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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-30
(45)【発行日】2024-11-08
(54)【発明の名称】包装用袋
(51)【国際特許分類】
   B65D 75/62 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
B65D75/62 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018205428
(22)【出願日】2018-10-31
(65)【公開番号】P2020070062
(43)【公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-07-28
【審判番号】
【審判請求日】2023-01-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000111487
【氏名又は名称】ハウス食品グループ本社株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】中島 裕美子
(72)【発明者】
【氏名】門田 恭明
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 等
(72)【発明者】
【氏名】大向 宏明
【合議体】
【審判長】田口 傑
【審判官】八木 誠
【審判官】岩谷 一臣
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-2217(JP,A)
【文献】登録実用新案第3200012(JP,U)
【文献】特開2002-29548(JP,A)
【文献】特開2015-217970(JP,A)
【文献】国際公開第2013/011961(WO,A2)
【文献】特開2017-141055(JP,A)
【文献】特開2008-105697(JP,A)
【文献】特開2005-35663(JP,A)
【文献】特開2000-62814(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D67/00-79/02, 81/18-81/30, 81/38, 33/00, 25/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動性物品を収容する包装用袋であって、
シートと、裏シートと、前記表シートおよび裏シートとが貼付けられた少なくとも一辺と、前記表シートおよび裏シートとの間に形成され角部を有している充填部とを備え、前記一辺から設けられる切り裂き開口部から前記充填部内の流動性物品が注ぎ出される包装用袋において、
前記一辺に、第1識別表示部と、該第1識別表示部と視認または接触によって分割識別可能な第2識別表示部とが設けられ、
前記第1識別表示部と前記第2識別表示部との間の分割境界部が、前記一辺の縁部から前記充填部に向かって延び、前記切り裂き開口部を形成するための切り裂き予定線が前記分割境界部に繋がり且つ前記充填部の角部を横断するように配置され、
前記切り裂き予定線上の前記角部を横断する位置に、前記切り裂き予定線を示す切り裂き予定線表示部が設けられている
ことを特徴とする包装用袋。
【請求項2】
前記分割境界部が、透明部と不透明部によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装用袋。
【請求項3】
前記分割境界部が、異なった色彩によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装用袋。
【請求項4】
前記分割境界部が、異なった模様によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装用袋。
【請求項5】
前記分割境界部が、異なった凹凸模様によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装用袋。
【請求項6】
前記分割境界部が、前記貼付して形成した一辺の縁端の形状によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装用袋。
【請求項7】
前記分割境界部が、一方の表面に凹凸があり、他方の表面が平面であることにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装用袋。
【請求項8】
前記切り裂き予定線表示部が、印刷された矢印で形成されていることを特徴とする請求項1~7のうちの一項に記載の包装用袋。
【請求項9】
前記切り裂き予定線表示部が、凹凸で形成された矢印であることを特徴とする請求項1~7のうちの一項に記載の包装用袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調味料等の流動性物品を収容しかつ注ぎ出す包装用袋に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一食用の量の調味料等を包装用袋に充填し、該包装用袋の隅部を切断して該調味料を所定位置に注ぎ出したり掛けたりすることが行われている。
【0003】
