していない領域は、通過可能でない区域/通過不能区域であるように想定される。概して、通過可能区域は、通過可能でない領域から推測され得、その逆もまた然りである。
【0113】
さらに別の実施形態では、通過可能区域および/または通過可能でない区域は、顧客デバイス(例えば、ユーザデバイス330)によって決定され得る。例えば、ユーザデバイス330は、店舗のアプリを実行し得、それは、ユーザデバイスの場所に関する情報を取り次いで店舗ルート決定エンジン302に戻す。ユーザデバイス330の場所は、小売店340の通過可能区域であるように想定され得る。
ユーザおよびユーザの標的製品の識別
【0114】
方法500のステップ506では、店舗ルート決定エンジン302は、ユーザデバイス330のユーザのみならず、ユーザが探している標的製品も識別する。
【0115】
一実施形態では、ユーザは、ユーザデバイス330を使用して(例えば、彼らのモバイルデバイスを使用して)ソフトウェアアプリケーション(「アプリ」)にアクセスする。アプリは、ウェブ/ブラウザベースのアプリ、ネイティブアプリ、またはハイブリッドアプリであり得る。アプリは、商人に特有であり、および/またはeコマースプラットフォーム(eコマースプラットフォーム100等)に関連付けられ得る。ユーザは、(例えば、ユーザIDを介して)ユーザを識別する彼らのログイン詳細を提供する。ユーザは、店舗ルート決定エンジン302のメモリ308内のユーザプロフィール309等のメモリ内に記憶されているユーザプロフィールを有する。ユーザプロフィール309は、好み、購入履歴、閲覧履歴等を含むユーザについての詳細を含み得る。
【0116】
図8は、一実施形態によるユーザ「Fred」に関するある例示的ユーザプロフィール309を例証している。ユーザは、一意のユーザID57468556を割り当てられ、これは、店舗ルート決定エンジン302内で識別される他のユーザからユーザを区別する。ユーザプロフィール309は、個人情報802(例えば、ユーザの名前、年齢、ユーザID等)、および/または請求情報810(例えば、ユーザのクレジットカード情報)、および/または好み804(例えば、ユーザの好みの色、素材、製品、興味等)、および/または購入履歴806、および/または(例えば、eコマースプラットフォームにおいて、商人のウェブサイト上および/または他の商人のウェブサイト上で以前に視認された製品の)閲覧履歴808等の情報を含み得る。例えば、Fredのユーザプロフィールは、彼の好みの素材がフランネルであり、彼が最近フランネルシャツを購入し、その製品ウェブページを閲覧したことを示す。
図8に例証される情報は、単なる例である。追加の情報または異なる情報(例えば、ユーザが1人以上の商人と行った以前の取引に関する情報)が含まれ得る。
【0117】
購入履歴806は、小売店340、および/または小売店340に関連付けられた商人に特有であり得る。いくつかの実施形態では、店舗ルート決定エンジン302上に商人アカウントを有するかまたはそれにアクセス可能な任意の商人からなされた任意の購入に関するユーザの購入履歴806が記録され得る。
図8における例では、商人Janeは、小売店340を経営する商人である。ユーザFredは、以前に商人Janeから青色ジーンズとフランネルシャツとを購入している。これらの以前の製品が商人Janeから小売店340において購入されたか、または別の方法を通して(例えば、Janeのオンライン店舗を介して)購入されたかは、
図8に示されていない。この指示は、購入履歴806の一部として含まれ得る。
図8における例では、購入履歴806に、ユーザFredが以前に別の商人(商人Kathy)から財布を購入したことが示される。この例では、両商人が店舗ルート決定エンジン302に登録されていること(例えば、両商人が、店舗ルート決定エンジン302上に商人アカウントを有しているかまたはそれにアクセス可能であること)を除いて、商人Kathyは、商人Janeと何の関係も有していない。商人Janeは、許可設定に依存して、商人Kathyに関連する購入履歴にアクセスを有することも、有しないこともある。同様に、閲覧履歴808は、商人Janeにのみ特有であり得、それは、例えば、商人Janeのウェブサイト上でユーザFredによってなされた製品視認のみを含む。あるいは、閲覧履歴808は、他の商人のオンライン店舗に関するユーザの閲覧履歴も含み得る。
【0118】
ユーザプロフィール309内に記憶されている情報は、ユーザFredがユーザFredについての追加情報を提供するアクションを実施するたびに(例えば、Fredが追加購入をするとき、または追加オンライン閲覧を実施するとき)更新され得る。ユーザプロフィール309は、ユーザFredによって手動でも更新され得、例えば、ユーザFredは、ユーザFredのユーザデバイス330上にインストールされるかまたはそれを介してアクセス可能であるソフトウェアアプリを使用して、彼の好みを手動で更新し得る。
【0119】
ユーザプロフィール309からの情報等のユーザについての情報は、推薦される製品を決定するために使用され、推薦される製品は、ユーザが標的製品へ導かれるルートを決定するために使用され得る。
【0120】
ユーザデバイス330を介してアクセス可能なソフトウェアアプリケーションを通して、ユーザは、商人の製品在庫および場所データ311にアクセスすること、および小売店340において売られている製品を視認することが可能であり得る。ユーザは、入手可能な在庫に基づいて、標的製品を選択し得る。
【0121】
図9は、一実施形態による小売店340に関する製品在庫および場所データ311のある例を例証している。店舗ルート決定エンジン302のメモリ308内に記憶されている製品在庫および場所データ311は、ユーザデバイス330を介してユーザにアクセス可能であり得る。ストックがある各製品に関して記憶され得る例示的フィールドは、製品名902、製品説明904、製品ID906(例えば、製品のストックキーピングユニット(SKU))、ストックがある製品の量908等を含む。店舗340内の製品の場所910も記憶されている。場所は、
図9に例証されている例の場合のように、小売店340の3D空間内の(x,y,z)座標として記憶され得る。例えば、
図9は、Jane’s Menswearの小売店で売られている製品の製品在庫および場所データを例証している。データ内にリストアップされている第1の製品は、男性用青色ジーンズであり、それらは、それらの素材、色、およびサイズによって説明されている。製品の関連付けられたSKUは、「JX1524BJ34」としてリストアップされ、データは、商人Janeの小売店の3Dモデル内の座標(235,456,10)に4本の在庫があることを示している。
【0122】
代わりに、各製品の場所を表す他の手法(例えば、店舗内の領域、棚番号、容器番号を特定することによるもの等)が使用され得る。同一の製品が店舗内の複数の場所に位置している場合(例えば、フロアのいくつかの場所、およびストックルーム内のいくつかの場所)、メモリ内に2つの別個のエントリ(例えば、
図9におけるテーブルの初めの2つの行に示されている)が存在し得る。
図9におけるデータは、製品が販売されるとき、新たな製品が到着したとき、および製品の場所が変化した場合に更新され得る。ストレージの詳細は、実装特有であり、
図9におけるテーブルフォーマットは単なる一例である。
【0123】
ユーザについての情報(ユーザプロフィール309内に見出される情報等)、標的製品、および小売店で売られている他の製品(製品在庫および場所データ311等)が、1つ以上の推薦される製品を決定するために使用され得る。そして、ルートガイダンスが、標的製品および推薦される製品によって影響を受け得る。
1つ以上の推薦される製品の決定
【0124】
方法500のステップ504において、物理的小売店340内の通過可能区域が決定され、標的製品に到達するためにとられ得る通過可能区域を通る複数のルートが存在し得る。店舗ルート決定エンジン302がユーザを導き得る特定のルートが、推薦される製品の場所による影響を受け得る。
【0125】
方法500のステップ508は、1つ以上の推薦される製品を決定することを伴う。ユーザプロフィール309内に記憶されているユーザに関連付けられた情報、および製品在庫および場所データ311は、推薦規則313と一緒に、ユーザが購入することに興味があり得る製品を推薦するために使用され得る。
【0126】
