(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-29
(45)【発行日】2024-11-07
(54)【発明の名称】調節可能なアプリケータ先端部を有する化粧品アプリケータ
(51)【国際特許分類】
A45D 34/04 20060101AFI20241030BHJP
【FI】
A45D34/04 520C
(21)【出願番号】P 2023573282
(86)(22)【出願日】2022-05-24
(86)【国際出願番号】 US2022030625
(87)【国際公開番号】W WO2022251144
(87)【国際公開日】2022-12-01
【審査請求日】2023-11-28
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L’OREAL
【住所又は居所原語表記】14 Rue Royale,75008 PARIS,France
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】リー, ジー
(72)【発明者】
【氏名】バルーチ, グイヴ
【審査官】高橋 祐介
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-201153(JP,A)
【文献】実開昭63-37117(JP,U)
【文献】韓国公開実用新案第20-2012-0006309(KR,U)
【文献】特開2001-132605(JP,A)
【文献】特開2003-33224(JP,A)
【文献】実開平2-86418(JP,U)
【文献】特開2018-143742(JP,A)
【文献】特開2014-73391(JP,A)
【文献】特開2012-232162(JP,A)
【文献】特開2009-267487(JP,A)
【文献】特開2019-37742(JP,A)
【文献】特表2021-509972(JP,A)
【文献】実開昭59-121363(JP,U)
【文献】米国特許第6145514(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調節可能な化粧品アプリケータであって、
ステムと、
前記ステムの第1の端部に取り付けられたアプリケータ先端部と、
前記ステムの第2の端部に取り付けられた基部であって、前記基部が、前記基部の第1の端部に配設されたロック装置を含み、前記ロック装置が、ボールを含む、基部と、
第1の端部を含むハンドルであって、前記ハンドルの前記第1の端部が、前記ボールを受容するように構成された複数の戻り止めを含む、ハンドルと、
前記ハンドルに回転可能に結合されたチャンバであって、前記チャンバが、内部に挿入された前記基部を受容するように構成された中空キャビティを含み、前記基部の前記第1の端部が、前記ハンドルの前記第1の端部の近位に配設されている、チャンバと、を備え、
前記チャンバ及び前記ハンドルが、前記チャンバ及び前記ハンドルの中心を通る回転軸の周りを独立して回転するように構成されている、調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項2】
前記ハンドルが、前記ハンドルの前記第1の端部に第1の表面を含み、前記複数の戻り止めが、前記第1の表面に配設されており、
前記基部が、前記回転軸と平行に配向されており、かつ前記複数の戻り止めと位置合わせされた中空チューブを含み、
前記ロック装置が、前記ボールと前記基部内の前記中空チューブの閉鎖端部との間に配設されたばねを含み、
前記ロック装置の前記ボールが、前記ハンドルの前記第1の表面に当接する、請求項1に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項3】
前記複数の戻り止めの各戻り止めが、前記ボールと相補的な半球形状を有する、請求項2に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項4】
前記複数の戻り止めの各戻り止めが、細長い長方形形状を有する、請求項2に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項5】
前記ボールが前記複数の戻り止めのうちの第1の戻り止め内に落ちると、前記ボールが、前記複数の戻り止めのうちの前記第1の戻り止めの第1の端部と第2の端部との間を転がるように構成されている、請求項4に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項6】
前記複数の戻り止めの各戻り止めが、円形ピラミッド形状を有する、請求項2に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項7】
前記複数の戻り止めが、前記ハンドルの前記中心の周りに環状パターンで前記ハンドルの前記第1の表面に配置されている、請求項2に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項8】
前記ハンドルが、前記ハンドルの前記第1の端部にキャビティを含み、前記キャビティが、側壁を含み、前記複数の戻り止めが、ハンドルキャビティの前記側壁に配設されており、
前記基部が、前記回転軸に直交して配向されており、かつ前記複数の戻り止めと位置合わせされた中空チューブを含み、
前記ロック装置が、前記ボールと前記基部内の前記中空チューブの閉鎖端部との間に配設されたばねを含み、
