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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-29
(45)【発行日】2024-11-07
(54)【発明の名称】単一のアパーチャを有する表示機構
(51)【国際特許分類】
   G04B 19/25 20060101AFI20241030BHJP
【FI】
G04B19/25 Z
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021516767
(86)(22)【出願日】2019-09-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-11
(86)【国際出願番号】 IB2019058176
(87)【国際公開番号】W WO2020065574
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】18196793.6
(32)【優先日】2018-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】501099611
【氏名又は名称】パテック フィリップ ソシエテ アノニム ジュネーブ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー フレデリク
(72)【発明者】
【氏名】ハイデ ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】ブーレ ニコラス
【審査官】藤澤 和浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-101896(JP,A)
【文献】特開2016-109681(JP,A)
【文献】特表平5-503784(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計用の表示機構(1;3;4;5;6;7)であって、
フレーム(100;300;400;500;600;700)と、前記フレームに対して固定されたアパーチャ(107;307;407;507;607;707)と、第1の情報を表示する表示を保持する第1の表示ディスク(1052;3051;4052;5051;6051;7051)と、前記第1の情報とは異なる第2の情報を表示する第2の表示ディスク(1051;3052;4051;5052;6052;7052)とを、備え、
前記アパーチャを通して前記第1及び第2のディスクの表示を交互に表示することを可能にする、ことを特徴とする、表示機構。
【請求項2】
前記機構は、前記時計のユーザによって手動で作動させて前記ディスクを変化させ、その少なくとも1つの表示が前記アパーチャを通じて読み取り可能であるようにすることができる少なくとも1つの制御手段を備える、ことを特徴とする、請求項1に記載の表示機構(1;3;4;5;6;7)。
【請求項3】
前記制御手段を作動させることにより、少なくとも前記第1のディスク(1052;3051;4052;5051;6051;7051)の並進、回転、又は回転及び並進を組み合わせた軌道に沿った動きを可能にする、ことを特徴とする、請求項2に記載の表示機構(1;3;4;5;6;7)。
【請求項4】
前記第1のディスク(3051;5051;6051;7051)及び前記第2のディスク(3052;5052;6052;7052)は、同一平面上にある、ことを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の表示機構(3;5;6;7)。
【請求項5】
前記第1のディスク(3051;4052;5051)及び前記第2のディスク(3052;4051;5052)は、同心である、ことを特徴とする、請求項1から4の何れかに記載の表示機構(3;4;5)。
【請求項6】
少なくとも前記第1のディスク(1052;3051)を保持する少なくとも第1の可動支持体(101;301)を備え、前記第1の可動支持体(101;301)は、前記フレーム(100;300)に対して固定された第1の所定位置と第2の所定位置との間で並進又は回転の交互の動きを実行することができ、前記第1の所定位置は、前記アパーチャ(107;307)を通じて前記第1のディスク(1052;3051)によって保持される少なくとも1つの表示の読み取りを可能にし、前記第2の所定位置は、前記アパーチャを通じて前記第2のディスク(1051;3052)によって保持される少なくとも1つの表示の読み取りを可能にする、ことを特徴とする、請求項3から5の何れかに記載の表示機構(1;3)。
【請求項7】
前記制御手段は、前記第1の可動支持体が前記第1の所定位置から前記第2の所定位置に通過することを可能にする、ことを特徴とする、請求項2に従属する請求項6に記載の表示機構。
【請求項8】
前記アパーチャ(307)を通して見える前記表示を補正するための機構を備える、ことを特徴とする、請求項7に記載の表示機構(3)。
【請求項9】
前記補正の機構は、巻線ステムなどの制御部材によって制御され、前記制御部材の作動は、前記アパーチャ(307)を通して少なくとも1つの表示が見える前記ディスクを変更する必要がある、ことを特徴とする、請求項8に記載の表示機構(3)。
【請求項10】
前記第1の可動支持体(301)は、前記第1のディスク(3051)及び第2のディスク(3052)を保持する、ことを特徴とする、請求項6から9の何れかに記載の表示機構(3)。
【請求項11】
前記第1のディスク(3051)及び前記第2のディスク(3052)は、同心状で同一平面上にあり、それぞれ内歯を有するリング(3021)及び外歯を有するリング(3022)に対して固定されており、
前記表示機構(3)は、前記時計の時計ムーブメントの時回り輪列に動力学的に接続されることが意図された駆動ピニオン(303)を更に備え、前記駆動ピニオン(303)は、前記フレーム(300)に対して固定されており、
前記第1の所定位置と第2の所定位置との間の前記第1の可動支持体(302)の前記交互の動きは、前記駆動ピニオン(303)の回転軸(A7)と一致する回転軸(A7)の周りの回転運動であり、
前記第1の可動支持体(302)はまた、少なくとも2つの駆動ホイール組立体(3041、3042)を保持し、前記少なくとも2つの駆動ホイール組立体の各々は、スターホイール(3041c、3042c)と同軸で且つ前記スターホイールに対して回転可能に固定される第1の歯付きホイール(3041a、3042a)と、前記第1の歯付きホイールと同軸で且つ前記スターホイール(3041c、3042c)の歯に係合するジャンパー(3041d、3042d)を保持する第2の歯付きホイール(3041b、3042b)とを含み、
前記駆動ピニオン(303)が、前記ホイール組立体(3041、3042)の各々の前記第1の歯付きホイール(3041a、3042a)と前記第2の歯付きホイール(3041b、3042b)の一方と同時に噛み合い、前記ホイール組立体の各々の歯付きホイールの他方は、一方で、前記第1のディスク(3051)に関連付けられた前記リング(3021)の内歯と噛み合い、他方で、前記第2のディスク(3052)に関連付けられた前記リング(3022)の外歯と噛み合って、前記駆動ピニオン(303)が回転軸(A7)の周りに枢動するときに前記第1の可動支持体(301)に対して前記第1のディスク(3051)及び第2のディスク(3052)を回転させるように、全体が構成される、ことを特徴とする、請求項10に記載の表示機構(3)。
【請求項12】
