(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-30
(45)【発行日】2024-11-08
(54)【発明の名称】配管カバー体
(51)【国際特許分類】
F16L 57/00 20060101AFI20241031BHJP
F16L 43/00 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
F16L57/00 A
F16L43/00
(21)【出願番号】P 2020211897
(22)【出願日】2020-12-21
【審査請求日】2023-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】東山 康子
【審査官】井古田 裕昭
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-208682(JP,A)
【文献】実開昭58-183023(JP,U)
【文献】特開2011-214590(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 57/00
F16L 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1配管カバーと、
第2配管カバーと
を備え、
前記第2配管カバーは、前記第1配管カバーと前記第2配管カバーとが直線状に接続する第1状態と、前記第1配管カバーと前記第2配管カバーとが屈曲状に接続する第2状態とに選択可能に、前記第1配管カバーに接続され
、
前記第1状態において、前記第2配管カバーの一対の段差部が、前記第1配管カバーの第1筒状部の上端部分で支持されると共に前記第2配管カバーの回動を規制する規制部として機能する
配管カバー体。
【請求項2】
前記第1配管カバーは、被取付面に取り付けられる第1取付部を有する第1ベース体と、前記第1ベース体に取り付けられる第1カバー体とを備え、
前記第2配管カバーは、前記被取付面に取り付けられる第2取付部を有する第2ベース体と、前記第2ベース体に取り付けられる第2カバー体とを備える
請求項
1に記載の配管カバー体。
【請求項3】
前記第1配管カバーは、前記第1ベース体と前記第1カバー体との間に前記第2配管カバーの一部を配した状態で、前記第2配管カバーを回動可能に支持する
請求項
2に記載の配管カバー体。
【請求項4】
前記第1ベース体は、前記第2ベース体と対向する第1対向部を有し、
前記第2ベース体は、前記第1対向部と対向する第2対向部を有し、
前記第1対向部と前記第2対向部のうち、一方は複数の被係合部分を有し、他方は複数の被係合部分の何れかと係合する係合部を有し、
前記複数の被係合部分は、前記第1配管カバーに対する前記第2配管カバーの回動方向に沿って設けられている
請求項
3に記載の配管カバー体。
【請求項5】
前記第1ベース体は、前記第2ベース体と対向する第1対向部を有し、
前記第2ベース体は、前記第1対向部と対向する第2対向部を有し、
前記第2ベース体は、前記第1対向部の縁部よりも外側に張出部を有し、
前記張出部は、前記第1対向部と前記第2対向部とが対向する対向方向において、前記第2対向部よりも張り出している
請求項
2~4の何れか1項に記載の配管カバー体。
【請求項6】
前記第2配管カバーは、前記第1配管カバーと連通させるための連通部を形成するために、切除対象となる位置を示す連通用目印部を有する
請求項1~
5の何れか1項に記載の配管カバー体。
【請求項7】
前記連通用目印部は、印、切込み又は溝である
請求項
6に記載の配管カバー体。
【請求項8】
前記第1筒状部は、前記上端部分を含む切除可能領域を有する
請求項
1に記載の配管カバー体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1配管カバーと第2配管カバーとを備える配管カバー体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、配管カバー体として、「他の配管カバー体との接続用開口部を両端に有して屈曲した半割筒形状の合体分離可能な二つのカバー分割体よりなるコーナー部用エルボ型配管カバー体において、前記カバー分割体が、一端に前記接続用開口部を有するとともに、他端で重なり合って互いに回動可能に連結された第一半体と第二半体とよりなることを特徴とするコーナー部用エルボ型配管カバー体」が開示されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の配管カバー体は、例えば80°、70°、60°の・・・の屈曲角度で屈曲させる構成を前提としており、0°に近い角度(例えば、0°~30°)まで屈曲可能な構成ではなかった。このため、実用的ではなかった。
本発明は、実用性を向上させた配管カバー体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る配管カバー体は、第1配管カバーと、第2配管カバーとを備え、前記第2配管カバーは、前記第1配管カバーと前記第2配管カバーとが直線状に接続する第1状態と、前記第1配管カバーと前記第2配管カバーとが屈曲状に接続する第2状態とに選択可能に、前記第1配管カバーに接続される。
本発明に係る配管カバー体は、第1配管カバーと、第2配管カバーとを備え、前記第2配管カバーは、前記第1配管カバーに対して、屈曲可能であり、0度以上90度の範囲において選択された角度で、前記第1配管カバーに接続される。
【発明の効果】
【0006】
上記構成によれば、第1配管カバーと第2配管カバーとを直線状又は屈曲状にでき、実用性を向上できる。また、第1配管カバーと第2配管カバーとを0度以上90度の範囲で接続でき、実用性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】配管カバー体の斜視図であり、(a)は第1状態であり、(b)は第2状態である。
【
図2】配管カバー体を第1配管カバーと第2配管カバーとに分解した状態の斜視図であり、(a)は第2配管カバー側から見た図であり、(b)は第1配管カバー側から見た図である。
【
図3】第1配管カバーと第2配管カバーとに分解した状態であって、さらに第1配管カバーを第1ベースと第1カバーとに分解し、第2配管カバーを第2ベースと第2カバーとに分解し、内部の一方側の様子が分かるように配置して、第2配管カバー側から見た斜視図である。
【
図4】第1配管カバーと第2配管カバーとに分解した状態であって、さらに第1配管カバーを第1ベースと第1カバーとに分解し、第2配管カバーを第2ベースと第2カバーとに分解し、内部の他方側の様子が分かるように配置して、第1配管カバー側から見た斜視図である。
【
図5】第1配管カバーと第2配管カバーとを直線状(第1状態)に接続する方法を説明する図である。
【
図6】第1配管カバーと第2配管カバーとが屈曲状(第2状態)に接続する方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態の一態様に係る第1の配管カバー体は、第1配管カバーと、第2配管カバーとを備え、前記第2配管カバーは、前記第1配管カバーと前記第2配管カバーとが直線状に接続する第1状態と、前記第1配管カバーと前記第2配管カバーとが屈曲状に接続する第2状態とに選択可能に、前記第1配管カバーに接続される。
