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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-30
(45)【発行日】2024-11-08
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2022165591
(22)【出願日】2022-10-14
(65)【公開番号】P2024058313
(43)【公開日】2024-04-25
【審査請求日】2023-11-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】山下 裕太
(72)【発明者】
【氏名】木戸 龍太郎
(72)【発明者】
【氏名】前原 秀好
(72)【発明者】
【氏名】松田 鉄平
(72)【発明者】
【氏名】佐野 賢直
【審査官】藤脇 沙絵
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-186289(JP,A)
【文献】特開2018-033765(JP,A)
【文献】特開2022-142408(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変動ゲームを実行可能であり、変動ゲームにおいて特殊当り結果が導出された後に特殊当り遊技が付与される遊技機において、
前記特殊当り遊技が付与されたときに遊技球が入球可能となる特定入賞口と、
前記特定入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過したことを検知可能な特定検知手段と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、を備え、
前記遊技状態には、通常状態と、所定状態と、を含む複数の遊技状態があり、
前記所定状態は、前記通常状態に比して遊技者にとって有利な状態であり、
前記所定状態から前記通常状態に制御させる条件には、前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記特殊当り結果が導出された回数が複数回となったときに成立可能な所定条件があり、
前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記特殊当り結果が導出されて、当該特殊当り結果が導出された後に付与された前記特殊当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過した場合には、前記所定状態とは異なる遊技状態に制御され、
前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記特殊当り結果が導出された回数が1であり前記所定条件が成立していなかったとしても、前記特殊当り結果が導出された後に付与された前記特殊当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過しなかった場合には前記通常状態に制御されることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記遊技状態には、特殊状態があり、
前記特殊状態は、前記通常状態に比して遊技者にとって有利な状態であり、
前記特殊状態から前記通常状態に制御させる条件には、前記特殊状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記特殊当り結果が導出された回数が1となったときに成立する特殊条件がある請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記特殊当り結果には、第1特殊当り結果と、第2特殊当り結果と、があり、
前記所定条件は、
前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記第1特殊当り結果が導出された回数が複数回である第1回数となったときに成立し、
前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記第2特殊当り結果が導出された回数が複数回である第2回数となったときに成立し、
前記遊技状態には、特殊状態があり、
前記特殊状態は、前記通常状態に比して遊技者にとって有利な状態であり、
前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記第1特殊当り結果が導出されて、当該第1特殊当り結果が導出された後に付与された前記特殊当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過した場合には、前記特殊状態に制御され、
前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記第2特殊当り結果が導出されて、当該第2特殊当り結果が導出された後に付与された前記特殊当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過した場合には、前記通常状態に制御される請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一例であるパチンコ遊技機は、複数種類の遊技状態に制御可能に構成される(例えば、特許文献1)。このような遊技機には、通常状態よりも有利な遊技状態に制御可能に構成されるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-115547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、遊技状態に関する制御について、さらに工夫を凝らすことによって、興趣を向上させることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、変動ゲームを実行可能であり、変動ゲームにおいて特殊当り結果が導出された後に特殊当り遊技が付与される遊技機において、前記特殊当り遊技が付与されたときに遊技球が入球可能となる特定入賞口と、前記特定入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過したことを検知可能な特定検知手段と、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、を備え、前記遊技状態には、通常状態と、所定状態と、を含む複数の遊技状態があり、前記所定状態は、前記通常状態に比して遊技者にとって有利な状態であり、前記所定状態から前記通常状態に制御させる条件には、前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記特殊当り結果が導出された回数が複数回となったときに成立可能な所定条件があり、前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記特殊当り結果が導出されて、当該特殊当り結果が導出された後に付与された前記特殊当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過した場合には、前記所定状態とは異なる遊技状態に制御され、前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記特殊当り結果が導出された回数が1であり前記所定条件が成立していなかったとしても、前記特殊当り結果が導出された後に付与された前記特殊当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過しなかった場合には前記通常状態に制御されることを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、興趣の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】パチンコ遊技機を模式的に示す正面図である。
図2】遊技盤を模式的に示す正面図である。
図3】(a)は、第1特別図柄の種類を説明するための説明図であり、(b)は、第2特別図柄の種類を説明するための説明図である。
図4】遊技状態の種類を説明するための説明図である。
図5】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
図6】遊技状態及び演出モードの遷移を説明するための説明図である。
図7】(a)~(f)は、各演出モードにおける演出表示装置の表示内容の一例を示す模式図である。
図8】遊技状態及び演出モードの遷移の一例を示すタイミングチャートである。
図9】遊技状態及び演出モードの遷移の一例を示すタイミングチャートである。
図10】遊技状態及び演出モードの遷移の一例を示すタイミングチャートである。
図11】遊技状態及び演出モードの遷移の一例を示すタイミングチャートである。
図12】遊技状態及び演出モードの遷移の一例を示すタイミングチャートである。
図13】遊技状態の遷移の一例を示すタイミングチャートである。
図14】遊技状態の遷移の一例を示すタイミングチャートである。
図15】遊技状態の遷移の一例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示す。
図1に示すように、遊技機の一例であるパチンコ遊技機10(以下、遊技機10と示す)は、枠体11を備える。枠体11は、遊技機10を遊技店などの島設備に固定するための設置枠と、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠と、を含んで構成される。遊技機10は、遊技盤YBを備える。遊技盤YBは、搭載枠に搭載される。遊技機10は、発射ハンドルHDを備える。遊技機10では、発射ハンドルHDの操作により発射強度が調整されることで、調整された発射強度で遊技球が発射される。遊技機10は、装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、内蔵された発光体を点灯、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する。遊技機10は、スピーカSPを備える。スピーカSPは、効果音や楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行する。
【0009】
図2に示すように、遊技盤YBの前面側には、遊技媒体の一例である遊技球が流下する遊技領域YBaが形成されている。遊技盤YBには、正面視における略中央に、開口窓YBbが形成されている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられる。遊技機10は、演出表示装置12を備える。演出表示装置12は、画像を表示可能な画像表示部GHを有する。演出表示装置12は、正面から見たときに、画像表示部GHの画像表示領域が遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。演出表示装置12は、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。本実施形態において、演出表示装置12、装飾ランプLA、及びスピーカSPは、それぞれ演出を実行する演出装置であるとともに、これらは演出実行手段の一例である。演出実行手段は、演出表示装置12、装飾ランプLA、及びスピーカSPの全てを含むことに限らず、これら演出装置の中から任意に選択可能な1又は複数の演出装置によって構成されていてもよい。
【0010】
遊技盤YBは、各種の情報を表示する情報表示装置13を備える。情報表示装置13は、第1特別図柄表示部13a、第2特別図柄表示部13b、第1特別保留表示部13c、第2特別保留表示部13d、普通図柄表示部13e、及び普通保留表示部13fを含む。複数の表示部13a~13fは、遊技者から視認可能な部分に配設される。第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bは、特別図柄変動ゲーム(以下、特別ゲームと示す)を表示可能な表示部である。特別ゲームは、変動ゲームの一例である。特別図柄変動ゲームには、第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)と、第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)と、がある。第1特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄の一例である第1特別図柄が確定停止表示される。第2特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄の一例である第2特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、特別ゲームの結果として、後述する小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果を報知するための図柄である。小当り抽選は、所定の抽選の一例である。小当り図柄抽選は、所定の抽選の一例である。
【0011】
第1特別図柄表示部13aは、第1特別ゲームを表示する。第2特別図柄表示部13bは、第2特別ゲームを表示する。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。第2特別ゲームは、第1特別ゲームに対して優先的に実行される。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に並行して実行されない。特別図柄には、特別ゲームの結果として、小当り表示結果の一例である小当り図柄と、はずれ表示結果の一例であるはずれ図柄と、がある。遊技機10では、小当り抽選において小当りに当選すると、特別ゲームで小当り図柄が導出され、小当りの特別ゲームの終了後、小当り遊技が付与(生起)される。遊技機10では、小当り抽選において小当りに当選しなかった場合、特別ゲームではずれ図柄が導出される。
【0012】
第1特別保留表示部13cは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。第2特別保留表示部13dは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。一例として、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限数は、それぞれ4である。
【0013】
普通図柄表示部13eは、普通ゲームを表示する。普通ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に普通図柄が導出される。普通図柄は、普通ゲームの結果として、後述する普通抽選の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、がある。遊技機10では、普通抽選で普通当りに当選すると、普通ゲームで普通当り図柄が導出され、普通当りの普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与(生起)される。普通保留表示部13fは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。一例として、普通保留数の上限数は、4である。
【0014】
遊技盤YBには、遊技球が入球可能な複数の入賞口が形成されている。これら複数の入賞口は、遊技領域YBaに開口する。複数の入賞口は、第1始動口14と、第2始動口15と、第1大入賞口18と、第2大入賞口20と、を含む。複数の入賞口は、これらの入賞口とは異なる入賞口を含んでもよい。
【0015】
第1始動口14は、賞球の付与条件、及び第1特別ゲームの保留条件を成立させるために遊技球を入球させる入賞口である。一例として、第1始動口14は、演出表示装置12の下方にある。第1始動口14は、常に遊技球を入球させうるように開口される。遊技盤YBは、第1始動口14へ入球した遊技球を検知する第1始動入賞センサSE1を備える(図5参照)。
【0016】
第2始動口15は、賞球の付与条件、及び第2特別ゲームの保留条件を成立させるために遊技球を入球させる入賞口である。一例として、第2始動口15は、演出表示装置12の右方にある。第2始動口15は、遊技球が入球可能な特定始動口の一例である。遊技盤YBは、普通可動片16を備える。普通可動片16は、第1状態と、第2状態と、に動作可能である。普通可動片16の第1状態は、第2始動口15に遊技球を入球させることができない、又は入球し難い状態である。普通可動片16の第2状態は、第2始動口15に遊技球を入球させることができる、又は入球し易い状態である。一例として、普通可動片16が第1状態であるときには、普通可動片16が開状態となることにより、普通可動片16に到達した遊技球が第2始動口15に向かって流下せずに普通可動片16よりも下方の通路を流下する。一例として、普通可動片16が第2状態であるときには、普通可動片16が閉状態となることにより、普通可動片16よりも下方の通路が閉鎖され、普通可動片16に到達した遊技球が第2始動口15に向かって流下する。普通可動片16は、普通当り遊技が付与されていないときに第1状態となる。普通可動片16は、普通当り遊技が付与されているときに第2状態に動作する。遊技盤YBは、普通可動片16を動作させる手段として、第1ソレノイドSL1を備える(図5参照)。遊技盤YBは、第2始動口15へ入球した遊技球を検知する第2始動入賞センサSE2を備える(図5参照)。
【0017】
第1大入賞口18は、賞球の付与条件を成立させるために、遊技球を入球させる入賞口である。一例として、第1大入賞口18は、第2始動口15の下方にある。遊技盤YBは、第1特別可動片19を備える。第1特別可動片19は、第1状態と、第2状態と、に動作可能である。第1特別可動片19の第1状態は、第1大入賞口18に遊技球を入球させることができない、又は入球し難い状態である。第1特別可動片19の第2状態は、第1大入賞口18に遊技球を入球させることができる、又は入球し易い状態である。一例として、第1特別可動片19が第1状態であるときには、第1特別可動片19が閉状態となることにより、第1特別可動片19に到達した遊技球が第1大入賞口18に入球しない。一例として、第1特別可動片19が第2状態であるときには、第1特別可動片19が開状態となることにより、第1特別可動片19に到達した遊技球が第1大入賞口18に入球する。第1特別可動片19は、小当り遊技が付与されていないときに第1状態となる。第1特別可動片19は、小当り遊技が付与されているときに第2状態に動作する。遊技盤YBは、第1特別可動片19を動作させる手段として、第2ソレノイドSL2を備える(図5参照)。第1大入賞口18の下方には、第1大入賞口18に入球した遊技球が通過可能な通路26が形成されている。通路26は、分岐部27において、第1通路26aと、第2通路26bと、に分岐するように形成されている。
【0018】
分岐部27には、第1大入賞口18に入球した遊技球を第1通路26a及び第2通路26bの何れかに振り分ける振分部材28が設けられている。振分部材28は、第1状態と、第2状態と、に動作可能である。振分部材28の第1状態は、第1大入賞口18に入球した遊技球を第1通路26aに振り分ける状態である。振分部材28の第2状態は、第1大入賞口18に入球した遊技球を第2通路26bに振り分ける状態である。振分部材28は、小当り遊技が付与されているときに所定の動作パターンで動作する。遊技盤YBは、振分部材28を動作させる手段として、第4ソレノイドSL4を備える(図5参照)。
【0019】
遊技盤YBは、第1大入賞口18へ入球した遊技球を検知する第1カウントセンサSE3を備える(図5参照)。第1カウントセンサSE3は、通路26を通過する遊技球を検知する。遊技盤YBは、第1通路26aへ振り分けられた遊技球を検知する特定通過センサSE5を備える(図5参照)。特定通過センサSE5は、第1通路26aの一部である特定領域29を通過する遊技球を検知する。特定通過センサSE5は、第1大入賞口18に入球した遊技球が特定領域29を通過したことを検知可能な特定検知手段の一例である。特定領域29は、特典の付与条件を成立させるために、遊技球を通過させる領域である。一例として、特典は、大当り遊技である。特定領域29は、所謂「V領域」である。遊技球が特定領域29を通過することは、所謂「V入賞」である。詳しくは後述するが、遊技機10では、小当り遊技において第1大入賞口18に入球した遊技球が特定領域29を通過して、特定通過センサSE5が特定領域29を通過する遊技球を検知したことを契機として大当りとなり、大当り遊技が付与(生起)される。
【0020】
第2大入賞口20は、賞球の付与条件を成立させるために、遊技球を入球させる入賞口である。一例として、第2大入賞口20は、第1大入賞口18の下方にある。遊技盤YBは、第2特別可動片21を備える。第2特別可動片21は、第1状態と、第2状態と、に動作可能である。第2特別可動片21の第1状態は、第2大入賞口20に遊技球を入球させることができない、又は入球し難い状態である。第2特別可動片21の第2状態は、第2大入賞口20に遊技球を入球させることができる、又は入球し易い状態である。一例として、第2特別可動片21が第1状態であるときには、第2特別可動片21が閉状態となることにより、第2特別可動片21に到達した遊技球が第2大入賞口20に入球しない。一例として、第2特別可動片21が第2状態であるときには、第2特別可動片21が開状態となることにより、第2特別可動片21に到達した遊技球が第2大入賞口20に入球する。第2特別可動片21は、大当り遊技が付与されていないときに第1状態となる。第2特別可動片21は、大当り遊技が付与されているときに第2状態に動作する。遊技盤YBは、第2特別可動片21を動作させる手段として、第3ソレノイドSL3を備える(図5参照)。遊技盤YBは、第2大入賞口20へ入球した遊技球を検知する第2カウントセンサSE4を備える(図5参照)。
【0021】
遊技盤YBは、ゲート23を備える。一例として、ゲート23は、第2始動口15の上方にある。ゲート23には、ゲート口23aが形成されている。ゲート口23aは、常に遊技球を通過(入球)させることができるように構成される。ゲート23は、普通ゲームの保留条件を成立させるために、遊技球を入球させる入球口である。ゲート23は、遊技球が入球しても賞球の付与条件が成立しない。遊技盤YBは、ゲート口23aへ入球した遊技球を検知するゲートセンサSE6を備える(図5参照)。遊技盤YBは、アウト口30を備える。遊技領域YBaへ発射された遊技球のうち、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口18、及び第2大入賞口20の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口30から機外へと排出される。
【0022】
次に、遊技球が流下する経路について説明する。
遊技機10は、発射ハンドルHDの操作量(回動量)に応じて、遊技球の発射強度を調整できる。遊技機10では、センター枠Wの左側領域R1a及びセンター枠Wの右側領域R2aの何れかを流下するように、遊技球を打ち分けることができる。左側領域R1aにおける遊技球の第1流下経路R1には、第1始動口14が配置されている。遊技機10では、遊技領域YBaのうち、左側領域R1aを流下するように遊技球を発射することで、第1始動口14に入球させることが可能である。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が左側領域R1aを流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「左打ち」と示す。右側領域R2aにおける遊技球の第2流下経路R2には、ゲート23、第2始動口15、第1大入賞口18、及び第2大入賞口20が配置されている。遊技機10では、遊技領域YBaのうち、右側領域R2aを流下するように遊技球を発射することで、ゲート23、第2始動口15、第1大入賞口18、及び第2大入賞口20に入球させることが可能である。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が右側領域R2aを流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す。
【0023】
次に、遊技機10の遊技状態について説明する。
遊技機10は、第2始動口15への遊技球の入球を補助する入球補助機能を搭載している。入球補助機能は、第2始動口15への入球を補助する機能であり、所謂「電サポ機能」である。遊技機10は、第2始動口15への遊技球の入球率が異なる状態として、複数の入球状態を備える。複数の入球状態には、非入球率向上状態と、当該非入球率向上状態に比して第2始動口15への単位時間あたりの遊技球の入球率が高い入球率向上状態と、がある。入球率向上状態は、所謂「電サポ状態」、「高ベース状態」である。非入球率向上状態は、所謂「非電サポ状態」、「低ベース状態」である。
【0024】
入球率向上状態及び非入球率向上状態では、第1始動口14への単位時間あたりの遊技球の入球率が同じである。入球率向上状態では、第2始動口15への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上して、第1始動口14よりも第2始動口15へ遊技球が入球し易くなる。このため、入球率向上状態では、第2始動口15に遊技球が入球し易いように右打ちすることが推奨される。一方、非入球率向上状態では、第2始動口15への単位時間あたりの遊技球の入球率が入球率向上状態に比して低く、第1始動口14よりも第2始動口15へ遊技球が入球し難いため、左打ちすることが推奨される。遊技機10では、入球補助機能が作動すると、入球状態が非入球率向上状態から入球率向上状態に制御される。入球率向上状態では、第2始動口15への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上し、第2特別ゲームの保留条件を成立させ易くなる。このように、入球率向上状態は、非入球率向上状態に比して第2始動口15への遊技球の入球に関する有利度が高い。よって、入球率向上状態は、非入球率向上状態に比して遊技者にとって有利な状態といえる。