前記ロック装置の前記ボールが、前記ハンドルキャビティの前記側壁に当接する、請求項1に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項9】
前記ハンドルが、前記ハンドルの前記第1の端部に第1の表面を含み、前記複数の戻り止めが、前記第1の表面に配設されており、
前記ハンドルが、複数の磁石を含み、前記複数の磁石のうちの1つの磁石が、前記複数の戻り止めの各戻り止めの近位に配設されており、
前記ロック装置の前記ボールが、前記ハンドルの前記第1の表面に当接する、請求項1に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項10】
前記ボールの材料が、磁気性であり、前記複数の磁石が、前記ボールを前記複数の戻り止め内へ引きつけるように構成されている、請求項9に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項11】
前記ハンドルが、前記ハンドルの前記第1の端部にキャビティを含み、前記キャビティが、側壁を含み、前記複数の戻り止めが、前記ハンドルキャビティの前記側壁に配設されており、
前記ハンドルが、複数の磁石を含み、前記複数の磁石のうちの1つの磁石が、前記複数の戻り止めの各戻り止めの近位に配設されており、
前記ロック装置の前記ボールが、前記ハンドルキャビティの前記側壁に当接する、請求項1に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項12】
前記ボールの材料が、磁気性であり、前記複数の磁石が、前記ボールを前記複数の戻り止め内へ引きつけるように構成されている、請求項11に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項13】
処理回路に動作可能に結合されたモータと、
発話入力装置と、を更に備え、
前記処理回路が、音声制御、音声コマンド、及び口頭入力を可能にするように構成されており、
前記処理回路が前記発話入力装置を介して入力を検出すると、前記モータを作動させる、請求項1に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項14】
処理回路に動作可能に結合されたモータと、
音響オーディオ入力装置と、を更に備え、
前記処理回路が、音声制御、音声コマンド、及び口頭入力を可能にするように構成されており、
前記処理回路が前記音響オーディオ入力装置を介して入力を検出すると、前記モータを作動させる、請求項1に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項15】
処理回路に動作可能に結合されたモータと、
ビデオ入力装置と、を更に備え、
前記処理回路が、ジェスチャ制御及び視覚キュー制御を可能にするように構成されており、
前記処理回路が前記ビデオ入力装置を介して入力を検出すると、前記モータを作動させる、請求項1に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項16】
処理回路に動作可能に結合されたモータと、
触覚入力装置と、を更に備え、
前記処理回路が、触覚入力制御及び圧力ベースの入力制御を可能にするように構成されており、
前記処理回路が前記触覚入力装置を介して入力を検出すると、前記モータを作動させる、請求項1に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項17】
前記アプリケータ先端部が、非対称である、請求項1に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項18】
発話入力装置と、オーディオ入力装置と、ビデオ入力装置と、触覚入力装置と、処理回路に結合されたモータとを含むグリップを更に備える、請求項1に記載の調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項19】
調節可能な化粧品アプリケータであって、
ステムと、
前記ステムの第1の端部に取り付けられたアプリケータ先端部と、
前記ステムの第2の端部に取り付けられた基部であって、前記基部が、前記基部の第1の端部に配設されたロック装置を含み、前記ロック装置が、ボールを含む、基部と、
外面を含むハンドルであって、前記ハンドルの前記外面が、前記ボールを受容するように構成された複数の戻り止めを含む、ハンドルと、
前記複数の戻り止めを含む前記外面の一部分に沿って前記ハンドルの前記外面に回転可能に結合された中空チャンバと、を備え、
前記チャンバ及び前記ハンドルが、前記チャンバ及び前記ハンドルの中心を通る回転軸の周りを独立して回転するように構成されている、調節可能な化粧品アプリケータ。
【請求項20】
調節可能な化粧品アプリケータアダプタであって、
外面を含むハンドルであって、前記ハンドルの前記外面が、ボールを受容するように構成された複数の戻り止めを含み、前記ハンドルが、化粧品アプリケータに結合し、前記化粧品アプリケータを回転させるように構成されている、ハンドルと、
前記複数の戻り止めを含む前記外面の一部分に沿って前記ハンドルの前記外面に回転可能に結合された中空チャンバと、を備え、