特定のユーザに関して、製品は、ユーザ特有の基準、および/または標的製品、および/または商人によって示される基準等の要因に基づいて推薦され得る。
【0127】
ユーザ特有の基準は、店舗ルート決定エンジン302のメモリ308内に記憶されているユーザに関連付けられたユーザプロフィール309に基づいて決定され得る。
図8のプロフィール309等のユーザプロフィールは、ユーザの好み、購入履歴、閲覧履歴等を含み得る。例えば、ユーザの購入履歴が彼らが高頻度で靴を購入することを示す場合、靴が、推薦される製品であり得る。別の例として、Jane’s Menswearウェブサイト上のFredのオンライン閲覧履歴が、FredがJane’s Menswearによって販売されている特定の黒色フランネルシャツを視認したことを示す場合、黒色フランネルシャツが、推薦される製品であり得る。
【0128】
同様に、または、代わりに、方法500のステップ506で決定される標的製品が、補足的な推薦される製品を決定するために、店舗ルート決定エンジン302によって使用され得る。例えば、Fredの標的製品が男性用青色ジーンズである場合、典型的にジーンズとともに着用されるレザーベルトが、推薦される製品として決定され得る。
【0129】
さらに、同様に、または、代わりに、商人によって示される基準が、ユーザのための推薦される製品を決定するために店舗ルート決定エンジン302によって使用され得る。特定のユーザおよび/または標的製品に関係なく、商人は、1つ以上の推薦される製品を画定し得る。これらの推薦される製品は、商人が彼らの物理的小売店340に入店する任意のユーザに販売しまたは強調することを望んでいる製品であり得る。例えば、商人は、割引または在庫一掃の対象の製品、季節に合った製品、または商人が店舗の在庫から取り除くことを望み得る任意の製品(昨年のモデルまたは過剰在庫等)を推薦し得る。
【0130】
いくつかの実施形態では、推薦規則が、画定され、製品を推薦するために使用される。これらの推薦規則は、店舗ルート決定エンジン302のメモリ308内に記憶されている推薦規則313であり得る。推薦規則は、特定の条件が満たされたときに特定の製品または製品タイプまたはカテゴリを推薦する決定論理のユニットであり得る。推薦規則は、「if-then」文の形式であり得る。いくつかの推薦規則は、標的製品にのみ基づき得る(例えば、「標的製品が男性用青色ジーンズである場合、ベルトを推薦する」)。加えて、または、あるいは、いくつかの推薦規則は、ユーザに関連付けられたユーザプロフィール309内のユーザ特有の情報に基づき得る(例えば、「ユーザが以前に男性用ドレスシャツを購入している場合、ネクタイを推薦する」、または、「標的製品がドレスシューズであり、ユーザが以前に男性用ドレスシャツを購入している場合、男性用ドレスパンツを推薦する」)。加えて、または、あるいは、いくつかの推薦規則は、ユーザの購入履歴および/または閲覧履歴と、同様の購入履歴および/または閲覧履歴を有する他のユーザによって購入された製品とに基づき得る(例えば、「緑色フランネルシャツを閲覧したユーザが結局Jane’s Menswear小売店において黒色フランネルシャツを購入した場合、緑色フランネルシャツを閲覧したユーザに黒色フランネルシャツを推薦する。」)。協調フィルタリングの使用および他の同様の手法が、そのような推薦規則を生成するために使用され得る。加えて、または、あるいは、いくつかの推薦規則は、商人によって画定される規則に基づき得る(例えば、「靴下が在庫一掃中である場合、靴下を推薦する」、または、「標的製品がアウターカテゴリの製品である場合、現在割り引き中のアウトドアスポーツ用品を推薦する」、または、「標的製品がドレスシューズであり、ユーザが以前に男性用ドレスシャツを購入している場合、(例えば、このブランドのドレスパンツが商人のために高い利益率を有するので)J.K.Renoldドレスパンツを推薦する」)
【0131】
推薦規則は、実装に依存して、異なる手法で生成され得る。例えば、推薦規則は、例えば商人デバイス320のユーザインタフェース328を使用して商人によってカスタム作成され得る。別の例として、推薦規則は、他の商人のために肯定的な成果(高売上転換等)をもたらしたそれらの他の商人によって使用されている推薦規則に基づいて、商人のために追加され得る。これらの推薦規則は、同様の製品、製品カテゴリ、または標的製品と同一の業界内で使用される他の製品に関連付けられた集約データを使用して決定され得る。集約データは、店舗ルート決定エンジン302に関連付けられたアプリケーションを使用して数人の商人から収集され得る。数人の商人は、同一のeコマースプラットフォーム(例えば、eコマースプラットフォーム100)上にあり得、eコマースプラットフォーム上の店舗ルート決定エンジン302または別のアプリケーションが、集約データを収集し、集約データから1つ以上の推薦規則を決定し得る。別の例として、推薦規則は、アパレル店舗における製品推薦に関するファッション専門家等、標的製品の分野における専門家によって手動で提供され得る。
決定されたルートに沿ったユーザのガイド
【0132】
方法500のステップ510は、1つ以上の推薦される製品による影響を受けたルートに沿ってユーザをガイドすることを伴う。店舗ルート決定エンジン302のプロセッサ304は、標的製品に到達するために小売店340を通してユーザをガイドするためのルートを決定し、ユーザデバイス330のユーザインタフェース338においてリアルタイムでユーザにルートガイダンスを提示し得る。標的製品へユーザを導くことは、店舗の外側の初期場所において開始し得る(例えば、アプリにアクセスするときにユーザが家にいる場合、ユーザの家から開始する)。しかしながら、いずれにせよ、ユーザが小売店340の内側にいるとき、小売店340の内側のその場所から標的製品への複数のルートが存在し得る。標的製品に到達するためのルートは、ユーザの現在の場所から標的製品への最短経路以上にルートを延長し過ぎることなく、小売店340内の1つ以上の推薦される製品の傍を通過するルートを含み得る。
【0133】
いくつかの実施形態では、通過可能区域の各セルは、コスト値を割り当てられ、ルートは、コストを最小化するルートであるように選択され得る。あるいは、コストを最小化する代わりに、ルートは、コストが閾値を下回るようにするルート、または、コストが標的製品への1つ以上の代替ルートのより低くあるようにするルートであるように選択され得る。いくつかの実施形態では、A*(「A-スター」)アルゴリズム等のアルゴリズムが、コストを最小化するという意味で最適な経路を決定するために実装され得る。A*アルゴリズムは、当技術分野において公知のグラフ探査および経路探索アルゴリズムである。A*アルゴリズムは、指定された原点(例えば、ユーザの場所)から目的地(例えば、標的製品)へ利用可能な経路を見出だし、そして、コストを最小化する意味で、決定された経路の全てのうちの最適経路を決定する。
【0134】
(ユーザが標的製品への可能な最短ルートを望み得るということを前提として)初期設定は、最短経路が最低コストを有するようにコスト値をセルに割り当てることが可能であり得る。
図10は、コスト値がセルに割り当てられている通過可能区域のモデル1000のある例である。モデル1000は、物理的小売店340の通過可能区域315の2Dモデルを示し、これは、店舗内の標的製品1002の場所とユーザ1004の現在の場所とを含む。モデル1000内の各セルは、1と10との間のコスト値を割り当てられ、値10が、最も高いコストである。例えば、モデル1000は、Jane’s Menswear小売店のモデルであり得、Fredは、彼の標的製品の男性用青色ジーンズを探索している。モデル1000は、店舗入口にいるFredの場所と、男性用青色ジーンズの場所と、標的アイテムに到達するために物理的小売店340の各セルを通行することに関連付けられたコストとを表示する。
【0135】
しかしながら、いくつかの実装では、セルコスト値は、1つ以上の推薦される製品の傍を通る好ましいルートを奨励するために、異なって割り当てられ、重み付けられ得る。
図11は、コスト値がセルに割り当てられた通過可能区域のモデル1100のある例であり、コスト値は、推薦される製品による影響を受けている。モデル1100は、標的製品1102の場所、ユーザ1104の初期場所、および推薦される製品1106の場所を含む小売店340の通過可能区域のモデルを示している。