【0025】
入球率向上状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択できる1つの制御を実行することによって、又は、複数の制御を組み合わせて実行することによって実現できる。第1制御は、普通ゲームの変動時間を、非入球率向上状態のときよりも短くする制御である。第2制御は、普通抽選における普通当り確率を、非入球率向上状態のときよりも高確率に変動させる制御である。第3制御は、1回の普通当り遊技において普通可動片16が第2状態となる合計時間が、非入球率向上状態のときよりも長くする制御である。なお、第3制御としては、1回の普通当り遊技において普通可動片16が第2状態となる回数を非入球率向上状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技において普通可動片16が第2状態となってから第1状態となるまでの1回の時間を非入球率向上状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
【0026】
また、入球率向上状態は、次に説明する第4制御を組み合わせて実現してもよい。第4制御は、特別ゲームの変動時間(平均変動時間)を、非入球率向上状態のときよりも短くする制御である。これにより、入球率向上状態は、非入球率向上状態に比して特別ゲームの平均変動時間が短くなる。特別ゲームの平均変動時間は、単位回数の特別ゲームが実行されたと仮定したときに、単位回数の特別ゲームにおける変動時間の積算時間を、単位回数で除算して求めることができる。入球率向上状態では、非入球率向上状態であるときよりも、単位時間あたりで実質的に実行可能な特別ゲームの回数が増加する。つまり、特別ゲームの保留の消化効率が向上する。
【0027】
遊技状態には、通常状態と、第1時短状態と、第2時短状態と、第3時短状態と、第4時短状態と、がある。通常状態は、入球補助機能が作動しない遊技状態である。つまり、通常状態であるときには、非入球率向上状態に制御される。第1時短状態、第2時短状態、第3時短状態、及び第4時短状態は、入球補助機能が作動する遊技状態である。つまり、第1時短状態、第2時短状態、第3時短状態、及び第4時短状態であるときには、入球率向上状態に制御される。第1時短状態、第2時短状態、第3時短状態、及び第4時短状態は、通常状態に比して第2始動口15への単位時間あたりの遊技球の入球率が高い。つまり、第1時短状態、第2時短状態、第3時短状態、及び第4時短状態は、通常状態に比して第2始動口15に遊技球が入球し易い状態である。このため、第1時短状態、第2時短状態、第3時短状態、及び第4時短状態は、通常状態に比して遊技者にとって有利な状態である。第1時短状態は、所定状態の一例である。第2時短状態は、第1特別状態の一例である。第2時短状態は、所定状態の一例である。第3時短状態は、第1特定状態の一例である。第4時短状態は、第2特定状態の一例である。第4時短状態は、第2特別状態の一例である。第4時短状態は、特殊状態の一例である。
【0028】
次に、小当りについて説明する。
図3(a)及び図3(b)に示すように、遊技機10は、特別図柄の小当り図柄として、複数種類の小当り図柄を備える。つまり、遊技機10は、特別ゲームの結果として、特別ゲームにおいて導出可能な複数種類の小当り図柄を備える。遊技機10は、第1特別図柄の小当り図柄として、小当り図柄ZAと、小当り図柄ZBと、小当り図柄ZCと、を備える。遊技機10は、第2特別図柄の小当り図柄として、小当り図柄Zaと、小当り図柄Zbと、小当り図柄Zcと、を備える。小当り図柄Zaは、特殊当り結果の一例である。小当り図柄Zaは、第1特殊当り結果の一例である。小当り図柄Zbは、特殊当り結果の一例である。小当り図柄Zbは、第1特殊当り結果の一例である。小当り図柄Zcは、特殊当り結果の一例である。小当り図柄Zcは、第2特殊当り結果の一例である。
【0029】
遊技機10では、第1始動口14に遊技球が入球したことに基づいて実行される小当り抽選(以下、第1小当り抽選と示す)で小当りに当選したときに小当り図柄乱数を用いて行われる小当り図柄抽選によって、小当り図柄ZA~ZCの何れかが決定される。遊技機10では、第2始動口15に遊技球が入球したことに基づいて実行される小当り抽選(以下、第2小当り抽選と示す)で小当りに当選したときに小当り図柄乱数を用いて行われる小当り図柄抽選によって、小当り図柄Za~Zcの何れかが決定される。以下の説明では、小当り図柄ZAに基づく小当り遊技を「第1小当り遊技」、小当り図柄ZBに基づく小当り遊技を「第2小当り遊技」、小当り図柄ZCに基づく小当り遊技を「第3小当り遊技」と示す。また、以下の説明では、小当り図柄Zaに基づく小当り遊技を「第4小当り遊技」、小当り図柄Zbに基づく小当り遊技を「第5小当り遊技」、小当り図柄Zcに基づく小当り遊技を「第6小当り遊技」と示す。一例として、遊技機10では、小当り抽選で小当りに当選し、小当り図柄抽選によって小当り図柄Zaが決定された場合、特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出された後に第4小当り遊技が付与(生起)される。
【0030】
遊技機10は、遊技状態にかかわらず、第1小当り抽選で小当りに当選する確率が同じに構成される。一例として、第1小当り抽選で小当りに当選する確率は、遊技状態にかかわらず約1/319である。遊技機10は、遊技状態にかかわらず、第2小当り抽選で小当りに当選する確率が同じに構成される。一例として、第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、遊技状態にかかわらず約1/50である。そして、小当り図柄抽選による小当り図柄ZA~ZC,Za~Zcの当選確率は、それぞれ所定の確率に定められている。小当り図柄抽選による小当り図柄ZA~ZC,Za~Zcの当選確率は、小当り図柄乱数の取りうる数値(一例として、0~99)を各小当り図柄に当選する値として振分けた個数によって規定される。各小当り図柄に当選する値として振分けた個数は、小当り図柄判定値の一例である。
【0031】
図3(a)には、第1小当り抽選で小当りに当選したときに、小当り図柄ZA~ZCに当選する値の振分けを例示している。具体的に、小当り図柄乱数の取りうる数値が0~99(計100個)であり、小当り図柄ZAに25個、小当り図柄ZBに35個、小当り図柄ZCに40個の数値が振分けられている。図3(b)には、第2小当り抽選で小当りに当選したときに、小当り図柄Za~Zcに当選する値の振分けを例示している。具体的に、小当り図柄乱数の取りうる数値が0~99(計100個)であり、小当り図柄Zaに30個、小当り図柄Zbに50個、小当り図柄Zcに20個の数値が振分けられている。
【0032】
小当り遊技について説明する。
小当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって小当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出が行われる。小当り遊技では、オープニング時間の経過後に、第1大入賞口18に遊技球が入球可能な動作パターンで第1特別可動片19が動作する小当りラウンド遊技が行われる。一例として、第1特別可動片19は、小当りラウンド遊技において、第1大入賞口18に遊技球を入球させることができない、又は入球し難い第1状態と、第1大入賞口18に遊技球を入球させることができる、又は入球し易い第2状態と、で交互に動作する。これにより、遊技機10では、小当り遊技が付与されたとき、第1大入賞口18に遊技球が入球可能となる。第1大入賞口18は、小当り遊技が付与されたときに遊技球が入球可能となる特定入賞口の一例である。小当りラウンド遊技は、予め定めた上限個数(一例として10個)の遊技球が第1大入賞口18に入球するか、又は予め定めた上限時間(一例として10秒)が経過すると終了する。小当り遊技は、小当りラウンド遊技の終了に伴って終了する。
【0033】
また、小当りラウンド遊技では、第1大入賞口18に入球した遊技球が第1通路26aへ振り分けられうる動作パターンで振分部材28が動作する。一例として、振分部材28は、小当りラウンド遊技において、第1大入賞口18に入球した遊技球を第1通路26aに振り分ける第1状態に動作した後、特定通過センサSE5が特定領域29を通過する遊技球を検知すると、第1大入賞口18に入球した遊技球を第2通路26bに振り分ける第2状態に動作する。遊技機10では、小当り遊技(小当りラウンド遊技)において、第1通路26aへ振り分けられた遊技球が特定領域29を通過して、特定通過センサSE5が特定領域29を通過する遊技球を検知した場合、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与(生起)される。遊技機10では、小当り遊技(小当りラウンド遊技)において、特定通過センサSE5が遊技球を検知しなかった場合、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与(生起)されない。このように、遊技機10では、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過した場合には大当り遊技が付与される一方、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過しなかった場合には大当り遊技が付与されない。このため、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過した場合は、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過しなかった場合に比して遊技者にとって有利である。
【0034】
大当り遊技について説明する。
大当り遊技は、小当り遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知したことを条件として、小当り遊技の終了後に開始する。大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって所定の演出が行われる。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大当りラウンド遊技が予め定めた上限回数(一例として9回)を上限として行われる。1回の大当りラウンド遊技は、予め定めた上限個数(一例として10個)の遊技球が第2大入賞口20に入球するか、又は予め定めた上限時間(一例として25秒)が経過すると終了する。大当りラウンド遊技が開始すると、第2特別可動片21は、第1状態から第2状態に動作する。大当りラウンド遊技が終了すると、第2特別可動片21は、第2状態から第1状態に動作する。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回の大当りラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング時間にわたって大当り遊技の終了を特定可能なエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了する。
【0035】
以下の説明では、第1小当り遊技の終了後に開始する大当り遊技を「第1大当り遊技」、第2小当り遊技の終了後に開始する大当り遊技を「第2大当り遊技」、第3小当り遊技の終了後に開始する大当り遊技を「第3大当り遊技」と示す。また、以下の説明では、第4小当り遊技の終了後に開始する大当り遊技を「第4大当り遊技」、第5小当り遊技の終了後に開始する大当り遊技を「第5大当り遊技」、第6小当り遊技の終了後に開始する大当り遊技を「第6大当り遊技」と示す。一例として、遊技機10では、第4小当り遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知したことにより、当該第4小当り遊技の終了後に第4大当り遊技が付与(生起)される。
【0036】
大当り遊技の終了後の遊技状態について説明する。
遊技機10では、小当り遊技中の入球状態と、大当り遊技の種類と、に応じて大当り遊技の終了後に制御される遊技状態が異なる。なお、小当り遊技中において特定通過センサSE5が遊技球を検知しなかった場合には、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されずに通常状態に制御される。
【0037】
図3(a)及び図3(b)に示すように、遊技機10では、第1小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態である場合、第1大当り遊技の終了後に第1時短状態に制御される。遊技機10では、第1小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、第1大当り遊技の終了後に第1時短状態に制御される。遊技機10では、第2小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態である場合、第2大当り遊技の終了後に第2時短状態に制御される。遊技機10では、第2小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、第2大当り遊技の終了後に第1時短状態に制御される。遊技機10では、第3小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態である場合、第3大当り遊技の終了後に通常状態に制御される。遊技機10では、第3小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、第3大当り遊技の終了後に第1時短状態に制御される。遊技機10では、第4小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態である場合、第4大当り遊技の終了後に第3時短状態に制御される。遊技機10では、第4小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、第4大当り遊技の終了後に第4時短状態に制御される。遊技機10では、第5小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態である場合、第5大当り遊技の終了後に第3時短状態に制御される。遊技機10では、第5小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、第5大当り遊技の終了後に第4時短状態に制御される。遊技機10では、第6小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態である場合、第6大当り遊技の終了後に第3時短状態に制御される。遊技機10では、第6小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、第6大当り遊技の終了後に通常状態に制御される。
【0038】
図4に示すように、第1時短状態は、第1時短状態の終了条件が成立するまでの間にわたって制御可能に構成される。第1時短状態の終了条件には、第1条件~第9条件がある。遊技機10では、第1時短状態の第1条件~第9条件のうち何れかの条件が成立すると、第1時短状態から通常状態に制御される。
【0039】
第1時短状態の第1条件は、第1時短状態に制御されてからの第1特別ゲームの実行回数が第1の上限回数(一例として10回)に達すると成立する。第1時短状態の第2条件は、第1時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が第2の上限回数(一例として10000回)に達すると成立する。
【0040】
第1時短状態の第3条件は、第1時短状態に制御されてからの第1特別ゲームにおいて小当り図柄ZAが導出された回数が第3の上限回数(一例として10回)に達すると成立する。第1時短状態の第4条件は、第1時短状態に制御されてからの第1特別ゲームにおいて小当り図柄ZBが導出された回数が第3の上限回数に達すると成立する。第1時短状態の第5条件は、第1時短状態に制御されてからの第1特別ゲームにおいて小当り図柄ZCが導出された回数が第3の上限回数に達すると成立する。このように、第1時短状態から通常状態に制御させる条件は、第1時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄ZA~ZCが導出された回数が複数回となったときに成立可能である。
【0041】
第1時短状態の第6条件は、第1時短状態に制御されてからの第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出された回数が第4の上限回数(一例として10回)に達すると成立する。第1時短状態の第7条件は、第1時短状態に制御されてからの第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zbが導出された回数が第4の上限回数に達すると成立する。第1時短状態の第8条件は、第1時短状態に制御されてからの第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出された回数が第4の上限回数に達すると成立する。このように、第1時短状態から通常状態に制御させる条件は、第1時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcが導出された回数が複数回となったときに成立可能である。また、第1時短状態の第9条件は、小当り遊技が終了すると成立する。
【0042】
このように、第1時短状態から通常状態に制御させる条件は、第1時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄ZA~ZCが導出された回数が複数回となったときに成立可能である。また、第1時短状態から通常状態に制御させる条件は、第1時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcが導出された回数が複数回となったときに成立可能である。第1時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcが導出された回数が複数回となったときに成立可能な条件は、所定条件の一例である。
【0043】
具体的に、所定条件は、第1時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出された回数が複数回である第1回数(一例として10回)となったときに成立する。所定条件は、第1時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zbが導出された回数が複数回である第1回数となったときに成立する。所定条件は、第1時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出された回数が複数回である第2回数(一例として10回)となったときに成立する。
【0044】
第2時短状態は、第2時短状態の終了条件が成立するまでの間にわたって制御可能に構成される。第2時短状態の終了条件には、第1条件~第9条件がある。遊技機10では、第2時短状態の第1条件~第9条件のうち何れかの条件が成立すると、第2時短状態から通常状態に制御される。
【0045】
第2時短状態の第1条件及び第3条件~第9条件は、第1時短状態の第1条件及び第3条件~第9条件について「第1時短状態」を「第2時短状態」に、読み替えた条件であるため、その詳細な説明を省略する。第2時短状態の第2条件は、第2時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が第5の上限回数(一例として50回)に達すると成立する。
【0046】
このように、第2時短状態から通常状態に制御させる条件は、第2時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄ZA~ZCが導出された回数が複数回となったときに成立可能である。また、第2時短状態から通常状態に制御させる条件は、第2時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcが導出された回数が複数回となったときに成立可能である。第2時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcが導出された回数が複数回となったときに成立可能な条件は、所定条件の一例である。
【0047】
具体的に、所定条件は、第2時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出された回数が複数回である第1回数(一例として10回)となったときに成立する。所定条件は、第2時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zbが導出された回数が複数回である第1回数となったときに成立する。所定条件は、第2時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出された回数が複数回である第2回数(一例として10回)となったときに成立する。
【0048】
第3時短状態は、第3時短状態の終了条件が成立するまでの間にわたって制御可能に構成される。第3時短状態の終了条件には、第1条件~第9条件がある。遊技機10では、第3時短状態の第1条件~第9条件のうち何れかの条件が成立すると、第3時短状態から通常状態に制御される。
【0049】
第3時短状態の第1条件、第3条件~第6条件、及び第9条件は、第1時短状態の第1条件、第3条件~第6条件、及び第9条件について「第1時短状態」を「第3時短状態」に、読み替えた条件であるため、その詳細な説明を省略する。第3時短状態の第2条件は、第3時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が第6の上限回数(一例として70回)に達すると成立する。第3時短状態の第7条件は、第3時短状態に制御されてからの第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zbが導出された回数が第7の上限回数(一例として1回)に達すると成立する。第3時短状態の第8条件は、第3時短状態に制御されてからの第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出された回数が第7の上限回数に達すると成立する。
【0050】
このように、第3時短状態から通常状態に制御させる条件は、第3時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄ZA~ZCが導出された回数が複数回となったときに成立可能である。また、第3時短状態から通常状態に制御させる条件は、第3時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出された回数が複数回となったときに成立する。第3時短状態から通常状態に制御させる条件は、第3時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zb及び小当り図柄Zcが導出された回数が1となったときに成立可能である。
【0051】
第4時短状態は、第4時短状態の終了条件が成立するまでの間にわたって制御可能に構成される。第4時短状態の終了条件には、第1条件~第9条件がある。遊技機10では、第4時短状態の第1条件~第9条件のうち何れかの条件が成立すると、第4時短状態から通常状態に制御される。
【0052】
第4時短状態の第1条件~第5条件及び第9条件は、第1時短状態の第1条件~第5条件及び第9条件について「第1時短状態」を「第4時短状態」に、読み替えた条件であるため、その詳細な説明を省略する。第4時短状態の第6条件は、第4時短状態に制御されてからの第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出された回数が第7の上限回数に達すると成立する。第4時短状態の第7条件は、第4時短状態に制御されてからの第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zbが導出された回数が第7の上限回数に達すると成立する。第4時短状態の第8条件は、第4時短状態に制御されてからの第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出された回数が第7の上限回数に達すると成立する。
【0053】
このように、第4時短状態から通常状態に制御させる条件は、第4時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄ZA~ZCが導出された回数が複数回となったときに成立可能である。また、第4時短状態から通常状態に制御させる条件は、第4時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcが導出された回数が1となったときに成立する。第4時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcが導出された回数が1となったときに成立する条件は、特殊条件の一例である。
【0054】
具体的に、特殊条件は、第4時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出された回数が1となったときに成立する。特殊条件は、第4時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zbが導出された回数が1となったときに成立する。特殊条件は、第4時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出された回数が1となったときに成立する。
【0055】
演出表示装置12が実行可能な表示演出について説明する。
