(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-29
(45)【発行日】2024-11-07
(54)【発明の名称】甲状腺ホルモン受容体ベータアゴニスト化合物
(51)【国際特許分類】
C07D 413/12 20060101AFI20241030BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20241030BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20241030BHJP
A61K 31/501 20060101ALI20241030BHJP
【FI】
C07D413/12 CSP
A61P43/00 111
A61P1/16
A61K31/501
(21)【出願番号】P 2021533405
(86)(22)【出願日】2019-08-23
(86)【国際出願番号】 US2019047968
(87)【国際公開番号】W WO2020041741
(87)【国際公開日】2020-02-27
【審査請求日】2022-08-22
(32)【優先日】2018-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521076605
【氏名又は名称】ターンズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TERNS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100150500
【氏名又は名称】森本 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100176474
【氏名又は名称】秋山 信彦
(72)【発明者】
【氏名】トーステン・エイ・カーシュバーグ
(72)【発明者】
【氏名】ランドール・ハルコム
(72)【発明者】
【氏名】インジー・シュー
(72)【発明者】
【氏名】エフ・アンソニー・ロメロ
【審査官】奥谷 暢子
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-501759(JP,A)
【文献】国際公開第03/064369(WO,A1)
【文献】特表2007-512314(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61P
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
(I)
[式中、
環内にカルボニル(ケト)基を有する環Aは、N、O、およびSからなる群から選択される1~3個のヘテロ原子を含む5員の複素環を形成し、ここで、複素環は、1~2個のC
1-C
3アルキル基またはC
3-C
4シクロアルキル基で、任意に置換され、ここで、カルボニル(ケト)基は、Xに結合する原子に隣接しない;
R
1は、1~5個のハロ基またはヒドロキシル基で、任意に置換されたC
1-C
4アルキル、C
3-C
5シクロアルキル、CON(R
10)
2、またはNR
10COR
10である;
R
2は、HまたはC
1-C
3アルキルである;
Lは、O、CH
2、S、SO、SO
2、CO、CHF、CF
2、C(R
11)CN、CHR
11、またはC(R
11)R
11である;
R
3およびR
4は独立して、Cl、Br、メチル、またはエチルである;
R
5は、H、ハロ、C
1-C
4アルキル、またはC
3-C
4シクロアルキルである;
あるいはR
5は、R
4および介在する原子と一緒になって、5~7員のシクロアルキルまたは1~2個のヘテロ原子を含む5~7員の複素環を形成する;
Xは、不在、O、NR
12、C(O)NR
12、NR
12C(O)、CR
12R
12、OCR
12R
12、CR
12R
12O、NR
12CR
12R
12、CR
12R
12NR
12、SO
2NR
12、またはNR
12SO
2である;
各R
10は独立して、C
1-C
3アルキルまたはHである;
各R
11は独立して、1~5個のハロで、任意に置換されたC
1-C
2アルキルであるか、または
2つのR
11基は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロプロピルまたはシクロブチル環を形成する;および
各R
12は独立して、Hまたはメチルである]
で示される化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
式(IIA)または(IIB):
【化2】
[式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、X、およびLは、請求項1と同意義である]
で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
式(VD):
【化3】
(VD)
[式中、R
1、R
2、R
3、R
4、およびR
5は、請求項1と同意義である]
で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
R
1が、1~2個のハロ基またはヒドロキシル基で、任意に置換されたC
1-C
4アルキルまたはC
3-C
5シクロアルキルである、請求項1~3のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
R
1が、イソプロピル、t-ブチル、HO-CH(CH
3)-、HO-CH(CH
2CH
3)-、HO-C(CH
3)
2-、HO-CH
2CH(CH
3)-、シクロプロピル、または
【化4】
である、請求項4に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
R
2が、Hまたは-CH
3である、請求項1~5のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
R
3が、クロロまたは-CH
3である、請求項1~6のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
R
4が、クロロまたは-CH
3であるか;またはR
5が、R
4および介在する原子と一緒になって、5~6員のシクロアルキルを形成する、請求項1~7のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
R
5が、R
4および介在する原子と一緒になって、シクロペンチルを形成する、請求項8に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
R
5が、Hまたはフルオロである、請求項1~8のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
Xが、結合である、請求項1、2および4~10のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
Xが、NR
12C(O)、OCR
12R
12、またはNR
12CR
12R
12であり;および各R
12が独立して、Hまたはメチルである、請求項1~10のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項13】
Xが、-OCH
2-、-NHCH
2-、-NHC(O)-、-N(CH
3)CH
2-、または-N(H)CH(CH
3)-である、請求項12に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項14】
Lが、O、CH
2、SO
2、CO、CHR
11、またはC(R
11)R
11であり;および各R
11が独立して、メチルまたはエチルである、請求項1~13のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項15】
Lが、O、CH
2、SO
2、またはCOである、請求項14に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項16】
式(I-a):
【化5】
(I-a)
[式中、
環内にカルボニル(ケト)基を有する環Aは、N、O、およびSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む5員の複素環を形成し、ここで、複素環は、1~2個のC
1-C
3アルキル基またはC
3-C
4シクロアルキル基で、任意に置換され、ここで、カルボニル(ケト)基は、Xに結合する原子に隣接しない;
R
1は、1~5個のハロ
で、任意に置換されたC
1-C
4アルキル;C
3-C
5シクロアルキル、CON(R
10)
2、またはNR
10COR
10であり、ここで、各R
10は独立して、C
1-C
3アルキルまたはHである;
R
2は、HまたはC
1-C
3アルキルである;
Lは、O、CH
2、S、SO、SO
2、CO、CHF、CF
2、C(R
11)CN、CHR
11、またはC(R
11)R
11であり、各R
11は独立して、1~5個のハロ
で、任意に置換されたC
1-C
2アルキルであるか、または2つのR
11基が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロプロピルまたはシクロブチル環を形成する;
R
3およびR
4のそれぞれは独立して、Cl、Br、メチル、またはエチルである;
R
5は、H、ハロ、C
1-C
4アルキル、またはC
3-C
4シクロアルキルであるか、またはR
5は、R
4および介在する原子と一緒になって、5~7員のシクロアルキルまたは1~2個のヘテロ原子を含む5~7員の複素環を形成する;
Xは、不在(すなわち、Xは結合)であるか、またはO、NR
12、C(O)NR
12、NR
12C(O)、CR
12R
12、OCR
12R
12、CR
12R
12O、NR
12CR
12R
12、CR
12R
12NR
12、SO
2NR
12、NR
12SO
2であり、ここで、各R
12は独立して、Hまたはメチルである]
で示される化合
物またはN-オキシド、またはそのそれぞれのアイソトポマー、または上記の立体異性体、または上記のそれぞれの薬学的に許容される塩、または上記のそれぞれの溶媒和物。
【請求項17】
以下の表:
【表1】
【表2】
【表3】
に記載の化合物から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項19】
治療有効量の請求項1~17のいずれか1つに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む、THRベータによって媒介される障害を治療するための医薬組成物。
【請求項20】
障害が、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)である、請求項
19に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年8月24日出願の米国仮出願第62/722,312号、および2019年6月26日出願の米国仮出願第62/867,117号に対する優先権を主張し、上記各出願の開示の全体は、すべての目的について参照することにより本出願に包含される。
技術分野
本発明は、化合物、好ましくは甲状腺ホルモン受容体ベータ(THRベータ)アゴニスト化合物、それらの組成物、およびそれらの製造方法、ならびにTHRベータをアゴナイズする方法、およびTHRベータによって媒介される障害を治療する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
甲状腺機能亢進症または甲状腺機能低下症の患者をT3/T4内因性リガンドまたはこれらの内因性リガンドの初期類似体(early analog)で治療することから生じる有益な効果は、文献に記載されている(Richardson Hill Jr.、S. ら、J. Clin. Invest. 1960、39、523-533)。これらの初期の研究、および同様の追跡調査は、甲状腺機能亢進症と甲状腺機能低下症の両方の副作用の発現のための主要な器官として心臓を確立した(Klein、I. ら、Circulation、2007、1725-1735)。特に、頻脈、肥大、心房性不整脈、および心房細動が深刻な問題である。さらに、骨代謝回転の増加が骨塩密度の低下につながることも指摘されている。心臓と骨の両方の部位での負の効果は、THRアルファアイソフォームのアゴニズムに関連しているが、肝臓でのTHRアゴニズムの有益な効果は、主にTHRベータアイソフォームに関連している(Sinha、R. A. ら、Nat. Rev. Endocrinology 2018、14、259-269)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
THRベータに関連する疾患または障害として、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、メタボリックシンドローム、脂質異常症、高トリグリセリド血症、および高コレステロール血症が挙げられる。たとえば、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の患者の治療のための、THRベータアゴニストであるもの、好ましくは甲状腺機能亢進症および甲状腺機能低下症の望ましくない影響を回避し、甲状腺ホルモンの有益な効果を維持するものなどの、甲状腺ホルモン類似体が必要である。たとえば、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、メタボリックシンドローム、脂質異常症、高トリグリセリド血症、または高コレステロール血症の患者の治療のための、特に、THRベータの選択的アゴニストである新規な甲状腺ホルモン類似体、好ましくはTHRアルファのアゴニズムに関連する望ましくない効果を回避し、治療のために甲状腺ホルモンの有益な効果を維持するものを開発する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
1つの態様では、本明細書は、式(I):
【化1】
(I)
[式中、
環内にカルボニル(ケト)基を有する環Aは、N、O、およびSからなる群から選択される1~3個のヘテロ原子を含む5員の複素環を形成し、ここで、複素環は、1~2個のC
1-C
3アルキル基またはC
3-C
4シクロアルキル基で、任意に置換され、ここで、カルボニル(ケト)基は、Xに結合する原子に隣接しない;
R
1は、1~5個のハロ基またはヒドロキシル基で、任意に置換されたC
1-C
4アルキル、C
3-C
5シクロアルキル、CON(R
10)
2、またはNR
10COR
10である;
R
2は、HまたはC
1-C
3アルキルである;
Lは、O、CH
2、S、SO、SO
2、CO、CHF、CF
2、C(R
11)CN、CHR
11、またはC(R
11)R
11である;
R
3およびR
4は独立して、Cl、Br、メチル、またはエチルである;
R
5は、H、ハロ、C
1-C
4アルキル、またはC
3-C
4シクロアルキルである;
あるいはR
5は、R
4および介在する原子と一緒になって、5~7員のシクロアルキルまたは1~2個のヘテロ原子を含む5~7員の複素環を形成する;
Xは、不在、O、NR
12、C(O)NR
12、NR
12C(O)、CR
12R
12、OCR
12R
12、CR
12R
12O、NR
12CR
12R
12、CR
12R
12NR
12、SO
2NR
12、またはNR
12SO
2である;
各R
10は独立して、C
1-C
3アルキルまたはHである;
各R
11は独立して、1~5個のハロで、任意に置換されたC
1-C
2アルキルであるか、または
2つのR
11基は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロプロピルまたはシクロブチル環を形成する;および
各R
12は独立して、Hまたはメチルである]
で示される化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0005】
いくつかの実施態様では、化合物は、式(IIA)または(IIB):
【化2】
[式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、X、およびLは、式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0006】
いくつかの実施態様では、化合物は、式(VD):
【化3】
(VD)
[式中、R
1、R
2、R
3、R
4、およびR
5は、式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0007】
いくつかの実施態様では、R
1は、1~2個のハロ基またはヒドロキシル基で、任意に置換されたC
1-C
4アルキルまたはC
3-C
5シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、イソプロピル、t-ブチル、HO-CH(CH
3)-、HO-CH(CH
2CH
3)-、HO-C(CH
3)
2-、HO-CH
2CH(CH
3)-、シクロプロピル、または
【化4】
である。
【0008】
いくつかの実施態様では、R2は、Hまたは-CH3である。
いくつかの実施態様では、R3は、クロロまたは-CH3である。
【0009】
いくつかの実施態様では、R4は、クロロまたは-CH3であるか;またはR5は、R4および介在する原子と一緒になって、5~6員のシクロアルキルを形成する。いくつかの実施態様では、R5は、R4および介在する原子と一緒になって、シクロペンチルを形成する。いくつかの実施態様では、R5は、Hまたはフルオロである。
【0010】
いくつかの実施態様では、Xは、結合である。いくつかの実施態様では、Xは、NR12C(O)、OCR12R12、またはNR12CR12R12であり;および各R12は独立して、Hまたはメチルである。いくつかの実施態様では、Xは、-OCH2-、-NHCH2-、-NHC(O)-、-N(CH3)CH2-、または-N(H)CH(CH3)-である。
【0011】
いくつかの実施態様では、Lは、O、CH2、SO2、CO、CHR11、またはC(R11)R11であり;および各R11は独立して、メチルまたはエチルである。いくつかの実施態様では、Lは、O、CH2、SO2、またはCOである。
【0012】
いくつかの実施態様では、本明細書は、表1に記載の化合物から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
【0013】
1つの態様では、本明細書は、本明細書で提供される化合物および少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【0014】
1つの態様では、本明細書は、有効量の本明細書で提供される化合物、または有効量の本明細書で提供される医薬組成物のいずれかを、THRベータと接触させることを含む、甲状腺ホルモン受容体ベータ(THRベータ)をアゴナイズする方法を提供する。
【0015】
1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、患者のTHRベータによって媒介される障害を治療する方法を提供する。いくつかの実施態様では、障害は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
詳細な記載
定義
本明細書で使用する場合、特に明記しない限り、以下の定義が適用される。さらに、本明細書で使用される用語または記号が以下に記載されるように定義されていない場合、それは当技術分野においてその通常の意味を有するものとする。
【0017】
「含む」とは、組成物および方法が記載された要素を含むが、他のものを除外しないことを意味することを意図する。組成物および方法を定義するために使用される場合、「本質的にからなる」とは、組み合わせにとって本質的に重要な他の要素を除外することを意味するものとする。たとえば、本質的に本明細書で定義される要素からなる組成物は、特許請求される発明の基本的および新規な特徴に実質的に影響を及ぼさない他の要素を排除しないであろう。「からなる」とは、微量を超える量の、たとえば、記載されている他の成分、および実質的な方法ステップを除外することを意味するものとする。これらの連結語句のいずれかによって定義される実施態様は、本発明の範囲内である。
【0018】
化合物または組成物の「有効量」または用量は、本明細書の開示に基づいて所望の意図された結果をもたらす化合物または組成物のその量を意味する。有効量は、細胞培養または実験動物における標準的な製薬手順、たとえば、限定的ではないが、LD50(人口の50%致死量)およびED50(人口の50%に治療効果のある用量)を決定することによって決定することができる。
【0019】
本明細書で使用される「賦形剤」という用語は、本発明の化合物を有効成分として含む錠剤などの薬物または医薬品の製造に使用されうる不活性(inert)または不活性(inactive)物質を意味する。結合剤、崩壊剤、コーティング、圧縮/カプセル化助剤、クリームまたはローション、滑沢剤、非経口投与用の溶液、チュアブル錠の材料、甘味料または香味料、懸濁剤/ゲル化剤、または湿式造粒剤として使用される物質を含むがこれらに限定されないさまざまな物質が、賦形剤という用語に含まれうる。結合剤には、たとえば、カーボポール、ポビドン、キサンタンガムなどが含まれる;コーティングには、たとえば、酢酸フタル酸セルロース、エチルセルロース、ジェランガム、マルトデキストリン、腸溶コーティングなどが含まれる;圧縮/カプセル化助剤には、たとえば、炭酸カルシウム、デキストロース、フルクトースdc(dc=「直接圧縮可能」)、ハニーdc、ラクトース(無水物または一水和物;必要に応じて、アスパルテーム、セルロース、微結晶性セルロースと組み合わせて)、澱粉dc、ショ糖などが含まれる;崩壊剤には、たとえば、クロスカルメロースナトリウム、ジェランガム、デンプングリコール酸ナトリウムなどが含まれる;クリームまたはローションには、たとえば、マルトデキストリン、カラギーナンなどが含まれる;滑沢剤には、たとえば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウムなどが含まれる;チュアブル錠の材料には、たとえば、デキストロース、フルクトースdc、ラクトース(一水和物、必要に応じて、アスパルテームまたはセルロースと組み合わせて)などが含まれる;懸濁剤/ゲル化剤には、たとえば、カラギーナン、デンプングリコール酸ナトリウム、キサンタンガムなどが含まれる;甘味料には、たとえば、アスパルテーム、デキストロース、フルクトースdc、ソルビトール、スクロースdcなどが含まれる;湿式造粒剤には、たとえば、炭酸カルシウム、マルトデキストリン、微結晶性セルロースなどが含まれる。
【0020】
「患者」は哺乳動物を示し、ヒトおよびヒト以外の哺乳動物を含む。患者の例には、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ブタ、ウサギ、ネコ、イヌ、ヤギ、ヒツジ、ウシ、およびヒトが含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施態様では患者は、人間を意味する。
【0021】
「薬学的に許容される」とは、好ましくはインビボで、より好ましくはヒト投与に対して安全で非毒性であることを意味する。
【0022】
「薬学的に許容される塩」とは、薬学的に許容される塩を意味する。本明細書に記載の化合物は、薬学的に許容される塩として投与することができる。
【0023】
「プロドラッグ」は、投与後、代謝されるか、さもなければ、少なくとも1つの特性に関して生物学的に活性なまたはより活性な化合物(または薬物)に変換される化合物を意味する。薬物と比較して、プロドラッグは、薬物と比較して、活性が少ないか、または不活性であるように化学的に修飾されるが、化学修飾は、プロドラッグが投与された後に代謝または他の生物学的プロセスによって対応する薬物が生成されるような修飾である。プロドラッグは、活性薬物と比較して、代謝安定性または輸送特性の変化、副作用または毒性の低下、風味の改善を有しうる(たとえば、参考文献であるNogrady、1985、Medicinal Chemistry A Biochemical Approach、Oxford University Press、New York、pages 388-392を参照してください。参照により本願に組み込まれる)。プロドラッグは、対応する薬物を使用する以外の反応物を使用して合成することができる。説明のために、そしてこれらに限定されないが、プロドラッグには、カルボキシエステル、直鎖および環状リン酸エステルおよびホスホルアミドおよびホスホルアミデート、カルバメート、好ましくはフェノール性カルバメート(すなわち、ヒドロキシ基がアリールまたはヘテロアリール部分の一部であり、アリールおよびヘテロアリールが任意に置換されうるカルバメートでありうる)などが含まれる。
【0024】
「塩」は、酸と塩基との間に形成されるイオン性化合物を意味する。本明細書で提供される化合物が酸性官能基を含む場合、そのような塩には、アルカリ金属、アルカリ土類金属、およびアンモニウム塩が含まれるが、これらに限定されない。本明細書で使用される場合、アンモニウム塩には、プロトン化された窒素塩基およびアルキル化された窒素塩基を含む塩が含まれる。薬学的に許容される塩において有用な例示的かつ非限定的なカチオンには、Na、K、Rb、Cs、NH4、Ca、Ba、イミダゾリウム、および天然に存在するアミノ酸に基づくアンモニウムカチオンが含まれる。本明細書で使用される化合物が塩基性官能基を含む場合、そのような塩には、カルボン酸およびスルホン酸などの有機酸の塩、ならびにハロゲン化水素、硫酸、リン酸などの鉱酸が含まれるが、これらに限定されない。薬学的に許容される塩において有用な例示的かつ非限定的なアニオンには、シュウ酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、塩化物、硫酸塩、重硫酸塩、一塩基性、二塩基性および三塩基性リン酸塩、メシレート、トシレートなどが含まれる。
【0025】
化合物または組成物の「治療有効量」または用量は、患者の症状の軽減または阻害または生存の延長をもたらす化合物または組成物のその量を意味する。結果は、化合物または組成物の複数回投与を必要としうる。
【0026】
患者の病気の「治療する」または「治療」とは、1)疾患の素因があるか、まだ疾患の症状を示していない患者において病気が発生するのを防ぐこと;2)疾患を阻害することまたはその進行を止めること;または3)疾患の改善または退行を引き起こすことを意味する。本明細書で使用される場合、「治療する」または「治療」は、臨床結果を含む有益なまたは望ましい結果を得るためのアプローチである。本発明の目的のために、有益なまたは望ましい結果には、以下の1つ以上が含まれるが、これらに限定されない:病気または障害に起因する1つ以上の症状を減少させること、病気や障害の程度を軽減させること、疾患または障害を安定させること(たとえば、疾患または障害の悪化を予防または遅延させること)、病気または障害の発生または再発を遅らせること、病気または障害の進行を遅らせるか、または遅くさせること、病気または障害の状態を改善すること、疾患または障害の寛解(部分的または全体的)を提供すること、病気または障害を治療するために必要な1つ以上の他の薬の用量を減らすこと、病気または障害を治療するために使用される別の薬の効果を高めること、病気または障害の進行を遅らせること、生活の質を向上させること、および/または患者の生存を延長させること。「治療」には、疾患または障害の病理学的結果の低減も含まれる。本発明の方法は、治療のこれらの態様のいずれか1つ以上を企図している。
【0027】
化合物の「アイソトポマー」は、化合物の1つ以上の原子がそれらの同じ原子の同位体で置き換えられている化合物である。たとえば、HがDまたはTに置き換えられるか、または12Cが11Cに置き換えられるか、または14Nが15Nに置き換えられた。たとえば、限定的ではないが、Dでの置換は、場合によっては、代謝速度の低下、したがってより長い半減期につながる可能性がある。HをTに置き換えると、結合研究に役立つ可能性のある放射性リガンドを提供することができる。12Cを短寿命の同位体11Cに置き換えると、陽電子放出断層撮影(PET)スキャンに役立つリガンドを提供することができる。14Nを15Nに置き換えると、15NNMR分光法で検出/監視されうる化合物が得られる。たとえば、-CH2CH3を含む化合物のアイソトポマーは、その化合物であるが、-CH2CH3の代わりに-CD2CD3を含む化合物である。
【0028】
元素の特定の同位体が式中に示されていない限り、本開示には、たとえば、化合物の重水素化誘導体(Hが2H、すなわち、Dでありうる)など、本明細書に開示される化合物のすべての同位体が含まれる。アイソトポログは、構造内の任意の場所またはすべての場所で同位体置換を有することができるか、または構造内の任意の場所またはすべての場所に天然存在度で存在する原子を有することができる。
【0029】
「立体異性体」または「立体異性体」は、限定的ではないが、1つ以上の立体中心のキラリティーにおいて、または炭素-炭素または炭素-窒素二重結合のシスまたはトランス配置に関連するなど、構成原子の立体形成性が異なる化合物を意味する。立体異性体には、エナンチオマーおよびジアステレオマーが含まれる。
【0030】
「互変異性体」は、エノール-ケトおよびイミン-エナミン互変異性体などのプロトンの位置が異なる化合物の代替形態、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、およびテトラゾールなどの環-NH-部分および環=N-部分の両方に結合した環原子を含むヘテロアリール基の互変異性形態を意味する。
【0031】
「アルキル」は、1~12個の炭素原子、好ましくは1~10個の炭素原子、およびより好ましくは1~6個の炭素原子を有する一価の飽和脂肪族ヒドロカルビル基を意味する。この用語には、例示として、メチル(CH3-)、エチル(CH3CH2-)、n-プロピル(CH3CH2CH2-)、イソプロピル((CH3)2CH-)、n-ブチル(CH3CH2CH2CH2-)、イソブチル((CH3)2CHCH2-)、sec-ブチル((CH3)(CH3CH2)CH-)、t-ブチル((CH3)3C-)、n-ペンチル(CH3CH2CH2CH2CH2-)、およびネオペンチル((CH3)3CCH2-)などの直鎖および分枝ヒドロカルビル基が含まれる。Cxアルキルは、炭素原子数がx個であるアルキル基を意味する。
【0032】
「アルケニル」は、2~6個の炭素原子、および好ましくは2~4個の炭素原子を有し、少なくとも1個、および好ましくは1~2個のビニル(>C=C<)不飽和部位を有する直鎖または分枝一価ヒドロカルビル基を意味する。そのような基は、たとえば、ビニル、アリル、およびブタ-3-エン-1-イルによって例示される。この用語には、シスおよびトランス異性体またはこれらの異性体の混合物が含まれる。Cxアルケニルは、炭素原子数がx個であるアルケニル基を意味する。
【0033】
「アルキニル」は、2~6個の炭素原子、および好ましくは2~3個の炭素原子を有し、少なくとも1個、および好ましくは1~2個のアセチレン(-C≡C-)不飽和部位を有する直鎖または分枝一価ヒドロカルビル基を意味する。そのような基の例には、アセチレニル(-C≡CH)、およびプロパルギル(-CH2C≡CH)が含まれる。Cxアルキニルは、炭素原子数がx個であるアルキニル基を意味する。
【0034】
「置換アルキル」とは、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、アリールアミノ、置換アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、置換ヘテロアリールアミノ、シクロアルキルアミノ、置換シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノ、置換ヘテロシクリルアミノ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、スルホニルオキシ、スルホニルアミノ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオ(ここで、該置換基は本明細書に定義される)からなる群から選択される1~5個、好ましくは1~3個、より好ましくは1~2個の置換基を有するアルキル基を意味する。
【0035】
「置換アルケニル」とは、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、アリールアミノ、置換アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、置換ヘテロアリールアミノ、シクロアルキルアミノ、置換シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノ、置換ヘテロシクリルアミノ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、スルホニルオキシ、スルホニルアミノ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオ(ここで、該置換基は本明細書に定義され、ただし、任意のヒドロキシまたはチオール置換は、ビニル(不飽和)炭素原子に結合しない)からなる群から選択される1~3個の置換基、好ましくは1~2個の置換基を有するアルケニル基を意味する。
【0036】
「置換アルキニル」とは、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、アリールアミノ、置換アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、置換ヘテロアリールアミノ、シクロアルキルアミノ、置換シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノ、置換ヘテロシクリルアミノ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、スルホニルオキシ、スルホニルアミノ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオ(ここで、該置換基は本明細書に定義され、ただし、任意のヒドロキシルまたはチオール置換は、アセチレン炭素原子に結合しない)からなる群から選択される1~3個の置換基、好ましくは1~2個の置換基を有するアルケキル基を意味する。
【0037】
「アルコキシ」は、アルキルが本明細書で定義される、-O-アルキル基を意味する。アルコキシには、例示として、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、t-ブトキシ、sec-ブトキシ、およびn-ペントキシが含まれる。
【0038】
「置換アルコキシ」は、置換アルキルが本明細書で定義される、-O-(置換アルキル)基を意味する。-O-(置換アルキル)中の好ましい置換アルキル基には、ハロゲン化アルキル基および特に、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチルなどのハロゲン化メチル基が含まれる。
【0039】
「アシル」は、H-C(O)-、アルキル-C(O)-、置換アルキル-C(O)-、アルケニル-C(O)-、置換アルケニル-C(O)-、アルキニル-C(O)-、置換アルキニル-C(O)-、シクロアルキル-C(O)-、置換シクロアルキル-C(O)-、アリール-C(O)-、置換アリール-C(O)-、ヘテロアリール-C(O)-、置換ヘテロアリール-C(O)-、複素環-C(O)-、および置換複素環-C(O)-基を示し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。アシルには、「アセチル」基:CH3C(O)-が含まれる。
【0040】
「アシルアミノ」は、-NR30C(O)アルキル、-NR30C(O)置換アルキル、-NR30C(O)シクロアルキル、-NR30C(O)置換シクロアルキル、-N R30C(O)アルケニル、-NR30C(O)置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ-NR30C(O)アルキニル、-NR30C(O)置換アルキニル、-NR30C(O)アリール、-NR30C(O)置換アリール、-NR30C(O)ヘテロアリール、-NR30C(O)置換ヘテロアリール、-NR30C(O)複素環、および-NR30C(O)置換複素環基を示し、ここで、R30は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、シクロアルキル、または置換シクロアルキルであり;およびここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0041】
「アシルオキシ」は、アルキル-C(O)O-、置換アルキル-C(O)O-、アルケニル-C(O)O-、置換アルケニル-C(O)O-、アルキニル-C(O)O-、置換アルキニル-C(O)O-、アリール-C(O)O-、置換アリール-C(O)O-、シクロアルキル-C(O)O-、置換シクロアルキル-C(O)O-、ヘテロアリール-C(O)O-、置換ヘテロアリール-C(O)O-、複素環-C(O)O-、および置換複素環-C(O)O-基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0042】
「アミノ」は、-NH2基を意味する。
【0043】
「置換アミノ」は、-NR31R32基を意味し、ここで、R31およびR32は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、置換複素環、アリールアミノ、置換アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、置換ヘテロアリールアミノ、シクロアルキルアミノ、置換シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノ、置換ヘテロシクリルアミノ、スルホニルアミノ、および置換スルホニルからなる群から選択され、およびここで、R31およびR32は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ただし、R31およびR32は、少なくとも一方は水素ではなく、およびここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書に定義である。R31が水素であり、R32がアルキルである場合、置換アミノ基は、アルキルアミノを意味する場合がある。R31およびR32がアルキルである場合、置換アミノ基は、ジアルキルアミノを意味する場合がある。モノ置換アミノを意味する場合、R31またはR32のいずれかが水素であり、両方ではないことを意味する。ジ置換アミノを意味する場合、R31またはR32のいずれもが水素ではないことを意味する。
【0044】
「アミノカルボニル」は、-C(O)NR33R34基を意味し、ここで、R33およびR34は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキルヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0045】
「アミノチオカルボニル」は、-C(S)NR33R34基を意味し、ここで、R33およびR34は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0046】
「アミノカルボニルアミノ」は、-NR30C(O)NR33R34基を意味し、ここで、R30は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、シクロアルキル、または置換シクロアルキルであり、およびR33およびR34は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0047】
「アミノチオカルボニルアミノ」は、-NR30C(S)NR33R34基を意味し、ここで、R30は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、シクロアルキル、または置換シクロアルキルであり、およびR33およびR34は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0048】
「アミノカルボニルオキシ」は、-O-C(O)NR33R34、ここで、R33およびR34は独立して、水素、アルキル、置基を意味し換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0049】
「アミノスルホニル」は、-SO2NR33R34基を意味し、ここで、R33およびR34は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0050】
「アミノスルホニルオキシ」は、-O-SO2NR33R34基を意味し、ここで、R33およびR34は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0051】
「アミノスルホニルアミノ」は、-NR30-SO2NR33R34基を意味し、ここで、R30は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、シクロアルキル、または置換シクロアルキル、およびR33およびR34は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0052】
「アミジノ」は、-C(=NR35)NR33R34基を意味し、ここで、R33、R34、およびR35は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、およびここで、R33およびR34は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0053】
「アリール」または「Ar」は、単環(たとえば、フェニル(Ph))または複数の縮合環(たとえば、ナフチルまたはアントリル)を有する6~14個の炭素原子の一価の芳香族炭素環式基を意味し、縮合環は、芳香族である場合とそうでない場合があり(たとえば、2-ベンゾオキサゾリノン、2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)-オン-7-イルなど)、ただし、結合点は、芳香族炭素原子にある。好ましいアリール基には、フェニルおよびナフチルが含まれる。
【0054】
「置換アリール」は、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、アリールアミノ、置換アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、置換ヘテロアリールアミノ、シクロアルキルアミノ、置換シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノ、置換ヘテロシクリルアミノ カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、スルホニルオキシ、スルホニルアミノ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオからなる群から選択される1~5個、好ましくは1~3個、またはより好ましくは1~2個の置換基(ここで、該置換基は、本明細書に定義されるとおりである)で置換されたアリール基を意味する。
【0055】
「アリールオキシ」は、-O-アリール基を意味し、ここで、アリールは、本明細書に定義されるとおりであり、例示として、フェノキシおよびナフトキシが挙げられる。
【0056】
「置換アリールオキシ」は、-O-(置換アリール)基を意味し、ここで、置換アリールは、本明細書に定義されるとおりである。
【0057】
「アリールチオ」は、-S-アリール基を意味し、ここで、アリールは、本明細書に定義されるとおりである。
【0058】
「置換アリールチオ」は、-S-(置換アリール)基を意味し、ここで、置換アリールは、本明細書に定義されるとおりである。
【0059】
「アリールアミノ」は、-NR37(アリール)基を意味しここで、アリールは、本明細書に定義されるとおりであり、およびR37は、水素、アルキル、または置換アルキルである。
【0060】
「置換アリールアミノ」は、-NR37(置換アリール)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルであり、ここで、置換アリールは、本明細書に定義されるとおりである。
【0061】
「カルボニル」は、-C(=O)-と同義である二価基:-C(O)-を意味する。
【0062】
「カルボキシ」または「カルボキシル」は、-COOHまたはその塩を意味する。
【0063】
「カルボキシlエステル」または「カルボキシエステル」は、-C(O)O-アルキル、-C(O)O-置換アルキル、-C(O)O-アルケニル、-C(O)O-置換アルケニル、-C(O)O-アルキニル、-C(O)O-置換アルキニル、-C(O)O-アリール、-C(O)O-置換アリール、-C(O)O-シクロアルキル、-C(O)O-置換シクロアルキル、-C(O)O-ヘテロアリール、-C(O)O-置換ヘテロアリール、-C(O)O-複素環、および-C(O)O-置換複素環基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0064】
「(カルボキシlエステル)アミノ」は、-NR30-C(O)O-アルキル、-NR30-C(O)O-置換アルキル、 -NR30-C(O)O-アルケニル、-NR30-C(O)O-置換アルケニル、-NR30-C(O)O-アルキニル、-NR30-C(O)O-置換アルキニル、-NR30-C(O)O-アリール、-NR30-C(O)O-置換アリール、-NR30-C(O)O-シクロアルキル、 -NR30-C(O)O-置換シクロアルキル、-NR30-C(O)O-ヘテロアリール、-NR30-C(O)O-置換ヘテロアリール、-NR30-C(O)O-複素環、および-NR30-C(O)O-置換複素環基を意味し、ここで、R30は、アルキルまたは水素であり、およびここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0065】
「(カルボキシlエステル)オキシ」は、-O-C(O)O-アルキル、-O-C(O)O-置換アルキル、-O-C(O)O-アルケニル、-O-C(O)O-置換アルケニル、-O-C(O)O-アルキニル、-O-C(O)O-置換アルキニル、-O-C(O)O-アリール、-O-C(O)O-置換アリール、-O-C(O)O-シクロアルキル、-O-C(O)O-置換シクロアルキル、-O-C(O)O-ヘテロアリール、-O-C(O)-置換ヘテロアリール、-O-C(O)O-複素環、および-O-C(O)O-置換複素環基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0066】
「シアノ」は、-C≡N基を意味する。
【0067】
「シクロアルキル」は、縮合、架橋、およびスピロ環系などの単環式または多環式基を有する、3~10個の炭素原子、好ましくは3~8個の炭素原子、およびより好ましくは3~6個の炭素原子の、飽和または不飽和であるが、非芳香族環式アルキル基を意味する。Cxシクロアルキルは、環炭素原子数がx個であるシクロアルキル基を意味する。適切なシクロアルキル基の例には、たとえば、アダマンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロオクチルが含まれる。1つ以上の環は、アリール、ヘテロアリール、または複素環でありうるが、ただし、結合点は、非芳香族、非複素環飽和炭素環である。「置換シクロアルキル」は、オキソ、チオン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノチオカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アミノスルホニル、アミノスルホニルオキシ、アミノスルホニルアミノ、アミジノ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、アリールチオ、置換アリールチオ、カルボキシル、カルボキシルエステル、(カルボキシルエステル)アミノ、(カルボキシルエステル)オキシ、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、置換シクロアルキルオキシ、シクロアルキルチオ、置換シクロアルキルチオ、グアニジノ、置換グアニジノ、ハロ、ヒドロキシ、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、置換ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールチオ、置換ヘテロアリールチオ、複素環、置換複素環、ヘテロシクリルオキシ、置換ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルチオ、置換ヘテロシクリルチオ、ニトロ、SO3H、置換スルホニル、スルホニルオキシ、チオアシル、チオール、アルキルチオ、および置換アルキルチオ(ここで、該置換基は、本明細書に定義されるとおりである)からなる群から選択される1~5個または好ましくは1~3個の置換基を有するシクロアルキル基を意味する。
【0068】
「シクロアルキルオキシ」は、-O-シクロアルキルを意味する。
【0069】
「置換シクロアルキルオキシ」は、-O-(置換シクロアルキル)を意味する。
【0070】
「シクロアルキルアミノ」は、-NR37(シクロアルキル)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルである。
【0071】
「置換シクロアルキルアミノ」は、-NR37(置換シクロアルキル)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルであり、置換シクロアルキルは、本明細書に定義されるとおりである。
【0072】
「シクロアルキルチオ」は、-S-シクロアルキルを意味する。
【0073】
「置換シクロアルキルチオ」は、-S-(置換シクロアルキル)を意味する。
【0074】
「グアニジノ」は、-NHC(=NH)NH2基を意味する。
【0075】
「置換グアニジノ」は、-NR36C(=NR36)N(R36)2を意味し、ここで、各R36は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群から選択され、および共通のグアニジノ窒素原子に結合した2つのR36基は任意に、それらに結合する窒素と一緒になって、複素環または置換複素環基を形成し、ただし、少なくとも1つのR36は、水素ではなく、およびここで、該置換基は、本明細書に定義されるとおりである。
【0076】
「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味し、好ましくはフルオロまたはクロロである。
【0077】
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は、-OH基を意味する。
【0078】
「ヘテロアルキレン」は、1つ以上の炭素が、-O-、-S-、SO
2、-NR
Q-、
【化5】
部分で置き換えられるアルキレン基を意味し、ここで、R
Qは、HまたはC
1-C
6アルキルである。「置換ヘテロアルキレン」は、置換アルキレンのために開示された置換基から選択される1~3個の置換基、および好ましくは1~2個の置換基を有するヘテロアルキニレン基を意味する。
【0079】
「ヘテロアリール」は、環内に1~10個の炭素原子、および酸素、窒素およびイオウからなる群から選択される1~4個のヘテロ原子を有する芳香族基を意味する。このようなヘテロアリール基は、単環(たとえば、ピリジニルまたはフリル)または複数の縮合環(たとえば、インドリジニルまたはベンゾチエニル)を有することができ、ここで、縮合環は、芳香族である場合とそうでない場合があり、および/またはヘテロ原子を含む場合とそうでない場合があり、ただし、結合点は、芳香族ヘテロアリール基の原子を介する。1つの実施態様では、ヘテロアリール基の窒素および/またはイオウ環原子は任意に、酸化されて、N-オキシド(N→O)、スルフィニル、またはスルホニル部分を提供する。好ましいヘテロアリールには、ピリジニル、ピロリル、チオフェニル、およびフラニルなどの5または6員のヘテロアリールが含まれる。他の好ましいヘテロアリールには、インドリル、キノリニル、キノロニル、イソキノリニル、およびイソキノロニルなどの9または10員のヘテロアリールが含まれる。