実施形態の一態様に係る第2の配管カバー体は、第1配管カバーと、第2配管カバーとを備え、前記第2配管カバーは、前記第1配管カバーに対して、屈曲可能であり、0度以上90度の範囲において選択された角度で、前記第1配管カバーに接続される。「0度以上90度」の屈曲の基準となる「0度」の位置は、特に限定するものではない。
実施形態の別様に係る第3の配管カバー体は、第1又は第2の配管カバー体において、前記第1配管カバーは、被取付面に取り付けられる第1取付部を有する第1ベース体と、前記第1ベース体に取り付けられる第1カバー体とを備え、前記第2配管カバーは、前記被取付面に取り付けられる第2取付部を有する第2ベース体と、前記第2ベース体に取り付けられる第2カバー体とを備える。これにより、配管カバー体を容易に被取付面に取り付けることができる。
【0009】
実施形態の別様に係る第4の配管カバー体は、第3の配管カバー体において、前記第1配管カバーは、前記第1ベース体と前記第1カバー体との間に前記第2配管カバーの一部を配した状態で、前記第2配管カバーを回動可能に支持する。これにより、第2配管カバーと第1配管カバーとの位置合わせを容易できる。
実施形態の別様に係る第5の配管カバー体は、第4の配管カバー体において、前記第1ベース体は、前記第2ベース体と対向する第1対向部を有し、前記第2ベース体は、前記第1対向部と対向する第2対向部を有し、前記第1対向部と前記第2対向部のうち、一方は複数の被係合部分を有し、他方は複数の被係合部分の何れかと係合する係合部を有し、前記複数の被係合部分は、前記第1配管カバーに対する前記第2配管カバーの回動方向に沿って設けられている。これにより、第1配管カバーに対する第2配管カバーの回動状態が維持できる。
【0010】
実施形態の別様に係る第6の配管カバー体は、第3~第5の何れかの配管カバー体において、前記第1ベース体は、前記第2ベース体と対向する第1対向部を有し、前記第2ベース体は、前記第1対向部と対向する第2対向部を有し、前記第2ベース体は、前記第1対向部の縁部よりも外側に張出部を有し、前記張出部は、前記第1対向部と前記第2対向部とが対向する対向方向において、前記第2対向部よりも張り出している。これにより、第1ベース体を被取付面に取り付けた後に第2ベース体の角度を決めて第2ベース体を被取付面に取り付ける場合、第2ベース体の角度を決めた後に第1ベース体に対する第2ベース体の姿勢の保持を張出部でサポートでき、第2ベース体の被取付面への取り付けが容易にできる。
実施形態の別様に係る第7の配管カバー体は、第1~第6の何れかの配管カバー体において、前記第2配管カバーは、前記第1配管カバーと連通させるための連通部を形成するために、切除対象となる位置を示す連通用目印部を有する。これにより、切除位置が分かり易くできる。
実施形態の別様に係る第8の配管カバー体は、第7の配管カバー体において、前記連通用目印部は、印、切込み又は溝である。これにより、切除位置が分かり易くできる。
【0011】
<実施形態>
1.概要
配管カバー体1は、
図1に示すように、第1配管カバー3と第2配管カバー5とを備える。ここでの第2配管カバー5は、第1配管カバー3により一部が覆われる。
図1では、第1配管カバー3が下側に位置しているが、位置関係は特に限定するものではない。
また、第1配管カバー3を構成する各部等には、第2配管カバー5の構成と区別するために、便宜上、「第1」を付し、同様に、第2配管カバー5を構成する各部等には、便宜上、「第2」を付す。
第2配管カバー5は、同図の(a)に示すように第1配管カバー3と第2配管カバー5とが直線状に接続する第1状態と、同図の(b)に示すように第1配管カバー3と第2配管カバー5とが屈曲状に接続する第2状態とに選択可能に、第1配管カバー3に接続される。なお、同図の(b)では、第2配管カバー5は略90度に屈曲する状態で第1配管カバー3に接続されている。
換言すると、ここでの第2配管カバー5の第2管軸と第1配管カバー3の第1管軸の延長仮想線との間の角度が0度以上90度の範囲で選択された角度となるよう、第2配管カバー5が第1配管カバー3に接続される。なお、角度が0度の状態が
図1の(a)に示す第1状態であり、90度の状態が同図の(b)に示す第2状態である。
【0012】
図1の(a)において、第1配管カバー3の第1管軸と第2配管カバー5の第2管軸とが一直線上に位置する状態を基準にして、直線の延伸する方向を管軸方向とし、第1配管カバー3が位置する側を一方側、第2配管カバー5が位置する側を他方側とし、ここでは、便宜上、一方を下側、他方側を上側とする。
第2配管カバー5が第1配管カバー3に対して屈曲(回動)する屈曲軸(回動軸)が延伸する方向を、屈曲軸方向とする。第2配管カバー5が第1配管カバー3に対して第1状態で接続された状態を屈曲軸方向から見たときに、屈曲軸を通り且つ管軸と平行に延伸する仮想線に対して、第2配管カバー5が第1配管カバー3に対して屈曲する側を屈曲側とし、屈曲する側と反対側を反屈曲側とする。なお、屈曲側及び反屈曲側は、第1配管カバー3及び第2配管カバー5の単体を説明する際にも使用する。
【0013】
2.第1配管カバー
図2に示すように、第1配管カバー3は全体として管状をしている。第1配管カバー3は、例えば、第1筒状部31と、第1筒状部31の上端であって屈曲軸方向と直交する両端縁から上方に延伸する一対の延伸部32とを有する。
第1筒状部31は、第2配管カバー5側が方形状の横断面形状を有し、第2配管カバー5と反対側が角の丸い方形状の横断面形状を有している。第1筒状部31は、被取付面側の側壁部分に平坦部分311を有している。これにより、第1配管カバー3と被取付面との接触面積を広くした状態(安定した状態)で第1配管カバー3を取り付けることができる。
【0014】
延伸部32は、第2配管カバー5の一部(下部)を覆う被覆部でもあり、第2配管カバー5の一部と対向する第1対向部でもある。延伸部32は半円状をし、直径部分が第1筒状部31の上端に位置する。つまり、半円状の延伸部32の直径は、第1筒状部31の対向する一対の第1側壁部分312間の距離であり、第1筒状部31の一対の第1側壁部分312の上端同士を結ぶ仮想線上に半円状の延伸部32の中心が位置する。
第1配管カバー3は、
図3及び
図4に示すように、屈曲軸方向の略中央で、屈曲軸と直交する仮想面で2分割したような形状の2つの部材から構成される。一方の部材が、配管カバー体1を取り付ける被取付面側の第1ベース体3Aであり、他方の部材が、第1ベース体3Aに取り付けられる第1カバー体3Bである。なお、第1ベース体3Aの部分と、第1カバー体3Bの部分とで、第1配管カバー3の部分を構成する場合には、第1ベース体3Aの部分の符号は末尾に「A」を付し、第1カバー体3Bの部分の符号は末尾に「B」を付すものとする。
【0015】
第1配管カバー3は、一対の延伸部32間に第2配管カバー5の下部(一部)が配された状態で、第2配管カバー5を屈曲(回動)可能に支持する第1支持部33を有している。
第1配管カバー3は、屈曲可能に支持する第2配管カバー5の角度を調整するための第1角度調整部34を有している。
第1配管カバー3は、屈曲状態の第2配管カバー5用の配置部12(
図6の(c)参照)を形成するために、切除対象となる位置を示す第1目印部36を第1切除可能領域35に有する。なお、第1目印部36は、配置部12用であり、配置用目印部ともいえる。
