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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-10-30
(45)【発行日】2024-11-08
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20241031BHJP
   A61F 13/511 20060101ALI20241031BHJP
   A61F 13/551 20060101ALI20241031BHJP
【FI】
A61F13/15 143
A61F13/511 500
A61F13/551 100
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021012234
(22)【出願日】2021-01-28
(65)【公開番号】P2022115583
(43)【公開日】2022-08-09
【審査請求日】2024-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000183462
【氏名又は名称】日本製紙クレシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 秀憲
【審査官】▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】実開昭53-086894(JP,U)
【文献】特開平09-276330(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F13/15-13/84
A61L15/16-15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品本体と、前記吸収性物品本体のバックシート上に設けられた香料袋と、を有し、
前記香料袋が、2枚の矩形状のフィルムの周縁を熱融着してなる封止部を有する袋本体と、前記袋本体の内部に収容される香料シートと、を備え、
前記封止部の3辺が、前記バックシートに接合されて接合領域を形成し、
前記封止部の前記バックシートと接合されていない1辺において、2か所の切込みを有し、
前記切込みの内端部は、それぞれ、前記封止部の前記バックシートに接合されていない1辺の各端部で垂直に交わる前記接合領域との境界部分に配置され、
前記フィルムは延伸フィルムである吸収性物品。
【請求項2】
前記香料袋が、前記吸収性物品本体の、着用時に腹側になる位置に取り付けられている請求項1記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記封止部の前記バックシートと接合されていない1辺が、前記吸収性物品本体の長手方向の腹側端部側に配置されている請求項2記載の吸収性物品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、で構成されており、これにより、尿等の体液は、トップシートを通って吸収体に吸収される。これらの吸収性物品には、テープタイプの紙おむつ、パンツタイプの紙おむつ、尿取りパッド、軽失禁パッドなど、用途に応じて様々な種類が存在する。
【0003】
使用済みの吸収性物品の後処理時の悪臭を緩和するために、例えば、吸収性物品に消臭剤スプレーを吹き付ける方法がある。しかしながら、仕事量の多い介護現場ではスプレーを使用すること自体が手間であり、また、使用済みの吸収性物品を触った手でスプレーを使用した後に、スプレー自体を消毒する必要が生じる場合がある。
【0004】
一方、吸収性物品自体に香料を賦香する方法が知られている。例えば、特許文献1では、水溶性フィルムに香料を入れたものが開示されている。また、特許文献2では、湿潤により崩壊するマイクロカプセル内に香料を入れたものを吸収体に入れる方法が開示されている。さらに、特許文献3では、後処理テープの粘着層に香料を混ぜる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】実開昭63-100021号公報
【文献】特開昭59-106501号公報
【文献】特開2016-67912号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
香料が担持される吸収性物品は、製造時に吸収性物品に香料を担持させてから実際に使用するまで香料が揮散しないような、又は香料の効果が消滅しないような構造であることが求められる。
しかしながら、特許文献1及び2の技術では、水分の多い尿に対しては有効ではあるものの、水分の少ない大便に対し効果を発揮しないという問題がある。また、特許文献3の技術においては、一般的に香料は粘着剤に浸透していき粘着力を低下させやすいため、製品を長期間保管した場合に後処理テープとしての機能を低下させる可能性がある。
【0007】