前記表示機構(3)は、前記アパーチャ(307)を通して見える前記表示を修正するために、前記フレーム(300)に対して固定された回転軸の周りを回転駆動することを意図した歯付きホイール(308)を備え、前記歯付きホイール(308)は、第1のディスク(3051)に関連付けられた前記リング(3021)の歯と噛み合って、前記第1の可動支持体(301)が前記第1の所定位置にあるときに、前記第1の可動支持体(301)に対して固定された回転軸A6の周りに前記第1のディスクを回転させ、前記第2のディスク(3052)に関連付けられた前記リング(3022)の歯と噛み合って、前記第1の可動支持体(301)が前記第2の所定位置にあるときに、前記回転軸A6の周りに前記第2のディスク(3052)を回転させる、請求項11に記載の表示機構(3)。
【請求項13】
前記第1のディスク(1052)は、前記第1の所定位置において、前記アパーチャ(107)に面して配置される前記第2のディスク(1051)の少なくとも一部を覆い、前記第2の所定位置では、これは当てはまらない、ことを特徴とする、請求項6又は請求項7に記載の表示機構(1)。
【請求項14】
前記第1のディスク(1052)が、前記第1の可動支持体(101)に対して固定された軸線(A2)の周りを回転移動可能であり、前記第2のディスク(1051)は、前記フレーム(100)に対して固定された軸線の周りに回転移動可能である、ことを特徴とする、請求項13に記載の表示機構(1)。
【請求項15】
前記第1のディスク(4052)及び第2のディスク(4051)は重ね合わされ、前記フレーム(400)に対して固定された共通の回転軸(A11)の周りに枢動することを意図しており、上側ディスク(4052)は少なくとも1つの他のアパーチャ(4011)を含み、前記制御手段が、前記上側ディスク(4052)を枢動させて、前記アパーチャ(407)の前方において、所望のように前記上側ディスク(4052)の少なくとも1つの表示を配置して前記表示が前記アパーチャ(407)を通して読み取ることができるようにするか、或いは他のアパーチャ又は前記他のアパーチャ(4011)の1つを配置して、下側ディスク(4051)の少なくとも1つ表示が前記アパーチャ(407)を通して読み取ることができるようにする、ように全体が構成される、ことを特徴とする、請求項2または3に記載の表示機構(4)。
【請求項16】
請求項1から15の何れか1項に記載の機構(1;3;4;5;6;7)を備えた時計ムーブメント。
【請求項17】
腕時計、懐中時計、置き時計又はミニチュア時計などの時計であって、請求項16に記載の時計ムーブメントを備える、ことを特徴とする時計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時計用の表示機構に関し、より詳細には時計のアパーチャにおける表示するための機構に関する。本発明はまた、このような表示機構を備えた時計のムーブメント、並びにこのようなムーブメントを備えた腕時計、懐中時計、置き時計、又はミニチュアクロックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、日付(月の日)、現行年度、又は曜日などの複数の情報の表示を備えた携帯時計において、これらの情報は、文字盤上の様々な針を介して表示され、或いは別個の表示ディスクによって保持されており、これらのディスクは、様々なアパーチャを通じて見ることができる。このように多くの情報を表示したい場合、文字盤のスペースを取り、このため、例えば、装飾を行うための未使用面が低減される。
【0003】
単一の大きなアパーチャに同時に複数の情報を表示することを可能にする機構も知られている。これらには、明瞭さに欠けるという欠点があり、ユーザの混乱につながる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、前述の欠点を少なくとも部分的に克服する表示機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために、本発明は、フレームと、フレームに対して固定されたアパーチャと、各々が表示を保持する第1及び第2の表示ディスクとを備え、アパーチャを通して第1及び第2のディスクの表示を交互に表示可能にすることを特徴とする、時計用の表示機構を提供する。
【0006】
本発明はまた、このような機構を備えた時計ムーブメント並びにこのような時計ムーブメントを備えた時計を提供する。本発明の好ましい実施形態では、機構は、時計のユーザによってディスクを変更するよう手動で操作可能な制御手段を備え、その少なくとも1つの表示が上記アパーチャを通して読み取り可能である。この場合、制御手段は、通常、時計のケースの外側から操作可能である。
【0007】
本発明による機構は、同じアパーチャを通して交互に異なるディスクによって保持される情報の表示を可能にする。アパーチャを通して読み取り可能なディスクのこの変更は、通常、ユーザの要求に応じて手動で行われる。
【0008】
異なるディスクによって保持される情報は、通常、異なる表示であり、例えば、異なる時間的尺度である。従って、ディスクは互いに対して移動可能であり、第1及び第2のディスクの各々は、典型的には他のディスクとは異なる固有の速度でその回転中心の周りを回転する。
【0009】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して与えられる以下の詳細な説明を読むと明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1a】透過した上面図において、動作中に到達した連続構成における本発明の第1の実施形態による機構の一部であって、当該機構が日付を表示するように調整されている図である。
図1b】透過した上面図において、動作中に到達した連続構成における本発明の第1の実施形態による機構の一部であって、当該機構が日付を表示するように調整されている図である。
図1c】透過した上面図において、動作中に到達した連続構成における本発明の第1の実施形態による機構の一部であって、当該機構が日付を表示するように調整されている図である。
図2a】透過した上面図において、日付の表示から曜日の表示に切り替えることを可能にする、調整の際の操作中に連続した構成で図1aから図1cに示された機構の一部を示す図である。
図2b】透過した上面図において、日付の表示から曜日の表示に切り替えることを可能にする、調整の際の操作中に連続した構成で図1aから図1cに示された機構の一部を示す図である。
図2c】透過した上面図において、日付の表示から曜日の表示に切り替えることを可能にする、調整の際の操作中に連続した構成で図1aから図1cに示された機構の一部を示す図である。
図3】透過した上面図において、本発明の第2の実施形態による機構を示す図である。
図4図3に示された機構の軸線1-1に沿った断面を示す斜視底面図である。
図5a】透過した上面図において、図3に示されている機構を該機構が備える作動手段が作動したときに到達した連続構成で示した図である。
図5b】透過した上面図において、図3に示されている機構を該機構が備える作動手段が作動したときに到達した連続構成で示した図である。
図5c】透過した上面図において、図3に示されている機構を該機構が備える作動手段が作動したときに到達した連続構成で示した図である。
図6a】透過した上面図において、図3に示されている機構を操作中に到達した連続した構成で示し、機構が日付を表示するように調整されている図である。
図6b】透過した上面図において、図3に示されている機構を操作中に到達した連続した構成で示し、機構が日付を表示するように調整されている図である。