第1切除可能領域35は、第1筒状部31における第2配管カバー5の屈曲側に設けられている。第1切除可能領域35は、第2配管カバー5が屈曲した状態で接続する場合に、第2配管カバー5の第2筒状部51と第1筒状部31とが干渉する領域に設けられている。ここでは、一例としての最大の屈曲角度は90度であり、第1切除可能領域35は、第1配管カバー3の第1筒状部31の上端と、当該上端から第1配管カバー3の一対の第1側壁部分312間の距離の半分に相当する長さだけ管軸方向の下側に移った位置までの領域に設けられている。なお、一対の第1側壁部分312間の距離の半分は、第2配管カバー5の半円柱状部52の半径に等しい。
【0016】
(1)第1ベース体
図3及び
図4を用いて説明する。
第1ベース体3Aは、第1配管カバー3の第1筒状部31を構成する第1ベース側半筒状部31Aと、第1配管カバー3の延伸部32を構成するベース側延伸部32Aとを有する。
第1ベース体3Aは、ベース側延伸部32Aの半円の中心となる部位に、第1ベース側支持部33Aを有している。ここでの第1ベース側支持部33Aは円形状の凹部(受部)であり、当該凹部に第2ベース側支持部53Aの円形状の凸部(軸部)が嵌合する。凹部は、ベース側延伸部32Aからカバー側延伸部32Bに向かって円環(円筒)状に突出する突出部分の内側に構成される。
【0017】
第1ベース体3Aは第1角度調整部34を有している。第1角度調整部34は、例えば、第2ベース体5Aの第2角度調整部54(
図2の(b)参照)の一例である係合部分541と係合する複数の被係合部分341により構成されている。複数の被係合部分341は、第1配管カバー3に対する第2配管カバー5の回動方向に沿って設けられている。第2角度調整部54の係合部分541は、第1角度調整部34の複数の被係合部分341の何れかに係合する。これにより、第1配管カバー3に対する第2配管カバー5の角度調整が可能となる。複数の被係合部分341は、第1ベース側支持部33A(の中心)を通り且つ第1配管カバー3の第1管軸と直交する仮想線を基準にして、時計周り方向と反時計周り方向とのそれぞれ45度の範囲に設けられ、合計で90度の範囲に設けられている。これにより、第2配管カバー5が、第2管軸が第1配管カバー3の第1管軸に対して、0度から90度の範囲で角度調整が可能となる。
被係合部分341は、第1ベース側半筒状部31Aとベース側延伸部32Aの内面に形成された凹部分により構成され、係合部分541は凹部分に嵌る凸部分により構成されている。なお、被係合部分341と係合部分541の凹凸関係は逆であってもよい。
【0018】
第1ベース側半筒状部31Aは、第1ベース側配置部12A(
図6参照)を形成するために、切除対象となる位置を示す第1ベース側目印部36Aを1又は複数有している。ここでは複数有している。第1ベース側目印部36Aは第1ベース側溝361Aにより構成される。複数本の第1ベース側溝361Aは第1ベース側半筒状部31Aの内面に形成されている。第1ベース側溝361Aは回動軸と平行に延伸する。
これにより、配置部12を現場で容易に形成できる。複数本の第1ベース側溝361Aは、第1管軸に沿って間隔をおいて形成され、各第1ベース側溝361Aの位置は、第1角度調整部34の被係合部分341の何れかに第2角度調整部54の係合部分541が係合した状態を想定して、設けられている。つまり、第1配管カバー3に対して第2配管カバー5が角度調整された状態において、第1配管カバー3と第2配管カバー5との間の隙間を小さくできる。これにより、配管カバー体1内への雨水、ごみ等の侵入を防止できる。また、これにより、意匠性を高めることができる。なお、複数本の第1ベース側目印部36A(第1ベース側溝361A)の間隔は、第1角度調整部34の複数の被係合部分341の間隔に対応していてもよい。
【0019】
第1ベース体3Aは、被取付面に取り付けるための第1取付部37を有している。ここでの第1取付部37は、第1ベース側半筒状部31A、より具体的には、第1ベース側半筒状部31Aの平坦部分311Aに設けられている。取り付けには、図示しないねじが利用され、ねじが挿通する貫通孔によって第1取付部37が構成される。
第1ベース体3Aは、第1カバー体3Bと結合するための第1ベース側結合部38Aを有している。ここでは、第1ベース側結合部38Aは、管軸方向と回動軸方向とに直交する方向に間隔をおいて2個設けられている。第1ベース側結合部38Aは、第1ベース側ボス部分381Aと、当該第1ベース側ボス部分381Aに形成されたねじ穴382Aとにより構成されている。第1ベース側ボス部分381Aは、第1ベース側半筒状部31Aにおける第1カバー側半筒状部31Bと対向する部位から、第1カバー側半筒状部31Bに向かって延伸する。
第1ベース体3Aは、第1カバー体3Bと結合した際に、第1カバー体3Bの第1カバー側段差部39Bと嵌合する第1ベース側段差部39Aを一対の第1ベース側側壁部分312Aの屈曲軸方向の端部に有している。ここでの第1ベース側段差部39Aは内面側が凹入する段差である。
【0020】
(2)第1カバー体
第1カバー体3Bは、第1配管カバー3の第1筒状部31を構成する第1カバー側半筒状部31Bと、第1配管カバー3の延伸部32を構成するカバー側延伸部32Bとを有する。
第1カバー体3Bは、カバー側延伸部32Bの半円の中心となる部位に、第1カバー側支持部33Bを有している。ここでの第1カバー側支持部33Bは円形状の凹部により構成され、当該凹部に第2カバー側支持部53Bの円形状の凸部(軸部)が嵌合する。凹部は、カバー側延伸部32Bからベース側延伸部32Aに向かって円環(円筒)状に突出する突出部分の内側に構成される。
【0021】
第1カバー側半筒状部31Bは、第1カバー側配置部12Bを形成するために、切除対象となる位置を示す第1カバー側目印部36Bを1又は複数有している。ここでは複数有している。第1カバー側目印部36Bは第1カバー側溝361Bにより構成される。複数本の第1カバー側溝361Bは第1カバー側半筒状部31Bの内面に形成されている。第1カバー側溝361Bは回動軸と平行に延伸する。
これにより、配置部12を現場で容易に形成できる。複数本の第1カバー側溝361Bは、第1管軸に沿って間隔をおいて形成され、各第1カバー側溝361Bの位置は、第1角度調整部34の被係合部分341の何れかに第2角度調整部54の係合部分541が係合した状態を想定して、設けられている。これにより、配管カバー体1内への雨水、ごみ等の侵入を防止できる。また、これにより、意匠性を高めることができる。なお、複数本の第1カバー側目印部36B(第1カバー側溝361B)の間隔は、第1角度調整部34の複数の被係合部分341の間隔に対応してもよい。
【0022】
第1カバー体3Bは、第1ベース体3Aと結合するための第1カバー側結合部38Bを有している。ここでは、第1カバー側結合部38Bは、管軸方向と回動軸方向とに直交する方向に間隔をおいて2個設けられている。第1カバー側結合部38Bは、第1カバー側ボス部分381Bと、当該第1カバー側ボス部分381Bに形成された貫通孔382Bとにより構成されている。第1カバー側ボス部分381Bは、第1カバー側半筒状部31Bにおける第1ベース側半筒状部31Aと対向する部位から、第1ベース側半筒状部31Aに向かって有蓋筒状に延伸する。
ここでの第1カバー側結合部38Bは、第1ベース側結合部38Aの第1ベース側ボス部分381Aの周面に沿って突出部分383Bを有している。これにより、第1ベース側ボス部分381Aが位置決めされる。