【0080】
「置換ヘテロアリール」は、置換アリールのために定義された置換基と同じグループの置換基からなる群から選択される1~5個、好ましくは1~3個、またはより好ましくは1~2 この置換基で置換されるヘテロアリール基を意味する。
【0081】
「ヘテロアリールオキシ」は、-O-ヘテロアリールを意味する。
【0082】
「置換ヘテロアリールオキシ」は、-O-(置換ヘテロアリール)基を意味する。
【0083】
「ヘテロアリールチオ」は、-S-ヘテロアリール基を意味する。
【0084】
「置換ヘテロアリールチオ」は、-S-(置換ヘテロアリール)基を意味する。
【0085】
「ヘテロアリールアミノ」は、-NR37(ヘテロアリール)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルである。
【0086】
「置換ヘテロアリールアミノ」は、-NR37(置換ヘテロアリール)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルであり、置換ヘテロアリールは、本明細書に定義されるとおりである。
【0087】
「ヘテロ環」または「複素環」または「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロシクリル」は、1~10個の環炭素原子、好ましくは1~8個の炭素原子、およびより好ましくは1~6個の炭素原子、および窒素、イオウ、または酸素からなる群から選択される1~4個の環ヘテロ原子、好ましくは1~3個のヘテロ原子、およびより好ましくは1~2個のヘテロ原子を有する、飽和または部分飽和であるが、芳香族ではない基を意味する。Cxヘテロシクロアルキルは、環ヘテロ原子がx個であるヘテロシクロアルキル基を意味する。ヘテロ環は、縮合、架橋、スピロ環系などの単環または複数の縮合環を含む。縮合環系では、1つ以上の環が、シクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールでありうるが、ただし、結合点は、非芳香族環を介する。1つの実施態様では、複素環基の窒素および/またはイオウ原子は任意に、酸化されて、N-オキシド、スルフィニル、スルホニル部分を提供する。
【0088】
「ヘテロシクリレン」は、1~10個の環炭素原子および窒素、イオウ、または酸素からなる群から選択される1~4個の環ヘテロ原子を有する、二価の飽和または部分飽和であるが、芳香族ではない基を意味する。「置換ヘテロシクリレン」は、置換シクロアルキルのために定義された同じ置換基の1~5個または好ましくは1~3個の置換基で置換されるヘテロシクリレン基を意味する。
【0089】
「置換複素環」または「置換ヘテロシクロアルキル」または「置換ヘテロシクリル」は、置換シクロアルキルのために定義された同じ置換基の1~5個または好ましくは1~3個の置換基で置換されるヘテロシクリル基を意味する。
【0090】
「ヘテロシクリルオキシ」は、-O-ヘテロシクリル基を意味する。
【0091】
「置換ヘテロシクリルオキシ」は、-O-(置換ヘテロシクリル)基を意味する。
【0092】
「ヘテロシクリルチオ」は、-S-ヘテロシクリル基を意味する。
【0093】
「置換ヘテロシクリルチオ」は、-S-(置換ヘテロシクリル)基を意味する。
【0094】
「ヘテロシクリルアミノ」は、-NR37(ヘテロシクリル)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルである。
【0095】
「置換ヘテロシクリルアミノ」は、-NR37(置換ヘテロシクリル)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルであり、置換ヘテロシクリルは、本明細書に定義されるとおりである。
【0096】
ヘテロシクリルおよびヘテロアリールの例には、アゼチジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジル、ピリミジル、ピリダジル、インドリジル、イソインドリル、インドリル、ジヒドロインドリル、インダゾリル、プリニル、キノリジニル、イソキノリニル、キノリニル、フタラジニル、ナフチルキルジニル、ピリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、カルバゾリル、カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、フェナントロリニル、イソチアゾリル、フェナジニル、イソキサゾリル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、インドリニル、フタリミジル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリニル、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェニル、チアゾリル、チアゾリジニル、チオフェニル、ベンゾ[b]チオフェリング、モルホリニル、チオモルホリニル(チアモルホリニルとも呼ばれる)、1,1-ジオキソチオモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、およびテトラヒドロフラニルが含まれるが、これらに限定されない。
【0097】
「ニトロ」は、-NO2基を意味する。
【0098】
「オキソ」は、原子(=O)または(O)を意味する。
【0099】
「スピロ環系」は、両方の環に共通の単一の環炭素原子を有する二環式環系を意味する。
【0100】
「スルフィニル」は、二価基:-S(O)-または-S(=O)-を意味する。
【0101】
「スルホニル」は、二価基:-S(O)2-または-S(=O)2-を意味する。
【0102】
「置換スルホニル」は、-SO2-アルキル、-SO2-置換アルキル、-SO2-OH、-SO2-アルケニル、-SO2-置換アルケニル、-SO2-シクロアルキル、-SO2-置換シクロアルキル、-SO2-アリール、-SO2-置換アリール、-SO2-ヘテロアリール、-SO2-置換ヘテロアリール、-SO2-複素環、-SO2-置換複素環基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。置換スルホニルには、メチル-SO2-、フェニル-SO2-、および4-メチルフェニル-SO2-などの基が含まれる。置換アルキル-SO2-上の好ましい置換アルキル基には、ハロゲン化アルキル基、および特にトリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチルなどのハロゲン化メチル基が含まれる。
【0103】
「置換スルフィニル」は、-SO-アルキル、-SO-置換アルキル、-SO-アルケニル、-SO-置換アルケニル、-SO-シクロアルキル、-SO-置換シクロアルキル、-SO-アリール、-SO-置換アリール、-SO-ヘテロアリール、-SO-置換ヘテロアリール、-SO-複素環、-SO-置換複素環基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。置換スルフィニルには、メチル-SO-、フェニル-SO-、および4-メチルフェニル-SO-などの基が含まれる。置換アルキル-SO-上の好ましい置換アルキル基には、ハロゲン化アルキル基、および特にトリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチルなどが含まれる。
【0104】
「スルホニルオキシ」または「置換スルホニルオキシ」は、-OSO2-アルキル、-OSO2-置換アルキル、-OSO2-OH、-OSO2-アルケニル、-OSO2-置換アルケニル、-OSO2-シクロアルキル、-OSO2-置換シクロアルキル、-OSO2-アリール、-OSO2-置換アリール、-OSO2-ヘテロアリール、-OSO2-置換ヘテロアリール、-OSO2-複素環、-OSO2-置換複素環基を意味し、ここで、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0105】
「スルホニルアミノ」は、-NR37(置換スルホニル)基を意味し、ここで、R37は、水素、アルキル、または置換アルキルであり、置換スルホニルは、本明細書に定義されるとおりである。
【0106】
「チオアシル」は、基を意味するs H-C(S)-、アルキル-C(S)-、置換アルキル-C(S)-、アルケニル-C(S)-、置換アルケニル-C(S)-、アルキニル-C(S)-、置換アルキニル-C(S)-、シクロアルキル-C(S)-、置換シクロアルキル-C(S)-、アリール-C(S)-、置換アリール-C(S)-、ヘテロアリール-C(S)-、置換ヘテロアリール-C(S)-、複素環-C(S)-、および置換複素環-C(S)-、whereinアルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環および置換複素環は、本明細書に定義されるとおりである。
【0107】
「メルカプト」または「チオール」は、-SH基を意味する。
【0108】
「ホルミル」は、-C(O)H基を意味する。
【0109】
「チオカルボニル」は、-C(=S)-と同義である二価基:-C(S)-を意味する。
【0110】
「チオン」は、原子(=S)を意味する。
【0111】
「アルキルチオ」は、-S-アルキル基を意味し、ここで、アルキルは、本明細書に定義されるとおりである。
【0112】
「置換アルキルチオ」は、-S-(置換アルキル)基を意味し、ここで、置換アルキルは、本明細書に定義されるとおりである。-S-(置換アルキル)上の好ましい置換アルキル基には、ハロゲン化アルキル基、および特にトリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチルなどのハロゲン化メチル基が含まれる。
【0113】
「ビニル」は、エチレンから誘導される不飽和炭化水素ラジカル:-CH=CH2を意味する。
【0114】
本明細書を通じて使用される、用語「任意の」または「任意に」は、その後に説明するイベントまたは状況は発生する可能性があるが、発生する必要はないこと、および記載には、イベントまたは状況が発生する場合と発生しない場合が含まれることを意味する。たとえば、「窒素原子は任意に酸化されてN-オキシド(N→O)部分を提供する」とは、窒素原子が酸化される可能性があるが、酸化される必要はないこと、およびここで、記載には、窒素原子が酸化されない場合と窒素原子が酸化される場合が含まれることを意味する。
【0115】
用語「任意に置換された」置換または非置換基を意味する。置換基は、たとえば、1、2、3、4または5個の置換基などの1つ以上の置換基で置換されうる。好ましくは、置換基は、本明細書で提供される官能基から選択される。特定のより好ましい実施態様では、置換基は、オキソ、ハロ、-CN、NO2、-CO2R100、-OR100、-SR100、-SOR100、-SO2R100、-NR101R102、-CONR101R102、-SO2NR101R102、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、-CR100=C(R100)2、-CCR100、C3-C10シクロアルキル、C4-C10ヘテロシクリル、C6-C14アリールおよびC5-C12ヘテロアリールから選択され、ここで、各R100 は独立して、水素またはC1-C8アルキル;C3-C12シクロアルキル;C4-C10ヘテロシクリル;C6-C14アリール;またはC2-C12ヘテロアリールであり;ここで、各アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールは、1~3個のハロ、1~3個のC1-C6アルキル、1~3個のC1-C6ハロアルキルまたは1~3個のC1-C6アルコキシ基で、任意に置換される。より好ましくは、置換基はクロロ、フルオロ、-OCH3、メチル、エチル、イソ-プロピル、シクロプロピル、-OCF3、-CF3および-OCHF2からなる群から選択される。
【0116】
R101およびR102は独立して、水素;-CO2Hまたはそのエステルで任意に置換されたC1-C8アルキル、C1-C6アルコキシ、オキソ、-CR103=C(R103)2、-CCR、C3-C10シクロアルキル、C3-C10ヘテロシクリル、C6-C14アリール、またはC2-C12ヘテロアリールC1-C8アルキルであり、ここで、各R103は独立して、水素またはC1-C8アルキル;C3-C12シクロアルキル;C4-C10ヘテロシクリル;C6-C14 アリール;またはC2-C12ヘテロアリールであり;ここで、各シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールは、1~3個のアルキル基または1~3個のハロ基で、任意に置換されるか、またはR101およびR102は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、 5~7員のヘテロ環を形成する。
【0117】
特に明記しない限り、本明細書で明示的に定義されていない置換基の命名法は、官能基の末端部分に名前を付け、続いて結合点に向かって隣接する官能基に名前を付けることによって得られる。たとえば、置換基「アルコキシカルボニルアルキル」は、(アルコキシ)-C(O)-(アルキル)-基を意味する。
【0118】
上記で定義されたすべての置換基において、それ自体にさらなる置換基を有する置換基を定義することによって到達したポリマー(たとえば、それ自体が置換アリール基で置換される置換基として置換アリール基を有する置換アリールなど)は、本明細書に含めることを意図されないことが理解される。そのような場合、そのような置換基の最大数は3である。すなわち、上記の定義のそれぞれが、たとえば、置換アリール基が、-置換アリール-(置換アリール)-置換アリールに限定されるという制限によって制約されると言うことである。
【0119】
上記の定義は、許容されない置換パターン(たとえば、4つのフルオロ基を有するメチル置換)を含むことを意図していないことが理解される。そのような許容されない置換パターンは、当業者によく知られている。
【0120】
明確にするために、別個の実施態様の文脈で説明されている本発明の特定の特徴もまた、単一の実施態様において組み合わせて提供されうることが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施態様の文脈で説明される本発明のさまざまな特徴はまた、別個にまたは任意の適切なサブコンビネーションで提供されうる。変数によって表される化学基に関連する実施態様のすべての組み合わせは、本発明によって具体的に包含され、そのような組み合わせが安定な化合物(すなわち、単離され、特徴付けられ、生物学的活性について試験されうる化合物)である化合物を包含するような範囲で、あたかもそれぞれおよびすべての組み合わせが個別に、そして明示的に開示されたかのように本明細書に開示される。さらに、そのような変数を説明する実施態様に記載された化学基のすべてのサブコンビネーションもまた、本発明によって具体的に包含され、化学基のそのようなすべてのサブコンビネーションが個別にかつ明示的に本明細書に開示されたかのように本明細書に開示される。
【0121】
化合物
1つの態様では、本明細書は、式(I):
【化6】
(I)
[式中、
カルボニル(ケト)基を有する環Aは、N、O、およびSからなる群から選択される1~3個のヘテロ原子を含む5員の複素環を形成し、ここで、複素環は、C
1-C
3アルキルおよびC
3-C
4シクロアルキルからなる群から選択される1~2個の置換基で、任意に置換され、ここで、カルボニル(ケト)基は、Xに結合する原子に隣接しない;
R
1は、C
1-C
4アルキル;1~5個のハロ、好ましくはフルオロ、またはヒドロキシル基で、任意に置換されたC
1-C
4アルキル;C
3-C
5シクロアルキル、CON(R
10)
2、またはNR
10COR
10であり、ここで、各R
10は独立して、C
1-C
3アルキルまたはHである;
R
2は、HまたはC
1-C
3アルキルである;
Lは、O、CH
2、S、SO、SO
2、CO、CHF、CF
2、C(Me)CNなどのC(R
11)CN、CHR
11、またはC(R
11)R
11、ここで、各R
11は、1~5個のハロ、好ましくはフルオロで、任意に置換されたC
1-C
2アルキルであるか、または2つのR
11基は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロプロピルまたはシクロブチル環を形成する;
R
3およびR
4のそれぞれは独立して、Cl、Br、Me、またはエチルである;
R
5は、H、ハロ、C
1-C
4アルキル、好ましくはCH
3、またはC
3-C
4シクロアルキルであるか、あるいはR
5は、R
4および介在する原子と一緒になって、5~7員のシクロアルキルまたは1~2個のヘテロ原子を含む5~7員の複素環を形成する;および
Xは、不在(すなわち、Xは結合)であるか、またはO、NR
12、C(O)NR
12、NR
12C(O)、CR
12R
12、OCR
12R
12、CR
12R
12O、NR
12CR
12R
12、CR
12R
12NR
12
、 SO
2NR
12、またはNR
12SO
2であり、ここで、各R
12は独立して、Hまたはメチルである]
で示される化合物、またはその互変異性体またはN-オキシド、またはそのそれぞれのアイソトポマー、または上記のそれぞれのプロドラッグ、または上記の立体異性体、または上記のそれぞれの薬学的に許容される塩、または上記のそれぞれの溶媒和物を提供する。
【0122】
いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、その薬学的に許容される塩である。
【0123】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(IIA):
【化7】
(IIA)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0124】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(IIB):
【化8】
(IIB)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0125】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(IIIA):
【化9】
(IIIA)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0126】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(IIIB):
【化10】
(IIIB)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(IIIC):
【化11】
(IIIC)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0127】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(IIID):
【化12】
(IIID)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0128】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(IVA):
【化13】
(IVA)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0129】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(IVB):
【化14】
(IVB)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0130】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(IVC):
【化15】
(IVC)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0131】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(IVD):
【化16】
(IVD)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0132】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VA):
【化17】
(VA)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0133】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VB):
【化18】
(VB)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0134】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VC):
【化19】
(VC)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0135】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VD):
【化20】
(VD)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0136】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VIA):
【化21】
(VIA)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0137】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VIB):
【化22】
(VIB)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0138】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VIC):
【化23】
(VIC)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0139】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VID):
【化24】
(VID)
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0140】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VIIA):
【化25】
(VIIA)
[式中、R
2は、Hまたはメチルであり、および可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0141】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VIIB):
【化26】
(VIIB)
[式中、R
2は、Hまたはメチルであり、および可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0142】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VIIC):
【化27】
(VIIC)
[式中、R
2は、Hまたはメチルであり、および可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0143】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VIID):
【化28】
(VIID)
[式中、R
2は、Hまたはメチルであり、および可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0144】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VIIIA):
【化29】
(VIIIA)
[式中、R
2は、Hまたはメチルであり、および可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0145】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VIIIB):
【化30】
(VIIIB)
[式中、R
2は、Hまたはメチルであり、および可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0146】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VIIIC):
【化31】
(VIIIC)
[式中、R
2は、Hまたはメチルであり、および可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0147】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(VIIID):
【化32】
(VIIID)
[式中、R
2は、Hまたはメチルであり、および可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。
【0148】
1つの実施態様では、式(I)で示される化合物は、式(IXA)、(IXB)、(IXC)、(IXD)、(IXE)、または(IXF):
【化33】
[式中、可変基は式(I)と同意義である]
で示される化合物である。いくつかの実施態様では、化合物は、式(IXA)で示される化合物である。いくつかの実施態様では、化合物は、式(IXB)で示される化合物である。いくつかの実施態様では、化合物は、式(IXC)で示される化合物である。いくつかの実施態様では、化合物は、式(IXD)で示される化合物である。いくつかの実施態様では、化合物は、式(IXE)で示される化合物である。いくつかの実施態様では、化合物は、式(IXF)で示される化合物である。
【0149】
1つの実施態様では、カルボニル(ケト)基を有する環Aは、N、O、およびSからなる群から選択される1~3個のヘテロ原子を含む5員の複素環を形成し、ここで、ケト基は、Xに結合する原子に隣接しない。1つの実施態様では、カルボニル(ケト)基を有する環Aは、N、O、およびSからなる群から選択される1~3個のヘテロ原子を含む5員の複素環を形成し、ここで、複素環は、1~2個のC
1-C
3アルキルまたはC
3-C
4シクロアルキルで置換され、およびここで、ケト基は、Xに結合する原子に隣接しない。1つの実施態様では、5員の複素環は、NおよびOからなる群から選択される1~3個の環ヘテロ原子を含む。いくつかの実施態様では、環Aは、環内でカルボニル(ケト)基と一緒になって、
【化34】
である。いくつかの実施態様では、環Aは、環内でカルボニル(ケト)基と一緒になって、
【化35】
である。
【0150】
1つの実施態様では、R
1は、C
1-C
4アルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、またはt-ブチルである。いくつかの実施態様では、R
1は、C
3-C
4アルキルである。1つの実施態様では、R
1は、イソプロピルである。いくつかの実施態様では、R
1は、t-ブチルである。1つの実施態様では、R
1は、1~5個のハロ、好ましくはフルオロで、任意に置換されたC
1-C
4アルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、フルオロまたはクロロなどの1~2個のハロで、任意に置換されたC
1-C
4アルキルである。1つの実施態様では、R
1は、1~5個のハロまたはヒドロキシル基で、任意に置換されたC
1-C
4アルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、1~5個のハロまたはヒドロキシル基で、任意に置換されたC
2-C
4アルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、1~2個のハロ基またはヒドロキシル基で、任意に置換されたC
1-C
4アルキルである。1つの実施態様では、R
1は、1~5個のヒドロキシル基で、任意に置換されたC
1-C
4アルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、1~2個のヒドロキシル基で、任意に置換されたC
1-C
4アルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、1個のヒドロキシル基で置換されたC
1-C
4アルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、1~2個のハロ基またはヒドロキシル基で、任意に置換されたC
1-C
4アルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、HO-CH(CH
3)-である。いくつかの実施態様では、R
1は、HO-CH(CH
2CH
3)-である。いくつかの実施態様では、R
1は、HO-C(CH
3)
2-である。いくつかの実施態様では、R
1は、HO-CH
2CH(CH
3)-である。1つの実施態様では、R
1は、C
3-C
5シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、単環式C
3-C
5シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、シクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチルである。いくつかの実施態様では、R
1は、シクロプロピルである。いくつかの実施態様では、R
1は、縮合二環式C
3-C
5シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、架橋二環式C
3-C
5シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R
1は、
【化36】
である。1つの実施態様では、R
1は、CON(R
10)
2である。1つの実施態様では、R
1は、NR
10COR
10である。
【0151】
1つの実施態様では、各R10は独立して、C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、各R10は独立して、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。いくつかの実施態様では、各R10は、メチルである。1つの実施態様では、各R10は、Hである。いくつかの実施態様では、一方のR10は、Hであり、他方のR10は、C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、一方のR10は、Hであり、他方のR10は、メチルである。
【0152】
1つの実施態様では、R2は、Hである。1つの実施態様では、R2は、C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R2は、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。いくつかの実施態様では、R2は、メチルである。いくつかの実施態様では、R2は、Hまたは-CH3である。
【0153】
1つの実施態様では、Lは、Oである。1つの実施態様では、Lは、CH2である。1つの実施態様では、Lは、Sである。1つの実施態様では、Lは、SOである。1つの実施態様では、Lは、SO2である。1つの実施態様では、Lは、COである。1つの実施態様では、Lは、CHFである。1つの実施態様では、Lは、CF2である。1つの実施態様では、Lは、C(R11)CNである。1つの実施態様では、Lは、C(Me)CNである。1つの実施態様では、Lは、CHR11またはC(R11)R11であり、ここで、各R11は独立して、1~5個のハロ、好ましくはフルオロで、任意に置換されたC1-C2アルキルであるか、または2つのR11基が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロプロピルまたはシクロブチル環を形成する。1つの実施態様では、Lは、CHR11である。1つの実施態様では、Lは、C(R11)R11である。1つの実施態様では、各R11は独立して、C1-C2アルキルであり、すなわち、メチルまたはエチルである。1つの実施態様では、各R11は独立して、1~5個のハロ、好ましくはフルオロで置換されたC1-C2アルキルである。1つの実施態様では、2つのR11基は、それらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロプロピルまたはシクロブチル環を形成する。いくつかの実施態様では、Lは、O、CH2、SO2、CO、CHR11、またはC(R11)R11であり、および各R11は独立して、メチルまたはエチルである。いくつかの実施態様では、Lは、O、CH2、SO2、またはCOである。
【0154】
1つの実施態様では、R3は、Clである。1つの実施態様では、R3は、Brである。1つの実施態様では、R3は、Meである。1つの実施態様では、R3は、エチルである。いくつかの実施態様では、R3は、Clまたは-CH3である。1つの実施態様では、R4は、Clである。1つの実施態様では、R4は、Brである。1つの実施態様では、R4は、Meである。1つの実施態様では、R4は、エチルである。1つの実施態様では、R3およびR4は、それぞれClである。いくつかの実施態様では、R3およびR4は、それぞれメチルである。いくつかの実施態様では、R3は、Clであり、R4は、メチルである。いくつかの実施態様では、R3は、メチルであり、R4は、Clである。
【0155】
1つの実施態様では、R5は、Hである。1つの実施態様では、R5は、ハロである。いくつかの実施態様では、R5は、フルオロ、クロロ、またはブロモである。いくつかの実施態様では、R5は、フルオロである。1つの実施態様では、R5は、C1-C4アルキルである。いくつかの実施態様では、R5は、C1-C3アルキルである。いくつかの実施態様では、R5は、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。1つの実施態様では、R5は、CH3である。いくつかの実施態様では、R5は、Hまたは-CH3である。1つの実施態様では、R5は、C3-C4シクロアルキルである。いくつかの実施態様では、R5は、シクロプロピルである。いくつかの実施態様では、R5は、シクロブチルである。1つの実施態様では、R4は、R5および介在する原子と一緒になって、5~7員のシクロアルキルを形成する。いくつかの実施態様では、R4は、R5および介在する原子と一緒になって、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを形成する。いくつかの実施態様では、R4は、R5および介在する原子と一緒になって、シクロペンチルである。1つの実施態様では、R4 は、R5および介在する原子と一緒になって、1~2個の環ヘテロ原子を含む5~7員の複素環を形成する。好ましいヘテロ原子には、1つ以上のN、O、およびSが含まれる。
【0156】
1つの実施態様では、Xは、不在(すなわち、Xは、結合)である。1つの実施態様では、Xは、Oである。1つの実施態様では、Xは、NR12である。1つの実施態様では、Xは、C(O)NR12である。1つの実施態様では、Xは、NR12C(O)である。1つの実施態様では、Xは、NR12SO2である。1つの実施態様では、Xは、SO2NR12である。1つの実施態様では、Xは、NR12C(O)である。1つの実施態様では、Xは、CR12R12である。1つの実施態様では、Xは、OCR12R12である。1つの実施態様では、Xは、CR12R12Oである。1つの実施態様では、Xは、CR12R12NHである。1つの実施態様では、Xは、NR12CR12R12である。いくつかの実施態様では、Xは、NR12C(O)、OCR12R12、またはNR12CR12R12であり、各R12は独立して、Hまたはメチルである。いくつかの実施態様では、Xは、N(CH3)CH2である。1つの実施態様では、Xは、CR12R12NR12である。1つの実施態様では、Xは、NHである。1つの実施態様では、Xは、CH2である。1つの実施態様では、Xは、OCH2である。1つの実施態様では、Xは、CH2Oである。1つの実施態様では、Xは、NHCH2である。1つの実施態様では、Xは、CH2NHである。1つの実施態様では、Xは、NHC(O)である。1つの実施態様では、Xは、C(O)NHである。1つの実施態様では、Xは、SO2NHである。1つの実施態様では、Xは、NHSO2である。いくつかの実施態様では、Xは、OCH2、NHCH2、NHC(O)、N(CH3)CH2、またはN(H)CH(CH3)である。1つの実施態様では、R12は、Hである。1つの実施態様では、R12は、メチルである。いくつかの実施態様では、すべてのR12基は、OCR12R12などの所定の部分において、Hである。いくつかの実施態様では、すべてのR12基は、OCR12R12などの所定の部分において、メチルである。いくつかの実施態様では、R12基は、OCR12R12などの所定の部分において、Hおよびメチルの組み合わせである。
【0157】
1つの態様では、1つ以上の以下の特徴を有する、式(I)で示される化合物が提供される:
(I)環内でカルボニル基と一緒になった環Aが、
(i)
【化37】
;または
(ii)
【化38】
である;
(II)R
1が、
(iii)1~5個のハロまたはヒドロキシル基で、任意に置換されたC
1-C
4アルキルであるか;または
(iv)C
3-C
5シクロアルキルである;
(III)R
2が、HまたはC
1-C
3アルキルである;
(IV)R
3が、Clまたはメチルである;
(V)R
4が、Clまたはメチルである;
(VI)R
5が、H、ハロ、またはC
1-C
4アルキルである;
(VII)R
5が、R
4および介在する原子と一緒になって、5~7員のシクロアルキルまたは1~2個のヘテロ原子を含む5~7員の複素環を形成する;
(VIII)Xが、
(v)結合;または
(vi)NR
12C(O)、OCR
12R
12、またはNR
12CR
12R
12であり、ここで、各R
12は独立して、Hまたはメチルである;および
(IX)Lが、O、CH
2、SO
2、またはCOである。
【0158】
1つの変形例では、(I)を適用する。1つの変形例では、(II)を適用する。1つの変形例では、(III)を適用する。1つの変形例では、(IV)を適用する。1つの変形例では、(V)を適用する。1つの変形例では、(VI)を適用する。1つの変形例では、(VII)を適用する。1つの変形例では、(VIII)を適用する。1つの変形例では、(IX)を適用する。この変形例の1つの態様では、(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VIII)、および(IX)を適用する。この変形例のもう1つの態様では、(I)、(II)、(III)、(IV)、(VII)、(VIII)、および(IX)を適用する。1つの変形例では、(i)、(iii)、および(vi)を適用する。1つの変形例では、(ii)、(iii)、および(v)を適用する。1つの変形例では、(i)、(iii)、および(vi)を適用する。1つの変形例では、(i)、(iv)、および(vi)を適用する。1つの変形例では、(i)、(iii)、(VII)、および(vi)を適用する。
【0159】
いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRベータのアゴニストである。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRベータのアゴニストであり、THRアルファに対するよりも選択的である。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも2倍の選択性を有する。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも5倍の選択性を有する。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも10倍の選択性を有する。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも20倍の選択性を有する。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも50倍の選択性を有する。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも75倍の選択性を有する。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも100倍の選択性を有する。いくつかの実施態様では、式(I)で示される化合物は、THRアルファよりもTHRベータに対して、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、または100倍の選択性を有する。任意のこのような実施態様では、1つの態様では、選択性は、実施例B1に記載されているTR-FRETアッセイなどの生化学的アッセイを介して評価される。
【0160】
本明細書の記載において、部分のすべての記載、変形、実施態様または態様は、あたかも記載のそれぞれおよびすべての組み合わせが具体的かつ個別にリストされているかのように、他の部分のすべての記載、変形、実施態様または態様と組み合わせることができることが理解される。たとえば、式(I)の環A部分に関して本明細書で提供されるすべての記載、変形、実施態様または態様は、あたかも記載のそれぞれおよびすべての組み合わせが具体的かつ個別にリストされているかのように、R1、R2、R3、R4、R5、R10、R11、R12、X、およびLのすべての記載、変形、実施態様または態様と組み合わせることができる。また、式(I)のすべての記載、変形、実施態様または態様は、あたかも、記載、変形、実施態様または態様のそれぞれおよびすべてが、すべての式について具体的かつ個別にリストされているかのように、該当する場合、本明細書に詳述される他の式に等しく適用されること、および等しく記載されることも理解される。たとえば、式(I)のすべての記載、変形、実施態様または態様は、あたかも、記載、変形、実施態様または態様のそれぞれおよびすべてが、すべての式について具体的かつ個別にリストされているかのように、該当する場合、式(IIA)、(IIB)、(IIIA)-(IIID)、(IVA)-(IVD)、(VA)-(VD)、(VIA)-(VID)、(VIIA)-(VIID)、(VIIIA)-(VIIID)、および(IXA)-(IXF)などの、本明細書に詳述される任意の式に等しく適用されること、および等しく記載される。
【0161】
いくつかの実施態様では、表1中の化合物、またはその薬学的に許容される塩から選択される化合物が提供される。表1を含む、本開示に記載されている特定の化合物は、特定の立体異性体として、および/または非立体化学的形態で提示されているが、表1を含む、本開示の任意の化合物の任意のエナンチオマーまたはジアステレオマー形態を含む任意またはすべての立体化学形態、および任意の互変異性体または他の形態が本明細書に記載されることが理解される。
【0162】
1つの実施態様では、本明細書は、下記表1にまとめられた化合物、またはその互変異性体またはN-オキシド、またはそのそれぞれのアイソトポマー、または上記のそれぞれのプロドラッグ、または上記の立体異性体、または上記のそれぞれの薬学的に許容される塩、または上記のそれぞれの溶媒和物から選択される化合物を提供する:
表1
【表1】
【表2】
【表3】
【0163】
いくつかの実施態様では、本明細書は、表1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩から選択される化合物を提供する。
【0164】
本発明はまた、本明細書で言及される化合物の、薬学的に許容される塩などのすべての塩を含む。本発明はまた、記載された化合物の任意のエナンチオマー形態、ジアステレオマー形態、任意の互変異性体、N-オキシドなどの他の形態、溶媒和物、プロドラッグ、またはアイソトポマーを含む、任意の立体化学形態を含む。立体化学が化学構造または名称で明示的に示されていない限り、構造または名称は、描かれている化合物のすべての可能な立体異性体を包含することを意図している。さらに、特定の立体化学的形態が示されている場合、他の立体化学的形態も本発明に含まれることが理解される。化合物の結晶性形態または非結晶性形態など、すべての形態の化合物も本発明に含まれる。本発明の化合物を含む組成物、たとえば、その特定の立体化学形態を含む実質的に純粋な化合物の組成物もまた意図される。化合物のラセミ、非ラセミ、エナンチオリッチおよびスケールミック混合物が含まれるような、任意の比率の本発明の化合物の2つ以上の立体化学形態の混合物などの、任意の比率の本発明化合物の混合物を含む組成物もまた、本発明に包含される。
【0165】
合成方法
スキーム1:の一般的な合成ビアリール-エーテルコア
【化39】
[ここで、R
1、R
3、R
4、およびR
5は、式(I)で示される化合物と同意義であり;Tは、Br、CN、またはNH
2であり;およびPGおよびGは、適切な保護基である]
【0166】
本明細書に開示の化合物のビアリール-エーテルコアは、スキーム1に概説されるように製造することができる。3,6-ジクロロピリダジンおよび一般式 R1-CO2Hの化合物と過硫酸アンモニウムとの反応により、R1-置換ジクロロピリダジン化合物が得られ、次に、これをフェノール誘導体と反応させ、加水分解し、任意にN保護して目的の中間化合物を得ることができる。
【0167】
スキーム1’:別のピリダジン合成
【化40】
[ここで、R
1は、式(I)で示される化合物と同意義である]
【0168】
スキーム1’は、本明細書に開示の式(I)で示される化合物の製造に用いたピリダジンの別の合成を提供する。 3,6-ジクロロ-1,2,4,5-テトラジンとR1-置換アセチレンの反応により、R1-置換ジクロロピリダジン化合物が得られる。
【0169】
スキーム1a:G=アルキルおよびT=NH
2
への到達
【化41】
[ここで、R
1、R
3、R
4、およびR
5は、式(I)で示される化合物と同意義であり;およびGは、適切な保護基である]
【0170】
スキーム1aは、Gがアルキル基であり、TがNH2である合成を概説する。アミン部分を有するビアリールエーテルコアを有する化合物は、フタルイミド保護、N-アルキル化、その後の脱保護により、所望の中間体化物を提供することができる。
【0171】
スキーム2:
【化42】
[ここで、R
1、R
3、R
4、R
5、およびR
12は、式(I)で示される化合物と同意義であり;およびPG、G、およびG
1は、適切な保護基である]
【0172】
スキーム2は、本明細書に開示の特定の式(I)で示される化合物の合成を概説する。スキーム1aで提供されるように、ビアリール-エーテルコアとアミン部分を有する化合物を、N-アルキル化および第二のアミン誘導体化、次に、NH2OHとの反応、カルボニル転移試薬による処理、および任意選択の脱保護に付して、所望化合物を得ることができる。
【0173】
スキーム2a:
【化43】
[ここで、R
1、R
3、R
4、R
5、およびR
12は、式(I)で示される化合物と同意義であり;およびPGとG
1は、適切な保護基である]
【0174】
スキーム2aは、本明細書に開示の特定の式(I)で示される化合物の合成を概説する。ビアリール-エーテルコアとアミン部分を有する化合物を、N-アルキル化、アミン基の保護、NH2OHとの反応、カルボニル転移試薬による処理、および任意選択の脱保護または加水分解に付して、所望化合物を得ることができる。
【0175】
スキーム3:
【化44】
[ここで、R
1、R
3、R
4、R
5、および環Aは、式(I)で示される化合物と同意義であり;およびGとG
1は、適切な保護基である]
【0176】
スキーム3は、特定の式(I)で示される化合物の合成を示す。アミン部分を有するビアリール-エーテル誘導体と環Aのカルボン酸誘導体との反応は、アミド結合を提供して、所望の化合物を形成する。
【0177】
スキーム4:
【化45】
[ここで、R
1、R
3、R
4、R
5、およびR
12は、式(I)で示される化合物と同意義であり;およびGとPGは、適切な保護基である]
【0178】
スキーム4は、特定の式(I)で示される化合物の合成を示す。ブロモ基を含むビアリール-エーテル誘導体のパラジウム媒介性ヒドロキシル化、次に、O-アルキル化、NH2OHとの反応、カルボニル転移試薬による処理、および任意選択の脱保護または加水分解は、所望の化合物を提供する。
【0179】
スキーム5:
【化46】
[ここで、R
1、R
3、R
4、およびR
5は、式(I)で示される化合物と同意義であり;およびGは、適切な保護基である]
【0180】
スキーム5は、特定の式(I)で示される化合物の合成を示す。シアノ基を有するビアリール-エーテル誘導体のNH2OHによる処理、次に、カルボニル転移試薬による処理は、所望の化合物を提供する。
【0181】
スキーム6:
【化47】
[ここで、R
1、R
3、R
4、およびR
5は、式(I)で示される化合物と同意義である]
【0182】
スキーム6は、特定の式(I)で示される化合物の合成を示す。シアノ基を有するビアリール-エーテル誘導体のNH2OHによる処理、次に、カルボニル転移試薬による処理および加水分解は、所望の化合物を提供する。
【0183】
スキーム7:
【化48】
[ここで、R
1、R
3、R
4、およびR
5は、式(I)で示される化合物と同意義であり;およびGは、適切な保護基である]
【0184】
スキーム7は、特定の式(I)で示される化合物の合成を示す。アミノ基を有するビアリール-エーテル誘導体のジアゾ化/ヨード化、次に、ソノガシラカップリング、とNH2OHの反応、および続いての任意選択の脱保護は、所望の化合物を提供する。
【0185】
本明細書で提供される特定の化物の合成は、上に概略的に示され、後記実施例セクションで提供される。上記のスキームにリストされている変数は、式(I)示される化合物、または任意の変形体、実施態様、または態様と同意義である。本明細書で提供される他の化合物の合成は、本明細書で提供されるガイダンスに基づいて、および当業者に周知の合成方法に基づいて、当業者には明らかであろう。
【0186】
化合物の特定のエナンチオマーを得ることを望む場合、これは、エナンチオマーを分離または分割するための任意の適切な従来の手順を使用して、エナンチオマーの対応する混合物から達成することができる。したがって、たとえば、ジアステレオマー誘導体は、エナンチオマーの混合物、たとえば、ラセミ体、および適切なキラル化合物の反応によって生成されうる。次に、ジアステレオマーは、任意の便利な手段、たとえば、結晶化によって分離することができ、所望のエナンチオマーが回収される。別の分割プロセスでは、キラル高速液体クロマトグラフィーを使用してラセミ体を分離することができる。あるいは、必要に応じて、記載されたプロセスの1つにおいて適切なキラル中間体を使用することにより、特定のエナンチオマーを得ることができる。
【0187】
クロマトグラフィー、再結晶および他の従来の分離手順はまた、化合物の特定の異性体を得ること、またはそうでなければ反応の生成物を精製することが望まれる場合、中間体または最終生成物と共に使用されうる。
【0188】
本明細書で提供される化合物の溶媒和物および/または多形体、その薬学的に許容される塩も企図される。溶媒和物は、化学量論的量または非化学量論的量のいずれかの溶媒を含み、結晶化の過程でしばしば形成される。溶媒が水である場合に水和物が形成され、または溶媒がアルコールである場合にアルコラートが形成される。多形体は、化合物の同じ元素組成の、異なる結晶充填配置を含む。多形体は通常、異なるX線回折パターン、赤外線スペクトル、融点、密度、硬度、結晶形状、光学的および電気的特性、安定性、および/または溶解性を有する。再結晶溶媒、結晶化速度、および保管温度などのさまざまな要因により、単結晶が支配的になる可能性がある。