図6c】透過した上面図において、図3に示されている機構を操作中に到達した連続した構成で示し、機構が日付を表示するように調整されている図である。
図7】透過した上面図において、図3に示される機構を日付の修正中に取った構成で示した図である。
図8a】上面図において、本発明の第3の実施形態による機構の一部を該機構が備える作動手段が作動したときに到達した2つの異なる構成で示した図である。
図8b】上面図において、本発明の第3の実施形態による機構の一部を該機構が備える作動手段が作動したときに到達した2つの異なる構成で示した図である。
図9a】上面図において、本発明の第4の実施形態による機構の一部を該機構が備える作動手段が作動したときに到達した2つの異なる構成で示した図である。
図9b】上面図において、本発明の第4の実施形態による機構の一部を該機構が備える作動手段が作動したときに到達した2つの異なる構成で示した図である。
図10a】上面図において、本発明の第5の実施形態による機構の一部を該機構が備える作動手段が作動したときに到達した2つの異なる構成で示した図である。
図10b】上面図において、本発明の第5の実施形態による機構の一部を該機構が備える作動手段が作動したときに到達した2つの異なる構成で示した図である。
図11a】上面図において、本発明の第6の実施形態による機構の一部を該機構が備える作動手段が作動したときに到達した2つの異なる構成で示した図である。
図11b】上面図において、本発明の第6の実施形態による機構の一部を該機構が備える作動手段が作動したときに到達した2つの異なる構成で示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1a~2cを参照すると、本発明の第1の実施形態による表示機構1は、プレート100、レバー101、日付ディスク1051、曜日ディスク1052、及び上記レバー101を制御するための手段を備える。
【0012】
このような機構1は、通常、例えば、懐中時計、腕時計、置き時計又はミニチュア時計などの時計の時計ムーブメントに組み込まれている。
【0013】
日付ディスク1051は、典型的には環状ディスクであり、日付に対応する31個の表示を含み且つ上面の円周全体に均一に分布した目盛り1061を備える。これらの表示は、日付ディスク1051の回転方向と反対方向で、すなわち反時計回りの方向に昇順に配列され、通常は、表示機構1を組み込んだ時計の文字盤に作製されたアパーチャ107の前方を移動することを意図としている。図1aから1cにおいて、文字盤は示されていないが、アパーチャ107の位置が現れている。日付ディスク1051は、通常、31個の歯を含み且つ日付リング1021と呼ばれる内部歯を有するリング1021によって保持される。日付ディスク1051は、例えば、リング1021上に接着、打ち込み、ねじ止め、又はろう付けされている。或いは、日付ディスク1051は、内部歯を直接含むことができる。
【0014】
曜日ディスク1052は、曜日の名称に対応する7つの表示を含む目盛り1062を有し、これらの表示は、その上面の円周全体に均一に分布している。これらの表示1062は、曜日ディスク1052の回転方向とは反対の方向、すなわち時計回り方向に曜日の時系列順に配列されており、上述のアパーチャ107を通して読み取ることを意図している。曜日ディスク1052は、通常、曜日ホイール1022と呼ばれる歯付きホイール1022によって保持される。曜日ディスク1052は、例えば、歯付きホイール1022に接着、打ち込み、ねじ止め又はろう付けされている。或いは、曜日ディスクは、歯を直接含むことができる。
【0015】
日付ディスク1051及び曜日ディスク1052は、異なる時間的尺度の表示を可能にし、従って、異なる回転速度、すなわち、日付ディスク1051については1日当たり31分の1回転、及び曜日ディスク1052については1日当たり6分の1回転の速度を有する。
【0016】
レバー101は、プレート100に対して固定された回転軸A1の周りに枢動するように意図されている。図1aから2cに示されるように、レバーは、作動ピニオン108a及び作動ホイール108bを含む作動機構108によってこの軸線A1の周りを回転する。通常、作動ピニオン108aは、レバー101に対して固定され、作動ホイール108bと噛み合い、その回転運動は、ステムなどの図示されていない作動手段によってユーザにより制御され、その一端が、機構1が組み込まれた時計の外側からアクセス可能であり、他方の端部が、作動ホイール108bと噛み合うラックを保持する。
【0017】
上記の作動機構108及び作動手段を含む組立体は、表示機構1の「制御手段」を構成する。
【0018】
作動ピニオン108aとは独立して、レバー101は、60個の歯を有する第1の歯付きホイール1031aと、6個の歯を有する第2の歯付きホイール1031bとを含む駆動ホイール組立体1031を保持し、これらのホイールは、同軸で、一方が他方に対して回転可能に固定され、軸線A1の周りに自在に回転する。
【0019】
この駆動ホイール組立体1031の歯付きホイールの第1の歯付きホイール1031aは、表示機構1が組み込まれた時計ムーブメントの時回り輪列に運動学的に接続されて、このホイール組立体の2つのホイール1031a、1031bが通常、24時間毎に6分の1回転を行う。
【0020】
この駆動ホイール組立体1031の歯付きホイールの第2の歯付きホイール1031bは、日付リング1021の内部歯と噛み合う。第2の歯付きホイール1031bは、24時間毎に1ピッチを実行して、日付リング1021を24時間毎に1ピッチ回転させ、従って、日付表示をある表示から次の表示に毎日変更する。
【0021】
上記ホイール組立体1031のホイールの第1の歯付きホイール1031aは、レバー101によって保持される曜日ホイール1022と噛み合う。この曜日ホイール1022は、軸線A1とは異なる且つ典型的にはこの軸線A1に平行である回転軸線A2の周りで回転運動可能であり、軸線A2は、レバー101に対して固定されて、プレート100に対して回転運動可能である。この曜日ホイール1022と駆動ホイール組立体1031の第2のホイール1031bとの間のギア比は、この曜日ホイール1022が1日当たり7分の1回転の速度で回転するようなものである。
【0022】
作動時には、作動機構108は、レバー101が2つの極限位置の間で、交互に第1の極限位置から第2の極限位置に、次いで上記第2の極限位置から上記第1の極限位置に枢動することを可能にする。図2aから2cは、作動機構108が作動手段を介して作動するときの上記極限位置の第1の位置から上記極限位置の第2の位置への遷移を示している。図2bは、上記2つの極限位置の間の中間位置を表す。
【0023】
これらの極限位置の第1の極限位置最初では、レバー101の端部がアパーチャ107から離れており、曜日ディスク1052は、アパーチャ107を通して見えるフィールドの外側に配置される。この位置では、曜日ディスク1052は、ほぼ完全に又は完全に文字盤の下にあることが意図される。従って、アパーチャ107の前方に少なくとも部分的に配置されている日付ディスク1051は、アパーチャ107を通して少なくとも部分的に見ることができる。この位置において、アパーチャ107に対する日付ディスク1051の相対位置が可能にする場合、日付に対応する目盛り1061の表示は、このアパーチャ107を通して完全に読み取ることができる。レバー101のこの第1の極限位置は、図2aの位置に対応し、図1aから1cにも表されている。
【0024】