結合にはねじが利用される。ねじは、その頭部が第1カバー側ボス部分381Bに収容され、ねじ部が貫通孔382Bを挿通して第1ベース側ボス部分381Aのねじ穴382Aに螺合する。
第1カバー体3Bは、第1ベース体3Aと結合した際に、第1ベース側段差部39Aと嵌合する第1カバー側段差部39Bを一対の第1カバー側側壁部分312Bの屈曲軸方向の端部に有している。ここでの第1カバー側段差部39Bは外面側が凹入する段差である。これにより、結合部分の外面が面一状となり、意匠性を高めることができる。
【0023】
3.第2配管カバー
第2配管カバー5は、第1配管カバー3と接続する前の状態において、第1配管カバー3側が塞がった管状をしている。より具体的には、被設置面へ取付前の状態は、管軸方向の下端部が塞がった管状をしている。第2配管カバー5は、例えば、第2筒状部51と、第2筒状部51の下端を半柱状に塞ぐ半円柱状部52とを有する。ここでの第2配管カバー5は第2筒状部51と半円柱状部52との間に段差部61を有する。この段差部61は、屈曲軸方向及び管軸方向と直交する方向において、第2筒状部51が半円柱状部52よりも幅が大きいことにより形成される段差である。なお、第2配管カバー5は、段差部61を有しなくてもよいが、第1配管カバー3に第2配管カバー5を第1状態で接続する際に位置決部や支持部として機能するため、有する方がよい。
第2筒状部51は、第1配管カバー3側(半円柱状部52側)が方形状の横断面形状を有し、第1配管カバー3と反対側が角の丸い方形状の横断面形状を有している。第2筒状部51は、被取付面側の側壁部分に平坦部分511を有している。これにより、第2配管カバー5と被取付面との接触面積を広くした状態(安定した状態)で第2配管カバー5を取り付けることができる。
【0024】
半円柱状部52は、中空であり、その中心軸が屈曲軸と一致する。半円柱状部52は、屈曲軸と直交する断面において周壁部分521は半円状をしている。半円柱状部52は、第1配管カバー3により覆われる一部(下部)でもあり、中心軸と直交する端壁部分522は第1配管カバー3の延伸部(第1対向部)32と対向する第2対向部でもある。半円柱状部52の直径部分が第2筒状部51の下端に位置する。つまり、半円柱状部52の直径は、第2筒状部51の対向する一対の第2側壁部分512間の距離であり、第2筒状部51の一対の第2側壁部分512の下端同士を結ぶ仮想線上に半円柱状部52の中心が位置する。
【0025】
第2配管カバー5は、
図3及び
図4に示すように、屈曲軸方向の略中央で、屈曲軸と直交する仮想面で2分割したような形状の2つの部材から構成される。一方の部材が、配管カバー体1を取り付ける被取付面側の第2ベース体5Aであり、他方の部材が、第2ベース体5Aに取り付けられる第2カバー体5Bである。なお、第2ベース体5Aの部分と、第2カバー体5Bの部分とで、第2配管カバー5の部分を構成する場合には、第2ベース体5Aの部分の符号は末尾に「A」を付し、第2カバー体5Bの部分の符号は末尾に「B」を付すものとする。
第2配管カバー5は、
図2に示すように、一対の延伸部32間に半円柱状部52が配された状態で、第1配管カバー3により回動可能に支持される第2支持部53を有している。
第2配管カバー5は、
図2の(b)に示すように、第1配管カバー3に対して屈曲する角度を調整するための第2角度調整部54を有している。
【0026】
第2配管カバー5は、第1配管カバー3に接続された際に、第1配管カバー3と連通させるための連通部11(
図5の(c)及び
図6の(c))を形成するために、切除対象となる位置を示す複数の第2目印部56を第2切除可能領域55に有する。なお、第2目印部56は、連通部11用であり、連通用目印部ともいえる。
ここでの第2切除可能領域55は、
図5の(a)及び
図6の(a)に示すように、半円柱状部52における半屈曲側の段差部61に近い第1位置と、第2筒状部51の屈曲側の第2側壁部分512であって屈曲側の段差部61から管軸方向の上方へと所定の距離だけ離れた第2位置との間の領域である。
第1位置は、半円柱状部52に形成され且つ反屈曲側の段差部61に最も近い位置の第2目印部56が形成された位置である。第2位置は、第2側壁部分512に形成され且つ屈曲側の段差部61から最も遠い位置の第2目印部56が形成された位置である。
第2目印部56は、第2筒状部51に形成された1又は複数の第2筒状側目印部561と、半円柱状部52に形成された1又は複数の第2半柱状側目印部562と、1又は複数の第2段差側目印部563とを有する。
第2筒状側目印部561は、第2配管カバー5が0度から最大の屈曲角度までの範囲で屈曲する際に、第1配管カバー3の第1筒状部31と干渉する領域に設けられている。ここでは、最大の屈曲角度は90度であり、屈曲側の段差部61側の端部から、第2筒状部51の一対の第2側壁部分512間の距離の半分に相当する長さだけ第2管軸方向の上側に移った位置までの範囲に設けられている。なお、一対の第2側壁部分512間の距離の半分は、第2配管カバー5の半円柱状部52の半径に等しい。
第2半柱状側目印部562は、屈曲軸方向から見たときに、反屈曲側の段差部61から、半円柱状部52の周壁部分521に沿って最大の屈曲角度分だけ屈曲側の段差部61に向かって移った位置までの範囲に設けられている。換言すると、屈曲軸方向から見たときに、第2半柱状側目印部562は、周壁部分521に沿った第2半柱状側目印部562の両端と屈曲軸とを結ぶ仮想線の間の角度が最大の屈曲角度となる範囲に設けられている。
第2段差側目印部563は、屈曲部側の段差部61に設けられている。
【0027】
第2配管カバー5は、第1配管カバー3の延伸部32の縁部よりも外側に張出部62を有している。張出部62は、屈曲軸方向(第1対向部と第2対向部とが対向する方向でもある)の外方へと張り出す。張出部62は円弧部分621と直線部分622とを有している。第2配管カバー5が第1配管カバー3に対して第1状態のときに、屈曲軸を通り且つ管軸と平行に延伸する仮想線が張出部62と交差する位置(正確には、延伸部32と交差した位置に対して管軸方向に対向する位置である)を基準にして、円弧部分621は反屈曲側に円弧状に延伸し、直線部分622は接線方向(管軸と直交する方向)に直線状に延伸する。なお、円弧部分621の半径は、延伸部32の半径に対応している。
換言すると、屈曲軸方向から見たときに、屈曲軸を通り且つ第2管軸と平行な仮想線の両側に位置し、円弧部分621は屈曲側と反対側に設けられ、直線部分622は屈曲側に設けられている。
円弧部分621は屈曲軸を中心とし、円弧の半径は第1配管カバー3の半円状の延伸部32の半径に対応している。直線部分622は、円弧部分621における屈曲側の端から、屈曲軸と第2管軸と直交する方向(接線方向)に延伸している。
張出部62は、第2筒状部51の平坦部分511と半円柱状部52の端壁部分522との間の段差により構成されている。ここでは、張出部62の張り出し量(段差の高さ)は、第1配管カバー3の延伸部32の厚みに相当し、延伸部32と平坦部分511とが面一状に構成されている。これにより、意匠性を高めることができる。面一状のため、他の物体が張出部62に引っ掛かるのを防止できる。また、第2配管カバー5の半円柱状部52と第1配管カバー3の延伸部32との間に雨水、ごみ等の侵入を少なくできる。
【0028】
(1)第2ベース体
