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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-29
(45)【発行日】2024-11-07
(54)【発明の名称】消泡器及び調理設備
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/00 20060101AFI20241030BHJP
【FI】
A47J27/00 103Z
A47J27/00 103B
A47J27/00 103N
【請求項の数】 5
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022187796
(22)【出願日】2022-11-24
(65)【公開番号】P2023122619
(43)【公開日】2023-09-04
【審査請求日】2023-02-21
(31)【優先権主張番号】202220386825.1
(32)【優先日】2022-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515117198
【氏名又は名称】佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN SHUNDE MIDEA ELECTRICAL HEATING APPLIANCES MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】San Le Road #19,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】楊云
(72)【発明者】
【氏名】梅若愚
(72)【発明者】
【氏名】呂偉剛
(72)【発明者】
【氏名】薛▲ショウ▼強
【審査官】吉澤 伸幸
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第203088707(CN,U)
【文献】実開昭57-183911(JP,U)
【文献】特開昭48-044803(JP,A)
【文献】特開2001-327400(JP,A)
【文献】実開昭53-041708(JP,U)
【文献】特表2021-530275(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/00
A47J 36/38
F01N 1/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納チャンバーを形成することに用いられる筐体と、
前記収納チャンバー内に設置され、前記収納チャンバーを第1のチャンバー及び第2のチャンバーに仕切る間隔素子とを含み、
前記第1のチャンバーが排気弁芯を通して調理チャンバーと連通することに用いられ、前記第2のチャンバーが外部大気と連通することに用いられ、前記第1のチャンバーと前記第2のチャンバーがさらに限流通路を通して互いに連通し、前記限流通路は前記排気弁芯を通して前記第1のチャンバーに入った気体が前記排気弁芯の中心軸を中心に特定の距離だけ周方向に沿って送られた後に前記第2のチャンバーに排出されるように設置され、
前記筐体が底部ケース及び頂部ケースを含み、前記頂部ケースと前記底部ケースとが互いに係合して前記収納チャンバーを形成し、前記間隔素子が筒状体を含み、前記筒状体の第1の端面が前記頂部ケースと前記底部ケースのうちの一方に固定して連結され、前記頂部ケースと前記底部ケースが互いに係合する時、前記筒状体の第2の端面が前記頂部ケースと前記底部ケースのうちの他方に当接し、前記限流通路の少なくとも一部は前記筒状体の第2の端面が前記頂部ケースと前記底部ケースのうちの他方に積み重なるエリア内に設置されることを特徴とする消泡器。
【請求項2】
前記間隔素子がパッキンをさらに含み、前記パッキンが前記筒状体の第2の端面と前記頂部ケース及び前記底部ケースのうちの他方との間に支持され、前記限流通路の少なくとも一部が前記筒状体の第2の端面と前記パッキンの間に設置され、または前記パッキンと前記頂部ケース及び前記底部ケースのうちの他方との間に設置されることを特徴とする請求項に記載の消泡器。
【請求項3】
前記限流通路は前記第2の端面に開設され、前記筒状体の周方向に沿って延出し、かつ延出した長さが前記筒状体の周長の三分の一以上であることを特徴とする請求項に記載の消泡器。
【請求項4】
収納チャンバーを形成することに用いられる筐体と、
前記収納チャンバー内に設置され、前記収納チャンバーを第1のチャンバー及び第2のチャンバーに仕切る間隔素子とを含み、
前記第1のチャンバーが排気弁芯を通して調理チャンバーと連通することに用いられ、前記第2のチャンバーが外部大気と連通することに用いられ、前記第1のチャンバーと前記第2のチャンバーがさらに限流通路を通して互いに連通し、前記限流通路は前記排気弁芯を通して前記第1のチャンバーに入った気体が前記排気弁芯の中心軸を中心に特定の距離だけ周方向に沿って送られた後に前記第2のチャンバーに排出されるように設置され、
前記筐体が底部ケース及び頂部ケースを含み、前記頂部ケースと前記底部ケースが互いに係合し、前記収納チャンバーを形成し、前記間隔素子が第1の筒状体及び第2の筒状体を含み、前記第1の筒状体が前記頂部ケースと前記底部ケースのうちの一方に設置され、前記第2の筒状体が前記頂部ケースと前記底部ケースのうちの他方に設置され、前記頂部ケースと前記底部ケースが互いに係合する時、前記第1の筒状体が前記第2の筒状体の軸方向に沿って前記第2の筒状体に挿入され、前記限流通路の少なくとも一部が前記第1の筒状体と前記第2の筒状体が前記軸方向に沿って積み重なるエリア内に設置され、
前記間隔素子がパッキンをさらに含み、前記パッキンが前記第1の筒状体と前記第2の筒状体との間に支持され、前記限流通路の少なくとも一部が前記第1の筒状体の外周面と前記パッキンとの間に設置され、または前記パッキンと前記第2の筒状体の内周面との間に設置されることを特徴とする消泡器。
【請求項5】
調理本体及び請求項1~のいずれか1項に記載の消泡器を含み、前記調理本体または前記消泡器が排気弁芯を含み、前記排気弁芯が前記調理本体の調理チャンバーと前記第1のチャンバーを連通させることに用いられることを特徴とする調理設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、生活電器の技術分野に関し、特に調理設備に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的には、調理設備の消泡器は、排気弁の上方に取り付けられ、主に、排気噪音を低減させることに用いられ、排気時に、蒸気に伴う汁が周囲に飛び散ることを防止する。関連技術において、調理設備の排気噪音は依然として大きく、早急に低減する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願は、排気噪音をさらに低減する調理設備を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した技術的課題を解決するために、本願に用いられる技術的方案は、筐体及び間隔素子を含む消泡器を提供する。筐体は収納チャンバーを形成することに用いられる。間隔素子は収納チャンバー内に設置され、収納チャンバーを第1のチャンバー及び第2のチャンバーに仕切り、第1のチャンバーが排気弁芯を通して調理チャンバーと連通することに用いられ、第2のチャンバーが外部大気と連通することに用いられ、第1のチャンバーと第2のチャンバーがさらに限流通路を通して互いに連通し、前記限流通路は前記排気弁芯を通して前記第1のチャンバーに入る気体が前記排気弁芯の中心軸の周りに特定の距離だけ送られた後に前記第2のチャンバーに排出されるように設置される。