図10のモデル1000と比較して、推薦される製品1106の近くのセルコスト値は、より低い割り当てられたコスト(例えば、2に対して0または1の値)を有し、これは、そのようにすることが、標的製品1102への代替ルートと比べてコストを最小化し、または低減させるルートをもたらすので、推薦される製品1106を有する通路沿いにユーザがガイドされる可能性をより高くする。例えば、モデル1100は、ユーザデバイス330を介してFredに標的製品1102として示されているJane’s Menswear内の男性用青色ジーンズに向かって彼を導くように命令するために使用されるリアルタイムのモデルであり得る。店舗ルート決定エンジン302は、青色フランネルシャツが
図11において推薦される製品1106として示されている推薦される製品であることを決定し得る。製品在庫および場所データ311は、推薦される製品1106の場所を決定するために使用される。モデル1100は、Jane’s Menswear小売店内の通過可能区域を通行することに関連付けられたコストを提供し、男性用青色ジーンズへのルートの途中で青色フランネルシャツを有する通路沿いに歩行することのコストを低減させる。
【0136】
同様に、または、代わりに、各々の推薦される製品の周囲のセルのコスト値は、推薦の強さ/カテゴリ、および/または推薦される製品が最短経路上にあるか否かに基づいて割り当てられ得る。例えば、
図12は、コスト値がセルに割り当てられた通過可能区域のモデル1200のある例であり、各々が異なる場所にある複数の推薦される製品が存在している。各々の推薦される製品の場所(それのみならず、標的製品の場所)は、製品在庫および場所データ311から決定され得る。モデル1200は、標的製品1202の場所、ユーザ1204の初期場所、および4つの推薦される製品1206a~1206dの場所を含む小売店340内の通過可能区域のモデル315を含む。推薦される製品1206bおよび1206cは、「強く推薦される」とみなされ、それによって、これらの製品の近傍のセルに割り当てられたコスト値は、
図10および
図11のモデルにおけるこれらのセルのコストより低く、製品が推薦されるが「強く推薦され」ない場合に割り当てられ得る値より低い。
【0137】
推薦される製品1206aおよび1206dは、「通常の推薦」として分類される。
【0138】
「強く推薦される」製品は、複数の条件(例えば、複数の推薦規則)を満足する製品であり得る。例えば、「強く推薦される」製品は、ユーザの過去の購入履歴および標的製品および商人基準に起因して推薦されている製品であり得る(例えば、ユーザが頻繁に靴を購入しており、標的製品が財布であり、かつ、靴が売られている場合、靴が強く推薦される)。
【0139】
推薦される製品1206aは、標的製品1202への最短経路(または比較的短い経路)上になく、推薦のカテゴリは、「通常」である。したがって、推薦される製品1206aの周囲のセルに割り当てられるコスト値は、変更されない。推薦される製品1206bも、標的製品1202への最短経路(または比較的短い経路)上にないが、推薦のカテゴリが「強く推薦される」であるので、推薦される製品1206bの周囲のセルに割り当てられるコスト値は、さらに低くされる。推薦される製品1206dの通路沿いに連なるセルは、コストを低減させられるが、推薦される製品1206cが強く推薦されるので、推薦される製品1206cの通路沿いに連なるセルほど低くはない。
【0140】
例えば、Fredは、Jane’s Menswear小売店内の男性用青色ジーンズを探索し得、店舗ルート決定エンジン302は、製品(青色フランネルシャツ、茶色レザーベルト、緑色プレイドシャツ、および白色Tシャツ)を推薦し得る。青色フランネルシャツおよび茶色レザーベルトは、部分的にユーザプロフィール309において見出されるFredの好みについての情報を使用することに基づく「強く推薦される」製品1206bおよび1206cであり得る。店舗ルート決定エンジン302は、男性用青色ジーンズへのルートの途中で青色フランネルシャツおよび茶色レザーベルトの近傍のセルを通行することに低コスト値を割り当て得る。
【0141】
例証されていないが、いくつかの実施形態では、セルコスト値は、推薦される製品を有しないルートに沿って増加し、および/またはユーザに示すように所望されないように決定される製品(例えば、製品が少量の在庫を有する場合、および/または製品が標的製品を補完しない場合、および/または、例えばユーザがつい最近製品を購入したばかりなので、ユーザがその製品に興味がないであろうことが予測される場合)を含むルートに沿って増加し得る。
【0142】
いくつかの実施形態では、標的製品への最短の可能なルートからの逸脱の最大値までに物理的ルート距離全体を制約するために、追加の確認が実装され得る(例えば、増加させられたルート距離は、標的製品への最短ルートの時間/距離と比べて、10%を超えること、または1分を超える追加の歩行時間とすることができない)。そのような実施形態では、最小コストルートは、拒絶され、より高いコスト(しかし、物理的により短い)ルートが、ユーザへの提示のためにアルゴリズムによって最終的に選択され得る。
【0143】
ユーザをガイドするために、店舗内のユーザの物理的場所が決定されることを必要とする。ユーザデバイス330の場所は、ユーザの場所として使用され得、商人デバイス320に関連して上で説明されたものと同一の方法(例えば、屋内測位システム(IPS)、および/またはGPS(適用可能である場合)、および/またはビーコンテクノロジ、および/またはコンピュータビジョン)が、ユーザデバイス330の場所を追跡するために実装され得る。コンピュータビジョンについて、一実施形態では、商人は、小売店340のデジタル画像および関連付けられた物理的場所のデータベースを予め投入しており、データを使用し、例えば機械学習を使用してコンピュータビジョンアルゴリズムを訓練し得る。そして、訓練されたコンピュータビジョンアルゴリズムは、ユーザデバイス330のカメラによって捕捉された店舗の画像を受け入れ、店舗内のユーザデバイス330の場所についての決定を返し得る。
【0144】
ユーザデバイス330の場所は、商人によって画定されるものと同一の仮想座標系にマッピングされ得る。例えば、ユーザは、1つ以上の固定された場所にあるQRコード(登録商標)またはバーコードをスキャンし、ユーザデバイス330を特定の仮想座標に関連付け得、ユーザデバイス330の任意のその後の移動が、仮想座標空間内のユーザの場所を追跡するためのその仮想座標に関連して測定される。
【0145】
異なるコスト値を異なるセルに割り当てることは、1つの例示的実装に過ぎない。他の実装が可能である。例えば、各々の推薦される製品は、特定の通路、棚、または容器番号に関連付けられ得る。店舗レイアウトモデルが、推薦される製品を陳列する特定の通路、棚、または容器番号がユーザと標的製品との間に介在することを明らかにした場合、ユーザは、その特定の通路、棚、または容器番号を通り過ぎるように連れられる。
【0146】
実際のルートガイダンスは、方向を表示すること、および/またはそのような方向を聞こえるようにアナウンスすること、および/またはおそらく拡張現実(AR)または複合現実(MR)を使用することによって、ユーザデバイス330のユーザインタフェース338を介してユーザに提供され得る。いくつかの実施形態では、ユーザデバイス330上に方向を表示することは、Googole Maps(登録商標)視覚ナビゲーション指示(または同様のもの)の屋内マップバージョン、またはそれに類似するものを通して、および/またはユーザインタフェース338上に「左に曲がれ」等のテキスト指示を提供することによって、達成され得る。例えば、矢印等の視覚ガイドは、例えばユーザのデバイス330のカメラによって捕捉された画像の上に重ねられて、ユーザのデバイス330のスクリーン上に表示され得る。例えば、ユーザデバイス330がユーザによって着用されるAR眼鏡等のARデバイスである場合、矢印は、AR眼鏡上にデジタルARオブジェクトとして表示され得る。ユーザがルートに沿って歩行するにつれて、矢印の方向が更新される。
【0147】
図13は、一実施形態によるAR(またはその変種(MR等))を使用して推薦されるルートを提供するユーザデバイス330のユーザインタフェース338である。ユーザのユーザデバイス330のユーザインタフェース338は、ルートに沿ったリアルタイムのガイダンスをユーザに提供する表示1300を含み、ユーザを導く矢印が、物理的小売店340の捕捉された画像の上に重ねられている。例えば、ユーザFredのものであるユーザデバイス330上の表示1300は、Fredの特定された標的アイテムへ彼をガイドするために使用され得る。表示1300は、Jane’s Menswear小売店340の画像捕捉を含み得、デジタルARオブジェクトとしての矢印が、男性用青色ジーンズの場所へFredを導く。