その他、感圧カプセルを使った方法なども考えられるが、吸収性物品はクッション性を高くするために、製品自体が軟らかくなっているため、カプセルの破壊が起こり難く、悪臭を十分に緩和するための量の香料を吸収性物品に担持させるには、相当量のカプセルが必要になるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、使用済みの吸収性物品を処理する際の悪臭を緩和することができる吸収性物品を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意研究の結果、香料シートがフィルムの袋に内包された香料袋を、吸収性物品に開封可能なように取り付けることにより、使用済みの吸収性物品を処理する際の悪臭を緩和することができることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、吸収性物品本体と、吸収性物品本体のバックシート上に設けられた香料袋と、を有し、香料袋が、2枚の矩形状のフィルムの周縁を熱融着してなる封止部を有する袋本体と、袋本体の内部に収容される香料シートと、を備え、封止部の3辺が、バックシートに接合されており、封止部のバックシートと接合されていない1辺において、2か所の切込みを有する吸収性物品である。
【0009】
香料袋は、吸収性物品本体の、着用時に腹側になる位置に取り付けられていることが好ましい。
【0010】
封止部のバックシートと接合されていない1辺が、吸収性物品本体の長手方向の腹側端部に配置されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の吸収性物品によれば、使用済みの吸収性物品を処理する際の悪臭を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の吸収性物品の一実施形態を示す平面図である。
図2】香料袋を示す平面図である。
図3図2におけるX-X断面図である。
図4】香料袋のバックシートへの取付状態を示す平面図である。
図5】香料袋を開封した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明するが、これらは例示の目的で掲げたもので、これらにより本発明を限定するものではない。
【0014】
また、本明細書の説明において、吸収性物品10の着用時とは、吸収性物品10の着用時及び着用後の少なくとも一方をいう。吸収性物品10の長手方向とは、吸収性物品10が着用されたときに着用者の前後にわたる方向であり、図中、符号Yで示す方向である。また、吸収性物品10の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。さらに、肌当接面とは、吸収体等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌当接面とは、吸収体等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。体液とは、尿や血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。さらに、吸収性物品10としては、ベビー用又は成人用を問わず、軽失禁パッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつが例示されるが、これに限定されるものではなく、その他の吸収性物品であってもよい。
【0015】
[吸収性物品]
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態の吸収性物品10は、吸収性物品本体11と、吸収性物品本体11のバックシート12上に設けられた香料袋20と、を有するものである。ここでのバックシート12上とは、吸収性物品の非肌当接面上という意味である。
【0016】
(香料袋)
図2及び図3に示すように、香料袋20は、2枚の矩形状のフィルム22及び23の周縁を熱融着してなる封止部24を有する袋本体21と、袋本体21の内部に収容される香料シート30と、を備えるものである。
封止部24の幅は、フィルム22及び23の材質にもよるが、意図しない力によって開封されることを防止する観点から、3mm以上15mm以下であることが好ましい。
【0017】
香料袋20は、図4に示すように、封止部24の3辺が、吸収性物品本体11のバックシート12上に接合されており、封止部24の残りの1辺が、吸収性物品本体11のバックシート12上に接合されていない。図4において、封止部24のうち、接合されている領域を網掛け表示して、符号26で示し、以下、「接合領域26」と記載する。また図4において、封止部24のバックシート12に接合されていない1辺を、非接合領域として、符号27で示し、以下、「非接合領域27」と記載する。接合領域26の幅は香料袋20をバックシート12へしっかりと固定させることができれば特に制限はない。
接合領域26の接合方法は、フィルム23とバックシート12を熱または超音波により溶着するか、もしくはホットメルトを用いることができる。
【0018】
香料袋20は、封止部24のバックシート12に接合されていない1辺において、2か所の切込み25を有する。切込み25は、本実施形態のように、V字状であってもよく、単に直線状であってもよい。切込み25の内端部は、封止部24の接合されていない1辺の両端で垂直に交わる接合領域26との境界部分に配置される。このような位置に、切込み25が形成されていることによって、詳細は後述するが、香料袋20を開封しやすいという利点がある。
【0019】