前記チャンバ及び前記ハンドルが、前記チャンバ及び前記ハンドルの中心を通る回転軸の周りを独立して回転するように構成されている、調節可能な化粧品アプリケータアダプタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年5月28日に出願された米国特許非仮出願第17/333,523号、及び2021年7月5日に出願された仏国特許出願第2107241号に対する優先権の利益を主張するものであり、これらの各々の全容が、全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本出願は、概して、回転可能なアプリケータ先端部を含み、複数の戻り止めを介してアプリケータ先端部の回転に抵抗する、装置に関する。
【発明の概要】
【0003】
一実施形態では、本開示は、調節可能な化粧品アプリケータであって、ステムと、ステムの第1の端部に取り付けられたアプリケータ先端部と、ステムの第2の端部に取り付けられた基部であって、基部が、基部の第1の端部に配設されたロック装置を含み、ロック装置が、ボールを含む、基部と、第1の端部を含むハンドルであって、ハンドルの第1の端部が、ボールを受容するように構成された複数の戻り止めを含む、ハンドルと、ハンドルに回転可能に結合されたチャンバであって、チャンバが、内部に挿入された基部を受容するように構成された中空キャビティを含み、基部の第1の端部が、ハンドルの第1の端部の近位に配設されている、チャンバと、を含み、チャンバ及びハンドルが、チャンバ及びハンドルの中心を通る回転軸の周りを独立して回転するように構成されている、調節可能な化粧品アプリケータに関する。
【0004】
一実施形態では、本開示は、追加的に、調節可能な化粧品アプリケータであって、ステムと、ステムの第1の端部に取り付けられたアプリケータ先端部と、ステムの第2の端部に取り付けられた基部であって、基部が、基部の第1の端部に配設されたロック装置を含み、ロック装置が、ボールを含む、基部と、外面を含むハンドルであって、ハンドルの外面が、ボールを受容するように構成された複数の戻り止めを含む、ハンドルと、複数の戻り止めを含む外面の一部分に沿ってハンドルの外面に回転可能に結合された中空チャンバと、を含み、チャンバ及びハンドルが、チャンバ及びハンドルの中心を通る回転軸の周りを独立して回転するように構成されている、調節可能な化粧品アプリケータに関する。
【0005】
一実施形態では、本開示は、追加的に、調節可能な化粧品アプリケータアダプタであって、外面を含むハンドルであって、ハンドルの外面が、ボールを受容するように構成された複数の戻り止めを含み、ハンドルが、化粧品アプリケータに結合し、化粧品アプリケータを回転させるように構成されている、ハンドルと、複数の戻り止めを含む外面の一部分に沿ってハンドルの外面に回転可能に結合された中空チャンバと、を含み、チャンバ及びハンドルが、チャンバ及びハンドルの中心を通る回転軸の周りを独立して回転するように構成されている、調節可能な化粧品アプリケータアダプタに関する。
【0006】
前述の段落は、全般的な序論として提供されたものであり、以下の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。記載される実施形態は、更なる利点とともに、添付の図面と併せてなされる以下の詳細な説明を参照することによって最も良く理解されるであろう。
【0007】
本開示及びそれに付随する多くの利点のより完全な理解は、添付の図面に関連して考えたときに以下の詳細な説明を参照することによって、より良く理解されるように、容易に得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】本開示の一実施形態による、調節可能な化粧品アプリケータの概略図である。
【
図1B】本開示の一実施形態による、基部がチャンバに結合された、調節可能な化粧品アプリケータの概略図である。
【
図1C】本開示の一実施形態による、調節可能な化粧品アプリケータ100の概略図である。
【
図2A】本開示の一実施形態による、円形の断面形状を有する複数の戻り止めの概略図である。
【
図2B】本開示の一実施形態による、丸みのある長方形断面形状を有する複数の戻り止めの概略図である。
【
図2C】本開示の一実施形態による、半球形状を有する側壁戻り止めの概略断面図である。
【
図2D】本開示の一実施形態による、円形ピラミッド形状を有する側壁戻り止めの概略断面図である。
【
図2E】本開示の一実施形態による、
図1Cの実施形態のチャンバの概略断面図である。
【
図3A】本開示の一実施形態による、ロック装置を含む基部の概略図である。
【
図3B】本開示の一実施形態による、
図3Aのロック装置に直交して配向されたロック装置を含む基部の概略図である。
【
図3C】本開示の一実施形態による、磁気ロック装置の概略断面図である。
【
図3D】本開示の一実施形態による、
図1Cの実施形態のロック機構の概略図である。
【
図4A】本開示の一実施形態による、調節可能な化粧品アプリケータシステムの例示的なブロック図である。
【
図4B】本開示の一実施形態による、調節可能な化粧品アプリケータシステムの例示的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