【0005】
選択的に、限流通路が限定する気流方向の垂直方向において、限流通路の横断面積は1~10平方ミリメーターである。
【0006】
選択的に、間隔素子が筒状体を含み、筒状体の内部空間が第1のチャンバーであり、筒状体の外周空間が第2のチャンバーである。
【0007】
選択的に、間隔素子が筒状体と結合するパッキンを含み、限流通路がパッキンと筒状体との間に設置される。
【0008】
選択的に、筐体が底部ケース及び頂部ケースを含み、頂部ケースと底部ケースとが互いに係合して収納チャンバーを形成し、間隔素子が筒状体を含み、筒状体の第1の端面が頂部ケースと底部ケースのうちの一方に固定して連結され、頂部ケースと底部ケースが互いに係合する時、筒状体の第2の端面が頂部ケースと底部ケースのうちの他方に当接し、限流通路の少なくとも一部は筒状体の第2の端面が頂部ケースと底部ケースのうちの他方に積み重なるエリア内に設置される。
【0009】
選択的に、間隔素子がパッキンをさらに含み、パッキンが筒状体の第2の端面と頂部ケース及び底部ケースのうちの他方との間に支持され、限流通路の少なくとも一部が筒状体の第2の端面とパッキンの間に設置され、またはパッキンと頂部ケース及び底部ケースのうちの他方との間に設置される。
【0010】
選択的に、限流通路は第2の端面に開設され、筒状体の周方向に沿って延出し、かつ延出した長さが筒状体の周長の三分の一以上である。
【0011】
選択的に、筐体が底部ケース及び頂部ケースを含み、頂部ケースと底部ケースが互いに係合し、収納チャンバーを形成し、間隔素子が第1の筒状体及び第2の筒状体を含み、第1の筒状体が頂部ケースと底部ケースのうちの一方に設置され、第2の筒状体が頂部ケースと底部ケースのうちの他方に設置され、頂部ケースと底部ケースが互いに係合する時、第1の筒状体が第2の筒状体の軸方向に沿って第2の筒状体に挿入され、限流通路の少なくとも一部が第1の筒状体と第2の筒状体が軸方向に沿って積み重なるエリア内に設置される。
【0012】
選択的に、間隔素子がパッキンをさらに含み、パッキンが第1の筒状体と第2の筒状体との間に支持され、限流通路の少なくとも一部が第1の筒状体の外周面とパッキンとの間に設置され、またはパッキンと第2の筒状体の内周面との間に設置される。
【0013】
選択的に、限流通路が第1の筒状体の周りに螺旋状に延出し、かつ延出が第1の筒状体の周長の三分の一以上である。
【0014】
選択的に、消泡器が排気弁をさらに含み、排気弁が排気弁芯の排気端に設置され、かつ調理チャンバー内の調理圧力を制御することに用いられる。
【0015】
上述した技術的課題を解決するために、本願が用いる技術的方案は、調理本体及び上記のいずれかの消泡器を含み、調理本体または消泡器が排気弁芯を含み、排気弁芯が調理本体の調理チャンバーと第1のチャンバーを連通させることに用いられる調理設備を提供する。
【0016】
本願の有益な効果は、一つとして、排気弁芯から排出した気体が、まず、第1のチャンバーに入り、体積が大きくなり、気体が膨張し、そして限流通路に入り、体積が減少し、気体が圧縮され、そして限流通路を通して第2のチャンバーに入り、頂部ケースにおける排気孔を通して大気に入り、体積が大きくなり、気体が膨張する。気体は、膨張-圧縮-膨張の過程の後、エネルギーが低減し、流速が低減し、排気噪音を減少させる。同時に、限流通路はさらに気体流量を制御し、気流を小さくさせ、汁が溢れ出ることを防止する。
【0017】
さらに、本願では、限流通路は、排気弁芯を通して第1のチャンバーに入る気体が排気弁芯の中心軸の周りに特定の距離だけ送られた後に第2のチャンバーに排出するように設置される。これによって、限流通路の延出長さを増加させ、気体の流速をさらに低減させ、排気噪音を減少させることに有利である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本願の実施例における技術的方案をさらに説明するために、以下、実施例に用いられる図面を簡単に説明する。当然、以下の記述における図面は本願のある実施例にすぎず、当業者にとって、創造的な労働をしない前提で、これらの図面に基づいて、その他の図面を取得できる。
【0019】
図1】本願に係る調理設備の実施例1の断面構造模式図である。
図2図1における局部構造の拡大模式図である。
図3図1における調理本体の構造模式図である。
図4図1における消泡器の分解構造模式図である。
図5図1における消泡器の別の分解構造模式図である。
図6図5における底部ケースの構造模式図である。
図7図5における頂部ケースの構造模式図である。
図8図5におけるシールの一実施例の構造模式図である。
図9図8におけるシールの断面構造模式図である。
図10図5におけるシールの別の実施例の構造模式図である。
図11】本願に係る調理設備の実施例2の断面構造模式図である。
図12図11における局部構造の拡大模式図である。
図13図12における組立筒とシールの断面構造模式図である。
図14図12におけるシールの断面構造模式図である。
図15】本願に係る調理設備の別の実施例の断面構造模式図である。
図16図15における局部構造の拡大模式図である。
図17】本願に係る調理設備の実施例3の断面構造模式図である。
図18図17における局部構造の拡大模式図である。
図19図17における消泡器の断面構造模式図である。
図20図17における消泡器の分解構造模式図である。
図21図20における第1のシールの構造模式図である。
図22図20における第1のシールの断面構造模式図である。
図23図20における第2のシールの構造模式図である。
図24図20における第2のシールの断面構造模式図である。
図25図20における間隔素子の分解構造模式図である。
図26】本願に係る調理設備の実施例4の断面構造模式図である。
図27図26における局部構造の拡大模式図である。
図28図26における消泡器の分解構造模式図である。
図29図28における第1の筒状体の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本願に係る実施例における図面を参照しながら、本願に係る実施例における技術的方案を詳しく説明する。当然、記述する実施例は本願の一部の実施例にすぎず、全部の実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な労働をしない前提で取得したその他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に含まれる。
【0021】
なお、本願に係る実施例に方向的な指示(例えば、上、下、左、右、前、後など)があれば、この方向的な指示は特定の姿勢(図面に示すように)で各部品の間の相対位置関係、運動状況などを解釈することに用いられ、この特定の姿勢が変化するとき、この方向的な指示も対応して変化する。
【0022】