第2ベース体5Aは、第2配管カバー5の第2筒状部51を構成する第2ベース側半筒状部51Aと、第2配管カバー5の半円柱状部52を構成するベース側半円柱状部52Aと、第2配管カバー5の段差部61を構成するベース側段差部61Aとを有する。
第2ベース体5Aは、ベース側半円柱状部52Aにおける屈曲軸と直交する端壁部分522Aの中心部位に、第2ベース側支持部53A(
図2の(b)参照)を有している。ここでの第2ベース側支持部53Aは円形状の凸部により構成され、当該凸部が第1ベース側支持部33Aの円形状の凹部(軸部)に嵌合する。凸部は、ベース側半円柱状部52Aの端壁部分522Aから屈曲軸方向の外方へ円柱状又は円筒状に突出する。
【0029】
第2ベース体5Aは第2角度調整部54を有している。第2角度調整部54は、例えば、第1ベース体3Aの第1角度調整部34(
図2の(b)参照)の一例である複数の被係合部分341に係合する1又は複数個(ここでは1個である)の係合部分541により構成されている。係合部分541は、
図2の(b)に示すように、ベース側半円柱状部52Aの端壁部分522Aから屈曲軸と平行であってその外方へ突出する凸部により構成されている。
【0030】
第2ベース側半筒状部51Aは、第2筒状側目印部561を構成する第2ベース側筒状側目印部561Aを複数有している。第2ベース側筒状側目印部561Aは、第2配管カバー5が第1配管カバー3に対して屈曲した際に、第1配管カバー3内に位置する範囲に設けられている。
第2ベース側筒状側目印部561Aは第2ベース側溝564Aにより構成される。複数本の第2ベース側溝564Aは第2ベース側半筒状部51Aの内面に形成されている。第2ベース側溝564Aは回動軸と平行に延伸する。
これにより、連通部11を現場で容易に形成できる。複数本の第2ベース側溝564Aは、第2管軸に沿って間隔をおいて形成され、各第2ベース側溝564Aの位置は、第1角度調整部34の被係合部分341の何れかに第2角度調整部54の係合部分541が係合した状態を想定して、設けられている。これにより、第1配管カバー3と第2配管カバー5との間の隙間を小さくできる。なお、第2ベース側溝564Aの間隔は、第1角度調整部34の複数の被係合部分341の間隔に対応している。
【0031】
ベース側半円柱状部52Aは、第2半柱状側目印部562を構成する第2ベース側半柱状側目印部562Aを複数有している。第2ベース側半柱状側目印部562Aは、屈曲軸方向であって第2カバー体5B側からベース側半円柱状部52Aを見たときに、ベース側半円柱状部52Aにおいて、屈曲軸を通り且つ第2管軸方向に延伸する仮想線に対して屈曲する側と反対側の範囲に設けられている。ここでは、屈曲軸方向であって第2カバー体5B側からベース側半円柱状部52Aを見たときに、ベース側半円柱状部52Aの半分(90度)の領域に設けられている。
第2ベース側半柱状側目印部562Aは第2ベース側溝565Aにより構成される。複数本の第2ベース側溝565Aはベース側半円柱状部52Aの周壁部分521Aの内面に形成されている。複数本の第2ベース側溝565Aは、周方向に間隔をおいて設けられている。第2ベース側溝565Aは回動軸と平行に延伸する。
これにより、連通部11を現場で容易に形成できる。複数本の第2ベース側溝565Aは、周方向に沿って間隔をおいて形成され、各第2ベース側溝565Aの位置は、第1角度調整部34の被係合部分341の何れかに第2角度調整部54の係合部分541が係合した状態を想定して、設けられている。なお、第2ベース側溝565Aの間隔は、第1角度調整部34の複数の被係合部分341の間隔に対応している。
【0032】
屈曲側に位置するベース側段差部61Aは、第2段差側目印部563を構成する第2ベース側段差側目印部563Aを1つ有する。第2ベース側段差側目印部563Aは第2ベース側溝566Aにより構成される。第2ベース側溝566Aはベース側段差部61Aの内面に形成されている。第2ベース側溝566Aは回動軸と平行に延伸する。これにより、連通部11を現場で容易に形成できる。
【0033】
第2ベース体5Aは、被取付面に取り付けるための第2取付部57を有している。ここでの第2取付部57は、第2ベース側半筒状部51A、より具体的には、第2ベース側半筒状部51Aの平坦部分511Aに設けられている。取り付けには、図示しないねじが利用され、ねじが挿通する貫通孔により第2取付部57が構成される。
第2ベース体5Aは、第2カバー体5Bと結合するための第2ベース側結合部58Aを有している。ここでは、第2ベース側結合部58Aは、第2管軸方向と回動軸方向とに直交する方向に間隔をおいて2個設けられている。第2ベース側結合部58Aは、第2ベース側ボス部分581Aと、当該第2ベース側ボス部分581Aに形成されたねじ穴582Aとにより構成されている。第2ベース側ボス部分581Aは、第2ベース側半筒状部51Aにおける第2カバー側半筒状部51Bと対向する部位から、第2カバー側半筒状部51Bに向かって延伸する。
第2ベース体5Aは、第2カバー体5Bと結合した際に、第2カバー体5Bの第2カバー側段差部59Bと嵌合する第2ベース側段差部59Aを一対の第2ベース側側壁部分512Aの屈曲軸方向の端部に有している。ここでの第2ベース側段差部59Aは内面側が凹入する段差である。
【0034】
第2ベース体5Aは、張出部62を構成するベース側張出部62Aを第2ベース側半筒状部51Aの平坦部分511Aに有している。ベース側張出部62Aが形成されている部分は、ベース側半円柱状部52Aの端壁部分522Aと同一面内にある。これにより、広い範囲で第1配管カバー3のベース側延伸部32Aと当接し、第2ベース体5Aが安定して第1ベース体3Aに支持される。
ベース側張出部62Aは円弧部分621と直線部分622とを有している。ベース側張出部62Aは、第1ベース体3Aに取り付ける際に、ベース側張出部62Aが第1ベース体3Aのベース側延伸部32Aにより支持される。これにより、第2ベース体5Aの第1ベース体3Aへの取り付けが容易となる。
【0035】
(2)第2カバー体
第2カバー体5Bは、第2配管カバー5の第2筒状部51を構成する第2カバー側半筒状部51Bと、第2配管カバー5の半円柱状部52を構成するカバー側半円柱状部52Bと、第2配管カバー5の段差部61を構成するカバー側段差部61Bとを有する。
第2カバー体5Bは、カバー側半円柱状部52Bにおける屈曲軸と直交する端壁部分522Bの中心部位に、第2カバー側支持部53B(
図2の(a)参照)を有している。ここでの第2カバー側支持部53Bは円形状の凸部により構成され、当該凸部が第1カバー側支持部33Bの円形状の凹部(軸部)に嵌合する。凸部は、カバー側半円柱状部52Bの端壁部分522Bから屈曲軸方向の外方へ円柱状又は円筒状に突出する。
【0036】
第2カバー側半筒状部51Bは、第2筒状側目印部561を構成する第2カバー側筒状側目印部561Bを複数有している。第2カバー側筒状側目印部561Bは、第2配管カバー5が第1配管カバー3に対して屈曲した際に、第1配管カバー3内に位置する範囲に設けられている。
第2カバー側筒状側目印部561Bは第2カバー側溝564Bにより構成される。複数本の第2カバー側溝564Bは第2カバー側半筒状部51Bの内面に形成されている。第2カバー側溝564Bは回動軸と平行に延伸する。