【0189】
本明細書に開示される合成プロセスは、適切な試薬および出発物質を選択することにより、本発明のさまざまな化合物に到達するように改変されうることが理解される。特定の活性基または非適合基(たとえば、アミンまたはカルボン酸)の保護が必要な場合、たとえば、本明細書で提供されるスキームの式は、そのような活性基または非適合基が適切に保護された形態である化合物を意図し、含むことも理解される。保護基とその使用法の一般的な説明については、P.G.M. Wuts and T.W. Greene、Greene's Protective Groups in Organic Synthesis 4th edition、Wiley-Interscience、New York、2006を参照。
【0190】
医薬組成物および製剤
本明細書に詳述される化合物のいずれかの医薬組成物は、本発明に含まれる。したがって、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩、ならびに薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物を含む。1つの態様では、薬学的に許容される塩は、無機酸または有機酸と形成された塩などの酸付加塩である。本発明による医薬組成物は、経口、頬側、非経口、鼻腔内、局所または直腸投与に適した形態、または吸入による投与に適した形態をとることができる。
【0191】
1つの態様では、本明細書に詳述される化合物は、精製された形態であってもよく、精製された形態の化合物を含む組成物は、本明細書に詳述される。実質的に純粋な化合物の組成物など、本明細書に詳述される化合物またはその塩を含む組成物が提供される。いくつかの実施態様では、本明細書に記載の化合物またはその塩を含む組成物は、実質的に純粋な形態である。1つの変形例では、「実質的に純粋」とは、不純物が35%以下の組成物を意味し、ここで、不純物は、組成物の大部分を占める化合物またはその塩以外の化合物を意味する。たとえば、表1の化合物から選択される実質的に純粋な化合物の組成物は、35%以下の不純物を含む組成物を意図し、ここで、不純物は、化合物またはその塩以外の化合物を示す。1つの変形例では、実質的に純粋な化合物またはその塩の組成物が提供され、その組成物は、25%以下の不純物を含む。もう1つの変形例では、実質的に純粋な化合物またはその塩の組成物が提供され、その組成物は、20%またはそれ以下の不純物を含む。さらにもう1つの変形例では、実質的に純粋な化合物またはその塩の組成物が提供され、その組成物は、10%またはそれ以下の不純物を含む。さらなる変形例では、実質的に純粋な化合物またはその塩の組成物が提供され、その組成物は、5%またはそれ以下の不純物を含む。もう1つの変形例では、実質的に純粋な化合物またはその塩の組成物が提供され、その組成物は、3%またはそれ以下の不純物を含む。さらにもう1つの変形例では、実質的に純粋な化合物またはその塩の組成物が提供され、その組成物は、1%またはそれ以下の不純物を含む。さらなる変形例では、実質的に純粋な化合物またはその塩の組成物が提供され、その組成物は、0.5%またはそれ以下の不純物を含む。さらに他の変形例では、実質的に純粋な化合物の組成物は、組成物が、15%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下、さらにより好ましくは3%以下、最も好ましくは1%以下の不純物を含むことを意味し、この不純物は、異なる立体化学形態の化合物でありうる。たとえば、限定することなく、実質的に純粋な(S)化合物の組成物は、組成物が15%以下または10%以下または5%以下または3%以下または1%以下の(R)型の化合物を含むことを意味する。
【0192】
1つの変形例では、本明細書の化合物は、ヒトなどの個体に投与するために調製された合成化合物である。もう1つの変形例では、実質的に純粋な形態の化合物を含む組成物が提供される。もう1つの変形例では、本発明は、本明細書に詳述される化合物および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物を包含する。もう1つの変形例では、化合物の投与方法が提供される。精製された形態、医薬組成物、および化物を投与する方法は、本明細書に詳述される任意の化合物またはその形態に適している。
【0193】
化合物は、経口、粘膜(たとえば、鼻、舌下、膣、頬または直腸)、非経口(たとえば、筋肉内、皮下または静脈内)、局所または経皮送達形態を含む、任意の利用可能な送達経路の用に製剤されうる。化合物は、限定的ではないが、錠剤、カプレット、カプセル(硬質ゼラチンカプセルまたは軟弾性ゼラチンカプセルなど)、カシェ、トローチ、ロゼンジ、トローチ、ガム、分散液、坐剤、軟膏、パップ(湿布)、ペースト、粉末、ドレッシング、クリーム、溶液、パッチ、エアロゾル(たとえば、点鼻スプレーまたは吸入剤)、ゲル、懸濁液(たとえば、水性または非水性液体懸濁液、水中油型エマルジョンまたは油中水型液体エマルジョン)、溶液およびエリキシルを含むがこれらに限定されない送達形態を提供するために適切な担体と共に製剤されうる。
【0194】
本明細書に記載の1つまたは複数の化合物は、有効成分としての1つの化合物または複数の化合物を上記のような薬学的に許容される担体と組み合わせることによって、医薬製剤などの製剤の調製に使用することができる。システムの治療形態(たとえば、経皮パッチ対経口錠剤)に応じて、担体は、さまざまな形態でありうる。さらに、医薬製剤は、防腐剤、可溶化剤、安定剤、再湿潤剤、乳化剤、甘味料、染料、調整剤、浸透圧調整用の塩、緩衝液、コーティング剤または抗酸化剤を含みうる。化合物を含む製剤はまた、価値のある治療特性を有する他の物質を含みうる。医薬製剤は、既知の医薬方法によって調製することができる。
適切な製剤は、たとえば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、Lippincott Williams & Wilkins、21st ed。(2005)に見出すことができる、これは、参照により本願に組み込まれる。
【0195】
本明細書に記載の化合物は、錠剤、コーティング錠、およびハードシェルまたはソフトシェルのゲルカプセル、エマルジョンまたは懸濁液などの一般的に受け入れられている経口組成物の形態で個体(たとえば、ヒト)に投与することができる。そのような組成物の調製に使用されうる担体の例は、ラクトース、コーンスターチまたはその誘導体、タルク、ステアリン酸塩またはその塩などである。ソフトシェルを備えたゲルカプセルに許容される担体は、たとえば、植物油、ワックス、脂肪、半固体および液体ポリオールなどである。さらに、医薬製剤は、防腐剤、可溶化剤、安定剤、再湿潤剤、乳化剤、甘味料、染料、調整剤、浸透圧調整用の塩、緩衝液、コーティング剤または抗酸化剤を含みうる。
【0196】
本明細書に記載の化合物のいずれも、記載の任意の剤形の錠剤に製剤することができる。
【0197】
本明細書で提供される化合物を含む組成物も記載される。1つの変形例では、この組成物は、化合物および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む。もう1つの変形例では、実質的に純粋な化合物の組成物が提供される。
【0198】
使用方法/治療方法
本明細書に提供される任意の式の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物などの、本明細書に詳述される化合物および組成物は、本明細書に提供される投与方法および治療方法において使用されうる。化合物および組成物はまた、スクリーニング目的のため、および/または品質管理アッセイを実施するために化合物または組成物を細胞に投与するインビトロ法などのインビトロ法において使用されうる。
【0199】
1つの態様では、本明細書は、有効量の本明細書で提供される化合物、または有効量の本明細書で提供される医薬組成物のいずれかをTHRベータと接触させることを含む、甲状腺ホルモン受容体受容体ベータ(THRベータ)をアゴナイズする方法を提供する。
【0200】
1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、患者のTHRベータによって媒介される障害を治療する方法を提供する。
【0201】
非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎を含むがこれらに限定されない、THRベータによって媒介される障害、ならびにそれぞれの症状および兆候を治療する方法は、当業者に周知であり、本明細書で提供される化合物または組成物でそのような障害を治療するために適合させることができる。
【0202】
1つの態様では、本明細書は、有効量の本明細書で提供される化合物、またはその薬学的に許容される塩などの塩、または有効量の本明細書で提供される医薬組成物のいずれかをTHRベータと接触させることを含む、甲状腺ホルモン受容体受容体ベータ(THRベータ)をアゴナイズする方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、有効量の本明細書で提供される化合物、またはその薬学的に許容される塩などの塩、または有効量の本明細書で提供される医薬組成物のいずれかをTHRベータと接触させることを含む、THRアルファよりもTHRベータを選択的にアゴナイズする方法を提供する。1つのこのような態様では、方法は、THRアルファよりもTHRベータを少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、または100倍選択的にアゴナイズする。そのような実施態様では、1つの態様では、選択性は、実施例B1に記載されているTR-FRETアッセイなどの生化学的アッセイを介して評価される。
【0203】
1つの態様では、本明細書は、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者のTHRベータによって媒介される疾患または障害を治療する方法を提供する。1つの態様では、疾患または障害は、肝疾患または肝障害である。1つの態様では、本明細書は、THRアルファよりもTHRベータを選択的にアゴナイズする、式(I)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、それを必要とする患者における準最適なTHRベータアゴニズムに関連する肝疾患または肝障害を治療する方法を提供する。
【0204】
1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の非アルコール性脂肪性肝疾患を治療する方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療する方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者のメタボリックシンドロームを治療する方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の脂質異常症を治療する方法を供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の高トリグリセリド血症を治療する方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の高コレステロール血症を治療する方法を提供する。
【0205】
本明細書に記載の実施態様のいずれかにおいて、THRベータアゴニズムに関連する疾患または障害を有する患者には、根底にある甲状腺機能低下症を有する患者が含まれうるが、これらに限定されない。
【0206】
別の態様では、疾患または障害を発症するリスクのある患者(ヒトなど)のTHRベータによって媒介される疾患または障害の発症および/または進行を遅らせる方法が提供される。個人が疾患または障害を発症しない場合、発症の遅延は予防を含みうることが理解される。1つの態様においてTHRベータが媒介する疾患または障害を発症するリスクのある個人は、年齢、胴囲の増加、高体格指数または 関連する併存疾患の存在などの疾患または障害を発症するための1つ以上のリスク因子を有する。
【0207】
1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の非アルコール性脂肪性肝疾患の発症および/または進行を遅らせる方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の発症および/または進行を遅らせる方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者のメタボリックシンドロームの発症および/または進行を遅らせる方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の脂質異常症の発症および/または進行を遅らせる方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の高トリグリセリド血症の発症および/または進行を遅らせる方法を提供する。1つの態様では、本明細書は、治療有効量の本明細書で提供される化合物、または治療有効量の本明細書で提供される組成物を患者に投与することを含む、それを必要とする患者の高コレステロール血症の発症および/または進行を遅らせる方法を提供する。
【0208】
1つの態様では、本明細書は、治療における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。いくつかの実施態様では、本明細書は、非アルコール性脂肪性肝疾患の治療における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩またはそのような化合物または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様では、本明細書は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩またはそのような化合物または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様では、本明細書は、メタボリックシンドロームの治療における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩またはそのような化合物または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様では、本明細書は、脂質異常症の治療における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩またはそのような化合物または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様では、本明細書は、高トリグリセリド血症の治療における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩またはそのような化合物または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施態様では、本明細書は、高コレステロール血症の治療における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩またはそのような化合物または薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。
【0209】
もう1つの実施態様では、本明細書は、非アルコール性脂肪性肝疾患の治療用医薬の製造における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。もう1つの実施態様では、本明細書は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療用医薬の製造における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。もう1つの実施態様では、本明細書は、メタボリックシンドロームの治療用医薬の製造における使用のための、式(I)で示される化合物またはその任意の変形体、またはその薬学的に許容される塩を提供する。いくつかの実施態様では、医薬は、脂質異常症の治療用である。いくつかの実施態様では、医薬は、高トリグリセリド血症の治療用である。いくつかの実施態様では、医薬は、脂質異常症の治療用である。いくつかの実施態様では、医薬は、高コレステロール血症の治療用である。
【0210】
いくつかの実施態様では、個体は、哺乳動物である。いくつかの実施態様では、個体は、霊長類、イヌ、ネコ、ウサギ、またはげっ歯類である。いくつかの実施態様では、個体は、霊長類である。いくつかの実施態様では、個体は、ヒトである。いくつかの実施態様では、ヒトは、少なくとも約18、21、30、50、60、65、70、75、80、または85歳であるか、または約18、21、30、50、60、65、70、75、80、または85歳のいずれかである。いくつかの実施態様では、ヒトは、子供である。いくつかの実施態様では、ヒトは、約21、18、15、10、5、4、3、2、または1歳未満であるか、または約21、18、15、10、5、4、3、2、または1歳のいずれかである。
【0211】
投薬および投与方法
個体(ヒトなど)に投与される、本明細書に記載の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、溶媒和物、または塩の用量は、特定の化合物またはその塩、投与方法、および非アルコール性脂肪性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、メタボリックシンドローム、高トリグリセリド血症、脂質異常症、または高コレステロール血症などの治療される特定の疾患によって変化する。いくつかの実施態様では、化合物、またはその立体異性体、互変異性体、溶媒和物、または塩の量は、治療上有効な量である。
【0212】
本明細書で提供される化合物またはその塩は、たとえば、静脈内、筋肉内、皮下、経口、経皮などのさまざまな経路を介して個体に投与することができる。
【0213】
1つの態様では、化合物の有効量は、約0.01~約100mg/kgの間の用量でありうる。本開示の化合物の有効量または用量は、日常的な要因、たとえば、投与のモードまたは経路または薬物送達、薬剤の薬物動態、治療される疾患の重症度と経過、患者の健康状態、身体状態、および体重を考慮に入れて、モデリング、用量漸増、または臨床試験などの日常的な方法によって確認することができる。例示的な用量は、毎日約0.7mg~7g、または約7mg~350mg、または約350mg~1.75g、または約1.75~7gの範囲である。
【0214】
1つの態様では、本明細書で提供される方法のいずれかは、有効量の本明細書で提供される化合物、またはその立体異性体、互変異性体、溶媒和物、または塩、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を個体に投与することを含みうる。
【0215】
本明細書で提供される化合物または組成物は、有効な投与計画に従って、少なくとも約1カ月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約6か月、または少なくとも約12か月あるいはさらに長い期間などの所望の時間または期間、個体に投与することができ、いくつかの変形例では、個人の生涯にわたる可能性がある。1つの変形例では、化合物は、毎日または断続的なスケジュールで投与される。化合物は、ある期間にわたって継続的に(たとえば、少なくとも1日1回)個体に投与することができる。投薬頻度はまた、1日1回未満、たとえば、約1週間に1回の投薬でありうる。投与頻度は、1日1回以上、たとえば、1日2回または3回でありうる。投薬頻度はまた、「休薬期間」を含む断続的なものでありうる(たとえば、7日間の1日1回の投薬とその後の7日間の無投薬で、たとえば、約2か月、約4か月、約6か月またはそれ以上、任意の14日間期間を繰り返す)。投与頻度のいずれも、本明細書に記載の投与量のいずれかとともに、本明細書に記載の化合物のいずれかを使用することができる。
【0216】
製品およびキット
本開示はさらに、本明細書に記載の化合物またはその塩、本明細書に記載の組成物、または本明細書に記載の1つ以上の単位投与量を適切な包装で含む製品を提供する。特定の実施態様では、製品は、本明細書に記載の方法のいずれかで使用するためのものである。適切な包装は、当技術分野で知られており、たとえば、バイアル、容器、アンプル、瓶、広口瓶、フレキシブル包装などが含まれる。製品は、さらに滅菌および/または密封することができる。
【0217】
本開示はさらに、本明細書に記載の1つ以上の化合物または本明細書に記載の化合物を含む組成物を含む、本開示の方法を実施するためのキットを提供する。キットは、本明細書に開示される化合物のいずれかを使用することができる。1つの変形例では、キットは、本明細書に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を使用する。キットは、本明細書に記載のいずれか1つまたは複数の用途に使用することができ、したがって、任意の疾患、またはたとえば、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)などの本明細書に記載の疾患の治療のための説明書を含むことができる。
【0218】
キットは一般に、適切なパッケージを含む。キットは、本明細書に記載の任意の化合物を含む1つ以上の容器を含みうる。各成分(複数の成分がある場合)は、別々の容器にパッケージ化するか、交差反応性と保存可能期間が許す限り、いくつかの成分を1つの容器内で組み合わせることができる。
【0219】
キットは、単位用量、バルクパッケージ(たとえば、複数回投与パッケージ)またはサブ単位用量でありうる。たとえば、本明細書に開示されるような化合物の十分な投与量および/または本明細書に詳述される疾患に有用な追加の薬学的に活性な化合物を含み、1週間、2週間、3週間、4週間、6週間、8週間、3か月、4か月、5か月、7か月、8か月、9か月、またはそれ以上のいずれかなどの延長された期間、個人の有効な治療を提供するようなキットが提供されうる。キットには、複数の単位用量の化合物と使用説明書が含まれていてもよく、薬局(病院薬局や調剤薬局など)での保管と使用に十分な量でパッケージ化されていてもよい。
【0220】
キットは、本開示の方法の成分の使用に関連して、指示を含む電子記憶媒体(たとえば、磁気ディスケットまたは光ディスク)も許容されるが、説明書のセット、一般的に書面での説明書を任意に含みうる。キットに含まれる説明書には、一般に、成分および個人へのそれらの投与に関する情報が含まれている。
【0221】
例示的実施態様
本開示は、以下の実施形態によってさらに説明される。実施態様のそれぞれの特徴は、適切かつ実用的である他の実施態様のいずれかと組み合わせることができる。
【0222】
実施態様1.式(I-a):
【化49】
(I-a)
[式中、
環内にカルボニル(ケト)基を有する環Aは、N、O、およびSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む5員の複素環を形成し、ここで、複素環は、1~2個のC
1-C
3アルキル基またはC
3-C
4シクロアルキル基で、任意に置換され、ここで、カルボニル(ケト)基は、Xに結合する原子に隣接しない;
R
1は、1~5個のハロ、好ましくはフルオロで、任意に置換されたC
1-C
4アルキル;C
3-C
5シクロアルキル、CON(R
10)
2、またはNR
10COR
10であり、ここで、各R
10は独立して、C
1-C
3アルキルまたはHである;
R
2は、HまたはC
1-C
3アルキルである;
Lは、O、CH
2、S、SO、SO
2、CO、CHF、CF
2、C(R
11)CN、CHR
11、またはC(R
11)R
11であり、各R
11は独立して、1~5個のハロ、好ましくはフルオロで、任意に置換されたC
1-C
2アルキルであるか、または2つのR
11基が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、シクロプロピルまたはシクロブチル環を形成する;
R
3およびR
4のそれぞれは独立して、Cl、Br、メチル、またはエチルである;
R
5は、H、ハロ、C
1-C
4アルキル、またはC
3-C
4シクロアルキルであるか、またはR
5は、R
4および介在する原子と一緒になって、5~7員のシクロアルキルまたは1~2個のヘテロ原子を含む5~7員の複素環を形成する;
Xは、不在(すなわち、Xは結合)であるか、またはO、NR
12、C(O)NR
12、NR
12C(O)、CR
12R
12、OCR
12R
12、CR
12R
12O、NR
12CR
12R
12、CR
12R
12NR
12、SO
2NR
12、NR
12SO
2であり、ここで、各R
12は独立して、Hまたはメチルである]
で示される化合物またはその互変異性体またはN-オキシド、またはそのそれぞれのアイソトポマー、または上記のそれぞれのプロドラッグ、または上記の立体異性体、または上記のそれぞれの薬学的に許容される塩、または上記のそれぞれの溶媒和物。
【0223】
実施態様2.式(IIA)、(IIB)、(IIIA)、(IIIB)、(IIIC)、(IVA)、(IVB)、(IVC)、(IVA)、(VB)、(VC)、(VIA)、(VIB)、または(VIC):
【化50】
(IIA) (IIB)
【化51】
(IIIA) (IIIB) (IIIC)
【化52】
(IVA) (IVB) (IVC)
【化53】
(VA) (VB) (VC)
【化54】
(VIA) (VIB) (VIC)
[式中、可変基は実施態様1と同意義である]
で示される実施態様1の化合物。
【0224】
実施態様3.式(VIIA)、(VIIB)、(VIIC)、(VIIIA)、(VIIIB)、または(VIIIC):
【化55】
(VIIA) (VIIB) (VIIC)
【化56】
(VIIIA) (VIIIB) (VIIIC)
[式中、R
2は、Hまたはメチルであり、および可変基は実施態様1と同意義である]
で示される実施態様1の化合物。
【0225】
実施態様4.R1がイソプロピルである、実施態様1の化合物。
実施態様5.R2がHである、実施態様1の化合物。
実施態様6.R3がクロロである、実施態様1の化合物。
実施態様7.R4がクロロである、実施態様1の化合物。
実施態様8.R5が水素である、実施態様1の化合物。
実施態様9.Xが結合である、実施態様1の化合物。
【0226】
実施態様10.XがCHR11、OCHR11、NR11CHR11、NR11CH2、CHR11NH、CHR11NR11、NHCR11R11、 C(O)NR12、NR12C(O)、SO2NR12、またはNR12SO2であり、ここで、R12が実施態様1と同意義である、実施態様1の化合物。
実施態様11.XがNH、CH2、OCH2、CH2O、NHCH2、CH2NH、C(O)NH、NHC(O)、SO2NH、またはNHSO2である、実施態様1の化合物。
実施態様12.-X-が-NH-CH2-、-NHC(O)-または-O-CH2-である、実施態様1の化合物。
実施態様13.-L-がOである、実施態様1の化合物。
【0227】
実施態様14.表1に記載の化合物から選択される化合物。
実施態様15.実施態様1の化合物および少なくとも1つの薬学的に許容される老け剤を含む医薬組成物。
【0228】
実施態様16.有効量の実施態様1の化合物、または有効量の実施態様15の組成物をTHRベータと接触させることを含む、甲状腺ホルモン受容体受容体ベータ(THRベータ)をアゴナイズする方法。
【0229】
実施態様17.治療有効量の実施態様1の化合物、または治療有効量の実施態様15の組成物を患者に投与することを含む、THRベータによって媒介される患者の障害を治療する方法。
【実施例】
【0230】
本開示は例としてのみ作成されたものであり、部分の組み合わせおよび配置における多数の変更は、本開示の真の趣旨および範囲から逸脱することなく、当業者によって再分類することができることが理解される。
【0231】
記載された実施例における化学反応は、本明細書に開示される他の多くの化合物を調製するために容易に適合させることができ、本開示の化合物を調製するための代替方法は、本開示の範囲内であるとみなされる。本開示による非例示化合物の合成は、当業者に明らかな改変によって、たとえば、妨害基を適切に保護することにより、記載されたもの以外の当業者に知られている他の適切な試薬を利用することにより、または、反応条件、試薬、および出発物質をルーチン変更することにより、首尾よく実施することができる。あるいは、本明細書に開示されるかまたは当技術分野で知られている他の反応は、本開示の他の化合物を調製するための適用可能性を有すると認識されるであろう。
【0232】
以下の略語は、本願に関連しうる。
略語
Ac:アセチル
ACN:アセトニトリル
Boc:第3級ブチルオキシカルボニル
Bu:ブチル
DBA:ジベンジリデンアセトン
DMAP:ジメチルアミノピリジン
DMF:ジメチルホルムアミド
DMF-DMA:ジメチルホルムアミド ジメチルアセタール
DMSO:ジメチルスルホキシド
DSC:ジスクシンイミジルカーボネート
Et:エチル
Me:メチル
Pr:プロピル
PyまたはPyr:ピリジン
rt:室温
SEMCl:2-(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド
SFC:超臨界流体クロマトグラフィー
TEA:トリエチルアミン
THF:テトラヒドロフラン
TFA:トリフルオロ酢酸
t-Bu Xphos:2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル
【0233】
合成例
スキームA:6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(化合物1e)
【0234】
【0235】
3,6-ジクロロ-4-イソプロピルピリダジン(1a)
硫酸(19.75 g、201.37 mmol、10.73 mL)を、H2O(200 mL)中の3,6-ジクロロピリダジン(10 g、67.12 mmol)、2-メチルプロパン酸(6.21 g、70.48 mmol、6.54 mL)およびAgNO3(5.70 g、33.56 mmol、5.64 mL)の混合物に60℃にて加えた。次に、H2O(100 mL)中の過硫酸アンモニウム(45.95 g、201.37 mmol)の溶液を、混合物に75℃にて滴下し、得られる混合物を、75℃にて30分間撹拌した。TLCは、反応の完了を示した。冷却後、混合物をNH3・H2OでpH=9~10に調節し、混合物を、酢酸エチル(200 mL×2)で抽出し、有機相を、塩水(100 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮して、1aを得た。生成物を直接次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C7H8Cl2N2) m/z 191.1、LCMS実測値:m/z 191.1;1H NMR(400MHZ、CDCl3)δ 7.38(s、1H)、3.24 - 3.31(m、1H)、1.31(d、J=6.8 HZ、6H)。
【0236】
3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(1b)
DMSO(30 mL)中の4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール(3 g、16.85 mmol)および3,6-ジクロロ-4-イソプロピルピリダジン(1a)(3.22 g、16.85 mmol)の溶液に、K2CO3(9.32 g、67.41 mmol)およびCuI(1.93 g、10.11 mmol)を加えた。次に、混合物を脱気し、N2で3回パージし、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(1000 mL×2)とH2O(500 mLに分配した)。合わせた有機相を、塩水(50 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10:1~3:1、TLCによる)により精製して、1bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C13H12Cl3N3O) m/z 332.0、LCMS実測値:m/z 332.0;1H NMR(400MHZ、DMSO)δ 7.66(s、1H)、6.67 - 6.76(m、2H)、5.67(s、2H)、3.11 - 3.21(m、1H)、1.28(d、J=6.85 HZ、6H)。
【0237】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(1c)
HOAc(5 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(1b)(2.6 g、7.82 mmol)およびイソベンゾフラン-1,3-ジオン(1.16 g、7.82 mmol)の混合物に、NaOAc(3.21 g、39.08 mmol)を加えた。混合物を、120℃にて6時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去した。固体を水に溶解し、飽和NaHCO3溶液(10 mL)でpHを9に調節した。次に、混合物を酢酸エチル(30 mL×2)とH2O(30 mL)に分配した。合わせた有機相を、塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。固体を酢酸エチル(10 mL)で希釈し、次に、混合物に石油エーテル(50 mL)を少しずつ加えた。混合物を、ろ過して固体を集めた。固体を乾燥して、1cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C21H15Cl2N3O4) m/z 444.0、LCMS実測値:m/z 444.1;1H NMR(400MHZ、DMSO)δ 12.21(s、1H)、7.98 - 8.06(m、2H)、7.90 - 7.97(m、2H)、7.78 - 7.83(m、2H)、7.46(s、1H)、3.03 - 3.10(m、1H)、1.20(d、J=6.85 HZ、6H)。
【0238】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(1d)
DMF-DMA(4 mL)中の2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソ-インドリン-1,3-ジオン(1c)(500 mg、1.13 mmol)の溶液を、110℃にて2.5時間撹拌した。TLCは、出発物質が完全に消費され、2つの新規スポットが形成されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10 mL×2)とH2O(3 mL)に分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、1dを得た。生成物を精製することなく直接次のステップに使用した。
【0239】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H),-オン(1e)
MeOH(10 mL)中の2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(1d)(700 mg、1.53 mmol)およびブタン-1-アミン(335.13 mg、4.58 mmol)の混合物を、70℃にて1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、P1:Rf = 0.6)およびLCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、P1:Rf=0.6)によって精製して、1eを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H15Cl2N3O2) m/z 328.1、LCMS実測値:m/z 328.2;1H NMR(400MHZ、CD3OD)δ 7.22(s、1 H)6.70(s、1 H)3.52(s、3 H)3.17(dt、J=13.81、7.13 Hz、1 H)1.43(s、2 H)1.25(d、J=6.58 Hz、6 H)。
【0240】
実施例1:3-(((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン
【化58】
【0241】
2-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)-アセトニトリル(1f)
ACN(4 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(1e)(240 mg、731.28 umol)の溶液に、2-ブロモアセトニトリル(438.58 mg、3.66 mmol、243.65 uL)、NaI(219.23 mg、1.46 mmol)およびK2CO3(202.13 mg、1.46 mmol)を加えた。次に、混合物を管に密封し、100℃にて16時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドをEtOAc(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮乾固して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、P1:Rf =0.5)によって精製して、1fを黄色油状物で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H16Cl2N4O2) m/z 367.1、LCMS実測値:m/z 366.8;1H NMR(400MHZ、CDCl3)δ 7.04(s、1H)、6.72(s、2H)、4.13(d、J=6.85 HZ、2H)、3.54(s、3H)、3.21 - 3.28(m、1H)、1.26(d、J=6.85 HZ、5H)。
【0242】
Tert-ブチル(シアノメチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)-フェニル)カルバメート(1g)
THF(3 mL)中の2-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)アセトニトリル(1f)(210 mg、571.85 umol)の溶液に、Boc2O(374.41 mg、1.72 mmol、394.12 uL)およびDMAP(69.86 mg、571.85 umol)を加えた。混合物を、40℃にて3時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、P1:Rf =0.9)およびLCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を、酢酸エチル(10 mL×2)およびH2O(3 mL)に2回分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=3:1、P1:Rf=0.5)により精製して、1gを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C21H24Cl2N4O4) m/z 467.1、LCMS実測値:m/z 467.0;1H NMR(400MHZ、CDCl3)δ 7.45(s、2H)、4.61(s、2H)、3.43(s、3H)、3.13(dt、J=13.8、6.8 HZ、1H)、1.45(s、9H)、1.22(d、J=6.8 HZ、6H)。
【0243】
(Z)-tert-ブチル(2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)エチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)カルバメート(1h)
DMF(3 mL)中のtert-ブチル(シアノメチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)カルバメート(1g)(250 mg、534.94 umol)の溶液に、NH2OH・HCl(297.39 mg、4.28 mmol)およびNaOAc(351.06 mg、4.28 mmol)を加えた。混合物を、80℃にて1時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、DMFを除去した。残渣を酢酸エチル(10 mL×2)およびH2O(3 mL)に分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、1h(260 mg、粗)を黄色固体で得た。生成物をさらに精製することなく直接次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C21H27Cl2N5O5) m/z 500.1、LCMS実測値:m/z 500.1。
【0244】
tert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(1i)
THF(3 mL)中の(Z/E)-tert-ブチル(2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)エチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-カルバメート(1h)(260 mg、519.61 umol)の溶液に、DSC(173.04 mg、675.49 umol、1.3当量)およびTEA(105.16 mg、1.04 mmol、144.65 uL)を加えた。混合物を、60℃にて16時間撹拌した。TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1、P1:Rf=0.3)およびLCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を、酢酸エチル(10 mL×2)およびH2O(3 mL)に分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1、P1:Rf=0.3)により精製して、1iを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H25Cl2N5O6) m/z 526.1、LCMS実測値:m/z 526.2;1H NMR(400MHZ、CD3OD)δ 7.54(s、2H)、7.32(s、1H)、4.77(s、2H)、3.48(s、3H)、3.18(dt、J=13.6、6.84 HZ、1H)、1.46(s、9H)、1.27(d、J=6.8 HZ、6H)。
【0245】
3-(((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H),-オン(実施例1)
HCl/EtOAc(2 mL)中のtert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(1i)(170 mg、322.97 umol)の溶液を、25℃にて2時間撹拌した。LCMSおよびHPLCは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を、水(0.5 mL)で希釈し、pHをNaHCO3(5 mL)で8に調節した。次に、混合物を酢酸エチル10 mLに2回分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブHPLC(FA)カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.2%FA)-ACN];B%:25%-60%,12分]により精製して、実施例1を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H17Cl2N5O4) m/z 426.1、LCMS実測値:m/z 426.0;1H NMR(400 MHZ、CD3OD)δ 7.23(s、1H)、6.76(s、2H)、4.88(s、139H)、4.28(s、2H)、3.50(s、3H)、3.12 - 3.21(m、1H)、1.25(d、J=7.06 HZ、6H)。
【0246】
実施例2:3-(((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)(メチル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン
【化59】
【0247】
2-((3、5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1、6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)(メチル)アミノ)アセトニトリル(2a)
THF(2 mL)中の2-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)アセトニトリル(1f)(50 mg、136.15 umol)の溶液にCs2CO3(66.54 mg、204.23 umol)およびMeI(193.26 mg、1.36 mmol、84.76 uL)、を加えた。混合物を、封管に入れ、100℃にて16時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、反応物1fの~30%が残っており、所望のMSが検出されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドをEtOAc(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮乾固して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1、TLCによる)により精製して、2aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H18Cl2N4O2) m/z 381.1、LCMS実測値:m/z 381.0。1H NMR(400 MHZ、CDCl3)δ 7.03(d、J=0.7 HZ、1H)、6.82(s、2H)、4.19(s、2H)、3.54(s、3H)、3.28 - 3.20(m、1H)、3.05(s、3H)、1.27 - 1.25(m、6H)。
【0248】
(Z)-2-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)(メチル)-アミノ)-N'-ヒドロキシアセトイミダミド(2b)
DMF(2 mL)中の2-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)(メチル)アミノ)アセトニトリル(2a)(52 mg、136.39 umol)の溶液に、NH2OH・HCl(75.82 mg、1.09 mmol)およびNaOAc(89.51 mg、1.09 mmol)を加えた。混合物を、80℃にて6時間撹拌した。TLCは、反応物2aが完全に消費されることを示し、LCMSは、所望のMSを有する1つの主要ピークを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドをEtOAc(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1、TLCによる)により精製して、2bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H21Cl2N5O3) m/z 414.1、LCMS実測値:m/z 414.1。
【0249】
3-(((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)(メチル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン(実施例2)
THF(2 mL)中の(Z/E)-2-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)(メチル)アミノ)-N'-ヒドロキシアセトイミダミド(2b)(30 mg、65.17 umol)の溶液に、DSC(21.70 mg、84.72 umol)およびTEA(33.97 mg、335.75 umol、46.73 uL)を加えた。混合物を、80℃にて2時間撹拌した。TLCおよびLCMSは、2bが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をHPLCによりチェックし、次に、プレパラティブHPLC(カラム:Waters Atlantis T3 150×30×5um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:40%-70%、13分)により精製して、実施例2を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H19Cl2N5O4) m/z 440.1、LCMS実測値:m/z .440.1。1H NMR(400MHZ、CD3OD)δ 7.24(s、1H)、6.92(s、2H)、4.48(s、2H)、3.49(s、3H)、3.17(td、J=7.2、13.9 HZ、1H)、3.05(s、3H)、1.26(d、J=6.8 HZ、6H)。
【0250】
実施例3:P1およびP2:3-(1-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン
【化60】
【0251】
2-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)プロパンニトリル(3a)
CH3CN(5 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(1e)(0.2 g、609.40 umol、1当量)、K2CO3(168.44 mg、1.22 mmo)、NaI(182.69 mg、1.22 mmol)および2-ブロモプロパンニトリル(816.44 mg、6.09 mmol)の混合物を、密封管に入れ、90℃に16時間加熱した。LCMSは、1eの所望のMSとSTMを示し、混合物をろ過し、酢酸エチル(10 mL×2)で洗浄した。合わせたろ液を塩水(20 mL)で洗浄し、有機相を濃縮して、3a(0.25 g、粗)を得、粗生成物を次のステップに直接用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H18Cl2N4O2) m/z 381.1、LCMS実測値:m/z 381.0。
【0252】
Tert-ブチル(1-シアノエチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)カルバメート(3b)
THF(5 mL)中の2-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)プロパンニトリル(3a)(0.25 g、655.73 umol)、Boc2O(429.33 mg、1.97 mmol、451.93 uL)およびDMAP(80.11 mg、655.73 umol)の混合物を50℃に1時間加熱した。LCMSは所望のMSを示し、TLCは新規スポットを示した。混合物を濃縮し、残渣をプレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)により精製して、3bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H26Cl2N4O4) m/z 481.1、LCMS実測値:m/z 481.3;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.31(s、2H)、7.07(s、1H)、3.51(s、3H)、3.30 - 3.23(m、1H)、3.20(q、J=7.0 Hz、1H)、2.03(s、3H)、1.75(d、J=7.0 Hz、3H)、1.57(s、4H)、1.51 - 1.43(m、9H)、1.28(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0253】