また、本願に係る実施例に「第1」、「第2」などの記述があれば、この「第1」、「第2」などの記述は目的のみを記述することに用いられるが、その相対的な重要性または暗に指示する技術的特徴の数を指示または示唆すると理解してはならない。このため、「第1」、「第2」と限定する特徴は少なくとも1つの特徴を含むことを明示または示唆している。また、各実施例の間の技術的方案は互いに結合してもよいが、当業者が実現できることを基礎としなければならない。技術的方案の結合に矛盾がありまたは実現できない場合、このような技術的方案の結合は存在しないとみなし、本願が要求する保護範囲の内にも含まないこととする。
【0023】
実施例1
図1及び図2を併せて参照する。図1は本願に係る調理設備の実施例1の断面構造模式図である。図2図1における局部構造の拡大模式図である。本実施例において、調理設備100は調理本体110及び調理本体110に設置される消泡器120を含む。調理本体110は、食物に対して加熱を行う調理チャンバーを形成することに用いられ、排気弁芯113をさらに含む。消泡器120は筐体121及び排気弁122を含む。筐体121は収納チャンバーを形成することに用いられる。排気弁122は収納チャンバー内に設置される。排気弁芯113は調理チャンバーと収納チャンバーを連通させることに用いられる。排気弁122は排気弁芯113の排気端に設置される。収納チャンバーは排気弁芯113の排気端を通して溢れ出る汁を収集することにさらに用いられる。
【0024】
本実施例により提供される調理設備100において、排気弁122は消泡器120の収納チャンバー内に取り付けられ、排気弁芯113の排気端も消泡器120の収納チャンバー内にある。排気過程において、調理チャンバー内の汁は、排気弁芯113の排気端から溢れ出る時、消泡器120の収納チャンバー内に収集される。これによって、汁により調理設備100の面蓋を汚染することを避ける。
【0025】
そして、まず、調理本体110の具体的な構造を説明する。図1及び図3に示すように、図3図1における調理本体の構造模式図である。調理本体110は、鍋体111と、鍋体111に係合される鍋蓋112と、鍋蓋112に固定される排気弁芯113と、鍋蓋112に設置される伝動機構114と、鍋蓋112に設置される浮子115とを含む。
【0026】
ここで、鍋体111と鍋蓋112は結合して調理チャンバーを形成し、食物を調理することに用いられる。鍋蓋112における鍋体111から離れた側の表面は面蓋である。鍋蓋112は鍋体111と係合して連結してもよい。例えば、鍋蓋112は鍋体111に回転して係合してもよい。鍋蓋112は鍋体111と折り畳みの形式で連結してもよい。例えば鍋蓋112の一端は鍋体111とヒンジ連結してもよい。本実施例では、これに対し限定せず、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0027】
図2に示すように、鍋蓋112には、間隔をあけて取付溝部1121とハンドル1122を設置してもよい。取付溝部1121は消泡器120を取り付けることに用いられる。取付溝部1121は環状溝である。消泡器120の底部は取付溝部1121内に取り付けられる。取付溝部1121の側壁には間隔をあけて位置決めボス11211が設置されてもよい。例えば、位置決めボス11211は、数が4個であり、取付溝部1121の周方向に沿って均一に分布する。当然、本実施例では、これに対して限定せず、位置決めボス11211の数は、1個、2個、3個、複数個でよく、当業者が、実際の要求に応じて選択してもよい。
【0028】
当然、取付溝部1121は方形溝または六角形溝など任意の形状でよい。本願はこれに対して限定せず、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0029】
図2及び図3を併せて参照する。排気弁芯113は管状に設置され、取付溝部1121の溝底に固定される。調理過程において、調理チャンバーは密封状態を保持する必要がある。このとき、排気弁122は排気弁芯113の排気端を密封する。調理終了後、伝動機構114は排気弁122を駆動して上昇させ、排気弁122と排気弁芯113の間に排気隙間を形成させる。このとき、排気弁芯113は調理本体110の調理チャンバーと消泡器120の収納チャンバーとを連通させる。
【0030】
図1に示すように、伝動機構114はボタン1141、反り板1142及び第1復帰部1143を含む。ボタン1141は、ユーザが押しやすいように、ハンドル1122に設置される。調理終了後、ユーザは、ボタン1141を押す。ボタン1141は、ユーザの押す作用で、反り板1142の一端を推し、反り板1142の他端を上げ、排気弁122を推し、排気弁122と排気弁芯113との間に排気隙間を形成させる。調理チャンバー内の蒸気は排気弁芯113の排気端から排気隙間を通して消泡器120の収納チャンバー内に入る。ユーザの押す作用を取り消した後、第1復帰部1143はボタン1141を駆動して復帰させる。例えば、第1復帰部1143はボタン1141下端にネストされるばねでよい。
【0031】
浮子115は取付溝部1121の溝底に設置される。調理チャンバー内に圧力が生じる時、蒸気圧力は浮子115を推して上へ移動させる。
【0032】
次に、消泡器120の具体的な構造を説明する。図2及び図4図5を参照する。図4図1における消泡器の分解構造模式図である。図5図1における消泡器の別の分解構造模式図である。消泡器120は筐体121と、筐体121内に設置される排気弁122と、筐体121に設置されるシール123と、押棒124と、第2復帰部125と、指示棒126と、筐体121と取付溝部1121の側壁との間にプレスばめを形成するための弾性部127とを含む。
【0033】
ここで、筐体121は底部ケース1211及び頂部ケース1212を含む。頂部ケース1212と底部ケース1211は互いに係合し、収納チャンバーを形成する。本実施例では、頂部ケース1212と底部ケース1211は取り外し可能な方式により連結される。例えば、頂部ケース1212と底部ケース1211はバックルにより連結される。ユーザは頂部ケース1212と底部ケース1211を取り外しやすく、収納チャンバー内を洗浄することに便利である。別の実施例では、頂部ケース1212と底部ケース1211は取り外し可能ではない可能性があり、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0034】
底部ケース1211は鍋蓋112に取り外し可能な方式で連結される。例えば、底部ケース1211と鍋蓋112はバックルにより連結され、これによって、ユーザは消泡器120全体を鍋蓋112から取り外し、洗浄を行うことに便利である。具体的には、底部ケース1211の底部は取付溝部1121内に挿入し、弾性部127により、取付溝部1121の側壁との間のプレスばめとなり、固定を実現する。ある実施例では、底部ケース1211と鍋蓋112は取り外し可能ではない可能性があり、本願はこれに対して限定せず、当業者が実際の状況に応じて選択してもよい。
【0035】
図6に示すように、図6図5における底部ケースの構造模式図である。底部ケース1211は、面蓋に隣接して設置される底板12111と、底板12111と頂部ケース1212を連結させる外筒体12112と、底板に設置される位置制限機構12113と、底板12111に設置される案内筒12114とを含む。
【0036】
ここで、底板12111には排気弁芯113を挿入するための挿入孔12111aが設置される。収納チャンバーは底板12111の面蓋から離れた側に設置される。底板12111と外筒体12112は一体成型にして設置されてもよく、別体にして組み立ててもよい。
【0037】