これにより、連通部11を現場で容易に形成できる。複数本の第2カバー側溝564Bは、第2管軸に沿って間隔をおいて形成され、各第2カバー側溝564Bの位置は、第1角度調整部34の被係合部分341の何れかに第2角度調整部54の係合部分541が係合した状態を想定して、設けられている。これにより、第1配管カバー3と第2配管カバー5との間の隙間を小さくできる。なお、第2カバー側溝564Bの間隔は、第1角度調整部34の複数の被係合部分341の間隔に対応している。
【0037】
カバー側半円柱状部52Bは、第2半柱状側目印部562を構成する第2カバー側半柱状側目印部562Bを複数有している。第2カバー側半柱状側目印部562Bは、屈曲軸方向であって第2ベース体5A側からカバー側半円柱状部52Bを見たときに、カバー側半円柱状部52Bにおいて、屈曲軸を通り且つ第2管軸方向に延伸する仮想線に対して屈曲する側と反対側の範囲に設けられている。ここでは、屈曲軸方向であって第2ベース体5A側からカバー側半円柱状部52Bを見たときに、カバー側半円柱状部52Bの半分(90度)の領域に設けられている。
第2カバー側半柱状側目印部562Bは第2カバー側溝565Bにより構成される。複数本の第2カバー側溝565Bはカバー側半円柱状部52Bの周壁部分521Bの内面に形成されている。第2カバー側溝565Bは回動軸と平行に延伸する。
これにより、連通部11を現場で容易に形成できる。複数本の第2カバー側溝565Bは、周方向に沿って間隔をおいて形成され、各第2カバー側溝565Bの位置は、第1角度調整部34の被係合部分341の何れかに第2角度調整部54の係合部分541が係合した状態を想定して、設けられている。なお、第2カバー側溝565Bの間隔は、第1角度調整部34の複数の被係合部分341の間隔に対応している。
【0038】
屈曲側に位置するカバー側段差部61Bは、第2段差側目印部563を構成する第2カバー側段差側目印部563Bを1つ有する。第2カバー側段差側目印部563Bは第2カバー側溝566Bにより構成される。第2カバー側溝566Bはカバー側段差部61Bの内面に形成されている。第2カバー側溝566Bは回動軸と平行に延伸する。これにより、連通部11を現場で容易に形成できる。
【0039】
第2カバー体5Bは、第2ベース体5Aと結合するための第2カバー側結合部58Bを有している。ここでは、第2カバー側結合部58Bは、第2管軸方向と回動軸方向とに直交する方向に間隔をおいて2個設けられている。第2カバー側結合部58Bは、第2カバー側ボス部分581Bと、当該第2カバー側ボス部分581Bに形成された貫通孔582Bとにより構成されている。第2カバー側ボス部分581Bは、第2カバー側半筒状部51Bにおける第2ベース側半筒状部51Aと対向する部位から、第2ベース側半筒状部51Aに向かって有蓋筒状に延伸する。
ここでの第2カバー側結合部58Bは、第2ベース側結合部58Aの第2ベース側ボス部分581Aの周面に沿って突出部分583Bを有している。これにより、第2ベース側ボス部分581Aが位置決めされる。
結合にはねじが利用される。ねじは、その頭部が第2カバー側ボス部分581Bに収容され、ねじ部が貫通孔582Bを挿通して第2ベース側ボス部分581Aのねじ穴582Aに螺合する。
第2カバー体5Bは、第2ベース体5Aと結合した際に、第2ベース側段差部59Aと嵌合する第2カバー側段差部59Bを一対の第2カバー側側壁部分512Bの屈曲軸方向の端部に有している。ここでの第2カバー側段差部59Bは内面側が凹入する段差である。これにより、結合部分の外面が面一状となり、意匠性を高めることができる。
【0040】
第2カバー体5Bは、張出部62を構成するカバー側張出部62Bを第2カバー側半筒状部51Bの平坦部分511Bに有している。カバー側張出部62Bが形成されている部分は、カバー側半円柱状部52Bの端壁部分522Bと同一面内にある。これにより、広い範囲で第1配管カバー3のカバー側延伸部32Bと当接し、第2カバー体5Bが安定して第1カバー体3Bに支持される。
【0041】
4.使用
第1配管カバー3と第2配管カバー5の接続について説明する。第2配管カバー5は、直線状に接続する第1状態と屈曲状に接続する第2状態とに選択可能に、第1配管カバー3に接続される。
以下、各状態に接続する場合について説明する。
【0042】
(1)第1状態
第1配管カバー3と第2配管カバー5とが直線状に接続する第1状態について、
図5を用いて説明する。なお、
図5では、内部の様子が分かるように、第1カバー体3Bと第2カバー体5Bとを取り外した状態で示しているが、第1配管カバー3及び第2配管カバー5として説明する場合もある。
図5の(a)に示すように、第2配管カバー5において、切除が可能な第2切除可能領域55は、半円柱状部52のAの位置に形成されている第2半柱状側目印部562から、第2側壁部分512のEの位置に形成されている第2筒状側目印部561までの領域である。
第1状態では、屈曲側の段差部61を含む上方の範囲の何れかで切断が可能であり、図中のBの位置に形成されている第2段差側目印部563で切断することが好ましい。雨水や塵埃の侵入を防止できるためである。そして、半円柱状部52では、第2半柱状側目印部562の何れかで切断が可能となり、配管の幅に応じて決められる。
【0043】
(1-1)切除
第2ベース体5Aにおいて、ベース側半円柱状部52AのAの位置に形成されている第2ベース側半柱状側目印部562A(第2ベース側溝565A)と、ベース側段差部61AのBの位置に形成されている第2ベース側段差側目印部563A(第2ベース側溝566A)との間を切除対象とした場合、図示しないが、第2カバー体5Bにおいて、カバー側半円柱状部52BのAの位置に形成されている第2カバー側半柱状側目印部562B(第2カバー側溝565B)と、カバー側段差部61BのBの位置に形成されている第2カバー側段差側目印部563B(第2カバー側溝566B)との間が切除対象となる。
以下、第2配管カバー5として説明する。
第2半柱状側目印部562のどの位置が切断対象となるかは、内部に配する管の幅に応じて決めればよいが、例えばAの位置で切除する場合を例に説明すると、Aの位置は、複数の第2半柱状側目印部562において、屈曲側と反対側に位置する段差部61に最も近い位置である。このため、ここでの切除対象は、半円柱状部52の大部分となる。
切除に際して、Aの位置及びBの位置には、第2目印部56として、第2溝565,566が形成されているため、ハサミ等により切断する位置が分かりやすい。また、第2溝565,566により、現場で容易に切除対象を切断できる。第2溝565,566は、屈曲軸と平行に設けられ且つ屈曲軸方向における端壁部分522と反対側が開放されているため、切除作業を容易に行える。
なお、Aの位置及びBの位置の第2溝565,566をハサミ等で切断した後、半円柱状部52において、Aの位置とBの位置との間の周壁部分521を折り曲げ又は切断することで、端壁部分522から容易に切除できる。
【0044】
(1-2)取り付け
図5の(b)に示すように、第1ベース体3Aを被取付面に第1取付部37を利用して取り付ける。なお、取り付けには図示しないねじにより行われる。
次に、ベース側半円柱状部52Aの周壁部分521Aを切除した第2ベース体5Aを第1ベース体3Aに位置合わせし、第2ベース体5Aを第2取付部57を利用して被取付面に取り付ける。なお、第2ベース体5Aの取り付けも図示しないねじにより行われる。