従来の包装用袋として、収容部に通じた幅が変化する密封通路を形成し、該密封通路に及ぶ複数の切り裂き部を形成し、所望の切り裂き部を選択して切り裂くことによって所望の寸法の注ぎ口を形成する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
従来の他の包装用袋として、四角型の密封包装用袋において、内容物収容部を方形もしくは菱形となし、前記内容物収容部の一角部開口用の破線もしくは切り込みを、上辺シール部と縦シール部に亘り前記一角部を横切るように設ける構成が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
従来の他の包装用袋として、重ねられたフィルムを加工してなり、収容部を有するものであって、収容部の縁部には、帯状に熱接着されて形成された第1熱接着部と、第1熱接着部と略直角になるように、帯状に熱接着された第2熱接着部と、が配されており、第2熱接着部の外縁には、開封用の略V字状の切り欠き部が形成されており、切り欠き部は、その一辺が、第1熱接着部と略平行とされ、他の一辺が、第1熱接着部に対して傾斜しており、他の一辺を延長した仮想線Lが、収容部を横断して第1熱接着部に交わる構成が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
従来の他の包装用袋として、連続的に供給される包装フィルムを重畳させて、重畳部分に対して、少なくとも1つのサイドシールと、下側エンドシールと、を施して内容物収容部を形成し、その内部に内容物を充填し、その後に内容物収容部の上側部分に上側エンドシールを施して封止することで生産される包装袋であって、前記包装袋の上側エンドシールは、内容物収容部から上側エンドシールの上部に向けて形成されるビン口部と、上側エンドシール上部に鋸刃状に形成される鋸刃状凹凸部と、鋸刃状凹凸部の各底部の角部に、その切り込み方向がビン口部が存在する側に向かって延伸され、かつ、その延長線上に鋸刃状凹凸部を形成する傾斜部が延在するように切り込まれたノッチと、を含んで構成することが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特公平6-62174号
【文献】特開平9-240693号
【文献】特開2014-213933号
【文献】特許第6126411号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した特許文献1によって提案された包装用袋は、複数の切り裂き部が存在し、所望の切り裂き部を選択して切り裂く構成である。
しかし、この包装用袋の利用者が視力や注意力の衰えた高齢者等である場合には、所望の切り裂き部を正しく認識して切れ裂くことが困難である。また、調理中だったりすると指先が濡れていて滑り、所望の切り裂き部を切り裂くことが困難となる恐れがある。
【0009】
上述した特許文献2によって提案された包装用袋は、内容物収容部を方形もしくは菱形となし、前記内容物収容部の一角部開口用の破線もしくは切り込みを設けている。
しかし、この包装用袋の利用者が高齢者であった場合、所望の切り裂き部を正しく探し当てて切れ裂くことが困難である。また、調理中だったりすると指先が濡れていて滑り、所望の切り裂き部を切り裂くことが困難である恐れがある。仮に切り裂き部以外の位置に切り裂こうとする力を加えて所定の切り裂き部以外の位置が切り裂かれると、内容物が意図しないときに意図しない場所に注がれる恐れもある。
【0010】
上述した特許文献3によって提案された包装用袋は、縁部に開封用の略V字状の切り欠き部が複数個連続して形成されている。前記略V字状の切り欠き部は所望の切り欠きができるように切り欠き方向を所定の方向にしている。
しかし、複数個連続して形成された前記縁部において所望の寸法の切り欠き部を形成するために所定の略V字状の切り欠き部を選択してその切り欠きから開封することは、高齢者等や急いで開封する場合には、所望の切り裂き部を正しく探し当てて切れ裂くことが困難である。
また、調理中だったりすると指先が濡れていて滑り、所望の切り裂き部を切り裂くことが困難である恐れがある。また、包装用袋の縁部に略V字状の切り欠き部を複数個連続して設けると、包装用袋の輸送中等に切り欠き部から切り欠きが始まって破袋するおそれがある。
【0011】
上述した特許文献4の包装袋においては、前記包装袋の上側エンドシールが、内容物収容部から上側エンドシールの上部に向けて形成されるビン口部と、上側エンドシール上部に鋸刃状に形成される一つの鋸刃状凹凸部と、該鋸刃状凹凸部の各底部の角部に、その切り込み方向がビン口部が存在する側に向かって延伸され、かつ、その切り込みの延長線上に鋸刃状凹凸部を形成する傾斜部が延在するように切り込まれたノッチとを含んで構成されている。従って、所定のビン口部が確実に開口される。
しかし、切り込みの延長上に形成されたノッチは、その周囲への負荷によって容易に鋸刃状凹凸部からビン口部が存在する側に向かって切り開かれてしまうという問題がある。
【0012】
(発明の目的)
本発明は、従来の包装用袋の上述した問題点に鑑みてなされたものであって、視力が衰えたり注意力が足りない利用者等であっても、また急いで開封する場合等でも、容易にかつ確実に所望の注出口を形成でき、かつ破袋する恐れが少ない安全な包装用袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の包装用袋は、表裏シートを有し、包装用袋の少なくとも一辺を前記表裏シートを貼付して形成し、該一辺の縁端に切り裂き開口部を有する前記包装用袋において、