本実施例において、位置制限機構12113は、挿入孔12111aの周りに設置され頂部ケース1212へ延出する環状スジ12113aと、環状スジ12113aが囲むエリア内に設置されるボス12113bとを含む。排気弁122は環状スジ12113aが囲むエリア内に位置が制限され、これによって、排気弁芯113が挿入孔12111aに挿入された後、排気弁122と排気弁芯113とが互いに結合できるようになる。
【0038】
環状スジ12113aに環状スジ12113aの周方向に沿って間隔をあけて設置される少なくとも2つのギャップ12113cが設置され、これによって、排気弁芯113の排気端から溢れ出る汁をギャップ12113cから流し、汁が環状スジ12113aが囲むエリア内に貯留することを避ける。ある実施例において、ギャップ12113cの数は1個でよく、本実施例はこれに対して限定せず、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0039】
外筒体12112の外表面には位置決め凹溝12112aが設置されてもよい。位置決め凹溝12112aは取付溝部1121側壁における位置決めボス11211と結合し、これによって、排気取付が偏位することを防止する。位置決め凹溝12112aと位置決めボス11211が一対一で対応にして設置されてもよい。
【0040】
図7に示すように、図7図5における頂部ケースの構造模式図である。頂部ケース1212には突起12121及び突起12121と並列に設置される排気孔12122が設置される。具体的には、突起12121が環状スジ12113aと結合し、排気弁122に対して位置制限を行う。排気孔12122は収納チャンバーと外部大気を連通させる。さらに、図2に示すように、底板12111に設置される案内筒12114は排気孔12122に突き合わされる。
【0041】
シール123は底板12111における挿入孔12111aに組み立てられてもよい。図8及び図9に示すように、図8図5におけるシールの一実施例の構造模式図であり、図9図8におけるシールの断面構造模式図である。シール123は中空通路を囲む筒状部1231と、筒状部1231の一端に密封される密封部1232と、筒状部1231外周面に設置される第1のフランジ1233及び第2のフランジ1234とを含む。
【0042】
第1のフランジ1233と第2のフランジ1234は筒状部1231の軸方向に沿って間隔をあけて設置される。筒状部1231は挿入孔12111a内に嵌入する。第1のフランジ1233及び第2のフランジ1234はそれぞれ底板12111の両側に位置し、かつ、筒状部1231の軸方向に沿って底板12111と干渉を形成する。
【0043】
図8に示すように、密封部1232は筒状部1231の収納チャンバーに近い一端に設置され、かつ筒状部1231の中空通路を密封する。ある実施例では、密封部1232は筒状部1231の調理チャンバーに近い一端を密封してもよく、本願はこれに対して限定せず、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0044】
密封部1232には十字形スリット12321が設置されてもよい。消泡器120が鍋蓋112に取り付けられる時、排気弁芯113が挿入孔12111aを通して消泡器120の収納チャンバー内に挿入し、十字形スリット12321が開かれ、シール123が排気弁芯113と挿入孔12111aとの間の隙間を密封し、汁または気体が排気弁芯113と挿入孔12111aとの間の隙間から溢れ出ることを防止する。消泡器120を鍋蓋112から取り外す時、排気弁芯113が挿入孔12111aから抜き出され、十字形スリット12321が自動的に閉まり、挿入孔12111aに対して密封を形成し、収納チャンバー内に貯留する汁が挿入孔12111aから溢れ出ることを避け、調理本体110の清潔を保持する。
【0045】
ある実施例では、密封部1232におけるスリット12321は優弧形でよい。例えば、図10に示すように、図10図5におけるシールの別の実施例の構造模式図である。スリット12321の具体的な形状に対して、本実施例は限定せず、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。ある実施例では、密封部1232に排気弁芯113が通るための開口を直接設置してもよい。
【0046】
選択的に、排気弁芯113が挿入される時、シール123が排気弁芯113と挿入孔12111aとの間の隙間を密封することを保証するために、スリット12321の最大寸法が排気弁芯113の直径より小さい。
【0047】
図2及び図5を併せて参照し、押棒124は環状スジ12113aが囲むエリア内に設置されてもよい。ユーザがボタン1141を押す時、ボタン1141が反り板1142の一端を押し、反り板1142の他端を上げ、押棒124を押して上へ移動させ、押棒124が排気弁122をさらに上へ移動させ、排気弁122と排気弁芯113との間に排気隙間を形成させ、排気を実現する。ユーザの押す作用が取り消された後、第2復帰部125は押棒124を補助して復帰させる。例えば、第2復帰部125は押棒124下端にネストされるばねでよい。
【0048】
図2に示すように、本実施例では、押棒124が自然状態にある時、つまり、伝動機構114からの推力作用がない時、押棒124の上端が底板12111から突き出る。排気弁122の平衡を保証するために、底板12111に設置されるボス12113bが押棒124と結合して排気弁122をともに支持する。ある実施例では、押棒124が自然状態にある時、押棒124の上端が底板12111と水平であってもよく、このとき、ボス12113bを設置する必要がない。
【0049】
図2及び図5を併せて参照し、指示棒126は案内筒12114内に設置される。浮子115が調理チャンバー内部圧力の作用下で上昇する時、指示棒126を押して頂部ケース1212上の排気孔12122から出し、調理チャンバー内の圧力を示し、ユーザが調理状況を確認することに便利である。
【0050】
図2及び図5をさらに参照する。弾性部127は、底部ケース1211の外筒体12112の底部に設置され、底部ケース1211の外筒体12112と取付溝部1121の側壁との間にプレスばめを形成し、これによって、底部ケース1211を取付溝部1121内に固定させる。
【0051】
実施例2
図11及び図12を併せて参照し、図11は本願に係る調理設備の実施例2の断面構造模式図である。図12図11における局部構造の拡大模式図である。本実施例では、調理設備200は調理本体210と、取り外し可能な方式で調理本体210に取り付けられる消泡器220とを含む。調理本体210は食物に対して加熱を行うための調理チャンバーを形成し、かつ、調理本体210に挿入孔をさらに設置する。消泡器220は筐体221及び筐体221に固定される排気弁芯228を含む。排気弁芯228は挿入孔に挿入され、調理チャンバーを消泡器220に連通させる。
【0052】
本実施例により提供される調理設備200において、消泡器220は排気弁芯228を含む。調理本体210に挿入孔が設置される。消泡器220が調理本体210に取り付けられる時、排気弁芯228が挿入孔に挿入され、調理チャンバーを消泡器220に連通させる。消泡器220を調理本体210から取り外す時、排気弁芯228を挿入孔から出す。排気弁芯228が消泡器220に設置されるため、消泡器220を調理本体210から取り外す時、排気弁芯228が調理本体210から突き出る状況を避け、調理本体210の外観を向上させることに有利である。
【0053】