位置合わせは、第1ベース体3Aの第1ベース側支持部33Aに第2ベース体5Aの第2ベース側支持部53Aを嵌合させて、第1ベース体3Aの第1ベース側半筒状部31Aの上端部分313Aに第2ベース体5Aのベース側段差部61Aを当接させることで行われる。
この際、第2ベース体5Aの第2角度調整部54の係合部分541(
図2参照)は、第1ベース体3Aの第1角度調整部34の最上位の被係合部分341に嵌る(係合する)。この際、係合部分541及び被係合部分341は、屈曲軸方向、つまり、被取付面に対して遠近する方向であり、第2ベース体5Aを第1ベース体3Aに近接させることで、容易に角度調整できる。
このように、第1ベース体3Aに対して第2ベース体5Aを位置合わせすると、第2ベース体5Aが第1ベース体3Aに位置規制されることとなり、第2ベース体5Aを容易に被取付面に取り付けることができる。
【0045】
(1-3)結合
被取付面に取り付けられた第2ベース体5Aに対して、第2ベース側結合部58Aと第2カバー側結合部58Bとを利用して、第2カバー体5Bを結合する。
その後、被取付面に取り付けられた第1ベース体3Aに対して、第1ベース側結合部38Aと第1カバー側結合部38Bとを利用して、第1カバー体3Bのカバー側延伸部32Bが第2カバー体5Bのカバー側半円柱状部52Bを覆うように、第1カバー体3Bを結合する。
第1配管カバー3は、第1支持部33を通る仮想線に対して第2配管カバー5側が開口し、第2配管カバー5の一対の段差部61が第1筒状部31の上端部分313で支持されると共に、屈曲軸(回動軸)周りに回動するのを規制される。つまり、第1配管カバー3の第1筒状部31における延伸部32が形成されていない側壁部分の上端部分は、第1状態において、第2配管カバー5を支持すると共に回動を規制する規制部として機能する。なお、この機能は、第1ベース体3Aと第2ベース体5Aとの接続においても同様である。
【0046】
(2)第2状態
第1配管カバー3と第2配管カバー5とが屈曲状に接続する第2状態について、
図6を用いて説明する。ここでの第2状態は、一例としての最大の屈曲角度(90度)で屈曲する場合について説明する。なお、
図6では、
図5と同様に、内部の様子が分かるように、第1カバー体3Bと第2カバー体5Bとを取り外した状態で示しているが、第1配管カバー3及び第2配管カバー5として説明する場合もある。
第2状態では、屈曲側の段差部61を含む上方の範囲の何れかで切断が可能であり、半円柱状部52では、複数の第2半柱状側目印部562の何れかで切断が可能であり、それらの切断位置は屈曲角度に応じて決められる。
屈曲角度が大きくなるにつれて、段差部61を含む上方の領域では切除対象の範囲は広くなり、半円柱状部52の領域では切除対象の範囲が狭くなる。
つまり、屈曲角度が大きくなるにつれて、半円柱状部52では、一方の切断位置が反屈曲側の段差部61側から屈曲側の段差部61側にシフトし、第2側壁部分512では、他方の切断位置が屈曲側の段差部61から第2管軸に沿って上方側にシフトしていく。
【0047】
(2-1)切除
(2-1-1)第1配管カバー
第1ベース体3Aにおいて、
図6の(a)に示すように、第1ベース側半筒状部31AのCの位置に形成されている第1ベース側目印部36A(第1ベース側溝361A)と、第1ベース側半筒状部31Aの屈曲側の第1ベース側側壁部分312Aの上端との間を切除対象とした場合、図示しないが、第1カバー体3Bにおいて、第1カバー側半筒状部31BのCの位置に形成されている第1カバー側目印部36B(第1カバー側溝361B)と、第1カバー側半筒状部31Bの屈曲側の第1カバー側側壁部分312Bの上端との間が切除対象となる。
以下、第1配管カバー3として説明する。
Cの位置は、複数の第1目印部36において、最も下位の位置である。
切除に際して、Cの位置には、第1目印部36として第1溝361が形成されているため、ハサミ等により切断する位置が分かりやすい。また、第1溝361により、現場で容易に切除対象を切断できる。第1溝361は、屈曲軸と平行に設けられ且つ屈曲軸方向における平坦部分311と反対側が開放されているため、切除作業を容易に行える。
なお、Cの位置の第1溝361をハサミ等で切断した後、第1筒状部31において、Cの位置と上端との間の第1側壁部分312を折り曲げ又は切断することで、平坦部分311から容易に切除できる。
【0048】
(2-1-2)第2配管カバー
第2ベース体5Aにおいて、
図6の(a)に示すように、ベース側半円柱状部52AのDの位置に形成されている第2ベース側半柱状側目印部562A(第2ベース側溝565A)と、第2ベース側半筒状部51AのEの位置に形成されている第2ベース側筒状側目印部561A(第2ベース側溝564A)との間を切除対象とする場合、図示しないが、第2カバー体5Bにおいて、カバー側半円柱状部52BのDの位置に形成されている第2カバー側半柱状側目印部562B(第2カバー側溝565B)と、第2カバー側半筒状部51BのEの位置に形成されている第2カバー側筒状側目印部561B(第2カバー側溝564B)との間が切除対象となる。
以下、第2配管カバー5として説明する。
Dの位置は、屈曲軸を通り且つ第2管軸上の位置である。Eの位置は、屈曲した際に、第1配管カバー3の第1側壁部分312と交差する位置である。
切除に際して、Dの位置及びEの位置には、第2目印部56として、第2溝565,564が形成されているため、ハサミ等により切断する位置が分かりやすい。また、第2溝565,564により、現場で容易に切除対象を切断できる。第2溝565,564は、屈曲軸と平行に設けられ且つ屈曲軸方向における端壁部分522と平坦部分511と反対側が開放されているため、切除作業を容易に行える。なお、Dの位置及びEの位置の第2溝565,564をハサミ等で切断した後、半円柱状部52と第2筒状部51とにおいて、Dの位置とEの位置との間の周壁部分521と第2側壁部分512を折り曲げ又は切断することで、端壁部分522と平坦部分511から容易に切除できる。
【0049】
(2-2)取り付け
図6の(b)に示すように、第1ベース側側壁部分312Aの一部が切除された第1ベース体3Aを被取付面に第1取付部37を利用して取り付ける。なお、取り付けには図示しないねじにより行われる。
次に、ベース側半円柱状部52Aの周壁部分521Aと第2ベース側半筒状部51Aの第2ベース側側壁部分512Aの一部を切除した第2ベース体5Aを第1ベース体3Aに位置合わせし、第2ベース体5Aを第2取付部57を利用して被取付面に取り付ける。なお、第2ベース体5Aの取り付けも図示しないねじにより行われる。
位置合わせは、第1ベース体3Aの第1ベース側支持部33Aに第2ベース体5Aの第2ベース側支持部53Aを嵌合させて、第2ベース側半筒状部51Aを第1ベース側半筒状部31Aの上端部分313Aに当接させることで行われる。
この際、第2ベース体5Aの第2角度調整部54の係合部分541(
図2参照)は、第1ベース体3Aの第1角度調整部34の最下位の被係合部分341に嵌る(係合する)。この際、係合部分541及び被係合部分341は、屈曲軸方向、つまり、被取付面に対して遠近する方向であり、第2ベース体5Aを第1ベース体3Aに近接させることで、容易に角度調整できる。
また、第1ベース体3Aの第1ベース側支持部33Aに第2ベース体5Aの第2ベース側支持部53Aを嵌合させて、第2ベース体5Aを第1ベース体3Aに対して回動させてよい。この際、第2ベース体5Aのベース側張出部62Aが第1ベース体3Aのベース側延伸部32Aに沿ってガイドされるため、容易に位置合わせできる。