化粧品アプリケータは、化粧品流体をユーザの皮膚上へ塗布するために使用することができる。リップグロスブラシなどのメイクアップアプリケータは、方向性特徴を含むことができる。これは、例えば、方向性アプリケータ先端部の形態をとることができる。すなわち、フロック状先端部、スポンジ先端部、又はブラシ先端部(調合品をユーザの皮膚に送達する部品)は、対称形でない場合があり、例えば、ユーザの皮膚に接触する平坦部分を含むことができる。したがって、化粧流体の塗布は、アプリケータ先端部の平坦部分がユーザの皮膚の表面に接触した状態で、所定の特定の方向においてより最適に行われ得る。アプリケータ先端部のこの方向性は、限られた腕/手の可動性の影響を受けるユーザなどの特定のターゲットユーザの限られた可動性に対応しない場合がある。したがって、調節可能なアプリケータ先端部を含む化粧品装置が求められる。
【0010】
本明細書に記載されるアダプタは、メイクアップアプリケータブラシを、戻り止めを有する回転要素を含む運動安定化ハンドルに接続するので、ユーザは、自分の能力及び動きに適合するように方向性ブラシを調節することができる。
【0011】
ここで、図面を参照すると、
図1Aは、本開示の一実施形態による、調節可能な化粧品アプリケータ100の概略図である。一実施形態では、調節可能な化粧品アプリケータ100は、非限定的な例として、リップグロス、マスカラ、眉毛塗布、ライナ、ファンデーション塗布、皮膚パッド、並びに毛髪化粧品塗布及び/又はブラシが挙げられる、様々な化粧品塗布に使用され得る。示されるように、調節可能な化粧品アプリケータ100は、基部105と、ステム110と、アプリケータ先端部115と、ハンドル120と、チャンバ125と、を含む。アプリケータ先端部115は、第1のステムの端部110に配設されている。基部105は、ステム110を第2のステムの端部110に固定するように構成されている。ハンドル120は、チャンバ125に結合され、ハンドル120及びチャンバ125は、互いに対して独立して回転することができる。すなわち、ユーザは、ハンドル120を保持して、チャンバ125を回転させてよく、その逆も同じである。更に、チャンバ125は、中空であり、かつ基部105を受容するように構成されている。示されるように、ハンドル120、チャンバ125、及び基部105は、円筒形状を有するが、非限定的な例では、三角形、長方形、五角形、六角形、八角形などの、他の断面形状を使用することができることが理解され得る。ハンドル120及びチャンバ125の外面は、滑らか、ざらざら、多面的、などであり得る。重要なことに、当該特徴は、ハンドル120及びチャンバ125の回転結合(及び、以下に説明するように、チャンバ125内の基部105、したがって、ハンドル120に対する基部105の回転)を妨害しない、又は妨げない。
【0012】
基部105は、ポリマー又は金属から製造される。ステム110は、ポリマー、繊維状材料、又は金属から製造される。アプリケータ先端部115は、剛毛、スポンジ状の先端部、又はブラシを有するフロック状先端部として形成することができる。アプリケータ先端部115は、表面に接触して、溶液を塗り広げるように構成されている。例えば、アプリケータ先端部115は、リップグロスをユーザの唇に塗り広げるように構成されている。特に、先に説明したように、アプリケータ先端部115は、対称形状でない場合がある。
図1Aに示されるように、アプリケータ先端部115は、ユーザがより容易にリップグロスをユーザの唇の上に塗り広げるために、湾曲しており、かつアプリケータ先端部115の一方の側に沿ってより大きい表面積を提供する。
【0013】
それに付随して、これは、塗布中の方向性の選好をもたらし、自分の腕又は手の可動性及び運動範囲が低減されたユーザにとっては維持するのが困難であり得る。例えば、腕/手の可動性が制限されたユーザにとっては、ユーザの唇の上を一方の側から他方の側まで(すなわち、頬と頬との間で)なでながらアプリケータ先端部115の最適角度を維持することは挑戦的であり得る。別の例では、より簡単には、腕/手の可動性が制限されたユーザにとっては、調節可能な化粧品アプリケータ100を取り出して、それを最適角度へと操作することもまた挑戦的であり得る。
【0014】
この目的で、
図1Bは、本開示の一実施形態による、基部105がチャンバ125に結合された調節可能な化粧品アプリケータ100の概略図である。一実施形態では、チャンバ125は、チャンバ125の中空部分内で基部105を受容するように構成することができる。したがって、基部105の外部は、基部105のチャンバ125への確実な結合を提供するように、チャンバ125の中空部分と相補的な形状及び寸法を有することができる。例えば、(示されるように)円筒形状を有する基部105の外径は、チャンバ125の内径に等しくすること、又は僅かに小さくすることができる。例えば、基部105の断面形状は、四角形とすることができ、チャンバ125の中空部分の正方形の断面形状の側長に等しい、又は僅かに短い側長を有することができる。
【0015】
更に、チャンバ125が基部105を受容すると、基部105はまた、拡張によって、ハンドル120に回転可能に結合することができる。すなわち、チャンバ125を回転させることによって、基部105はまた、ハンドル120に対して回転する。
図1Bに示されるように、チャンバ125の180度の回転は、基部105を同じ角度だけ回転させ、したがって、湾曲したアプリケータ先端部115の配向を反転させる。ハンドル120に対するアプリケータ先端部115のこの調節可能な回転角度は、i)腕/手の可動性が制限されたユーザが、アプリケータ先端部115を回転させることを可能にすることによって、及びii)腕/手の可動性が制限されたユーザが、調節可能な化粧品アプリケータ100全体を回転させることを必要とせずに、アプリケータ先端部115の回転角度を調節することを可能にすることによって、利点を提供する。重要なことに、これは、調節可能な化粧品アプリケータ100全体を解放することを必要とせずに行うことができる。すなわち、ユーザは、自分の手の一部分でハンドル120を把持し、一方で、1~2本の指でチャンバ125を操作してアプリケータ先端部115を回転させることができる。腕/手の可動性が制限されたユーザの場合、これは、アプリケータ先端部115のより簡単なオンザフライでの調節を提供することができる。