【0148】
いくつかの実装では、ユーザが推薦される製品を通り過ぎて歩行しているとき、推薦される製品にユーザの注意を引くメッセージ(例えば、視覚メッセージまたは音響メッセージ(例えば、「今週、我々の靴が販売中であることを留意してください」))が、ユーザデバイス330のユーザインタフェース338に提示され得る。いくつかの実装では、視覚メッセージおよび/または音響メッセージに加えて、触覚通知が、ユーザに提供され得る。
【0149】
図14は、一実施形態による推薦される製品が強調されている
図13の変種を例証している。
図13と同様に、
図14における表示1300は、ユーザデバイス330のカメラによって捕捉された画像を提供し、画像は、ユーザインタフェース338を通して表示される。しかしながら、
図14は、視覚メッセージ1400も含み、これは、ユーザが推薦される製品の傍を通っていることを示している。例えば、Fredのユーザデバイス330上に示されている表示1300は、Jane’s Menswear小売店340内でのルートガイダンスを示し得る。標的製品(男性用青色ジーンズ)への推薦されるルートは、1つ以上の推薦される製品(青色フランネルシャツ等)の傍を通ることを伴い得る。表示1300は、Fredに、「あなたはこの青色フランネルシャツに興味があるかもしれません」ということを記述する視覚メッセージ1400の使用を通して、彼が推薦される製品の傍を通っていることを通知する。いくつかの実施形態では、メッセージ1400は、ハイパーリンクを含み、ハイパーリンクは、ユーザインタフェース338を通してFredによって選択されると、推薦される製品に関する製品情報を提供するウェブページを読み出し表示し得る。
追加の方法
【0150】
上の例のうちのいくつかを補足し、および/またはさらに詳細に説明するために、さらなる例示的方法ステップが、以下で説明される。以下で説明されるステップのうちの全てが、全ての実施形態において必要なわけではない。同様に、ステップのうちのいくつかは、その代わりの他のステップによって代用され得る。以下の例では、商人は、先に紹介された商人Janeであるように想定される。商人Janeは、物理的小売店340Jane’s Menswearを経営しており、商人デバイス320を使用する。店舗に訪問する人物は、先に紹介されたユーザFredであるように想定され、Fredは、ユーザデバイス330を有し、
図8に示されているユーザプロフィール309を有している。
【0151】
図15は、一実施形態によるコンピュータ実装方法1500である。方法は、コンピュータデバイス(例えば、店舗ルート決定エンジン302)によって実施され得る。
図15の方法1500において、ステップは、店舗ルート決定エンジン302のプロセッサ304によって実施されるように説明されるが、これは単なる例である。例えば、代わりに、方法は、別のエンティティによって実施され得、別のエンティティは、eコマースプラットフォームであることもあるし、そうでないこともある。
【0152】
ステップ1502では、プロセッサ304は、ユーザデバイス入力から標的製品の識別を取得する。標的製品は、小売店(例えば、小売店340)において商人(例えば、商人Jane)によって売られているものである。標的製品の識別は、ユーザデバイスにおける入力に由来する。例えば、店舗ルート決定エンジン302のプロセッサ304は、ユーザデバイス330のユーザインタフェース338を通した入力に基づいて標的製品の識別を取得し、標的製品は、製品在庫および場所データ311内に記憶されている製品であり得る。例えば、Fredは、Jane’s Menswear小売店340に入店し、彼のユーザデバイス330上のソフトウェアアプリケーションを通して彼の標的製品を「男性用青色ジーンズ」と入力し得る。そして、店舗ルート決定エンジン302は、男性用青色ジーンズを標的製品として識別し得る。
【0153】
いくつかの実装では、ステップ1502は、標的製品を識別するのではなく、その代わり、物理的小売店340内の標的場所を識別することを伴い得る。例えば、ユーザは、小売店内の顧客サービスデスクか、または店舗の特定のセクションを見つけることを望み得る。例として、ユーザFredは、Jane’s Menswear小売店340内の「カジュアルウェア」セクションを見つけることを望み得る。Fredは、彼のユーザデバイス330上のソフトウェアアプリケーションを通して、小売店340内の彼の標的場所としてこのセクションを入力し得る。
【0154】
ステップ1504では、店舗ルート決定エンジン302のプロセッサ304は、ユーザデバイスに関連付けられたユーザプロフィールを読み出す。ユーザプロフィールは、ユーザについての情報を記憶している。例えば、店舗ルート決定エンジン302のプロセッサ304は、物理的小売店340への訪問者のユーザデバイス330に関連付けられたメモリ308内に記憶されているユーザプロフィール309を決定し得る。例えば、ユーザFredは、彼のユーザデバイス330上のJane’s Menswear小売店に関連付けられたソフトウェアアプリケーションにログインし、そして、ソフトウェアアプリケーションが、Fredのユーザプロフィール309を読み出し得る。Fredのユーザプロフィールは、個人情報802と、好み804と、閲覧履歴808および購入履歴806と、請求情報810とを含む。例えば、Fredのユーザプロフィール309は、Fredが青色を好むこと、およびFredが最近緑色フランネルシャツを購入したことを示す。
【0155】
あるいは、ステップ1504は、方法1500のいくつかの実施形態において実施されないこともあり、店舗ルート決定エンジン302のプロセッサ304は、店舗の訪問者の特定の知識なしで、推薦される製品を決定する動作およびそれに続く推薦されるルートを決定する動作を実行し得る。
【0156】
ステップ1506では、推薦される製品は、標的製品、ユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報、および/または商人によって提供される基準のうちの1つ以上に基づいて取得される。いくつかの実施形態では、店舗ルート決定エンジン302のプロセッサ304は、
図8におけるユーザプロフィール309からの情報等、ユーザの好み804、および/または閲覧履歴808および/または購入履歴806に関する情報を使用して、推薦される製品を決定し得る。同様に、または、代わりに、推薦される製品は、標的製品に基づいて決定され得る(例えば、典型的に一緒に使用されるアイテム、および/または商人によって設定される基準に基づくアイテム(例えば、商人は、彼らの在庫を移動させる望みに基づいて、アイテムを推薦し得る))。推薦規則313が、特定の条件が満たされたときに特定の製品、製品タイプ、またはカテゴリを推薦するために、決定された基準と併せて使用され得る。例えば、店舗ルート決定エンジン302内のプロセッサ304は、ユーザプロフィール309からの情報(これは、青色およびフランネル素材に対する彼の好みを示す)と、標的製品(男性用青色ジーンズ)(彼は、適合するような新たなシャツを欲し得る)とに基づいて、ユーザFredに青色フランネルシャツを推薦し得る。
【0157】
そして、ユーザデバイスが小売店内で移動すると、ステップ1508~1512が実施される。
【0158】
ステップ1508では、ユーザデバイスが小売店内で移動している間、ユーザ場所データが受信される。ユーザ場所データは、ユーザデバイスの場所を示す。ユーザ場所データは、先に説明される場所決定方法のうちの1つ以上(例えば、IPS、GPS、および/またはビーコンテクノロジ(ビーコン346等))を使用して、ユーザデバイス330と店舗ルート決定エンジン302との間の無線通信を介して決定され得る。
【0159】