演出表示装置12では、表示演出の一例として、演出ゲームが表示される。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示され、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が導出される。演出図柄は、「飾り図柄」や「装飾図柄」ともいわれる。一例として、演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
【0056】
演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで導出される特別図柄に応じた図柄組合せが導出される。特別ゲームにおいて小当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、小当り図柄組合せが導出される。小当り図柄組合せは、「777」などのように、全列の演出図柄が同一の演出図柄となる図柄組合せである。特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、はずれ図柄組合せが導出される。はずれ図柄組合せは、一例として、「738」や「787」などのように、少なくとも一部の図柄列の演出図柄が他の図柄列の演出図柄とは異なる図柄組合せである。
【0057】
演出ゲームでは、リーチが形成されると、リーチ演出が実行される。リーチは、複数である特定の図柄列において、同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、他の図柄列において、演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。一例として、本実施形態では、左図柄列及び右図柄列が特定の図柄列に相当し、中図柄列が他の図柄列に相当する。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、当該ノーマルリーチ演出に比して小当り期待度が高いスーパーリーチ演出と、が含まれる。小当り期待度は、はずれの場合の出現率と小当りの場合の出現率を合算した全体出現率に対する小当りの場合の出現率の割合によって算出することができる。
【0058】
遊技機10の電気的構成を説明する。
図5に示すように、遊技機10は、主制御基板40と、副制御基板50と、を備える。主制御基板40と、副制御基板50とは、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。主制御基板40は、各種の制御を行うとともに、各種の制御情報(制御コマンド)を出力する。副制御基板50は、主制御基板40が出力する各種の制御コマンドに基づいて、演出装置の制御を行う。
【0059】
まず、主制御基板40について説明する。
主制御基板40は、マイクロプロセッサ41を備える。マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、主CPU41aと示す)と、記憶部と、を備える。主CPU41aは、主制御用のプログラムを実行することにより、各種の処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読出しが可能であって、且つ、情報の書込みが不能なROM領域(以下、主ROM41bと示す)と、情報の読出し及び書込みが可能なRAM領域(以下、主RAM41cと示す)と、が含まれる。
【0060】
主ROM41bは、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。主ROM41bは、小当り抽選で小当りに当選したか否かの判定に用いられる小当り判定値を記憶している。主ROM41bは、小当り図柄抽選に用いられる小当り図柄判定値を記憶している。主ROM41bは、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選は、リーチ演出を実行するか否かを決める抽選である。
【0061】
主ROM41bは、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームの演出内容(変動内容)の少なくとも一部を特定可能な情報である。変動パターンには、小当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。小当り変動パターンは、最終的に小当り図柄組合せを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンは、最終的にはずれ図柄組合せを導出する変動パターンである。
【0062】
変動パターンには、通常状態であるときに決定可能な変動パターンと、第1時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、第2時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、第3時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、第4時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、がある。遊技機10では、遊技状態に応じて、決定可能な変動パターンの一部又は全部が異なる。一例として、第2時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、第4時短状態であるときに決定可能な変動パターンとでは、一部又は全部が異なる。
【0063】
通常状態とは異なる遊技状態(第1時短状態~第4時短状態の何れか)であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間は、通常状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間に比して、短い、又は短いことが多い。つまり、通常状態とは異なる遊技状態は、通常状態に比して特別ゲームの平均変動時間が短い。また、第4時短状態は、第1時短状態~第3時短状態に比して特別ゲームの平均変動時間が短い。第1時短状態は、第2時短状態及び第3時短状態に比して特別ゲームの平均変動時間が短い。第3時短状態は、第2時短状態に比して特別ゲームの平均変動時間が短い。
【0064】
主RAM41cは、主CPU41aによる処理の結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。一例として、主RAM41cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する図示しない乱数回路を備える。マイクロプロセッサ41は、主CPU41aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。
【0065】
主制御基板40は、センサSE1~SE6と接続されている。主CPU41aは、センサSE1~SE6が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成される。主制御基板40は、表示部13a~13fと接続される。主CPU41aは、表示部13a~13fの表示内容を制御可能に構成される。主制御基板40は、ソレノイドSL1~SL4と接続されている。主CPU41aは、第1ソレノイドSL1の動作を制御することにより、普通可動片16の動作を制御可能に構成される。主CPU41aは、第2ソレノイドSL2の動作を制御することにより、第1特別可動片19の動作を制御可能に構成される。主CPU41aは、第3ソレノイドSL3の動作を制御することにより、第2特別可動片21の動作を制御可能に構成される。主CPU41aは、第4ソレノイドSL4の動作を制御することにより、振分部材28の動作を制御可能に構成される。
【0066】
副制御基板50について説明する。
副制御基板50は、副CPU50aと、副ROM50bと、副RAM50cと、を備える。副CPU50aは、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する各種の処理を行う。副CPU50aは、主CPU41aから入力した制御コマンドに基づいて演出の実行に関する処理を実行する。副ROM50bは、副制御プログラムや、演出の抽選に用いる判定値などを記憶している。副ROM50bは、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、及び音声演出に用いる音声演出データなどを記憶している。副RAM50cは、遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。一例として、副RAM50cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。副制御基板50は、副CPU50aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。副制御基板50は、乱数回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
【0067】
副制御基板50は、演出表示装置12と接続されている。副CPU50aは、演出表示装置12の表示内容を制御可能に構成される。副制御基板50は、装飾ランプLAと接続されている。副CPU50aは、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成される。副制御基板50は、スピーカSPと接続されている。副CPU50aは、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成される。副CPU50aは、演出実行手段としての演出表示装置12、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する演出制御手段の一例である。
【0068】
次に、主制御基板40の主CPU41aが行う各種の処理について説明する。
主CPU41aは、所定の周期(例えば4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理、特別図柄開始処理、小当り遊技処理、大当り遊技処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、及び普通当り遊技処理を実行する。なお、本実施形態において、出力バッファに格納された制御情報(制御コマンド)は、タイマ割り込み処理として実行される情報出力処理によって副制御基板50へ出力される。
【0069】
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において、主CPU41aは、第1始動入賞センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1始動口14へ入球したか否かを判定する。遊技球が第1始動口14へ入球した場合、主CPU41aは、主RAM41cに記憶されている第1特別保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が上限数未満である場合、主CPU41aは、第1特別保留数を1加算して更新する。続けて、主CPU41aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。主CPU41aは、第1特別保留数を特定可能な制御コマンド(以下、第1保留コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0070】
次に、主CPU41aは、乱数回路が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM41cに記憶させる。一例として、乱数は、小当り抽選に用いる小当り乱数、小当り図柄の決定に用いる小当り図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数、及び演出抽選に用いる演出判定乱数などである。主CPU41aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。遊技機10は、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主RAM41cに記憶させておくことで、当該第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
【0071】
第1特別ゲーム用の乱数情報を主RAM41cに記憶させた場合、第1始動口14へ遊技球が入球していない場合、及び第1特別保留数が上限数未満ではない場合、主CPU41aは、第2始動入賞センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2始動口15へ入球したか否かを判定する。第2始動口15へ遊技球が入球していない場合、主CPU41aは、特別図柄入力処理を終了する。遊技球が第2始動口15へ入球している場合、主CPU41aは、主RAM41cに記憶されている第2特別保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第2特別保留数が上限数未満ではない場合、主CPU41aは、特別図柄入力処理を終了する。第2特別保留数が上限数未満である場合、主CPU41aは、第2特別保留数を1加算して更新する。主CPU41aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示部13dを制御する。主CPU41aは、第2特別保留数を特定可能な制御コマンド(以下、第2保留コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0072】
次に、主CPU41aは、乱数回路が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM41cに記憶させる。主CPU41aは、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。遊技機10は、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主RAM41cに記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。その後、主CPU41aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0073】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において、主CPU41aは、特別ゲームが実行可能であるか否かを判定する。主CPU41aは、小当り遊技中及び大当り遊技中ではなく、且つ、特別ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する。一方、主CPU41aは、小当り遊技中、大当り遊技中、又は特別ゲームの実行中である場合に否定判定する。特別ゲームを実行可能ではない場合、主CPU41aは、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの実行可能である場合、主CPU41aは、第2特別保留数が1以上であるか否かを判定する。第2特別保留数が1以上ではない場合、主CPU41aは、第1特別保留数が1未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が1未満である場合、主CPU41aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0074】
第1特別保留数が1未満ではない場合、主CPU41aは、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU41aは、第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU41aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。そして、主CPU41aは、第1小当り抽選を行う。主CPU41aは、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM41cから取得する。続けて、主CPU41aは、取得した乱数情報から特定される小当り乱数及び小当り判定値を用いて、小当りに当選とするか否かの第1小当り抽選を行う。一例として、小当り乱数の取りうる数値は、0~65535である。
【0075】
主CPU41aは、小当りに当選する確率が遊技状態にかかわらず同じとなる第1小当り抽選を行う。つまり、主CPU41aは、常に一定の確率で小当りに当選する第1小当り抽選を行う。一例として、第1小当り抽選において、主CPU41aは、取得した小当り乱数の数値が、小当り判定値(一例として204)以下の数値(0~204)であるとき、小当りと判定する。よって、第1小当り抽選における小当り確率は、「205/65536」となる。このように、遊技機10では、第1始動口14に遊技球が入球したことに基づいて、小当り抽選が実行される。
【0076】
小当りに当選した場合、主CPU41aは、小当りゲーム処理を行う。小当りゲーム処理において、主CPU41aは、乱数情報から特定可能な小当り図柄乱数及び小当り図柄判定値を用いて、小当り図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて導出させる小当り図柄を決定する。このように、遊技機10では、第1始動口14に遊技球が入球したことに基づいて、小当り図柄抽選が実行される。なお、小当り図柄判定値は、遊技状態にかかわらず同じ値である。主CPU41aは、変動パターンテーブルの種類を決定する。変動パターンテーブルは、遊技状態に応じて種類が異なる。主CPU41aは、決定した変動パターンテーブルに基づいて変動パターンを決定する処理(以下、変動パターン決定処理と示す)を実行する。変動パターン決定処理において、主CPU41aは、乱数情報から特定可能な変動パターン乱数を用いて、小当り変動パターンを決定する。その後、主CPU41aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0077】
小当りに当選しなかった場合、主CPU41aは、はずれゲーム処理を行う。はずれゲーム処理において、主CPU41aは、第1特別ゲームにて導出させる特別図柄として、はずれ図柄を決定する。主CPU41aは、演出抽選を行い、リーチ演出を実行するか否かを決定する。主CPU41aは、変動パターン決定処理を実行することによって、はずれ変動パターンを決定する。その後、主CPU41aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0078】
第2特別保留数が1以上である場合、主CPU41aは、第2特別ゲームを実行させる処理を行う。第2特別ゲームを実行させる処理は、第1特別ゲームを実行させる処理について「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に、「第1特別保留数」を「第2特別保留数」に、「第1特別保留表示部13c」を「第2特別保留表示部13d」に、「第1始動口14」を「第2始動口15」に、それぞれ読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。
【0079】
また、第2特別ゲームを実行させる処理は、第1特別ゲームを実行させる処理について「第1小当り抽選」を「第2小当り抽選」に読み替えた処理である。主CPU41aは、小当りに当選する確率が遊技状態にかかわらず同じとなる第2小当り抽選を行う。つまり、主CPU41aは、常に一定の確率で小当りに当選する第2小当り抽選を行う。一例として、第2小当り抽選において、主CPU41aは、取得した小当り乱数の数値が、小当り判定値(一例として1309)以下の数値(0~1309)であるとき、小当りと判定する。よって、第2小当り抽選における小当り確率は、「1310/65536」となる。そして、小当りに当選した場合、主CPU41aは、小当り図柄抽選を行い、第2特別ゲームにて導出させる小当り図柄を決定する。このように、遊技機10では、第2始動口15に遊技球が入球したことに基づいて、小当り抽選及び小当り図柄抽選が実行される。
【0080】
以上のように、遊技機10では、小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果として、小当り図柄ZA~ZC,Za~Zc、及びはずれ図柄の何れかが決定される。小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄ZA~ZC,Za~Zcの何れかが決定されることは、小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果が特定結果となることの一例である。小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄Zaが決定されることは、小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果が第1特定結果となることの一例である。小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄Zbが決定されることは、小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果が第2特定結果となることの一例である。小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄Zcが決定されることは、小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果が第2特定結果となることの一例である。
【0081】
また、小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄ZA~ZC,Za~Zcの何れかが決定されることは、小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果が特別結果となることの一例である。小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄Zaが決定されることは、小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果が第1特別結果となることの一例である。小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄Zbが決定されることは、小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果が第1特別結果となることの一例である。小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄Zcが決定されることは、小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果が第2特別結果となることの一例である。
【0082】
遊技機10では、小当り抽選において用いられる小当り判定値が遊技状態にかかわらず同じであり、且つ、小当り図柄抽選において用いられる小当り図柄判定値が遊技状態にかかわらず同じである。つまり、通常状態と、第1時短状態と、第2時短状態と、第3時短状態と、第4時短状態と、では、第1始動口14に遊技球が入球したことに基づいて実行される小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄ZA~ZC,Za~Zcの何れかが決定される確率が同じである。また、通常状態と、第1時短状態と、第2時短状態と、第3時短状態と、第4時短状態と、では、第2始動口15に遊技球が入球したことに基づいて実行される小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄ZA~ZC,Za~Zcの何れかが決定される確率が同じである。
【0083】
主CPU41aは、小当りゲーム処理、又ははずれゲーム処理において、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを出力バッファに格納する。変動開始コマンドは、各ゲーム処理において決定した変動パターンと、特別ゲーム(演出ゲーム)の開始と、を特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各ゲーム処理において決定した特別図柄を特定可能な制御コマンドである。なお、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームのゲーム処理が実行されたときと、第2特別ゲームのゲーム処理が実行されたときとで異なる制御コマンドである。
【0084】
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU41aは、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41aは、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。主CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間を計時する。主CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。主CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別ゲームの終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。以上のように、遊技機10では、第1始動口14に遊技球が入球したことに基づいて、特別ゲームが実行される。
【0085】