(Z/E)-tert-ブチル(1-アミノ-1-(ヒドロキシイミノ)プロパン-2-イル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)カルバメート(3c)
DMF(3 mL)中のtert-ブチル(1-シアノエチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)カルバメート(3b)(80 mg、166.19 umol)、NH2OH・HCl(92.39 mg、1.33 mmol)およびNaOAc(109.07 mg、1.33 mmol)の混合物を、80℃に5時間加熱した。LCMSは所望のMSを示し、TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、Rf=0.47)は新規スポットを示し、混合物をろ過し、酢酸エチル(10 mL×2)で洗浄し、ろ液を塩水(10 mL×2)で洗浄し、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮し、残渣をプレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、3cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H29Cl2N5O5) m/z 514.2、LCMS実測値:m/z 514.0;
【0254】
Tert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)(1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)エチル)カルバメート(3d)
THF(4 mL)中の(Z/E)-tert-ブチル(1-アミノ-1-(ヒドロキシイミノ)プロパン-2-イル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)カルバメート(3c)(39 mg、75.82 umol)、DSC(25.25 mg、98.56 umol)およびTEA(15.34 mg、151.63 umol、21.11 uL)の混合物を、60℃に2時間加熱した。次に、混合物をさらに4時間加熱還流した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1、Rf=0)は反応の完了を示し、混合物を濃縮して、3d(70 mg、粗)を得、次のステップに直接用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C23H27Cl2N5O6) m/z 540.1、LCMS実測値:m/z 540.2;
【0255】
3-(1-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン(実施例3)
DCM(2 mL)中のtert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)(1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)エチル)カルバメート(3d)(70 mg、129.53 umol)の溶液に、TFA(0.5 mL)を加え、混合物を、25℃にて50分間撹拌した。LCMSは反応の完了および所望のMSが検出されることを示した。次に、混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(FA)(カラム:Waters Atlantis T3 150×30×5um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:40%-80%、13分)により精製して、3-(1-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン(実施例3)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H19Cl2N5O4) m/z 440.0、LCMS実測値:m/z 440.1;1H NMR(400MHz、CD3OD)δ 7.25(d、J=0.8 Hz、1H)、6.78(s、2H)、4.55(q、J=6.8 Hz、1H)、3.52(s、3H)、3.23 - 3.13(m、1H)、1.60(d、J=6.8 Hz、3H)、1.27(d、J=7.0 Hz、6H)。
【0256】
SFC分離:3-(1-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)エチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン(実施例3)(17.17 mg、39.00 umol、1当量)を、SFC([モニタリング]器具:Thar SFC80プレパラティブSFC;カラム:Chiralpak AS-H、250×30mm i.d.10u;移動相:A CO2用およびB MeOH(0.1% アンモニア)用;勾配:B%=40%;流速:70 g/分;波長:220 nm;カラム温度:40℃;システムの背圧:100 bar)によって分離して、実施例-P1;MS質量の計算値:[M+1]+(C18H19Cl2N5O4) m/z 440.1、LCMS実測値:m/z 440.0;1H NMR(400MHz、CD3OD)δ 7.23(d、J=0.8 Hz、1H)、6.75(s、2H)、4.48(q、J=6.8 Hz、1H)、3.51(s、3H)、3.17(td、J=6.6、13.6 Hz、1H)、1.58(d、J=6.8 Hz、3H)、1.26(d、J=7.2 Hz、6H)および実施例-P2;MS質量の計算値:[M+1]+(C18H19Cl2N5O4) m/z 440.1、LCMS実測値:m/z 440.0;1H NMR(400MHz、CD3OD)δ 7.23(s、1H)、6.75(s、2H)、4.48(q、J=6.8 Hz、1H)、3.51(s、3H)、3.17(quin、J=6.8 Hz、1H)、1.58(d、J=6.8 Hz、3H)、1.26(d、J=6.8 Hz、6H)を得た。
【0257】
実施例4:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化61】
【0258】
(Z/E)-エチル 2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)アセテート(4a)
EtOH(25 mL)中のカルボノシアニド酸エチル(2.5 g、25.23 mmol、2.48 mL)の溶液に、NH2OH・HCl(2.63 g、37.85 mmol)およびNa2CO3(2.67 g、25.23 mmol)を加えた。混合物を、25℃にて2時間撹拌した。TLCは、反応の完了を示した。LCMSは、所望のMSを有する1つの主要ピークを示した。反応混合物を減圧濃縮して、EtOHを除去した。残渣を、H2O(5 mL)で希釈し、EtOAc(20 mL×5)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、70℃にてMTBE:石油エーテル=1:1(20 mL)からの再結晶によって精製し、4aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C4H8N2O3) m/z 133.1、LCMS実測値:m/z 133.1;1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 8.90(br s、1H)、5.12(br s、2H)、4.34(q、J=7.1 Hz、2H)、1.36(t、J=7.2 Hz、3H)
【0259】
(Z)-エチル 2-アミノ-2-(((エトキシカルボニル)オキシ)イミノ)アセテート(4b)
DCM(5 mL)中の(Z/E)-エチル 2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)アセテート(4a)(1 g、7.57 mmol)の溶液に、TEA(2.30 g、22.71 mmol、3.16 mL)およびカルボノクロリド酸エチル(903.56 mg、8.33 mmol、792.59 uL)を加えた。混合物を、0℃にて1時間撹拌した。TLCは、5aが完全に消費され、1つの新規スポットが形成されることを示した。反応物は、TLCによりクリーンであった。反応混合物を減圧濃縮して、4b(1.34 g、粗)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 5.44(br s、2H)、4.40(q、J=7.2 Hz、2H)、4.34(q、J=7.2 Hz、2H)、1.42 - 1.38(m、3H)、1.38 - 1.34(m、3H)。
【0260】
5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボン酸エチル(4c)
AcOH(5 mL)中の(Z/E)-エチル 2-アミノ-2-(((エトキシカルボニル)オキシ)イミノ)アセテート(4b)(1.34 g、6.56 mmol)の溶液を、脱気し、窒素で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、120℃にて10時間撹拌した。LCMSは、4bが完全に消費され、所望のMSを有する1つの主要ピークが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去し、次に、4c(1.03 g、粗)を得た。粗生成物をさらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M-1]-(C5H6N2O4) m/z 157.0、LCMS実測値:m/z 157.0。
【0261】
5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボン酸(4d)
MeOH(1 mL)およびH2O(0.2 mL)中の5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボン酸エチル(4c)(200 mg、1.26 mmol、1当量)の溶液に、LiOH(36.35 mg、1.52 mmol、1.2当量)を加えた。混合物を、25℃にて1時間撹拌した。TLCは、反応物4が完全に消費され、1つの新規なスポットが形成されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、HCl(1M、5 mL)で希釈し、pH=4~6に調節し、次に、EtOAc(5 mL×4)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、4d(114 mg、粗)を得た。粗生成物をさらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C5H6N2O4) m/z 159.0、LCMS実測値:m/zなし;1H NMR(400MHz、DMSO)δ 4.35(q、J=7.0 Hz、2H)、1.28(t、J=7.0 Hz、3H)。
【0262】
5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)
THF(3 mL)中の5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボン酸(4d)(110 mg、845.77 umol)の溶液に、(COCl)2(128.82 mg、1.01 mmol、88.84 uL)およびDMF(6.18 mg、84.58 umol、6.51 uL)を加えた。混合物を、25℃にて1時間撹拌した。モニタリングのために、反応混合物の数滴をMeOHでクエンチした。TLCは、4dが完全に消費され、1つの新規スポットが形成されることを示し、混合物を減圧濃縮して、4e(155 mg、粗)を得た。粗生成物をさらに精製することなく次のステップに用いた。
【0263】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例4)
THF(3 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(1e)(20 mg、60.94 umol)の溶液に、TEA(18.50 mg、182.82 umol、25.45 uL)および5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(13.57 mg、91.41 umol)を加えた。混合物を、25℃にて0.5時間撹拌した。LCMSは、1eが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物に25℃にてMeOH(1 mL)を加えてクエンチし、次に、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、HPLCによってチェックし、プレパラティブHPLC(カラム:Xtimate C18 150×25mm×5um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:30%-55%、10分)により精製して、実施例4を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N5O5) m/z 440.0、LCMS実測値:m/z 440.0。1H NMR(400MHz、CD3OD)δ 7.93(s、2H)、7.31(s、1H)、3.51(s、3H)、3.19(quind、J=7.0、13.8 Hz、1H)、1.27(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0264】
実施例5:3-(((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン
【化62】
【0265】
2-((3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)アセトニトリル(5a)
ACN(2 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(1b)(180 mg、432.94 umol)および2-ブロモアセトニトリル(259.65 mg、2.16 mmol、144.25 uL)の溶液に、K2CO3(119.67 mg、865.87 umol)およびNaI(129.79 mg、865.87 umol)を加えた。混合物を封管に入れ、100℃にて16時間撹拌した。LCMSは、反応物1 bが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1、TLCによる)により精製して、4aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H13Cl3N4O) m/z 371.0、LCMS実測値:m/z .371.0。1H NMR(400MHz、CD3Cl)δ 7.25(s、1H)、6.66(s、2H)、4.83 - 4.77(m、1H)、4.05(d、J=6.4 Hz、2H)、3.29(td、J=6.8、13.6 Hz、1H)、1.37(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0266】
Tert-ブチル(シアノメチル)(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)カルバメート(5b)
THF(10 mL)中の2-((3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)アセトニトリル(5a)(172 mg、379.50 umol)の溶液に、DMAP(51.00 mg、417.45 umol)およびBoc2O(248.48 mg、1.14 mmol、261.55 uL)を加えた。混合物を、40℃にて2時間撹拌した。TLCは、反応物5aが完全に消費され、1つの新規スポットが形成されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC、(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1、TLCによる)により精製して、5bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C20H21Cl3N4O3) m/z 471.1、LCMS実測値:m/z 471.1。1H NMR(400MHz、CD3Cl)δ 7.38(s、2H)、7.24(s、1H)、4.48(s、2H)、3.29(td、J=6.7、13.6 Hz、1H)、1.53(s、9H)、1.37(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0267】
(Z/E)-tert-ブチル(2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)エチル)(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)カルバメート(5c)
DMF(2 mL)中のtert-ブチル(シアノメチル)(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)カルバメート(5b)(145 mg、307.36 umol)の溶液に、NH2OH・HCl(170.87 mg、2.46 mmol)およびNaOAc(201.70 mg、2.46 mmol)を加えた。混合物を、80℃にて6時間撹拌した。TLCは、反応物5bが完全に消費されることを示した。LCMSは、所望のMSを有する1つの主要ピークを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドをEtOAc(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を塩水(10 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1、TLCによる)により精製して、5cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C20H24Cl3N5O4) m/z 504.1、LCMS実測値:m/z 504.1。1H NMR(400MHz、CD3Cl)δ 7.37(s、2H)、7.21(s、1H)、5.11(br s、2H)、4.23(s、2H)、3.28(td、J=7.0、13.8 Hz、1H)、2.09(s、1H)、1.49(s、9H)、1.36(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0268】
Tert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(5d)
THF(2 mL)中の(Z/E)-tert-ブチル(2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)エチル)(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)カルバメート(5c)(50 mg、89.15 umol)の溶液に、DSC(29.69 mg、115.89 umol)およびTEA(33.97 mg、335.75 umol、46.73 uL)を加えた。混合物を、80℃にて1時間撹拌した。LCMSは、5cが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1、TLCによる)により精製して、5dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C21H22Cl3N5O5) m/z 530.1、LCMS実測値:m/z 530.1。
【0269】
3-(((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン(実施例5)
AcOH(3 mL)中の(tert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート)5d(68 mg、115.30 umol)の溶液に、NaOAc(75.66 mg、922.40 umol)を加えた。混合物を、110℃にて3時間撹拌した。LCMSは、反応物5dが消費され、所望のMSが得られることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去し、次に、残渣を得た。残渣を、HPLCによってチェックし、プレパラティブHPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150×30 5u;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:30%-65%、13分)により精製して、実施例5を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H15Cl2N5O4) m/z 412.0、LCMS実測値:m/z 412.0。1H NMR(400MHz、DMSO)δ 12.11(s、1H)、7.31(s、1H)、6.79(s、2H)、6.66(br t、J=6.0 Hz、1H)、4.27(d、J=6.2 Hz、2H)、3.02(td、J=7.0、13.6 Hz、1H)、1.17(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0270】
実施例6:3-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェノキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン
【化63】
【0271】
6-(4-ブロモ-2,6-ジクロロフェノキシ)-3-クロロ-4-イソプロピルピリダジン(6a)
ピリジン(10 mL)中の4-ブロモ-2,6-ジクロロ-フェノール(3.04 g、12.56 mmol)および3,6-ジクロロ-4-イソプロピル-ピリダジン(1a)(2 g、10.47 mmol)の混合物を、100 mLのオートクレーブ中で、130℃にて48時間撹拌した。LCMSは、出発物質1aが完全に消費され、所望のMSが見出されることを示した。混合物を、Tol(30 mL)で希釈し、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(30 mL×2)およびH2O(10 mL)に分配した。合わせた有機相を、塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:0~100:1)により精製して、6aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C13H10BrCl3N2O) m/z 394.9、LCMS実測値:m/z 394.9。1H NMR(400MHz、DMSO)δ ppm 7.98 - 8.04(m、1 H)7.92 - 7.97(m、1 H)7.84(s、1 H)3.11 - 3.29(m、1 H)1.23 - 1.47(m、6 H)。
【0272】
6-(4-ブロモ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(6b)
AcOH(10 mL)中の6-(4-ブロモ-2,6-ジクロロ-フェノキシ)-3-クロロ-4-イソプロピル-ピリダジン(6a)(1 g、2.52 mmol)およびNaOAc(827.59 mg、10.09 mmol)の混合物を、120℃にて18時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが見出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。固体を水に溶解し、飽和NaHCO3(2 mL)でpHを9に調節した。次に、混合物を、酢酸エチル(10 mL×2)で抽出した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、6bを得た。生成物をさらに精製することなく直接次のステップに用いた。[M+1]+(C13H11BrCl2N2O2) m/z 376.9、LCMS実測値:m/z 376.9。1H NMR(400MHz、DMSO)δ ppm 12.22(br s、1 H)7.91 - 8.02(m、2 H)7.39(s、1 H)2.97 - 3.11(m、1 H)2.87 - 2.95(m、1 H)1.29(d、J=6.72 Hz、1 H)1.15 - 1.23(m、6 H)。
【0273】
6-(4-ブロモ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(6c)
DMF-DMA(22.42 g、188.19 mmol、25.00 mL)中の3-(4-ブロモ-2,6-ジクロロ-フェノキシ)-5-イソプロピル-1H-ピリダジン-6-オン(6b)(500 mg、1.32 mmol)の混合物を、105℃にて16時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10 mL×2)およびH2O(3 mL)に分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1:0~30:1)により精製して、6cを得た。[M+1]+(C14H13BrCl2N2O2) m/z 391.0、LCMS実測値:m/z 391.0。1H NMR(400MHz、DMSO)δ ppm 7.96(s、2 H)7.41(s、1 H)3.32(s、1 H)3.08(dt、J=13.67、6.84 Hz、1 H)2.50(br d、J=3.53 Hz、8 H)1.18(d、J=7.06 Hz、5 H)1.23(br s、1 H)。
【0274】
6-(2,6-ジクロロ-4-ヒドロキシフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(6d)
ジオキサン(8 mL)およびH2O(8 mL)中の6-(4-ブロモ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(6c)(170 mg、433.59 umol)、KOH(31.63 mg、563.67 umol)、t-Bu Xphos(27.62 mg、65.04 umol)およびPd2(dba)3(39.70 mg、43.36 umol)の混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、100℃にて3.5時間撹拌した。TLCは、6cが完全に消費されることを示し、LCMSは所望のMSを検出した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドをEtOAc(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2,酢酸エチル:石油エーテル=1:1、TLCによる)により精製して、6dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H14Cl2N2O3) m/z 329.0、MS実測値:m/z 329.0。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.06(s、1H)、6.93(s、2H)、6.45(br s、1H)、3.55(s、3H)、3.25(td、J=6.8、13.6 Hz、1H)、1.27(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0275】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェノキシ)アセトニトリル(6e)
アセトン(2 mL)中の6-(2,6-ジクロロ-4-ヒドロキシフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(6d)(40 mg、121.51 umol)の溶液に、K2CO3(50.38 mg、364.54 umol)および2-ブロモアセトニトリル(21.86 mg、182.27 umol、12.15 uL)を加えた。混合物を、20℃にて2時間撹拌した。TLCは、6dが完全に消費され、1つの新規なスポットが形成されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドケーキをEtOH(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮乾固して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、酢酸エチル:石油エーテル=1:1)により精製して、6eを黄色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H15Cl2N3O3) m/z 368.0、MS実測値:m/z 368.0。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.04(s、3H)、4.80(s、2H)、3.53(s、3H)、3.25(td、J=6.8、13.4 Hz、1H)、1.27(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0276】
(Z/E)-2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェノキシ)-N'-ヒドロキシアセトイミダミド(6f)
DMF(2 mL)中の2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェノキシ)アセトニトリル(6e)(38 mg、103.20 umol)の溶液に、NH2OH・HCl(57.37 mg、825.61 umol)およびNaOAc(67.72 mg、825.61 umol)を加えた。混合物を、80℃にて6時間撹拌した。TLCは、を6eが完全に消費されること示し、LCMSは、所望のMSを有する1つの主要ピークを示した。反応混合物を減圧濃縮して、DMFを除去した。残渣を、塩水(5 mL)で希釈し、EtOAc(5 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、6f(66.3 mg、粗)を得た。生成物をさらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H18Cl2N4O4) m/z 401.0、LCMS実測値:m/z 401.2。
【0277】
3-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェノキシ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン(実施例6)
THF(2 mL)中の(Z/E)-2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェノキシ)-N'-ヒドロキシアセトイミダミド(6f)(66.3 mg、132.19 umol)の溶液に、DSC(44.02 mg、171.85 umol)およびTEA(26.75 mg、264.38 umol、36.80 uL)を加えた。混合物を、60℃にて4時間撹拌した。LCMSは、6fが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150×30 5u;移動相:[水(0.04%NH3H2O)-ACN];B%:5%-35%,10分)により精製して、実施例6を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H16Cl2N4O5) m/z 427.1、LCMS実測値:m/z 427.1。1H NMR(400MHz、CD3OD)δ 7.30(s、1H)、7.24(s、2H)、5.10(s、2H)、3.49(s、3H)、3.19(quind、J=7.0、13.8 Hz、1H)、1.27(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0278】
実施例7:5-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソキサゾール-3(2H)-オン
【化64】
【0279】
6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(7a)
HCl(5 M、304.70 uL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(1e)(50 mg、152.35 umol)の溶液に、0℃にてNaNO2(12.61 mg、182.82 umol)を加えた。次に、混合物を、0.5時間0℃にて撹拌した。次に、H2O(1.5 mL)中のKI(50.58 mg、304.70 umol)の溶液を、混合物に加え、混合物を、20℃にてさらに16時間撹拌した。TLCは、反応物1eが完全に消費されることを示した。LCMSは、反応物1eが完全に消費され、所望のMSを有する1つの主要ピークが形成されることを示した。反応混合物を、EtOAc(5 mL×4)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(5 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1、product Rf=0.80、TLCによる)により精製して、7aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H12Cl2N2O2) m/z 438.9、LCMS実測値:m/z 438.9。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.71(s、2H)、7.04(s、1H)、3.52(s、3H)、3.25(td、J=7.0、13.4 Hz、1H)、1.26(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0280】
3-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)プロピオール酸エチル(7b)
THF(5 mL)中の6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(7a)(25 mg、56.94 umol)、プロピオール酸エチル(12.29 mg、125.26 umol)、Pd(PPh3)2Cl2(4.00 mg、5.69 umol)、CuI(2.17 mg、11.39 umol)およびCs2CO3(37.10 mg、113.88 umol)の混合物を脱気し、窒素で3回パージした。次に、混合物を、110℃にて0.5時間マイクロウェーブ下で撹拌した。TLCは、反応物7aが完全に消費され、多くのスポットが形成されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドをEtOAc(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=3:1、TLCによる)により精製して、7bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C19H18Cl2N2O4) m/z 409.1、LCMS実測値:m/z 409.1。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.61(s、2H)、7.06(s、1H)、4.32(q、J=7.0 Hz、2H)、3.51(s、3H)、3.25(quind、J=6.8、13.8 Hz、1H)、1.37(t、J=7.2 Hz、3H)、1.27(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0281】
5-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソキサゾール-3(2H)-オン(実施例7)
MeOH(3 mL)中のエチル 3-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)プロピオレート(7b)(27 mg、48.56 umol)の溶液に、NH2OH・HCl(13.50 mg、194.22 umol)およびKOH(16.35 mg、291.33 umol)を加えた。混合物を、25℃にて16時間撹拌した。TLCは、反応物7bが完全に消費されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、MeOHを除去した。残渣を、H2O(5 mL)で希釈し、EtOAc(5 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、HPLCによってチェックし、プレパラティブHPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150×30 5u;移動相:[水(0.04%NH3H2O)-ACN];B%:5%-35%、10分)により精製して、実施例7を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N3O4) m/z 396.0、LCMS実測値:m/z 396.0。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.76(s、2H)、7.08(s、1H)、6.25(s、1H)、3.52(s、3H)、3.31 - 3.22(m、1H)、1.28(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0282】
実施例8:5-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソキサゾール-3(2H)-オン
【化65】
【0283】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アセトアミド(8a)
AcOH(10 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(1b)(1 g、3.01 mmol)の溶液に、NaOAc(863.18 mg、10.52 mmol)を加えた。混合物を、100℃にて16時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを有する1つの主要ピークを示した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去した。残渣を、水(20 mL)で希釈し、1N NaOHを加えてpH=9~10に調節した。懸濁液を、EtOAc(10mL×4)で抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、8a(1.55 g、粗)を得た。生成物をさらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H15Cl2N3O3) m/z 356.1、LCMS実測値:m/z 356.1。
【0284】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(8b)
MeOH(20 mL)中のN-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アセトアミド(8a)(1.55 g、3.48 mmol)の溶液に、NaOH水溶液(1 M、21.26 mL)を加えた。混合物を、120℃にて4時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを有する1つの主要ピークを示した。反応混合物を減圧濃縮して、MeOHを除去した。残渣を、水(20 mL)で希釈し、EtOAc(10mL×4)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=5:1~1:5、TLCによる)により精製して、8bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C13H13Cl2N3O2) m/z 314.0、LCMS実測値:m/z 314.0。1H NMR(400MHz、DMSO)δ 12.11(s、1H)、7.25(s、1H)、6.64(s、2H)、5.60(s、2H)、3.07 - 2.94(m、1H)、1.19 - 1.12(m、7H)。
【0285】
6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(8c)
HCl(967.11 mg、7.96 mmol、948.14 uL、30%純度)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(8b)(250 mg、795.76 umol)の溶液に、NaNO2(65.89 mg、954.91 umol)を0℃にて加え、混合物を、0.5時間撹拌した。次に、混合物に、H2O(5 mL)中のKI(264.19 mg、1.59 mmol)の溶液を加えた。次に、混合物を、20℃にてさらに16時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを有する1つの主要ピークを示した。反応混合物を、EtOAc(10 mL×4)で抽出した。合わせた有機層を洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=3:1、product Rf=0.60、TLCによる)により精製して、8cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C13H11Cl2IN2O2) m/z 424.9、LCMS実測値:m/z 424.9。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 10.50 - 10.29(m、1H)、7.75 - 7.69(m、2H)、7.13 - 7.08(m、1H)、3.30 - 3.14(m、1H)、1.28 - 1.25(m、6H)。
【0286】
6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-イソプロピル-2-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリダジン-3(2H)-オン(8d)
DMF(4 mL)中の6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(8c)(50 mg、117.63 umol)、DIPEA(30.41 mg、235.27 umol、40.98 uL)の混合物に、2-(クロロメトキシ)エチル-トリメチル-シラン(58.84 mg、352.90 umol、62.46 uL)を加えた。混合物を脱気し、窒素で3回パージし、混合物を、窒素雰囲気下、25℃にて2時間撹拌した。TLCは、8cが完全に消費されることを示した。LCMSは、所望のMSを有する1つの主要ピークを示した。反応混合物に水(5 mL)を加えてクエンチし、次に、EtOAc(6 mL ×3)で抽出した。合わせた有機層を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=5:1、TLCによる)により精製して、8dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C19H25Cl2IN2O3Si) m/z 555.0、LCMS実測値:m/z 555.0。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.78 - 7.61(m、2H)、7.13 - 7.00(m、1H)、5.28 - 5.16(m、2H)、3.58 - 3.50(m、2H)、3.32 - 3.18(m、1H)、1.31 - 1.23(m、6H)、0.91 - 0.83(m、2H)、0.01 - 0.11(m、9H)。
【0287】
エチル 3-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)プロピオレート(8e)
THF(4 mL)中の6-(2,6-ジクロロ-4-ヨードフェノキシ)-4-イソプロピル-2-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリダジン-3(2H)-オン(8d)(18 mg、32.41 umol)、プロピオール酸エチル(7.00 mg、71.31 umol、7.00 uL)、Pd(PPh3)2Cl2(2.28 mg、3.24 umol)、CuI(1.23 mg、6.48 umol)およびCs2CO3(21.12 mg、64.83 umol)の混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次に、混合物を、マイクロウェーブ下で110℃にて0.5時間撹拌した。TLCは、8dが完全に消費され、多くのスポットが形成されることを示した。LCMSは、所望のMSを有する1つの主要ピークが形成されることを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドをEtOAc(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮乾固して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=8:1、TLCによる)により精製して、8eを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C24H30Cl2N2O5Si) m/z 525.1、LCMS実測値:m/z 525.1。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.61 - 7.57(m、2H)、7.08 - 7.06(m、1H)、5.19 - 5.17(m、2H)、4.35 - 4.28(m、2H)、3.57 - 3.50(m、2H)、3.31 - 3.19(m、1H)、1.38 - 1.34(m、3H)、1.28 - 1.25(m、6H)、0.89 - 0.84(m、2H)、-0.03 - 0.06(m、9H)。
【0288】
5-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソキサゾール-3(2H)-オン(8f)
MeOH(2 mL)中のエチル 3-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)プロピオレート(8e)(5 mg、9.51 umol)の溶液に、NH2OH・HCl(2.64 mg、38.06 umol)およびKOH(3.20 mg、57.09 umol)を加えた。混合物を、25℃にて5時間撹拌した。TLCは、8eが完全に消費されることを示した。LCMSは、所望のMSを有する1つの主要ピークが形成されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、MeOHを除去した。残渣を、H2O(5 mL)で希釈し、EtOAc(5 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=3:2、TLCによる)により精製して、8fを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H27Cl2N3O5Si) m/z 512.1、LCMS実測値:m/z 512.1。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.78 - 7.73(m、2H)、7.12 - 7.08(m、1H)、6.29 - 6.24(m、1H)、5.23 - 5.20(m、2H)、3.59 - 3.52(m、2H)、3.33 - 3.22(m、1H)、1.30 - 1.27(m、6H)、0.90 - 0.85(m、2H)、-0.05 - 0.10(m、9H)。
【0289】
5-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソキサゾール-3(2H)-オン(実施例8)
TFA(2 mL)中の5-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソキサゾール-3(2H)-オン(8f)(4 mg、7.81 umol)の溶液を、25℃にて 4時間撹拌した。LCMSは、8fが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。次に、混合物を減圧濃縮した。残渣を、HPLCによってチェックし、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.2%FA)-ACN];B%:30%-60%、12分)により精製して、実施例8を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H13Cl2N3O4) m/z 382.0、LCMS実測値:m/z 382.0。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.91 - 7.86(m、2H)、7.37 - 7.35(m、1H)、6.48 - 6.46(m、1H)、3.20 - 3.14(m、1H)、1.33 - 1.24(m、6H)。
【0290】
実施例9:3-[3,5-ジクロロ-4-[(5-イソプロピル-6-オキソ-1H-ピリダジン-3-イル)オキシ]フェニル]-4H-1,2,4-オキサジアゾール-5-オン
【化66】
【0291】
3,5-ジクロロ-4-(6-クロロ-5-イソプロピル-ピリダジン-3-イル)オキシ-ベンゾニトリル(9a)
Py(3 mL)中の3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシ-ベンゾニトリル(1a)(100 mg、531.88 umol)および3,6-ジクロロ-4-イソプロピル-ピリダジン(101.62 mg、531.88 umol)の混合物を、130℃にて36時間撹拌した。LCMSは、1aが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を、Tol.(5 mL×3)で希釈し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により精製して、9aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H10Cl3N3O) m/z 342.0、LCMS実測値:m/z 342.1;1HNMR(400MHZ、CD3OD)δ 8.02(s、2H)、7.67(s、1H)、3.47 - 3.50(m、1H)、3.32 - 3.39(m、1H)、1.37(d、J=6.84 HZ、6H)。
【0292】
(Z/E)-3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)-N'-ヒドロキシベンズイミダミド(9b)
DMF(2 mL)中の3,5-ジクロロ-4-(6-クロロ-5-イソプロピル-ピリダジン-3-イル)オキシ-ベンゾニトリル(9a)(60 mg、175.13 umol)の溶液に、NH2OH・HCl(97.36 mg、1.40 mmol)およびNaOAc(114.93 mg、1.40 mmol)を加えた。混合物を、80℃にて1時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、DMFを除去した。残渣を酢酸エチル(10 mL×2)およびH2O(3 mL)に分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により精製して、9bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H13Cl3N4O2) m/z 375.0、LCMS実測値:m/z 375.0。
【0293】
3-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H),-オン(9c)