ステップ1510では、特定のルートに沿ってユーザデバイスをガイドするための命令が、例えばユーザ場所データおよび/または標的製品の場所および/または推薦される製品の場所に基づいて生成される。いくつかの実施形態では、店舗ルート決定エンジン302のプロセッサ304は、ユーザデバイス330の現在の場所に基づいて、小売店340内の1つ以上の推薦される製品の傍を通り得る1つ以上の推薦されるルートを決定する。特定のルートは、物理的小売店340内の通過可能区域のモデル315(通過可能区域を示すためにセルが使用される)、およびユーザデバイスの原点場所から店舗内の標的製品の場所への最適経路の決定を使用して生成され得る。例えば、店舗ルート決定エンジン302は、Jane’s Menswear小売店340内のFredのユーザデバイス330の現在の場所に基づいて、Fredを男性用青色ジーンズへ導くためのルートを決定し得る。生成された命令(単数または複数)は、Fredを彼の標的製品へ直接ガイドし得(例えば、
図10に示されているルート)、および/または青色フランネルシャツ、茶色レザーベルト等のFredに推薦される製品を通り過ぎてFredをガイドし得る(
図11および
図12のルート等)。
【0160】
ステップ1512では、ステップ1510において生成された命令が、ユーザデバイスにおける出力のために伝送される。例えば、店舗ルート決定エンジン302は、ユーザデバイス330にルートガイダンス命令を伝送し、小売店340内で標的製品を見つけるためのリアルタイムの命令をユーザに提供する。命令は、視覚ナビゲーション指示および/またはテキスト指示を使用してユーザデバイス330上のユーザインタフェース338を通して提示され得、ARテクノロジを使用し得る。伝送された命令は、ユーザが推薦される製品または標的製品を通っていることをユーザに知らせるための視覚フィードバックおよび/または音響フィードバックおよび/または触覚フィードバックをさらに含み得る。例えば、
図13および
図14は、ユーザデバイス330(Fredのものであるユーザデバイス等)上の小売店(Jane’s Menswear等)のAR画像スキャンを示している。Fredの標的製品(男性用青色ジーンズ)の方向にFredをガイドするために、矢印がインタフェース上に提供される。
図14では、Fredが推薦される製品の傍を通っていることを示すために、視覚メッセージ1400が、Fredに提供される。
【0161】
いくつかの実施形態では、ステップ1510において決定された特定のルートが、メモリ内に記憶されている複数の連続したセグメントに関連付けられ得る。いくつかの実施形態では、連続したセグメントのうちの各セグメントは、小売店のそれぞれの異なる通過可能区域に対応し得る。各セグメントは、それぞれのコスト値を割り当てられ得る。同様に、方法1500は、標的製品への代替ルートのセグメント間のコスト値の比較に基づいて、特定のルートに沿ってユーザデバイスをガイドする複数の命令を生成することをさらに含み得る。例えば、先に説明されるA*アルゴリズム等のアルゴリズムが、ユーザデバイスの場所から標的製品への最適経路を決定するために、通過可能区域のモデル315におけるセグメント(セル)に割り当てられたコスト値を評価するために使用され得る。標的製品への他のルートと比べてコストを低減させるルートまたは最小化するルートが選ばれ得る。選ばれるルートを決定することは、標的製品への代替ルート間でコスト値を比べることによって実施され得る。セグメントが割り当てられたコスト値を有する通過可能区域のモデルのある例が、
図11に示されている。
図11のモデル1100は、標的製品へのルートの途中で店舗の通過可能区域を通行することのコストを示す。推薦される製品1106の傍を通るルートは、推薦される製品1106の傍を通らない代替ルートと比べて低いコストを有する。
【0162】
いくつかの実施形態では、各セグメントは、少なくとも標的製品の場所に基づいて、それぞれのコスト値を割り当てられる。通過可能区域のモデル315に適用されるアルゴリズムは、標的製品のより近くにユーザを連れて行くセグメントがより低い関連付けられたコストを有するように、コスト値を割り当て得る。例えば、
図10では、標的製品1002がユーザ1004の右側に位置しているので、ユーザ1004の左側のセグメントは、コスト値3を割り当てられている一方で、ユーザ1004の右側のセグメントは、コスト値2を割り当てられている。
【0163】
いくつかの実施形態では、セグメントのうちの少なくとも1つのコスト値は、標的製品の場所と推薦される製品の場所との両方に基づいている。店舗ルート決定エンジン302のプロセッサ304は、特定のセグメントのコスト値を決定するために、アルゴリズムが製品推薦情報を組み込むように、アルゴリズムを実行し得る。例えば、推薦される製品の直前にあるセグメントは、推薦される製品がこの場所に存在していない場合に同じセグメントが割り当てられであろうコスト値より低いコスト値を割り当てられ得る(たとえそのセグメントがユーザの現在の場所と標的製品の場所との間の直接的経路上にない場合にも)。例えば、
図12における通過可能区域のモデルは、各セグメントに関連付けられたコスト値を含み、コストは、推薦される製品の場所によって影響を受ける。推薦される製品1206cの直前にあるセグメントは、コスト値0を割り当てられており、なぜなら、直前にあるセグメントが推薦される製品の傍を通っており、かつ標的製品1202に到達するための短い経路から逸れることをユーザに要求しないからである。推薦される製品の近くのセグメントを通行することの低減させられたコストは、店舗ルート決定エンジン302がユーザデバイス330を推薦される製品を通り過ぎて導くための(例えば、コスト全体を低下させる点での)動機付けを提供する。
【0164】
いくつかの実施形態では、ユーザデバイスがガイドされる特定のルートは、各々が代替ルート上の代替セグメントのコスト値より低いコスト値を有するセグメントの組を通過し、セグメントの組は、特定のセグメントを含む。いくつかの実施形態では、推薦される製品は、特定のセグメントに近接していることもあり、特定のセグメントのコスト値は、推薦される製品が特定のセグメントに近接していない場合より低いこともある。例えば、
図10および
図11の通過可能区域のモデルは、同一の物理的小売店340のモデルである。モデル1100において推薦される製品1106の前にあるセグメントは、0のコスト値を割り当てられている。しかしながら、同一のセグメントは、モデル1000において2のコスト値を割り当てられており、推薦される製品は、存在していない。
【0165】
いくつかの実施形態では、推薦される製品は、第1の推薦される製品であり、方法1500は、ユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報、標的製品、および/または商人によって提供される基準のうちの1つ以上に基づいて、第2の推薦される製品を取得することをさらに含む。方法は、標的製品の場所と第1の推薦される製品の場所との両方に基づいて第1のセグメントに第1のコスト値を割り当てることと、標的製品の場所と第2の推薦される製品の場所との両方に基づいて第2のセグメントに第2のコスト値を割り当てることとをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、第1のコスト値は、(i)第1の推薦される製品が第2の推薦される製品と異なるカテゴリにあること、および/または(ii)第1の推薦される製品が、第2の推薦される製品が位置している標的製品への第2の経路より短い標的製品への第1の経路上にあることに基づいて、第2のコスト値と異なる値を割り当てられ得る。例えば、店舗ルート決定エンジン302のプロセッサ304は、ステップ1502において識別された標的製品、ステップ1504において読み出されたユーザプロフィール309内に記憶されている情報、および商人によって決定される情報(例えば、商人が売りさばくように動機づけられている在庫)に基づいて、第2の製品を推薦し得る。
図12のモデル1200において、第1の推薦される製品は、推薦される製品1206cであり得、第2の推薦される製品は、推薦される製品1206aであり得る。第1の推薦される製品1206cの直前にある第1のセグメントは、0のコスト値を割り当てられ得、第2の推薦される製品1206aの直前にある第2のセグメントは、9のコスト値を割り当てられ得る。第1の推薦される製品が「強く推薦される」カテゴリに属し、第2の推薦される製品が「通常の推薦」カテゴリに属する場合、第1のセグメントの割り当てられるコスト値は、第2のセグメントのコストより低いこともある。あるいは、および/または、加えて、第1のセグメントの割り当てられるコスト値は、第1のセグメントが標的製品1202へのより短い経路に沿って位置しているので、第2のセグメントのコストより低いこともある。例えば、第1の推薦される製品は、青色フランネルシャツであり得、第2の推薦される製品は、赤色プレイドシャツであり得る。青色フランネルシャツは、Fredのユーザプロフィール309上で見出される情報と、青色フランネルシャツがFredの現在の場所から男性用青色ジーンズまでのより短い経路に沿って位置し得ることとに基づいて、Fredに強く推薦され得る。