【0016】
一実施例では、ユーザは、チャンバ125及びアプリケータ先端部115を第1の角度に回転させて、リップグロスをユーザの下唇の半分に塗布し得、下唇は、概して、第1の平面角度を有する第1の幅広表面及び第2の平面角度を有する第2の幅広表面を有し得る。例えば、第1の幅広表面は、ユーザの下唇の右側であり、第2の幅広表面は、ユーザの下唇の左側である。したがって、ユーザの唇の中心におけるユーザの唇の曲率に対する接平面が0度あり、第1の幅広表面の第1の平面角度は、ユーザのリップ曲率の中心の接平面に対して+10度であり、一方で、第2の幅広表面の第2の平面角度は、接平面に対して-10度であり得ると想定する。このように、アプリケータ先端部115は、最初に、ユーザの唇の第1の幅広表面をコーティングするように設定することができるが、その場合、アプリケータ先端部115は、ユーザの唇の第2の幅広表面をコーティングするための最適な角度ではない。したがって、ユーザは、リップグロスを塗布するために、容易に、チャンバ125及びアプリケータ先端部115を第2の平面角度に対して20度回転させて、第2の幅広表面に合わせることができる。この例では、チャンバ125及びアプリケータ先端部115の回転軸は、ユーザリップの長寸法に平行でない。
【0017】
追加的に、チャンバ125及びアプリケータ先端部115の回転は、可逆的にロックすることができる。この目的のために、
図2A~
図2Dは、本開示の一実施形態による、戻り止めの概略図である。一実施形態では、ハンドル120の第1の端部は、第1の表面に沿って複数の戻り止め199を含み、ハンドル120の第1の表面は、チャンバ125及び基部105に面している。例えば、ハンドル120の第1の表面は、少なくとも複数の戻り止め199が配設された部分に沿って、基部105と面一になり得る。複数の戻り止め199は、調節可能な化粧品アプリケータ100の回転軸が通過する第1の表面の中心に対してリング状又は放射状に配置することができ、回転軸は、第1の表面の平面に直交する。
【0018】
図2Aは、本開示の一実施形態による、円形断面形状を有する複数の戻り止め199の概略図である。
図2Bは、本開示の一実施形態による、丸みのある長方形断面形状を有する複数の戻り止め199の概略図である。
図3Aを参照すると、
図3Aは、本開示の一実施形態による、ロック装置198を含む基部105の概略図である。一実施形態では、ロック装置198は、ボール130と、ばね135と、を含む。ボール130及びばね135は、基部105に形成されたチューブ内に配設され、ばね135は、ボール130とチューブの端部との間に配設されている。したがって、ばね135は、基部105がチャンバ125と結合したときに、ボール130による圧縮下にあり、基部105から離れるように、及び回転軸に沿ってボール130に力を印加する。
図2A及び
図2Bを再度参照すると、基部105がチャンバ125と結合してハンドル120の第1の表面に対して面一に着座した場合、ボール130が複数の戻り止め199のうちの2つの戻り止めの間の空間と接触したときに、ボール130がチューブ内へ更に押し込まれるか、又はチャンバ125を回転させたときに、ボール130がばね135によって複数の戻り止め199のうちのいずれか1つの戻り止め内へ押し込まれる。チャンバ125及び基部105を回転させると、ボール130が複数の戻り止め199のうちの2つの戻り止めの間に配設されたときに、ボール130は、複数の戻り止め199のうちの当該任意の1つの戻り止めに到達するまで、妨げられることなく転がる。複数の戻り止め199の当該任意の1つの戻り止めに到達すると、ボール130が複数の戻り止め199のうちの当該任意の1つの戻り止め内へ押し込まれて、チャンバ125及び基部105の回転運動が停止される。
【0019】
一実施形態では、ばね135の剛性及び複数の戻り止め199のうちの当該任意の1つの戻り止めの形状は、チャンバ125が回転し続けることに対する抵抗を決定する。高い剛性のばね135は、ボール130を複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止め内へより強く押し込み続けることができ、したがって、ボール130が外へ出てチャンバ125が自由に回転するのを阻止する。より低い剛性のばね135の場合、チャンバ125の回転は、ボール130を押し込んでばね135を圧縮することができ、ボール130がより容易にチューブ内へ後退することを可能にし、したがって、チャンバ125がより速く自由に回転することを可能にする。例えば、ばね135の剛性は、アプリケータ先端部115を回転させるのに必要なトルク0.1~10N-mと相関させることができる。
【0020】