本実施形態では、図1に示すように、香料袋20は、吸収性物品本体11の、着用時に腹側になる位置(紙面左側の端部が吸収性物品本体11の腹側端部11aを示す。)に取り付けられている。香料袋20が、背側に取り付けられた場合、僅かな段差による不快感が生じる場合があり、特に高齢者にとっては、僅かな段差は、床ずれの原因になる。本実施形態のように、香料袋20が、吸収性物品本体11の腹側に取り付けられていることにより、そのような不快感が生じることがない。さらに、香料袋20が、腹側に取り付けられていることにより、使用後に、介護者等がテープ止めなどのアウターをめくると、直ちに香料袋20を視認でき、開封し易いという利点もある。おむつ交換の最初の段階で香料を揮発させることで、作業中の悪臭による不快度が緩和される。また簡単に行えるため新たな作業負担とはならない。
本実施形態では、香料袋20は、封止部24の非接合領域27が、吸収性物品本体11の長手方向の腹側端部11a側に配置されているが、非接合領域27は、背側(紙面右方向)、又は、脇方向(紙面上下方向)に向くように取り付けられてもよい。
以下、香料袋20の構成について説明する。
【0020】
-袋本体-
袋本体21は、2枚の矩形状のフィルム22及び23からなる。袋本体21の大きさは、吸収性物品10の長手方向における長さが、20mm以上60m以下であることが好ましく、幅方向における長さは、30mm以上90mm以下であることが好ましい。
【0021】
-フィルム-
フィルム22及び23は、香料袋20を開封するまで香りを保持しておくために高い保香性をもったバリア層と袋を形成するためフィルム22と23を溶着するためのシーラント層を含む少なくとも2層以上の素材が積層されたものが好ましい。各層の積層のしかたはドライラミ、押出しラミどちらでもよく組み合わせる素材により最適な手段を選択できる。
【0022】
バリア層としては一般的に保香性が高い樹脂として知られるポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)などのフィルムが使えるほか、フィルム表面をコーティングや蒸着することでさらに保香性を高めたフィルムを使用することが出来る、このようなフィルムとしては、ポリ塩化ビニリデンコート延伸ポリプロピレン(KOP)、ポリ塩化ビニリデンコート延伸ナイロン(KONy)、ポリ塩化ビニリデンコートポリエチレンテレフタレート(KPET)やポリビニルアルコールコート延伸ポリプロピレン(AOP)、アルミやアルミナまたはシリカなどを蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)、延伸ナイロン(ONy)および延伸ポリプロピレン(OPP)などが使用できる。
【0023】
酸素バリア性が高いものに保香性も高いものが多いことから、バリア層の選択の目安として酸素バリア性が高いフィルムをあげることができる。しかしフィルムの香料や酸素などの気体の透過しやすさは、その気体のフィルム樹脂への溶解性、樹脂内での拡散性(結晶部分の量)により決まるため、保香性が酸素バリア性と必ずしも相関するとは限らない。そのため酸素バリア性だけを基準にせず、香料ごとに実際に透過性を確認しながらバリア層に使用するフィルム選択することが好ましい。
【0024】
シーラント層としては、通常シーラント層として使用される樹脂が使用されるが、より保香性を考慮する場合にはポリエチレンテレフタレート(PET)、高密度ポリエチレン(HDPE)や無延伸ポリプロピレン(CPP)が望ましいが、シールし易さを重視する場合には直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレンアクリル酸コポリマー(EAA)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー(IO)などが好ましい。
【0025】
またフィルムの他にアルミ箔も積層するとより保香性を高めることができる。
本発明では切込みからの引き裂きによる開封が香料を揮発させるきっかけとなる、そのため安定して真直ぐフィルムを引き裂くことができるように、延伸フィルムを使用することが好ましい。以上のことをふまえ、本発明で用いることができる好ましいフィルムの構成として、EVOH/ONy/LLDPE、アルミ蒸着PET/ONyLDPE/LLDPE、シリカ蒸着PET/LDPE/LLDPE、アルミナ蒸着ONy/LLDPE、KONy/LLDPE、PET/アルミ箔/ONy/CPPなどがあげられる。各層の膜厚はバリア層が10から15μm、シーラント層が40から60μmが好ましい。
【0026】
-香料シート-
香料シート30は、シート状基材に香料を含浸させたものが好ましい。
シート状基材は、香料を含侵しやすいろ紙が好ましい。パルプを不織布に水流交絡させたスパンボンド不織布も、吸収性と柔軟性があることから好ましい。
【0027】
-香料-
香料としては、天然香料及び合成香料のいずれを用いてもよい。排泄物の臭気に対するマスキング効果、特にハーモナイズド効果があるものを使用するのが好ましい。
香料の具体例としては、リュウゼン香、安息香、海狸香、霊猫香、丁字油、ガルバナム、ジャスミンアブソリュート、メリロット、ミモザ、ムスクトンキン、ローズマリー油、白檀油、ベチバー油、バイオレットリーフアブソリュートなどの天然抽出香料、高級アルコール、アルデヒド、ベンズアルデヒド、安息香酸、ケイ皮酸、ケイ皮アルデヒド、ケイ皮アルコール、エステル、ケトン、サリチル酸と関連化合物、バニリンなどの各種の合成香料、あるいはこれらの2種以上の混合物香料として市販品を広く使用することができる。