【0166】
いくつかの実施形態では、第1のコスト値は、第1の推薦される製品が第2の推薦される製品と異なるカテゴリにあることに基づいて、第2のコスト値と異なる値を割り当てられ、第1の推薦される製品は、第1のカテゴリに属し、第2の推薦される製品は、第2のカテゴリに属する。いくつかの実施形態では、第1のカテゴリは、推薦がユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報と標的製品との両方に基づくことであり得る。例えば、店舗ルート決定エンジン302のプロセッサ304は、標的製品が男性用青色ジーンズであるFredのための2つの推薦される製品が青色フランネルシャツと赤色プレイドシャツとであり得ることを決定し得る。ユーザFredに関連付けられたユーザプロフィール309は、彼の好みが青色とフランネル素材であることを示し、そのようなシャツは、彼が物理的小売店340内で探索している男性用青色ジーンズに良く適合し得るので、青色フランネルシャツは、第1のカテゴリに属する製品であり得る。
図12において、第1の推薦される製品は、「強く推薦される」とみなされ得、より低い関連付けられた第1のコスト値を有する。例えば、青色フランネルシャツは、モデル1200における推薦される製品1206cであり得、製品の前のセグメントのコストは、0である。対照的に、推薦される製品1206aは、赤色プレイドシャツであり得、製品の前のセグメントのコストは、9である。
【0167】
いくつかの実施形態では、第2の推薦される製品は、第2のセグメントに近接しており、第2のセグメントの第2のコスト値は、第2の推薦される製品が第2のセグメントに近接していない場合と同一である。例えば、赤色プレイドシャツは、
図12における推薦される製品1206aであり得る。製品の直前にあるセグメントのコストは、関連付けられたコスト値9を有する。
図11は、同一の物理的小売店340のモデルを提供し、第2の推薦される製品は、ユーザに推薦される製品として識別されていない。そのような第2のセグメントのコスト値は、9のままである。
【0168】
いくつかの実施形態では、方法1500は、小売店を通して商人デバイスの移動を監視し、異なるセグメントに商人デバイスの異なる物理的場所をマッピングすることによって、複数の連続したセグメントのうちの少なくともいくつかを取得することをさらに含み得る。例えば、物理的小売店340において標的製品を含む製品の場所を決定することは、店舗340内の通過可能区域のモデル315を決定するためにも、商人が商人デバイス320とともに小売店を通行することを伴い得る。通過可能区域のモデル315は、セグメントを含み得、セグメントは、例えばIPS、GPS、ビーコンテクノロジ、またはコンピュータビジョン技術によって決定される関連付けられた場所を有する区域を通って商人デバイス320が移動することを認識することによって配置される。
【0169】
いくつかの実施形態では、方法1500は、ユーザデバイスのスクリーン上の拡張現実または複合現実のデジタル画像の形式の視覚ガイドとしてユーザデバイスをガイドする命令を実装することをさらに含み得る。方法のステップ1512においてユーザデバイス330において出力される命令は、
図13および
図14に示されているそれ等のユーザインタフェース338上のAR画像として提供され得る。例えば、Fredのユーザデバイス330上の表示1300は、Jane’s Menswear340小売店のAR表現を示し得、矢印は、男性用青色ジーンズ等の標的製品への特定のルートに沿ったガイダンスを提供するために、店舗画像の上に重ね合わせられている。
【0170】
いくつかの実施形態では、方法1500は、ユーザ場所データと推薦される製品の場所とに基づいて、ユーザデバイスが推薦される製品に近接していることを決定することと、ユーザデバイスが推薦される製品に近接していることを決定することに応答して、推薦される製品に注意を引くためのユーザデバイスにおける出力のためのメッセージを伝送することとをさらに含み得る。例えば、ユーザデバイス330は、ネットワーク310上の無線通信を介して店舗ルート決定エンジン302にその場所を通信し得、小売店340内でのユーザデバイス330の場所は、例えばIPS等を通して決定され得る。店舗ルート決定エンジン302のメモリ308内に記憶されている製品在庫および場所データ311の使用は、ユーザデバイス330が推薦される製品の近くにあることを決定するために使用され得る。ユーザデバイス330が推薦される製品の近くにあることを示すメッセージは、
図14におけるメッセージ1400等のユーザデバイスのユーザインタフェース338を介してユーザに伝送され、表示され得る。例えば、
図14の表示1300は、Jane’s Menswear小売店のAR表現であり得、Fredは、男性用青色ジーンズを探索している。命令は、店舗内でルートに沿ってFredをガイドしており、メッセージ1400は、彼が興味があり得る製品(青色フランネルシャツ)の傍を通っていることを彼に知らせるために出現し得る。
【0171】
いくつかの実施形態では、ユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報は、ユーザの購入履歴を含み、推薦される製品は、購入履歴に少なくとも基づいて生成される。例えば、製品は、彼のユーザプロフィール309内に保存された購入履歴806に基づいて、ユーザFredに推薦され得る。Fredの購入履歴806は、彼が最近商人Janeから緑色フランネルシャツを買ったことを示す。その結果、店舗ルート決定エンジン302のプロセッサ304は、青色フランネルシャツ等、緑色フランネルシャツと同様であり未だ所有していないが同様の生地から作製された製品を推薦し得る。
【0172】
いくつかの実施形態では、ユーザデバイスに関連付けられたユーザプロフィールからの情報は、ユーザによってオンライン上で視認された1つ以上の製品の指示を含み、推薦される製品は、ユーザによってオンライン上で視認された1つ以上の製品の指示に少なくとも基づいて生成される。例えば、製品は、彼のユーザプロフィール309に保存された閲覧履歴808に基づいて、ユーザFredに推薦され得る。Fredの閲覧履歴は、彼が過去7日以内にオンライン上で赤色フランネルシャツと黒色フランネルシャツとの両方を最近視認したことを示す。従って。店舗ルート決定エンジン302は、赤色フランネルシャツと黒色フランネルシャツとを推薦し得る。例えば、推薦規則313のうちの1つは、「直近7日以内にオンライン上でユーザが製品を視認した場合、製品を推薦する」であり得る。
【0173】
いくつかの実施形態では、上で説明された方法を実施するためのシステムが提供される。システムは、標的製品の指示、および/または複数の連続したセグメントを含む店舗内の通過可能区域のモデル315等の情報を記憶するためのメモリ(例えば、メモリ308)を含み得る。システムは、小売店内で商人によって売られている標的製品の識別を取得すること、推薦される製品を取得すること、および特定のルートに沿ってユーザをガイドする命令を生成すること等の動作を実施するための少なくとも1つのプロセッサ(例えば、プロセッサ304)をさらに含み得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、例えばメッセージ内に命令を組み込み、ユーザデバイスへの伝送のためにネットワークインタフェース(例えば、ネットワークインタフェース306)にメッセージを送信することによって、ユーザデバイスにおける出力のための命令の伝送を命令する。システムは、ユーザデバイスにおいて部分的または全体的に実装され、ユーザデバイスにおける出力のための命令の伝送を命令することは、ユーザデバイス内で、ユーザデバイスにおける出力(例えば、表示)のためにユーザデバイスのユーザインタフェースに命令を伝送することを伴い得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ実行可能な命令を記憶しているコンピュータ読み取り可能な媒体が提供され、コンピュータ実行可能な命令は、コンピュータによって実行されると、上で説明される方法ステップをコンピュータに実施させる。