これらの極限位置の第2の極限位置では、レバー101の端部がアパーチャ107に近接しており、その結果、曜日ディスク1052は、図2Cに示すように、アパーチャ107の前方に位置する日付ディスク1051の少なくとも一部を覆う。その場合、日付ディスク1051は、アパーチャ107を通してもはや見えなくなる。この位置において、レバー101に対する曜日ディスク1052の相対位置が可能にする場合、図2Cと同様に、曜日の名称に対応する目盛り1062の表示が、このアパーチャ部107を通じて完全に読み取れる。
【0025】
表示機構1の動作中にレバー101がとる2つの極限位置は、その角変位を定める。この実施例では、約30°である。これらの極限位置は、レバー101の回転方向が交互に変わる毎に到達する。
【0026】
表示機構1は、プレート100に対するレバー101の相対位置が、曜日ディスク1052の回転にも、日付ディスク1051の回転にも影響を与えないように設計されている。実際に、回転中心A1の位置は、レバー101の回転中に固定され、その結果、駆動ホイール組立体1031の第1のホイール1031aは、時回り輪列によって連続的に回転することができる。駆動ホイール組立体1031の第2のホイール1031bは、相対的に固定されているので、日付ディスク1051を恒久的に回転駆動することができる。
【0027】
曜日ホイール1022及びその回転軸線A2は、レバー101と共に移動し、従って、このホイール1022は、レバー101の位置に関係なく、第1の歯付きホイール1031aと噛み合う。従って、曜日ディスク1052は、レバー101の位置に関係なく、1日当たり7分の1回転の速度で回転する。
【0028】
ここで説明した本発明の第1の実施形態による表示機構1は、ドラッグ方式で動作するが、瞬間的に(ジャンプにより)動作するように、すなわち、通常は数ミリ秒で動作するように容易に変更することができる。このため、駆動ホイール組立体1031は、この駆動ホイール組立体1031の第1及び第2の歯付きホイール1031a、1031bに対して同軸で回転可能に固定された6つの歯を有する追加のスターホイールを含むことができ、このスターホイールは、フィーラースピンドルを搭載したレバーによって保持される指の作用を受けて24時間毎に1ピッチだけ瞬間的に回転駆動され、上記フィーラースピンドルは、表示機構1が組み込まれた時計ムーブメントの時回り輪列に動力学的に接続されたスネイルに接して保持され、24時間毎に突然落下する。
【0029】
作動手段は、通常、必要に応じて、押したままであるとき又は引き出したままにしたときの何れかの場合に曜日を表示できるように設計されている。ユーザが作動手段を解放すると、作動手段は、自動的に初期位置に戻るように設計することができ、或いは逆に、ユーザが再び作動するまで、ユーザが作動手段に押し付けた位置でブロックされたままにすることができる。
【0030】
変形形態では、作動手段は、上述のラックステムとは異なる可能性があることは明らかである。
【0031】
第1の変形形態では、このラックステムは、例えば、コネクティングロッドシステムに置き換えることができる。このようなシステムは、通常、ステムを備え、その一端が、時計ケースの外側からアクセス可能であり、その他端は、作動機構108の作動ホイール108bに偏心して固定されたピンの周りで自在に枢動し、前後運動の間に作動ホイール108bを一方向に、次いで他方向に回転駆動する。
【0032】
別の変形形態では、ラックステムは、ステムと置き換えることができ、その一端が時計ケースの外側からアクセス可能であり、その他端が、作動ホイール108bの回転軸の周りに巻かれたばねケーブルの第1の端部に固定されることになる。このばねケーブルの第2の端部は、上記回転軸に固定され、上記ステムの前後運動により、ホイール108bが一方向に、次いで他の方向に交互に回転するようになる。
【0033】
また、作動手段だけでなく、図に記載されているものに対して制御手段全体を変更することも考えられる。
【0034】
このような表示機構1は、2つの異なる情報、この実施例では、異なる時間的尺度を同じアパーチャにおいて交互に表示することを可能にするという利点を有し、ユーザは、単に作動手段に作用するだけで、アパーチャ107を通して読むことを望む情報(日付又は曜日)を選択するために、レバー101を制御することができる。これにより、ユーザが様々な情報について学ぶ可能性を提供しながら、複数のアパーチャが文字盤に過負荷をかけないようにすることができる。
【0035】
図3及び図4を参照すると、本発明の第2の実施形態による表示機構3は、プレート300と、このプレート上で枢動する20個の歯を含む駆動ピニオン303と、支持体304とを備え、該支持体上で、310個の歯を含む日付リング3021に対して固定される日付ディスク3051と、140個の歯を含む曜日リング3022に対して固定される曜日表示ディスク3052と、日付駆動ホイール組立体3041と、曜日駆動ホイール組立体3042とが枢動する。
【0036】
表示機構3はまた、補正ホイール308及び制御手段を含む。このような表示機構3は、通常、例えば、懐中時計、腕時計、置き時計、ミニチュア時計などの時計の時計ムーブメントに組み込まれる。
【0037】
日付ディスク3051は、通常、環状ディスクである。日付ディスク3051は、1から31の日付に対応する31個の表示を含む目盛り3061を備え、これらの表示は、その上面の円周全体に均一に分布し、その位置がプレート300に対して固定されたアパーチャ307を通して読み取ることを意図している。アパーチャ307は、通常、表示ディスク3051、3052上に配置された文字盤に作られる。図3及び図5aから7では、文字盤は示されていないが、アパーチャ307の位置が現れている。
【0038】
曜日ディスク3052は、通常、環状ディスクである。曜日ディスク3052は、週の2つの一連の7日に対応する14個の表示を含む目盛り3062を備え、これらの表示は、その上面の円周全体に均一に分布し、アパーチャ307を通して読み取ることを意図している。
【0039】
日付ディスク3051及び曜日ディスク3052は、異なる時間的尺度を表示することができ、従って、異なる回転速度、すなわち、日付ディスク3051の場合は1日当たり31分の1回転、曜日ディスク1052の場合は1日当たり14分の1回転の速度を有する。この実施例では、これらは反対方向に回転する。
【0040】
図3~7に示すように、日付ディスク3051と曜日ディスク3052は同心円状である。曜日ディスクは、日付ディスクの直径よりも小さい直径を有し、日付ディスクの内側に配列される。従って、曜日ディスクと日付ディスクは、通常はプレート300に平行な同一平面にある。
【0041】
表示機構3は、ユーザの指示により、ディスク3051、3052を手動で変更することを可能にし、その情報が、アパーチャ部307を通して読み取ることができる。支持体302及び駆動ホイール組立体3041、3042、表示ディスク3051、3052、及び表示機構が保持する歯付きリング3021、3022は、駆動ピニオン303の回転軸と一致する回転軸A7の周りに、2つの極限位置の間で枢動することを意図しており、従って、アパーチャ307を通して読み取り可能な表示を変更する。このようにして、表示機構3は、曜日又は日付を交互に表示することができる。
【0042】
支持体302を回転駆動するために、ユーザは、表示機構3が備える作動機構を制御する作動手段(図示せず)に作用することができる。この作動機構は、作動レバー309、第1のホイール組立体310、第2のホイール組立体312、及びジャンパー311を含み、これらは、フレーム300に枢動可能に取り付けられている。
【0043】
第1のホイール組立体310は、7つの歯を備えたスターホイール310aと、一方が他方に対して同軸且つ回転可能に固定されている70個の歯を備えた作動ホイール310bとを備える。第1のホイール組立体310は、ジャンパー311によって配置され、そのビーク部は、ばね(同様に図示せず)によってスターホイール310aの歯に当接して保持されている。