【0028】
香料は、香料シート30に、10mg以上50mg以下含浸されていることが好ましい。
【0029】
(吸収性物品本体)
吸収性物品本体11は、非肌当接面側から、バックシート12、吸収体(不図示)、トップシート(不図示)を有する。
【0030】
-バックシート-
バックシート12は、公知のものを用いることができ、吸収体が保持している体液が衣類を濡らさないような液不透過性を備えた基材を用いて形成されることが好ましく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成されることが好ましい。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、スパンボンド/メルトブロー若しくはスパンボンド/メルトブロー/スパンボンドなどの積層複合不織布、及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
【0031】
-吸収体-
吸収体としては、公知のものを用いることができる。例えば、フラッフパルプ及び高吸収性ポリマーを含むものが挙げられる。
【0032】
フラッフパルプとしては、木材パルプ(例えば、サウザンパインやダグラスファー等の針葉樹晒クラフトパルプ(N-BKP))、合成繊維、樹脂繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。
【0033】
吸収性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン-アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸-ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン-無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。
【0034】
吸収体における、フラッフパルプ及び高吸収性ポリマーの形態は、フラッフパルプ中に高吸収性ポリマー粒子を混合して形成したものでもよく、フラッフパルプ間に高吸収性ポリマー粒子を固着した高吸収性ポリマーシートでもよい。また、高吸収性ポリマー粒子の漏洩防止や吸収体の形状の安定化の目的から、吸収体をキャリアシートに包んでもよい。キャリアシートの基材としては親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができる。キャリアシートを複数備える場合は、複数のキャリアシートの基材は同一のものであっても異なるものであってもよい。
【0035】
-トップシート-
トップシートとしては、公知のものを用いることができる。トップシートは、体液が吸収体へと移動するような液透過性を備えた不織布から形成されることが好ましい。トップシート上に流出した体液は、吸収体へと拡散し、吸収体ですばやく吸収される。トップシートは、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドの2層の積層複合不織布、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、又はこれらを積層した複合シートといった材料から形成されることが好ましい。また、トップシートには、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工が施されてもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシートには、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。
【0036】
本発明の吸収性物品10は、以下のように使用される。
吸収性物品10は、図5に示すように、使用後、香料袋20の、封止部24の非接合領域27を摘み、切込み25から、接合領域26の対向する2辺に沿って引き裂くことにより開封する。そうすると、接合領域26の接合端が引き裂かれることにより、袋本体21が開封されて、内部の香料が外部へ放出される。
本発明は、このような構成を有することにより、吸収性物品の使用中は香料が揮発することなく、香料を使用したいときには、香料の効果を十分に発揮させることができる。また、本発明の吸収性物品は、香料がフィルムで構成された袋本体に収容されているため、香料の効果は、吸収性物品に吸収された水分量に左右されることがなく、安定した効果を得ることができる。
【0037】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態や実施例に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0038】
10 吸収性物品
11 吸収性物品本体
11a (吸収性物品本体の)腹側端部
12 バックシート
20 香料袋
21 袋本体
22、23 フィルム
30 香料シート
24 封止部
25 切込み
26 接合領域
27 非接合領域
図1
図2
図3
図4
図5