一方、主CPU41aは、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。主CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間を計時する。主CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。主CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを出力バッファに格納する。以上のように、遊技機10では、第2始動口15に遊技球が入球したことに基づいて、特別ゲームが実行される。
【0086】
次に、小当り遊技処理及び大当り遊技処理について説明する。
小当り遊技処理は、小当り遊技を付与するための処理である。主CPU41aは、特別ゲームにおいて小当り図柄を導出させると、小当りの特別ゲームの終了後に小当り遊技処理を実行する。主CPU41aは、特別図柄開始処理にて決定した小当り図柄(即ち、小当りの種類)に基づいて、小当り遊技を付与する。
【0087】
小当り遊技には、小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄ZAが決定された場合に付与される第1小当り遊技と、小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄ZBが決定された場合に付与される第2小当り遊技と、小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄ZCが決定された場合に付与される第3小当り遊技と、がある。小当り遊技には、小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄Zaが決定された場合に付与される第4小当り遊技と、小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄Zbが決定された場合に付与される第5小当り遊技と、小当り抽選及び小当り図柄抽選において小当り図柄Zcが決定された場合に付与される第6小当り遊技と、がある。第4小当り遊技は、第1特定当り遊技の一例である。第4小当り遊技は、第1特別当り遊技の一例である。第4小当り遊技は、特殊当り遊技の一例である。第5小当り遊技は、第2特定当り遊技の一例である。第5小当り遊技は、第1特別当り遊技の一例である。第5小当り遊技は、特殊当り遊技の一例である。第6小当り遊技は、第2特定当り遊技の一例である。第6小当り遊技は、第2特別当り遊技の一例である。第6小当り遊技は、特殊当り遊技の一例である。遊技機10では、付与された小当り遊技が第1小当り遊技~第6小当り遊技の何れであっても、以下に説明する小当り遊技処理が実行される。
【0088】
小当り遊技処理において、主CPU41aは、小当り遊技のオープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、小当りオープニングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、オープニング時間が経過すると、小当りラウンド遊技を実行させるための処理を行う。つまり、主CPU41aは、第1大入賞口18に遊技球が入球可能な動作パターンで第1特別可動片19が動作するように、第2ソレノイドSL2を制御する。また、主CPU41aは、第1大入賞口18に入球した遊技球が第1通路26aへ振り分けられうる所定の動作パターンで振分部材28が動作するように、第4ソレノイドSL4を制御する。
【0089】
主CPU41aは、小当り遊技(小当りラウンド遊技)において特定通過センサSE5が遊技球を検知した場合、小当り遊技中に第1大入賞口18に入球した遊技球が特定領域29を通過したことを特定可能な情報(以下、特定通過情報と示す)を主RAM41cに記憶させる。また、主CPU41aは、小当り遊技中に第1大入賞口18に入球した遊技球が特定領域29を通過したことを特定可能な制御コマンド(以下、特定通過コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、第1カウントセンサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は上述の上限時間が経過すると、小当りラウンド遊技を終了させるとともに、小当り遊技を終了させる。このように、遊技機10では、小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果が小当り図柄ZA~ZC,Za~Zcの何れかとなった場合に小当り遊技が付与される。小当り遊技は、特定当り遊技の一例である。小当り遊技は、特別当り遊技の一例である。
【0090】
主CPU41aは、小当り遊技を終了させるとき、主RAM41cに特定通過情報が記憶されているか否かを判定する。主RAM41cに特定通過情報が記憶されていない場合、主CPU41aは、小当り遊技を終了させた後に大当り遊技を付与しない。主RAM41cに特定通過情報が記憶されている場合、主CPU41aは、小当り遊技を終了させた後に大当り遊技を付与するための処理として大当り遊技処理を実行する。主CPU41aは、終了した小当り遊技の種類に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主CPU41aは、特定した種類の大当り遊技を付与する。遊技機10では、付与された大当り遊技が第1大当り遊技~第6大当り遊技の何れであっても、以下に説明する大当り遊技処理が実行される。
【0091】
大当り遊技処理において、主CPU41aは、大当り遊技のオープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、大当りオープニングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、オープニング時間が経過すると、大当りラウンド遊技を実行させるための処理を行う。つまり、主CPU41aは、第2大入賞口20に遊技球が入球可能な動作パターンで第2特別可動片21が動作するように、第3ソレノイドSL3を制御する。主CPU41aは、第1カウントセンサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は上述の上限時間が経過すると、大当りラウンド遊技を終了させる。
【0092】
主CPU41aは、予め定められた上限回数(一例として9回)の大当りラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU41aは、大当りラウンド遊技を開始する毎に、大当りラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、大当りラウンドコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、最終回の大当りラウンド遊技を終了させると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、大当りエンディングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了させる。
【0093】
次に、主CPU41aが行う遊技状態に関する処理について説明する。遊技状態に関する処理を行う主CPU41aは、遊技状態を制御する遊技状態制御手段の一例である。
主CPU41aは、主RAM41cに記憶される遊技状態情報を更新することにより遊技状態を制御可能に構成される。具体的に、主CPU41aは、通常状態に制御する場合、通常状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、通常情報と示す)を遊技状態情報として主RAM41cに記憶させる。このとき、主CPU41aは、通常状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、通常コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU41aは、通常状態に制御する場合、入球状態が非入球率向上状態であることを特定可能な情報(以下、非入球率向上情報と示す)を入球状態情報として主RAM41cに記憶させる。これにより、主CPU41aは、入球状態を非入球率向上状態に制御する。
【0094】
主CPU41aは、第1時短状態に制御する場合、第1時短状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、第1時短情報と示す)を遊技状態情報として主RAM41cに記憶させる。このとき、主CPU41aは、第1時短状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、第1時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、第2時短状態に制御する場合、第2時短状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、第2時短情報と示す)を遊技状態情報として主RAM41cに記憶させる。このとき、主CPU41aは、第2時短状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、第2時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0095】
主CPU41aは、第3時短状態に制御する場合、第3時短状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、第3時短情報と示す)を遊技状態情報として主RAM41cに記憶させる。このとき、主CPU41aは、第3時短状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、第3時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、第4時短状態に制御する場合、第4時短状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、第4時短情報と示す)を遊技状態情報として主RAM41cに記憶させる。このとき、主CPU41aは、第4時短状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、第4時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU41aは、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御する場合、入球状態が入球率向上状態であることを特定可能な情報(以下、入球率向上情報と示す)を入球状態情報として主RAM41cに記憶させる。これにより、主CPU41aは、入球状態を入球率向上状態に制御する。
【0096】
主CPU41aは、小当り遊技中において、小当り遊技中における入球状態が、非入球率向上状態及び入球率向上状態の何れであるかを特定可能な情報(以下、小当り中入球状態情報と示す)を主RAM41cに記憶させる。
【0097】
主CPU41aは、第1大当り遊技を終了させると、当該第1大当り遊技が開始する前の第1小当り遊技中における入球状態を特定する。主CPU41aは、第1小当り遊技中における入球状態に応じて、第1大当り遊技の終了後に制御する遊技状態を決定する。第1小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第1大当り遊技を終了させると、第1時短状態に制御する。第1小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第1大当り遊技を終了させると、第1時短状態に制御する。主CPU41aは、第2大当り遊技を終了させると、当該第2大当り遊技が開始する前の第2小当り遊技中における入球状態を特定する。主CPU41aは、第2小当り遊技中における入球状態に応じて、第2大当り遊技の終了後に制御する遊技状態を決定する。第2小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第2大当り遊技を終了させると、第2時短状態に制御する。第2小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第2大当り遊技を終了させると、第1時短状態に制御する。主CPU41aは、第3大当り遊技を終了させると、当該第3大当り遊技が開始する前の第3小当り遊技中における入球状態を特定する。主CPU41aは、第3小当り遊技中における入球状態に応じて、第3大当り遊技の終了後に制御する遊技状態を決定する。第3小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第3大当り遊技を終了させると、通常状態に制御する。第3小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第3大当り遊技を終了させると、第1時短状態に制御する。
【0098】
主CPU41aは、第4大当り遊技を終了させると、当該第4大当り遊技が開始する前の第4小当り遊技中における入球状態を特定する。主CPU41aは、第4小当り遊技中における入球状態に応じて、第4大当り遊技の終了後に制御する遊技状態を決定する。第4小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第4大当り遊技を終了させると、第3時短状態に制御する。第4小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第4大当り遊技を終了させると、第4時短状態に制御する。主CPU41aは、第5大当り遊技を終了させると、当該第5大当り遊技が開始する前の第5小当り遊技中における入球状態を特定する。主CPU41aは、第5小当り遊技中における入球状態に応じて、第5大当り遊技の終了後に制御する遊技状態を決定する。第5小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第5大当り遊技を終了させると、第3時短状態に制御する。第5小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第5大当り遊技を終了させると、第4時短状態に制御する。主CPU41aは、第6大当り遊技を終了させると、当該第6大当り遊技が開始する前の第6小当り遊技中における入球状態を特定する。主CPU41aは、第6小当り遊技中における入球状態に応じて、第6大当り遊技の終了後に制御する遊技状態を決定する。第6小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第6大当り遊技を終了させると、第3時短状態に制御する。第6小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第6大当り遊技を終了させると、通常状態に制御する。
【0099】
主CPU41aは、大当り遊技を終了させると、大当り遊技の終了後に制御した遊技状態に応じて、遊技状態の終了に関する情報を主CPU41aに記憶させる。具体的に、主CPU41aは、大当り遊技の終了後において第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御した場合、制御した遊技状態において実行可能な第1特別ゲームの上限実行回数である第1の上限回数(一例として10回)を第1時短回数として主RAM41cに記憶させる。第1時短回数は、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御された後、小当り遊技が付与されなかった場合に制御されている遊技状態において実行可能な第1特別ゲームの残り回数を特定可能な情報である。主CPU41aは、第1時短回数を特定可能な制御コマンド(以下、第1時短回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0100】
主CPU41aは、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御した後、第1特別ゲームを終了させる毎に、主RAM41cに記憶されている第1時短回数を更新(一例として1減算)する。主CPU41aは、第1時短回数を更新した場合、更新後の第1時短回数を特定可能な第1時短回数コマンドを出力バッファに格納する。主CPU41aは、更新後の第1時短回数が0となった場合、通常状態に制御する。つまり、主CPU41aは、更新後の第1時短回数が0となった場合、非入球率向上状態に制御する。
【0101】
主CPU41aは、大当り遊技の終了後において第1時短状態及び第4時短状態の何れかに制御した場合、制御した遊技状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数である第2の上限回数(一例として10000回)を第2時短回数として主RAM41cに記憶させる。主CPU41aは、大当り遊技の終了後において第2時短状態に制御した場合、第2時短状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数である第5の上限回数(一例として50回)を第2時短回数として主RAM41cに記憶させる。主CPU41aは、大当り遊技の終了後において第3時短状態に制御した場合、第3時短状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数である第6の上限回数(一例として70回)を第2時短回数として主RAM41cに記憶させる。第2時短回数は、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御された後、小当り遊技が付与されなかった場合に制御されている遊技状態において実行可能な第2特別ゲームの残り回数を特定可能な情報である。主CPU41aは、第2時短回数を特定可能な制御コマンド(以下、第2時短回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0102】
主CPU41aは、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御した後、第2特別ゲームを終了させる毎に、主RAM41cに記憶されている第2時短回数を更新(一例として1減算)する。主CPU41aは、第2時短回数を更新した場合、更新後の第2時短回数を特定可能な第2時短回数コマンドを出力バッファに格納する。主CPU41aは、更新後の第2時短回数が0となった場合、通常状態に制御する。つまり、主CPU41aは、更新後の第2時短回数が0となった場合、非入球率向上状態に制御する。
【0103】
このように、第1時短状態は、当該第1時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が第2の上限回数に達するまでを上限として制御可能である。第2時短状態は、当該第2時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が第5の上限回数に達するまでを上限として制御可能である。第5の上限回数は、第1特別上限回数の一例である。第3時短状態は、当該第3時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が第6の上限回数に達するまでを上限として制御可能である。第6の上限回数は、第1特定上限回数の一例である。第4時短状態は、当該第4時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が第2の上限回数に達するまでを上限として制御可能である。第2の上限回数は、第2特定上限回数の一例である。第2の上限回数は、第2特別上限回数の一例である。第2の上限回数は、第5の上限回数に比して多い。第2の上限回数は、第6の上限回数に比して多い。
【0104】
主CPU41aは、大当り遊技の終了後において第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御した場合、制御した遊技状態において導出可能な小当り図柄ZAの上限導出回数である第3の上限回数(一例として10回)を第1導出回数として主RAM41cに記憶させる。第1導出回数は、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御された後、制御されている遊技状態において導出可能な小当り図柄ZAの残り回数を特定可能な情報である。
【0105】
主CPU41aは、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御した後、小当り図柄ZAが導出されると、主RAM41cに記憶されている第1導出回数を更新(一例として1減算)する。主CPU41aは、更新後の第1導出回数が0となった場合、通常状態に制御する。つまり、主CPU41aは、更新後の第1導出回数が0となった場合、非入球率向上状態に制御する。
【0106】
主CPU41aは、大当り遊技の終了後において第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御した場合、制御した遊技状態において導出可能な小当り図柄ZBの上限導出回数である第3の上限回数を第2導出回数として主RAM41cに記憶させる。第2導出回数は、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御された後、制御されている遊技状態において導出可能な小当り図柄ZBの残り回数を特定可能な情報である。
【0107】
主CPU41aは、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御した後、小当り図柄ZBが導出されると、主RAM41cに記憶されている第2導出回数を更新(一例として1減算)する。主CPU41aは、更新後の第2導出回数が0となった場合、通常状態に制御する。つまり、主CPU41aは、更新後の第2導出回数が0となった場合、非入球率向上状態に制御する。
【0108】
主CPU41aは、大当り遊技の終了後において第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御した場合、制御した遊技状態において導出可能な小当り図柄ZCの上限導出回数である第3の上限回数を第3導出回数として主RAM41cに記憶させる。第3導出回数は、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御された後、制御されている遊技状態において導出可能な小当り図柄ZCの残り回数を特定可能な情報である。
【0109】
主CPU41aは、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御した後、小当り図柄ZCが導出されると、主RAM41cに記憶されている第3導出回数を更新(一例として1減算)する。主CPU41aは、更新後の第3導出回数が0となった場合、通常状態に制御する。つまり、主CPU41aは、更新後の第3導出回数が0となった場合、非入球率向上状態に制御する。
【0110】
主CPU41aは、大当り遊技の終了後において第1時短状態~第3時短状態の何れかに制御した場合、制御した遊技状態において導出可能な小当り図柄Zaの上限導出回数である第4の上限回数(一例として10回)を第4導出回数として主RAM41cに記憶させる。主CPU41aは、大当り遊技の終了後において第4時短状態に制御した場合、第4時短状態において導出可能な小当り図柄Zaの上限導出回数である第7の上限回数(一例として1回)を第4導出回数として主RAM41cに記憶させる。第4導出回数は、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御された後、制御されている遊技状態において導出可能な小当り図柄Zaの残り回数を特定可能な情報である。
【0111】
主CPU41aは、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御した後、小当り図柄Zaが導出されると、主RAM41cに記憶されている第4導出回数を更新(一例として1減算)する。主CPU41aは、更新後の第4導出回数が0となった場合、通常状態に制御する。つまり、主CPU41aは、更新後の第4導出回数が0となった場合、非入球率向上状態に制御する。
【0112】
主CPU41aは、大当り遊技の終了後において第1時短状態及び第2時短状態の何れかに制御した場合、制御した遊技状態において導出可能な小当り図柄Zbの上限導出回数である第4の上限回数(一例として10回)を第5導出回数として主RAM41cに記憶させる。主CPU41aは、大当り遊技の終了後において第3時短状態及び第4時短状態の何れかに制御した場合、制御した遊技状態において導出可能な小当り図柄Zbの上限導出回数である第7の上限回数(一例として1回)を第5導出回数として主RAM41cに記憶させる。第5導出回数は、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御された後、制御されている遊技状態において導出可能な小当り図柄Zbの残り回数を特定可能な情報である。
【0113】
主CPU41aは、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御した後、小当り図柄Zbが導出されると、主RAM41cに記憶されている第5導出回数を更新(一例として1減算)する。主CPU41aは、更新後の第5導出回数が0となった場合、通常状態に制御する。つまり、主CPU41aは、更新後の第5導出回数が0となった場合、非入球率向上状態に制御する。
【0114】