複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めの形状が、ボール130の形状(すなわち、球状)に合わせるように半球状である場合、ボール130が外に出るのに必要な力は、最大になり得る。代わりに、非限定的な例では、形状を円形ピラミッド状にすることができ、複数の戻り止め199の側壁は直線状である。したがって、かかる形状の場合、ボール130は、複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めに完全に着座せず、ボール130の押し出しに対する抵抗は、半球形状の場合よりも小さい(例示的な断面については
図2Dを参照されたい)。更に、
図2Aの場合、ボール130は、複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めに着座して、対象の戻り止めの正確な場所にチャンバ125をロックする。これは、チャンバ125を回転させてアプリケータ先端部115を調節している間に間違える余地をユーザに提供しない。
【0021】
代わりに、
図2Bを参照すると、複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めの細長い長方形形状は、ボール130が、複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めにある間に移動することを可能にすることができる。
図2Bでは、直線状の側長を有するように示されているが、丸みのある長方形形状は、実際には、チャンバ125及び基部105が回転したときにボール130が放射状の回転パターンに倣うためのいくらか湾曲した側長を有することができることが理解され得る。ユーザがチャンバ125及び基部105を回転させたときに、ボール130を複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めにロックし、チャンバ125及び基部105が、複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めの第1の端部と第2の端部との間で更に回転することを可能にすることができる。この回転許容度は、アプリケータ先端部115の角度を設定する間の間違いに対するいくらかの余地をユーザに提供することができ、更には、ユーザが皮膚をアプリケータ先端部115でなでるときの「自己調節」を提供することができる。リップグロスアプリケータの例では、ユーザにもたらされる回転許容度は、ユーザの唇の第1の幅広表面と第2の幅広表面との間をなでるのに十分であり得る。すなわち、回転許容度は、複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めの長方形形状の第1の端部と第2の端部との間での(チャンバ125、基部105、及びアプリケータ先端部115の)20度の回転を可能にすることができる。この回転許容度は、特定のユーザの腕/手の可動性の制限に基づいて、複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めの長方形形状の側長を延長又は短縮することによって調節することができる。かかる方法では、ユーザは、リップグロスを下唇に塗布する間にチャンバ125を更に回転させる必要がなく、調節可能な化粧品アプリケータ100を下唇に対して一度だけしか調節する必要がない。
【0022】
図2Cは、本開示の一実施形態による、半球形状を有する側壁戻り止めの概略断面図である。
図2Dは、本開示の一実施形態による、円形ピラミッド形状を有する側壁戻り止めの概略断面図である。一実施形態では、ハンドル120の第1の表面は、中空キャビティの外周に沿った側壁を含む中空キャビティを形成するように、ハンドル120に全体的に凹設される。示されるように、中空キャビティの側壁に複数の戻り止め199を形成することができる。ここでも、複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めの形状は、半球状(
図2C)又は円形ピラミッド状(
図2D)であり得る。
図3Bを参照すると、
図3Bは、本開示の一実施形態による、
図3Aのロック装置198に直交して配向されたロック装置198を含む基部105の概略図である。すなわち、
図3Bのロック装置198は、基部105をチャンバ125と結合させたときに回転軸に直交するように配向されている。かかる方法では、ボール130は、
図2C及び
図2Dのハンドル120の中空キャビティの側壁へと押される。
【0023】
同様に、チャンバ125が回転するときに、ボール130は、複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めに到達するまで側壁に沿って転がり、その後に、ボール130は、ばね135によって複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めに押し込まれて、チャンバ125及び基部105の回転をロックする。図示されていないが、複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めの長方形形状を
図2C及び