このように、第1ベース体3Aに対して第2ベース体5Aを位置合わせると、第2ベース体5Aが第1ベース体3Aに位置規制されることとなり、第2ベース体5Aを容易に被取付面に取り付けることができる。
【0050】
(2-3)結合
被取付面に取り付けられた第2ベース体5Aに対して、第2ベース側結合部58Aと第2カバー側結合部58Bとを利用して、第2カバー体5Bを結合し、被取付面に取り付けられた第1ベース体3Aに対して第1カバー体3Bを結合する。
結合方法は、上記「(1-3)の結合」の通りである。
【0051】
以上のように、実施形態を説明したが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0052】
<変形例>
1.屈曲角度
実施形態では、屈曲範囲が0度から90度であっったが、例えば、90度を超えて、0度から130度であってもよいし、0度から屈曲方向が反対の-45度から90度であってもよい。なお、角度の数字は一例である。
実施形態では、「0度以上90度」の屈曲の基準となる「0度」の状態は、第1状態であり、屈曲の基準となる「0度」の位置は、第1配管カバー3の管軸の延長線上にある。しかしながら、「0度」の位置は、第1配管カバー3の管軸の延長線上になくてもよい。
例えば、「0度」の位置が、延長線に対して-20度の位置であってもよい。この場合、90度の位置は、延長線に対して70度の位置となる。また、「0度」の位置が、延長線に対して20度の位置であってもよい。この場合、90度の位置は、延長線に対して110度の位置となる。
また、第1配管カバーと第2配管カバーの位置を変える(例えば、実施形態と逆にする)ことで、0度以下-90度以上の角度にも調整可能である。
【0053】
2.切除
(1)切除位置
実施形態では、連通部11は、第1状態ではA位置とB位置の第2溝565,566で切除し、第2状態ではD位置とE位置の第2溝565、564で切除している。しかしながら、第1配管カバー3と第2配管カバー5との内部に配管を配置できればよく、実施形態で説明した切断位置に限定するものではない。例えば、第1状態では、
図5の(a)に示すようにF位置とB位置とで切断してもよい。また、第2状態では、
図6の(a)に示すように、D位置とG位置とで切断するようにしてもよい。
なお、実施形態では、ハサミを使って切除しているが、例えば、ナイフ等の刃物により切除してもよい。
【0054】
(2)第2目印部
第2目印部56は、厚み方向に凹入する第2溝564,565,566を有していたが、切除位置が目視できればよく、線、三角形等の印でもよいし、第2ベース体及び第2カバー体の結合側端から屈曲軸と平行に延伸する切込みであってもよい。
第2目印部は、切除位置を示すものであり、第2配管カバーの内面に設けられてもよいし、外面に設けられてもよいし、両面に設けられてもよい。
第2溝564,565,566は、屈曲軸方向に連続する一本の溝であったが、例えば、屈曲方向に間隔をおいた不連続な溝であってもよい。
【0055】
3.取付部
実施形態では、第1取付部37及び第2取付部57が第1ベース体3A及び第2ベース体5Aに設けられていたが、取付部を第1カバー体や第2カバー体に設けてもよい。この場合、ベース体とカバー体とをねじとナットとで結合するようにすれば実施できる。なお、カバー体のベース体への取り付け作業を考慮すると、カバー体側から挿入したねじがベース体のねじ穴に螺合するのが好ましい。
【0056】
4.第1配管カバー及び第2配管カバー
実施形態では、ベース体とカバー体とが結合面に対して略対称な形状をしていたが、対称でない形状で構成してもよい。例えば、ベース体を板状で構成し、カバー体をベース体側が開放する箱状で構成してもよい。
【0057】
5.張出部
実施形態では、第2配管カバー5の第2筒状部51の段差を利用して張出部62を構成しているが、屈曲軸方向の外方に突出する突条部分により構成してもよい。
【0058】
6.その他
(1)第1配管カバー3と第2配管カバー5との一方に回動軸を有し、他方に回動軸を受ける受部を有する場合において、第2配管カバー5が第1配管カバー3に対して回動する状態を許容しておくと、不安定であるという課題がある。
この課題に着目する場合、配管カバーは、別の配管カバーを受け入れるために開口された第1配管カバーと、前記第1配管カバーの前記開口に一方が受け入れられる第2配管カバーとを備え、前記第1配管カバーと前記第2配管カバーとの一方に回動軸を有し、他方に前記回動軸を受ける受部を有し、前記第2配管カバーは、前記第1配管カバーの前記開口の開口端における支持により、前記第1配管カバーに対する回動を規制する。
これにより、第2配管カバーは、第1配管カバーの開口端において支持されるため、安定する。
また、前記第2配管カバーは、前記開口端と当接する当接部を有し、前記当接部は、前記回動軸及び管軸方向と直交する方向における両側に配されるとしてもよい。
【0059】
(2)第1配管カバー3と第2配管カバー5とが回動可能に接続される場合において、第1配管カバー3に対して第2配管カバー5が回動軸周りに不安定になりやすいという課題がある。
この課題に着目する場合、配管カバーは、第1配管カバーと、前記第1配管カバーよって回動可能に支持される第2配管カバーと、前記第1配管カバーに対する前記第2配管カバーの回動角度を維持する角度維持部とを備える。
【0060】
(3)第1配管カバー3と第2配管カバー5とが回動可能に接続される場合において、第1配管カバー3に対して第2配管カバー5の角度調整が難しいという課題がある。
この課題に着目する場合、配管カバーは、第1配管カバーと、前記第1配管カバーよって回動可能に支持される第2配管カバーと、前記第1配管カバーに対する前記第2配管カバーの回動角度を調整する角度調整部とを備える。なお、角度調整部は、上記の角度維持部をしても機能する。
【0061】
(4)第1配管カバー3と第2配管カバー5を接続する際に、一方の配管カバーに対して他方の配管カバーの位置合わせが面倒であるという課題がある。
この課題に着目する場合、配管カバーは、被取付面に対する第1取付部を有する第1ベース体と、前記第1ベース体に取り付けられる第1カバー体とを有する第1配管カバーと、前記被取付面に対する第2取付部を有する第2ベース体と、前記第2ベース体に取り付けられる第2カバー体とを有すると共に前記第1配管カバーに回動可能に支持される第2配管カバーとを備え、前記第1ベース体と前記第2ベース体とは、互いに対向する対向部分を有し、前記第2ベース体は、前記第1ベース体の第1対向部分の縁部より外側に張出部を有し、前記張出部は、前記対向部分の対向方向において、前記第2ベース体の第2対向部分よりも張り出している。これにより、第1ベース体に第2ベース体を接続する際に、張出部をガイドとして利用できるため、位置合わせが容易となる。
【0062】
(5)配管カバーは、「発明が解決しようとする課題」で記載した課題及び上記課題を解決する構成を有してもよい。さらに、実施形態で説明した効果を奏する構成を追加してもよいし、効果を奏する構成に着目してもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 配管カバー体
3 第1配管カバー
3A 第1ベース体
3B 第1カバー体
5 第2配管カバー
5A 第2ベース体
5B 第2カバー体