次に、まず、調理本体210の具体的な構造を説明する。図11及び図12に示すように、調理本体210は鍋体211と、鍋体211に係合される鍋蓋212と、鍋蓋212に設置される排気管216と、排気管216の調理チャンバーから離れた一端に設置される組立筒217と、組立筒217の調理チャンバーから離れた一端に設置されるシール218と、鍋蓋212に設置される伝動機構214と、鍋蓋212に設置される浮子215とを含む。
【0054】
本実施例において、鍋体211、鍋蓋212、伝動機構214及び浮子215の具体的な構造及び連結関係は実施例1と類似または同一でよく、ここでは重複する説明を省略する。
【0055】
排気管216は鍋蓋212に設置される。組立筒217は排気管216の調理チャンバーから離れた一端に設置される。本実施例では、排気管216と組立筒217は一体成型にして設置されてもよく、組立筒217の上端面が鍋蓋212の上表面から突き出る。ある実施例では、組立筒217の上端面は鍋蓋212の上表面と水平であってもよく、当業者は実際の要求に応じて選択してもよい。ある実施例では、排気管216と組立筒217とは別体にして組み立ててもよく、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0056】
図13に示ように、図13図12における組立筒とシールの断面構造模式図である。組立筒217の調理チャンバーから離れた一端には挿入孔2171が形成される。消泡器220を鍋蓋212に組み立てる時、排気弁芯228が挿入孔2171を通して組立筒217内に挿入され、排気管216に対して端対端で互いに突き合わされ、調理チャンバー内の空気を排気管216を通して、排気弁芯228の排気端から排出させる。さらに、組立筒217の調理チャンバーから離れた一端の外周壁には環状フランジ2172がさらに設置されてもよい。
【0057】
シール218は組立筒217の調理チャンバーから離れた一端に組み立てられてもよい。図14に示すように、図14図12におけるシールの断面構造模式図である。シール218は環状固定部2181及び密封部2182を含む。環状固定部2181は組立筒217における環状フランジ2172を覆い、かつ、中空通路を囲む。密封部2182は環状固定部2181により囲まれる中空通路を塞ぐ。
【0058】
図14に示すように、密封部2182には、排気弁芯が通るための開口21821が設置されてもよい。本実施例では、開口21821は円形でよい。当然、開口21821は方形または正六角形でよく、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0059】
選択的に、排気弁芯228が挿入される時、シール218が排気弁芯228と挿入孔2171との間の隙間を密封し、汁または気体が排気弁芯228と挿入孔2171との間の隙間から溢れ出ることを防止するために、開口21821の直径が排気弁芯228の直径より小さい。
【0060】
ある実施例では、密封部2182には十字形スリットが設置されてもよい。消泡器220が鍋蓋212に取り付けられる時、排気弁芯228が挿入孔2171を通して組立筒217内に挿入され、密封部2182における十字形スリットが開かれ、シール218が排気弁芯228と挿入孔2171との間の隙間を密封し、汁または気体が排気弁芯228と挿入孔2171との間の隙間から溢れ出ることを防止する。消泡器220を鍋蓋212から取り外した時、排気弁芯228を挿入孔2171から抜き出し、十字形スリットが自動的に閉まり、シール218が組立筒217の挿入孔2171を密封し、異物が挿入孔2171を介して調理チャンバー内に入ることを避ける。ある実施例では、密封部2182におけるスリットは優弧形でよい。
【0061】
次に、図12を参照し、消泡器220の具体的な構造を説明する。消泡器220は筐体221と、筐体221内に設置される排気弁222と、筐体221に設置される排気弁芯228と、押棒224と、第2復帰部225と、指示棒226と、筐体221と鍋蓋212との間に密封を形成する弾性部227と、を含む。
【0062】
本実施例では、筐体221、排気弁222、押棒224、指示棒226及びシール218の具体的な構造及び連結関係は実施例1と類似または同一であり、ここでは重複する説明を省略する。
【0063】
排気弁芯228は筐体221の底部ケース2211に固定され、管状に設置される。排気弁芯228の吸気端は底部ケース2211の鍋蓋212に向かう側から突き出て、組立筒217に挿入され、排気管216に対して端対端で互いに突き合わされる。排気弁芯228の排気端は排気弁222に対応し、排気弁222と互いに結合する。排気弁芯228は底部ケース2211と一体成型にして設置されてもよく、底部ケース2211と別体にして組み立ててもよく、本実施例はこれに対して限定せず、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0064】
本実施例では、排気弁芯228を消泡器220の筐体221に固定させ、かつ、排気弁芯228に突き合わされる排気管216を鍋蓋212に設置し、これによって、消泡器220を鍋蓋212に取り付ける時、排気弁芯228を鍋蓋212における排気管216に突き合わせ、調理チャンバーを消泡器220に連通させ、排気弁芯228が消泡器220の底部ケース2211から高く突き出る状況を避け、消泡器220を洗浄するときにユーザがケガをすることを回避する。
【0065】
ある実施例では、図15及び図16に示すように、図15は本願に係る調理設備の別の実施例の断面構造模式図である。図16図15における局部構造の拡大模式図である。鍋蓋212には、貫通する挿入孔2125をさらに設置してもよい。消泡器220が鍋蓋212に取り付けられる時、消泡器に設置される排気弁芯228は直接、挿入孔2125を通して調理チャンバー内に挿入され、調理チャンバーを消泡器220に連通させる。このような状況では、排気弁芯228が消泡器220の底部ケース2211から突き出る高さが図11に示す実施例より高い。
【0066】
さらに、図16に示すように、調理本体はシール2126をさらに含む。シール2126は挿入孔2125に設置され、排気弁芯228と挿入孔2125との間の隙間を密封することに用いられる。シール2126の具体的な構造は実施例1におけるシール123と同一または類似であり、ここでは重複する説明を省略する。
【0067】
具体的には、排気弁芯228が挿入孔2125に挿入される時、シール2126は排気弁芯228と挿入孔2125との間の隙間を密封でき、気体または汁が溢れ出ることを避ける。排気弁芯228が挿入孔2125から出る時、シール2126が挿入孔2125を密封でき、異物が挿入孔2125を通して調理チャンバーに入ることを回避できる。
【0068】
実施例3
図17及び図18を併せて参照し、図17は本願に係る調理設備の実施例3の断面構造模式図である。図18図17における局部構造の拡大模式図である。この調理設備300は、調理本体310及び調理本体310に設置される消泡器320を含む。調理本体310は、食物に対して加熱を行う調理チャンバーを形成することに用いられ、排気弁芯313をさらに含む。消泡器320は、筐体321及び排気弁322を含む。筐体321は、収納チャンバーを形成することに用いられる。排気弁322は、収納チャンバー内に設置される。排気弁芯313は調理チャンバーと収納チャンバーを連通させることに用いられる。排気弁322は排気弁芯313の排気端に設置される。
【0069】
次に、調理本体310の構造を詳しく説明する。図17に示すように、調理本体310は、鍋体311と、鍋体311に係合される鍋蓋312と、鍋蓋312に固定される排気弁芯313と、伝動機構314とを含む。