前記表裏シートを貼付して形成した一辺を視認または接触によって分割識別可能に形成し、かつ前記一辺の分割境界部に、前記切り裂き開口部を形成するための切り裂き予定線を示す切り裂き予定線表示部を設けたことを特徴とする包装用袋である。
【0014】
本発明の実施態様を以下に示す。
前記分割境界部が、透明部と不透明部によって形成されていることを特徴とする。
前記分割境界部が、異なった色彩によって形成されていることを特徴とする。
前記分割境界部が、異なった模様によって形成されていることを特徴とする。
前記分割境界部が、異なった凹凸模様によって形成されていることを特徴とする。
前記分割境界部が、前記貼付した部分の縁端の形状によって形成されていることを特徴とする。
前記分割境界部が、一方の表面に凹凸があり、他方の表面が平面であることにより形成されていることを特徴とする。
前記切り裂き予定線表示部が、印刷された矢印で形成されていることを特徴とする。
前記切り裂き予定線表示部が、凹凸で形成された矢印であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の包装用袋によれば、視力が衰えたり注意力が足りない利用者等であっても、また急いで開封する場合等でも、容易にかつ確実に所望の注出口を形成でき、かつ破袋する恐れが少ない安全な包装用袋を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施例の包装用袋の平面図である。
図2】本発明の第1実施例の包材フィルムの平面図である。
図3】本発明の第1実施例の包装用袋のベルトの平面図である。
図4】本発明の第1実施例の包装用袋の、図3の線III-IIIに沿った断面図である。
図5】本発明の第1実施例の包装用袋の変形例の平面図である。
図6】本発明の第2実施例の包装用袋の平面図である。
図7】本発明の第3実施例の包装用袋の平面図である。
図8】本発明の第4実施例の包装用袋の平面図である。
図9】本発明の第5実施例の包装用袋の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施例について説明する。
(第1実施例)
図1に示す本発明の第1実施例の包装用袋1の製造は、図2図4に示すように、包材フィルム10を折り畳み中心線Cを中心として二つ折りする。次に、二つ折りした包材フィルム10を、図3及び図4に示すように、貼付領域12において包装用袋表面部すなわち表シート14と包装用袋裏面部すなわち裏シート16を貼付し、充填部Fを形成する。ここで、「貼付」とは、溶着、接着剤貼り付け等その手段・方法を問わず表シート14及び裏シート16を貼り付けて一体化することを示す。流動性物品を充填部Fに収容して、包装用袋1を製造する場合は、一般の製袋充填技術を用いればよい。
【0018】
包材フィルム10は、図2に示すように、表シート14に第1識別表示部20及び切り裂き予定線表示部22が印刷され、裏シート16に第1識別表示部20´及び切り裂き予定線表示部22´が印刷されている。
第1識別表示部20及び20´の識別上縁端24の位置は、包装用袋ベルト26の切断線Sと略重なる。第1識別表示部20及び20´の縁端30及び28は、切り裂き開口部を形成する切り裂き位置に略一致する。縁端30及び28は、各々包装用袋1の識別上縁端24に対し、切り裂き方向にそって傾斜し、その延長線上に矩形の充填部Fの角隅がある。つまり、表シート14と裏シート16を貼付して形成される上方の一辺は、第1識別表示部20及び20´と、これらの左右の領域とが、視認によって分割識別可能に区画される。同時に、第1識別表示部20及び20´の縁端30及び28が、視認によって分割識別可能な分割境界部となる。
なお、第1識別表示部20及び第1識別表示部20´が印刷されたものを例示したが、これらを透明部や不透明部としたり、色彩や模様を施したり、表面に凹凸と平面を形成したりして、アレンジしてもよい。要は、第1識別表示部20及び20´と、これらの左右の領域とが、視認及び/又は接触によって分割識別可能に区画されれば、任意の手段を用い得る(いずれも図示せず)。
【0019】
切り裂き予定線表示部22は、例えば矢印状であり、第1識別表示部20の縁端30付近の下方の所望切り裂き位置から始まり、切り裂き予定線表示部22´は、例えば矢印状であり、第1識別表示部20´の縁端28付近の下方の所望切り裂き位置から始まり、各々充填部Fを通過し、充填部Fの縁付近で終端する。矢印が充填部Fの縁付近よりさらに貼付領域12内にまで至ると、当該矢印が切り裂き開口部であると誤認されるおそれがあるため、図示の態様が好ましい。切り裂き予定線表示部22及び22´は、表シート14及び裏シート16のいずれか一方又は両方になされた印刷であるが、この印刷に加えて切り裂き予定線表示22及び22´に一致した肉厚部としたり、薄肉溝等の容易切断部(いずれも図示せず)を形成してもよい。
切り裂き予定線表示部22は、矢印状に限らず、線状でもよく、切り裂きを誘導する方向を示すものであれば任意である。切り裂き予定線部22及び22´は、切り裂き開口部を形成しようとする者が、切り裂きするために包装用袋に指によって与える切り裂き力の方向を誘導するために設けられる。
【0020】
第1実施例の包装用袋1において、第1識別表示部20及び20´と分割識別可能な、第2識別表示部として認識すべき領域は、上方の貼付領域12において第1識別表示部20及び20´が無い部分の領域である。しかし、この第1識別表示部20及び20´が無い領域に、第1識別表示部20及び20´と区別して認識可能な着色部分、模様部分、凹凸部分等とすることも本発明に含まれることは明らかである。