主CPU41aは、大当り遊技の終了後において第1時短状態及び第2時短状態の何れかに制御した場合、制御した遊技状態において導出可能な小当り図柄Zcの上限導出回数である第4の上限回数(一例として10回)を第6導出回数として主RAM41cに記憶させる。主CPU41aは、大当り遊技の終了後において第3時短状態及び第4時短状態の何れかに制御した場合、制御した遊技状態において導出可能な小当り図柄Zcの上限導出回数である第7の上限回数(一例として1回)を第6導出回数として主RAM41cに記憶させる。第6導出回数は、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御された後、制御されている遊技状態において導出可能な小当り図柄Zcの残り回数を特定可能な情報である。
【0115】
主CPU41aは、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御した後、小当り図柄Zcが導出されると、主RAM41cに記憶されている第6導出回数を更新(一例として1減算)する。主CPU41aは、更新後の第6導出回数が0となった場合、通常状態に制御する。つまり、主CPU41aは、更新後の第6導出回数が0となった場合、非入球率向上状態に制御する。
【0116】
主CPU41aは、小当り遊技を終了させるとき、通常状態に制御する。つまり、主CPU41aは、小当り遊技を終了させるとき、非入球率向上状態に制御する。このため、例えば、小当り遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知したことにより、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与された場合には、当該大当り遊技中において通常状態(非入球率向上状態)に制御される。また、例えば、小当り遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知せずに大当り遊技が付与されなかった場合には、小当り遊技の終了後に通常状態(非入球率向上状態)に制御される。これらにより、主CPU41aは、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過した場合と、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過しなかった場合と、で異なる遊技状態に制御可能である。
【0117】
以上のように、遊技機10では、第1時短回数が0となる前に小当り遊技が付与された場合、第1時短回数が0とならなくても通常状態に制御される。遊技機10では、第2時短回数が0となる前に小当り遊技が付与された場合、第2時短回数が0とならなくても通常状態に制御される。遊技機10では、第1導出回数が0となる前に小当り遊技が付与された場合、第1導出回数が0とならなくても通常状態に制御される。遊技機10では、第2導出回数が0となる前に小当り遊技が付与された場合、第2導出回数が0とならなくても通常状態に制御される。遊技機10では、第3導出回数が0となる前に小当り遊技が付与された場合、第3導出回数が0とならなくても通常状態に制御される。遊技機10では、第4導出回数が0となる前に小当り遊技が付与された場合、第4導出回数が0とならなくても通常状態に制御される。遊技機10では、第5導出回数が0となる前に小当り遊技が付与された場合、第5導出回数が0とならなくても通常状態に制御される。遊技機10では、第6導出回数が0となる前に小当り遊技が付与された場合、第6導出回数が0とならなくても通常状態に制御される。
【0118】
ここで、第2時短状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数は、50回である。第3時短状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数は、70回である。第1時短状態~第4時短状態では、第2始動口15に遊技球が入球し易いように右打ちすることが推奨されるから、第1特別ゲームよりも第2特別ゲームが実行され易い。第3時短状態は、第2時短状態に比して、制御されている遊技状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数が多い。このため、第3時短状態は、第2時短状態に比して、制御されている遊技状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数に達して通常状態に制御されるまでに小当り遊技が付与される確率が高い。よって、第3時短状態は、第2時短状態に比して遊技者にとって有利な状態である。
【0119】
また、第1時短状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数は、10000回である。第1時短状態は、第3時短状態に比して、制御されている遊技状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数が多い。このため、第1時短状態は、第3時短状態に比して、制御されている遊技状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数に達して通常状態に制御されるまでに小当り遊技が付与される確率が高い。よって、第1時短状態は、第3時短状態に比して遊技者にとって有利な状態である。また、第1時短状態は、第2時短状態に比して遊技者にとって有利な状態である。
【0120】
また、第4時短状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数は、10000回である。第4時短状態は、第3時短状態に比して、制御されている遊技状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数が多い。このため、第4時短状態は、第3時短状態に比して、制御されている遊技状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数に達して通常状態に制御されるまでに小当り遊技が付与される確率が高い。よって、第4時短状態は、第3時短状態に比して遊技者にとって有利な状態である。また、第4時短状態は、第2時短状態に比して遊技者にとって有利な状態である。
【0121】
次に、主CPU41aが行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主CPU41aは、ゲートセンサSE6から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球がゲート23を通過(入球)したか否かを判定する。遊技球がゲート23を通過していない場合、主CPU41aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート23を通過した場合、主CPU41aは、主RAM41cに記憶されている普通保留数が上限数未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主CPU41aは、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU41aは、普通保留数を1加算して更新する。主CPU41aは、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部13fを制御する。次に、主CPU41aは、乱数回路が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM41cに記憶させる。主CPU41aは、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。その後、主CPU41aは、普通図柄入力処理を終了する。遊技機10は、普通ゲームに用いる乱数情報を主RAM41cに記憶させておくことで、当該普通ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
【0122】
次に、主CPU41aが行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主CPU41aは、普通ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主CPU41aは、普通当り遊技中ではなく、且つ、普通ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は、普通ゲームの実行中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU41aは、普通図柄開始処理を終了する。普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU41aは、普通保留数が0よりも大きいか否かを判定する。普通保留数が0である場合、主CPU41aは、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が0よりも大きい場合、主CPU41aは、普通ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU41aは、普通保留数を1減算して更新する。主CPU41aは、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部13fを制御する。
【0123】
その後、主CPU41aは、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM41cから取得する。続けて、主CPU41aは、取得した乱数情報を用いて、普通当りに当選とするか否かの普通抽選(普通当り判定)を行う。主CPU41aは、現在の入球状態(非入球率向上状態、及び入球率向上状態の何れか)に応じた普通当り確率にて普通抽選を行い、普通当りに当選したか否かを判定する。入球率向上状態における普通当り確率は、非入球率向上状態における普通当り確率に比して高い。非入球率向上状態では、普通当りに当選しないようにしてもよい。
【0124】
普通当りに当選した場合、主CPU41aは、普通ゲームで導出させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。普通当りに当選しなかった場合、主CPU41aは、普通ゲームで導出させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。入球率向上状態であるときの普通ゲームの変動時間は、非入球率向上状態であるときの普通ゲームの変動時間に比して短い。よって、入球率向上状態では、非入球率向上状態に比して単位時間あたりに実行される普通抽選の回数が多くなり易い。これにより、入球率向上状態は、非入球率向上状態に比して単位時間あたりに普通当りに当選する回数が多くなり易い。このように、入球率向上状態は、非入球率向上状態に比して第2始動口15への遊技球の入球に関する有利度が高い。普通図柄開始処理を終了すると、主CPU41aは、普通図柄開始処理とは別の処理によって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41aは、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、普通図柄表示部13eを制御する。
【0125】
次に、主CPU41aが行う普通当り遊技処理について説明する。
普通当り遊技処理は、普通当り遊技を付与するための処理である。主CPU41aは、普通ゲームにおいて普通当り図柄を導出させると、普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技処理を実行する。普通当り遊技処理において、主CPU41aは、入球率向上状態である場合、入球率向上状態であるときの動作態様で普通可動片16が動作するように、第1ソレノイドSL1を制御する。主CPU41aは、非入球率向上状態である場合、非入球率向上状態であるときの動作態様で普通可動片16が動作するように、第1ソレノイドSL1を制御する。入球率向上状態であるときにおける普通可動片16の動作態様は、非入球率向上状態であるときにおける普通可動片16の動作態様に比して、1回の普通当り遊技において普通可動片16が第2状態となる回数が多く、且つ、普通可動片16が第2状態となる合計時間が長い。したがって、入球率向上状態であるときの動作態様で普通可動片16が動作される場合には、非入球率向上状態であるときの動作態様で普通可動片16が動作される場合に比して第2始動口15へ遊技球を入球させることが容易である。このように、入球率向上状態は、非入球率向上状態に比して第2始動口15への遊技球の入球に関する有利度が高い。
【0126】
次に、主CPU41aが行う入賞処理について説明する。
主CPU41aは、第1始動入賞センサSE1から検知信号を入力した場合、予め定めた個数(一例として1個)の遊技球を付与する制御を行う。主CPU41aは、第2始動入賞センサSE2から検知信号を入力した場合、予め定めた個数(一例として1個)の遊技球を付与する制御を行う。主CPU41aは、第1カウントセンサSE3から検知信号を入力すると、予め定めた個数(一例として15個)の遊技球を付与する制御を行う。主CPU41aは、第2カウントセンサSE4から検知信号を入力すると、予め定めた個数(一例として15個)の遊技球を付与する制御を行う。主CPU41aは、遊技球を付与する制御を行ったとき、付与された遊技球の数を特定可能な制御コマンドを出力バッファに格納する。
【0127】
次に、副制御基板50の副CPU50aが実行する各種の処理について説明する。
最初に、制御コマンドを入力したときの処理について説明する。
副CPU50aは、通常コマンドを入力した場合、通常状態に制御されていることを特定可能な情報を副RAM50cに記憶させる。副CPU50aは、第1時短コマンドを入力した場合、第1時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RAM50cに記憶させる。副CPU50aは、第2時短コマンドを入力した場合、第2時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RAM50cに記憶させる。副CPU50aは、第3時短コマンドを入力した場合、第3時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RAM50cに記憶させる。副CPU50aは、第4時短コマンドを入力した場合、第4時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RAM50cに記憶させる。
【0128】
副CPU50aは、第1時短回数コマンドを入力した場合、第1時短状態~第4時短状態において実行可能な第1特別ゲームの残り回数を特定可能な情報を副RAM50cに記憶させる。副CPU50aは、第2時短回数コマンドを入力した場合、第1時短状態~第4時短状態において実行可能な第2特別ゲームの残り回数を特定可能な情報を副RAM50cに記憶させる。
【0129】
次に、演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中に、当該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。副CPU50aは、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する。副CPU50aは、通常状態に制御されている場合、第1特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する。一方、副CPU50aは、通常状態に制御されている場合、第2特別ゲームに対応する演出ゲームを実行しないように演出表示装置12を制御する。副CPU50aは、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御されている場合、第2特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する。一方、副CPU50aは、第1時短状態~第4時短状態の何れかに制御されている場合、第1特別ゲームに対応する演出ゲームを実行しないように演出表示装置12を制御する。
【0130】
副CPU50aは、変動開始コマンドを入力すると、当該制御コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出パターン(演出内容)を選択する。また、副CPU50aは、入力した特別図柄コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて導出させる図柄組合せを決定する。副CPU50aは、特別図柄コマンドから小当り図柄を特定可能である場合、小当り図柄組合せを決定する。副CPU50aは、特別図柄コマンドからはずれ図柄を特定可能である場合、はずれ図柄組合せを決定する。ノーマルリーチ演出及びスーパーリーチ演出の何れかの実行が対応付けられたはずれ変動パターンが決定された場合、副CPU50aは、リーチを含むはずれ図柄組合せを決定するとよい。
【0131】
演出ゲーム処理において、副CPU50aは、変動開始コマンドの入力を契機として、各図柄列の演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置12を制御する。つまり、副CPU50aは、演出ゲームを開始させる。副CPU50aは、変動パターンに定められた変動時間中、決定した演出パターンに基づいて演出ゲームが行われるように、演出表示装置12を制御する。副CPU50aは、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定停止表示させる。一例として、副CPU50aは、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられたはずれ変動パターンの変動開始コマンドを入力した場合、演出ゲームを開始させた後、スーパーリーチ演出を実行させ、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に図柄組合せを確定停止表示させる。
【0132】
次に、演出モードについて説明する。
遊技機10は、演出モードを設定可能に構成される。遊技機10では、設定されている演出モードに応じて演出が実行される。遊技機10が設定可能な演出モードには、複数種類の演出モードがある。遊技機10では、小当り遊技中及び大当り遊技中ではないとき、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードに設定される。演出モードは、演出状態ともいわれる。
【0133】
図6に示すように、遊技機10が設定可能な演出モードには、通常演出モード、第1チャンス演出モード、第2チャンス演出モード、第3チャンス演出モード、第4チャンス演出モード、及び第5チャンス演出モード、がある。第2チャンス演出モード、第1特別演出モードの一例である。第3チャンス演出モード、第2特別演出モードの一例である。第4チャンス演出モードは、第1特定演出モードの一例である。第5チャンス演出モードは、第2特定演出モードの一例である。
【0134】
副CPU50aが行う演出モードに関する処理について説明する。演出モードに関する処理を行う副CPU50aは、演出モードを設定する制御が可能なモード制御手段の一例である。
【0135】
副CPU50aは、副RAM50cに記憶されるモード情報を更新することにより演出モードを設定可能に構成される。副CPU50aは、通常状態に制御されているとき、通常演出モードに設定する。一例として、通常状態に制御されているときに小当り図柄ZAが導出された後、小当り遊技及び大当り遊技を経由して第1時短状態に制御された場合、副CPU50aは、第1チャンス演出モードに設定する。一例として、通常状態に制御されているときに小当り図柄ZBが導出された後、小当り遊技及び大当り遊技を経由して第2時短状態に制御された場合、副CPU50aは、第2チャンス演出モードに設定する。一例として、通常状態に制御されているときに小当り図柄ZCが導出された後、小当り遊技及び大当り遊技を経由して通常状態に制御された場合、副CPU50aは、通常演出モードに設定する。
【0136】
一例として、第1時短状態に制御されているときに小当り図柄Za及び小当り図柄Zbの何れかが導出された後、小当り遊技及び大当り遊技を経由して第4時短状態に制御された場合、副CPU50aは、第3チャンス演出モードに設定する。一例として、第1時短状態に制御されているときに小当り図柄Zcが導出された後、小当り遊技及び大当り遊技を経由して通常状態に制御された場合、副CPU50aは、通常演出モードに設定する。
【0137】
一例として、第2時短状態に制御されているときに小当り図柄Za及び小当り図柄Zbの何れかが導出された後、小当り遊技及び大当り遊技を経由して第4時短状態に制御された場合、副CPU50aは、第3チャンス演出モードに設定する。一例として、第2時短状態に制御されているときに小当り図柄Zcが導出された後、小当り遊技及び大当り遊技を経由して通常状態に制御された場合、副CPU50aは、通常演出モードに設定する。一例として、第2時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が第5の上限回数(一例として50回)に達して通常状態に制御された場合、副CPU50aは、通常演出モードに設定する。
【0138】
一例として、第4時短状態に制御されているときに小当り図柄Za~Zcの何れかが導出された後、小当り遊技及び大当り遊技を経由して第3時短状態に制御された場合、副CPU50aは、第4チャンス演出モードに設定する。
【0139】
一例として、第3時短状態に制御されているときに小当り図柄Zaが導出された後、小当り遊技及び大当り遊技を経由して第4時短状態に制御された場合、副CPU50aは、第5チャンス演出モードに設定する。一例として、第3時短状態に制御されているときに小当り図柄Zb及び小当り図柄Zcの何れかが導出された後、小当り遊技及び大当り遊技を経由して第3時短状態に制御された場合、副CPU50aは、第4チャンス演出モードに設定する。一例として、第3時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が第6の上限回数(一例として70回)に達して通常状態に制御された場合、副CPU50aは、通常演出モードに設定する。
【0140】
その他、上述とは異なる契機で通常状態に制御された場合、副CPU50aは、通常演出モードに設定する。また、上述とは異なる契機で第1時短状態に制御された場合、副CPU50aは、第1チャンス演出モードに設定する。
【0141】
以上のように、副CPU50aは、通常状態に制御されるときに通常演出モードを設定する制御が可能である。副CPU50aは、第1時短状態に制御されるときに第1チャンス演出モードを設定する制御が可能である。副CPU50aは、第2時短状態に制御されるときに第2チャンス演出モードを設定する制御が可能である。副CPU50aは、第3時短状態に制御されるときに第4チャンス演出モードを設定する制御が可能である。副CPU50aは、第4時短状態に制御されるときに第3チャンス演出モードを設定する制御が可能である。副CPU50aは、第4時短状態に制御されるときに第5チャンス演出モードを設定する制御が可能である。
【0142】
副CPU50aは、設定している演出モードに応じた画像を表示するように演出表示装置12を制御する。これに限らず、副CPU50aは、設定している演出モードに応じた発光態様で発光するように装飾ランプLAを制御してもよい。副CPU50aは、設定している演出モードに応じた音声を出力するようにスピーカSPを制御してもよい。
【0143】
各演出モードに応じた演出表示装置12の表示態様について説明する。
図7(a)~図7(f)に示すように、各演出モードでは、滞在中の演出モード(設定されている演出モード)を識別可能なモード識別情報が示唆又は報知される。演出表示装置12では、モード識別情報として、演出モードの種類毎に異なる背景画像MHが表示される。また、演出表示装置12では、モード識別情報として、設定されている演出モードの名称を示すモード名画像EMが表示される。これに限らず、遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる発光態様で装飾ランプLAを発光させることにより、モード識別情報が示唆又は報知されてもよい。遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる背景音楽(所謂、BGM)をスピーカSPから出力させることにより、モード識別情報が示唆又は報知されてもよい。
【0144】
図7(a)は、通常演出モードが設定されているときにおける演出表示装置12の表示内容の一例を示す図である。通常演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、「海の風景」を模した背景画像MHが表示される。また、通常演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、「通常演出モード」というモード名画像EMが表示される。
【0145】
図7(b)は、第1チャンス演出モードが設定されているときにおける演出表示装置12の表示内容の一例を示す図である。第1チャンス演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、「夜空」を模した背景画像MHが表示される。また、第1チャンス演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、「第1チャンス演出モード」というモード名画像EMが表示される。
【0146】
図7(c)は、第2チャンス演出モードが設定されているときにおける演出表示装置12の表示内容の一例を示す図である。第2チャンス演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、「川辺の風景」を模した背景画像MHが表示される。また、第2チャンス演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、「第2チャンス演出モード」というモード名画像EMが表示される。さらに、第2チャンス演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、第2時短状態において実行可能な第2特別ゲームの残り回数を特定可能な残回数画像NKが表示される。なお、残回数画像NKは、第1チャンス演出モードが設定されているときにおいて演出表示装置12に表示されない。