【0070】
ここで、鍋体311と鍋蓋312は結合して調理チャンバーを形成し、食物を調理することに用いられる。鍋蓋312における鍋体311から離れた側の表面は面蓋である。鍋蓋312は鍋体311とバックルで連結してもよい。例えば、鍋蓋312は、鍋体311に回転して係合してもよい。また、鍋蓋312は鍋体311と折り畳みの形式で連結してもよい。例えば、鍋蓋312の一端は鍋体311とヒンジ連結してもよい。本実施例では、これに対して限定せず、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0071】
図17及び図18に示すように、鍋蓋312には、取付溝部3121が設置されてもよい。排気弁芯313は取付溝部3121の溝底に固定されてもよい。取付溝部3121は消泡器320を取り付けることに用いられる。取付溝部3121は環状溝でよい。消泡器320の底部が取付溝部3121内に設置される。当然、取付溝部3121は方形溝または六角形溝など任意の形状でよく、本願はこれに対して限定せず、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0072】
図17及び図18に示すように、伝動機構314は、電磁石3141、プッシュバー3142、押棒3143及び復帰部3144を含む。押棒3143は取付溝部3121の溝底に固定される。復帰部3144は押棒3143の下端にネストされる。電磁石3141は鍋体311内に設置されてもよい。プッシュバー3142は一部が鍋蓋312内に設置され、他の一部が鍋体311内に設置される。調理設備300が排気する必要がある時、電磁石3141はプッシュバー3142を駆動して押棒3143を押して上昇させる。排気終了後、復帰部3144は押棒3143を駆動して復帰させる。例えば、復帰部3144は押棒3143の下端にネストされるばねでよく、本実施例はこれに対して限定せず、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0073】
次に、消泡器320の構造を詳しく説明する。図19及び図20を参照する。図19図17における消泡器の断面構造模式図である。図20図17における消泡器の分解構造模式図である。消泡器320は筐体321と、筐体321内に設置される排気弁322と、筐体321に設置される第1のシール323と、筐体321に設置される第2のシール324と、筐体321内に設置される間隔素子325とを含む。
【0074】
ここで、筐体321は、底部ケース3211及び頂部ケース3212を含む。頂部ケース3212と底部ケース3211は互いに係合し、収納チャンバーを形成する。本実施例では、頂部ケース3212と底部ケース3211は取り外し可能な方式により連結される。例えば、頂部ケース3212と底部ケース3211はバックルにより連結される。ユーザが頂部ケース3212と底部ケース3211を取り外しやすく、収納チャンバー内を洗浄することに便利である。別の実施例では、頂部ケース3212と底部ケース3211は取り外し可能ではない可能性があり、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0075】
底部ケース3211は鍋蓋312に取り外し可能な方式で連結される。例えば、底部ケース3211と鍋蓋312はバックルにより連結され、これによって、ユーザが消泡器320全体を鍋蓋312から取り外し、洗浄を行うことに便利である。具体的には、底部ケース3211の底部は取付溝部3121内に挿入される。別の実施例では、底部ケース3211と鍋蓋312は取り外し可能ではない可能性があり、本願はこれに対して限定せず、当業者が実際の状況に応じて選択してもよい。
【0076】
図19に示すように、底部ケース3211は底板32111を含む。底板32111は、面蓋に隣接して設置される。収納チャンバーは底板32111の面蓋から離れた側に設置される。底板32111には、排気弁芯313を挿入するための第1の挿入孔32111a及び押棒3143を挿入するための第2の挿入孔32111bが設置される。
【0077】
図20に示すように、頂部ケース3212には、突起32121及び突起32121の周りに設置される若干の排気孔32122が設置される。排気孔32122は収納チャンバーと外部大気を連通させる。排気孔32122の具体的な数について、本実施例は限定せず、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。また、図17に示すように、頂部ケース3212にはさらにスナップジョイント32123が設置される。
【0078】
図19に示すように、排気弁322は第1の挿入孔32111aと第2の挿入孔32111bの直上に設置される。排気弁芯313は第1の挿入孔32111aを通して消泡器320の収納チャンバー内に挿入され、収納チャンバー内に設置される排気弁322と互いに結合する。具体的には、調理過程では、調理チャンバーが密封状態を保持する必要があり、このとき、排気弁322が排気弁芯313の排気端を密封する。調理終了後、電磁石3141がプッシュバー3142を駆動して押棒3143を押して上へ移動させ、排気弁322を上げ、排気弁322と排気弁芯313との間に排気隙間を形成させ、このとき、排気弁芯313が調理本体310の調理チャンバーと消泡器320の収納チャンバーを連通させる。
【0079】
第1のシール323は第1の挿入孔32111aを密封することに用いられる。図21及び図22を参照する。図21図20における第1のシールの構造模式図である。図22図20における第1のシールの断面構造模式図である。第1のシール323は中空通路を囲む筒状部3231、筒状部3231の一端を密封する密封部3232、筒状部3231の外周面に設置される第1のフランジ3233及び第2のフランジ3234を含む。
【0080】
第1のフランジ3233と第2のフランジ3234は筒状部3231の軸方向に沿って間隔をあけて設置される。筒状部3231は第1の挿入孔32111a内に嵌入する。第1のフランジ3233及び第2のフランジ3234はそれぞれ底板32111の両側に位置し、かつ、筒状部3231の軸方向に沿って底板32111と干渉を形成する。
【0081】
図22に示すように、密封部3232は筒状部3231の収納チャンバーに近い一端に設置され、かつ筒状部3231の中空通路を密封する。ある実施例では、密封部3232は筒状部3231の調理チャンバーに近い一端を密封してもよく、本願はこれに対して限定せず、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0082】
密封部3232には排気弁芯313が通るための円形開口32321が設置されてもよい。ある実施例では、開口32321が方形または正六角形でよく、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0083】
選択的に、開口32321の直径が排気弁芯313の直径より小さく、排気弁芯313が挿入される時、第1のシール323が排気弁芯313と第1の挿入孔32111aとの間の隙間を密封し、気体が排気弁芯313と第1の挿入孔32111aとの間の隙間から溢れ出ることを防止する。密封部3232には、上述したスリット構造を設置してもよく、排気弁芯313を抜き出し後、自動密封を実現する。
【0084】