図2Dに同様に適用して、追加の回転許容度を提供することができることが理解され得る。追加的に、複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めの任意の形状を使用して、チャンバ125及び基部105の回転をロック解除することに対する所望の抵抗に基づいて、ボール130をロックすることができることが理解され得る。また、ロック装置198が、ボール130の代わりに、複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めに押し込まれるロッキングタブ又はピンを含むことができることが理解され得る。例えば、ロッキングピンは、尖頭先端部を有し得、ばね135を介して押され得る。例えば、ロッキングタブは、ポリマーなどの十分に可撓性の材料で形成されることができ、回転中に戻り止めの間の空間内を横向きに偏向することができ、ロッキングタブは、複数の戻り止めのうちの任意の1つの戻り止めに到達すると、完全に延在することができ(すなわち、あまり偏向されず)、ロッキングタブの先端部は、複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めの内側に着座することができる。
【0024】
図3Cは、本開示の一実施形態による、磁気ロック装置の概略断面図である。一実施形態では、ハンドル120は、
図2A及び
図2Bの複数の戻り止めと同様に、ハンドル120の第1の表面に配設された複数の戻り止め199を含む。
図3Cに示されるように、ハンドル120は、ボール130が着座する場所の反対側の戻り止めの側面上に、複数の戻り止め199の各戻り止めに隣接して配設された磁石140を更に含み、ロック機構198は、ばね135を必要としない。代わりに、チャンバ125及び基部105が回転するときに、ボール130が複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めに出合うと、ボール130の材料を磁気性とすることができ、ボール130が、複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めに磁石140の磁力を介して引っ張られる。ここで、ボール130は、磁石40の磁力の強度に基づいて保持することができる。チャンバ125及び基部105が回転するときに、ボール130が磁力に打ち勝って外に出て、その後に、チューブ内へ後退して、チャンバ125及び基部105の回転とともに自由に転がる。
【0025】
図1Cは、本開示の一実施形態による、調節可能な化粧品アプリケータ100の概略図である。一実施形態では、チャンバ125は、完全に中空であり、ハンドル120は、チャンバ125全体を通過し、ハンドル120は、基部105を受容するように構成された中空キャビティを含む。すなわち、チャンバ125は、ハンドル120の外部に回転可能に結合される。ここで、基部105がハンドル120に結合されたハンドル120を回転させることは、基部105を回転させ、したがって、アプリケータ先端部115を調節する。したがって、ユーザは、ハンドル120及び基部105をチャンバ125に対して回転させるために、チャンバ125を把持して、ハンドル120を回転させることができる。
【0026】
図2Eは、本開示の一実施形態による、
図1Cの実施形態のチャンバ125の概略断面図である。一実施形態では、複数の戻り止め199は、完全中空チャンバ125の側壁に沿って配設される。
図3Dを参照すると、
図3Dは、本開示の一実施形態による、
図1Cの実施形態のロック機構の概略図である。一実施形態では、ロック機構198は、ハンドル120に配設されて、回転軸に直交して配向される。ボール130及びばね135を含むロック機構198の非限定的な実施例が示されているが、この実施形態ではまた、(代わりに、チャンバ125内に配設された)磁石140を含み、ばね135を除いた実施例を実装することができることが理解され得る。このように、チャンバ125は、ロック機構198が配設されるハンドル120の外部に沿って配設することができる。ここで、ユーザがハンドル120を回転させたときに、ハンドル120内のボール130が、チャンバ125の側壁の複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止めに到達するまでチャンバ125の側壁に沿って転がり、その後、ボール130が複数の戻り止め199のうちの任意の1つの戻り止め内へ転がり込み、ハンドル120がチャンバ125に対してそれ以上回転するのをロックする。
【0027】
図4Aは、本開示の一実施形態による、調節可能な化粧品アプリケータ100システムの例示的なブロック図である。例えば、一実施形態では、調節可能な化粧品アプリケータ100は、発話入力装置410、オーディオ入力装置415、ビデオ入力装置420、触覚入力装置425、又はそれらの組み合わせを含む。一実施形態では、調節可能な化粧品アプリケータ100は、1つ以上のオーディオ入力、ジェスチャ入力、などに応答して、回転軸などの1つ以上の軸の周りにアプリケータ先端部115を変位させるように構成されている。一実施形態では、調節可能な化粧品アプリケータ100は、音声制御、音声コマンド、口頭入力、などを可能にするように構成された発話入力装置410の1つ以上を含む、処理回路499に動作可能に結合されたモータ405を含む。一実施形態では、調節可能な化粧品アプリケータ100は、音声制御、音声コマンド、口頭入力、などを可能にするように構成された音響オーディオ入力装置415の1つ以上を含む、処理回路499に動作可能に結合されたモータ405を含む。一実施形態では、調節可能な化粧品アプリケータ100は、ジェスチャ制御、視覚キュー制御、などを可能にするように構成されたビデオ入力装置420の1つ以上を含む、処理回路499に動作可能に結合されたモータ405を含む。一実施形態では、調節可能な化粧品アプリケータ100は、触覚入力制御(例えば、タッピング)、圧力ベースの入力制御、などを可能にするように構成された触覚入力装置425の1つ以上を含む、処理回路499に動作可能に結合されたモータ405を含む。