包装用袋1を開封する場合には、例えば、一方の手の指で、貼付領域12における第1識別表示部20及び20´が無い部分の領域を保持し、他方の手の指で、第1識別表示部20及び20´を保持して、両手の操作で、第1識別表示部20及び20´の縁端30及び28が示す分割境界部より、貼付領域12の切り裂きを開始し、連続して切り裂き予定線部22及び22´の示す方向に包装用袋1を切り裂いて開封する。
上記の場合に、第1識別表示部20及び20´と、これらの縁端30及び28によって、貼付領域12が視認等によって分割識別可能に形成されているため、開封を開始する際に、貼付領域12の左右の手で保持する部分と、分割境界部が一目でわかる。さらに、分割境界部と連続して認識される切り裂き予定線部22及び22´によって、切り裂き力の方向が視覚的に誘導されているため、分割境界部からの切り裂きを開始し、包装用袋1を切り裂いて、一連かつ安定に包装用袋1を開封することができる。
包装用袋1の識別上縁端24には、開口用のノッチ、破線もしくは切り込み等(特許文献1~4に開示されたものを含む)を形成することができる。包装用袋1の破袋強度を確保する上で、V字状ノッチが望ましい。
図示の包装用袋1では、識別上縁端24側の貼付領域12を分割識別可能に形成したが、下縁端側の貼付領域12を分割識別可能に形成してもよい。すなわち、各識別上縁端24は、図面で上になる包装用袋1の下縁端となり、当該下縁端側の貼付領域12に、図2を上下反転した形状で、第1識別表示部20及び20´と、切り裂き予定線表示部22及び22´に相当するものを形成することができる。この場合は、下縁端の貼付領域12に形成される分割境界部を切り裂き開口部として、包装用袋1を開封することができる。勿論、上縁端、下縁端側の貼付領域両方に(例えば上下対象に)、識別表示部及び切り裂き予定線表示部を形成してもよい。下縁端側にノッチ等を設けてもよい。以上の変形例を図5に示す。
【0021】
以下、本発明の他の実施例について説明するが、各々の包装用袋の製造と構造・機能の基本要素は、第1実施例のものと同様である。
(第2実施例)
第2実施例の包装用袋200は、図6に示すように、表シート210と裏シート(図示せず)を貼付した貼付領域212が、透明領域220と半透明領域230とに分割されている。透明領域220と半透明領域230との境界232は、包装用袋200の上縁端234に対し、切り裂き方向にそって傾斜している。透明領域220と半透明領域230の境界232付近が切り裂き開口部となる。半透明領域230は、半透明とすればよいが、着色部、山谷の高さ差が小さい凹凸部、梨地部等によって形成される、実質上半透明又は着色透明であってもよい。切り裂き予定線240が、第1実施例のものと同様に充填部F内に形成される。
【0022】
第2実施例の境界232すなわち切り裂き開口部は、視覚によって検出される。充填物は、半透明領域230内において半透明シートを通して観察される。貼付領域212が、透明領域220と半透明領域230と境界232によって、視認等によって分割識別可能に形成され、第1実施例の包装用袋1と同様の操作で開封することができる。
【0023】
(第3実施例)
第3実施例の包装用袋300は、図7に示すように、表シート310と裏シート(図示せず)を貼付した貼付領域312が、表面エンボス凹凸面部314と表面平面部316とに分割する。表面エンボス凹凸面部314と表面平面部316の境界320が切り裂き開口部である。ここで、「エンボス凹凸面」とは、規則的な繰り返し模様の凹凸面のみならず、無秩序に形成された凹凸面も含む。単なる湾曲線である切り裂き予定線表示部322が、印刷等により2つの境界320,321を結ぶように形成される。
【0024】
第3実施例の境界320すなわち切り裂き開口部は、視覚によって検出されるが、エンボス凹凸面の形状によっては接触によって検出することも可能である。
【0025】
(第4実施例)
第4実施例の包装用袋400は、図8に示すように、貼付領域410が、無数の模様402を有する模様部404と、模様が無い無模様部406とに分けられている。模様部404と無模様部406の境界408が切り裂き開口部である。切り裂き予定線表示部422が、第1実施例のものと同様に充填部F内に形成される。
【0026】
第4実施例の境界408すなわち切り裂き開口部は、視覚によって検出されるが、模様402が凹凸等の場合は接触によって検出することも可能である。
【0027】
第5実施例の包装用袋500は、図9に示すように、包装用袋500の上縁端502の一部が鋸刃状凹凸切断部510であり、上縁端502の他の部分は直線状である。
【0028】
切り裂き予定線表示部522が、表シート520と裏シート(図示せず)を貼付した貼付領域522内における鋸刃状凹凸切断部510と直線状の部分の境界524の付近から始まり、充填部F内を延び、充填部Fの縁部で終端している。境界524は、視覚によっても接触によっても検出可能である。
【符号の説明】
【0029】
C 折り畳み中心線
F 充填部
S 切断線
1 包装用袋
10 包材フィルム
12 貼付領域
14 表シート
16 裏シート
20,20´ 第1識別表示部
22,22´ 切り裂き予定線表示部
24 識別上縁端
26 包装用袋ベルト
28,30 縁端
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9