【0147】
図7(d)は、第3チャンス演出モードが設定されているときにおける演出表示装置12の表示内容の一例を示す図である。第3チャンス演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、「宇宙」を模した背景画像MHが表示される。また、第3チャンス演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、「第3チャンス演出モード」というモード名画像EMが表示される。なお、第3チャンス演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、残回数画像NKが表示されない。
【0148】
図7(e)は、第4チャンス演出モードが設定されているときにおける演出表示装置12の表示内容の一例を示す図である。第4チャンス演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、「川辺の風景」を模した背景画像MHが表示される。なお、第4チャンス演出モードが設定されている場合に表示される背景画像MHは、第2チャンス演出モードが設定されている場合に表示される背景画像MHと同じく「川辺の風景」を模した画像であるが、この2つの背景画像MHは異なる背景画像MHである。第2チャンス演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、「第4チャンス演出モード」というモード名画像EMが表示される。さらに、第4チャンス演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、第3時短状態において実行可能な第2特別ゲームの残り回数を特定可能な残回数画像NKが表示される。
【0149】
図7(f)は、第5チャンス演出モードが設定されているときにおける演出表示装置12の表示内容の一例を示す図である。第5チャンス演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、「土星」を模した背景画像MHが表示される。また、第5チャンス演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、「第5チャンス演出モード」というモード名画像EMが表示される。なお、第5チャンス演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、残回数画像NKが表示されない。
【0150】
図7(a)~図7(f)に示すように、演出表示装置12では、設定されている演出モードに対応した背景画像MHと、モード名画像EMと、が表示される。ここで、演出表示装置12では、第2チャンス演出モード及び第4チャンス演出モードにおいて残回数画像NKが表示される。一方、演出表示装置12では、第1チャンス演出モード、第3チャンス演出モード、及び第5チャンス演出モードにおいて残回数画像NKが表示されない。このように、遊技機10では、設定されている演出モードに応じて、背景画像MHの種類と、モード名画像EMの種類と、残回数画像NKの表示有無と、が異なる、つまり、遊技機10では、設定されている演出モードに応じて、演出表示装置12の演出態様が異なる。
【0151】
ここで、第2チャンス演出モードに設定されているときに制御される遊技状態は、第2時短状態である。図4に示すように、第2時短状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数は、50回である。そして、第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、遊技状態にかかわらず約1/50である。このため、第2時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数(50回)に達するまでに第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、約64%である。換言すれば、第2時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達するまでに第2小当り抽選で小当りに当選しない確率は、約36%である。よって、遊技機10では、実質的に、第2時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達することに基づいて通常状態に制御される場合があるといえる。
【0152】
第4チャンス演出モードに設定されているときに制御される遊技状態は、第3時短状態である。図4に示すように、第3時短状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数は、70回である。このため、第3時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数(70回)に達するまでに第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、約76%である。換言すれば、第3時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達するまでに第2小当り抽選で小当りに当選しない確率は、約24%である。よって、遊技機10では、実質的に、第3時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達することに基づいて通常状態に制御される場合があるといえる。
【0153】
第1チャンス演出モードに設定されているときに制御される遊技状態は、第1時短状態である。図4に示すように、第1時短状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数は、10000回である。このため、第1時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数(10000回)に達するまでに第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、約100%(限りなく100%に近い99.99・・・%)である。よって、遊技機10では、実質的に、第1時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達することに基づいて通常状態に制御される場合がないといえる。
【0154】
第3チャンス演出モード又は第5チャンス演出モードに設定されているときに制御される遊技状態は、第4時短状態である。図4に示すように、第4時短状態において実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数は、10000回である。このため、第4時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数(10000回)に達するまでに第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、約100%(限りなく100%に近い99.99・・・%)である。よって、遊技機10では、実質的に、第4時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達することに基づいて通常状態に制御される場合がないといえる。
【0155】
このように、遊技機10では、第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達するまでに小当り遊技が付与される状況ではない場合、背景画像MH及びモード名画像EMとともに残回数画像NKが表示される。一方、遊技機10では、第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達するまでに小当り遊技が付与される状況である場合、背景画像MH及びモード名画像EMが表示されるが、残回数画像NKが表示されない。遊技機10では、背景画像MH及びモード名画像EMが表示され、且つ、残回数画像NKが表示されないという演出表示装置12の演出態様によって、第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達するまでに小当り遊技が付与されるということが示唆又は報知される。遊技機10では、背景画像MH及びモード名画像EMが表示され、且つ、残回数画像NKが表示されるという演出表示装置12の演出態様によって、第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達するまでに小当り遊技が付与されるということが示唆又は報知されない。
【0156】
つまり、第1チャンス演出モードが設定されているときには、第1時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が第2の上限回数に達するまでに小当り遊技が付与されることが、演出表示装置12の演出態様によって示唆又は報知される。第3チャンス演出モードが設定されているときには、第4時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が第2の上限回数に達するまでに小当り遊技が付与されることが、演出表示装置12の演出態様によって示唆又は報知される。第5チャンス演出モードが設定されているときには、第4時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が第2の上限回数に達するまでに小当り遊技が付与されることが、演出表示装置12の演出態様によって示唆又は報知される。
【0157】
一方、第2チャンス演出モードが設定されているときには、第2時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が第5の上限回数に達するまでに小当り遊技が付与されることが、演出表示装置12の演出態様によって示唆又は報知されない。第4チャンス演出モードが設定されているときには、第3時短状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が第6の上限回数に達するまでに小当り遊技が付与されることが、演出表示装置12の演出態様によって示唆又は報知されない。
【0158】
演出表示装置12では、第1チャンス演出モード、第3チャンス演出モード、及び第5チャンス演出モードにおいて、第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達するまでに小当り遊技が付与されるということを特定可能な画像(以下、特定画像と示す)が表示されるようにしてもよい。つまり、遊技機10では、背景画像MH及びモード名画像EMが表示され、且つ、特定画像が表示されるという演出表示装置12の演出態様によって、第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達するまでに小当り遊技が付与されるということが示唆又は報知されてもよい。一例として、特定画像は、残回数画像NKが表示される画像表示部GHの画像表示領域において表示される「無限」という文字列であってもよい。なお、「無限」は、無限を示す記号である「∞」であってもよい。一例として、特定画像は、「次回の当りまで継続」という文字列であってもよい。一例として、特定画像は、「連チャン確定」という文字列であってもよい。一例として、特定画像は、虹を模した色彩(所謂、レインボー)で表示される画像であってもよい。つまり、特定画像は、制御された遊技状態において、当該遊技状態に制御されてからの第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達するまでに小当り遊技が付与されることが、認識可能な画像であるとよい。遊技機10では、装飾ランプLAの演出態様によって、第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達するまでに小当り遊技が付与されるということが示唆又は報知されてもよい。一例として、第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達するまでに小当り遊技が付与されるということが示唆又は報知される装飾ランプLAの演出態様は、虹を模した色彩で発光しているように見せる発光パターンである。遊技機10では、スピーカSPの演出態様によって、第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達するまでに小当り遊技が付与されるということが示唆又は報知されてもよい。一例として、第2特別ゲームの実行回数が上限実行回数に達するまでに小当り遊技が付与されるということが示唆又は報知されるスピーカSPの演出態様は、「次回の当りまで継続」や「連チャン確定」という音声である。
【0159】
次に、遊技状態及び演出モードの遷移について説明する。
図8は、通常状態に制御されているときにおいて小当り図柄ZAが導出された後、第1時短状態に制御されているときにおいて小当り図柄Zaが導出された場合の一例を示すタイミングチャートである。
【0160】
時点t10において、遊技機10は、遊技状態が通常状態であり、演出モードとして通常演出モードが設定されているものとする。時点t11において、遊技機10では、第1特別ゲームにおいて小当り図柄ZAが導出されたものとする。これにより、遊技機10では、第1小当り遊技が開始される。時点t12において、遊技機10では、特定通過センサSE5が遊技球を検知したものとする。時点t13において、遊技機10では、第1小当り遊技が終了したものとする。遊技機10では、第1小当り遊技が終了すると、時点t12において特定通過センサSE5が遊技球を検知したことにより、第1大当り遊技が開始される。その後、時点t14において、遊技機10では、第1大当り遊技が終了したものとする。
【0161】
時点t14において、遊技機10では、第1小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態であったことから第1時短状態に制御されるとともに、演出モードとして第1チャンス演出モードが設定される。なお、遊技機10では、第1小当り遊技中に特定通過センサSE5が遊技球を検知していなかった場合には、時点t13において大当り遊技が付与されず通常状態に制御されるとともに、演出モードとして通常演出モードが設定される。このように、通常状態に制御されているときにおいて第1小当り遊技が付与された場合には、第1時短状態に制御されうる。
【0162】
時点t15において、遊技機10では、第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出されたものとする。これにより、遊技機10では、第4小当り遊技が開始される。時点t16において、遊技機10では、特定通過センサSE5が遊技球を検知したものとする。時点t17において、遊技機10では、第4小当り遊技が終了したものとする。遊技機10では、第4小当り遊技が終了すると、時点t16において特定通過センサSE5が遊技球を検知したことにより、第4大当り遊技が開始される。その後、時点t18において、遊技機10では、第4大当り遊技が終了したものとする。
【0163】
時点t18において、遊技機10では、第4小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態であったことから第4時短状態に制御されるとともに、演出モードとして第3チャンス演出モードが設定される。なお、遊技機10では、第4小当り遊技中に特定通過センサSE5が遊技球を検知していなかった場合には、時点t17において大当り遊技が付与されず通常状態に制御されるとともに、演出モードとして通常演出モードが設定される。このように、第1時短状態に制御されているときにおいて第4小当り遊技が付与された場合には、第4時短状態に制御されうる。
【0164】
第1時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出されて、当該小当り図柄Zaが導出された後に付与された第4小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過した場合には、第4時短状態に制御される。また、第1時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zbが導出されて、当該小当り図柄Zbが導出された後に付与された第5小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過した場合には、第4時短状態に制御される。また、第1時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出されて、当該小当り図柄Zcが導出された後に付与された第6小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過した場合には、通常状態に制御される。このように、第1時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcの何れかが導出されて、当該小当り図柄が導出された後に付与された小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過した場合には、第1時短状態とは異なる遊技状態に制御される。
【0165】
図9は、通常状態に制御されているときにおいて小当り図柄ZBが導出された後、第2時短状態に制御されているときにおいて小当り図柄Zbが導出された場合の一例を示すタイミングチャートである。
【0166】
時点t20において、遊技機10は、遊技状態が通常状態であり、演出モードとして通常演出モードが設定されているものとする。時点t21において、遊技機10では、第1特別ゲームにおいて小当り図柄ZBが導出されたものとする。これにより、遊技機10では、第2小当り遊技が開始される。時点t22において、遊技機10では、特定通過センサSE5が遊技球を検知したものとする。時点t23において、遊技機10では、第2小当り遊技が終了したものとする。遊技機10では、第2小当り遊技が終了すると、時点t22において特定通過センサSE5が遊技球を検知したことにより、第2大当り遊技が開始される。その後、時点t24において、遊技機10では、第2大当り遊技が終了したものとする。
【0167】
時点t24において、遊技機10では、第2小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態であったことから第2時短状態に制御されるとともに、演出モードとして第2チャンス演出モードが設定される。なお、遊技機10では、第2小当り遊技中に特定通過センサSE5が遊技球を検知していなかった場合には、時点t23において大当り遊技が付与されず通常状態に制御されるとともに、演出モードとして通常演出モードが設定される。このように、通常状態に制御されているときにおいて第2小当り遊技が付与された場合には、第2時短状態に制御されうる。
【0168】
時点t25において、遊技機10では、第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zbが導出されたものとする。これにより、遊技機10では、第5小当り遊技が開始される。時点t26において、遊技機10では、特定通過センサSE5が遊技球を検知したものとする。時点t27において、遊技機10では、第5小当り遊技が終了したものとする。遊技機10では、第5小当り遊技が終了すると、時点t26において特定通過センサSE5が遊技球を検知したことにより、第5大当り遊技が開始される。その後、時点t28において、遊技機10では、第5大当り遊技が終了したものとする。
【0169】
時点t28において、遊技機10では、第5小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態であったことから第4時短状態に制御されるとともに、演出モードとして第3チャンス演出モードが設定される。なお、遊技機10では、第5小当り遊技中に特定通過センサSE5が遊技球を検知していなかった場合には、時点t27において大当り遊技が付与されず通常状態に制御されるとともに、演出モードとして通常演出モードが設定される。このように、第2時短状態に制御されているときにおいて第5小当り遊技が付与された場合には、第4時短状態に制御されうる。また、同様に、第2時短状態に制御されているときにおいて第4小当り遊技が付与された場合には、第4時短状態に制御されうる。
【0170】
図10は、通常状態に制御されているときにおいて小当り図柄ZBが導出された後、第2時短状態に制御されているときにおいて小当り図柄Zcが導出された場合の一例を示すタイミングチャートである。
【0171】
時点t30において、遊技機10は、遊技状態が通常状態であり、演出モードとして通常演出モードが設定されているものとする。時点t31において、遊技機10では、第1特別ゲームにおいて小当り図柄ZBが導出されたものとする。これにより、遊技機10では、第2小当り遊技が開始される。時点t32において、遊技機10では、特定通過センサSE5が遊技球を検知したものとする。時点t33において、遊技機10では、第2小当り遊技が終了したものとする。遊技機10では、第2小当り遊技が終了すると、時点t32において特定通過センサSE5が遊技球を検知したことにより、第2大当り遊技が開始される。その後、時点t34において、遊技機10では、第2大当り遊技が終了したものとする。時点t34において、遊技機10では、第2小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態であったことから第2時短状態に制御されるとともに、演出モードとして第2チャンス演出モードが設定される。
【0172】
時点t35において、遊技機10では、第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出されたものとする。これにより、遊技機10では、第6小当り遊技が開始される。時点t36において、遊技機10では、特定通過センサSE5が遊技球を検知したものとする。時点t37において、遊技機10では、第6小当り遊技が終了したものとする。遊技機10では、第6小当り遊技が終了すると、時点t36において特定通過センサSE5が遊技球を検知したことにより、第6大当り遊技が開始される。その後、時点t38において、遊技機10では、第6大当り遊技が終了したものとする。
【0173】
時点t38において、遊技機10では、第6小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態であったことから通常状態に制御されるとともに、演出モードとして通常演出モードが設定される。なお、遊技機10では、第6小当り遊技中に特定通過センサSE5が遊技球を検知していなかった場合には、時点t37において大当り遊技が付与されず通常状態に制御されるとともに、演出モードとして通常演出モードが設定される。このように、第2時短状態に制御されているときにおいて第6小当り遊技が付与された場合には、第4時短状態に制御されない。
【0174】
因みに、時点t34から時点t37までの第2時短状態では、第2特別保留数が増加しうる。このため、時点t38では、第2特別ゲームが実行されうる。第2特別ゲームは、第1特別ゲームよりも小当り図柄が導出される確率が高い。よって、第1時短状態~第4時短状態の何れかが終了した後であって第2特別保留数が1以上である状態を特定の状態とし、第2特別保留数が0である状態を通常状態とした場合、特定の状態は、通常状態に比して遊技者にとって有利な状態であるといえる。つまり、第1時短状態~第4時短状態の何れかが終了した後には、通常状態に比して遊技者にとって有利な状態となる。
【0175】
図9及び図10に示すように、第2時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zbが導出されて、当該小当り図柄Zbが導出された後に付与された第5小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過した場合には、第4時短状態に制御される。また、第2時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出されて、当該小当り図柄Zcが導出された後に付与された第6小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過した場合には、通常状態に制御される。また、第2時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出されて、当該小当り図柄Zaが導出された後に付与された第4小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過した場合には、第4時短状態に制御される。このように、第2時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcの何れかが導出されて、当該小当り図柄が導出された後に付与された小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過した場合には、第2時短状態とは異なる遊技状態に制御される。
【0176】
図11は、第4時短状態に制御されているときにおいて小当り図柄Zaが導出された後、第3時短状態に制御されているときにおいて小当り図柄Zaが導出された場合の一例を示すタイミングチャートである。
【0177】