【0174】
本明細書中で使用される場合、「AまたはBのうちの少なくとも1つ」という表現は、「Aおよび/またはB」という表現に置換可能である。それは、A、またはB、またはAとBとの両方を選択し得るリストを指す。同様に、本明細書中で使用される場合、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」は、「Aおよび/またはBおよび/またはC」、または「A、B、および/またはC」に置換可能である。それは、A、またはB、またはC、またはAとBとの両方、またはAとCとの両方、またはAとBとCとの全てを選択し得るリストを指す。同一の原理が、同一の形式を有するより長いリストに当てはまる。
【0175】
本発明はその特定の特徴および実施形態を参照して説明されたが、本発明から逸脱せず、種々の修正物および組み合わせ物が作製され得る。よって、説明および図面は、単に、添付の請求項によって定義される本発明のいくつかの実施形態の例証とみなされるべきであり、本発明の範囲内に属する任意のおよび全ての修正物、変更物、組み合わせ物、または同等物を網羅するように想定される。したがって、本発明およびその利点が詳細に説明されたが、種々の変化、代用、および変更が、添付の請求項によって定義される本発明から逸脱せず、本明細書においてなされ得る。そのうえ、本願の範囲は、本明細書中で説明されるプロセス、機械、製造、化合物、手段、方法、およびステップの特定の実施形態に限定されるように意図されていない。当業者は、本発明の開示から、本明細書中で説明される対応する実施形態と実質的に同一の機能を実施し、または同一の結果を達成する、既存または今後開発されるプロセス、機械、製造、化合物、手段、方法、またはステップが、本発明によって活用され得ることを、容易に認識するだろう。よって、添付の請求項は、そのようなプロセス、機械、製造、化合物、手段、方法、またはステップ等のそれらの範囲内に含まれるように意図される。
【0176】
そのうえ、命令を実行する本明細書中で例示される任意のモジュール、コンポーネント、またはデバイスは、非一過性のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能なストレージ媒体(単数または複数)を含むか、さもなければそれらへのアクセスを有し得、非一過性のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能なストレージ媒体(単数または複数)は、コンピュータ/プロセッサ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、および/または他のデータ等の情報のストレージのためである。非一過性のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能なストレージ媒体の例の非網羅的なリストは、磁気カスケット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、光学ディスク(コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタルビデオディスクもしくはデジタルバーサタイルディスク(DVD)、Blu-ray(登録商標) Disc、または任意の光学ストレージ等)、任意の方法またはテクノロジで実装される揮発性および不揮発性の除去可能および除去不可能媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリまたは他のメモリテクノロジを含む。任意のそのような非一過性コンピュータ/プロセッサストレージ媒体は、デバイスの一部であるか、またはデバイスにアクセス可能もしくは接続可能であり得る。本明細書中で説明される任意のアプリケーションまたはモジュールは、そのような非一過性のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能なストレージ媒体によって記憶されているか、さもなければ保持され得るコンピュータ/プロセッサ読み取り可能/実行可能な命令を用いて実装され得る。
【0177】
本教示は、以下の採番された項目のうちの1つ以上の特徴にも拡張され得る。
(項目1)
コンピュータ実装方法であって、前記コンピュータ実装方法は、
小売店において商人によって売られている標的製品の識別を取得することであって、前記識別は、ユーザデバイスにおける入力に由来する、ことと、
前記標的製品、前記ユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報、または前記商人によって提供される基準のうちの少なくとも1つに基づいて、推薦される製品を取得することと、
前記小売店内でユーザデバイスが移動しているとき、
前記ユーザデバイスの場所を示すユーザ場所データを受信することと、
前記ユーザ場所データと、前記標的製品の場所と、前記推薦される製品の場所とに基づいて、特定のルートに沿って前記ユーザデバイスをガイドする命令を生成することと、
前記ユーザデバイスにおける出力のために前記命令を伝送することと
を含む、コンピュータ実装方法。
(項目2)
前記特定のルートは、メモリ内に記憶されている複数の連続したセグメントに関連付けられており、前記複数の連続したセグメントのうちの各セグメントは、前記小売店のそれぞれの異なる通過可能区域に対応し、各セグメントは、それぞれのコスト値を割り当てられ、
前記方法は、前記標的製品への代替ルートのセグメント間のコスト値の比較に基づいて、前記特定のルートに沿って前記ユーザデバイスをガイドする複数の命令を生成することをさらに含む、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目3)
各セグメントは、少なくとも前記標的製品の前記場所に基づく前記それぞれのコスト値を割り当てられる、項目2に記載のコンピュータ実装方法。
(項目4)
前記セグメントのうちの少なくとも1つの前記コスト値は、前記標的製品の前記場所と前記推薦される製品の前記場所との両方に基づいている、項目3に記載のコンピュータ実装方法。
(項目5)
前記ユーザデバイスがガイドされる前記特定のルートは、各々が前記代替ルート上の代替セグメントの前記コスト値より低いコスト値を有するセグメントの組を通過し、前記セグメントの組は、特定のセグメントを含み、前記推薦される製品は、前記特定のセグメントに近接しており、前記特定のセグメントの前記コスト値は、前記推薦される製品が前記特定のセグメントに近接していない場合より低い、項目4に記載のコンピュータ実装方法。
(項目6)
前記推薦される製品は、第1の推薦される製品であり、前記方法は、
前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報、前記標的製品、または前記商人によって提供される基準のうちの少なくとも1つに基づいて第2の推薦される製品を取得することと、
前記標的製品の前記場所と前記第1の推薦される製品の前記場所との両方に基づいて第1のセグメントに第1のコスト値を割り当てることと、
前記標的製品の前記場所と前記第2の推薦される製品の前記場所との両方に基づいて第2のセグメントに第2のコスト値を割り当てることと
をさらに含み、
前記第1のコスト値は、(i)前記第1の推薦される製品が前記第2の推薦される製品と異なるカテゴリにあること、および/または(ii)前記第1の推薦される製品が、前記第2の推薦される製品が位置している前記標的製品への第2の通路より短い前記標的製品への第1の通路上にあることに基づいて、前記第2のコスト値と異なる値を割り当てられる、項目4に記載のコンピュータ実装方法。
(項目7)
前記第1のコスト値は、前記第1の推薦される製品が前記第2の推薦される製品と異なるカテゴリにあることに基づいて、前記第2のコスト値と異なる値を割り当てられ、前記第1の推薦される製品は、第1のカテゴリに属しており、前記第2の推薦される製品は、第2のカテゴリに属しており、前記第1のカテゴリは、前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報と前記標的製品との両方に基づいている、項目6に記載のコンピュータ実装方法。
(項目8)
前記第2の推薦される製品は、前記第2のセグメントに近接しており、前記第2のセグメントの前記第2のコスト値は、前記第2の推薦される製品が前記第2のセグメントに近接していない場合と同一である、項目6に記載のコンピュータ実装方法。