【0044】
第2のホイール組立体312は、軸線A10の周りに偏心スタッド312cを保持する円形プレート312bと同軸で且つ円形プレート312bに対して回転可能に固定されている、20個の歯を有するピニオン312aを備える。
【0045】
図3及び5aから5cを参照すると、作動手段の作動により、レバー309が反時計回りに枢動するようになる。スターホイール310a上でレバー309によって加えられるトルクは、ジャンパー311の持ち上げを引き起こし、これによりスターホイール310aの歯を通過させてこれを再配置する。従って、作動手段の作動により、スターホイール310aが1ピッチだけ枢動し、アクチュエータホイール310bが時計回り方向に10ピッチだけ枢動するようになる。作動ホイール310bは、第2のホイール組立体312のピニオン312aと噛み合うので、これにより、第2のホイール組立体312及びそのスタッド312cが軸線A10の周りに半転回だけ回転する。
【0046】
支持体301は、第2のホイール組立体312のスタッド312cがスライドする長円のスロット301aを備える。この支持体301はまた、軸線A7の周りを回転して案内される。支持体301は、通常、長円スロット302a内のスタッド312cの移動中に軸線A7の周りに枢動することができ、その結果、第2のホイール組立体312の回転中、すなわち、作動手段が作動されるときにのみ枢動するようになる。従って、ユーザが作動手段を介してレバー309に作用する毎に、支持体302、並びに駆動ホイール組立体3041、3042、表示ディスク3051、3052、及びディスクが支持する歯付きリング3021、3022は、2つの極限位置の間で軸線A7の周りに一方向に、次いで他の方向に枢動する。
【0047】
これらの極限位置の第1の極限位置は、特に図5aに示されている位置に対応する。この第1の極限位置では、日付ディスク3051の一部がアパーチャ307の前方に配置され、日付の数字に対応する目盛り3061の表示の1つ(通常は「1」の表示)は、このアパーチャ部307を通して完全に読み取ることができるようになる。支持体301のこの第1の極限位置は、「日付ディスク読み取り位置」に対応する。
【0048】
これらの極限位置の第2の極限位置は、特に図5cに示されている位置に対応する。この第2の極限位置では、曜日ディスク3052の一部がアパーチャ307の前方に配置され、曜日に対応する目盛り362の表示の1つ(通常は「LUN」(月曜日)の表示)は、このアパーチャ307を通して完全に読み取ることができるようになる。支持体301のこの第2の極限位置は、「曜日ディスク読み取り位置」に対応する。
【0049】
図5bは、支持体302がその2つの読み取り位置の間で移動されるときの表示機構3の構成の1つを示している。
【0050】
作動機構の様々な部材の回転軸は、ある読み取り位置から別の読み取り位置への移行中にプレート300に対して固定される。
【0051】
作動機構及び作動手段を備えた組立体は、機構3の「制御手段」を構成する。
【0052】
表示機構3は、これが存在する読み取り位置に関係なく、毎日、通常は真夜中に瞬間的に、共通の回転軸線A6の周りに、日付ディスク3051が時計回りに31分の1回転を行い、曜日表示ディスク3052が反時計回りに14分の1回転をするように設計されており、この共通の回転軸線A6は、支持体301に対して固定され、上面図で考慮される日付ディスク3051と曜日ディスク3052の共通の中心に対応する。この軸線A6は、支持体302に対して固定されているので、ユーザが作動手段に作用して読み取り位置を変更するときに、明らかにプレート300に対して移動可能である。
【0053】
駆動ピニオン303は、表示機構3が組み込まれた時計ムーブメントの時回り輪列(図示せず)に運動学的に接続されて、図6aから6cに示すように、毎日深夜に反時計回り(上面図にて)に瞬間的に半回転を行うようになる。残りの時間は、ピニオン303は、プレート300に対して静止している。
【0054】
回転時には、駆動ピニオン303は、日付及び曜日ホイール組立体3041、3042を同時に回転駆動し、これにより、これらの歯付きリング3021、3022を介して日付及び曜日表示ディスク3051、3052を回転駆動する。
【0055】
この機構3の動作は、以下のパートでより詳細に説明される。
【0056】
最初に、日付駆動ホイール組立体3041は、軸A8の周りに同軸である、下側日付ホイール3041aと、上側日付ホイール3041bと、スターホイール3041cと、並びに上側日付ホイール3041bに固定され且つスターホイール3041cに対して上側日付ホイール3041bを配置するジャンパー3041d(オンボード)を備える。このホイール組立体3041のスターホイール3041cは、8個の歯を含み、80個の歯を含む下側日付ホイール3041aに対して固定されている。上側ホイール3041bは、下側ホイール3041aと同一であり、従って、同様に80個の歯を含む。上側ホイール3041bは、下側ホイール3041aに対して自在に回転することができ、通常、日付リング3021の歯と噛み合う。
【0057】
曜日駆動ホイール組立体3042は、日付駆動ホイール組立体3041と同一であり、軸線A9の周りに同軸である、下側曜日ホイール3042aと、上側曜日ホイール3042bと、スターホイール3042cと、並びに上側曜日ホイール3042bに固定され且つスターホイール3042cに対して上側曜日ホイール3042bを配置するジャンパー3042d(オン-ボード)を備える。このホイール組立体3042のスターホイール3042cは、8個の歯を含み、80個の歯を含む下側曜日ホイール3042bに対して固定されている。上側ホイール3042bは、下側ホイール3042aと同一であり、従って、同様に80個の歯を含む。上側ホイール3042bは、下側ホイール3042aに対して自在に回転することができ、曜日リング3022の歯と噛み合う。
【0058】
最後に、駆動ピニオン303は、表示ホイール組立体3041、3042のそれぞれ下側ホイール3041a、3042aと同時に噛み合う。
【0059】
図6aから6cを参照すると、駆動ピニオン303が反時計回りに半回転(すなわち10歯)枢動すると、これにより、一方が他方に対して固定された下側日付ホイール3041a及びスターホイール3041cが時計回りに8分の1回転するようになる。ジャンパー3041dのビークの位置は、スターホイール3041cが時計回りの8分の1回転、すなわち1ピッチ回転して、日付ホイール組立体3041の上側ホイール3041bが時計回りに10ピッチに対応する8分の1回転をするようなものである。実際に、ジャンパー3041dは、これを押すスターホイール3041cの歯が通過して、このスターホイールの動きに追従することができない。次に、上側ホイール3041bは、図6aから6cに示されるように、時計回りの軸線A6を中心とした日付表示ディスク3051の31分の1回転に対応する時計回りの10ピッチだけ日付リング3021を回転駆動する。
【0060】
曜日駆動ホイール組立体3042は、日付駆動ホイール組立体3041と同一であるため、日付表示ディスク3051への影響と並行して、駆動ピニオン303を反時計回りに半回転することで、図6aから6cに示されるように、反時計回りの軸線A6の周りの曜日表示ディスク3052の14分の1回転による回転に対応する反時計回りの10ピッチの曜日リング3022の回転が生じる。
【0061】
ある読み取り位置から別の読み取り位置への支持体304の回転は、駆動ピニオン303の回転軸でもある回転軸線A7の周りで行われるので、駆動ピニオン303と表示ディスクとの間の運動学的接続は、この回転中に変更されない。