【0028】
ハンドル120の第2の端部のハンドル120の第2の表面が、モータ405に接続されたロッドなどの回転機構を受容するためのオリフィスを含むことができることが理解され得る。この目的のために、
図4Bは、本開示の一実施形態による、調節可能な化粧品アプリケータ100システムの例示的なブロック図である。一実施形態では、モータ405は、腕/手の可動性が制限されたユーザの取り扱いの容易さ及び運動範囲を向上させるように設計されたグリップ装置400の一部として形成することができる。追加的に、発話入力装置410、オーディオ入力装置415、ビデオ入力装置420、触覚入力装置425、処理回路499、又はこれらの任意の組み合わせが、グリップ装置に含まれ得る。したがって、調節可能な化粧品アプリケータ100は、アプリケータ先端部115を変位させるための別の機構を提供するように、グリップ装置400及びモータ405に結合することができる。例えば、ユーザは、グリップ装置400の第1のボタンを押してモータ405を作動させて、ハンドル120を第1の方向に回転させることができ、ユーザは、グリップ装置400の第2のボタンを押してモータ405を作動させて、ハンドル120を第2の方向に回転させることができる。グリップ装置400は、調節可能な化粧品アプリケータ100のヨー、ピッチ、及びロール角を自動的に維持して、ユーザが調節可能な化粧品アプリケータ100を介して化粧品流体を塗布するための使い易さを更に向上させるように、処理回路499と、ジャイロスコープなどの安定化装置と、を含むことができる。グリップ装置400の一実施例は、米国特許出願第16/133,969号に記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0029】
添付の図面に関連した上述の説明は、開示される主題の様々な実施形態の説明として意図されており、必ずしも唯一の実施形態を表すことを意図するものではない。特定の事例では、説明は、開示の主題の理解を提供する目的のための特定の詳細を含む。しかしながら、実施形態が、これらの特定の詳細なしで実施され得ることは、当業者には明らかであろう。いくつかの事例では、開示の主題の概念を曖昧にすることを避けるために、周知の構造及び構成要素をブロック図形式で示す場合がある。
【0030】
明細書の全体を通して「1つの態様」、「1つの実施形態」、「一態様」、又は「一実施形態」への言及は、一実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、特性、動作、又は機能が、開示される主題のうちの少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書における「1つの態様」、「1つの実施形態」、「一態様」、又は「一実施形態」という句のいかなる出現も、必ずしも同じ態様又は実施形態を指すものではない。更に、特定の特徴、構造、特性、動作、又は機能は、1つ以上の態様又は実施形態において任意の好適な様態で組み合わせられ得る。更に、開示される主題の態様又は実施形態は、記載される態様又は実施形態の修正及び変更をカバーできること、及びカバーすることを意図する。
【0031】
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、別途文脈が明確に指示しない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。すなわち、明示的に別様に特定されない限り、本明細書で使用される場合、語「a」及び「an」などは、「1つ以上」の意味を有する。追加的に、本明細書で使用され得る「上方」、「下方」、「前方」、「後方」、「側方」、「内部」、「外部」、などの用語は、基準点を説明するに過ぎず、必ずしも開示される主題の実施形態を任意の特定の配向又は構成に限定するものではないことを理解されたい。更に、「第1の」、「第2の」、「第3の」、などの用語は、本明細書に記載されるいくつかの部分、構成要素、基準点、動作、及び/又は機能のうちの1つを識別するに過ぎず、同様に、必ずしも開示される主題の実施形態を任意の特定の構成又は配向に限定するわけではない。
【0032】
いくつかの実施形態を説明してきた。それでもなお、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な修正が行われることが理解されるであろう。例えば、開示される技術のステップが異なる順序で実行された場合、開示されるシステムの構成要素が異なる様式で組み合わせられた場合に、又は構成要素が他の構成要素によって置換若しくは補完された場合に、好ましい結果が達成される。
【0033】
前述の議論は、単に本開示の例示的な実施形態を説明するものである。当業者には理解されるように、本開示は、その趣旨又は本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化され得る。したがって、開示は、例示的であるが、本開示の範囲並びに特許請求の範囲を限定するものではないことが意図される。本明細書の教示の任意の容易に認識可能な変形態様を含め、開示は、一部では、前述の特許請求の用語の範囲を、発明の主題が公衆に捧げられることがないように定義している。