時点t40において、遊技機10は、遊技状態が第4時短状態であり、演出モードとして第3チャンス演出モードが設定されているものとする。時点t41において、遊技機10では、第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出されたものとする。これにより、遊技機10では、第4小当り遊技が開始される。時点t42において、遊技機10では、特定通過センサSE5が遊技球を検知したものとする。時点t43において、遊技機10では、第4小当り遊技が終了したものとする。遊技機10では、第4小当り遊技が終了すると、時点t42において特定通過センサSE5が遊技球を検知したことにより、第4大当り遊技が開始される。その後、時点t44において、遊技機10では、第4大当り遊技が終了したものとする。
【0178】
時点t44において、遊技機10では、第4小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態であったことから第3時短状態に制御されるとともに、演出モードとして第4チャンス演出モードが設定される。なお、遊技機10では、第4小当り遊技中に特定通過センサSE5が遊技球を検知していなかった場合には、時点t43において大当り遊技が付与されず通常状態に制御されるとともに、演出モードとして通常演出モードが設定される。このように、第4時短状態に制御されているときにおいて第4小当り遊技が付与された場合には、第3時短状態に制御されうる。
【0179】
時点t45において、遊技機10では、第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出されたものとする。これにより、遊技機10では、第4小当り遊技が開始される。時点t46において、遊技機10では、特定通過センサSE5が遊技球を検知したものとする。時点t47において、遊技機10では、第4小当り遊技が終了したものとする。遊技機10では、第4小当り遊技が終了すると、時点t46において特定通過センサSE5が遊技球を検知したことにより、第4大当り遊技が開始される。その後、時点t48において、遊技機10では、第4大当り遊技が終了したものとする。
【0180】
時点t48において、遊技機10では、第4小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態であったことから第4時短状態に制御されるとともに、演出モードとして第5チャンス演出モードが設定される。なお、遊技機10では、第4小当り遊技中に特定通過センサSE5が遊技球を検知していなかった場合には、時点t47において大当り遊技が付与されず通常状態に制御されるとともに、演出モードとして通常演出モードが設定される。このように、第3時短状態に制御されているときにおいて第4小当り遊技が付与された場合には、第4時短状態に制御されうる。
【0181】
図12は、第4時短状態に制御されているときにおいて小当り図柄Zbが導出された後、第3時短状態に制御されているときにおいて小当り図柄Zbが導出された場合の一例を示すタイミングチャートである。
【0182】
時点t50において、遊技機10は、遊技状態が第4時短状態であり、演出モードとして第3チャンス演出モードが設定されているものとする。時点t51において、遊技機10では、第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zbが導出されたものとする。これにより、遊技機10では、第5小当り遊技が開始される。時点t52において、遊技機10では、特定通過センサSE5が遊技球を検知したものとする。時点t53において、遊技機10では、第5小当り遊技が終了したものとする。遊技機10では、第5小当り遊技が終了すると、時点t52において特定通過センサSE5が遊技球を検知したことにより、第5大当り遊技が開始される。その後、時点t54において、遊技機10では、第5大当り遊技が終了したものとする。
【0183】
時点t54において、遊技機10では、第5小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態であったことから第3時短状態に制御されるとともに、演出モードとして第4チャンス演出モードが設定される。なお、遊技機10では、第5小当り遊技中に特定通過センサSE5が遊技球を検知していなかった場合には、時点t53において大当り遊技が付与されず通常状態に制御されるとともに、演出モードとして通常演出モードが設定される。このように、第4時短状態に制御されているときにおいて第5小当り遊技が付与された場合には、第3時短状態に制御されうる。
【0184】
時点t55において、遊技機10では、第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zbが導出されたものとする。これにより、遊技機10では、第5小当り遊技が開始される。時点t56において、遊技機10では、特定通過センサSE5が遊技球を検知したものとする。時点t57において、遊技機10では、第5小当り遊技が終了したものとする。遊技機10では、第5小当り遊技が終了すると、時点t56において特定通過センサSE5が遊技球を検知したことにより、第5大当り遊技が開始される。その後、時点t58において、遊技機10では、第5大当り遊技が終了したものとする。
【0185】
時点t58において、遊技機10では、第5小当り遊技中の入球状態が非入球率向上状態であったことから第3時短状態に制御されるとともに、演出モードとして第4チャンス演出モードが設定される。なお、遊技機10では、第5小当り遊技中に特定通過センサSE5が遊技球を検知していなかった場合には、時点t57において大当り遊技が付与されず通常状態に制御されるとともに、演出モードとして通常演出モードが設定される。このように、第3時短状態に制御されているときにおいて第5小当り遊技が付与された場合には、第3時短状態に制御されうる。また、同様に、第3時短状態に制御されているときにおいて第6小当り遊技が付与された場合には、第3時短状態に制御されうる。
【0186】
図13は、第2時短状態に制御されているときにおいて小当り図柄Zcが導出された場合の一例を示すタイミングチャートである。
時点t60において、遊技機10は、遊技状態が第2時短状態であるものとする。このとき、第2時短状態において導出可能な小当り図柄Zaの残り回数を特定可能な情報である第4導出回数は、10回である。第2時短状態において導出可能な小当り図柄Zbの残り回数を特定可能な情報である第5導出回数は、10回である。第2時短状態において導出可能な小当り図柄Zcの残り回数を特定可能な情報である第6導出回数は、10回である。時点t61において、遊技機10では、第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出されたものとする。これにより、遊技機10では、第6小当り遊技が開始される。このとき、第6導出回数は、1減算されて9回となる。更新された第6導出回数は、0ではない。このため、第2時短状態は、終了しない。
【0187】
時点t62において、遊技機10では、第6小当り遊技が終了したものとする。遊技機10では、時点t61~時点t62の第6小当り遊技中において、特定通過センサSE5が遊技球を検知しなかったものとする。このため、時点t62において、遊技機10では、第6大当り遊技が開始されない。時点t62において、遊技機10では、第6小当り遊技が終了したことにより通常状態に制御される。因みに、時点t61~時点t62の第6小当り遊技中において、特定通過センサSE5が遊技球を検知した場合には、時点t62において第6大当り遊技が開始する。その後、遊技機10では、第6大当り遊技が終了すると通常状態に制御される。
【0188】
このように、時点t61では、第2時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出された回数が第1回数となっておらず、所定条件が成立していない。また、時点t61では、第2時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zbが導出された回数が第1回数となっておらず、所定条件が成立していない。また、時点t61では、第2時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出された回数が第2回数となっておらず、所定条件が成立していない。このため、時点t61では、通常状態に制御されない。しかしながら、遊技機10では、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過しなかったことにより、時点t62において大当り遊技が付与されず、通常状態に制御される。つまり、第2時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcが導出された回数が1であり所定条件が成立していなかったとしても、小当り図柄Za~Zcが導出された後に付与された小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過しなかった場合には、通常状態に制御される。また、同様に、第1時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcが導出された回数が1であり所定条件が成立していなかったとしても、小当り図柄Za~Zcが導出された後に付与された小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過しなかった場合には、通常状態に制御される。
【0189】
図14は、第4時短状態に制御されているときにおいて小当り図柄Zcが導出された場合の一例を示すタイミングチャートである。
時点t70において、遊技機10は、遊技状態が第4時短状態であるものとする。このとき、第4導出回数、第5導出回数、及び第6導出回数は、それぞれ1回である。時点t71において、遊技機10では、第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出されたものとする。これにより、遊技機10では、第6小当り遊技が開始される。このとき、第6導出回数は、1減算されて0回となる。このため、第4時短状態は、終了する。そして、遊技機10では、通常状態に制御される。
【0190】
時点t72において、遊技機10では、第6小当り遊技が終了したものとする。遊技機10では、時点t71~時点t72の第6小当り遊技中において、特定通過センサSE5が遊技球を検知しなかったものとする。このため、時点t72において、遊技機10では、第6大当り遊技が開始されない。時点t72において、遊技機10では、通常状態に制御される。因みに、時点t71~時点t72の第6小当り遊技中において、特定通過センサSE5が遊技球を検知した場合には、時点t72において第6大当り遊技が開始する。その後、遊技機10では、第6大当り遊技が終了すると第3時短状態に制御される。
【0191】
このように、時点t71では、第4時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出された回数が1となっていない。また、時点t71では、第4時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zbが導出された回数が1となっていない。一方、時点t71では、第4時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出された回数が1となっており、特殊条件が成立している。このため、時点t71では、通常状態に制御される。そして、遊技機10では、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過しなかったことにより、時点t72において大当り遊技が付与されず、第3時短状態に制御されず、通常状態に制御される。つまり、第4時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcが導出された回数が1であり特殊条件が成立していたとしても、小当り図柄Za~Zcが導出された後に付与された小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過した場合には、第3時短状態に制御される。一方、第4時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcが導出された回数が1であり特殊条件が成立し、小当り図柄Za~Zcが導出された後に付与された小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過しなかった場合には、通常状態に制御される。
【0192】
図15は、第3時短状態に制御されているときにおいて小当り図柄Zaが導出された場合の一例を示すタイミングチャートである。
時点t80において、遊技機10は、遊技状態が第3時短状態であるものとする。このとき、第4導出回数は、10回である。第5導出回数及び第6導出回数は、それぞれ1回である。時点t81において、遊技機10では、第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zaが導出されたものとする。これにより、遊技機10では、第4小当り遊技が開始される。このとき、第4導出回数は、1減算されて9回となる。更新された第4導出回数は、0ではない。このため、第3時短状態は、終了しない。
【0193】
時点t82において、遊技機10では、第4小当り遊技が終了したものとする。遊技機10では、時点t81~時点t82の第4小当り遊技中において、特定通過センサSE5が遊技球を検知しなかったものとする。このため、時点t82において、遊技機10では、第4大当り遊技が開始されない。時点t82において、遊技機10では、第4小当り遊技が終了したことにより通常状態に制御される。因みに、時点t81~時点t82の第4小当り遊技中において、特定通過センサSE5が遊技球を検知した場合には、時点t82において第4大当り遊技が開始する。その後、遊技機10では、第4大当り遊技が終了すると第4時短状態に制御される。
【0194】
実施形態の効果について説明する。
(1)遊技機10は、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過した場合に、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過しなかった場合よりも遊技者にとって有利になるように構成される。このように構成された遊技機10において、第3時短状態に制御されているときに第5小当り遊技又は第6小当り遊技が付与された場合には、第5小当り遊技又は第6小当り遊技が付与されたときと同じ遊技状態に制御されうる。一方、第3時短状態に制御されているときに第4小当り遊技が付与された場合には、第4小当り遊技が付与されたときよりも遊技者にとって有利な遊技状態に制御されうる。このように、第3時短状態に制御されているときには、第5小当り遊技又は第6小当り遊技が付与されると再び第3時短状態に制御され、例えば、繰り返し第3時短状態に制御されている途中で第4小当り遊技が付与されると第4時短状態に制御される。これにより、本実施形態によれば、第3時短状態に制御されているときにおいて第4小当り遊技が付与されることによって第4時短状態に制御されることを理解させることができる。よって、本実施形態によれば、第3時短状態における遊技を長く楽しませることができるとともに、第3時短状態において付与される小当り遊技の種類について期待感を持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0195】
(2)第3時短状態及び第4時短状態は、通常状態よりも第2始動口15に遊技球が入球し易いから小当り抽選が実行され易く遊技者にとって有利な状態といえる。そして、通常状態と、第3時短状態と、第4時短状態と、では、小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果が小当り図柄Za~Zcとなる確率が同じである。ここで、第3時短状態及び第4時短状態は、それぞれ実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数が定められている。第3時短状態に制御されているときには、第5小当り遊技又は第6小当り遊技が付与されると再び第3時短状態に制御されるから、第2特別ゲームの上限実行回数がリセットされ、気持ちを新たに第3時短状態の遊技を楽しませることができる。第4時短状態の第2特別ゲームの上限実行回数は、第3時短状態の第2特別ゲームの上限実行回数よりも多いから、第4時短状態において小当り図柄Za~Zcに当選する確率が高くなる。よって、本実施形態によれば、第3時短状態に制御されているときにおいて第4小当り遊技が付与されて第4時短状態に制御されることに対して遊技者の期待感を高めることができる。このように、本実施形態によれば、小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果が小当り図柄Za~Zcに当選する確率を同じにしつつ、遊技状態に応じて制御可能な第2特別ゲームの上限実行回数を異ならせることにより、遊技者の期待感に変化を与えることができる。そして、小当り遊技が付与されることと、小当り遊技が付与されることにより遊技状態が変わることと、について期待感を持たせて興趣の向上を図ることができる。
【0196】
(3)第4時短状態に制御されているときには、第4時短状態が終了する前に小当り遊技が付与されることが、演出表示装置12における演出態様によって示唆又は報知される。一方、第3時短状態に制御されているときには、第3時短状態が終了する前に小当り遊技が付与されることが、演出表示装置12における演出態様によって示唆又は報知されない。このため、本実施形態によれば、第4時短状態は、第3時短状態に比して遊技者にとって有利な状態であることを理解させることができる。そして、特に、第4時短状態に制御された場合には、第4時短状態が終了する前に小当り遊技が付与されるという安心感を与えることができるとともに、付与される小当り遊技の種類について期待感を持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0197】
(4)遊技機10は、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過した場合に、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過しなかった場合よりも遊技者にとって有利になるように構成される。このように構成された遊技機10において、第2時短状態に制御されているときに第4小当り遊技又は第5小当り遊技が付与された場合には、第4小当り遊技又は第5小当り遊技が付与されたときよりも遊技者にとって有利な第4時短状態に制御されうる。一方、第2時短状態に制御されているときに第6小当り遊技が付与された場合には、第4時短状態に制御されない。これにより、本実施形態によれば、第2時短状態に制御されているとき、第4時短状態に制御させるためには、第4小当り遊技又は第5小当り遊技が付与されることが必要であることを理解させることができる。第4時短状態は、第2時短状態に比して遊技者にとって有利な状態であるから、第2時短状態に制御されているときにおいて第4小当り遊技又は第5小当り遊技が付与されることに対して期待感を持たせることができる。よって、本実施形態によれば、第2時短状態において付与される小当り遊技の種類について期待感を持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0198】
(5)第2時短状態及び第4時短状態は、通常状態よりも第2始動口15に遊技球が入球し易いから小当り抽選が実行され易く遊技者にとって有利な状態といえる。そして、通常状態と、第2時短状態と、第4時短状態と、では、小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果が小当り図柄Za~Zcとなる確率が同じである。ここで、第2時短状態及び第4時短状態は、それぞれ実行可能な第2特別ゲームの上限実行回数が定められている。第4時短状態の第2特別ゲームの上限実行回数は、第2時短状態の第2特別ゲームの上限実行回数よりも多いから、第4時短状態において小当り図柄Za~Zcに当選する確率が高くなる。よって、本実施形態によれば、第2時短状態に制御されているときにおいて第4小当り遊技又は第5小当り遊技が付与されて第4時短状態に制御されることに対して遊技者の期待感を高めることができる。このように、本実施形態によれば、小当り抽選及び小当り図柄抽選の結果が小当り図柄Za~Zcに当選する確率を同じにしつつ、遊技状態に応じて制御可能な第2特別ゲームの上限実行回数を異ならせることにより、遊技者の期待感に変化を与えることができる。そして、小当り遊技が付与されることと、小当り遊技が付与されることにより遊技状態が変わることと、について期待感を持たせて興趣の向上を図ることができる。
【0199】
(6)第4時短状態に制御されているときには、第4時短状態が終了する前に小当り遊技が付与されることが、演出表示装置12における演出態様によって示唆又は報知される。一方、第2時短状態に制御されているときには、第2時短状態が終了する前に小当り遊技が付与されることが、演出表示装置12における演出態様によって示唆又は報知されない。このため、本実施形態によれば、第4時短状態は、第2時短状態に比して遊技者にとって有利な状態であることを理解させることができる。そして、特に、第4時短状態に制御された場合には、第4時短状態が終了する前に小当り遊技が付与されるという安心感を与えることができるとともに、付与される小当り遊技の種類について期待感を持たせることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0200】
(7)本実施形態によれば、第1時短状態又は第2時短状態から通常状態に制御させる条件として、制御されている遊技状態で実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcが導出された回数が複数回となったときに成立可能な所定条件がある。第1時短状態又は第2時短状態に制御されているときに付与された第4小当り遊技中~第6小当り遊技中の何れかにおいて特定領域29を通過した場合には、制御されていた遊技状態とは異なる遊技状態に制御される。このような構成を備える遊技機10では、例えば、第1時短状態又は第2時短状態に制御されているときに第4小当り遊技~第6小当り遊技の何れかが付与された場合、第1大入賞口18に遊技球を入球させないようにすることにより、制御されていた遊技状態とは異なる遊技状態に制御させないようにすることが考えられる。このような行為が行われては、遊技機としての本来の遊技性が損なわれてしまう。そのところ、遊技機10では、第4小当り遊技中~第6小当り遊技中の何れかにおいて遊技球が特定領域29を通過しなかった場合に通常状態に制御されるようにした。これにより、第1時短状態又は第2時短状態に制御されているときに第4小当り遊技~第6小当り遊技の何れかが付与された場合、第1大入賞口18に遊技球を入球させないようにする行為が行われることを抑制することができる。よって、本実施形態によれば、遊技機としての本来の遊技性が損なわれることなく楽しませることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0201】
(8)本実施形態によれば、第4時短状態から通常状態に制御させる条件として、第4時短状態に制御されているときに実行された特別ゲームにおいて小当り図柄Za~Zcが導出された回数が1となったときに成立する特殊条件がある。つまり、第4時短状態では、小当り図柄Za~Zcが1回導出されると終了してしまうから、第4時短状態に制御されているときに付与された第4小当り遊技~第6小当り遊技において第1大入賞口18に遊技球を入球させないようにする行為を行ってしまうと遊技者にとって不利益となることが容易に想像することができる。これにより、本実施形態によれば、第4小当り遊技~第6小当り遊技において第1大入賞口18に遊技球を入球させないようにする行為が行われることを抑制することができる。よって、本実施形態によれば、遊技機としての本来の遊技性が損なわれることなく楽しませることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0202】
(9)本実施形態によれば、小当り図柄Zcが導出された後に付与された第6小当り遊技中では第1大入賞口18に遊技球を入球させないようにしつつ、小当り図柄Za又は小当り図柄Zbが導出された後に付与された第4小当り遊技中又は第5小当り遊技中では第1大入賞口18に遊技球を入球させるようにする行為が行われることが考えられる。つまり、遊技機10では、不利な通常状態に制御されないようにしつつ、通常状態よりも有利な第4時短状態に制御させようとする行為が行われることが考えられる。このような行為が行われては、遊技機としての本来の遊技性が損なわれてしまう。そのところ、遊技機10では、第4小当り遊技中~第6小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過しなかった場合に通常状態に制御されるようにした。これにより、第1時短状態又は第2時短状態に制御されているときに第4小当り遊技~第6小当り遊技が付与された場合、第1大入賞口18に遊技球を入球させないようにする行為が行われることを抑制することができる。よって、本実施形態によれば、遊技機としての本来の遊技性が損なわれることなく楽しませることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0203】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過しなかった場合には、小当り遊技の終了後、小当り遊技が付与される前の遊技状態に制御するようにしてもよい。つまり、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過しなかった場合には、小当り遊技の終了後、小当り遊技中における遊技状態から変わらないように制御してもよい。
【0204】