(項目9)
前記小売店を通した商人デバイスの移動を監視し、前記商人デバイスの異なる物理的場所を異なるセグメントにマッピングすることによって、前記複数の連続したセグメントのうちの少なくともいくつかを取得することをさらに含む、項目3に記載のコンピュータ実装方法。
(項目10)
前記ユーザデバイスをガイドする前記命令は、前記ユーザデバイスのスクリーン上で拡張現実デジタル画像の形式の視覚ガイドとして実装される、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目11)
前記ユーザ場所データと前記推薦される製品の前記場所とに基づいて、前記ユーザデバイスが前記推薦される製品に近接していることを決定することと、
前記ユーザデバイスが前記推薦される製品に近接していることを決定することに応答して、前記ユーザデバイスにおける出力のためのメッセージを伝送することと
をさらに含み、
前記メッセージは、前記推薦される製品に注意を引くためのものである、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目12)
前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報は、ユーザの購入履歴を含み、前記推薦される製品は、前記購入履歴に少なくとも基づいて生成される、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目13)
前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報は、ユーザによってオンライン上で視認された1つ以上の製品の指示を含み、前記推薦される製品は、前記ユーザによってオンライン上で視認された前記1つ以上の製品の前記指示に少なくとも基づいている、項目1に記載のコンピュータ実装方法。
(項目14)
システムであって、前記システムは、
小売店内の商人によって売られている標的製品の識別を記憶しているメモリであって、前記識別は、ユーザデバイスにおける入力に由来する、メモリと、
少なくとも1つのプロセッサと
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記メモリから前記標的製品の前記指示を取得することと、
前記標的製品、前記ユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報、または前記商人によって提供される基準のうちの少なくとも1つに基づいて、推薦される製品を取得することと、
前記小売店内で前記ユーザデバイスが移動しているとき、
前記ユーザデバイスの場所を示すユーザ場所データを受信することと、
前記ユーザ場所データと、前記標的製品の場所と、前記推薦される製品の場所とに基づいて、特定のルートに沿って前記ユーザデバイスをガイドする命令を生成することと、
前記ユーザデバイスにおける出力のために前記命令の伝送を命令することと
を行う、システム。
(項目15)
前記特定のルートは、前記メモリ内に記憶されている複数の連続したセグメントに関連付けられており、前記複数の連続したセグメントのうちの各セグメントは、前記小売店のそれぞれの異なる通過可能区域に対応し、各セグメントは、それぞれのコスト値を割り当てられ、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記標的製品への代替ルートのセグメント間のコスト値の比較に基づいて、前記特定のルートに沿って前記ユーザデバイスをガイドする複数の命令を生成することをさらに行う、項目14に記載のシステム。
(項目16)
各セグメントは、少なくとも前記標的製品の前記場所に基づく前記それぞれのコスト値を割り当てられる、項目15に記載のシステム。
(項目17)
前記セグメントのうちの少なくとも1つの前記コスト値は、前記標的製品の前記場所と前記推薦される製品の前記場所との両方に基づいている、項目16に記載のシステム。
(項目18)
前記ユーザデバイスがガイドされるべき前記特定のルートは、各々が前記代替ルート上の代替セグメントの前記コスト値より低いコスト値を有するセグメントの組を通過し、前記セグメントの組は、特定のセグメントを含み、前記推薦される製品は、前記特定のセグメントに近接しており、前記特定のセグメントの前記コスト値は、前記推薦される製品が前記特定のセグメントに近接していない場合より低い、項目17に記載のシステム。
(項目19)
前記推薦される製品は、第1の推薦される製品であり、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報、前記標的製品、または前記商人によって提供される基準のうちの少なくとも1つに基づいて第2の推薦される製品を取得することと、
前記標的製品の前記場所と前記第1の推薦される製品の前記場所との両方に基づいて第1のセグメントに第1のコスト値を割り当てることと、
前記標的製品の前記場所と前記第2の推薦される製品の前記場所との両方に基づいて第2のセグメントに第2のコスト値を割り当てることと
をさらに行い、
前記第1のコスト値は、(i)前記第1の推薦される製品が前記第2の推薦される製品と異なるカテゴリにあること、および/または(ii)前記第1の推薦される製品が、前記第2の推薦される製品が位置している前記標的製品への第2の通路より短い前記標的製品への第1の通路上にあることに基づいて、前記第2のコスト値と異なる値を割り当てられる、項目17に記載のシステム。
(項目20)
前記第1のコスト値は、前記第1の推薦される製品が前記第2の推薦される製品と異なるカテゴリにあることに基づいて、前記第2のコスト値と異なる値を割り当てられ、前記第1の推薦される製品は、第1のカテゴリに属しており、前記第2の推薦される製品は、第2のカテゴリに属しており、前記第1のカテゴリは、前記ユーザデバイスに関連付けられた前記プロフィールからの前記情報と前記標的製品との両方に基づいている、項目19に記載のシステム。
(項目21)
前記第2の推薦される製品は、前記第2のセグメントに近接しており、前記第2のセグメントの前記第2のコスト値は、前記第2の推薦される製品が前記第2のセグメントに近接していない場合と同一である、項目19に記載のシステム。
(項目22)
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記小売店を通した商人デバイスの移動を監視し、前記商人デバイスの異なる物理的場所を異なるセグメントにマッピングすることによって、前記複数の連続したセグメントのうちの少なくともいくつかを取得することをさらに行う、項目16に記載のシステム。
(項目23)
前記ユーザデバイスをガイドする前記命令は、前記ユーザデバイスのスクリーン上で拡張現実デジタル画像の形式の視覚ガイドとして実装される、項目14に記載のシステム。
(項目24)
前記少なくとも1つのプロセッサは、
ユーザ場所データと前記推薦される製品の前記場所とに基づいて、前記ユーザデバイスが前記推薦される製品に近接していることを決定することと、
前記ユーザデバイスが前記推薦される製品に近接していることを決定することに応答して、前記ユーザデバイスにおける出力のためのメッセージを伝送することと
をさらに含み、
前記メッセージは、前記推薦される製品に注意を引くためのものである、項目14に記載のシステム。
(項目25)
コンピュータ実行可能な命令を記憶しているコンピュータ読み取り可能な媒体であって、前記コンピュータ実行可能な命令は、コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに動作を実施させ、前記動作は、
小売店において商人によって売られている標的製品の識別を取得することであって、前記識別は、ユーザデバイスにおける入力に由来する、ことと、
前記標的製品、前記ユーザデバイスに関連付けられたプロフィールからの情報、または前記商人によって提供される基準のうちの少なくとも1つに基づいて、推薦される製品を取得することと、
前記小売店内で前記ユーザデバイスが移動しているとき、
前記ユーザデバイスの場所を示すユーザ場所データを受信することと、
前記ユーザ場所データと、前記標的製品の場所と、前記推薦される製品の場所とに基づいて、特定のルートに沿って前記ユーザデバイスをガイドする命令を生成することと、
前記ユーザデバイスにおける出力のために前記命令を伝送することと
を含む、コンピュータ読み取り可能な媒体。