第2のシール324は第2の挿入孔32111bを密封することに用いられる。図23及び図24を参照する。図23図20における第2のシールの構造模式図である。図24図20における第2のシールの断面構造模式図である。第2のシール324は、中空通路を囲む筒状部3241、筒状部3241の一端を密封する密封部3242、及び筒状部3241の外周面に設置される第1のフランジ3243と第2のフランジ3244を含む。
【0085】
ここで、第2のシール324と第1のシール323との異なる点は、筒状部3241の収納チャンバーに近い一端には折り畳み構造32411が設置されることである。折り畳み構造32411により、筒状部3241が特定の延伸性を有する。密封部3242は、筒状部3241の収納チャンバーに近い一端に設置され、筒状部3241が囲む中空通路を塞ぐ。密封部3242には開口またはスリットを設置せず、完全密封の状態であってもよい。
【0086】
押棒3143は第2のシール324の下端から筒状部3241が囲む中空通路内に挿入される。押棒3143が上昇する時、折り畳み構造32411が延伸性を有するため、押棒3143が密封部3242を推して上へ運動させ、これによって、排気弁322を上げ、排気弁芯313と排気弁322との間に排気隙間を形成させる。
【0087】
図25を参照し、図25図20における間隔素子の分解構造模式図である。間隔素子325は収納チャンバー内に設置される。間隔素子325は筒状体3251及びパッキン3252を含む。筒状体3251は収納チャンバーを第1のチャンバー及び第2のチャンバーに分ける。筒状体3251の内部空間は第1のチャンバーである。第1のチャンバーは排気弁芯313を通して調理チャンバーと連通する。筒状体3251の外周空間は第2のチャンバーである。第2のチャンバーは外部大気と連通する。第1のチャンバーと第2のチャンバーとは限流通路32511を介して互いに連通する。限流通路32511は、排気弁芯313を通して第1のチャンバーに入る気体が排気弁芯313の中心軸の周りに特定の距離だけ送られた後、第2のチャンバーに排出されるように設置される。
【0088】
筒状体3251は、頂部ケース3212における突起32121と結合し、第1のチャンバー内に設置される排気弁322に対して位置制限を行い、これによって、排気弁322と第1のチャンバー内に挿入される排気弁芯313とを互いに結合させる。
【0089】
筒状体3251は、対向して設置される第1の端面及び第2の端面を含む。本実施例では、筒状体3251の第1の端面は底部ケース3211の底板32111に固定して連結され、両者は一体成型にして設置されてもよく、別体にして組み立てられてもよい。底部ケース3211と頂部ケース3212を組み立てる時、筒状体3251が突起32121内に挿入され、その第2の端面が突起32121の頂壁に当接する。パッキン3252は筒状体3251の第2の端面と突起32121の頂壁との間に設置される。
【0090】
本実施例では、限流通路32511は筒状体3251の第2の端面とパッキン3252の間に設置されてもよい。具体的には、限流通路32511は、筒状体3251の第2の端面に開設され、かつ排気弁芯313の中心軸の周りに延出し、延出する長さが筒状体3251の周長の三分の一以上である。例えば、図25に示すように、限流通路32511は筒状体3251の半周を囲む。第1のチャンバー内の気体は吸気口32512を通して限流通路32511に入り、そして、排気口32513を通して限流通路32511から流出し、第2のチャンバー内に入る。ある実施例では、限流通路32511は、パッキン3252の筒状体3251に近い一側に開設する。
【0091】
本実施例では、排気弁芯313から排出した気体は、まず、第1のチャンバーに入り、体積が大きくなり、気体が膨張し、そして、限流通路32511に入り、体積が減少し、気体が圧縮され、そして、限流通路32511を通して第2のチャンバーに入り、頂部ケース3212における排気孔32122を通して大気に入り、体積が大きくなり、気体が膨張した。気体は、膨張-圧縮-膨張の過程の後、エネルギーが低減し、流速が低減し、排気噪音を減少させる。同時に、限流通路32511はさらに気体流量を制御し、気流を小さくさせ、汁が溢れ出ることを防止する。
【0092】
さらに、本実施例では、限流通路32511は、排気弁芯313を通して第1のチャンバーに入る気体が排気弁芯313の中心軸の周りに特定の距離だけ送られた後に第2のチャンバーに排出されるように設置される。これによって、限流通路32511の延出長さを増加させ、気体の流速をさらに低減させ、排気噪音を減少させることに有利である。
【0093】
ある実施例では、限流通路32511は突起32121の頂壁とパッキン3252との間に設置されてもよい。例えば、限流通路32511は突起32121の頂壁に設置され、またはパッキン3252の筒状体3251から離れた側に開設され、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0094】
ある実施例では、筒状体3251の第1の端面は頂部ケース3212に固定して連結される。底部ケース3211と頂部ケース3212を組み立てる時、筒状体3251の第2の端面は底部ケース3211に当接する。パッキン3252は筒状体3251の第2の端面と底部ケース3211との間に設置される。このような状況では、限流通路32511は筒状体3251の第2の端面とパッキン3252との間に設置され、または底部ケース3211とパッキン3252との間に設置されてもよい。本願がこれに対して限定せず、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0095】
ある実施例では、間隔素子325はパッキン3252を含まなくてもよい。限流通路32511は筒状体3251と頂部ケース3212との間または筒状体3251と底部ケース3211との間に直接設置されてもよく、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。パッキン3252の設置は気体の流向を制限することに有利であり、気体が限流通路32511に沿って流動することを確保する。
【0096】
選択的に、限流通路32511が限定する気流方向の垂直方向において、限流通路32511の横断面積が1~10平方ミリメーターの間にある。例えば、限流通路32511の截面積は1平方ミリメーター、3平方ミリメーター、4平方ミリメーター、5平方ミリメーター、6平方ミリメーター、8平方ミリメーターまたは10平方ミリメーターでよい。
【0097】
筒状体3251の外側にはスナップジョイント32514がさらに設置されてもよい。スナップジョイント32514は、頂部ケース3212におけるスナップジョイント32123と結合してバックル構造を形成し、底部ケース3211と頂部ケース3212が互いに連結される。
【0098】
実施例4
図26及び図27を併せて参照し、図26は本願に係る調理設備の実施例4の断面構造模式図であり、図27図26における局部構造の拡大模式図であり、この調理設備400は調理本体410及び調理本体410に設置される消泡器420を含むことができる。ここで、調理本体410は食物に対して加熱を行う調理チャンバーを形成することに用いられ、かつ、排気弁芯413をさらに含む。消泡器420は筐体421及び排気弁422を含み、筐体421は収納チャンバーを形成することに用いられ、排気弁422は収納チャンバー内に設置される。排気弁芯413は調理チャンバーと収納チャンバーを連通させ、排気弁422は排気弁芯413の排気端に位置する。