【0062】
この回転中、駆動ピニオン303は静止しているので、駆動ピニオン303により、表示ディスク3051、3052の各々が、軸線A6の周りでキャリア302に対して僅かに回転するようになる。勿論、この僅かな回転は、アパーチャ307に対する表示ディスク3051、3052の配置を考慮され、その結果、表示機構3の読み取り位置が何であれ、日付表示3061又は曜日の表示3062は、アパーチャ部307を通して完全に読み取ることができる。
【0063】
有利には、表示機構3は、日付と曜日を独立して修正することができる、すなわち、曜日に影響を与えることなく日付を修正することができ、その逆も可能である。
【0064】
通常は、アパーチャ307において見える表示のみを修正することができる。従って、日付の表示を修正するためには、ユーザは、表示機構3を日付ディスクの読み取り位置に配置する必要がある。
【0065】
この位置において、回転中心がフレーム300に対して固定されている補正ホイール308は、日付リング3021と噛み合う。従って、その一方向又は他の方向への回転は、リング3021の回転を駆動し、これにより日付の表示が変更される。リング3021は、日付駆動ホイール組立体3041の上側ホイール3041bと噛み合うので、上側ホイール3041bもまた、日付の修正中に回転される。しかしながら、スターホイール3041cは、その後静止している駆動ピニオン303と噛み合う下側日付ホイール3041aに対して固定されているので、上側日付ホイール3041bの回転は、スターホイール3041cの回転も、スターホイール3041cに対して固定されるホイール3041aの回転も引き起こさない。実際に、日付の1ステップの修正中に、上側日付ホイール3041bが8分の1回転だけ枢動すると、ジャンパー3041cが持ち上げられ、スターホイール3041cの歯が通過するようになる。従って、下側日付ホイール3041aは、上側日付ホイール3041から8分の1回転だけシフトする。これは、日付の修正中の機構3を示す図7で確認することができる。
【0066】
このように、表示機構3は、曜日を修正せずに日付を修正することを可能にする。
【0067】
アパーチャ部307において曜日が見える場合、補正ホイール308は、曜日リング3022と噛み合い、同様に、日付を補正せずに曜日を補正することを可能にする。
【0068】
補正ホイール308は、通常、例えばステムを用いて機構3が組み込まれた時計の外側から操作可能であり、ステムの一端が上記時計の外側からアクセス可能であり、他端が修正ホイール308を用いて、例えば引っ張られた位置でユーザが望む場合の歯付きホイールの噛み合わせを保持する。
【0069】
日付駆動ホイール組立体3041の8歯スターホイール3041c及びジャンパー3041dを備えた組立体は、日付表示がアパーチャ部307を通して完全に見ることができる角度位置において、このホイール組立体の上側ホイール3041b位置決めと、歯付きリング3021を介して噛み合う日付ディスク3051との位置決めを確実にする。
【0070】
低強度の衝撃、すなわち、日付ディスク3051の小さな回転、通常は日付ディスクに関連するリング2021の5個未満の歯に対応する角度の回転を引き起こすトルクを生じる衝撃は、最終的には影響をもたらさない。実際に、日付ディスク3051のこのような小さな回転は、保持するジャンパー3041dが日付スターホイール3041cの歯をジャンプさせるには不十分である上側日付ホイール3041bの回転を発生させる。ジャンパー3041dのばねの戻り力の作用を受けて、上側日付ホイール3041b及び日付ディスク3051は、衝撃の前にこれらが占めていた場所に戻ることになる。
【0071】
同様に、日付修正中に、8歯スターホイール3041cとホイール組立体3041のジャンパー3041dとを備える組立体は、31分の1の回転の角度の倍数である日付ディスクの動きを確実にすることを可能にし、日付目盛り3061の表示がアパーチャ部307を通して完全に読み取ることができるようにする。
【0072】
激しい衝撃、すなわち、上側日付ホイール3041bの強い回転、通常は日付ディスクに関連するリング2021の5個よりも多い歯に対応する角度の回転を引き起こすトルクを生じる衝撃は、表示に影響を及ぼす可能性がある。実際に、日付ディスク3051の強い回転は、保持するジャンパー3041dが日付スターホイール3041cの歯をジャンプさせるのに十分な上側日付ホイール3041bの回転を発生させることができ、この場合には、日付の表示の変更は、日付の自発的な修正中に発生するのと同様に生じることになる。このような場合、変更は非自発的であるが、表示される表示は、アパーチャの中央に留まる(シフトなし)。
【0073】
日付及び曜日駆動ホイール組立体3041、3042は同一であるので、8歯スターホイール3042c及び曜日駆動ホイール組立体3042のジャンパー3042dを備えた組立体は、アパーチャ部307を通して曜日目盛り3062の表示が完全に見える角度位置において、このホイール組立体の上側ホイール3042bの位置決めと、曜日リング3022を介して噛み合う曜日ディスク3052の位置決めを保証する。
【0074】
本発明の第2の実施形態による表示機構3は、ディスクを重ね合わせる必要がないという利点がある。これにより、文字盤の下側にディスクをできるだけ近づけて配置し、美的外観を良くすることができる。
【0075】
通常は、このような表示機構3を用いて、1日に数回自発的に読み取り可能なディスクの変化があるディスプレイを生成して、所定のタイムスロットに第1の情報を表示し、残りの時間に別の情報に表示するか、又は、例えば、12目盛りを保持する内側ディスクと19目盛りを保持する外側ディスクにおいては12日後と19日後に交互に、自発的な読み取り可能なディスクの変化を伴う「大きな日付」タイプの表示を生成することができる。レバー309の作動を自動化することで十分となるであろう。
【0076】
変形形態として、本発明の第2の実施形態による表示機構3の日付駆動ホイール3041は、図3~7を参照して示したものとは異なることができる。例えば、スターホイール3041cは、下側日付ホイール3041aに対して固定される代わりに、上側日付ホイール3041bに対して固定することができる。この場合、スターホイール3041cの歯に係合したジャンパー3041dは、上側日付ホイール3041bではなく、下側日付ホイール3041aに固定されることになる。曜日駆動ホイール組立体3042は、同じ方法で修正することができる。
【0077】
より一般的には、図3から図7に示される表示機構3は、
-駆動ピニオン303と;
-少なくとも2つの駆動ホイール組立体3041、3042であって、これらの各々が、スターホイールと同軸で且つスターホイールに対して回転可能に固定された第1の歯付きホイールと、第1の歯付きホイールと同軸で且つスターホイールの歯に係合するジャンパーを保持する第2の歯付きホイールと、を備える、少なくとも2つの駆動ホイール組立体3041、3042と;
-内部歯を有するリング3021及び外部歯を有するリング3022に対してそれぞれ固定された、第1及び第2の同心及び同一平面上の表示ディスク3051、3052と、
を備え、
第2のディスク3052が通常、第1のディスク3051の直径よりも小さい直径を有して、通常は第1のディスクの内部に配置され、全体が、上記駆動ピニオン303が、上記ホイール組立体3041、3042の各々の第1及び第2の歯付きホイールの一方と同時に噛み合い、これらのホイール組立体の各々の他方の歯付きホイールが、上記第1の表示ディスク3051に関連付けられたリング3021の内歯と一方を噛み合わせ、上記第2の表示ディスク3052に関連付けられたリング3022の外歯と他方を噛み合わせるように配置される。