・第4小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第4大当り遊技を終了させると、第3時短状態に制御するようにしてもよい。第4小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第4大当り遊技を終了させると、通常状態に制御するようにしてもよい。
【0205】
・第5小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第5大当り遊技を終了させると、第3時短状態に制御するようにしてもよい。第5小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第5大当り遊技を終了させると、通常状態に制御するようにしてもよい。
【0206】
・第6小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第6大当り遊技を終了させると、第3時短状態に制御するようにしてもよい。第6小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第6大当り遊技を終了させると、第4時短状態に制御するようにしてもよい。
【0207】
・第6小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第6大当り遊技を終了させると、第1時短状態に制御するようにしてもよい。第6小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第6大当り遊技を終了させると、第2時短状態に制御するようにしてもよい。第6小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第6大当り遊技を終了させると、第3時短状態に制御するようにしてもよい。第6小当り遊技中の入球状態が入球率向上状態である場合、主CPU41aは、第6大当り遊技を終了させると、第4時短状態に制御されないようにしてもよい。第1時短状態に制御されているときにおいて第6小当り遊技が付与された場合には、第4時短状態に制御されないとよい。第2時短状態に制御されているときにおいて第6小当り遊技が付与された場合には、第4時短状態に制御されないとよい。
【0208】
・小当り抽選及び小当り図柄抽選に代えて、特別図柄抽選を行うようにしてもよい。特別図柄抽選では、特別ゲームにおいて導出する特別図柄を抽選によって決定してもよい。一例として、第1特別ゲームにおいて導出する第1特別図柄を決定する特別図柄抽選では、小当り図柄ZA~ZC、及びはずれ図柄のうち何れかの特別図柄を抽選により決定してもよい。一例として、第2特別ゲームにおいて導出する第2特別図柄を決定する特別図柄抽選では、小当り図柄Za~Zc、及びはずれ図柄のうち何れかの特別図柄を抽選により決定してもよい。この場合、特別図柄抽選は、所定の抽選の一例となる。
【0209】
・主CPU41aは、更新後の第1時短回数が0となった場合であり、且つ、はずれ図柄が導出されたとき、非入球率向上状態に制御するようにしてもよい。主CPU41aは、更新後の第1時短回数が0となった場合であり、且つ、小当り図柄が導出されたとき、小当り遊技が終了するまで入球率向上状態に制御するようにしてもよい。この場合、主CPU41aは、小当り遊技が終了したときに非入球率向上状態に制御するとよい。
【0210】
・主CPU41aは、更新後の第2時短回数が0となった場合であり、且つ、はずれ図柄が導出されたとき、非入球率向上状態に制御するようにしてもよい。主CPU41aは、更新後の第2時短回数が0となった場合であり、且つ、小当り図柄が導出されたとき、小当り遊技が終了するまで入球率向上状態に制御するようにしてもよい。この場合、主CPU41aは、小当り遊技が終了したときに非入球率向上状態に制御するとよい。
【0211】
・第1の上限回数は、10回であることに限らない。第1の上限回数は、11回以上であってもよく、9回以下であってもよい。第1の上限回数は、第1特別保留数の上限数よりも多い回数であることが好ましい。第2の上限回数は、10000回であることに限らない。第2の上限回数は、9999回以下であってもよく、10001回以上であってもよい。第2の上限回数は、第1時短状態及び第4時短状態に制御されているとき、実質的に、第2小当り抽選で小当りに当選することなく通常状態に制御される場合がないような回数であるとよい。第3の上限回数は、10回であることに限らない。第3の上限回数は、2回以上であれば9回以下であってもよく、11回以上であってもよい。第4の上限回数は、10回であることに限らない。第4の上限回数は、2回以上であれば9回以下であってもよく、11回以上であってもよい。第5の上限回数は、50回であることに限らない。第5の上限回数は、49回以下であってもよい。第5の上限回数は、第2の上限回数よりも少なければ、51回以上であってもよい。第5の上限回数は、第6の上限回数よりも多くてもよい。第5の上限回数は、第2時短状態に制御されているとき、第2小当り抽選で小当りに当選することなく通常状態に制御される場合があるような回数であるとよい。第6の上限回数は、70回であることに限らない。第6の上限回数は、69回以下であってもよい。第6の上限回数は、第2の上限回数よりも少なければ、71回以上であってもよい。第6の上限回数は、第5の上限回数よりも少なくてもよい。第6の上限回数は、第3時短状態に制御されているとき、第2小当り抽選で小当りに当選することなく通常状態に制御される場合があるような回数であるとよい。第7の上限回数は、第1の上限回数~第6の上限回数にかかわらず、1回であるとよい。
【0212】
・第1小当り抽選で小当りに当選する確率は、1/319であることに限らない。第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、1/319未満であってもよく、1/319よりも高い確率であってもよい。第1小当り抽選で小当りに当選する確率は、第2小当り抽選で小当りに当選する確率に比して低い確率であるとよい。第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、1/50であることに限らない。第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、1/50未満であってもよく、1/50よりも高い確率であってもよい。第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、第1小当り抽選で小当りに当選する確率に比して高い確率であるとよい。
【0213】
・第1時短状態の第8条件は、第1時短状態に制御されてからの第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出された回数が第4の上限回数とは異なる回数に達すると成立するようにしてもよい。第4の上限回数とは異なる回数は、2回以上であるとよい。第2時短状態の第8条件は、第2時短状態に制御されてからの第2特別ゲームにおいて小当り図柄Zcが導出された回数が第4の上限回数とは異なる回数に達すると成立するようにしてもよい。第4の上限回数とは異なる回数は、2回以上であるとよい。この場合、第4の上限回数は、第1回数の一例となる。第4の上限回数とは異なる回数は、第2回数の一例となる。第1回数と、第2回数とは、異なる回数である。
【0214】
・副CPU50aは、演出ゲームに関連して予告演出を実行させるようにしてもよい。副CPU50aは、予告演出を実行させる場合、当該予告演出を実行するように、演出表示装置12を制御する。予告演出は、実行中である特別ゲームが小当りとなる期待度(小当り期待度)を示唆又は報知する演出である。副CPU50aは、通常演出モード、第2チャンス演出モード、及び第4チャンス演出モードにおいて実行されるように制御してもよい。一方、副CPU50aは、第1チャンス演出モード、第3チャンス演出モード、及び第5チャンス演出モードにおいて実行されないように制御してもよい。
【0215】
・遊技機10は、設定されている演出モードに応じて、演出の規則(以下、演出ルールと示す)が異なってもよい。演出ルールは、演出の決まり事ともいえる。各演出モードでは、それぞれ演出ルールが予め定められていてもよい。一例として、演出ルールには、各種の演出において表示される画像の色彩に関する規則があってもよい。例えば、通常演出モード、第2チャンス演出モード、及び第4チャンス演出モードでは、所定の色彩(一例として赤色)を用いた演出が実行された場合、スーパーリーチ演出が実行されることが確定するが、小当り遊技が付与される場合と、小当り遊技が付与されない場合と、があるように定められていてもよい。例えば、第1チャンス演出モード、第3チャンス演出モード、及び第5チャンス演出モードでは、前記所定の色彩を用いた演出が実行された場合、小当り遊技が付与されるように定められていてもよい。例えば、第1チャンス演出モード、第3チャンス演出モード、及び第5チャンス演出モードでは、前記所定の色彩を用いた演出が実行されなくてもよい。つまり、第1チャンス演出モード、第3チャンス演出モード、及び第5チャンス演出モードでは、各種の演出において表示される画像の色彩に関する規則がなくてもよい。
【0216】
一例として、演出ルールには、演出ゲームにおいて導出された図柄組合せの種類の規則があってもよい。例えば、第1チャンス演出モード、第2チャンス演出モード、及び第4チャンス演出モードでは、所定の図柄組合せ(一例として「777」)が導出されると、小当り遊技及び大当り遊技を経由して第4時短状態に制御されるように定められていてもよい。この場合、第3チャンス演出モード及び第5チャンス演出モードでは、小当り遊技及び大当り遊技を経由して第4時短状態に制御されないから、前記所定の図柄組合せが導出されないようにしてもよい。つまり、第3チャンス演出モード及び第5チャンス演出モードでは、必ず、所定の図柄組合せとは異なる図柄組合せが導出されるという演出ルールが予め定められていてもよい。このように、遊技機10では、第2チャンス演出モード及び第4チャンス演出モードと、第3チャンス演出モード及び第5チャンス演出モードと、では、異なる演出ルールが予め定められていてもよい。
【0217】
・振分部材28は、小当りラウンド遊技が開始すると、第1大入賞口18に入球した遊技球を第1通路26aに振り分ける第1状態に動作して、その後、小当りラウンド遊技が終了するまで第1状態を維持してもよい。振分部材28は、小当りラウンド遊技が終了したときに第1大入賞口18に入球した遊技球を第2通路26bに振り分ける第2状態に動作してもよい。
【0218】
・遊技機10は、大当りラウンド遊技において、第1大入賞口18に遊技球を入球可能となるように構成されてもよい。1回の大当りラウンド遊技は、予め定めた上限個数(一例として10個)の遊技球が第1大入賞口18に入球するか、又は予め定めた上限時間(一例として25秒)が経過すると終了するようにしてもよい。この場合、遊技機10は、第2大入賞口20、第2特別可動片21、及び第2カウントセンサSE4を備えなくてもよい。振分部材28は、大当り遊技において、第1大入賞口18に入球した遊技球を第2通路26bに振り分ける第2状態に動作して、その後、小当り遊技が付与されるまで第2状態を維持してもよい。
【0219】
・主CPU41aは、小当り遊技の終了後から所定時間(一例として10ms)が経過するまでの間において特定通過センサSE5から検知信号を入力した場合、特定通過情報を主RAM41cに記憶させてもよい。そして、主CPU41aは、小当り遊技の終了後、所定時間が経過したときに主RAM41cに特定通過情報が記憶されているか否かを判定し、当該判定に基づいて大当り遊技を付与してもよい。
【0220】
・小当り図柄抽選において用いられる小当り図柄判定値は、遊技状態に応じて異なるようにしてもよい。
・第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、保留順に実行してもよく、同時に並行して実行してもよい。
【0221】
・上記実施形態のパチンコ遊技機は、小当り抽選の他、大当り抽選を行うパチンコ遊技機に適用してもよい。一般的に、大当り抽選にて大当りに当選した場合、特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。そして、大当り遊技が終了したときには、通常状態とは異なる遊技状態に制御される。一例として、通常状態とは異なる遊技状態は、第1時短状態~第4時短状態の何れかである。
【0222】
・高確率状態(所謂、確率変動状態)に制御可能なパチンコ遊技機として、転落抽選に当選するまで高確率状態に制御する仕様(転落機)や、次回の大当り遊技が付与されるまで高確率状態が継続する仕様がある。また、高確率状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に高確率状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。パチンコ遊技機は、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、上記実施形態のパチンコ遊技機は、大当り抽選において大当りに当選したことに基づく大当り遊技と、遊技球が特定領域を通過したことに基づく大当り遊技と、を付与する遊技機(所謂、1種2種混合機)に具体化してもよい。
【0223】
・上記実施形態は、遊技球を付与するにあたって、電子データから構成される仮想媒体が付与されるパチンコ遊技機に具体化してもよい。即ち、上記実施形態は、物理的な遊技媒体が払い出されないパチンコ遊技機(所謂、管理遊技機)に具体化してもよい。このようなパチンコ遊技機は、仮想媒体を使用することで発射可能な遊技球に変換し、当該遊技球を発射可能に構成される。
【0224】
・主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御基板40は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成してもよい。副制御基板50の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機は、演出表示装置12を専門に制御する表示基板、装飾ランプLAを専門に制御するランプ基板、及びスピーカSPを専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副CPU50aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0225】
各実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(付記1)所定の抽選の結果が特定結果となった場合に特定当り遊技が付与される遊技機において、前記特定当り遊技が付与されたときに遊技球が入球可能となる特定入賞口と、前記特定入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過したことを検知可能な特定検知手段と、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、を備え、前記特定当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過した場合は、前記特定当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過しなかった場合に比して遊技者にとって有利であり、前記特定結果には、第1特定結果と、第2特定結果と、があり、前記特定当り遊技には、前記所定の抽選の結果が前記第1特定結果となった場合に付与される第1特定当り遊技と、前記所定の抽選の結果が前記第2特定結果となった場合に付与される第2特定当り遊技と、があり、前記遊技状態には、第1特定状態と、第2特定状態と、があり、前記第2特定状態は、前記第1特定状態に比して遊技者にとって有利な状態であり、前記第1特定状態に制御されているときにおいて前記第1特定当り遊技が付与された場合には前記第2特定状態に制御されうる一方、前記第1特定状態に制御されているときにおいて前記第2特定当り遊技が付与された場合には前記第1特定状態に制御されうることを特徴とする遊技機。
【0226】
(付記2)遊技球が入球可能である特定始動口を備え、前記特定始動口に遊技球が入球したことに基づいて、前記所定の抽選と、変動ゲームと、が実行され、前記第1特定状態及び前記第2特定状態は、通常状態に比して前記特定始動口に遊技球が入球し易い状態であり、前記通常状態と、前記第1特定状態と、前記第2特定状態と、では、前記特定始動口に遊技球が入球したことに基づいて実行される前記所定の抽選の結果が前記特定結果となる確率が同じであり、前記第1特定状態は、当該第1特定状態に制御されてからの前記変動ゲームの実行回数が第1特定上限回数に達するまでを上限として制御可能であり、前記第2特定状態は、当該第2特定状態に制御されてからの前記変動ゲームの実行回数が第2特定上限回数に達するまでを上限として制御可能であり、前記第2特定上限回数は、前記第1特定上限回数に比して多い(付記1)に記載の遊技機。
【0227】
(付記3)演出モードを設定する制御が可能なモード制御手段と、演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出モードには、第1特定演出モードと、第2特定演出モードと、があり、前記モード制御手段は、前記第1特定状態に制御されるときに前記第1特定演出モードを設定する制御が可能であり、前記第2特定状態に制御されるときに前記第2特定演出モードを設定する制御が可能であり、前記第2特定演出モードが設定されているときには、前記第2特定状態に制御されてからの前記変動ゲームの実行回数が前記第2特定上限回数に達するまでに前記特定当り遊技が付与されることが、前記演出実行手段の演出態様によって示唆又は報知され、前記第1特定演出モードが設定されているときには、前記第1特定状態に制御されてからの前記変動ゲームの実行回数が前記第1特定上限回数に達するまでに前記特定当り遊技が付与されることが、前記演出実行手段の演出態様によって示唆又は報知されない(付記2)に記載の遊技機。
【0228】
(付記4)所定の抽選の結果が特別結果となった場合に特別当り遊技が付与される遊技機において、前記特別当り遊技が付与されたときに遊技球が入球可能となる特定入賞口と、前記特定入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過したことを検知可能な特定検知手段と、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、を備え、前記特別当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過した場合は、前記特別当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過しなかった場合に比して遊技者にとって有利であり、前記特別結果には、第1特別結果と、第2特別結果と、があり、前記特別当り遊技には、前記所定の抽選の結果が前記第1特別結果となった場合に付与される第1特別当り遊技と、前記所定の抽選の結果が前記第2特別結果となった場合に付与される第2特別当り遊技と、があり、前記遊技状態には、通常状態と、第1特別状態と、第2特別状態と、を含む複数の遊技状態があり、前記第1特別状態は、前記通常状態に比して遊技者にとって有利な状態であり、前記第2特別状態は、前記第1特別状態に比して遊技者にとって有利な状態であり、前記第1特別状態に制御されているときにおいて前記第1特別当り遊技が付与された場合には前記第2特別状態に制御されうる一方、前記第1特別状態に制御されているときにおいて前記第2特別当り遊技が付与された場合には前記第2特別状態に制御されないことを特徴とする遊技機。
【0229】
(付記5)遊技球が入球可能である特定始動口を備え、前記特定始動口に遊技球が入球したことに基づいて、前記所定の抽選と、変動ゲームと、が実行され、前記第1特別状態及び前記第2特別状態は、前記通常状態に比して前記特定始動口に遊技球が入球し易い状態であり、前記通常状態と、前記第1特別状態と、前記第2特別状態と、では、前記特定始動口に遊技球が入球したことに基づいて実行される前記所定の抽選の結果が前記特別結果となる確率が同じであり、前記第1特別状態は、当該第1特別状態に制御されてからの前記変動ゲームの実行回数が第1特別上限回数に達するまでを上限として制御可能であり、前記第2特別状態は、当該第2特別状態に制御されてからの前記変動ゲームの実行回数が第2特別上限回数に達するまでを上限として制御可能であり、前記第2特別上限回数は、前記第1特別上限回数に比して多い(付記4)に記載の遊技機。
【0230】
(付記6)演出モードを設定する制御が可能なモード制御手段と、演出実行手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出モードには、第1特別演出モードと、第2特別演出モードと、があり、前記モード制御手段は、前記第1特別状態に制御されるときに前記第1特別演出モードを設定する制御が可能であり、前記第2特別状態に制御されるときに前記第2特別演出モードを設定する制御が可能であり、前記第2特別演出モードが設定されているときには、前記第2特別状態に制御されてからの前記変動ゲームの実行回数が前記第2特別上限回数に達するまでに前記特別当り遊技が付与されることが、前記演出実行手段の演出態様によって示唆又は報知され、前記第1特別演出モードが設定されているときには、前記第1特別状態に制御されてからの前記変動ゲームの実行回数が前記第1特別上限回数に達するまでに前記特別当り遊技が付与されることが、前記演出実行手段の演出態様によって示唆又は報知されない(付記5)に記載の遊技機。
【0231】
(付記7)変動ゲームを実行可能であり、変動ゲームにおいて特殊当り結果が導出された後に特殊当り遊技が付与される遊技機において、前記特殊当り遊技が付与されたときに遊技球が入球可能となる特定入賞口と、前記特定入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過したことを検知可能な特定検知手段と、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、を備え、前記遊技状態には、通常状態と、所定状態と、を含む複数の遊技状態があり、前記所定状態は、前記通常状態に比して遊技者にとって有利な状態であり、前記所定状態から前記通常状態に制御させる条件には、前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記特殊当り結果が導出された回数が複数回となったときに成立可能な所定条件があり、前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記特殊当り結果が導出されて、当該特殊当り結果が導出された後に付与された前記特殊当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過した場合には、前記所定状態とは異なる遊技状態に制御され、前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記特殊当り結果が導出された回数が1であり前記所定条件が成立していなかったとしても、前記特殊当り結果が導出された後に付与された前記特殊当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過しなかった場合には前記通常状態に制御されることを特徴とする遊技機。
【0232】
(付記8)前記遊技状態には、特殊状態があり、前記特殊状態は、前記通常状態に比して遊技者にとって有利な状態であり、前記特殊状態から前記通常状態に制御させる条件には、前記特殊状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記特殊当り結果が導出された回数が1となったときに成立する特殊条件がある(付記7)に記載の遊技機。
【0233】
(付記9)前記特殊当り結果には、第1特殊当り結果と、第2特殊当り結果と、があり、前記所定条件は、前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記第1特殊当り結果が導出された回数が複数回である第1回数となったときに成立し、前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記第2特殊当り結果が導出された回数が複数回である第2回数となったときに成立し、前記遊技状態には、特殊状態があり、前記特殊状態は、前記通常状態に比して遊技者にとって有利な状態であり、前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記第1特殊当り結果が導出されて、当該第1特殊当り結果が導出された後に付与された前記特殊当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過した場合には、前記特殊状態に制御され、前記所定状態に制御されているときに実行された変動ゲームにおいて前記第2特殊当り結果が導出されて、当該第2特殊当り結果が導出された後に付与された前記特殊当り遊技中に遊技球が前記特定領域を通過した場合には、前記通常状態に制御される(付記7)又は(付記8)に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0234】
10…遊技機 12…演出表示装置 13b…第2特別図柄表示部 15…第2始動口 16…普通可動片 18…第1大入賞口 19…第1特別可動片 29…特定領域 40…主制御基板 41a…主CPU 50…副制御基板 50a…副CPU GH…画像表示部 LA…装飾ランプ SE5…特定通過センサ SP…スピーカ
図1
図2
図3
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図10
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