THF(3 mL)中の(Z/E)-3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)-N'-ヒドロキシベンズイミダミド(9b)(60 mg、159.73 umol)の溶液に、DSC(53.19 mg、207.65 umol)およびTEA(32.33 mg、319.46 umol、44.46 uL)を加えた。混合物を、60℃にて16時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮して、9c(60 mg、粗)を得た。生成物をさらに精製することなく直接次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H11Cl3N4O3) m/z 401.0、LCMS実測値:m/z 401.0。
【0294】
3-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H),-オン(実施例9)
HOAc(3 mL)中の3-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H),-オン(9c)(60 mg、149.39 umol)の溶液に、NaOAc(49.02 mg、597.56 umol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Waters Atlantis T3 150×30×5um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:35%-75%、13分)により精製して、実施例9を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H12Cl2N4O4) m/z 383.0、LCMS実測値:m/z 383.0;1H NMR(400MHZ、CD3OD)δ 7.93(s、2H)、7.38(d、J=0.8 HZ、1H)、3.17(spt、J=6.8 HZ、1H)、1.29(d、J=6.8 HZ、6H)。
【0295】
実施例10:3-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H),-オン
【化67】
【0296】
3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)ベンゾニトリル(10a)
HOAc(4 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)ベンゾニトリル(9a)(40 mg、116.75 umol)の溶液に、NaOAc(38.31 mg、467.01 umol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが見出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。固体を水に溶解し、NaHCO3(4 mL)でpHを9に調節した。次に、混合物を酢酸エチル10 mLに2回分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、10a(34 mg、粗)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H11Cl2N3O2) m/z 324.0、LCMS実測値:m/z 324.2;1H NMR(400MHZ、DMSO)δ 12.28(s、1H)、8.27 - 8.35(m、2H)、7.44(s、1H)、3.27 - 3.44(m、25H)、2.98 - 3.10(m、1H)、1.15 - 1.23(m、6H)。
【0297】
3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)ベンゾニトリル(10b)
DMF-DMA(2 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)ベンゾニトリル(10a)(34 mg、104.89 umol)の混合物を、110℃にて5時間還流撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(10 mL)およびH2O(3 mL)に2回分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により精製して、10bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H13Cl2N3O2) m/z 338.0、LCMS実測値:m/z 338.0;1H NMR(400MHZ、CD3OD)δ 8.00(s、2H)、7.38(s、1H)、3.48(s、3H)、3.14 - 3.25(m、1H)、1.28(d、J=6.85 HZ、6H)。
【0298】
(Z)-3,5-ジクロロ-N'-ヒドロキシ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)ベンズイミダミド(10c)
DMF(2 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)ベンゾニトリル(10b)(25 mg、73.92 umol)の溶液に、NH2OH・HCl(41.10 mg、591.39 umol)およびNaOAc(48.51 mg、591.39 umol)を加えた。混合物を、80℃にて1時間撹拌した。LCMSは、10bが完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、DMFを除去した。残渣を酢酸エチル(10 mL)およびH2O(3 mL)に分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、10c(25 mg、粗)を得た。生成物をさらに精製することなく直接次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H16Cl2N4O3) m/z 371.1、LCMS実測値:m/z 371.2。
【0299】
3-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H),-オン(実施例10)
THF(3 mL)中の(Z)-3,5-ジクロロ-N'-ヒドロキシ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)ベンズイミダミド(10c)(25 mg、67.35 umol)の溶液に、DSC(22.43 mg、87.55 umol)およびTEA(13.63 mg、134.69 umol、18.75 uL)を加えた。混合物を、60℃にて16時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Waters Atlantis T3 150×30×5um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:30%-70%、13分)により精製して、実施例10を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H14Cl2N4O4) m/z 397.0、LCMS実測値:m/z 397.0;1H NMR(400MHZ、CD3OD)δ 7.92 - 7.98(m、2H)、7.37(d、J=0.73 HZ、1H)、3.48(s、3H)、3.12 - 3.26(m、1H)、1.28(d、J=6.85 HZ、6H)。
【0300】
スキームB:6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-3-メチルフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(化合物11d)
【化68】
【0301】
3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)-2-メチルアニリン(11a)
DMSO(5 mL)中の4-アミノ-2,6-ジクロロ-3-メチル-フェノール(0.2 g、1.04 mmol)および3,6-ジクロロ-4-イソプロピル-ピリダジン(1a)(198.97mg、1.04 mmol)の混合物に、K2CO3(575.75 mg、4.17 mmol)およびCuI(119.01 mg、624.86 umol)を25℃にて加えた。次に、混合物を、90℃にて16時間撹拌した。混合物をH2O(25 mL)に加え、酢酸エチル(20 mL×2)で抽出した。合わせた有機相を、塩水(20 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。混合物を、石油エーテル(5 mL)で洗浄し、ろ過した。ろ過ケーキを減圧濃縮して、11aを得た。
【0302】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)-2-メチルフェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(11b)
AcOH(10 mL)中の3,5-ジクロロ-4-(6-クロロ-5-イソプロピル-ピリダジン-3-イル)オキシ-2-メチル-アニリン(11a)(0.4 g、1.15 mmol)およびイソベンゾフラン-1,3-ジオン(170.92 mg、1.15 mmol)の混合物に、NaOAc(378.63 mg、4.62 mmol)を25℃にて加えた。次に、混合物を、120℃にて12時間撹拌した。LCMSは、反応の完了を示した。混合物を、濃縮して残渣を得、残渣にH2O(20 mL)を加え、酢酸エチル(50 mL×2)で抽出した。合わせた有機相を、塩水(50 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、MTBE(5 mL)で洗浄しろ過した。ろ過ケーキを濃縮して、11bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H17Cl2N3O4) m/z 458.1、LCMS実測値:m/z 458.1。
【0303】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(11c)
DMF-DMA(5 mL)中の2-[3,5-ジクロロ-4-[(5-イソプロピル-6-オキソ-1H-ピリダジン-3-イル)オキシ]-2-メチル-フェニル]イソインドリン-1,3-ジオン(11b)(0.37 g、807.34 umol)の混合物を、105℃にて4時間撹拌した。LCMSは、反応の完了を示した。混合物をH2O(20 mL)に加え、酢酸エチル(20 mL×2)で抽出した。合わせた有機相を、塩水(20 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、11cを得た。粗物質を直接次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H17Cl2N3O4) m/z 472.1、LCMS実測値:m/z 472.1。
【0304】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-3-メチルフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(11d)
MeOH(1 mL)中の2-[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)オキシ-2-メチル-フェニル]イソインドリン-1,3-ジオン(11c)(440 mg、931.57 umol)の溶液に、ブタン-1-アミン(2 M、1.40 mL)を70℃にて加えた。混合物を、70℃にて1時間撹拌した。混合物を減圧濃縮した。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル /酢酸エチル=1:1)により精製して、11dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H17Cl2N3O4) m/z 342.1、LCMS実測値:m/z 342.1。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.22(s、1H)、6.77(s、1H)、3.50(s、3H)、3.20 - 3.14(m、1H)、2.20(s、3H)、1.25(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0305】
実施例11:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)-2-メチルフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化69】
【0306】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)-2-メチルフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例11)
THF(3 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-3-メチルフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(11d)(20.85 mg、60.94 umol)の溶液に、TEA(18.50 mg、182.82 umol)および5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(13.57 mg、91.41 umol)を加えた。混合物を、25℃にて0.5時間撹拌した。TLCは、11dが消費されることを示した。反応混合物に25℃にてMeOH(1 mL)を加えてクエンチし、次に、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Xtimate C18 150×25mm×5um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:20%-50%、10分)により精製して、実施例11を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H17Cl2N5O5) m/z 454.1、LCMS実測値:m/z 454.1;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.77(s、1H)、7.31(d、J=0.7 Hz、1H)、3.49(s、3H)、3.23 - 3.11(m、1H)、2.38(s、3H)、1.27(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0307】
実施例12:3-(((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)-2-メチルフェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン
【化70】
【0308】
2-[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)オキシ-2-メチル-アニリノ]アセトニトリル(12a)
ACN(1 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-3-メチルフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(11d)(50 mg、146.10 umol)の溶液に、2-ブロモアセトニトリル(87.62 mg、730.52 umol、48.68 uL)、NaI(43.80 mg、292.21 umol)およびK2CO3(40.39 mg、292.21 umol)を加えた。混合物を、100℃にて16時間撹拌した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドをEtOAc(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、(12a)を得た。1HNMR(400MHz、CDCl3)δ 7.04(s、1H)、6.71(s、1H)、4.20(d、J=6.6 Hz、2H)、4.13(q、J=7.2 Hz、1H)、4.08 - 4.01(m、1H)、3.53(s、3H)、3.31 - 3.16(m、1H)、2.27(s、3H)、1.59(br s、4H)、1.38 - 1.15(m、8H)。
【0309】
tert-ブチル N-(シアノメチル)-N-[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)オキシ-2-メチル-フェニル]カルバメート(12b)
THF(1 mL)中の2-[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)オキシ-2-メチル-アニリノ]アセトニトリル(12a)(55 mg、144.26 umol)の溶液に、Boc2O(94.45 mg、432.78 umol、99.42 uL)およびDMAP(17.62 mg、144.26 umol)を加えた。混合物を、40℃にて1時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を、酢酸エチル(10 mL)およびH2O(3 mL)に2回分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=3:1)により精製して、12bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H26Cl2N4O4) m/z 481.1、LCMS実測値:m/z 481.1; 1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.04(d、J=1.0 Hz、1H)、4.57 - 4.27(m、2H)、3.48(br s、3H)、3.28 - 3.16(m、1H)、2.29(s、3H)、1.66 - 1.47(m、10H)、1.38(br s、6H)。
【0310】
tert-ブチル N-[(2Z)-2-アミノ-2-ヒドロキシイミノ-エチル]-N-[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)オキシ-2-メチル-フェニル]カルバメート(12c)
DMF(1 mL)中のtert-ブチル N-(シアノメチル)-N-[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)オキシ-2-メチル-フェニル]カルバメート(12b)(40 mg、83.10 umol)の溶液に、NH2OH・HCl(46.19 mg、664.77 umol)およびNaOAc(54.53 mg、664.77 umol)を加えた。混合物を、80℃にて1時間撹拌した。残渣を酢酸エチル(10 mL)およびH2O(3 mL)に2回分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、12cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H29Cl2N5O5) m/z 514.2、LCMS実測値:m/z 514.2; 1H NMR(400MHz、CDCl3)δ 7.16(s、1H)、7.05(d、J=1.0 Hz、1H)、5.27(br s、2H)、3.50(s、3H)、3.33 - 3.17(m、1H)、2.25(s、4H)、1.39(s、8H)、1.28 - 1.26(m、7H)。
【0311】
tert-ブチル N-[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)オキシ-2-メチル-フェニル]-N-[(5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル]カルバメート(12d)
THF(1 mL)中のtert-ブチル N-[(2Z)-2-アミノ-2-ヒドロキシイミノ-エチル]-N-[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)オキシ-2-メチル-フェニル]カルバメート(12c)(40 mg、77.76 umol)の溶液に、DSC(25.90 mg、101.09 umol)およびTEA(15.74 mg、155.52 umol、21.65 uL)を加えた。混合物を、60℃にて16時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費され、所望のMSが検出されることを示した。混合物を、酢酸エチル(10 mL)およびH2O(3 mL)に2回分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、DCM:MeOH=5:1)により精製して、12dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H29Cl2N5O5) m/z 540.1、LCMS実測値:m/z 540.1。
【0312】
3-[[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)オキシ-2-メチル-アニリノ]メチル]-4H-1,2,4-オキサジアゾール-5-オン(実施例12)
EtOAc(1 mL)中のtert-ブチル N-[3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)オキシ-2-メチル-フェニル]-N-[(5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル]カルバメート(12d)(30 mg、55.51 umol)の溶液に、HCl/EtOAc(2 M、27.76 uL)を25℃にて加えた。混合物を、25℃にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(HCl条件)により精製して、実施例12を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H29Cl2N5O5) m/z 440.1、LCMS実測値:m/z 440.2。1H NMR(400MHz、CD3OD)δ 7.24(s、1H)、6.72(s、1H)、4.37(s、2H)、3.48(s、3H)、3.23 - 3.11(m、1H)、2.29(s、3H)、1.26(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0313】
スキームC:6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(化合物13e)
【化71】
【0314】
2-シアノ-2-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェニル)酢酸エチル(13a)
DMSO(40 mL)中のNaH(1.41 g、35.33 mmol、60%純度)の懸濁液に、2-シアノ酢酸エチル(4.00 g、35.33 mmol)を0℃にて滴下し、15℃にて30分間撹拌し、次に、1,2,3-トリクロロ-5-ニトロベンゼン(4 g、17.66 mmol)を加え、得られる混合物を、15℃にて16時間撹拌した。次に、混合物を水(100 mL)でクエンチし、1 M HClでpH=1に調節した。次に、白色沈殿をろ取し、減圧乾燥した。固体を石油エーテル (40 mL)で洗浄し、減圧乾燥して、13aを得た。1H NMR(400 MHz、 CDCl3)δ 8.32(s、2H)、5.72(s、1H)、4.38(q、J=7.1 Hz、2H)、1.37(t、J=7.2 Hz、3H)。
【0315】
2-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェニル)アセトニトリル(13b)
DMSO(6 mL)、H2O(2.5 mL)中の2-シアノ-2-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェニル)酢酸エチル(13a)(1.7 g、5.61 mmol)およびLiCl(285.33 mg、6.73 mmol)の混合物を165℃に1時間加熱した。冷却後、混合物を水(50 mL)でクエンチし、酢酸エチル(20 mL×2)で抽出し、有機相を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮して、13bを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 8.21(s、2H)、4.03(s、2H)。
【0316】
2-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)アセトニトリル(13c)
HOAc(10 mL)中の2-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェニル)アセトニトリル(13b)(1 g、4.33 mmol)およびFe(1.21 g、21.64 mmol)の混合物を15℃に1時間加熱した。TLCは新規スポットを示し、混合物をろ過し、ろ液に水(100 mL)を加え、酢酸エチル(50 mL)で抽出し、有機相を飽和NaHCO3(20 mL×2)で中和し、水(20 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮して、13cを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 6.67(s、2H)、3.88(s、4H)。
【0317】
2-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)-2-(6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)アセトニトリル(13d)
THF(5 mL)中の2-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)アセトニトリル(13c)(0.43 g、2.14 mmol)および3,6-ジクロロ-4-イソプロピルピリダジン(1a)(408.62 mg、2.14 mmol)の溶液に、t-BuOK(1 M、4.28 mL)を60℃にて滴下し、得られる混合物を60℃に 40分間加熱した。冷却後、混合物を酢酸エチル(20 mL)で希釈し、塩水(20 mL)で洗浄した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により精製して、13dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H13Cl3N4) m/z 355.0、LCMS実測値:m/z .355.1;1H NMR(400 MHz、 CDCl3)δ 7.60(s、1H)、6.69(s、2H)、6.33(s、1H)、3.99(br s、2H)、3.33(td、J=6.8、13.6 Hz、1H)、1.32(dd、J=4.0、6.8 Hz、6H)。
【0318】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(13e)
HOAc(0.6 mL)、H2O(0.6 mL)および濃HCl(2.4 mL)中の2-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)-2-(6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)アセトニトリル(13d)(0.15 g、421.76 umol)の溶液を、120℃に32時間加熱した。LCMSは、所望のMSを示した。冷却後、混合物を0℃にて4M NaOHでpH~7に調節し、固体をろ過し、乾燥して、13eをオフホワイト固体で得、固体を直接次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H15Cl2N3O) m/z 311.0、LCMS実測値:m/z .311.1。
【0319】
実施例13:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化72】
【0320】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例13)
THF(3 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(13e)(20 mg、64.06 umol)の溶液に、TEA(19.45 mg、192.19 umol)および5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(14.27 mg、96.09 umol、1.5当量)を加えた。混合物を、25℃にて0.5時間撹拌した。TLCは、13eが完全に消費されることを示した。反応混合物に25℃にてMeOH(1 mL)を加えてクエンチし、次に、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、HPLCによってチェックし、プレパラティブHPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25 5u;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:5%-35%、10分)により精製して、実施例13を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N5O4) m/z 424.0、LCMS実測値:m/z 424.0。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.87(s、2H)、7.23(s、1H)、4.30(s、2H)、3.16 - 3.04(m、1H)、1.20(d、J=7.1 Hz、6H)。
【0321】
実施例14:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化73】
【0322】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(14a)
濃HCl(16 mL)およびHOAc(2 mL)中の2-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)-2-(6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)アセトニトリル(13d)(1.5 g、4.22 mmol)の溶液に、H2O(2 mL)を加えた。混合物を、120℃にて72時間撹拌した。LCMSは、所望のマスを示した。混合物を、6 M ナトリウムヒドロキシド水溶液の添加によって、pH=7に調節した。懸濁物を、15分間撹拌した。得られる固体をろ過し、H2Oおよび石油エーテルで洗浄した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=5:1~1:1)により精製して、14aを得た。1HNMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 12.59(s、1H)、7.12 - 7.10(m、1H)、6.62(s、2H)、5.60(s、2H)、3.99(s、2H)、2.96(td、J=6.9、13.5 Hz、1H)、1.11(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0323】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(14b)
AcOH(5 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(14a)(450 mg、1.44 mmol)の溶液を、イソベンゾフラン-1,3-ジオン(213.50 mg、1.44 mmol)に加えた。混合物を、130℃にて4時間撹拌した。LCMSは、所望のマスを示した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去した。この混合物を、水(50 mL)および酢酸エチル(50 mL)で抽出し、次に、NaHCO3(20 mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、14bを得た。生成物をさらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H17Cl2N3O3) m/z 442.1、LCMS実測値:m/z 442.1。
【0324】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(14c)
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(14b)(600 mg、1.36 mmol)およびDMF-DMA(5 mL)の混合物を、105℃に3時間加熱した。LCMSは、所望のマスを示した。反応混合物を減圧濃縮して、14cを得た。生成物をさらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C23H19Cl2N3O3) m/z 456.1、LCMS実測値:m/z 456.1。
【0325】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(14d)
N-ブチルアミン(981.11 mg、6.57 mmol)およびMeOH(3 mL)中の2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(14c)(600 mg、1.31 mmol)の溶液を、70℃に3時間加熱した。TLCは、反応の完了を示した。LCMSは、所望のマスを示した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=3:1~2:1)により精製して、14dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H17Cl2N5O4) m/z 326.1、LCMS実測値:m/z 326.0。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.08 - 7.04(m、1H)、6.72 - 6.69(m、2H)、4.13(s、2H)、3.70(s、3H)、3.14 - 3.06(m、1H)、1.15(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0326】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例14)
DCM(2 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(14d)(19.43 mg、59.78 umol)の溶液を、TEA(18.15 mg、179.33 umol、3eq)および5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(8.88 mg、59.78 umol)に加えた。混合物を脱気し、窒素で3回パージし、25℃にて0.5時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(NH4CO3)により精製して、実施例14を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H17Cl2N5O4) m/z 438.1、LCMS実測値:m/z 438.0;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.89(s、2H)、7.18(s、1H)、4.30(s、2H)、3.69 - 3.63(m、3H)、3.13(td、J=7.0、13.8 Hz、1H)、1.19(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0327】
実施例15:3-(((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン
【化74】
【0328】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピル-2-(4-メトキシベンジル)ピリダジン-3(2H)-オン(15a)
DMF(5 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(13e)(200 mg、640.63 umol)の溶液に、PMB-Cl(120.39 mg、768.75 umol)、K2CO3(106.25 mg、768.75 umol)を加えた。混合物を、20℃にて16時間撹拌した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドケーキをEtOH(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮乾固して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLCにより精製して、15aを得た。1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ ppm 7.17(d、J=8.6 Hz、2H)、7.04(s、1H)、6.85 - 6.80(m、2H)、6.65(s、2H)、5.63(s、2H)、5.02(s、2H)、4.01(s、2H)、3.71(s、3H)、2.97(td、J=6.8、13.5 Hz、1H)、1.07(d、J=7.1 Hz、6H)。
【0329】
2-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)アミノ)アセトニトリル(15b)
DMF(10 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピル-2-(4-メトキシベンジル)ピリダジン-3(2H)-オン(15a)(150 mg、346.95 umol)および2-ブロモアセトニトリル(416.16 mg、3.47 mmol)の溶液に、K2CO3(57.54 mg、416.34 umol)およびKI(28.80 mg、173.47 umol)を加えた。混合物を、100℃にて 6時間撹拌した。反応混合物に水 5 mLを加えてクエンチし、次に、EtOAcで抽出した(5 mL×3)。合わせた有機層を、塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1、TLCによる)により精製して、15bを得た。1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 7.15(d、J=8.6 Hz、2H)、7.12(s、1H)、6.87(s、2H)、6.83(d、J=8.8 Hz、2H)、6.76(t、J=6.7 Hz、1H)、5.00(s、2H)、4.37(d、J=6.6 Hz、2H)、4.08(s、2H)、3.71(s、3H)、2.99(td、J=6.7、13.7 Hz、1H)、1.08(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0330】
tert-ブチル(シアノメチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)カルバメート(15c)
THF(3 mL)中の2-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)アミノ)アセトニトリル(15 b)(133 mg、282.15 umol)の溶液に、DMAP(34.47 mg、282.15 umol)およびBoc2O(184.74 mg、846.45 umol)を加えた。混合物を、20℃にて1時間撹拌した。反応物は、TLCによりクリーンであった。LCMSは、所望のMSを有する1つの主要ピークを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1、TLCによる)により精製して、15cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C29H32Cl2N4O4) m/z 571.2、LCMS実測値:m/z 471.1/571.1;1HNMR(400 MHz、CD3Cl)δ 7.35 - 7.33(m、2H)、7.31(s、1H)、6.91(s、1H)、6.82(d、J=8.8 Hz、2H)、5.13(s、2H)、4.49(s、2H)、4.24(s、2H)、3.78(s、3H)、3.16(quin、J=6.9 Hz、1H)、1.51(s、9H)、1.15(d、J=6.6 Hz、6H)。
【0331】
(Z)-tert-ブチル(2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)エチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)カルバメート(15d)
DMF(3 mL)中のtert-ブチル(シアノメチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)カルバメート(15c)(100 mg、174.98 umol)の溶液に、NH2OH・HCl(97.27 mg、1.40 mmol)およびNaOAc(114.83 mg、1.40 mmol)を加えた。混合物を、80℃にて6時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを有する1つの主要ピークを示した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドをEtOAc(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を塩水10 mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、15dをオフホワイトガム状物で得、さらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H15Cl2N3O2) m/z 604.2、LCMS実測値:m/z 504.2/604.2;1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 9.15(s、1H)、7.51(s、2H)、7.18(s、1H)、7.11(d、J=8.6 Hz、2H)、6.82(d、J=8.6 Hz、2H)、5.40(s、2H)、4.96(s、2H)、4.21(s、2H)、4.19(s、2H)、3.71(s、3H)、2.99(td、J=6.8、13.5 Hz、1H)、1.38(s、9H)、1.09(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0332】
tert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(15e)
THF(3 mL)中の(Z)-tert-ブチル(2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)エチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)カルバメート(15d)(40.00 mg、66.17 umol)の溶液に、0℃にてTEA(13.39 mg、132.34 umol)およびDSC(22.04 mg、86.02 umol)を加えた。混合物を、65℃にて16時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを有する1つの主要ピークを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により精製して、15eを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C30H33Cl2N5O6) m/z 630.1、LCMS実測値:m/z 630.1。
【0333】
tert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(15f)
ACN(2 mL)およびH2O(0.5 mL)中のtert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-(4-メトキシベンジル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(15e)(17 mg、21.57 umol)の溶液に、CAN(47.30 mg、86.28 umol)を加えた。混合物を、20℃にて4時間撹拌した。TLCは、を示した15eが~10%残っており、1つの新規なスポットが形成されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、ACNを除去した。残渣を、塩水5 mLで希釈し、EtOAc30 mL(10 mL ×3)で抽出した。合わせた有機層を、塩水10 mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、15fを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H25Cl2N5O5) m/z 510.1、LCMS実測値:m/z 510.1。
【0334】
3-(((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン(実施例15)
EtOAc(2 mL)およびHCl/EtOAc(2 M、161.65 uL)中のtert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(15f)(33 mg、64.66 umol)の溶液を、20℃にて1時間撹拌した。TLCは、出発物質が完全に消費され、1つの新規なスポットが形成されることを示した。LCMSは、所望のMSを検出した。反応混合物を減圧濃縮して、EtOAcを除去した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.04%HCl)-ACN];B%:25%-50%、12分)により精製して、実施例15を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H17Cl2N5O3) m/z 410.0、LCMS実測値:m/z 410.0。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.12(s、1H)、6.76(s、2H)、4.28(s、2H)、4.17(s、2H)、3.08(td、J=6.9、13.6 Hz、1H)、1.17(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0335】
実施例16:3-(((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン
【化75】
【0336】
2-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)アミノ)アセトニトリル(16a)
DMF(5 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(14d)(150 mg、459.81 umol)および2-ブロモアセトニトリル(551.53 mg、4.60 mmol)の溶液に、KI(38.16 mg、229.91 umol)およびK2CO3(76.26 mg、551.77 umol)を加えた。混合物を、100℃にて8時間撹拌した。LCMSは、所望のマスを示した。冷却後、反応混合物を酢酸エチル(20 mL)およびH2O(20 mL)に分配した。有機相を分離し、塩水(10 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)により精製して、16aを得た。1HNMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 7.10(s、1H)、6.85(s、2H)、6.75(t、J=6.7 Hz、1H)、4.35(d、J=6.6 Hz、2H)、4.07(s、2H)、3.53(s、3H)、3.01(td、J=7.0、13.7 Hz、1H)、1.10(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0337】
tert-ブチル(シアノメチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)カルバメート(16b)
THF(2 mL)中の2-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)アミノ)アセトニトリル(16a)(20 mg、54.76 umol)、DMAP(6.69 mg、54.76 umol)およびBoc2O(119.50 mg、547.56 umol)の混合物を、20℃にて0.5時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)により精製して、16bを得た。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.45(s、2H)、7.22 - 7.19(m、1H)、4.67 - 4.64(m、2H)、4.35 - 4.32(m、2H)、3.66 - 3.62(m、3H)、3.17 - 3.09(m、1H)、1.51 - 1.47(m、9H)、1.19(d、J=7.0 Hz、6H)。
【0338】
(Z)-tert-ブチル(2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)エチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)カルバメート(16c)
DMF(2 mL)中のtert-ブチル(シアノメチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)カルバメート(16b)(50 mg、107.44 umol)の溶液に、NH2OH・HCl(37.33 mg、537.20 umol)およびNaOAc(44.07 mg、537.20 umol)を加えた。混合物を、80℃にて1時間撹拌した。LCMSは、所望のマスを示した。反応混合物を酢酸エチル(20 mL)およびH2O(20 mL)に分配した。有機相を分離し、水(20 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、さらに精製することなく16cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H29Cl2N5O4) m/z 498.2、LCMS実測値:m/z 498.2。
【0339】
tert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(16d)
THF(2 mL)中の(Z)-tert-ブチル(2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)エチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)カルバメート(16c)(26 mg、52.17 umol)の溶液に、DSC(17.37 mg、67.82 umol)およびTEA(10.56 mg、104.33 umol)を加えた。混合物を、60℃にて16時間撹拌した。室温に冷却後、反応混合物を減圧濃縮した。残渣をプレパラティブTLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により精製して、16dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C23H27Cl2N5O5) m/z 524.1、LCMS実測値:m/z 524.1。
【0340】