【0078】
この機構は、情報がアパーチャ部を通して読み取れるディスクの変更を可能にする容量とは無関係に、すなわち、通常は支持体302などの可動支持体もこのような支持体を移動させるための制御手段も必要することなく、2つのディスクの駆動機構として同時に使用できることに留意されたい。
【0079】
好ましくは、内歯リング又は外歯リングとそれぞれ噛み合う駆動ホイール組立体の歯付きホイールは同一平面上にある。有利には、これら歯付きホイールは、これらリングと同じ平面内に、及びこれらのリング3021、3022の間に位置する空間に配置される。
【0080】
図8a及び8bを参照すると、本発明の第3の実施形態による表示機構4は、プレート400に対して固定された軸線A11の周りに同軸である、プレート400と、日付ディスク4051と、曜日ディスク4052とを備える。
【0081】
このような機構4は、通常、例えば、懐中時計、腕時計、置き時計、又はミニチュア時計などの時計の時計ムーブメントに組み込まれている。
【0082】
日付ディスク4051は、通常、環状ディスクである。日付ディスク4051は、1から31の日付に対応する31個の表示を含む目盛り4061を備え、これらの表示は、この上面の円周全体に均一に分布し、その位置がプレート400に対して固定されたメインアパーチャ407を通して読み取ることを意図している。従って、この上面は、通常約11.60°の31個の同一の角度セクターに分割され、各々が日付目盛り4061の表示を含む。メインアパーチャ407は、通常、ディスク4051、4052上に配置された文字盤に作られる。図8a及び8bでは、文字盤は示されていないが、アパーチャ407の位置が現れている。
【0083】
曜日ディスク4052は、日付ディスク4051をカバーしている。曜日ディスク4052は通常、環状ディスクである。この上面は、典型的には各々が約12.85°の28個の同一の角度セクター4022に分割されている。2つのうちの角度セクター4022は、曜日に対応する表示を含み、表示を含まない角度セクター4022の各々は、二次アパーチャ4011を含む。曜日ディスクによって保持される表示は、曜日ディスク4052の目盛り4062を形成し、上記二次アパーチャ4011を通して部分的に見ることができる。従って、曜日表示ディスク4052は、目盛り4062を形成する合計14個の表示を含み、これらの表示は、上面に均一に分布し、曜日の時系列順に反時計回りに週の7つの曜日の2つの一連の表示を形成し、曜日の2つの連続した表示が、上記二次アパーチャ4011のうちの1つによって分離されている。
【0084】
曜日表示ディスク4052の角度位置に応じて、メインアパーチャ407は、日付表示又は曜日の表示を明らかにする。
【0085】
表示機構4は、2つのタイプの読み取り位置を含み、第1の読み取り位置は、図8aに示される実施例のように、曜日ディスク4051の二次アパーチャ4011がメインアパーチャ407の下に位置合わせされて、日付ディスク4051の目盛り4061の表示がアパーチャ407を通して完全に読み取り可能であるようになる、日付ディスク4051の読み取り位置を共にグループ化し、第2の読み取り位置は、図8bに示される実施例のように、曜日ディスク4052の目盛り4062の表示がアパーチャ407を通して完全に読み取ることができる曜日ディスクの読み取り位置を共にグループ化する。
【0086】
表示機構4は、ユーザの命令で、曜日ディスク4052を回転させてあるタイプの読み取り位置から別のタイプの読み取り位置に変えることにより、ディスク4051、4052を手動で変更して、その情報をアパーチャ407を通じて読み取ることができるようにすることを可能にする。
【0087】
この目的のために、表示機構4は、これが組み込まれている時計の外側から通常はアクセス可能であり、作動時に曜日表示ディスク4052を一方向に、次に他の方向に交互に28分の1回転させることができる制御手段(図示せず)を備える。
【0088】
このような制御手段は、例えば第1の作動中に、曜日表示ディスクを時計回りの方向に28分の1回転させることにより、図8aに示される位置から図8bに示される位置への表示機構4の通過を可能にし、次に第2の作動中に、曜日表示ディスクを反時計回りの方向に28分の1回転させることにより、図8bに示される位置から図8aに示される位置に機構4を戻すことを可能にする。
【0089】
機構4は、これが存在する読み取り位置のタイプに関係なく、毎日、通常は真夜中に瞬間的に、日付表示ディスク4051が時計回り方向に31分の1回転を行い、曜日表示ディスク4052が時計回りに14分の1回転をするように設計されている。
【0090】
図9a及び9bを参照すると、本発明の第4の実施形態による表示機構5は、中心A12の周りに同心円状である、プレート500と、日付ディスク5051と、曜日ディスク5052とを備え、日付目盛り5061及び曜日目盛り5062をそれぞれ形成する表示を保持し、上記目盛り5061、5062は、プレート500に対して固定されたアパーチャ507を通して読み取ることを意図している。このアパーチャ507は、通常、表示ディスク5051、5052上に配置された文字盤に作られる。図9aから9bでは、この文字盤は示されていないが、アパーチャ507の位置が現れている。
【0091】
有利には、日付ディスク5051及び曜日ディスク5052は、プレート500に平行な同じ平面に配置されている。これらは2つの環状ディスクである。曜日ディスク5052は、日付ディスク5051の直径よりも小さい直径を有し、日付ディスク5051の内側に配列される。従って、曜日ディスクと日付ディスクは、通常はプレート500に平行な同一平面にある。
【0092】
このような機構5は、通常、例えば、懐中時計、腕時計、置き時計、ミニチュア時計などの時計の時計ムーブメントに組み込まれる。
【0093】
表示機構5は、ユーザの命令で制御手段を用いて、2つの極限位置の間でプレート500に平行な方法で日付ディスク5051及び曜日ディスク5052を含む組立体並びにこれらの軸線A12を並進駆動することにより、表示ディスク5051、5052を手動で変更して、その情報をアパーチャ507を通じて読み取ることができるようにすることを可能にする。
【0094】
これらの極限位置の第1の極限位置では、曜日ディスク5052は、アパーチャ507を通して見えるフィールドの外側に配置される。曜日ディスク5052は通常、ほぼ完全に又は完全に文字盤の下にあることを意図している。日付ディスク5051は、一部分がアパーチャ507に面するように配置され、アパーチャ507に対する日付ディスク5051の相対位置がこれを可能にするときに、日付に対応する目盛り5061の表示がこのアパーチャ507を通して完全に読み取ることができるようにする。この第1の極限位置は、図9aに示された位置に対応し、この実施形態の説明の残りの部分において、「日付ディスク読み取り位置」と呼ばれることになる。
【0095】
これらの極限位置の第2の極限位置では、日付ディスク5051は、アパーチャ507を通して見えるフィールドの外側に配置されている。日付ディスク5051は通常、ほぼ完全に又は完全に文字盤の下にあることを意図している。曜日ディスク5052は、部分的にアパーチャ507に面して配置されており、アパーチャ507に対する曜日ディスク5052の相対位置がこれを可能にするときに、曜日に対応する目盛り5062の表示がこのアパーチャ507を通して完全に読み取ることができるようにする。この第2の極限位置は、図9bの位置に対応し、この実施形態の説明の残りの部分において、「曜日ディスク読み取り位置」と呼ばれる。