【0099】
次に、調理本体410の構造を詳しく説明する。図26に示すように、調理本体410は鍋体411、鍋体411に係合される鍋蓋412、鍋蓋412に固定される排気弁芯413、及び伝動機構414を含むことができる。
【0100】
鍋体411、鍋蓋412、排気弁芯413及び伝動機構414の具体的な構造及び連結関係は実施例3と同一または類似してもよく、ここでは重複する説明を省略する。
【0101】
次に、消泡器420の構造を詳しく説明する。図28を参照して、図28図26における消泡器の分解構造模式図であり、消泡器420は、筐体421と、筐体421内に設置される排気弁422と、筐体421に設置される第1のシール423と、筐体421に設置される第2のシール424と、筐体421内に設置される間隔素子425とを含むことができる。
【0102】
ここで、筐体421は底部ケース4211及び頂部ケース4212を含む。図28に示すように、底部ケース4211と実施例3との異なる点は、底部ケース4211の外周にスナップジョイント42112が設置されることである。頂部ケース4212には若干の排気孔42122が設置され、頂部ケース4212の外周にはスナップジョイント42123がさらに設置される。排気孔42122は収納チャンバーと外部大気を連通させ、排気孔42122の具体的な数について、本実施例は限定せず、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0103】
頂部ケース4212におけるスナップジョイント42123は底部ケースにおけるスナップジョイント42112と結合してバックル構造を形成し、底部ケース4211と頂部ケース4212を互いに連結させる。底部ケース4211及び頂部ケース4212のそのほかの構造について、実施例3と同一または類似でよく、ここでは重複する説明を省略する。
【0104】
排気弁422、第1のシール423及び第2のシール424の具体的な構造は、実施例3と同一または類似でよく、ここでは重複する説明を省略する。
【0105】
図28及び図29を併せて参照し、図29図28における第1の筒状体の構造模式図である。間隔素子425は収納チャンバー内に設置されてもよい。間隔素子425は筒状体4251及びパッキン4252を含む。筒状体4251は収納チャンバーを第1のチャンバー及び第2のチャンバーに分ける。筒状体4251の内部空間は第1のチャンバーである。第1のチャンバーは排気弁芯413を通して調理チャンバーと連通する。筒状体4251の外周空間は第2のチャンバーである。第2のチャンバーは外部大気と連通する。第1のチャンバーと第2のチャンバーは限流通路42513を通して互いに連通する。限流通路42513は排気弁芯413を通して第1のチャンバーに入る気体が排気弁芯413の中心軸の周りに特定の距離だけ送られた後、第2のチャンバーに排出されるように設置される。
【0106】
筒状体4251は排気弁422の周りに設置され、排気弁422に対して位置制限を行うことができる。筒状体4251は第1の筒状体42511及び第2の筒状体42512を含む。第1の筒状体42511は底部ケース4211に設置される。第2の筒状体42512は頂部ケース4212に設置される。第1の筒状体42511は底部ケース4211と一体成型にして設置されてもよく、底部ケース4211と別体にして組み立ててもよい。第2の筒状体42512は頂部ケース4212と一体成型にして設置されてもよく、別体にして組み立ててもよい(本実施例における第2の筒状体42512は実施例3における突起32121と同一の部品でよい)。
【0107】
頂部ケース4212及び底部ケース4211が互いに係合する時、第1の筒状体42511は第2の筒状体42512の軸方向に沿って第2の筒状体42512に挿入される。パッキン4252は第1の筒状体42511と第2の筒状体42512との間に設置されてもよい。
【0108】
本実施例では、限流通路42513は第1の筒状体42511の外周面とパッキン4252の間に設置されてもよい。具体的には、限流通路42513は第1の筒状体42511の外周面に開設され、かつ、排気弁芯413の中心軸の周りに螺旋状に延出する。延出した長さは第1の筒状体42511の周長の三分の一以上である。例えば、図29に示すように、限流通路42513は第1の筒状体42511の一周を囲み、第1のチャンバー内の気体が吸気口42514を通して限流通路42513に入り、そして、排気口42515を通して限流通路42513から流出し、第2のチャンバー内に入る。ある実施例では、限流通路42513はパッキン4252の内周面に開設されてもよい。
【0109】
本実施例では、排気弁芯413から排出された気体は、まず、第1のチャンバーに入り、体積が大きくなり、気体が膨張し、そして、限流通路42513に入り、体積が減少し、気体が圧縮され、そし、限流通路42513を通して第2のチャンバーに入り、頂部ケース4212における排気孔42122を通して大気に入り、体積が大きくなり、気体が膨張した。気体は、膨張-圧縮-膨張の過程の後、エネルギーが低減し、流速が低減し、排気噪音を減少させる。同時に、限流通路42513はさらに気体流量を制御し、気流を小さくさせ、汁が溢れ出ることを防止する。
【0110】
さらに、本実施例では、限流通路42513は、排気弁芯413を通して第1のチャンバーに入る気体が排気弁芯413の中心軸の周りに特定の距離だけ送られた後に、第2のチャンバーに排出されるように設置される。これによって、限流通路42513の延出長さを増加させ、気体の流速をさらに低減させ、排気噪音を低減させることに有利である。
【0111】
ある実施例では、限流通路42513は第2の筒状体42512の内周面とパッキン4252との間に設置されてもよい。例えば、限流通路42513は第2の筒状体42512の内周面に開設されてもよく、またはパッキン4252の外周面に開設されてもよく、当業者が実際の要求に応じて選択してもよい。
【0112】
ある実施例では、第1の筒状体42511は頂部ケース4212に設置される。第2の筒状体42512は底部ケース4211に設置される。頂部ケース4212と底部ケース4211が互いに係合する時、第1の筒状体42511は第2の筒状体42512の軸方向に沿って第2の筒状体42512に挿入される。
【0113】
ある実施例では、間隔素子425はパッキン4252を含まなくてもよい。限流通路42513は第1の筒状体42511と第2の筒状体42512との間に直接設置されてもよく、当業者が実際の状況に応じて選択してもよい。パッキン4252の設置は気体の流向を制限することに有利であり、気体が限流通路42513に沿って流動することを確保する。
【0114】
選択的に、限流通路42513が限定する気流方向の垂直方向において、限流通路42513の横断面積が1~10平方ミリメーターの間にある。例えば、限流通路42513の截面積は1平方ミリメーター、3平方ミリメーター、4平方ミリメーター、5平方ミリメーター、6平方ミリメーター、8平方ミリメーターまたは10平方ミリメーターでよい。
【0115】
上記は本願の実施形態にすぎず、本願の特許請求の範囲を限定するものではない。本明細書及び図面を参照して作成した等価構造または等価プロセス変換、またはその他の関連の技術分野に直接または間接に運用するものは、本願の特許保護範囲に含まれる。
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