3-(((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン(実施例16)
EtOAc(1 mL)中のtert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(16d)(24 mg、45.77 umol)の溶液に、EtOAc/HCl(4 M、11.44 uL)を加えた。混合物を、20℃にて2時間撹拌した。LCMSは、所望のマスを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(FA)により精製して、実施例16を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H19Cl2N5O3) m/z 424.1、LCMS実測値:m/z 424.1。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.10 - 7.06(m、1H)、6.76(s、2H)、4.27(s、2H)、4.16(s、2H)、3.70 - 3.67(m、3H)、3.14 - 3.06(m、1H)、1.15(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0341】
実施例17:N-(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化76】
【0342】
(4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)(6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)メタノン(17a)
CH3CN(20 mL)中の2-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-フェニル)-2-(6-クロロ-5-イソプロピル-ピリダジン-3-イル)アセトニトリル(13d)(0.9 g、2.53 mmol)の溶液に、20℃にてt-BuOK(1 M、2.40 mL)を加えた。そして、混合物を、20℃にて0.5時間撹拌した。次に、混合物を0℃に冷却し、H2O2(573.85 mg、5.06 mmol、486.31 uL、30%純度)を混合物に滴下した。次に、混合物を、0℃にて0.5時間撹拌し、20℃にてさらに2時間撹拌した。次に、飽和Na2SO3溶液(5 mL)を混合物に加え、混合物を、20℃にて1時間撹拌した。次に、混合物を減圧濃縮して、CH3CNを除去した。残渣を、EtOAcで抽出した(10 mL×2)。合わせた有機層を、塩水(5 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、カラムシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=30:1~5:1)により精製して、17aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H12Cl3N3O) m/z 344.0、LCMS実測値:m/z 344.0/346.0;1HNMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 8.24(s、1 H)6.67(s、2 H)6.21(s、2 H)3.18 - 3.31(m、1 H)2.50(br s、5 H)1.27 - 1.39(m、6 H)。
【0343】
2-(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(17b)
HOAc(10 mL)中の(4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)(6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)メタノン(17a)(260 mg、797.11 umol)の溶液に、NaOAc(326.94 mg、3.99 mmol)およびイソベンゾフラン-1,3-ジオン(129.87 mg、876.82 umol)を加えた。混合物を、120℃にて1時間撹拌した。LCMSは、所望のマスを示した。混合物を減圧濃縮し、残渣をH2O(50 mL×2)およびNaHCO3(50 mL×2)中で希釈した。次に、混合物を、酢酸エチル(30 mL×2)で抽出した。合わせた有機層を減圧濃縮した。残渣をプレパラティブTLCにより精製して、17bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H15Cl2N3O4) m/z 456.0、LCMS実測値:m/z 456.0。
【0344】
2-(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(17c)
DMF-DMA(30 mL)中の2-(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(17b)(250 mg、547.91 umol)の溶液に、混合物を、110℃にて3.5時間撹拌した。LCMSは、所望のマスを示した。反応混合物をH2O 30 mL×2およびEtOAc 30 mL×2に分配した。有機相を減圧濃縮して、17cを得た。粗生成物をさらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C23H17Cl2N3O4) m/z 470.1、LCMS実測値:m/z 470.1。
【0345】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンゾイル)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(17d)
MeOH(2 mL)中の2-(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(17c)(200 mg、425.26 umol)の溶液に、N-ブチルアミン(190.39 mg、1.28 mmol、204.72 uL)を加えた。混合物を、70℃にて0.5時間撹拌した。LCMSは、所望のマスを示した。混合物を、減圧濃縮した。残渣をプレパラティブTLCにより精製して、 17dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H15Cl2N3O2) m/z 340.1、LCMS実測値:m/z 340.1;1HNMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.85(d、J=0.9 Hz、1H)、6.64(s、2H)、3.76 - 3.72(m、4H)、3.22 - 3.14(m、1H)、1.29 - 1.26(m、7H)。
【0346】
N-(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例17)
THF(5 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンゾイル)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(17d)(20 mg、58.79 umol)の溶液に、TEA(17.85 mg、176.36 umol)および5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(13.10 mg、88.18 umol)を加えた。混合物を、25℃にて0.5時間撹拌した。LCMSは、所望のMSが検出されることを示した。反応混合物に25℃にてMeOH 1 mLを加えてクエンチし、次に、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、HPLCによってチェックし、プレパラティブHPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25 5u;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:20%-40%、10分)により精製して、実施例17を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H15Cl2N5O5) m/z 452.0、LCMS実測値:m/z 452.0;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.94(br s、2H)、7.93(br d、J=2.9 Hz、1H)、3.73(s、3H)、3.26 - 3.11(m、1H)、1.30(br d、J=6.7 Hz、6H)。
【0347】
実施例18:3-(((3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン
【化77】
【0348】
2-((3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)アミノ)アセトニトリル(18a)
MeCN(2 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンゾイル)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(72 mg、211.64 umol)(17d)の溶液に、2-ブロモアセトニトリル(126.93 mg、1.06 mmol、70.52 uL)、NaI(63.45 mg、423.28 umol)およびK2CO3(58.50 mg、423.28 umol)を加えた。混合物を、100℃にて13時間撹拌した。反応混合物を、酢酸エチル(20 mL×2)およびH2O(20 mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(20 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、18aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H16Cl2N4O2) m/z 379.1、LCMS実測値:m/z 379.2;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.84(d、J=0.7 Hz、1H)、6.68(s、2H)、4.16(d、J=6.8 Hz、2H)、3.77(s、3H)、3.27 - 3.19(m、1H)、1.28(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0349】
tert-ブチル(シアノメチル)(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)カルバメート(18b)
THF(3 mL)中の2-((3、5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)アミノ)-アセトニトリル(18a)(53 mg、139.75 umol)の溶液にDMAP(17.07 mg、139.75 umol)およびBoc2O(274.51 mg、1.26 mmol、288.95 uL)、を加えた。混合物を、25℃にて5分間撹拌した。混合物を、酢酸エチル(10 mL×2)およびH2O(10 mL×2)に分配した。合わせた有機相を、塩水(10 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、18bを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.87 - 7.84(m、1H)、7.35(s、2H)、4.52(s、2H)、3.75(s、3H)、3.28 - 3.19(m、1H)、1.54(s、9H)、1.29(d、J=7.0 Hz、6H)。
【0350】
(Z)-tert-ブチル(2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)エチル)(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)カルバメート(18c)
DMF(3 mL)中のtert-ブチル(シアノメチル)(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)カルバメート(18b)(32 mg、66.76 umol)の溶液に、NH2OH・HCl(37.11 mg、534.05 umol)およびNaOAc(27.38 mg、333.78 umol)を加えた。混合物を、80℃にて1時間撹拌した。室温に冷却後、反応混合物を減圧濃縮して、DMFを除去した。残渣を酢酸エチル(10 mL)およびH2O(3 mL)に2回分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、18cを得た。生成物をさらに精製することなく直接次のステップに用いた。
【0351】
tert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(18d)
THF(3 mL)中の(Z)-tert-ブチル(2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)エチル)(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)カルバメート(32 mg、62.45 umol)(18c)の溶液に、DSC(20.80 mg、81.19 umol)およびTEA(12.64 mg、124.91 umol、17.39 uL)を加えた。混合物を、60℃にて13時間撹拌した。LCMSは、所望のマスを示した。反応混合物を、酢酸エチル 20 mL×2およびH2O 20 mL×2で抽出した。合わせた有機層を、塩水20 mLで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、18dを黄色固体で得た。粗生成物をさらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C23H25Cl2N5O6) m/z 538.1、LCMS実測値:m/z 438.2/538.2。
【0352】
3-(((3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン(実施例18)
EtOAc/HCl(2 M、2 mL)中のtert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-カルボニル)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(18d)(22 mg、40.86 umol)の溶液。混合物を、25℃にて1時間撹拌した。LCMSは、所望のマスを示した。混合物を減圧濃縮した。残渣を、プレパラティブHPLC(FA)により精製して、実施例18を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H17Cl2N5O4) m/z 438.1、LCMS実測値:m/z 438.2;1H NMR(400 MHz、MeOD)δ 7.86(s、1H)、6.78 - 6.71(m、2H)、4.32(s、2H)、3.72(s、3H)、3.18(td、J=6.8、13.7 Hz、1H)、1.27(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0353】
スキームD:6-((4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)チオ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(19h)
【化78】
【0354】
O-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェニル)ジメチルカルバモチオエート(19a)
DMF(20 mL)中の2,6-ジクロロ-4-ニトロフェノール(1 g、4.81 mmol)の溶液に、NaH(288.44 mg、7.21 mmol、60%純度)を加えた。次に、混合物を、20℃にて1時間撹拌した。次に、N,N-ジメチルカルバモチオイルクロリド(950.81 mg、7.69 mmol)混合物を加えた。混合物を、20℃にて16時間撹拌した。混合物を、EtOAcで抽出した(20 mL×2)。合わせた有機層を、塩水(15 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、カラムシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=20:1~5:1)により精製して、19aを得た。1HNMR(400MHz、CDCl3)δ 8.28(s、2H)3.50(s、3H)3.44(s、3H)。
【0355】
S-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェニル)ジメチルカルバモチオエート(19b)
O-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェニル)ジメチルカルバモチオエート(19a)(0.9 g、3.05 mmol)をフラスコに加え、200℃にて4時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを示した。混合物を、20℃に冷却して、19bを得た。粗反応生成物を直接次のステップに用いた。1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 8.44(s、2H)3.13(br s、3H)2.95(br s、3H)。
【0356】
O-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェニル)ジメチルカルバモチオエート(19c)
AcOH(10 mL)、2-propanol(20 mL)およびH2O(10 mL)中のS-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェニル)ジメチルカルバモチオエート(19b)(0.8 g、2.71 mmol)の溶液に、Fe(1.06 g、18.97 mmol)を加えた。次に、混合物を、95℃にて2時間撹拌した。混合物を、20℃に冷却し、混合物にpH=8~9になるまで飽和NaHCO3溶液を加え、ろ過した。次に、ろ液を減圧濃縮して、大部分の溶媒を除去した。次に、残渣を、H2O(50 mL)およびEtOAc(50 mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、19cを得た。生成物を直接次のステップに用いた。1HNMR(400 MHz、CDCl3)δ 6.73(s、2H)3.98(br s、2H)2.90 - 3.25(m、6H)。
【0357】
4-アミノ-2,6-ジクロロベンゼンチオール(19d)
EtOH(20 mL)中のO-(2,6-ジクロロ-4-ニトロフェニル)ジメチルカルバモチオエート(19c)(0.7 g、2.64 mmol)の溶液に、KOH(3 M、20 mL)を加えた。次に、混合物を100℃にて16時間還流した。LCMSは、反応の完了を示した。混合物を、20℃に冷却し、混合物にpH=2~3になるまでHCl溶液(1M)を加えた。混合物を、EtOAcで抽出した(50 mL)。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、19dを得た。生成物を直接次のステップに用いた。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.27(s、2H)6.70(s、2H)4.23(s、1H)3.70(br s、2H)。
【0358】
3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)チオ)アニリン(19e)
DMSO(15 mL)中の4-アミノ-2,6-ジクロロベンゼンチオール(19d)(520 mg、2.68 mmol)および3,6-ジクロロ-4-イソプロピルピリダジン(1a)(511.90 mg、2.68 mmol)の溶液に、K2CO3(1.11 g、8.04 mmol)を加えた。次に、混合物を、95℃にて16時間撹拌した。室温に冷却した後、混合物を水(50 mL)で希釈し、EtOAc(50 mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(30 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をプレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)により精製して、19eを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ ppm 7.01(s、1H)6.78(s、2H)4.10(br s、2H)3.14 - 3.27(m、1H)1.23(d、J=6.84 Hz、6H)。
【0359】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)チオ)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(19f)
HOAc(8 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)チオ)アニリン(19e)(1 g、2.87 mmol)およびイソベンゾフラン-1,3-ジオン(424.79 mg、2.87 mmol)の混合物に、NaOAc(1.18 g、14.34 mmol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去した。固体を水に溶解し、NaHCO3(10 mL)でpHを9に調節した。次に、混合物を酢酸エチル(30 mL)に2回分配した。合わせた有機相を、塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。固体を、酢酸エチル(10 mL)および石油エーテル(50 mL)中で撹拌し、次に、ろ過し、乾燥して、を得た19f。生成物をさらに精製することなく直接次のステップに用いた。1H NMR(400 MHz、DMSO)δ 8.00 - 8.05(m、2 H)7.93 - 7.97(m、2 H)7.84(s、2 H)7.32(d、J=0.86 Hz、1 H)3.01(quin、J=6.79 Hz、1 H)1.14(d、J=6.85 Hz、6 H)。
【0360】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)チオ)-フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(19g)
DMF-DMA(8 mL)中の2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)チオ)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(19f)(955 mg、2.07 mmol)の溶液を、120℃にて16時間撹拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を酢酸エチル(10 mL)およびH2O(3 mL)に2回分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、19gを得た。生成物をさらに精製することなく直接次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H17Cl2N3O3S) m/z 474.0、LCMS実測値:m/z 474.0。
【0361】
6-((4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)チオ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(19h)
MeOH(2 mL)中の2-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)チオ)-フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(19g)(980 mg、2.07 mmol)およびブタン-1-アミン(453.29 mg、6.20 mmol、612.55 uL)の混合物を、70℃にて1時間撹拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、19hを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H15Cl2N3OS) m/z 344.0、LCMS実測値:m/z 344.1; 1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 6.85(d、J=0.73 Hz、1 H)6.80(s、2 H)3.64(s、3 H)3.09(qd、J=7.01、6.48 Hz、1 H)1.12(d、J=6.97 Hz、6 H)。
【0362】
実施例19:3-(((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)スルホニル)フェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン
【化79】
【0363】
2-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)チオ)フェニル)アミノ)アセトニトリル(19i)
ACN(3 mL)中の6-((4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)チオ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(19h)(420 mg、1.22 mmol)の溶液に、2-ブロモアセトニトリル(731.69 mg、6.10 mmol、406.49 uL)、K2CO3(337.23 mg、2.44 mmol)およびNaI(365.75 mg、2.44 mmol)を加えた。混合物を、100℃にて16時間撹拌した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドケーキをEtOAc(10 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮乾固して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、19iを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H16Cl2N4OS) m/z 383.3、LCMS実測値:m/z 383.0;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 6.82(s、2H)6.79(d、J=0.73 Hz、1H)4.39(d、J=6.85 Hz、1H)4.12 - 4.24(m、2H)3.77(s、1H)3.67(s、3H)3.11 - 3.20(m、1H)1.16(d、J=6.85 Hz、6H)。
【0364】
tert-ブチル(シアノメチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)チオ)フェニル)カルバメート(19j)
THF(3 mL)中の2-((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)チオ)フェニル)アミノ)アセトニトリル(19i)(420 mg、1.10 mmol)の溶液に、DMAP(133.87 mg、1.10 mmol)およびBoc2O(717.45 mg、3.29 mmol)を25℃にて加えた。混合物を、25℃にて20分間撹拌した。混合物を、酢酸エチル 10 mLおよびH2O 3 mLに2回分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=3:1)により精製して、19jを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.46(s、2H)6.84(s、1H)4.53(s、2H)3.64(s、3H)3.18(dt、J=13.66、6.80 Hz、1H)1.53(s、9H)1.18(d、J=6.85 Hz、6H)。
【0365】
(Z)-tert-ブチル(2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)エチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)チオ)フェニル)カルバメート(19k)
DMF(3 mL)中のtert-ブチル(シアノメチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)チオ)フェニル)カルバメート(19j)(250 mg、517.16 umol、1当量)の溶液に、NH2OH・HCl(287.50 mg、4.14 mmol、8当量)およびNaOAc(339.38 mg、4.14 mmol、8当量)を25℃にて加えた。混合物を、80℃にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、DMFを除去した。残渣を、水で希釈し(5 mL)、酢酸エチル(15 mL、2回)で抽出した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、19kを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.99(s、1H)7.60(s、2H)7.05(d、J=0.66 Hz、1H)4.31(s、2H)3.59(s、3H)3.11(dt、J=13.67、6.84 Hz、1H)1.49(s、9H)1.17(d、J=7.06 Hz、6H)。
【0366】
tert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)チオ)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(19l)
THF(4 mL)中の(Z)-tert-ブチル(2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)エチル)(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)チオ)フェニル)カルバメート(19k)(220 mg、425.99 umol)の溶液に、DSC(141.86 mg、553.79 umol)およびTEA(86.21 mg、851.99 umol、118.59 uL)を加えた。混合物を、60℃にて16時間撹拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1)により精製して、19lを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H25Cl2N5O5S) m/z 542.4、LCMS実測値:m/z 542.1;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.63(s、2H)7.04(d、J=0.73 Hz、1H)4.82(s、2H)3.58(s、3H)3.07 - 3.15(m、1H)1.48(s、9H)1.16(d、J=6.85 Hz、6H)。
【0367】
tert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)スルホニル)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(19m)
DCM(2 mL)中のtert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)チオ)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(19l)(20 mg、36.87 umol)の溶液に、m-CPBA(37.43 mg、184.35 umol、85%純度)を加えた。次に、混合物を、60℃にて48時間撹拌した。反応混合物に、20℃にてNa2SO3(23 mg)を加えてクエンチし、30分間撹拌した。次に、混合物を減圧濃縮して、19mを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H25Cl2N5O7S) m/z 574.4、LCMS実測値:m/z 574.1。生成物をさらに精製することなく直接次のステップに用いた。
【0368】
3-(((3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)スルホニル)フェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン(実施例19)
HCl/EtOAc(4 M、2 mL)中のtert-ブチル(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)スルホニル)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(19m)(20 mg、34.82 umol)の溶液を、20℃にて2時間撹拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.04%HCl)-ACN];B%:20%-50%,11分)により精製して、実施例19を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H17Cl2N5O5S) m/z 474.3、LCMS実測値:m/z 474.0;1HNMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.74(s、1H)6.83(s、2H)4.38(s、2H)3.72(s、3H)3.13(br d、J=1.71 Hz、1H)1.24(d、J=6.85 Hz、6H)。
【0369】
実施例20:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)スルホニル)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化80】
【0370】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)チオ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(20a)
DCM(5 mL)中の6-((4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)チオ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(19h)(20 mg、58.10 umol)の混合物に、TEA(29.39 mg、290.48 uml、40.43 uL)および5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(8.63 mg、58.10 umol)を加え、混合物を、25℃にて0.2時間撹拌した。反応混合物をH2O(5 mL)およびEtOAc(5 mL)に分配した。有機相を分離し、塩水(5 mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。粗生成物を、逆相HPLC(0.1% FA条件)により精製して、20aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N5O4S) m/z 456.0、LCMS実測値:m/z 456.1;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.94 - 8.14(m、2H)7.07(s、1H)3.52 - 3.64(m、3H)3.05 - 3.18(m、1H)1.17(d、J=6.85 Hz、6H)。
【0371】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)スルホニル)-フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例20)
DCM(1 mL)中のN-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)チオ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(20a)(8 mg、17.53 umol)に、MCPBA(21.36 mg、105.19 umol、85%純度)を加え、混合物を、50℃にて16時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(水性アセトニトリル w/TFA)により精製して、実施例20を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N5O6S) m/z 488.0、LCMS実測値:m/z 488.1;1HNMR(400 MHz、DMSO)δ 11.40 - 11.66(m、1 H)8.09 - 8.13(m、2 H)7.72 - 7.75(m、1 H)3.62 - 3.65(m、3 H)3.08 - 3.11(m、1 H)1.16 - 1.21(m、6 H)。
【0372】
スキームE:6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-シクロプロピルピリダジン-3(2H)-オン(21e)
【化81】
【0373】
3,6-ジクロロ-4-シクロプロピルピリダジン(21a)
H2SO4(9.88 g、100.69 mmol)を、H2O(100 mL)中の3,6-ジクロロピリダジン(5 g、33.56 mmol)、シクロプロパンカルボン酸(2.89 g、33.56 mmol)およびAgNO3(5.70 g、33.56 mmol)の溶液に60℃にて加え、次に、H2O(100 mL)中の過硫酸アンモニウム(22.98 g、100.69 mmol)を、70℃にて混合物に加え、得られる混合物を、70℃にて30分間撹拌し、混合物を、酢酸エチル(100 mL×2)で抽出し、合わせた有機相を、塩水(100 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮し、残渣を、MPLC(silica gel、石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により精製して、21aを得た。1HNMR(400 MHz、CD3Cl)δ 6.94(s、1H)、2.27 - 2.14(m、1H)、1.37 - 1.23(m、2H)、0.91 - 0.77(m、2H)。
【0374】
2-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)-2-(6-クロロ-5-シクロプロピルピリダジン-3-イル)アセトニトリル(21b)
THF(10 mL)中の3,6-ジクロロ-4-シクロプロピルピリダジン(21a)(0.4 g、2.12 mmol)および2-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)アセトニトリル(13c)(467.96 mg、2.33 mmol)の溶液に、t-BuOK(1 M、4.23 mL)を60℃にて滴下し、得られる混合物を、60℃にて40分間撹拌した。冷却後、混合物を酢酸エチル(20 mL)で希釈し、水(20 mL)で洗浄し、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)により精製して、21bを得た。1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 7.00(s、1H)、6.71 - 6.68(m、2H)、6.46(s、1H)、6.02(s、2H)、2.22 - 2.14(m、1H)、1.25 - 1.19(m、2H)、0.88 - 0.75(m、2H)。
【0375】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンゾイル)-4-シクロプロピルピリダジン-3(2H)-オン(21c)
ジオキサン(5 mL)およびH2O(10 mL)中の2-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)-2-(6-クロロ-5-シクロプロピルピリダジン-3-イル)アセトニトリル(21b)(365 mg、1.03 mmol)の溶液に、KOH(1.16 g、20.64 mmol)を加えた。混合物を、O2下、100℃にて16時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを有する1つの主要ピークを示した。反応混合物を減圧濃縮して、ジオキサンを除去した。残渣を、2MHCl水溶液で希釈して、pH=5-7に調節し、EtOAc(20 mL×4)で抽出した。合わせた有機層を、塩水20 mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、21cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H11Cl2N3O2) m/z 324.0、LCMS実測値:m/z 324.1。
【0376】
6-((4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)-4-シクロプロピルピリダジン-3(2H)-オン(21d)
MeOH(5 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンゾイル)-4-シクロプロピルピリダジン-3(2H)-オン(21c)(100 mg、308.49 umol)の溶液に、NaBH4(116.70 mg、3.08 mmol)を0℃にて加えた。混合物を、15℃にて16時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを検出した。反応混合物を減圧濃縮して、MeOHを除去した。残渣を、水で希釈し(5 mL)、EtOAc(10 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、酢酸エチル:石油エーテル =2:1、TLC)により精製して、21dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H13Cl2N3O2) m/z 326.1、LCMS実測値:m/z 326.1;1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 12.58(s、1H)、7.16(s、1H)、6.54(s、2H)、6.07 - 6.05(m、1H)、6.02 - 6.00(m、1H)、5.64(s、2H)、2.12 - 2.07(m、1H)、1.01(br dd、J=2.8、8.5 Hz、2H)、0.81(br t、J=6.0 Hz、2H)。
【0377】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-シクロプロピルピリダジン-3(2H)-オン(21e)
TFA(1 mL)およびDCE(5 mL)中の6-((4-アミノ-2,6-ジクロロフェニル)(ヒドロキシ)メチル)-4-シクロプロピルピリダジン-3(2H)-オン(21d)(50 mg、153.29 umol)の溶液に、Et3SiH(89.12 mg、766.46 umol)を加えた。混合物を、50℃にて6時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを有する1つの主要なピークを示した。反応混合物を飽和NaHCO3(5 mL)で希釈し、DCM(10 mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(5 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、酢酸エチル:石油エーテル =2:1;TLC)により精製して、21eを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H13Cl2N3O) m/z 310.0、LCMS実測値:m/z 310.1;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 10.39(br s、2H)、6.68(s、2H)、6.64(s、1H)、4.10(s、2H)、2.19 - 2.14(m、1H)、1.12 - 1.06(m、2H)、0.85 - 0.79(m、2H)。
【0378】
実施例21:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化82】
【0379】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例21)
DCM(2 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-シクロプロピルピリダジン-3(2H)-オン(21e)(16 mg、51.58 umol)の溶液に、TEA(15.66 mg、154.75 umol)および5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(11.49 mg、77.37 umol)を加えた。混合物を、25℃にて0.5時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Xtimate C18 150×25mm×5um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:20%-40%、10分)により精製して、実施例21を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H13Cl2N5O4) m/z 422.0、LCMS実測値:m/z 422.0;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.86(s、2H)、6.88(s、1H)、4.23(s、2H)、2.15 - 2.06(m、1H)、1.10 - 1.04(m、2H)、0.85 - 0.79(m、2H)。
【0380】
実施例22:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化83】
【0381】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(22a)
AcOH(3 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-シクロプロピルピリダジン-3(2H)-オン(21e)(44 mg、141.85 umol)の溶液に、イソベンゾフラン-1,3-ジオン(22.06 mg、148.95 umol)を加えた。混合物を、120℃にて2時間撹拌した。TLCは、1つの新規なスポットが形成されることを示した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去した。残渣を、水2 mLで希釈しNaHCO3飽和水溶液を加えてpH=9~10にした。懸濁液を、EtOAc 20 mL(5mL×4)で抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、22aを得、黄色油状物として、さらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H15Cl2N3O3) m/z 440.1、LCMS実測値:m/z 440.1。
【0382】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(22b)
DMF-DMA(5 mL)中の2-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(22a)(70 mg、158.99 umol)の溶液を、脱気し、窒素で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、100℃にて3時間撹拌した。LCMSは、22aが完全に消費されること、および所望のMSを有する1つの主要なピークを示した。反応混合物を減圧濃縮して、DMF-DMAを除去し、次に、混合物は、残渣を得た。残渣を、H2O 5 mLで希釈しEtOAc20 mL(5 mL×4)で抽出した。合わせた有機層を、塩水5 mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、22bを得、明黄色ガム状物として、さらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C23H17Cl2N3O3) m/z 454.1、LCMS実測値:m/z 454.0。
【0383】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-シクロプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(22c)
MeOH(3 mL)中の2-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(22b)(100 mg、154.08 umol)の溶液に、N-ブチルアミン(33.81 mg、462.24 umol)を加えた。混合物を、70℃にて0.5時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを検出した。反応混合物を減圧濃縮して、溶媒を除去した。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル;TLC)により精製して、22cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H15Cl2N3O) m/z 324.1、LCMS実測値:m/z 324.0;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 6.70 - 6.65(m、2H)、6.48(s、1H)、4.07(s、2H)、3.79(br s、2H)、3.74(s、3H)、2.24 - 2.13(m、1H)、1.07 - 0.99(m、2H)、0.75 - 0.66(m、2H)。
【0384】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例22)
DCM(2 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロベンジル)-4-シクロプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(22c)(10 mg、30.84 umol)の溶液に、TEA(9.36 mg、92.53 umol、12.88 uL)および5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(6.87 mg、46.27 umol)を加えた。混合物を、25℃にて0.5時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、HPLCによってチェックし、プレパラティブHPLC(カラム:Waters Xbridge 150×25 5u;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:5%-35%、14分)により精製して、実施例22を白色固体で得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H15Cl2N5O4) m/z 436.0、LCMS実測値:m/z 436.0;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.87(s、2H)、6.85(s、1H)、4.24(s、2H)、3.65(s、3H)、2.20 - 2.09(m、1H)、1.11 - 1.04(m、2H)、0.83 - 0.75(m、2H)。