【0096】
機構5の制御手段(図示せず)は通常、これが組み込まれている時計の外側からアクセス可能である。制御手段は、例えば、第1の作動中に、図9aに示される位置から図9bに示される位置へと日付ディスク5051及び曜日ディスク5052を含む組立体並びにこれらの軸線A12の並進駆動を可能にし、次に、第2の作動中に、反対の並進によって図9bに示されている位置から図9aに示されている位置への機構5の戻りを可能にする。
【0097】
表示機構5は、これが存在するどのような読み取り位置(日付ディスクの読み取り位置又は曜日ディスクの読み取り位置)であっても、毎日、通常は真夜中に瞬間的に、日付表示ディスク5051が時計回りに31分の1回転をし、曜日表示ディスク5052が軸線A12の周りに反時計回りに14分の1回転をするように設計されている。
【0098】
表示機構5はまた、プレート500に対するディスク5051、5052のセットの相対位置が、曜日ディスク5052の毎日の回転にも日付ディスク5051の毎日の
回転にも影響を及ぼさないように設計されている。
【0099】
日付表示ディスク5051及び曜日表示ディスク5052は通常、本発明の第2の実施形態によるものと同様の機構によって回転させることができる。
【0100】
本発明の第2の実施形態による表示機構3と同様に、このような表示機構5は通常、読み取りディスクを自発的に変化させる表示を実現するのに使用することができる。
【0101】
固定アパーチャを介して読み取ることを意図した表示を保持する複数のディスクを備え、ユーザがディスクを手動で変更して、そのアパーチャを介して情報を読み取ることができるようにする時計用の更に他の表示機構が実施可能である。このような機構の実施例について、図10aから図11bを参照して以下に説明する。
【0102】
図10a~10b及び図11a~11bは、それぞれ、本発明の第5及び第6の実施形態による表示機構6、7を示している。
【0103】
第5及び第6の実施形態による機構6、7の各々は、プレート600、700と、日付の数字に対応し目盛り6061、7061を形成する31個の表示を含む日付ディスク6051、7051と、曜日に対応し目盛り6062、7062を形成する7つの表示を含む曜日ディスク6052、7052と、を備え、上記目盛り6062、7062は、プレート600、700に対して固定されたアパーチャ607、707を通して読み取ることを意図している。
【0104】
アパーチャ607、707の各々は通常、関係する機構6、7の表示ディスク上に配置された文字盤に生成される。図10aから図11bでは、文字盤は示されていないが、アパーチャ607、707の位置が現れている。
【0105】
有利には、日付ディスク6051、7051及び曜日ディスク6052、7052は、プレート600、700に平行な同じ平面に配置されている。
【0106】
これらの実施形態の各々において、曜日ディスク6052、7052及び日付ディスク6051、7051は、ユーザの命令で、機構6の場合には共に並進して、又は機構7の場合には別個の回転中心の周りで別々に回転して移動することができ、必要に応じて、現在の月の日に対応する目盛り6061、7061の表示又は現在の曜日に対応する目盛り6062、7062の表示を上記アパーチャ607、707を通して明らかするようにする。
【0107】
図10a及び10bはそれぞれ、曜日ディスク6052及び日付ディスク6051が並進移動するときに取ることができる2つの極限位置を示し、図10aは、日付ディスク6051の読み取り位置を示し、図10bは、曜日ディスク6052の読み取り位置を示す。
【0108】
図11a及び11bは、それぞれ、日付ディスク7051及び曜日ディスク7052が軸線A15及びA16の周りをそれぞれ回転移動するときに取ることができる2つの極限位置を示し、図11aは、日付ディスク7051の読み取り位置を示し、図11bは、曜日ディスク7052の読み取り位置を示す。
【0109】
表示機構6、7の各々は通常、例えば、懐中時計、腕時計、置き時計、又はミニチュア時計などの時計における時計ムーブメントに組み込まれている。
【0110】
表示機構6は、これが存在する読み取り位置に関係なく、毎日、通常は真夜中に瞬間的に、日付表示ディスク6051が、その回転軸A13の周りに時計回りに31分の1回転をし、曜日表示ディスク6052が、その回転軸線A14の周りに反時計回りに7分の1回転するように設計されている。
【0111】
同様に、表示機構7は、これが存在するどのような読み取り位置であっても、毎日、通常は真夜中に瞬間的に、日付表示ディスク7051が、その回転軸A17の周りに時計回りに31分の1回転し、曜日表示ディスク7052が、その回転軸線A18の周りに反時計回りに7分の1回転するように設計されている。
【0112】
本発明が、上記で提示され図に例示されている実施形態に限定されないことは、当業者には明らかであろう。
【0113】
実施された本発明の実施形態にかかわらず、本発明による表示機構の表示ディスクは、日付又は曜日以外の情報の表示を可能にすることができる。例えば、曜日及び当月の日の名称、曜日と週の数、曜日と月齢、曜日と午前又は午後(AM/PM)の何れかに応じた情報、曜日と第2のタイムゾーン、日付とその年がうるう年であるかどうかの表示、表示とその別の言語への翻訳、又はこれらの情報の他の組み合わせである。クロノグラフ情報、均時差、パワーリザーブ、例えばオン及びオフ情報などのアラームに関連する情報、日付及びその派生物或いは秒又は3番目のタイムゾーンに関連する全ての情報を表示することも想定可能である。
【0114】
変形形態として、2つよりも多い異なる情報を同じアパーチャに交互に表示することができる。このため、例えば、本発明の第1の実施形態に記載されている曜日ディスクのように回転中心が移動可能であるディスクを重ね合わせることにより、又は。、本発明の第2の実施形態による機構において他の2つと同心で同一平面上にある少なくとも1つの表示ディスクを追加することによって、本発明による表示機構には、通常は、必要な追加情報として多くの表示ディスクを表示機構に追加することになる。
【0115】
記載された実施形態を組み合わせることもできる。
【0116】
実施された実施形態が何であれ、本発明による表示機構は、同じアパーチャに少なくとも2つの異なる情報を交互に表示することを可能にする。これにより、ユーザが様々な情報について学ぶ可能性を提供しながら、複数のアパーチャで文字盤に過負荷をかけないようにすることができる。
【0117】
制御手段がユーザによって手動で操作できる場合、ユーザは、この制御手段を作動させることによって、いつでも、少なくとも時々は、アパーチャを通して読み取り可能な情報を変更することができる。
【0118】
このような機構は、少なくとも1つの追加情報を表示するのに特に有用とすることができ、例えば、修正目的のみのために単純な表示(日付のみを表示する)を備えた万年歴機構の操作に必要である。この機構により、例えば、修正中に当月を表示できるようになり、この情報は、修正のためにのみアパーチャを通じて見ることができる。
【0119】
文字盤の下に提示できる異なるディスクが同じ平面に配置されている場合、これは、時計機構の厚さを薄くするという利点と、美的利点もある。これは、文字盤の下側にできるだけ近い位置にあるディスクが好ましいことに起因する。
【0120】
本発明の実施形態が何であれ、プレートは、固定又は可動の別のフレーム、例えばブリッジと置き換えることができる。
図1a
図1b
図1c
図2a
図2b
図2c
図3
図4
図5a
図5b
図5c
図6a
図6b
図6c
図7
図8a
図8b
図9a
図9b
図10a
図10b
図11a
図11b