【0385】
実施例23:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化84】
【0386】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例23)
THF(140 mL)中の3-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-フェノキシ)-5-イソプロピル-1H-ピリダジン-6-オン(8b)(13.7 g、43.61 mmol)の溶液に、TEA(13.24 g、130.82 mmol)および5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(9.71 g、65.41 mmol)を加えた。混合物を、20℃にて0.5時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを有するピークを示した。反応混合物を減圧濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、EtOAc(100 mL)で80℃にて30分間トリチュレートし、次に、20℃に冷却した。懸濁物をろ過し、ろ過ケーキをEtOAc(5 mL×3)で洗浄し、濃縮乾固して、実施例23を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H13Cl2N5O5) m/z 426.0、LCMS実測値:m/z 426.0;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.92(s、2H)、7.33(d、J=0.9 Hz、1H)、3.21 - 3.13(m、1H)、1.29(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0387】
実施例24:N-(6-クロロ-7-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化85】
【0388】
6-クロロ-7-(6-クロロ-5-イソプロピル-ピリダジン-3-イル)オキシ-インダン-4-アミン(24a)
DMA(15 mL)中の7-アミノ-5-クロロ-インダン-4-オール(0.39 g、2.12 mmol)、3,6-ジクロロ-4-イソプロピル-ピリダジン(1a)(405.77 mg、2.12 mmol)、CuI(40.45 mg、212.38 umol)およびK2CO3(440.28 mg、3.19 mmol)をN2で脱気し、次に、N2下、100℃に16時間加熱した。LCMSは反応の完了および所望のMSが検出されることを示した。混合物を、セライトパッドでろ過し、酢酸エチル(20 mL×2)で洗浄した。合わせた有機相を、塩水(20 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)により精製して、24aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H17Cl2N3O) m/z 338.1、LCMS実測値:m/z 338.1。1HNMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 7.53(s、1H)、6.56(s、1H)、5.15(br s、2H)、3.14(td、J=6.8、13.6 Hz、1H)、2.68(br t、J=7.3 Hz、2H)、2.60(br t、J=7.4 Hz、2H)、2.03 - 1.95(m、2H)、1.27(d、J=6.7 Hz、6H)。
【0389】
2-[6-クロロ-7-[(5-イソプロピル-6-オキソ-1H-ピリダジン-3-イル)オキシ]インダン-4-イル]イソインドリン-1,3-ジオン(24b)
NaOAc(101.87 mg、1.24 mmol)中の6-クロロ-7-(6-クロロ-5-イソプロピル-ピリダジン-3-イル)オキシ-インダン-4-アミン(24a)(120 mg、354.79 umol)およびイソベンゾフラン-1,3-ジオン(52.55 mg、354.79 umol)の混合物に、AcOH(1 mL)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去した。固体を水に溶解し、NaHCO3(10 mL)でpHを9に調節した。次に、混合物を酢酸エチル(30 mL)に2回分配した。合わせた有機相を、塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、24bを得た。生成物を精製することなく直接次のステップに使用した。MS質量の計算値:[M+1]+(C24H20ClN3O4) m/z 450.1、LCMS実測値:m/z 450.2。
【0390】
2-[6-クロロ-7-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)オキシ-インダン-4-イル]イソインドリン-1,3-ジオン(24c)
DMFDMA(2 mL)中の2-[6-クロロ-7-[(5-イソプロピル-6-オキソ-1H-ピリダジン-3-イル)オキシ]インダン-4-イル]イソインドリン-1,3-ジオン(24b)(150 mg、333.42 umol)の溶液を、80℃にて2時間撹拌した。混合物を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル10 mLおよびH2O3 mLに2回分配した。合わせたろ液を水(20 mL)で洗浄し、有機相を濃縮して、24cを得、粗生成物を次のステップに直接用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C25H22ClN3O4) m/z 464.1、LCMS実測値:m/z 464.2。
【0391】
6-(7-アミノ-5-クロロ-インダン-4-イル)オキシ-4-イソプロピル-2-メチル-ピリダジン-3-オン(24d)
MeOH(2 mL)中の2-[6-クロロ-7-(5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-ピリダジン-3-イル)オキシ-インダン-4-イル]イソインドリン-1,3-ジオン(24c)(100 mg、215.56 umol)およびN-ブチルアミン(15.77 mg、215.56 umol)の混合物を、25℃にて1時間撹拌した。混合物を減圧濃縮した。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル /酢酸エチル=1:1)により精製して、24dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H20ClN3O2) m/z 334.1、LCMS実測値:m/z 334.1。
【0392】
N-(6-クロロ-7-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例24)
THF(5 mL)中の24d(10 mg、29.96 umol、1当量)の溶液に、TEA(9.09 mg、89.87 umol、12.51 uL)および5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(6.67 mg、44.94 umol)を加えた。混合物を、25℃にて0.5時間撹拌した。反応混合物に25℃にてMeOH(1 mL)を加えてクエンチし、次に、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をHPLCによりチェックし、次に、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.04%HCl)-ACN];B%:35%-60%、12分)により精製して、実施例24を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C20H20ClN5O5) m/z 446.1、LCMS実測値:m/z 446.2; 1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.55(s、1H)、7.27(s、1H)、3.50(s、3H)、3.20 - 3.12(m、1H)、2.94(br t、J=7.4 Hz、2H)、2.87(br t、J=7.3 Hz、2H)、2.17 - 2.12(m、2H)、1.27(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0393】
実施例25:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化86】
【0394】
3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-シクロプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(25a)
DMA(5 mL)中の3,6-ジクロロ-4-シクロプロピル-ピリダジン(1 g、5.29 mmol)(21a)、4-アミノ-2,6-ジクロロ-フェノール(941.67 mg、5.29 mmol)、K2CO3(1.10 g、7.93 mmol)およびCuI(201.49 mg、1.06 mmol)を脱気し、次に、N2下、100℃に16時間加熱した。固体をろ去し、ろ液に水(20 mL)を加え、酢酸エチル(15 mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(20 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により精製して、25aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C13H10Cl3N3O) m/z 330.0、LCMS実測値:m/z 329.9/331.9;
【0395】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(25b)
THF(2 mL)中の5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボン酸(11.80 mg、90.75 umo)の溶液に、一滴のDMFを加え、次に、(COCl)2(11.52 mg、90.75 umol、7.94 uL、1.5当量)を0℃にて加え、混合物を、25℃にて1時間撹拌した、溶液を、DCM(3 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-シクロプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(25a)(20 mg、60.50 umol)およびTEA(18.37 mg、181.50 umol、25.26 uL)の混合物に25℃にて加え、得られる混合物を、25℃にて30分間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をプレパラティブTLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)により精製して、25bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H10Cl3N5O4) m/z 442.0、LCMS実測値:m/z 442.0。
【0396】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例25)
HOAc(3 mL)中のN-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-シクロプロピルピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(25b)(30 mg、67.78 umol)およびNaOAc(33.36 mg、406.65 umol)の混合物を110℃に16時間加熱した。混合物を、濃縮した。残渣を、プレパラティブHPL(中性)Cにより精製して、実施例25を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H11Cl2N5O5) m/z 424.2、LCMS実測値:m/z 424.2;1H NMR(400 MHz、MeOD)δ 7.92(s、2H)、7.03(s、1H)、2.28 - 2.18(m、1H)、1.23 - 1.14(m、2H)、1.04 - 0.94(m、2H)。
【0397】
実施例26:N-(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化87】
【0398】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-3-フルオロフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(26a)
CH3CN(200 mL)およびTHF(60 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-フェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチル-ピリダジン-3-オン(1e)(20 g、60.94 mmol)の懸濁液に、窒素雰囲気下、NaHCO3(15.36 g、182.82 mmol)を加えた。得られる溶液に、セレクトF(21.59 g、60.94 mmol)を30分かけて少しずつ加えた。混合物を、20℃にて16時間撹拌した。反応混合物をH2O 200 mLおよびEtOAc 300 mLに分配した。有機相を分離し、塩水(100 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル /酢酸エチル=4/1~1/1;TLC)により精製して、26aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H14Cl2FN3O2) m/z 346.0、LCMS実測値:m/z 346.0;1HNMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.02(s、1H)、6.80(d、J=8.8 Hz、1H)、3.89(br s、2H)、3.53(s、3H)、3.24(quind、J=6.8、13.5 Hz、1H)、1.26(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0399】
N-(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例26)
THF(130 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-3-フルオロ-フェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチル-ピリダジン-3-オン(26a)(13 g、37.55 mmol)の溶液に、TEA(11.40 g、112.66 mmol)および5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(8.37 g、56.33 mmol)を加えた。混合物を、20℃にて0.5時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを有するピークを示した。混合物を、1M HClで希釈して、pH 6-7に変更し、EtOAcで抽出した 300 mL(100 mL×3)。合わせた有機層を、塩水150 mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過して、明黄色液体を得た。明黄色液体を減圧濃縮して、固体が溶解するまで溶媒を除去した。混合物を、20℃にて1時間撹拌し、ろ過して、実施例26を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H14Cl2FN5O5) m/z 458.0、LCMS実測値:m/z 458.0;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 8.30(d、J=7.5 Hz、1H)、7.35(s、1H)、3.51(s、3H)、3.24 - 3.12(m、1H)、1.28(d、J=6.8 Hz、6H)。
【0400】
実施例27:3-(((3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン
【化88】
【0401】
2-((3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)アセトニトリル(27a)
ACN(2 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-3-フルオロフェノキシ)-4-イソプロピル-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(26a)(20 mg、57.77 umol)の溶液に、2-ブロモアセトニトリル(52.26 mg、435.72 umol、29.03 uL)、K2CO3(24.09 mg、174.29 umol)およびNaI(26.12 mg、174.29 umol)を加えた。混合物を、100℃にて20時間撹拌した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドをEtOAc(5 mL×3)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮乾固して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、27aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H15Cl2FN4O2) m/z 385.2、LCMS実測値:m/z 385.0; 1HNMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.04(s、1H)6.81(d、J=8.16 Hz、1H)4.38 - 4.50(m、1H)4.21(d、J=7.06 Hz、2H)3.54(s、3H)3.24(dt、J=13.62、6.75 Hz、1H)1.26 - 1.28(m、6H)。
【0402】
tert-ブチル(シアノメチル)(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)カルバメート(27b)
THF(3 mL)中の2-((3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)アセトニトリル(27a)(20 mg、51.92 umol)の溶液に、DMAP(6.34 mg、51.92 umol)およびBoc2O(33.99 mg、155.76 umol、35.78 uL)を20℃にて加えた。混合物を、20℃にて20分間撹拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=2:1)により精製して、27bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C21H23Cl2FN4O4) m/z 485.3、LCMS実測値:m/z 485.2;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.43(br s、1H)7.07(s、1H)4.52(br s、2H)3.52(s、3H)3.26(dt、J=13.66、6.92 Hz、1H)1.25 - 1.47(m、15H)。
【0403】
(Z)-tert-ブチル(2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)エチル)(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)カルバメート(27c)
DMF(2 mL)中のtert-ブチル(シアノメチル)(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)カルバメート(27b)(20 mg、41.21 umol)の溶液に、NH2OH・HCl(22.91 mg、329.67 umol)およびNaOAc(27.04 mg、329.67 umol)を20℃にて加えた。混合物を、80℃にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、DMFを除去した。残渣を酢酸エチル10 mLおよびH2O 5 mLに2回分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、27cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C21H26Cl2FN5O5) m/z 518.4、LCMS実測値:m/z 518.0。
【0404】
tert-ブチル(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(27d)
THF(3 mL)中の(Z)-tert-ブチル(2-アミノ-2-(ヒドロキシイミノ)エチル)(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロp-yridazin-3-イル)オキシ)フェニル)カルバメート(27c)(20 mg、38.58 umol)の溶液に、DSC(12.85 mg、50.16 umol)およびTEA(7.81 mg、77.17 umol、10.74 uL)を加えた。混合物を、60℃にて16時間撹拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1、P1:Rf=0.3)により精製して、27dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H24Cl2FN5O6) m/z 544.4、LCMS実測値:m/z 544.0。
【0405】
3-(((3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)アミノ)メチル)-1,2,4-オキサジアゾール-5(4H)-オン(実施例27)
HCl/EtOAc(2 mL)中のtert-ブチル(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)((5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)メチル)カルバメート(27d)(8 mg、14.70 umol)の溶液を、20℃にて1.5時間撹拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(0.04%HCl)-ACN];B%:30%-60%,12分)により精製して、実施例27を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H16Cl2FN5O4) m/z 444.2、LCMS実測値:m/z 444.0;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.27(s、1H)6.91(d、J=8.33 Hz、1H)4.38(s、2H)3.49(s、3H)3.13 - 3.21(m、1H)1.26(d、J=7.02 Hz、6H)。
【0406】
実施例28:N-(4-((5-(tert-ブチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化89】
【0407】
4-((5-(tert-ブチル)-6-クロロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロアニリン(28a)
DMSO(5 mL)中の4-(tert-ブチル)-3,6-ジクロロピリダジン(200 mg、0.975 mmol)の溶液に、4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール(173.61 mg、0.975 mmol)、K2CO3(404.34 mg、2.93 mmol)およびCuI(111.44 mg、0.585 mmol)を加え、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。溶媒をEtOAc(10 mL)およびH2O(10 mL)で希釈し、EA(10 mL×2)で抽出し、有機層を、塩水(20 mL×2)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、有機層を、Na2SO4上で乾燥し、減圧濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により精製して、28aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H14Cl3N3O) m/z 346.6、LCMS実測値:m/z 346.6;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 1.51(s、9H)、6.67(s、2H)、7.24(s、1H)。
【0408】
N-(4-((5-(tert-ブチル)-6-クロロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(28b)
THF(2 mL)中の4-((5-(tert-ブチル)-6-クロロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロアニリン(28a)(100 mg、288.48 mmol)の混合物に、DCM(2 mL)中のTEA(87.58 mg、865.45 umol)、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(64.26 mg、432.73 umol)窒素雰囲気下で加えた。混合物を、N2下、20℃にて0.5時間撹拌した。混合物を、H2O(10 mL)に注ぎ入れ、得られる混合物を、EtOAc(10 mL×3)で抽出し、有機層を、塩水(20 mL×2)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、粗生成物28cを得た。粗生成物をさらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H14Cl3N5O4) m/z 458.1、LCMS実測値:m/z 458.1。
【0409】
N-(4-((5-(tert-ブチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例28)
HOAc(10 mL)中のN-(4-((5-(tert-ブチル)-6-クロロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(140 mg、305.2 ummol)の混合物に、NaOAc(125.19 mg、1.53 mmol)を加えた。次に、混合物を、120℃にて16時間撹拌した。溶媒を減圧除去して、粗生成物を得た。粗生成物を、プレパラティブHPLC(H2O中のCH3CN、40%)により精製して、実施例28(9.9 mg、7.4%収率)を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N5O5) m/z 440.2、LCMS実測値:m/z 440.2;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 1.44(s、9H)、7.32(s、1H)、7.92(s、2H)。
【0410】
実施例29(P1およびP2):N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化90】
【0411】
1-(3,6-ジクロロピリダジン-4-イル)エタノール(29a)
Tol中の3,6-ジクロロ-1,2,4,5-テトラジン(500 mg、3.31 mmol)。(3 mL)の溶液に、ブト-3-イン-2-オール(278.59 mg、3.97 mmol)を加えた。混合物を、110℃にて16時間封管に入れ、撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1、TLC)により精製して、29aを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.82(d、J=1.0 Hz、1H)、5.14(dq、J=4.2、6.3 Hz、1H)、2.38(d、J=3.4 Hz、1H)、1.56(d、J=6.4 Hz、3H)。
【0412】
3,6-ジクロロ-4-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピリダジン(29b)
DCM(10 mL)中の1-(3,6-ジクロロピリダジン-4-イル)エタノール(29a)(300 mg、1.55 mmol)およびDHP(653.68 mg、7.77 mmol、710.52 uL)の溶液に、TsOH(13.38 mg、77.71 umol)を加えた。混合物を、20℃にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル /酢酸エチル=5:1、TLCによる)により精製して、29bを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.77(s、1H)、7.63(s、1H)、5.10(q、J=6.5 Hz、1H)、4.98(q、J=6.6 Hz、1H)、4.81(br d、J=4.6 Hz、1H)、4.47(br s、1H)、3.99 - 3.90(m、1H)、3.67 - 3.53(m、2H)、3.47 - 3.40(m、1H)、1.95 - 1.55(m、12H)、1.53(d、J=6.4 Hz、3H)、1.46(d、J=6.4 Hz、3H)。
【0413】
3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(29c)
DMSO(5 mL)中の4-アミノ-2,6-ジクロロ-フェノール (167.00 mg、938.13 umol)および3,6-ジクロロ-4-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピリダジン(29b)(200 mg、721.64 umol)の溶液に、K2CO3(299.21 mg、2.16 mmol)およびCuI(82.46 mg、432.98 umol)を加、た脱気し、窒素で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて2時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを有する1つのピークを検出した。反応混合物をH2O 5 mLで希釈し、エチルアセテート 30 mL(10 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、塩水10 mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1、TLC)により精製して、29cを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.55(s、1H)、7.37(s、1H)、6.68(s、4H)、5.10(q、J=6.6 Hz、1H)、5.00(q、J=6.4 Hz、1H)、4.90 - 4.85(m、1H)、4.52(t、J=3.6 Hz、1H)、3.96(ddd、J=3.8、7.5、11.2 Hz、1H)、3.81(br d、J=2.4 Hz、4H)、3.65(ddd、J=3.2、8.0、11.3 Hz、1H)、3.61 - 3.54(m、1H)、3.47 - 3.40(m、1H)、1.96 - 1.60(m、12H)、1.55(d、J=6.5 Hz、3H)、1.49(d、J=6.4 Hz、3H)。
【0414】
N-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(29d)
DCM(5 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(29c)(250 mg、597.08 umol)の溶液に、TEA(181.26 mg、1.79 mmol、249.32 uL)および5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(133.00 mg、895.63 umol)を加えた。混合物を、25℃にて0.5時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、DCM:MeOH=10:1、TLCによる)により精製して、29dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C20H18Cl3N5O6) m/z 530.0、LCMS実測値:m/z 529.9。
【0415】
1-(6-(2,6-ジクロロ-4-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド)フェノキシ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-イル)酢酸エチル(29e)
AcOH(3 mL)中のN-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)エチル)ピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(29d)(60 mg、90.44 umol)の溶液に、NaOAc(37.09 mg、452.19 umol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去し、次に、29eを得、さらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H13Cl2N5O7) m/z 470.0、LCMS実測値:m/z 470.0。
【0416】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例29)
MeOH(3 mL)およびH2O(0.5 mL)中の1-(6-(2,6-ジクロロ-4-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド)フェノキシ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-イル)酢酸エチル(29 e)(105 mg、223.30 umol)の溶液に、LiOH.H2O(18.74 mg、446.60 umol)を加えた。混合物を、25℃にて1時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを検出した。反応混合物を減圧濃縮して、MeOHを除去した。残渣を、6 M HClで希釈して、pH=6-8に変更し、EtOAc(5 mL×4)で抽出し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Luna C18 100×30 5u;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:1%-40%、12分)により精製して実施例29、を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H11Cl2N5O6) m/z 428.0、LCMS実測値:m/z 428.0;1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 12.28(s、1H)、11.31(s、1H)、7.99(s、2H)、7.40(d、J=1.1 Hz、1H)、5.49(br s、1H)、4.70(q、J=6.1 Hz、1H)、1.33(d、J=6.4 Hz、3H)。
【0417】
(R)-N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例29-P1)および(S)-N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例29-P2)
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシエチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例29)をチェックし、キラルSFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK AD(250mm×30mm、10um);移動相:[0.1%NH3×H2O MeOH];B%:40%-40%、10分)により精製して、実施例29-P1および実施例29-P2を得た。
【0418】
実施例29-P1:MS質量の計算値:[M+1]+(C15H11Cl2N5O6) m/z 428.0、LCMS実測値:m/z 428.0;1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 12.26(s、1H)、10.71(br s、1H)、8.06(s、2H)、7.39(d、J=1.3 Hz、1H)、5.49(br d、J=4.4 Hz、1H)、4.74 - 4.66(m、1H)、1.33(d、J=6.6 Hz、3H)。
【0419】
実施例29-P2:MS質量の計算値:[M+1]+(C15H11Cl2N5O6) m/z 428.0、LCMS実測値:m/z 427.9;1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ 12.26(s、1H)、10.74(br s、1H)、8.05(s、2H)、7.39(d、J=1.3 Hz、1H)、5.49(br d、J=4.4 Hz、1H)、4.75 - 4.66(m、1H)、1.33(d、J=6.4 Hz、3H)。
【0420】
実施例30:N-(4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)-3,5-ジメチルフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化91】
【0421】
5-ブロモ-2-(ブロモメチル)-1,3-ジメチルベンゼン(30a)
DCM(30 mL)中の(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)メタノールの溶液に、PPh3(1.83 g、6.97 mmol)を加えた。次に、混合物を0-5℃に冷却した。次に、CBr4(2.31 g、6.97 mmol)を混合物に少しずつ加えた。次に、混合物を、N2下、15℃にて0.5時間撹拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル /酢酸エチル=1/0~10:1,TLC)により精製して、30aを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.21(s、2H)4.50(s、2H)2.39(s、6H)。
【0422】
2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)アセトニトリル(30b)
DMF(30 mL)中の5-ブロモ-2-(ブロモメチル)-1,3-ジメチルベンゼン(30a)(1.26 g、4.53 mmol)の溶液に、NaCN(244.35 mg、4.99 mmol)を15℃にて加えた。次に、混合物を、15℃にて16時間撹拌した。混合物を、酢酸エチル(50 mL)およびNH4Cl水溶液(20 mL)に2回分配した。合わせた有機相を、塩水(20 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=10:1~3:1、TLC)により精製して、30bを得た。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.28(s、2H)3.79(s、2H)2.38(s、6H)。
【0423】
2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)-2-(6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)アセトニトリル(30c)
THF(10 mL)中の2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)アセトニトリル(30b)(800 mg、3.57 mmol)および3,6-ジクロロ-4-イソプロピルピリダジン(1a)(682.05 mg、3.57 mmol)の溶液に、t-BuOK(1 M、7.14 mL、2当量)を60℃にて滴下し、得られる混合物を60℃に1時間加熱した。混合物を、水で希釈し(20 mL)、酢酸エチル(50 mL、2x)で抽出した。合わせた有機相を塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=10:1~3:1、TLC)により精製して、30cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H17BrClN3) m/z 378.0、LCMS実測値:m/z 378.2;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.34(s、3H)7.21(s、1H)6.28(s、1H)3.01(dt、J=13.54、6.74 Hz、1H)2.89(dt、J=13.72、6.89 Hz、1H)2.27(s、6H)1.27 - 1.30(m、6H)。
【0424】
6-(4-ブロモ-2,6-ジメチルベンジル)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(30d)
AcOH(10 mL)中の2-(4-ブロモ-2,6-ジメチルフェニル)-2-(6-クロロ-5-イソプロピルピリダジン-3-イル)アセトニトリル(30c)(1 g、2.78 mmol)、H2O(10 mL)およびHCl(40 mL)の溶液を、120℃にて48時間に加熱した。LCMSは、出発物質が消費され、所望のMSが得られることを示した。混合物を、15℃にて3M NaOHでpH~7に調節し、固体をろ過し、乾燥して、30dを得た。生成物をさらに精製することなく直接次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H19BrN2O) m/z 335.1、LCMS実測値:m/z 335.2;1H NMR(400 MHz、DMSO)δ 12.56(s、1H)7.24(s、2H)7.11(s、1H)3.90(s、2H)2.97(quin、J=6.82 Hz、1H)2.21(s、6H)1.11(d、J=6.85 Hz、6H)。
【0425】
6-(4-((ジフェニルメチレン)アミノ)-2,6-ジメチルベンジル)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(30e)
ジオキサン(5 mL)中の6-(4-ブロモ-2,6-ジメチルベンジル)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(30d)(100 mg、298.30 umol)およびベンゾフェノンイミン(54.06 mg、298.30 umol、50.06 uL)の溶液に、t-BuONa(43.00 mg、447.44 umol)、Pd2(dba)3(27.32 mg、29.83 umol)およびキサントホス(17.26 mg、29.83 umol)を加えた。混合物を脱気し、窒素で3回パージし、80℃にて16時間撹拌した。混合物を、DCM(20 mL)および飽和NH4Cl水溶液(10 mL)に分配し、DCMで2回目の抽出を行った。合わせた有機層を、塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、30eを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C29H29N3O) m/z 436.2、LCMS実測値:m/z 436.4。残渣を、さらに精製することなく次のステップに直接用いた。
【0426】
6-(4-アミノ-2,6-ジメチルベンジル)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(30f)
HCl/EtOAc(5 mL)中の6-(4-((ジフェニルメチレン)アミノ)-2,6-ジメチルベンジル)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(30e)(100 mg、229.59 umol)の溶液を、15℃にて16 時間撹拌した。LCMSは、所望のMSが検出されることを示した。混合物を、水5 mLで希釈し、飽和NaHCO3水溶液でpH=9~10に変更した。懸濁液を、EtOAc(15 mL×3)で抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、30fを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H21N3O) m/z 272.2、LCMS実測値:m/z 272.3;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 6.89(s、1H)6.48(s、2H)3.89(s、2H)3.04(dt、J=13.69、6.72 Hz、1H)2.18(s、5H)1.11(d、J=6.97 Hz、6H)。
【0427】
N-(4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)メチル)-3,5-ジメチルフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例30)
THF(1 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジメチルベンジル)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(30f)(10 mg、36.85 umol)の混合物に、TEA(14.92 mg、147.41 umol、20.52 uL)および5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(10.95 mg、73.70 umol)を15℃にて加えた。混合物を、15℃にて0.5時間撹拌した。混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Nano-micro Kromasil C18 100×30mm 5um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:30%-50%,12分)により精製して、実施例30を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C19H21N5O4) m/z 384.2、LCMS実測値:m/z 384.2;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.41(s、2H)7.02(s、1H)4.86(s、19H)4.02(s、2H)3.07(dt、J=13.72、6.77 Hz、1H)2.30(s、6H)1.15(d、J=6.85 Hz、6H)。
【0428】
実施例31:N-(4-((5-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化92】
【0429】
4-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-3,6-ジクロロピリダジン(31a)
H2O(5 mL)中の3,6-ジクロロピリダジン(170 mg、1.14 mmol)およびビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-カルボン酸(134.35 mg、1.20 mmol)の混合物に、AgNO3(193.84 mg、1.14 mmol)および過硫酸アンモニウム(286.44 mg、1.26 mmol)およびH2SO4(335.75 mg、3.42 mmol、182.48 uL in H2O(2.5 mL)を窒素下、60℃にて一度に加えた。混合物を、70℃にて20分間撹拌した。冷却後、混合物を、酢酸エチル(5 mL×2)で抽出し、有機相を、NaHCO3(2 mL)、塩水(5 mL)で洗浄し、次に、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=5:1)により精製して、31aを得た。1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.62(s、1H)、2.66(s、1H)、2.34(s、6H)。
【0430】
4-((5-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-6-クロロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロアニリン(31b)
DMSO(9 mL)中の4-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-3,6-ジクロロピリダジン(31a)(150 mg、697.42 umol)および4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール(124.15 mg、697.42 umo)に、K2CO3(385.55 mg、2.79 mmol)およびCuI(79.69 mg、418.45 umol)を窒素下、25℃にて一度に加えた。混合物を、90℃にて16時間撹拌した。残渣を酢酸エチル(20 mL)およびH2O(5 mL×2)に分配した。合わせた有機相を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。固体をプレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)により精製して、31bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C15H12Cl3N3O) m/z 356.0、LCMS実測値:m/z 355.9。
【0431】
N-(4-((5-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-6-クロロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル-)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(31c)
DCM(5 mL)中の4-((5-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-6-クロロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロアニリン(31b)(30 mg、84.12 umol)の混合物に、TEA(25.54 mg、252.36 umol、35.13 uL)および5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(18.74 mg、126.18 umol)を窒素下、0℃にて一度に加え、反応物を、0℃にて30分間撹拌した。残渣を、水(5 mL)で希釈し、DCM(10 mL、2x)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(5 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。固体をプレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、31cを得た。
【0432】
N-(4-((5-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例31)
AcOH(3 mL)中のN-(4-((5-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-6-クロロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロフェニル-)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(31c)(18 mg、38.41 umol)の混合物に、NaOAc(15.75 mg、192.03 umol)を一度に加えた。次に、混合物を、窒素下、120℃にて16時間撹拌した。混合物を、濃縮した。残渣を、プレパラティブHPL(カラム:Phenomenex Luna C18 100×30mm×5um;移動相:[水(0.225% FA)-ACN];B%:45%-75%,10分)Cにより精製して、実施例31を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H13Cl2N5O5) m/z 450.0、LCMS実測値:m/z 450.0;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.91(s、2H)、7.19(s、1H)、2.60(s、1H)、2.25(s、6H)。
【0433】
実施例32:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシプロピル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化93】
【0434】
1-(3,6-ジクロロピリダジン-4-イル)プロパン-1-オール(32a)
Tol.(10 mL)中の3,6-ジクロロ-1,2,4,5-テトラジン(1 g、6.62 mmol)の溶液に、ペント-1-イン-3-オール(1.11 g、13.25 mmol、1.14 mL)を20℃にて加えた。混合物を、110℃にて16時間封管に入れ、撹拌した。LCMSは、所望のMSを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、32aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C7H8Cl2N2O) m/z 207.1、LCMS実測値:m/z 207.0;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.79(s、1H)4.94(dt、J=7.73、3.77 Hz、1H)2.72(d、J=4.03 Hz、1H)1.94(dqd、J=14.52、7.39、7.39、7.39、3.55 Hz、1H)1.60 - 1.72(m、1H)1.06(t、J=7.34 Hz、3H)。
【0435】
3,6-ジクロロ-4-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピリダジン(32b)
DCM(5 mL)中の1-(3,6-ジクロロピリダジン-4-イル)プロパン-1-オール(32a)(140 mg、676.14 umol)およびDHP(284.37 mg、3.38 mmol、309.10 uL)の溶液に、TsOH(5.82 mg、33.81 umol)を加えた。混合物を、20℃にて1時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル /酢酸エチル=2:1、TLC)により精製して、32bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C12H16Cl2N2O2) m/z 291.2、LCMS実測値:m/z 291.1;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.71(s、1H)7.56(s、1H)4.95 - 5.00(m、1H)4.78(dd、J=7.06、3.97 Hz、1H)4.69(dd、J=5.40、2.09 Hz、1H)4.40(t、J=3.42 Hz、1H)3.85 - 4.03(m、2H)3.54 - 3.55(m、1H)3.45 - 3.62(m、2H)3.33 - 3.41(m、1H)2.04 - 2.10(m、1H)1.47 - 1.94(m、24H)1.05(t、J=7.39 Hz、3H)0.95(t、J=7.39 Hz、3H)。
【0436】
3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(32c)
DMSO(5 mL)中の3,6-ジクロロ-4-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピリダジン(32b)(130 mg、446.47 umol)および4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール(79.48 mg、446.47 umol)の溶液に、K2CO3(246.83 mg、1.79 mmol)およびCuI(51.02 mg、267.88 umol)を加え、脱気し、窒素で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを示した。混合物を、EtOAc(5 mL)で希釈し、ろ過し、ろ液を酢酸エチル(5 mL)およびH2O 3 mLに分配した。有機相を分離し、水相を、EtOAc(5 mL)で抽出した。合わせた有機相を、塩水(10 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をプレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=2:1)により精製して、32cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H20Cl3N3O3) m/z 432.7、LCMS実測値:m/z 432.1;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.48(s、1H)7.29(s、1H)6.68(s、2H)4.97(dd、J=7.46、3.79 Hz、1H)4.76 - 4.83(m、1H)4.46(t、J=3.30 Hz、1H)3.93 - 4.02(m、1H)3.80(br s、2H)3.54 - 3.62(m、1H)3.33 - 3.41(m、1H)1.85 - 1.99(m、2H)1.66 - 1.83(m、4H)1.06(t、J=7.34 Hz、2H)0.96(t、J=7.34 Hz、2H)。
【0437】
N-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(32d)
DCM(5 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(32c)(110 mg、254.20 umol)の溶液に、TEA(77.17 mg、762.60 umol、106.15 uL)および5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(56.63 mg、381.30 umol)を加えた。混合物を、20℃にて0.5時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、32dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C21H20Cl3N5O6) m/z 544.8、LCMS実測値:m/z 544.6;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.97(s、2H)7.64(s、1H)4.83(dd、J=8.05、3.20 Hz、1H)3.92(s、1H)1.87 - 1.97(m、2H)1.59 - 1.69(m、1H)1.06(t、J=7.28 Hz、3H)。
【0438】
1-(6-(2,6-ジクロロ-4-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド)フェノキシ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-イル)プロピル アセテート(32e)
HOAc(5 mL)中のN-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(32d)(130 mg、238.63 umol、1当量)の溶液に、NaOAc(97.88 mg、1.19 mmol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去して、32eを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H15Cl2N5O7) m/z 484.2、LCMS実測値:m/z 484.1。粗生成物をさらに精製することなく次のステップに用いた。
【0439】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシプロピル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例32)
MeOH(3 mL)およびH2O(0.5 mL)中の1-(6-(2、6-ジクロロ-4-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド)フェノキシ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-イル)プロピルアセテート(32e)(115 mg、237.48 umol)の溶液に、LiOH.H2O(1 M、474.97 uL)を加えた。混合物を、25℃にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、AcOHを除去した。残渣を、水5 mLで希釈した。懸濁液を、EtOAc(30 mL×3)で抽出し、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 100×30mm×5um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:30%-60%,10分)により精製して、実施例32を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H13Cl2N5O6) m/z 442.2、LCMS実測値:m/z 442.0;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.92(s、2H)7.47(s、1H)4.85(s、29H)4.74(br d、J=4.77 Hz、1H)1.88 - 2.02(m、1H)1.51 - 1.64(m、1H)1.02(t、J=7.40 Hz、3H)。
【0440】
実施例32-P1およびP2:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシプロピル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化94】
【0441】
N-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-ヒドロキシプロピル)ピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(32f)
TFA(1 mL)およびDCM(3 mL)中のN-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)ピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(32d)(160 mg、293.70 umol)の溶液を、20℃にて2時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 100×30mm×5um;移動相:[水(0.2%FA)-ACN];B%:35%-65%,10分)により精製して、32fを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H12Cl3N5O5) m/z 460.0、LCMS実測値:m/z 460.1。
【0442】
SFC分離:N-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-ヒドロキシプロピル)ピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(32f)(95 mg、206.23 umol)を、SFC(カラム:DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm×30mm,10um);移動相:[0.1%NH3×H2O MeOH];B%:30%-30%,5分)により分離して、32f-P1および32f-P2を得た。
【0443】
(R)-N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシプロピル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例32-P1)
HOAc(2 mL)およびH2O(0.1 mL)中の(R)-N-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-ヒドロキシプロピル)ピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(32f-P1)(10.00 mg、21.71 umol)の溶液を、120℃にて16時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 200×40mm×10um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:20%-50%,12分)により精製して、実施例32-P1を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H13Cl2N5O6) m/z 442.0、LCMS実測値:m/z 442.0;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.92(s、2H)7.47(d、J=0.98 Hz、1H)4.87(s、40H)4.73(br d、J=4.03 Hz、1H)1.90 - 1.98(m、1H)1.58(dt、J=14.15、7.29 Hz、1H)1.02(t、J=7.40 Hz、3H)。
【0444】
(S)-N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシプロピル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例32-P2)
HOAc(2 mL)およびH2O(0.1 mL)中の(S)-N-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-ヒドロキシプロピル)ピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(32f-P2)(10.00 mg、21.71 umol)の溶液を、120℃にて16時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 100×30mm×5um;移動相:[水(0.2%FA)-ACN];B%:20%-50%,10分)により精製して、実施例32-P2を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H13Cl2N5O6) m/z 442.0、LCMS実測値:m/z 442.0;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.91(s、2H)7.47(d、J=1.10 Hz、1H)4.87(s、19H)4.73(dd、J=7.09、3.06 Hz、1H)1.95(ddd、J=13.91、7.43、3.48 Hz、1H)1.52 - 1.63(m、1H)1.02(t、J=7.34 Hz、3H)。
【0445】
実施例33:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化95】
【0446】
2-(3,6-ジクロロピリダジン-4-イル)プロパン-2-オール(33a)
Tol.(5 mL)中の3,6-ジクロロ-1,2,4,5-テトラジン(500 mg、3.31 mmol)の溶液に、2-メチルブト-3-イン-2-オールを20℃にて加えた。混合物を、封管に入れ、115℃にて16時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=10:1~4:1 ,TLC)により精製して、33aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C7H8Cl2N2O) m/z 207.0、LCMS実測値:m/z 207.0;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.98(s、1H)2.17(s、1H)1.77(s、6H)。
【0447】
3,6-ジクロロ-4-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)ピリダジン(33b)
DCM(5 mL)中の2-(3,6-ジクロロピリダジン-4-イル)プロパン-2-オール(33a)(70 mg、338.07 umol)の溶液に、DHP(142.19 mg、1.69 mmol、154.56 uL)およびPPTS(16.99 mg、67.61 umol)を加えた。混合物を、20℃にて16時間撹拌した。混合物を、水(5 mL)で希釈し、酢酸エチル(15 mL、2x)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(10 mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル=5:1,TLC)により精製して、33bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C12H16Cl2N2O2) m/z 291.1、LCMS実測値:m/z 291.1;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.85(s、1H)4.84(dd、J=5.62、2.81 Hz、1H)4.01 - 4.08(m、1H)3.88 - 3.95(m、1H)3.57(dt、J=11.13、5.44 Hz、1H)3.47(dt、J=11.37、5.69 Hz、1H)1.83 - 1.96(m、2H)1.78(s、3H)1.75(s、3H)1.56 - 1.73(m、6H)。
【0448】
3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)ピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(33c)
DMSO(4 mL)中の3,6-ジクロロ-4-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)ピリダジン(33b)(40 mg、137.38 umol)および4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール(24.45 mg、137.38 umol)の溶液に、K2CO3(75.94 mg、549.50 umol)およびCuI(15.70 mg、82.43 umol)を加え、脱気し、窒素で3回パージし、次に、混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて16時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを示した。混合物を、EtOAc(5 mL)で希釈し、ろ過した。ろ液を、酢酸エチル(5 mL)およびH2O(3 mL)に分配した。有機相を分離し、水相を、EtOAc(5 mL)で抽出した。合わせた有機相を、塩水(10 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。混合物を、プレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=3:1)により精製して、33cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C18H20Cl3N3O3) m/z 432.1、LCMS実測値:m/z 432.1。
【0449】
N-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)ピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(33d)
DCM(1.5 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)ピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(33c)(25 mg、57.77 umol)の溶液に、TEA(17.54 mg、173.32 umol、24.12 uL)および5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(12.87 mg、86.66 umol)を加えた。混合物を、20℃にて0.5時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、33dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C21H20Cl3N5O6) m/z 544.0、LCMS実測値:m/z 544.1; 1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.98(s、2H)7.76(s、1H)4.36 - 4.41(m、6H)3.93(s、3H)3.83 - 3.89(m、1H)3.62 - 3.65(m、2H)3.59(t、J=6.60 Hz、5H)3.48(dt、J=7.73、6.22 Hz、9H)1.92(dt、J=6.14、3.10 Hz、4H)1.78 - 1.88(m、16H)1.66 - 1.75(m、9H)。
【0450】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例33)
HOAc(2 mL)およびH2O(0.1 mL)中のN-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)ピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(33d)(25 mg、45.89 umol)の溶液を、120℃にて16時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 200×40mm×10um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:20%-55%,12分)により精製して、実施例33を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H13Cl2N5O6) m/z 442.0、LCMS実測値:m/z 441.9;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.91(s、2H)7.58(s、1H)4.85(br s、126H)1.62(s、6H)。
【0451】
実施例34:N-(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化96】
【0452】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-3-フルオロフェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(34a)
CH3CN(10 mL)およびTHF(10 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(8b)(300 mg、954.91 umol)の溶液に、NaHCO3(240.66 mg、2.86 mmol、111.41 uL)を加えた。次に、セレクトF(372.11 mg、1.05 mmol)を、混合物に20℃にて一度に加えた。次に、混合物を、20℃にて2時間撹拌した。混合物を、EtOAc(30 mL)およびH2O(30 mL)で希釈した。有機層を塩水(10 mL)で洗浄し、減圧乾燥した。残渣をプレパラティブTLC(石油エーテル:酢酸エチル=1:1)により精製して、34aを得た。 1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.29(d、J=0.86 Hz、1H)6.89(d、J=8.44 Hz、1H)3.10 - 3.23(m、1H)1.25 - 1.33(m、6H)。
【0453】
N-(3,5-ジクロロ-2-フルオロ-4-((5-イソプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例34)
DCM(4 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロ-3-フルオロフェノキシ)-4-イソプロピルピリダジン-3(2H)-オン(34a)(100 mg、301.06 umol)の溶液に、TEA(91.39 mg、903.19 umol、125.71 uL)および5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(4e)(67.06 mg、451.59 umol)を加えた。混合物を、20℃にて0.5時間撹拌した。LCMSは、所望のMSを示した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、所望の物質を得た。所望の化合物をプレパラティブHPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 200×40mm×10um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:20%-60%,12分)により再精製して、実施例34を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H12Cl2FN5O5) m/z 444.0、LCMS実測値:m/z 443.9;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.97(br d、J=6.72 Hz、1H)7.37(s、1H)4.87(br s、13H)3.12 - 3.22(m、1H)1.28(br d、J=6.60 Hz、6H)。
【0454】
スキームF:4-((5-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)-6-クロロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロアニリン(化合物35c)
【化97】
【0455】
2-(3,6-ジクロロピリダジン-4-イル)プロパン-1-オール(35a)
H2O(25 mL)に、TFA(4.97 g、43.63 mmol、3.23 mL)を50℃にて加え、次に、2-メチルプロパン-1,3-ジオール(6.65 g、73.8 mmol、6.59 mL)を混合物に加え、次に、3,6-ジクロロピリダジン(5 g、33.6 mmol)およびAgNO3(7.70 g、45.3 mmol)を加えた。次に、H2O(15 mL)中のチオ硫酸水素アンモニウム(15.3 g、67.1 mmol、14.6 mL)の溶液を、混合物に50℃にて少しずつ加え、得られる混合物を、50℃にて0.5時間撹拌した。反応混合物をH2O(45 mL)およびEtOAc(50 mL)に分配した。有機相を分離し、H2O(50 mL×3)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル)により精製して、35aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C7H8Cl2N2O) m/z 207.0、LCMS実測値:m/z 207.0;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.52(s、1H)、3.93 - 3.84(m、2H)、3.45 - 3.30(m、1H)、1.35(d、J=7.2 Hz、3H)。
【0456】
4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)-3,6-ジクロロピリダジン(35b)
DMF(25 mL)中の2-(3,6-ジクロロピリダジン-4-イル)プロパン-1-オール(35a)(3.4 g、16.4 mmol)およびtert-ブチル-クロロ-ジメチル-シラン(2.47 g、16.4 mmol、2.01 mL)の溶液に、イミダゾール(1.34 g、19.7 mmol)を加えた。混合物を、窒素雰囲気下、25℃にて1時間撹拌した。反応混合物を水(100 mL)で希釈し、EtOAc(100 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を、塩水(50 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、35bを得た。生成物をさらに精製することなく次のステップに直接用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C13H22Cl2N2OSi) m/z 321.1、LCMS実測値:m/z 321.0;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.48(s、1H)、3.77(d、J=4.4 Hz、2H)、3.38 - 3.29(m、1H)、1.32(d、J=6.8 Hz、3H)、0.88 - 0.79(m、9H)、0.04 - 0.02(m、3H)、0.02 - 0.08(m、3H)。
【0457】
4-((5-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)-6-クロロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロアニリン(35c)
DMSO(15 mL)中の4-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)-3,6-ジクロロピリダジン(35b)(1 g、3.11 mmol)の溶液に、4-アミノ-2,6-ジクロロフェノール(752.84 mg、3.11 mmol)、K2CO3(1.29 g、9.34 mmol)およびCuI(355.63 mg、1.87 mmol)を加えた。混合物を、窒素雰囲気下、90℃にて5時間撹拌した。懸濁液をセライトパッドでろ過し、パッドケーキをEtOAc(50 mL)で洗浄した。反応混合物にH2O(30 mL)を加えてクエンチし、次に、酢酸エチル(50 mL)で抽出し、EtOAc(50 mL×5)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(50 mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、35cを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C19H26Cl3N3O2Si) m/z 462.1、LCMS実測値:m/z 462.1。
【0458】
実施例35:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化98】
【0459】
2-(6-(2,6-ジクロロ-4-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)フェノキシ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-イル)プロピルアセテート(35d)
HOAc(8 mL)中の4-((5-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)-6-クロロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロアニリン(35c)(510 mg、1.10 mmol)の溶液に、イソベンゾフラン-1、3-ジオン(244.8 mg、1.65 mmol)およびNaOAc(271.2 mg、3.31 mmol)を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、HOAcを除去した。残渣を、H2O(30 mL)で希釈し、EtOAc(30 mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、塩水(30 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、35dを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C23H17Cl2N3O6) m/z 502.0、LCMS実測値:m/z 502.1。
【0460】
2-(6-(2,6-ジクロロ-4-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)フェノキシ)-2-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-イル)プロピルアセテート(35e)
DMF(3 mL)中の2-(6-(2,6-ジクロロ-4-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)フェノキシ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-イル)プロピルアセテート(35d)(230 mg、457.9 umol)の溶液に、K2CO3(107.6 mg、778.4 umol)およびMeI(130.0 mg、915.8 umol、57.0 uL)を加えた。混合物を、25℃にて3時間撹拌した。反応混合物に25℃にてH2O(15 mL)を加えてクエンチし、次に、EtOAcで抽出した(15 mL×3)。合わせた有機層を、塩水(30 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧濃縮して、35eを得た。混合物を、さらに精製することなく次のステップに用いた。MS質量の計算値:[M+1]+(C24H19Cl2N3O6) m/z 516.1、LCMS実測値:m/z 516.1。
【0461】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(35f)
MeOH(5 mL)中の2-(6-(2,6-ジクロロ-4-(1,3-ジオキソイソインドリン-2-イル)フェノキシ)-2-メチル-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-イル)プロピル アセテート(35e)(223 mg、431.89 umol)の溶液に、ブタン-1-アミン(1.11 g、15.2 mmol、1.5 mL)を加えた。混合物を、70℃にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、MeOHを除去した。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、35fを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C14H15Cl2N3O3) m/z 344.0、LCMS実測値:m/z 344.0。
【0462】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例35)
THF(3 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(35f)(50 mg、145.3 umol)の溶液に、TEA(44.1 mg、435.8 umol、60.7 uL)および5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(32.4 mg、217.9 umol)を加えた。混合物を、25℃にて5分間撹拌した。TLCおよびLCMSは、35fが完全に消費されること、および所望のマス+Acが検出されることを示した。反応混合物に25℃にてMeOH(5 mL)を加えてクエンチした。次に、pHをLiOH.H2Oで10~12に調節し、得られる混合物を、25℃にて1時間撹拌した。LCMSは、所望のMSが主要ピークに見出されることを示した。次に、混合物を減圧濃縮し、残渣をプレパラティブHPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150×40mm×10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-MeCN])により精製して、実施例35を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N5O6) m/z 456.0、LCMS実測値:m/z 456.1; 1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.93(s、2H)、7.34(s、1H)、3.80(dd、J=6.0、10.6 Hz、1H)、3.73 - 3.66(m、1H)、3.51(s、3H)、3.29 - 3.23(m、1H)、1.29(d、J=7.0 Hz、3H)。
【0463】
実施例36:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化99】
【0464】
N-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(36a)
THF(2 mL)中の4-((5-(1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)-6-クロロピリダジン-3-イル)オキシ)-3,5-ジクロロアニリン(35c)(50 mg、108.0 umol)の溶液に、TEA(32.8 mg、324.0 umol、45.1 uL)および5-オキソ-4H-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(24.1 mg、162.0 umol)を加えた。混合物を、25℃にて5分間撹拌した。反応混合物に25℃にてMeOH(25 mL)を加えてクエンチし、反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、36aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H12Cl3N5O5) m/z 460.0、LCMS実測値:m/z 460.0。
【0465】
2-(6-(2,6-ジクロロ-4-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド)フェノキシ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-イル)プロピルホルメート(36b)
HCOOH(5 mL)中のN-(3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(36a)(40 mg、86.8 umol)の溶液を、100℃にて16時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、HCOOHを除去した。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、酢酸エチル:石油エーテル)により精製して、36bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H13Cl2N5O7) m/z 470.0、LCMS実測値:m/z 470.0。
【0466】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例36)
MeOH(4 mL)中の2-(6-(2,6-ジクロロ-4-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド)フェノキシ)-3-オキソ-2,3-ジヒドロピリダジン-4-イル)プロピルホルメート(36b)(35 mg、74.4 umol)の溶液に、LiOH.H2O(3.8 mg、89.3 umol)H2O(1 mL)を加えた。混合物を、25℃にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、MeOHを除去した。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100×30mm×10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-MeCN])により精製して、実施例36を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C16H13Cl2N5O6) m/z 442.0、LCMS実測値:m/z 442.1、1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.91(s、1H)、7.36(s、1H)、3.84 - 3.78(m、1H)、3.73 - 3.67(m、1H)、3.26 - 3.20(m、1H)、1.30(d、J=7.0 Hz、3H)。
【0467】
実施例37:N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド
【化100】
【0468】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(37a)
HOAc(2 mL)中の3,5-ジクロロ-4-((6-クロロ-5-(2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロパン-2-イル)ピリダジン-3-イル)オキシ)アニリン(33c)(100 mg、231.1 umol)およびイソベンゾフラン-1,3-ジオン(37.7 mg、254.2 umol)の混合物に、N2下、NaOAc(94.8 mg、1.16 mmol)under を加えた。混合物を、120℃にて16時間撹拌した。残渣に水(5 mL)を注ぎ入れた。水相を、酢酸エチル(10 mL×3)で抽出した。合わせた有機相を、塩水(10 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル)により精製して、37aを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C21H15Cl2N3O5) m/z 460.0、MSマス実測値:m/z 460.0;1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 9.91(br s、2H)、8.11 - 7.93(m、2H)、7.92 - 7.74(m、3H)、7.61(d、J=1.6 Hz、3H)、7.30 - 7.28(m、1H)、2.16 - 2.00(m、3H)、1.90 - 1.84(m、2H)、1.68(br d、J=6.0 Hz、1H)、1.67 - 1.65(m、1H)、1.67 - 1.65(m、1H)、1.66(s、1H)。
【0469】
2-(3,5-ジクロロ-4-((5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(37b)
DMF(3 mL)中の2-(3,5-ジクロロ-4-((5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(37a)(50 mg、108.6 umol)の混合物に、N2下、K2CO3(30.0 mg、217.3 umol)およびMeI(30.8 mg、217.3 umol、13.53 uL)を加えた。混合物を、20℃にて1時間撹拌した。反応物を水(5 mL)に注ぎ入れた。水相を、EtOAc(15 mL×2)で抽出した。合わせた有機相を、塩水(10 mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製して、37bを得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C22H17Cl2N3O5) m/z 474.1、MSマス実測値:m/z 474.1。
【0470】
6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(37c)
MeOH(1.5 mL)中の2-(3,5-ジクロロ-4-((5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)イソインドリン-1,3-ジオン(37b)(30 mg、63.3 umol)の混合物に、N2下、n-ブチルアミン(11.6 mg、158.1 umol、15.63 uL)を加えた。混合物を、70℃にて1.5時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣をプレパラティブTLC(SiO2、石油エーテル:酢酸エチル)により精製し、得られた粗生成物をプレパラティブHPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100×30mm×10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-MeCN])により再精製して、37cを得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δ 7.20 - 7.08(m、1H)、6.75 - 6.62(m、2H)、5.68 - 5.51(m、1H)、3.85 - 3.71(m、2H)、3.63 - 3.50(m、3H)、1.62(s、6H)。
【0471】
N-(3,5-ジクロロ-4-((5-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリダジン-3-イル)オキシ)フェニル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボキサミド(実施例37)
THF(2 mL)中の6-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェノキシ)-4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-メチルピリダジン-3(2H)-オン(37c)(10 mg、29.05 umol)の混合物に、N2下、TEA(8.82 mg、87.12umol、12.1 uL)および5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-カルボニルクロリド(12.9 mg、87.2 umol)を加えた。混合物を、20℃にて2時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、残渣を得た。残渣を、プレパラティブHPLC(カラム:Welch Ultimate AQ-C18 150×30mm×5um;移動相:[水(0.1%TFA)-MeCN])により精製して、実施例37を得た。MS質量の計算値:[M+1]+(C17H15Cl2N5O6) m/z 456.0、MSマス実測値:m/z 456.0;1H NMR(400 MHz、CD3OD)δ 7.96 - 7.88(m、2H)、7.60 - 7.52(m、1H)、4.46 - 4.37(m、1H)、3.68 - 3.59(m、1H)、3.53 - 3.47(m、1H)、3.50 - 3.47(m、1H)、3.49(s、1H)、1.94 - 1.84(m、1H)、1.66 - 1.54(m、6H)。
【0472】
生物学的実施例:生物学的スクリーニング
実施例B1:甲状腺ホルモン受容体アゴニストスクリーニングのための時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR-FRET)アッセイ
LanthaScreen(商標)TR-FRET甲状腺受容体アルファコアクチベーターアッセイキット(ThermoFisher)およびLanthaScreen(商標)TR-FRET甲状腺受容体受容体ベータコアクチベーターアッセイキット(ThermoFisher)をアゴニスト化合物スクリーニングに使用した。DMSO中の化合物を、ECHO Liquid Handler(Labcyte Inc.)を使用して、10ポイント3倍連続で384プレートに2回希釈した(5マイクロMの最終最高濃度)。バッファーC(ThermoFisher)を、フルオレセイン-SCR2-2コアクチベーター(最終濃度200nM)、テルビウム標識抗GST抗体(最終濃度2nM)、およびTRアルファ-LBD(最終濃度0.4nM)の4倍混合の前に、各ウェルに加えるか、またはTRベータ-LBD(最終濃度1.0nM)を加えた。暗所における室温での2時間のインキュベーションの後、340 nmでの励起および100マイクロ秒の遅延時間および200マイクロ秒の積分時間による495と520 nmでの二重発光読み取りで、TR-FRETシグナルをEnVisionプレートリーダー(PerkinElmer)で測定した。520と495での発光シグナルの比率を用い、GraphPad Prism(GraphPad Software)を用いて、EC50を計算した。化合物スクリーニングのすべてのバッチで、T3(L-3,3’,5-トリヨードサイロニンナトリウム塩、>95%)(Calbiochem)を参照化合物として使用した。測定されたT3のEC50は、アッセイキット製造者(ThermoFisher Scientific)から提供された参照値の3倍以内であった。高パーセント効果(HPE)コントロールとしてT3およびゼロパーセント効果(ZPE)コントロールとして0.5%DMSOを使用するスクリーニングのすべてのバッチで測定されたZ’ファクターは、0.5~0.8の範囲であった。化合物のTHR-ベータ選択性値は、T3選択性正規化データから算出される。本明細書に開示される特定の化合物についてTR-FRETアッセイを使用して得られたデータを表2に記載する。
【0473】
表2
【表4】
【表5】
n.a.は、該当なしを示す;
a すべての化合物が複数回重複して実行され、平均データが記録される。
【0474】
本明細書に記載の特許、特許出願、および科学論文を含むすべての刊行物は、特許、特許出願、または科学論文を含む個々の刊行物が具体的および個別に参照により組み込まれることが示されたかのように、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0475】
前述の発明は、理解を明確にするために説明および例としてある程度詳細に記載されてきたが、特定の若干の変更および修正が上記の教示に照らして実施されることは当業者には明らかである。したがって、説明および例は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。